映画感想:劇場版遊戯王「超融合!時空を超えた絆」

「ネオスを召喚!つうううっ!」
 「精霊を操る稀有なデュエリスト、遊城十代…この時代と共に消えてもらう!」
冒頭からいきなり十代さんとパラドックスの壮絶バトル!精霊状態の大徳寺先生とユベルを連れた十代がかっこよくて惚れ惚れです
しかしズタ袋持ってヨーロッパにいたってことは、この十代はGXの最終回で旅に出た直後ってことでいいのかな?



・場面変わって未来の遊星達の時代。物憂げな遊星と龍可の顔を作画いいなーとか思いつつ見てました
遊星の仲間達はデュエルには絡みませんでしたが、ジャック・クロウ・アキ・龍可・龍亜と結構まんべんなく出番があってセリフも多かったですね



・スターダストドラゴンをパラドックスに奪われてしまった遊星。そのパラドックスが過去に跳んだことで遊星達の世界が崩壊を…って
悪人が過去に跳んでビルがしゅわしゅわ消えていくこの風景、
どう見ても仮面ライダー電王だコレー!!(ガビーン)
そして赤き龍の力を宿したDホイール、もといデンライナーに乗った遊星は、
スターダストの奪還と自分の世界を救うために過去の世界へ…



「信じられないとは思いますが…オレは未来からタイムスリップして来たんです」
 「いいや信じるよ!だって面白そうじゃないか!ところでさっきから気になってたんだけど、
 
あれって未来のデュエルディスク?」
 「はい、そうです」
十代に対して腰の低すぎる遊星にマジ吹いた
一体どうしちまったんだ遊星!普段の遊星は牛尾さん(遊戯より年上でしかも警官)に対して「おい、デュエルしろよ」とか
平気で言っちゃうような奴なので、この恐縮っぷりには爆笑してしまいました
それとDホイールを見てワクワクしっぱなしの十代が見てて微笑ましかったですね
十代はGX終盤でかなり影のある性格になってましたが、やっぱり遊戯との最終デュエルで初期の明るさを取り戻したんだろうなぁ



・さらに過去へ逃げたパラドックスを追って、遊戯の時代にやってきた十代と遊星。
マジシャンズヴァルキリアのコスプレ娘かわゆすなぁ(*´ω`*)後に出てきたロリマジのコスプレ娘もかわゆすなぁ(*´ω`*)


「今日はデュエル大会を開くことが出来てとても嬉しく思いマーぐわー!!」
うぎゃあペガサスさん出オチやー!デュエルモンスターズの消滅を目論むために、パラドックスに狙われてしまったデュエルの生みの親ペガサス!
さらに双六じいちゃんまで一緒に無惨な死を遂げてしまいます。パラドックスの奴マジ容赦ねえな…



「き、君たちは!?」
 「手荒な真似をしてすみません!」
 「遊戯さん、オレ達と一緒に戦ってください!」
そんな大惨事が起こる30分前の時間にやってきた遊星たち。話を聞いた遊戯は2人に協力する事になります
ところでこの映画での遊戯は、十代とは初対面なんですね。GX最終話でデュエルをした事はまったく知らないみたいで…
ちなみに3人のお互いの呼び方は
王様「十代!遊星!」
十代「遊戯さん!遊星!」
遊星「遊戯さん!十代さん!」
となっております。まるっきり中学高校の3年生・2年生・1年生の関係や!(えー
ちなみにAIBOは「十代くん!遊星くん!」ってどっちも君付けで呼んでました
というか王様、あんたGX最終回で思いっきり「十代くん!」って君付けしてたのに!この映画だと呼び捨てですか!



・パラドックスをおびき出すためにユベルをこき使う十代。(なんで私がこんな事を…まぁ十代の頼みだからやるけどさ…)みたいに
ぶすっとしながら精霊の力を使わされるユベルがなんか可愛かったです



・そしてついにパラドックス登場!その前に並び立つ3主人公ズ!
ファラオの魂を持つ男、赤き竜の力を持つ男、精霊をその身に宿した男がそれぞれの力を解放する!うーんかっけー
特に王様降臨にはGXの時と同様、例のBGMが使われて嫌でも盛り上がりましたね



「オレから行かせてください!シンクロ召喚!出でよジャンクガードナー!」
 「シンクロ召喚…!?」
 「すげぇ技を使うぜ遊星!!」
初めて見るシンクロ召喚に目を丸くする王様とワクワクする十代。きっちりこういう反応を見せてくれるところが今回の映画のいいところですね



「マジックカード”融合”!遊星!お前の力を借りるぜ!
 ネオスとジャンクガードナーを融合!現れろ!エレメンタルヒーロー・ネオスナイト!
 オレは手札を全て伏せてターンエンド!」

 「ふふ、十代!君は本当に破天荒なデュエリストだな!」
 
「オレは遊戯さん達を信じてますからね!全力で行かせてもらいますよ!」
十代と言えばやはりネオスと融合が代名詞のキャラですが、今回はなんと遊星のモンスターとネオスを融合!
さらに1ターン目から手札を全て伏せてのハンドレスコンボと、さすがの王様も「思い切ったことするなー」と微笑んでおります



「私は究極宝玉神レインボードラゴンを除外し、Sinレインボードラゴンを召喚!」
 「貴様、ヨハンのモンスターまで!?」
 「さらにブルーアイズホワイトドラゴン、レッドアイズブラックドラゴンを除外し、
 Sinブルーアイズホワイトドラゴン、Sinレッドアイズブラックドラゴンを召喚!」
 「ブルーアイズとレッドアイズまでも…!」
ヨハン、社長、城之内達の持つ数々のドラゴンを奪って自分の手下にしてしまうパラドックス。
それぞれ縁のあるモンスターを見て、十代や王様が反応を見せてくれるのが少し嬉しかったです



・ネオスがやられてもすぐに復活させる十代
 「上手いぞ十代!」
 「へへっ!遊戯さんに渡すのに場がガラ空きなんて有り得ないですよ!」
ネオスといえば過労死と言われるほどやられても復活、やられても復活という場面をGXで何度も見せたモンスター。
映画でもタダではやられないあたり流石ですね



「出でよ!我が最強のしもべ!ブラックマジシャン!!」
 「これが遊戯さんのエースモンスター…!」
 「ブラマジ来たーッ!!」
 「さらにブラックマジシャンガールを召喚!」
 《お、お師匠様、なんだかすっごく強そうな相手なんですけど…》
 《臆するな、我等のマスターを信じるのだ!》
そして遊戯のターンにはもちろんこの2人、ブラマジとBMGの師弟タッグを召喚!
BMGは映画でもやはり召喚シーンにかなり力入ってて、可愛らしい登場の仕方してましたね



「Sinレッドアイズブラックドラゴンで、ブラックマジシャンガールへ攻撃!」
 《きゃあああーっ!!》
 「この攻撃が通れば、貴様らの場のモンスターは全て破壊される!」
 「速攻魔法!”融合解除”!今だ遊星!」
 「はい!ジャンクガードナーの効果発動!!」
まずはBMGを狙って主人公ズの布陣を切り崩そうとするパラドックス、しかしそこで発動するのは十代の融合解除!
致命打になりかねない相手の攻撃に対して、融合解除で柔軟な切り返しを見せるのは十代の最も得意とするところですが、
今回はそれに遊星も加わって、息の合ったチームプレーでパラドックスに対抗!ここはかなりスピード感があって見ごたえのあるシーンでした



「Sinスターダストドラゴンでダイレクトアタック!」
 「く…!ここまでなのか…!?」
 「なんだ遊星…もう諦めるのか…!?」
 「遊星…君にも君の帰りを待っている仲間がいるんじゃないのか…!」
 「はっ…」
 「速攻魔法”クリボーを呼ぶ笛”!遊戯さん!」
 「ああ!クリボーを特殊召喚!」
とうとうパラドックスに追い詰められて絶体絶命というその時、十代の速攻魔法でなんと遊戯のクリボーを召喚!
最後の逆転の望みを賭けたキーとなるカードが、まさかクリボーとは驚きました
でも考えてみれば、主人公ズ達は今まで自分のデッキの低レベルモンスターに対して
「オレの残った手札の中で最強のカードを引いたぜ!!」
「オレのデッキにザコなんていない!!」
「この世に不必要なカードなど何一つ存在しない!!」
ということを常に主張してきたわけですからね、最大のピンチを救ってくれたのが最弱のモンスターというのは、
ある意味この3人にとって一番相応しい展開だったのかもしれません



「ブラックマジシャンッ!!」
 《はああああああーっ!!》
 「エレメンタルヒーロー!ネオスッ!!」
 《おおおおおおおーっ!!》
 「スターダストドラゴンッ!!」
 《ギャオオオオオオオオッ!!》
そしてラストシーン、それぞれ3主人公の最も信頼するエースモンスター達がパラドックスを貫く!
あまりにもカッコよすぎて号泣しそうになった
アニメの遊戯王シリーズを愛する人間なら、このブラマジ・ネオス・星屑の攻撃力2500トリオ同時攻撃は
誰もが一度は夢見たことのある光景じゃないでしょうか。それがこんな最高の演出で見られるなんて、もう本当に感無量です
ここでの3人の叫びも全身が痺れるくらいカッコよかった、それぞれアニメ第一話の頃は演技がヘタでどうなることかと思いましたが、
3人が3人ともこれほどまでに素晴らしい演技が出来るまでに成長するとは、
遊戯王の主人公達は本当に魅力的な奴らだなと改めて思いましたね



とにかくこの映画で素晴らしかったのは、パラドックスvs主人公ズのデュエルの質の高さでしょうか
1対多数の変則デュエルっていうとアニメ遊戯王ではよくありますが、
これほどお互いが結束して、目を見張るようなチームプレーの数々を見せるデュエルっていうと
このデュエルが一番なんじゃないかと思います。作品の壁を超えて飛び出す戦術が実に楽しかったですね
こういうクロスオーバー作品というと、他作品の主人公同士がやたらいがみ合って全然協力しないというのが
最近多い気がしますが、それよりもこういう風に協力し合って、この特別な舞台でしか見られないものを存分に見せてくれる方が
視聴者として一番夢のような瞬間で、一番幸せな気分になれると言いますか。
そういう意味じゃ、ストーリーそのものは単純でも、3人のデュエルに力を注いだ今回の構成は大正解だったと思います

ややシンプルなストーリーについては、49分の映画じゃなくてもう少し時間があったらな…という気もしますが、逆に言えば
49分でこれ以上のものはないと断言できるくらいに十分満足できました。
もっと時間があったらよかったのにというのは120点の評価を与えたい場合の話で、
この映画としても私は十分100点の価値があったと思います。鬼柳さん風に言うならもちろん満足…したぜ!!


・5D'SのOPでBMGはみんなで必死に守ってたのにお師匠様は普通に死んでて笑った。尺の都合とはいえこの扱いの違いは何なんだw

←sinレッドアイズの攻撃を食らいそうになり、十代と遊星に守られるBMG
←sinブルーアイズの攻撃で粉々に吹き飛ぶブラマジ

って、ちょっと待ってください!この場面は「BMGは可愛いからみんなで守るよ〜(^^) え、ブラマジ?男は勝手に死ね!」という展開ではなくて、
まず遊戯達は「味方モンスターを1体でも破壊されたら、残り全ての味方モンスターも全滅する」という効果を受けている最中だったんですよ
だからsinレッドアイズの攻撃でBMGが狙われた時、遊星と十代は味方を全滅させまいと、BMGを必死に守ったわけです
しかし続けて攻撃してきたsinブルーアイズまではどうにもならず、とうとうブラマジが破壊されて遊戯達のモンスターは全滅してしまったという…

映画を知らない人にはアホなシーンに見えたかもしれませんが、これは遊戯達の強力なモンスター達がすべて倒されるという
絶体絶命で最大の危機を迎えた瞬間だったんですよ
遊戯最強のしもべ・ブラマジ、十代最強のヒーロー・ネオス、遊星最強のドラゴン・スターダスト
がなす術もなく吹き飛ばされて、
とうとう無防備になった3人に、トドメとなるパラドックス最大最後の攻撃が繰り出されるわけです
あの遊星ですら「オレ達は勝てないのか…」と絶望し、敗北を覚悟してしまった瞬間…



それを救ったのが最弱のモンスター・クリボーだったわけです
「クリボーを呼ぶ笛」で十代から遊戯の手に渡り、特殊効果でパラドックスの攻撃を防ぎ切ったクリボー。
このおかげで最後の大逆転へと望みが繋がるわけで…
最強のモンスター達が散った後で、最弱のモンスターが逆転の切り札になるという
この盛り上がりが素晴らしくて、私なんぞはこのクリボーのシーンを見るたび目頭が熱くなります

何しろ「クリボーを呼ぶ笛」に描かれたハネクリボーは、十代が相棒と呼んで親しんできたカード、
そしてクリボーは、遊戯が初期の頃から愛用してきた愛着のあるモンスターですから
そういう長年の思い入れも合わさることで感動が化学反応を起こしスパーク。
この後の決着シーンがまた最高に熱くて、文句なしに素晴らしい映画となっております

それにしても黒炎弾にビビるBMGは可愛いですな。それにこの後、味方モンスターが全滅する時に
一緒に消えていくBMGも凄くフェロモン出してて可愛かった覚えがあります
とにかく「おいおいBMGはみんなで守ったのにブラマジ死んでるよ(笑)」なんてすったわけたことを言ってないで
とっとと映画館行ってこいやああああ!!(えー






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