第5話・決闘

「今日は鳥の丸焼きよ〜っ♪」

冒頭、ハラヤードの街の郊外にて、嬉々として鳥の羽をむしる我らがヒロイン。
おお神よ!なんと情け容赦ない!ふしぎの海のナディアならナディアが
発狂しそうなシーンでありますが、
丸焼き主義者のミィ様にそんなことは関係ありません。この人に限っては
丸焼きはすべてに優先する!

「洗濯終わったよ、ミィ。もう行ってもいいだろ?」

「行くってどこへ?」

「ジェネレーターを修理できる人を探しにだよ…」

「ああ、そうだったわね。ついでに買い物してきてね」

「ふう…ゾイド磨き、掃除、洗濯に買い物、人使い荒いなぁ…」

ミィ様にあらゆる雑用を押し付けられるルージきゅん。おいたわしや…ラ・カンは一体何をやっとるんじゃ!
というわけで、結局ルージは一人でジェネレーター職人を探しに街を歩くことに…




どうでもいいけど
作画の崩れがすごいことに!!誰ですかこれは!こんなヒロイン嫌だー!


場面変わってハラヤードの街中。街を歩いているのは前回登場したお色気お姉さん・コトナ。
何かの買い物でコトナがそこかしこの店に立ち寄っていると
コトナの行く先々に現れて存在をアピールする大男が…



「…なにか用?ガラガ」

「やぁ〜偶然だなコトナ!たまたま街に出てきたら、たまたまコトナに会えた!
 そろそろオレ達の仲間になる気になってくれたか?」

「悪いんだけど、私も色々忙しいのよ」

たまりかねてコトナが声をかけると、せきを切ったように喋り出す大男・ガラガ。
以前からコトナを勧誘しているような口振りですが、コトナの方にはまるでその気はありません。

「き、聞いたぜ!ゾイド泥棒を一網打尽にしたんだってな!さすがだぜ!」

「…あっ。ねえガラガ、あなた達の仲間になれない理由を教えてあげる」

なんとか会話を終わらせまいと必死にゾイド泥棒の話題を振るガラガ。
逆にコトナはゾイド泥棒という単語を聞いて、ガラガを追い払う名案が浮かんだ様子。はたして…?


「ゾイド泥棒を捕まえたって話、私一人でやったわけじゃないのよ」

「そういや、見慣れないライガータイプのゾイドが一緒だったとか…」

「ムラサメライガーっていうのよ。乗っているのはルージ、私の婚約者…♪」

「こッ…婚約者ぁぁぁぁぁっ!?」

「ええ、カワイイ年下の男の子なの!ルージと遠く離れた街で2人仲良く暮らすの。
 だから仲間にはなれないの、ごめんね〜」

と、ルージをダシにしてガラガに予防線を張るコトナ。ウソでもいいから誰か私も婚約者と呼んで!(えー


かくして、コトナ衝撃の告白にマリアナ海溝より深い絶望の底に落下するガラガ。
しかし、コトナへの愛がルージへの怒りに一気に塗り変わり、ガラガはルージ達が滞在しているという場所に突撃する!

「ルージはここかぁッ!!お前がオレのコトナを奪った男かぁ!!」

「はああっ!?」

が、留守のルージの代わりにいたのは
じっくりと丸焼きを堪能するお嬢様のみ。
それでもガラガは、ミィ様のことを完全にルージだと思い込み次々に言葉をぶつけます

「オレのコトナを返せ!この野郎ーっ!!」

「奪った男って…あんた、これ見えないの!?」





メチャクチャなことを言うガラガにスカートをつまんで見せるミィ様。
ガラガはじろじろとミィ様を凝視した後に、ようやく
「う〜ん?女のようでもあり…男のようでもあるような…」と感想を漏らしますが

「女に決まってんでしょおっ!!」



ミィ様怒りのタイガーキックが炸裂!!ここにいるのはどうみても
野獣です
ミィ様にKOされたガラガは
「正直スマンカッタ…」と某プロレスラーのように謝ると、ぽつぽつとこれまでの経緯を説明し始めます

「婚約ぅ!?だって私たちはこの街に来たばかりよ?」

「愛に時間は要らない…。誰もが胸に持っているもの…それが愛だ!!
 運命の人と出会った瞬間、愛は激しく燃え上がる!
 灼熱の思いがオレの胸を焦がすッ…!!
 ルージはどこだアアアアア!!」

ますます情緒不安定になり、ルージを探しにその場から駆け出すガラガ。
しかしルージの顔を知らない以上、闇雲に突っ走っても出会えるはずはない…ということで

「なんで私がああーーっ!?」





ミィ様を抱えてルージを探させるガラガ。今ここに
恐るべき野獣タッグが完成してしまった!ルージきゅんの命運やいかに…


「はぁ…この通りは全滅か…」

一方、ジェネレーターを直せる人間を求めて幾人もの職人を尋ねるルージ。
しかし、誰もが口を揃えて言うことは
「そんな人は聞いたことがない」という返答。
いまだ少しの手がかりも見つけることができず、少々気分の滅入ってきたところで
道ばたの手すりに寄りかかっていると…

「だ〜れだ?」

「だ、誰!?」

「ふふ〜ん、わ・た・し♪」

「コ、コトナさんっ!」

婚約者キター!!!結婚じゃ結婚じゃ!今すぐ祝言じゃ!(えー
思わぬところで再会した2人。職人探しの進み具合を尋ねるコトナですが、
あれからまったく進展がないと聞いて、自分もルージの力になると申し出ます

「その代わり…私のお願い、聞いてくれたらね」

「? はあ…」

協力する前にひとつお願いがあるというコトナ。果たしてその内容とは?

一方、ハラヤードの街のあちこちでは、ルージを探しに
荒ぶる野獣たちが爆走していました



「ルージのやつぅぅ…変なことに巻き込んでぇっ!
 見つけたらタダじゃおかないからねぇ!!」

「ううっ!?」

捕食される草食動物のような嫌な予感に立ちすくむルージ。やつが、やつが来る!もうすぐそこにまで!
迫り来るミィ様の恐怖に晒されながらも、とりあえずルージはコトナの言うお願いを聞くことに…

「それで、その…コトナさんの婚約者…のフリをすればいいんですよね」

「ええ、カンタンでしょ?」

再び婚約者キター!!!
婚約者のフリがお願いとな!まあとりあえず落ち着こう落ち着こう!
ごほんごほん。まさか2人とも未成年なのにいきなりホテルだとか(行くわけがない

「でも…バレませんかね」

「大丈夫よ、単純な人だから」

ルージが心配するのも分かります、確かにコトナとルージは少々歳が…って、この2人って4歳しか違わないんですね。
コトナって17歳でこの色気かよ!どういうバケモンだ!

「で、でも婚約者のフリってどんな…?」

「仲良さそうにしてればいいのよ、こうやって腕を組んで…あらぁ♪そこまでしなくてもいいのよ」

「す、すいません…!」

コトナがルージの腕を引っ張った瞬間、勢いあまってコトナに抱きついてしまうルージ。
おいおい、なんてうらやま…と、思う間もなくその場に
世界最恐の猛獣が出現!!

「ルゥゥゥジィィィィィッ!!!」

抱きつき現場を目撃し、
怒りの咆哮を放つガラガとミィ様。
なんてこった、ルージきゅんがもう
肉片すら残さず消滅させられちまう!
ミィ様はガラガの背中から跳び上がると、
なんかドスコイのポーズをしながらルージに襲いかかる!




ミィ様のあまりの恐ろしさに
作画までが再び崩壊

ミィ様はルージを捕まえると、ギリギリと関節技を極めた後に背負い投げで投げ飛ばす!

「ジェネレーターを修理できる人を探してるんじゃなかったの!?
 それがぁぁぁぁ…なんでお嫁さん探しになってるのよぉぉっ!!」

「ご、誤解だ、ミィ…」

もはや虫の息の状態ながら、なんとか弁解を試みるルージ。
しかし、そんなヒマを与える前にガラガまでもがルージに向けて鉄拳を放つ!

ドガアアアアアン!!

紙一重でかわしたものの、ブ厚い壁を粉々に粉砕するガラガの怪力。
ルージはその様子にゾッとしながらも、相手がコトナを困らせているガラガだと気付き婚約者のフリを続けます

「ルージ、がんばって〜♪」





一方、コトナは
安全な場所から天使のスマイルでルージを応援。お、鬼だ…ここにいるのは鬼だけだ…

「や、やいガラガ!オレの婚約者に手を出すなっ!」

「何が婚約者よぉぉっ!!」

勇気を振り絞ってガラガに宣言するルージ。
しかしその瞬間、
荒れ狂うミィ様が猛烈なスピードでルージに掴みかかる!!



「乙女のビンタ!!」 バシィッ!

「ビンタ!!」
 バシィッ! 「ビンタ!!」 バシィッ!

「ビンタ!!」
 バシィッ! 「ビンタ!!」 バシィッ!

「ビンタ!!」
 バシィッ! 「ビンタ!!」 バシィッ!

「ビンタ!!」
 バシィッ! 「ビンタ!!」 バシィッ!

「ビンタ!!」
 バシィッ! 「ビンタ!!」 バシィッ!

「ビンタ!!」
 バシィッ! 「ビンタ!!」 バシィッ!

「ビンタ!!」
 バシィッ! 



北極熊をも屠り去る猛獣の連撃!!
14発もの致命の一撃を受けてしまったルージきゅん。もう視聴者は恐ろしくて画面を直視できません
もはやルージは
リクームに首を折られた悟飯みたいにピクピクしていることでしょう。ああ恐ろしい…

「ルージぃぃぃっ!!オレと勝負しろぉぉぉっ!!」

ミィ様がルージを散々痛めつけたものの、まだおさまりがつかないガラガ。

ミィ様の攻撃を奇跡的に生き延びたルージは、ガラガの攻撃から夢中で逃げますが
とうとう行き止まりに追いつめられてしまいます

「ガ、ガラガ!オレの話を聞け!」

「ようし分かった…コトナを賭けてゾイド戦で本気の勝負をしようということだろう!!」

「はっ…?」

いきなりガラガがゾイドの話を持ち出し、言っていることが分からないルージ。
しかし後ろを振り向くと、そこが偶然ムラサメライガーの置いてあった場所だと気づきます。

「あっ、いやこれは…!」

「いいだろう!オレ様の愛機・デッドリーコング様が全力でお相手してやるぜ!化石の街で待つ!」

「逃げるんじゃないわよ!」

もはやミィ様は完全にガラガサイド。
こうなってしまっては逃げ出すわけにも行かず、ルージは腹を決めて化石の街へと向かうことに…


そして化石の街に揃ったルージ達四人。コトナとミィ様が見守る中、とうとう2人の決闘が開始されます

「無理しなくていいのよ、ルージ…」

「オレが負けたらコトナさんに迷惑がかかります…
 コトナさんの為にも、オレの目的の為にも負けるわけにはいきません!」

「なにがオレの目的よ!ガラガ、コテンパンにやっつけちゃって!」

「任せとけミィ!愛のための戦いの始まりだぜ!!」

ついにその姿を現したガラガのゾイド・デッドリーコング。
その重量感溢れる漆黒のボディは、上から見下ろされるだけでも息苦しいようなプレッシャーがあります。

「相手にとって不足はあるまい!行くぞぉぉっ!!」

「うあああっ!なんてパワーだ…!」

「そんな痛み、オレの心の痛みに比べれば蚊に刺された程でもない!!」

しっとの心は父心!押せば命の泉わく!
驚異の失恋パワーで最初からガンガン攻めてくるガラガに、突破口が見い出せず防戦一方のルージ。





しかし、ルージは徐々に障害物の多い地形を利用してデッドリーコングの死角に飛び込み始める!
どんどんと鋭さを増すその動きに、ガラガはムラサメライガーの動きを見切ることができない!

「なにやってんのよガラガ!ルージはそこ…!
 あら?ムラサメライガーって、あんなに速かったっけ…?」

今までのルージを見てきたミィ様でも見違えるムラサメライガーの動き。
ルージも着々と腕が上がってきているようです、そしてついにデッドリーコングの背後を取ると
ルージは弾丸のように突っ込み勝負をかける!

「もらったぁぁぁーーっ!!」

「ぬぅおおおおおーーっ!!」

オレの後ろに立つんじゃねえー!!
ルージの突撃を回避不能と見たガラガは、背部のヘルズボックスの武装を解放しルージを迎え撃つ!

このタイミングだとやられるのはルー…!?





ガシイイイッ!!

「それまでッ!双方とも矛をおさめよ!!」

なんと決着の瞬間風のようにラ・カンが登場!うひょー
おじさま千両役者!
ダブルハックソードで2体の武器を押さえつけ、争いはここまでと場を収集します。
ラ・カンの達人芸に息を飲む面々。殺気立っていたガラガもようやく落ち着いたみたいです





と、いうわけでゾイドを降りて
事情説明タイム
コトナの婚約者うんぬんは芝居だったことを告げると、今までのことはすっぱり水に流して和解するガラガ

「いやぁ、本当にすまなかった」

「もう!お芝居だったんなら早く言えばいいのに」

え!?いや、ちょっ…ミィ様、てっきり私は
ルージが嘘をついてることについて怒ってるんだと思ってましたが、
本当のところは
マジにコトナと婚約してると思って怒ってたんですか!?
いや、まあ…ピュ、ピュアっていうかなんていうか…いや
単細胞だなぁとか思ってませんよ!思ってませんから!(えー





しかし、和やかな雰囲気もつかの間、山の向こうから夜空に撃ち出される眩しい光が。
たーまやーとかそうではありません。何やら緊急の照明弾のようです。
それを見た瞬間、みるみるガラガの顔色が変わっていき…

「仲間が…襲われている!?」

次回へ続く!








トップに戻る