セブン第6話 ダーク・ゾーン

ある日、宇宙から地球へ向けて発信された謎の電波が感知された。
どうやら何かのメッセージのようだが、それが何なのかは解析のできないまま防衛軍も警戒を強めていた…

そんな中で、防衛軍本部のアンヌの私室に影のような生物が現れた。
おびえたアンヌはダンに助けを求め、ダンが影に銃を向けると…


影 「ま、待ってください、騒がないでください…
   ハァ…ハァ…私は…ある…遠い都市から、来た者だ…事故を起こして重症を負っている…」


うーむ、見かけはこれ以上なく怪しいんですが
どうやら本当に敵意はなさそうなので、傷が癒えるまでここにかくまうことに。
しばらく話してみると影は気さくな性格で、2人と打ち解けるのにもそう時間はかかりませんでした

影 「こうして命を取りとめる事ができたのも2人のおかげだ。ありがとう」

ダン「君はどこから来たんだい?」

影 「宇宙のある街から来た…とだけ言っておくよ」

ダン「…宇宙人なんだね」

影 「ははは、地球人だって立派な宇宙人じゃないか。
   みんな同じ宇宙に住む仲間同士さ、
   あなた達と付き合ってみてよく分かった…本当に良い人たちなんだな」


そういうアンタだって良い人だよ!俺が保障するよ!(ぉ
すっかり友好ムードで話しこむ3人ですが、そこで突然鳴り響く緊急コールが!
何ごとかと思えば、例の電波の正体がついに分かったそうです。そのメッセージの内容とは


宇宙を旅する巨大都市『ペガッサ』の動力部に重大なトラブルが発生し、
このままでは地球との激突は避けられない。
至急、地球の軌道を変更することを要請する

との事ですが…ゲェーッ『地球をちょっとどかして下さい』って言われてもそんな無茶な!
当然そんな技術力は地球側にはないので、なんとかペガッサ市と交信しようと試みますが
こちらからの電波はなかなか受信されていないようです。


残された時間はあとわずか…もはや地球を救うにはペガッサ市を破壊するしかない

しかし、当然ペガッサ市民を見殺しにすることなどできません
爆破の前にホーク1号で直接ペガッサ市へ避難の連絡にウルトラ警備隊が赴くことに


「ペガッサ市に危険が迫っています!我々が誘導しますので、ただちに地球へ避難してください
 そして再び宇宙都市を建設する日まで、地球に移住してください。地球はあなた方を待っています」

ペガッサ市へとやってきた警備隊はさっそく市民への交信を始めます
しかしペガッサ市からは何の反応もない…いくらなんでも、こんな近くまで来て交信できないはずはありません
必死に何度も何度も呼びかけを続けるダン


ダン   「早く脱出してください!我々が誘導します、危険が迫っています!
     
  ペガッサ市!応答してくださいッ!
      …隊長ダメです、応答しません…!」


ソガ   「なぜ応答しないんだろう…!?そうか、我々を疑ってるんだ…
      地球の軌道も変えられないような人間に、
      ペガッサを爆破できるはずがないと思ってるのかもしれない
      隊長!爆破の時間は変えられませんか!?」

キリヤマ「ダメだ、これ以上延ばせば地球に
      どんな影響があるか分からん!ダン、まだか!?」


ペガッサ市へ呼びかけ続けているダンですが、それでもペガッサには何の動きも見られません。
そしてついに、ペガッサに反応がないまま無情にも爆破の時間が…


「…やむを得ん、あきらめよう。地球が生き残るためには…こうするより…」

隊員の誰もが暗く沈む中、地球へとコースを変えるホーク1号。そして…
ドグォォォォォン…
ペガッサ市は粉々に爆破され、宇宙の塵へと姿を変えた…


しかしちょうどその頃、地球のアンヌの部屋では影がアンヌにその正体を告げていた

「今すぐダンを連れて地球から逃げるんだ
 私は万一地球が軌道を変えなかった時に備えて、地球を破壊する目的でやって来たんだ…」


「あなたは…!?ペガッサの人だったのね…」

「そうだ…私も事故でペガッサと連絡は取れないが、
 これが私の任務なのだ…私はペガッサを守るため地球を爆破する!」


ペガッサとの通信手段を持たない影は、すでにペガッサが消滅していると知る由もありません
影はペガッサ星人本来の姿をあらわすと防衛軍本部から脱走!
しかし宇宙から帰還したダンがアンヌから連絡を受け、すぐさまペガッサ星人を追跡。
なんとか追いつくことに成功したものの、ペガッサ星人はすでに地球の中心部へ爆弾を発射した後でした


「悲しいことだが…これも私達のペガッサを守るためだ」

「…ペガッサは…破壊されたよ」

「…!?嘘だ!あの強大な宇宙都市が…!嘘だッ!」

「僕は見たんだ、ペガッサの最期を…」

「……何ということをするんだ……!!
 私はとっくに地球を破壊する準備を終えていた…
 アンヌの部屋からでも爆弾を地球の中心に撃ち込むことはできたんだ…!
 それをしなかったのは、最後の最後までこの事態をなんとかしようと!!」

地球人の背負ってしまった十字架はあまりにも重すぎます。ダンも彼に対してかける言葉がありません
しかし今はなんとしても爆弾を止めなければ!
すぐさまセブンへと変身するダン。それを見たペガッサ星人は銃で攻撃をしかけるも
セブンはアイスラッガーで銃を弾き飛ばし、爆弾の穴へと飛び込む!
爆弾に追いつき回収したセブンは、宇宙の彼方へ持ち去り無事に爆破させることに成功するのでした


しかし地球へと帰還したダンの前には
あのペガッサ星人はとうとう二度と現れることはなく、

地球の無事もダン達の胸には煮え切らない思いだけが残るのでした…




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