■トリコ&ワンピース&ドラゴンボールZ 最強コラボスペシャル!
 

きましたね、ジャンプの看板作品3つが集結したコラボアニメ。
以前にトリコとワンピでコラボしたことはありましたが、今度はそこにDBZが加わるという
非常に豪華なメンツでのスペシャルアニメであります。でも作画ひどかったね…(えー

観客席の天津飯とか特にひでえよ!もはや誰だよこれ!
止め絵演出もやたらといっぱい多用してたしなあ…よほど制作サイドに余裕がなかったのか…
やはり1時間スペシャル番組というのは、作画スタッフにとって負担が大きすぎるんでしょうかね
アニメの1時間スペシャルっていうと、どんな番組でも必ずと言っていいほど作画崩壊してるからね…
やっぱり普段30分でも死ぬ思いで作ってるのに、それが1時間ってなるともうどうやっても無理なんかね…



でも、ラストシーンの悟空・ルフィ・トリコが一斉攻撃するシーンだけは、ものすっげー作画良かったと思います
ただこの場面は敵のテカり具合といい、攻撃のテンポといい
プリキュアオールスターズNSのプリキュアが一斉攻撃するシーンを思い出したなあ

そういえばあの映画も、作画いいのってあの場面だけで他は作画崩壊してなかったか!?(えー
そういやどっちも東映アニメーションか…やっぱ作ってるスタッフも同じだったりするんですかね


・チチ「おらの悟飯ちゃんがヤムチャさんになってしまっただーっ!!」 by 北斗

あとやっぱりこのコラボスペシャルでは、悟飯の扱いが微妙でしたねえ
DB作中最強キャラでありながら、真っ先に敵にやられて見せ場がなにもなかったという…
ヤムチャとしか言いようがない扱いで悟飯ファン涙目という感じでした

 

まあでも悟飯の強さ自体、原作以外の作品ではだいぶ落ちる傾向があるからね…
原作では強さ的に悟飯>ゴテンクス>悟空>ベジータぐらいの順番だけど
その後に放映された映画の「龍拳爆発!悟空がやらねば誰がやる」とかドラゴンボールGTなんかでは
悟空>ベジータ>悟飯≒ゴテンクスくらいの位置にまで落ちてますからね

龍拳爆発なんて、タイトルからして悟空がやらねば誰がやるですからねぇ。究極悟飯の立場は…
やっぱりそれぞれのキャラクターの役割を考えた時に、悟飯に与えられる役割っていうのが用意できないんですよね

悟空は主人公だから一番目立って活躍するのが当たり前、
ベジータは二番手キャラであり悟空のライバルだから、それなりにおいしいポジションを用意してもらえるし
今回も他作品の二番手キャラと絡んでましたよね。あと「俺は王子だ!王子なんだー!」というプライドの高さも
色々とネタにするのに便利だし…



ゴテンクスは無邪気な子供でギャグキャラだから、コメディリリーフとして息抜きのギャグシーンに使えるし
みんなそれぞれ役割があって見せ場が作れるんですが、
悟飯だけは「これだ!」という役割がなくて目立てないんですよね
「悟飯は一体話のどこに使えばいいんだろう…」っていう。だからもう出来ることといえば、かませ役ぐらいしかやることがないんだよね…

悟飯はなまじ強い分だけ、脇役に徹することができないのも辛いところですね、
たとえばクリリンや亀仙人は、もう完全に悟空たちの戦いについていけないから
観客として悟空たちを見守りながらコメントするっていう役割があるし。

あとはまあ、そもそも究極悟飯自体が悟飯の個性を殺してしまってるよなあと俺は思ってます。
悟飯の個性といえば何かというと

・4歳や5歳という小さい頃からとても礼儀正しい性格
・悟空の血を引きながらピッコロに鍛えられ、戦闘スタイルは悟空よりもピッコロに近い
・怒りが爆発するととてつもないパワーを発揮する

と、こんなところでしょうか。悟飯といえばやっぱり「将来は学者さんになりたい」という
とても真面目で礼儀正しい部分がありますよね
ただ、これはやっぱり幼い頃に言うから個性として成り立つものだと思うんですよ
まだ無邪気な子供なのに、こんな堅実な思考をしてることがギャップに感じて面白いってことなんで。
大人になってしまった今では、ただ礼儀正しくてもそれじゃ普通の人でしかないと思うんですよね。



そんなわけで、大人になってしまったことで「礼儀正しさ」という個性が消えてしまったのがひとつ。
それと「悟空の子供なのにピッコロ流の戦闘スタイル」という特徴についても、
セル編で悟空と修行してからどんどん失われてしまったんですよね

あれ以来、悟飯も悟空と同じ技ばかりを使うようになり、
特に究極悟飯になってからは、完全に服装まで同じにしてしまいました。
その結果、今ではもう完全に悟空の劣化コピーになっちゃったんですよね
せっかく「服装や技をピッコロから受け継いだ」という点で悟空と差別化していたのに、
今では悟空とまったく同じになってしまったので、悟飯ならではの個性が消えてしまったと思います

あとは「怒りが爆発するととてつもないパワーを発揮する」
幼い頃の悟飯は、これによって強敵との戦いでも思わぬ活躍をすることが多かったですが
究極悟飯になると、その秘められたパワーをもう全部完全に引き出しちゃってる状態なんですよね
だから怒ってもパワーアップするということがない。この個性までも失ってしまった状態なんです

なのでもう今の悟飯というのは、悟空の劣化版で、特に個性がなく、やられるしか出番のないキャラになってしまったという…
もう究極悟飯の人生詰んじゃってるよね…(えー まだ伸びしろのあった幼い頃に戻してやってくれ…

(C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
(C)バードスタジオ/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
(C)島袋光年/集英社・フジテレビ・東映アニメーション


■劇場版アニメ感想:ドラゴンボールZ 神と神



そんなわけで見てきました、久々の劇場版DBZ・神と神。これまでのDBZの映画は全作品にわたって何回も見たし
ドラゴンボール本編も、子供の頃からセリフを暗記するほど読みまくった俺ですが…
ただ、最初はこの映画の話を聞いた時に、自分としてはあんまり期待していませんでした。
正直見に行くかどうかも怪しかったくらいです。でも実際見てみると、なかなか面白いなと結構楽しめる内容だったと思います

そもそもなぜ期待していなかったかと言いますと、
映画の前に公開されていたPVで、超サイヤ人3の悟空が瞬殺されたり、究極悟飯が瞬殺されたり
原作最強クラスのキャラがあっさりやられる場面を見て、「なんだこの強さのインフレ…萎えるわ…」と
あまりにインフレがひどいと感じて気持ちが冷えていたんですよね



あとはやっぱり声優陣がもう全盛期を過ぎてしまっているというのが…
悟空一家やベジータあたりはもうかなりつらそう。なにせ悟空・悟飯・悟天を演じる野沢雅子はもう76歳ですからね
この歳で現役声優やってるだけでも奇跡的なくらいだよ…ハリのある声を出してくれというのは無理な注文というか…
普通の会社員とかだったら、この歳の人がまだ働いてるなんて絶対有り得ないくらいですからね

そんなわけで「期待できそうにないかな…」と思っていたんですが、
見てみると声のほうは驚くほどいい感じになっていたと思います
正直、野沢雅子の声はこないだのトリコワンピDBスペシャルの時はかなり微妙だなと思っていたんですが
この映画では数段いい感じの演技を披露しておりました。一体野沢さんに何が…

あと野沢雅子って、歳を取ってしまった今でも
バーダックとかターレスみたいな悪役キャラをやらせると凄くいい声が出せるんですよね
それこそ全盛期とまったく遜色がないくらい。これは最近のDBゲーをやっててもずっと思ってました

今回の映画でも、ラストシーンで悟空が全部の力を使い果たした時に
ちょっとバーダックとかに近い喋り方になるんですけど、この時の声がすげーカッコよくて印象に残ってます

しかし声という意味で一番凄いと思ったのはブルマ役の鶴ひろみだったなあ
なんかもうめっちゃ声かわいいと思ったよ今回のブルマは…映画のストーリー自体が「ブルマの誕生日会」なので
いつもよりブルマのセリフ多めだから、やたら綺麗な声だと思って聞いててポワーンとなってしまいました
これはベジータもブルマのためにあれだけやるわけだ…(えー



ドラゴンボールZの放送当時って、俺はまだ小学生だったから悟空にしか目が行ってなかったんですが
今になって見返してみると、ブルマってあの当時からすごくいい演技してたんだなって思いますね
特に「あわわわわーっ!!ふんぎゃああーっ!!」みたいに戦いに巻き込まれて慌てふためくシーンとか
こういうテンパったコミカルな悲鳴をやらせたら鶴ひろみが最強だと思いますね
少なくとも今まで俺が聞いた中では、こんなセリフをあれだけ上手く言える声優は他にいないな…



あとはピラフ一味のマイがとても可愛かった。今回のピラフ一味は、ドラゴンボールの願いによって
ちびっこ状態に若返ってしまったという設定なんですが、この状態のマイがずいぶんと可愛くて注目してしまいましたねえ
物語の前半にマイの出番はかなり多いので、マイが気に入った人も十分満足できると思います

それとこれは人によって評価の分かれ目になるポイントだと思うんですが、
今回の映画ってドラゴンボールZの映画と言うよりドラゴンボールの映画っていう内容でしたよね

何が違うって、ドラゴンボールZというのは、サイヤ人をはじめとする冷酷非情な侵略者と悟空たちが戦う展開のことで、
残虐な人殺しを繰り返す悪党の登場と、戦いの中で仲間が次々に死んでしまうハードな内容が特徴だったわけです。
でもドラゴンボールというのは、そういった侵略者たちが登場する前の話で、
のんきなギャグテイストが前面に押し出されていて、誰かが死ぬようなハードな展開は一部にしかなかった時代なんですよね

今回登場するボス敵・破壊神ビルスに関しても、今までのDBZの映画に出てきた「残虐極まりない恐ろしい悪党」ではなくて、
「気分屋で扱いの面倒なお偉いさん」という立ち位置のキャラなんですよね
悟空やベジータもビルスのことは「ビルス様」って呼んでるくらいだし。

ただしビルスの気分を損ねると地球が破壊されてしまうので
なんとかビルスのご機嫌を取ろうと、みんなが振り回されるという内容になっております。
なのでビルスは「絶対に倒さなければならない敵」ではなく、「早く機嫌直して帰ってくれたのむ…」というキャラだったわけです



そこがDBZとは大きな違いですよね、今までDBZの映画に出てきたボスキャラは
「あいつだけは絶対に倒さなきゃなんねぇ!」っていうタイプの敵しか出てこなかったからね

なので今回は全体的な雰囲気も殺伐とした感じは少なく、ちょっとのん気な懐かしい鳥山ギャグに溢れている感じでした。
なんだかDr.スランプアラレちゃんの頃に通じるものがあったように思います。
そういえば千兵衛さんらしき人出てなかったっけ?シェンロンが出てきた時にそのへんで畑仕事をやってたような
いっそのことアラレちゃんも出して、「ねえねえおっさん遊んでちょー」とかビルスに絡ませてもよかったくらいのね

そんなわけで、そういった雰囲気を受け入れられたかどうかで結構評価は分かれるんじゃないかなあ、
最終的なビルスとの決着も「え?これで終わり?」って感じで、徹底的にやり合うというわけではないし。
巨大な悪を悟空が打ち倒すという展開を期待していた人には、物足りない内容だったかもしれません

ただ俺としては、こういうドラゴンボールも懐かしくていいなと結構満足できました。
そもそも鳥山明の漫画って、作品集とか見るとどの漫画もこういうギャグテイストに満ちてるし
考えてみたらDBZのハードな展開の方が、むしろ異端だったのかなと思えるくらいですからね。
そういう意味じゃ、今回の映画はとても鳥山明らしい内容だったと思います

「はなくその秘密をそっとはなくそう」とか言ってた頃のような、
のん気でくだらないギャグにクスクス笑ってしまうような感じのね。実際俺もそんな感じで見てました

そんな今回の映画に関しては、鳥山明自身もかなり精力的に制作に参加したみたいです
なんでも以前ハリウッド版ドラゴンボールが作られた時は、原作者として「大丈夫かコレ…」といろいろ不安な点があったものの
制作サイドが妙に自信満々でまともに話を聞いてもらえず、案の定「ドラゴンボールとは違う別の何か」になってしまった
鳥山明本人がとても後悔していたみたいですからねえ、アレはやっぱり原作者としても黒歴史だったんやね…(えー
もうほんとひどい評判だったしね…そのせいもあって、今回は原作者としてちゃんと口を出すスタンスを貫いたようです。

そんなわけで俺としてはかなり満足できたわけですが、それでもやっぱりいくつかの不満はありました。
一番の不満としては、超サイヤ人ゴッドになった時の悟空がなんか変な顔してるってことかな…(えー
なんだろう…超サイヤ人のような鋭い目つきでもないし、普段のような明るい目つきでもないし、
その中間というか…なんかよく分かんない表情なんだよねアレ、よくわかんねえよ…(えー



これを見ているとどうもモヤモヤした気持ちになるというか、
悟空の表情に覇気がないから、戦闘シーンの盛り上がりが少々物足りない感じがしたかな…

それと今回、映画の放映方式の話なんですけど、
この作品は普通のスクリーンIMAXというスクリーンを選んで見ることができるんですよ
IMAXというのはスクリーンがすっごく巨大で迫力満点という宣伝を聞いたので、
せっかくだからそっちで見てみるかとIMAXを選んだんですが…

絶対に普通のスクリーンで見た方がいいです。 
いやもう絶対に!IMAXとか絶対やめた方がいい!
なんでかというと、IMAXのようなめちゃくちゃデカいスクリーンでアニメを見ちゃうと
作画がものすごくショボい感じに見えるんですよ。実写だったら違うのかもしれませんけど…

一番キッツイのは、普通だったら豆粒のように小さくて顔なんてほとんど見えないようなシーンでも、
IMAXで見るとあまりに画面がでかすぎてそういうのが無駄にハッキリ見えちゃうんですよ
たとえばこういうシーンなんかがそう。
悟空たちが豆粒のように映ってますが、
普通だったらほとんど違和感もなく
見ることができる場面です



IMAXではこれぐらいになります
無駄にでっかく映りすぎ!悟空たちが完全にのっぺらぼうだし!なので「うわぁなんだよこの作画…」と思ってしまうわけで。
こんな豆粒キャラの顔なんてわざわざハッキリ描くわけがないので、IMAXはアニメ映画にまったく向いてないと思いましたね

特にこういう豆粒シーンで気になったのはあれかな、超サイヤ人3の悟空がビルスにKOされて、フラフラと地面に倒れる場面かな…
このシーンはPVでも見られるんで見てみるといいでしょう。YOUTUBEの画面サイズだったらなんとも思わないシーンですが
IMAXで見るとのっぺらぼうの悟空が全身クニャクニャになってふにゃにゃにゃ〜と倒れるという
もうほんと言葉を失うレベルのクソ作画に見えたよ…(えー  あれはほんとに絶句したなぁ… 

なんか戦闘のスピード感も半減して感じたし…これも画面が大きいせいなんですかね
とにかく、これからこの映画を見る人は絶対IMAXはやめた方がいいです。絶対に
俺自身も普通のスクリーンでもう一回見直そうかと考えてるくらいですからね

あとはまあ不満というか要望なんだけど、悟空が最後にビルスの超巨大エネルギー弾を受け止める場面では、
「ああここで界王拳使ったら超かっこいいのにな…」と思ってしまったね…



いやあ…やっぱりねえ、界王拳ってのはああいうどうしようもない土壇場、絶体絶命大ピンチの状態から
逆転の流れを作るのに最高の技だと思うんですよ
いつもの悟空だったらどう頑張ってもかなわない、とてつもない障害が目の前に現れた時に
すべての力を搾り出して、限界以上の超絶パワーを発揮して不可能を可能にする。そういう描写を見せられるのが界王拳なわけで

やっぱり「ここぞという時にしか使わない、体への負担を覚悟で自分の限界を突破する」ってところが
最高にカッコいいよね界王拳はね。ああいう一番の見せ場で使えばたまんないと思うんですよ
界王拳は10倍とか20倍とかインフレさせるんじゃなくて、
「悟空には2倍が限度、3倍は負担がひどくなって4倍は体がガタガタになる」っていう路線で
ずっと使って欲しかったなあ…



(c)バードスタジオ/東映(c)「2013ドラゴンボールZ」製作委員会



今週からジャンプで鳥山明の新連載が始まりましたねー、その名も銀河パトロールジャコ。
俺の予想ではてっきり原案とか監修だけで、本人が描いたりはしないんだろうなと思ってましたが
がっつり本人が描いててビビりました  マジでか!?どういうことだ!?

鳥山明と言えば、ドラゴンボールの時の週刊連載を続ける暮らしが半端なくきつかったそうで
「もう週刊連載だけは本当に勘弁、絵を描くにしても、もう少し余裕を持ってやれるような仕事をしたい」
最終回の後にしみじみ語っていたので…それがまた週刊連載をやる気になるとは…
読み切りじゃなくて大丈夫か!?短期集中連載なのか!?(えー

それと今回の銀河パトロールジャコを見て思ったのは、スクリーントーンの多さに驚きました
鳥山明と言えば、とにかくトーンを徹底的に使わない漫画家として有名だったんで…
←トーンを一切使わない鳥山明の図

ちなみに鳥山明がトーンを使わないのは、貼り付ける作業がとにかく手間で面倒だからだそうです
それをこれだけ多用するようになったのは、やっぱりデジタル作業かなんかで貼りやすくなったからなのかな?
このへんは時代の流れを感じるなー


銀河パトロールジャコ 最終話




「おいジャコ!」

「なんだ」

「おそろしい宇宙人がやってくるってホントか!?」

「ああ、計算ではこの辺りにな。だからここに不時着した。
 計算によればそろそろ隕石のように落ちてくるはずだ」

「もちろんやっつけてくれるんだろ?」

「やってくるヤツがまだ小さければ倒せるが、成長したヤツだと無理だ」

「えーっ!どうすんだよ!」

「その危険な宇宙人というのはどんなヤツなんだ?」

「やつらの目的は多くの星を乗っ取ることだが、おそろしいのは戦闘そのものを好む
 邪悪な宇宙人だということだ。銀河パトロールでさえ太刀打ちできず、絶滅爆弾も効かない。
 地球のような大した戦力を持たない人間が支配している星には、たいてい子供を送り込み
 じわじわと人間を減らしていく…やつらは子供時代が長く、青年になるまで幼児体型のままで
 相手を油断させる。その後一気に戦闘に向いた体型に成長し、以後ほとんど老化せずに
 ずっと暴れ続けるのだ」

「へ〜…おそろしいな、なんという宇宙人かね?」



「惑星ベジータのサイヤ人だ」

そんなわけで鳥山明の「銀河パトロールジャコ」も最終回ですが、
最後を飾るにあたってドラゴンボールの話を大きく絡めてきました
実は第1話の時点から、ジャコの話数表示には「DB−11」と書かれていて、
それが第2話では「DB−10」、第3話では「DB−9」という具合に、だんだんカウントダウンされていくんですよね
そしてこの最終話では「DB−1」となり、ドラゴンボールの1つ前の話だということが示されてるんですよね



このカウントダウンのことには前から気づいてたので、最後はドラゴンボールと繋がるだろうと予想はしてましたが、
まさかここまでがっつり話に絡めてくるとは思いませんでした
ジャコも戦闘力はかなり強いと思うんですが、それでも大人のサイヤ人にはかなわないんですね

まあナッパとかクンするだけで地球の一部が吹っ飛ぶしな…
さすがにあれほどの敵と戦うのは無理か、しかし銀河パトロールのジャコがサイヤ人にかなわないとなると
フリーザ軍とかマジで誰も手のつけようがない悪魔の軍団だったんだろうなー

あとジャコの解説で「サイヤ人は子供時代が長く、青年になるまで幼児体型のまま相手を油断させる。
その後一気に戦闘向きの体型に成長し、以後ほとんど老化しない」
という話も興味深かったですね



「われわれサイヤ人は戦闘民族だ、闘うために若い時代が長いんだ」と、老化が遅いことはベジータが解説してましたが、
幼児体型の時期が長くて、青年になると一気に成長することは今回が初めての解説なので、
悟空がピッコロ大魔王撃破〜次の天下一武道会までに、あれだけ急にでっかくなった理由とかも分かって
なかなか興味深かったです



「信用できる会社か…うーんどうしようかな、カプセルコーポレーションって知ってるか?」

「え?ああもちろんだ、西の都にある世界一の資産家、天才ブリーフ博士の大企業だろ?
 それがどうした?」

「ブリーフ博士ならぜったいに信用できるぞ」

「確かに評判はいいが…ぜったいとは言えんだろ、だいいちそう簡単に会ってもらえるとも思えん」

「パパだよあたしの」

「えーっ!?タ、タイツくんはカプセルコーポレーションのご令嬢か!」



「タイツちゃんハロー!お元気?」

「ママと妹のブルマだ」

「妹は背が低いな、気に入ったぞ」

そしてなんと、この作品のヒロイン・タイツはブルマの姉であることが発覚!マジで!?
この時代のブルマは5歳だそうです、そうか…タイツって名前で気づくべきだった…
ブルマ一家の名前はみんな下半身に履くものから取ってますからね、家族一同の名前を並べてみると

父:ブリーフ
母:???
姉:タイツ
妹:ブルマ
息子:トランクス
娘:ブラ

っていう感じで。娘だけブラ(ブラジャー)で上半身なんだな…あとやっぱり母親の名前が気になりますよねー
ブルマの母ちゃんは「ブルマのママ」としか表記されないから、実際に名前が明かされたことって今までないんですよね
俺の予想ではやっぱパンツが一番有力だと思うけどなー(えー  パッと思いつくのはやっぱりパンツだよな…

他にありそうなのは、ショーツとかスパッツとかストッキングとかそんな感じ?今回明かされたらすごかったんだけどな
あとブリーフ博士って世界一の大金持ちだったんですね、金持ちってことは知ってましたが
世界一とまでは今回はじめて聞いた気がするな…ブルマってとんでもないお嬢様だったんだな



「これどうぞ、ズゴックのプラモデルですのよ」

「え?」

そしてなぜかズゴックのガンプラを土産に持ってきたブルマの母ちゃん。ズ、ズゴック!?
鳥山明の漫画でまさかのズゴック!?これには驚いたなー、鳥山明がガンダムの話をするとこなんて初めて見たよ
ちなみにプレゼントされたズゴックについては、後のページでひっそりと組み立てて飾ってあったりします。芸が細かい



「ところでお前、さっきから持っているそれはなんだ?」

「光線銃。あたしが作ったんだよ、もしかしてあなたが悪い宇宙人だとやばいからね」

「ははは、そういうところは5歳なんだな」

ズゥオッ!!



「…」「…」

そしてこの頃のブルマですが、なんと5歳にも関わらずかめはめビーム砲を開発できる
驚異の超天才だったことが発覚!こんな武器作れたのかよ!初期の悟空より強いんじゃないか
ブルマってドラゴンボールでもいろんなもの作ってるけど、武器は作ったことないんですよね
パッと思いつくものを並べてみると

・ドラゴンレーダー 
ドラゴンボールを探し出す携帯式のレーダー。
レッドリボン軍が作った据え置き型巨大レーダーより、小型で持ち運びが簡単のうえ遥かに精度が高い。
アラレちゃんの則巻千兵衛も「これ作ったやつ天才すぎる…」とまったくメカニズムが理解できなかった



・PPキャンディー
食べた人間に対してピーピー言うと下痢になるキャンディー。ウーロンに食わせた

・ミクロバンド
腕時計のように腕にはめて、スイッチを押すと人形のように小さくなるバンド。
悟空のドラゴンボール探しに同行するために使った



・偵察用飛行機
筋斗雲で飛んでいった悟空を探すために作った無人の小型飛行機。
撮影した映像をリアルタイムで転送でき、飛行スピードは筋斗雲より遥かに速い。
カメハウスにあったありあわせの材料で作った




・電話
悟空がレッドリボン軍に殴りこむ直前、ヤムチャと連絡するために作った。
カメハウスにあったありあわせの材料で作り、わずか1コマで完成



・タイムマシン
未来のブルマが作ったタイムマシン。これに乗ってトランクスが未来からやってきた

・緊急停止コントローラー
人造人間の機能を停止させるコントローラー。人造人間の設計図を見ながら、停止用回路が存在することに気づいて作った。



・グレートサイヤマン変身バンド
悟飯がグレートサイヤマンに変身するためのバンド。変身というか変装で、一瞬にして着替えさせてくれる

と、まあこんなところですかね。要するに便利なものはいっぱい作ってるけど武器は作ってないという
なので今回はブルマが武器を作った貴重なワンシーンであります。こういう分野でも普通以上のものがパパッと作れちゃうんだなー

←5歳なのに小難しいメカの解説をするブルマ
 

「おいこらもっと落ち着いて食え!あんなに暴れた後で、よくそんなに食えるもんだ。
 それにしてもおめえ、なにものか分からんが小さいくせにおっそろしく強えなあ、
 わしが武術の達人でなきゃあぶねえとこだったぞ、だけど躾はろくにされてねえようだな、
 もし帰る家がねえんだったらここでいろいろ教えてやろう」

そしてとうとう惑星ベジータからやってきて、孫悟飯じいちゃんに拾われた悟空…って、あ、あれ!?
なんか悟空でかくね!?サイヤ人の戦闘服着てるし…初めて地球に来た時の悟空って赤ん坊じゃなかったのか!?
どうなってるんや…ドラゴンボール本編で、この時期の悟空のことを確認してみると

悟空よ…その昔、死んだ孫悟飯が言っておった…
尾の生えた赤ん坊を拾ったが、性格が荒く
どうにもなつこうとはせず
ほとほと困り果てていたそうじゃ…

だがある日、あやまって谷に落ち、頭を強打して死にかけたが
信じられん生命力でその赤ん坊は助かったらしい
その後性格の荒さは消え、おとなしいいい子になったという…
全宇宙一の強戦士
サイヤ人の誇りを見失ったのか!
カカロットよ!!

うーん、「赤ん坊」って言葉は何度も出てくるんですが、拾われた頃の悟空が実際どんなだったかは原作だと描写がないんですよね
ラディッツの「カカロットよ!」ってイメージ映像では描かれてるけど…悟飯じいちゃんに拾われたシーンじゃないしなあ
アニメだと何度も赤ん坊の悟空が拾われたシーンを映してるんですが、アニメはアニメで
悟空が拾われた瞬間から速攻で悟飯じいちゃんに懐いてたり、原作以上に設定がテキトーなので
あんまりアテにはならんと思います。特にアニメオリジナルの回とGTは、設定無視のデタラメ展開やりまくってたしな…

まあ、今回ジャコの話で「サイヤ人は赤ん坊から幼児期までの成長速度が速い」との解説がありましたので、
その設定に合わせて練り直したということなら、この描写でも特に違和感はないですけどね。
ちなみにドラゴンボール本編でブルマは16歳、悟空は12歳なので、このジャコではブルマが5歳の時代だから
拾われた悟空は1歳ってことになりますね。1歳であそこまで育つのか…サイヤ人ハンパねえな

「名前がわからねえからわしがテキトーにつけちゃうぞ、
 そうだな…空からやってきたから…悟空ってのはどうだ?孫悟空」

それと悟空の名前の由来についても語られてましたね、空からやってきたから悟空。なるほどなぁ
そう考えると悟天も同じつけ方なんだなって思いますよね、空と天は似たような意味だし、悟空の息子だから悟天という。



悟天が生まれた時って悟空はセルとの戦いで帰らぬ人になってるから、
チチもやっぱりそれが寂しかったんでしょうね、だから悟天には悟空と似た名前をつけたんじゃないかなあ

←悟空の死に悲しむチチの図

実際、悟天がすくすくと悟空そっくりに育っていくのはチチ的に嬉しかったろうなー
悟飯の時は「悟飯ちゃんは闘いなんてやる必要ねぇだ!」と言って過保護に育てたのが
悟天には組み手とか闘い方を教えながら育ててたし、それってやっぱりチチ的に悟空がいないのが寂しくて
悟天には悟空みたいに強く育って欲しかったんじゃないですかね。いろいろと想像が広がるぜ…

「重力コントロール装置の社会への貢献度は計り知れない!報酬はどのぐらいがお望みかな?」

「もう大金は必要ないのでいらない。地球のお金がいっぱいあってもわたしには意味がないからな、
 オーモリとタイツで少しだけもらっておけ」

(2日後、使命を終えたジャコはお気に入りのミルクとチーズをいっぱい積み込んで帰っていった。
 その後カプセルコーポレーションから、ほんのお礼ということで1000億ゼニーもの大金が送られてきた。
 こちらではなんと1500億円だ!その一部で私は正式にこの島を買い取ることができた)

ジャコの方に話を戻しますが、重力コントロール装置のことをブリーフ博士に教えたことで
オーモリ博士たちが1000億ゼニーの収入をもらうシーン。
この場面で1ゼニー=1.5円ということが明らかになりましたね

これでドラゴンボールの世界のお金のことがハッキリ分かるようになったな…
天下一武道会の優勝賞金は50万ゼニーだから75万円かぁ

 
 

ちなみに悟空が腹八分目まで飯を食うと、1食で47万ゼニーかかるので70万5000円。
それが1日3食となると211万5000円。
さらに毎日そのペースで1ヶ月続けば、30日分の食費はなんと6345万円!ぎええええええええええ
養えるかこんな大飯食らい!いくらなんでも食いすぎだ!悟空と結婚してからチチがキレやすくなったのも分かる気がするぜ

(そういえばこの前、タイツの妹のブルマがやってきた。超天才なのでとっくに大学も卒業し、
 旅に出ている途中で立ち寄ったらしい…)



(7個揃えるとどんな願いもかなうという、ふしぎな球を探す旅だと言っていた…
 すでに集めた2個の球を見せてもらったが、ブルマは地球には存在しない物質なので
 宇宙からやってきたものだと推理していた)

そしてラストシーン、いよいよブルマが成長してドラゴンボール本編とも繋がる場面であります
ドラゴンボール探しの旅に出たブルマ、そしてこの車は
ドラゴンボール第1話でブルマが乗っていたものですよね!おお!



でも車のナンバーが違っとる!(えー
ドラゴンボールの時はナンバーがPF-880、ジャコの時はナンバーが01-CC-05になってますね
まあこんなのはどうでもいい違いでしかないけども。

あと「ブルマは超天才なのでとっくに大学も卒業した」って、ちょ、ちょっと待ってくれ!
ブルマがドラゴンボール探しの旅に出たのは学校の夏休み中だったはずでは!?

「いまは学校が夏休みになったから
それ利用してきてるわけ!」

悟空に語るブルマの図
←夏休みが終わってしばらくした後、
「学校はもう終わったのかね?」と警官に聞かれて
「つまんないからサボッちゃった」と答えるブルマの図

やっぱ学校に通ってるんじゃん!忘れてるよ鳥山先生!
ああ…やっぱ鳥山先生は忘れっぽいから…悟空が赤ん坊って件も単に忘れてただけなのかな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

そして最後は「大漁大漁!」と巨大な魚を引きずる悟空のシーンで締めとなります
ただ背景が森と岩場で違ってたり、魚のヒレの形とかも違うんで、
鳥山先生これなんも見ないで描いたんじゃないかなと思うんですが、そうなると鳥山先生の記憶力って凄くないですか!?
なんでもかんでも忘れるばっかの人じゃないんだよ!?(えー

そんなわけでジャコの最終話レビューは終わりです、前回までの話は正直そこまで注目するほどのもんでもなかったかなという
気もしますが、やっぱりドラゴンボールが絡んでくると読んでるこっちの目の色も変わっちゃいますね。
ドラゴンボールと絡めて色々新しい発見がある最終話だったので、読んでて楽しめました。
久しぶりにまたドラゴンボールを最初から読みたくなっちゃったな

鳥山先生はこの銀河パトロールジャコを自分の最後の連載にすると語っていたので、
もう雑誌で連載を持つことはないと思います。ドラゴンボール連載中も物凄く苦労してたみたいなので、
ここまで十分よくやってくれたんじゃないでしょうか。鳥山先生、長い間お疲れ様でした



さて、今日は遅まきながら銀河パトロールジャコの単行本について語りたいと思います。
これが発売したのはソーマ7巻やワールドトリガー5巻と同じタイミングだったので、
少々レビューするのが出遅れてしまいましたね

そんなジャコの単行本ですが、注目すべきは巻末おまけ漫画のドラゴンボール・マイナスですね
なんと悟空が地球に送り込まれるまでの惑星ベジータの様子を、鳥山明が描き下ろすという内容になっております
こう聞くと、以前にアニメで放送されたたったひとりの最終決戦を連想すると思いますが、
あれはやはりアニメオリジナルでの解釈と言いますか、今回の鳥山明のストーリーとはだいぶ違っております



そんなドラゴンボール・マイナスの最初のシーンは、
悟空の父バーダックが他の星を攻めている場面で始まります
この辺に関してはアニメと少し似てますね。あれも最初はバーダックがカナッサ星を攻めている場面で始まるんでしたっけ

ただ、アニメだとトーマ、トテッポ、パンプーキン、セリパといった仲間とつるんで戦っていたのが
こちらではボウズ頭の舎弟みたいなやつと一緒に戦ってますね
あとバーダックの戦闘服もアニメとデザイン違うなぁ、ただ腕につけてるリストバンドみたいなやつは一緒だなぁ
なんか色々と細かいところが気になっちゃいますね

ともかく、フリーザの命令により全サイヤ人は惑星ベジータに帰還せよとの連絡を受けたバーダック達。
ここは言うことを聞いて戦闘を切り上げ、惑星ベジータを目指すバーダック達ですが…

「しかしこんなの初めてですよ、どういうことですかね…フリーザの野郎の命令らしいけど」

「スカウターを取れ、聞かれるぞ」

「あ、そうか…」

「見ろよ、フリーザの船だ」

「ほんとだ、なんでこんなところで待機しているんでしょう…」

 

そしてここでもアニメと決定的に違う場面がひとつ。
フリーザのことをまったく信用していないバーダック達
「フリーザの野郎」と呼んだり「何か企んでやがる」と言ったり、フリーザに対する不信感がかなりムキ出しです

アニメでは「フリーザ様」と呼んでいて、けっこう忠実なフリーザのしもべだったんですよね
しかしドドリアに始末されそうになってフリーザの真意を知り、そこからバーダックの反逆が始まるという
アニメでは他のサイヤ人もみんなフリーザに対して忠実だから、誰もバーダックを理解してくれる仲間がいなくて
だから”たったひとりの最終決戦”になるんですよね



さあそして出てきました、わたしの戦闘力は53万です
やはりというか全サイヤ人に帰還命令を出したのは、惑星ベジータにサイヤ人たちが集結したところを
星ごと吹っ飛ばして根絶やしにするという企みだったようです

なぜフリーザがそんな行動に出たのかというと、
伝説の超サイヤ人超サイヤ人ゴッドの存在を恐れ、それが出現する前に始末したかったからとのことです
まさかここで超サイヤ人ゴッドの名前が出てくるとは…さすがこの間の映画は、鳥山明が直接関わっただけあるなぁ



そしてここが読者が一番仰天したであろう場面、なんとバーダックの嫁が登場!
つまりは悟空の母ちゃんってことです、そして気になる名前はギネ…ギ、ギネって…
もうちょっと女の子らしい名前なかったんすか鳥山先生!(えー
サイヤ人の名前は全部野菜から取ってるとはいえ、(サイヤ→ヤサイ→野菜だから)
もうちょっとこう色気のある名前をですね…

しかし意外だったのは嫁とめっちゃラブラブなバーダックの姿ですよね
アニメではとにかく粗野で戦闘民族サイヤ人そのものというような男だったんで、
こんな愛情に溢れたような姿を見るとえらいギャップあるなぁ、ラディッツのこともちゃんと気にかけてるし。
アニメじゃラディッツのラの字も出てこなかったですよね(えー

考えてみればラディッツって悟空の兄貴なんだよな…こうしてバーダックが話題にしてるところを見ると、
余計に悟空の家族なんだなってことを実感してしまうぜ。「主人公の兄」っていうポジションでありながら
あれほど「単なる敵キャラその1」みたいな扱いだった奴って他にいないよね(えー
しかも、少年漫画の最高峰であるドラゴンボールの主人公の兄ですよ
それがあれだけ「単なる敵」で終わるって、ある意味すごいよなラディッツ…これがワンピースとかなら
マジいいシーンなんすよ…とかさんざん言われるキャラになってるぞ(えー



そんなわけで、なんと今回はショタ時代のラディッツまでもが登場!
さっきギネも言ってましたが、ベジータと一緒に別の星を攻めている最中だったようです
そういえば原作17巻で、ラディッツが悟空の前に現れた時に
「このオレともう1人は、よその星を攻めていて助かった」と語ってましたが
その組んでた相手がベジータだったってわけですな、ナッパは1人で別の星に行ってたというわけか…

そしてフリーザからの招集の命令を
「何も聞こえなかったわー」とあっさりスルーするベジータ。
こんなちっこい子供の時からいい度胸してんなお前…
まあベジータは原作でも、フリーザに服従する気なんかまったくない男でしたけどね



そして再びバーダック達の場面となりますが、フリーザの企みに嫌な予感を感じたバーダックは
悟空だけは助けるために、丸型ポッドで地球へ送り込もうとしていました
自分たちも一緒に逃げようと言うギネですが、それではスカウターで居場所を察知されてしまうので出来ない相談だと…
つまりは、悟空のために自分たちはここに残って犠牲になる覚悟ってことですよね

これもアニメ版のバーダックを見た後だと、意外すぎる行動だなあ
アニメのバーダックは赤ん坊の悟空に対して「戦闘力たったの2…チッ…クズめ!!」って
出来損ないのクズが生まれてきやがったぐらいにしか思ってなかったですからねえ

しかし漫画版のバーダックがこれだけ情のある人物になったのは、嫁のギネの影響が大きいみたいですね
「お前の甘ったるい病気がうつった」というセリフからして、最初は粗野だったバーダックの性格が
穏やかなギネに影響されて、だんだんと今のように変わっていったという…

この話を見た後だと、最近よく目にする展開で
バーダックが超サイヤ人に覚醒するっていうのも、まあ分からん話ではないですね
超サイヤ人はおだやかな心を持ちながら激しい怒りによって目覚めた伝説の戦士だから、
ギネの影響によってバーダックがおだやかな心を持っていたなら、超サイヤ人の条件は一応満たしてるのかなという
まあ、そんな条件がどうとかいう以前に超サイヤ人は完全にもうバーゲンセールだけどな…(えー



そしてラストシーン、悟空が無事に生き延びることを願って、バーダック達は丸型ポッドを出発させるのでした
ちなみに悟空がけっこう育ってて戦闘服も着てますが、これは惑星ベジータで3歳まで育てられたからってことのようです
ジャコの最終話でも、悟空はこの格好で悟飯じいちゃんに拾われてたので
原作の設定ではあくまでもこの姿で送られてきたってことみたいですな

アニメでは生まれて間もない裸の赤ん坊の姿で送られてきたとなってますが、
あれはアニメだけの設定だったってことみたいですね。そんなわけでドラゴンボール・マイナスの話は終わりです
鳥山明の頭の中ではこうなってるんだなっていうのを色々感じられて、なかなかに興味深いエピソードでした


■劇場アニメ感想:ドラゴンボールZ 復活のF



そんなわけで見てまいりました、ドラゴンボール劇場版最新作・復活のF。
前作の神と神が結構楽しめたので、個人的には今回の映画も見ようと前から期待してました
で、実際に見てみた感想なんですが…

なんだろう…良いところもあったんだけど悪いところも色々あったっつーか…
とりあえず手放しで絶賛できる内容ではなかったかなあという気がします

それでは具体的にどうだったかってところを語っていきたいと思います
ここから先はネタバレを含む話になるかもしれないので、気にする人は読まない方がいいかもしれません






それでは先に今回の映画でよかったところから。
まずは小ネタですが、映画の中でクリリンの携帯が鳴るシーンがあるんですけども
その携帯の着信音というのが、ワンピースの「ありったけの〜夢を〜かきあつ〜め〜♪」の音楽
だったのには吹きました、クリリンとルフィの声優が同じだから実現したネタってことでしょうか

あとはそうだなー、今回の映画ってやたらとブルマのおっぱいが目立ってたんですよね(えー
ブルマってもう大分いい歳いってると思うんですけど、今回の映画ではまだまだピチピチしてまして
しかもなんか胸元のはだけたシャツを今回ずっと着てるんですよ
おかげで胸の谷間がずっと見えてて、「ええのーーピチピチじゃのーー」って
俺の頭の中が亀仙人状態になってました(えー
そういえばブルマって一番最初は巨乳お色気担当キャラだったんだよな…
ドラゴンボール初期って意外とお色気シーン多かったし。今となっては懐かしいよなー



そして良いところ3つ目は、悟空以外の仲間たちにも結構な活躍の場があるということでしょうか
これは前作の神と神では出来てなかったところで、前作の時は悟空以外のキャラは
ビルス様相手にそれはもうボッコボコにやられまくって、バトルにおける見せ場が全然なかったわけですよ

←ビルス様にやられる悟飯の図

でも今回は、ボスキャラのフリーザ以外に超大量のザコ敵がわらわらと登場するんですよね
それを倒すのに悟飯、ピッコロさん、クリリン、天津飯、亀仙人といったキャラ達が奮闘するわけです
そういえば味方のゲストとして、銀河パトロールジャコからジャコまで参戦してましたねぇ
ジャコはブルマともずいぶん絡んで話してたので、ジャコ読んでない人は「え?誰?」って思ったかもしれませんね

そして今回のザコ敵は、もう本当に物凄い数の圧倒的物量で攻めてくるので、
「倒しても倒してもキリがない…!」っていう、ドラゴンボールには珍しいタイプのバトルとなりましたね
いやマジで、こういう「1人1人の強さは大したことないんだけど、とにかく無尽蔵の数で攻めてくる」っていう敵は
ドラゴンボールで見た覚えはほとんどないので、なかなか新鮮な絵ヅラだなぁと思って見てました

 

そしていよいよフリーザの登場となるわけですが…個人的にいいと思ったのは、今回のフリーザが
自分の部下だろうと、罪のない民間人だろうと
理不尽にどんどん殺してしまう血も涙もない性格だったところでしょうか

というのも、フリーザってもともとこういう理不尽で恐ろしいキャラだったと思うんですよね
でも最近ではネタキャラみたいな扱いが多くなって、こういうフリーザの恐怖感がすっかり感じられなくなったと思うんですよ
たとえば「理想の上司といえばフリーザ様」なんてわけ分からんことを言われることが増えたりしてるし

俺はドラゴンボール連載当時、リアルタイムでフリーザ編を読んでたわけですけど、その時の気持ちからしたら
フリーザが理想の上司なんてのは絶対有り得ないと思います
フリーザのことを一言で言い表すなら恐怖そのもの。
絶対に関わり合いになりたくないくらいに死と恐怖を周囲に撒き散らすキャラであり
理想の上司っていうのとは完全に真逆を行っているキャラだと思うんですよ



たとえばクリリンや悟飯なんかは、フリーザがただ近くを通りがかっただけで
呼吸をするのがやっとなほどまで震え上がってしまうくらいフリーザに恐怖しており、
読んでるこっちもフリーザに対する印象は、とにかく関わり合いになりたくないって気持ちが一番大きいんですよ

あんな奴と出会ってしまったら何をされるか分からない、というか絶対殺されるという圧倒的な恐怖。
それこそがフリーザの本質なわけで

そんなフリーザと実際に出会ってしまって目の前で話し始めたなんてことになったら
もうね、こんなもの恐怖以外の何者でもないわけなんですよ
命がいくつあっても足りゃしない、もはや120%の死を覚悟するしかないという悪夢のような光景です

ただ、クリリンや悟飯はフリーザの部下ではないので、「上司としては頼もしい」と思っている人もいるかもしれません
しかしね…フリーザの部下に対する仕打ちを見るに、俺はとても理想の上司とは思えないんですよ
そういう具体的な例で言えばサイヤ人。サイヤ人たちはフリーザの部下であり、
フリーザのために手となり足となって働いたわけですが

 
 

しかしフリーザは「なんとなく気に入らないから」って理由だけで
サイヤ人たちを皆殺しにしたわけですよ

サイヤ人たちは別にフリーザに反逆しようとか企んでいたわけでもないし、むしろ働いて尽くしている状態だったわけですが…

それでもフリーザには関係ないわけです、サイヤ人よりもっと忠実な部下であったとしても
気分ひとつでいつ殺しても構わないぐらいの扱いでしかないっていう。
実際、フリーザがサイヤ人を絶滅させた時には、他にフリーザの忠実な部下たちが大勢目の前にいたわけですが、
そんなのお構いなしに光弾ぶっぱなして、大勢の部下もろとも皆殺しにしてますからね

それとサイヤ人の中でも、ベジータだけは「使えそうだから」と殺されずに部下にされたわけですが、
そうしてフリーザの下で働いたベジータが、上司のフリーザをどう思っていたかというと



フリーザに人生もてあそばれたと思っていて、それが無念で仕方なくて
「頼むからフリーザを倒してくれ」と泣いて悟空に懇願するレベルですよ
それほどまでの無念と悔しさを味わったわけで。あのベジータが泣きながら悟空に頼むなんて、
ドラゴンボールの長い歴史の中でも唯一この場面だけですよ

もうね、そんなにも部下に苦渋を味わわせたフリーザが
理想の上司なわけがないっていう。ネタでも有り得んなと思うわけですよ

とにかく今回の映画のフリーザは、そんなような昔の冷酷さ、恐ろしさ、理不尽さを感じるような状態でした
部下に対しての非情な仕打ちや、民間人に対しての虐殺などなど…
民間人の虐殺といえば、フリーザが以前やったのはナメック星人の虐殺ですね

ナメック星人は本当に何も悪いことしてない善良な人達だったわけですが、
フリーザが虐殺と略奪を繰り返した結果、ほぼ全員皆殺しにされましたからね
子供だろうと老人だろうと戦う意志がなかろうと、まるで関係なく殺され続けたわけで。

フリーザがそんな風にどうしようもなく許せない奴だからこそ
あの穏やかな悟空でさえも激しい怒りで超サイヤ人に目覚めるって展開に説得力が増すわけですよ
「いい加減にしろ…このクズ野郎…!罪もない者を次から次へと殺しやがって…!
 ク…クリリンまで…!」という悟空のセリフがそれを物語っていると思います

映画のフリーザは、そんなような雰囲気を久しぶりに持っていたのが良かったです
世紀の大悪党であり絶対に許せない奴という。そういう意味では、前作の破壊神ビルスとは正反対でしたね
ビルスは別に悪人ではないし、悟空たちともそれなりに仲良くやっていけるキャラクターだったので。



確か前回の映画を俺は、雰囲気的にドラゴンボール”Z”ではなくドラゴンボールの映画だと語ったと思うんですよ
バトルよりもコメディ中心で、人死にもそこまで多くないという意味で。
しかし今回の映画は逆で、ドラゴンボールZの映画と言える内容になってましたね
とんでもない悪党が登場して、放っておくとどんどん人が殺されていき、「絶対に倒さなきゃなんねぇ」という流れになるという。

そんな風にドラゴンボールZの、特に前半あたりの雰囲気だなという風に思いました
ナッパとかギニュー特戦隊とかと戦っていたあの辺り。というのも、今回の映画では戦いが始まった時に
悟空がその場にいなくて仲間たちだけで戦うことになるんですよ

そして仲間たちが色々頑張って奮闘するわけですが、しかし敵の方があまりにも強すぎるので
仲間たちだけではもうどうやっても勝てないというところまで追い詰められるわけです
心境としてはまさに「悟空ーーっ!!はやく来てくれーーっ!!」という
もう悟空に来てもらうしか本当にどうしようもないというところで、ついに悟空がその場に到着するわけですよ

待ちに待った悟空の登場、これこそドラゴンボールZ初期の醍醐味と言いますか
悟空が圧倒的に強くて頼れる存在だからこそ成り立つ展開ですよね
悟空は前回の映画で爆発的なパワーアップを遂げたので、その位置に返り咲いたというわけです

実際にこういう悟空を目にするのはかなり久しぶりですよね、何しろ人造人間編とか魔人ブウ編では、
味方の中に悟空と同じくらいの実力だったり、むしろ悟空より強かったりするキャラがいる状況だったので
こういった「ダントツに強くて頼れる悟空」といった雰囲気はずいぶん薄らいでしまったので。

ただ俺はやっぱり、こういう頼れる悟空だった時期の話が断然好きだなー、
鳥山明も「悟空が到着するまで仲間だけで戦って、そこから耐えて耐えてついに悟空が到着する」って話を作ってる時が
一番筆のノリがいいと話していたので、やはり話の面白さとして完成されたパターンだなという風に思います

そしていよいよ悟空が闘うわけですが、今回の悟空というのは
わざわざ変身しなくても十分強い状態になってるわけですよ
なぜなら前回の映画で、超サイヤ人ゴッドになって神の領域の強さに足を踏み入れたから。
そうなった今、超サイヤ人2だ3だって変身する必要がなくなったようで、
普通の状態で十分強いし、せいぜい変身しても超サイヤ人までってことのようです

とりあえず俺としては喜ばしいのがですね
普通の状態でメチャクチャ強い悟空ってのが久しぶりに見れたことですね
なぜなら俺にとっての「強くて頼れる悟空」っていうのは、超サイヤ人に目覚める前の普通の状態の印象が強いからなんですよ

実は超サイヤ人になってからの悟空って、すぐにベジータとか悟飯とかゴテンクスとかに追いつかれてしまったので
強さ的にダントツじゃなくなって仲間の中に埋もれてしまったんですよね
皮肉にも超サイヤ人になった後の悟空は、「頼れる主役」って印象がずいぶん減ってしまったんですよ

だからね…悟空が一番頼れる奴だった時期はどこかっていうと
超サイヤ人に目覚める前、普通の状態で戦ってた頃なんですよ

この頃の悟空っていうと、悟飯たちではまったく歯が立たないような強敵が、たとえ束になってかかってきても
目線すら合わせずに軽くぶっとばせるレベルで圧倒的に強かったわけですよ
こんな風にまるっきり棒立ちで、敵の攻撃をあえて受けまくっても勝てるぐらい余裕があり、
決めゼリフは「お前たちじゃオラには勝てねえ、大人しく自分の星へ帰れ」だった時期ですね

その言葉に全く嘘はなくて、マジで悟空には勝てっこないので大人しく帰ったほうが身のためだったわけですよ
この時期の話では悟空の存在そのものが切り札みたいなところがあったというか、
なかなか悟空が出てこずに仲間で場を持たせるって展開がデフォでしたよね
今回の映画では、そんな風に「悟空は最後の切り札なのでなかなか参戦しない」という展開で
圧倒的に強くて頼れる悟空が久しぶりに見れたのが良かったと思います



さて、ここまでは今回の映画の良かった部分を語ってきたわけですが、
最初に書いたように今回はダメな部分も色々ありました
正直ガッカリきちゃったなーというぐらいには…では具体的にそれについて語っていきますと

まずダメだと思ったのは作画ですね…崩壊してるってほど悪いわけじゃないんですけど
劇場アニメなのにこんなもんなの?というのが正直な印象です
大抵の場合は劇場アニメって、テレビでやってるアニメより格段に作画が良いのが普通なわけじゃないですか
「やっぱテレビとは違うわ」っていう明らかに高品質な作画、それが劇場アニメを見る時の醍醐味のひとつだと思うんですが
でも今回はなんかなぁ…大したことない感じの作画だったんだよなぁ…(えー

映画なのに「普通のテレビアニメ」ってレベルの作画が全編ずっと続いたように思います
たとえば前作の神と神はどうだったかというと、まあ全部が全部作画がよかったわけじゃないんですが
でもところどころ一気に引き込まれるような場面があったんですよ、その最たるものが何かっていうと
「破壊を楽しんでんじゃねえぞおーっ!!」からの悟空vsビルスの空中戦ですね
ここに関しては本当に最高品質の作画で超絶バトルを繰り広げていたので、すげえなと思ったもんです

他に前作で良かったのは、超サイヤ人ゴッドに目覚めたばかりの悟空が街中や岩山でビルスと闘うシーンとか。
ここはスピード感や立体感が凄まじいですよね、まあ作画がいいというよりCGが頑張ってる感じですが
あとは悟空の戦いを見守るビーデルが可愛かったとか、トランクスと出会ったシーンのマイが可愛かったとか、
そんな風にいくつか印象的な場面があったわけですが、そういうのが今回なかったんだよなぁ…

「どこか作画いいシーンあった?」と聞かれても「特にない」って感じで、
どのシーンも作画としては並だよなーってずっと思いながら見てました。俺の気持ちを一言で表現するなら

ガッカリさせやがって…!
拍子抜けだ…!
どんなにすごい作画かと
思ってきてみたら…
(えー

やっぱそういう風に、作画が物足りないっていうところが東映アニメーションなんだよなぁ…(えー
これが東映クオリティなんだよなぁ…同じ東映が作ってるワールドトリガーとかも見てて思うんですが、
どうにも作画で満足させてくれないっていうか、こっちの期待している品質を下回る感じなのがな…
ホントどうにかして欲しいところなんだよなー


そしてダメなところその2、フリーザがゴールデンフリーザになった後の展開です。
いや、正確に言うとゴールデンになってすぐはまだ良かったんですよ
悟空との一進一退の攻防が続いて、この後どうなるんだろうって気持ちがあったんで。

悟空とフリーザが完全に1対1で戦って決着するならそれでも良かった。
ただ、この2人が戦ってるうちにあの人達がやってきちゃったじゃないですか
ネタバレになるんで言わないですけどあの人達が来ちゃったのはまずかったよなぁ…

あれで悟空以外にフリーザを倒せそうなキャラが3人はいるだろうということになっちゃって、
そいつらが悟空に協力すれば、いとも簡単にフリーザを倒せてしまう状況になってしまったわけで。
あれで緊張感が一気になくなりましたよね。いつでも勝てるけど、あえて悟空だけで戦わせて
他の3人はのんびり見守ってる状況で…普通にやったら勝てちゃうから縛りプレイで戦うみたいな
雰囲気が出来てしまって、凄い残念な流れになってしまったな…あそこもうちょっとどうにかして欲しかったよ


そしてダメなところその3。それはクライマックスの場面、いよいよフリーザが倒される最後のオチのシーンですよ
これはなんつーか一番やっちゃいけねぇことをやっちまったというか…
最後のあれは反則技っていうか禁じ手だよねハッキリ言って。あんなの許したら戦いがムチャクチャになるぞっていう
いくらなんでもあの方法で決着っていうのはないわ…あのオチを見た時の俺の心境を一言で表すなら

そ…そりゃ
ねえだろ〜〜〜!!
もう〜〜〜っ!!
(えー

と、こんな感じでした。確か決着が着いたらすぐ後にももいろクローバーZのED曲が流れるわけですが
ももクロの歌がぜんぜん耳に入ってこないほどガビーンとなってたというか…(えー

いやマジで、EDがどんなんだったかぜんぜん覚えてない。
今回ももクロがED曲を歌うってことで、事前に心配してた人も結構いると思うんですよ
ももクロの歌が果たしてドラゴンボールに合うのかと。でもすいません
そんなことより最後のオチがアレすぎて…(えー
マジでももクロの歌が俺の耳を素通りしていったわ…それほど最後のオチは擁護できない感じだったなー



最後にまとめると、今回の映画はフリーザがゴールデンになったあたりまでは楽しんで見ていたんですよ
しかしその後から「おいおい」と思うような描写が増えていって、最後には
「そりゃねえだろ〜〜〜!!もう〜〜〜っ!!」で終わってしまったという

「終わりよければ全てよし」の逆をやってしまったというか…もうちょっとどうにかしてほしかったなー
あとは作画ですよねやっぱり、そこもなんとかして欲しかったところです
そんなわけで、今回の映画を一言で表すなら色々と惜しかったなぁ…って感じでしょうか
良かった点も多いのに、悔やまれる点もかなり多い。そう、つくづく思うわけですよ

もったいねえ…って…(えー

もうちょっと上手く仕上げてりゃ良作になったかもしれないのに、もったいない映画だったなぁ…というのが正直なところです

(C)バードスタジオ/集英社 (C)「2015 ドラゴンボールZ」製作委員会


■ドラゴンボール超(スーパー) 第1話「平和の報酬1億ゼニーは誰の手に!?」
 

そんなわけでこの間から始まりましたね、ドラゴンボールの今までにない新シリーズ・ドラゴンボール超(スーパー)。
魔人ブウとの戦いが終わった後に、悟空たちがどう暮らしているかを描いた内容となっております
あと目玉のポイントとしては、鳥山明がストーリー原案を担当してるってことですが…
そこについては正直期待が半分、不安が半分というか…(えー

なぜなら同じように鳥山明がストーリーを担当したのが、劇場版の「神と神」や「復活のF」なんですが
神と神は面白かったんだけど、復活のFはなんとも微妙だったんで今回のTVシリーズはどうなるかな…と
期待と不安が入り混じった状態です

あとやっぱり鳥山明が過去の設定にはまったく興味なくてすぐ忘れちゃうってところも、ちょっと不安なところですよね
たとえばタオパイパイを忘れただとか、超サイヤ人2を忘れて超サイヤ人3を間違えて覚えていたとか、
超サイヤ人の強さは普通の時の10倍くらいだと思っていたとか(それだと10倍界王拳と変わらない)
そういう逸話が山ほどあるくらい、本人が忘れっぽいと公言しているんで…
なので細かいところに関しては、整合性とかあんまり気にしないほうがいいかもしれません。果たしてどんな話になるのか…

まあとりあえずオープニングの映像を見た限りではそうですね、悟空の服装を見てみると
道着に「悟」マークがついてて青シャツ着てるってところがいいですね
悟空の道着って時期によって色々変わってますけど、結局この頃のデザインが一番好みに近いんだよなー

原作で言うとナメック星で戦ってた時の服装。もっと細かい話をするなら、「悟」マークになるちょっと前に
地球でベジータと戦った時の「亀」マークと「界王」マークの組み合わせの状態が一番好きですね
まあともかく、それに近いこの服装はちょっと嬉しいものがあります。
今回の道着が「悟」マークになってるのは、神と神の描写に合わせた服装をしてるからでしょうね

このテレビシリーズでは、神と神、復活のFの話も盛り込んでいくということだったので
それに繋げるために今回この服装をしてるってことなんだと思います。
あと他にオープニング見てて思ったのは、悟空がすっごい懐かしいポーズしてるなーってことなんですよね

それがこれです、左腕を前に出して指をクッと曲げたようなポーズ。
これって悟空が少年時代にすごく多用してた構えなんですよ
バトルになるとこの構えで戦うのがお約束だったんですが、でも大人になってからは全然使われなくなっちゃったんですよね

まあ多分、戦闘のスピードがあまりにも上がりすぎちゃって、わざわざ悟空に構えなんか取らせなくても
まったくの棒立ち状態から即座に殴り合えるって描写にシフトしていったからだと思うんですけども。

←セルとの戦い。まったく構えない状態からいきなり殴り合う

たまに地上戦では構えたりすることもありますが、舞空術で浮いてる状態なんかは
もうほとんどが棒立ちで対峙するって印象ですね。空中で構えながら戦うってことは全然なかったと思うんで



大抵の場合は浮きながらこういう風に対峙するというか
やっぱり舞空術メインの戦闘になってから、そういうのも変わっていったんだろうなー

まあともかくですよ、そんな風にずいぶんと懐かしい少年時代の構えを
こうして再現してくれたのはちょっと嬉しかったわけですよ
原作愛を感じたワンシーンというか、こういうリスペクトが感じられる作りなら面白くなるかもしれないなーという。

そんなわけで本編なわけですが、冒頭の場面は実に珍しい悟空の労働シーンから始まりましたね
なんとトラクターを運転しながら畑を耕す悟空という、世にも珍しい光景となっております
これは結構俺としては嬉しかったですね、とにかく悟空といえば最近のネットで
ニートだのクズ親父だの散々な言われようなので
ドラゴンボールが好きな俺としてはすごい悲しかったんですよ。なんで悟空がそんな風にバカにされなきゃならんのだと

それがこのシーンでちゃんと働いてることがわかったので、
悟空はニートなんかじゃねーよちゃんと働いてんだよ!!と胸を張って言えると思ったんですが…

 

しかし次のシーン、悟天がその場にやって来るなり「おう悟天いいところに来たなー」
トラクターを降りて運転を悟天に任せてしまう悟空。いやいや何やってんの!?と思ったら
「仕事さぼって修行すっかなー」と超サイヤ人になって暴れ始めて畑をメチャメチャに破壊してしまったという…

あ、あかん…こんなん…こんなんやっぱりダメ人間じゃねーか!!(えー
ぐああああ!それだけは認めたくなかった!何やっとんねん悟空のやつ
こんなニートのダメ親父と誰の目にも明らかな行動を自らやり始めるとか!ひでえよこんなんありかよ!

いやね、てっきり俺としては、悟空がトラクターを降りて超サイヤ人になった時、
トラクターなんかより自分の手でやった方が早いとかで、ズバババッと素手で農耕作業を終わらすのかと思ったんですよ
だって子供の時に亀仙人の修行でそれをやってるわけだからさ…



その時の描写がこれですよ、亀仙流の修行では毎日これを繰り返して、自分の体を鍛えていったわけです
てっきりその時の経験を活かすのかと思ったら全然そんなことなかったのが泣けるっつーか…
あれやな…オープニングで少年時代の構えを再現するとかやってくれたから、つい期待しちゃったんやな…
こういう昔のエピソードを活かしてくれるのかなって…全然そんなことなかった!!(えー

それと魔人ブウとの戦いの直後ってことで、悟飯とビーデルはまだ新婚さんの時期なんですね
そのせいかえらくイチャイチャした雰囲気で、腕を組みながら歩いたりしてましたねー
こういう新婚さんの描写って、原作のドラゴンボールだとなにげに全然なかったですよね

たとえば悟空とチチの結婚、ベジータとブルマの結婚、クリリンと18号の結婚、そしてこの悟飯とビーデルの結婚も
原作ではみんな「そして数年後…」って感じに時間が飛んでて、いつの間にか結婚しててすでに子供が生まれてる状態で
新婚のラブラブな時期っていうのは全然描写されてないんですよね

それっていうのは、鳥山明がかなりの照れ屋で恋愛の描写をするのが気恥ずかしいから
だという風に言われてます。というか本人がそう言ってるんですよね
悟空とチチの結婚がギャグ風味だったのも、マジメな恋愛を描くのが恥ずかしいからとか
ベジータとブルマ、クリリンと18号がくっつくまでの話も構想としてはあったらしいんですけど
それを形にするのが恥ずかしいから、「そして数年後…」って時間を飛ばして描写しなかったんだとか。

だからこんな風に新婚さんの描写が描かれるのは、アニメならではの珍しい場面と言えるかもしれませんね

それと今回のサブタイ、「1億ゼニーは誰の手に!?」なんですが、何かお金の争奪戦でもするのかなと思ったら
単にサタンに臨時収入の1億ゼニーが入ってきたので、それを悟空に差し入れとして持ってきたという内容でした
どーゆーサブタイやっちゅーねん!なんか内容と噛み合ってねーぞ!

ともかく悟空は1億ゼニーをサタンからもらったことで、今後は働く必要もなくなり
これからは遠慮なく悠々自適のニート生活を送れることになったという…結局それじゃねーか!!
マジで働くのをやめて修行のために界王星に行ってしまったし、その間家族のことはほったらかしに…
あ、あかん…こんなんダメ親父とか言われても擁護できる気がしない!



なんというか、悟空は金を稼いでないにしても、こんな風に巨大な魚を獲ったりして食料調達ぐらいはしてるんじゃないか?と、
きっと悟空も家族のために何か貢献してるだろうと今まで思ってきたんですが、
今回さっさと家族を置いて界王星に行ってしまったのを見ると、もうあかんやんかこのクソ親父!!(えー

ダメ人間の描写ばっかり増えてく気がするわ!ほんと悟空ってネットの普及でクズだなんだ言われることが増えちゃったので
働いてるシーンとか、家族との暮らしについてはもっとデリケートに描写して欲しかったよ…
これ以上悟空がクズ呼ばわりされる材料を増やさないでくれ…

それと最後に、界王神の声が無駄にかっこいい感じの声優さんに変わってましたね
界王神と言えばヘタレで無能ってイメージしかないので、このかっこいい感じの声は
本当に無駄なかっこよさだなと思って笑ってしまいました(えー

調べてみたらこの声は太田真一郎っていう声優さんで、ドラゴンボールGTの時に界王神の役をやってたらしいですね
へえ…界王神ってZとGTじゃそれぞれ違う声優がやってたんだ、全然知らなかった。
まあ俺はGTに関してはあんまり思い出したくないことの方が多いんで…(えー  次回に続く!






トップに戻る