9月14日

アニメ感想:極上!めちゃモテ委員長 第24話「秋色おしゃれ!の引き算マスターですわっ」

「もうすぐ文化祭だね〜!楽しみー!」

「みんな文化祭誰と一緒に回る?私はもちろん遠野と…むふふ」

「私は波君とがいいなー!」

「私は友哉君を招待してあるんだぁ!」

「なあ、委員長は?」

「わ、私?私は…」

《委員長!俺と回ってくれるか!(くるくる)》

《もちろんですわぁ!(くるくる)》

《《あははははうふふふふ)》》

くるくるくるくるくるくる

「東條君と回れるなんて…幸せですわぁ!」

「「「い、委員長…?」」」

「未海ちゃんが…遠くに行ってしまったっちゅ…!」

今日も冒頭から絶好調です委員長
間近に迫った文化祭に思いを馳せて、それぞれ自分の彼氏との文化祭デートにニヤニヤしていますが
「未海ちゃん…酸素欠乏症にかかって…」テモテモにすら呆れられる暴走ぶりで妄想ワールドの住人と化す委員長。
常に委員長の味方をしてくれるテモテモにすら呆れられるなんて…委員長…
というかこの教室はハムスターが黒板で漢字を普通に書き書きしてるという驚愕の事実に
誰も気がつかないんだろうか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「羨ましいなあ、みんな…私も好きな人と一緒に、文化祭回りたいな」

「え!?星野、好きな人できたの!?」

そんな委員長達のお喋りに「いいよな彼氏持ちはよー」と羨ましそうに混ざってきたのは姫香。
以前は委員長への嫌がらせに潮を寝取ろうとしたキャラですが、今ではすっかり和解して仲良くなっているようです

「ねえ委員長、秋のオシャレのポイントって何…?」

「(キラーン)それはズバリ重ね着コーデですわ!詳しくお教えしますと…」

「ヒメリーナ、早く帰ろー!」

「あっ…うん!ごめんね委員長、またね!」

新しい男をゲットするためにも、秋物ファッションのコツを知りたい姫香。
「よくぞ聞いてくれました」とそれに答える委員長でしたが、姫香はちょうど友達に呼ばれて教室を後にしてしまいます

それから数日経ったある日、委員長たち4人は姫香と一緒にショッピングへ出かけることになりますが…

「皆さん素敵な秋色コーデですわぁ!」

「秋はファッションが楽しい季節だもんね!」

「お待たせ!(ずももももも)」

「がっ…ほ、星野さん、そのファッションは…!?」

そんなショッピングの待ち合わせに一人だけガマン大会みたいな超厚着で現れた姫香。
どう見ても色々着すぎですよ!そんな姫香のオーバーボディの数々には委員長ですら絶句してしまいます

「へ、変?でも秋のオシャレは重ね着コーデだって委員長が…

「えっ!?わ、私がきちんとお伝えしなかったばっかりに…!」

「重ね着コーデ!なるほど…着れば着るほど可愛くなるんだな!」とありったけの服を用意して
限界まで羽織って来てしまったらしい姫香。とんでもない思い違いだよ!
そして自分の言動でこの結果を招いてしまった委員長は、また今日もアレで姫香をモテ子に変えてあげることにします

「めちゃモテ!ミラクルチェンジ!大作戦!
 オシャレの引き算算数ミッション!スタートですわ!」

「洋服や小物を足していくばかりでは、ただ重いだけのコーディネートになってしまいます!
 オシャレ算数で重要なのは…引き算!足して失敗したら引けばいいんですわ!
 例えば帽子を被っている時は、マフラーを外して首元をスッキリさせましょう!
 スカートの長さも引き算!ジーンズの丈も引き算!」

「スッキリしたのはいいけど…これじゃメリハリがなくてストーンとしてるっちゅ」

「そういう時には足し算ですわ!首に巻いていたストールをベルト代わりにして…
 ジャケットにつけていたコサージュで留めると、ポイントになっていいですわ!」

「とっても可愛いっちゅ!」

足せばいいのか引けばいいのかよく分からないよ委員長!(えー
「この場合は引くべき」「この場合は足すべき」っていうのはどう判断したらいいんだろう…
その辺は「自分で何とかしろ」ということなんだろうか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
ローマは一日にして成らず、自分で色々足したり引いたり試行錯誤しながらセンスを磨いていくんですね。モテ子への道は険しいぜ…

「うおぉすげえ…!あの子可愛くない!?」

「あの服素敵〜!」

「むふふ…見てる見てる。みんな星野のこと見てるなぁ!」

「バッチリ私服モテ子ですもの、当然ですわ!」

「ありがとう委員長!私、オシャレだけじゃなくて、自分の気持ちにも
 いっぱい重ね着させてた気がする…
 あれもこれも身に着けて、自信のない自分を隠してたみたい。
 でももう大丈夫!委員長に引き算の勇気を教えてもらったから!」

委員長のおかげですっかりガマン大会女からモテ子へと変貌を遂げた姫香、どうやらミラクルチェンジ大作戦は
見た目だけじゃなく姫香の「自分に自信が持てない」という内気な性格にも刺激を与えたようで、
姫香はその足で気になる男子のところへと駆けていくと、すっかり親密な関係になるのでした。よかったね

「ふふふ…星野さん、どうなったでしょう」

「未海ちゃんのミラクルチェンジできっと今ごろハッピーになってるっちゅよ!」

どどーん

「わぁ!?な、何これ!?」

「ここのフルーツパフェ、色んな果物いっぱい乗っかってて超美味しいんだよ!」

その頃の委員長たちは、姫香がうまくやっている事を祈りながら、MM3と一緒にとある喫茶店にて
超バカでかいウルトラミサイルパフェに挑んでいました。よし次はハイパープラズマショートケーキだな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「よーし…イチゴ引き算!」

「パイン引き算!」

「わっわっ、みんなどうしたの?」

「私達引き算を覚えたんだよ」

「引き算…?」

「はい!大切なのは引き算ですわぁ!」

そしてMM3の3人がいぶかしむ中、引き算引き算と言いながらバクバクと巨大パフェを片づけていく委員長たち。
りかっちさんそれ引き算やない!足し算や!体重の足し算や!(えー  次回に続く!

(C)にしむらともこ/小学館・MMプロジェクト・テレビ東京


9月13日

アニメ感想:涼宮ハルヒの憂鬱 第24話「涼宮ハルヒの溜息X」

「さあ有希!これがあなたの相棒よ!仲良くしなさいね!」

「…」

いよいよ文化祭も間近に迫り、SOS団の映画撮影も最終段階。
しかしこの土壇場で
「魔女の相棒には黒猫が欲しい」とまた急な設定変更を言い出したハルヒは、
ノラ猫の溜まり場から猫を一匹連れてきてしまいます

「黒じゃないけどこの際仕方ないわ!」

(また設定捻じ曲げやがった)

「それとその猫、喋ることにするわ!魔法使いの飼い猫だもの、
 皮肉のひとつくらいは言うわよね!」

(とんでもないな…)

「あなたの名前はシャミセンよ!ほらシャミセン、何か話しなさい!」

(話すわけない…って、シャ、シャミセン!?)

今日もまたハルヒの言動ひとつひとつに突っ込みを入れるキョンですが、なんとなく溜息Tのような
「うざすぎてやってらんねー」という
感じと違って
「最後まで付き合ってやるか」という感じがにじみ出ていますね。やはり前回の言葉に嘘はなかったのか
それにしても猫相手にシャミセンか…ハルヒは多分マグロ相手に
シーチキンとか、ニワトリ相手にケンタッキーとか
名前をつけたがるタイプだと思う:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「はい、それじゃ今日はここまで!撮影快調・快調・万全!みんなゆっくり休んで
 明日に備えなさい!ふんふふ〜ふ〜ん♪ふんふふ〜ふ〜ん♪」

「はは…ご苦労だったな、後でネコ缶をおごってやるよ。それともにぼしの方がいいか?」

「どちらでも構わない」

ゲェー!?キョンが爽やかな笑みを浮かべて「ご褒美をあげような」とシャミセンをなでなでしていると、
いきなり
キタキタ親父の声で喋り出したシャミセン!よりによってキタキタ親父かよ!

「…………………お、おいおい、はは、今のは長門かぁ?俺は猫に聞いたんだ…」

「私もそのつもりだった、故に返事をした。私は何か間違ったことを言ったのだろうか?」

「…」

「驚きですね…三毛猫でオスとは」

(突っ込むところはそこじゃないだろ!)

「び、びっくりです…ネコさんが言葉を喋るなんて…」

「私には君達が何故驚いているのかが分からない。確かに私は君にとって人の言葉に聞こえるかのような
 音を出しているのかもしれん。だとすれば、何をもって君は私が言葉通りの意味を込めた発声を
 しているのだと確認するのか?」

「そりゃアレだ、ちゃんと俺の問いかけに答えているからだ」

「私が発している音声が、たまたま偶然君の質問に対する応答に、合致しているだけかもしれないではないか?」

「そんなのがまかり通れば、人間同士でも会話が成立してないことになるじゃねえか」

「まったくその通りだ。あたかも会話しているかような行為を働いていたとして、
 それが正しい意志伝達を行っているかどうかなど、誰にも分からないのだ」

キタキタ親父のくせにこざかしい事をベラベラと…(えー
何をいきなり禅問答みたいな屁理屈並べてんですかシャミセンは!ええい可愛げのないやつめ
それはともかく、ただの猫だったシャミセンがいきなり喋り出したのは、間違いなくハルヒの仕業…
今回もみくるビームの時と同じように
「シャミセンは喋る猫」という設定を考えたために、それが現実になってしまったのです

「現況はあまりよろしくないようですね…僕達はまだまだ、涼宮さんを過小評価していたようです」

「あの、どういうことですか…?」

「涼宮さんの映画内設定が、世界の常識として固定される恐れが出てきたのですよ。
 もし彼女が”巨大隕石が落下してくるシーンを撮りたい”と思えば、本当に実現するかもしれません。
 今の彼女は現実とフィクションを、無意識のうちに混同させています」

「よほど調子に乗ってるんだな…」

みくるビームにみくるカッターに喋るシャミセン、次々とハルヒが巻き起こすトンデモ現象を目にして、
「さすがにこれ以上はやばいっすよー」と喫茶店で緊急会議を始めた4人。
今までは
ハルヒの思考は常識的だから本気で妙な事は考えないというのが古泉の弁でしたが、
この映画撮影という特殊なフィールドの中では、その理屈も通用せず妙な事を本気で考えまくり、それが現実になってしまっているようです

「これを防ぐには、あくまでフィクションに過ぎないということを涼宮さんに分からせて、
 この映画を合理的に落ち着くよう誘導しなければなりません」

「じゃあどうすりゃいい?」

「涼宮さんが納得しそうな、映画的結末をつければいいんです」

「あるかそんなの…?」

「ありますよ。ごくごく簡単で、それまでの理屈に合わない展開を一気に常識的なものへ転化する結末が」

「…?」

この異常現象を収めるには
映画は映画、現実は現実ときっちりハルヒに分からせることが必要だと説明する古泉。
そうするために、映画の結末としてピッタリなものがあるそうですが…何のことだか分かりません
ヒントは「今までの理屈に関係なく話をまとめるラスト」だそうです。うーんそうなると
俺達の戦いはこれからだ!!とかそんな感じの投げっぱなしラストかな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン



「夢オチです」

「(゜д゜ )ポカーン」

夢オチかよ!!しかし言われてみれば確かに…それなら「ハッ!なんだ夢か…」と今までのムチャクチャな展開を
全部
現実とは関係のない夢の出来事として現実から切り離すことができますね

「ハルヒがそれで納得すると思うか…?」

「…難しいかもしれません。ですがこういった場合には、映画の内容が全て夢・嘘・間違いだったということを
 作品内で自己言及するのが、一番良い解決法なのですよ」

(お前にとってはそうだろう…俺にとってもその方がいいのかもしれない、しかしハルヒはどうだ…?)

とはいえ、やはり一番難しいのはその夢オチをハルヒに提案して認めさせること。
なにしろ現実に影響を及ぼすくらい、強烈にのめり込んで夢中になっている作品です。
それが
全て夢・嘘・間違いだったなんてことを自ら認めさせるなんて、一体どうやったら出来るのか…

「キョンくーん!みくるが話があるって!」

結局ハルヒには何も言えないまま、迎えてしまった次の日。するといきなり鶴屋さんとみくるがキョンの教室にやってきて
「みくるのお話聞いてちょーだい」とキョンを連れ出してしまいました。一体何なのかと思えば、みくるはモジモジと上目遣いになりながら
恥ずかしそうにするばかり…
な、何コレ愛の告白!?どう見てもそういう雰囲気ですよ!
そんなにキョンが好きだったのかみくる…それにしてもなぜこのタイミングで…

「キョ、キョン君…」

「なんでしょうか?」

「あの、こんなこと言うと、私が古泉君をアレかと思うかもしれないけど…」

私が古泉君を大好き!?キョンじゃなくてまさかの古泉に告白ですか!?
さては映画のラブシーンを撮影してるうちに
「古泉くんとラブシーンだなんて…頭がフットーしそうだよぉ!!」とか
すっかり古泉にお熱になってしまったという:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「私はその…別の考えを持ってて…つまりはその、それは古泉君の解釈とは違うものなんです」

「…?ハルヒが神様だとか、そういう話ですか?」

「はい…涼宮さんに、この現在を変える力があるのは間違いないと思います。
 でもそれが世界の仕組みを変える力だとは思いません…この世界は最初からこうだったの」

「…それはそれは、古泉とは真っ向から反発する意見ですね」

「長門さんも違うことを考えていると思う…あの、こんな事を言うとちょっと人聞きが悪いかもしれないけど…
 古泉君のこと、その…あんまり信用しないで…あぁ、って言ったら語弊があるけど…!えぇっと…!」

ゲェーなんてこった、古泉に告白どころか「あいつの話はデタラメだから信用するな」と忠告を始めたみくる!
それもこの必死に訴えるような表情、どうやら本気でそう思っているようです
うーん、しかし今までずっと古泉の言う通り
ハルヒには世界を改変する能力があると思ってましたが、
そうじゃなくて
世界は最初からこうだったとは一体どういう意味なのか…
まさか最初からみくるがビーム出せたり猫が喋れる世界だった、と言うつもりなんでしょうか
いまいち要領が掴めませんが
廊下の向こうで立ち聞きしてる鶴屋さんこえー
なんかみくるを背後から狙う暗殺者みたいだよ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「えっと…!ごめんなさい、私説明ヘタだし、制限かかってるし…あの、だけど…!」

「はは、分かってますよ。ハルヒが神様なわけないじゃないですか。
 俺にはまだ古泉より、朝比奈さんの方が分かりやすいです」

「あ、ありがとう…!でも、私自身には古泉君に含むところはありません、それも分かっておいてくださいね」

「はい」

みくるが説明に必死すぎてそろそろテンパってきたせいか、ここで
「よく分かりました」と話を切り上げるキョン。
とりあえずみくるが言いたいことは、古泉自身が信用ならない奴ということじゃなくて
古泉の理論が自分の理論とは食い違ってるということを主張したいようです。
とはいえ、現時点では一体どっちの言ってることが正しいのかさっぱり分かりませんが…

「朝比奈みくるの主張はこうだと思われる。涼宮ハルヒが創造したのではなく、世界はこのままの形で
 以前から存在していた。超能力者、時間移動体、概念型地球外生命体などの超自然的存在は、
 元々そこにいたのである。涼宮ハルヒの役割はそれらを自覚なしに発見することであり、
 その能力は3年前から発揮されている。ただし彼女は世界の異常を探知できるが、
 決して認識する事はない。認識を妨害する要素もまた、ここに存在するからである。それが我々」

と、いうわけで困った時の長門さんに話を聞きに来たキョン。みくるの理論を代わりに説明してくれましたが、分かったような分からんような…(えー
みくる理論だとやっぱり不思議現象は元からあって、ハルヒの能力はそれを見つけるだけで改変することじゃないってことのようです
でもさっきも書きましたが、この理論だと
みくるビームが突然撃てるようになった理由とかが説明しにくいのが
どうもうさんくさいと思ってしまうところですな…

「…朝比奈さんには古泉と違う理由があって、ハルヒが不思議現象を見つけることが不都合なのか?」

「そう。彼女は、彼女が帰属する未来時空間を守るためにこの時空に来ている。
 古泉一樹と朝比奈みくるは、互いに相手の解釈を決して認めることはない。
 彼等にとって異なる存在の理論は、自分達の存在基盤を揺るがすものに他ならないから」

「ま、待てよ、古泉は3年前に超能力が自分に宿ったのだと言ったぞ?」

「古泉一樹の言葉が真実であるという保障はどこにもない」

「なっ…」

(…確かに保証はない、古泉の理屈は俺の被った出来事にもっともらしい解説をつけているだけだ。
 それが正解だと誰に分かる…?朝比奈さんの理屈だって同じことだ。
 朝比奈版の回答が正しいのだと誰が保障してくれるのだろう…)

「長門、お前はどう思ってるんだ、どれが正解だ」

「私がどんな真実を告げようと、あなたは確証を得る事は出来ない。
 私の言葉が真実であるという保障はどこにもないから。あなたにとっては」

ヴぁーあああヴぁーああああ(えー
なんやねんもう、結局誰の話にしても
「保証がないから信用できない」の一点張りで話を終えてしまう長門。
そりゃあみんなハルヒの事は調査中なんだから仕方ないんですが、
それにしても仲間同士で
「あいつは信用できない」「こいつは信用できない」って言いまくってるのは
いい気持ちがしないっつーかなんつーか…
SOS団が仲間同士だと思ってるのは視聴者だけなんだろうか。こんなにお互いのことを腹の中で疑いまくってたとは正直滅入るわぁ

その後の撮影でも水鉄砲からスーパービームを発射したりと、ハチャメチャな現象を体験しながら
どうにかこうにか映画を完成に近づけていたキョン達。しかしそんなある日、夜遅くに意外な人物がキョンを訪ねてきました

「キョンくーん、お友達ー!」

「んっ?」

「やあ…」

それはなんと古泉!何よりも驚くべきはその表情です、まるで
この世の終わりを見てきたかのような心底疲れ切った顔…
古泉がこんな顔をするだなんて何やら尋常じゃありません、一体何がどうしたのかと話を聞いてみると…

「(ニヤニヤ)涼宮さんにとって、細かい設定や伏線はどうでもいいんですよ。
 おそらくオチなんかも考えてはいないでしょう、ひょっとしたら未完で終わるかもしれませんねえ」

「…それだと困るんだろうが」

「(ニヤニヤ)世界がフィクション化すると困るのは、僕達の理論ですからねえ」

なんだか
「もうどうにでもなーれ」というような、自暴自棄な笑みを浮かべつつキョンと話をする古泉。
なんか本当にやばいんですが…一体どうしてここまで病んでしまったんだ古泉

「はー…本当の話をお聞かせしますと…涼宮さんを中心とする何らかの理論を持っているのは、
 我々の機関と朝比奈さんの一派だけではありません。沢山あるんです。
 水面下で我々が行っている様々な抗争と、血みどろの殲滅戦を
 ダイジェストで教えてさしあげたいくらいですよ。同盟と裏切り、妨害と騙し討ち、破壊と殺戮…
 各グループとも総力を挙げての生き残り合戦です。まあこんな事は、あなたには無縁のことでしょうがね」

「あなたの知らない所で大量の組織が殺し合ってるんですよ」となんだか凄い事を言い出した古泉。
話の中でこんな血がビシャッとかかった歩道橋が映ってるところを見ると、どうやらマジで古泉は命の取り合いが当然の
一時も気が休まらない世界に生きているようです。それも自ら望んで足を踏み入れたんじゃなくて、
3年前に突然超能力者になってしまってから人生が狂い出したっつー仮面ライダーギルスな人生だからなあ(えー
長門みたいなスーパーマンならともかく、古泉は通常空間ではまるっきり普通の男子高校生だし、
それが命を狙われたりしてたらそりゃ気も狂うか…

「…なぜ俺にそんなことを教える?」

「口が滑ったのですよ、理由なんかありません。なんにせよつまらない話です…
 つまらない話のついでにもうひとつ。朝比奈さんが何故僕やあなたと行動を共にしているか、
 その理由を考えたことがありますか?彼女の役目はあなたを篭絡することです。
 涼宮さんに少しでも言うことを聞かせる事が出来るのは、唯一あなたですから。
 あなたを絡め取ってしまうのが一番なんです。幼く見える容姿や、涼宮さんの無理難題に
 唯々諾々と従う可哀想な立ち位置もそうです。全てはあなたの目を自分に向けさせるためですよ」

ゲェーなんだか次々にヤバイ事実を暴露する古泉、なんとみくるは
キョンを誘惑してハルヒを操ること
目的だとかなんとか。またまたご冗談を…と言いたいところですが、あの大人みくるのキョンを見透かしたような態度や
二言目には
「胸触ってもいいんだよ?」と色香でキョンを惑わす言動を考えると、今のみくるもマジにそんな策略を抱えてる気がしてきますな…
というか天然女を装って主人公を篭絡って
もうラクス様じゃないですか(えー
あれも最初の天然少女っぷりとか全部演技だもんな…それで宇宙最強のキラきゅんを篭絡…ああ恐ろしい、女って恐ろしい

「冗談は聞き飽きた」

「…ぷっ、あぁ〜すみません。やはり僕は冗談を貫き続ける能力に欠けていますね。ウ・ソ・ですよ。
 本気にしました?涼宮さんの映画とクラスの劇とで、僕のプレッシャーは結構厳しいものになっているのです。
 このうえ閉鎖空間でも出たりしたら、倒れ伏す自信がありますね…
 それもあって、あなたにお願いしに来たのです。どうか涼宮さんの映画が発生源の、
 この異常現象を止めていただけないかとね」

そろそろキョンが本気でキレ出してきたせいか、「わーっはっは今の話は釣りでした」とネタばらしをして本題に入る古泉。
とても嘘には見えないんだけどな…ニヤニヤしながら虚空を見つめる古泉の顔やばすぎだろ
とっとと本題に入ればいいのにこれだけ弱音を漏らしたことといい、やっぱり誰にも気を許せない生活に相当疲れてたんじゃないでしょうか

「ハルヒの映画の内容が全部デタラメであることを、ハルヒ自身に自覚させること…だったか」

「明確に…自覚させることですね。できれば撮影が終わってしまう前に…よろしくお願いします」

結局古泉の本題というのは、
俺の体はボロボロだ!ハルヒを止められるのはもうお前だけなんだ!
キョンに頼みに来たということのようです。まあこんな状態じゃ、確かに古泉はゆっくり休まないと今にも死んじゃいそうですしな…
しかし問題は、キョン一人でハルヒに
「映画の内容は嘘っぱちだ」と認めさせること。果たして夢オチ以外にそんなうまい方法があるのか…

「この物語はフィクションであり、実在する人物、団体、事件、その他の固有名詞や
 現象等とは何の関係もありません!嘘っぱちです!どっか似てたとしても
 それは他人の空似です。あ、CMシーンは別よ!大森電器店と
 ヤマツチモデルショップをよろしく!じゃんじゃん買いに行ってあげなさい!
 …え?もう一度言うわ、この物語はフィクションであり、実在する人物や団体…
 ねえキョン、なんでこんな事言わなくちゃいけないの!?」

あったよそんな方法が!よくマンガの最後のページなんかに書いてある「フィクションです」の注意書き!
これをハルヒに言わせたキョンは、見事に映画内の不思議現象を消し去ることに成功…って、お、おい、これだけでもう解決!?
バ、バカな…!か、簡単すぎる…あっけなさすぎる…!(えー
うーん…エンドレスエイトの「宿題したら解決」とかもそうでしたが、ハルヒの超事件は規模のわりに解決法がえらくあっさりしてますなあ

そんなわけでとうとう映画の撮影も終わり、あとは動画の編集作業を残すのみ。しかしこいつが最後の難関で、
動画編集なんて誰もやり方が分からないSOS団は、翌日に文化祭が迫る中お手上げ状態になってしまいます

「そんな未完成なのを出展するわけにはいかないわ!なんとかしなさいよ!」

「文化祭は明日だぞ?もう限界だっての!」

「徹夜ですれば間に合うんじゃないの?ここに泊り込んでやればいいじゃない!」

「当然終わるまで帰れないからね?」と深夜残業を命じられるキョン。ああ嫌だ残業は嫌だ(えー
しかし
自分の命を削ってでも納期には絶対に間に合わせなければいけないというのが社会人の鉄の掟。
やむなくキョンは部室に泊まり込んで編集作業を続けるのでした。
頑張れキョン、世のお父さん達は毎日のようにそんな戦いを続けているんだ!本当の事だから困る:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「…はぁ…」

「私も手伝うから」

って、な、なにぃ!?当然
「そんじゃあとよろしく」と帰っていくだろうと思われたハルヒは、なんと自ら残ってキョンの手伝いを開始!
こ、これは…今まで無理難題は全部他人に押し付けてきたハルヒが…前回のキョンとの大喧嘩で、
少しは他人のことも考えるようになってきたんでしょうか。これにはキョンも意外そうな表情です

「ぐがー…ぐごー…ぐがー…」

しかし無理なもんは無理でした。(えー
結局深夜2時30分過ぎまでがんばったものの、編集作業は行き詰ったままとうとう力尽きてしまった2人。
せっかくの映画は未完成のまま、文化祭の朝を迎えることになってしまいます

「キョン、こら!起きなさいってば!」

「ふが、ふがふが…」

「で、どうなった!?」

(…泊まり込みの意味はなかった…映画は未完成のままである)

《とおりゃー!(ビビビビビ)》

「へえ…まあまあじゃない!」

「…!?」

「ちょっと物足りないけど、あんたにしては上出来だわ!」

(俺ではない…!俺以外の誰かがやったんだ!)

よ、妖精さん!?妖精さんがやってくれたんですか!?(えー
なんとキョンが全くできなかったみくるビームのエフェクトなどが、目を覚ましてみれば全て完成された状態に!一体なぜ!?
うとうと寝ながら感想を書き続けて、起きた時には8割くらい書けていたという話は聞いたことがありますが…:;y=_ト ̄|○・∵. ター
キョン自身も
本命:長門、対抗:古泉、無印:みくる、大穴:それ以外の誰かと、自分がやったとは到底思っていないようです

「重要な話があるんだが聞いてくれ」

「何よ?」

「お前は、宇宙人か未来人か超能力を使うような奴がいて欲しいんだよなぁ?」

なんだかよく分かりませんが無事に映画は放映され…って、次の瞬間コロッと場面が変わって
キョンとハルヒが2人で喫茶店に来ているシーンに!こ、これは拍手コメントで教えてもらった
キョンがハルヒに古泉達の秘密をバラすシーン!?なんでいきなりこの場面が…これは確か溜息Tの直前の場面だったはずでは…?

「そうだけど、それがどうしたのよ」

「実は宇宙人も未来人も超能力者も、思いもよらぬ身近にいるんだよ」

「…へーえ。どこの誰?まさかとは思うけど、有希やみくるちゃんや古泉君のことじゃないでしょうねえ。
 それじゃちっとも”思いもよらぬ”じゃないもの」

「…え〜…じ、実は…そう言おうと思ってたんだけどな…」

「ハァ!?あんたバカじゃないの!?そんな都合のいい話があるわけないじゃないの!」

古泉達の秘密をバラしたキョンに向かって「あんたバカァ!?」とアスカのように切れ出したハルヒ
「そんなデタラメで私が喜ぶと思ってんのか」と相当頭に来ているようです、
それだけ未来人やら宇宙人やらを探してるのは本気だっていうことなのか…

「ま、まぁ、普通に考えたらそうだよな…」

「誰がどんなだって?」

「聞いて喜べ、あの長門有希は宇宙人だ!統合なんとか思念体…だったかな、そんな感じの存在の手先だ!
 あ…そう!ヒューマノイドインターフェースだ、それだよ!」

「ふ〜ん。で、みくるちゃんは?」

「朝比奈さんはだな、割と簡単だ。あの人は未来人だ!未来から来たんだから未来人で合ってるだろ?」

「何年後から来たのよ」

「それは…知らん。教えてくれなかったんでな」

心底呆れたようにキョンの話を聞き続けるハルヒ。やはりというかなんというか全く信用していないようです
ところがここまで話を聞くと、それまでの不機嫌ヅラから一転してニコニコと話し始めて…

「分かったわ!ということは古泉君は超能力者なのね!」

「分かってくれたか!まさしくそう言うつもりだった!」

「うんうん!」

「うんうん!」

「うんうん!」

「うんうん!」

 

「ふざけんなっ!!」

ぐわー当然のごとくハルヒ大噴火!怒りに任せて席を立ち上がると、キョンのコーヒーをガブガブかっくらって
店を出て行ってしまいました。
「あのヤロー少しは信用しろよ…」と一人取り残されて引きつった表情のキョン。
喫茶店を飛び出したものの、チラチラと店の外からキョンの様子をうかがうハルヒ。
こ、これは…もしかしたら
「間接キスしちゃった間接キスしちゃった間接キスしちゃった」と動揺しているんでしょうか(えー
はっ(゜д゜)もしかしたら溜息Uで
みくるのペットボトルを取り上げたのも、
「キョンと間接キスしていいのは私だけなの!」というこのシーンの伏線だったのか!?(えー
まあとにかくそんなところで
涼宮ハルヒの憂鬱・新エピソードはこれにて終了です。ちゃんちゃん



(C)2009谷川流・いとうのいぢ/SOS団





アニメ感想:バトルスピリッツ少年激覇ダン 第1話「激突!雷皇龍ジークヴルム!」

う〜ワクワクが止まらねぇ!!(えー
前作の少年突破バシンが先週で終わり、新たに始まった少年激覇ダン。
ストーリー的には突然異世界に召喚されて性的なピンク魔女と旅をするという
なんかこうMARを思い出してワクワクが止まらねぇ感じなんですがこの先どうなるやら:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

うーん…しかし前作があらゆる意味ではっちゃけていたのに対して、今作はみんなテンション低めで地味な印象になってましたね
バトル描写なんかは遥かに丁寧になってましたが、その代わりに問答無用な面白さを感じなくなったというか…


(C)森川ジョージ/講談社

それですよ
確かに少年激覇ダンは
カードアニメとしてよくまとまっている
攻防の一つ一つソツがなく
どれをとっても悪い所は見当たらない
だけど逆に言えば…
いい所も見当たらない!

だめかもしれな〜い♪
なんか微妙だなーという感じで見終わった第1話でしたが、その瞬間に流れたエンディングテーマの歌詞が
モロに私の心境をそのまま表してて吹きました。だめかもしれな〜い♪

(C)サンライズ・メ〜テレ


9月10日

アニメ感想:大正野球娘。 第9話「誤解の多い料理店」

「むにゃむにゃ…”3番岩崎荘介、打席では慎重…初球からは手を出さない”…すかー…」

「小梅ー!もう8時を回ったわよ!」

「はっ!?わわっ、い、行ってきまーす!!」

ある日の朝、今までの偵察で集めた朝香中の打者データをうつらうつらと読んでいた小梅。
しかしうっかりぐーすか寝こけてしまったところを小梅母に叩き起こされ、遅刻ギリギリで慌てて自宅を飛び出していきます
関係ないけどこの打者データ、口では
「3番岩崎」って言ってるのに紙では「4番岩崎」って書いてありますよ!
スタッフまで一緒に寝ぼけてどうする!(えー

「まったくもう、あの子ったら布団も上げずに…あら?」

ところがドタバタと慌ただしく家を出て行った小梅は、資料から写真が1枚抜け落ちてしまったことに気づきませんでした
小梅の部屋に残されていたその写真…なんとそれに写っているのは
よりによって高原!
それを見つけた小梅母は、
「あのスットコドッコイと小梅が交際してるなんて!?」と眉をひそめてしまいます

「こいつ…前にウチに来た野郎じゃねえか!」

「ええ…」

「小梅の奴…!許婚が出来た早々何考えてんだ!!」

そんな高原の写真を見せられた小梅父は、やはりというか大激怒。
小梅が三郎さんを差し置いて、高原とよろしくやってるものと思い込んでしまいます
こりゃ小梅が帰ってきたら物凄いカミナリが落ちそうですな…

「1対5で桜花会の勝ち!」

「ありがとうございましたー!」

「くっそー…!姉ちゃん達やるようになったなあ。でも俺達に勝ったぐらいで
 喜んでちゃいけねーぜ!朝香とやるんだからもっと使える魔球を覚えねーとな」

そしてその日の午後に行われた練習試合では、とうとう桜花会がバシンチームを危なげなく撃破していました
桜花会も大分安定した実力がついてきたようです、やはりバシンチームとの試合はそろそろ卒業して
これからは富士見中あたりと戦うべきだな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「皆さん!本日ただ今、私はあなた達の監督として
 朝香中に正式な試合を申し込むことに決めました!」

「「「わぁー!!」」」

な、なんですって!?バシンチームの次はもうラスボス朝香中との決戦!?
そんなに急がずとも富士見中とゆっくり試合をして(以下略)
ともかくアンナ先生から見て、桜花会の実力は朝香中と試合らしい試合ができるまでに成長しているようです
小梅達も今度こそやってやるぜーと燃えに燃えてそれぞれの自宅へと帰りますが…



「小梅…お前、俺達に何か隠してることがあるんじゃねえのか」

「えっ!?な、何のこと?」

「これは一体どういう事だッ!!」

「ああっ!?」

しかし小梅が家に帰りついた途端、高原の写真を差し出しながら怒鳴りつける小梅父!
「よくもこんな奴と隠れてこそこそ付き合いやがって」と怒りの収まらない小梅父でしたが、
小梅の方は
「くっそー私が野球やってることがバレちまったか」全然違う勘違いをしてしまいます

「そ…その…今まで黙っていてごめんなさい!お願いだから、何も言わずに許して下さい!

「冗談じゃねえ!親をなんだと思ってやがる!!」

「隠していたのは謝ります、でももう決めたんです!だからお願い!!」

「こんな大事な事を勝手に決められてたまるかッ!!」

「お父さんの分からず屋ァァッ!!」

「なんだとォォォッ!!」

「私は絶対野球やめねーから!!」「あんな奴と絶対結婚させねーから!!」
2人はお互い勘違いしたまま物凄い大ゲンカに!うわああああああなんてこった
これで険悪になってしまった小梅と父親は、翌日になっても目を合わせようともしなくなってしまいます
そこで今度はガミガミ言うのではなく、なんとか小梅をなだめようと母親が話しかけますが…

「小梅…もう一度胸に手を当ててよく考えてごらんなさい」

「…」

「お父さんがどんな気持ちでいるか考えてごらんなさい、それにそんな事をしたら世間様が…」

「私の気持ちは変わらないわ!説得しようとしても無駄よ!!」

「小梅!」

ぐわー小梅暴走!!ついに母親にすら「私の野球魂を止めることはできないぜ」と吐き捨ててしまう!
この親不孝ものめー!まあお互いに勘違いしてるからもしょうがないんですけどね:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
しかし母親達にしてみればこいつは大変です、小梅が他の男に走ったとなれば三郎さんに合わせる顔が…

「ったく…親の決めた許婚の何が気に入らねえってんだ!
 おい八重、小梅が帰って来たらもう一度話してみるから、当分の間三郎には…

「…」

「ど、どああああっ!?」

志村うしろー!!なんとか秘密裏に小梅と話をつけようとする父親でしたが、その一部始終は三郎さんに丸聞こえ!
ついに三郎さんまでも小梅に別の男がいることを知ってしまうことに…これは思わぬところで三角関係勃発ですな…

「今日から皆さんには心がけてもらいたい事があります、それはプレー時間の短縮です!」

「じ、時間短縮?」

「そうよ、あらゆるプレーの時間短縮」

そんな一方で桜花会の練習は、今日から完全に対朝香中を想定したレベルのメニューが組まれていました。
前回入手した朝香中の映像資料を穴が空くほど見返した乃枝は、誰が何秒でベースを回るかという時間までも調べ上げて、
それをきっちりアウトに出来るスピーディな守備を要求しているのです。まあ小梅があんな酷い目に遭って入手した映像なんだから
これくらいは役に立ってもらわないとな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

ダダダダダダダ!

「セーフ!」

「ダメよもっと速く!朝香中は全員が胡蝶ちゃん並みに速いと思ってちょうだい!
 中でも一番の俊足は、自称あなたの恋人さんね」

「もう…やめてよぉ〜」

朝香中の全員が胡蝶並の速さ…マジですか!胡蝶の脚力っていうと泥棒騒ぎの時のアレで完全に超人レベルというイメージなんで
朝香中がとてつもないバケモノ集団に思えてならないな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  しかもその中で最速なのは意外なことに高原!
あいつそんなに凄い奴だったのか…そういえば記子が偵察した時の原稿用紙にも
「高原が韋駄天のような快足を飛ばして〜」とか
書かれてたっけなあ。ダテに1番バッターを任されてるわけじゃなかったのか…

「ごめんなさい、遅くなって!」

「いえ…こちらこそ、こんな時間にすみません」

そしてとっぷりと日が暮れたその日の晩、三郎さんと小梅は映画の練習をした神社で待ち合わせをしていました
どうやら三郎さんが高原の事できっちり話をつけようと、小梅をここに呼び出したようですが…

「今日は、どうしてもお嬢さんの口からお聞きしたいことがあって…」

「なあに?」

「今朝、偶然女将さんとのやり取りを耳にしてしまったんです」

「…あ…。あの、黙っていてごめんなさい…あんな事する女の子って、やっぱりおかしいかしら…」

「あ…いえ、お嬢さんが浅い考えで物事をお決めになる方でないのはよく知っています。
 そんなお嬢さんがお決めになった事なら、僕は…!僕はただ…
 お嬢さんが本気かどうか、それだけが知りたいんです!」

自分ではなく他の男に恋してしまった小梅、三郎さんはそんな小梅の意志を尊重すべきと思っているようですが
頭でそう思っても心が納得出来るわけありません。ただ、小梅の口から本気の恋だという言葉を聞いたその時は、
自分の心を押し殺してでも身を引く覚悟を固めようと…

「本気です」

「!!」

ぎゃあああああああ!!言っちまったよ小梅!それもまったく迷いのない表情です、やめろー!
言うまでもなく小梅は
野球の話と勘違いしてるだけなんですが、三郎さんにとってこれほど受け入れがたい現実はありません

「もう後へは引けません、この先どんな苦難の道が待ち受けているか
 分からないけど、必ずやり遂げるつもりです」

必ず添い遂げるつもり!?(えー  そこまで言うか小梅!好きな相手の口からこんな言葉を聞いてしまったら、
三郎さん受けたショックは一体どれほどか…



「…そうですか…分かりました、そこまでおっしゃるのでしたら…影ながら応援します。だから…!
 頑張ってください…!」

「三郎さん…!私がんばる!絶対に負けない!
 ありがとう三郎さん、私必ずやり遂げてみせるから!」

アイナと添い遂げるー!!2回言っちゃったよこの子は…
もはや悲しいなんて言葉ではまるで足りないほどにショックを受けてしまった三郎さん、
心情的にはもう
「自分は死に場所を見つけてしまいました」という感じでしょう(えー
それでも自分の落ち込んだ姿を見せまいと、必死に涙をこらえる姿がなんとも胸を打ちます。
そんな一方で、
「わーい三郎さんが野球認めてくれたよー^^」とゴキゲンな小梅は…

「ええいっ!」

スパアアアン!

「小梅さん、今のボール曲がったかしら!」

「う〜ん!とってもいい感じよぉ〜♪」

「…?」

「とってもいい感じだよ〜♪ほ〜んと!すご〜くいい感じ!さあ、もう一球いってみようか!」

「…???え、ええ…」

翌日もルンルン気分な
スーパーハイテンションになっていました。
そんなに三郎さんに認めてもらって嬉しかったのか小梅!まあ岩崎も高原も最初は
「女が野球することないじゃん…」って感じだったし
小梅父に至っては
「許さん許さん絶許さん!」って全面否定でしたからな…唯一「頑張ってください」と応援してくれた男が
三郎さんだったというわけか。まあ勘違いですけど:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  一方その頃、そんな三郎さんはというと…

「おーい三郎、そろそろ盛り付けの用意を…うおっ!?さ、三郎オオオーッ!!」

「…」


(C)渡辺保裕/新潮社

壊レテシマイマシタ…(えー

なんと小梅に振られてしまったショックで三郎さん完全に精神崩壊!
フライパンを火にかけたまま、ぼけらーと虚空を見据えて料理を丸焦げにしてしまいます。うわあああ
小梅は天国、三郎さんは地獄!早いとこ誤解を解いてもらいたいところですが…

 

「満を持しての再挑戦かぁ!向こうも相当な自信があるんだろう」

「俺達の試合を毎回偵察している子もいるしな」

「受ければ晶子さんも納得してくれるんじゃないか?仲直りするいい口実になるぞぉ!」

「ぐぐ…し、しかしだな!」

一方その頃、朝香中の面々に届いていた桜花会からの挑戦状。それを見た部員たちは
「よっしゃー岩崎の仲直り作戦のためにも一肌脱いだるか」と、かなり前向きなようです。相変わらず気持ちのいい奴らだなあ
そして柳曰く
「記子は毎試合偵察に来てる」そうですが、あれからも2人は仲良くお喋りしたりしてるんでしょうか

「東邦星華学園から挑戦状が届いたそうじゃないか」

「はあ、今度は正式な申し込みでして」

「ふむ…公式試合ともなると、事は学校間の問題だ。軽はずみな返答は我が校の沽券に関わるからね」

「はい…確かに」

「どうだろう、この件は私に預からせてもらってもいいかね?」

「それはもう、校長のよろしいように」

ところがその頃校長室では、「あんまりホイホイ試合するのはよくないね」と校長と顧問の先生が話していました
ぬう…確かに全国クラスの一流男子野球部が、年下の女子に負けたとあってはメンツ丸潰れでしょうからな
そこで校長に考えがあるようですが、メンツを潰さずに双方丸く収まるような条件でもつける気なんでしょうか?
見た感じおっとりした性格の校長のようだし、悪いようにはしないと思いますが…

「学院長ー!朝香中からお手紙がー!」

「…………!?」

「どうしました学院長?お顔の色が優れませんが…」

そんな朝香中の校長から、小梅達の学院長に向けて送られて来た手紙。さっそく試合についての返事を書いたようです
ところがそれを見た学院長は、明らかに不快な表情を浮かべてアンナ先生にも手紙を見せることに…

「なっ…!”神聖なグラウンドに婦女子を入れること、これすなわち
 ベースボールへの冒涜である。本件に関しては、賢明なる貴公の御明断を
 強く希望する”…!?」

「えっ…!?」

「な…何よそれ…!」

ゲェーッ!?
なんなんだこの最悪な手紙は!!
なんとあの校長が送ってきたのは「女が野球なんてやってんじゃねーよクソして寝ろ」という完全に女を見下した試合拒否の手紙!
あ、あのクソ校長、てっきり良識のあるおっさんなのかと思っていたらとんだ食わせ物じゃないか!
断るにしても言い方ってもんがあるだろうに…
「軽はずみな返答は我が校の沽券に関わるからね」って
どの口で言ってんだあのスカタンは!(えー

「う、嘘でしょ?ねえ嘘でしょお!?」

「あ、晶子さん…」

「…」

ジリリリリリン!ジリリリリン!

「はい、岩崎でございます。はっ…少々お待ち下さい」

「はい代わりました、荘介です。まさか晶子さんの方から電話をもらえるなんて…」

《卑怯者ッ!!》

「!?」

う、うわああああああ!!この手紙に激怒して即座に岩崎への電話攻撃を開始した晶子!そ、そんな!
何も知らない岩崎に向かってなんてことを…(´・ω・`)この間も
「最近晶子さんは電話にも出てくれない」って寂しがってたし、
やっと久々に晶子と電話でお喋りできると思って、相当嬉しかったろうになぁ…見てくださいよこの岩崎のにこやかな顔を
それがいきなり第一声がこれだなんて…ううっ

「な、何のことですか…?」

《公式試合の申し込みを断った事、お忘れになりまして!!》

「え…!?ちょ…ちょっと待ってください!あの件は受けると返事を…!」

《舌の根も乾かぬうちによくも抜け抜けと!!》

「本当です…!受けると返事をした事は、本当なんです!」

《私には、今のあなたの言葉は信じられませんッ!!(ブツッ!!)》

「あ…」

うあああああああ岩崎いいいいいいい!!(号泣)
あああああ!!なんという可哀想な真似をするんだよ晶子は…話をロクに聞いてもらえず、一方的に電話を切られる岩崎が
あまりにも哀れすぎます。なんでいつも岩崎ばかりがこんな目に!
ある日突然許婚が口を聞いてくれなくなり、話をしようとしても電話に出てくれず、
わけの分からない野球勝負を挑まれて、受けてみたら
「相手にされてなかった!見下された!」と逆ギレされ、
どうしていいか分からず小梅に相談したら、冷たくあしらわれて
「二度と来んな」と母親に釘を刺され、
また試合を挑まれて
「よし受けよう」と答えたら、「なんで試合受けねえんだよチキン野郎!」と罵倒され…
何も悪いことしてないのになぜこんな…私ならその場に崩れ落ちて号泣するレベルです(えー
これだけ酷い目にあって自暴自棄にならない岩崎は強い子。頑張れ岩崎、頑張れ!超頑張れ!

ズカズカズカズカズカ!

「い、岩崎待て!ちょっと待たんか!岩崎!」

バタアアアアン!!

「校長ッ!!野球部に相談もなく試合を取り消すなんて…!
 横暴じゃありませんか!!」

そして次の日、学校へやって来るなり校長室へ乗り込み猛抗議を開始する岩崎!
おおお…桜花会のためにここまでやるなんて…本当岩崎は、見てるともう応援したくてしたくてたまらなくなってくるぜ


(C)LEVEL-5/FCイナズマイレブン・テレビ東京

「100パーセント!!
 絶対に勝てると
 言い切れるのか!!」(えー

今の岩崎の立場って、総帥に抗議した時の鬼道さんに似てるよな…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「練習試合ならともかく、公式試合なら立派な学校行事だ。
 クラブに相談する必要などない」

「しかし!意見くらい聞いてくれてもいいんじゃないですか!!」

「職員会議で決定したことだ。諦めてもう帰りたまえ」

「…く…!」

しかし岩崎がどれほど熱意を伝えても、校長はまるで話を聞こうともしてくれません
話にならない校長の態度に、わなわなと体を震わせる岩崎。ところがその時、新たに校長室へ入ってきた人物が…

「入らせてもらうぞ」

「お、小倉様!?きょ、今日は一体…!」

な、なにぃぃぃ!?ちょっ…この人は
辻打ちの時の人質ジイさん!?
なんであんたがここに!話を聞けばなんとこのジイさん、実は朝香中の後援会長で、辻打ちの時に小梅達に助けられて以来
桜花会のことを温かく見守っているようです。このジイさんも岩崎と同じで、校長に抗議をするためにやってきたようですな…

「ふうむ…つまり”女子の野球などままごと同然、相手にする事はない”と…
 そう言いたいのじゃな?」

「は、はい、そもそも女は家庭に入り家事に精を出せばよいのです。
 それを男の真似をして野球など…!まったく分をわきまえぬ
 滑稽な行為としか思えません。それにこちらも、
 お嬢様の相手をするほど暇ではありませんから」

こ、これは!?桜花会をコケにしながら
かつての岩崎とまったく同じ言葉を吐く校長!
この展開はまさか…このクソジジイの愚かな振舞いを見て、岩崎も自分の言ってしまった失言に気づくという伏線でしょうか。
とりあえず今はまだ、岩崎もそのことに気づいていないようですが…

「そこの小僧、貴様はどう思う」

「僕は校長のお考えには反対です」

「岩崎…!」

「彼女達が真剣に挑んで来ている以上、それにしっかりと応えるべきだと思います」

「ほほぉ…」

岩崎マジかっけぇすぎるだろ…小梅達の気持ちを本物だと認めた今、すでに女だからどうとかいう差別意識は
かなりのところまで薄まってきているようです。もうほとんど晶子の不満は解消されたようなもんですね
あとはそれを
誤解なく晶子に伝えることが一番の問題なんだが…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
あの暴走機関車みたいな人に、一体どうやったら分からせることができるんだろう…(えー

「しかし岩崎君…!」

「校長!おぬしまさか…女子から逃げているのではなかろうな」

「は…?ま、まさか」

「では何故試合を受けぬ!」

「そ、それは先ほども申しました通り…」

「紋切り型の女子像など聞き飽きたわい!
 この小倉矢八郎、敵の挑戦を受けて逃げ回るような中学の
 後援会長をしていたとは…!情けなくて涙が出るわ!!
 おぬしとの付き合い、これまでにさせてもらうぞ!」

「ひ、ひええええ!?」

「それだけはお許しをー!」というわけで、岩崎と桜花会のためにボケナス校長を説き伏せた小倉じいさん!
こうして朝香中との試合は認められることになり、その知らせは瞬く間に桜花会へも飛んで行くことになります

「みんなぁー!グッドニュースでぇーす!!
 朝香中が試合を受けてくれました!夏休みが終わったら試合でーす!!」

「「「「ええ!?やったあああああ!!」」」」

「一度は拒否したのにどうしたのかしらぁ!」

理由なんてどうでもいいわ!こうなったらじゃんじゃんホームランを打っちゃうからぁ!」

「バンザイやったー試合だー!誰が説得してくれたのか
別にどうでもいいけどっておいイイイイイ!!
ちょっと待てお前らー!!そこはもっと
気にしなきゃいけないところだろ!!
一生懸命校長に抗議してくれたナイスガイが一人いるというのに、誰にも知られずに終わるなんて…うっうっうっ
せめて晶子にだけは知っておいて欲しかった…そうでないとしても、卑怯者発言についての謝罪の電話くらいは…
するわけないかあのお嬢様が:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  岩崎マジ報われねえ…もうほんと試合の勝ち負けはなんでもいいから
最後には岩崎にハッピーエンドが用意されてることを祈るよ…

「ふふふ、ら〜めちゃんたらぎっちょんちょんで〜♪ぱいのぱいのぱ〜い♪パリコとバナナで〜♪」

「ふらいふらいふら〜い♪やあ!マイスニートハニー!」

「えうっ!?」

そしてすっかりゴキゲンで東京節を歌いながら帰る小梅でしたが、いきなりそこにトラブルメーカー高原が出現!
今日は一体どうしたのかと思いきや、いきなり
「今度の試合でウチが勝ったら僕とランデブーね!」などと
小梅に一方的な賭けを持ちかけてしまいます。ちょっ、それであんた
小梅が勝ったら何してくれるんですか!?賭けの成立になってねー!

「あ、あの…!」

「じゃあ夏休みが明けたら、ランデブー楽しみにしてるからねー!!」

「…!」

って、ああああああ!?さ、三郎さんがなぜここにー!!
なんと偶然会話中の小梅達の近くを通りがかり、「僕とランデブーねー!」という高原のバカでかい声を耳にしてしまった三郎さん!
三郎さんからしたら
どう見ても愛し合う2人がデートの約束をしてるようにしか見えません。ぐああー!!
激しくいたたまれない気持ちになってしまった三郎さんは、逃げるようにその場から駆け出してしまうのでした。あああ…
それにしても三郎さん、その仕草といい表情といいこのシチュエーションといい、
どっからどう見ても乙女なヒロインなんですがどうしてこんなことに:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「それじゃ、お先に失礼します…」

「お疲れ様ー!」

「あっ三郎さん!お疲れ様でした!」

「あ…はい…お嬢さんも…」

「…?」

そして今日の夜遅く、仕事を終えた三郎さんは玄関で小梅と出くわしてしまいますが、
もう
この世の終わりみたいな顔をして、目を合わせる気力もなくそそくさと帰ってしまいます。三郎さん…生きろ…
そんな様子を見て、さすがに今日の三郎さんがおかしい事に気づいた小梅。そのことで母親に話を聞いてみますが…

「ねえお母さん、三郎さんどうしたのかな?元気ないみたいだけど」

「あきれた…この子ったら自分のしでかした事が分かってないのね」

「何が?」

「あなた彼に会ったでしょ。高原さんよ、おまけにランデブーの約束までしたっていうじゃない」

「え…!?」

「全部あんたが浮気したせいじゃない」と母親から聞かされて、ついにお互いの誤解に気づいた小梅!
そしてすぐにでも本当の事を話そうと、凄い勢いで店を飛び出し三郎さんを必死に追いかけ始めます

「はあ、はあ、はあ…!」

「…」

汗だくになりながらついに三郎さんの背中を見つけた小梅、乱れた息をはあはあと整えながら、すうーっと大きく深呼吸をすると…

「三郎さんのばかああああああああああ!!」

「…!?お、お嬢さん!?」

「大っ嫌い!!」

「えっ!?」

「高原さんのこと!好きでも何でもないの!あんな鈍感な、
 人の迷惑も考えない唐変木!好きになるわけないじゃない!」

バ、バカなうえに大嫌いだとー!?(゜д゜;)って、大嫌いなのは高原のことで三郎さんのことじゃないのか…
こんな時まで紛らわしい言い方しないでくださいよもう:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「で、でもランデブーの約束は…」

「あれは試合に負けたらという賭けなの!」

「試合…?」

いきなりバカやら大嫌いやら唐変木やら試合やら聞かされて、きょとーんと話について行けない三郎さん。
そんな三郎さんに小梅は一から全てを説明し、ついに誤解を解かれた三郎さんはこれまでのいきさつを理解するのでした

「なるほど野球ですか、じゃあ旦那さんも奥さんも…」

「そうなの、みんな誤解しすぎよ!私には…そ、その、三郎さんっていう…」

そして
「許婚の三郎さんがいるのに浮気なんてしない」と真っ赤になってうつむいてしまう小梅!うおー!!
本日のニヤニヤタイムですよ!!前回から期待していた小梅→三郎さんの描写がついに!
やっぱり小梅もちゃんと三郎さんのことが好きだったんだなあ。いやあよかった
相思相愛ってのはいいもんですね、三郎さんが
かわいそうな片思いロリコン男にならなくて本当よかった:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ふふ、いいと思いますよ。野球」

「え?」

「元気のいいお嬢さんらしい」

「あは…お父さんとお母さんにはまだ内緒ね!」

「はい…そうだ、今度の試合なんですけど、僕と賭けをしてもらませんか?」

そして誤解が解けてもやっぱり小梅の野球を認めてくれた三郎さん。理解ある旦那でよかったのう
しかしその時、今度は三郎さんも朝香中との試合で賭けがしたいと言い出しました。なんだか分かりませんが、
今までニコニコ喋っていたのがちょっと神妙な表情に…それだけマジメな話なんでしょうかね

「もしお嬢さんが勝ったら…」

「勝ったら?」

「こ…小梅さんと呼んでもいいですか!?」

「えっ…!」

こ、これは!要は形式だけの許婚じゃなくて
本物の恋人同士になりたいということか!言うなあ三郎さん
そんな三郎さんのプロポーズ的な言葉を受けた小梅は、真っ赤になりながら恥ずかしそうにぼそぼそ答えます

「さ、三郎さんの意地悪…私に負ける気がないこと知ってるくせに」

「賭けになりませんか…?」

「ううん…その勝負、受けた!!」

勝って三郎さんと添い遂げる!!三郎さんと真のカップルになるために、今度の試合での勝利を誓う小梅!
いやはやこいつは試合が終わった後のラブラブ展開に期待が高まるってもんですね
ところで以前岩崎と高原が小梅家に押しかけてきた時に、
「三郎さんは『小梅さん』って呼んでるのに親父は怒ってないよねー」とか
見当外れな感想を書いてましたが
スマンありゃウソだった:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  次回に続く!

(C)神楽坂淳/徳間書店・東邦星華桜花会






拍手返信いきまーす

・大志さん・・・ とうとう俺にも彼女ができました>< きっと大志さんのお陰です;ω; by こんがり


(C)2006デルトラクエスト製作委員会・テレビ愛知

俺のおかげと聞いて
すっ飛んできました
(えー

そうか…俺のおかげか…よく分からないけどおめでとう、彼女さんを大事にしておあげなさい



・ハルヒの溜息Vがないんですが感想書いてないんですか?

うっ…ごめんなさい、溜息Vは9月1週目の雑記に書いたんですが、そのリンクを貼り忘れてました
修正しておいたのでよろしくお願いします



・こんにちは、また来ました!ごめんなさいっ、わたしの学校ブレザーなんです。なので、大志さまが夢見てた
 セーラー服の〜〜、というのは…。あ、でもわたし、セーラー服着るの夢なんです!なので、頑張って手に入れて着てみたいな♪
 えへへ、十歳くらい違うんですね。びっくりしちゃいました。でも大志さまが気にしなかったらわたしは大丈夫です!
 そうそう、忘れちゃったら大変でした!お誕生日、おめでとうございます!明日言った方がいいとは思ったんですけど、
 最近体調悪くて、パソコン触れるか分かんなかったから、今日お祝いです♪
 プレゼントはお祝い電波…ってだめです、よね。どうしましょう?では、ちょっと長くなっちゃってごめんなさい!
 またお返事待ってますね。できるだけ早くくれるとうれしいなー、なんて、女の子は期待しちゃいます……。 by京香

鼻血の出そうなコメントをありがとうございます(えー
プレゼントが思いつかない?そんなの簡単ですよ!私への誕生日プレゼントということで


(C)神楽坂淳/徳間書店・東邦星華桜花会

京香さんを
京香さんと呼んでも
いいですか!!

うん、もう呼んでますね、うん:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  三郎さんもっと大胆なセリフ言ってくれなきゃ困るよ!
ともかく体調を崩してるっていうのは心配ですね、お大事にしてください



・誕生日おめでとうおとめ座男子ヽ(´ー`) ノハルヒが見れないので感想で楽しませてもらってますー がんばれよ by 姉

誰かと思えばブッキーのえろ本を執筆中の先生じゃないですか!(えー
ねーちゃんがブッキーに目をつけるとは思わなかったぜ、俺への誕生日プレゼントはえろ本で決まりさ!



・あら9日が誕生日だったのか。じゃあ運悪く?明日我が子(女の子予定)が生まれたら同じ誕生日になるのね。
 ちなみに旦那は10日が誕生日ですわ。まだ早いけどとりあえず、おめでとう。 by ママは3月

ちょっ、今日明日に子供が生まれたらって、みづきんぐそんなに出産間近の妊婦さんだったんですか!?
おめでたいのはどっちだよ!まさにおめでたでおめでとうございます(えー



・大志さんはじめまして。お誕生日おめでとうございます!いつも楽しく拝見しております。
 TOVSをプレイされているそうですが、対戦とかもされますか?私はまだプレイし始めたばかりですが、
 いつか大志さんとも対戦してみたいです。それでは、お体に気をつけて更新頑張って下さい!
 大志さんにとって素敵な年になりますように☆彡

どうもはじめまして、バーサスなんですが対戦する友達がいなくて…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
もっぱらCPU戦だけを楽しんでますが、BGMも過去の作品から相当な数を引っ張って来てるんですね
中でもエターニアのセレスティア戦闘があるのは嬉しいなあ。やっぱこれが戦闘BGMで一番だな…



・PS3ヴェスペリアの発売が近づいてきましたが買うんですか?どうやらリタにはマオのコスチューム称号があるらしいですよ
・で、結局大志さんは買うんですかPS3?3万を切る値段の新型も出ましたし、PS3版も買ってみては? by もみじ

バーサスの時に一緒に予約してきたと言ったのに!俺の言葉を信じてなかったんだな…うっうっ
当然PS3ごと発売日に買いますとも、独身貴族の俺様には3万だろうが10万だろうが同じだよ!(えー
ただ同じ日に発売のイース7も凄くやりたいんですよね、まっとうな性格の勇者が主人公のゲームというだけで
もうハンパなく魅力的です。現代のゲームじゃ、もうそんな主人公なんてどこを探しても見当たらないし
変にスレた性格の主人公より、まっすぐな勇者の方が凄く交換持てるんだけどなあ
イースシリーズは全然プレイしたことないんですけど、私が小学生くらいの時にファミマでイース2だか何だかの漫画がやってて
それ以来ちょっぴり興味を持ち続けていたというか…あとはプレイする時間さえあれば…(えー
ただでさえ遅れがちなアニメ感想を、ヴェスペリアとイースをプレイしながら書くなんてどう考えたって無理ですよ!
とりあえず購入することは決めてますが…どうか来期のアニメが全部クソアニメになってくれますように:;y=_ト ̄|○・∵. ターン


 

9月8日

アニメ感想:涼宮ハルヒの憂鬱 第23話「涼宮ハルヒの溜息W」

「おっ待たせぇー!本格的なのはこれからよ、ほら見なさい!」

さて前回谷口達を加えたSOS団は近所の溜め池へ…ってゲェー!?今日もまたみくるビーム発射準備完了!
なんと前回とは別のカラコンをまたみくるに装着させてしまったハルヒ!
それを見た古泉の笑みにもいつもの余裕が感じられません、またあの恐怖の破壊光線を発射してしまうんでしょうか

(おいおい…これはなんて悪夢だ!?また昨日のアレを繰り返そうってのか!)

「さあみくるちゃん!そのミラクルミクルアイRから…何でもいいわ!
 不思議な物を出して攻撃しなさい!」

ある意味ビームよりもタチ悪い指令をみくるに送るハルヒ。「何でもいいから不思議なもの」って言われると
這い寄る混沌でも出てきそうで恐ろしすぎます(えー いあ、いあ、はすたあ、はすたあ

ズダダダダダダッ!!

「ひゃあああああ!?な、な、長門さああああん!?」

「ちょっと有希!?あなた魔法使いなのよ、こんなとこでプロレスしても!」

しかし、みくるの目から世にも恐ろしいものが出てくる前に、今日もまた超高速の踏み込みでみくるに突撃した長門!
そのままみくるに覆いかぶさってコンタクトを抜き取りますが…
どう見てもレイプです、本当にありがとうございました

「ううっ…!?」

「迂闊…今度は超振動性分子カッター」

うわあああ痛い痛い見るだけで痛い!コンタクトを抜き取った手をキョン達にこっそり見せる長門でしたが、
まるで無数の刃物でズタズタにされたかのような無惨な姿に!どうやら今度はビームではなく、殺人カッターがみくるの目から出ていたようで…
あんな
うふんあはんな光景に私達がエロい目を向けている中で、こんな凄まじい傷を負っていたなんて…
長門さんマジですいませんでした:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
それと長門がみくるの腕を噛み噛みしているのは、もう目から変なものを出さないようにナノマシンを注入しているそうです。へー

「まあこれでもいっか…ウリになりそうね!(レイプ映像が)
 それとあなた達の役割はこれよ!」

結局みくると長門の戦闘シーンは
今のくんずほぐれつ映像だけで終わりにして、
いよいよ谷口達も撮影に参加させるハルヒ。その役どころは「長門(悪い宇宙人)に操られた一般人」だそうです

「つまりね!ミクルは正義の味方だから一般人には手を出せないわけ!
 ユキはそこを突いて、一般人を魔法で操作して襲わせるの!
 んで、ミクルは抵抗できずにボロボロになっちゃうのよぉ!」

な、なにィ!?
理性をなくした男2人に無抵抗のまま襲われる美少女ですってえええ!?
一体どんな性的な映像を撮るつもりだよハルヒ…(えー
というか昨日のしゅごキャラ感想からすごい下品な感想書いててすいません:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「あっははは!みくるはボロボロかあ〜!」

「手始めに!みくるちゃんを池に叩き落としなさい!」

こうですか?わかりません!(えー
(C)神楽坂淳/徳間書店・東邦星華桜花会

いよっ十番小町ー!!まずは谷口達がみくるを池へ落とすシーンの撮影だと言い出すハルヒ。まあそれくらいなら…と思いきや、
キョンとみくるは背筋が凍ったように顔を引きつらせております。それもそのはず、なんとこの池は
辺り一面ゴミだらけで
とても飛び込みなど出来るはずもない状況…これはさすがにひどいですな…
というかこんな池の水を飲んだりしたら本気でヤバイんじゃないでしょうか、公害病とかにでもなってしまいそうだ

「おいおいこの池にかよ〜」

「す、す、涼宮さん、せめて温水プールとかは…」

「確かに過酷な撮影よね。でもねみくるちゃん!目指すリアリズムのためには、
 どうしても今この犠牲を払わなければいけないのよ!
 それにこれは、みくるちゃんが乗り越えないといけない壁でもあるのよ!
 女優として大きくステップアップするチャンスなのよ!さあ準備して!」

この池だけは勘弁してくれと懇願するみくるでしたが、それでも有無を言わさず撮影を強行するハルヒ!
あまりに一方的なハルヒの言い分に、キョンの表情もどんどん険しくなっていきます
そういえば前日でもハルヒの横暴さに本気で怒ってましたからな…この光景が許せないのもうなずける話です

「おい…!!」

ガシッ!

「…」

「…くっ…」

すぐに撮影をやめさせようとするキョンでしたが、
「歯向かってはダメです」と無言でそれを制する古泉!
ここで撮影をブチ壊しにするということは、ハルヒの不満が爆発して世界に大規模な異変が起きるかもしれないということ…
世界崩壊とみくるズブ濡れのどちらを取るか、比べるまでもないと言ってしまえばそうなのですが…

「う…あ…あ…あ、あの…わ、私…やります…!」

これが世界のかかった撮影ということはみくるも重々承知、ついに自分から池落ちをやると言い出しますが
このガタガタ震えて怯え切った姿がなんとも可哀想ですな…キョンもこれにはひたすら不憫そうに見守ることしかできません

「(ザバザバ…)うう…けほけほっ、けほっ…」

(まったく…無駄なものは露天商を開けるくらいあるくせに、タオル一枚の用意もないとはどういうこった…!)

「次はミクルを救い出したイツキが、彼女を自宅にかくまうシーンを撮るわよ!」

「な…お前、それじゃ全然繋がらないぞ!長門や谷口達はどうなったんだ!?
 いくらなんでも描写なしじゃ、観客は納得しないぜ!」

「うるさいわね、そんなの撮らなくてもちゃんと見てる人には伝わるの!」

(この野郎…!単に朝比奈さんを池に突き落としたかっただけか!)

どうにかこうにか池落ちシーンを撮り終えたみくるでしたが、体を拭くものは鶴屋さんのハンカチ一枚しかなく、
とても全身を拭くのには足りずにズブ濡れのままになってしまいます。
さらに悪いことに、
谷口達がみくるを突き落とす→古泉が引き上げる→古泉の家に場面転換というシーンの流れで、
谷口達は
いきなり出てきてみくるを突き落とす→次の瞬間ストーリーから消滅という
なんともワケの分からん事になってしまいます。キョンの怒りも猛烈な勢いで高まるばかり、いつ大噴火を起こしてしまうか分かりません

「あのさ、私の家ならすぐ近くなんだけどさ、みくるが風邪ひきそうだから着替えさせてあげてもいいかな?」

「ちょうどいいわ!鶴ちゃんの部屋を貸してくれない?
 そこでイツキとミクルが仲良くしてる所を撮るの!」

「うん、いいよ!使って使って」

「えっと、僕達は…」

「あんた達はもう帰っていいわ」

「ハァ!?」

そして哀れにも今のシーンだけで帰らされる谷口達。
こいつらせっかくの休日に付き合ってくれたのに、とんだ事になってしまいましたな…(ノ∀`)生きろ谷口

「はーいここが私の部屋!みくるがお風呂上がるまでここで待っててね」

「いい部屋ねぇ、ロケーションにはちょうどいいわ!
 あ、そうだ!鶴ちゃん、ちょっと思いついたんだけど…(ごにょごにょ)」

「…くふっ!くふははは、うはははは!」

「…?」

そして鶴屋さんの家へとやってきた一同でしたが、意外なことに鶴屋家はいかにも高貴な家柄という感じの和風な屋敷。
「私の部屋」と言っても無駄なものが一切なく、掛け軸にちゃぶ台、畳にふすまくらいしか目に入るものがありません
仙人みたいな暮らししてんだな鶴屋さん…布団敷いて寝るくらいしか部屋の使い道ないんじゃないか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
それとも「私の部屋」と言っても、だだっ広い屋敷の中に
鶴屋さん用の部屋がいっぱいあって
ここはその中のひとつということなんだろうか。謎すぎるぜ鶴屋さん

「ごめんなさい、遅くなりました…」

(はっ…!?お、俺は今猛烈に理性を試されている!朝比奈さんその姿は犯罪ですッ!!)

そんな中お風呂から上がってきたみくるでしたが、その姿はハダカにTシャツ一枚という激しくエロスな格好!
な、なぜに!?この家には鶴屋さんの服なんて腐るほどあるだろうに!
はっ(゜д゜)ま、まさか、さっき
「いいこと思いついた」とハルヒが内緒話をしていたのは、
みくるには着替えを用意せずに、このエロイ格好をさせろということだったのか…

そして「風呂上がりのカルピスうめー」とジュースで一服したところで、さっそく撮影再開。
場面としては、池に落とされて気絶したみくるが、古泉の部屋で目覚めるというところからですが…

「う、ううん…」

「気がつきましたか?」

「ここは…?」

「僕の部屋です」

「ありがとうございます…」

「2人、もっと近づいて!古泉君は肩に手を回して!
 もういいから押し倒してキスしちゃってー!!」

「…ぐぐ…」

ところがいきなり古泉たちにラブシーンを強要するハルヒ!キスをしろと言われても黙ってそれを実行しようとする古泉でしたが、
とうとうキョンはその光景に耐えられずに声を張り上げてしまう!

「…待てコラ…!!色々はしょり過ぎだぞ、ていうかなんでこんなシーンがある!
 なんだこれは!!」

「塗れ場よ濡れ場、時間またぎにはこういうのを入れておくもんよ」

「アホか…!夜9時から始まる2時間ドラマか!古泉もなに乗り気な顔してやがんだ!
 こんなものが上映されたら、次の日からお前の下駄箱には
 百単位で呪詛の手紙が舞い込むぞ!俺だって送る!!」

ところどころにキョン独特の突っ込みが混じってますが、おふざけのつもりは皆無でその怒りは真剣そのもの!
思わず見てるこっちも表情がこわばるような、ピーンと張り詰めた空気が漂いますが…

「くっふあははは!みくるおっかしい!あっははははは!」

そんな中
まったく空気読めずに大爆笑を始めた鶴屋さん。そんな場合かこらー!
「人が怒ってる時に何がおかしいんだテメエ!!」とキョンがブチ切れてもまったくおかしくありません、
なんでこんな時に笑い出すんだよこの人は…

(おかしくない…!と、言いたいところだが…確かにおかしい…目が潤みっぱなしで
 頬も染まりっぱなしだし、おまけに古泉にされるがままになってる…)

「うう〜ん…古泉くん、わらしなんだか頭重いのれす…」

しかしイライラはしていてもまだ冷静さは失っていないキョン、確かに鶴屋さんの言う通りみくるの様子が妙な事に気づきます
顔は真っ赤っ赤でろれつも回っておらず、なんだかまるで酒にでも酔ってるかのような…

(どっかでクスリでも盛られたんじゃ…)

「あ…!!」

「あ…ごっめーん、みくるのジュースに甘酒混ぜといたの。そしたら演技に幅が出るかもって言われてさ〜」

そして
「変なものを飲んだのかも」と考えを巡らせた結果、すぐにさっきのカルピス的ジュースに思い当たったキョン!
そう、あれにはハルヒの命令で鶴屋さんがこっそりと甘酒を混ぜていたのです
最初にハルヒと鶴屋さんがこそこそ話していたのはこれのことだったのか…

「…そんなもん黙って混入するな!!」

「いいじゃん、今のみくるちゃん凄く色っぽいわよ。いいからキスしなさい!
 もちろんマウストゥマウスで!」

「(ギリ…ッ!)やめろ古泉!!」

「…」

みくるを嵌めたことを悪びれもせず「いいからキスしろ」と命令するハルヒ、その姿にキョンの怒りはもはや限界に!
しかし、何度もキョンに文句を言われ続けたハルヒも
「なんなんだお前さっきから」と不快感をあらわにした表情!
こ、これはやばい…まさに一触即発、今までの中でも最悪に険悪な雰囲気です

「監督、僕には荷が重過ぎますよ…それに朝比奈さんはもう限界のようです」

「…はぁ、しょうがないわねえ」

と、そこで古泉が
「キスだけは勘弁して下さい」となんとかハルヒを説得して事なきを得た一同。た、助かった…
それにしても、これだけやんわりした言い方とはいえ、古泉が
ハルヒの決めたことに従わなかったのはこれが初めてじゃないでしょうか
つまりはそれだけキョンの怒りが本物だということなのか…

「もう、甘酒くらいでそんなに酔っ払ってどうするの」

「ふぇ…」

(飲ませたのはお前だろうが…!)

「ほら、シャキッとしなさい」

ぼかっ

「…!」

「う、うぅ…」

「そんなリアクションじゃダメよ、こうして頭を叩かれたら背筋をピーンと伸ばすくらいの事はしないと。
 じゃあもう一度練習」

ぼかっ

「…く…!」

しかしその時、へにゃへにゃしているみくるに気合を入れようとメガホンで頭を小突きだしたハルヒ!
普段ならこのくらい何でもない光景なのかもしれません、しかし今のキョンはハルヒへの怒りを限界以上に抱えた状態…
例えるならば
決壊寸前のダムのようなものです、そんな状態のキョンに、例えこんな小突く程度でも刺激を与えてしまったら…

ばこっ

「ひんっ…」

「ぐ…く…!」

「む〜(もう一度殴ろうとする)」

「やめろ…!何が練習だ!それを映画のどこに使おうってんだッ!!」

「何よ、止めないでよ。どこに使うかなんていちいちあんたに言う必要なんてないわ」

「どうせ何も考えてないんだろうが!!適当なこと言ってんじゃねえよッ!!」

うわあああああ
とうとうキョンの怒りのダム決壊!仏の顔も3度まで、ハルヒがみくるを4回殴ろうとした瞬間に
堪忍袋の緒が切れたキョン!しかし
「何も考えてないくせに適当ぬかすな」というキョンの言葉で、
ハルヒの方もついに怒鳴り声を上げ始めてしまい…

「何決め付けてんのよ…!映画の中身も知らないくせに、
 勝手なこと言うんじゃないわよ!!」

「お前こそ勝手なこと言って朝比奈さんを叩いてるだけだろうが!
 そんな権利お前にはねえ!!」

「うるさいわねぇ!!あんたに何が分かるっていうのよ!?
 これも私の映画にとっては大事な約束事の一つなの!!」

「誰との約束だそれは!朝比奈さんはお前のオモチャじゃねえぞッ!!」

「私が決めたの!みくるちゃんは私のオモチャなの!!」

「…ッ…!!」

ブッチイイイイイッ!!

とうとう完全にキョンの理性を吹き飛ばす一言を口にしてしまったハルヒ!
「みくるちゃんは私のオモチャ」
許しがたいその言葉を耳にした途端、キョンは我を忘れるほどの凄まじい怒りに襲われてしまう!
そして次の瞬間、ぶるぶると震える拳を思い切り振りかぶり…!

「あ…っ!?」

ガッシイイッ!!

「…」

「…あ…」

ところがその時、すんでのところでキョンの腕をがっしと掴んで止めた古泉!あ、危なかった…
古泉が止めに入らなければ、あらん限りの力を込めたキョンの拳は確実にハルヒを捉えていたことでしょう
そんな状況から
「自分はハルヒを殴ろうとした」という事実を改めて実感し、怒りの波が引くように我に返るキョン。
しかし
「キョンが私を殴ろうとした」という事実を実感したハルヒは、逆に顔をくしゃくしゃにしてますます情緒不安定になってしまい…

「…な…何よ…何が気に入らないっていうのよ…!!
 あんたは言われたことしてればいいの!!
 私は団長で…っ!監督で…っ!…っ…!…んん…!
 とにかく…!反抗は許さないからッ!!」

頭に来たというよりも、
悔しくて歯がゆくてしょうがないという風に息を詰まらせながら声を張り上げるハルヒ。
心の底ではキョンのことが好きなハルヒにとって、そんなキョンが自分をことごとく否定したあげく、最後には殴り倒そうとしたことが
相当ショックだったのでしょう。しかし、そんなハルヒのわめく姿を見ているうちに、冷めかけていたキョンの怒りが
再びふつふつと湧き上がってきてしまい…

「放せ…!放せ古泉…!!動物でも人間でも、言って聞かない奴は
 殴ってでも躾けてやるべきなんだ!でないとこいつは…
 一生誰からも避けられるような、アホになっちまうんだッ!!」

殴ってなぜ悪いか!
殴られもせずに一人前になった奴がどこにいるものか!
(えー
私は以前、ハルヒを「裸の王様みたいな奴」と言ったことがあります。おそらくキョンがここまでハルヒを殴ろうとしているのは、
このままではハルヒが
本当の意味で裸の王様となってしまい、そのうち誰からもそっぽを向かれてしまうことになるからでしょう。
団長だろうがなんだろうが、人としてやっていい事と悪い事がある。そして口で言っても悪い事が分からないなら、
もう殴ってでもそれを分からせるしかないと…

「や、やめてくらさぁぁぁい!ケンカはぁ…だめなのれす…!でないと…ふぁ…こ、これ…禁則れしたぁ…」

「…」

しかし、古泉を振りほどこうとするキョンを止めようと、ふらふらの体でしがみついてきたみくる!
古泉だけならともかく、まさかこんな状態のみくるをはねのけるわけにも行かず、さすがにキョンも手が出せなくなってしまいます
結局この日はこのモヤモヤした気持ちを引きずったまま、撮影を切り上げてキョン達は解散となってしまうのでした

「どうも今の涼宮さんは、イライラする事よりしょんぼりする事に忙しいようですね」

「ほー、なんでかな」

「分かっておられるはずですが…涼宮さんは、あなただけは何があろうと
 自分の味方をすると思っていたのです。色々文句をつけつつも、あなただけは許してくれるだろうとね」

「あいつを許せるのは、とうに殉教した聖人くらいだ」

「涼宮さんに、元気を出すように言ってもらえませんかね?
 このまま気持ちが沈み続けると、閉鎖空間とは別のもっと酷い事態が起こりそうなので…」

そして次の日、いつものように登校してきたキョンの目に映ったのは、机に突っ伏したままで顔を合わせようとしないハルヒの姿でした。
全身が鉛のようになった感じですわぁ…とランニング地獄がきつかったわけではありません:;y=_ト ̄|○・∵. ター
そんな落ち込みモードのハルヒを励ますように言われるキョンでしたが、モヤモヤした気分を抱えているのはキョンとて同じ。
はいそうですかと気の利いたセリフなど言えず、谷口や国木田と一緒に不機嫌そうに弁当を食っていました

「なにが映画だ!行って損した!」

「まぁまぁ。コレ、本当はもっと涼宮さん達と遊びたかったんだよ。他の予定をキャンセルまでしてね」

「言うなバカ!とにかくだ、俺はもうあんなくだらない事には一切関わらんからな!
 映画だと?ふん!どうせゴミみたいなモンになるに決まってるぜ!!」

「…!お前だけには言われたくないぜ!」

しかし、ハルヒの映画をメッタクソにこき下ろす谷口の姿に、言いようのない不快感を感じてしまうキョン!
こ、これは一体?ハルヒの映画のことなら、キョンが一番その酷さを知っているはずですが…

(少なくともハルヒは、文化祭に向けて行動を起こしてる!関わろうとしてる!
 対してお前はどうだ?どんなにくだらん物でも、ここで文句言ってるお前より、
 作ってるハルヒの方が遥かにマシだ!まったく…ムシャクシャするぜ!!)

お、おま…これって3話前に
俺がキョンに言った文句と同じですよ!
あの時、一生懸命文化祭で頑張ろうとしてる実行委員や古泉のクラスメイトに向かって、「バカだね無駄な面倒に首突っ込んで」
明らかにコケにしていたキョン…そんなキョンを私は
「コノヤロー無気力で無関心で怠惰なスカタンの分際で」と散々ののしりましたが、
それと同じものをキョンも谷口から感じているということか…

(はて…ムシャクシャするのはなんでかな…ああ…そうか、俺もハルヒの言うがままにヘーコラしては、
 ブツブツ言ってるだけだ…俺がムシャクシャするのは、つまり谷口の言った事に腹を立ててる俺自身も、
 谷口と何も変わらんこと…クソッ…!)

な、なんと!私が散々キョンに向かって文句言った部分を
自らの意志で気づいたキョン!
このままでは自分も谷口と同様に、
何もしてないのに他人に向かって文句を垂れてるだけの人間だと…
こ、これはすごい、まさかキョンが自らこの事に気づいてくれるとは思わなかったな…
まさしく私が3話前に感じたことをそのまま言ってくれたので、
物凄いシンパシーをキョンに感じております

(クソッ…!クソッ…!谷口のゲロハゲ野郎!
 お前のせいで変な事に気づいちまったじゃねーか!
 後で後悔するような事をしたくなってきたじゃねーか!!)

バタアアアン!!

「わっ…!?」

「おい、ハルヒ」

「…………何よ」

「この映画は、絶対成功させよう」

「…!?」

う、うおおおおおお!?な、なんと!今までの無気力な自分から一歩踏み出すために、
この文化祭と映画に全力を尽くすことを誓うキョン!こ、この野郎…俺は前からずっとずっとずっと
そういう姿が見たかったんだよ!「なんでもっとスカッと生きねえのかなあ」とかキョンに言っていたのは
まさにこうやって何かに一生懸命取り組む姿を見たかったからです。ハルヒの裸の王様を直そうとしたことといい、
なんかもう今回の脚本は
まるで俺の願望を全て叶えてくれたかのような内容だな…(えー
ハルヒとは思えないほど気分いい引きで次回に続く

実を言うと溜息Tの感想でキョンへの不満を散々書きまくった後、「そこまでキョンを不満に思うなんてどうかしてる」とか
「文句言うならハルヒ見んな」とかいうコメントが多数送られて来てたんですよね
でもあんたら分かってねえよ…溜息Tで心底キョンに失望した人間だけが、今回の脚本の良さを心から感じられるんだよ!
ただ誉めるだけが感想じゃねえってことよ!言ってやった言ってやった!(えー

(C)2009谷川流・いとうのいぢ/SOS団





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