■ひめチェン!おとぎちっくアイドル リルぷりっ第9話「ぷりぷりサッカー☆ぷりっ」
 

「なつきちゃんて、どんなスポーツやっても凄いねぇ〜!」

「そうそう!かけっこだっていつも1位だし、バスケットだってテニスだって!」

「どうしてそんなに上手なの?」

「うーん、好きこそ物の上手なれってことかな」

「えっ、好きこそ?なに?」

「スキーこそ桃のギョーザなれ?」

「違うって!自分の好きな事は、一生懸命練習したり勉強するから自然と上手になるってこと!」

さて今回のリルぷりっは、名月のスポーツ万能設定にスポットが当てられた話でしたね。
前々回の名月は跳び箱で失敗してクラスメートに笑われたりしてたので、ひょっとしたら運動オンチなのかと思ってましたが
実際は逆でどんなスポーツも得意だったとは…まあ跳び箱も再チャレンジした時には成功してたので、あの失敗はたまたまだったっぽいですね

確かに今までの話を見返してみても、実は3人一緒にドタバタ走るようなシーンでは
必ず名月がぎゅんぎゅん加速して3人の先頭を切って走るように描かれてるんですよね。
ちなみにそんな名月とは逆に、そういうかけっこシーンでどんどん失速して「待って〜〜」と必ず置いて行かれるのがレイラです

そんなわけで、9話目ともなると3人それぞれの個性も際立ってきた感じですねえ
名月
・3人の中で1番金持ち。しっかり躾られてるので敬語も完璧
・3人の中で1番博識。「好きこそ物の上手なれ」とかりんご達が知らない言葉も知ってる
・3人の中で1番スポーツ万能。運動部の助っ人をしたり、暇があったら黙々と腹筋したりする
・りんご達と違って魔ペット(リョク)とベタベタしない

レイラ
・3人の中で1番良い子。早朝から母親の家事を手伝ったり、さりげなく脇役キャラを気遣う場面が多い。
・3人の中で1番天然ボケ。「スキーこそ桃のギョーザなれ」とか、花だらけになった地球とかぶっ飛んだことを考え出す
・3人の中で1番ドジでトロい。毎回必ずレイラだけ足を滑らせて転ぶシーンがある

りんご
・えーっと…(^ω^ )りんごって何かあったっけ…
(えー

と、まあこんな感じでしょうか。うん…りんごは…うん…弟が月火水門金土日とか、
弟が「卵焼きかわいいよ…ハァハァ」とか言ってる変態だとか、弟に関してはすでにキャラ立ってるんですけども
りんご本人となると特に思いつくもんがないな…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「なにィ!?サッカー!?」

「うん、名月ちゃんが試合に出るの」

「サッカー知らないの?」

「ふっふーん、知らないだと?」

「とんでもない話ですぞぉ、それどころか…」

「おとぎの国魔ペットリーグ、通称魔リーグの最強サッカートリオとは僕たちの事でーす!」

そんなある日、自慢の運動神経を買われて「サッカー部の助っ人に来てくだしあ(;;)」と男友達に頼まれることになった名月。
本人としてはやる気のようですが、しかし魔ペットの3匹は「そんなオテンバな真似したらひめっぷりが下がるわカス」
名月がサッカーをやる事にえらく反対しているようです

「でも人助けのサッカーだったら、むしろひめっぷりが上がるんじゃないかしら」

「うぐっ…言われてみれば…」

「仕方がない…どうしてもやると言うなら…俺達3人の必殺技を破ってからにしてもらおうか!」

「「「ウオオオオ!魔ペットファイナルトルネードミラクルシュート!!」」」

バシイイイイン!

「ふぅん!」

「なっ…こ、これは!?」

ドッバアアアアン!!

「「「ぎゃああーっ!!」」」

「こ…このシュートは…魔リーグで誰も成功させた事がないという伝説の…」

「レ…レジェンドオブヘクトパスカルファンタスティックシュート…ぐふっ!」

これが超次元サッカーだ!!というわけで両者ともに必殺技の応酬を開始!ゲェー!!
しかし魔ペット3匹が繰り出したファイアトルネードをやすやすと粉砕した名月のドラゴンクラッシュ!
どうやらあっちの世界ではドラゴンクラッシュは、誰も成功させた事のない伝説の必殺シュートと呼ばれているようです
異世界でも伝説と化していたとは…さすが染岡さんは格が違った(えー

というか今回サッカー描写で出てきたこのゴーグル少年も、絶対鬼道さんを意識してデザインされてますよね?
メガネならともかく、ゴーグルしてサッカーする変人なんて鬼道さん以外に絶対いないだろうし…次回に続く!


■ひめチェン!おとぎちっくアイドル リルぷりっ第10話「五七五でラブラブ☆ぷりっ」
 

「ヒカル…」「アスカ…」

「ヒカル…!」「アスカ…!」

「ヒカル!!」「アスカ!!」

「ヒカルぅぅっ!」「アスカぁぁっ!」

「このトキメキどうしたらいいんだああああ!!」

「つかまえてごらんなさあああい!!」

「まてーー!!」

うふふふふあははははは

なぜリルぷりっの漫画とはこれほどにカオスなのか…(えー
この間の「ホントにホントなの?ホントにホント?」「ホントにホントならホントかもねー」もそうでしたが
りんご達の愛読してる少女漫画というのは内容がぶっちぎってますなあ

今回のこの恋愛漫画のヒカルとアスカなんですが、まず最初にお互いの名前を呼び合うシーンが
「ぬかるでないぞ幸村ぁ!」「お館様ぁ!」「幸村ぁぁぁ!!」「お館様ぁぁぁ!!」
「んゆっっきむるぁあああああああ!!」
「おぉおやかださばあああああああ!!」
と暑苦しくコミュニケーションする例の2人に思えてなりません:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

それに続くセリフもまた凄いですね
Q:このトキメキどうしたらいいんだ!?
A:つかまえてごらんなさい! まてー!
という答えになってない話の流れ…(えー  結局トキメキはどうしたらいいんですか!?
さすがリルぷりっの笑いのセンスは他のアニメとは一味違うな…次回に続く!


■ひめチェン!おとぎちっくアイドル リルぷりっ第11話「ビッグなシンデレラ☆ぷりっ」
 

「「「熱井(あつい)先生、ご結婚おめでとうございまーす!」」」

「いや〜照れるな〜!ありがとうみんな!しかしさっそくで悪いんだが、
 結婚式当日の説明をしよう!雪村と笹原には、ヴェールガールをやってもらいたい!
 花嫁さんの長ーいヴェールを持つ係だぞ!」

「ヴェールガールって言うんだぁ!素敵〜!」

「あれ、でもレイラは?」

「私は先生の用意したプレゼントを、花嫁さんに届ける係なの!」

ある日のこと、めでたく恋人と結ばれて結婚式を挙げることになったクラス担任の熱井先生。
そんな結婚式の当日にはりんご達も手伝いをやることになるそうですが、レイラだけは特に重要な大役を任されるそうです
なぜなら先生の花嫁さんになる人というのが、レイラと古くから親交のあるご近所のお姉さんだから…
先生とそのお姉さん、どちらとも関係の深いレイラは、結婚式で一番盛り上がる場面を任されたということのようですな

「えっ、プレゼント?」

「この靴だ!!(ばーん)」

「で、でかっ!」

「はっはっは、花嫁さんに合わせて作ったんだ!サイズもぴったりだ!」

「あ…あのう、花嫁さんってどんな人なんですか?」

「よくぞ聞いてくれたぁ!俺のお嫁さんは亜地々燃子(あちちもえこ)さんと言ってなぁ!
 とにかくビィィィッグな女性なんだぁ!はっはっはっはっはっは!!」

ところがそんな先生の用意したプレゼントというのが、大怪獣のために用意したとしか思えないよう超巨大な氷の靴!
普通の成人女性ならすっぽり10人くらいはおさまってしまいそうなデカさ…単にオブジェとして用意したんかなーと思ったら、
「靴のサイズはぴったりだ!」「ビッグな女性なんだ!」と嫁さんの足にジャストフィットする靴だそうで…
ウルトラマンとでも結婚するつもりかあんたは…(えー

「すう…すう…」

「姫様〜、今日は結婚式の日ですぅ。そろそろ準備でき…まだ寝てたですぅ!?
 は、早く起きるです!結婚式に遅れるですぅ〜!」

「はっ!?い、いけない!」

プップープップー

「レイラちゃーん!時間だよー!」

「こ、氷屋さん来ちゃった!今行きまーす!」

ところが肝心の結婚式当日、思いっきりぐーすか寝坊して昼の11時にやっと目を覚ましたレイラ!結婚式は12時開始だというのに!
ちょっ、レイラって普段から朝6時には起きて炊事・洗濯・掃除を完璧にこなしてる子じゃなかったんですか!?なぜ今日に限ってこんな寝坊を!?
ま、まあレイラは相当なレベルのドジキャラですから、ついうっかりハデに寝坊する日もあるということか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

ともかく慌てて支度したレイラが家を出たのは11:30、式場まではそう遠くないみたいなので、
このまま氷屋のトレーラーに乗っていけば間に合いそうですが…

「さーて出発だ!飛ばすよぉ!」

ブロロロロロ

「間に合うよね、おじさん!」

「はっ!?た、大変だ!ガス欠だぁ!!」

「ええーっ!?」

ゲェー!?ところがなんと、車が発進した瞬間に「しまったガス欠だぁー!」などと頭を抱え始めた氷屋のオッサン!気づくの遅いわー!!
どんだけうっかり者なんだよこのオッサンは!というわけでいきなりタイムロスを食らってしまったレイラ達は、
ガソリンスタンドに寄ってから給油を終え、11:40に再び式場を目指して出発しますが…

ブロロロ…

「あぁっ、参ったなぁ大渋滞だ…」

「おじさんっ!空飛べないんですかこの車!?」

かと思ったら道路に出た途端大渋滞に…ってそ、空を飛べって!?レイラはいきなり何を無茶なことを!?
レイラさんそんな…このトレーラーマグナムセイバーじゃないんですから…マグナムトルネードマグナムダイナマイト
こんな鈍重なトレーラーじゃやれって言われても無理としか…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「そ、空!?えーっと…この車、ふ、古いっていうか…」

「古いのかぁ…(がっくり)」

「ご、ごめんね…」

そして「古いんで飛べません」というおじさんの苦しい言い訳を聞いて、「そうか古いのか…じゃあ仕方ないな…」
がっくり肩を落としてしまうレイラ。いやいや古いから仕方ないっていやいやいや、そういう問題じゃいやいやいやいや
見事なやり取りだと感心はするがどこもおかしくはないな(えー  まったくレイラの天然ボケっぷりは毎度ながら突き抜けてるな…

「よし…じゃあ抜け道を探そう!お姫様に言われちゃやるっきゃない!」

ガタガタプシューッ!!

「はっ!?バ、バッテリーがぁ!!」

ぐわー!さらに次の瞬間バッテリーが完全にイカれてしまったオッサンのトレーラー!
どんだけトラブル起こせば気が済むんだ!
さっきからまるで目を覆いたくなるような不幸っぷりですよ!
まさか仏滅の日に結婚式やろうってんじゃないだろうな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  ともかく修理業者がやってくるまでの間、
レイラはこの場で立ち往生してしまうハメに…時間はすでに11:58…業者なんて待ってる時間はもはや1秒たりともありません

「よいしょ、よいしょ…」

「ひ、姫様ぁ!がんばるですぅー!!」

すると今度は自力でトレーラーを後ろから押し始めたレイラ。絶対無理だコレー!!
精一杯押してはいますがトレーラーはまったくビクともしません。そりゃそうだわな…
しかしなんというか、思いっきりズレた行動ではあっても一生懸命なレイラの姿には少々好感が持てますな

「んんーっ…!だ、だめだ…全然動かない…」

「…姫様、こうなったらこの靴は置いていくしかないです」

「えっ…」

「姫様だけでも式場に行くです!」

「そ、そんな…そんなこと出来ない!これは熱井先生から頼まれた大切なお仕事だし…
 それにシンデレラの靴は、燃子お姉さんの夢なんだもん…!(ぐしぐし)ううっ…うっうぅ…」

「あぁっ…ひ、姫様…」

「私がいけないの…朝寝坊しちゃったし、燃子お姉さん、ごめんなさい…!」

そして「もう靴のことは諦めようぜ」とダイに提案されたレイラでしたが…しかし先生や燃子のことを考えると、
この靴を犠牲にするのはどうしてもできないようです。そして「そもそもこうなったのは私が悪い」と、
自分のことを責めたレイラは泣き出してしまうことに…

パカラッパカラッパカラッパカラッ

「え…?」

「カ、カボチャの馬車ですう!?」

「さあ乗って!結婚式に行くんだろう?」

「ク、クリスさん!?こんな馬車どうしたんです!?」

「式場にあったんだ。こういうのに乗りたがるカップルが多いらしい」

な、なんじゃこりゃああああああ!!どういう展開だよこれはー!!
その時なんと2頭の白馬とカボチャの馬車を連れたクリスが、パッパカパッパカ颯爽と登場!でええええ!?
こんなヘンテコな馬車、魔法か何かで出したのかと思ったら「普通に式場に置いてあったのだー!」とかなんとか…なんてカオスな式場だよ!

パカラッパカラッパカラッパカラッ

「わぁ〜、カボチャの馬車なんて素敵!」

「姫様のピンチの時に登場とは、まるで王子様みたいですぅ!」

そしてこの巨大なトレーラーの荷台+カボチャの馬車+レイラ+ダイ+クリス軽々と引いていく馬2頭。
2馬力のパワーSUGEEEEEEEE!!さらに12時のタイムリミットにも、きっちりと間に合わせて式場へ到着してしまいました。
エンストした段階で11:58だったのに!2馬力というのはここまでの奇跡が起こせる驚異のパワーだったのか!?(えー

《さて、ここで新郎から新婦へのサプライズがあります!燃子さん、心の準備はいいですか?》

「えっ?は、はい…」

ガラガラガラ…

「こ、これは…!?」

「うっそぉぉ〜!」

「ガ、ガラスの靴!?大きすぎだろ!」

「素敵!綺麗ね〜!」

《なんとシンデレラの靴です!シンデレラ好きの新婦のために、
 新郎が半年かけて作った力作であります!》

そんなわけで結婚式のクライマックスに、堂々と新郎新婦の前へ現れたこの巨大な靴。室内で見るとまた一段とでっかく見えますな
しかし気になるのは、「嫁さんのサイズにぴったりなんだ!」と言っていた先生の言葉ですが…?
当然ながら嫁さんは大怪獣でもなんでもなく、ごくごく普通の大きさをした女の人です。
身長って言うにもこれじゃでかすぎるし、一体なんのサイズに合わせたものなのか…?

「燃子お姉さん、おめでとう!」

「まぁレイラちゃん!ありがとう!でもどうしてこんなに大きな靴を?」

「それは僕と君の愛情が!とってもビィィィッグだからさーあ!!
 はっはっはっはっは!!

「…はぁ」

単にそれだけかー!!く…くだらねえー!サイズとかなんとか全然関係ないんじゃないですか!
しかもそんな先生の言葉を聞いて「何言ってんのお前」とばかりに溜め息をついてしまう燃子。す、滑ってる!先生滑ってるよ!
ああ、氷でつるつるの靴なだけにギャグも滑りやすかったというオチになってしまうのか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「えっ、ど、どうかしたのかい!?」

「私に隠れてこんな事してたなんて…もう、2人の間に隠し事はなしって約束じゃない」

「あ…お、俺のこと、嫌いになったかい…?」

「んっもぉ〜〜またそんなこと言う!タロりんのこと嫌いになる訳ないでしょお〜?
 お・ば・か・さ・ん!つんっ♪」

「あはぁ♪またおでこつんっ☆されちゃったなぁ〜!燃子のおでこつんっは大好きだよ!」

「てへっ♪じゃあ、他にどんなところが好き〜?」

「ビィィィッグなところさーあ!可愛さもビッグ!優しさもビッグ!
 元気さもビッグで正義感もビッグ!なんでもかんでもハートがビッグなところが
 大好きだあああああああああ!!」

「私だってぇ!男らしさがビッグ!素敵さがビッグ!まっすぐなところもビッグ!
 勢いもビッグで考え方もビッグ!なんでもかんでも熱さがビッグなところが
 大好きよおおおおおおおおお!!」

俺はお前らが大嫌いだああああああああ!!(えー
な…なんだコレー!!なんと呆れているかに見えたさっきの溜め息は、単にバカップル特有のちょっとスネた振りをしてみせただけ!
その後はもはや直視するのも耐えがたい超絶イチャイチャタイムが始まってしまいます。くそがー!!
すいませんそろそろ僕ら帰ってもいいですか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「だからぁー!私の方がもっと大好きだもぉーん!」

「俺の方がもっとずっと大好きぃぃー!!」

「私の方がもっとずっともっとずっとー!!」

「あ…あつい…」

「あ…あはは…」

「すてきぃ〜(ぽわーん)…あら?氷が…?」

ドロドロドロドロドロ

おや…?こおりのようすが…って、2人がいつまでも暑苦しいバカップルぶりを続けるうちに、ドロドロと溶け始めていた氷の靴!
そ、そんな!このバカ2人の熱気にあてられてしまったというんですか!?
せっかくレイラがあんな思いをして運んできた氷の靴がこれでは台無しに!

《あぁ!?な、なんと!2人の熱い愛がぶ厚い氷を溶かし、
 中から結婚指輪が出てきましたぁーっ!!》

「あっ…ピ、ピッタリだわ…!?」

「そっか、靴じゃなくて指輪のサイズがピッタリってことだったんだぁ!!」


(C)ABC・東映アニメーション

な、なんだってー!!

なんとこの氷の靴がドロドロに溶けるというのは、すべて先生の想定の範囲内!むしろ跡形もなくなるほどドロドロに溶かし切ると、
そこから結婚指輪が姿を現す仕組みになっていたという…「嫁さんのサイズにピッタリのプレゼントなんだ!」っていうのも
最初からこれのことを言っていたんですなぁ。ここまで計算していたとは正直先生も大したもんですな…
しかし肝心の溶かす過程があの耐えがたいバカップルパワーというのは正直どうかと思いますが:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ははっ、なかなかやるなぁー!!」

「タロりん…ありがとう…!」

「燃子お姉さん、おめでとうー!」

「「「おめでとう!おめでとーう!!」」」

「よーし!みんなをもっと幸せにしちゃおう!」

「リルぷりっ!ひめチェーン!」

「夢〜見る〜♪女〜の〜子〜、誰〜でも〜♪プリンセス〜♪」

ってメチャクチャ唐突にライブシーン来たー!!なんだそりゃー!!
先生の印象的な指輪プレゼントに会場が盛り上がる中、それに便乗する形でいつものライブを始めた3人!
ちょ、ちょっと待ておい!これ3人がライブするまでもなく十分すぎるほど幸せな光景じゃねえか!ライブする必要性全然ないから!
毎度のことですが、全てがライブの前に完全解決してるのに意地でもライブするりんご達がイミフすぎる…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「「「ヒャー!!リルぷりっだぁー!!」」」

ぼわぼわぼわぼわぼわぼわぼわぼわ

そしてそんなどうでもいいライブにも関わらず、会場にいる人達からハピネストーン大量搾取!お手軽すぎんぞコレー!!
いつもは悩んでる人をまるまる1話かけて助けた時に、その人からやっと1個だけ出てくるハピネストーンですが
今日に限っては会場中の人間から数十個ものハピネストーンを一気に入手!嘘だろ承太郎!?
まさかこんな脇役の群れから一気に稼ぐことになろうとは…やっぱり一人一人の悩みを親身に解決するよりも、
その辺の人ごみでドンチャン騒ぎするのが一番効率的だったんや…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  次回に続く!


■ひめチェン!おとぎちっくアイドル リルぷりっ第12話「世界一のアップルパイ☆ぷりっ」
 

「りんご、これ見た!?今週のスイーツ通信に、りんごの家のアップルパイが出てたよ!」

「わぁー本当だ!知らなかった!」

「すごいねぇ〜!」

「ありがとう!お父さんのアップルパイは世界一だから!」

「ハハハン!なーにが世界ですか、君は世界中にどれだけ人がいるか知ってますか?」

「うっ、早乙女くん…」

「約68億人ですよ!日本にいる人のざっと50倍もの人がいるんです」

「えぇ!?す、すごい…そうなんだ…」

「そんな広い世界の中で一番だと言うんですかぁ?そんなワケないでしょう?
 世界一という言葉を軽々しく使わないでください」

さて今回の話は、りんごの実家が営んでいるアップルパイ屋にスポットが当たったストーリーです。
「世界一のアップルパイ」を売り文句に、このところ好調な売れ行きを見せているりんごの家のアップルパイ…
しかしそれに対して、色々と難癖をつけてきた嫌な奴がいました


(C)LEVEL-5/FCイナズマイレブン・テレビ東京

なんだその顔は?
まさかこのアップルパイが
世界レベルだと
思っているわけではあるまいな?
こんなアップルパイなど
世界に比べれば!
吹けば飛ぶ
紙キレのようなものだ!!
(えー

久遠監督…あんたって人は…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
えー、冗談は置いといて、こいつはこれまでの話にも何度か出てきたクラスメイトの早乙女ですな
早乙女は前にリルぷりっに幸せにされて、ハピネストーンを出したことのある奴ですが…
別にハピネストーンが出てきたからって、性格まできれいになるとかいうわけじゃないみたいですねえ

「う、うぅ〜っ…で、でもお父さんのアップルパイは世界一だもん!」

「ハッ…分かりました、まだそう言うというのなら…
 このアップルパイ選手権に出場してみてください!
 そこでもし君のお父さんが優勝出来たなら、僕も君のお父さんのアップルパイを
 認めてあげましょう。ま、優勝なんて無理でしょうけどね」

「ぐぐ…!んもぉアッタマきた!!そこでお父さんに優勝してもらえばいいんでしょ!!」

「くくく、楽しみにしていますよ、アデュー」

そんな早乙女にさんざん煽られても「うちのアップルパイは世界一」と譲らないりんごは、それを証明するために
近々行われるアップルパイ選手権とやらに出場するハメになってしまいます
どうやらアップルパイの腕に覚えのある菓子職人たちが、こぞって参加する天下一武道会的な何かのようですが…

「ねえお父さん!お父さんのアップルパイは世界一だよね!」

「おう!」

「よかった、じゃあこれで優勝して欲しいの!」

「ん?アップルパイ選手権…?うーん、これはどうかなあ」

「えっ、どうして?お父さんのアップルパイなら絶対誰にも負けないよ!」

「ありがとう、でもなあ…お父さんそういうのあんまり好きじゃないんだ。ごめんな」

「えぇっ…?」

ところが家に帰って選手権の話をしてみると、まったく参加に乗り気でないりんごの父親!
父親自身も「世界一」というフレーズを多用しているようですが、しかし他人と自分のアップルパイを比べて
どっちが上か白黒つけるのは好きじゃないようで…とにかく父親に断られてしまったりんごは、
トボトボと公園に向かって名月たちに今後のことを相談することにします

「うう…なんでお父さん出てくれないんだろう、私本当に世界一美味しいアップルパイだって思うのに…」

「それは君のお父さんが世界一じゃないからでぇーす!!」

「さ、早乙女!?」

「お父さんは選手権に出る自信がなくて逃げたんでしょう!
 なんでも優勝候補の境さんという人は、選手権で優勝するために
 新しく開発した塩アップルパイで出場するそうですよ!
 アップルパイに塩を入れると、甘みが増して美味しくなるそうで…
 やはり世界一を目指す男は、常に努力をし続けるのです!
 君のお父さんにその姿勢はありますかぁ?
 いつも同じ味のアップルパイばかり作ってるんじゃないですかぁー?」


(C)細井雄二/講談社

時を止めた者が
前に歩を進める者に
勝てるわけがない!!
(えー

ところがそんな公園にやって来ると、またしてもりんごを煽りに姿を現した早乙女!放課後だってのになんてやつだ!
「どうせいつも代わり映えしないアップルパイ作ってんだろ(笑)」と憎らしい口を叩く早乙女ですが、悔しいことに実はその通り…
りんごの父親は今のアップルパイに強いこだわりを持っているようで、新しい味を探求することよりも
今の味を守っていくことの方に重きを置いている人なのです。それは料理人としてのポリシーの違いなので
他人がグダグダ言うことじゃないですが、早乙女のバカにはそんな理屈も通用しないようで…



「ひっどぉい!お父さんは世界一だよ!」

「じゃあなぜ選手権に出ないんですかぁ?」

「…出るもんっ!!お父さん、絶対アップルパイ選手権に出るもん!」

「ほっほ〜ぉ、それは楽しみですねえ」

あーあ、泣ーかせた(えー  どこまでも続く早乙女の執拗な言葉責め!
とうとうそれに屈してしまったりんごは、ぐしぐしと泣き出してしまいます。
そして悔しさのあまり「必ず出場するから楽しみにしてな、コテンパンにしてやっからよ」と思わず言い返してしまったわけですが…
しかし出場のことについては、たった今父親に断られてきたばかり。勢いで約束してしまったもののどうすればいいのか…

「(しょぼーん)ただいま…」

「お帰り、りんご」

「あのね、お父さん…お願い、どうしても…」

「お父さん決めたよ、アップルパイ選手権に出るぞ!」

「えええ!?ほ、本当に!?ありがとうお父さん!」

ってなんですとー!?そんなりんごがトボトボ家に帰ってみると、すでに心変わりして参加の意志を固めていた父親!
い、一体どんな心境の変化が…と思いきや、どうやら今のりんごと早乙女の言い合いを偶然目にしてしまったようですね
「お前の父ちゃんはチキンだよな〜」娘がイジメられて泣かされているのを見てしまっては、
さすがに参加せずにはいられなくなったということでしょうか。がんばれお父ちゃん

「あ、で、でもね、境さんっていう人は新しいパイで挑戦するんだって…お父さんも何か考えなきゃ」

「ん?いや、お父さんはいつもと同じアップルパイで出るよ」

「えっ、そ、そうなの?それで本当に勝てる?」

「(にこっ)」

そして選手権のためには新兵器が必要だと提案するりんごですが、やはり父親は新しい味に手を出すつもりはないようです。
それでも心配なりんごは「本当に勝てるの?」と聞いてしまいますが、それに対して父親は「勝てる」とは言わず微笑みを返すだけ…
これは…あえて「勝つ」とは口にしないようなこの態度、父親にとってのアップルパイというのは
他人に勝つために作るものではないということなんでしょうか?

 

《それでは第一回アップルパイ選手権んんんん!スタァァートォゥ!!》

「(がさごそ)りんご、このリンゴはね、お父さんが美味しいと思うリンゴを
 農家のおじさんに頼んで、特別に作ってもらってるんだよ」

「えっ、そうなの?初めて聞いた…」

「その皮をひとつひとつ丁寧に剥いて…それから芯を抜く。
 大鍋でまるごと固めに煮るんだけどね…簡単そうに見えるけど、
 火の強さとか煮る時間とか、コツを覚えるまで10年もかかったんだ」

「へえ〜…!」

「パイ生地はもちろんお父さんの手作り、でもただのパイ生地じゃないよ。
 秘伝のレシピでちょっとした工夫をしてあるんだ。
 リンゴを生地でくるんで形を整えたら、オーブンに入れて焼けるのを楽しみに待つ」

「うん!」

「このレシピはね…昔、お父さんが修行したお店のご主人に教えてもらったんだけど、
 最初は難しくて。それがある日、お母さんがお店にお客さんとしてやってきて…
 お父さん、一目惚れしちゃってね」

「へええ〜…!」

「お母さんに食べて欲しい、そのまごころを込めて作った時から
 今の味が完成したんだよ。だからお父さんはこのアップルパイが大好きだし、
 これからもずっとこの味を守っていきたいと思っているんだ」

そしていよいよアップルパイ選手権の当日。りんごの父親は会場でテキパキと手を動かしながら、
りんごにこのアップルパイについての思い入れを語っていました。
なるほど…調理のコツが掴めずに行き詰まっていた修行時代、りんごの母親への一途な恋から生まれたのがこのアップルパイで、
それを食べてもらった時から2人の交流が始まり、やがて結婚して、りんごや月火水木金土日のいる幸せな日常を築いたという…

言わばこのアップルパイは、りんごの父親にとって幸せの原点のようなもの。
だからいつまでも大事なものとして、この味を残しておきたいんでしょう
「世界一のアップルパイ」というのも、「あらゆる他人の味に勝って、世界に君臨するアップルパイ」という意味ではなくて、
「自分に幸福をもたらしてくれた、世界一大切なアップルパイ」という意味を込めているんじゃないでしょうか

《それではアップルパイの審査に入りまーす!
 審査員のみなさんは、一番美味しいと思ったパイの前に旗を…》

「ちょおおおーっと待ったあああああ!!アップルパイを食べる時は!
 まず目で味わい!匂いを味わい!それからパイ端から全部こぼさず
 真剣に味わわなくてはならない!そして口の中で100回噛んでから飲み込み!
 そのような正しいアップルパイの食べ方でなければ(くどくどくど)」

ともかく参加者達の調理が終わって試食タイムとなりますが、そこで口を挟んできたのは優勝候補の境という男でした。
料理はまず目で!次に香りを!そして最後に味を楽しむもの!
そのような食べ方で料理を評価するなど言語道断!この店はあと半月で潰れる!!

審査員に向かって言いたい放題騒ぎ始めた境。あまりに口うるさい境のせいで、審査員たちはアップルパイを食べる前から
ウンザリした表情になってしまいます。

「うーん…大好きなアップルパイは、みんな楽しい気持ちでニコニコ食べてほしいのにな…」

そしてりんご父としては、「アップルパイは幸福を運ぶもの」という自分のポリシーがあるだけに
そんな誰もがウンザリしながらアップルパイを口に運ぶ光景が、なんとも見過ごしがたいようです

「ん、そうだ!リルぷりっの歌を聞いてる時は、みんないつも幸せそうにしているじゃないかぁ!
 そ〜れみなさんご一緒にぃ!一番好きなアップルプァァ〜〜イ♪ひめチェンッ☆」

「あ…?あ…?」ってぐわああああーー!!い、いきなり何始めてんだこの人!
なんと審査員たちに少しでも幸福を感じてもらおうとして、突然リルぷりっのモノマネを始めた父親!
ところがあまりの寒さに会場中の誰もがバキバキに凍りついてしまいます
あの棒読み音痴キャラなりんごでさえこの有様!幸せどころか完全に裏目すぎて、ただの晒し者状態になってしまった父親ですが…

しぃぃぃぃーん

(い、いかんっ!スベった!)

「こ…この空気なんとかしなきゃ!」

「うん!」

「リルぷりっ!ひめチェーン!!」

ってそんなドン引き会場を盛り上げるためにリルぷり変身!なんてしょうもない変身だこれー!!
この白けた空気をなんとかするためだけのライブだなんて…リルぷりってただのチンドン屋っぽいとこあるよな…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「「「みなさーん!アップルパイは楽しく食べましょーう!」」」

「ヒャアー!!リルぷりっだぁー!!」

「ああっ!?そうだよなぁ!アップルパイは楽しく食べなきゃなぁ!」

「ありがとうリルぷりっー!ははは、空気がよくなったぁ!」

「あ、あのう、それでどのアップルパイが一番なん…」

「そんなものもういいでしょうが!美味しいものはみんな美味しいんだあああああ!!」

ゲェー!?そんなリルぷりっの乱入で選手権は決着つかずに終了!さっきさんざん審査員にゴチャゴチャ言っていた境も
すっかり洗脳物分かりがよくなってしまいました(えー  そして会場中の人達からは、ぽわんぽわんと大量のハピネストーンが…
前回の結婚式に続いて今回も大量搾取ですか!早乙女からもぽわぽわ出てるし、ハピネストーンって同じ人から何個でも出るんだなあ
まあ、早乙女のぽっちゃりママが可愛いからなんでもいいか…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  次回に続く!


■ひめチェン!おとぎちっくアイドル リルぷりっ第13話「さいごのひめチェン?ぷりっ」
 

「ねえねえママー、浦島太郎が亀じゃなくてヤカンに乗ってるよー」

「もう、バカなこと言わないの」

「「「え…えええええええええ!?」」」

「こ、これってやっぱり…」

「おとぎの国がおかしくなってるせい…?」

「ま…まだまだハピネストーンが足りないということですぞ…」

「もっともっと私達が頑張らなくちゃいけないんだね…」

さて前回のアップルパイ選手権、前々回の結婚式と、2話続けてハピネストーンを大量搾取したリルぷり。
これだけ集めればそろそろおとぎの国の安泰…かと思いきや、全然足らずに絶賛崩壊中だったという悲劇
ハピネストーン不足 → おとぎの国が崩壊する → 現実のおとぎ話も崩壊するという話の流れなわけですが…
あれだけ集めても全然足りねえのかよ!今まで通り1話に1個集めてるようなペースじゃ、おとぎの国がガンガン崩壊する一方ですな…

「こ、こうなったらじゃんじゃんひめチェンするですー!」

「ですぞ!お着替えカードだってこんなにたくさん…はっ!?ぎえああああああ!!
 の、残り1枚だけ!?」

「ん、んなバカな!本当に1枚しかないのか!?」

「は…はい…」

「「「ええええええええええええ!?」」」

「ってことは…あと1回しか変身できないの!?」

ところがその時、リルぷりの変身に使う”お着替えカード”が残り1枚にまで減っていたことが発覚!
こいつらって変身するのにカードなんて使ってたのか…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
ともかくリルぷりの変身は、変身のたびにカードを消費する仮面ライダーゼロノス方式だったようで、
それが残り1枚になったということは、この先のハピネストーン集めは絶望的ということに…

「こここ、こうなったらおとぎの国の女王様に連絡して追加のカードを…」

「どうやって…?」

「おとぎの国へ戻って女王様に頼めばいいんです〜」

「だからどうやって!?」

「はっ!?そ、そういえば、どうやってこっちへ来られたのかもよく分からないです!」

「じゃ、じゃあやっぱり…リルぷりっになれるのは、あと1回だけってこと!?」

どうやらおとぎの国に行けばカードを補充できるようですが、ダイ達魔ペットもおとぎの国への帰り方はさっぱり分からないようで…
うーんそういえばこの3人、女王様にいきなり人間界にぶっ飛ばされて来たから、2つの世界を行き来する方法なんて知らないんですな…
バイストンウェルに来たショウ・ザマが地上への帰り方が分からないのと同じです(えー
ともかくこうなるとカード補充は完全にお手上げ、こうなったら残り1枚のカードの効果的な使い道を考えるしか…



《リルぷりっのみんな、この間は俺のコンサートに出演してくれてありがとう。
 客席と舞台が、歌を通してひとつになって…最高だった。
 俺のところへも、また君達と共演して欲しいというファンレターが沢山届いているんだ。
 みんなの声に応えてくれないか?今度の俺のコンサート初日、
 ゲストとして正式に出演して欲しい。いい返事を期待しているよ》

「ウィ、ウィッシュが私達に!?」

「直接メッセージをくれるなんて!」

「「「あ〜〜んウィッシュ〜〜!!」」」

「こ、こうなったらこのチャンスに賭けるしかないな!」

「うん!リルぷりっに会いたいってみんなの願いを叶えれば、
 ハピネストーンがたくさん集まるかもしれないもんね」

「残るひめチェンはあと一回のみ…失敗は許されないですぞぉ!」

しかしこれぞまさしく渡りに船、カードの使い道を考えていたところで、スーパーアイドルのウィッシュからコンサートへの出演依頼が!
ウィッシュのコンサートといえば万単位の観客が集まる一大イベント…そこでならハピネストーンが一気にどれだけ集まるか…
上手く行けば、これまでのペースで数万話かかるほどの数をまとめてゲットできるかも知れません

「姫様達!そろそろ時間ですぞぉ!」

「うん、じゃあコンサート会場に行こ!」

「お姉ちゃんたち…リルぷりっのコンサート行くの?」

「えっ?う、うん、まあね」

「うびええああああ!!うわああああああん!!」

「え、ええ!?どうしたの!?」

「ジョセフィーヌちゃんがいなくなっちゃったの!美保の一番大事なお人形だったのに、
 どこかに落としちゃって…お姉ちゃん達探してくれる?」

「え…?ど、どうしよう、もうすぐコンサートが始まっちゃうし…」

「うびええああああああ!!ジョセフィーヌちゃんに会いたいよあああああ!!」

「う、うーん、ちょっとくらいなら…」

「そ、そうだね…泣かないで美保ちゃん、ジョセフィーヌちゃん一緒に探そ!」

「(ニマアッ)」

ところがそんなコンサートの当日、りんご達は会場に向かう途中で人形を探しているという幼女・美保に出会ってしまいます
突然泣き出した美保のことを放ってはおけず、そんな人形探しに付き合うりんご達でしたが…
しかし、りんご達が人形探しを始めた途端「引っかかったなバカどもが」と言いたげにほくそ笑む美保!
こ、これは…明らかにりんご達を足止めする罠って感じですが…
まさかおとぎの国の敵対勢力が、おとぎの国をこの世から消し去るためにこんな刺客を放ったとでも…?

「ねえ美保ちゃん、どんなお人形だったの?」

「えーとね、黒い髪で赤いお洋服でぇ〜」

「黒い髪、黒い髪…!」

「赤い服、赤い服…!」

「ねえ美保、お腹空いちゃったぁ〜、ジュースも飲みたぁ〜い!」

「ええ!?ちょ、ちょっと…!本当にお人形を落としたんでしょうね!」

「うっ…ぶえええええん!!お姉ちゃんがいじめたああああ!!
 あぁジョセフィーヌちゃん可哀想だなぁ!きっと今ごろ白いお洋服が汚れて
 泣いてるんじゃないかなぁ!」

「えっ…?し、白い服?」

「さっきは赤って言ってたよね…?」

「ちょっと!どういうこと!?」

「ぐっ…べぇーだ!!全部嘘だもーん!アハハハハ!あー面白かったぁ!」

かと思ったら単なるクソガキでした。て、てめえー!!
なんとりんご達を騙してジュースを奢らせたり、無意味に人形探しをさせてコケにするためだけに、こんな嘘をついたらしい美保。
別に刺客でもなんでもなかったんか…こんなクソガキの嘘に付き合ったおかげで、ひとつの世界が滅びようとしているなんて…
おのれディケイド!!貴様のせいでリルぷりっの世界も破壊されてしまった!!(えー

「だってパパだって美保にいっぱい嘘ついたもん。だから美保も嘘ついていいんだもーん!!」

「え、パ、パパ?」

「おぉ美保!こんなところにいたのか!勝手にいなくなるから心配したじゃないかぁ!」

「ふんだ!こんな公園でなんか遊びたくないもん!美保はリルぷりっが見たかったんだもん!」

「いや〜チケットが売り切れちゃったんだよぉ。
 代わりに宇宙でも海の底でも、美保の好きなとこ連れてっちゃうぞぉ!
 そうだ宇宙服買いに行こうかぁ?近所のクロクロで2着で2980円!ほんとほんと!」

「約束したもん!いつも忙しくて遊べないから、今度は絶対連れて行くってパパ言ったもん!」

って…どうやら美保が嘘をついたのは、まったくの無意味というわけではなかったようで…
実は美保の父親というのが、いつも調子のいい嘘をついてばかりのダメ親父だったのです
父親の嘘に何度となく期待を裏切られてきた美保は、今日こそは本当の約束だと思ってリルぷりのコンサートに行くはずだったのですが…
それすらもチケット売り切れという結果に終わってしまい、打ちひしがれているところへ「これからリルぷりっのコンサートに行くんだー」という
りんご達に出会ってしまったんですな…



「ん〜わかったわかった!この手は使いたくなかったんだが、リルぷりっに会いに行こう!
 実はパパ、リルぷりっの友達でさ〜!」

「「「ええええええええええええ!?」」」

「ほ、本当!?」

「お〜ホントさぁ!?(ピポパポピポ)あ〜もしもしリルぷりっかい?
 この間はジャガイモ送ってくれてありがとー!」

ゲェー!?ところがその時、携帯電話をピッピッと叩いていリルぷりとの会話を始めた父親!
なんと父親とリルぷりは気軽にジャガイモを送り合うほどの仲だったようで…(えー
まあ…言うまでもなく大ウソです、まったくこの親父は…まるで呼吸をするように次々と嘘が出てくる奴だな…

「それでウチの美保が君達に会いたいって言うんだが…
 なに、いつでもいいって!?いや〜助かるな〜!」

「(ばしっ)も、もしもしリルぷりっ!?私美保って言うの!」

《おかけになった電話番号は、現在使われておりません。
 番号をお確かめのうえ、もう一度おかけ直しください》

「…」

「あ、あわわ…」

「…嘘つきッ!!パパの嘘つき!!わああああああああ!!」

そんな時、父親の携帯をひったくって憧れのリルぷりと話そうとした美保!
しかし、父親はデタラメな電話番号を相手に芝居をしていただけ…電話から聞こえてきたのは、味気ない機械音声だけでした
美保を喜ばせるどころか、またも期待を裏切って酷いことをしてしまった父親…
美保はこれで完全なトドメを刺されてしまい、ショックのあまり物凄い号泣を始めてしまいます

「み、美保ちゃん!リルぷりっに会いたいなら、私達と一緒にコンサートに…」

「来ないでぇッ!!」

「大丈夫、私達が頼めば…」

「嘘ばっかり…!もう誰も信じないもん!みんな嘘つきィッ!!」

「み、美保!降りておいで、話が…」

「聞きたくない!パパの嘘つき!パパなんか大ッ嫌い!
 わあああん!うわああああああん!!」

もはやショックが大きすぎて誰の言葉も信じられなくなってしまった美保。りんご達や父親が何を言おうともまったく聞く耳持ちません
こんな状態の美保に話を聞いてもらえる人物といえば、やはり本物のリルぷりぐらいか…
しかし残るカードはあと1枚、ここで変身してしまったらもう…

「やっぱり…ほっとけないよね」

「うん…このままじゃ美保ちゃん、誰も信じられない子になっちゃう」

「リルぷりっになるしかないわね…」

「で、でもカードはあと一枚しかないのですぞ!?」

「美保ちゃんのことも気になるですけど…」

「コンサートに出られなくなるぞ…!?」

「分かってる、分かってるけど…」

「美保ちゃんを助けてあげたいの!」

「カードはお守りじゃないんだ。使う時に使わなきゃ…意味がないんだよ!!」(えー
そんなわけで、美保が人間不信になっていく姿を見てはおれず、とうとう最後のお着替えカードを使ってしまう3人…
そして変身を遂げた3人は、リルぷり最後のライブを人知れずこの公園で行うことに…

「「「リルぷりっ!ひめチェーン!」」」

「え…?リ…リルぷりっ…?本物のリルぷりっ!?で、でもどうして…」

「美保ちゃん、いつも私達を応援してくれてるんでしょ?」

「だから今日は、私達が美保ちゃんを応援しに来たの!」

「これからもよろしくね!」

「あぁ…!パ…パパすごい!本当にリルぷりっとお友達だったんだね!?」

「…いや、そうじゃない。リルぷりっがなんで来てくれたのかは分からないけど…
 パパが言ったのは嘘なんだ。美保を喜ばせたくて、いつも嘘をついて…
 余計に傷つけてたことに気がつかなかった…ごめんよ。パパ、もう嘘はつかない」

「パ…パパ…うん!美保ももう嘘つかない!」

そんなリルぷりのライブは、美保だけでなく父親の心までも動かしたようです。
リルぷりに会えたことで元気を取り戻した美保、そして今まで嘘ばかりついてきたことを反省する父親…
考えてみれば、今までは「話の流れ的にリルぷりのライブ必要ねーよな」と毎回のように言ってきましたが、
今回はこれまでで一番リルぷりのライブが必要とされた回だったんですな…

「リルぷりっまだぁ〜!?」

「リルぷりっはどうしたんだよ!?」

「早くぅ!いつまで待たせるのよぉ!リルぷりっはぁ〜!?」

BOOOOOOOO!!BOOOOOOOOO!!

《…みんな、聞いてくれ。残念だけどリルぷりっは来られなくなった…
 みんなを期待させてしまった俺の責任だ…ごめん…》

一方その頃、コンサート会場は目も当てられない酷い事態に…いつまでもリルぷりが現れないことに痺れを切らした観客たちが、
それはもう物凄い怒号をまき散らしていたのです。スーパーアイドルであるウィッシュが深々と頭を下げ、
このコンサートは始まる前からテンションダダ下がりの白けたムードに…
このリルぷり欠席事件はテレビのニュースでも大々的に取り上げられ、リルぷりは全国のファンを落胆させてしまうのでした

「…美保ちゃんのためにひめチェンしたのは、間違ってないと思うけど…」

「コンサートを見に来たみんなを、ガッカリさせちゃったわよね…」

「もう二度とリルぷりっになれないとは…」

「おとぎの国を救えなかったです…」

「俺たち、魔ペット失格だな…」

「本当に…あれでよかったのかな…」

それほど多くの人の期待を裏切ってしまったりんご達は、今までにないくらい激しく落ち込んでいました
それにリルぷりへの変身はもう不可能、おとぎの国もただ滅びを待つだけになってしまったわけで…
さすがのりんごも、あの時の判断が正しかったのか信じられずにどうにも元気がありません

「迷うことはありませんよ。前に進むのです、リトルプリンセス達」

ぱしゅうううううん

「え…!?じょ、女王様!?」

って、そんな迷えるりんご達の前に突然姿を現した女王様!い、いきなりそんな!?
おいおい、この人が来たってことはカード切れの問題も速攻で解決されるんじゃ…
アンタがさっさと来てカード補充してくれてりゃこんなことには…(えー  次回に続く!






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