■とある科学の超電磁砲<レールガン>
第7話「能力とちから」
「ふぁあ〜ぁ〜あ…」
「大丈夫?昨夜も遅くまで調べてたんでしょ、グラビトン事件」
「仕方ありませんの…捜査が進展しない以上、見落としがないか確認しないといけませんし」
「仕事熱心なのはいいけどさ、あんまり無理しないようにね」
前回から学園都市の各地で、爆破テロのように何度も被害をもたらしているグラビトン事件。
黒子をはじめ、ジャッジメントの面々は相当に力を入れて捜査しているようですが、
それでも犯人の手がかりは何ひとつ掴めていない状態でした
「えー、AIM拡散力場は能力者にとっては身近な現象だ。AIMとはAn
Involuntary Movementの略で、
能力者が無自覚に周囲に発散している微弱な力というわけだ。人間の五感では感じ取れず、
専用の機器を使わなければ計測できない。しかし同系統の能力者における力場共鳴現象は…」
「(つんつんつん)」
「ひっ!?(ぼそぼそ)ど、どうしました!?」
「(ぼそぼそ)にひひ、帰りセブンスミストに買い物に行かない?」
「えっ!あ…で、でもジャッジメントのお仕事が…」
「ちょっとくらい大丈夫だってぇ!パトロール中とか言っとけばさ!」
「今回はそういうわけには行かないんですよ、事件が事件ですし」
「むぅ…そっか…」
一方その頃、学校の授業を受けながらヒソヒソ話をしていた佐天と初春。
佐天は今日も「おい仕事さぼって一緒に遊びに行こうぜ」などと初春を誘いますが、
さすがにジャッジメントが総力を挙げて犯人の行方を追っている中、初春はのんびりお買い物なんて付き合ってられないようです
それにしても佐天は、授業中にぼけーっと窓の外ばっかり眺めてたり、一生懸命ノート取ってる初春の邪魔したり、
あまつさえジャッジメントをさぼるように言い出したり、思いっきり人をダメにするタイプの友達じゃねーか:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「ああもう…せめてもう少し手がかりがあれば…」
「そうですよね…分かっていることと言えば、レベル4以上の能力者という事くらいですし…」
「でもバンクに該当者はなしですものねぇ…」
そして放課後、すぐさまジャッジメントの事務所に直行して捜査再開した初春でしたが、相変わらず捜査は激しく行き詰まっていました
爆弾魔は大爆発を起こせるほどに重力子を自在に操る人物…となると、レベル4以上の能力者なことは間違いないのですが
そんな人物は能力者のデータバンクでいくら検索しても、さっぱり見つからないのです
さてはこれは…検索避け!?きっと犯人はや/お/い/同/人/誌とかそんな感じの名前を:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「もしかして、短期間で急激に力をつけた能力者とか?」
「まさかぁ、いくらなんでも短期間では無理ですよ」
「ですわよねぇ…そんなこと有り得ませんもの…」
「根気よく、一から遺留品に当たってみましょう」
「ふう…そうですわね」
2人の口ぶりからして、学園都市の超能力というのはそう簡単に強くなるものではないようです
結局能力から犯人を絞ることのできない現状では、事件現場で使用された爆発物から証拠を辿っていくしかないのでした
というか学園都市って警察がいないけど、指紋の採取とか鑑識みたいなことは誰がやるんだろう…(えー
「(すたすた)ん…?佐天さーん!」
「あっ?」
一方その頃、黒子たちと違ってヒマ人な御坂と佐天は、学校帰りに歩いていたら偶然出くわしていました
せっかく会ったので、その辺でお茶でもしながらだべることにしますが…
「黒子と一緒で初春さんも大変でしょ?」
「みたいですねぇ…今日も買い物誘ったんですけど断られちゃって」
「まあ、爆弾魔が捕まるまでは仕方ないか」
「…はぁ…なんだかちょっと、なんだかなーって感じなんですよね」
「…?」
「なんて言うか、初春や白井さんはジャッジメントがんばってて、御坂さんは凄い人だし、私はなーみたいな…」
ところが佐天は、御坂のような取り得もなく、初春達のように打ち込むものもない自分になんだか劣等感を感じているようです
これはまさか…ポップ病にかかってしまったのか!?(えー
|
考えてみりゃあ…おれと同じヒマ人とはいえ御坂さんはレベル5…
学園都市ナンバースリーの、言ってみりゃあ
230万人の頂点に立つサラブレッドだ!
初春も白井さんはどっちもジャッジメント!
初春は長門も顔負けのパソコンの達人!
白井さんは子供の頃から凶悪犯を倒してる戦闘のプロだっ…!
おれだけが…!
おれだけがみんなと違う…!
違うんだッ!! |
(C)三条陸・稲田浩司/集英社 |
「うーん…」
「あ、ああえーと、すいません!そんな重い意味じゃないんです、
ただ私も能力があれば、毎日が変わるかもーって!」
「んふふ…」
「あーあ、レベルアッパーとかあれば、レベル5も夢じゃないのになぁ」
「レベルアッパー?」
「前に話した都市伝説ですよ。能力のレベルを簡単に引き上げてくれる道具なんですって」
って、ここにきてなんだか意外なフレーズが出てきました。レベルアッパー…それを使った人間の能力を
てれれれってってってーん(さてんはレベルがあがった!)とレベルアップさせてくれる道具…
それって4話の都市伝説サイトを見ている時に、「使うだけで能力が上がる道具・レベルアッパー!」って初春が話してたやつですね
しかし…あの時は単にアホくさい話としか思ってませんでしたが、
さっき黒子が話していた「爆弾魔は能力を急速にレベルアップさせた可能性がある」ということを考えると、本当に実在する可能性が…?
関係ないけどジュース飲んだ後に氷ガリガリ食うアニメキャラって初めて見た(えー
佐天リアルだよ佐天、俺もマックとかでジュース飲んだ後は絶対これやるな…:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「脱ぎ女もいるくらいだからひょっとして〜なんて思ってみたんですけど、まああるわけないですよねぇ!
あははは、あはは、あはははは!」
「ねえ!みんなで行こっか!」
「へっ?」
えーっ!?レベル上げの旅へですかァ!?
「私のレベルも上がんないかなー」なんて話をしている最中に、「じゃあそれ行こうぜ」などと唐突に言い出した御坂!
レベル上げ!?そんなうまい話があると!?もしかして御坂もレベル5になったのはそうやってレベル上げを…
「お、お姉様とお買い物ですかぁ!?」
「2人とも非番でしょ?息抜きにどうかなって、佐天さんと話してて」
「な、なんだそうでしたの」
って…さっきの「みんなで行こっか」というのは「今度初春と黒子が非番の日にみんなで買い物に行こう」ということだったようです
どんだけ紛らわしい言い方してるんだよ御坂…(えー
あの話の流れで単なる買い物だなんて分かる奴いないよ!それはともかく息抜きのための買い物ってことですが、
まあ初春や黒子の息抜きもそうなんでしょうけど、佐天の息抜きのために行くというのが本当のところでしょうな…
御坂にしてみたら佐天は、レベルアッパーなんて明らかに嘘くせぇ道具を欲しい欲しい言い出して、
「い、いやそんなのあるわけないっすよね、あはははあははははあははははは」と
見るからにカラ元気で笑いまくってる少々心配な状態ですからな…
|
「ワーッハッハッハッハッ!!」
(オレはなんたるバカだ!
レベルアッパーの現実味も考えず
本当に欲しいものと思っていたとは…!)
「く…狂ったか佐天さん!?」 |
(C)三条陸・稲田浩司/集英社 |
と、まあこんなバランさんのような心境なんでしょう:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「うーん…折角ですがやめておきますわ、もう少し調べてみたいんですの」
「そう…分かった、頑張ってね」
ところが仕事熱心な黒子は、休みの日も返上して爆弾魔についての調査を進めるようです。休日出勤とはご苦労な…
一方で初春はそんな買い物の誘いを受け、御坂・佐天・初春の3人でデパートのような洋服店・セブンスミストへ出かけることに…
「こっちこっちー!うーいーはーるー!!ちょっとちょっとー!!」
「な、なんですかぁ?」
「じゃーん!こんなのはどうじゃ!」
「むっむむ、無理無理無理です!こんなの穿けるわけないじゃないですか!」
「これなら私にスカートめくられても、堂々と周りに見せつけられるんじゃない!?」
「みぃぃぃ見せないでください!めくらないでくださいっ!!」
「あ、あはは…」
そして買い物を始めた3人でしたが、いつも以上に佐天のハイテンションっぷりが凄いです
どうやら今まで、相当自分の中に暗い気分を溜め込んでたみたいですな
思った以上にこの買い物は佐天の気晴らしとして効果がありそうです
「御坂さんは何か探しものありますー?」
「えっ?そうねえ…私はパジャマとか。色々探してるんだけど、あんまりいいの置いてないのよね」
ひとしきりパンツ売り場ではしゃぎまくった後、次は御坂が見たいというパジャマ売り場へ行くことにした3人。
すると店頭にはピンクの花柄パジャマが。御坂はそれを見た途端目の色が変わってしまい、一発でそれが気に入ってしまいます
「わぁぁっ…!ね、ねえねえ!これすっごくかわい…!」
|
「えーマジ花柄パジャマ!?
キモーイ!!」
「花柄パジャマが許されるのは
小学生までだよねー!!」(えー |
「うっわぁ〜!見てよ初春このパジャマ!こ〜んな子供っぽいの今時着る人いないよね〜!」
「小学生の時くらいまではこういうの着てましたけど、さすがに今はぁ〜」
てめえらの血はなに色だー!!
御坂がパジャマを気に入ったことにさっぱり気づかず、さんざんこのパジャマをこきおろしまくる2人!
なんてかわいそうな御坂、お前ら空気読めよ!なんか今回佐天がただの嫌な女なんだが:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「そっ…そうよねぇ!中学生にもなってこれはないわよねぇ!うんないない!」
「あっ、私ちょっと水着見てきます!」
「水着ならあっちにありましたよ」
「本当?(とてとて)」
(…いーんだもん、どうせパジャマだから他人に見せるわけじゃないし…)
そして次に水着コーナーへと歩いていった佐天と初春でしたが、御坂は平積みされた花柄パジャマの前から動こうとしませんでした
さっきも「色々探してるけどいいのが見つからない」って言ってただけに、ようやく見つけたお気に入りのパジャマを逃がしたくないんでしょう
そして佐天達が離れた場所で水着を物色する中、隙を見て御坂はパジャマを自分に合わせてみることに…
(よ、よし今のうち…!一瞬合わせてみるだけだから…!それっ!!)
「何やってんだビリビリ」
「!?なっ、なっ、こっ、こっ…!?」
志村うしろー!!うわああああああ!!パジャマを持って鏡の前に駆け出した途端、その後ろにはなんと上条さんが!
な、なぜ上条さんがここに!?というかここは女性用の服の店ですよ!こんなところをウロウロしてるなんて変態だ!変態だー!!(えー
「な、なななな…!?なんであんたがここにいんのよぉっ!!」
「いちゃいけないのかよ」
女性用の服売り場に堂々と居座る上条さん…さ、さすがすぎる…
すぐ横にはさっき御坂達が見てたエロパンツや、今佐天達が見てる水着まで売ってるのに!
普通の男だったら恥ずかしくてとてもいられる場所じゃありません、さすが禁書の頃から仙人並みに煩悩がない上条さんは格が違った
「お兄ちゃあーん!」
「えっ…?」
「あっ!?ときわだいのお姉ちゃんだぁ!!」
「あっ…カ、カバンの…!お兄ちゃんって、あんた妹がいたの!?」
「違う違う、俺はこの子が洋服店探してるって言うから、ここまで案内してきただけだ」
って、そんな上条さん達の前にとてとて駆けて来たのは、なんと前回御坂にカバンを届けてもらった女の子!
なんでこんなところにいるのかと思ったら、洋服店を探して困ってるこの子を上条さんが連れてきたようです
木山先生の時といい、今日も人助けとは感心ですがこの子の親は今ごろ発狂してるんじゃ:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
それともここは学園都市だから、この子も親元を離れてこの町で一人暮らししてるんでしょうかね?なんて狂った町なんだ学園都市は…(えー
「わたしもテレビの人みたいに、お洋服でおしゃれするんだもーん!」
「ふふ、そうなんだぁ!今でも十分オシャレで可愛いわよ?」
「短パンの誰かさんと違ってな」
「な、なによやる気!?だったらいつぞやの続きを今ここで!」
「えぇ…?お前の頭ん中にはそれしかないのかよ、大体こんな人の多い場所で始めるつもりですか」
「むぐっ…」
そして今日もまた上条さんとの痴話ゲンカを始めようとする御坂でしたが、さすがにこんなデパートの中で戦うわけにもいかず
しぶしぶ引き下がることにします。というか上条さん、戦いたくないんだったら「お前の短パンださいよな(笑)」なんて
怒らせること言わなきゃいいのに…(えー
それとも上条さんはもしかして
「お前って普通のパンツ穿いたらすごく可愛くなると思うんだ…」「えっ…(きゅん…)」みたいな会話がしたくて
短パンがださいなんてことを:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「ねえねえお兄ちゃん、あっち見たい!」
「ん?おお、分かった」
「じゃーねーお姉ちゃーん!ばいばーい!」
「あ、あはは、あははは…うぐぐぐっ…」
そして今度は別の店に行きたいとせがまれて、子供と一緒に御坂の前から去って行った上条さん。
上条さんは一体どこまで付き合うんだろうか、一歩間違えたら本当に誘拐犯だ:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
それと御坂は一応引き下がったものの、やっぱり上条さんと戦えなかったことが相当不満みたいですね
(はぁ〜…どうもあいつが相手だと、調子狂うのよねぇ…)
「(すたすたすた)」
(ん…!?ゲ、ゲコ太!!…じゃないかぁ、つーか全然似てないし…)
ともかく一旦頭を冷やそうと女子トイレにやって来ていた御坂。でっかいため息をつきながらトイレから出てきましたが、
トイレの前の通路で、カエルのぬいぐるみを脇に抱えた少年とすれ違います
一瞬それが大好きなゲコ太に見えて食いつく御坂でしたが、結局はただの勘違いでとぼとぼと去って行くのでした
ところがそのぬいぐるみを抱える少年の手にはなぜかスプーンが…
そう、例の爆弾魔の主な手口は「子供用のカバンやぬいぐるみに、空き缶やスプーンを仕込んで爆発させる」というもの…
ということは、今御坂がすれ違ったこの少年こそまさに…
「はぁ〜あ…」
「もしかして、手口は同じだけど同一犯じゃない…とか!?」
「まさか」
「は〜…言ってみただけ、あまりにも関連性が見えないから…」
一方その頃ジャッジメントの事務所では、あまりにも捜査が行き詰まりすぎて固法先輩も頭がパーになっていました(えー
これまで爆弾魔の被害に遭った場所の関連性を調べていたようですが、あまりにも繋がりの薄い場所ばかりが狙われていて
爆弾魔が何をしたいんだかさっぱり分からないようです。しかし前回もそうでしたが、見た目は凄く頼りになりそうなのに
まるでトンチンカンなこと言い出して頼りにならない固法先輩萌え:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
|
|
「急ぎませんと、また次の被害者が出るかもしれませんわ…」
「早く手がかりを見つけないと…同僚が9人も負傷してるし…」
「………9人?いくらなんでも多すぎません…!?」
「…まさか…ターゲットは…!?」
ところがその時、固方先輩がぽつりと漏らした言葉から犯人の狙いに気づいた2人!
あまりにもジャッジメントの被害者が多すぎる…もともとジャッジメントは事件が起こってから現場に急行するのが普通なのに、
事件発生と同時に爆発に巻き込まれたのがすでに9人も…この数はどう考えても異常です。
つまり犯人は、ジャッジメントを次々と消すためにこんな爆発事故を起こしていると…
キーンコーンカーンコーン
「(ニヤニヤ)よぉ、またちっと金貸してくんねぇ?」
「えっ…で、でも…この間貸した分も、返してくれてない、よね…」
「あ?」
ゴシャアアアアアッ!!
「あぐっ…!」
「ちゃんと返すって言ってんだろ…!無期限・無利息・無制限ってのがお前のウリだろォ?」
「チッ、なんだこれっぽっちかよ」
「ジャッジメントが来る前にさっさと行こーぜ」
「楽勝楽勝、あいつら来んのいつも事件の後だろ?ヒャハハハハハ!」
(ぐぐ…!クソがっ…!何やってんだよ…!何がジャッジメントだ!
お前らが無能だからこんな目に遭うんだ!!)
そんな爆弾魔の正体とは、日々のイジメを苦にしてジャッジメントに歪んだ恨みを持ってしまった少年・介旅初矢…
なんだかゲイナー君を3倍卑屈にしたらこうなったという感じです(声的な意味で)。ゲインさんはやくきてくれー!!
それにしてもこの介旅、ただの不良なんか小便ちびって許しを請うぐらいあんな強力な能力を持っているのに
不良を放置してわざわざジャッジメントを狙うという行動が意味分かりません
・ジャッジメントより弱い能力なしの不良どもを相手に、なぜか無抵抗で一方的にボコられまくる
→「くそっなんでジャッジメントは助けに来ないんだよ!あんな役立たずどもは全滅させてやる!」
→ジャッジメント相手にはなぜか自分の能力をフルに使いまくって大暴れ
お前おかしいだろ…御坂とかも不良に絡まれた時は電撃かましてハイ終わりだし、さっさと能力で自衛してくださいよ!(えー
ビービービー!ビービービー!
「…!?衛星が重力子の異常な加速を確認!」
とその時、黒子たちの事務所に監視衛星からの緊急警報が発令!
重力子の異常な加速…つまりは、間もなくまた介旅が爆破事件を起こそうとしているということです
さっき御坂がすれ違ったように、今介旅がうろついているのはセブンスミスト…ということはまさか…
ピリリリリピリリリリ
「はい、もしもし」
《初春!グラビトン事件の続報ですの!学園都市の監視衛星が、
重力子の爆発的加速を観測しましたの!》
「え!?」
《今近くのアンチスキルを急行させるよう手配していますの!
あなたは速やかにこちらに戻りなさい!》
「か、観測地点は!?」
《第七学区の洋服店、セブンスミストですの!》
「え…!?セブンス…ミスト…ちょうどいいです!
私今そこにいます、すぐに避難誘導を開始します!」
《…!?初春!?もしもし!?もしもし!…なんですって…!》
すぐに初春にも応援を頼もうと連絡した黒子、しかし現場にいた初春は、被害を最小限に食い止めるべく一般客の避難誘導を開始!
ところが初春が現場にいるなんて夢にも思っていなかった黒子は、それを聞いて顔面蒼白となってしまいます
そう、介旅が起こしている爆破事件はすべてジャッジメントを消すためのもの…
そして現場にいるジャッジメントは初春、介旅が今回誰を狙っているのかあまりにも明白です
「落ち着いて聞いてください、犯人の次の標的が分かりました!この店です!」
「な…なんですって!?」
「御坂さん、すみませんが避難誘導に協力してください!」
「わ、わかった」
「佐天さんはすぐに避難を!」
「…あ…うん、初春も気をつけてね」
それからすぐに一般客を外へ避難させる初春でしたが、御坂にはそれを手伝ってもらって、佐天には「危ないからあっち行ってて」と
外に避難させてしまいます。こんなところでも自分の能力のなさを実感するハメになってしまった佐天、
どうやらこれは後々面倒なことになりそうな予感が…
こんな時になんですが御坂のスカートってえれー短いなぁ(えー
どうりで事あるごとに短パンがチラチラ見えまくるわけだ:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「ふう…」
「ビリビリ!あの子見なかったか!?」
「は!?一緒じゃなかったの!?」
「外にいないんだ、もしかしてまだ中に…!」
「何やってんのよっ!!」
「あ、おい!!」
ところが初春を残して全員が外に出たその時、例のカバン少女だけいないことに気づいた上条さん!
やはりいつまでも一緒にいたら単なる幼女誘拐犯になってしまうから、あの後すぐに別れてしまったんでしょうか:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
ともかく外にいないとしたら幼女はまだ中に…爆発のカウントダウンが迫る中、御坂と上条さんは再びデパートの中へ突入するのでした
ピリリリリピリリリリ
「初春!?」
《全員の避難終わりました!》
「今すぐそこを離れなさい!」
《えっ?》
「過去の事件の人的被害はジャッジメントだけですの!
犯人の真の狙いは、観測地点周辺にいるジャッジメント!
今回のターゲットはあなたですのよ初春!!」
《え…!?》
一方で避難誘導の間ずっと携帯の電源を切っていた初春、ようやく誘導が終わって黒子と連絡を取りますが、
そこで初めて犯人の狙いが自分なことを知らされます。驚愕の事実に、初春が思わず目を見開いて硬直していると…
「(とてとて)お姉ちゃーん!」
「え…?」
「メガネをかけたお兄ちゃんが、お姉ちゃんに渡してって!」
なんとそこへ現れたのは例のカバン幼女!手に持っているのはさっき介旅が持っていたぬいぐるみ、
そしてこれを「初春に渡すように言われた」ということは…!
うぞぞぞぞぞぞぞ
「はっ…!?に、逃げてくださいッ!!あれが爆弾ですっ!!」
わけも分からず初春が手を伸ばしたその瞬間、重力子が急激に加速して変形を始めたぬいぐるみ!
もはや爆発まで5秒もないその姿を見て、初春はぬいぐるみを投げ捨てて幼女をかばいますが…
「く…っ!!(レールガンで爆弾ごと…!!)」
そんな初春の前に咄嗟に飛び出したのは御坂!電磁力を操作してゲーセンのメダルを音速の数倍で発射する…
これが御坂の得意としている必殺技のレールガンです、こいつで爆発前にぬいぐるみを粉々に吹っ飛ばしてしまえば…!
チャリイイイン!!
「しま…っ!!」
ボッグアアアアアアン!!
しくじりやがったー!!うわああああああ!!わずかな一瞬に全員の命がかかったプレッシャーからか、
取り出したメダルを手を滑らせて落としてしまった御坂!それを拾っている暇などなく、
御坂達はもはや助かりようがない大爆発に飲み込まれてしまうことに…
「あぁ…!?」
「うわああ!ば、爆発したぞ!」
「まだ中に人がいるんじゃ…!」
ざわざわざわざわ
(ひひひひっ…!いいぞ…!すごい、素晴らしい…!
徐々に強い力を使いこなせるようになってきた、あと少し数をこなせば…!
無能なジャッジメントも、あの不良どももみんなまとめて!!)
外に避難した一般客たちが顔面蒼白となって騒ぐ中、ただ一人ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべていた介旅。
そしてそのまま薄暗い路地へと消えていき、この調子でどんどん殺ってやるとますます狂気に走って行きますが…
|
|
「爆弾魔を退治しに来た男!スパイダーマ!!」(えー
てっててーててれ♪てれってれ〜〜♪とその時、なんと無傷で生き延びていた御坂ことスパイダーマの飛び蹴りが炸裂!
あの爆発を受けてどうして無傷!?これには介旅も目を白黒させて驚くばかりです
「よくも哀れな子供と初春を殺したな!!
あどけない子供の命を脅かす介旅初矢…許せん!!」
「スパイダーマ!?生きていたのか!!」
「すり替えておいたのさ」
すり替えていたんじゃあ仕方がないな…(えー
ともかく無事にあの爆発から逃げ延びてきた御坂。介旅は「ちくしょーこれでも食らえー!」とスプーンを御坂に向けますが、
その途端スプーンを粉々に消し飛ばす御坂のレールガン!さっきみたいな不覚は2度と取らないということでしょうか
ドッバゴオオオオオオオン!!
「うっがああああっ!?あぐあ…!レ…レールガン…!
は…はは、今度は常盤台のエース様か…?」
「…」
「いつもこうだ…!何をやっても力で地面に押し付けられる…!…殺してやる!!
お前みたいなのが悪いんだよッ!!ジャッジメントだって同じだ!
力のある奴はみんなそうだろうがぁぁッ!!」
御坂のレールガンで打ち倒されて成す術のなくなった介旅。すると今度は「あーあこれだから力のある奴は」などと
御坂の行いが理不尽だと文句を言い始めました。自分が御坂を殺そうとしたから吹っ飛ばされたのに何を言ってんでしょうか
それにさっきは何の罪もない幼女まで殺そうとしたし、もはやこいつに他人を責める資格なんてありません
「…力、力って…歯を食いしばれぇぇっ!!」
バキイイイイッ!!
|
|
とその時、やかましい介旅に向かって御坂怒りの鉄拳が炸裂!
いつも不良に殴られては心の中で毒づいている介旅ですが、この時ばかりはゴチャゴチャ言わずに頭が真っ白になってしまいます
「(すたすたすたすた)」
「…」
「殴られて当然ですわ。あなたみたいに力を言い訳にする人は、一番許せないタイプでしょうから。
ご存知かしら?常盤台のレールガンは元々は単なるレベル1でした。
並々ならぬ努力によって、レベル5と呼ばれる力を得たんです」
そして無言のまま去っていった御坂に代わり、介旅に説教を始めた黒子。てっきり御坂は生まれついての天才タイプかと思ってましたが、
意外にも努力で少しずつ能力を伸ばしていったタイプだったんですね。
というかこの説教は介旅より佐天に聞かせてやった方がいいと思う
御坂のように能力を伸ばす努力をせず、初春のように普通の勉強の努力もせず、
黒子のように授業後の活動に打ち込むこともせず、その結果自分だけダメなことに気づいて疎外感を感じたあげく
「あーあ、ラクしてレベルアップできるレベルアッパーがあったら、私も御坂さんと同じレベル5になるのに(笑)」なんて
血ヘド吐く努力を重ねてレベル5になった御坂からしたらマジ殴りたいと思う(えー
|
必死に勉強したわけでもなく…
懸命に働いたわけでもない…!
何も築かず…
何も耐えず…
何も乗り越えず…!
ただダラダラと過ごし、やったことと言えば
「ラクしてレベルアップしたい」という戯言…!
なめるなっ…!! |
(C)福本伸行/講談社・
VAP・マッドハウス・NTV・D.N.ドリームパートナーズ
|
利根川先生も大変お怒りのようです。佐天は今回の話でかなり株を下げてしまったな:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「白井さぁーん!」
「あっ、もう心配しましたのよ!」
「ごめんなさい、でも御坂さんのおかげでほーらこの通り!」
「ときわだいのお姉ちゃんが助けてくれたの!ねー!」
「かっこよかったねぇ!」
「「ねぇー!!」」
(それにしても…初春がいた場所だけ無傷だなんて、能力をどう使ったらこういう風になりますの…?)
そして初春やカバン幼女も無傷で助かったようですが、犯行現場はご覧の通りすごいことになっていました。
あの凄まじい爆風に対して強烈なバリアでも張ったかのように、初春や御坂達のいた場所だけがきれいにそのまま残っている状態…
初春や幼女は御坂が助けてくれたと言いますが、果たしてあの一瞬に何が起こったのか…?
(あの時…私のレールガンは間に合わなかった。実際に初春さん達を救ったのは…)
「んふふ、んふふ、んっふっふ〜ん♪んふふ、んふふ、んっふっふ〜ん♪」
(コイツだ…!)
ぬおおおおおおお上条さんマジぱねぇっす!!
なんとあの全てを飲み込む爆炎の中、誰よりも素早く前に躍り出て爆風を一人で引き受けていた上条さん!
なんて人だ…たとえ異能を打ち消す右腕を持ってるとしても、並大抵の度胸で出来る芸当じゃありません。上条さんかっこよすぎだろ
「げっ…!ま、待ち伏せ?」
「いいの?」
「は…?」
「みんな、あの場を救ったのは私だと思ってるみたいだけど…な、名乗り出ればヒーローよ」
「はぁ?なに言ってんだお前、みんな無事だったんだからそれで何の問題もねえじゃんか」
「へ…?」
「誰が助けたかなんてどうでもいいだろ。んふふ、んふふ、んっふっふ〜ん♪んふふ、んふふ、んっふっふ〜ん♪」
「…」
|
「謙虚だから
ほめられても
自慢はしない」(えー |
上条さん…あんたマジ謙虚すぎるよ!一歩間違えたら自分も3人もみんな死んでるようなピンチを
勇敢にも救ったというのに…「いや〜今日も平和だな〜」みたいに鼻歌歌ってるだけで、助けてあげたなんて意識すらしてないとか
常人の精神じゃねえ!やはり上条さんは煩悩を完全に滅却した仙人の心の持ち主だぜ
|
「あの上条さんって人
かっこよかったです!
えいやーイマジンブレイカー!」 |
と、初春が上条さんの真似したくなるのも仕方ないね(えー
次回に続く!
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