■戦国BASARA 第6話「裂かれた絆 政宗屈辱の退却!」
 

「な…長政様…!長政様、長政様…!」

「クックククク…いい泣き声ですお市さま。美味しくいただきましたよ」

織田軍の凶弾の前に倒れ、無念な死を遂げてしまった長政…市はその亡骸の前で悲痛な叫びを上げますが、
光秀はそんな様子を「他人の不幸で今日も飯がうまい!メシウマ状態!」と、どっぷり悦に浸りながら眺めていました。
こいつは本当にどうしようもないクズ野郎ですな…そんな光秀に、さすがの政宗も相当な怒りを感じているようです



「…テメエ等の盾になって戦った人間を、敵もろとも背中から狙いやがるたぁ…
 やっていい事と悪い事があるぜッ!!」

「クックックック…怒っていますねぇ独眼竜?それにしても…
 一発も当たりませんでしたか?並外れた悪運をお持ちのようで」

「テメエ…なに酔っ払ったみてえなツラしてやがる」

「決まっているでしょう?余韻に浸っているのですよ。
 愛し合う者達の絶ちがたい絆を踏みにじる事ほど、楽しい事はありません…!
 それに勝る悦びがあるとすれば…強き者が血と涙にまみれ
 この足下を這いずり、命乞いする姿…!さあ、宴と参りましょう」

「…オーケイ…BAD LUCK!!」

次から次へと下卑たことしか喋らない光秀を相手に、「そうかいそうかいさっさと死なんかクズが!!」
凄まじい怒りのオーラを噴出させ飛びかかる政宗!やすやすと大地を砕くほどの猛攻撃を次々と繰り出しますが、
光秀もさすがは魔王の片腕…それほどの攻撃でもなかなか倒せる相手ではありません

「つあああああッ!!」

「ひゅういいん!!」

「でええええああっ!!」

「むひゅうん!!」

それにしてもバトル中の光秀のキモさは異常
すごい奇声上げまくりなうえにヨダレまで飛びまくりだよ!きめえー!自分でも言ってたように
強い相手をメチャクチャにして這いつくばらせるのが、楽しくて楽しくて仕方ないんだろうな…
つくづくどうしようもない変態野郎です、こんなのと戦うハメになった政宗はご愁傷様としか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「家康様…!我等は織田に見限られたのです!頼みの鉄砲隊も不着の今、
 数に勝る敵の前に壊滅は必至…!」

「く…!」

「このままでは、我等も浅井と同じ道を辿りまする…なにとぞご決断を…!」

「…分かった…退こう…!全軍撤退しろ!」

一方その頃、援軍に来るはずの鉄砲隊にまんまと見捨てられてしまった徳川軍は、
今や完全に劣勢に立たされ壊滅的打撃を受けていました。これ以上戦っては全滅するのも時間の問題、
やむなく家康は全軍に撤退命令を出しますが…

ギュオオオオオオ!!

「た、忠勝!?忠勝ーッ!!」

しかし敵軍の大攻勢が目前に迫る中、ただ一人敵陣のど真ん中へと突撃していったホンダム!
ま、まさかホンダム、自分の主君が逃げる時間を稼ぐために自ら犠牲に…!?
いくら無敵のホンダムと言えど、武田・上杉連合軍を相手に一人で持たせるとなれば、生きて帰ることはもう…

そんなホンダムが脇目も振らずに向かったのは、他でもない幸村の下でした。
天下無双の自分の一撃に対して、ただ一人何の小細工もなく真正面からはじき返した男…
最強の存在であり肩を並べる者のいないホンダムにとって、唯一自分に並ぼうとする幸村こそ最後の相手に相応しかったのでしょう

「幸村よ!戦国最強と謳われた男が、お前をひとかたの武将と認めたようじゃ…
 ここは預ける!全力で持たせよ!」

「はっ!心得ましてございますお館様!!」

そんなホンダムの気持ちを汲んだのか、ここは幸村に任せて2人の一騎討ちを存分に行わせる信玄!
幸村とて元々ホンダムとの戦いは望むところ、最強の男に対し一歩も引かずに全力で迎え撃つ!


(C)LEVEL-5/FCイナズマイレブン・テレビ東京

「うおおおおお!!
 熱血パンチイイイッ!!」(えー

ついに超次元サッカー技まで繰り出してホンダムとぶつかり合う幸村!
しかし、激しい死闘を演じる2人の下に突然現れた怪しい影が…

「天下は上総介様(信長のこと)の物…大人しく逝きなさい」

「な…!?織田の奥方殿!」

「本多忠勝、ここで散華なさい!」

   

なんと、男と男の世紀の一戦に土足で上がり込んだ無粋な女!それは信長の妻である濃姫でした
一見ただのか弱いねーちゃんですが、とんでもない銃火器で武装しておりその攻撃力は脅威そのもの…
そしてホンダムの最後の死に場所さえも踏みにじろうと言うのか、激闘を繰り広げていた2人へ向けて
地中を疾走する爆弾・バンカーバスターを発射する!

ガシイッ!!

「うっ!?ほ、本多殿!!うおあああーっ!?」

バオオオオオオ!!

すかさず「こんな女に俺の最後の戦いを台無しにされてたまるか」と、幸村を遥か上空へブン投げ避難させたホンダム!
自分も背中のバーニアを噴かせて離脱しようとしますが…その時!



バチバチバチイイイイ!!

突如激しいスパークを起こし爆発する背中のバーニア!なんという皮肉か、幸村との激闘のさなかに食らった槍が原因となり
ここに来てバーニアが動作不良を!もはやホンダムは翼をもがれた鳥も同然、迫り来るバンカーバスターを前に
ただただ無念に膝をつくことに…


(C)しげの秀一/講談社

まいったな…
ご丁寧にこのドタン場で動作不良かよ…
ついてねえときゃ…こんなもんか…

ドッバゴオオオオオオオ!!

「ほ…本多殿おおおおおおーーっ!!」



うああああああホンダムうううううううう!!
巨大なキノコ雲が発生する大爆発の中で壮絶に散ったホンダム!戦国最強の名を欲しいままにした男の最期は、
あまりにも突然であっけなく、無念極まりないものでした
長政に続いてホンダムも武士の誇りを踏みにじられて死ぬとは…織田軍の行いはまさに悪魔の所業ですな

「ククククッ…これで東国も満身創痍…いつでもどこからでも滅ぼせますね」

「でええええやあッ!!」

ガキイイイイン!!

「どうしました独眼竜?思ったよりキレがない…そろそろ踊ってもらいましょうか」



一方で光秀との戦いを続けていた政宗、しかし何故かその動きにはいつものキレがありません
「ちぇ、つまらない…そうなってはお前ももう終わりだな」と政宗と戦うのにも飽きたのか、再び光秀は背後の鉄砲隊に銃撃の指示を!
さっきの銃撃は奇跡的に助かりましたが、この数に再び撃たれたら今度こそは…

「政宗様、撤退のご指示を!あれだけの数の飛び道具…!
 まともに相対せば全滅は必定!」

「ちっ…!」

「屈辱は、この小十郎が分かち合いまする!」

「…撤退だ…!小十郎!」

「フフフフ…ここは撃たないでおきましょう。その方が楽しめそうです」

はらわたの煮えくり返る思いを押し殺しながら、ここが引き際であると必死に自分を抑えて撤退して行った政宗。
あれほど叩きのめしてやりたいと思った光秀を相手に撤退など、政宗の屈辱たるやどれほどのものでしょうか
そして逃げ出した伊達軍をあえて攻撃せず見送った光秀…今日の不調な政宗を背中から撃つより、
絶好調な政宗をメチャクチャにしてやるのがこいつの趣味なんでしょうな

 

「無事であったか、幸村!」

「はっ!本多殿が…奇襲より某を遠ざけ、お助け下さり申した…!
 お館様、なにゆえ織田は同盟を結んでいるはずの徳川を、我らもろとも…?」

「…元より本多忠勝の強さを警戒しての同盟だったのであろう。
 強固な連合軍たりうる浅井と朝倉を割いて利用せんとしたように、いずれ徳川も欺かれておったはず…」

「…なんと卑劣な…!」

「…全ての責めはこのワシに…!魔王に与し、他力本願でこの戦に勝とうとしたこのワシにある…!
 忠勝…それでもワシはお前と共に天下を…忠勝ぅっ…!」

ほどなくして織田軍も兵を引き、無事生き延びた幸村は信玄たちと合流しますが…
信長に味方したことで、ホンダムを始めとする兵士達を犬死にさせてしまった家康は、
自分の選択を後悔しひたすらに打ちひしがれていました

「お主には忠勝だけではなく、忠勝一人に頼らぬ忠義の兵達がおる…
 盟約を最後まで守り、引く事なき三河武士の心意気…この信玄、しかと見た」

「…くっ…!信玄公…!忠勝と多くの兵を失ったワシだが…
 これからは魔王を倒すため、共に戦わせてもらいたい…!」

「うむ…幸村!出来得る限り手負いの者達を甲斐へ運ぶのじゃ、家名を問わず手を差し伸べよ」

「はっ!」

なんと家康がおきあがり、仲間になりたそうにこちらをみている!(えー
自分を責め続ける家康に向かい、「三河武士の心意気は見事であった」とその生き様を認めた信玄。
そんな信玄の言葉に報いるべく、家康は生き恥を晒しながらも自分の罪を償うために、信玄達と共に戦う道を選ぶのでした

「待たれよ独眼竜!伊達政宗殿ォォーッ!奥州は遠うござる、我らと共に甲斐へ参られよ!」

「…」

そして負傷者の移送を任された幸村は、今回の戦いで傷ついた伊達軍にも声をかけていました
しかし光秀の一件のせいで機嫌最悪な政宗が、「いやぁそれじゃお世話になっちゃおっかなー^^」なんて答えてくれるわけもなく
ひたすら幸村を無視して馬をすっ飛ばしていました

「政宗様…ここは武田の申し出を受けましょう、傷ついた者も多くおります」

「…」

「…政宗様…?」



ドッシャアアアッ!!

「ま…!政宗様!?」

「だ、伊達殿!?いかがなされた!」

「政宗ちゃんもしもーし」と小十郎が眉をひそめたその瞬間、突然糸の切れた人形のように落馬してしまった政宗!
一体何が!?小十郎が血相を変えて政宗に駆け寄ると、なんとその脇腹からはおびただしい出血が!
なんてこった…被弾しなかったように見えた鉄砲隊の銃弾は、実は政宗の腹を貫いていたのです
光秀との戦いで、調子が悪かったのもこのためだったのか…というか長政が撃ち殺された時、すごい顔で政宗がギリギリしてたのは
長政の死に怒ったと言うより自分の腹が痛くてすごいガマンしてたからじゃなかろうか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

(…”種子島”に御身を貫かれておろうとは…察せられぬまま明智との戦いも止められず…
 この小十郎、一生の不覚…!)

「ひ、筆頭は…」

「…政宗様なら大丈夫だ、てめえらそんな所でガン首揃えてねえで、
 動ける奴は武田の皆さんの役に立ってこい!
 里の者総出で、余所のケガ人まで面倒見てくださってるんだ!」

「は、はいっ!」

瀕死の政宗はすぐに甲斐へと運ばれると、信玄の配下から手厚い治療を受けることに…
さらに伊達軍の傷ついた兵たちも、皆政宗と同じように手厚くケガの面倒を見てもらっていました
これには小十郎も心底信玄に感謝の気持ちを抱いているようで…ヤクザっぽい性格の小十郎ですが、
仁義を重んじるという点ではやはり単なるチンピラではないようですね

「命は取り留めたようじゃな、だがかなりの血を失うておる…
 口から流し込めるものを支度させておるゆえ、採らせてやるがよい」

「手厚き処遇、感謝申し上げる…!」

「竜の右眼よ、目先の国獲りに固執する武将達は、我らが織田を倒し同時に倒れることを望んでおる…
 かと思えば武将にあらざる者が一人、毛利と長宗我部への使者として瀬戸内へ向かった」

「…?前田慶次…!」

そして信玄の口から伝えられた慶次の新たな行動。結局謙信に阻まれて信長と接触できなかった慶次は、あの戦いの後
「おいお前ちょっと西の奴ら仲間にしてこいよ」と謙信に言われて、瀬戸内海へと向かっていたのです
そこには激しくいがみ合っている強大な武将、毛利元就と長宗我部元親がいるという話ですが…

「同盟した我らを背に魔王と単身相まみえ、片をつける腹づもりであったらしい。
 まこと面白き、風来坊としておくには勿体ない男よ」

「…真逆の企みでありましたか…」

慶次のことを織田軍のくそったれスパイ野郎と思っていた小十郎も、信玄の言葉で誤解は解けたようです。よかったな慶次
というか「一人で信長を片づけようなんて凄いじゃない」と感心しきりの信玄ですが、慶次のやろうとしたことが
暗殺じゃなくて説得っていうのを知ってのことなんでしょうか?実際謙信には「説得?絶対無理だよバカやめろ」
感心どころか散々止められたわけだし、多分説得のことは謙信だけしか知らないんだろうな…

「魔王を倒しても消耗しきっていては後の祭り、次こそ万全の包囲陣をもって当たりたい」

「毛利、長宗我部を味方につけることは至難の業…
 また、他国と共闘しての囲み討ちは伊達の流儀にも反しまする」

「…」

「が…背に腹は変えられますまい」

次に織田軍と戦う時は、毛利・長宗我部を加えた万全の包囲陣を…それにはもちろん伊達も戦力に数えられているはずです
そんな同盟の話に「毛利に長宗我部とか絶対協力してくんねーよ、そもそも俺ら伊達軍は共闘なんて大嫌い」と渋い顔をする小十郎でしたが、
政宗の命を救ってもらったという恩がある以上、自分達も同盟軍への参加を決意するのでした
しかし小十郎はおっかない上に頭も回るし、今まで扱いにくそうな奴だなーと思ってましたが
政宗を盾にすると結構コロッと言うこと聞いてくれて実はやりやすい奴なのかもしれん:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「光秀、東国の動きを知らされながら何故黙っておった」

「所詮弱き者達の組む徒党…恐るるに足らぬものと判断しました」

「伊達の小僧を逃がしたは何故じゃ」

「あの場におられた、お市様の御身をお案じ致しました」

「判断は上総介様が下すもの。消耗させたとは言え武田の騎馬隊はほとんど無傷…
 あまつさえ浅井長政を無駄死にさせ、まだ利用価値のあった徳川を…」

「本多忠勝を討ち取る好機に繋がりました。浅井は元より朝倉ともども滅ぼす算段。
 伊達と上杉、武田もしばらくは動けますまい。後は私が越前に赴けば、
 ひとまず帳尻も合いましょう?」

「…!」

一方その頃、頭蓋骨にジャブジャブ注いだ酒を飲み干しながら光秀の行いを問い詰めていた信長。うげえ趣味わるー!
同盟軍の動きを報告せず、徳川への援軍を取りやめ、長政を射殺し、政宗を取り逃がし…
今回の織田軍の動きは、何もかもが光秀の独断によるものだったようです。
それについてかなり濃姫は腹を立てているようですが、光秀は「は?別に上手く行ってんじゃん。何か文句あんの?」
謝るどころか開き直る始末…お、おいおい信長の前でそんな…殺されますよ光秀!

バッシャアアアアッ!!

「勝手な真似は許さん…!次は酒ではなく、
 脳天から噴き出す己が血を浴びる事となろうぞ!!」

うひい脳天から酒ぶっかけられたー!!こ、これは屈辱的な…問答無用でぶっ殺されるかとも思いましたが
これはこれで赤っ恥をかかされて、精神的ダメージが大きいかもしれませんね

「…申し訳ございません…信長公…(ベロォリッ)」



って酒ペロペロする光秀きめええええええ!!
なんなんだこいつはー!!まったく異様というかなんというか…信長とはまた違った意味で壊れてる奴ですな
信長が恐さナンバーワンだとするならこいつは気持ち悪さナンバーワンですよ
ともかく織田軍も一枚岩ではないようで、ただでさえ激動の情勢がますます激しく揺れ動きそうな予感が…次回に続く!


■戦国BASARA 第7話「略奪の梟雄!双竜月下の真剣勝負」
 

「私の美しき剣…長篠での働き見事でした」

「け、謙信様…もったいないお言葉…!」

「これからも私の傍で、舞い続けて欲しい…」

「あっはぁぁぁぁぁーん!!」

ほぼイキかけました。今日も今日とて謙信の傍で年中へブン状態のかすが。あおおおーっ!
謙信も道をトコトコ歩いてる最中にいきなりお姫様だっこを始めるとか、結構ノリノリなんだな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
上杉軍がそんなお気楽ムードに包まれて越後に帰る一方、武田軍の本拠地である甲斐周辺で不穏な影がうごめいていました

ズドオオオオオン!!

「ん…!?なんだ、織田に仕掛けて来るにしては早すぎる…
 斥候同士の小競り合いか…?」

ある夜、突然甲斐の夜空に響き渡った巨大な爆発音!それに気づいた武田軍の猿飛佐助は警戒心を強めます
どうやら西の国境近くで何かが起こったようで…佐助はその真相を確かめるために、すぐさま現場へと向かいます
そして佐助が到着したその場所には、大爆発の跡とそれに巻き込まれた傷だらけの兵士の姿が…

「真田の旦那!!」

「む…佐助、その者は…?」

「文七!?」

「か…片倉…様…」

「おい、何があった!!」

「よ…良直…達が…」

佐助が信玄の館へ連れ帰ったその兵士、それは伊達軍の一員である文七郎という男でした
確か前回、政宗の傷を心配していて「それより武田の皆さんを手伝ってこいカス」と小十郎に追い出されていた奴です
どうやらあの後仲間と西の国境へ向かい、そこで見張り役を担当していたようですが…

「俺様が駆けつけた時には、この兄さん一人が倒れてたんだ」

「他の者達は…!?」

「連れ去られたらしい…こいつ(手紙)がその場に」

「……片倉殿!攫った者達と引き換えに、武田の”楯無の鎧”、伊達の”竜の刀”を
 揃えて差し出せと申しております!しかも刻限は明朝…!」

「…松永弾正久秀…!」

「松永って言やあ…戦国の梟雄(きょうゆう)と呼ばれながら天下獲りに名乗りを挙げず、
 今は庵に篭もって骨董品集めに精を出してるっていう…?」

なんと一緒に見張りをしていた文七郎の仲間達は、松永久秀という男によって連れ去られていました
現場に残されていた手紙によれば、人質を解放する条件は武田と伊達の家宝をそれぞれ差し出すことだとか…
佐助によれば久秀は、家に引き篭もってレアアイテム集めに夢中なコレクターだそうですが、
今回もお宝収集が目的で兵士をさらって行ったということか…

「某、お館様に知らせて参る!」

「その必要はねえ。こいつはうちの不始末だ…
 これ以上武田に迷惑をかけるわけには行かねえ。
 甲斐の虎に知らせたところで、どのみち家宝の鎧を持ち出すわけにも行くまい」

「か、片倉様…!」

「政宗様の耳にも入れるんじゃねえ。あいつらは長篠で討ち死にした…
 そう思うんだ。いいな」

「片倉殿…!」

しかし「家宝と部下の命どちらを選ぶかって?家宝に決まってるじゃん」
人質を見捨てて家宝の武具を守ることを選択してしまう小十郎。まあ戦国の世の中じゃなあ…
君主の家に代々伝わる高貴な宝下っぱ兵数人の命じゃ、家宝を守ることを優先して当然なのかもしれません

「舐めた真似されてスルーしようってのか小十郎」

ってそこに政宗キター!!なんとたった今まで重傷でうんうん唸っていた政宗が、
今の話を聞くなり鎧を着込んで出撃の準備を!どうやら政宗は家宝を大事に抱えて部下を見捨てるなど、到底我慢がならないようで…

「政宗様!?」

「人質に取られた連中を取り戻せばいいだけの話だろう。
 俺が行って助け出してやる、その松永って野郎はどこにいる」

「なりませぬ!」

「伊達軍は誰一人欠けちゃあならねえ。YOU SEE?」

「…行かせる訳には参りませぬ!」

「俺が行って助けて来てやんよ」とすぐにでも出発しようとする政宗でしたが、頑としてそれを許そうとしない小十郎。
重傷の主君を危険に晒すなど出来るわけがない…しかし政宗も、ダメだと言われて引き下がるような男ではありません
もはや言葉だけで政宗を止めることは不可能…そう悟った小十郎は、なんと刀を抜いてでも政宗を強引に引き止めようとします

「小十郎…俺に刀を向ける気か?」

「家臣は大事…しかし一番の大事は政宗様の御身!
 今手負いの貴方様を出陣させる事だけは…!この命に代えてもッ!!」

「仕方ねえな…遠慮はしねえぜ小十郎ッ!!」

こうなったらブチのめして言うこと聞かせたるー!と互いに刀を抜き激突する2人!
いまだ重傷を負っている政宗ではありますが、それを感じさせない身のこなしで小十郎に応戦!
考えてみれば光秀の時もこの傷で戦ったわけだしな…こんな状態でも戦闘力は相当なレベルのようです

「ハアアアアア!!」

「ぬうううううん!!」

ガキイイイイン!!

「片倉殿…伊達殿の右側ばかりを…!」

「いちいち正しいねえあの旦那、気に入ったよ」

そして小十郎は常に政宗の右へ右へと回り込み、政宗の右眼の死角をこれでもかと突きまくる!えげつねー!
ただそれほど厳しい攻めをするということは、絶対に政宗を行かせるわけにはいかないという覚悟がそれだけ強いということか
しかし政宗とて自分の死角のことなど百も承知、小十郎の容赦ない攻撃を上手くさばいて応戦します

ズキイッ!!

「う…ぐっ!」

「ぬおおあああああ!!」

ドゴオオオッッ!!

「がは…っ!!」

ところがやはり手負いの身では限界が!腹に激痛が走り一瞬動きが鈍ってしまう政宗!
その瞬間腹の傷をモロに狙った小十郎のボディブロー炸裂。うあぎゃああああああああああ!!
内臓飛び出るよ内臓!これにはさすがの政宗も「くぁwせdrftgyふじこlp;@」と目を白黒させて激しく悶絶
そんな動きの止まった政宗にトドメの峰打ちを振り下ろし、この勝負は小十郎の勝利に終わってしまうのでした



「こ…小十…郎…て…め…ぇ…」

「ひ、筆頭!筆頭ーッ!!片倉様…卑怯です!怪我なさってる筆頭をなんで…!」

「…」

「はっ…!?」

気を失って倒れた政宗に駆け寄り、「貴様のやった事!どんな理由があろうと犬畜生以下だ!鬼だ!外道の極みだぁぁ!!」
小十郎のえげつない真似を責める文七郎。しかし小十郎は、そんな文七郎の言葉など聞こえていないかのように
じっと政宗を見据えたまま視線を外そうとしませんでした

「…承知致しました…政宗様。あの者達は、この小十郎が必ず取り戻しまする…!」

「か、片倉殿!?」

そして次の瞬間、政宗の持つ”竜の刀”を手にして屋敷を飛び出してしまった小十郎!
あれほど人質を見捨てる気満々だった小十郎が、たった一人でそれを救おうとするなんて…その心変わりの原因はやはり
こんな重傷を押してでも部下を助けようとした、政宗の気持ちを汲んでのことでしょう。
政宗の願いを叶えてやりたい、しかし危険な目に遭わせるわけにはいかない、なら自分が代わりになればいい、
そんな気持ちでここを飛び出して行ったんだと思います

「事の仔細は相分かった…して幸村よ。ワシに願い出たい事とは何じゃ」

「はっ!お館様!某…!…む…ぐ…そ、某…!」

「(ぼそぼそ)旦那旦那、言うだけ言ってみなって!」

そんな小十郎の行動に心打たれた幸村は、「よーしボクも楯無の鎧持って出撃するぞー!」と信玄にその許可を貰おうとしていました
しかし、信玄を大尊敬する幸村にとって「おい家宝の鎧くれよ」なんて話を切り出すことは、この世のどんなことより難しい至難の業…
幸村は信玄の前で固まったまま、どばどば洪水のような冷や汗を流して言葉に詰まってしまいます

「…うっ…うぅ…!」

「ではワシから問おう。何故竜の右眼を一人で行かせた?」

「は…はっ!松永久秀なる者が…!伊達殿の刀と合わせて欲する楯無の鎧は、
 我が武田に伝わる門外不出の家宝…!これを人質を取って奪おうなどといたす
 卑劣な輩の前に、差し出す事は断じて出来ぬと…!ま、また、片倉小十郎殿は…
 これ以上武田に借りを作りたくないと申されており…その思い…尊重いたしたく…!
 さ、さらには天下の趨勢(すうせい)危うき今、いつ魔王の手の者が
 この甲斐に潜入し、お館様のお命を狙わぬとも限りませぬ…!
 ゆ、ゆえに某が今甲斐を離れることは…!」

「あ、あ〜あぁ…」

「小十郎なんか見捨ててオッケー!あいつ借り作りたくないとか言ってたし!俺が出て行ったらお館様も危ないし!」などと
心の中とはまるで正反対のことを言ってしまう幸村。本当は今すぐにでも小十郎の助太刀に行きたいのに、信玄を前にすると
どうしてもキャインキャインとシッポを振ってしまい、「武田家のためだからしょうがない」という言葉が出て来てしまうようです



「…この…大馬鹿者がアアアアアーーッ!!」

ドグワッシャアアアアアアアン!!

「おごわはあああああーーっ!!」

お前それでもキンタマついてんのかー!!ふがいない幸村に信玄の怒り大爆発!
幸村の首から上が吹っ飛んで行きそうなほどの猛烈アッパーをかましてしまいます
やはり今の男らしくない幸村の言葉は、質実剛健の人である信玄には許しがたいものだったようで…

「幸村よ…!若い貴様が何故言わぬッ!!『楯無の鎧を差し出せ』と!
 いや言わずともよい…!何故ワシに黙ってでも楯無の鎧を携え、
 竜の右眼と共に出陣せなんだのじゃ!!」

「お…お館…様…」

「伊達一党…やがては天下を賭けて戦う相手やも知れん。じゃが今は、この武田に
 身を寄せる客人なり!人を預かるとは、ただ寝食を共する事のみにあらず!!」

同じこの甲斐に身を寄せる者として、今は武田がどうだ伊達がどうだと壁を作る事は恥ずべき事だと説く信玄。
そんな信玄の話を聞いて、ついに幸村の抱えていた本音も爆発するように飛び出してきました

「…お…お館様ァァァァッ!!此度のこと…!伊達殿・片倉殿の心中を思えば、
 さしずめ我等がこの佐助を人質に取られたも同じ!断じて許すこと出来ませぬッ!!
 さらに実を申せば…お館様がこの幸村に注いで下さる熱き心…!
 それと同じものを、先だっての片倉殿の姿に見た気が致しましたァァッ!!」

「ならば尚のこと!楯無の鎧持って行くが良いッ!!」

「お館様!?」

「伊達の人質を取り戻し…しかる後鎧も必ず持ち帰るのじゃ!」

「はっ!心得ましてございますッ!!」

「ぬかるでないぞ幸村ァァッ!!」

「お館様ァァッ!!」

「幸村ァァァァーッ!!」

「お館様ァァァァーッ!!」

「いいいゆうううううきむらあああああ!!」

「おおおおおやがだざまあああああああ!!」

男の魂充電完了!!毎度のことながらなんて暑苦しい奴らなんだ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
こうして信玄から熱い男の魂と共に楯無の鎧を受け取った幸村は、
小十郎の後を追って全速力で夜の闇を駆け抜けていくのでした。次回に続く


■戦国BASARA 第8話「血風大伽藍!小十郎絶体絶命」
 

松永久秀は小十郎にフルボッコにされておっ死にました、おわり(えー
今回の話は作画も微妙だったし、内容も↑の一言で終了だしでいいとこなかったなぁ
松永久秀もちょっと伊達と武田をからかってやろうとしたら死んじゃったって感じで、
ストーリー上何の必要性もない奴だったな…こいつ一体何のために出てきたんだろうか…

そして作画のことでちょっと気になったのが幸村の作画が常に崩壊ぎみなのに対して、
政宗はやたら綺麗な作画で力入りまくりという謎の格差仕様。
同じダブル主人公だというのに幸村はスタッフに愛されてないんだろうか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
そういえば今回のバトルにしても、ボスの松永久秀と戦ったのは小十郎一人だけで
幸村はどうでもいいザコ相手に軽くチャンバラやって終了だったしなあ
幸村は加勢に来た意味ほとんどなかったな…ほんと今回の話は一体なんだったんだよ(´・ω・`)


■戦国BASARA 第9話「甲斐の虎、御勅使川に死す!」
 

「負けを認めたっちゅうのに皆殺しにしよるとは…!
 信長どん、おまはんのやり方は無粋で好かんばい…!」

「老いぼれ、余を誰と思うておる」

もはや誰にも手のつけようがないほど驚異的な勢いで勢力を拡大しつつあった織田軍。
今回は日本全土を制圧せんと、九州最南端の薩摩を船で襲撃し猛将・島津義弘を撃破。
さらにそのまま九州を北上し、長崎に陣取るサンフランシスコ・ザビエルさん(えー  までも火の海に沈めてしまいます
こうして瞬く間に九州全域を制圧してしまった信長…これは早々に手を打たないと、信長の天下はもう目前ですな…

「お館様!三河の徳川家康が討たれました!」

「な…!」

「討ったのは明智光秀…!織田に正式な同盟破棄を申し入れた徳川へ
 魔王の名代として現れ、丸腰のところを問答無用で斬りつけたと…!」

おいやめろ馬鹿、江戸300年は早くも終了ですね(えー
そんな信長相手に先手を取るどころか、あっさりと家康を討ち取られ後手後手に回らざるを得ない信玄達。
家康こんなところで死んじまうのか…江戸幕府が始まる前にもう終わってしまったではないですか!
この先の歴史は一体どう動いていくのやら…まあ全13話だからそんな先のことは関係ないんですけど:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「信長の九州攻めに、明智は同行しなかったということか…」

「報告によれば明智だけじゃなく、織田の中でも群を抜いた戦闘力を誇る魔王の嫁・濃姫と
 森蘭丸って弓使いも…」

「本隊を九州制圧に当て、長篠の傷癒えずいまだ再包囲網ならぬ我らへ、
 刺客としてその者達を差し向けるつもりやもしれん」

「東国の連携を断ち、個別に落とそうってハラか…」

「だとすりゃあ次の狙いは武田のオッサンか、この俺か…あるいは…」

どうやら光秀や濃姫のような精鋭を送り込むことで、主だった東国の武将達の暗殺を企てているらしい織田軍。
となれば東国の中でも飛びぬけている信玄・謙信・政宗の3人が狙われると見て間違いないでしょう
しかし同じ甲斐で身を固めており、強力な右腕の幸村・小十郎のいる信玄・政宗を倒すのは至難の業なはず…
そうなると今一番危ないのは、一人だけ離れた越後にいる謙信ってことになるんでは…

「越後へも、すでにこの事は…」

「うむ…」

「…織田が薩摩の島津を破ったという報せ以来、武田の使いは現れませんね」

「謙信の方へも使いは出しときました」と信玄に話す佐助。しかし謙信の方では、そんな佐助の使いは全く現れていませんでした
こいつは不穏な空気バリバリですな…佐助の使いは織田軍にとっ捕まって始末されてしまったわけか…

「必要とあれば、すぐにどこへなりと参ります!いつでもお使い下さいませ!」

「ありがたく…そなたが傍らにおれば、いずこであろうとも私には心安き庵…」

「あっ…」

「鮮美透涼(せんびとうりょう)…」  ※「美しすぎてハァハァしちゃうよ」の意味

「あぁ…!」

「花顔柳腰(かがんりゅうよう)…」  ※「姉ちゃんイイ腰と顔しとるのぉ」の意味

「あぁっ…!!」

「沈魚落雁(ちんぎょらくがん)…」  ※「魚や鳥もコーフンしちゃって逃げ出すよ」の意味

「あぁぁぁっ…!!」

「いつまでも、私と共にあるがよい…」

「ああああ〜〜ん!!謙信様ああああ〜〜ん!!」



そんな中かすがを逝かせまくって遊ぶ謙信自重
謙信は見かけによらず、ずいぶんとサドっ気が強いんだな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
なんにしろ今はそんなバカなことをやってる場合じゃ…って、気がつけば2人の背後に怪しい人影が!やはり刺客がもうここに!?

 

「はっ…!?何奴!!」

「武田軍真田忍隊、猿飛佐助が配下…いさぎと申します」

「…聞かぬ名…どこの里の出の者か!」

「…謙信公、お人払いを」

「問いに答えよッ!!」

ダメ絶対音感を持つ視聴者には濃姫だと丸分かりなんですが(えー
自らを武田の使いだと語る忍者・いさぎ…しかしかすがも、そんな聞いたことのない名前の忍者に警戒心を強めます
「お前どこ中よ?」と絡む不良中学生のように、いさぎの忍者の里がどこかを問い質すかすが。
いさぎは謙信に「こいつうるさいからどっかやってよ」と人払いを頼みますが、かすがもそう簡単には引こうとしません
そんなかすがを追っ払うために、いさぎが取った行動とは…

「控え控えーい!この紋所が
 目に入らぬかぁー!!」

「は…ははぁーーっ!!」(えー

印籠キター!!いさぎの取り出した小物に刻まれていたのは、間違いなく武田の家紋である「四つ割菱」!
自分が武田の人間だと証明するのに、これ以上適切なものはありません
そして謙信はいさぎの申し出に応じ、かすがも渋々これを受け入れざるを得なくなってしまいます

「徳川家康公がご逝去なされました」

「そうですか…織田一党による報復ですね」

「お察しの通り…長篠の戦いにて劣勢となるや同盟を反故、武田・上杉に与せんとした軽挙の報い」

ところが「家康のバカはピンチですぐ寝返ったチキン野郎だから死んで当然だよ」などと全然正体隠す気ない濃姫
怪しまれてるのは百も承知だから、この際開き直ってるんでしょうか…って次の瞬間、即座に謙信へ銃撃を開始した濃姫!
しかし謙信も華麗なタタミ返しで濃姫の銃弾を防ぐと、騒ぎを聞きつけてきたかすがと共に戦闘に入ります



「さすがは軍神…容易く討たせてはもらえないようね」

「去れ。私の剣が届かぬうちに」

「上総之介様に仇なす者には滅びあるのみ!」

ドガガガガガガガ!!

そして大きく間合いを取った濃姫は、自慢のガトリング砲をめったやたらに乱射!
ところが謙信にそんな武器はまるで通じず、あっさりと懐に踏み込まれてガトリング砲は輪切りに!
そこをかすがに組み付かれて濃姫はチェックメイトとなってしまいました。まともに戦うとあんま強くないな濃姫:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
こんなことなら謙信とかすががうふんあはんやってた時に、あの超強力バンカーバスターで屋敷ごと吹っ飛ばした方が
よかったんじゃないだろうか(えー

「へへっ!いっただきぃ!」

ドヒュヒュヒュヒュ!

「…なんと哀れな鬼子!」

とその時、屋根の上に潜んでいたショタ弓使い・森蘭丸が謙信に向けて攻撃を開始!
まるで雨のように矢をびゅんびゅん降らせて来ますが、ガトリングガンすら効かない謙信にはこんなの屁でもありません
蘭丸の放つ矢を次々に叩き落として身を守る謙信でしたが…

ドゴッ!

「うぐっ!?」

「はっ…!」

ドッズウウウッ!!

「うぐっ…!ふ、不覚…!」

ええええええええ!?な、何やってんの謙信!なんとかすがが濃姫にヒジを入れられたのに動揺して
蘭丸の矢をモロに食らってしまいます。おいおい…致命傷クラスの深手を負わされたならまだしも、
ヒジ一発くらいでオロオロしてちゃ合戦なんて出来ないだろ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン



「ふふっ…!」

「謙信様ぁーーっ!!」

ガンガンガァァァン!!

そんな謙信に隙ができたところへ、すかさず銃を構えて銃撃を撃ち込む濃姫!
かすがは我が身を盾にして謙信を守ろうとしますが、なんと謙信はさらにかすがの前に出て自分が銃弾を食らってしまう!



「がはっ…!!」

「け…謙信様ァァァッ!!」

「上杉謙信…討ち取ったり!!」

「け…謙信様…!?けんし…っ…!?…い、嫌…嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

謙信こんなんで死ぬのかよおおおおおお!!
な、なんじゃこりゃー!!濃姫の銃弾で謙信まさかの死亡!正直まるで見せ場がないまま退場したとしか…
他の武将みたいな派手な技なんて何一つ使ってなかったしなあ、浅井長政ですら多彩な技を色々披露してくれたというのに
かすがも濃姫を捕まえた時点で、腕を折るなり喉をかっ斬るなりすればいいのに
むざむざヒジ打ち食らって脱出されたりするからこんなことに:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  正直「あーあ…」という気分は拭えませんな…

「お、お館様!お館様ァーーッ!」

「…なんじゃと!?”龍王の堤”が!?」

「み、みるみる川の水かさが増して…!今にも崩れそうなんです!
 早く何とか致しませんと、近くの村や畑が…!」

一方その頃、信玄達の甲斐は不運なことに洪水の自然災害に襲われているところでした
連日物凄い勢いで降り続いている大雨のせいで、甲斐の里を守る堤防”龍王の堤”が決壊の危機を迎えていたのです
それにしても、そんな里の命綱と言える堤防が壊れるほど長く続いている大雨とは…
はっ(゜д゜)ま、まさかこれは信長の頭の上に雷雲がもくもく集まってくる現象を利用した織田軍の策略では:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「お、お館様!」

「どうか!」

「何とか持ちこたえておりますが…!それにしても、龍王の堤が
 かように脆弱であるはずがございません!」

「考えたくはありませぬが、何者かが事前に何らかの細工をしていた疑いも…!」

「ぬう…今は何としても決壊を防ぐのじゃ!」

って、どうやら堤防が壊れかかっているのは織田軍の仕業で間違いなさそうですな…雷雲もくもくは置いといて(えー
とにかく信玄自らが大岩で堤防の穴を塞ぎ、何としても決壊を防ごうと武田軍総力を挙げての修復作業が続きます

「クククククッ…!」

ガキイイイイン!!

「ぬう…!?明智…光秀!!」

「家康の血を吸ったばかりだというのに、この桜舞(光秀の大鎌)が
 うずいて仕方ありません…静めるためには、あなたを喰らわねば…!」

ってそこに変態カマ男キター!!なんと卑怯にも大岩を支えて動けない信玄に斬りかかった光秀!
なんとか信玄も片手で岩を押さえたり、背中で押さえたりと光秀に応戦しますが、絶対的不利なのは火を見るより明らかです

「クックックック…どうしたのです甲斐の虎?あなたの斬撃を味わわせて下さい!
 一瞬にして骨まで砕け散る快悦を…私に脳天から浴びせる事など容易いはず!
 なるほど?そうですねえ…今あなたが技を振るえば、私を霧散せしめると同時に
 甲斐の民と苦労して築いた、この龍王の堤まで吹き飛ばしてしまいかねない…
 いや…間違いなく跡形も残さず破壊してしまうでしょうねえ。クックックック…!」

この上さらに信玄を言葉責めして遊ぶ鬼畜野郎光秀。ほんと趣味の悪い奴だよお前は…
信玄は飛び抜けた剛力と、巨大な大斧の破壊力に物を言わせた生粋のパワーファイター…
それが全力を出して光秀を攻撃すれば、ギリギリのバランスで持ちこたえている龍王の堤は間違いなく一巻の終わりです
それを分かった上で「なんで攻撃してこないの?ねえなんで攻撃してこないの?」とほざく光秀は最低のサド野郎ですな



「お館様!遅れて申し訳ございませぬ!堤を持ちこたえさせるべく、
 資材を持って参りまし…お、お館様!?」

と思ったらそこに資材を持った幸村が到着!まさに天の助け!
槍使いの幸村なら、大斧の信玄よりも堤防への影響が少ない立ち回りで戦えるはず…光秀の相手は幸村に任せて…

「幸村!貴様は堤を持たせよ!」

「し、しかし!」

「早くせい!決壊を許せば辺り一帯飲み込まれよう!それだけは相ならぬ!」

「は…はっ!」

って幸村修理に行かせちまったー!!そりゃねえよお館様ー!!
自分では全力で戦えないことを承知で、なんで幸村と交代しないのか分かりません、さっぱり分かりません



そして結局信玄の奮闘もむなしく、「もう遊ぶの飽きちゃった」と言わんばかりに光秀の猛烈な必殺技が炸裂!
辺り一面に衝撃波を撒き散らすその技は、龍王の堤に最後の一押しを与えてついに決壊を起こしてしまう!

ズドドドドドドドド!!

「クックククククッ!!」

ズッシャアアアアッ!!

「ぬ…おおおっ…!!」

お、お館様ー!!噴出してきた濁流に足を捕えられたところへ、素早く跳んだ光秀の大鎌を喰らってしまう信玄!
そしてそのまま倒れ込むように濁流へ飲み込まれてしまい…

「お、お館様!!お館様ァァァァァッ!!」

そんな信玄の後を追うように、自らも濁流の中へと飛び込んだ幸村!しかし水中でその目に映ったのは
まるで人形のようにダラリと動かないまま、流れの向こうへと消えて行った信玄の姿でした

うーむ…本当に信玄が死んだかどうかはともかく、少なくとも長期の戦線離脱は確実ですな…
さっきの謙信ほどではないにしろ、どうにも釈然としない感じの散り様だったなあ。
もうちょっとバトル部分の盛り上げようはなかったんだろうか…次回に続く






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