■機動戦士ガンダムOO18話 「悪意の矛先」
 

前回のユニオン基地襲撃以来、次々と世界各地への武力介入を開始したトリニティ3兄弟。
しかしドンパチやり合っているところへ乗り込んで「やめたまえ君達」と介入する刹那たちとは違って、
3兄弟は戦意があろうがなかろうが、軍事基地があれば奇襲を仕掛けて破壊と殺戮の限りを尽くしていました

「うふふ…!あははははは!あーっはっはっはっは!
 もうたまんなぁい…!うふははははは!あっはっははは!」

貴様ー!遊びをやっているつもりかー!
「なぁ…本当に楽しいよなぁ…?ガンダムマイスターって・の・は」と、大喜びで人を殺して回るネーナ。
なんて殺人狂だよ!これでは戦争根絶なんてただの建て前で、人を殺すためにガンダムに乗ってるとしか思えないな…

「…奴らの武力介入はこれで7度目。あれこれ構わず軍の基地ばかりを攻撃、
 しかも殲滅するまで叩いてやがる…!アレルヤじゃないが、世界の悪意が聞こえるようだぜ…」

「あれが…ガンダムのすることなのか…!」

まったくだ、グランセイザーのやることではないな(えー
そんなトリニティ3兄弟のやり方に反発し、顔をしかめる刹那たち。
刹那にとってのガンダムとは、戦争に命を脅かされる人々を助ける救世主のようなもの。
しかしやりたい放題命を奪い、必要以上に戦いを仕掛けるトリニティ3兄弟は、それとはまるで正反対の存在でした

「ハワード・メイスン…」

「奴は隊長のことをとても尊敬していました…次期主力モビルスーツ選定にフラッグが選ばれたのは、
 テストパイロットをしていた隊長のおかげだと」

「私はフラッグの性能が一番高いと確信したから、テストパイロットを引き受けたにすぎんよ…
 しかも性能実験中の模擬戦で…」

「あれは不幸な事故です隊長!奴はこうも言っていました…
 隊長のおかげで自分もフラッグファイターになることができた、これで隊長と共に空を飛べると…」

「そうか…彼は私以上にフラッグを愛していたようだな…
 ならばハワード・メイスンに宣誓しよう、私グラハム・エーカーはフラッグを駆ってガンダムを倒すと…!」

スローネとの戦いで散ったハワードの墓前にて、これからもずっとフラッグで戦い続けることを誓うグラハム。
ガンダムのライバルキャラと言えば、シャアの頃からポンポン乗り換えしまくる人ばかりなだけにこれは意外ですね。
しかしエイプマン教授亡き今、ビリーの腕だけでこの先フラッグを強化していけるんでしょうか…
「フラッグが無理なら私を強化するしかあるまい」とか言ってサイボーググラハム誕生とか勘弁してくださいよ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

それと「実験中の模擬戦がなんたら」っていうのは、ジョシュアの言っていた上官殺しの罪ってやつなんでしょうね
この時に模擬戦の相手だった上官を、不運な事故で殺してしまったと…詳しいことはまたそのうちに語られるんでしょうか?

「はーい沙慈!元気してる?こっちは花嫁さんがすっごく美人でね、料理もいい感じだし…
 あれ?沙慈、沙慈?もう、どうなってんの?」

その頃、スペインに帰省して親戚の結婚式に出席していたルイス。
幸せな新郎新婦の門出を祝って、わいわいと和やかなパーティが開かれていましたが
沙慈と通信していた携帯電話が突然ぷつーんと途切れてしまいます。
ソフトバンクの野郎また圏外かよしょうがねーな(えー と呆れたルイスが空を見上げると、
遠くの空に飛んでいたのはトリニティ3兄弟のガンダム!こいつらのGN粒子で通信が妨害されたのか…

「ラグナから次のミッションが入った、目標ポイントへ向かう」

「またかよぉ〜!?」

「や〜だぁ〜!ここんとこ働きづめじゃない!」

「我慢しろ、戦争根絶を達成させるためだ」

「あ〜もう!…ん?何それ!こっちは必死でお仕事やってんのに能天気に遊んじゃってさ!」

するとネーナの方もルイスのいる結婚式場を発見!
激務続きの毎日で苛ついているネーナ。「今日も休日出勤なのにお前らなんなの?」とひどい八つ当たりです
何を言ってるんでしょう、刹那たちなんて普段から
スメラギ達のバカンスをさんざん見せつけられながら文句言わずに仕事してるというのに…(えー
そしてネーナは結婚式場へと進路を変更!まさかガンダムで乱入して結婚式をブチ壊しにしようというんでは…

「死んじゃえばいいよ」

バゴオオオオオオオオオ!!

う…うわあああああああああああ!!
な、なんという…なんということをするんだこの殺人鬼は!
ただ単に脅かすだけなのかと思いきや、一片のためらいもなく式場の真ん中に凶弾を発射!
これでは阿鼻叫喚の地獄絵図に…?しかし爆煙が晴れていく中、辺りにはひたすら静寂だけが広がっていました
そう、そこにはもう悲鳴をあげる命すらも残されていなかったのです。ああああ…

「…あ…ああ…!?パパ…ママ…!?パパ!ママァァッ!!」

会場の一番隅にいたため、かろうじて直撃だけはまぬがれたルイス。
対して両親がいたのは着弾点のすぐそば…それが意味することに激しい焦燥を感じながら、ルイスは悲痛な叫びをあげ続けますが…

ドバガアアアアアアアア!!

「きゃああああああああっ!!」

再び式場へ撃ち込まれる心無い凶弾!今度はルイスも爆風に巻き込まれ激しく吹き飛ばされる!
そしてルイスは巨大なガレキの下敷きとなってしまい、地面が真っ赤に染まるほどのおびただしい出血が…あああ…

「ネーナ、何をしている!」

「ごっめーん、スイッチ間違えちゃって」

「勝手な行動は慎め」

「はーい」

これだけの惨劇を引き起こしておきながら、微塵も反省していない様子で去っていくネーナ。
信じらんねえ…こいつはマジで北斗の拳のモヒカン並みのクソ野郎ですよ!


(C)武論尊・原哲夫/集英社

「きさまらに生き死にの理由はいらん!
 すべておれたちの気分しだいよ!」

まさしく世紀末思考そのもの。ネーナが一刻も早く北斗神拳でうわらばされることを願うぜ…(えー
というかこれだけの惨劇を目にして「勝手な行動しちゃダメでしょ、めっ」だけで片付ける長男も酷いよな…

「トリニティが一般人に攻撃したって、一体どういうこと!?」

「紛争幇助の対象者でもいたんじゃないか…?」

「それがそうでもないみたいです、
 ヴェーダにあるトリニティのミッションデータにも記載されてないし…」

「意味もなく攻撃したというの…!?そんな…!」

「一体なにをやってやがるあいつら…!」

「一般市民への攻撃…ガンダムが…」

結婚式場での惨劇を耳にした刹那たちは、いよいよ3兄弟に対する怒りを露わに…
何の罪もない一般人を大量に殺すなど、これではもはや3兄弟こそが争いを生む元凶です
ギリギリと怒りに震える拳を握り締める刹那。そう遠くない日に3兄弟と激突する日が来るんでしょうか





《アイオワ上空M3988ポイントに、ガンダムと思われる機影を確認!》

「ガンダムだと!?そのポイントにある施設といえば…アイリス社の軍事工場!?」

「まさか…!いくら兵器工場とはいえ、働いているのは民間人だ!」

その日の深夜、またも3兄弟の出現によりユニオン基地に走る緊急警報!
さっきヨハンの言ってた「次のミッションが入った」っていうのはこれのことだったのか
やはり民間人であろうと容赦なく殺しに向かう3兄弟の非道さに、ついにグラハムの怒りが爆発する!

「カタギリ!フラッグを出せるか!」

「単独出撃なんて無茶だ!」

「そんな道理…!私の無理でこじ開けるッ!!」

ビリーの制止を振り切ってたった一人の出撃!勝てなくても勝つ!圧倒的な気迫で戦いに向かうグラハムかっけー
カスタムフラッグの快足を飛ばしてすぐさま現場へ到着!そこには無表情で作業員たちを焼き尽くしている
冷血動物マシーンベム長男・ヨハンの姿が!

「やはり新型かあああッ!!」

同胞を、罪なき一般人を殺した憎き機体へ猛チャージを仕掛けるグラハム!
まるで嵐のように飛び回るその動きには、ヨハンの牽制のビームライフルなど一発たりとも当たらない!

「…!?やるな!」

「どれほどの性能差であろうと…!
 今日の私は阿修羅すら凌駕する存在だァッ!!」

 

グラハムすげええええええええ
サーベル同士のつばぜり合いから一気にブーストを噴射!たまらずヨハンは後方へと吹き飛び体勢を崩される!
そこへ二刀のサーベルを起動して猛攻をかけるグラハム!かろうじて攻撃を受け止めるヨハンでしたが、
グラハムはわずかな隙を見逃さずヨハンの剣を弾き飛ばす!すかさずヨハンの剣を奪い取ったグラハムは…


(C)細井雄二/講談社

くははどうだーっ!!
この剣で斬れんものはなにもなーーい!!
(えー

このビームサーベルならガンダムの装甲だろうが紙同然!ヨハンは間合いを取ろうと右手のビームガンを構えますが、
それを撃つ暇すら与えないグラハムの超高速の踏み込み!あえなくスローネの右腕は宙を飛ぶ!グラハムマジつええええええ



「バ…バカな…!くっ…!」

予想だにしていなかった手痛いダメージを負わされ、即座にその場から逃げ出していくヨハン。
「フラッグもやればできる子」とフラッグ乗りの意地を見せ付けたグラハムでしたが…

「一矢は報いたぞ…ハワード…うぐっ!?ごほっ…!
 この程度のGに…体が耐えられんとは…」



げぼるぼ!あれほどの戦闘力を発揮した代償に、
殺人的な加速Gに襲われ続けたグラハムには限界以上の負担が!
ガンダムを圧倒できる機動性と操縦技術がありながら、それを最大限に発揮してしまうとグラハムの命が持たないとは…
やはりグラハムがガンダムを倒すには、改造人間の体を手に入れるしかないのか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

ジョシュア!エイフマン教授!
ハワード…!
うわあああああああ!!
カタギリ…力を…頼む俺を…
俺を改造人間にしてくれ!!
(えー

(C)村枝賢一・石ノ森章太郎
/講談社

「ル…ルイス!」

「沙慈!?どうしてここに…」

「事故に遭ったって聞いて…ごめん、来るのが遅くなって…でも良かった、元気そうで」

そしてなんとか命を拾っていたルイス。あれから病院にかつぎ込まれて治療を受けていたようです
日本にいた沙慈もルイスが大変な事故に巻き込まれたと聞き、いてもたってもいられずスペインまで駆けつけていました

「そうだ、お見舞いってわけじゃないけど…これ!」

「え、なに…?あっ…!」

「へへ、前にルイスが欲しがってたやつ!試験休みの間にバイトしまくってさ、ようやく買ったんだ!」

沙慈が差し出したのは、以前2人でデート中に街で見かけたペアリング。
その時は高くてとても手が出ませんでしたが、先日お金をちょうど貯め終わった沙慈は
ルイスがスペイン帰省から戻ってきた時に渡そうと考えていたのです

「きれい…」

「ル、ルイス、僕ルイスのこと…ルイスのことが!」

「ごめんね…沙慈」

「え…?」

「せっかくもらったのに…すごく綺麗なのに…もう…嵌められないの」

こ、これは一体…?「受け取れない」と言うならまだしも、「嵌められない」と言って目に涙をにじませるルイス。
どうしてそんな…?あの惨劇がトラウマになって、結婚を連想するようなものは身につけられないってことでしょうか?
意味が分からず戸惑う沙慈に、ルイスが見せたものとは…

あああああああああああああああ
あの悪夢の攻撃で失われてしまったルイスの左手。恋人のために指輪を嵌めることも一生できない体になってしまいました
見せるだけでも心の傷が痛むのか、すぐに腕を隠してボロボロと泣き出してしまうルイス。
詳しいことを何も知らなかった沙慈は、ただただ愕然として言葉を失ってしまいます
看護士に「今は刺激しないであげて」と連れ出され、ルイスの両親・親戚一同も皆死んでしまったことを聞かされる沙慈。
ルイスの身に降りかかったあまりに理不尽な出来事に、激しく打ちのめされてしまった沙慈は大粒の涙をこぼすのでした





「トリニティの奴ら、またやらかしやがった…!
 アイリス社の兵器工場が襲われ800名以上が死亡したそうだ…」

「…!」

「工員は全員民間人だぞ…!これじゃ無差別テロと変わらねえ!」

「ぐっ…!」

「…刹那!?」

そしてアイリス社襲撃のニュースも刹那たちの耳に届くことに。度重なる3兄弟の悪行ぶりに、
とうとう激しい怒りの表情で駆け出してしまう刹那!仏の顔も3度までだコノヤロウ!その刹那が向かった先とはもちろん…

「まさか兄貴を手こずらせる奴がいるなんてな〜」

「油断大敵ね」

「肝に銘じるしかないな…ん!?」

ドドドドドウ!!

「こ、この粒子ビームの光は!?」

「…ガンダムエクシア!?」

「エクシア、目標を捕捉…3機のガンダムスローネを紛争幇助対象と断定し、
 武力介入を開始する…!エクシア…目標を駆逐するッ!!」

消え失せろまがい物どもが!この俺がガンダムだ!うおお刹那もカッコいいじゃないか
人の命をもてあそぶ外道どもを相手にたった一人での突撃!3機の悪魔を叩き潰すことはできるか!?次回に続く!

しかし最近の刹那は、以前に比べてだいぶ人間味があるようになってきましたね
2話の頃なんて「ティエレン倒してくれてありがとう!おかげで助かったよ!」ってエクシアの横を素通りしようとしたアンフを
問答無用でぶっ殺したりしてましたが
今の刹那なら同じ状況でも、アンフを全身ダルマにするくらいで許してやりそうな気がします:;y=_ト ̄|○・∵. ターン


■機動戦士ガンダムOO19話 「絆」
 

「てめぇ何しやがるっ!」

「あたしら味方よ!?」

「違う!お前たちが…!その機体が…!ガンダムであるものかあっ!!」

ガンダムの名を汚す下衆ども死にさらせ!もはや3兄弟の存在そのものを否定するかのように、容赦なく襲いかかる刹那!
やはり一番好戦的なミハエルが剣を交えますが、刹那の攻撃をガシガシ受け止めているだけで
意外にも反撃しようとしてきません。ミハエル…あれだけケンカ売りまくりでも一応仲間意識はあったのか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ちょ、ちょっと、どうするのヨハン兄!」

「聞こえるかエクシアのパイロット!
 
なぜ行動を邪魔する、我々は戦争根絶のために…」

「違う!貴様はガンダムではない!」

「…錯乱したか、エクシア…」

かわいそうな子を見る目で刹那を眺めるヨハン。
いやまあ…刹那の性格を知らない人からしたら、単なる頭おかしい人に思えても仕方ない:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「こんなキチガイにつきあってらんない!」と、とうとうミハエルに応戦の指示を出すヨハン。
それを受けたミハエルは、さっそくお得意のファンネル攻撃を開始!果たして刹那にこれが避けられるのか!?


(C)荒木飛呂彦/集英社

「そこでミハエル!
 
貴様が何発ファンネルを撃とうと
 関係のない処刑を思いついた!!」(えー

即座にビームダガーを取り出し次々とファンネルに投げつける刹那!
絶妙なコントロールで多くのファンネルを撃ち落とし、撃ちもらした数機もビームサーベルで刺身に!凄いじゃないか刹那



「まだあんだよォッ!」

「くっ…!?」

しかしミハエルにはまだ手持ちのファンネルが!サーベルを振り終わって体勢の崩れた刹那には、その動きを追いきれない!

チュボオオオオオオ!!

「なに!?」

「援軍!?」

「ヴァーチェ、目標を破壊する!」

「ティエリア・アーデ…!?」

その瞬間メタボビームにより吹っ飛ぶファンネル!なんと刹那の危機を救ったのはティエリアでした。
一番自分から動きそうにない人が無断出撃を…どうやらティエリアも3兄弟のやり方は相当腹に据えかねていたようです

刹那、ティエリアが3兄弟と戦っていることは、プトレマイオスにいるスメラギ達にも伝わっていました
しかし「まーいっか好きにやらしちゃえば」と、刹那たちの戦いを止めるつもりはないようです。みんな気持ちは同じってことか

「まったくとんでもないことすんなぁ、あの聞かん坊は」

《ロックオン、トメナカッタ、トメナカッタ》

「あら見てた?ぶっちゃけ撃つ気満々だ!ロックオン・ストラトス、出撃する!」

そしてロックオンさんも3兄弟の戦場へ向け発進!一応スメラギの許可を得てから出て行くところはさすが大人です
一方アレルヤは「いい子の僕はプトレマイオスで留守番するお」と唯一の居残り。
お前最近全然戦闘でいいとこないんだから、そろそろまともな戦い見せてくれよ…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン


(C)ゆでたまご/集英社

「刹那!タッグ・フォーメーションAだ!」

「待ってたぜそいつを!!」(えー

「ふふ…まさか君と共にフォーメーションを使う日が来ようとは、
 思ってもみなかった…!」

「俺もだ…!」

そして刹那とティエリアは、息の合った連携を見せ3兄弟と互角の戦闘を展開!
バリア持ちのヴァーチェが突撃し、注意が向いたところで死角から飛び出す刹那!
さらに刹那の突撃に合わせてメタボビーム発射と、流れるような連携の中で
今までいがみ合っていた2人のわだかまりも氷解していきます

「エクシア、ヴァーチェ、戦術フォーメーションを使っているみたいですよ、S32…D07…F52まで!」

「え…?刹那とティエリアが…」

「そうか…あの問題児どもが…」と遠い目をするスメラギが学校の先生のようです
普段からして「困った子たちねえ」っていうスメラギの声が聞こえてきそうだしなあ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ネーナ、ドッキングだ!」

「OK!」

「そんな時間が与えてもらえると思っているのか!」

ガッチンコしようとするネーナとヨハンでしたが、そんな暇を与えず飛び込むティエリア!
メタボビームのチャージ時間に四苦八苦してる普段と正反対の光景ですね
ティエリアもうそうした戦闘の駆け引きを覚えつつあるということか
しかし、メタボ君の機動性では一歩及ばず2人の分離を許してしまいます

「その機動性では!」

「いっただきぃ!」

「キャストオフ!!」

惜しみなくナドレ発動キター!!やはり少数精鋭を相手にする場合はナドレの方が有利か…って
その姿を現した途端、みょんみょんと怪しげな波動を周囲に放ち続けるナドレ。この間分離した時はこんなのなかったはずですが…?

「なんだ…!?機体の制御が!」

「システムダウン!?きゃああああっ!!」

「ヴェーダとリンクする機体をすべて制御下に置く…
 これがガンダムナドレの真の能力!ティエリア・アーデにのみ与えられた、
 ガンダムマイスターへのトライアルシステム!」

一切の制御を失って落下するヨハン&ネーナ!まさかナドレにこんな裏技があったとは…
この波動を受けたガンダムはすべてティエリアの思い通り。
射程外のミハエル機は無事のようですが、ヨハン機とネーナ機はもはや指一本動かすことすらできません

「君たちはガンダムマイスターに相応しくない…
 そうとも…万死に値するッ!!」

死ねよやー!ビームサーベルを抜き放ち、デク人形と化した2機へ突撃するティエリア!
しかし2機の目前まで迫ったその瞬間、突然トライアルシステムが解除され2人の自由を許してしまうことに!

「なっ!?トライアルシステムが…強制解除された…!?
 一体何が…まさか、やはりヴェーダは…!」

   

そう、普段から暇さえあればヴェーダとリンクしているティエリアでしたが、
ここ最近何者かがヴェーダをいじくったような妙な痕跡を発見していたのです。
このトライアルシステム強制解除も、何者かにヴェーダが少しずつ乗っ取られつつあるということの片鱗か…
「ちくしょう俺のヴェーダが寝取られていたなんて!」と一瞬無防備になるティエリアでしたが、
その隙をカバーするように遠方からの援護射撃が!

「またガンダム!?」

「デュナメスか…!」

「これで3対3だ!フェアプレーの精神と行こうぜ!」

ロックオンさん定刻通りただ今到着!
刹那&ティエリアだけでも手を焼いていたのに、ロックオンさんも加わっては3兄弟の苦戦は間違いありません
このまま戦うのはまずいと判断したヨハンは、すぐにミハエル達を連れて撤退していくのでした

「ミハエル、ネーナ、後退するぞ!」

「逃げんのかい?」

「君は私たちより先に戦うべき相手がいる。
 そうだろう…ロックオン・ストラトス、いやニール・ディランディ」

「…!」

「ニール…ディランディ?」

「貴様、俺のデータを…!」

「ヴェーダを通して閲覧させてもらった」

「なに…!?レベル7の情報を…!」

去り際に「やあニール君、戦うなら他をあたってくれよ」と一言残していくヨハン。
ここでもヴェーダの極秘情報がだだ漏れになってるわけですか
「俺だけのヴェーダ」が実は不倫しまくりだったというティエリアの心境はいかばかりか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ロックオン、君がガンダムマイスターになってまで復讐を遂げたい相手は、
 君のすぐ傍にいるぞ?」

「なに…?」

「クルジス共和国の反政府ゲリラ組織・KPSA…
 その構成員の中にソラン・ニブラヒムがいた」

「…!」

「あぁん…?誰だよそいつは!」

「ソラン・ニブラヒム…コードネーム刹那・F・セイエイ。
 彼は君の両親と妹を殺した組織の一員、君の仇と言うべき存在だ」

「な…!?刹那だと…!?」

ロックオンの次は刹那の本名まで!しかも2人には意外な過去の因縁が…
それにしても、ロックオンとか刹那とかオサレな偽名使ってて本名バラされるのって凄く恥ずかしいんじゃないかな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
というか中東出身のソラン君は、何がどうなって刹那なんて偽名つけることになったんだろうなぁ(えー

「本当なのか?刹那…お前はKPSAに所属していたのか」

「…ああ。ロックオン、トリニティの言っていたことは…」

「事実だよ…俺の両親と妹は、KPSAの自爆テロに巻き込まれて死亡した…」

どこかの島に降りて、刹那に事の真相を確認するロックオン。気まずい空気の中でロックオンの過去語りが始まります

「すべての始まりは、太陽光発電計画に伴う世界規模での輸出規制が始まってからだ…
 『化石燃料に頼って生きるのはもうやめにしよう』ってな…
 だが一番割りを食うのは中東諸国だ、輸出規制で国の経済が傾き国民は貧困にあえぐ…
 貧しき者は神にすがり、神の代弁者の声に耳を傾ける…
 そんでもって、20年以上にも及ぶ太陽光発電紛争の出来上がりってわけだ…
 神の土地に住む者たちの聖戦…自分勝手な理屈だ…
 だが神や宗教が悪いわけじゃない、太陽光発電にしたってそうだ…
 けどな、どうしてもその中で世界は歪む…!その歪みに巻き込まれ、俺は家族を失った…!」

太陽光発電で世界に石油が必要なくなって以来、クルジスやアザディスタンなど中東の石油産出国は貧乏国家に早代わり。
そして極貧生活に苦しむ刹那たちの前に現れたのは、「俺たち神の子が世界を正すべきだお!」
神の使いをかたり戦いに駆り立てたアリー達のKPSAでした。そして刹那たちは、アリーの言葉を信じて血で血を洗う戦いを繰り返すことに…
末端の構成員の刹那はずっとクルジスで戦っていたようですが、KPSAのテロ活動は世界中に飛び火して
ロックオンの家族もそのテロの犠牲となってしまったようです

「お前がKPSAに利用されていたことも、望まない戦いを続けていたことも…
 それくらい分かってる…!
 だが刹那、俺は今無性にお前を狙い撃ちたい…!
 家族の仇を討たせろ、恨みを晴らさせろ…!」

「ロックオン!」

だが理解することと納得することは違う!
刹那がロックオンの家族を殺した連中と関わりがないとはいえ、
「同じ組織の人間だった」というだけで殺意をぶつけずにはいられないロックオン。
例えばショッカーの怪人に家族を殺された人が、他のショッカー戦闘員を見かけたらどんな風に思うでしょう。
変なたとえですいません:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

それにしても「無性にお前を狙い撃ちたい」って、これ物凄い腐女子的口説き文句だなぁ(えー
おそらく次のコミケでは、このセリフを吐きながら刹那とベッドインするロックオンの本で溢れるに違いない:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「…俺は神を信じていた。信じ込まされていた…」

「だから俺は悪くないってか?」

「この世界に神はいない…この世界に神はいない」

「答えになってねえぞ!」

同じこと2回言った!一体何が言いたいんだ刹那!
なんというか刹那って電波っていうより、自分を言葉で表現するのが苦手な人っていう気がしますね
小さい頃からゲリラ活動やらされて、国語の授業とか受けてる暇なかったんだから仕方ないんだろうけど:;y=_ト ̄|○・∵. ターン



「神を信じ、神がいないことを知った…あの男がそうした…
 KPSAのリーダー、アリー・アル・サーシェス…!奴はモラリアでPMCに所属していた」

「民間軍事会社に…?ゲリラの次は傭兵か、ただの戦争中毒じゃねえか…!」

「モラリアの戦場で、俺は奴と出会った」

「そうか、あの時コクピットから降りたのは…」

「奴の存在を確かめたかった。奴の神がどこにいるのか知りたかった…
 もし、奴の中に神がいないとしたら…俺は…今まで…」

これまで見せなかった悲しげな表情で語る刹那。そして今まで疑問だったアリーと刹那の関係も見えてきました
やはりアリーは神の使いをかたり、自分の都合のために刹那たちを利用していた戦争ジャンキー。
刹那がアリーと交戦した時「お前の神はどこにいる!」と語りかけていたのも、
アリーの言う神が本当にただ捏造されたものだったのか知りたかったのです
その神が捏造だとしたら、アリーは刹那やその仲間、そして彼らと戦った相手などすべての命を弄んだ存在。
刹那があれだけ怒りを露わにして戦っていたのも分かる気がします

「刹那!これだけは聞かせろ…お前はエクシアで何をする」

「戦争の根絶…!」

「俺が撃てば出来なくなる」

「構わない…代わりにお前がやってくれれば…この歪んだ世界を変えてくれ…
 だが生きているなら俺は戦う…!ソラン・イブラヒムとしてではなく、
 ソレスタルビーイングのガンダムマイスター、刹那・F・セイエイとして…!」

「…ガンダムに乗ってか?」

「そうだ…!俺が…ガンダムだ…!」

このセリフと繋がったー!!ここでこの迷言を持ってくるのか!
あの意味不明な「俺がガンダムだ」にも、改めてこういう心の流れがあったことが分かります
物心ついた頃から悲惨な戦争の中で生きてきたため、自分の人生全てを賭けてそれを止めたいと考えている刹那。
ロックオンやティエリアも、今まで「何考えてんだか分かんない奴」だった刹那の心境を理解し、
同じガンダムマイスターとして戦っていくことを決意したようです

「ははっ、アホらしくて撃つ気にもなんねえ。まったくお前はとんでもないガンダム馬鹿だ」

「ありがとう」

「は…?」

「最高の誉め言葉だ…」

「ははっ、はははは、あっはっはっはっは!」

刹那流のギャグなのかそれは!それともマジで言ってるのか!どっちにしても笑えるぞ
過去の因縁に縛られずに戦う覚悟を決めた刹那とロックオン、そんな2人を眺めながら微笑むティエリア。
刹那やティエリアが微笑んだシーンってこれが初めてじゃないでしょうか
今までのギスギスした関係から抜け出し、3人にも本当の仲間意識が芽生えてきたようです
一人だけのけ者状態のアレルヤマジ涙目。
ただでさえ役に立たないのに、いつの間にか自分置き去りで3人が仲良くなってるなんて!
3人が絆を深める一方で、いよいよアレルヤが正真正銘のいらない子になりつつあるな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

そして入院中のルイスにつきっきりの沙慈。あれから献身的にルイスの世話をしていたようですが、
意外にもそのルイスから別れの言葉を聞かされることに…

「沙慈、日本に帰って…学校休んじゃダメだよ。一緒にいてくれるのは嬉しいけど、
 でもいつまでも居たらいけないよ」

「そんなことできないよ!ルイスを一人にして帰るなんて!」

「沙慈の夢は宇宙で働くことでしょ?私のせいで沙慈の夢が叶わないのは嫌…」

「でも…!」

「今一緒にいても、後で辛くなるよ…私はずっと引け目を感じて、沙慈は後悔し続ける…」

「そんなこと!」

「ね…私の夢を沙慈に託してもいい?『夢を叶えて』…それが私の夢なの。だから私の夢を叶えて…沙慈」

「ルイス…」

「約束よ」


(C)2003 佐藤順一・HAL・GDH/カレイドステージ

「私の夢になってよ…沙慈!」(えー

親も親戚も亡くし天涯孤独となってしまったルイス。沙慈はそんなルイスを放っておけずに残ろうとしますが、
結局ルイスに根負けする形で日本へ戻っていくことに…
病院の窓から笑顔で沙磁を見送るルイス。しかし沙磁の姿が見えなくなると、悲しさをこらえきれずにボロボロと涙が…
ルイスはこの先どうなっちゃうんだろうなあ…沙慈もいなくなっちゃったし、どう物語に関わってくるのかまったく予想がつきません
まさか「もう失うものなど何もない!ガンダムに死を!」となくした左手を銃にでも改造して、
恐怖の女戦士に早変わり:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  次回に続く!


■機動戦士ガンダムOO20話 「変革の刃」
 
 

《ソレスタルビーイングによって、度重ねて行われている凶悪なテロ行為に対して
 ユニオン、人類革新連盟、AEUは軍事同盟を締結。
 国連の管理下でソレスタルビーイング壊滅のための軍事行動を行っていくことを、ここに宣言いたします!》

「ようやく計画の第一段階をクリアしたってところか…」

世界中で暴れまくっているトリニティに対抗するため、いよいよ本格的に手を結ぶことになった世界の3陣営。
オーノー、これでもう刹那たちも完全に世界の敵と見なされることに…
って、ロックオンさんによると「これも計画通り」だそうです。(゜д゜;)あら?
もしかして自分たちがあえて悪役になることで、世界を一つにまとめようという魂胆なんでしょうか。
なんだかどっかで聞いた話だな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「それにしては不可解だ」

「何がだ…?」

「各国の軍事基地は、トリニティによって甚大な被害を受けている…
 そんな状況で軍を統合させても、結果など出るはずがない。世論の失望と反感を買うだけだ」

「何か裏がある…?」

「正直、僕は不安に思う…ヴェーダの情報に明示されていなかったトリニティの存在。
 そのヴェーダがデータの改竄を受けたという事実が、どうしようもなく僕を不安にさせる…」

何か3勢力に逆転の秘策があるのではと推測するティエリア。
今まで刹那たちは「それでもヴェーダなら…ヴェーダならなんとかしてくれる…」とヴェーダを全面的に信頼して計画を進めてきましたが、
最近では情報漏洩やらデータ改竄やらと、そのヴェーダも絶対のものではなくなってきました。
「先行き不安です(´・ω・`)」と正直に心の内を明かすティエリア。少し前のティエリアだったら、
こんなこと刹那たちに話そうともしなかったでしょうね。よーし好感度が上がってきたぞ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

(僕…か…)

しかし、ティエリアの一人称にふとした疑問を抱くロックオン。確かティエリアは普段「俺」って言ってるんでしたっけ?
ナドレを初めて使った時にも俺→僕→私と一人称が変化したティエリア。
もしかして本心に近づくにつれて喋り方も変わってるんでしょうか
つまりもっとティエリアの好感度が上がれば「私」にランクアップするということに:;y=_ト ̄|○・∵. ターン





「カタギリ、新型のガンダムから奪取したビームサーベルの調査結果だが…」

「いや、それどころじゃないよ…どうやらソレスタルビーイングに裏切り者が出たらしいんだ。
 手土産にガンダムのエンジンと、それを搭載するモビルスーツを提供してきたそうだよ…なんと30機分もね」

「なんだと…!?」

「だからこそあんな発表もできるのさ」

「なるほど…そういうことか」

ティエリアの嫌な予感的中!3勢力の持っている隠し玉とは、なんと30機ものガンダム軍団でした
本家の刹那たちでさえ4機なのにどうやって30機も!?この裏切り者ってメチャクチャ凄い奴なんじゃなかろうか…

「パイロットはオーバーフラッグス隊員から選ばれることになるだろうね、もちろん隊長は君だよ」

「断固辞退しよう。私はフラッグでガンダムを倒す…
 ハワード・メイスンの墓前にそう誓ったのだよ」

「し、しかし隊長!フラッグの性能ではガンダムに…」

「男の誓いに訂正はない」

「やれやれ…」

「ふーんそいつは初耳だ…でも関係ねえなそんな事は」とガンダムにまったく乗る気がないグラハム。
これからもフラッグで戦い抜くつもりのようですが、そうなるとスローネから奪ったビームサーベルでも
ちびちび研究しながら地道にやってくんでしょうか…フラッグの強化が終わった頃には
「あれ?もうソレスタルビーイングなんてガンダム軍団が倒しちゃったよ」なんてことにならなきゃいいんですけど:;y=_ト ̄|○・∵. ターン



そしてガンダム軍団が届けられたのは、人革連やAEUも同じです。
貴重な機体に誰を乗せるか、どの陣営も慎重にパイロットを厳選していました。中でもAEUでは…

(パイロット候補はAEU所属国のトップガンを集めればいい、しかしあの男を入れるかどうか…)

ピンポーン

「大佐私です!パトリック・コーラサワーです!」

「…なんの用だ?少尉」

「大佐をお食事に誘いたいと思いまして!」

「はぁ…少尉、今世界は大きな変革期を迎えようとしている。そのことについて考えるようなことはないのか?」

「はい!ないです!」

ガンダムなんてどうでもいいから大佐とイチャイチャしたいんです!
ツワモノですコーラサワー。ガンダムに乗れるかどうかなんて屁とも思っちゃいません
今まさにコーラサワーをパイロットにするかどうかで悩んでいた大佐でしたが、
その大ボケぶりに母性本能を刺激されたのか、なんとコーラサワーの誘いを受けることにします。意外とこの2人上手くいくかもしれんな…

「はぁ、取材は空振り…どうすれば…あ、あの!」

「何か御用かな?」

「私JNNの特派員なんですが、2・3お聞きしたいことがあるんです」

そしてある日、取材のアポが取れず途方に暮れていた沙慈の姉・絹江。
絹江はソレスタルビーイングについて独自に捜査を進めており、すでに相当ヤバイ領域にまで首を突っ込んでいました
もういつ消されてもおかしくないくらいに…今日もキナ臭いお偉いさん、ラグナ・ハーベイにしつこく取材を迫っていたところ
なんとその男と親しいアリーと遭遇してしまいます

「JNNの記者さんね…構いませんが、私は少し急いでまして。車中でよろしければ」

「あ…い、いえそれは…」

「やめておきますか?」

「……では、お言葉に甘えて」

自分でも今どれほど危険な取材をしているか分かっている絹江。
車の中で話したりしたら、逃げ場がないので相手に襲われてしまえば一巻の終わりです
しかし虎穴に入らずんば虎子を得ず。「ぜってー真実を解き明かしてやる!」と腹を決めた絹江は、
アリーの車の中に飛び込んで話を聞くことに…

「で、私に聞きたいこととは?」

「間違っていたら謝りますが、ビアッジさんは先ほどトレイン公社の総裁、
 ラグナ・ハーベイ氏と会われていませんでしたか?」

「ええ、会いましたよ」

「どのような話を…?」

そういえばラグナ…?ラグナって言うと、トリニティ3兄弟の会話の中にやたらと出てくるあのラグナでしょうか?
いつも「ラグナから指令が入った」って言ってるんで、
てっきりヴェーダと同じようなコンピュータかなんかだと思ってましたが、単なる偉い人だったのか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「私は流通業を営んでおりましてね、物資の流通確認のために総裁に報告に来たんです」

「わざわざ総裁に…?差し障りなければ、その物資が何か教えていただけないでしょうか」

「ふふ…GNドライブ」

「…GNドライブ…?」

ぎょー!秘密中の秘密をあっさりゲロしてしまうアリー!一体何考えてんだ!
GNドライブが何だか分からない絹江のために、その後もとんでもないことを次々に口にしてしまいます。や、やばい、これはやばいぞ…

「…リニアトレイン関係の機材か何かですか?」

「いいえ、モビルスーツを動かすエンジンです」

「モビルスーツを…?」

「ガンダムですよ」

「!?」

「知っているでしょう?ソレスタルビーイングの所有する…
 あのクルジスの少年兵がパイロットをしている、あのガンダムです」

「クルジスの…少年兵…!?」

「そのガキをですね、誘拐して洗脳して戦闘訓練を受けさせ、
 ゲリラ兵に仕立て上げたのは、何を隠そうこの私なんです」

「あ…あなた…!」

「戦争屋です。戦争が好きで好きでたまらない…
 人間のプリミティブな衝動に殉じて生きる、最低最悪の人間ですよ」

「あ…ああ…!」

「ウロチョロしていたネズミを掃除しておきましたよ」

「と…父…さん…沙…磁…」

やっぱり始末されちまったー!!
アリーに致命傷を負わされ、どこかの路地裏へ打ち捨てられる絹江!
あれだけベラベラ重大な秘密を喋りまくったのは、絹江に対する冥土の土産だったのか…(´・ω・`)
そして絹江は間もなく息絶えてしまうことに…ルイスの親戚に続いて沙磁の姉まで死んでしまうとは…
沙磁は姉と二人暮らしだったわけですから、ルイス同様一人ぼっちになってしまいましたね
収入源もなくなっちゃうだろうし、これからの沙慈の暮らしはどうなるんだろう…




ところ変わって場所は宇宙。その時、一機のソレスタルビーイングのシャトルがどこぞへ向けて発進していました
乗っているのは、ソレスタルビーイングのお偉いさん・アレハンドロと、それに付き従う少年・リボンズです

「わざわざアレハンドロ様が同行なさる必要はないと思いますが…」

「君が苦労して手に入れてくれた情報だ、この目で見させてもらうよ。
 それに、これはコーナー一族の長きに渡る悲願でもあるのだから」

「アレハンドロ様…いえ、コーナー家は何世代も前から計画への介入を画策していたのですね」

「その通りだ、だがヴェーダがある限り私たちにはどうすることもできなかった。
 そんな時、偶然にも私の前に天使が現れた…君のことだよ、リボンズ・アルマーク。
 よもや本体の場所を突き止めようとは…」

おいおい…単なるスポンサーかと思ったら、ずいぶん腹黒い一族ですこの男。
ソレスタルビーイングの味方をしながら、常に「ソレスタルビーイングは俺のもんだ!ヴェーダ死ね!」と企み続け
ついにヴェーダの本体が眠る場所を嗅ぎつけたようです。色々とヴェーダがおかしくなっていたのもこいつらの仕業だったんですね

「時間がかかって申し訳ありませんでした」

「ふ…リボンズ、君はまさしく私のエンジェルだよ」

それにしてもキモすぎるぞアレハンドロ
さっきから天使とかエンジェルとかなんなんだお前は!キモいキモすぎる!
さすがにこれにはそこらの腐女子の人達も引き気味でしょう、相当なツワモノなら話は別ですが:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「こちらです、アレハンドロ様」

「おお…!これがヴェーダ…!イオリア・シュヘンベルグ…いや、
 ソレスタルビーイングの根幹をなすシステム!」

そして月面のとある基地に到着すると、リボンズの目が金ぴかに光り出してヴェーダの眠る扉がガラガラと…
このリボンズという坊や、ティエリア同様にヴェーダと色々できるほんの一握りの人間のようです
「ねんがんのヴェーダをてにいれたぞ!」と大喜びのアレハンドロ。
しかし、それを見ているリボンズはニマアッと怪しげな微笑みを…
まさかこいつも腹に一物抱えてるんでしょうか…そのうちアレハンドロを踏み台にしそうな感じです。
こんな調子で大丈夫なのかソレスタルビーイング

「ラグナからミッションプランが届いた。作戦は三日後に決行される」

「待ってましたぁ!」

「ようやく見つけましてよ、私の名は王留美。ソレスタルビーイングのエージェントをしております」

一方トリニティのアジトもえらいことに!ついに3人の居場所を突き止めたチャイナさんが直々に参上!
「さあ悪党どもめ年貢の納め時だぜ」と一網打尽にしてしまうのかと思いきや、チャイナさんからは意外な言葉が…

「…何か御用ですか?」

「ただご挨拶に伺ったまでです。チームトリニティも私たちと同じソレスタルビーイング…
 エージェントである私たちが、あなた方をサポートするのは至極当然のこと」

「何言ってやがる!」

「私らそっちのガンダムの攻撃を受けたのよ!」

「そのことについては聞き及んでいます。ですが私は、あちら側の人間というわけではありません」

「つまり中立の立場であると?」

「いいえ、私はイオリア・シュヘンベルグが提唱する理念に従う者。それ以上でもそれ以下でもありません」

「…なるほど、そういうことですか」

げえなんてこった、「別にあんな奴ら利用価値があるだけだし」と刹那たちとは仲間意識ゼロだったチャイナさん。
要するに過程や方法なぞどうでもよいのだァーッと考えてるみたいです。
せっかく刹那たちが団結してきたと思ったら、上層部はメチャメチャだなソレスタルビーイング…

「分かりました。王留美、必要に迫られた時あなたの援助を期待させていただく」

「よしなに」

よしなにキター!ガンダムで高貴なお方の決めゼリフと言ったらこれでしょう。よしなに
でもよしなにってどういう時に使えばいいのかさっぱり分からないな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
ともかくチャイナさんと協力関係を結ぶことにした3兄弟。今日のところはチャイナさんもそれだけで帰っていきます

というか長男の服って長袖に半ズボンだったんかい!
このファッションセンスはないだろ!ミハエルみたいに半袖長ズボンならともかく半ズボンてお前…

「よろしかったのですか、お嬢様?ソレスタルビーイングは彼らと敵対して…」

「構わなくてよ。トリニティは世界に変革を誘発したのだから」

「…それほどまでに、今の世界がお嫌いですか?」

「ええ。変わらないのなら、壊れてもいいとさえ思うほどに」

なにこの人!またずいぶん狂った思考ですチャイナさん。戦争根絶どころか「こんな世界壊れちゃえヒャハハ」なんてこと言い出しました
まともな人だと思ってたのに心の中は歪んでるなあ、これは刹那たちと縁を切るのも時間の問題か…





「状況は?」

「今のところ変化はないわ」

「トリニティも沈黙してる」

前回トリニティと戦ったせいで地上にいたロックオン達は、一旦プトレマイオスに戻ってスメラギ達と合流。
さっそく無断出撃の罰を受けようとするティエリアでしたが…

「命令違反を犯した罰を」

「そんなのいつしたっけ?」

「…?しかし…」

「ま、そういうことだ」

「…」

「なんのことかなー」ととぼけるスメラギ。クソ真面目なティエリアは少し戸惑いますが、
ロックオンに肩を叩かれると、じんわりと柔らかい表情でスメラギの思いやりを受け入れます

「…?何かあった?」

「さーな」

「あれ?なんでみんなティエリアと仲良くなってんの?」とのけ者なアレルヤ超哀れ
少し微笑んでいたティエリアも、アレルヤに話しかけられた途端いつもの堅物顔に戻ってしまいます
刹那とロックオンには心を許し始めたのに(ノ∀`)蚊帳の外すぎるぜアレルヤ…

「スメラギさん!トリニティが動き出したようです!」



「またトリニティ大暴れ」のニュースを聞いた途端にすごい顔になるスメラギ  恐すぎるよあんた…(゜д゜;)


というわけで今日もまたどこぞの基地を襲撃する3兄弟!今日のターゲットは人革連のようです
いつものように調子に乗ってボカンボカンと基地を攻撃する3兄弟。
しかしその時、ガンダムしか撃てないはずのビームが3兄弟を狙って撃ち込まれる!

「な、なに!?」

「またエクシアかよ!?」

「いや違う、10機の編隊だと…これは…!?」

セルゲイ中佐率いるガンダム軍団登場!ついに中佐にも一流の機体が与えられたか(つД`)
もちろんガンダム軍団の中にはソーマの姿もあります
ガンダム同士の戦いとなった今、勝負の行方はパイロットの腕にかかっているわけですが…

「なんという性能だ…もはやガンダムなど恐るるに足らん!」

「冗談ッ!」

ドドドウ!

「でええええやあッ!!」

「う、嘘!?きゃああああああ!!」

「ネーナ!?なめるなぁっ!ファングッ!!」

「機体が私の反応速度についてくる…!これがガンダムの力!」

ボボボボボボボボ!

「なにィ!?よくもファングを…!」

圧倒的ではないか我が軍は!3兄弟より一枚も二枚も上を行く人革連部隊!
ネーナの至近距離でのミサイルをいとも簡単に回避する中佐、そしてミハエルのファンネルを次々に叩き落すソーマ…
パイロット技能ではまるで3兄弟に勝ち目はありません。というかミハエル、初登場の時にソーマがプレッシャー感じてたから
ソーマより凄い強化人間だと思ってたのに、実はそれほど大したことない普通のパイロットだったのか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「撤退するぞ!」

「兄貴!」

「反論は聞かん!」

「これで勝ったと思うなよ!ばいばいきーん」と今日もスタコラ逃げ出していく3兄弟。
グラハムの時といい刹那たちの時といい、こいつら毎回逃げ出してばかりだな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「待て!」

「今日はここまででいい!」

「しかし中佐…」

「眼下の基地を見ろ」

「…?」

ワアアアアア!ワアアアアア!

「これは…どうして…?あれほどの被害を受けたというのに…」

「少尉は初めて味わうんだったな…これが勝利の美酒というものだ



ぼくはきれいな中佐  うわあああああああ
きもいっすよ中佐!勝利の美酒に酔うのはいいんですが目ん玉キラキラさせないでください:;y=_ト ̄|○・∵. ターン 次回に続く!





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