■機動戦士ガンダムAGE 第30話「戦場になる街」
 

「もはや落ちるところまで落ちたガンダムAGE!ここから浮上するのはもう不可能ですね!」
アセム編の終盤では本気でそう思っていたわけですが…
先週から始まったキオ編が妙に面白い…面白いのだ…(えー

いや俺にも何が何だか…AGEはここから息を吹き返すのか!?もうあらゆる意味で予測できねーぜ!
そんなキオ編の何が面白いって、まずはなんと言ってももはや誰にも止められないフリットの暴走ぶりでしょうか

今度の主人公キオはアセムの息子なわけですが、キオが生まれてすぐアセムが行方不明になってしまったので
もう好き放題フリットはキオを自分の都合よく育て上げるわけです。まだ幼いキオに「面白いゲームを持ってきてやったぞ」と
ゲームと称してモビルスーツの戦闘シミュレータを渡し、ひたすらシミュレータ漬けにして戦闘技術を叩き込むわけですが…



「ねえじいちゃん、イゼルカントっていうやつがヴェイガンの首領なんだよね?」

「ああそうだ、奴は邪悪な存在、人類を滅ぼそうとする魔王だ。絶対に倒さねばならん」

「うん、僕倒すよ!ヴェイガンのやつらを絶対に倒す!」

極めつけがこれ、「さあ邪悪な魔王を倒すんだ」とRPGのように語ってゲーム感覚でキオを戦わせ
「よーし魔王を倒すぞー!」罪悪感を持たずにヴェイガンを殺しまくる殺人マシーン
仕立て上げるという外道ぶり。キオはもう何人も敵パイロットを殺してるんですが
「今日もうまくやれたな」ぐらいのニュアンスでニヤニヤしてるだけでマジ罪悪感とか持ってません。フリットクズすぎる!



しかしそんなフリットが口を開くだけでもう笑えてくるから困る

《ディーヴァ、準備はいいか!敵の母艦を落とす!》

「えっ!?ぼ、母艦を落とすって…(おろおろ)フォ、フォトンブラスターを撃ったりして…?」

《バカモンッ!!》

「ひっ!?」

《あれは強力すぎて大気圏内では使えん!ガンダムの新たな武器を出せッ!!》

「え、あ、新たな武器って…」

《貴様…!AGEシステムを起動させていないのかァ!!》

「ひぃ!?す、すみません…!」

----------------------

ドドドドド!

「う、うわぁぁーっ!!」

《ガンダム!体勢を立て直せ!》

「あ、ありがとうございます!」

《礼などいらん。これよりガンダムは私の指揮下に入ってもらう!》

「なんだと!?我々は独自の判断で動く!私はフリット・アスノだぞ!!」

《だが退役された身だ。それに現状では連携が不可欠です》

「ぐぬぬ」

と、こんな感じで、もうすでに軍を引退した身なのに「俺の言うこと聞けよオラ!」と戦艦に無理矢理言うことを聞かせ
かと言って自分が命令されると「私はフリット・アスノだぞ!!」とプンプンいばり出してブチ切れ。
しかし「もう引退したくせに何を威張ってるわけ?」と正論を言われて「ぐぬぬ…」と悔しそうに黙るという
この小者っぷりが最高です。ほんとクソジジイやなフリットは!隊長さんもっと言ってやってくれや!

しかしこの隊長さんもそうだけど、キオ編ではフリットの暴走に対してズバッと正論で突っ込んでくれるっていう点が大きいですよね
視聴者の言いたいことをちゃんと言ってくれるというか…今までもフリットは相当な暴走を繰り返してきたわけですけど、
フリット編では「なんてすごい子供なんだ…!」、アセム編では「なんてすごい司令なんだ…!」とマンセーされまくりでしたからね…


(C)ゆでたまご/集英社

絵で表すと
だいたいこんな空気でした
(えー

それがようやく正当な評価をされるようになったというか…
今回の話にしてもね、戦いが終わった後にパイロットのお姉さんがキオにこう言うんですよ

「命を粗末にしないで、戦いはゲームじゃないのよ」

って。キオをゲーム脳にして自分に都合のいい殺人マシーンに育てたフリットとは
まるで言ってることが逆ですね。キオのことをちゃんと考えているのはどっちなのかと。ほんまフリットは鬼畜やでぇ…

あとキオ編になっていい味出してるのは女艦長のナトーラ・エイナスですよね。
何がいいかって、まずこの人はおじいちゃんが軍の偉い人だから出世させられてしまったある意味不運な人で、
ぜんぜん経験も実力もないまま艦長役を任され、まったく自信も何もなくてオドオドしてるんですよ
そのうろたえる姿がともかく可愛くてね…さっきのフリットとの会話とかも見ての通り

「ぼ、母艦を落とすって…(おろおろ)フォトンブラスターを撃ったりとか…?」

《バカモンッ!!》

「ひっ!?」

《あれは強力すぎて大気圏内では使えん!ガンダムの新たな武器を出せッ!!》

とかいう風に怒鳴られて「ひっ」とおびえる姿がすげー可愛い。言うなればスバロボのシオニーちゃんです
あぁナトーラ艦長の前で机をバーンと叩いて「ひっ」とビクつかせたい。シオニーちゃんとダブルで恫喝したい
この2人はそういう嗜虐心をそそられるキャラだよね…

キオ編で良くなった点その3、それはAGEシステムの扱いです。
敵のデータを集めることで、そいつを倒せる武器をその場で作ってしまうというこのAGEシステムですが…
今回の話の流れとしてはこんな感じでした

「今のガンダムの武器では敵を倒せん!AGEシステムで新武装を作ってくれ!」

→「データが不十分で完璧な武器が作れません!」「それでも構わんッ!!」

→無理を承知でAGEシステムを動かし強力なビーム砲が完成。しかし撃つまでのチャージ時間がとてつもなく長いという欠陥が

→仲間たちがガンダムを守って発射までのチャージ時間を稼ぐ

→ついにチャージが終わりビーム砲で敵が一掃される。しかしビーム砲自身が発射のパワーに耐えられず、一発で爆発してしまい
 ガンダム自身にもダメージを与えてしまう結果に。なんとか敵を撃退したものの、このビーム砲は危なっかしくて今後は
 使えないということになる

という展開だったんですけどね…いやこの展開いいよ、すげえいいよマジで
敵を倒せる武器をその場で作れる機械って聞くと、AGEシステム万能すぎてすげえアホみたいに聞こえるけど
データが十分でないとちゃんとした武器が作れない弱点があり、決して万能ではないということが分かるし

そして「このデータじゃまともな武器はできませんよ!」「それでも構わん!」と未完成なのを承知で作らせるこの緊迫感
実際にチャージ時間がクソ長い欠陥品ができてしまい、「くっ…チャージはまだなの!?」と焦るキオ
しかし「フォーメーションを組め!ガンダムをカバーしろ!」とガンダムの隙をフォローしてくれる仲間たち
こうすることで仲間たちの見せ場もちゃんと用意できましたよね、普段はガンダム以外クソの役にも立たないことが多いので…

そして欠陥品ながらも敵をちゃんと一掃したビーム砲。AGEシステムも仲間たちもみんな見せ場があって満足のいく内容でした
つくづく思うんですけど、他のガンダムシリーズにはないAGEならではの特徴っていうとやっぱりAGEシステムなんですよね
コイツをしっかり活かしていくことが作品を盛り上げるには不可欠というか。
今回みたいに「何が出来るか分からない」みたいな武器をもっとジャンジャン作って欲しい

しかしこれまでのAGEシステムのニートっぷりときたら(えー
いや本当に、今回は良かったんですが今までのAGEシステムの扱いは酷いもんでした
これまで30話も放送していながら、作ったものはフリット編でのドッズライフル、タイタス換装パーツ、スパロー換装パーツ
そしてアセム編でのダブルバレット換装パーツだけという…ほんと数えるほどしか使ってません

アセム編での放置っぷりとかホントにもうアホかと、なんでたったの1回しかAGEシステム使わないの?もうね、全編通して言えることですが
ガンダムの武器がビームライフル&ビームサーベルしかないって時期が長すぎ。
大量のガンダム達が氾濫してる今の時代、こんな地味で特徴のないガンダムじゃそそられないんだよ!
もっとAGEシステムじゃんじゃん使って色んな武器を見せてくれよ!
その場限りの武器でいいんだから!その場限りの武器で!

今回のビーム砲だけは例外でしたが、なんかこうAGEシステムが作り出す武装ってガンダムを最強形態にする完璧な換装パーツとか
そんなのばっかなんですよね。スパローパーツやダブルバレットパーツとかがそんな感じ。
最強パーツだからストーリー終盤にならないと作られないし、だから序盤〜中盤はずっとガンダムは地味で特徴のないまんまなんですよ
それがAGEを見ていて非常に退屈だなと思う点というかね…もっとAGEシステム稼動させて色々な武器を作りまくればいいのに


↑アセム編の棒立ちMS

キオ編で良くなった点その4、脇役モビルスーツの扱いがよくなったこと。
さっきもちょっと話しましたが、今回は弱点を抱えたガンダムを脇役のみんながフォローしたり、しっかりと活躍の場がありました
特にこの画像↑の煙を巻いて突撃してくるクランシェのシーンは良かったな…脇役なのにほれぼれする

そういう点が気になるのも、つい最近やってたアセム編での脇役の棒立ちっぷりがあまりにもひどかったもんでね…
上のgif画像がそうなんですけど、もうほんと棒立ちの中の棒立ちって感じで
敵MSがガスガス攻撃してくる中みんなでぼけーっと突っ立ってるというね…
棒立ちもここまで来るとある意味狂気を感じるよ(えー  まるで生気のないゾンビのようだ…こわい…

えー、そんなわけで「キオ編は面白い、アセム編はひどい」という話を色々としてきたわけですけども
最後にひとつ言っておきたいのは、アセム編は確かにひどかったんだけど俺はアセム本人のことは好きってことでしょうか

まずね、アセムは設定が泥臭くていいんですよ。
父親のフリットが軍の英雄でありXラウンダー、親友のゼハートが敵のエースパイロットでありXラウンダー、
息子のキオがフリットの英才教育を受けたXラウンダー、そんな華々しい連中の中で自分にはまったくXラウンダーの素質がないっていうね
(Xラウンダー:AGE世界で言うところのニュータイプ)

アセムは作中でも凄くそのことに苦悩するわけですよ、ゼハートを止めようと戦ってもまるでXラウンダーの戦いについていけず叩きのめされ、
親友が敵になったことの苦悩、Xラウンダーにかなわない劣等感、尊敬してはいても大きなコンプレックスとなる父フリット、
そしてウルトラクソビッチな恋人ロマリーと悩みの種は尽きないわけで…
息子キオにXラウンダーの素質があって、フリットの英才教育を受けてるというのも哀れさに拍車をかけますよね
(フリットはアセムのことはほとんど放置で、MSの操縦などは教えてくれなかった)



ただ、そんな数多くの悩みがある中でそれに押し潰されることなくアセムが最終的に大きく成長するというところがいいんですよ
尊敬する先輩であるウルフさんの死、それをバネにしてXラウンダーをも凌駕するスーパーパイロットへと飛翔するっていうね
たとえばフリットなんかは、同じように大切な人の死を経験した結果人として大きく歪んでしまったわけですよ。

フリットは最初「みんなを守る救世主になる」と考えていたのが、ユリンの死を目の当たりにして
「ユリン一人守れないでなにが救世主だ、それよりヴェイガンを一人残らず根絶やしにしてやる」
と歪んでしまったわけで…
それに対してアセムは、最初「俺はなんのために戦っているんだ…」と迷い続けていたのが、ウルフさんの死を目の当たりにして
「もう誰も死なせない、大切な人は俺が守るんだ、そのために俺は戦うんだ」
とまっすぐに成長したという…

つまりアセムは、ついに人間的な強さでフリットを超えることができたんですよ。ウルフさんが言ってましたよね、
「たとえ優れた能力を持っていたとしても、心が弱くて腐ってたんじゃ意味がない。心が強い奴が最後に勝つんだ」って。
まさにそれがフリットとアセムの関係性を表してるというか、フリットは圧倒的に優れた特殊能力を持ちながら心が腐ってしまった男、
それに対してアセムはまるで特殊能力を持たない凡人でありながら、強い心でそれをカバーした男というね…
そんなアセムが心身ともに成長したスーパーパイロットとなり、Xラウンダーをついに超える。これはなかなかに熱い展開だったと思います

まあ、とは言っても全体的に色々クソだったわけなんですが(えー
アセム編はなぁ…もっと煮詰めてちゃんと作ってれば凄くいい話になったと思うんだが…
「凡人の主人公がニュータイプ相手に劣等感を抱えながら戦う」って、ガンダムシリーズの中でもかなり貴重な話ですからね
しいて言うならガンダムXのガロードがそうでしたが、あれは作品そのものが最終的にニュータイプなんてものはありませんでしたって
方向に行っちゃったので、結局ガロードがニュータイプを超えたのかどうかって点が明言できなくなってしまってね…

その点、アセムは明確にXラウンダーを超えて打ち倒すところまで行ったわけですが
内容が残念すぎたので正直とても名作だとは…(えー
もったいなかったよなアセム編は…ただ、アセム編で良かった点といえばもうひとつありますね
それはBGM。アセム編メインテーマとしてよく使われていたガンダムAGE-2運命の先へ
俺はこの曲がとても好きでね…クライマックスの戦闘でこれをバックに流されると嫌でも気分が盛り上がってしまうというかね
特にウルフさんが死んだ直後、デシルの攻撃をアセムがギュンギュン避けながら
「なんなんだ…Xラウンダーでもないくせに!なんなんだお前はァ!!」とデシルをビビらせるシーンは凄く好きです
まあ、その後の「俺はスーパーパイロット!アセム・アスノだー!!」
どうもかっこわりーなという気はしますが…
(えー
日野よ…もうちょっとマシな名前は考えつかなかったのか…
まあなんにしろ、この曲は色々と残念だったアセム編をよく支えてくれた良曲だったと重います

もしもAGEがスパロボに参戦する日が来るなら、ぜひともこれはアセムの戦闘BGMとして収録して欲しいなぁ
そうなった日には、俺は間違いなくアセムを自軍最強のスーパーパイロットに育て上げることでしょう
アセム自体は好きなんだよ、アセム自体はな…早く自分で使いたいなあ


■機動戦士ガンダムAGE 第31話「戦慄 砂漠の亡霊」
 
   

《索敵システムに反応なし、周辺に警戒すべき対象は確認されません》

「さて…本艦は現在、ロストロウランに向けてこのルートを通っています。到着は2日後になるでしょう、
 現地には続々と各部隊も集結していると聞いています」

「あ、あの、こんなにのんびりしたスピードでいいんでしょうか…?
 もっと高く飛んでスピートを上げれば、1日もかからず到着するのに…」

「(ジロリ)」

「ひぇっ!?あ、あの、すいません!」

「…はあ。これは衛星軌道上の敵に見つからないようにするためだ。
 こちらの動きが敵に知れれば、ロストロウランの位置も作戦の手の内も敵に読まれてしまう」

「な、なるほど…」

今回の冒頭のシーン、戦艦ディーヴァで次の目的地を目指しつつ、3人で作戦会議を開いていたフリット・ナトーラ艦長・セリック隊長の面々。
その目的地というのが、連邦軍の本拠地があるという南米の土地・ロストロウランであります。
とりあえず「ねえねえなんでもっと急いで行かないの?」「敵に見つかっちまうだろバカか」
相変わらずナトーラ艦長は無能かわいくていいですね(えー



というか最初は敬語で喋ってたセリック隊長が、ナトーラ艦長の発言の後は突然タメ口になったのが艦長の立場なさすぎて萌える
それと南米で連邦の本拠地ってそれ完全にファーストガンダムのジャブローですねコレ
わざわざ似たような作りにせんでもいいと思うが…

「それでは到着後の予定ですが…」

ドッガアアアアン!

「うっ!?」

「ひゃ、ひゃあっ!?」

「くっ…!(バッ)どうした、何があった!」

《鑑底部で爆発!直下に赤外線反応多数…!これは…敵襲です!》

とその時、いきなり敵からの砲撃を受けて予想外の危機に陥るディーヴァ!
さっきは「索敵システムに反応なし」と言っていたし、敵に見つからないよう航行していたはずなのに…
ともかくすぐにブリッジと連絡を繋いで、この局面を切り抜けるよう指示し始めるフリット。そんな一方で
「それ私の仕事なのに…」と物欲しそうにフリットを見つめる艦長がたまりません(えー

「かろうじて逃げられたものの、機関の一部は損傷…これでは満足に身動きすることすらできない」

「やられたな…」

「ええ、まさか砂の中から攻撃してくるとは…映像を出してくれ」

「はい。(ピッ)砂の中を移動可能な機体のようです。
 映像解析からは18機を確認、集団行動の無人機群と思われます」

「見つからないわけですね…」

「…」

「それに気になることがひとつ…」

「なぜ今回モビルスーツが出てこなかったか」

「その通りです」

「…」

その後なんとか逃げ出して岩場に隠れ、破壊された船体を修理し始めた一同。そして襲撃してきた敵についても話し合いますが
ナトーラ艦長のやる仕事がマジなにもありません。 隊長とフリットが仕切り屋すぎる…
むしろナトーラ艦長が口を挟むとさっきみたいに怒られてしまうので口を開くのも禁止という雰囲気です
「私なにやったらいいんだろ…」とお人形さんのようになっている艦長は無能だなぁ!かわいいなぁ!

「(ぼそっ)…ファントムスリー…」

「ん?(ジロッ)」

「はっ!?え、あ、すみません、たった今情報が届いたもので!」

「そうか。読んでみろ」

「は、はい!ええと…ヴェイガンの一斉蜂起の際、ここの付近を航行中の連邦軍戦艦が敵と接触、
 その後に通信途絶…捜索部隊が派遣されたが、こちらも消息不明。その艦の最後の通信によると
 敵は3機のMS、それによって戦艦2隻とMS10機が破壊された模様…
 総司令部では正体不明の敵部隊として、ファントムスリーと呼称することになったようです」

「…なぜそんな情報が今ごろ届くんだッ!!」

「ひっ!?す、すいません…!」

「まあまあそう怒鳴らずに…」

って、ナ、ナトーラ艦長ー!!(泣)その時艦長だけが見れる極秘情報が到着し、「やったわこれで私も喋れるわ」と口を開いたものの
「ちょっとお前それ読み上げろ」完全にフリットのパシリ扱いをされ
全部読み終わったら「そんな情報はもっと早く届けろ!!」フリットに八つ当たりされて終了という
メチャメチャかわいそうなことになっております。お前らナトーラ艦長いじめすぎだから!
かわいそうにナトーラ艦長は喋るネタがなくなってますます小さくなってしまうのでした。艦長はかわいいなぁ!

「じいちゃん達なんの話ししてるのかなぁ…」

「あ、いたいた」

「わっ、シャナルアさん」

「隊長からあんたを指導するように言われてるのよ。こっちについてきて」

「え、はあ…」

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「違う、何度言えば分かるの!常に移動を心がける、敵の位置を把握する、
 撃った後も油断しない!シミュレーターだからって気を抜かないで!」

「そんなこと言われても、じいちゃんが教えてくれたことと違うし…」

「あんたは攻撃を優先させすぎなの、要するに突っ込みすぎ。
 私が教えるのは敵の倒し方じゃない、生き残るための身の守り方よ」

「でも、守ってるだけじゃ勝てないんじゃないですか?」

「それもじいちゃんの言葉?それで死んでしまったら元も子もないでしょ。
 前に出るだけが戦いじゃないってことを忘れないで」

そんな一方で、キオはというとベテランパイロットのシャナルアさんに戦闘訓練を受けさせられていました
なんていうかこの人、Zガンダムでいうとエマさんのポジションですよね
母ちゃんとお姉さんの中間みたいな感じで、主人公の教育係を任されるっていう…

それとキオの戦闘技術ですが、今までフリットに教え込まれたのは
キオの安全は二の次で1人でも多くのヴェイガンをブチ殺すための無茶な攻撃しか
教わっていなかったようです。げ、外道ー!!ヴェイガンを殺すためなら可愛い孫がどうなってもいいというのか!

「やあ、MSバトルシミュレーターの調子はどうだい?」

「えっ?」

「…」

「僕はロディ・マッドーナ、この艦の整備士長さ」

「あっ、どうも、キオ・アスノです」

「…」

「ふふ、僕とこのウッドビットはアスノ家と縁があってね!僕は君のお父さんの機体を
 何度も整備したことがあるし、彼のおじいさんはフリットさんの幼なじみなんだよ」

「へえ〜…!」

「…」

「それにしてもさすがお孫さんだ。その歳でガンダムに乗って、あれだけ戦えるなんて凄いよ!」

「い、いえ、そんな…」

「…」

「ロディさんすいませーん!」

「ん?おお今行く!じゃあまた後でね!」

とその時、訓練を終えたキオに話しかけてきたのは、一級品の整備士・ロディと見習い整備士のウッドビットでした。
このロディ、アセムが戦っていた時代から整備士として経験を積み、すっかり立派に成長したようですね。性格もナイスで言うことありません
それに比べてこのお口チャックマンなドワーフ野郎ときたら…(えー
好青年なロディと正反対に、どうにもキオに反感を持っているらしいこのウッドビット。
さっきから一言も喋ろうともせずめっちゃキオのことを睨んでますが
キオはロディのことしか見ていないのでこいつの視線にまったく気づいておりません(えー

ウッドビット…全然気づかれてないのに、ずっと黙って必死に目だけで「こっち見ろよ!こっち見ろよー!」ってやってるところを見ると、
やめる引っ込みつかなくなっちゃったんじゃないでしょうか(えー
こいつ…多分もっと早くキオが気づくかと思ったら、まったくそんな気配がなくて「ちくしょうどうすんだよこの状況俺から喋ったら負けだわ」
もうなんか意地だけでキオが気づいてくれるの待ってるっていう…必死に目線で存在アピールしてる姿が哀れすぎる…

「…」

「えっと、ウッドビット君だったよね?僕はキオ・アスノ、よろしく!」

「ふぅん!!」

バシイイイッ!!

「えっ…?」

「お前、いい気になるなよ!なにがアスノ家だ!じいちゃんが連邦軍の元総司令官で、
 ガンダムに乗れてるからってチヤホヤされやがって!」

「そんな、僕は別にいい気になんて…」

「ロディさんはなぁ!マッドーナ工房って凄いファクトリーの跡取り息子なのに、
 それでも軍に志願して一兵卒から整備士長になった人なんだぞ!?
 お前なんかが気軽に喋っていい人じゃないんだ!分かったかコノヤロー!!」

って、ついにその時キオに話を振られて待ってましたと大暴れし始めたウッドビット!
なんか色々言ってますが一番言いたいのは「よくも俺をさんざん放置プレイしてくれたな!」って
ことだと思います(えー  そんなわけで完全にケンカ腰のウッドビットでしたが…

「そっか…君はロディさんのことを尊敬しているんだね、僕もじいちゃんのこと尊敬してるんだ」

「な…」

「そうだ、ウッドビット君もじいちゃんと話してみるといいよ!きっと色々教えてもら…」

「うるさいんだよお前はーーッ!!」

ドカアッ!!

「わっ!?」

「この鑑に乗ってる全員がお前を特別扱いすると思うなよ!!」

って、それでものんきに「僕らって似たもの同士っすねー」と笑顔で話しかけるキオ!
その態度にイラッときたウッドビットは、思いきりキオを突き飛ばしてその場から立ち去ってしまいます
というか「この艦の全員がお前を特別扱いすると思うな!」って、そのセリフはキオじゃなくてフリットに言ってやれよ!
すでに引退した身でありながら「私はフリット・アスノだぞ!!」ってふんぞり返ってるあのジジイによ!
そうしたらこのドワーフ野郎も神になれたろうにな…キオに言ってるようじゃただのアホでしかないな…(えー

(…なんであんなに怒ったんだろ…じいちゃんは本当にすごい人なんだ、
 ウッドビット君だってもっとじいちゃんのことを知れば…)

ビービービー!ビービービー!

「えっ、なに!?敵!?」

《砂の中の移動体を確認!待機中のパイロットは出撃準備を!》

「来たか…!いいな、ブリーフィング通り俺とジョナサン、デレクが空中で囮になる!
 シャナルアとオブライトさんは無人機を特定後に攻撃!」

「了解!」

「じいちゃん、どうして飛んじゃいけないの!?」

「どこにいるかも分からん敵に狙い撃ちされるだけだ、
 その役はセリック達が引き受けてくれている。お前は無人機の破壊に専念しろ!」

「わ、わかった…キオ・アスノ、ガンダムいきます!」

そんな中、ついにディーヴァの居場所を発見して襲いかかってきた敵部隊!
しかしディーヴァ側もさっきは打つ手なしに逃げるだけでしたが、今度はいくらか対策を立てて戦うつもりのようです
セリック隊長をはじめ何人かの隊員が囮となり、そのスキにキオ達が砂中の無人機を倒そうとしますが…

「出てきやがったぜ、ガンダムだ!」

「ククッ、極上の獲物だな!」

「ヒャーッハッハァ!叩け叩け、ブッ壊せ!」

「な、なに!?」

「キオ、迎撃しろ!」

とその時、キオのガンダムに向けて急接近してきた3機のMS!他の敵機はみんな無人ですが、
この3機だけはパイロットが乗っているようです。なるほどこいつらがナトーラ艦長の言ってた”ファントムスリー”ってことか
要するに砂漠戦を得意とする3人のエースパイロットなんですな

「「「行くぞァ!デルタアタック!!」」」

ズゴゴゴゴゴ!

「な、なんだ!?」

ってゲェー!?なんとその時、ファントムスリーの3機がぐるぐるとガンダムの周囲を回り始め、
巨大な竜巻を発生させるという荒技を披露!おいおいいくらなんでもこれは無茶だろ!
「ガンダム作品でこんな必殺技出してんじゃねえ!」ってまた日野社長の叩かれる作業が始まるお…(えー

ズズズズズ…!

「くっ…機体が沈む!?」

「飛ぶんだキオ!」

「させるかよォ!」

ガギッガギイイイイン!!

「ぐううっ…!」

周囲を竜巻で囲まれ、さらに足元からは流砂のように砂に襲われ動きを封じられてしまうキオ。
唯一の脱出口である頭上から逃げようとしますが、そこにはファントムスリーの攻撃が待ち受けている…という具合です
それにしてもキオ編に入ってからの戦闘作画は本当にデキがいいですね。このキオの頭上を押さえられながらの戦いは
かなり見応えあります。必殺のタイミングで敵が攻撃してきたところに、Xラウンダーの能力でピキィンと察知して分離回避とか…
悲しいことにアセムではこういうことは出来なかったからなぁ…(えー

「フリットさん!ガンダムの新しいウェア・Gホッパーが完成しました!」

《そうか…!すぐに射出しろ!空中換装を行う!》

「分かりました!」

「ロ、ロディさん、換装って言ったってパイロットは!?」

「僕がやるしかないだろう、飛ばすだけなら僕にもできる!」

「…それなら俺が!ロディさんは整備班に必要な人だから、俺が乗ります!」

「お、おい、ウッドビット!」

とその時、ディーヴァではAGEシステムによる新たな換装パーツ・Gホッパーが完成!要するにタイタスとかスパロー的なアレなんですが…
も、もう完成したの!?AGEシステムのやつ前回仕事したばかりでまたまた仕事したの!?
嘘だろオイ!アセム編ではとてつもないニートだったAGEシステムが2話連続で仕事を!
しかもこれだけ早い時期に換装ウェアを完成だとォ!?こんな馬鹿な!あの怠け者でクソニートで遅すぎる頃にならないと動かない
ポンコツAGEシステムがこうも張り切るなんて…(えー

「よ、よーし…!」

バッズウウウウウン!!

「ひゃー、すっげえ!」

「ちっ…!なんだぁアイツは!」

そんなGホッパーの大火力はすさまじく、ファントムスリーが生み出していた竜巻をビーム一発でたやすく吹き飛ばす!
しかしGホッパーの真価はまだまだここから、キオのAGE3と合体することで新たな戦闘形態に…

「こ…これが戦闘…(そわそわ)」

ってぶふぅ!?いやちょっとまだ乗ってたのかよこのドワーフ野郎!換装するとコイツと2人乗りになるのかよ!
しかも「これが戦闘…」とかお前、アムロのモノマネして自己主張してんじゃないよ!(えー
さっきのキオに対する必死な睨みアタックといい、こいつのナチュラルアピールぶりは殴りたいっすわー

「こ、これが…AGE3・フォートレス!」

えー、ウッドビットのせいで話の腰が折れてしまいましたが、改めて説明しましょう。
このGホッパーと合体した形態こそAGE3・フォートレス。地上戦・砲撃戦にガンダムを特化させた状態であります
さっきも竜巻をたやすく吹き飛ばしたように、4本装備したシグマシスキャノンの特大火力は凄まじいものがあります
また、地上用ということでホバーによる高速移動が可能。フォートレスとは”移動要塞”を意味する言葉のようで、
その名の素早い動きと大火力を両立したかなり強力な形態です



ちなみに、まだ完成してませんが今後登場予定なのが宇宙用のAGE3・オービタル。
こんな風に地上用・宇宙用って特化した性能を持たせるのがAGEシステムのウェア換装なんですよね。
ちなみにフリット編のタイタスはパワー重視、スパローはスピード重視の形態でした

まぁアセムの時だけ「テメーの換装パーツねーから!!」って
AGEシステムはダブルバレットしか作ってくれなかったんですけどね…しかも完成したの最終回手前だしな…
キオにはこんな序盤に作ってあげるとかなんなんだ!AGEシステムの差別ひどすぎだわ!
「凡人とかマジクソだわー、パイロットがXラウンダーじゃないとやる気しねーわー」っていう
クソ野郎なんだろうなこのクソシステムは…

ズッバアアアアン!ドッバアアアアン!!

「クックックックッ…」

「く…!どうする、どうすればいい!?」

が、しかし。それほどパワーアップしたAGE3ではありますが当たらなければどうということはない
「まともにやったらヤバそうだから砂の中に逃げるわー」とファントムスリーの3機は砂の中へ逃げ込み、
せっかくの大火力も直撃させることができません。まあスパロボでも砂の中に潜ったユニットは無敵だしな…(えー
ゲッター2を敵に回すとこうなるって感じか…



(常に移動を心がける、敵の位置を把握する、撃った後も油断しない!
 この3つを頭に叩き込んで!)

「あっ…そうか!」

バヒュウウウウン!

「む、逃げた!?」

「追え!もう一度デルタアタックでトドメを刺す!」

(そうだ…常に移動を心がけるのは、敵に狙いを絞らせないため!)

バヒュンバヒュウン!

「ちいっ、チョコマカと…!」

(敵の位置を把握していれば、攻撃をかわしやすいし反撃もしやすい!)

「そこぉっ!!」

バッズウウウウウン!!

「ぐうっ!?」

「ち…!貴様ァーーッ!!」

「そして撃った後も…!油断しない!!」

バッズウウウウウン!!

「な…!う、うおああーっ!!」

とその時、局面を打開したのはシャナルアに教えられた3つの言葉!
足を止めずにひたすら動いて相手を誘い出し、位置を掴んだところへでかいビームをかましてペースを握り
たまらず飛び出してきたところを狙いすました一撃で抹殺という完璧な的中っぷりであります
「シャナルアさん最高や!じいちゃんなんか最初からいらんかったんや!」(えー
いやマジで、フリットの教えた前のめりな特攻戦術じゃ、砂中のファントムスリーを倒すことは出来なかったでしょう
それどころか手も足も出ないままキオはここで死んでたかもな…まったくフリットが変な戦い方教えるからこんなところで若い命が…

「やはり見込んだ通りだなキオ(ドヤ顔)」

そしてこのドヤ顔である
フ…フリットてめえええー!!アホかよもう!お前の教え方が悪いからキオはなあああーー!!
スカタンめ!今回キオが苦戦してたのって全部お前の教えのせいだから!見込み通りもクソもお前のせいで死ぬとこだったわー!ぼけー!!

「デモン…!くっ、お前の仇は必ず俺達が…!」

「みんな!退避して!」

ギョバオオオオオオ!!

「うおおおおーっ!!」

ズギョギョギョギョバッグオオオオオン!!

ってフォートレスの火力やべえー!な、なんだこれー!!ファントムスリーが撤退したスキに
最大出力のシグマシスキャノンを無人機軍団へ叩き込んだキオでしたが…その破壊力たるや想像を絶するほどに強烈!
砂中に隠れていた無人機軍団を根こそぎ消し飛ばし、辺り一面を死の大地に変えてしまいました
この戦いの後の光景やばすぎる…焦土と化したってレベルじゃねーぞ…まともにやったらここまで凄まじい性能なのかよフォートレス

「大丈夫だった?ウッドビット君(にこっ)」

「え、あ…く、君はいらない」

「えっ?」

「ウッドビットでいいよ!キオ!」

そんな中、戦いを終えてニコニコと和解することになったキオ&ウッドビットの2人。
お前らこんな状況でよくニコニコ笑っていられんなぁ(えー
俺なんかAGE3が予想以上に恐ろしい兵器でなんか寒気がしてきたよ!そう例えば
ドラえもんの鉄人兵団でしずかちゃんが間違ってザンダクロスの強烈なビーム砲を発射して
街ひとつ壊滅させてしまった時のガクガクブルブルな感じ
というかな…(えー

「シャナルアさぁーん!」

「うん…?」

「やりましたよ!ファントムスリーの1機を倒しました!
 シャナルアさんに言われたことを思い出したらうまく行って!(ニコニコ)」

「…そんなに嬉しいかい?」

「えっ?」

「その撃墜したMSには人が乗っていたんだよ」

「え、でも敵なんですよ?」

「…敵にだって家族はあるんだ!戦争は…喜んだり嬉しくなったりするような、
 そんなもんじゃないんだよ!」

「…シャナルアさん?」

が、しかし、相変わらずのニコニコ顔でシャナルアさんのところへ向かったキオでしたが、
人を殺したことを大喜びで報告してくるキオに、シャナルアさんは眉をひそめて声を荒げてしまいます
そりゃシャナルアさんの反応が正しいわなあ…さっきのドワーフ野郎とかどうかしてんぜ本当に…(えー
まあキオがこういう罪悪感のない少年になってしまったのも仕方ないんですけどね
何しろ昔から「キオ、ヴェイガンは邪悪な魔王だからちゃんと殺すんだぞ」「うん!」
クソジジイの歪んだ教育を受け続けてきた身ですからね…(えー
まったくフリットの奴はキオにどれだけ迷惑をかけたら気が済むんだ…次回に続く!

 


■機動戦士ガンダムAGE 第32話「裏切り者」

 

「ねえウッドビット、単座式っていうのは、これからはAGE3が一人乗りになるってこと?
 僕一人でうまくやれるのかな…」

「大丈夫だよ、自信持てって!今回の改修を指示したのはアスノ元司令なんだぜ!」

「えっ、じいちゃんが!?」

「お前はもう一人で大丈夫って認められたってことさ!」

さて今回のガンダムAGEですが、冒頭ではいきなりキオの乗るAGE3を二人乗りから一人乗りに改造しているシーンで始まります
なるほど今までじいちゃんと一緒に乗っていましたが、これからはキオが一人で…って改造するの早すぎじゃないか!?
キオ編が始まったのが29話、今回の話が32話、
たったの3話で普通の1人乗りガンダムにされちまうのか!?
うーん…AGE3は「2人乗りのガンダム」っていうところに個性があって面白いと思ってましたが…ずいぶんもったいないことするんだな

「決断力のない艦長などもっての他だ。
 指示が遅れればその分被害は拡大するのだぞ!」

「は、はい…」

「まずはその優柔不断な態度から改めることだ!艦を任されたからには自信を持て!」

「はい…」

「少なくとも私は、少佐には艦長の素養はあると考えているぞ」

「えっ!?」

そんな中ナトーラ艦長は、「まったくこのダメ艦長が」フリットにたっぷりお説教を食らっていました
いつものようにショボーンと小さくなって話を聞いていたナトーラ艦長。しかし「お前には素質があるぞ」
フリットに誉められると「えっ!?」と嬉しそうな顔してます
なんというアメとムチ…まるでしつけ中のわんこのようなナトーラ館長がかわいい

「失礼します艦長!ご報告したいことがありまして…」

「…?なんですか?」

-----------------------------

「えっ、情報が漏れている!?」

「はい、通信部の調査結果によると、偽装された圧縮データが
 
定期的に乗組員のネットワークから外部に送られていると…
 その偽装データは、ヴェイガンとの関係が疑われる施設へ送られているそうです」

「ええっ!?発信者は分かっているんですか!?」

「はい…シャナルア・マレン中尉です…!」

ゲェーン!?しかしその時、乗組員の一人から驚きの報告を受けた艦長!
なんとこの艦には情報を漏らしまくっているスパイがおり、その正体はシャナルアさんである可能性が非常に高いと…
うーむ、このキオ編の中でも屈指の常識人と思われていたシャナルアさんが…そんな妙なことを本当にやっているんでしょうか?

ビービービー!ビービービー!

「ど、どうしたの!?」

《ヴェイガンによる大規模な降下作戦です!
 ロストロウランはすでに交戦状態に入った模様!》

「そ、そんな…!ロストロウランはこの間のヴェイガンの一斉蜂起でも
 見つかったことなんてなかったのに…!」

「場所が特定されたんだ…スパイによってな…!」

とその時、艦内にけたたましく鳴り響いた非常警報!何ごとかと確認してみれば、
地球連邦軍本部・ロストロウランがヴェイガンによって発見され、とてつもなく大規模な一斉攻撃を受けていると…
それもこれも全部スパイの仕業、これはもう疑いがどうとか言ってる場合じゃなさそうです、
これ以上余計な真似をされないためにも、一刻も早くシャナルアさんをとっ捕まえて…

つかつかつかつか

「…?どうしたんだシャナルア、発進はまだだぞ!」

ガッキイイイン!ガッキイイイン!

「う、うわっ!」

「シャナルアを行かせるな、拘束しろ!シャナルアはスパイだったんだよ!」

「なに!?」

バシュウウウウウ!!

ああしかし、艦長たちが手を打つよりも先に、ドックからMSを奪って逃げてしまったシャナルアさん!
この辺の手際はさすがと言いますか…身の危険が迫っているとすでに察知していましたか、敵もさるものですな
こうなってしまっては、艦長たちは「ちくしょうシャナルアのヤロー」とツメをかむしかないのか…

ドウドウッ!ドウウウウン!

「くうっ…!」

ボッガアアアアアン!

「…どこへ逃げようってんだ…私は…!」

ってゲェー!?艦から出てきたはいいものの、後のことはなんも考えてなかったシャナルアさん
飛び出したそこはヴェイガンに襲われている戦場ド真ん中、連邦軍の機体に乗っているシャナルアさんは
普通にヴェイガンから攻撃されまくってたちまち生命の危機であります。何やってんのこの人!
ヴェイガンに何も手を回してないのかよ!さっき「さすがの手際」とか誉めた俺がバカみたいじゃないか…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「僕がシャナルアさんを追いかけます!」

《待てキオ!今はスパイなどよりロストロウラン防衛のほうが先だ!》

「どうして!?まだスパイって決まったわけじゃないんでしょ!?」

《シャナルア・マレンは制止も聞かずに発進した、
 それがスパイだったという動かぬ証拠だ!》

「う…」

《裏切り者は放っておけ!基地の防衛が優先だ!》

「そんな…裏切り者って…!」

バシュウウウウウウ!

《キオ、どこに行く!》

「ごめんじいちゃん…僕はやっぱり放っておくなんて出来ないよ!
 本当のことを知りたいんだ!」

そして他のMS隊がロストロウラン防衛のために出撃していく中、キオのAGE3だけはシャナルアさんの追跡を優先してしまいます
「あんなスパイを今さら捕まえてもどうにもならん」と放っておくよう命じるフリット、しかしシャナルアさんを恩師のように慕っているキオは
フリットの命令を聞けずに独断行動を取る結果に…そろそろじいちゃんの手から離れ始めたか…

ドオオオン!ドッゴオオオオオン!

「くうっ…!」

「あれは…シャナルアさん!?」

ドッバアアアアアン!

「…キオ!?」

「シャナルアさん!どうしてなんですか!?どうしてヴェイガンのスパイなんか…!」

「…妹に…ちゃんとした治療を受けさせてやりたかったんだ…!お金が必要だった!
 妹は重い病気で、治療を続けないと死んでしまうかもしれないんだ!
 仕方ないじゃない…!ただ一人の家族を失いたくなかった!」

って、出撃して間もなくヴェイガンに襲われてマジ死にそうだったシャナルアさんを発見したキオ。
すぐに助け出して事情を聞きますが、なんか名探偵コナンの犯人が自白するシーンみたいだな(えー
「仕方ないじゃない!妹を失いたくなかった!」
って言われても、毎週コナンで見てるせいですっかりマンネリで:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「戻ろうよ…僕はシャナルアさんを姉さんのように思ってたんだ、
 もう会えないなんて嫌だよ…!」

「…戻ってどうなるのさ?私は敵のスパイなんだよ」

「ぼ…僕に出来ることならなんだってするよ!じいちゃんに事情を話して頼めばきっと…」

「子供が駄々をこねないでッ!!」

「…!」

「ディーヴァに戻れば私は死刑になるだろう…私は死ぬ訳にはいかない、
 妹のためにも生きなくちゃいけないの!キオ…戦争ってのはそんなに甘くないんだよ
 あんたもそんなもんに乗ってるんなら、いい加減に覚悟を決めな!」

シャナルアさんの口から「私は敵のスパイ」とハッキリ聞いてもなお、一緒に艦に戻ろうと説得するキオ…
しかし、シャナルアさんはそんな戯れ言に付き合うつもりは毛頭ないようです
もはやキオにはどうすることもできず交渉決裂、さらに「戦う覚悟を決めろ」と武器まで向けられてしまうことに…

「…」

「…」

ドウウウウン!

「うあっ!?」

「!?」

「フハハハ!死ねぇガンダムーーッ!!」

「くっ…キオ!!」

って、お互いキオとシャナルアさんが複雑な気持ちで向き合ったその時、
「バカめスキだらけだ!」と横から攻撃してきた空気読めないヴェイガン兵!
なんなんだこのアホは!こいつのせいで直撃を受けたキオは致命的なスキを晒してしまいます
それを見たシャナルアさんは咄嗟にキオを守ろうと…完全にシャナルアさん死ぬパターンだこれー!!

バッギャアアアアン!!

「う…お!?」

「…がふっ!」

「シャ…シャナルアさ…!」

「キ…キオ…死んじゃ…ダメだよ…どんなことがあっても…
 歯ぁ食いしばって…必ず…生き残るんだ…強く…なるんだ…よ…」

「シャナルアさん…!」

「…」
「シャナルアさん…シャナルアさん…!シャナルアさぁーん!!」

やっぱり死んだー!!うわあすぐ死んでもうたー!!
キオをかばって敵MSに接近戦を挑んだシャナルアさん、しかしその結果互いの武器がコクピットを貫いて相討ちという結果に…
そんなわけでこの世を去ってしまったわけですが…いやもうなんつーか…さっきのシャナルアさんの自白シーンといい、
キオをかばって死んだこのシーンといい、あまりにもテンプレすぎてちょっと軽く目まいが…(えー

どうにも工夫のないお涙頂戴って感じで残念としか言えないなぁ。これまでは「キオ編に入ってからのAGEは面白い」と
主張してきましたが、この話以降またいつもの微妙なAGEが帰ってきてしまった気が…次回に続く!


■機動戦士ガンダムAGE 第33話「大地に吠える」
 

ドオオオオン!バッゴオオオオン!!

「きゃあああーっ!!」

「これぐらいで騒ぐなッ!それでも艦長か!!」

「す、すいません…」

「機関制御システムに異常表示!推力低下中!このままでは高度が保てません!」

「い、いったん基地に入港するというのはどうでしょう…?」

「バカモンッ!!」

「ひっ!?」

「この状況で基地に入っている場合か!サブシステムを立ち上げて姿勢制御を最優先!
 その間に異常箇所を洗い出し、ただちに問題を解消しろ!」

ドオオオン!

「く…左舷、第2区画にダメージ表示!」

「第2応急班を向かわせろ!」

「了解!応急班は被害箇所の報告を!」

「…」

さて前回、地球連邦軍本部・ロストロウランがヴェイガンの総攻撃を受け、
その防衛任務にあたっていたナトーラ艦長たち。しかし敵の砲撃が絶え間なく艦に降り注ぐ厳しい戦闘の中、
ナトーラ艦長はいつも以上に混乱してしまい、サッパリ役に立っておりません

結局「ああしろこうしろ!」とフリットが全部指揮をとることになり、何もやることがなくなってしまったナトーラ館長。
今日もまた物欲しそうな目でフリットを見つめることしかできません(えー



「サブシステム担当、姿勢制御系のチェックを最優先!」

「ちょっと、兵装の電力だけでも回復させてよ!」

「ダメだ!電源の供給は航行システムの方が優先だって!」

「攻撃できないんじゃしょうがないだろ!?」

「…」

「しっかりと目を開け」

「えっ…?」

「皆をよく見てみろ」

「で、でも、私がいても足手まといなだけで…」

「本当にそうか?お前は艦長になろうと努力していた、
 この数日ろくに睡眠も取らず、艦の状況に目を通してきたのだろう」

そんな中、切羽詰まった状況の中で、限られた電力を航行システムにまわすか、武器システムにまわすかで揉め始めてしまったクルー。
ナトーラ艦長は居場所がなさそうに黙っていましたが、フリットは「艦長ならこんな時何か言ってやれ、お前ならできる」と…
それにしても、ナトーラ艦長が毎日ろくに寝てないことだとか、深夜にこっそり勉強してた内容だとか
なんで全部知ってんでしょうかこのストーカーじじいは(えー

「最初から艦長らしく振る舞える者などいない。
 課せられた責任を果たしていくしかないのだ」

「ア、アスノ元司令…はい…!オトロ軍曹!」

「…?」

「生命維持システムの予備電源を航行制御にまわしてください!
 今は地球の大気内ですから、多少の時間なら問題ないはずです!」

「は、はい!」

「それとエイラ曹長!武器の一部は管制制御システムを経由せずに
 直接入力で使用可能です、その方法なら電力配分を最小限に抑えて使用できます!」

「フ…さあすぐに動け!」

って、フリットの激励に応えてクルー達に適切な指示を出し始めてしまったナトーラ艦長!そ…そんなー!!
もしかしてこれでナトーラ艦長は一人前になってしまうというんですか!?やだー!!
ナトーラ艦長はもっとこう常にオドオドしてて指示をくれって言われたら「ひゃ、ひゃいっ!」とか言ってとんちんかんな指示出して
「何を言っとるかバカモンが!!」
「ひっ!?」ってフリットに怒鳴られて涙目になって
「てめーは黙ってろ」みたいな雰囲気に包まれてしゅーんと小さくなっちゃって
バリバリと指示出しを始めたフリットを物欲しそうに見つめるような
キャラじゃないとやだー!!(えー

「シャナルアさん…シャナルアさん…!」

ドゴオオオオン!

「ぐっ…!赤いモビルスーツ…?
 なぜだ…!なぜお前たちは!シャナルアさんにあんなことをさせたんだ!
 お前らがシャナルアさんをスパイにしたから!こんなことになったんだァッ!!」

「…?このパイロット、子供か…?」

その一方で、前回シャナルアさんをヴェイガンに殺され、心に傷を負いながら戦場をフラフラしていたキオ。
そんな中、ヴェイガンの赤いMSに見つかり戦闘に突入してしまいます
が、その赤いMSに乗っていたのはアセムのライバル・ゼハートであります
そう、ゼハートはアセム編が終わってすぐコールドスリープに入ったので、キオ編の今でも現役で若いままなんですよね



「スパイなど人類が戦争を覚えた時代から存在している。
 それをとやかく言われる筋合いはない!戦争はゲームではないのだよ、坊や!」

「く…!人の弱みにつけこんで!許さないぞぉっ!!うおおおああああーーっ!!」

そしてキオの質問に対して律儀に答えながら戦闘を繰り広げるゼハート。
相変わらずこいつはどっかアホに見えるというかなんというか…(えー
そんなゼハートの言葉に激しい怒りをあらわにするキオ。両者はそのまま熾烈な肉弾戦になだれこみ…

ドキュウンドキュウウウン!

「…?こいつら何かおかしいぞ…まるで積極的な行動に出てこない、
 何か俺たちの注意を引いて時間稼ぎをしているような…まさか!?」

-----------------------------

「て、敵MSの残骸の中に、プラズマ粒子爆弾と思われるユニットが
 組み込まれていました!」

「なんだと!?」

「解析の結果、同様のパターンを基地内の6ヶ所で発見!」

「奴ら…やられたフリをして、基地内に爆弾入りのMSを放棄したのか!」

「透過モニターで爆弾内部の原子時計を発見!残り10分で爆発します!」

ところが、そんな戦闘の最中にヴェイガンの真の企みが発覚!
なんとヴェイガンはプラズマ粒子爆弾という超強力な爆弾を、自軍のモビルスーツ6機に仕込んでおり
その機体をわざと連邦軍本部に置き去りにして、基地をまるごと吹っ飛ばそうとしていたという…
プラズマ粒子爆弾が起爆するまで残りわずか10分、それまでに全部の爆弾を除去しなければ何もかもが粉々に…

ズッドオオオオオ!!

「ぐうっ!このウロッゾよりパワーが勝るとは…!くそっ…!」

《キオ!ロストロウラン基地内にプラズマ粒子爆弾が仕掛けられた!
 これよりアビス隊も全員が爆弾の除去にあたる!いいな!》

「えっ!?待ってください!もうちょっとなんです、もうちょっとで倒せるんです!」

ボッガアアアン!!

「ぐううっ…!反応が遅い…!」

一方その頃、先ほど「かかってこいよ坊や」と余裕こいてキオと戦闘に入ったゼハートは
キオに一方的にボコボコにされていました。ゼ、ゼハートよええーー!!
「機体のパワーが!反応が!」とか色々と機体のせいにしてるのが余計に情けない感じです
「モビルスーツの性能の差が戦力の決定的差ではないのだよ」
自分のウデで性能差を覆すのが、ガンダムにおけるライバルキャラのお約束だというのに…

あとキオとセリック隊長のやりとりが、「一体いつまでゲームやってんの!ほらもうご飯の支度できてるよ!」
「もうちょっとだから!もうちょっとで倒せるから!」って
ゲームが長びいておかんに怒られる子供の図みたいで
余計にゼハートのしょうもなさが浮き彫りになってる感じだな…(えー

《冷静になれキオ!敵にトドメを刺すことだけがパイロットの仕事じゃない!
 シャナルアはお前にそんなことを教えたのか!!》

「う…!?」

(私が教えるのは敵の倒し方じゃない、生き延びるための身の守り方よ)

「…シャナルア…さん…」

《いま敵のプラズマ粒子爆弾が爆発すれば、基地は全滅だ…!
 みんな死んでしまうんだ!分かるな、キオ!》

「…分かりました…!」

しかしセリック隊長の熱心な説得で、「敵を倒すよりも生き延びること」というシャナルアさんの教えを思い出したキオは
戦闘を切り上げて爆弾探しの方へと向かっていきます
そんなわけでなんとか命だけは見逃してもらったゼハート。(えー
なんて情けない奴なんだ!プラズマ粒子爆弾のことがなければ確実に殺られてましたよ

「爆弾6個のうち、5個はすでに除去しました!残り時間は3分です!」

「くっ…間に合うか…!?」

《最後の1つが発見できません!場所は合っているんでしょうか!?》

「検出された座標はそこで間違いない!何か変わったものはないか!」

《いえ…やはりありません!》

「くっ…どういうことなんだ…!?」

そして爆破まであと3分となったその時、なんとか爆弾は残り1つというところまで減らされていました
この短時間に超ヤバイ爆弾5個始末するとか相当ハンパないですが
しかし肝心の最後の1つがまだ見つかっていないという…大まかな座標は割り出したものの、実際の場所にはなぜか何もないようで…

《聞こえるかキオ?残る爆弾はあと1つ、タイムリミットまではあと2分だ》

「えっ」

《このまま爆弾が爆発すれば基地は終わりだ。キオ、探せるな》

「うん、やってみるよじいちゃん」

そんな中、残り2分となった時点でようやくキオが到着しますが
こいつらの緊張感のなさはなんとかならんのか
基地が消し飛ぶまであと2分だというのに!「えっ2分なの?」「そうそう爆発すれば終わりだから」「そうなんだー」みたいに
まるで他人事のような軽い反応というかなんというか、こいつら正気か!?
今が生きるか死ぬかの瀬戸際だって分かってんの!?バカなの!?死ぬの!?(えー

「…(キィィィィィン)」

(キオには大きな潜在能力が眠っている…かつて感じたことがないほどのレベルのな)

そして爆発までとうとう残り1分、みんなできることがもうないのでじーっと黙ってキオの行動を見守ります
こいつらほんとに危機感持ってんのかよ!(えー
なんでこんなにみんな落ち着いてんの!?どういうことなの!?頭おかしいの!?
1人くらい「し、死にたくねえ!死にたくねえよお!うわあああああ!!」って発狂するような奴はいないの!?
特にキオなんて小学生みたいな子供なのに、これほど落ち着き払っているとは…まったくかわいげのない奴だ…(えー

それにしても、人間を探すならともかく、爆弾を探すなんてセンサーみたいな役割を本当にできるんですかね?
キオが人並み外れたXラウンダーだからといって、いくらなんでもそれは…

ふ…人間が、そんな便利に変わるわけないんだ
そうだな、逆立ちしたって
人間は神様にゃなれないからな
人が…そんなに便利になれるわけ…ない…

「あったぁ!外に運びます!」

ありゃーそれでも見つけちゃったかー(えー
結局、Xラウンダーのスーパー能力で爆弾を見つけてしまったキオ。ガンダム作品にこんな便利な奴がいていいのか…
その爆弾が今まで見つからなかったのは、壁の一部分にカムフラージュしてあったから…
しかしこんなのヴェイガンは戦闘の真っ最中にどうやって隠したんだろう、えっさほいさと工事するような悠長な時間があったのか…?
ともかくキオは、その爆弾を残り1分という少ない時間で外へと無事に放り出したのでした。ちゃんちゃん

「爆弾は…すべて除去されたか」

「失礼します」

「…?誰だ?」

「フラム・ナラ。ザナルド様より、今後ゼハート様のサポートをせよと命じられました」

「聞いていないな…ザナルドめ、余計なことを…」

そしてラストシーン、作戦に失敗しておめおめと帰ってきたゼハートですが、それを出迎えにやってきた見慣れない少女が一人…
フラム・ナラという子のようですが、この見た目はなんというか
テイルズオブグレイセスからやってきましたと言わんばかりの人ですね(えー

「悪いが、私は必要としていない(すたすた)」

(…ゼハート・ガレット。どれほどの男か…)



が、そのフラムはどうやらゼハートへの忠誠心がかなり薄いようで…
部屋を出ていったゼハートの背中を見ながら、「こいつ本当に使いものになんの?」とその実力に疑惑の目を向けていました
まあ、今後わざわざ実力を確認するまでもなく今回だけでも十分使いものにならんと思いますが(えー
子供相手に余裕こいてケンカ売ったら予想以上に子供がメチャ強くって一方的にボコボコにされて
かろうじて命だけは見逃してもらって「ふう、今日は機体の調子が悪かったな!」と言いながら帰ってきた
という
それ以上でもそれ以下でもない奴だと思うぞ…(えー
AGEにおけるゼハートの威厳はマジで地に落ちすぎだと思うんですが、今後どうなってしまうのか…次回に続く!






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