ジャンプ感想:ワールドトリガー 第152話「玉狛第二P」


《全部隊転送完了!さあ一斉に動き出す3チーム10人!
 序盤はどんな作戦で来るのか!》

「スナイパー以外に1人消えてるやつがいるな…」

「多分オッサムだね。予定通りだ、獲りに行こう」

さて今回のワートリですが、生駒隊・王子隊・玉駒第二の三つ巴の戦いがいよいよスタートした場面で始まってますね
最初に描写されているのは王子隊の様子ですが、試合前の作戦で「まず最初にオッサムを叩く」と決めていた通り
バッグワームで隠れているオサムを見つけ出すことを第一に考えているようです
ちなみに、レーダーに映らないオサムを一体どうやって探すのか?って点については



レーダーに映っている隊員たちの間隔から考えて、ポッカリ空いてるスペースには「バッグワームで隠れてる奴がいる」っていう風に
だいたいの位置を割り出せるってことのようですね。はーなるほど、てことはスナイパーの隠れ場所とかもこれで大体分かってしまうわけか
ちなみに、さっきの画像で国近が「このへんが怪しいよね」みたいに?マークをつけてますが、
実際にはどうなのかというとこのマーク3つとも完全に的中してますね

たとえばマップの一番右上にある?マーク、これは千佳ちゃんが隠れている場所で、
右下にある?マークはオサムが隠れている場所で、左下にある?マークは生駒隊の隠岐が隠れている場所となっております
そう考えるとマジでこの方法って、バッグワームで隠れてる相手を発見しやすいんだなあ
A級上位の当真さんでも知らない考え方だったみたいですが、これ知ってるのと知らないのとじゃ全然違うと思いますね

《王子隊は三雲隊長に狙いを絞っている模様!
 それだけワイヤーを警戒してるということか!》

「…」

ザッ!

《おっとここで…?空閑隊員が動いた!王子隊長に突っかけるつもりか!?》

《おもしれーな…空閑のあの動きだと、さもこの先のメガネをカバーしたように見える。
 でも実際に待ってんのは、チカ子の鉛弾狙撃ってわけだ》

そしてここで、明らかにオサムを狙っている王子隊に対し、その行く手を阻もうとするユーマ!
見るからにオサムを守るような動きをしていますが、実はその行動はブラフであり
千佳ちゃんの射線に誘い出すための罠を張っているという…
これはあれですね、試合前に玉狛が作戦会議で決めてたやつですよね

「相手がオサムを探しに来たら、おれがカバーに入るか?」
「まっすぐ修くんの方に向かっていくと、相手に修くんの場所がバレちゃうね」
「ふむ、じゃあオサムとは違う場所に引きつけて、チカの的にするか」

って言ってたやつ。ユーマはまさにこの通りの作戦を実行してるわけですよ
このままうまいこと王子隊を誘導できれば、夜神月の顔で   って言いたいくらいですが
ユーマの動きを見た王子隊の反応はというと…

「(ピクッ…)」

「どうした王子?」

「…あの建物が気になる。位置が良すぎる…
 スナイパーを置いて待ち構えるにはピッタリじゃないか?」

「…こっちの三雲狙いを読んだ上での釣りってことか?」

「玉狛はたまに釣りの戦法を使うからね。
 念のためだ、カシオはバッグワームを着て南東に向かってくれ」

「了解しました!」

おっとその時、建物の配置から罠の可能性に気づいて、別の方向を調べ始めた王子隊!
うーむ勘のいい奴ですね、それに「南東を調べろ」って王子が指示してますがこれはやばいですよ
なぜならオサムが潜んでいるのは、さっき言ったようにマップ右下なのでまさに南東の方角であり
王子の考えはドンピシャで当たっているという…

なんていうか王子ってかなり頭が回るタイプの隊員ですよね、前回の作戦会議のシーンを見てもそんな感じだったし。
玉狛もまた頭を使って有利を取っていくチームなだけに、この2チームの駆け引きはかなり見ごたえあります
そんな中でまったくなんにも駆け引きやってない生駒隊はもうちょっとなんかやれって気がしますが(えー
どうやらマジで生駒隊はなんにも考えないで動くタイプのチームみたいですね、果たしてそれが吉と出るか凶と出るか



「おっ、三雲チャンの巣みっけ」

《あ、メガネやべーな》

「ワイヤー発見!三雲くんはこっちです!」

「了解!」

ザザザザザ!

「…!オサム、バレたっぽいぞ。敵がそっちに向かってる、おれとチカもそっちに行く!」

「…わかった!」

とその時、ラッキーにもワイヤーを発見してしまった生駒隊の海と、
さっき王子に指示された王子隊のカシオが、2人揃ってオサムに急接近する結果に!
さらにカシオに呼ばれて王子や蔵内も猛スピードでこの場に向かっており、
このままだとオサムは4対1でボコられることになりかねません。
いきなり大ピンチな状況になってしまいましたね…オサムの判断しだいでは即座にここで落とされることも考えられますよ

《さあ三雲隊長はどうする!?》

(ワイヤーは6割方張れてる…ここで迎え撃って空閑たちを待つか…!?)

そんな中、これまでに張ったワイヤーを頼りに敵を迎え撃つかどうか考えるオサムですが…
俺は正直言ってその考えには反対ですね。
いくらワイヤーがあるとは言っても、オサム1人で4人相手に持ちこたえるのはあまりに厳しいだろうと思います

たとえばこの間の戦いで、オサムは香取隊の3人相手に長時間持ちこたえるってことはやってたわけですが
あれができたのは千佳ちゃんの狙撃で香取隊が思うように動けなかったっていうふうに
あくまでも千佳ちゃんの援護があったからで、オサム1人だけだったらあんな芸当はできなかったろうなと思います
てなわけで、この場面でオサムがやるべきなのは敵を迎え撃つのではなく、どうやって戦闘を避けるかっていうことな気がしますね

(迎え撃つか…いや…!)

ガガガガガ!

「アステロイド…?」



「!!」

「生駒隊…!!」

「カシオじゃん!」

《おっとこれは三雲隊長うまい!わざを居場所をバラしてかち合わせた!》

とその時、オサムが取った作戦とは敵同士を潰し合わせてそのスキに離脱するというもの!
おおっこれは…以前玉狛が二宮たちと戦った時に辻がやった作戦じゃないですか!
あの時の辻は、自分の周囲にユーマと影浦がうろついていることに気づいて、この2人がぶつかるように仕向けて
自分は静かにその場から離脱したんでしたよね。俺はこの辻の立ち回りについて当時ものすごく絶賛したわけですよ

ユーマにしろ影浦にしろ、辻が1人で戦って勝てる相手じゃないと。そういう「格上の敵」と出くわした時にどう行動すればいいか
辻は実によく分かっていると。そしてこの辻の行動は、オサムにとってもすごくいい手本になるはずだ
当時の感想の中で書いていたんですよね。そして今回まさにそれが実現したわけで
大志Mk−2の先見の明すごくないっすか!?これマジですごくないっすか!?(えー

(前と同じ失敗はしない…!もう何もしないまま、やられるわけにはいかない!)

さらにその時、戦い始めた海とカシオを尻目に「前と同じ失敗はしない」と静かにその場を立ち去るオサム。
「前と同じ失敗」っていうのが何かといったら、もちろん二宮たちと戦った時にうかつにも戦いを挑んで死んでしまったことですよね
あの時オサムが死んだ場面をよくよく思い出してみると、シチュエーションとしては今回と結構似てる流れだった気がします

まず最初に犬飼がしつこくオサムを狙ってきて、オサムがピンチになったところに東隊が現れて
犬飼と東隊がぶつかり合ってオサムがフリーになったわけですよね



そう、この時俺は感想の中で、「オサムが逃げるための絶好のチャンス。この場は100%逃げる以外ない」と書いたわけですが
しかしオサムは逃げるのではなく攻撃のチャンスだと考えてしまい、うかつにも攻撃を仕掛けてやられてしまったという…
今回のオサムはそれを反省しているわけですよね。あれは攻撃のチャンスではなく逃げるためのチャンスだったと。
大志Mk−2の言うことはマジで合っていたということを言ってるわけですよ。いやあマジか…マジかああああ

ちなみに俺があの感想書いた時はまだ今回の試合始まってなかったんですよ!
だからさっきの「辻の立ち回りはオサムの手本になる」とかも、完全に俺の想像だけで書いたわけですが、
それがこうも連続で的中してるのを見てめちゃめちゃ驚きました

しかもね、すごいことに今回で終わりじゃないんですよ。大志Mk−2の予言ショーはこの後さらにハンパない的中ぶりを見せるっていうか
あまりにも的中しすぎて興奮が抑えられないっていうか、そのためにもみなさん一度
大志Mk−2の感想を見直しておくことをオススメします。
特に千佳ちゃんやオサムの立ち回りについてダメ出ししたあたり。2人のなにがダメでどう直すべきかってことを俺がどう語ったか
それを意識しながらこの試合を見てみるとね…大志Mk−2すごいんですわ…(えー
自分でもウソだろって思うくらいすごい場面があってね…この試合はマジで読んでて一番興奮した試合かもしれません。次回に続く!
 


気がつけばスプラトゥーン2発売までもうあと数日ですね。そう考えるとさすがの俺もドキドキしてきましたよ
わかば使いの俺としてはやっぱり、2でのわかばシューターがどんな使い勝手なのかが気になるところですね
今まで公開された情報だと、2でのわかばシューターはスペシャル技が仲間全体をサポートする技に変更されてて
1の時よりもサポート寄りの武器になってるわけなんですよ

というか1の時点ですでにめっちゃサポート寄りの武器だったわけなんですけど
それがさらに徹底されたというか、もはや完全に100%サポートのための武器になったっていうか
こうなるとわかばシューターと呼ぶよりもオサムシューターって感じだなとなんとなく思ってます(えー

いやマジで、とことん仲間のサポートのために動き回る武器ってことで、
2でのわかばシューターはオサムの立ち回りそのものになるだろうなって俺は思ってますね
オサムの気持ちになりたい人は、スプラ2買ってわかばシューターで上を目指してみるといいんじゃないでしょうか
多分ですけどそうとう共感できると思いますよ。俺も1でわかば使ってなかったら、オサムの気持ちとか全然わからなかったと思うしね




ジャンプ感想:ワールドトリガー 第153話「生駒達人」



さて前回、敵2人に見つかりそうになりながらも、うまくその2人を激突させてピンチを脱したオサムでしたが
しかし今回、別の追手がまたもやオサムに迫ってきており、新たなピンチを迎えそうになっていました
どうやら王子隊はとことんオサムを狙う気のようですね…こうも執拗に狙ってくるとはいやらしいっすなー

(王子隊は確実にぼくを狙ってきてる…この後はどうする…?
 @この場で動かずに空閑を待つ…簡単にはバレなさそうだけどぼくの仕事ができない…
 Aまっすぐ空閑がいる北へ向かう…合流するには早いけど、王子隊が待ち構えていて危険…
 B誰もいない南東へ向かう…マップの端が近くて、追い詰められるとエリアオーバーの危険がある…
 C生駒隊がいる西へ向かう…生駒隊さえかわせれば安全、王子隊と生駒隊がぶつかれば時間が作れる…)

そんな中、王子隊の追撃を逃れるために4つの選択肢を考えていたオサム。せっかくだからひとつずつ考察してみましょうか
まず1つ目、「この場で動かずユーマを待つ」ってやつですが、スプラトゥーンで例えるなら
潜伏して隠れながら仲間が来るのを待つって感じでしょうか。まあそれも悪くはないんですが…

しかしオサムも言ってるように、それだとオサムの仕事ができませんよね。
オサムの仕事が何かって言ったら、スプラトゥーンで言うところのわかば使いの仕事と同じだと思います
わかば使いの仕事っていうのは、あちこち動き回ってマップを塗りたくり、仲間が動きやすくなるようサポートすることなんですよ
オサムの仕事もそれと同じで、あちこち動き回ってワイヤーを張り、仲間が動きやすくなるようサポートすることだと思うので
ジッと隠れているだけじゃ仲間に対して貢献できないと思うんですよね
なので、1つ目の選択肢は「仲間に貢献できない」って意味で選ぶべきじゃないと思います



次に、2つ目の「まっすぐユーマのいる北へ向かう」なんですが…うーん
ユーマとの合流を目指すのはいいことですが、しかしそうは言っても「北へまっすぐ」というルートが危険すぎますよね
なにしろその方向には王子隊が待ち構えていて、ユーマと合流する前にオサムがやられる危険があるから。
これはスプラトゥーンで言うところのモズク農園を思い浮かべれば分かりやすいと思います

モズク農園っていうのはですね、スタート地点からガチエリアに向かってまっすぐ進める近道があって
この近道を通れば最短でガチエリアに行けるわけですが
しかしですよ、この近道っていうのはとにかく敵に待ち伏せされやすいんですよ
敵もこのルートが一番早いってことが分かってるから、「ガチエリアには行かせねーよ」っていう風に待ち構えてて
無理にそこを通ろうとしようものならあっという間にやられてしまうわけなんですよ

なので、いくら近道のルートと言っても敵に警戒されてちゃ意味がないっていうか
そんなところを通るくらいなら、多少遠くなってでも迂回して進んだ方がよっぽどマシなわけです。まさに急がば回れ。
てなわけで、2つ目の選択肢についても「あまりに危険すぎる」って意味で選ぶべきじゃないと思います



そして次に、3つ目の「誰もいない南東へと向かう」なんですが…これもかなり危険な選択肢だと思いますね
理由としては、オサムって元々マップのかなり南東の方にいたので、そこからさらに南東へ向かうってなると
マップの端に来てしまって逃げ場がなくなるからですよ。オサム自身もそう言ってますよね

そういう「逃げ場がなくなる」っていうのが危険な理由のひとつ。それともうひとつは、南の方へ逃げるとユーマから遠ざかってしまうので、
それってつまりユーマから逃げているのと同じになるっていうのが非常にまずいと思います
逃げるならユーマに近づく方へ向かわないと意味がないと思う。でないとずっと孤立したまま危険な時間を過ごすことになりますからね

こんな風に、「マップの端に逃げてはダメ」とか「仲間から遠ざかる方向に逃げてはダメ」っていうのは
ガンダムEXVSをやっていると分かると思います。
たとえば自分がコスト1000のガンイージに乗っていて、味方のコスト3000のマスターガンダムと分断されてしまったとする。
そんな中、敵のコスト2500二体が「おいあのガンイージから先に落とそうぜ」と自分を狙って追ってきたとする。そんな状況になった時に
味方のマスターガンダムから遠ざかるようにして、画面端の方向へ逃げるってこれサイテーの悪手だと思うんですよ

いくらマスターガンダムの足が速くても、遠ざかるように逃げる相方に追いつくのは時間がかかりすぎるし
画面端で1対2の状況を作られてしまったら、もう手の打ちようがなくて一方的にボコられるだけだし
こういう逃げ方だけはやっちゃいけないって思うんですよね。EXVSやってるとそれをすごく実感できるわけです
なので、3つ目の選択肢についても「こういう逃げ方はサイテー。これだけはやっちゃダメ」って意味で選ぶべきじゃないと思います



そして最後に残された選択肢が、4つ目の「生駒隊のいる西へ向かう」なわけですが
これはそんなに悪くないと思いますね。なぜなら生駒隊っていうのは敵ではありますが
うまく使えば王子隊にぶつけることができるからですよ

実際に前回のオサムがやってましたよね、生駒隊の海を王子隊のカシオにぶつけるっていう戦法を。
ああいう状況を作ることさえできれば、王子隊の執拗な追撃を逃れることも可能になるってわけです
たとえるなら、生駒隊ってスパロボで言うところの黄色い中立ユニットなんですよ

以前のスパロボでありましたよね、味方ユニットは青、敵ユニットは赤、中立ユニットは黄色っていう色分けがされてて
中立ユニットは敵と味方の両方に襲ってくるわけですが、こいつを上手く使うことで敵の戦力を削ぐことができると。
生駒隊っていうのはそういう利用価値があるので、「生駒隊がいる方に逃げる」っていうのはアリだと思いますね
なので俺の考えとしては、西に逃げて生駒隊を利用しつつ、ユーマのいる北へ向かうっていうのがベストだと思います

「…西か…!」



「西か北だろうね。西に逃げて生駒隊を壁に使うのが一番オッサムっぽい」

って、俺の考えと同じように西を目指すことにしたオサムでしたが、その考えは王子にも完全に読まれてしまう結果に!
て、てめー王子この野郎!この俺様の考えを見透かすとかふざけるんじゃないよ!!(えー
いやーむかつきますねこの男。今回の試合を見てると、オサムの考えと俺の考えがすごく同調してると思うんですが
しかし王子が何度もそれを先読みしてくるので、俺のやりたい作戦を王子が先読みしてる感があって
「また王子かよ!ああウゼー」って感じでイラッとさせられますね。まあそれだけ王子の頭がいいってことなんだろうけど

「どうする?まだ生駒隊とは当たる予定じゃないだろう」

「このまま南下してカシオを拾いつつ、オッサムの後を追うかな。
 逃げに徹してる間、オッサムはワイヤーを張れない」

「了解だ」

ともかくオサムの逃げ場所を読んだ王子でしたが、すぐにそれを追いかけるのではなく
海と交戦中のカシオをいったん助けてから、チーム全員でオサムを追撃するつもりのようですね
そうなると多少オサムに時間を与えてしまうわけですが、「逃げてる間オッサムはワイヤーを張れない」ってことで
時間があっても大したことはできないだろうと読んでの行動みたいです。つくづくこいつは先を読んでる野郎だな

 
 

ってそんな中、前回から交戦中の海とカシオの様子ですが、どうやら海の方が押せ押せでカシオを追い詰めていたようですね
見るからにお調子者の海と、見るからに生真面目なカシオの対決ってことで、俺的にはマジメなカシオの方が強いんじゃないかと思ってましたが
どうやら実際は逆だったみたいで…それともあれでしょうか、カシオはオサムの残していったワイヤーに手を焼いてるみたいだから、
生真面目ゆえに柔軟な戦い方ができなくて苦戦してるとかかな?

「海!こっちと合流や!王子隊が来んで!」

「もうちょいでカシオ獲れそうなんすよ!他の2人が来る前に終わらせますんで!」

「アホか!もう蔵っちの射程内やぞ!」

ズドドドド!

「やべっ!」

ドドドドド!

「やっちまった〜…!」

って、それだけ有利な戦いを繰り広げていた海でしたが、有利ゆえにカシオを倒そうと固執した結果
すっかり引き際を見誤ってまんまとやられてしまいました。こりゃ判断ミスやらかしちゃいましたなー

この死に方ってあれですよね、カシオのことを倒せそうだったあまり
目の前のポイントに目がくらんで周囲の状況が見えてなかったってやつ。
これってある意味、二宮隊との戦いで死んだ時のオサムに似てるなと俺は思います

そう、この時のオサムも、目の前の得点チャンスに目がくらんで周囲の状況が見えておらず
攻撃を仕掛けようとしたところをまんまと東さんに射抜かれてしまったっていうね
結局のところ、どんなに強くても周りが見えてない奴はこうなる運命だと思うんですよ

海は1対1ならカシオに勝てるくらい強かったと思いますが、でもこれって1対1の勝負じゃないんで。チーム戦なんで。
チーム戦で勝敗を分けるのは周りのことがどれだけ見えているかってことだと思うんですよ
1対1の強さなんかより、そういう能力のほうがよっぽど大事だと思う。それを体現しているのはワートリだと辻がそうだと思いますね



辻って1対1の強さだけで言えば、別にそこまで飛び抜けてるほどでもないと思うんですよ。
個人ポイント8200だから、荒船さんとか那須さんとかと同レベルで、B級でもまあいるよねってくらいだし。
ただ辻は周りのことが実によく見えてる奴で、オサムがやられた東さんの狙撃もとっくに気づいていたし
絶妙なタイミングで味方を何度も助けたり、敵同士をぶつけ合わせて戦力を削いだりしながら
長いこと生き残ってチームに貢献していたわけですよね。これこそチームを勝たせる立ち回りというか、
1対1が強くても全然周りが見えてない奴なんかより、こういう辻のような奴がいるチームの方がずっと勝てると俺は思います

《1人落とした王子隊は、樫尾隊員と合流して三雲隊長を追う!
 三雲隊長はレーダーに映ってないはずなのに、まるで見えてるみたいに追ってくねー》

《王子は三雲くんと同じでしっかり考えて動くタイプだから、
 似たもの同士で相手の動きが分かるのかもね》

さあそして、カシオと合流して3人揃った王子隊は、改めてオサムのことを狙って追撃を再開。
オサムがいくらバッグワームで隠れても、考えの似ている王子には行き先が読まれてしまうようですね
まあ確かに、ゾエさんが言うようにオサムも王子も大志Mk−2も考えて動くタイプだからな…(えー
その考えが似通ってしまうのも致し方ないところか。この試合はある意味あれですね
オサム、王子、大志Mk−2のうち誰が一番頭いいか決める戦いな気がしますね(えー
今のところは王子が一歩リードって感じですが、こいつは必ず俺様の頭脳で屈服させてやりますよ

って、そんなことを言ってる間にいきなり現れて王子隊を襲撃するユーマ!おおこれは…
このユーマの行動ってなにげに凄いことやってると思いますよ。何も考えずにただ攻撃したのとはワケが違うっていうかね

まず最初に、「パッパッパッ」と3つ連続でグラスホッパーを使って急加速しながら飛び蹴りをかましてるわけで。
グラスホッパーって1つ使うだけでも一気に加速する道具なわけですが、それを3つまとめて使ってるって相当ヤバイですよ
モンストで言うなら加速アイテムを3つまとめて取った時ぐらいめちゃめちゃ速いと思いますね

で、まあそれぐらい勢いをつけて飛び蹴りかました理由はなんなのかっていうと、それっていうのは
ガードされてもカシオの体勢を崩せるからだと思うんですよ
実際にこれを食らったカシオは、ガードしたのに蹴りの勢いを受けきれず「グラッ」と体勢を崩してますよね
そこでユーマは間髪入れずにスコーピオンで切りつけて、カシオの右腕を切り落としたわけで。
つまりユーマにとって、最初の蹴りはガードされても自分が有利を取れる一撃であり、
直撃させなくてもカシオの戦力を削げるというすごく意味のある蹴りだったと思います

さらにユーマのすごいところは、そんな風にまんまとカシオの片腕を切り落としたにも関わらず
王子の目が自分に向いた瞬間にチャンスを捨てて即座に離脱してるってところですかね。この引き際の判断がすごいんですよ
これがさっきの海だったら、「もうちょいでカシオ獲れそうなんすよ!!」って言いながら
もっとカシオに攻撃かけてる場面だと思います。でもユーマはそんなことをしないんですね
なぜなら周囲の状況がちゃんと見えてるから。これ以上カシオに攻撃をかけようとすれば、
王子や蔵内からの手痛い反撃が来るとわかってるから。だから早めに攻撃を切り上げたんだと思います

そう、だからこの場面で思ったのは、ユーマってただ単に1対1が強いだけじゃなくて
引き際をちゃんと心得てるっていうか、周囲の状況がちゃんと見えてるっていうか、
そういう強さも持ってるんだなってことなんですよね。俺にとって、ユーマを見る目が変わったワンシーンであります



さらに玉狛の猛攻は続きます。今の攻撃で王子隊がユーマに注意を向けた途端、
まったく別方向から千佳ちゃんの狙撃が飛んでくるというコンビネーション攻撃が炸裂!
いやこの連携はすごいですね、今のユーマの攻撃を見たら誰でも注意を向けるだろうし
そんな時に死角から千佳ちゃんの狙撃が飛んできたら、こんなん絶対避けられませんよ!

この間の柿崎隊との戦いでもそうでしたが、千佳ちゃんとユーマの連携もどんどん仕上がってきてますね
千佳ちゃんが鉛弾を覚えてから一気に連携がレベルアップしてると思います。マジでユズル大先生には足を向けて寝られんな

 
 

って、それぐらい有利に戦いを進めていた玉狛ですが、気がつけば生駒隊が近くまで寄ってきており
いきなり旋空弧月をぶっぱなされる結果に!その威力たるやすさまじいものがあり
防御しようとしたユーマのスコーピオンをいとも簡単にへし折ってますね。ひえーおっかねえな

ただ個人的に思うのは、弧月って普通に斬る時でも
こんな風にスコーピオンが折れるくらい強くていいんじゃない?ってことなんですよ
前にも言ったけど、弧月ってスコーピオンに比べてあんまりいいところがないっていうかね…
しいて言うなら勝ってるのは強度ぐらいなわけですが、こんな風にスコーピオンをへし折るほどじゃないので
ちょっと弧月の性能控えめすぎない?って前から思ってたんで…全力で斬ったらこれぐらいスコーピオンがバキボキ折れても
いいんじゃないかと個人的には思うなあ。次回に続く!




さて、今日はハイスコアガールの感想を描く前に、ちょっと押切先生の別の漫画について語りたいと思います
これは「ピコピコ少年EX」という漫画で、ウェブで公開されてる押切先生の自伝的な漫画なんですが
これの最新話で描かれてたのが「格ゲーの対戦で負けた時、発狂してブチ切れる押切先生の図」だったわけなんですよ

押切先生は対戦で負けると、今の画像みたいに「何で何でえええええ!!」と怒り狂ったり
「いまボタン押しただろ!!」ってコントローラーに八つ当たりしたくなる心境になってしまうそうですが、
しかしですね、つい最近の飲み会の席でとある格ゲー上級者に話を聞いたそうなんですよ
 
 

その上級者に、負けた時ブチ切れるかどうかを聞いてみたところ
「あんまり怒りは感じない。それよりも何で負けたのか考える。それで対策する」
って答えが返ってきたっていう…この話聞いて思ったんですけど、この上級者って絶対ウメハラやろ!!
めちゃめちゃウメハラの言いそうな一言やんけ!で、なんで押切先生とウメハラが飲み会の席にいるのかっていったら
そりゃあんた、この間漫画ウメハラとハイスコアガールの合同イベントやってましたからね

だから多分、この飲み会ってあの合同イベントが終わった後の打ち上げなんじゃなかろうか
まあ結局、推測の域を出ないんですけどね。ともかくですよ、多くの勝ちを重ねている強い人の考え方としては
「負けた時は怒るよりも、なぜ負けたのかを考える。そして次は負けないように対策する」
ってことなわけで。
負けたことにムカついてぎゃーぎゃーわめいているだけじゃ、強くはなれないってことなんですよ

そうなんですよ
負けたことにムカついて
ぎゃーぎゃーわめいてるだけじゃ
強くなれないんですよ!!
(えー

そして怒ることよりも
なんで負けたのか考えて、
次は負けないように
対策する人間こそ
強くなれるんですよ!!

やはり柿崎隊を選んだ俺の目に狂いはなかった…(えー
柿崎隊はマジでいいチームだと思う。いつか必ず強くなると自信を持って言えるチーム。
一方で香取隊は面白いくらいに将来性を感じないチームやな…まあそこからどう変わっていくのかが見ものですけど


・大志Mk-2さん初めまして!何年か前にこちらのサイトを見つけて以来、
 様々な作品のレビューを読ませていただいております。
 私はワールドトリガーが大好きなので、大志Mk-2さんのワールドトリガーの感想の更新がとても楽しみです!
 いつも感想を読みながら、勝手に「そうそう!」と共感したり、「確かに…!」と納得したりしてます(笑)
 お忙しいとは思いますが、これからも更新頑張ってください! by とり

・太志さん、こんばんは!ワートリの感想を楽しみにしてますが、
 もう半月も更新が途絶えてしまっていてちょっともどかしいです(笑)
 サイトを確認するたびに「あ〜、きっと今日も動画を見てるのかなぁ」と思っています(笑)
 まあワートリの感想はけっこう話に追い付いてきていますし気長に更新待ってま〜す(^-^)/ by のら

とりさん、のらさんこんにちは、ワートリに関する温かいコメントありがとうございます
こりゃ期待に応えて早く感想書かないとな!と思ってるんですがぜんぜん書けてないですね…(えー
うーむこのところさすがに日が空きすぎな気がする。なんでこんなに時間かかっちゃうんだろうと思うんですが

原因のひとつはやはりスプラトゥーン2なのと、もうひとつ予想外だったのが
ドラクエ11の存在ですかね…正直、発売前は「今さらドラクエなんて」と思ってましたが
いざ発売してみると予想をはるかに超える神ゲーになっていて、思わず夢中になってしまい時間を消費している状態ですね
ただ、俺がドラクエ11の良さについて具体的に語り始めてしまうと、
今日のワートリ感想が確実に潰れるのでやめますが。(えー
また後日機会があったらじっくり語りたいですね



ジャンプ感想:ワールドトリガー 第154話「生駒達人A」



さて前回、玉狛と王子隊が戦っているところにいきなり旋空弧月をぶちかましたイコさんですが、
今回はそんなイコさんの放った旋空について詳しく語られていますね
通常の旋空は、射程距離がせいぜい15メートルほどなわけですが
イコさんはズバ抜けた抜刀技術で旋空の射程を伸ばしており、具体的にはなんと40メートルにまで達するという…

いやこれって凄いことだと思いますよ。たとえばジョジョで言うなら
近距離パワー型スタンドが射程40メートルの即死攻撃使えるようなもんですからね(えー
近距離アタッカーでありながらこれほどの長射程…これは敵からしてみたら反則だろって言いたくなっちゃいますね

40メートルっていう数字も個人的には衝撃でした。なんでかって言ったら40メートルって
ウルトラマンの身長と同じ長さだからです(えー
つまり生駒旋空は寝そべってるウルトラマンと同じ長さまで攻撃できるってことですよ!!
生駒旋空やべえ。もはやこれって人間サイズのスケールを超えてるよ…巨大怪獣とかもズバッと一刀両断できる長さだよ

というかあれですね、人間サイズのキャラが巨大怪獣を一刀両断できるって聞くと、俺的にはどうしても
宇宙刑事ギャバンを思い出してしまうわけなんですが
確か前にも俺の感想で、弧月の利点は宇宙刑事ごっこができるところだと語ったことがありましたよね
このうえさらにギャバンの真似ができるとなったら、弧月って完全に宇宙刑事ごっこには最適の装備やな!(えー

「どっちから行きます?」

「まずは王子隊からやろ。海を落とされた借りがある」

さてともかく、玉狛と王子隊を前にした生駒隊は、どちらを狙うかという件で王子隊から先にぶっ潰すということに決めたようですね
その理由についてなんですが、「ウチの仲間を落とされた借りがあるから」ってことで…ふむなるほど、俺がこれを聞いて思ったのは
イコさんって、オサムや王子のように理屈で考えてチームの方針を決めるタイプじゃなくて、
その場の気分優先で方針を決めるタイプなんだなって思ったんですよ

というのも、この場面ってオサムや王子がイコさんの立場だったら、
「どう動くのが得策か」っていう風に、状況や戦略を考えながら判断したと思うんですよね
でもイコさんは、そういうことは考えてなくて「ウチの仲間をよくもやってくれたなオイ」っていう
気分優先で動いてるんですよ。だからオサムや王子とはぜんぜん違うタイプの隊長だなって思いました
まあそれは、試合が始まる前の作戦会議でもめっちゃ描写されてましたが…
 
 

さあともかく、王子隊ぶっ潰す宣言の通りにガンガン王子隊を狙っていくイコさん達ですが
適当に攻撃してるわけではなくて、まず蔵内から優先的に片付けようとしているようですね
なんでかと言ったら、蔵内は前回千佳ちゃんの鉛弾狙撃を足に食らって今は手負いの状態ですからね
なので「まずは落としやすいコイツから」ってことで集中狙いしてるんでしょう。イコさんもさすがに何も考えてないわけじゃないんだな

というかこの場面でなにげに恐ろしいのが、生駒隊に呼吸を合わせて蔵内を集中攻撃してる千佳ちゃんですよ
示し合わせたわけでもないのに、狙いもタイミングもバッチリ生駒隊と合わせて攻撃してますからね。
なんていうかこの立ち回りは二宮隊の辻に通じるものがありますよね


辻も以前の戦いで、東隊がユーマに集中攻撃を仕掛ける中で
自分もそれに加わるようにユーマに一太刀浴びせてましたからね。
別のチームと呼吸を合わせて自分の連携に利用してしまうこの立ち回り。
相当周りをよく見てないとできない芸当だと思いますよ、千佳ちゃんがこれと同じようなことをやってるのが驚きだよな

「撃つんだ!イコさんを近づけさせるな!」

とそんな中、集中攻撃を浴びている蔵内をなんとか助けようと前に出る王子。
まずは迫り来るイコさんを退かせるために、カシオと2人で弾幕を張ろうとしますが…その時!

ビュカッ!!



《蔵内隊員が落ちた!1点取り返したのは玉狛第二!》

「クーガー…!やられたね…イコさんに気を取られすぎた」

《ゴチャッとしたとこで点取るのがうめーな空閑は、生駒隊をうまく使ってる》

なんとその時、疾風のように現れて一瞬で蔵内の首を落としてのけたユーマ!味方ながらとんでもない奴ですね
王子たちの意識がイコさんに向いた瞬間、それを見逃さずに急襲して蔵内の首を落としてしまうとは…
そんなユーマについて当真さんが「ゴチャッとしたとこで点を取るのが上手い」と言ってますが、これはその通りだと思いますね

たとえば今まで、ユーマがそういう点の取り方をした場面って言うと、
↓この画像のシーンとかがそうだと思います

 

そう、二宮隊や東隊との戦いの時に、ゾエさんの爆撃で戦場がしっちゃかめっちゃかになったシーン。
この時も隊員が入り乱れる乱戦状態になってましたが、ユーマはこの状況を活かして
小荒井を撃破し、辻の片腕まで落としたわけですよ。

ゾエさんの爆風をチャンスに変える戦い方が上手いというか、さっきも当真さんに「生駒隊の使い方が上手い」と言われてましたよね
要は、周りの状況を利用して敵を倒すのが上手いと思うんですよ。
バキ風に言うなら環境利用闘法っていうかね(えー

それともうひとつ、ユーマや玉狛を見ていて上手いなと思う部分があります。
それは相手の意識を読んだ攻撃の当て方です。さっき蔵内の首を落とした時、ユーマは
王子隊の意識がイコさんに向いた瞬間、それを読んで別方向からの奇襲を成功させたわけですけども
実は前回も玉狛は、これと同じ方法で蔵内に攻撃を当ててましたよね
ユーマが陽動を仕掛けて王子隊の意識がユーマに向いた瞬間、千佳ちゃんがそれを読んで別方向からの狙撃を成功させたっていう。

これがその場面です。前回にしろ今回にしろ、この手の攻防を見てて俺が思うのはですね
「蔵内の奴うかつだな」とかそういうことじゃないんですよ
「玉狛の立ち回りが上手すぎる…」ってことなんですよ

相手の意識が今どこに向いてて、どのタイミングで攻撃すれば防御されないかってことがよく分かってる。
人間の意識ってのは何かに注意を向けてる最中、その裏をかくような攻撃にどうしても弱くなりますからね
実はこういう立ち回りって、格ゲー上級者がよく使うものなんですよ

格ゲーでは「意識配分」っていう言葉があって、相手の攻撃を防御する時には
相手のどういう攻撃にどれくらい意識を向けるかってことが重要になるわけです。
意識している攻撃ほど「はいはい読んでましたよ」と防ぎやすくなり、
意識してない攻撃ほど「えっここでそれやってくるの!?」と食らいやすくなりますからね

そして上級者ともなると、相手のそういう意識配分を読み切ったうえで攻撃の組み立てを行うんですよ
こう動けば相手の意識がこっちへ向く、ああ動けば相手の意識があっちへ向く、
そういう意識の動きを読んで、相手の意識の穴を突いた攻撃を仕掛けるわけです。

それがきれいに決まった時は、相手がどんなに上手くても防御できずに攻撃を食らってしまうわけですよ
ちょうど蔵内がいい例ですよね。B級の中でも相当に上位の隊員なはずなのに、
玉狛の攻撃をなすすべなく食らってしまってるという。
それぐらい意識の穴をついた攻撃っていうのは、防御のできない強力な攻撃だと思うんですよね

「いったん生駒隊の射程から出よう。このままじゃ相手の土俵だ」

「了解!」

ザザザザ!

《王子隊は素早く離脱!迷いがないねー》

《生駒隊と玉狛を食い合わせるつもりか》

ともかく蔵内を落とされた王子隊ですが、ここはいったん引いた方がいいと判断し、素早く撤退してしまいました。
確かにここは無理する場面じゃないだろうし、賢明な判断だと思います。
そして王子隊がいなくなってしまった結果、その場に残った玉狛と生駒隊は
「そんじゃ戦いますかー」と激突を始めてしまうことに…



《生駒隊と空閑隊員がここで激突!2対1だが空閑隊員に勝ち目はあるのか!?
 あっと、そしてこのタイミングで…
 さっき離脱した王子隊が、足の速さを活かしてスナイパーを狙う!》

なんとその時、玉狛と生駒隊が激突しているそのスキに、千佳ちゃん・隠岐のスナイパー2人を襲う王子隊!
なるほどさっきの撤退は、単にいったん引くというだけじゃなくて、敵のスナイパーを早めに叩くための布石でもあったわけですか
これはかなりいい判断だと思いますね。スナイパーのいない王子隊にとって、
敵のスナイパーを早めに叩くというのはすごく重要だと思います

たとえばですよ、敵のスナイパーを叩かずにずっと放置していたらどうなってしまうかというと
それはもうこの間の香取隊・柿崎隊が身をもって見せてくれたと思うんですよ

そう、この時の試合では千佳ちゃんのことをずっと放置した結果、完全に千佳ちゃんのやりたい放題に狙撃されてしまって
最初から最後までずっと玉狛のペースが続いてしまいましたからね
そうなる前に早めにスナイパーは叩いておくっていう。これめちゃくちゃ大事なことだと思います

いちおうフォローしておくと、柿崎隊についてはその重要性は分かっていたと思うんですよ。
そもそも香取隊と連動したこと自体が、千佳ちゃんを叩くための作戦だったし

その後も虎太郎がスナイパー狙いを提案していたり、「早めにスナイパーを叩く」という方向で動いていたわけです
でもなんでそれが上手くいかなかったかというと、この作戦のカギを握る香取隊が
ずっとオサムと遊んでてスナイパーを放置しちゃったせいなんですよね…(えー
「うちが玉狛の狙撃手を落とさないと、柿崎隊と連動した意味がないよ」って華の一言がすべてを物語ってますよ
今振り返ってみても、柿崎隊ってほんとにまともなチームだったと思うし
香取隊ってほんとにボンクラだったんやなって…(えー  それでは次回に続く!
 


ジャンプ感想:ワールドトリガー 第155話「王子隊」



「雨取さん確認!」

「こっちもだ。オッキー確認」

さて前回、ユーマやイコさんと戦うことを避け、スナイパー2人(千佳ちゃんと隠岐)を狙い始めた王子隊。
今回はというと、冒頭の場面でいきなりもうそのスナイパー2人を捕捉した場面で始まってますね
スナイパーに辿り着くの早いなオイ!接近するまでにもうちょっと時間かかるかと思ってましたが
いともあっさりとこんな近くまで接近するとは…

いやね、というのもこの間の試合だと、柿崎隊の照屋さんが千佳ちゃんのところに接近するまで
めちゃめちゃ苦労してて4話もかけていたので
たった1話であっさり千佳ちゃんに近づいた王子隊を見ていると、なんかこう複雑なものが…(えー

《隠岐隊員も雨取隊員も、味方との合流に向かう様子!仲間のところまで逃げ切れるか!》

ともかく王子隊に詰め寄られてしまったスナイパー2人ですが、ここは2人ともすぐ逃げ出して味方と合流するつもりのようです。
確かにそうした方がいいでしょうね、以前東さんも「スナイパーは寄られたら終わり」と言ってましたし、
これだけ寄られた状態でヘタに戦うよりも、さっさと逃げて体勢を立て直した方がいいと思います

ギィィン、ボッ!!

「!!」



「追尾鉛弾…!」

おっとそんな中、追ってくるカシオから逃げつつ鉛弾ハウンドをバラまいて攻撃する千佳ちゃん!
これはいい牽制ですね、鉛弾ハウンドは防御不能の弾なだけに、カシオからしたらかなり恐いと思います
ただ、カシオたち王子隊はこの鉛弾ハウンドについて、どうやら事前に対策を練ってきたようで…

『アマトリチャーナはどういうわけか、普通の弾を撃てないみたいだ。
 その代わりに鉛弾を絡めた攻撃をしてくる。
 確認されているのは狙撃とハウンド、これらを封じる方法を考えてみよう。
 狙撃の方は柿崎隊のてるてるがやったように、物理的に防御するのが分かりやすい』

『でもハウンドの方は弾数が多くて、物理的に防ぐのは難しいのでは?』

『そうだね。じゃあ発想を変えて、防ぐんじゃなくて
 撃たせないようにするっていうのはどうだろう。
 鉛弾攻撃の特徴は、メインとサブ両方のトリガーを使わなきゃいけないところだ。
 つまり絶え間なく攻撃して、むこうにシールドを使わせれば…』



そんな王子隊の鉛弾ハウンド対策がこれです。千佳ちゃんに向かって弾を撃ちまくってシールドを使わせ、
使用できるトリガーの枠を1つ潰すという作戦ですね。うーむなるほど
確かにトリガーの枠を1つ潰されてしまったら、その間は鉛弾ハウンドが撃てなくなっちゃいますよね

なぜなら、「同時に使えるトリガーは2つまで」という風に、トリガーの同時使用には限界があるのと
鉛弾ハウンドを撃つためには、”鉛弾”と”ハウンド”という2つのトリガーを同時に使わないといけないので
何か他のトリガーを1つでも使っていたら、鉛弾ハウンドは使えないってことなわけです

だからこうして千佳ちゃんにシールドを使わせる作戦を考えたってことですね。
なかなか理屈が通ってて面白いじゃないですか。というかこの作戦を考えたのって、さっきの会話の流れからして
実質的に王子1人で考えたようなもんですよね
そう考えると王子って相当頭いいよなー、前回までオサムの動き読みまくってたのもほとんど全部王子だし。
ただまあ、いくら王子が頭いいとはいえ

当然おれ様ほどじゃないがねという
確固たる自信の気持ちはあるがね
(えー

(C)荒木飛呂彦/集英社

 

ともかくですよ、鉛弾ハウンドを封じられてしまった千佳ちゃんは、
カシオに対して無抵抗な状態で逃げ回るしかできなくなったわけですが…



《おっと?樫尾隊員が止まった!》

(今の動きは…!)

ブンブンブン!

「くっ…ワイヤーはない、フェイクか!」

《おもしれーなチカ子、ジャンプひとつでワイヤーを匂わせた》

とその時、逃げながらぴょんっと小さなジャンプをひとつ見せることで、「この一帯にはワイヤーがあるぞ」
カシオに心理戦を仕掛けた千佳ちゃん!カシオはそれにまんまとハマってしまい、いったん足を止めて弧月をブンブン振り始めてしまいました
「カシオのやつワイヤーを警戒しすぎじゃない?」って思うかもしれませんが、
実はカシオがここまでワイヤーを警戒するのにはちゃんと理由があるんですよ

その理由が何かっていうと、つい2話前にカシオが生駒隊の海と戦った時、
オサムのワイヤーに足を取られて、あやうくカシオは殺されそうになりましたからね

 
 

そう、この時に「ワイヤーが邪魔だ!」ってことを強く実感したからこそ
今もカシオは千佳ちゃんのジャンプを無視できずに、思わずワイヤーを警戒してしまったんでしょう。

それにしても今回、こうしてカシオ相手に逃げている千佳ちゃんの様子を見ていると
以前に比べてずっと成長したなあって気がしますね
なんでそう思うのかと言ったら、前に二宮隊と戦った時に
犬飼からひたすら逃げていた時の様子と比べると、千佳ちゃんの成長具合がよく分かるんですよ

というのも、この頃の千佳ちゃんって、追ってくる犬飼相手に何ひとつとして抵抗することができず
ただひたすらシールドだけ張って逃げていたわけですよね。まさに歩くサンドバッグですよ
あまりにも無抵抗なので犬飼からしたら追いかけ放題な状況。ユーマがどうにか千佳ちゃんを逃がそうと援護してくれても
それでもまだ逃げ切れないっていうくらい、千佳ちゃんはあまりに無力な存在だったわけです

そんな以前の頃と比べて、今回の千佳ちゃんはまず鉛弾ハウンドをバラ撒きながら逃げるという意味で
相手に対して威嚇射撃ができるようになっているわけです。これだけでも追う側からしたら結構恐いわけですが、
その威嚇射撃を封じられてもなお、相手にワイヤーの存在を匂わせて足止めを狙うというふうに
足止めのための駆け引きを仕掛けてますよね。
そう、ただ無抵抗に逃げているんじゃなくて、相手を足止めするための策をいくつも駆使しているわけです
そういう意味で、今の千佳ちゃんは以前とはまったく違うなと思いますね。もう歩くサンドバッグだなんて言わせないですよ

「くそっ…!逃がすか!!」

ドドドドド!



ガガガガンッ!

「…三雲くん…!」

とその時、千佳ちゃんがうまく時間を稼いだおかげでオサムが援護に到着!うーむこれは素晴らしい
何がいいかって、今のピンチをユーマの手を借りずに2人だけで乗り切ったのがいいんですよ
この2人、今まではユーマがいないと何もできないってさんざん言われてて、
特に二宮たちと戦った時なんかは、常にユーマがお世話してくれないと話にならない奴らだったわけですが
今じゃもう全然そんなことはなくなり、2人だけでもこれだけ戦えるようになったっていうね

というかここでオサムが守りに来てくれたのはマジで大きいですよ
なぜかっていうと、オサムが守ってくれている間は千佳ちゃんがシールドを使わなくていいですからね
そう、これまで千佳ちゃんはシールドを使わされて鉛弾ハウンドを撃てずにいましたが、
オサムが来てくれたことでそれが撃ち放題になったということです



そんなわけでオサムを盾にしながら、「オラオラオラ!よけてみろやオラァ!!」
鉛弾ハウンドを次々と撃ちまくる千佳ちゃん!避けようがねえー!こうなると鉛弾ハウンドはメチャ強いですね
何発も鉛弾を食らって動けなくなってしまったカシオ、それを見るやいなや、
一気に距離を詰めて点を獲りに行くオサム!おお!

「スラスターON!」

 
 

きれいに決まったー!!オサムの攻撃がカシオを捉えて一刀両断!
見事にこうしてポイントを獲る結果に!うおおおおおおおおお
皆さんこのシーンがどれだけ素晴らしいか分かるでしょうか、俺からしたら今までワートリ読んでて
一番感激した場面がここと言っても過言ではありません

なんでかって言ったらですよ、この場面っていうのは、以前オサムが那須さんと戦った時に
俺があれこれ語ったことが完璧に実現されているからですよ



そう、皆さん思い出してください、オサムが那須さんに1対1を挑んで返り討ちにされたシーン
俺がオサムに対してなんと言ったか。まず第一に
オサム1人で突っ込むんじゃなくて、千佳ちゃんの援護を活かして戦えって話をしましたよね。

せっかくこの時千佳ちゃんが近くにいたんだから、オサム1人だけで突っ込むべきじゃないと。
2人で連携して点を獲りに行くべきだと言ったわけです。千佳ちゃんは敵を撃てないわけですが、
撃てないなら撃てないなりにシールド張ってオサムを守ることはできるとも言ったわけです。
嵐山隊の時枝先輩はそういう立ち回りをしていると。そうやってチームワークで戦えと言ったわけですよ
それを踏まえてもう一度さっきのシーンを見てみると、オサムの突撃に合わせて
ちゃんと千佳ちゃんがシールド張って守ってるんですよね


いやもうね、これ見た時の感動がやばかったです。俺の言ったことが現実に!!ってこの感動ときたらもう
しかもこの場面だけじゃなくて、他にもそういうシーンが今回ありましたね。それがなんなのかっていうと
俺は前から千佳ちゃんにシューターに転職した方がいいってことを言ってたわけですよ

千佳ちゃんの能力的に、こそこそ隠れてスナイパーやるよりも、
いっそシューターになって弾幕やシールドを活かして戦った方がいいってことを言ってましたよね
そして見てくださいよ今回の千佳ちゃんの戦いぶりを。ライフルをまったく使わずに、弾幕とシールドを活かして戦ってて
まさにシューターのような立ち回りをしてましたよね。俺の言ったことが現実に!!(えー

いやもうね、というかこの生駒隊&王子隊との試合っていうのは全体的に、
俺が今まで言ってきたことが次々と実現されててホントやばいんですよ。実際にどれだけのことが実現されたかっていうと

「オサムは試合の開幕から即座にバッグワームを着るべき」→実現

「オサムは辻の立ち回りを参考にして、敵同士ぶつけ合わせる動きを学ぶべき」→実現

「千佳ちゃんはシューターに転職してシールドと弾幕を活かすべき」→実現

「千佳ちゃんとオサムに大事なのは個人の力でなく連携力。それを2人で高めるべき」→実現

「オサムが突撃する時は千佳ちゃんがシールドで守るべき」→実現

っていう風にね、これまで俺が「玉狛はもっとこうするべき」って言ってきたことがこうも次々と…
俺の言ったことが現実に!!俺の言ったことが!!(えー
いやほんと嬉しすぎてやばいです、というか今まで色々なものが足りてなかった玉狛に対して
「もっとああすべきこうすべき」と、これだけ繰り返し言ってきた読者って俺ぐらいしかいないと思うんですよ。

いやマジで、今までの玉狛ってなんだかんだ試合にはほとんど勝ってたし、太刀川さんや出水からも誉められてたし
二宮たちとの試合では負けたけど「あれは相手が強すぎた」と言えばそれまでだし、そういう意味じゃ
ほとんどの読者が以前から「玉狛はいい感じに戦えてるチーム」って考えてたと思うんですよね

←以前の玉狛を褒める出水の図

作中でも、以前の玉狛にダメ出しするキャラってほとんどいなくって、しいて言うなら二宮と菊池原ぐらいしかいなかったわけです。
しかもこの2人って口が悪いから、なんか嫌な奴が玉狛に難癖つけてるように見えてしまって
「玉狛はちゃんとやってるじゃん!なんでこんな奴に文句言われなきゃいけないんだよ」って、
多くの読者は二宮たちの言い分に納得できなかったと思うんですよ

←以前の玉狛を雑魚とののしる二宮の図

そんな中で俺の感想は、二宮とか菊地原と同じように「以前の玉狛はダメ」ってことを言ってて
何がどうダメなのか延々と語り続ける内容だったから
あれって世間のワートリ読者の中でもそうとう浮いてたというか、本当に俺ぐらいしかやってない異端の感想だったんですよね

そういう異端の感想を書くのって結構大変で、他の読者から「なんでそんなに玉狛を叩くんですか」って言われたりしたし、
玉狛に難癖つけてるように見えたかもしれないけど、俺からしたらあれは
以前の玉狛に何が足りなかったのか、それを真剣に考えた結果の内容だったわけで
しかもそれが間違っていなかったっていうことが、今回の本編でこれ以上なく示されたわけで
もうこの感動って言ったらないですよ、マジで。俺だけが味わえる達成感。
今回のワートリ155話で世界一感動した男はこの俺であると主張しておきたいですね(えー



それとちょっとした小ネタの話になりますが、今回のユーマと生駒隊が交戦していたシーンについて。
この画像の場面、水上が「アステロイド!」と口で言いつつ実際はメテオラを撃っていて、
要は相手を騙すためのちょっとしたテクを使っているわけですが、その瞬間に
ユーマの「嘘を見抜くサイドエフェクト」が発動してるのが面白いですね



そう、ユーマの瞳の色が黒く変色した瞬間は、サイドエフェクトが発動した証ですから
水上が「アステロイド!」って言った瞬間に「アステロイドじゃない」ってユーマは見抜いたんでしょうね
ただですよ、アステロイドじゃないとは分かっても、じゃあ実際になんの弾を撃ったのかってことまでは分からないから
着弾した爆風を見てはじめて「メテオラか…!」と言っているっていうね。

このへんの駆け引きがすごい面白いです。芸が細かいですよねー
ユーマのサイドエフェクトって、思わず見逃しちゃうようなコマでもしっかり発動してたりするから
そういうところに注目して読んでいくのも面白いなと思います。



あともうひとつ、ユーマがイコさんの旋空弧月をジャンプで素早くかわしたシーンについて。
この時のユーマのジャンプの仕方がなんかすごく悟空っぽいと思ったのは俺だけでしょうか

(C)鳥山明/集英社

そうたとえば、ドラゴンボール15巻で天津飯の四身の拳ビームをジャンプでかわした時とか、
あとは20巻でベジータのエネルギー弾を界王拳2倍でかわした時によく似てるなーと思って。
悟空やこれ!悟空ジャンプや!いやこの一言が言いたかっただけで、本当にただそれだけなんですけどね(えー



そして今回ラストシーン、先ほどカシオを倒したオサム達に対して、突如として王子が襲いかかってきたわけですが
なんとこの王子、今回冒頭で「オッキー確認」と生駒隊の隠岐を捕捉していたにも関わらず
それを途中でほっぽらかして、オサムをブチ殺したいあまりこっちにやってきたようです(えー

いやいやあんた、どんだけオサムのこと倒したいんだよ!まさか隠岐を倒せるチャンスを捨ててまで
オサムのことを優先的に狙ってくるとは…王子隊は作戦会議で「オサムを狙う」って話してはいましたけど
あれってオサムが仲間と合流する前に素早く倒すっていう前提条件があっての話
今はもう千佳ちゃんと合流してるのに「それでも関係ねーぜ!!」と襲ってくるってお前ほんとなんやねん!
もはや完全にオサム絶対殺すマンと化してしまった王子ですが、果たしてこの行動が吉と出るか凶と出るか…次回に続く!


ジャンプ感想:ワールドトリガー 第156話「王子一彰」

 

さて前回、2人の連携でうまくカシオを撃破したものの、すぐまた王子の急襲を受けてしまったオサム&千佳ちゃん。
今回の冒頭ではその続きとなっていますね、王子と交戦する2人の様子が掻かれていますが
ここで注目したいのは、千佳ちゃんに対して弾を飛ばしまくってる王子の立ち回りですね

そう、千佳ちゃんに対して絶え間なく弾を飛ばすような動きをしているわけですが、
これは要するに、前回カシオがやったのと同じく鉛弾封じのために弾を撃ち続けているってことですよね
千佳ちゃんをフリーにしたら鉛弾攻撃を食らってしまうから、それを封じるためにこうして弾を撃っているという。
なるほどなーと思うシーンなわけですが、しかしこれはオサムにとっては結構なチャンスなのでは?
千佳ちゃんを攻撃し続けている以上、王子はどうしても千佳ちゃんに意識を割かなくてはいけないし、
千佳ちゃんへの弾を撃てば撃つだけオサムに対する攻撃は甘くなるはずですからね。このチャンスを活かせばオサムにも好機が…

「片手間のぼくとなら、勝負できると思ったかい?」

「!?」

がしかし、そんな大志Mk−2の思考を読み取ったかのように「片手間のボクになら勝てると思ったかい?」と余裕の笑みを浮かべる王子!
あーくそ、前から思ってたけど王子って本当俺の思考をいちいち見透かしてくるのが腹立つな(えー
俺にとってもオサムにとっても天敵と言えるんじゃないでしょうか、どうにかギャフンと言わせてほしいところですが…

「きみはそこまで強くない」

がしかし、さらにオサムに対して「お前とかマジで雑魚だから」と言葉責めを行う王子!
て、てめー!面と向かってこんなこと言うとか嫌な性格してんなほんとに!
なんとも悔しい言われようですが、しかし王子の言葉の通りに実力差は歴然としており
王子は片手間の状態でオサムの右腕を軽々と切断してしまいます。くっそー負けんなオサムー!

「ぐっ…!スラスター!!」

ボッ!!



「スパイダー!!」

パパッ!

「ワイヤーか…でも」

ズババババ!

「この程度の数ならあんまり意味はないね」

「くっ…!アステロイド!!」

ドドドドドド!

 
 

オ、オサムー!!(号泣)
ちくしょおおおなんてこった、この嫌なヤローの王子を相手に奮闘するオサムでしたが、
最後はこうして首を掴まれて惨殺されてしまう結果に!このやろーえげつない殺し方しやがって!
王子てめえって奴はオサムに何か恨みでもあるのか!さっきの言葉責めといい、オサムを再起不能にしたいのかと思うくらいむごいですよ

今まではオサムがやられた時って、俺の感想だとオサムにダメ出しすることが多かったですが
今回ばかりはそういう気にはならないですね…王子から執拗に粘着されて可哀相っていうのもそうだし
あと今回のオサムってミスらしいミスはしてなくて、王子との戦いの中で自分のやれることを全部やってるんですよ

たとえば王子に対してオサムが繰り出した攻撃って、
レイガストでのスラスターパンチ、スパイダーでのワイヤー張り、アステロイドでの射撃ってことで
これって今オサムが使える武器はすべて使ってるんですよね
言うなればオサム流の全武装一斉攻撃みたいなもんで、やれる攻撃は全部ぶち込んでるわけですよ

さらに言うなら、今までのようにオサム1人だけで無謀な戦いを仕掛けてるんじゃなくて、
ちゃんと千佳ちゃんと2人で戦ってるっていうのもそうですよね。
千佳ちゃんがいることで王子は片手しか使えない状態になってたし、
「仲間との連携」って意味でもオサムはちゃんとやれることはやってたわけです

ただ、それでも王子には通用せずに負けてしまったっていう、そこが重要なポイントだと思いますね
そう、今オサムがやれることをちゃんと全部やったにも関わらず勝てなかった。それがどういうことかっていうと
王子ぐらいレベルの高い相手に勝つためには、今までのオサム達にはない新しい何かが必要ってことですよ
そう例えば、新しい仲間とかね。ちょうどこの試合が始まる前に、ヒュースを仲間にするっていう話があったと思いますが
まさにそれこそ今のオサム達に必要なものだと思います。そういえば、ヒュースを仲間にするってオサム達が最初に言い出した時に

「あんたら新技覚えてランク戦も順調なんでしょ?こいつを仲間にする必要なんてないわ!」

「それはどうかな」

ってこなみ先輩とヒュースが話してるシーンがありましたよね。「ヒュースなんかいなくてもオサム達はやっていける」というのがこなみ先輩の主張でしたが
しかし実際は、ヒュースがいないと今後厳しくなっていくというのが今回の王子との戦闘で示されているように思います
前回のカシオぐらいの相手だったら、ヒュースがいなくてもオサム達だけでなんとか倒せますが
しかし今回の王子ぐらいの相手になると、オサム達だけではどうにもならずに負けてしまうってわけですね
オサム達がA級昇格を目指している以上、やはり王子ぐらいの相手も乗り越えていかなければならないと考えたら
ヒュースの加入はやっぱり玉狛に必要なことなんだろうなと改めて思いましたね

《三雲隊長がベイルアウト!そしてこれは、雨取隊員も逃げ切れなさそう!》



さて本編の続きを見ていくと、オサムが倒されたことで千佳ちゃんが1人になってしまい
王子から執拗に追いかけ回されることになってしまったようですね。うーむ、逃げる千佳ちゃんと追いかける敵っていうと
やっぱりどうしても二宮隊の犬飼に追われた時のことを思い出してしまうな…

シールド張って逃げ回る図っていうのもあの時とそっくりですよね、あの時は千佳ちゃんだけだと何もできなかったので
ユーマがフォローに駆けつけたわけですが、今回は「空閑隊員はこの距離では間に合わない」
ユーマがフォローできないことがハッキリ明言されていますね

今にして思えば、前回カシオに追いかけられた時もオサムがフォローに現れてくれたので
「仲間のフォローが一切ない状態で、千佳ちゃん1人だけで逃げ切らなければならない」
っていうのは今回が初めて
なんですね。これは千佳ちゃんの真価が問われるワンシーンだと思いますよ
何も出来ずにやられてしまうのか、それとも機転を利かせて逃げ切るのか、果たして千佳ちゃんの命運は…

「ハウンド!!」

《これは…鉛弾じゃない素のハウンド!?》

《撃てんのか!?》

とその時、追ってくる王子に狙いをつけてハウンドの発射体勢に入った千佳ちゃん!
なんとこれは鉛弾を使っていない素のハウンド!そのためシールド展開中でも使えるってわけですが
しかしそうは言っても人が撃てないという弱点がある以上、千佳ちゃんは王子にこれを撃てるのかどうか…



「撃てないね。はったりだ」

って、そんな千佳ちゃんを見ても「どうせ撃てないんだろ?わかってんだよ」
眉ひとつ動かさずに決めつける王子!お前はほんとに可愛げのない奴だな!(えー
ちょっとは他の人達みたいに驚くとかないんかい!こいつホンマ冷静すぎて憎たらしいっすねー
そんなわけで千佳ちゃんはどうせ撃てないと決めつける王子でしたが、それに対する千佳ちゃんの反応は…

バッ!!



「…!!」

うおおなんとマジでハウンドを王子に向けて発射する千佳ちゃん!これはさすがの王子も予想外だったようで
思わずその場で固まってしまう結果に!やってくれたぜ千佳ちゃん!これまでずっと余裕ヅラだった王子ですが
この恐るべきハウンドを前にしてはさぞキンタマが縮み上がるような気持ちでしょう(えー
願わくばこのままにっくき王子を粉々に吹っ飛ばしてほしいところですが、千佳ちゃんの撃ったハウンドはどうなったかというと…

「いまだっ!!」

(C)鳥山明/集英社

な…なんてやつだ…!かめはめ波を曲げた…!(えー
そう、千佳ちゃんの放ったハウンドは、王子に直撃する寸前で急激に角度を変えて爆発し、逃げるための目くらましになったわけです
つまり今のハウンドは威嚇射撃として放ったものであり、最初から王子に直撃させるつもりはなかったってことですね

いやはやこの「逃げるための威嚇射撃」って戦法を千佳ちゃんが覚えたのは素晴らしいことだと思いますよ
というのも、以前俺が千佳ちゃんに対して「ゾエさんに弟子入りすべき」ってしつこく言ってたことがあったじゃないですか
なんでそんな風に言ってたかというと、その理由はゾエさんがメテオラを使って
威嚇射撃で敵を脅かすタイプの隊員だからっていうのがそうだったわけですよ

そう、敵に弾を直撃させなくても、猛烈な火力と爆風で威嚇することで戦えるっていう
ゾエさんはそういうタイプの隊員だったから、人を撃てない千佳ちゃんにはちょうどいい師匠だと思って
「弟子入りしろ」って俺はしつこく言ってたわけですよ

まあ結局弟子入りはしなかったわけですが、威嚇射撃をモノにしたって意味では俺の希望通りの展開ですね
そもそも俺が「千佳ちゃんは威嚇射撃を覚えるべき」って言い出したのって、犬飼との戦いで千佳ちゃんがひたすら追いかけられて
無抵抗のサンドバッグのように逃げているのを見て、
「そんな無抵抗な逃げ方をしていたら、いつまで経っても追手から逃げ切れない。
 敵を足止めするためにも威嚇射撃を撃つのが大事」
ってことで言い出したことだったんですよ

そういう意味じゃ、今回の威嚇射撃はまさに俺が以前言った通りの役目を果たしたってことなんですよ
敵に追われている時、そいつから逃げ切るために足止めとして放つ。それが王子相手に完璧にハマったのがさっきのシーンなので
また大志Mk−2の天才的な教えが玉狛を救ってしまった…と思ってしまいましたね(えー

《雨取隊員はワイヤー地帯まで到達!ギリギリで玉狛は追っ手をまいた!》

「やるじゃないか…アマトリチャーナ…!」

《そして空閑隊員もワイヤー地帯に到達している!》

そして王子から逃げ切った千佳ちゃんは、オサムが遺したワイヤー地帯へと到達し、そこでユーマと合流することに!
これでいよいよ玉狛の必勝パターンであるワイヤー陣形が完成するということで、
さすがに王子も「やるじゃないかアマトリチャーナ」と出し抜かれてしまったことを賞賛してますね
まあさっきの威嚇射撃はある意味俺が教えたようなもんだから
この俺様の戦術が王子を上回ったってところかな…(えー
いやー今まで王子には俺の考えを読まれてただけにね、ここでギャフンと言わせてやったのは嬉しいですね

ははははは
いや最高!!
ちょーー気分良い!
(えー

《玉狛のワイヤー陣が完成!王子隊と生駒隊はどうする!?》

「どうします?」

「行くに決まってるやろ。ウチまだ0点やで」

さてともかく、玉狛得意のワイヤー陣が完成したことで、ちょうどこの間の柿崎隊&香取隊の時と似たような状況になりましたね
有利を取ってワイヤー地帯に陣取る玉狛に対し、他の2チームがどうやってそれを崩すかっていう。
こないだの柿崎隊&香取隊は結託することで玉狛を崩そうとしてましたが、今回の生駒隊は
「ウチだけでガンガンいったるで」と普通に自分たちだけで攻略する気のようですね。てなわけで玉狛と生駒隊が交戦を開始したわけですが…



俺的に注目したいのはこのシーンですね、生駒隊の隠岐が千佳ちゃんを狙い撃ったわけですが、
鬼のように硬い千佳ちゃんのシールドを突破できず、「シールドかっった!」と思わずつぶやいたシーン。
そう、どういうことかっていうと千佳ちゃんがシールドを有効活用してるってことなんですよ

今までの千佳ちゃんって、せっかく硬いシールドを持ってるのに全然それを使おうとしてなくて、
ずっとバッグワームを着たまま隠れてるようなキャラだったわけですよ
で、俺はそんな様子を見て「あまりにも勿体ない」と書いたわけですね。せっかくこれだけ素晴らしいシールド持ってるんだから
もっとじゃんじゃんシールド使ってバッグワームなんかどんどん脱いじゃっていい
そういう感想を書いたわけですよ。「千佳ちゃんはシューターに転職すべき」って言ってたのも
バッグワームよりシールドを優先して使いながら戦うべきって理由からですね

それを踏まえたうえで、今の画像をもう一度よく見てほしいんですけど



隠岐の狙撃が飛んできた瞬間、千佳ちゃんはバッグワームを瞬時に脱いでシールド張ってるんですよ
そう、今までのような「バッグワームを着たままシールドを全然使わない」って立ち回りとは明らかに違うわけです。
自分のシールドの強みをちゃんと理解して、状況に応じてバッグワームを脱いでシールドを使ってるわけで
これを見た時に俺がどう思ったかというと

ワシの
教えた
シールドじゃ!!
(C)森川ジョージ/講談社  

って感じですかね…(えー  いやマジで、この試合の千佳ちゃんってこれまでからは考えられないくらいシールドを有効活用していて
まるで俺の教えがそのまま伝わったかのように感じるっていうかね…
いやもう我ながら凄すぎるでしょ大志Mk−2マジで、玉狛のコーチとして世界一有能な男だと思うわ…(えー  次回に続く!


・大志さんのワールドトリガー感想がそろそろ追い付きそうですね、これが連載中なら嬉しいことですが……
 情報に疎いためによくわからないけれど、本当は凄く危険な容態だったりするのかとすごく心配です by うんこマン

・どうもです。ワートリ感想いつも楽しみにしてます。ついに休載が始まってから一年がたとうとしてますね……
 正直休んでることに関しては病気だからしょうがないんですが、
 万一復帰したとしても病み上がりの芦原先生が週一連載というブラック労働もかくやという環境に耐えられるかが心配です。
 サンデーの漫画みたいに隔週連載にするとかできないものか…… by ちけっつ

・鉛弾を習得してからの千佳ちゃんの成長ぶりがとめどないですよね。しかも大志さんの思惑通りの方向に。
 今回常に修の上手を取り続けた王子隊長ですが、キャラクターの再活用に定評のある葦原先生のこと、
 次に登場するときにはどんなトンチキな言動を見せてくれるか楽しみです。
 相手の思考を読みつつ冷静に現場で指示を出せるタイプのリーダーなので、修にとって良い教材になりそうですが。
 ああ、ワートリの続きが読みたい……。 by 羊肉

ワートリに関するコメンがいくつか来てますが、みんなやっぱり葦原先生の容態を気にしているようですね
危険な状態なんじゃないかとか、本当に再開できるのかとか。確かに俺もそういう不安はありますが
しかしですよ、そういう不安の他に俺の中にある考えっていうのが
「大志Mkー2の感想が追いつくまでワートリの再開はタンマやで!」って神様がそう決めたんやろなあというか
この俺の感想があまりにも天才的なために神様をも動かしてしまったんやと、そういう風に考えてます(えー

「まだか…!」
大志Mk−2の感想を待ち続ける神様の図

てなわけで、俺の感想が追いつきさえすれば万事解決、葦原先生も元気になって連載を再開できるようになるんじゃなかろうか
すまんなみんな…まさか俺の感想がここまで世界に大きな影響を及ぼすとは思わなくて…(えー


ジャンプ感想:ワールドトリガー 第157話「玉狛第二Q」

《玉狛のワイヤー陣が完成!王子隊と生駒隊はどうする!?》

「どうします?」

「行くに決まってるやろ。ウチまだ0点やで」

さて前回、王子の執拗な追撃を振り切って、ついに得意のワイヤー陣形を完成させた玉狛第二。
それに対して生駒隊は、「ワイヤー陣だかなんだか知らんが正面から行くで」
真っ向勝負を挑んだんでしたね。この堂々とした様子、まさか正面からワイヤー陣を打ち破ってしまうのか…

ガガガガガガ!

「あら、ちょ、待っ…」

 
 

「あかん。ログより全然速やなってるわ」

って全然ダメじゃないですか!ワイヤー陣のユーマに正面から挑んでみたものの、
手も足も出ずに「あっこれ無理なやつだわ」と悟ってしまったイコさん!
どうやらワイヤー陣のユーマは想像以上に強いみたいですね。よくよく考えてみたら、こないだ柿崎隊と戦った時も
ワイヤー陣のユーマは1人で3人相手に平然と戦ってましたからね
それが普段のユーマと違うところっていうか、普段のユーマだったらさすがにB級3人に囲まれたら勝てないですからね。
東隊と戦った時とかまさにそうだったし。そう考えるとワイヤー+ユーマの組み合わせって本当に強いんだなー

「寄られるとマジで見えへんで」

「ほな、ちょい離れて戦いましょ。狙撃も混ざるとめんどいすわ」

ドドドドド!

《生駒隊、弾トリガーと旋空で空閑隊員の間合いの外から攻撃!
 ついでにワイヤーもジリジリと削る!》

《三雲くんが落ちたしワイヤーの追加はないから、削っていくのはアリだよね》

「せやけどチマチマ行くんは性に合わんなぁ」

「ダメダメダメですよ、隠岐が雨取ちゃん押さえるまでこのまま行きます」

とその時、水上の提案によりちょっと離れながらワイヤーを削っていく作戦に切り替えた生駒隊。
確かにワイヤーを得たユーマがこれだけ強い以上、まずワイヤーを削ってユーマの弱体化を狙うべきですよね
イコさんは「こんなチマチマした戦法嫌なんやけど」と不満そうですが、
「ダメダメダメ、隠岐が雨取ちゃん押さえるまでの辛抱やから」と水上がなだめてますね
なんというかイコさん=駄々をこねる子供、水上=子供をなだめるママみたいだな(えー
水上お前はパーティのおかんだったんやな…まあ水上がこうやってコントロールしないと、イコさんが自由すぎて勝てなくなりそうだしな

それと水上のプランでは、イコさんと水上がワイヤーを削りつつ、隠岐が千佳ちゃんを押さえるというのが
ワイヤー陣の攻略法みたいですね。ワイヤー+千佳ちゃん+ユーマがワイヤー陣の構成だから、
この3要素のうちワイヤーと千佳ちゃんを先に押さえて、その後にユーマを倒すっていう算段のようです



バカッ!!

「ぶっ!!グラスホッパーで瓦礫を…!?」

ビギュン!

「ぐっ…やってもうた!」

とその時、近づいてこない水上に瓦礫を射出してブチ当てたユーマ!
すると次の瞬間、千佳ちゃんの狙撃がすかさず飛んできて、まんまと水上の動きを鉛弾で封じてしまいました
これはうまいな…瓦礫でスキを作ったユーマも凄いけど、
そのスキを見逃さずに正確にスナイプする千佳ちゃんも凄いよね

確か柿崎隊と戦った時もこういうシーンありましたよね、
ユーマが虎太郎を上空にはじき飛ばして、即座に千佳ちゃんがそれをスナイプするっていう。
相手のスキを作るユーマもすごいんだけど、それを見逃さない千佳ちゃんもすごいってつくづく思いますよ
ほんと少し前までただかくれんぼしてただけの土木工事娘だったとは思えねーぜ…今じゃすっかり恐るべきスナイパーになったなあ
ともかくこれで、動けなくなった水上はユーマにとって格好の獲物となったわけですが…

カッ!!

「!?」



っていきなりなんやねーん!!
なんとその時、突然現れた王子が水上の首をかき切って得点を奪ってしまうことに!油断もスキもねーなお前!
というか前回まで王子って執拗に千佳ちゃんを狙ってたから、今回も多分そうだろうと思ってたんですが
今度は水上たちに狙いを変えて、攻撃のチャンスを伺っていたんですね。つくづく読みづらい性格してんなぁ

ただまあ、もしここで王子が千佳ちゃんのことを狙って、うまくそれを倒したとしても
場に残るのは無傷の生駒隊3人と、孤立したユーマと王子だけになってしまうので
そうなってしまったら生駒隊の勝ち残りが濃厚になってしまうから、そうはさせねーぞって感じで
生駒隊から先に削っておいたってところですかね。このへんは誰から狙うか判断の難しいところです

ビギュンビギュン!

「!」



「雨取ちゃん捕捉しました。このままアタマ押さえます」

とその時、生駒隊の隠岐がついに千佳ちゃんを捕捉し、弾幕を張って千佳ちゃんの動きを封じることに!
生駒隊はこれが出来るのが強いですね、スナイパーがいるから遠距離でも千佳ちゃんに手が出せるっていう
こないだの香取隊や柿崎隊は、スナイパーがいなかったから遠距離だと千佳ちゃんにまるで手も足も出なかったですからね
てなわけで、千佳ちゃんの狙撃は隠岐が封じたわけですが、その結果イコさん達の動きはというと…

「狙撃が来ぉへんってことは、家斬ってもええってことやな」



とその時、得意の生駒旋空で周囲の家をメッチャクチャに破壊し始めたイコさん!
なんでいきなり家を!?と思いましたが、なるほどこれって
邪魔なワイヤーをまとめて一掃するために、家ごと排除してるってことですね
今までは1本ずつチマチマワイヤー斬ってましたが、こうして家ごと破壊した方がよっぽど早いと。

ちなみに、なんで今までイコさんが家を破壊しなかったのかというと、
家がないと千佳ちゃんの射線が通りまくり、狙撃の的になってしまうからってことだと思います
ただ今は隠岐が千佳ちゃんの狙撃を押さえてくれているから、家を壊してもいい状況になったってことですよ
さっきイコさんと水上の会話で、「チマチマ行くのは性に合わんなぁ」「ダメダメダメですよ、隠岐が雨取ちゃん押さえるまでこのまま行きます」
っていうのがありましたが、あれって要するに
「チマチマワイヤー斬るの性に合わんから、もうさっさと家ごとぶった斬りたい」
「ダメですよ、そんなんしたら狙撃され放題になるから、隠岐が雨取ちゃん押さえるまでの辛抱です」
ってことを言ってたんだろうなあ。生駒隊は最初からこうするために千佳ちゃんを押さえにいったってことか



ゲェー!?なんとその時、イコさんの崩した瓦礫とワイヤーを利用して、一瞬のうちに王子を仕留めてしまったユーマ!
マジかよお前強すぎんだろ!王子ってこいつオサムのあらゆる攻撃がまるで通用しなかった相手やぞ!
それをこうも一瞬で仕留めてしまうとは、ワイヤー+ユーマの組み合わせやばすぎるだろ…

なんていうかこう、ユーマを見ていて思うのは、相手のスキを作る能力が恐ろしく高いんだよね
普通に戦ったらスキがないような相手でも、周囲のワイヤーや瓦礫を利用してスキを作り出してしまうわけで
あとはそのスキを突けば勝てるっていう状況を自ら作ってますよね
これは恐ろしいですよ、周りに何かあればそれだけでユーマは強くなってしまうわけですからね
これこそまさに環境利用闘法師範って感じだよね…(えー  次回に続く!


ジャンプ感想:ワールドトリガー 第158話「玉狛第二R」



はてさてお久しぶりのワートリ感想でございます。
前回ラストではユーマが環境利用闘法により、王子を撃破した場面で続いたんでしたっけね
そして今回の冒頭では、ご覧の通り千佳ちゃんが隠岐の弾幕で動きを封じられてる場面から始まっております
ふむ、確か前回から千佳ちゃんは隠岐にマークされてて、こんな風にしつこい弾幕を撃たれ続けてたんでしたっけね
まずこの隠岐をどうにかしないことには、千佳ちゃんはまともな狙撃をできそうもありませんが…

「おっ、顔出したな雨取ちゃ…ん?」

とその時、意を決したように隠岐に向けて顔を出した千佳ちゃん!
このまま撃たれ続けるくらいなら、ダメージ覚悟の撃ち合いに持ち込むつもりでしょうか
しかしそんな千佳ちゃんの顔を見て「ん?」と怪訝そうな反応をする隠岐
このとき隠岐が目にした意外なものとは…



デデーン。そんな「意外なもの」の正体とは両津のマユゲでした(えー
なんと隠岐が見ていたスコープにこち亀の両津のマユゲが!ギャグみたいにシュールな場面だな!
このマユゲの正体がなんなのかというと、この号のジャンプって
こち亀40周年で「両さんのマユゲを探せ」って企画が行われてたんですよね



こんな感じで、ジャンプのあらゆる箇所に両津のマユゲが40個散りばめられていて、
そのうちのひとつがさっきの隠岐のスコープだったっていうことです
もちろん他の漫画にも両津のマユゲは使われていて、その中でも一番有名なのが
このトリコのシーンでしょうね



そう、トリコがラスボスと戦うための力に覚醒して最終決戦に挑むっていう
そんなクライマックスの場面で両津のマユゲとハゲ頭っていう
とんでもなくシュールな絵ヅラを披露したっていう…

それにしても俺が今レビューしてるジャンプは
まだトリコが連載中という事実にビビる(えー
トリコが連載してたのってもう相当前だろ!これだけレビューを遅らせた男もそうそういないんじゃなかろうか

ちなみにさっきの隠岐のスコープについてなんですが、
単行本では修正されてマユゲの部分がなくなってます

 

そう、これが単行本バージョンで、マユゲがなくなって「COUTION」って表示に変わってますね
なんというかマユゲがCOUTIONになっただけでもけっこう緊張感が違うなぁ
マユゲの方はなんかギャグっぽくてゆるい雰囲気に見えましたが、
COUTIONの方は「やばい撃たれる」っていう緊張感があるっていうか
ちょっと描き変えるだけでもだいぶ印象変わりますね

ちなみにトリコの方はどうなったのかなと思ったら
あれは単行本でもそのままだったらしいですね
マジかよあのマユゲとハゲ頭のままだったのか!単行本だけでトリコのストーリーを追ってた人は、
なんでいきなりああなったのかまったく理解不能だったでしょうね(えー
しまぶーはえらく思い切ったことをしたなあ。それだけこち亀に思い入れがあったんだろうか



ともかく隠岐に対して相打ち覚悟の撃ち合いを挑んだ千佳ちゃん。
実際に双方が手痛いダメージを受けますが、するとその瞬間に
グラスホッパーで高速移動し隠岐へ急接近するユーマ!
なるほど千佳ちゃんが隠岐に撃ち合いを挑んだのは、相手に少しでもスキを作らせて
そのスキをユーマが突いて隠岐を倒すという作戦のためだったのか

「隠岐!」

「そういうことかい…!」

ドンッ!!

そして実際にその作戦は成功し、ユーマの奇襲によりついに隠岐はベイルアウトすることに!
なんていうか本当にユーマは、「相手のスキを突いて倒す」っていうことにかけては超一級品ですよね
今回の試合で言えば王子隊の蔵内と王子、そして生駒隊の隠岐を全部そのやり方で倒してますからね
マジでユーマの前ではほんの少しでもスキを見せたらその瞬間に殺されるって感じですよ。とんでもないアサシン野郎だな

「旋空孤月」

しかし隠岐がやられたその瞬間、慌てず騒がず旋空孤月を起動するイコさん!
意外と冷静ですねこの人、隠岐がやられたとはいえ、旋空孤月をユーマに叩き込むには絶好のチャンスだから
それを見逃すつもりはないってことでしょうか。しかしユーマとしてもイコさんの旋空孤月にいち早く気づき、
前にも見せた悟空ジャンプでかわそうとしますが…

ボッ!!



「その動きは、さっき見た」

ゲェー!?しかしそんなユーマの動きに完全対応し、一刀のもとにバッサリと斬り捨てるイコさん!
聖闘士に同じ技は2度通用しない!!(えー
うーむ凄い学習能力ですねイコさん、1度見ただけで相手の動きをこうも確実に捉えるとは
さすがにB級3位の実力はダテじゃないってところでしょうか

「やるね…」

ドンッ!!

《生駒旋空一閃!空閑隊員が落とされた!》

「ベイルアウト!」

ドンッ!!

《雨取隊員も自発的にベイルアウト!生き残った生駒隊には生存点が追加されますが…!?》

「なんや、やられたわ」

《最終スコアは4対3対3!玉狛第二の勝利です!》



って、ユーマがやられたその瞬間に千佳ちゃんも続いてベイルアウト!
その場にイコさんだけが残った形になりましたが、生存点の2点が生駒隊に入っても
これまで玉狛が稼いだ4点には追いつけず玉狛が勝利するという結果に!

はーなるほど、いくら生き残ったとしても得点で追いつけなかったら負けてしまうわけなんですね
今までの玉狛の試合では最後に生き残ったチームがいつも勝っていたので、
今回のような決着のつき方っていうのは初めて見ましたね

《さて、今回の試合はどうだったかな?》

《王子隊が流れを作って玉狛がそれをねじ曲げて、
 生駒隊はいつも通りな試合だったな》

《生駒隊は終始マイペースだったねー。ほんといつも通りというか…
 まあそれでも3点取れるのが生駒隊だよね、安定してる》

《逆に言やあ、玉狛は運が良かったな。
 生駒隊が王子隊みたいに最初から玉狛を狙ってたら、4点取るのはきつかっただろうぜ》

そしてここで、試合終了後の振り返りタイムが始まりますが
「生駒隊は安定していた」と言われる一方で「玉狛は運がよかった」と言われてますね
ふむ、つまりこの言葉が意味することって、生駒隊は毎回安定して点が取れるけれども、
玉狛はそうとは限らない
ってことですよね。なぜ玉狛には安定感がないのか?その理由をこれから説明してくれるようですが…

《集中攻撃されたらどこの隊だってきついんじゃないの?》

《玉狛は特に集中攻撃されやすいってこった。放っておくとやばいタイプの戦術だからな。
 ただでさえA級レベルの空閑が、ワイヤー付きだとさらにやばくなる。
 おまけにワイヤーの向こうから、シールド無視の鉛弾狙撃が飛んでくる》

《だから今後は王子隊みたいに、ワイヤー陣の完成前を狙う部隊が増えるってこと?》

《たぶんな。序盤で1人でも落とされるとワイヤー陣は完成しねえ。
 おまけにチカ子とメガネは、まともに戦えばまだ弱えーときてる。
 ワイヤー陣が完成してからどうにかするより、その前に潰す方が楽だって
 大抵のやつは考えるんじゃねーの?》

《ワイヤー陣は強いけど、それだけみんなに警戒されやすいってことだね》

《そういうこった。玉狛は実力的に空閑がいないところが穴になる。
 今回は機転でうまく乗り切ったけど、それにも限界があんだろ。
 メガネもがんばってるだろーがまだまだ足りねえ》

ふむ、当真さんいわく、玉狛の不安要素というのは試合の序盤で集中攻撃を受けやすいってことみたいですね
今回の王子隊がそうしたように、序盤から露骨に玉狛を狙って早めに潰すのが定石になるだろうと。
玉狛メンバーが1人でも落ちればワイヤー陣は完成しないし、特にオサムや千佳ちゃんは実力的に穴があるから
そこを執拗に狙われたら、いくらユーマでもカバーしきれないと。

まあ確かに、この試合で王子がオサムを倒したシーンなんかはまさにそれだったと思いますね
あの場面ではユーマのカバーがない中で、オサムと千佳ちゃんが必死に王子に抵抗したわけですけど
そんな抵抗もむなしくオサムは王子にやられてしまったわけで、
「メガネもがんばってるだろうがまだまだ足りねえ」っていう当真さんの一言は的を射ているを思います

《せめて空閑の他にもう1人…
 前衛を張れる強えーやつがいればなあ〜〜》



そんな中、「実力的にユーマがいないところが穴になる」という玉狛の穴を、埋められる奴がいればな〜と語る当真さん。
いるんだな、これが。(えー
以前から言われていたヒュースがここで満を持して参戦ってわけですね
ヒュースが入ることで玉狛のカバー力は向上し、いよいよB級の中ではスキのないチームになると。

それにしてもあれですね、さっきから解説を聞いてて思ったんですけど
当真さんって玉狛に対して、変に持ち上げるでも見下して叩くでもなく、フラットな感じで
それでいて分かりやすい言葉で、ためになるアドバイスしてくれるのがいいですね

これまでの解説キャラって、意外とこういう人がいなかったというか
太刀川さんは玉狛の欠点にまったく触れなくて、「持ち上げすぎじゃない?」ってくらい誉めてばかりだったし
二宮は逆に玉狛の欠点をひたすら罵倒しまくって、「見下しすぎじゃない?」ってくらいけなしてばかりだったし
風間さんは玉狛にアドバイスはしてくれたんだけど、「分かりにくすぎじゃない?」ってくらい内容が抽象的だったし
当真さんのように持ち上げも見下しもせず、分かりやすい助言をしてくれるっていう
こういうタイプは初めてだと思います。俺からすると当真さんみたいな人が一番ありがたいですね

最後にひとつ。今回当真さんが語ったのは「玉狛には安定感が足りない。それはなぜか」って話でしたけど
その一方で「生駒隊には安定感がある。それはなぜか」ってことは語ってないですよね
そう、生駒隊が持つ安定感の理由。実は俺はここにすごく注目してるんですよ
その理由は一体なんなのか?ってことについても、実はすでに俺の考えはまとまってて
生駒隊が持つ安定感について、その理由を完璧に説明できます。

まあ今回は長くなるので次の更新の時にそれを語りますが。みなさんにも一度自分で考えてみて欲しいですね
てなわけで「生駒隊の安定感の理由を考える」っていうのが次の更新までの宿題な!(えー
しっかりこれを説明できたら大したもんですよ。まあなかなか難しいので、そんな説明ができるワートリ読者は
天才であるこの俺以外に存在しないと思うけど…(えー  次回に続く!


・おお!ワートリの感想が更新されていたのですぐ読んじゃいました!
 やっぱり大志さんの考察はとてもわかりやすいです。
 けど生駒隊が出てきてからずっと気になってたんですが、
 生駒隊も香取隊もどちらも作戦はほとんど立てていなかったじゃないですか?
 なのに生駒隊がB級上位にいるのは香取隊とどこが違うのでしょうか? by のら

のらさんこんにちわ。このコメント、なにげに数ヶ月前にもらったまんま返事してなくてすいません
ただ今回、ちょうどこの間の感想で「生駒隊の安定感の理由はなんなのか?」っていう話題が出たので
それを説明するのと同時に、香取隊との違いについても話していきたいと思います。

そして生駒隊の安定感の理由についてですが、これを説明するためには
まず生駒隊に数多くある長所をひとつひとつ説明していく必要があると思います
アカギ風に言うなら生駒隊に安定感があるって結論は
俺が積み上げた考察という積み木のいわば頂点…
そこだけ話しても分かりにくいから、一段目のことから話しましょう…


てなわけで、ここからはしばらく生駒隊の長所解説コーナーになります。
生駒隊にある1つめの長所、それは点取り屋の強力なアタッカーがいるということですね
それが誰なのかと言ったら、当然ながら隊長のイコさんです。

イコさんは単純にアタッカーとしてもかなりレベルが高いと思いますが、
なんと言っても強力なのは遠距離からでも一撃必殺を狙える生駒旋空の存在ですね



これが他のアタッカーにはないイコさんだけの強みと言いますか、距離を選ばずどこからでも得点を狙えるという意味で
点取り屋としては非常に頼れる存在だと思います。

そして2つめの長所。それはイコさん以外にも得点を狙えるアタッカーがいるってことなんですよ
それが誰かっていうと海です。海はこの間の試合で開始早々にやられてしまったので
役に立たない奴ってイメージが強いかもしれませんが、俺からするとかなり油断ならない奴で
他の試合で活躍する可能性は十分にあると思ってます。

俺がなぜそうも海のことを評価しているのかというと、実はこの海っていうのは
マスタークラスに到達したことがあるという設定があるんですよ
その設定が明かされたのは単行本のカバー裏解説ですね。



マスターに到達したアタッカーというと、例えば二宮隊の辻とか荒船隊の荒船さんなんかがそうで
そういう人達って明らかにB級の平凡なアタッカーより格上の雰囲気を持ってましたよね
海もそういうハイレベルなアタッカーだということを俺は言いたいわけです

実際、そのことを裏付けるように、海は王子隊のカシオと1対1で戦った時に
明らかにカシオのことを押していて、倒す寸前まで追い詰めてましたよね

 
 

まあこのあと王子隊の邪魔が入って、カシオを倒しそこねてしまったわけですが、
それさえなかったら勝っていたのは海の方だったろうと思います
つまり海っていうのは、読者が思っている以上に得点力の高いアタッカーであり、
2人目の点取り屋として機能するメンバーだということなんですよ。

そして3つめの長所。それはメンバー達を制御する司令塔がいるということです
生駒隊って一見すると何も考えてないアホの集まりに見えますが、
全員が全員アホなのではなくて、実はチームをちゃんとコントロールしてる頭脳派キャラがいると思います。
それが誰なのかというと水上ですよ。



この水上、たとえば今回の試合でもイコさんが「チマチマやりたくない」って気分だけで動こうとした結果、
「ダメダメ」ってそれを戒めて、隠岐と動きを合わせるように指示してましたよね。
そういう描写があったというのもそうだし、それにこの水上も
カバー裏の設定を読んでみると実は将棋の達人であるということが書かれてるんですよね



将棋が上手いってことが何を意味するかというと、それってつまり
駒の動かし方を熟知しているってことですよね
ワートリで戦術を語る時によく言われるのが、チームメンバーを駒と考えた時にそれをどう動かすかっていうことなので
それを熟知している水上は司令塔としてうってつけの存在と言えるでしょうね

そして4つめの長所。それは長射程がウリのスナイパーがいるってことです
当然ながら隠岐のことですね。遠距離から手出しできるメンバーがいると
それだけで助かる場面って多いんですよ。今回の試合とかもまさにそうで
隠岐がいたおかげで千佳ちゃんの狙撃をかなり封じ込めてましたよね

 
 

実は生駒隊って、隠岐がこうして千佳ちゃんの狙撃を押さえたことと
イコさんが生駒旋空でワイヤーをまとめてぶった斬ったことで
今回ちゃんと玉狛のワイヤー陣を攻略してみせたんですよ
香取隊があれだけ手も足も出なかったワイヤー陣を、生駒隊はちゃんと攻略できたっていうね

もう少し詳しくこの2つの隊について比較してみましょうか。さっき俺は生駒隊の長所について、
1.点取り屋の強力なエースアタッカーがいる
2.2人目のエースと呼べる点取り屋がいる
3.メンバー達を制御する司令塔がいる
4,長射程がウリのスナイパーがいる
と語りましたが、これがどれくらい香取隊に当てはまるか照らし合わせてみると分かりやすいと思います

まず1つめ、点取り屋のアタッカーがいるかどうか。これに関してはいると言っていいと思うんですよ
香取隊には天才的なアタッカーである葉子がいるので、
エースの得点力という意味ではかなりいいセン行ってると思います

次に2つめ、葉子の他にも点の取れるメンバーがいるかどうか。
これに関してはまったくいないって感じでしょうね
まずこれが生駒隊と香取隊の決定的な違いだと思います
たとえば香取隊の麓郎について。麓郎のセリフで印象深いのは



「俺は2年かけて頑張ったけどマスタークラスに届かなかった」ってやつなんですよね
これってすでにマスタークラスに届いた生駒隊の海とは対象的だと思うんですよ
海ほどの得点力が麓郎にはないっていう。それが明示されているシーンだと思います

じゃあ麓郎の他にもう一人、雄太の方はどうか?ってことなんですけど、
実は雄太もマスターではないと分かるシーンがあるんですよね



それがこれです。雄太の個人ポイントが明かされたシーンなんですが
そのポイントは7407でマスターの8000点に届いてないんですよね
なので雄太もマスター以下の実力であり、海には及ばないだろうなと推測できるわけなんですよ

あとは時枝先輩も香取隊について、「良くも悪くも香取隊長しだいのチーム」と語っているので
得点力があるのは葉子だけであり、他の2人では点が稼げない
と言っていたわけですからね。そこがやっぱり生駒隊とは違うところだろうなと思いますね


そして3つめ、メンバー達を制御する司令塔がいるかどうか。
これについては香取隊にもちゃんといると言っていいんじゃないでしょうか
それが誰かというと華の存在ですよ。この間の試合でも華が的確な指示を出して
香取隊のピンチを何度か救ってましたからね



香取隊の惜しいところは、華がせっかくいい指示を出してるのに
葉子たちがワガママなせいで指示をたまに無視されることですかね
葉子たちがもっと素直に華の言葉を聞いていれば、香取隊はいい試合ができるだろうと思います。
まあそこに関しては生駒隊も完璧じゃなくて、お調子者の海が勝手に突っ込んで死んだりしてるので
どっこいどっこいなんじゃないかなって気もしますが。


そして4つめ、長射程で戦えるスナイパーがいるかどうか。
これに関してはまったくいないと言えるでしょうね、これが決定的な違いその2です。
香取隊には遠距離から相手に手出しする手段が何もないわけで。
だからこそ、ワイヤー陣の奥から狙撃してくる千佳ちゃんには
正面からだとまったく手が出せず、ひたすら右往左往することになってしまったわけですよね。


香取隊と生駒隊の違いというのはそんなところだと思います。
どちらも「作戦とかあんまり考えてない」って点では似てますが、
香取隊にない長所を生駒隊は持っていて、総合力ではかなり優れたチームだと思いますね

そしてこれは、玉狛と比べた時にも同じことが言えると思います
ここでもう一度生駒隊の編成についておさらいすると

アタッカーでありエースのイコさん
アタッカーであり2人目のエースの海
シューターでありチームの司令塔の水上
スナイパーであり遠距離支援役の隠岐

となるわけですが、この編成ってどっかで覚えがあると思いませんか?そう、この編成って実は、
玉狛が理想に描いていて、この先目指そうとしているものなんですよ

アタッカーでありエースのユーマ
アタッカーであり2人目のエースのヒュース
シューターでありチームの司令塔のオサム
スナイパーであり遠距離支援役の千佳ちゃん

っていう風にね。玉狛が理想としていたものをすでに先取りしていたのが生駒隊であり、
そういう意味で、まだヒュースが入っていない玉狛よりも完成度が上だと思うんですよ。
たとえば「エースがやられたら終わり」って弱点も、生駒隊にはないわけですからね
今回の試合でも、ダブルエースのうち海が早々に落ちてしまいましたが、
それでもイコさんを中心に最後までちゃんと戦い抜いたことからして、生駒隊の安定感の高さがうかがえると思います

あとやっぱりね、この編成っていうのは非常にバランスがいいと思うんですよ。
アタッカー・アタッカー・シューター・スナイパーって、近・近・中・遠という距離で戦うチームだから
苦手とする距離がないっていうか、どの距離でもオールラウンドに戦えますからね

たとえば編成的にすごく偏ってるのが荒船隊で、あのチームは遠・遠・遠っていう編成だから
遠距離にはめっぽう強いけど、近距離になるとまるで弱いっていう
ムチャクチャ極端な編成になってるから、そのぶん安定感がないと思うんですよね

それとは逆に生駒隊は、近・中・遠のどこでも戦えてスキがないので
すごくバランスのいい編成をしていると思います。
だからこそ安定感があるんだろうなと。

生駒隊の安定感の理由については以上です。
生駒隊っていうのはマジで完成度の高いチームで、B級3位にいるのも納得だなと思います。
というかB級1位の二宮隊、2位の影浦隊は本当ならA級なのを罰則でB級に入れられてるだけなので
本来的にはB級で一番上の順位は生駒隊ってことになりますよね
「生駒隊ってそんな強いの?」って思う人もいるかもしれないけど、俺はそれだけの価値があるチームだと思ってます
正直、これまで見てきたB級チームの中で、一番しっかりした編成してるのが生駒隊だと思いますね


この間ワートリの生駒隊&香取隊についてあれこれ語ったわけですが、
今日は香取隊についてもう少し追加で語りたいと思います。
というものね、ウメハラが書いた「勝負論」っていう本をちょっと前に読んだんですが
この本を読んでる最中ずっと、香取隊のことを思い出してしょうがなかったんですよ

いやマジで。もうね、葦原先生はウメハラの本を横目に見ながら香取隊の話書いたんちゃうかって思うくらい
俺の脳裏には香取隊がひたすら湧いて出てきましたね(えー
なぜそんなに俺が香取隊を連想してしまうのかというと、この勝負論という本には
大きく分けて3種類の人のことが書かれているわけです。
その3つを仮にタイプA、B、Cとしてまとめると

・タイプA
何かをやり始めた時、とても上達が早く成長スピードが速い人。要するに天才型。
最短距離で効率よく成長していくので、あまり時間をかけずに
「初歩的・基礎的なレベルの世界」をあっという間に抜け出してしまう。
しかし、その先にある「高いレベルの世界」まで来ると、まるで壁にぶつかったように先に進めなくなり、
スランプに陥って伸び悩んでしまう。

・タイプB
何かをやり始めた時、とても上達が遅く成長スピードが鈍い人。要はどんくさいタイプ。
いつも回り道しているような無駄の多い成長のため、あちこちで壁にぶつかっており、
「初歩的・基礎的なレベルの世界」から抜け出すのに非常に時間がかかる。
しかし、多くの壁にぶつかりながら試行錯誤を繰り返すことで、少しずつ経験と知識が蓄積し、
長い時間をかけて「高いレベルの世界」へ到達する頃には、
多彩な思考力のバリエーションで活躍できるようになる。

・タイプC
タイプBと似ており、とても上達が遅くどんくさいタイプの人。
しかしタイプBと違うのは、自分の成長が遅いことにコンプレックスや劣等感を抱きやすく
「自分には才能がないんだ」「壁なんて超えられないんだ」と思い込んでしまい
試行錯誤する気力がなくなり、先に進むことを諦めてしまう。

というこの3つがそうですね。俺がこれを見ててすごく思ったのはですね…
タイプAは葉子、タイプBはオサム、タイプCは麓郎が当てはまるよなぁってことなんですよ



まず葉子についてなんですけど、葉子と言えばやっぱり思い浮かぶのが
最初はアタッカーをやっていたのが、途中で伸び悩んでガンナーへ転向、
そのガンナーもまた途中で伸び悩み、今度はオールラウンダーに転向
という過去があることですよね

葉子自身、こうやってコロコロ転向している理由については
「上級者の壁に阻まれて先に進めなくなったから」と語っているので
まさにウメハラの言う「成長スピードが速い代わりに、高いレベルになると行き詰まってしまうタイプ」だなと思うわけです

ではなぜそんな風に行き詰まってしまうのか?っていう話なんですけど
ウメハラ曰く、最短距離で成長していくというのは裏を返せば、
直線的な思考、必要最小限の思考しか身につかないので
幅広く応用力のある思考というのがまるで身につかないんだそうです

ウメハラが言うには、初歩的・基礎的なレベルの世界で学ぶことと言えば、
基本的にその分野のセオリーであることが多いってことなんですよね。
たとえば数学で言うなら「こういう公式がある」とか「こういう解き方がある」とかいう
問題の解き方のセオリーみたいなもんだと思います。

そして成長が速いタイプの人は、そういうセオリーをただ丸覚えするだけでその意味を考えない場合が多いみたいなんですね。
また数学で言うと「なぜこの公式が成り立つのか」、「なぜこの解き方を選ぶべきなのか」っていう
そういうことを考えずに、ただ丸覚えする。そして次の段階に向かってしまうわけなんですね

そういうことを繰り返しているうちに、教科書に載ってるような基礎的な問題は解けるようになっても
応用力や思考力が試される「高いレベルの問題」にはまったく歯が立たない
ってことだと思います。いやー耳が痛いですね…受験生の時の俺はまさにそういう丸覚えの勉強で大失敗したので。

そして葉子についても、その言動を見ていると
「こいつ、セオリーをただ丸覚えしてるだけだな」と感じるシーンがありました。それが何かっていうと



「落とすのは弱いやつから!」と叫んだシーンですよ
「落とすのは弱いやつから」っていうのは、まさにワートリのセオリーと言っていいくらい
作中ですごく重要視されてる言葉ですよね。しかし葉子はこの言葉を覚えてはいるけども
その意味までは分かっていないと俺は思いました

なぜ弱いやつから先に落とすべきなのか?そうすることになんのメリットがあるのか?
葉子はそれを分かってないと思うんですよね。ちなみに俺の考えを言っちゃうと、弱いやつから先に狙う理由は
自軍の消耗を抑えつつポイントを稼ぎ、最後に自軍が勝ち残るためだと思います

たとえば強いやつから先に狙った場合どうなるかというと、仮にその強いやつを倒したとしても
戦いのダメージで自軍がひどく消耗する恐れがあり、そうなってしまったら
もう試合を勝ち抜くだけの余力がなくなってしまうわけですよ。
特にワートリの試合は三つ巴や四つ巴が基本だから、自分のチームがいきなり消耗なんかしたら
他のチームを倒すことなんて不可能になってしまいますよね

だからこそ、試合運びとしてはまず先に弱いやつから狙い、自軍の消耗を抑えつつポイントを稼いでいくっていうのが
勝つためのセオリーなんだろうなと俺は思ってます。ただ葉子はそういうことが分かってないと思う
なぜならオサムを狙う前、試合が始まって一番最初に
ユーマという一番強い敵をいきなり狙ってるからですよ



もうこれはマジでありえねー暴挙と言いますか、特に香取隊は葉子だけしか得点源がいないチームだから
これで葉子がやられたり大きなダメージを食らったりしたら、もうそれだけで香取隊の負けが確定したと思います
というか玉狛もユーマしか得点源がいないチームだから、もしユーマと葉子が共倒れしたら
玉狛も香取隊も点がまったく取れなくなって、柿崎隊だけの一人勝ち状態になってましたよね

 

そういう意味ではこのザキさんの判断はマジで大正解だったと思う
「敵のエースが削り合うのはラッキーな展開。敵が消耗したところを万全のウチが叩く」っていうのは
まさにセオリーの意味をしっかり理解している人間の言葉ですよ。今まで何度も誉めてますが
ザキさんの戦術判断は本当に素晴らしい。この人絶対Bタイプだと思う
柿崎隊はBタイプだから成長が遅いだけで、そのうち間違いなく羽ばたく瞬間がやってくるでしょうね

まあとにかくですよ、「落とすのはまず弱いやつから」ってセオリーの意味がちゃんと分かってる人間なら
ザキさんがやったようにいきなり強いやつと交戦することは避けるだろうし、もっとえげつなくやるなら
最初から徹底的にオサムや千佳ちゃんを狙った動きをするだろうなってことなんですよ
実際にそれをやったのが王子隊や二宮隊ですよね



たとえば二宮が試合の時に出した指示は、
「まずは玉狛のザコ2人を狙え。東隊は手強いから深追いするな。影浦と空閑も油断ならないから1人での交戦は避けろ」
という感じだったわけですよ。強いやつとの交戦はなるべく避けて、弱いやつから先に狙うっていう。
実際、この試合でオサムや千佳ちゃんをさんざん追い回した犬飼の姿を、よく覚えている人も多かろうと思います

王子隊の方もハンパないくらいのオサム狙いで、お前らオサムのストーカーかよってくらい
試合開始からずっとオサムを追い回してましたよね



王子隊も二宮隊も、マジで露骨でえげつないくらいオサムを狙ってたわけですが、
こいつらがそこまでするのはそれだけ勝つための戦術をよく理解しているからって
ことだと思います。上位のチームだけあってセオリーの理解も深いんだろうなと。

ただ、個人的な好みを言っちゃうと、ここまでえげつない戦い方は胸クソが悪くなるから
俺だったらそこまでやりたくないですけどね
俺的にはザキさんくらいのさじ加減が一番ちょうどいいです。
エース格との交戦は避けつつ、あとはその場の状況で適した手段を見つけて戦っていく感じ。



オサムだけをとことん狙って追い回すって感じじゃなくて、
その時の状況によって狙うべき相手を変えたり、すごく柔軟に判断した戦い方をしてるんですよね
柿崎隊のそういうところが、戦術的にも好きだし人間的にも好きだし立ち回りの美しさとしても好きだし
あらゆる意味で好きな俺にとって最高のチームだと思ってます

えー、なんだか葉子の話をするはずが気がついたら柿崎隊の話になっていたので
ここらで話を戻しまして。ともかく葉子が行き詰まっていた理由としては最短距離を進むような成長スピードだけで勝負してきただけに、逆に最低限のことしか理解できておらず
思考の幅が狭いままになっている。そのため上級者のフィールドに来ると
「一体どうしたらいいのか分からない」という状況に陥ってしまう
ってことが原因だと思います

これに関してはね、実はイチローもよく似たことを言ってるんですよ
上級者のフィールドで活躍するためには、最短距離を進むのではなく遠回りをするのが大事だと。
無駄なことを考えて、無駄なことを色々と試すのが大事。そうしなけば伸びていかない。
無駄なことって結局無駄じゃない。それをやらずに、最短距離でやってきた人間には深みが出ない。
遠回りをすることが一番の近道
と語っているんですよね。びっくりするほどウメハラと似たことを言っていて
野球と格ゲーっていう全然違うフィールドでも、本質は同じなんだなって驚いた覚えがあります

それと「遠回りをすることが一番の近道」、「無駄なことを試すのが大事」ってことなんですけど、
まさにそういう遠回りをしてたのがオサムだと思うんですよね



たとえばオサムの遠回りと言えばこれ、一人でも点を取れる方法を求めて
嵐山さんに話を聞いたり出水に話を聞いたりしてた時期がそうだと思います
最終的にオサムは、「一人で点を取ろうと思ったのは間違いだった」と気づいて
ワイヤーなどで仲間を援護する方向に向かうわけですが、
じゃあこの時に遠回りしてたことは全部ムダだったのか?というと
実はムダじゃなかったんだなという風に、ウメハラやイチローの話を聞いて思いましたね

たとえばオサムはこの時、嵐山さんから
「シューターは一人で点を取る必要はない」という話を聞かされるわけですよね



この一言って要するにシューターにとってのセオリーなんですよ
一人で点を取ろうとせずに、仲間の援護に徹するのがシューターのセオリーだと。嵐山さんはそれを教えてるわけです
ただ、さっきの話でセオリーを教えられても、それをただ丸覚えするだけではダメってことを言いましたよね
つまりこの時、オサムが「なるほど!その言葉暗記しときますね!」って
まったく疑いもせずに嵐山さんの教えを丸覚えしてるだけじゃ、今みたいな成長はなかっただろうなと思うんですよ

ウメハラが言ってるのは、こういうセオリーに対して
「本当にそうなのか?それが一番正しいのか?」と疑問を持つ気持ちが大事
ってことで、この時のオサムも嵐山さんの言葉にあまり納得してなかったですよね

まあ、正確に言うと、最初は納得してなかったのが嵐山さんの話を聞いているうちに
「やっぱりそれが正しいのか…」とあやうく納得しそうになってしまうんですが

 
 

それだけで終わらないように嵐山さんが助け舟を出してくれた
っていうのが本当のところだと思いますけど。そういう意味じゃ嵐山さんのファインプレーでしたよね
オサムがセオリーをただ丸覚えするんじゃなく、その意味を本当に学べる機会を作ってくれたわけですから

こういう風に、セオリーを「ただ覚える」のではなく「自分で理解する」という話について、ウメハラが言ってるのは
「自分できちんとセオリーに向き合い、自分の頭で納得すること。これがとても大事で、
 いくら人から「これがセオリーだ」と言われようと、自分が体感的に納得できるまで検証や試行をやめない。
 何度か壁に当たって考え、乗り越えたり、他の道に行ったりして、よりよい方向に成長する。
 あっちこっち回り道をして、時間をさんざんかけて、ああでもないこうでもないと悩み続けてたどり着く。
 そうすることで、なぜこれがセオリーなのかという、定石の本質が理解できるようになる。
 どんな意味を帯びているのか、なぜそうなっているのかを探ることができ、
 知識や経験の貯金ができていくのだ。
 それができた人は、基礎段階から抜け出した後のバリエーションが圧倒的に違う。縦横無尽に活躍できる」
ってことなんですよね。これこそイチローが言っていた「遠回りすることが大事」っていうのと同じ話であり、
まさにオサムが作中で辿ってきた道筋だと思うわけです。あっちこっち回り道をして時間をさんざんかけて、
でも自分の経験を通して定石の本質を理解していくっていう。
それを積み重ねていけば高いレベルでも戦えるってことですよね



たとえばオサムは以前、「お前は弱いけど馬鹿じゃない」って言葉をとりまる先輩から言われたことがありますが
今にして思えば、オサムがきちんと本質を理解して成長していける人間だと言ってくれてるように聞こえるというか
別の言葉に言い換えるなら「お前はBタイプとしてやっていけるはずだ」ってことを
言ってくれてるように思うんですよね

それともうひとつ語っておきたいことがあります。遠回りをしながら成長するということは、
「セオリーの本質を理解する」という以外に他の副産物があるとウメハラは言っているんですね。それが何かっていうと
「遠回りの過程では、その時には何の成果にも繋がらないゴミみたいなものが生まれたりもする。
 しかし、その場ではゴミに過ぎなかったものが、後からどうかすると新しい成果に繋がったりするから面白い。
 道草を食った方が思考の幅が広がり、新しいものを組み立てられるようになる」
ってことなんですよ。遠回りの結果、まったく役に立たないゴミみたいな経験をしたとしても、
その経験が後で思わぬ成果に繋がることがあると。俺がこの言葉を聞いて思ったのは
オサムの場合でいうと「一人で点を取るためのテクニック」がそれに当てはまると思ったんですよね

 
 
 

たとえばオサムが教わったテクニックっていうとこれですよ。
弾丸を発射前の状態で配置して、敵へのトラップとして使用する置き弾アステロイド。
しかしこのテクニックは、二宮隊の犬飼に試してみた結果まったく通用しなかったわけで。
なのでこの時点では覚えた意味がないゴミみたいなテクニックでしかなかった
わけなんですけど、そのゴミみたいなテクニックが後でちゃんと活きる場面がやってきたわけなんですよ

 
 

それがどの場面かというと、香取隊の麓郎を仕留めたこのシーンがそうですね
麓郎との1対1になった時、置き弾アステロイドをうまく使うことで、見事に麓郎を倒してのけた場面ですよ。
しかも犬飼に防がれた時は片側からの発射でしたが、今度はその反省を活かしたのか
麓郎の両側から挟み込むように発射して、シールドで防げないようにしてますよね

これこそまさにウメハラの言っていた
「道草を食った方が思考の幅が広がり、新しいものを組み立てられる」
「以前はゴミに過ぎなかったものが、後からどうかすると新しい成果に繋がったりする」

っていう言葉を体現してると思うんですよね。いやマジで葦原先生はこの辺の話を
勝負論読みながら書いてた可能性あるな…(えー



それと最後に麓郎なんですけど、これぞまさしくタイプCの思考って感じのキャラですよね
自分の成長の遅さにコンプレックスを感じてしまい、
「自分には才能がないんだ」「マスタークラスに届かないんだ」と思い込んでしまって
自分の限界はここまでなんだと諦めてしまったという。

「2年かけて腕を磨いたけど無理だった」っていうのも気になるポイントですね
というのも、ウメハラが勝負論の中で語ってる内容で、
「2年間ずっとトンネルを走ってるだけの時期があった」と言っているんですよ

それが何かっていうと、ウメハラがプロの麻雀士を目指して麻雀を始めた時期のことですね
ウメハラが20歳くらいだった頃、当時はまだプロゲーマーという職業がなかったので
就職先としてプロの麻雀士に目をつけたウメハラは、雀荘でバイトしながら麻雀の腕を磨く日々を送ったわけなんですよ

その時のウメハラは、1日10時間くらい麻雀の練習をするっていう生活を毎日ずっと続けてたそうですが
しかしとにかく成果の出ない日々が続き、2年間ずっとトンネルだけしか走ってなかった
というのがこの時期なんだそうです。

ただウメハラの場合、その後もずっと練習を続けた結果、
3年目にしてついにトンネルを抜けて開花し、一気に実力が跳ね上がったと語っていますね
そういうトンネルを抜けるということについて、前兆があるのかどうかということについては
「トンネルを抜ける瞬間というのは本当に直前になるまで分からない。
 だんだん明るくなるとか、遠くの方に明かりが見えるということはない。
 急にふわっと視界が開ける。その直前まではひたすら地味で我慢、我慢の連続」
という風に言ってます。これを聞いてみて俺は、松岡修造の言葉をなんとなく思い出しましたね

「100回叩けば壊れる壁があったとする。
 でもみんな何回叩けばその壁が壊れるのか分からないから、
 90回まで叩いたのに途中で諦めてしまう」

っていう風にね。こういうことがあるから松岡修造は「諦めんなよ!!諦めんなお前!!」っていう
あの有名な動画を作ったんじゃないでしょうか。
麓郎にはこういう風に言ってくれる人が必要なのかもしれませんね
自分がダメだから壁を壊せないんじゃなくて、
なかなか壁を壊せず悩んでいるのは世の中みんな同じだと。



なにしろ麓郎がこうして「お前は違うだろが!!」と言ってる葉子ですら
自分の壁を壊せず悩んでいるって意味では同じですからね
才能があろうがなかろうが壁を壊せず悩むのはみんな同じ。
だから自分だけ劣ってるなんて考える必要はなくて、どうやったら壁を超えられるのかを
常に考え続けて試し続けることが大事なんだと思います。それを教えてくれるのがウメハラの本なので、
とりあえず香取隊は後ろの本棚に勝負論と勝ち続ける意志力を置くことから始めるべきと思いますね(えー
 


ジャンプ感想:ワールドトリガー 第159話「ヒュースB」、第160話「ヒュースC」



お久しぶりのワートリ感想ですが、今回の話ではついにボーダー隊員としてデビューしたヒュース
C級レベルの隊員たちをバッタバッタとなぎ倒し、あっという間にB級まで上がってしまったという内容になってます
まあなんていうかアレですよね、スプラトゥーンで言うなら
スプラ1をやり込んで上位クラスの実力を身につけた人が、
スプラ2をやり始めてC帯の初心者を狩りまくってる
みたいなもんですよね(えー
おいおいヒュースお前初心者狩りはいけねえな初心者狩りはよ〜

それにしても、今回からヒュースはこうしてツノを隠した状態の姿となることが増えたわけですが
こういうツノがないヒュースを見ていると、あの人を思い出すな〜と思ってたんですよ
それが誰かっていうと、バトスピのダンさんです

いやマジで、ヒュースとダンさんって髪型の雰囲気がすげえよく似てるなと思うんですよ
左半分の髪が上下方向に伸びてる感じとか、
真ん中の前髪が下に垂れてる感じとか、
右半分の髪が横に流れてる感じとか
そのへんがなんともよく似てるなっていうね。

それともうひとつ、ヒュースって少し前までフードをかぶって生活してましたが
実はダンさんの服もフードをかぶれるようになってるんですよ

それを比較するとこんな感じ。マジでよく似てるなお前ら!
もうなんていうかヒュースってダンさんの生まれ変わりなんじゃないのか!?(えー
ブレイヴの世界で死んだダンさんは、ワートリの世界でヒュースとして転生したんやな…

ざわざわ ざわざわ

「なんかザワついてるなぁ。何かあったんすか?」

「それが、今日入隊してもうB級に上がった人が出たらしいんだ」

「今日って、じゃあ1日…いや0日!?最短記録じゃないすか!?
 勝負しましょうよ勝負!そいつもうB級なんでしょ!」

ってそんな中、隊員デビューして1日もかからずB級へと上がったヒュースの話は
ボーダーのあちこちで噂になってしまったようで、興味を持ったB級隊員が
「せっかくだから腕試ししようぜ!」と次々ヒュースに模擬戦を挑む流れになってしまいます

「な、なんなんだこいつ!?めちゃくちゃ強いよ!」

がしかし、次々やってくる隊員たちをちぎっては投げちぎっては投げ、圧倒的な勝利を重ねていくヒュース!
ちなみにここでヒュースと戦っているのは
・東隊の小荒井登(個人ポイント7280)
・香取隊の三浦雄太(個人ポイント7407)
・柿崎隊の巴虎太郎(個人ポイント7009)
・諏訪隊の笹森日佐人(個人ポイント7452)
となってますね。ふーむ、要するにみんなポイント7000台のそこそこ程度に強い隊員って感じですかね
B級でよく見かける中堅クラスの強さと言いますか、ヒュースはもう現時点でそれを超えてるみたいですね

「あっ、辻先輩!こっちこっち!」

「え?何?」

おっとそんな中、B級1位・二宮隊の辻新之助(個人ポイント8393)が登場!
これまで倒されてしまった7000台の隊員たちとは一味違う男がやってきましたね
それに辻といえば、その立ち回りの有能さを俺がひたすらベタ褒めしていたイチオシの隊員なだけに
ヒュースと闘うとどうなるのか注目したいところです

ギィン!ガギィン!

(この相手、さっきまでより手強い…!)



ってそれでも5−2かい!
ぐおおお、「手強いのが出てきた」とヒュースをうならせる剣の冴えを見せた辻ですが、
それでもヒュースには及ばず5−2で負けてしまう結果に!うーむ、辻好きの俺としては3本は取ってほしかった…
ただまあ、辻のいいところは1対1で強いということではなく、仲間に対する支援能力が高いということなので
このタイマン勝負に負けたとしても、俺の中で辻の評価が下がることはないですけどね。
FGOでたとえるなら、辻はマーリンみたいな性能してるセイバーだと思ってるんで(えー

「辻ちゃん相手に5−2とか相当な猛者やん。俺もやりたいわ」

と、そんなところにまた新しく登場したのは生駒隊のイコさん!
イコさんの個人ポイントはなんと11177。いよいよ1万超えのめちゃめちゃ強いのが現れたって感じですね
それとなにげに、イコさんから見ても辻ってかなり評価高いみたいですね
「辻ちゃんを倒すなんて相当な猛者やん」みたいに言ってるし。
さすが辻は俺のイチオシなだけあって、周囲からも一流と見られてるってことか

「どっちが勝つと思う?」

「さすがにイコさんでしょ。ボーダーに7人しかいない10000超えアタッカーですよ?」

「俺はルーキーが勝つと思う。旋空なしだしね」

ギィン!ガギィン!

「思ったより手強いやんけ」

(この相手…今までで一番強い。おそらくトップクラスの使い手のはず)

そしてイコさんとヒュースの勝負がついに始まりますが、まさに実力伯仲といった感じで
お互い引かない互角の斬り合いが始まっております。
イコさんといえば旋空孤月のイメージでしたが、それがなくてもヒュース相手に一歩も引かないほど強いんですねえ
以前のレビューで生駒隊がいかに強いか長々と語りましたが、これはまた俺の中で生駒隊の評価が上がりそうです
あとは、旋空孤月を使わずして勝つための戦術をイコさんがどう見せてくれるか…

「もろたっ!!旋空孤月!!」



っておいいいいいいいい!!
何しとんじゃいいいいいい!!なんとヒュースとの激闘の最中に
いてもたってもいられなくなり旋空孤月を放ってしまい、あえなく反則負けとなってしまったイコさん!
こんなんで負けんのかよ!やはりイコさんは非常に高い能力と引き換えに
アホという弱点を持っているのが玉にキズやな…(えー

「なんだなんだ、楽しそうなことやってんなぁ」

って、そんなイコさんとの試合の後にまたまた別のキャラが登場!
誰かと思ったら太刀川さんじゃねーか!ここで最強の男がお出ましとは…
しかも太刀川さんの個人ポイントがここで初めて公開されたわけですが、その数値はなんと
45961だそうですよ。ゲエエエエー!?どんだけ圧倒的なんだこの人!
10000超えですら7人しかいないって言われてたのに、40000とかもう意味わかんねーな…



そしてヒュースとの戦いについても、1−5とヒュースを寄せ付けずに完勝する太刀川さん!
さすが最強の男は格が違った…それにしても太刀川さんはなんでこんなに強いんだろうと
以前から不思議だったんですが、それについては俺が仮説として唱えている
格ゲーの太刀川ウメハラがフュージョンした存在と考えると納得できるんですよね
格ゲー界における伝説的な強さを誇った2人を合体させて作り上げたキャラだと。
そう思ったら「そりゃあ強いわけだ」と納得してしまうというかね。
葦原先生が格ゲー好きっていうのはワートリの随所に見られますしね



「えっ!?もうB級に上がった!?」

「そうだ。よくわからんうちに上がった」

「はやっ」

「ついでにボーダーのアタッカー達と手合わせをしてきた。
 剣一本で戦って、6位(イコさん)とほぼ互角だった」

「じゃあ結構すごいじゃん!とは言ってもあたし3位だから。
 ていうか実質1位だから。敬いなさいよね」

そんな模擬戦を終えたヒュースは、玉狛支部に帰って今日のことを報告しますが…
アタッカーの順位に関して、こなみ先輩が「あたしが実質1位だから」って言ってるのが気になりますね
こなみ先輩には太刀川さんをも上回る実績があるんだろうか

ふーむ、考えられそうなのは、こなみ先輩ってボーダーの最古参メンバーだから
太刀川さんが現れるまでずっとアタッカー1位を張っていた可能性はありますよね
で、ある時からこなみ先輩は玉狛専用の特殊トリガーを使うようになり、ランク戦のポイントが加算されなくなったので
現在もポイントを稼ぎ続けている太刀川さん達に数字で抜かれてしまい、ポイントでは現在3位の位置にいるってことでしょうか

そういうわけでこなみ先輩本人は、
「あたしのポイント加算が止まったから抜かれただけ。直接対決したら太刀川なんかに負けねー」
と思ってるのかもしれませんね。実際こなみ先輩って、太刀川さんへの対抗意識を結構持ってる感じがするんだよなー

なんでかっていうと、こなみ先輩って自分より年上のキャラは基本的にさん付けで呼ぶんですが
太刀川さんについては「太刀川」って呼び捨てにしてるんですよね
ちなみにこなみ先輩は17歳で、太刀川さんは20歳です。この年齢差で呼び捨てっていうのはちょっと珍しいですよ

実際こなみ先輩は18歳の村上のことを「鋼さん」と呼んでたり、
21歳のレイジさんのことを
「レイジさん」と呼んでたりするんで。
そんな中で、20歳の太刀川さんを呼び捨てにしているというのはやはり
「太刀川てめーアタッカー1位とか言って調子こいてんなよ?
 お前ごときあたしがいつでもぶちのめしてやんよ」って対抗意識を持ってるんじゃないですかね(えー

「あ、そうだ。あんたたち明日は全員揃ってなさいよ。ゆりさん達に紹介するから」

「ゆりさん?」

「県外スカウトに行ってた2人が帰ってくるの。林藤ゆりとミカエル・クローニン。
 うちの古株メンバー、あんたたちの先輩よ」



ってそんな中、いきなり「明日に古株メンバーを紹介する」と言い出したこなみ先輩。
どうやら今まで長期出張に行っていた人たちらしく、それが久々に帰ってくるみたいですね。
林藤ゆりって人の方は、名前からして林藤支部長や陽太郎の親戚って感じがしますね
あとミカエル・クローニンの方はやっぱり苦労人だったりするんだろうか…(えー
それでは次回に続く!






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