ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第81話



さてらーめん再遊記81話の感想ですが、今回の話は前回ラストで登場した
原田という男と芹沢サンが改めて対峙するシーンから始まってますね
「おいおい何年ぶりだよ」と話しかけてくる原田に対し、芹沢サンが冷や汗を流しながら反応してるのを見ると
どうやら単なる知り合いなんてもんじゃなく、何かしらの因縁がある相手って感じがしますね…

「そうか分かったぞ。あのラーメンはお前の仕業だな?」

「ああ…俺がプロデュースした店だ」

「やっぱりか。安物の乾麺を使ってご大層な創作ラーメンに見せかけて。ああいう羊頭狗肉は昔から得意だもんなぁ」

「…」

そして前回食べたスーパーで買ってきた安い麺をそれっぽく見せかけたラーメンについて、
あれを作ったのはお前だろうと芹沢サンに指摘する原田。実際その通りなので何も言えないんですが
それにしても「お前は見せかけのラーメンを作るのが昔から得意だもんなぁ」と皮肉たっぷりに言ってますね…
すごい敵意向けてくるな…やっぱり2人は険悪な関係なのか。芹沢サンのラーメンを見せかけの紛い物とまでコケにするとはな…
まあ今回のラーメンは本当にそうなんですけどね(えー

「そんなことより、お前は今なにをしてるんだ」

「別に何も?ブラブラしてるだけだよ」

そんな原田に対し、今なにをしているのか尋ねる芹沢サンですが…
しかし原田は「別に何も?」という雑な答えだけを残して、そのまま芹沢サンの前から去っていってしまうのでした
なんとも掴みどころのない奴ですな…今のところフラッとやってきて痛烈な皮肉を言う不気味な奴って感じですが…

「原田さん…原田正次さんは、その昔「麺窟王」というラーメン屋を経営していたんだ」

と、ここで有栖サンから原田についての説明が。どうやらやはり腕に覚えのあるラーメン屋だったようで、
以前は自分の店を持ってラーメン作りに精を出していたようで…

「麺窟王…?初めて聞く名前です」

「グルタくんが生まれる前の話だからね。しかも2年足らずで潰れちゃったし…
 麺窟王は1996年、芹沢さんのらあめん清流房とほぼ同時期にオープン…
 らあめん清流房は当初こそ苦戦したものの、濃口らあめんのヒットによって繁盛店となり躍進を遂げた…
 対照的に、原田さんの麺窟王は繁盛と言えるお客は入ったことがなく、経営はどんどん悪化して1998年には閉店…」

って、有栖サンの説明を聞いてみると、原田は芹沢サンと同期のラーメン屋だったものの、
原田の店はぶっちゃけ繁盛したことがなく、わずか2年で店を潰してしまったっていうことのようで
なんか全然たいしたことないやつに聞こえるんですが…(えー
そんな奴がなんであんなに偉そうに声をかけてきたんだ…?

「えーっと…そんな人から好き勝手に言われて、芹沢さんが言い返しもしなかったっていうのは…?」

「それだけ麺窟王の2年間は凄かったんだよ」

「は?だって…」

「本物を生み出そうとしたニューウェイブ系の時代…
 誰よりも激しくあがき、あっという間に燃え尽きてしまった知られざる天才…それが原田正次なんだ」



がしかし、ラーメン職人としての原田は「たいしたことないやつ」なんかではなく
むしろ誰よりも激しく燃えていた天才だと語る有栖サン。そんなに凄い奴だったのか…
しかし、その激しさゆえにあっという間に燃え尽きてしまったという過去を持っているようで
一瞬の閃光のように消えてしまった悲しき天才っていうキャラクターのようですね

今回の話で、原田について語られた内容は以上なわけですが…
この話を見て、俺が原田について予想を立てたことはですね
おそらく原田というのは、「本物」に誰よりも固執している男なんじゃないでしょうか

たとえば芹沢サンが今回作ったラーメン、あれは安っぽい乾麺をそれっぽく見せかけただけの代物なので
ぶっちゃけ「偽物」のラーメンだと思うんですよ
だから原田が食べてみて言ったことが「ひっでえラーメンだな、これを作ったやつはとんだ詐欺師だぜ」だったんだろうし

それに、芹沢サンの店がヒットしたきっかけの「濃口ラーメン」というのが今回の有栖サンから語られてましたが
これも「偽物」のラーメンだったと思うんですよ
というのも、芹沢サンは本来、自分にとって本物のラーメンという理想を追い求めた「淡口ラーメン」を店で出していたものの
この淡口ラーメンがまったくヒットせず、店が潰れる寸前にまで追い込まれてしまったので
なりふり構っていられずに妥協して作ったのが濃口ラーメンだったんですよね



芹沢サン自身、濃口ラーメンなんてものは素材の風味が完全に消し飛んでしまったクソみたいなラーメンと思っていたのが
しかしそれが客には大ウケしたことで、やむなく濃口ラーメンを作って店を繁盛させていったわけで、それってつまり
「本物」の淡口ラーメンで失敗し、「偽物」の濃口ラーメンに逃げたっていう風にも取れるから
「お前は昔から見せかけのラーメンを作るのが得意だったなぁ」という原田のセリフはこのことを言ってるんじゃないでしょうか
濃口ラーメンとかいう見せかけの偽物を作って店を繁盛させたっていう。芹沢サンのことをそう思っているから
ああまで痛烈な皮肉を言ったんじゃないかと思います

極めつけは、有栖サンが最後に言っている
「本物を目指した時代、誰よりも激しくあがいて燃え尽きたのが原田だった」
っていう一言ですかね

このことからして、おそらく原田は誰よりも本物のラーメンを作ることに固執した男であり、
しかしそのラーメンの凄さは客に理解してもらえず、とうとう繁盛しないまま消えていったってことなんじゃないかなと。
芹沢サンもまさしく淡口ラーメンだけ作っていた頃は同じ状況だったわけですからね。つまり原田っていうのは、
芹沢サンが淡口ラーメンだけにこだわり続けて、濃口ラーメンを作ることなく店を潰してしまった姿
と言えるんじゃないでしょうか。理想を追求することにものすごいストイックな奴だったんじゃないかなと。
その理想に関しては、芹沢サンと目指すものが同じ仲間だったと思うわけですが…

しかし、店が潰れそうになったことで、理想から逃げて「偽物のラーメン」に手を出してしまったのが芹沢サンで、
店が潰れようと「本物のラーメン」の理想にこだわり続け、そのまま店を潰してしまったのが原田っていう風に
途中で道を違えてしまったっていうのがこの2人なんじゃないでしょうか
かなり俺の妄想が入ってる考察ですが、果たして当たっているのかどうか…次回に続く!
 

ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第82話



さてらーめん再遊記82話の感想ですが、今回の話は若い頃の原田について語られる回となってましたね
「若い頃の原田さんは本物の天才だった」と有栖サンが前回言っていたので、具体的にどんな様子だったのかを見せていくってことでしょう
とりあえず、パッと見た感じだとちょいワル系イケメンって感じの雰囲気ですね
今の原田は無精ヒゲとか生やしてたり、くたびれたオッサン感ありましたが、
過去の原田はヒゲもきれいに剃ってて、カッコ良さげな雰囲気だから女子ウケ良さそうだな(えー

ともかくこの頃の原田は、決まった店で働き続けていたのではなく、
あちこちの店を転々としていたようですが…

「料理は食うのも作るのも好きなんだが、飲食店のくだらねえ風習がどうもな…
 味は盗んで覚えろ、10年は皿洗いだけ、先輩には絶対服従…
 あげくに、サービス残業は当たり前とかな!ふざけるんじゃねえよ!
 ムカついてやり返してたら行く先々でクビになっちまった。
 とはいえ、いつまでもブラブラしてるわけにはいかねえ。近いうちにラーメン屋をやろうと思ってるんだ」

「それはやっぱり、ラーメンが好きで…?」

「わりとな。それに…ラーメンにはなんの決まりもしきたりもねえ。
 どんだけ好き勝手に作っても、うまけりゃ勝ちだからな」

とまあ、こんな理由でブラブラしていた理由を語る原田でしたが…
なんか同意したくなる考え方してんなこいつ!(えー
たとえば職場の先輩が、仕事をロクに教えもせず「盗んで覚えろ」とか言ってくることにムカついたり
10年も雑用をやらせようとしてきたり、絶対服従だとか言ってきたり、そういう嫌な先輩に歯向かったり
それにサービス残業は絶対にやりたくないとかそういう考え方は、やっぱ社会人として共感しちゃうよな…


あとはラーメン作りにしても、「どれだけ好きに作っても美味けりゃ勝ちだ」っていう
その考え方が本質を突いてる気がするっていうかな…これっていろんな分野に言えることだと思うんですよね
たとえば漫画とかゲームなら「どれだけ好きに作っても面白けりゃ勝ちだ」っていう風に
くだらない考えに縛られずに面白いものへ向かって突き進もうとする気持ちというか、
ワクワクするような楽しいものを作り出せるクリエイターの雰囲気を持ってる奴って感じがしますね



そんなある日、宣言通りにラーメン屋を開業し、芹沢サンと出会うことになった原田でしたが…
初対面の相性はお互い全然よくなかったみたいですね。
チンピラみたいな喋り方をする原田と、「テメーなんなんだその口の利き方は」とそれが気に入らない芹沢サンとで
お互いにムカムカした雰囲気になってしまったようですが…

「ま、まあまあ、ひとまずラーメンを食べさせていただいて、お話はそれから…!」

「おら、出来たぞ!食いやがれ!」

そんな2人の間に有栖サンが入ってなんとかなだめながら、原田の作ったラーメンを食べることに。
なんとそのラーメンには、具が入っておらず麺とスープだけというやたらシンプルなラーメンとなっていましたが…



「具がないな…」

「素ラーメン…?」

ズルズル

「な…なんだ!?スープと言うよりもポタージュ…いや、ペーストとさえ言えるネットリ感だ!」

「鶏の旨みたっぷり…!というより鶏そのものを味わっているような…!?」

「なんともプルプルモチモチとした太麺だな!?」

「茶色みがかっていてそばのようですが、弾力ある触感はうどんのようでもあります!」

そんな原田のラーメンですが、シンプルではあるものの芹沢サンたちは麺にもスープにもひたすら仰天することになってしまいます
ポタージュよりもさらにネットリとしていて旨味たっぷりのスープ、
そばのようでもありうどんのようでもあり、プルプルモチモチとしていて弾力たっぷりの麺、
「なんだこれは!?」という驚きに満ちていて、それでいて抜群に美味いという、原田のラーメンにはそんな特徴があったみたいですね

(驚くべき美味しさと斬新さのラーメンだった…)

「具はなく、タレもかん水も使わず、コシを抑える…か」

「通常のラーメンではありえない試みばかりですね…」

(僕もショックだったけど、芹沢さんはそれ以上だったと思う)

そんな原田のラーメンを味わってみて、驚きのあまり激しいショックを受けていたという芹沢サン。
やはり、ラーメンの作り手という同じ立場から見て、原田の存在があまりにも眩しく見えてしまったということなんじゃないでしょうか
自分には思いつかなかった試みを次々と実行し、そして抜群に美味いラーメンを作り出すという原田の手腕に
コイツにはかなわないという感覚をヒシヒシ感じてしまったってことなんでしょうか

「うう〜、飲みすぎたぁ。どうなってるんだ原田ぁ…なんなんだよお前はぁ…」



ああ、そして今でも原田の存在が頭に焼き付いていた芹沢サン!
この芹沢サンは過去の回想ではなく今の描写なわけですが、たまたま酒を飲みすぎてしまったところ
あまりにすごい原田のことが理解できず、「なんなんだよお前はぁ…」と思っていた気持ちが漏れ出てしまった
という…

なるほど…芹沢サンにとって原田という存在は、
自分なんかよりずっと先を行っていて、理解が及ばないほどに凄い奴っていう
それほどまでに大きな衝撃を残した男だったんですね

そして今でも芹沢サンはそのことが忘れられないと…
なるほど、原田が芹沢サンに与えた影響というのは、計り知れないほどに大きかったんやな
今にして思えば、藤本クンとの対決を通して芹沢サンが言っていたことって、
原田と出会って自分が思い知ったことを語っていたんじゃないでしょうか



「オマエがやってることはいつも既成のラーメンの構造に乗っかって、細部をチマチマ改良してるだけだ。
 新しい何かとは、構造を疑い破壊することなくしては生まれないのだ」

っていうこのセリフ、まさしく芹沢サンが原田から味わった気持ちそのものなんじゃないでしょうか
原田と出会うまでの芹沢サンは、既成のラーメンをチマチマ改良することしかできておらず、
構造からして今までとはまったく違うような、新しいラーメンを作り出すことはできていなかったっていう…

それを原田に思い知らされたことで、自分も原田に少しでも追いつこうと努力し、
そして藤本クンと出会って、今度は自分が藤本クンに思い知らせる側になったっていう、そんな流れなんじゃないかな
いやこの原田編はかなり面白いですね

芹沢サンに非常に大きな影響を与えた人物なので、これまでの芹沢サンの描写を振り返りながら見るのも面白いし
原田もキャラが立ってて興味深いヤツなので、いいキャラが出てきたなって読むのが楽しみになりましたね
ぶっちゃけ最近やってたインスタントラーメン編は、途中からかなり迷走してたと思うので、
この原田編で持ち直してほしいところですね。次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第83話



さてらーめん再遊記83話の感想ですが、今回の話は原田が芹沢サンの淡口らあめんを食べているシーンで始まってますね
前回は、芹沢サンが原田の作った斬新なラーメンを食べて仰天していたわけですが、
今回は逆に原田が芹沢サンのラーメンを食べて、果たしてどんな反応をするのか…

「スゲエじゃねえか芹沢!メチャクチャうめえよこのラーメン!」

「そ、そうか」

「鮎の煮干しとはな…これほど深みとキレのあるスープは初めてだ…
 特注麺とも絶妙に調和していて、具もうまいし全てに隙がない」

そんな原田の反応ですが、めちゃくちゃ素直に芹沢サンのラーメンを褒め称えてますね
初対面の時はいがみ合っていたので、文句のひとつでも言われるかと思いましたが、
そんな文句なんて一切言う気にならないほど、原田は淡口らあめんを気に入ってくれたようです

この場面のめっちゃ力強く淡口らあめんを褒めてくれる原田と、それに対して微笑む芹沢サンのシーンは
お互い理解者になった感があって、かなり良いシーンだなと思いましたね

「もっとも…あまりに斬新すぎる。客を置いてけぼりにして理想だけが先走ってる…
 閑古鳥が鳴いてるらしいが当然だ」

「う…」

「つまりは、俺と同じバカヤローだな」

「フ…ハハハハハハハ!」

そんな中、斬新すぎるあまり客には理解されないだろうと淡口らあめんの欠点も指摘する原田。
しかし、客に理解されないラーメンを作っているのは自分も同じであり、「俺たちは同じバカヤローだな」と意気投合することに…
なんていうかあれですね、バカヤローという言葉を聞くと、今作が始まった時に芹沢サンが言っていた
「好きなラーメンを好きに作りたいだけの、イカれたラーメン馬鹿だっ!!」ってセリフを思い出しますね



この「イカれたラーメンバカ」という言葉こそ、芹沢サンが自分の本質だと言っていたわけですが
それと同じバカがもう1人いたっていうのがこの原田編のようですね
ともかく原田と芹沢サンは、お互いのラーメンを心から認め合い、一気に親友のような間柄となったわけですが…

「いやあ今日はいい気分だ、俺と同じバカがまだいるとは思わなかったぜ」

「フフ」

「しかし、どちらも現状の客入りではさすがにまずいですよね。2人ともどうしようと思っているんですか?」

「理想のラーメンを作りたくてこの店を始めたんだ、客入りがよかろうが悪かろうがやることは決まってる。
 淡口らあめんをさらに磨き抜く。それだけだ」

「いいんじゃねえか。芹沢はつまり理想のラーメンの追求だろ、なら俺はラーメンの可能性を追求する」

そんな中、お互いに認め合ったはいいものの「客が来ないのはまずいだろ」と有栖サンから突っ込まれてしまう2人。
それに対して芹沢サンは「淡口らあめんをさらに磨き抜く」と答えており、原田の方は「ラーメンの可能性を追求する」と答えてますね
原田の言ってるラーメンの可能性とはなんのことかというと、要するに
今までにはなかったような斬新なラーメンを次々に生み出すってことのようです
なるほど芹沢サンは1つの理想のラーメンをとことん磨くという方法を選び、
原田の方は大量の新しいラーメンの可能性をとことん生み出すという方法を選んだってわけか

「原田さんのラーメンはどれもこれも斬新かつハイレベル、そしてすこぶる美味しかったんだ。
 何が凄いって、原田さんが作るものは単に奇抜で珍しいだけじゃなかった…
 そこには常にラーメンとは何かという問いかけがあり、もっと自由でいいはずだというメッセージがあった。
 逆に芹沢さんは苦しんでいた…淡口らあめんのクオリティは上がり続けていたけれど、
 分かってくれる人はごくわずか。客入りはまったく好転しない…」

そしてしばらくの間、次から次へと斬新なラーメンを生み出し続け、まさにラーメン界の風雲児とも言うべき
新たな旋風を巻き起こし始めた原田。その一方で芹沢サンは、淡口らあめんだけでやっていくことに限界を感じ始めており、
このままでは店が潰れるという危機感に苦しむ日々を送っていたと…

「そんな状況が、ある時を境に大きく変わる。芹沢さんが濃口らあめんを編み出し、大人気を博したからだ…」

ああそしてついに来た!!濃口らあめん!!
必ず来るだろうと思っていた時がついに!この濃口らあめん、客に対してはウケがよく大繁盛となったものの
しかしその反面、今まで目指していた淡口らあめんの理想を完全に投げ捨てた代物であり、
理想もクソもない客ウケだけを狙ったラーメンという、芹沢サンにとっては苦肉の策で作ったラーメンなわけですが…

「あの濃口らあめんが、あんなに意気投合していた2人を分かつ原因となってしまった…」



ああ、そんな濃口らあめんを食べた時の原田の様子がこれだったようです。
淡口らあめんを食べた時の笑顔はまったく真逆の、怒りすら感じる表情を浮かべて
「結局バカは俺1人かよ…」と、心から失望するように去っていったという…

いやあ…やはり濃口らあめんが原因で2人の仲はこじれてしまったようですね。
濃口らあめんというのは、2人が目指したラーメンの理想からはかけ離れたものであり、
本物のラーメンから逃げて偽物のラーメンを作り始めたってことが、原田の逆鱗に触れてしまったと…
これに関しては、俺も何話か前に予想してたわけですが

みごと大当たりやったな!
「理想から逃げてしまったのが芹沢サン、理想にこだわり続けたのが原田、そして2人は道を違えてしまった」っていうこの予想大当たりや!
ほっほっほ、俺的にもかなりこの原田編は読んでて相性いい感じなので、ここからどうなるか楽しみですね。次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第84話



さてらーめん再遊記84話の感想ですが、今回の話は濃口らあめんを生み出したことで芹沢サンと原田の間に亀裂が入ってしまったという
前回のおさらいから始まってますね。それまではラーメン作りの同志として意気投合していた2人ですが、
亀裂が入ってからはピタリと交流が止まってしまい、顔を合わせる機会も激減してしまったようです

「その時から芹沢さんは、淡口らあめんを磨くために濃口らあめんで稼ぐという、
 理想のために現実的であろうとするスタンスに変わっていった。
 一方で原田さんは、相変わらず赤字続きだったけど自分のやり方を決して曲げなかった。
 そのままでは閉店に追い込まれることは分かっていたのに、信念に殉じる道を選んだんだ」

そして濃口らあめんを作るようになってからの芹沢サンは、理想と現実を併せ持つようなスタンスに変わっていったようですが、
その一方で原田の方は、ひたすらに理想だけを追い求めるスタンスのまま変わらなかったようですね
そのままでは原田の店が潰れてしまうという状況でも、なりふり構わずに理想だけを追求するという無茶なことをしていたと…

「麺窟王の2年間は本当に密度が濃くて…
 数多のラーメン屋の創作を何十年分か一気にやり切ったほどと感じさせるものだった。
 とりわけ麺窟王が閉店する時に食べたラーメンは忘れられない。あの時、僕は天才とは何かを実感した…
 あの最後の日に原田さんが出してきたのは、言わばラーメンの極北…本当にあれは驚くべきものだった…」

そんな原田ですが、理想の追求のために無数のラーメンを作り続けた結果、
とうとう最後にとんでもないラーメンを生み出したみたいですね



イメージ映像で光り輝いて見えるくらい極限に研ぎ澄まされたラーメンだったようで、
有栖サンの記憶に決して忘れられないほどの凄まじい衝撃を残したと…
そのラーメンが出来たのはちょうど原田の店が閉店する日だったとのことですが、
もしかして原田は、このラーメンを完成させたことで自分のすべてを出し切ったのかもしれませんね

これまで原田が追い求めてきたものがとうとう形になったのがこのラーメンであり、
自分の理想のすべてを詰め込んで完成したものだから、
もう何も思い残すことはないって心境になって店を畳んだとか…

現在の原田は、すっかり情熱を失った燃えカスのような性格になってますが、
そうなってしまったのも、すべての情熱を注ぎ込んだ理想のラーメンを完成させてしまったから
目指していた理想の果てに到達してしまい、これ以上はもう目指すものがなくなったっていう意味で
完全に燃え尽きてしまったのかもしれませんね

 
 

そして次のシーンでは、久々に出てきた小宮山さんに和文が呼び出される場面となっており
いったい何の用かと出向いてみれば、なんとそこには原田の姿が!なんで原田がここに!?と思ったら
どうやら小宮山さんは以前から原田の大ファンだったらしく、原田が店をやっていた頃にはひたすらに通い詰めていたという…

「原田さんこそニューウェイブ系の頂点を極めたスーパーカリスマ!
 でね、板倉くん!なんとそのカリスマ・原田正次が沈黙を破り、
 伝説の名店・麺窟王を復活させるっていうんだ!」

「ええ!?ホントですか!?」

「僕みたいな古株のニューウェイブ系信者からしたら、これはもう感涙モノだよ!!」

ってなんと、これまで働かずにブラブラしていた原田ですが、「そろそろ店を復活させようと思う」と小宮山さんに相談していたことが発覚!
マジか原田、とうとうやる気が戻ってきたのか!?燃え尽きた状態で長い年月を過ごしてきたわけですが、
それだけ時間が経ったことにより、また新しいラーメンを作りたいというやる気が生まれてきたとか?そんな原田の表情を見てみると…

まるっきりやる気ありそうにねえーー!!
お、おいなんだこの表情!「これから店を復活させてがんばるぜ!」とか思っている男の表情にはまったく見えねえぞこれ!
相変わらず燃え尽きたままで、何もやる気がないように見えるというか…小宮山さんの方は盛り上がってるけど、原田の方はまるっきり全然だな

ふーむ、これに関して俺の予想を言うと…原田がラーメン屋を再開したいと言い出したのは
単に金に困ってるから、金を稼ぐための手段としてテキトーにやりたいとかそんな理由なんじゃなかろうか
以前は理想に燃えて金のことなんか度外視でひたすらラーメン作りに全力を尽くしたわけですが、
今は長年のヒモ生活で金に困ってしまい、もう作りたいラーメンもないし金稼ぎの手段としてテキトーに店を再開したいって思っているとか…

なので今の原田は、ラーメン屋を再開しても以前のような理想を追求したラーメンを作るんじゃなく
ただ金を稼ぐためだけの妥協したラーメンを作るんじゃないのかな…
それこそ芹沢サンが生み出した濃口らあめんのような…俺の予想としてはそんなところですが、果たして原田の本心は今どうなっているんでしょうか

「光栄なことに原田さんから手伝ってほしいと言われてね!
 もちろん引き受けたんだけど、10年ほどラーメンから離れていた僕としては、また板倉くんの力を借りたい。
 ぜひこの復活プロジェクトに参加してほしいんだ!」

「ぼ、僕がですか!?」

「別に難しく考えなくていい。今どきの若いラーメン好きが思ってることを言ってくれれば、それだけで俺は助かるんだ」

「そうですか…」

そして店を復活させるにあたって、小宮山さんや和文にも協力してほしいと呼びかけていた原田。
特に和文に対しては、「今どきのラーメン好きが何を思っているか教えてほしい」と言っていますが…
お、おいこれってあれだろ、要するに今どきの若いもんにウケるラーメンでも作って金稼いだろってことで
やっぱ自分の理想とかは失ったままだろこれ!

なにしろ理想に燃えていた頃の原田は、客にウケるかどうかなんて関係なく自分の作りたいラーメンを追求していたので
若いもんが何を食べたがってるとか一切関係なく、自分の内から湧き出る情熱を原動力をしていましたからね…
でも今はそんな情熱もなく、客にウケるラーメンだけ作って金を稼げればいいと思っているから、
小宮山さんや和文に協力を頼んだんじゃないでしょうか

そして原田からの誘いに対して、協力することを約束した和文ですが、
それを聞いて初めてニヤリと笑う原田。ああ、やっぱりこれって
こいつらを利用して金を稼いでやるぜとかそういうこと考えてる顔だろこれ!
さすがにラーメン作りの情報源として利用するだけなんじゃないかとは思いますが、果たして原田はこの後どういう行動に出るのか…次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第85話



さてらーめん再遊記85話の感想ですが、今回の話はお腹を空かせてしまった和文の場面で始まってますね
派手に腹の音が鳴るくらい空腹になってしまい、原田や小宮山さんにもそのことがバレバレになったわけですが…

「調理室があるんなら、何か作ってみてもいいか?」

「え?」

「しばらく厨房に立ってないんでウォーミングアップがてらな。迷惑じゃなければだが」

って、そんな和文のためにメシでも作ってやろうと、自ら厨房を使わせてくれと言い出した原田。
え、なにアンタめっちゃいい人やん(えー
まさか自分から作ってあげようなんて親切なこと言い出すとは…ウォーミングアップって理由もあるみたいですけど
てっきり面倒臭がって作りたがらないような性格かと思っていただけに、自分から積極的に作ろうとしてるのにはちょっと驚いたな

「豚肉があるな…生姜焼きにでもするか」

そして調理室へやってきたところ、豚肉があったので生姜焼きを作ると言い始めた原田。
これはなんというか、ラーメンじゃなくて普通の料理作るんすね
原田と言えばラーメン屋なだけに、てっきり何かしらのラーメンを作るのかと思ってましたが…
これはもしかしてあれなのか、ラーメン屋としてすでに燃え尽きてしまった原田は
もはやラーメンを作ろうという気力は残っていないとかそういう…



「生姜焼きラーメンだ」

ってゲェー!?生姜焼きラーメン!?
生姜焼き作るってそういうことだったの!?まさかのラーメンとの合わせ技にするってこと!?
マジかよラーメン作る気なくしたどころか、なんでもラーメンにして作る気まんまんやんこの男…
そういえば以前に店をやっていた時も、原田は一風変わったラーメンを次々に作っていたというし、
生姜焼きでもなんでもラーメンにしてしまうチャレンジ精神の持ち主だってことか

「まあお遊びみたいなもんだ。麺に生姜焼きを絡めて一緒に食べてみてくれ」

「(ズルズル)お、美味しい〜〜!!こんなのはじめて!!」

「豚の肉々しさ、野菜のシャキシャキ感、麺のモチモチ感が、甘辛な生姜のもとで見事に一体化している!」

「生姜焼きとラーメン、馴染み深い味が合わさって未だかつてない美味しさを生み出してますね!?」

そんな生姜焼きラーメンですが、食べてみたところすさまじい美味しさのようで、その場にいる誰もが絶賛してますね
原田からしたら「お遊びみたいなもん」という軽い気持ちで作ったラーメンのようですが、にも関わらずこれほど絶賛されるほど美味いとは…

「もしかして…生姜焼きの味付けに使っているのはラーメン用の醤油ダレ?」

「よくわかったな、一体感の秘訣はそこだ。ちなみに豚骨スープは軽く塩で味付けしただけ。
 麺と生姜焼きを絡めてすくい上げた時に、濃厚な醤油ダレの味と合わさってちょうどいい塩梅になるよう調整した」

「その調整が絶妙ですね…ちょっと誤ればクドすぎたり、逆に味気なくなりそうなところを
 ギリギリのところでバランスを取っている」

それほどに美味いという生姜焼きラーメンですが、単純に生姜焼きを乗せただけという雑な代物ではなくて
スープや具が合わさってちょうどいい塩梅になるよう味の調整がされているってことのようです
なるほど、この話を聞いて俺が思い出したのは宇崎さんの豚汁ラーメンですね

 

これも「豚汁とラーメンを合わせる」という発想から生まれたものでしたが、ただ単に雑に合わせたものではなくて
豚骨スープをベースとして宇崎さんが絶妙に味のバランスを整えたことで完成したラーメンだったから
そういう意味では今回の原田が作った生姜焼きラーメンと似てますね

宇崎さんも相当に腕が立つラーメン職人でしたが、それに近いようなラーメンをウォーミングアップでサッと作ってしまった原田は
やはりこの作品の中でも最高クラスの凄腕って感じがしますね…



そんな原田ですが、生姜焼きラーメンをひたすらに褒められて
「いやー照れるな」とばかりにちょっと笑ってましたね
なんていうかあれやな、感情を失ったかのように無表情になっていた原田も
チヤホヤされると嬉しいんやな!?(えー

いやーでもね、わかりますよその気持ちは。
周りに褒められまくってチヤホヤされるっていうのはめちゃくちゃ嬉しいもんなんですよ
やっぱり「褒められる」っていうことの喜びはたまらないものがあるっていうか
チヤホヤされてる時って、そういう褒められる喜びが大量に湧き続けてるような状態だから
そりゃあ嬉しくてたまらないってもんですよ。俺もチヤホヤされてえよ!!(えー  次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第86話



さてらーめん再遊記86話の感想ですが、今回の話は原田の新しい店の方向性をどうするかと話し合う回になってましたね
さすがに以前の店のように好き放題やっていては上手く行かないだろうということで、
原田が好きにやれる創作ラーメンは期間限定とし、基本的には万人受けする定番メニューを作っていくべきだと…

ふむ、まあ俺が客の立場だったとしても、まずはやっぱり安心できる王道メニューが食べたいですからね
わけのわからんアレンジラーメンよりも、まずは地に足のついた王道なラーメンをですね…

「しかし…万人受けする定番ラーメンなんてこの俺に作れるかな…」

がしかし、そういう万人受けするラーメンを作るとなると、途端に自信なさげな反応をしてしまう原田。
うーむ、そういえば原田はこれまで客に受けることをひたすら無視して自分の好きなラーメンを作るというスタイルでやってきただけに、
万人受けするラーメンなんて作ろうとしたこともない男なんですな…となると、原田がどれだけプライドを捨てられるかが鍵になりそうですが…

「そこで大きなヒントになるのが、らあめん清流房の濃口らあめんだと思うんですよ!」

「(ピク…)」

「あれは芹沢さんの理想のラーメンではなかったにも関わらず売上を支え、
 それによって淡口らあめんを磨き、様々な期間限定ラーメンを作ることができました!」

って、そんな定番ラーメンのお手本として、「芹沢さんの濃口らあめんみたいなの作りましょうよ!」と言い出した小宮山さん!
それ原田にとっては特大の地雷やろ!
濃口らあめんって、原田と芹沢サンと決別するきっかけになった忌まわしきラーメンだというのに!



あれ食った時の原田の表情こんなんでしたからね…
ひたすらに芹沢サンへの失望と怒りを感じたラーメンであり、いくら世間には受けたとはいえ、
これほど原田が忌み嫌っているラーメンを参考にしろというのは…

「あれを参考にして原田さんも…」

「小宮山ぁ!!」

「え…?」

「芹沢は芹沢!!俺は俺だ!!」

ってうわああああ原田ブチ切れたー!!
あかんかったんや!やっぱり濃口らあめんのことだけは軽々しく原田に言っちゃいけなかったんや!
これまで原田と小宮山さんはいい感じにやってきましたが、いきなり雰囲気最悪になってしまいましたね…

それと今の原田を見ていて思うのは、俺が予想してたよりもずっと真剣にラーメン作りに取り組むつもりなんだなってことですね
てっきり俺としては、金でも稼ぐために今度の店はテキトーにやるつもりなのかと思ってましたが
原田の中には今でも譲れない一線があって、その一線を超えてしまうと激しく怒り出してしまうくらい
ラーメン作りに対する強いこだわりと情熱が今でも滾っているんですね…
なんていうかすごい真面目な奴だよな原田…たとえ万人受けするラーメンでもそれが妥協の産物だったら絶対に許せないってことだろうしな

そんな原田が万人受けするラーメンを作ろうと思ったら、一体どんなものが出来上がるのか見ものですが
これって芹沢サンが以前から言ってた「万人の形式」に踏み込む話になるんでしょうかね



万人の形式に関しては、この作品を通して芹沢サンが追求していきたいテーマとして掲げているわけですが
でもこれまでの話だと、「これが万人の形式だ!」みたいに具体的な成果が出た様子はほとんどなかったわけですよね
しかし今回の原田に関しては、「万人受けするラーメンをこれから作る」という風に強い意識を持っており
それでいて原田はラーメン作りに一切妥協しない男であり、作中で最高レベルのラーメン作りの腕を持っているわけですから
一体どんなラーメンを作るのかメチャクチャ興味ありますね…

「自分の作品ではなく万人の形式を作る」っていう芹沢サンのテーマにしても、
原田が今まで作ってきたのは自分の作品、しかしこれから作るのは万人の形式っていう風に
まさしく芹沢サンのテーマそのものの境遇にいるのが原田だと思うので
この原田編はらーめん再遊記においてすごい重要な話になるかもしれませんね…次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第87話



さてそれではらーめん再遊記87話の感想ですが、今回の話は芹沢サンが「麺屋しんかいざん」というラーメン屋を訪れるという内容になってましたね
どうやら芹沢サンにとっては以前からなじみのある店らしく、なんならこの店の始まった時期が芹沢サンの店と同じって縁があるみたいです
つまり芹沢サンからしたら同期のラーメン屋ってことか。なるほど同期…同期のメンバーね…
やめろ今同期のメンバーの話は俺に効く!(えー

(看板メニューは鯛だしを使った醤油ラーメンだったな…上品かつ端正な味わいでなかなかの出来だった…)

「醤油ラーメンお待ちどおさま!」

(…なんだ?名前こそ同じだが、見た目が全然違うぞ…
 味も別物だ…鯛だしというウリのあった昔に比べて、どこかで食ったような味…)

って、そんな麺屋しんかいざんのラーメンですが、昔に比べてすっかり変わってしまっていると語る芹沢サン。
昔は鯛だしという個性を生かしたラーメンを作っていたのが、今となっては個性を捨ててどこかで食ったようなラーメンを作っているという…
それだけ聞くと、こだわりを捨てて落ちぶれてしまったラーメン屋のように聞こえますが…



しかしこの店、落ちぶれるどころかむしろ大繁盛しており
今のラーメンを求めてやってくる客で店内は溢れかえっていたという…
マジか…以前よりも平凡なラーメンを作ることで逆にそれが客にウケたってことか

結局のところ一般人たちが求めているのは、定番のよくある味わいのラーメンであって、変に個性的なラーメンじゃないってことなのか…?
まあ俺自身もまさにそういうタイプなんだけど…(えー
今までも感想書きながら俺は定番のメニューを食べて安心したいって何度も語ってきたしなあ。
世間的な需要もやっぱり定番の味の方が高くて、個性的な味っていうのはあんまり求められてないってことか

そんな中で原田は個性的な味を極めようとしていた男だから
こういった「定番の味で店を繁盛させる」って道とは真逆を行っているわけですよね。
原田自身、前回の話で「万人受けする定番のラーメンなんて俺に作れるんだろうか」って、個性を捨てた定番メニューの自信はなさそうだったし
やっぱり原田は今後もとことん個性を貫く方向に進むんじゃないかな
それこそが原田の持ち味だろうし、そんな個性を貫いた果てに誰もがうなるような新定番のラーメンを作り上げるって展開になるんじゃないかなと…

「すまん小宮山…ついカッとなってしまって…」

「僕の方こそ、独創性を重視している原田さんに向かって、芹沢さんを参考にしろなどと失礼なことを…」

「芹沢とは昔いろいろあってな…お前らにも悪かった。勘弁してくれ」

一方そのころ原田はというと、前回小宮山さんにブチ切れてしまったことについて「カッとなってすまなかった」と謝罪していました
ふむ、こうして自分の非を認めて謝るっていうのは好感が持てますね
原田ってチンピラに見えていいヤツ感がにじみ出てるよな

最初は原田のことうさんくさいヤツだと俺も思ってて、「金のために小宮山さんたちを利用する気なんじゃないか」とか予想してたけど
実際はそんなこざかしいことよりもラーメンへの純粋な情熱で動いてるようなヤツだから、
回を重ねるごとに原田の評価は俺の中で上がっていってますね

「ところで原田さん、今日からいくつかのラーメン屋をリサーチするわけですけど、僕としては…
 東京ガストロノメンと麺屋なでしこ!この2店は絶対に押さえておくべきだと思います!」



そんな中、売れているラーメン屋の研究のために、東京ガストロノメンと麺屋なでしこへ行こうと提案する和文!
米倉の店とゆとりちゃんの店じゃないですか!確かに2人とも作中でトップクラスの成功者なだけに
参考になる部分はありそうですよね。特にゆとりちゃんは365日の日替わりで創作ラーメンを出すとかいう化け物みたいなことやってるから
創作意欲の高い原田にはいい刺激になるんじゃないかなと…

「ああ、どっちも行ったことあるよ」

「えっ、そうなんですか?」

「前にちょっと機会があってな…」

ってもう行ったことあるんかい!!
てっきりこれから行って、ゆとりちゃんの技術をラーニングする展開かと思ったらなんやねん!
それともあれなんだろうか、すでに行ったことがあるっていう原田の口ぶりからして
「あのレベルのラーメンなら俺はいつでも作れるぜ」っていうぐらい
もうすでにこの2人の領域を超えているのか原田よ!?原田ってこの漫画の最強ポジションかもしれないから
すでにゆとりちゃんすらも超えているかもって底知れなさがあるよな…次回に続く!



ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第88話



さてらーめん再遊記88話の感想ですが、前回ラストで話題に出てきた東京ガストロノメンと麺屋なでしこについて
行ってみた感想はどうだったかと原田に尋ねる内容となってますね。しかし原田の反応はなんとも興味なさげと言いますか
特に最後のコマの表情とか「つまらない店だったな。もう行かなくていい」とでも言いたげじゃないですか!

え、ちょっと!?そんなにアカンかったん!?原田にとってこの2つの店ってそんなに退屈だったの!?
東京ガストロノメンはともかく、麺屋なでしこは原田と相性いいと思ってたんだが…
なにしろゆとりちゃんが毎日新作ラーメン作ってる店なんで、原田の理想に一番近い店なんじゃないかとすら思ってたんだけども
原田的にはまったくそそられないような店だったのか…?まさかゆとりちゃん、毎日新作ラーメンを作り続けた結果
そろそろネタ切れ起こしてきたとか…?(えー

「すいません色々と連れ回しちゃって」

「いや、百花繚乱状態で面白かったよ。貝出汁ラーメン、鴨白湯ラーメン、スパイシー鶏濁麺、
 羊骨味噌つけめん、豚清湯ラーメン、山椒めん、昆布水まぜそば…
 とはいえ、俺が昔作ったり考えたことがあるものがほとんどだったな」

「ホ、ホントですか!?」

「ああ、だから発見というほどのものはなかったが…逆に自信が湧いてきたよ。俺はまだまだ通用しそうだ」

そして数日にわたり、和文オススメのラーメン屋を次から次へと回ることになった原田でしたが…
なんと原田的には「どれも作ったことあるラーメンだな」って感じで、
「最近のラーメンってスゲー!」みたいな新しい発見は得られなかったようですね

マジかよ原田のやつ、どんだけ色んなラーメン自分で作りまくったんだよ…
こうなると麺屋なでしこに興味を示さなかったのも、ゆとりちゃんの作る新作ラーメンすら「俺が前に作ってたのと変わらんな」ってレベルだったってことなんだろうか
うーむ…これまで原田が自分と違う絶品のラーメンだって認めたのって芹沢サンの淡口らあめんだけですよね
そう考えると芹沢サンって唯一無二の原田のライバルってことになるんかな…他の奴らはみんな「俺の作れるラーメン」しか作ってないっていう。

「原田さん、あちこち食べ歩いて自信が湧いてきたそうじゃないですか」

「まあな。あんなんでいいなら、お前が言ってた期間限定ラーメンや不定期の創作ラーメンはなんとかなると思う。
 ただ…万人受けする定番ラーメンを作るってのは気乗りがしなくなってきたな」

「え、どうしてですか?」

「話によると…まず家系と二郎系が大人気、次にハイスペック醤油ラーメンやネオレトロ系が広がってきてるんだろ?
 つまりはコッテリ&ボリューム系と、昔風の中華そばが主流になってるってことで、これじゃあ90年代と大して変わらねえ。
 状況が変わってんなら、俺なりの万人受けにトライしてみてもいいかと思ったんだがな…」

ってそんな中、世間の状況を知ったことで万人受けのラーメンについてはやる気なくなってきたと言い出した原田!
そ、そんな!あんたの作り出す万人受けラーメンがどんなのか楽しみにしていたのに!
一体どうして…と思ったら、原田いわく今の世間で万人受けしているラーメンというのは
家系や二郎系のようなコッテリ&ボリューム系、そしてハイスペック醤油やネオレトロといった昔風の中華そばとのことで
「そんなのは何も新しくないからつまらん」と思っていたという…

うーん…言われてみれば確かに、家系や二郎系ってずっと前からあるラーメンだし
ハイスペック醤油とかネオレトロっていうのは、昔なじみのラーメンを今風にアレンジしたものだから
以前からあるラーメンの延長線上でつまらんってことなんでしょうかね

原田が作りたいラーメンって、あっと驚くような斬新なラーメンだろうから、
以前から馴染みのあるラーメンをそのまま出してたり、多少アレンジした程度のものなんかに興味ないってことか
これはまさにあれですね、以前の芹沢サンが藤本クンに言っていた
「既存のラーメンをチマチマと改良したところで何も新しくない」
っていうのと同じ感情を持ってるんだと思います

こうなるとやっぱ芹沢サンしかおらんて!
原田を満足させてくれる相手は芹沢サンしかおらんわ!
「もっと新しく独創的なラーメンを作れるっていうんですか!?」「勿論だ」
とドヤ顔していた芹沢サンが原田とぶつかり合うぐらいしか、原田が満足するような方法はないんや!

「なるほど…でしたら無理にとは言いませんょ。
 それに、ある物件の話がうまくまとまれば、万人受けとか考えなくても大丈夫かもしれませんし」

ってアレー!?なんか話が意外な方向に!?
俺が芹沢サン芹沢サンとわめいていた間に、「別のいい方法もありますよ」と新たなアイデアを出してきた小宮山さん!
それによると「ある物件の話がまとまれば万人受けとか考えなくても大丈夫」ってことですが…
え、なにそれ、そんな魔法のような物件の話があるっていうんですか!?



原田や和文は、いきなり物件とか言われてもとピンときていないようですが、
小宮山さんとしては相当な自信があるようで、ニヤァ…と無言で笑みを浮かべてますね
これは小宮山さんの言うように、物件で解決する流れなんだろうか…俺としては原田の作る万人受けラーメンに期待してただけに
「え!?物件で解決すんの!?」って意外な気持ちになる展開だな…次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第89話

さてらーめん再遊記89話の感想ですが、前回ラストで小宮山さんが秘策として語っていた物件が今回お披露目となりましたね
この物件を使えば繁盛間違いなしとのことでしたが…いやちょっと待ってくださいよ!
ただのさえないビルにしか見えないんだが!?
原田の反応にしても、「こんなボロビルで店を…?」って言ってるし、マジでさえないボロビルって感じの物件ですが…

「最近、ここの4階の店舗が空いたそうでして」

「4階!?おいおい小宮山!4階なんて客が来るわけねぇだろ!?」

「エレベーターもないみたいじゃないですか…」

ってさらに、そんなボロビルの4階で店を出そうと言い出した小宮山さん!
ちょっと待ってくださいよ!ビル4階でエレベーターなしの物件っていうと
以前ゆとりちゃん達が大苦戦したことのあるクソ物件じゃないですか!

 

その時の様子がこれですよ、前シリーズのらーめん才遊記3巻のエピソードで
エレベーターなしのビル4階で店を出しているラーメン屋を繁盛させようとしたものの
「わざわざ4階まで登ってラーメンを食べに来てくれる客なんてめったにいない」という問題を克服できず途方に暮れてしまい
最終的に「ラーメン屋じゃ無理だから居酒屋にしようぜ!」って居酒屋に改造することで解決した
っていう話だったんですよね



つまりこの時、ゆとりちゃん達は「4階の居酒屋」なら繁盛させることはできたものの
「4階のラーメン屋」を繁盛させることは出来なかったんですよね
居酒屋の力でどうにかしたもののラーメン屋では無理だったっていう、そんなゆとりちゃん達ですら克服できなかったクソ物件を
「この物件なら繁盛確定ですよ!」って持ってきただとォ!?
どういうことやねん小宮山さんよ!繁盛なんてものとはほど遠いクソ物件としか思えねーぜ!

「確かに普通なら有り得ませんが…
 実はこのビル、食い道楽なオーナーさんの方針で、個性的かつ美味しい飲食店ばかりを集めてるんですよ。
 このビルでの繁盛を足がかりにして名店に成長したお店も多く、食通の界隈では隠れた聖地として知られているんです。
 つまりここのお店なら、4階とか関係なく料理さえよければ集客が保証されるってことです!」

がしかし、今回のビルには普通のビルとは違う特徴があると語る小宮山さん。なんと食通にとっての聖地として知られているほど
一味違う名店が集められたビルであり、4階だろうとなんだろうとグルメ好きの客がぞろぞろ来てくれるという…
うーむ、そんな特殊なビルだったとは。要するに普通の客は4階のラーメン屋になんて来ないけど
物好きな客だったら来てくれるということで、このビルはそういう物好きなグルメの客が大勢集まる聖地だってことですね

それと、前回小宮山さんは「この物件なら万人向けなんてことを気にしなくていい」とも言ってましたが
その理由っていうのもやはり、主な客層が物好きなグルメ達だからってことですかね
万人向けっていうのは一般人の食べやすいものだろうし、ここでは主な客層が物好きなグルメ達だから
万人向けとか気にせずレベルの高い味を追求すれば評価されるってことだろうか



そんなビル4階の物件について、オーナーのおじさんに案内してもらいながら見て回ることになった一同。
オーナーのおじさん曰く、この4階では前までトルコライスの店をやっていて
あまりの繁盛ぶりに客が入りきれなくなって移転していったんだという…
マジか、つまりここの4階で大繁盛してたって実績がもうすでにあるわけだ
そうとは知らず「繁盛とはほど遠いクソ物件」とか言って申し訳ありませんでした(えー

「空き店舗が出たら小宮山くん達に相談することにしてるんだけど…原田くんのことを聞いて、二つ返事でOKしたよ」

「えっ」

「一発OKなんて初めてのことですよ、普段は候補をいくつか挙げてから絞り込むんですけど…」

「それは、なんでまた…?」

「実は僕ね、1度だけ麺窟王で食べたことがあるんだ。
 その時は鹿の骨を使った鹿白湯ラーメンが出てきてね、あんなの初めてで驚いたしすごく美味しかったよ。
 ところが、しばらくしてまた行ってみたらお店はなくなっていた…」

「面目ないです、どうにも客が入らなかったもので…」

「もっと早く再訪してウチに誘うべきだったと後悔したよ。
 麺窟王みたいな店を応援したくてこのビルをやってきたのにって…」

そんなビルのオーナーですが、かつて原田のラーメンに魅了された過去があったようで、
原田の店が潰れたと聞いた時はたいそう悔やんだんだとか…
だから今回、繁盛すると評判の聖地を原田に喜んで提供してくれたというわけか



そんな話を聞いて赤面照れ顔になってしまう原田。照れ屋かよ原田!
原田のやつ、人間味のある部分がどんどん出てくるなおい!
もはや初登場時の荒みきった暴君みたいな雰囲気すっかりなくなったな!



「だから原田さんが復活するというのは本当に嬉しい。あなたさえよければ、今度こそここで麺窟王をやってほしいな」

「(じわ…)あ、ありがとうございます!ぜひやらせていただきます!」



って、オーナーからの温かい話を聞くうちに、感激のあまり目に涙を浮かべて深々と頭を下げる原田!
えっ、ちょっ、原田お前、人間味があるって言ってもそこまで行っちゃうと
なんか逆にわざとらしく感じるんだが!?(えー

あの原田がここまで感激する…?あの荒みきった暴君のようだった原田が…?
って、俺としてはなんか逆に引っかかるシーンに思えてきましたね。これで本当に感涙してるんだとしたら
俺が無駄に勘ぐってる冷たい奴ってことになってしまうわけだが…(えー

「恩に着るぜ小宮山、これ以上ない物件にオーナーじゃねえか!さすが飲食店再生師!」

「いやいや、麺窟王が凄かったからこそですよ。
 さて物件も決まったことだし、肝心のラーメンについても相談したいんですけど…
 これは昔、僕が麺窟王で食べたラーメンの数々を書き記しておいたノートです」

「これは貴重な記録ですね〜」

「わざわざこんなの書いてたのか?どうかしてるぜ」

「そんなぁ」

「まぁ助かるけどな…俺は忘れてるラーメンも結構あるし、ただ昔の遺産で勝負するようなことはしたくねえな。
 これは似たようなことをしないための戒めにさせてもらうよ」

って、店で出すラーメンについて相談しようと、過去に原田が作ったラーメンをまとめたノートを手渡した小宮山さんですが、
しかし原田は「わざわざ書くほどか?」とさっぱり興味を持ってないようで、せいぜいこんなラーメンとは同じものを作らないようにするという
ネタ被りを避けるような確認程度にしか使う気はないという…なんか大丈夫か原田のやつ?
このところ「俺はこんなラーメン作りたくねえな」とかそんなことばっかり言ってる気がするんだが?
ちゃんと作りたくなるようなラーメンはあるのか…?どうも不安になってきたぜ…

「昔も今も、俺のやりたいことは変わらねえ。
 ラーメンの可能性の追求だ」



そんな中、ビシッとした表情で自分のやりたいことを語る原田でしたが…
なんか言ってることふわふわしてるんだよな…(えー
具体的にどういうラーメンが作りたいって話が出てこないから、実際どうする気なんだろう…って不安がつきまとうというか
あと和文がなんかアホっぽい反応してるのも気になりますね、まんまと乗せられちゃった奴みたいな、これはもう失敗するフラグなんじゃないですか!?
なんとも奇妙な不安がつきまとう状況になってきましたが、本当に大丈夫なんだろうか…



そんな一方で、芹沢サンと有栖サンのところに1人の女性が訪れていました。
この女の人はあれですね、今まで無職の原田と同棲して養ってあげてきた人ですね
それが麺窟王のことで相談したいことがあると、なぜか芹沢サン達のところへやってきたようですが…

「芹沢さん、有栖さん、どうか原田を助けてやってもらえませんか!」

「は…?」

って、なんだか妙に切羽詰まった様子で「原田を助けてほしい」と言い出した女の人。
やっぱり今の原田は順調に店が成功するような状況じゃないってことなのか…?
突然こんなことを言われた芹沢サン達は、なんで助けが要るのかわからずキョトンとした反応をしてますが…

「僕はラーメン評論家で現場の人間ではありませんし…
 それに原田さんには小宮山くんがついてるじゃないですか」

「小宮山さんでは多分ダメです」

ゲー!?こ、小宮山さーん!?
なんと女の人からアイツじゃ話にならんとダメ出しを食らってしまう小宮山さん!な、なんでや!小宮山さんの何がアカンのや!
小宮山さんは今回、繁盛間違いなしの物件を見つけてきてくれる働きをしてましたが、そんな働きをしてること自体が的外れだということなのか?
原田にはもっと別の形で関わるべきだったのか…?ともかく芹沢サン達は、女の人から詳しい事情を聞いてみることにしますが…

「…驚きました…まさか、あの原田さんが…
 小宮山くん達でどうにかうまくやってほしいですが、もし彼女の不安が的中してうまく行かなかった場合はどうしましょう?
 僕らに何かしてあげられることは…」

(原田に俺がしてやれること…介錯してやることぐらいか…)



ええええ!?介錯!?
なんと事情を聞いた芹沢サンは、深刻な面持ちでもう介錯してやるぐらいしかできないと言い出すことに!
そんなに手遅れなんか今の原田は!?何がそんなにアカンのや!?

俺としては、これまで原田を見てきて思ってたことは
こいつ作中最強ポジションで万人の形式を作り変えるほどのメチャすごいラーメン作るんやろなーとかだったから
完全に予想外れててすっかり困ってるんだが…(えー

うーむ…どうやら考えを改めなきゃいかんか…原田の何がそんなにダメで、どう介錯が必要なのかっていうと
とりあえず俺がひねり出した仮説は2つですね。まず1つ目は原田悪人説。
これまで原田は「意外と人情味のあるヤツ」という描写がされてきましたが、実はそれは演技で小宮山さんたちを騙しているというパターンですね
今回ウルウル泣いてたシーンで「ほんとに泣いてんのか?」と思ってしまったので、そういう可能性あるのかなと…
そんな悪の道に落ちた原田に芹沢サンが引導を渡すってパターンがこれです

ただ、原田悪人説の場合、「小宮山くん達だけでうまくやってほしい」って言ってる有栖サンの反応について
そんなこと言ってる場合なんか?って感じるというか、
起きると分かってる悪事を見過ごして「小宮山たちでなんとかしろよ」って、さすがにそれはないんじゃないかって思うんですよね…
自分で言うのもなんですか原田悪人説はぶっちゃけ可能性低そうだなと…(えー

なのでそれとは別に、2つ目の説についても語っておきます。
それっていうのが原田はもう作りたいラーメンが何も見つからない説。
今回見てて引っかかったのが、原田が今まで自分の作ったラーメンにすらまったく興味を持っていなくて
「あれも作りたくない、これも作りたくない」ってことばっかり言ってることなんですよね

じゃあどんなラーメンを作りたいんだっていうと、可能性を追求したいっていうふわふわした発想しか出てこなくて
もう原田にとって作りたいラーメンなんてないんじゃないかって思い始めたんですよね



「要するに、オマエには本当に作りたいラーメンがないんだよ!」
と以前芹沢サンは藤本クンに言い放ったシーンがありましたが
これと同じセリフを原田にも言うことになるっていうのが、原田を介錯するっていうことなのかなと。
思い返してみれば、店を潰してからの原田って自分のラーメンにも他人のラーメンにもひたすらダメ出ししかしてないんですよね

芹沢サンが屋台で出してたラーメンについては
「ひっでえもんだったな、あのラーメン!あれ考えたやつはとんだ詐欺師だぜ!」

自分で作った生姜焼きラーメンについては
「これぐらいのラーメンはしょせんウォーミングアップのお遊びだ」

多種多様なラーメン屋をあちこち食べ歩いた時には
「俺が昔作ったことがあるようなラーメンがほとんどだったな。あんなんでいいならなんとかなると思う」

最近売れている家系・二郎系ラーメン、ハイスペック醤油・ネオレトロ系ラーメンについては
「どっちのラーメンにも興味がねえし、そういうラーメンが幅を利かすのも嫌だ」

自分がこれまで作ったラーメンをまとめたノートについては
「わざわざこんなもの書いたのか?昔の遺産で勝負するようなことはしたくねえな」

っていう風に、もう全部のラーメンがダメだとか嫌だとか言ってる状態なので
マジでもう原田にとって作りたいラーメンなんてないんじゃないかと思うんですよ
ちなみに、まだ若かった頃の原田は、他人のラーメンを食べてメチャメチャ感激するシーンがあったんですよね



それがこのシーンです。芹沢サンのラーメンを食べて「スゲェじゃねえか!メチャクチャうめえよ!」って感激しながら食べていたっていう。
しかし今の原田は、こんな風にラーメンを食べて感激する気持ちをすっかりなくしてしまって
どんなラーメンを食べてもまるで興味が湧いてこないって状況になってしまったんじゃないかなと。



俺が特に気になったのは、この画像のゆとりちゃんの店と米倉の店に対してなんの興味も示さなかったっていう場面でして
なにしろゆとりちゃんや米倉っていうのは、芹沢サンに匹敵するほどハイレベルなラーメン屋のはずで、
特にゆとりちゃんは、なんなら芹沢サンを超えてるぐらいの域にいるはずなんですが
それに対しても興味を示さないってなると、もはやこの世のどんなラーメンにも興味がないって状況に陥ってしまったんじゃないかなと。

それほどまでに原田があらゆるラーメンへの興味をなくしてしまった理由としては、
原田の理想があまりにも高くなりすぎてしまったからだと思うんですよね
理想の高さがどこまでも高くなりすぎて、もはやこの世に存在するものすべてに満足できなくなってしまったっていう。

理想が高すぎるっていうと、たとえば婚活やってるおばさんが
若くてイケメンで背が高くて頭も良くてスポーツ万能でお金持ちで家事が得意で
友達が多くてでも私にだけ優しくしてくれる結婚相手が欲しいです
とか言い出したら、「理想高すぎるだろ…そんなやつ現実にいねえよ…」って思うじゃないですか
要するに原田はそんな状況になってしまったんじゃないかと思うんですよ

高すぎる理想を持つがあまり、もはや現実に存在するはずもないラーメンを夢見るようになってしまったっていう。
芹沢サンが言ってる「原田を介錯する」っていうのは、現実を無視して理想だけを持ってても仕方ないってことを
原田に実感させるってことを言ってるんじゃないのかな
なんか思ったより力説してしまいましたね、これで外れてたら俺の赤っ恥ですが、果たしてどうなるか…次回に続く!


・ラーメン再遊記の感想検索でここを見つけたので初コメント
 89話なんですけど……実は同じようなことを考えていました……
 原田さん、なんか『「創作ラーメン」の枠』に嵌ってるんじゃないかなって……何となくチラホラそんな節があるんですよね
 自分でラーメン界の世論を変えようとする気概に欠けているというか……
 「状況が変わってたら自分なりの万人受けにチャレンジしてみるのも〜」ってつまり自分じゃ状況変えられない、変えるつもりが無い事の裏返しに見えますし……
 あと気になるのは原田さんの中の芹沢さんのイメージは「濃口ラーメン」で止まってるから
 「淡口・極」も「濃口・解」も知らない、食べてないんじゃないかなって所ですかね
 再会のシチュエーションもある意味最悪だったし…… by コロ介

コロ介さんこんにちは、どうやら検索で初めてやってきてのコメントでしょうかね、ありがとうございます
らーめん再遊記の感想に共感してもらえたみたいで、原田と芹沢サンのメンタルの違いについて書かれてますね
言われて思ったんですが、原田と芹沢サンってラーメンに対する姿勢がまったく違うんですよね



たとえば芹沢サンは自分のことを
「俺は好きなラーメンを好きに作りたいだけのラーメン馬鹿だ!」と言っていたわけですが
それに対して原田っていうのは、
「俺にとってラーメンはもう好きとか嫌いとかじゃない…業みたいなもんだ…」と語っていて



ラーメンのことをもう素直に好きと言えないような状態になってしまったと思うんですよね
これが2人の大きな違いというか、芹沢サンって割といろんなラーメンを美味い美味いって食ったりすることがあって
たとえば安物のチェーン店でタンメン食った時や、安物の袋麺でチャルメラ食った時も美味いって言ってたわけですが



原田はこんな風に「このラーメン美味いわ」ってことを全然言えなくなってしまったように思うんですよね
どのラーメンを食べてみても「こんなラーメンは気に入らねえな」みたいに、すっかり満足できなくなってしまって
純粋にラーメンを好きだった時の気持ちを取り戻せなくなってしまったという…



昔の原田なら「メチャクチャうめえよこのラーメン!」と素直に言えていたのに
今ではそれが言えなくなるほどに変わってしまったから
「もう原田は介錯してやるしかない」と芹沢サンに言われるようになってしまったっていうことなのかなと…
まあ、これだけ熱心に語っておきながら外れてる可能性もあるんですけどね(えー
それが展開予想の恐いところだよな…原田のことはかなり頑張って予想したから、せめてカスッてるぐらいには当たっててくれると嬉しいんだけど…

ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第90話



さてらーめん再遊記90話の感想ですが、今回の話は原田達のところに芹沢サンがやってくる回となってますね
原田へ引導を渡すという考えがあるためか、ニヤニヤと不敵な笑みを浮かべながらやってきた芹沢サン。
それに対して原田はめっちゃ嫌そうな顔してますね
まあ過去にケンカ別れした身だし、芹沢サンの顔を見るのも嫌だっていうくらい毛嫌いしてるってわけか

「なんの用だ」

「そう怖い顔すんなって。今度、月刊街食通信という雑誌で90年代ラーメンの特集をやるそうでな。
 俺や有栖くんも関わることになったんだが…原田、その誌面上で俺と創作ラーメン勝負をしろ」

「なにぃ…?」

「20数年もの間、お互いにモヤモヤした思いを抱え続けてきたわけだが、
 つまるところラーメン屋の優劣はどっちが美味いか不味いかだ。白黒はっきりさせようじゃないか」

そんな芹沢サンですが、ラーメン雑誌の企画を利用して俺たちでラーメン勝負しようぜと原田に持ちかけてますね
ふむ、原田に引導を渡すためにはまず対決の場を用意する必要があるから、そのために雑誌の企画を使おうってわけか
この話に原田が乗ってくれれば、芹沢サンとしてはしめしめといった感じですが…

「なんなんだその子供じみた理屈は?何を企んでるのか知らんが俺は忙しいんだ」

「時間がないなら、新生・麺窟王のラーメンをそのまま出してくれればいい。とうぜん自信作なんだろ?」

「断る」

「いい宣伝にもなるぞ、なにせニューウェイブ系の頂点に君臨するカリスマと、
 25年ぶりに復活する天才による因縁の対決だからな」

「バカバカしい。そんな茶番に付き合えるか」

って、まったく芹沢サンの誘いを受ける気がない原田!
ここまで相手にする気がないとは!?芹沢サンとしては完全に思惑が外れた形ですな
それにしても、「店で出すラーメンをそのまま作るだけでいいんだぞ」と言っても
それでも嫌だとまったく作る気がないとは…前々から気になってることなんですけど、原田ってほんと
この店でどんなラーメンを出すのかまったく見えてこないですよね
そこが原田のことで一番妙な部分なんだよな…もう店を出す寸前まで来てるというのに、肝心のラーメンがまるで見えてこないっていう。

「小宮山はどう思う?」

「えっ?まあ確かに…飲食業界に強い影響力のある月刊街食通信を舞台に、
 原田さんが芹沢さんに勝ったりしたら、新生・麺窟王の大きな強みになりますが」

「だろ?もし負けても両者を立ててる記事になるだろうし、メリットは少なくないはずだ」

そんな中、原田に言ってもラチがあかないので小宮山さんへと話を振る芹沢サン。
すると小宮山さんは、「確かにメリットのある勝負ですよね」と、損得からあっさりと芹沢サンの話に賛同してますね
これ絶対「小宮山ならこう言うだろう」って見越して話振ったよな芹沢サン…小宮山さんって扱いやすいやつなんやな…(えー

「なんでそうも食い下がる?まさか勝負にかこつけて、俺を裏切った罪滅ぼしでもしたいのか?」

「罪滅ぼしだと?そりゃ、あべこべだ…俺はお前を罰してやりたいんだよ」

「なに…?」

「確かに昔、俺は理想を曲げて妥協し、お前は理想を貫いた。だが結局それからどうなった?
 
俺は濃口らあめんで稼いだ金で、淡口らあめんという理想を磨き、数多の創作ラーメンをも生み出した。
 店は繁盛し天才ラーメン屋と称えられ、尊敬と羨望を一身に集めた。まさに勝ち組だ。
 対してお前はどうだ?麺窟王が閉店してからの25年間、女に食わせてもらいながら遊んでただけだろう。
 毎晩タダ酒を飲んでは、麺窟王時代の自慢話でもしてたのか?結構なご身分だな」

って、まだ勝負に乗り気じゃない原田に対してめちゃめちゃに煽り始めた芹沢サン!
「25年も無職でタダ酒飲んでただけの分際で何を偉そうにしてるわけ?」
と、原田の痛いところをグサグサと突いていくことに!こ、これは…どうにかして原田に火をつけようと、わざと憎まれ口を叩きまくってるようですな…

「賢明な現実主義が勝利し、愚かな理想主義は敗北した。
 結局これが俺とお前の間にあったことの全てだ。
 なのにお前は俺を汚い商売人のようにみなし、
 自分はピュアなアーティストのつもりでいるようだが…片腹痛い。
 お前はただの負け組!ただのクズだ!」

「…芹沢ぁぁっ!!この野郎っ!!ブッ殺してやる!!」



って、そんな芹沢サンからの挑発にキレまくる原田!完全に頭に血が登ってしまった結果、
「芹沢ブッ殺す」という気持ちにかられて、芹沢サンを叩きのめすために勝負を受けることに!
勝負を受けさせることにはどうにか成功しましたが、その代わり原田との関係はますます険悪になってしまいましたな…

「原田さんとそんなことに…」

「ああ…」

「おそらく、つらい役回りになりますね…」

「仕方ないだろう…これは俺がやるしかない」

ともかく原田と勝負する流れを作った芹沢サンですが、わざわざ憎まれ役になり、さらに原田に引導を渡すという役目を担うのは
さぞつらいだろうと有栖サンから言われることに。しかし芹沢サンは、「つらくても俺がやるしかない」と覚悟を決めているようですね
芹沢サンがここまでして原田に引導を渡そうとしているのはなんなのか…

とりあえず俺の仮説としては、「原田悪人説」「原田にはもう作りたいラーメンが見つからない説」がありましたが
俺としてはまだどっちの可能性も捨てきれないなぁと思ってるんですよね
まず原田悪人説の方は、芹沢サンがあれだけ原田に引導を渡そうとしてることが根拠になりうるというか
「原田はもう悪人だから終わらせてやるしかない」っていう覚悟の行動のようにも見えるし

その一方で、原田にはもう作りたいラーメンが見つからない説についても、今回気になるシーンがあったんですよね
それが「新生・麺窟王のラーメンをそのまま出すだけでいい」「断る」って原田が勝負を断ってた場面で、
新しい店で出すラーメンをただ出すだけでいいと言っているのに、それすら断るっていうのは
原田はまだ店で出すラーメンが決まってないんじゃないかって思ったんですよね

今までも原田は新作ラーメンについて、具体的にどんなものを作るのかまったく見えてこない状態が続いてましたが
今回もまた勝負を断り続けて、新作ラーメンを作る素振りをまったく見せなかったので
原田には作りたいラーメンが見つかってないんじゃないかなと…

ただ、その部分は原田悪人説の根拠にもなるというか、
もしも原田が新作ラーメンなんて作ろうとも思ってない悪人だったとしたら、
やっぱり新作ラーメンの話題をはぐらかして勝負を避けようとするだろうなと思ったので、
本当に原田が何を思ってるのかはまだ俺にもわからない状態ですね

いやこの原田編めっちゃ面白いわ
いったい原田が本当は何を思っているのかってことが、いい感じに謎に包まれてて
その部分をあれこれ考えながら読むのが楽しいっていうかね。正直らーめん再遊記の中でも一番好きなエピソードかもしれん
あれだけ迷走してたカップラーメン編の直後にこれが出てくるってすごいよな(えー
一番ダメだと思ったエピソードの直後に一番いいエピソードが出てきたって感じだわ

「ところでニューウェイブ系サバイバーの件だが、あれからどうなった?」

そんな原田の話から話題が変わって、有栖サンにニューウェイブ系サバイバーとやらの話を降る芹沢サン。
どうやら、かつてニューウェイブ系ラーメン屋として繁盛した店が、今どう生き残っているのかということを調査する話のようですね
芹沢サンも有栖サンも、最近はそれをテーマにして調査を進めているようで…

「ふむ…味に関係なく、駅近などの好立地の店は高確率で生き残ってるな。
 逆に立地が悪いと、かつて繁盛していた個性的でうまい店でも閉店しているケースが多い…」

「遠方からマニアがやってくるタイプのお店がそうですね。
 大抵のマニアは新店嗜好が強く、何回か行った悪立地の店には徐々に来なくなるものですから…
 芹沢さんが行った麺屋しんかいざんもそうでしたが、
 独創的だったラーメンをオーソドックスな醤油ラーメンに変えるなどして、
 周辺住民が普段使いする店に転換することで生き残ったと」

そんな2人の調査の結果、まず第一に言えることは
立地の悪い店はどこも潰れてるということで
駅から遠かったり立地が悪いと、物好きなマニアがやってくることはあっても、やがてそれは続かなくなってしまうようです

そんな状況になってしまった場合、マニア受けする個性的なラーメンよりも
周囲の住民に受けるようなオーソドックスなラーメンを作らないと生き残れないと…ちょ、ちょっと待ってくださいそれって
モロに原田達の店にぶっ刺さる話じゃないですか!?

なにしろ原田達がやろうとしてる店って、駅からクソ遠くて立地悪いわ、マニア受けしかしない個性的なラーメン作ろうとしてるわって
モロに店が潰れる条件をいくつも満たしてるような状態やで!?
やっぱ小宮山さんが持ってきたのはクソ物件だったんか!?(えー



そして今回ラストシーン、「今の時代って型にはまることの方が大事なんじゃね」という一言をつぶやく芹沢サン。
そんな一言を言いながら何か気づいたようで、もしかしてこの発想が原田とのラーメン勝負につながるってことでしょうか
やたら個性的なラーメンを作ろうとする原田に対し、芹沢サンはあえて型にはまったラーメンで勝負するみたいな…
一体どういう結果になるんだろう。早ければ次回あたりもうラーメン勝負が始まるんでしょうかね?次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第91話

さてらーめん再遊記91話の感想ですが、今回の話は店の開店準備が進む中で、肝心のラーメンはどうなのかと小宮山さんが尋ねる展開となってますね
いよいよ突っ込まれることになってきたな!「具体的にラーメンどうすんの」ということを!
それについて「ぼちぼち考えてる」と、今回もまたはっきりしない物言いをする原田ですが、
もうそんなこと言ってられる時期じゃないと小宮山さんに突っ込まれてしまいます

「原田さん…!もうオープンまであと2週間!その前に芹沢さんとの勝負もあるんですよ!?」

「俺を誰だと思ってる?アイデアの100や200、とっくに思いついてるよ」

って、「早くラーメン作れよ」という小宮山さんに対し、
「もうアイデアの100や200とっくに浮かんでるけど?」と余裕ヅラで返す原田!
何をお前できもしない強がり言ってんねん!(えー
本当はそんなアイデアなんかちっとも浮かんどらんのやろが!何を作ったらいいのかわからず苦しんでるっていう状態なんじゃねーのか!?



このニヤつきながら言ってる原田の態度、完全にただの強がりで虚勢を張ってるか
もしくはラーメンなんか最初から作る気ないかのどっちかだな…
例によって、「原田は作りたいラーメンが見つからない説」と「原田悪人説」のどっちかに見える場面ですね
この仮説もどっちか片方に絞るのがなかなか難しいよなー

「小宮山…麺窟王が閉店する最後の日、食ったラーメンを覚えてるか?」

「もちろんですよ!あれほどまでに独創的なラーメンは後にも先にも食べたことがありません!」

「俺はな…あれを超えるラーメンを作りたいんだ。すまんがもう少し時間をくれ」

そんな中、以前の店が閉店する最後の日に作ったラーメンについて触れる原田。
あのラーメンはもはや究極の出来ばえだったと色んな人が言っていますが、
しかし原田はそんな究極のラーメンすらも超えたいと思っているようですね

ただ…それを超えるアイデアなんてものはこの世に存在しないと俺は思うんですよね
それこそが「原田は作りたいラーメンが見つからない説」のキモとなる部分なので
この部分にこだわっている原田の様子からして、やはり作りたいラーメンが見つからない説の方が有力って感じかな



って、ここで場面変わって近所に新しくできたラーメン屋を訪れていた芹沢サン。
「拉麺みずとり」という店のようで、どうやら見た目にこだわったラーメンを出しているようですが…

「これじゃあダメ!ちゃんと麺が揃ってないよ!」

「あっ、すいません」

(おいおい…いつまで麺を揃えてるんだ?そんなことをしていたら麺の表面は荒れるし、スープも濁ってぬるくなる…
 なっ、今度は具の盛りつけ指導をしてやがる!もう麺があがって3分は経ってるぞ!?)

そんな拉麺みずとりですが、見た目にこだわるあまり「それじゃあ味が落ちるだろうが!」っていうくらい
仕上げにモタついてしまう欠点があるみたいですね。芹沢サンとしては「仕上げなんかいいからさっさと持ってこいよ」と
だいぶイライラしてしまっているようで…

(案の定ぬるい…チンタラしてるからだウスノロどもが!麺全体もくっつき気味…
 麺同士が密着するような盛り付けの場合、グズグズしてるとこうやってくっついてしまう!わかれよそのくらい!
 うう…もう麺は伸びてブヨブヨ、濁ったぬるいスープと相まって、えもいわれぬマズさだ…)

そして実際に味わってみたところ、スープはぬるくて麺は伸びてると
すっかりマズい仕上がりとなっていたみずとりのラーメン。
見た目だけにこだわってて味はダメダメという、そんなラーメンになってしまってるようですが…

「フフ…勝負に出すラーメンが決まったぞ」

って、そんなみずとりのラーメンを食べたことで、勝負に出すラーメンは決まったとほくそ笑む芹沢サン!
一体どういうこと!?なんでこれでラーメンが決まるんですか!?
見た目だけにこだわって、スープはぬるくて麺も伸びてるというラーメンから一体何を掴んだっていうんだ…?
正直これに関してはまったくわからんな…



それから数日後、いよいよ原田との勝負当日となり、会場となる原田の店へとやってきた芹沢サン。
芹沢サンとしては準備万端のようで、仕込んできたスープやらを部下の男たちに持たせてますね
審査員のメンバーたちもすでに揃っており、あとは原田を待つだけとなりますが…

「…あのバカ遅いな。約束の時間はとうに過ぎてるのに」

「お疲れさまです、原田はどこに?」

「まだ来られてないですよ」

「え…?あの人ゆうべ、店に泊まり込んで勝負の時間ギリギリまで試作するって出て行ったんですけど…」

「…それは変ですね、さっきの私の荷物を運び込むまで、厨房に調理器具は一切なく冷蔵庫もカラ…
 試作していた形跡などまったくありませんでしたが…」

って、お、おい!?原田のやつ勝負バックレて逃げ出したんか!?
約束の時間になっても現れず、この店で試作すると嘘をついて行方をくらましていたとは!?
マジかよここにきて原田悪人説が有力になるのか!?(えー

原田悪人説、さすがに可能性低いだろと思ってそろそろ否定される流れかなと思ってましたが
まさか逆にその説が濃厚になってくるとは…嘘だろ原田…



もしくはこの不穏なムードは、わざと悪人説へと思わせるようなミスリードで、
原田は今も新しいラーメンが思いつかずに苦しんでいるとか?そっちの可能性も捨てきれないんだよな…
いやーマジで悪人説と作りたいラーメン見つからない説の両方捨てらんねえ!
まさかこれほど話が進んでも両方の説が残り続けるとは。原田の真意がなんなのかっていうのは、この原田編の一番の謎だな…
いよいよ次あたりでそれが明らかとなるんでしょうか。次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第92話



さてらーめん再遊記92話の感想ですが、今回の冒頭は原田と親しい柴崎さんが原田について語ってる場面から始まってますね
それによると、なんと原田は店を復活させようとしては挫折することを25年間もひたすら繰り返していると…
マジかよ復活しようとしたのは今回が初めてじゃなかったのか!?何度も何度も同じように失敗してるっていうのは予想してなかったな

「ここ10年ほどは私もその顛末に立ち会ってきましたが…
 今回原田がその気になったのは、東京ガストロノメンと麺屋なでしこという
 二軒のラーメン屋に行ったのがきっかけなんです」

『びっくりしたぜ!二軒とも実験的で尖った創作ラーメンを出してんのに大繁盛してるんだ!
 あんな連中が現れてくるとは、ようやく時代が俺に追いついてきたんじゃねえか?』

「と、今こそ麺窟王の復活の時だと張り切りだして…」

さらに今の原田がやる気になった理由は、米倉の店とゆとりちゃんの店に行ってメチャメチャ感動したからだと…
マジかよ原田のやつ、あの2つの店のことそんなに好きだったの!?
何話か前にその2つの店について語った時は、まったく興味なさそうなツラをしてましたが
これ必死に興味ないフリしてただけってこと!?(えー



「あの2軒をそこまで評価してたんですか…」

「僕、原田さんから行ったことあるとは聞いてましたけど、あまり話したがらなくてさほど評価してないのかと…」

「ひねくれ者の見栄っぱりですからね。他のラーメン屋さんに触発されたなんてきっと言いたくなかったんですよ」

そして原田が必死に興味ないフリをしていた理由については、「ひねくれ者の見えっぱりだから」と説明する柴崎さん。
マジかよ原田、あんな無気力そうな顔をして一生懸命見栄を張ってたんやな…(えー
そういえば原田のやつ、新作ラーメンの進み具合は大丈夫かと聞かれた時も
「アイデアの100や200はとっくに思いついてる」とか強がり言ってましたっけ
あれとかまさに見栄っぱりな部分そのものだったんや!



「で、原田は小宮山さんに協力をお願いしたわけですけど…実はこれっていつものパターンなんです…」

「え?」

「再起を決意してどなたかに協力を仰ぐと、みなさん天才の復活だと大盛りあがり…
 でも土壇場になると、あの人はいつもある理由から投げ出してしまうんです」

「ある理由…?」

「原田はずっと麺窟王が閉店した日の最後のラーメンを超えようとしてきましたが…
 いつもそれは果たせず、今回もまたダメだったんでしょうね…」

そして原田が失敗するいつものパターンとは、協力者に頼んでワイワイ盛り上がりながら復活を目指すものの
かつて店を畳んだ日に作った「最後のラーメン」だけはどうしても超えられず、いつもそこで挫折してしまうと…
なるほど、ここだけは俺の予想合ってましたね
原田の中に最後のラーメンを超えられるようなアイデアはないんだろうっていう。とりあえずそれが合ってたのは安心だわ

「あの、ちなみにその最後のラーメンとは一体どんなものだったんですか?」

そしてここで、原田の作った最後のラーメンが一体どんなものだったのかと触れられていくことに。
俺もそれずっと知りたかったけど、あえて語らないのかなと思ってたから、今回いよいよ明かすことになったのは驚いたな
 
 

まず見た目についてはこんなような…ってなんやこれ!?
スープも麺も見えないような変な姿しとる!?パリパリの謎の物体にネギが乗ってるのか…?
うーむ、形からして普通のラーメンとはまったく違うものを作ったってことか。独創性にこだわる原田が究極を目指すとこうなるんやな

『こ、これは…?どんぶりが皮で覆われて…』

『それは皮じゃない。麺だ』

そしてパリパリの謎の物体についてですが、どうやらこれが麺だということで
これを少しずつ破りながら食べていくようです



そして麺の下にはスープと具が隠れており、それで麺に味付けしながら食べるってことみたいですが…

『う…美味い!!確かにこの味わいは中華麺そのもの!!
 モチモチした食感はすいとんやひっつみなども彷彿とさせるが…
 この独創性は、すいとん風ラーメンのような形容ではとても足りない!!
 すこぶる荒々しく野趣あふれる食体験は、未だかつてない美味領域へといざなう!!
 これは凄いですよ!ラーメンの可能性を突き詰めた、いわばラーメンの極北です!!』

そんな最後のラーメンを食べたことで、ひたすらにベタ誉めしていた有栖サン!
有栖サンといえば、絶品のラーメンを食べると大仏顔になるのが特徴ですが、この時は大仏顔になってないんですね
これって何か意味があるんだろうか、大仏顔になることを忘れるほどに美味かったとか?



「それほどのラーメンを生み出してしまったために、原田さんにとっては重い枷となってしまったわけか…」

「原田は…逃げたと言っても柴崎さんのところには帰ってきますよね」

「は、はい、今までを思えば、たぶん2〜3日もすれば帰ってくるかと…」

「改めてあいつに会わせてください。私のやることは変わらないので」

そして現在の原田の行方ですが、どこに行ったかは分からないけど2〜3日もしたら帰ってくるだろうとのことで
わりとすぐに帰ってくるんだなあいつ!?(えー
てっきり行方をくらまして、もう二度と戻ってこないぐらいの大ごとになるかと思ったら!
2〜3日したらもう帰るってプチ家出じゃねーか!!(えー
原田のやついちいちやることがネタっぽくて面白いな

「そういえば芹沢さん、原田さんの最後のラーメンは芹沢さんも食べてるものだと思ってましたけど、
 あの時にはもう2人は決裂してたんですよね」

「食ってるよ」

「えっ?」

「俺が麺窟王の最後の客だ」

そして原田が最後のラーメンを出した時のことについて、その時には原田と決裂した険悪な関係だったものの
最後の客として食べに行ったことを語る芹沢サン。
最後のラーメンに最後の客ってなんかグッとくるフレーズだな
どうやらその時のやりとりにも何かドラマがありそうですが、原田と芹沢サンの関係はどういう結末を迎えるんだろうか?次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第93話



さてらーめん再遊記93話の感想ですが、今回の話は行方をくらました原田が近所の店で麻雀をやっていたとバレる内容となってましたね
ラーメンのことで悩んでるのかと思ったら麻雀やって遊んでたのかよ!何をしとんじゃいお前ってやつは!
そんないい加減な原田に小宮山さん達はカンカンに怒ってますが、そうやって怒られると「悪かったよ…」と反省した様子になる原田。

なんていうか、こうやって反省した感を出されると、もしかしたらまともな奴に戻れるんじゃないかって
ちょっと期待感を持っちゃうのが余計タチ悪いですよね(えー
いっそのこと、反省せずに開き直るようなクズだったら「あいつはもうダメだな」ってきっぱり見捨てられるものを
原田って完全なクズじゃなくてちょっと反省したりするから、ほっとけない奴って感じで見捨てられないというか…
こういうところがヒモとして生きる秘訣なんだろうな…(えー

「すまん。こんなことに巻き込んでしまって…お前たちには本当に申し訳ないことをした」

そしてさらに反省の言葉を口にして小宮山さんたちに詫びる原田。
原田め…こうやってまた「ほっとけない奴」みたいな雰囲気をビンビンに出しやがって!
いっそのことクズだったらさっさと見捨てられるものを!(えー
なんていうか、芹沢サンが「原田には俺が引導を渡すしかない」って言ってたのも、なんだかわかる気がするな…

そんな原田ですが、「原田が見つかったら俺の店に連れてきてくれ」と芹沢サンに言われていたために
みんなに連れられてしぶしぶ芹沢サンの店へとやってくることに。
フラフラしていた原田もいよいよ芹沢サンから引導を渡されることになるんだろうか

「まずは、この前の勝負で俺が出すはずだったラーメンを食ってもらおう」



そんな中、原田との対決のために用意したラーメンを自信満々な顔で出してきた芹沢サン!
もはや出した段階で「俺の勝ちだ」ってぐらいのすんごい得意顔してますね…
それほどまでに自信たっぷりなラーメンとは一体なんなんだろうか

「大きなドンブリのギリギリまで脂っこい醤油スープで満ち、麺も具もたっぷりでボリューミー…
 今まで芹沢さんが作ってきたような、上品で洗練されたラーメンとは一線を画すルックスですね」

「味の方は…」



そして肝心の味についてですが、各キャラの様子を見てみるとなんとも不可解な反応をしてますね
「ん!?」とか「あれ!?」とか妙な味わいに驚いているような反応がほとんどで、
「スープも麺も美味しい〜!」と素直に喜んでいるのは柴崎さんだけという…
なんだろう、柴崎さんだけが喜んでるところを見ると、ラーメンに詳しくない人にとっては美味しいけど
ラーメンに詳しい人間にとっては「なんだこのラーメンは」って言いたくなる品ってことだろうか。たとえば芹沢サンの濃口らあめんのような…

あと柴崎さんを見てて思ったのが、このラーメンがどんな味わいなのかはともかく
「美味しいーっ!」って素直に言ってくれる女子キャラいるのいいよね



これに関しては以前に、前シリーズの佐倉サンを引き合いに出したことがあって
ラーメンのことには詳しくなくても、こうやって素直に「美味しーっ!」って言ってくれる女子がいると
なんだか読んでて気持ちが明るくなるよなって思うんですよね

「…食ってられるかこんなもん!!」

そんな中、芹沢サンのラーメンに激怒して「食ってられるか!」とまで言い出した原田!
原田てめえって奴は!お前も少しは「美味しーっ!」って素直な反応ぐらいしろや!(えー
味がわかるのかなんだか知らんが勝負から逃げた負け犬が偉そうな口叩いてんじゃねーぜ!
お前みたいなトンズラ野郎はこのラーメンを美味しく食べてればいいんだよ!

・芹沢が作ったラーメンは「原田の最後のラーメンとほぼ同じもの、ただし麺がふつうの麺」だったんじゃないでしょうか
 だから原田の感想は「食ってられるかこんなもん…!」
 芹沢がやる介錯とはやはり「お前はラーメンじゃ無くてもいいだろ?」というものでは by M

そんな芹沢サンの作ったラーメンについて、「原田の最後のラーメンと麺以外は同じものだったんじゃないか」というコメントが来てますね
ふーむ…俺はどちらかと言うと、原田のラーメンより「芹沢サンの濃口らあめんに近いんじゃないか」と予想しましたが、どうなんでしょうね
その辺りのことは次回で明かされると思いますが、果たしてどんな意味を持つラーメンなのか…次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第94話



さてらーめん再遊記94話の感想ですが、前回芹沢サンの出したラーメンについて
「食ってられるかこんなもん!」と原田が激怒した理由が明かされる回となってましたね
そんな怒りの理由とは「スープにたっぷりと化学調味料なんか入れやがって!」ということだったという…

か…化学調味料!ここで出てくることになるのか!
料理漫画において化学調味料と言ったら、やけに忌み嫌われていて執拗に叩かれてきたことで有名ですよね
化学調味料なんて使った料理人はもはや罪人のようなものみたいにボコボコに言われまくるっていう…

俺としてはそういう風に化学調味料が叩かれてる姿っていうのは
Vチューバーが過激なアンチに叩かれてる時と同じ気分になるっていうかな…(えー
「なんでそこまで執拗に叩く必要があるわけ?」っていうぐらい叩かれすぎだと思うんだよな
そんな叩く側に原田も参加していたというのは残念ですよ。お前もVチューバーアンチだったのか原田よ(えー

「あんなもんならいくらでも作れるぜ!化調入りラーメンで勝負とは俺をナメてんのか芹沢ぁっ!!
 昔、化調をどっさりブチ込んだラーメンを「舌バカどもが大好きなやつ」とあざ笑ってたのはお前じゃね―か!」

「フフ、君子豹変というやつだ」

「なにぃ!?」

そして怒りが収まらない様子で芹沢サンに詰め寄る原田ですが、芹沢サンは動揺する様子もなく涼しい顔をしてますね
それにしても原田のやつ、「こんなラーメンで勝負とは俺をナメてんのか!」ってブチ切れてますが
お前そもそも勝負のラーメンすら作らずに逃げ出したくせに偉そうなこと言うなや!(えー
せめてラーメン作ってから言えや!原田のやつ自分が「逃げて捕まった負け犬」だってことをわかってるんだろうか

「昭和の時代、大半のラーメンは麺もスープもお粗末なもので、
 味の決め手は化学調味料というまさにB級グルメだった。
 それが90年代に入り、食材や調理法にこだわることで化調に頼らなくなり、ラーメンは大きく進化した。
 しかし今や、無化調にこだわる意味がどれほどあるだろうか?」

「あん?」

「化調は体に有害だという誤解や偏見は未だにはびこっているが、安全性での問題はない。
 あと、昔からよく「化調を使うとみんな同じ味になってしまう」と言われるが、これも単なる言いがかりだ。
 そういう連中は、化調入りなら醤油ラーメンでも味噌ラーメンでも同じ味に感じるのか?ありえないだろう。
 旨味の塊である化調はむしろ積極的に活用すべきだ」


そしてこれまでのラーメンの歴史を振り返りながら、化調に対する考えを語る芹沢サン。
どうやら化調がそもそも叩かれる理由になったのは、昭和の時代に
ロクな工夫もなく化調だけに頼ったラーメンがはびこっていたからっていうのが大きいみたいですね

しかし長い時間をかけてラーメンもずいぶんと進化し、さまざまな工夫がされるようになったことで
「化調に頼らないラーメン」が作れるようになり、さらに言えば
「化調を効果的に活用したラーメン」も作れるようになったと芹沢サンは考えているようです
そういう化調を効果的に活用したラーメンと言えば、以前のシリーズで
ゆとりちゃんのママが作ってたことがありましたね



そう、ゆとりちゃんとママとのラーメン対決の時に、ママが出してきたものが化調を効果的に使ったラーメンであり
この時すでに「化調を使うことは悪いことではない」ってことを作中で語っていたんですよね
芹沢サンもまた、その考えは同調していて
「自分も場合によっては使う可能性がある」という風に語っていたわけです



そういう「化調を使う可能性がある」と以前に言っていたのを
実際に使ったのが今回のラーメンだったっていう風に
以前からの読者は「ついにあの伏線回収が…!」って感じるラーメンでしたよね

「原田、かつて俺たちはどうして独創的だったり無化調だったりにこだわった?
 とびきり美味いラーメンを作りたかったからじゃないのか?」

「…」

「それらは手段でしかないのに、お前の中では目的化されて身動きがとれなくなった。
 お前はもっと独創的なものではなく、もっと美味いものを目指すべきだった。
 そして美味ければ、それが化調たっぷりのラーメンだろうが構わないはずだ」

「あ、あんなラーメンでいいというのか!?」

そして芹沢サンいわく、目指すべきものは美味いラーメンなのであって、
独創的だの化調が入っているかどうかだの、そんなことは関係ないと語ることに。
なんだかちょっと分かる気がするなぁ。さっきVチューバーのたとえを出しましたが
俺はネットの動画というのは面白いものを目指すべきなのであって
それがVチューバーだろうが生身の配信者だろうが構わない
と思うんですよ

Vチューバーがどれだけ出てこようが面白いならそれでいいと思っていて
Vチューバーへの偏見で「出てきただけでぶっ叩く」とか、そんなことはバカげてると思うんですね
ラーメンにしても、化調を使っていようが美味いならそれでいいってことで
化調への偏見で「使われただけでぶっ叩く」とか、そんなことをはバカげてるということなんでしょう

「あれだけ自由なラーメン作りをしていたのに、独創性に呪縛されて自由を失ってしまったとは皮肉だな。
 俺は今や、化学調味料を喜んで使えるほどに自由だ」

「う…」

「ラーメンへの情熱さえ失っていなければまだ救いはあるのではないかと思ったが、
 何も作れず逃げ出したことでよくわかったよ。
 お前はエセ夢追い人の中高年フリーターどもと一緒だ。
 歳も歳だし必死になって夢に取り組むべきだろうに、のんべんだらりと暮らしている。
 とっくに落伍し夢を諦めているのに、単なる中高年フリーターの自分を受け入れられず、
 いくつになっても夢を追い続ける永遠の少年を気取って、せこいプライドを守っている」

「や、やめろ…」

「挫折の繰り返しでラーメンへの情熱などすっかり冷め、
 最後のラーメンを超えようと悪戦苦闘する天才を演じ続けてきたんじゃないのか」

「やめろって言ってるだろう!」

「数年おきに繰り広げられる復活劇は、信者たちに忘れられないためのパフォーマンスってとこか」

ああ、そして原田に対して「お前はダメ人間なんだよ」という事実をグイグイとつきつける芹沢サン!
え、えぐい…芹沢サンの言っていた「引導を渡す」っていうのはこういうことだったのか
自分がダメ人間という事実から目をそらしてきた原田に対し、「現実見ろよ」と現実をとことん突きつけるっていう
そのためのラーメン勝負だったんだな…



な、泣いちゃったー!!原田のやつ泣いちゃったよ!
芹沢サンの言いようがあまりにも効きすぎてしまったのか、「俺は何もできないクズなんだ…」とボロボロ涙を流すことに!
まさかこんなことになろうとは…俺としては正直ちょっと胸が痛むところあるな
なんでかって言ったら、原田の雰囲気ってゲーセン育ちの格ゲーマーに似てるんだよな(えー

そういう格ゲーマー達もちゃんと就職しないでゲーセンで遊んできた奴ばかりだから、
もしもプロゲーマーって制度がなければ今ごろ中高年フリーターになってたんだろうなって奴が多いし
ぶっちゃけダメ人間なんだけど、でもゲームをやらせたら俺たちなんかより遥かに上手いっていう特徴があって
ダメ人間な終わってる性格っていうのも、配信者としては面白かったりで、長所として使えることもあるっていうかな…

そう考えたら原田お前配信者向いてるんちゃうか?(えー
ダメ人間だけどラーメン作りは常人なんかよりはるかに上手いし、終わってる性格も面白く見せたら配信で受ける可能性あるで?
いっそのことラーメン系Vチューバーとしてデビューしたら?(えー
考えてみたら和文も配信者として成功してるわけなんだし、まずは和文とコラボして同接稼ぎをしてだな…
いやすいません、最近配信に毒されてるんで、油断するとこういう妄想が出てきちゃいますね…次回に続く!







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