(C)車田正美/集英社・東映アニメーション・マーベラスエンターテイメント

 
■リングにかけろ1 日米決戦編4〜5話

Jr.ボクシング世界大会の前哨戦として開かれた日米決戦。
しかしアメリカJr.王者ブラック・シャフトの集めてきたメンバーは、とてもスポーツマンと呼べる代物ではない殺人集団でした。
第一試合に現れたアメリカメンバーは、死刑囚の大巨人モンスター・ジェイル。
それに対して、日本側はメンバー中最も小柄な香取石松がリングへと向かう!



※中学生同士の試合です

うげー!信じられないまでの身長差!
それもそのはず、モンスター・ジェイルは身長287センチ体重300キロという超絶バケモノだった!
まさに怪物!まさにモンスター!圧倒的な体格差の前に石松のパンチはまったく効果がなく、
逆にジェイルのパンチ一発でマットに沈められてしまいます

「モンスター・ジェイルのパンチ力はおよそ300トン…!
 4トントラックが時速100キロでぶつかってきた時と同じ衝撃力です!
 ミスター順、石松がモンスター・ジェイルに勝つことは不可能です!早く棄権を!」

日本側セコンドのキャサリンが、一刻も早く石松を棄権させるように叫びます。それにしても300トンて!
ドラゴンライダーキックと同じ破壊力じゃないですか!そりゃ棄権もすすめるってもんだ…

「だから何だってんだ。不可能だろうがなんだろうが、
 己の拳で目の前の壁をブチ破る。それが男ってもんだろうが」

しかしキャサリンの申し出をまったく相手にしない剣崎。うーん、そうは言っても今の石松は
高速道路を爆走するトラックに轢かれたようなもんだから…それは酷な注文じゃあ…

「こんなところで終わりにされてたまるかよ…!俺はまだ何もしちゃいねえんだ…!」

そんな中、まだ闘志の萎えていない石松が死力を尽くして立ち上がる!まだまだ試合はこれからだぜ!
しかし、ジェイルの300トンパンチですでに足腰がフラフラの石松。
立ち上がったはいいものの、かろうじてトドメを避けているだけの風前の灯火です

「く…くそ!ガードがこじ開けられる!
 ぐああああーーーーっ!!!」



ゲー!!強烈なボディブローで石松を空中高く跳ね飛ばし、バウンドしたところをもう一撃!
再度空中に飛ばされた石松は、着地したもののダメージに耐え切れずダウンしてしまいました。なんだコレー!!

「ダウンを宣告された後にパンチを打ち込むなんて!?
 こんなのボクシングじゃないわ!ただの暴力よ!」

バウンドした時点でレフェリーがダウンを宣告したにも関わらず、攻撃を仕掛けたジェイルにキャサリンが憤慨します。
いや…うん、ボクシングじゃないね、うん。どっちかって言うと超人すぎて。
まさかボクシングのルールを考えた人も、人間が吹き飛んでバウンドするスポーツになるとは思いもしなかったでしょう。(えー

「そんなことはハナから分かってたことだぜ。
 今さらそんなことを言い出すなんざ、おカド違いもいいとこだ。
 今…男が試されてるんだぜ、石!」

しかしアメリカ勢のメンバーを知った時点で、ボクシングを逸脱した戦いになることは分かっていたと言う剣崎。
ならば今さらルールを指摘している場合ではなく、こだわるべきは倒すか倒されるかという一点のみ。
この試合では、それ以外のことを考えても仕方ないということでしょうか。

とはいえ、すでに度重なる300トンパンチでズタボロの石松。
なんとか立ち上がったものの、もはや余力はないに等しい状態です。

「お前のパンチは俺には効かねえ。俺を倒したけりゃ、爆弾でも持ってくるんだな」

「…なるほどな…だったら、俺自身が爆弾になるしかねえな…!
 お前をコナゴナにする前に、こっちが自爆しちまう恐れがあるが…
 そこんとこは上手く火をつけてもらわねえとなぁぁ!!」

そう叫ぶと、石松は残る力を振りしぼりジェイルに突撃をかける!何か策があるのか!?
しかし、真正面からの無謀な突撃にジェイルの豪腕が叩き込まれる!

ぼぐしゃー!!

「あああーっ!!い…石松が殺されたぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

ジェイルの化け物パンチがまたも直撃!今度こそ石松死亡確定と悲鳴をあげる観客
しかし!瀕死の状態でありながら、石松はこの瞬間を狙っていた!

「見ろよ…!モンスター・ジェイル!
 これがぁっ…!大和魂だアアアアアアッ!!!」

マッスルミレニアムーーッ!!

あえてジェイルの殺人パンチをその身に受け、ロープの反動を利用しての人間ロケット!
あまりにも無茶苦茶すぎる戦法!ジェイルの拳でミンチになっててもおかしくないのですが
そのへんはやはり石松も超人だったということでしょうか。(えー

そしてモンスター・ジェイルの体はロープを突き破り、リング外にまで吹き飛んでいく!
誰もが石松の逆転勝利を確信した瞬間でしたが…

「グオオオオオオオオオッ!!」

ゲゲェー!石松決死のカウンターアタックを食らってもなお、倒れることなくリングへと舞い戻るモンスター・ジェイル!
しかも今の攻撃で完全に我を忘れた野獣と化してしまったようです

今やそのパンチは風圧だけで軽々と石松を吹き飛ばし、リング上にも巨大竜巻が発生!
ぎょええー!一体どこまで化け物なんだモンスター・ジェイル!
こんな奴に勝てる生物が地球上にいるとはとても思えませんよ!

ジェイルの起こした暴風に吹き飛ばされて、コーナーポストに激しくその身を打ちつける石松。
空振りでさえこのダメージだというのに、直撃を受けたらどうなってしまうのか…

「立つな石松!これ以上続けたら殺される!」

「竜児ィィィッ!!やるんだよ…!俺たちゃ…リングに…!
 夢、賭けてんだろうがァァァァッ!!」

あまりにも強すぎるジェイルの超人的パワーに、とうとう試合を見かねて制止する竜児。
しかしジェイルの恐るべき力を目にしても、いまだ石松の闘志に衰えは見られない!
こうなれば死なばもろとも!石松は最後の力を燃やし尽くして突撃をかける!

「ぎゃあああーーっ!!」

「石松ーーっ!!」

ああー!しかしとうとうジェイルのパンチが突き刺さり、石松は三たび宙を舞う!
健闘むなしくここに散ったか…!?というその時!

「石松の野郎…!こいつを狙ってたのか!」

「そうか…!?上空から自由落下の運動量を加えれば…!」

「これが俺の…!魂を燃やした拳だアアアアアッ!!」

またもや相手のパンチをその身に受けてのカウンターアタック!
いくらなんでも不死身すぎるぞ石松!
そして上空からの落下スピードを上乗せした拳が、深々とモンスター・ジェイルの腹に叩き込まれる!



石松の全身全霊をかけた攻撃に、今度こそモンスター・ジェイルはその場でノックアウト!

ワアアアアアアアアアアアアア!!
「凄い…!凄いよ石松!」

石松の限界を超えた大金星に、会場は大歓声に包まれる!
しかし、激しい戦いの代償として重症を負ったモンスター・ジェイル。
肋骨が内蔵に突き刺さっていると聞き、石松は慌てて医務室へ運ぼうとしますが…

「手当てなど無用!どの道、そいつはアメリカに帰っても死刑にされるだけ。
 もはやその男に用はない!」

倒れたジェイルに投げかけられる、ブラック・シャフトの無慈悲な言葉!
シャフトにとって、敗者のジェイルは仲間にすら値しないただの死刑囚にすぎないのか。
それでもジェイルを見捨てようとしない石松の前に、アメリカチームの一人ミズ・シャネルが立ちふさがった!



「こ、殺せ…!そうだ殺すんだ!」

「そのモンスターをこの場で殺すんだーーっ!!」

なんと、ミズ・シャネルの瞳が怪しく光ると同時に、石松の行動に好意的だった観客までもが
ジェイルを殺せと口々に叫び始める!そして石松自身も、頭に霞がかかったように身動きが取れなくなってしまい…

「フフフフフフッ…」
邪魔者がいなくなったところで、アメリカチームの一人・ミックがトマホークを手にしてジェイルへと迫る!
お、おいおい!「アメリカに帰れば死刑になるんだからほっとけ」という話が
観客に言われるままに「今すぐここでぶっ殺す」ということに変わってますよ!
このままでは、大勢の目の前で無残な殺人が起きることに!うぎゃー!



ガキイイイイン!!

「しっかりしろ石松!早くそいつを運んでやれ!」

しかし、ミックのトマホークに対して志那虎がポン刀を手にしてジェイル達を守る!
あ、あのう…なんかそろそろなんのアニメだか分かんなくなってきましたよ!なんだこの展開!

「そこいらのナマクラな西洋斧とは違うな…さすがは備前長船。刃こぼれひとつしてねえ」

志那虎の活躍でなんとかその場は無事に治めることができましたが、
次の相手は謎の催眠術を使ったばかりのミズ・シャネル。
対戦する日本メンバー・河合武士も、言い知れぬプレッシャーを拭い切れずリングに上がるのでした。次回に続く
 

 
■リングにかけろ1 日米決戦編6話「誘惑!魔性の目」

「俺もお前みてえなフレンドが居ればなぁ…そうすりゃあ、人殺しなんかしなくても済んだかもしれねえ…」

石松に会場の外へかつぎ出されたモンスター・ジェイル。
あれほど凶暴だったジェイルですが、やはり石松とは拳で語り合った者同士の友情が。

「石…お前に教えておきたいことがある。ミズ・シャネルは魔物だ…魔性の目を持ってる…
 その不吉な目で見つめられた人間には、恐ろしい災いが降りかかる…ヤツの瞳は、絶対に見るな」

むう、あのモンスター・ジェイルに魔物とまで言わせるとは…
どうやらミズ・シャネルの実力は並大抵ではないようです。
ジェイルのアドバイスを伝えるため、石松は急いでリングへと戻りますが…

「あ…ああ…体が溶けていくような甘美な感覚…僕は一体…
 どうしてしまったんだァーーー!!」

本当にどうしちゃったんだよ河井さん!
すでにミズ・シャネルの術中にはまってしまった河井。なんかドリームワールドの住人になってしまいました
もはや河井の精神は別世界の彼方。
妙な幻覚に惑わされ、怪獣みたいな巨大ヘビとまで戦うハメになります



いくら精神世界とはいえ怪獣と渡り合えるって!ボ、ボクサーって一体…
しかし、精神世界でいくら健闘しようともリング上の河井は棒立ち状態。
まったくの無抵抗のまま、シャネルの思うままボッコボコのメッタ打ちに!

「どういうことだっちゃ…河井ほどの男がこれほど一方的にやられるなんて…」

テレビで観戦していた菊姉ちゃんも、あまりに不自然な展開に首をかしげます。
河井と言えばチャンピオンカーニバルで竜児や石松を圧倒した男。
それがこれほどメタメタにやられるわけが…

ガラガラッ

話はすべて聞かせてもらったぞ!

「意識が混濁しておるようじゃのう」

「とっちゃん!?」

部屋に入ってくるなり解説を始めるとっちゃん。
あんた何者だよ!部屋の外にいたのにテレビの内容全部知ってやがる!

「か…河井くんダウン!ついに河井くんが痛恨のダウンです!」

そうこうしているうちに、とうとうミズ・シャネルの猛攻の前に崩れ落ちる河井!
催眠術で意識の途切れた状態なのですから、まさかこのまま決着が…!?

「これで一勝一敗。イーブンだ」

「フン…そいつはどうかな」

勝利を確信するブラック・シャフトに対して、剣崎は「試合はこれからだぜ」と言いたげな態度。
しかし正直言ってとても立てるとは…あ、ああー!立った立ったクララが立ったーー!!

「なんて子なの…!?意識がないのに立ち上がって来るなんて…」

「シロートさんには分からねえだろうが…それができるからボクサーなんだ」

す、すげえよボクサー…どんだけ超人なんだよ
そして河井が立ち上がると同時に第一ラウンド終了。
コーナーへ戻ってきた河井ですが、いまだに意識は戻らないままです

「河井さん!しっかりしてくれ河井さん!」

竜児のビンタがバシンバシンと打ち込まれる!
しかし、あれだけリング上で殴られても無反応だった河合。ビンタ程度ではまるで効果がありません

「無駄だ竜、河井はそんなことぐらいじゃ正気には戻らねえぜ!」



そう言って志那虎が持ち出したのはまたしてもポン刀!
それを河井に向けて一気に振り下ろす!ひええー!

「た…高嶺くん、僕は…?」

「ヒュー♪日本人はクレイジーだな、とんでもない起こし方をする」

まったくだ。寸止めとは言え、まさか日本刀を目覚ましに使うとは…
そして意識を取り戻した河井に、戻ってきた石松がアドバイスを与えます

「河井!よく聞けよ、あいつは魔性の目を持ってるそうだ!
 あいつの目を見ると、とんでもねえことが起こるって…」

「魔性の目…まさかそれは…!ミズ・シャネルは、ヒュプノスを使った…!?」

「おそらく…!」

むむ、何かミズ・シャネルの能力に見当がついたらしく、2人で納得するキャサリンと河井。
果たしてそのヒュプノスという技の正体とは!?

「ヒュプノス?な、なんだよそりゃ…」

「いわゆる催眠術ってやつだ」

「ミスター順のおっしゃる通りです」

え…えー!?全然見当ついてねえんじゃん!!
催眠術をカタカナで言ってみただけかよ!別に解決策が浮かんできたわけじゃなかったのか…(´・ω・`)
結局闘いようがないことは変わらず、日本陣営は頭を悩ませます。
しかし、「対処方法はあります」と河井が一言。一体どうするつもりなのか…?



そして河井が手に取ったのは志那虎のポン刀!またこれの出番か!
まさかボクシングの試合でポン刀がここまでのキーアイテムになろうとは、一体誰が予想したでしょうか
そして何を血迷ったか、河井はポン刀を引き抜くと自分に向けてあてがった!オーノー!ジャパニーズ切腹!

「姉さん見ててくれ…!これが…これが僕の決意だ!!」

ズブブブブ…!

河井の太ももにポン刀が深々と突き刺さる!
何してんだよォーーーッオメーーーッ!?

きさまは何かの催眠術を使っている…
方法はわからんが何らかの催眠術を使っている…
ゆるせん…その方法がわからない所がゆるせん!

ムカつくやつだ…今までは「テレビの前で観戦している姉さん」に免じて
おまえに対する怒りを抑えてやっていたが…
きさまは今…この河井武士をコケにしようとしている…
きさまが心の中でほくそ笑んでいるかと思うとガマンならん…!
何のために自分の足をこうしたのか!
きさまを『試合』からおろさせないためだぜミズ・シャネル!

きさま程度のスカタンに
この武士がなめられてたまるかァーーーッ!!


自分への傷は覚悟の証!気合十分の河井は第二ラウンドに臨む!
ちなみに出血はあっさりと止まりました。すごいね人体



「フフ…あなたカワイイわ…このラウンドで壊してしまうのが惜しいくらいよ、でも…」

「ぬううううッ!!」

バキイッ!

「…!?ホ、ホワイ!?」

ドガズガドスッ!

「こ、こんなことが…!」

バキベキドズガスドガアッ!

「ぐああっ!ホ…ホワイ!?こんなバカな!」



ゲーッ!ミズ・シャネル手も足も出ず!
催眠術が通じなければこれほどの実力差が!河井は1ラウンドまるまるどつき回されて、足まで負傷してるというのに…

「以前の僕なら、あなたの催眠の魔力に負けて…第一ラウンドで試合を投げ出していたかもしれない。
 だが、僕はチャンピオンカーニバルで素晴らしい仲間達と出会った…!
 男は自ら傷つき、汚れなければ大きくなれないということを…彼らは無言のうちに僕に教えてくれました
 自ら傷つけた足の痛みに比べれば…!どんな高度な催眠術も、もはや通用しないんですよ!」

(そうよ武士…!今、あなたが本当に旅立つ時!)

「日本ジュニアのみんなが…!姉さんが教えてくれた!これが僕の情熱ッ!!
 日本ジュニア河井武士の!ライトアッパーだアアアアアッ!!」

ついに火を吹いた河井の必殺ブロー!人間を軽々と吹き飛ばすライトアッパーが放たれる!
空の彼方へ飛んで行けミズ・シャネルーッ!

バキャアアアアアア!!

ア…アレー!?
インパクトの瞬間、再びミズ・シャネルの術へとかかりカウンターパンチでダウンを奪われる河井!
そんなバカな!「どんな高度な催眠術も通用しない!」という勝利フラグがあっさりヘシ折れた!
ミズ・シャネルの使った第二の催眠術とは果たして…?次回に続く!
 

 
■リングにかけろ1 日米決戦編7話「音階を駆けのぼれ!」

手痛いカウンターを受けてバタンキュー状態になってしまった河井。
ふらふらとなんとか立ち上がりますが、再びミズ・シャネルの術中にはまったことにショックを隠せません

「フフフ…どう坊や?勝利の絶頂から奈落の底に落とされた気分は?」

「ま、まさか…第二ラウンドから体験していたことは、すべて幻…!?」

「その通りよ坊や。刃物で足を傷つけたくらいで、
 私のヒュプノスから逃れることなど出来はしない!」

なにィー!ミズ・シャネルは新たなヒュプノスを使ったわけではなく
もともと河井の反撃はミズ・シャネルの見せた幻だった!
ポン刀を使った決死の行動も、ヒュプノスから抜け出すには至らなかったのです



そして第一ラウンド同様、ミズ・シャネルは棒立ち状態の河井をひたすら殴る殴る殴る!
なんとかゴングまで耐え抜いた河井ですが、すでに河井に勝ち目がないことは誰の目にも明らか。

「この試合…もはや終わったな」

「逆転の可能性は皆無だ…」

「ミスター順、河井を棄権させましょう…
 肉体に激痛を与えても解けないヒュプノスにかかっていては、勝機はありません…」

「慌てんな。あの奇術まがいの技にやられるほど、日本男児は甘かねえ。
 もしここで河井がやられるようなことがあれば、その時は日本Jr.のメンバーから外すだけのことよ」

ドイツ最強のスコルピオン、フランス最強のナポレオンも河井敗北を確信しますが、
剣崎だけは「あんなもん日本男児には効かねえプー」と試合の行方を見守ります

「メロディが聞こえる…?僕が手に入れた、僕だけの…」

そして当の河井は、第三ラウンドまでのインターバルで何かを思い出していました

日米決戦の直前に、河井が特訓に行き詰まっていた時のこと。
姉さんが残した一つだけのアドバイスが「開かずの間に行け」というものでした。
というかノーブラ!姉さんノーブラ!常に谷間が丸見え状態!なんて恥ずかしいお姉ちゃんだ

言われるままにやってきた河井家の開かずの間。そこにはポツンとピアノが一台置いてあるだけです
わけの分からないまま、とりあえず河井は鍵盤を叩いてみますが…

「このピアノでどうやってボクシングの試合に勝てというんだ…
 こ、これは!?鍵盤が…鉄でできている!!」

ゲー!!鉄ゲタならぬ鉄ピアノ!両手で思いっきり押してやっと一音出せるくらいの代物です。
まさかこれで指を鍛えろとでも言うんじゃあ…

ビーーーーーーー!!

「セコンドアウト!!」

回想から何かを掴みかけていた河井でしたが、それを待たずに第三ラウンド開始の時間が。
反撃の糸口が見つからないまま、またも繰り返しミズ・シャネルにボコられることに…

「坊やはボクサーでありながらピアニストでもあるそうねぇ?
 だったら、坊やにふさわしい最後を見せてあげるわ!」

すでにフィニッシュは目前!最後はがっつり料理してやるぜー!と河井にふさわしい幻を演出するミズ・シャネル。
ズル剥けの手で無限にピアノを弾き続けるという幻の中、ついにミズ・シャネルの勝負を決める一撃が!

バキイイイイイ!!

顔面にめり込む拳!しかし、それは河井がミズ・シャネルにねじ込んだカウンターパンチだった!

「ホ…ホワイ!?なぜなの、なぜ動けるの!?」

「ミズ、シャネル…一つだけ言っておきます。絶え間なくピアノを弾き続ける日々は
 夢でも幻でもありません。それは、僕が自ら選んだ僕の現実だ!!」

そう、鉄ピアノの特訓によって、河井はすでに鍵盤を血で汚して延々と演奏を続けることは経験済みだったのです。ハードやなー
幾度となく繰り返したメロディを思い出し、正気を取り戻す河井!まるでバリヤーのように河井の周りをメロディが包み込む!

「波長だ…!ミズ・シャネルのヒュプノスは、
 相手を催眠状態に陥れる波長を放っている…
 その波長を、自らが作り出した音楽の波長によって打ち消した…!
 た、確かに理論上では可能な行為!!」

り…理論上可能なのかよ!車田物理学ワケわかんないよ!!
いやー河井自身が音でも出してるならともかく、どうやってそんな波長を発してるのかサッパリ…

「できるわ…幼い頃からずっとピアノを弾き続けていた武士は、
 どんな物音もメロディとして捉えることができる!」

「なるほどな…全てをメロディに変換できる男。
 言うなればこれが…河井武士の絶対音感!

絶対音感を駆使しての戦い!なんだか前代未聞です。エライ能力に開眼してしまいました河井
ヒュプノスをはね返した河井にとって、もはやミズ・シャネルは格下の相手でしかない!
逆襲のパンチを続けて叩き込み、そして決め技のライトアッパーの体勢に入る!

「モーションが大きすぎる!?」

「いくらなんでもそんな大振りじゃあ…相手に読まれちまうぜ!」

「やれるさ…!河井武士の絶対音感があれば!」

ライトアッパーとは違う!?それよりもさらに渾身の力を込めた必殺の一撃!まさかこれは…

「ミズ・シャネルのメロディと僕のメロディとシンクロさせる…!
 空へと突き抜けるほどのメロディ…それが僕の闘志!
 僕の旋律だアアアアアッ!!」

ミズ・シャネルの動きはメロディとして手に取るように読める!故にこのアッパーは必殺必中!
あとは限界まで力を注ぐのみ!ジェットアッパアアアアアアアアアなしよ

「ライトアッパーーーッ!!出たぁぁっ!河井くんの壮絶アッパー!」

こんだけジェットアッパー連想させといてライトアッパーかよ!
まあ石松も、ハリケーンボルトもどきでジェイルに勝ったからそういう方針なんだろうか…


ともあれ河井会心のアッパーでミズ・シャネルはリング外へ!
アッパーを打ち終わった姿勢のまま、ガッツポーズのように河井は天を突く!これにて第二試合決着!
日本は二つ目の白星を得て、日米決戦は第三試合へ!次回へ続く!
 

 
■リングにかけろ1 日米決戦編8話 「ナチュラルボーンマッドネス」

河井の強烈なライトアッパーでKOされたミズ・シャネル。
タンカに乗せられて運ばれて行きますが、その様子には今までと明らかに違う部分が…



あ…頭がハゲあがっとるでーーーー!?
なんとミズ・シャネルはカツラ着用キャラだった!美の象徴のような敵だっただけに、竜児たちも驚きを隠せません

「と、ということは…」

「ミズ・シャネルは…」

「男だったのかァーーー!!」

えーーー!?ハゲてるから男って、そんな可哀想なこと言うなよ!(えー
まあ実際オカマだから仕方ないんですが、おっぱいがない時点で気づこうよ君たち!
そしてやはり、最後のアッパーでジェットアッパーのヒントを掴んだという河井。
得る物も多かった勝利に、盛り上がる日本チームでしたが…

「ミズ・シャネルごときを倒して何を浮かれているんだ?」

「その通り。モンスター・ジェイルもミズ・シャネルも言わば余興!
 君たちに勝利と言う名の夢を見せるための、我々からのプレゼントだ。
 だが彼は違う!彼こそは全米を震え上がらせる
 グレートエンジェルスのリーダー!ヘル・ミックだ!」

な、なにィー!「あいつらは最初から負ける予定でしたプー」とは言ってくれますアメリカチーム。
その割には、モンスター・ジェイル優勢の時「レッツゴーモンスタァーーッ!!」ノリノリで応援してたり
ミズ・シャネル劣勢の時「ノォォォォォォ!!」頭を抱えてたりしてたのは
一体なんだったんだ!演技かチクショウ!まあそれならそれとして

それにしても、あの超絶化け物モンスター・ジェイルより強いと豪語するとは…本当にそれほどの実力があるのか!?
そんな視聴者の疑問に答えるように、何やら試合前にデモンストレーションを始めるミック。
荒くれ者の手下に武器を持たせてリング上へ集めます



「なぜここに呼ばれたか分かるか?
 お前らはグレートエンジェルスの規律に背いた。つまり俺に歯向かう連中だ!」

「ま、待ってくださいボス!俺はたまたま、
 ボスと同じミックという名前だっただけです!それだけで規律違反だなんて…」

「この世界にミックは一人でいい。本来ならすぐにも処刑されるお前らだが、
 今日は特別にチャンスを与えてやる!そのエモノで俺を倒してみろ!」

な、なんだそれー!ミック(手下)可哀想すぎ!同じ名前ってだけで公開処刑って!
もはやボスに何を言っても無駄と悟ったか、ミック(手下)は鉄パイプを握りしめてやぶれかぶれに突進する!くそったれー!



ばちこーん!!
ああ何ということ!ミック(手下)が全力で振り下ろした鉄パイプが、軽く突き出した裏拳であっさりねじ曲げられてしまった!
さらには返しの左ストレートで、鉄パイプを真っ二つに切断!見た目に似合わずなんという破壊力でしょう

「まだまだだったなァ…ミック?」

そうつぶやくと同時に距離をつめ、悶絶の右ボディが入ったーーー!!



ミ、ミックーーーー!!(泣)
なんという常識外れのパンチ力!まともにボディを食ったミック(手下)は、
あっちのロープからこっちのロープにまで吹き飛んで気絶してしまいます。一体こいつが何をしたー!!

さらに残り5人の手下も、全員同時にリング外へと弾き飛ばしてデモンストレーション終了!
つ、強え…こいつは本当にモンスター・ジェイル以上なのかもしれません

「あれがミックをミックたらしめている理由…デイモンズナックル!悪魔の拳だ!」

うーむ、確かに十分ミックの強さは分かりました。そろそろ試合に…って!
何を思ったか、突然ふところからトマホークを取り出すミック!今度は何をする気だ!

「ようく見ておけ日本人ども…これが俺のやり方だアアアアア!!」

あーミック(手下)にぶん投げたー!!そ、そんなに同じ名前が嫌か!

バシイイイイイイ!!

「無慈悲な真似をするんじゃねえよ…仮にもてめえの手下だろうが!」

「…またお前かァ!!」

あっとトマホークをカットに入ったのはなんと志那虎!モンスター・ジェイルの時に続いてこれで二度目です
ことごとく邪魔をする志那虎に、殺意にも似た怒りを放つミック。リング上で2人の視線が激しくぶつかり合う!



頼むからボクシングの試合してね君たち
これ一応ボクシングアニメなんで!凶器はカンベンしてくださいね凶器は!

そしていよいよ戦いのゴングが鳴らされて試合開始!
しかし、サングラスをかけたままで試合に臨むミック。ミックの舐めた態度に志那虎が静かに忠告します

「おめぇ…そのグラサン外しとけよ。失明したくはねえだろう」

「へヘッ!笑わせるな…お前にこのグラサンがブチ破れるってのか?」

あくまでサングラスを外す気のないミック。
「てめえのヘナチョコパンチなんざ一発も食わねえよ!」と言いたげな猛ラッシュを打ち込む!しかし!
北斗神拳究極奥義
無想転生!!

志那虎の神業ディフェンスの前に、ミックのパンチはすべてむなしく空を切る!
いくらミックが強かろうと北斗神拳奥義の前には死あるのみ
頃合いになったところで志那虎が反撃に出る!いきなりの伝家の宝刀ローリング・サンダー!!

バババヒョオオオオオオ!!

「な…なんだとォォォッ!!」

目にも止まらぬ三連続の必殺ブロー!それも、わざわざミックのシャツだけを狙うといった余裕ぶり
あのミックがまるで赤子同然!強いぜ志那虎強すぎるぜ!

しかし当然このまま終わるわけにはいかないミック。何か奥の手があるのか、突然余裕の笑みを浮かべ始めます

「やれやれェ…これでお前は、本当の地獄に落ちることになるなァ!」

その言葉とともに、拳を突き出して妙な構えを取るミック!この構えこそミック本来の戦闘スタイルということか!?



「ククククッ…貴様達は知らんだろうが、
 ミックは全米のワル共にこう呼ばれている…!
 ナチュラルボーンマッドネス!!そう、彼は生まれながらに悪の化身なのだ!」

むう…なんだか分かりませんが、相当な凶悪さを秘めた構えのようです。
この状態から繰り広げられる戦闘とは一体…

「ミックの指した方向と腕の角度、振り上げたスピードを弾道計算すれば…!
 あのポーズの意味が分かるはず!」

だ、弾道計算…!?ミックはそんな砲弾のような計算が必要とされる技を!?
人間スーパーコンピュータとも言える天才キャサリン。凄いスピードで計算式を処理してミックの構えを解析する!



「きょ…京都!?志那虎の故郷!」

「俺の合図ひとつでお前の家族はどうとでもできる!」



え…



えっ…え?



えええええええええええええ!?

お、お前なんだよそれ!何か凄い技を出す構えなのかと思いきや、単に京都の方角指してただけかよ!
いや「単に」とは言っても、遠く離れた日本武道館から京都を超正確に指すとは凄い特技ですが、そんな問題と違う!

人質作戦って!「よーしパパ実力じゃかなわないから人質取っちゃうぞー」って!
ナチュラルボーンマッドネスの名前が泣きます。しかし、いくらセコかろうと効果的と言えば効果的
志那虎の実家では、実際に父親や妹がグレートエンジェルスの襲撃を受けているのです

こんな時になんですが、志那虎妹のセーラー服は河井姉と違っておっぱい見せないタイプなのね(えー
遠く離れた家族を狙われた志那虎。果たして試合はこの先どうなってしまうのか、次回へ続く!


いつも面白いリンかけですが今回は最高すぎました。面白すぎるよこのアニメ
ロープからロープに飛ばされるミック(手下)、キャサリンの弾道計算ではもう腹筋破れるほど笑いました。
志那虎も激しく格好いいので言うことありません。やっぱり必殺技があるキャラの試合は違うなあ
 

 
■リングにかけろ1日米決戦編9話 「猛虎、荒ぶる」



「やはり間違いありません!コンコルドクラブ関西支部に確認を取りました、
 志那虎の実家はグレートエンジェルスに包囲されています!」

前回飛び出したミックの人質発言。実際に確認も取れてしまい、志那虎はいよいよ手が出せなくなってしまいました
というかコンコルドクラブのボクサー達、確認取れたくらいならパパ達助けてきてやってよ!
天下の剣崎財閥のボクサーなんだから!せめて警察に通報するぐらいしてもバチは当たらないよ(えー

「催眠術だの人質だの、どいつもこいつもふざけやがってェッ!!」

「許せない…!試合には関係ない家族を巻き込むだなんて!」

無抵抗で殴られるしかない志那虎を目にして、ミックへの怒りを噛み締める日本メンバー。しかしその中で剣崎は…

「これもまた勝負って奴さ。俺達の世界は、
 奇麗事だけで闘っていける生易しいお遊戯じゃねえ。
 それで負けるなら、ここまでの事だ」

そ、そんな殺生な!あんたのボクシングはどんだけルール無用なんですか!
そうは言われても志那虎は手の出しようがありません。ひたすらミックの攻撃に耐えて耐えて耐えて…

カアアアアアアン!!

ようやく第一ラウンド終了!まさに地獄に仏!やれやれこれで少しは時間が稼げる…

ドバキャアアアアアアア!!

思いっきしブン殴りやがったー!!何すんだキサマー!

「君ィッ!ゴング後のパンチは重大な反則行為だぞ!」

明らかにゴングを聞いてから殴ったミックに、審判が怒りの表情でつめよります。俺が村田だ俺がルールブックだー!



「オイ…お前の家、家族がどうなっても知らんぞ?」

ぎえーなんてこった審判まで脅されてしまいました
まさかこう来るとは思っていなかった審判。「い、以後気をつけるように」とすごすご引き下がってしまいます
いよいよリングの上が無法地帯と化してまいりました。もう棄権するしかないとキャサリンも志那虎に声をかけます

「らしいな…だが自分の運命は自分で決める。
 間違ってもタオルなんて投げるんじゃねえぞ」

しかし逆に腹をくくった様子の志那虎。まさかミックと打ち合う覚悟を決めたのか!?

バヒュオオオオオ!!



2ラウンド開始直後、再び神技ディフェンスで主導権を握る志那虎!やはりこれから反撃に出てしまうのか!

「ホウ、家族を捨てるか!」

「見捨てたのではない…信じたのだ!


そんな志那虎の様子が京都にも伝えられ、グレートエンジェルスの面々は暴れる気満々になってしまいます。デストローイ!

「パパさん…あんたの息子はとんでもない野郎だぜ?
 あんたも妹もどうなってもいいらしい!」

「違うな。一城は信じたのだ

静かに答えると構えを取る志那虎パパ。まさに以心伝心!さあかかって来いこわっぱどもが!

「こ、この老いぼれがァーーーーッ!!」

反撃を開始した志那虎パパにメンバー逆上!このクソジジイ、バイクでひき肉ケテーイだ!ブルンブルーン!



バイクの後ろになんかキター!!俺の後ろに立つんじゃねえー!

「さっきは不意を突かれたが…我らも未熟とはいえ志那虎陰流を極めんとする者!」

「な、なんだと!?あれほど痛めつけたのに…!」

道場の門下生たちも次々立ち上がって戦闘復帰!
今までのうっぷんを晴らすように、荒くれ男たちを蹴り飛ばし腕を極め投げ捨てる!

なんだなんでぇ
てめえらじゃ弱すぎて話になんねぇぞーーっ!!

バイクを乗っ取りボンボン版テリーのようにザコ共を追いまわす!時を止めた者が前に歩を進める者に勝てるわけがない!
ついには妹にまで投げ飛ばされ、パパのポン刀でバイクをなます斬りにされてしまう手下たち。うわーん助けてボスー!

「なァにを手こずっている!」

ズシィィィンズシィィィン

メンバー達のピンチに、地響きを立てて現れたのはバカげた巨体のサブリーダー!
とは言ってもモンスター・ジェイルよりふたまわりほど小さいですが(えー

「言っておくが…俺はジジイだろうが女だろうが手かげんせんぞ!」

「日本でお主のような輩をなんと呼ぶか知っているかな?身の程知らずだ」

サブリーダー相手にもまるで臆する様子のない志那虎パパ。
元祖神技ディフェンスで空高く飛び上がり、落下の勢いそのままに刀を振り下ろす!

動輪剣・縦一文字斬りィィィィィィィィ!!

ずばっしゃー!!

「峰打ちだ。もっとも、骨の4・5本は折れているだろうがな」

カルボーンのように骨をばっきんばっきんへし折られてサブリーダー撃沈!
結局グレートエンジェルスとの闘いは志那虎家の圧勝で閉幕!うーむ志那虎陰流恐るべし


「し…失敗しただとォッ!?」

「言ったはずだぜ…信じたと!」

リング上で激しく動揺するミック、そこへ志那虎が勝負を決めに出る!食らってくたばれローリングサンダー!

バシュバシュバシュバキャアアアア!!



宣言どおりグラサンを粉々に砕かれてミックKO!やはり人質さえいなければ実力差は歴然!

「そいつが噂のローリングサンダーってやつかい…?
 確か0コンマ何秒かの間に3発のパンチを打ち込むって話だったが…
 さっきのは俺の見間違いか?」

「…まだ道の途中だ」

「アインス、ツヴァイ、ドライ、そしてフィーア…!4種のパンチ…
 ローリングサンダーはまだ進化し続けている…!?」

ドイツJr.のヘルガも志那虎の実力に唖然。瞬間5発のスペシャルローリングサンダーまでもう一歩というところでしょうか

「さて、少し鍛え直すとするか」

パ…パパー!たった今骨を4・5本へし折った相手を正座させて説教です。包帯くらい巻いてあげても!

「せっかく日本まで来たのだから、お主たちに志那虎陰流の極意を体験してもらおう」

「パ…パパさん、それなんスか!?」

すっかり萎縮してしまっているサブリーダー。
仮にもアメリカを荒らしまわった暴走集団が、こうまで恐れるものとは一体…

キチガイ扇風機キター!!
幼い志那虎のスパルタ特訓に使った刀扇風機!まだこんなもん持ってたんかい!
この扇風機で志那虎が右腕を壊して、「わしは取り返しのつかないことをしてしまった…」みたいに前シリーズで言ってたんですが
そんなのすっかり忘れてますパパ。父さん…酸素欠乏症にかかって…

「なあに難しいことはない。さあやってみなさい、まずはお主から」

そう言うと、骨を4・5本へし折ったサブリーダーを指差すパパ。できるわけねえー!

「うう…い、いやあの…ボクはそういう危ないのは、ちょっとダメなんです…」

「じ、自分もママから刃物の扱いには気をつけろと言われてます…」

「ふむ?見かけによらず遠慮深いのう」

なんてこと!グレートエンジェルスの猛者たちがパパの前ではまるで幼稚園児です。
パパこそまさに生まれつき悪の化身・ナチュラルボーンマッドネスにふさわしいってことか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン



(石松、河井、志那虎…大したもんだぜお前らは。
 素人とは言え相手はアメリカ中からシャフトが選んだ奴ら…
 これで俺たちは、世界と闘えるパスポートを手に入れたことになる)

第4試合までの空き時間、トイレへと向かう剣崎。なんだかんだで仲間を認めてるあたりなかなかのツンデレです
しかし、そんな剣崎の前にガラの悪そうな男たちが出現!どこかのチンピラの妨害工作のようですが…

「フン…スーパースターはおちおちトイレにも行けねえってか?」

なんという間抜けな連中。この世界のボクサーに勝とうと思ったら戦車でも持ってこないと無理ぽ
ましてや相手は日本の帝王・剣崎!当然のごとくチンピラ達はボコボコにされてしまいました

「クールだぜ…ジュン・ケンザキ…」

そんな剣崎の姿を遠巻きに眺める一人の男。イタリアJr.王者ドン・ジュリアーノ!
中学生なのに子持ちでマフィアのボスの男がこんな所で何をやってるんでしょうか

ジャーゴボゴボゴボ

「おっかしいなー、剣崎のやつションベンとか言ってたくせにいねーじゃんか」

その時、クールに決めたジュリアーノの雰囲気をブチ壊しにしてトイレから出てくる石松。
場違いなモンキーの登場にジュリアーノは気分を害してしまったようです

「失せろ」

「なんだとぉ?」

「聞こえなかったのか?お前などに用はない、消えろ」

「てめえ…いきなり出てきて消えろとはなんだ!このキザヤローが!」

「…キザだと…?取り消せ…クールとキザは違うッ!!」

まさに一触即発!バチバチと視線がぶつかり火花が飛び散る!
ああそれにしてもなんて小さいことでケンカしてんでしょうかコイツ等
こんなんでいがみ合ってたら身が持たないよ!

「石松大変です!私のデータファイル知りませんか?」

「し、知らねえよそんなもん…俺は今このキザヤローと…!」

「ファイルの方が大事です、ハリアップ!」

そこへ突然やって来て石松をひきずっていくキャサリン!まさか空気を読んでケンカの仲裁に?
と、思いきや河井や志那虎にも探させて見つかったのが尻の下だったあたり、
単なる天然ボケだったみたい:;y=_ト ̄|○・∵. ターン


そしていよいよ日米決戦第4試合、今までもったいぶったアメリカの秘密兵器が会場に姿を現す!



なんかアナザーディメンションな雰囲気漂うこの男。どれほどの実力を秘めているのか?次回へ続く!


うーん今回脚本はサイコーだったんですけど、作画がどうにもやばかった…
サブリーダーがパパに峰打ちされる瞬間とか、一瞬わけわからん画像が紛れ込んでるし
うう、なんなんだこのミスは…どうにか持ちこたえてもらいたいところです

 
■リングにかけろ1日米決戦編10話 「スーパースター」


ついに姿を現したアメリカチームの秘密兵器!
真っ白なコートを身にまとい、美女軍団を引き連れてゆうゆうとリングへ向かうその男。その名も!

「世界のスーパースター!ミスターホワイティ!!」

な…なにぃホワイティ!?なんだかその名前って
ウッチャンのやってたオカマネタしか思いつかないよ!

でも顔はナンチャンっぽいな(えー

「い…今、世界のスーパースターとか言ってたよな…」

「ええ…確かに」

「ス、スーパースター…」

スーパースターという言葉を聞いて顔色が変わる竜児たち。
そう、剣崎もまた日本でスーパースターと呼ばれた男。しかしホワイティは「世界の」というおまけつき。
わざわざ遅れてくるような特別扱いといい、まさか剣崎以上の強さを持つ超実力派ボクサーなのか!?

「フフフ…3連敗とは醜態だなシャフト?まあお前にはお似合いだが」

「遅れてきて言うことはそれかい?」

「おいおい、お前の呼び出しに応えて日本まで俺が来たなんて自惚れるなよ。
 たかが全米Jr.チャンプごときのお前が、世界のスーパースターである
 このホワイティ様を呼びつけること自体、納得してるわけじゃないんだぜ」

え、ええ?なんでしょうこの人全然試合やる気ないみたい
「俺は女の子たちとイチャイチャしたいだけだから、お前ら勝手に試合やってろアハーン」てな感じで
ふんぞり返るホワイティ。このタイミングで登場しといてそりゃないだろ!

「な、なんだよあいつは試合やらないのかよ!」

「相手が竜と剣崎で怖じ気づいてるんじゃねえのか!?」

当然観客席から巻き起こるブーイングの嵐。気分を害したホワイティは、観客を黙らせるためにパフォーマンスを行います

「日本の空手の神様と呼ばれる男は、
 なんでも十円硬貨を指三本でまっぷたつに折りたたむと聞くが…
 それぐらい俺には造作もねえことよ。二枚だってこの通りさ」

ホワイティが引き合いに出したのはゴッドハンド大山倍達!俺は極真空手の創始者より強いんだぜーと言いたいんでしょうが
モンスター・ジェイルはもっとブ厚い鉄の階段を普通に歩こうとしてベコベコにしてたんですけどね

しかしホワイティのパワーにすっかりビビってしまう観客たち。
ざまあ見ろジャップども、と言いたげにホワイティは自分たちの椅子を確保しようとします

「さあ分かったろう?さっさとその席を空けろ。いつまで俺のガールフレンド達を立たせておくつもりだ、
 まったく凡人どもはこれだから困るぜ…」

「豚め」

「…なに?今何か言ったか」

「聞こえなかったのか?豚と言ったんだ」

「凡人は言葉ひとつにも知性がないな…まあいい。今日は気分がいいから大目に見ておいてやる…
 ちょっとそこどいてくれないか、俺のガールフレンド達が座る席がないんでね」

「豚の座る席なんざ、この日本にはどこにもねえよ」

C原哲夫・武論尊/集英社

豚は豚小屋へ行け!
あくまで大物らしく話し合いで解決しようとするホワイティでしたが、剣崎の度重なるブタ呼ばわりについに爆発!

「リングに上がれエテ公!俺のガールフレンド達の前で公開処刑してやるよ!」

血気にはやるホワイティの前にシーンと静まり返る会場。と、その場内に響き渡る女の子の声が!

「剣崎様お立ちになって!真のスーパースターが誰であるか、お見せください!」



剣崎ガールズキター!!
ずいぶんと久しぶりの登場!前シリーズでは試合のたびに声援を飛ばしていた彼女たちですが、
日米決戦で現れたのは今回が初めて!

「ククククッ…良かったじゃねえか応援してくれる女がいてよ、
 美しさで敵わねぇから若さだけで勝負か?」

「…やっぱりてめえは豚だ。女の応援が男の強さを証明するもんじゃねえが…
 女の期待に応えねえのは、男でもスーパースターでもねえぜ…!」

みにくい罵り合いにも終止符を打つべく、ついに剣崎もリングへと向かう!
とうとう日本のスーパースターの試合が見られる、と会場も最高潮の盛り上がりを見せます

「ホウ…すごい盛り上がりだ。そうか、お前がこのチンケな島国の
 ヒーローというわけか。フフッ…日本の人材不足は相当深刻なようだな。
 
シャフト、別にお前のチームの一員としてやるわけじゃねえ。勘違いするなよ
 
ただ、あのエテ公に俺の偉大さを教えてやるだけだ」

「フン…やめるなら今のうちだぞ、お前じゃ勝てねえよ

「なに…?」
あ、あら〜…始まる前からいきなりダメ出しされちゃいましたこの人
なに言ってんですかシャフト!お前自分で「日本を潰すための最強のメンバーだぜ!」みたいに連れてきたのに
戦う前からダメ出しはねえだろ!さらに、グローブを手にする剣崎の方にも妙な動きが…

「け…剣崎、右グラブは!?」

「いらねえよ。遊びだ遊び」

なんと片手だけで試合に臨む剣崎!わたしの戦闘力は53万ですとでも言うつもりですか!
もうこの試合が一体どうなるのか予想がつきません

「後悔するぜ、エテ公」

「ふん…おめえ、笑いもんだぜ」

カアアアアアアン!!

ついに鳴らされた闘いのゴング!試合開始と同時に両者がリング中央へ駆ける!しかし…

(C)鳥山明/集英社

あれェーーーッ!?
リング上に剣崎を残して忽然と消えたホワイティ!まさか天津飯にしか見えない速さでサイドステップを:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
一体ホワイティになにが!?これも奴の戦術なのか!?どよどよと困惑した雰囲気に包まれる会場。
その時リング場に異様な物体が現れた!

ズドオオオオオオ!!



なんとそれは、アメリカ国旗に包まれたホワイティ!な、なんでいきなり空から降ってくるんだ!?

スーパースター剣崎は、わずか1ミリ秒でノックアウトを完了する!
では、そのプロセスをもう一度見てみよう!
(声:政宗一成)

灼熱の原子エネルギーが、剣崎の左腕にスパークする!
打ち上げられたホワイティは、天井の照明を次々にぶち破り
国旗に包まれて叩きつけられたのだ!

「この間ジャスト1秒ッ!!黄金の左腕ここに復活ッッ!!」
時計が指しているのは1ラウンド2分59秒!信じられない1秒KO!亀田3兄弟も真っ青の最速KOです

「み…見えたか…?」

「か…かろうじてな…」

石松や志那虎の目にさえもほとんど映らないようなスピード!剣崎マジ異次元の強さ
そしてスピードだけでなく驚異的なパワー。あのパンチ力はなんなのかと、呆然とするヘルガやキャサリンでしたが
スローVTRを見て、剣崎の拳から放たれた光に2人は驚愕します

「い、今のは…原子の光!?バカなっ…!そんなことが可能なのか!?」

「原子爆弾の原理のように、原子核に中性子をぶつけると
 爆発的なエネルギーを発生する…!」

「そんな現象を人間の腕だけで起こすとは…!?
 し、しかし、それ以外に先ほどの原子の光を説明できない!!」



ぶへっ(お茶吹いた音)



か…核爆弾パンチですか!?
今までの中でも最大級の超トンデモ理論!先週私は「戦車でも持ってこないとボクサーには勝てない」とか言いましたが
戦車でも核相手じゃどうしようもないな(えー

「あぁん!剣崎!I love you〜!!」

さらにはホワイティの取り巻き美女すらもモノにしてしまった剣崎。なんて人生の勝ち組だ



そんな剣崎にブチ切れてテレビを叩き壊す菊姉ちゃん
ね…姉ちゃーん!まだこの後に弟の試合が残ってるのに!テレビ壊しちゃって見れないじゃないですか!
姉ちゃんの観戦の行方は果たしてどうなってしまうのか。次はいよいよJr.チャンプ同士の日米最終決戦!次回へ続く!
 

 
■リングにかけろ1 日米決戦編11話 「黒い閃光」


日米決戦もいよいよ大詰め、残るは竜児VSシャフトという王者対決のみ!
会場が大声援の嵐に包まれる中、ついに2人がリングへと向かいます

「竜!軽く行け、かるーくな!どうせこっちは四連勝してんだ、
 お前一人くらい負けても日本の勝利には関係ねえ!」

「いや…竜が負ければ日本の負けだ」

「そうですね、今まで対戦した四人は本物のボクサーじゃない…
 素人をいくらKOしても、日本の勝利とは言えないでしょう」

な…なにいいいい!?ちょっと待ってください!
アメリカ代表の四人は、そもそもアメリカのボクサーでは勝てるヤツがいないってんでシャフトが選んできた荒くれものなんですが、
それでもまだ「アメリカのボクサーに勝ったわけじゃない」とおっしゃるつもりですか!

「姉ちゃん、来ないのかな…」

しかし、アメリカに勝ったの負けたのより姉ちゃんの方が気になる竜児
ま、まあなんだ…先週姉ちゃんテレビぶっ壊しちゃいましたからね、心配しなくてもちゃんと会場には…

アレーーー!?
テレビ直っちゃってるよ!殴った跡は残ってるけど直っちゃってるよ!
うーむこれは最後まで姉ちゃんはテレビ観戦となりそうです、竜児には残念ですが
まあ来れないものを気にしていても仕方がない、いよいよゴングが鳴らされて試合開始!

「ふん!ふんふんっ!ふん!」

ジャブからのワンツーを繰り返し、オーソドックスに攻撃していく竜児!す、すげえなんだか普通にボクシングやってるよ!(えー
なにしろ今までの展開が
一戦目:開始早々モンスター・ジェイルの300トンパンチ炸裂
二戦目:開始早々ミズ・シャネルの催眠術炸裂
三戦目:開始早々志那虎の神技ディフェンス炸裂
四戦目:開始早々剣崎の一秒KO炸裂
というトンデモ展開の繰り返しだったので、まともなボクシングはマジでこの試合が初めてです



「どうしたジャパニーズチャンピオン、ユーはその程度のパンチしか持ってないのか?」

(見切られてる…俺のジャブもストレートも…)

さすがは全米チャンプと言ったところか、堅牢なディフェンスで竜児のパンチを次々に防いでみせるシャフト!
しかし、それだけパンチを防がれようとも竜児に焦りは見られません。
自分にはまだこの必殺ブローがある!ちょっと早いが見せてやる!ブーメランフック!



「うおおおおおおッ!!」

シャフトの服を引き裂くほどの拳圧!吹き飛ばされたシャフトはたまらずダウン!
竜児にとって調子のいい出だしですが、ブーメランフックなんか弱くなってないですか?
前シリーズの時なんて、ローリングサンダーとぶつかった時会場全体がぶっ壊れそうになってたのに(えー

「フフフフ…ハハハハ…ハーッハッハッハッハッ!」

しかし、ダウンを喫したというのに倒れたまんまで大笑いを始めるシャフト。アタマぶつけたんでしょうか(えー
そんなパンチで負けやしねーよ!と勢いをつけてヘッドスプリングで立ち上がる!
ブーメランを食らったというのに、まるでダメージを受けていないようです

(インパクトの直前に手ごたえを感じなくなった…寸前のところでスリップしたんだ)

(フフフ…やはりブーメランの正体はコークスクリューブローだったのか。
 あの伝説のコークスクリューを使えるボクサーがいるとは、
 日本のボクシングもなかなか捨てたもんじゃない…だが結局はそこまでだな。
 アメリカと日本のボクシングは、まだ100年の開きがある!

な…なにをー!?100年とはずいぶんまた大きく出たもんです
ブーメランを受けてみて竜児に勝てると確信したらしいシャフト。さあとくと見ろ!これがお前らより100年先のボクシングだー!

だーるまさんが
こーろんだ

なんとシャフトが繰り出したのはピボットブロー!一回転して相手が戸惑ったスキにぶん殴るというこのパンチ、
もちろん立派な反則技です

「ファーイブ!シーックス!セブーン!」

派手に吹っ飛びながらも、7カウントでなんとかヨロヨロと立ち上がった竜児。
というかレフリー反則なんだからカウント止めてくださいよ!

「ちいっ…!反則だ!そこのアメリカ野郎は
 反則技のピボットブローを使いやがったんだ!
 この試合はアメリカ野郎の反則負けだ!」

シャフトの反則パンチで石松がリング上へ怒鳴り込む!まあ無理もありません
観客もシャフトに対するブーイングの嵐。本当にこのまま反則負けにされそうな雰囲気です



でもレフリーはあんまり興味なさげ
しっかりしてくださいよ!前々回でミックに脅されておかしくなっちゃったんですか!?

「ハッ…!これだから日本のボクシングは100年遅れていると言うんだ!
 ボクシングとは一体なんなんだ?勝った者には栄光と勝利を、
 負けた者には屈辱と敗北を!ただそれだけを決める闘いにすぎん!
 日本人はとかくフェアプレー精神を重んじ、勝つことは二の次。
 それを通して心身を向上させるためなどと、
 思い上がった考え方をする動きが多いようだが、
 それはボクシングを知らない証拠だッ!!」

シャフトのメチャクチャな理屈が炸裂!日本でもアメリカでも反則は反則だろ!
なんというかこいつの理屈だと、そのうちボクシングでも蹴りとか凶器攻撃までOKになりそうです(えー

「ものは言いようですね…」

「内心、竜のブーメランにおびえた挙げ句のピボットでしたと
 素直に吐いちまったらどうなんだ」

「フン…おびえているかどうか、反則負けに終わらなかったなら
 次のラウンドで証明してみせよう」

あらら…リキの入ったシャフトの演説でしたが、半分呆れた様子の河井たち
それどころか、「結局はビビって反則使っただけじゃねーの?」とまで言われてしまう始末。うーんカッコ悪いぞシャフト

「俺…試合を続けるよ!反則勝ちじゃシックリ来ない。
 それに俺は、まだ自分のボクシングをしてないんだ!」

「試合を続けたい」という竜児の強い要望により、結局は注意だけで済ませてもらったシャフト。
そして仕切り直しの第二ラウンドが開始!

カアアアアアン!!

ゴングと同時に凄い勢いでシャフトが前に出る!防御中心だったさっきまでとは一転して攻撃一辺倒!
フェイントを織り交ぜた猛ラッシュで、グイグイと竜児はロープ際へと追いつめられてしまいます

「フフフフッ…!日本人はトリッキーなボクシングを
 邪道とか言ってお好みではないらしいが…
 ボクシングに邪道も正道もない!それが王道ッ!!」

強烈な右ストレートで竜児が吹き飛ぶ!「終わったな…」とばかりに悠々とニュートラルコーナーへ向かうシャフト。
しかし、ダウンすると見せかけた竜児のブーメランフックがシャフトに直撃する!

なんかもう目が虚ろなシャフト
「あ…あ…?」とかピクピクしてるしもう相当やばそうです
そしていつも冷静な志那虎もこの時ばかりはじつに嬉しそう
こんなニヤニヤしてる志那虎なにかおかしいよ!(えー

「エーイト!ナーイン!」

9カウントになったというのに、シャフトはまるで起き上がる様子がありません。まさかこのまま勝負がついてしまうのか…って!

ばばーん

残り一秒という間にいつの間にか立っていたシャフト!
ま、まあ一秒の間に アッパーくらう→照明ぶち破る→国旗に包まれる→リングに落下する が成立する世界ですから、
一秒で立つことくらいは造作もないことかもしれませんが…(えー


しかし、立ち上がったとは言え明らかに動きの鈍っているシャフト。
さっきまでとは立場が逆転し、今度は竜児の猛ラッシュがシャフトに次々叩き込まれる!

(リュウ・タカネ…こいつはビッグだ…!俺の思っていた通りのナイスボクサーだ!
 やはりこの男を世界大会に出すべきではない!いくら俺でも
 ケンザキ、タカネ程の男を連破して世界タイトルを収めるなど至難の業…!
 断じて日本からビッグパンチャーを2人も出してはならない!
 ここでタカネだけでも、完膚なきまでに倒しておかなければッ…!)

あ…あれぇ!?今までのビッグマウスからずいぶん弱気になってしまいましたシャフトさん。
ホワイティが到着しそうにないと聞いた時には、「やれやれ俺が2人まとめて相手してやるかァ!」
みたいに言ってたのに、「連破するのは至難の業!」っておいおいおい。結局コレがシャフトの本音だったんでしょうか


そしてシャフトをいい具合に料理した竜児は、とどめのブーメランフックで勝負を決めに出る!しかし…

「ブラック・スクリューッ!!」
狙いすましたようにカウンターヒットするシャフトの必殺ブロー!
深刻なダメージを抱えて竜児ダウン!これで竜児のアドバンテージは帳消しになってしまいました
果たして勝負の行方は?次回最終回!ちくしょうなんでこう面白い番組から先に終わっていくんだよ…(´・ω・`)
 

 
■リングにかけろ1 日米決戦編最終話 「そして少年は世界へと羽ばたく」

カウンター気味に叩き込まれたブラックスクリューで竜児は前のめりにダウン!
かなりダメージの深そうな倒れ方です。今まで劣勢のシャフトもこれで形勢逆転といったところでしょうか

しかし狙いすました一撃かと思いきや、「あ、当たっちゃったよどうしよう〜」みたいに
なんとも頼りない顔をするシャフト。しっかりしてくれ全米チャンピオン!

「フ…フフ…コークスクリューは自分だけのパンチだと思っていたのは
 誤算だったな…。元々コークスクリューを発明したのは、
 アメリカ人だってことを忘れてもらっちゃ困るぜ…!
 リュウ、お前のコークスクリューがブーメランフックだとすれば…
 俺の右フックのコークスクリューはブラックスクリューだ!黒い閃光だ!」

「セーブン!エーイト!ナーイン!」

着々と進んでいくカウント。石松達の声援もむなしく、9カウントとなっても起き上がる様子のない竜児!
まさかこのまま試合が終わってしまうのか!?

ばばーん

アレー!?前回のシャフトと同じく、残り一秒でいつの間にか立っていた竜児。
まるで自分のドッペルゲンガーでも見ているようで、さすがのシャフトもゾッとした表情です

「そ、そんなバカな…!?俺のブラックスクリューを食らって立ち上がった男など初めてだ…!
 俺が奴のブーメランから二度までも立ち上がれたのは、
 一瞬のひらめきからスリップしてブーメランをまともに食らわなかったからこそ…。
 それはもうボクシングのテクニックや理論を超えた、危険を一瞬に嗅ぎ取る野獣の本能だ…!
 リュウ・タカネも、俺と同じ野獣の本能を兼ね備えているのか…!?」

しかし立ち上がったとはいえ、竜児の食らったダメージも決して浅くはありません
第二ラウンド後のインターバルで、竜児の体を拭く石松たちの表情も曇りがちです

「もう…!なんでこんな時にお姉ちゃんは居ないんだよ!」



こんな時いつも竜児の力になってくれた菊姉ちゃん。その姉ちゃんが会場に現れずに焦る石松でしたが、
姉ちゃんは試合前に河井姉と弟たちをシスコンから卒業させようの会を開いていました。
弟たちを一人立ちさせるために、あえて会場へはやって来なかった2人の姉。
竜児も姉ちゃんの考えはなんとなく分かっているようです

「姉ちゃんがここにいないのは、自分の力だけで道を切り開くことを俺に教えたかったんだと思う…
 姉ちゃんに頼ってばかりじゃ、世界大会を勝ち抜くことなんか出来ない。
 けど、姉ちゃんの思いは俺の拳に宿ってる…!俺は決して一人ぼっちなんかじゃない!」

「強いですね君は…僕が必死で乗り越えて来たものを、すでに掴んでいる。本当に強い男だ…」

「違いますよ河井さん、俺は弱い男です…だから強くなるんです!!」

ダメージは深くとも気力は萎えず!気合十分で竜児は第三ラウンドへ臨む!
しかしシャフトもただでやられる男ではありません、互いに激しいパンチの応酬で次々に攻守が入れ替わる!



「リュウ・タカネ…確かにお前はナイスボクサーだ!
 だが…本当に俺と同じ領域にいるのか、確かめさせてもらうぞッ!」

そして放たれる二度目のブラックスクリュー!間違いなく試合の行方を左右する一撃!
これを見事にかわせば、竜児はシャフトと同等以上の領域にいるということなのか!?

どぼぐしゃー!!

ってまともに食らったー!!
完璧に病院送りコース!いつも冷静な志那虎もひえーありゃ死んだわという驚きの表情!
今度こそダメか!?なんか目もイッちゃってるしマットで永眠してしまうのか!?

「…またも寸前でかわした!?ホンモノだ…!
 リュウ・タカネは俺と同じ…野獣の本能を持ったボクサーだ!」

えええええ!?モロに直撃したかと思いきや、実はギリギリでかわしていた竜児。
さっきの死んだ魚みたいな目は一体なんだったんだよ!

「だとすれば…奴に小手先のテクニックやトリッキーなボクシングは通用しない!
 俺の全身全霊を賭けたパンチを叩き込まなければ…!」

もはや竜児を倒すにはこれしかない!100%中の100%ブラックスクリュー!
竜児もシャフトが勝負を決めに来たことを悟り、渾身のブーメランフックで迎え撃つ!

どばっきゃー!!

壮絶なクロスカウンター!まさか最後の決着はダブルKOか!?

「竜の勝ちだ…!ブラックスクリューより0.01秒速く当たったぜ!」

「ユ、ユーアーザグレイテスト…」

剣崎の宣言通り崩れ落ちるシャフト!0.01秒の瞬間を見極めるっておい!
もう剣崎は周囲と違う時間の流れで生きてるとしか思えません

「通常のパンチのスピードでは双方互角。だがブラックスクリューは右フック、
 竜のブーメランは左フックだ。右拳より左拳の方が相手の近くにある…
 0.01秒ブーメランが速かった。簡単な理由だ」

い、いやちょっと!ファイティングポーズからそのまま拳を出せば確かにその通りですけど、
ブーメラン撃つときはめちゃめちゃ体ひねるから、どっちが前とか全然関係ないじゃないですか!

↓普通のファイティングポーズ(左拳が前にある)

↓ブーメラン撃つ時

「この試合を組んで、日本の闘志を萎えさせようとした私が愚かだったようだ…
 グレイテスト、リュウ!俺の完敗だ…ひとまずはシーユーアゲイン。
 世界大会で会おう…日本の偉大な戦士たちよ!」

あれだけ日本をコケにしていたシャフトも、ずいぶんと殊勝なことを言うようになりました
それもそのはず、終わってみれば日米決戦は日本全勝の完全勝利です

「世界大会でも今日みたいに、負けなしで優勝をもぎ取ってやるぜ!」

「面白いな…」

「この5人で世界の頂点を目指そう!そしてあの旗を世界のメインポールに掲げるんだ!」

「いいか…誰も負けんじゃねえぞ!」

「ああ、やってやらあ!」

「完全勝利での世界大会優勝…!」

「それを…この旗に誓おう!」

「この旗は俺たちの誓い…!俺たちの誓いの旗だ!」

新たなステージを目指して、俺たちの闘いはこれからだ!
リングにかけろ日米決戦編・完


うーん私の中では殿堂入りと言ってもいいアニメ版リンかけなんですが、
やっぱりラスト2回のシャフトVS竜児は地味だったよね
それまでの戦いが見る側の度肝を抜きまくる超人バトルだったので、最後の試合は普通すぎてなんだか物足りなかった気が。
ブラックスクリューとブーメランフックの演出も地味だったので…
必殺ブローが次々と飛び出る次シリーズでは、その辺に期待したいところです

なんにしろスタッフはお疲れ様でした。
このアニメのいいところは、とにかく「視聴者を楽しませよう」という気持ちがビンビン伝わってくるところでしょうか。
DVDの特典に志那虎のキチガイ扇風機がついたりとかね。
こんなのよく選んだなぁーといった感じのファンサービス。こういうアニメが一番大好きです
 






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