デルトラクエスト13話 「エンドンとジャード

ラットシティを後にしたリーフ達は早速新たな宝石を求めて出発。
しかし、はばひろ川を渡った時から疲労を訴えていたジャスミンは、
ラットシティからそう離れてもいないうちにへたり込んでしまいます

「足は棒みたいだしお腹だってペコペコ…泣きたくても涙も出ないくらいよ…」

「それはみんな同じだ、泣き言を言っても始まらないぞ」

「このくらいで音を上げてもらっちゃ困るぜ」とジャスミンに立ち上がるよう声をかけるおっさん。
おっさんは前回階段でへばってるところをジャスミンに置いてかれた恨みがあるので
今度はその仕返しとばかりに、ジャスミンの泣き言を聞いてやるつもりはないようです(えー

「…!?あれは…!まずい!バルダ、ジャスミン!アクババだ!」

リーフがジャスミン達の方をふり返ったその時、遥か空の彼方からこちらを目指して飛んでくる巨鳥アクババの姿が!
「影の大王と意識を共有している」というアクババに見つかってしまえば、すぐさま三人の元へ追っ手が差し向けられてしまうでしょう

「こいつはまずい!」と即座にジャスミンを抱えて駆け出すおっさん。
というかジャスミンを持ち上げるどさくさにジャスミンの胸をわしづかみに!
なんという役得!ジャスミンは胸がないのに妙に胸に関するエピソードが多い気がするな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

すぐにリーフの消えるマントで身を隠す3人。幸いアクババに見つかる前に姿を消すことができましたが、
用心深いアクババはその場から立ち去ろうとせず、リーフ達の頭上をぐるぐると旋回し続けます

「いつまでこうしてるの…?」

「あいつがいなくなるまでさ」

「気が長いのね…」

「父さんもずっと待っていたよ」

「ああ、ジャードか…」

こんなことぐらい父さんの忍耐に比べたら…と父親のことをポツリとつぶやくリーフ。
この中で唯一リーフの家族のことを知らないジャスミンは、自分にもそのことを教えて欲しいと昔話をするようねだります

リーフの父・ジャードはデルの国王に仕える兵士の息子として生まれ、
王子エンドンとは同じ乳母によって育てられた親友同士の間柄でした。
いつかはエンドンを守る立派な兵士になることを夢見て、ジャードはエンドンと共に日々成長を重ねていきます

「王様が…王様がお隠れになられた!」

しかし2人がまだ成人する前のある日のこと、それまで国を治めていた王は突然病死してしまいます
まだ頼りない少年の身でありながら、急に国を任されることになったエンドン。
即位式の最中、ジャードは分不相応な重圧を負うことになってしまった親友を心配そうに眺めるのでした

「こ、これがデルトラのベルト…!」

そして新たなる王の証として、デルトラのベルトをその身にまとうエンドン。
ベルトの真の力は王族にしか発揮することができず、王となる者は必ず即位式の仕上げにこのベルトを装着するのです
エンドンがベルトを巻いたとたん宝石は眩い光を発し、いよいよ周囲から名実ともに王と認められることに。
太古の昔から数々の邪悪を退けてきたというデルトラのベルト。しかし、身につけていなければ意味がないそのベルトは、
なぜだか即位式が終わると誰の手も届かないような塔に保管されてしまうのでした

常に王が身に着けておけばいいものを、なぜわざわざ王から遠ざけるような真似をするのかと疑問を持つジャード。
言うなれば、せっかくの強力な防具を装備もしないで
預かり所にぶち込んだままにしておくようなもんです
(えー
ジャードはベルトの扱いについて真相を確かめるため、夜な夜な城の図書館に忍び込んで
王族の始祖・アディンが残したという”デルトラの書”を読みふけるのでした



”デルトラの王となる者は常にベルトを身につけるべし。
 さもなくば影の大王、影の国より襲い来たるであろう”

なんとデルトラの書には、今の王家のしきたりとはまったく逆のことが書かれていました
まるで国を陥れるかのようなしきたりに危機感を覚えたジャードは、すぐにこのことを伝えにエンドンの元を訪れますが…

「ジャード!?ダメだよ、いくら親友の君でもここに入ってきちゃいけない!掟に反する!」

「エンドン、すぐにデルトラのベルトを身に着けに行こう。
 昔の王や女王がそうしていたように」

「そんなのダメだ、掟では…」

「掟がなんだ、あんなの歴代の主席顧問官が勝手に作ってるだけじゃないか!」

ジャードが思い返してみれば、ベルトの他にも城には妙な掟がいくつもあったのです
”城の人間は絶対に城下の町へ足を踏み入れてはならない”など、まるで外の世界から隔離でもされているような…

「なんということを…陛下に恐ろしいことを吹き込みおって!
 一体何を企んでいるのだジャードよ!」

エンドンの説得を試みるジャードでしたが、そこへ割って入るように主席顧問官・プランディンが登場!
この悪人ヅラからしてこいつが黒幕で間違いありませんが(えー
次々とデタラメを並べるプランディンによって、みるみるジャードは罪人に仕立て上げられてしまいます

「そうか…お前は陛下を妬んでいたのだ!そしてついに陛下を亡き者にしようとしたな!」

「違う!信じてくれエンドン、僕は君のためを思って!これを見てく…」

「陛下!奴はナイフを持っておりますぞ!誰か、誰かおらぬか!」

ジャードがふところのデルトラの書に手を伸ばしたその時、
「こいつは凶器を取り出す気だ!」とプランディンは有無を言わさず衛兵を呼び出す!
ここで捕まればプランディンに強引に処刑されてしまうでしょう、ついにジャードはエンドンの説得を諦めて逃走をはかります

「とにかく城を出よう…!機会をうかがってもう一度エンドンに…」

城門の周囲は厳重に固められていましたが、ちょうどその時城から出て行く馬車を発見したジャード。
木を伝って馬車の上に飛び乗ると、すぐにその荷台の中へ身を隠します

「むぐっ!ひどい臭いだな…通ってよし」

馬車の積み荷は肥か何かでしょうか?あまりにもひどい臭いに門番も簡単に調査を済ませると、早々に馬車を通してしまいます

「ぶはあっ!はあっ、はあっ…」

頭がどうにかなりそうな悪臭に耐えながら、どうにかこうにか城を脱出したジャード。
馬車が止まったので荷台から降りようとしますが、その時周囲から怒涛の勢いで押し寄せる人の波が!
潜んでいたことがバレたのか!?と肝を冷やすジャードでしたが…

しかし、馬車に集まった人たちはまったくジャードのことなど目もくれず、一心不乱に馬車の積み荷をむさぼり食い始めます
そう、馬車の積み荷は肥などではなく唯一町の人たちが口にできる食べ物だったのです
確かチュルナイでリーフが「デルの住人は腐りかけの残飯を奪い合って食べてる」と話していましたが、
まさかこれほどまでにひどい状況だとは…
ジャードが声をかけてもまったく反応が返ってこないほど、町の人たちの心身はすでに弱りきっていました
というかこのじいさんのうつろな顔マジで恐いよ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「そ、そんな…これがデルの町だっていうのか!?
 いつも城から眺めていた、あの美しいデルの町は!?」

滅びの町としか言いようのない荒れ果てた惨状に愕然とするジャード。
小さい頃からずっと城で見ていたデルの町は、ついさっき城から出るまで
確かに平和そのもので活気に溢れる美しい町だったはずなのに…?

そう、これもまた影の大王とプランディンによる策略だったのです
「民の信頼により力を増す」というデルトラのベルトを弱体化させるため、城を外界から隔離して町の姿を幻でカモフラージュし、
城の人間が知らないうちに、民から王への信頼を根こそぎ奪っていくという…

「はあ…はあ…は……あ……」

ジャードに次々と差し向けられるプランディンからの追っ手。これでは町で休むこともままなりません
森の奥に逃げ込み、あてもなく彷徨うジャードでしたが、溜まりに溜まった疲労でついにばったり倒れ込んでしまいます





「は…っ!?」

しばらくしてジャードが目を覚ますと、なぜかどこかの家のベッドに寝かされている状態でした
追っ手に捕まらずに済んだのか…?とジャードが辺りを見回してみると…

   

超絶的萌え幼女キター!!
なんじゃこりゃー!!天国か?まさかあのままおっ死んで天国へ来てしまったのか?(えー

そこは森の中でひっそりと暮らしている鍛冶屋・クリアンの家でした。
クリアンとその孫アンナは、行き倒れているジャードを見つけて助けてくれたのです

「あ、あの…助けてくださってありがとうございました。すぐに出て行きます」

「どこか行くアテはあるのか?どうだ、ここで仕事を手伝ってみないか。その服は息子のものなんだ…
 3年前に殺されたよ、息子の嫁はずっと前にお産で死んでいる。
 そしてアンナはワシが育てることになったんだ」

そ、それってワシはもう老い先短いからアンナが一人になったらよろしくってことですか!?(えー
チクショウなんてうらやましい。ジャードは元々城での暮らしで鍛冶の心得があるので、
見事な手際でクリアンの仕事をサポートでき、すっかり気に入られてしまったようです

というかアンナはマジ可愛すぎるぜ…物干し場からジャードを覗き見る時の、くいっとアゴを柵に乗せる動作とかたまりませんよ!
そしてクリアンの申し出を受けて、その後は鍛冶屋の後継者としてその家で暮らすことにしたジャード。
数年後クリアンが寿命で亡くなってからは、やはりアンナを嫁にもらって
ずっと2人っきりで暮らし続けます。
こ、この幸せ者がー!!




そしてジャードがヒゲオヤジになってしまったほどの年月が経過したある日。
ジャードが日課のように家から城の様子を見守っていると、
穏やかな普段の様子とは違い、何羽ものアクババが城を襲撃する姿が!
望遠鏡で詳しく城の様子を見てみれば、そこにはエンドンからジャードに助けを求める合図が…

「エンドンからの合図が…ついに来た!来たんだ!」

ついにエンドンと再び分かり合えるチャンス到来!ジャードは自ら鍛えた剣を腰に差すと、親友を助けに再び城へと向かうのでした

「友を信じ、長い年月希望の時を信じて待ち続けたジャード…リーフはその思いを受け継いでいる」

「そっか…」

と、ここでアクババがようやく立ち去ったので話を切り上げるリーフ達。
アクババが引き返して来ないうちに、すぐにその場を離れることにします

「待ってよ、さっきの続きは?2人はどうなったの?」

「続きはあの丘を越えたところで話すよ」

「だったら急がなきゃね!」

へばっていたジャスミンも元気を取り戻して丘へ向けて駆け出します。
リーフとバルダはそれを微笑ましげに眺めながら旅を続けるのでした。次回に続く


デルトラクエスト14話 「うばわれた宝石」

前回の約束通り、ジャスミンにジャードの過去話の続きを話すリーフ。その内容とはズバリ…

色々あってジャードはエンドンとその妃を助け出しました、おわり(えー

い、いやだってさぁ…ジャードとか微妙なヒゲづらオヤジになっちゃったし、長々話しても面白くねーんだもん!

要点をまとめると、力の弱まったデルトラのベルトはアクババに破壊され、7つの宝石も世界各地へと持ち去られてしまいました
失われた宝石を集め、なんとかしてベルトの力を復活させたいジャードでしたが
例え宝石を取り返したとしても、すでに民からの信頼を失ったエンドンではベルトの力を引き出せなくなっていました
「城から逃げ出すなんてヤダヤダ!でも死ぬのはもっとヤダ!」とやかましいヘタレ王のエンドンでは
この先民からの信頼を回復することもまず無理でしょう(えー
ベルトの力を引き出せるのは王族のみ。こうなったら子供に希望を託すしか…ということで、
エンドンはシャーン王妃を連れて身を隠し、誰の目も届かない場所で子供を育てる道を選びます

久々に再会したというのに、たったの一晩で別れることになってしまうとは…ジャードとの別れを惜しみながら旅立っていくエンドン。
それにしても髪を下ろしたシャーン王妃は美人だのう

ちなみに、城がアクババに襲われた時には若かりし頃のおっさんも戦いに参加していましたが
やっぱり一発でやられてどっかに吹き飛ばされてしまいました
今も昔も変わってないなーおっさんは:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「色々あったのね…」

ちょうど話にも区切りがついたところで、先への偵察に飛ばしていたクリーが戻ってきました
少し進んだところに隠れ家に使える森を見つけたようで、そこまで進んだら体を休めようという話になりますが…

「…バルダ?」

「先に行け」

じっと後ろを見据えたままスラリと剣を抜くバルダ。何やらただならぬ様子…と思っていると、
その視線の先には再び舞い戻ってきたアクババが!

仇を取らせて
もらうぞ…!
俺自身の仇をなァ!!

「あの時の俺とは違う…!アクババの一羽ぐらい!」

かつて受けた屈辱の借りを今ここで返す!なんだかおっさんが凄く凛々しいですよ!
しかし冷静に考えると、たったの数羽でデル城を攻め落としたアクババ相手に
おっさん一人ではまったく勝ち目がないのでリーフ達は慌ててそれを止めに入ります

「何言ってるの!?」

「バルダ、生きるんだ!今はまだ生き延びるんだ!」

いや、だからあの時の俺とは…

てめーモタモタ
すんじゃねえよっ!
仇だか何だか知らねえが
とっとと入りやがれ!
(えー


(C)鳥山明/集英社

ばさーっと魔法のマントでおっさんに覆い被さる2人。というか「生きるんだバルダ!」って要するに
「バルダが戦っても死ぬに決まってるじゃないか!」って酷いこと言ってますよ!(えー
せっかくカッコよく決めたのになんという立ち場のないバルダ…いや実際リーフの言う通りなんですけどね:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「むしゃくしゃしてやった。本当に勝てるとは思ってなかった。今は反省している」と、一人で先走ったことを反省するおっさん。
今度も消えるマントでアクババをやりすごし、先ほどクリーが見つけてきた森で心身ともに休養を取ることにします

というかエンドカードがジャスミンの無防備な寝顔ってところが
視聴者のニーズを完璧に把握してるぜデルトラスタッフ(えー
デルトラスタッフの空気を読む能力は素晴らしいな…これじゃまた次も見ざるを得ないじゃないか!次回に続く!


デルトラクエスト15話 「運がいい?わるい?」

この話からOPが流れる前に「テレビから離れて見てね」という注意コメントが挿入されるようになりました
この注意コメント、リーフバージョンとジャスミンバージョンの2種類があって、1話ごとに交代で流れるのですが
なぜかおっさんバージョンだけは用意されてません
なぜだー!なぜおっさんをのけ者にするような真似を!ま、まさか…スタッフはおっさんのカルトな人気を見越して、
DVDだけの映像特典でおっさんバージョンを収録したりとかして俺たちに買わせるためのエサに…(えー

「僕はリーフ!デルトラの平和を取り戻すため、魔境のモンスターを倒して
 ルビー、トパーズ、オパールを手に入れたんだ!」

「まったく、いつも無茶なことばっかりだったけど」

「ジャスミン!」

「私のおかげでここまで来れたのよ?」

「俺のおかげでもある!」

「バルダ!」

そしてOPの後にも、このように今までのあらすじを簡単に説明するようになりました
しかしおっさんは宝石がらみの戦いではまったく役に立ってないのに
なに自己主張してるんですか!
(えー
まだ開始2分なのに、いちいちおっさんが突っ込みどころ満載すぎて笑いが止まりません

さて今回は、新たな魔境・うごめく砂を目指して旅を続けている場面から始まります
旅の途中で腹ペコになってしまったリーフ達。ちょうどそこでリンゴが大量になっている木を発見し、
こんなところに食い物があるなんてラッキー、ということで
「びゃあ゛ぁ゛゛ぁうまひぃ゛ぃぃ゛!」とマスオさんのようにムシャムシャむさぼり食います

「お前たち私のリンゴを盗んだな!?一つ残らず返してもらおうか!」

なに人のリンゴ食ってんだー!と怒鳴り込んできた1人のおばさん。そう、自然になっていたと思ったそのリンゴは
ドリンク製造業を営んでいるおばさんが栽培していたものだったのです

「まことに申し訳ないが、俺たちはもう食べちまったんだ」

いやー食べちゃったものはしょうがないよねと爽やかに立ち去ろうとするおっさん達でしたが、
その態度はかえっておばさんの神経を逆撫でする結果に!

「があああああっ!!私の護衛は命令一つでどうにでも動くんだ!
 自分のしたことの報いを受けるんだね!」

なんと怒りに震えるおばさんの全身から無数のハチが出現!
とんでもない数のハチに囲まれて、リーフ達は身動きひとつ取ることができなくなってしまいました

「ヒャーッヒャッヒャ!
どうだいインセクターコンボの恐ろしさはぁ!」
(えー
(C)高橋和希 スタジオ・ダイス/集英社・テレビ東京・NAS

「こ、これで交換してぇっ!」

さすがのジャスミンもあまりの数のハチに怯えてしまい、思わず金貨の入った袋を放り投げてしまいます
なんだいいモン持ってんじゃねーかとすかさず金貨を全部いただいていくおばさん。
しかし、トムの店でも見せたようにジャスミンは大量の金貨を持っていたので、リンゴ数個の償いにしてはあまりにも不釣り合いです

「ま、待てそれを全部持っていくのか!?リンゴ3個には高すぎるだろう!」

「動くんじゃないよ!うちの護衛たちは急な動きを嫌うよ?
 この私だって蜜を取る時は煙を使って慎重にやるんだ!」

おっさんの抗議もむなしく、ハチの群れを盾に強気で脅してくるおばさん。
結局ハチ相手にはどうすることもできず、おばさんには所持金のほとんどを持って行かれてしまいました





とんだアクシデントに遭遇してしまいましたが、以前某ゼロの人は言いました。
お金がなければカジノで増やせばいいじゃない(えー
どうせ所持金も残り少ないからいっそギャンブルに使ってしまえ、と
リーフ達はちょうど道端で見かけたルーレットに金を費やすことにします
しかし、毎回モンスター達に騙されているリーフ達ギャンブルで勝とうなどと無謀もいいとこです
ギャンブラーにとってはまさに絶好のカモ。まんまとイカサマにハメられたリーフ達は、なけなしの残金をも失ってしまうのでした

「町があるのはありがたい…仕事を探そう」

いよいよ本物の一文無しになってしまったリーフ達は、リスメアという町に立ち寄って地道に資金稼ぎをすることに。
どこかに良さげな仕事はないものかと町をうろついていると、何やら興味深いタレ幕を発見します

「リスメア競技大会…?こぞってのご参加を、あなたの力と腕を試しましょう…
 本線に残れば金貨…100枚!?優勝者には金貨1000枚!?」

「予選を勝ち抜くだけでも金貨100枚だぞ!」

なんという幸運!この町ではちょうど天下一武道会が開催されるところでした。手軽にお金を稼ぐには絶好のチャンスです
それにしても相変わらず、なんて日本語のタレ幕が似合わないアニメなんだろう(えー

こんな美味しい話があるなんて!と早速出場受け付けをやっている宿屋・チャンピオンへ向かう3人。
宿屋へ入った3人を出迎えたのは、人の良さそうなぽっちゃり系の女将さんでした

「はじめまして、私の名はマザーブライトリー。確認させていただきますけど、
 みなさん競技大会にお出になるんですよね?」

「出場したいんですが、実は僕たち一文無しなんです…宿代の代わりに皿洗いでもなんでもします」

「とんでもない!宿代は結構です、もし予選に勝ち進んでいただければ賞金が出るでしょう?
 それで払っていただければいいんですよ」

料金なんて後払いでいいんですよぉ〜と、快くリーフ達の宿泊を許可するマザーブライトリー。
なんだかこれだけ親切な対応されると、逆に予選落ちして金が払えなくなった時なんかは
「ウチの宿代どうしてくれんだコラァ!」って酷い目に遭わされそうな気がするなぁ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「さて、まずはお名前と出身地を伺いましょうか?」

「ああ、名前ね………俺の名はベリー、出身地はブッシュタウン。
 こちらは連れの………バーディーチェリー。出身地は同じだ」

チェ、チェリーだって!?(゜д゜;)おっさん突然何を言い出すんですか!?
正体を隠すために偽名を使った、っていうのは分からんでもないですが、
16歳なんて年頃の男の子チェリーはないでしょチェリーは!!

「なにがチェリーだよっ!女の子みたいじゃないか!」

「本名を名乗れると思うか?俺たちの名前はデルトラ中に
 知れ渡っているかもしれないんだ」

マザーブライトリーが席を外した途端、ギャーギャーとおっさんに食ってかかるリーフ。
そりゃそうです、こんな童貞丸出しみたいな名前つけられたらたまったもんじゃありません(えー

「可愛い名前ねえ〜、チェリーちゃ〜ん♪」

ぐあおおおおおお!よ、よせ!それ以上純情な少年たちの繊細な心をもてあそぶんじゃない!
しかしジャスミンは自分の偽名を全然気にしてないようですが、バーディーっていうのも
便所ステージで鎖振り回してる変態ブサイク野郎の名前なんですけどね:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

ともあれ手続きを済ませたリーフ達は、さっそく食堂へ出向いて空腹を満たすことに。
すると、いるわいるわ出場者の荒くれ者どもが。
なんか人相悪いマリオみたいな奴も気になりますが、やはり一番目を引いたのは
トムの店で出会った鋭い目つきのあの男でしょうか。こいつも出場するのかよ!
こんな戦士レベル99みたいな雰囲気の奴が出るとなれば、職業が同じ戦士でかぶってるおっさんなんかは
どう考えても優勝の見込みはなさそうです
まあおっさんだからどっちにしろ優勝なんて無理か:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「それにしてもあんな人達と戦うのか…ケガなんかしたら旅を続けられなくなるよ」

「大丈夫、名案があるわ。要するにこれを食べたら出場を取り消すってことよ。
 気が変わったって言うの。よくあることだわ、大して悪いことじゃないでしょ」

な…なに言ってんすかー!?(゜д゜;)
ちょっとジャスミン!それじゃただの食い逃げじゃないですか!
どう考えても「辞退してもいいけど食事の金は払ってくださいよ」って言われるのが当然ですよ!
一文無しなのに一体どうするつもりなんだろう…

というか食事の最中、ジャスミンがチェリーを指で弄んでるのはリーフへの嫌がらせでしょうか(えー

ジャスミンの食い逃げ理論に( ゜д゜)ポカーンとあんまり乗り気のしない様子のリーフ達。
しかし食事を終えると、結局は出場取り消しのためにエントランスホールへと向かいます。いいんですかそれで!

「あれ…!?なんなんだこれ、さっきまでなかったぞ!」

しかしその途中、エントランスへと続く廊下には行く手を阻む鉄格子が!
さすがはマザーブライトリー、食い逃げ対策は万全といったところでしょうか。
もはや引き返すことのできなくなってしまったリーフ達。競技大会でどこまで勝ち残ることができるのか?次回に続く



それと今回からEDテーマもデフォルメキャラのコミカルなものに変わりました
ここでもおっさんは剣をブンブン振り回してすっ転んだり、
リーフとジャスミンがケンカして仲直りする間にのけ者にされてたり
スタッフはどこまでもおっさんをズッコケキャラにするつもりのようです
これはもうおっさんの立ち位置を実によく分かってるとしか言いようがない:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

それと今回、ある意味一番笑えたのがデルトラ図鑑です

「影の憲兵団…影の大王が作り出した兵隊。感情がなく残虐で、目と鼻がよく利き遠くの敵も察知する。
 10人で部隊を作り、7年経つと死ぬ」

なんだその寿命ー!!10人で部隊を作り〜までは普通に「へーそういう設定なんだ…」って思てたから最後のオチで吹いたわ!
っそんなに早死にするんかい影の憲兵団。この簡潔な言い方と、ナレーションの淡々とした喋り方が余計に笑いを誘ってきます
こういう変なところで笑いを取ることについては、デルトラはもう天才的としか言いようがないな…


デルトラクエスト16話 「リスメア競技大会」


「俺のおかげでもある!」

「バルダ!」

青い空、白い雲、そして自重しないおっさん。
毎週土曜日の爽やかな朝は、いつもおっさんのあらすじに突っ込むところから始まります(えー

「一体どうなってるんだ、これじゃまるで僕たちは囚人じゃないか」

「大人しく部屋に戻ろう、一眠りすればスッキリして脱出の方法も見つかるさ」

「それもそうね…」

食い逃げ作戦が失敗して宿屋に閉じ込められてしまったリーフ達。
さすがに食い逃げは諦めて大会に出場するだろうと思いきや、
「一眠りして脱出だ!」とかなんとかまだ逃げ出す気マンマンのようです
そこまでして逃げなくても!資金稼ぎに大会に出るんじゃなかったんですか!

ドガアッ!

「うわあっ!?」

「…!?こいつ!」

しかし3人が部屋へと戻ろうとしたその時、突然暗がりで襲いかかってきた謎の人物が!
謎の人物は一発体当たりを仕掛けるとすぐに走り去ってしまいましたが、
リーフ達の下へ一枚の紙切れを残していきました



「”命が惜しければ明日は勝つな”…?僕らを脅して出場させないつもりらしい」

「卑怯な奴め…!」

「気が変わったわ、出てやるわよ競技大会!」

な、なんてバカな襲撃者!わざわざ言われずとも、リーフ達は逃げ出すことしか考えてなかったのに
この襲撃者が余計な真似をしたせいで、逆に3人は出場する決意を固めてしまいます





「さあみなさん、大会の朝ですよー!これを飲んで力をつけてね!」

「女王バチのアップルドリンクか…かぁーっ美味い!」

「うん、美味しい!」

「んくっくっくっ…ん〜〜〜〜…!ぷはあ!」

「はっはっはっは!子供には強すぎるか」

「な、なによ…誰にでも好みはあるでしょ!」

大会当日の朝、3人はマザー・ブライトリーからアップルドリンクを振る舞われますが、
ジャスミンの反応がまるで梅酒でも飲んだ顔みたいです(えー
この世界でのアップルドリンクって、私たちが飲むようなりんごジュースよりずっと酸っぱいんでしょうか?

「これよりリスメア競技大会を始める!
 選手はリスメアの神より授けられたウェッジ、ジャバク、シェルから
 ひとつを選ぶことができる!」

3人が闘技場へ出向くと同時に、いよいよ始まる競技大会!
どうやら主催者側が用意した3種の武器以外は使用を禁じられているようで、
リーフはツルハシのような武器のウェッジを、ジャスミンは棒のジャバクを、おっさんは盾のシェルを選んで
本戦出場を賭けたバトルロイヤルが始まります

(僕は、これまでも恐ろしい敵と戦ってきたじゃないか!)

屈強な戦士たちを相手に、今までの強敵との戦いを思い出し自分を奮い立たせるリーフ!
そう、これまでのゴール、ソルディーン、テーガン、リアを相手にリーフは………リーフは………
ゴール→手も足も出なかった。ジャスミンが倒した
ソルディーン→手も足も出なかった。テーガンが倒した
テーガン→手も足も出なかった。クリーが倒した
リア→大ケガを負わされて気絶した

ロクな戦績残してないじゃないっすか!この体たらくで本当に大丈夫ですか!
と、思いきや、リーフの技ジャスミンの速さおっさんの力の前にマッチョマン達はバッタバッタと倒されていきます。あれー?
もしかしてリーフ達って人間の中ではかなり強い部類だったのか…
今までずっとやられっぱなしだったから全然わからなかった:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「予選終了!たった今本戦に進む8人が決まった!」

そして3人とも危なげなく予選を勝ち抜き本戦出場決定!
他に残ったのはマッチョ夫妻のオーエン&ジョアンナ、釘宮ボイスの踊り子ネリダ、ほとばしる野生の変態グロック、
そしてどう見ても優勝候補のジョーカーです。役者が揃ったところで戦いは第二ステージへ!次回に続く!


デルトラクエスト17話 「戦え!戦えリーフ」


「俺のおかげでもある!」

「バルダ!」

おっさん今日も「俺だってパーティの大事な戦力なんだから!」と自己アピール。
しかし一人だけ「テレビから離れて見てね!」をやらせてもらえないあたり
バルダはいついなくなっても大丈夫というスタッフの残酷なメッセージが:;y=_ト ̄|○・∵. ターン




競技大会予選が終わり、明日の本戦に備えて宿屋へ戻ってきたリーフ達。順当に勝ち進むことができてホクホク顔です

「この3人がみんな本戦に残るとは思わなかったな」

「うん、バルダはともかく僕やジャスミンまで勝ち残れるなんて」

バ、バルダはともかく!?正気かリーフ!
このパーティで一番頼りにならない男が誰なのか、分からないわけじゃないでしょうに!(えー
「この調子で優勝もいただくぜ」と意気込む2人でしたが、ジャスミンだけは乗り気ではありませんでした

「これで3人合わせて金貨300枚稼いだことになるわ、
 もうこれ以上危険を冒す必要はないのよ、あとは適当にやって負けちゃえばいいじゃない」

前回は「あの襲ってきた奴絶対ムッコロス!」と優勝目指して燃えていたジャスミンも、
どうやらすっかり頭が冷えてきてしまったようです

「わざと負けるんじゃ八百長だ、それではフェアプレーの精神に反する」

「昨日襲ってきた奴のこともある、それじゃ僕たちを出場させまいとした奴の思惑通りになるんだよ?」

「2人ともこの旅の目的を思い出してよ、つまらないケガでもしたらそれこそ台無しよ!」

ぎゃーぎゃーと言い合いを続ける3人。互いに譲ろうとせずなかなか結論が出ません
しかしその時、そんなリーフ達を遠巻きに見つめる何者かの視線が…

(;0w0)橘さん!
何故見てるんです!橘さん!

物陰からずっと様子をうかがっていたジョーカー!リーフ達が気づくやいなや、足早にその場を立ち去ってしまいます
そんなジョーカーにリーフ達は「変な脅迫状よこしたのは絶対ヤツだ」と、みるみる敵意を燃やすのでした

「俺たちを監視していたのか…!」

「これでもわざと負けた方がいいと思う?僕は負けたくないよ、絶対に!」

姑息な奴めギタギタにしてやるぜ!と曲がったことが大嫌いなリーフは闘志満々。
トムの店で会った時からジョーカーを嫌悪しているジャスミンも、渋々本戦に出場する気になったようです





そしてしばらく経ったその日の晩、夕食を終えたリーフの下へ意外な客人が…

「明日のことを考えてたら、なんだか落ち着かなくって…」

「ネリダ…?」

それは共に本選出場を決めた踊り子のネリダ。優勝すれば一攫千金でウハウハだというのに、ネリダはえらく沈んだ表情をしていました

「ねえチェリー…あなたは恐くないの?」

「そりゃあ少しはね…僕なんかまぐれで勝ち残ったようなもんだし」

「まぐれは私の方よ…貧しい母や妹たちのために競技会に出たんだけど、ただ運が良かっただけ…
 私もうここで帰りたい、あんな大きい人たちとどうやって戦えっていうの…!?」

さっさと予選突破の賞金を持って帰りたいのに、本戦の熾烈な戦いが避けられないとあって怯えるネリダ。
本戦での逃走や手抜きは観客に袋叩きにされるそうですから、ネリダの心配も分からないでもありません

「そうだわ、あなたとてもいい人だからお願いさせて!もし私に何かあったら、
 私の金貨を母のところへ届けてもらいたいの!」

「そんなこと考えちゃダメだ、君は無事に帰…」
「ありがとう!引き受けてくれるのね!う・れ・し・い

リーフの言葉をさえぎり抱きついてチュー!なんだこいつー!
さては恐がってるように見えて単なる泣き落としか…他の奴よりもリーフに迫ったのはあれでしょうか、
チェリーって名前からして童貞丸出しで落としやすそうだから:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「選手入場ーッ!!」

そして翌日、再びリーフ達は闘技場へ集いいよいよ本戦が開始されます
抽選によって決められたトーナメントの組み合わせは…

「第一試合、ベリーVSジョーカー!第二試合、ジョアンナVSグロック!
 第三試合、チェリーVSネリダ!第四試合、バーディーVSオーエン!」

おっさんいきなり終わったー!!初戦からしてジョーカーかよ!
天下一武道会初戦で神様と当たったヤムチャのように、手玉に取られてあっさりやられる光景が目に浮かびます(えー

「ベリーVSジョーカー!試合開始ィッ!!」

「うおおおおおッ!!」

「ぬあああああ!!」



な、なにー!?(゜д゜;)これは意外な展開!100%瞬殺間違いなしと思われたおっさんが、ジョーカーと互角の戦いを!
おっさんがこれほどの健闘を見せるとは一体誰が予想したでしょうか(えー
同じ武器を持ち戦闘スタイルも似通っているせいか、2人の戦いはうまく噛み合い一進一退の攻防を繰り広げます

「ジョーカー…!ここでこんな事をしていていいのか…?
 お前には大事な用があるんじゃなかったのか…!」

「フン…そういうお前の目的はなんだ?ブッシュタウンのベリーさんとやら」

「…!?」

膠着状態を崩そうとおっさんのささやき戦術発動!しかし逆に「何ベリーなんてバレバレの偽名使っちゃってんの?」
痛いところを突かれてしまい、動揺したスキにきつい回し蹴りを食らってしまいます
そこへたたみかけるようにジョーカーの体当たりが炸裂!あえなくおっさんは吹っ飛ばされて場外負けに…

「んも〜、ベリーは本命だと思ってたのに」

まあおっさんにしてはよくがんば…本命!?おっさんが本命!?マザーブライトリー…この人見る目なさすぎる…(えー

「は、放せグロック!勝負はもうついている!」

「グハハハハハ!ハーッハッハッハッハ!」

第二試合はジョアンナVSグロック。試合開始早々、グロックの熱烈な抱き締めアタックで気絶してしまうジョアンナでしたが
それでもグロックはジョアンナを放そうとせず、やりたい放題ハグハグしまくってしまいます
公衆の面前で嫁をこんな目に遭わされて、夫のオーエンはさぞ複雑な心境でしょう(えー

「第三試合!チェリーVSネリダ!」

そしていよいよリーフの出番到来!しかし試合開始が宣告されても、ネリダはガタガタ震えて動こうとしません
昨日の話を聞かされたリーフも、ネリダを攻撃できずに固まってしまいます

(ネリダ…僕は君を傷つけることなんてできないよ…)

「チェリー!?」

「どうしたチェリー!」

(チェリー…)

何やってんだ早くしろと2人を急かす周囲の声。それにしても、あんまりチェリーチェリーって連呼してやるな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

(よけて…チェリー!)

「ネリダ!?僕のためにわざと…ネリダァァーーッ!!」

やがて意を決したように無謀な突撃をしかけるネリダ!いとも簡単にリーフに攻撃をかわされ、その勢いのまま場外へ!
自ら敗北を選んだネリダに、心苦しくてたまらないリーフでしたが…

「チェリー!後ろ!」

「え…!?」

「ばいばぁい?チェ・リ・ィ」

バゴオオオッ!



本性キター!!見事な体さばきで、リングに復帰したネリダの強烈な一撃が炸裂!
無防備な脳天を思いっきりどつかれて、リーフの意識はあっさりと暗い闇の底へ…
というか最後の「チェ・リ・ィ」「これだから童貞野郎はちょろいぜ」って言ってるみたいでやな感じですよ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン





「し、試合…!あいてぇっ…!」

次にリーフが目を覚ましたのは医務室のベッドの上。当然ながらリーフはさっきの一撃でKO負けをくらっていました
サブタイが「戦え!戦えリーフ」なのにまさかの一回戦負けとは誰が想像したでしょうか(えー 
こんな意外な展開を平然とやるからデルトラは凄いぜ…

「ジャスミンの相手もオーエンだし…あの子のことだ、ケガをしないように上手く負けただろう」

ジャスミンの試合は見届けずにリーフの付き添いをしていたおっさん。
すると噂をすればなんとやら、ちょうどそこへ無傷で試合を終えたジャスミンが戻ってきました

「ジャスミン!ケガはない?」

「どうやら思惑通りにいったようだな、これで3人とも大したケガもなく旅を続けられるというわけだ」

「私…勝っちゃった」

「え?」

「勝っちゃった…」

「んどぅええええええええええええええ!?」

な、なんだってー!?ジャスミンまさかのパーフェクト勝ち!
ヘラヘラした顔から目ん玉飛び出すくらいに驚いてるおっさんが面白すぎます
相変わらずジャスミンだけが異様に頼りになるパーティだな…一人だけどこまで勝ち進んでしまうんでしょうか、次回に続く!


デルトラクエスト18話 「ジャスミンと謎の男」

「俺のおかげでもある!」

「バルダ!」

おっさん…一回戦で消えた男が相変わらず何を言ってるんですか!(えー
前回はちょっと頑張ったけど結果を見せてください結果を!

「か、勝ったって…あのオーエンに!?」

「信じられん…!」

「オーエンはリーフが気を失った後、グロックに襲いかかって失格になっちゃったの」

ジャスミンが一回戦を勝ってきたのにはそんな理由が…どうりで無傷だと思ったら不戦勝でした
オーエンは第二試合でさんざん嫁のおっぱいを堪能しくさったグロックにブチ切れて、
場外乱闘のあげく退場になってしまったようです

のんびりリーフ達と話をしている暇もなく、すぐに二回戦へ出場しにジャスミンは再びリングへ。
リーフ達が観客席で見守る中、二回戦の組み合わせ抽選が始まりますが…

「女王蜂のアップルドリンクをお持ちしました」

その前にちょっとしたブレイクタイム。選手達が一息つけるようにと、運営側からアップルドリンクの差し入れが配られます

「あぁん…!?オイ!なんで奴に最初に持っていくんだ!
 誰が一番強いか見りゃ分かるだろうが!」

「ご、ごめんなさい…」

「大丈夫だデイン、恐がらなくていいぞ」

ジョーカーが一番手前にいたから最初に渡しただけなのに!
「お前ふざけんなよ!順番守れよ!」と意味不明ないちゃもんをつけるグロック。心の狭いやつだなあ
それにしてもジョーカーはこの少年とやけに親しげですね、この大会で何度も会ったことがあるんでしょうか?

「どうぞ…」

「ありがとう…でもさっき水を飲んだからいらないわ、私これ苦手なの」

「あー?お嬢ちゃん、次の対戦で俺と当たらないことを祈るんだなぁ!ガッハッハッハ!」

あんなすっぱい飲み物みんなよく飲めるよなーと飲むのを遠慮するジャスミン。
すると自分のドリンクを飲み終えたグロックが、ジャスミンの分をかっさらってガバガバ飲み干してしまいました
心が狭いうえにいじきたないとはどうしようもない奴だなあ(えー

「あ…う…う…!?」

「ぐが…!?な、何か入れたな…!があ…ちくしょぉ…!」

しかし次の瞬間、突然ふらふらと意識を失ってしまうネリダとグロック!
今のアップルドリンクに眠り薬が!?まさか今の少年が…とジャスミンが気がついた時には、すでに少年は忽然と姿を消していました

「あなたの仕業ね…!?あの男の子を知ってるでしょ!
 さっき言葉を交わしてたわ!」

「何を馬鹿なことを…」

「間違いなく優勝するために何かの薬を飲ませたんでしょ、卑怯者!」

「ふん、くだらん想像だ」

ジョーカーとさっきの少年はグルとみて激しく問い詰めるジャスミン。確かにさっきの2人の様子からして有り得る話です
しかしジョーカーは「はぁ?なんか証拠でもあんの?」と涼しい顔。
ただでさえジョーカーが嫌いなジャスミンは、この一件で激しく怒りの炎を燃やすのでした

「ネリダとグロックは、何者かが仕込んだ眠り薬により競技続行不可能です!」

「誰がこんなことを…!やることが酷すぎる!」

「これで大会は中止だろうな…」

「ふざけんじゃねえ!!」

「誰でもいいから戦え!!」

「このままじゃ済まさねえぞぉっ!!」

こんなあからさまな工作があっては中止か延期か…というその時、巻き起こる観客の大ブーイング!
試合しろ試合しろとシャレにならないほど怒り狂ってます、中止にでもしようものならとんでもない暴動に…

「…これがリスメア競技大会の本性ってやつか、
 観客は誰かが誰かを叩きのめすのを見て楽しみたいだけなんだ…!
 格闘技の本質は、鍛え上げられた技術と精神の強靭さを競うものだ。
 ここの観客は、そんなものどうでもいいと思ってる…」

誰が脱落しようが優勝しようが知ったこっちゃない観客。ただ人の殴り合いを見てバカ笑いすることだけが彼らの楽しみだったのです
武人としてのプライドがあるおっさんは、格闘技の精神などクソ食らえといった観客に失望の色が隠せません
狂ったように騒ぎ続ける観客を前に、やむなく運営側はジョーカーとジャスミンの優勝決定戦を行うことに…

「試合開始ィッ!!」

先手必勝!試合が始まると同時に猛攻を開始するジョーカー!
さすがに戦いのキャリアがまるで違います。開始早々ジャスミンは、防戦一方のままみるみる追い詰められていくことに…

「びびっているんじゃないのか?お家に帰ってママの胸でピーピー泣いている方がお似合いだぞ」

「…ママの胸で…!?あんたなんかに…何が分かるって言うのよッ!!」

母親の話を出された途端怒り爆発!一転してジョーカーに猛然と襲いかかるジャスミン!
すでに母を亡くしているジャスミンにとって、ジョーカーの発言は許せるものではなかったのです
おだやかな心を持ちながら激しい怒りに目ざめてしまったジャスミン。(えー
その鬼気迫る攻撃は、ジョーカーとてやすやすと防ぎ切れるものではありませんでした

「そうよ…あんたは疲れてるはずよ!いい年ですものねぇ、
 前の試合から間がないから尚更だわ!」

ジャスミンは一回戦で体力を消耗していない分、目にも止まらぬ身のこなしでジョーカーを翻弄!
一発、また一発とジョーカーに痛烈な一撃を叩き込み、ついにヒザをついたジョーカーをボコボコのメッタ打ちに!

「このっ…!このっ…!このっ…!このォッ!!」

じょ、女王様ー!!嬉々としてジョーカーをメチャクチャにしばきまくるジャスミン!
なんというドS…まさかジャスミンがここまで根っからの女王様だったとは:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「バーディ後ろだ!後ろに気をつけろ!」

「え…!?」

圧倒的にジャスミン優勢なその時、なぜかおっさんが必死に注意を促します。ジャスミンが振り向くと、そこは気がつけばロープ際!
そう、ジョーカーはメッタ打ちにされていると見せかけて、徐々にジャスミンをリングの端へ追い詰めていたのです
こんな捨て身の作戦で平気な顔とは、一体どんだけタフな奴なんだ…

「まずい…!」

「ふうんっ!」

「きゃあああああ!?」

逃げようとするジャスミンを巧みに追い詰め、体当たりで場外へ吹っ飛ばすジョーカー!
しかしロープを使った反動でジャスミンも即座にリングへ復帰!
というかやたらジャスミンの股下ばっか映してるのは一体なんなんだ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
復帰した後もアクロバティックな動きで、ジョーカーと互角の戦いを繰り広げるジャスミンでしたが…

「ハァ、ハァ、ハァ…」

「お疲れのようだな。そろそろ終わりとしようか!」

「くっ…」

「同じ手は通じんぞ!」

(ダメだわ…!ジャンプすることは読まれてる!)

またもロープ際の攻防!ロープを背負ったジャスミンに再び突撃するジョーカー。これまでの攻防でジャスミンの動きは計算済み!
絶体絶命のその時、ジャスミンの取った行動とは…

いけませんねえ、
足元がお留守になってますよ
(えー

唯一ジョーカーの意識が向いていなかった足元へスライディング!
タックルをかわされたジョーカーは、勢いあまってロープに突っ込んでしまい…

「なに…!?」

「お手伝いするわっ!」

すかさず追い打ちの飛び蹴りを入れるジャスミン!バランスを失っていたジョーカーは、成す術なくリングから吹っ飛ばされて場外へ!

「本年のリスメア競技大会優勝者は!バーディー!」

ドワアアアアアアアアアアアア!!

まさかの逆転劇に大揺れに揺れる会場!まさか優勝までしてしまうとは…相変わらずジャスミンは頼りになりすぎるぜ
そして優勝賞金として抱えきれないほどの金貨を与えられたジャスミンは、夢心地で宿屋へと戻っていくのでした

「さあさあ祝勝会よぉ!ジャンジャン召し上がれ!
 今夜は泊まってゆっくり休んでいきなさい!」

「お気持ちはありがたいのですが…俺たちはすぐに出発したいと思ってるんだ」

ジャスミンの奮闘ぶりにいまだに興奮冷めやらぬマザーブライトリー。キャーキャー騒ぎながら泊まっていくことを勧めますが、
「こんな町さっさと出たい」というジャスミンの意見を聞いて、おっさんやリーフもそれに従うことにします
渋々おっさん達の旅立ちを見送るマザーブライトリー。しかしリスメア競技大会の優勝者には、毎年恒例となっている不穏な事件が…

「あなた方にはやはりお話しておかなくては…実は優勝者も本戦まで行った人たちも、
 町を出る途中不幸な目に遭うと言われてましてね…」

「…襲われて金貨を奪われるということですか?」

「そういうことです…犯人はウチを見張っているに違いないんです、
 今ウチから旅立つのは本戦に勝ち残った人だけですからね…間違いなく金貨を持っているというわけです」

せっかく大会で金貨を手に入れても、宿を出た途端フクロにされて身ぐるみはがされるという理不尽な話。
そんな事件に頭を悩ませているマザーブライトリーは、3人に地下倉庫からの抜け道を使うように勧めます
マザーブライトリーの心遣いに感謝しながら、抜け道を進んでいく3人でしたが…

「うん…?開かないぞ、鍵がかかってる」

「何かが引っかかってるだけじゃないの?」

ガバアッ!!

「うわああああーっ!!」

妙な扉に行く手をふさがれていると思ったその時、突然3人の足元で口を開ける落とし穴!
穴に落ちて気絶してしまった3人は、なんと影の憲兵団の馬車に乗せられいずこかへ連れ去られてしまいます
そして宿には、大会運営委員と2人でしめしめとほくそ笑むマザーブライトリーの姿が…

てめえらの血はなに色だーー!!
有り金むしり取ったあげくに影の憲兵団へ売り渡すとは!とんだゲス野郎ですマザーブライトリー
そんな悪党にまんまと騙され、ドナドナされてしまったリーフ達の命運やいかに?次回に続く!






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