■イナズマイレブン 第13話「決戦!帝国学園・後編!!」

《フットボールフロンティア地区大会決勝!
 果たして優勝は帝国か、それとも雷門か!?》

ピイイイイイ!!

《試合開始ィッ!!》

全国への切符を賭けた世紀の決戦がついに始まる!まずは雷門ボールからキックオフとなったこの試合、
ボールを受けた豪炎寺は、なんといきなり果敢に帝国陣内を駆け抜けていきます

(夕香、俺はお前に誓った…!お前が目覚めるまで…勝ち続ける!)



去年のこの地区大会決勝にて、不運な自動車事故により植物状態となってしまった豪炎寺の妹・夕香。
誰よりも何よりも豪炎寺の全国行きを望んでいた夕香のために、再びこの地に舞い戻ってきた豪炎寺はもはや誰にも止められない!
ドリブル突破で一気に帝国のフォーションを切り裂き、いきなり染岡との大技の体勢に入る!

「染岡ぁっ!!」

「ドラゴンッ!!トルネェェェェェドッ!!」

ズドバッゴオオオオオオ!!

「パワーシールド!!」

バッキャアアアアアン!!

「なに!?」

「パワーシールドにはどんなシュートも通用しない!」

バ…バリアだとおおおお!?
なんと強烈なバリアの前に、あえなく弾き返されてしまった最強技ドラゴントルネード!
バリアと言えば御影専農キーパーのシュートポケットを思い出しますが、ドラゴントルネードならあれをブチ破って
キーパーごとゴールに叩き込めたというのに、パワーシールドには完全に跳ね返されてしまうとは…
さすが全国一のキーパーと名高い帝国の守護神・源田。こいつから点を取るのは一筋縄では行かなそうです

「さすがですね…あの源田から点を取るのはかなり難しいですよ」

「私は彼より優秀なキーパーを知ってるわ」

目金は改めて源田の実力の高さを警戒しますが、お嬢は「私の円堂君はあんなのより凄い」と余裕で言い放ちます
マジですかお嬢、全国一のキーパーと比較してお嬢にここまで言わせるとはやるなぁ円堂。
さあお嬢の言う通り今度は円堂が鉄壁ぶりを見せてくれるのか…って

(鬼道は勝ち続けなければ妹を引き取ることは出来ない。
 忘れるな、雷門が勝てば鬼道兄妹は破滅する)

(くぅ…だからって手は抜かない…俺は正々堂々と戦うんだっ…!)

あれェーーー!?(゜д゜;)え…円堂のやつ前回の話全然吹っ切れてねえええええええ!!
そんなのありかよもうー!せっかくお互い全力を出し切った素晴らしい試合が見れると思ったのに!
円堂本気出せなくて足手まといフラグが立ちまくりじゃないか!ああ嫌な予感がするなぁ…

(この試合、絶対に勝つ…!春奈と暮らすためにも、
 影山総帥より俺を信じてついて来てくれた仲間達のためにも!
 そして…試合続行を認めてくれた、雷門への感謝の証だ!!)

そんな円堂とは対照的に気力MAXの果てしなく格好いい鬼道さんが雷門ゴールへ急接近!
そしてFWの寺門へセンタリングを上げ、決定的なチャンスを演出する!
鬼道さんがこんなにいいこと言ってくれてるんだからさ…円堂も全力で迎え撃ってくれよ!

「寺門ッ!!」

「百烈ショットォォォォッ!!」

ドドドドドドドゴオオオオ!!

で、出やがった!寺門のイロモノ必殺シュート百烈ショット!ボールに十数発もの蹴りを打ち込む物理法則完全無視の技ですが、
今の迷いを抱えた円堂でこれを防ぐことが出来るのか…?

(今の円堂ならあれくらい…!)

「熱血パンチィィィッ!!」

バッゴオオオオオッ!!

おっとー!?こいつは意外、きっちり必殺技を発動させて百烈ショットを迎え撃つ円堂!
てっきり躊躇して不発に終わると思ってましたが、それほど集中力が途切れているわけでは…って!

「うっ!?」

ガッコオオオン!

「…!?」

しかしパンチングしたボールは、ゴールバーに激突するとかろうじてピッチの外へ!あぶねー!
少しでも下へずれていればゴールに入っていたでしょう、それぐらいパンチの打点が甘かったのです。やっぱり全然ダメじゃないか円堂!

続いての帝国のコーナーキック、ヘディングで合わせた球は円堂の真正面へと飛んできますが
円堂はそんなイージーなボールすらも処理できず、おたおたとボールを弾いてしまいます

「あ、あれ!?」

「落ち着いていこう、円堂!」

「…」

らしくないミスを連発する円堂に、仲間達も戸惑いを隠せません。特に豪炎寺は「この大事な試合で何さらしとんねん」
フラストレーションが溜まっている様子、これが雷門の不協和音とならなければいいんですが…

「くそ…ふっ!」

ズバッ!

「うわっ!?」

なんとかキャッチしたボールをパスする円堂ですが、パスコースを読んだ鬼道さんが華麗なジャンプでボールを奪取!
再び雷門は鬼道さんの猛攻に晒されることに!そして、そんな兄の雄姿を見ていた春奈は…

(お兄ちゃん…鬼道家に引き取られてから一度も連絡してくれなかった…
 お兄ちゃんは変わってしまった、そのはずだった…でも、自分の手で監督の不正を暴き出した…
 正義感の強い所は変わってない…どれが本当のお兄ちゃんなの…?)

ちょ、ちょっと!もう回想シーンはお腹いっぱいですよ!(えー
豪炎寺の妹回想、円堂の総帥回想、鬼道さんの仲間回想、春奈の子供時代回想…
こうたて続けに回想ばっかやられたんじゃ、試合のテンポが悪いと言わざるを得ません
ガンダムSEEDじゃないんだから、もう少し試合に集中させてくれないと:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「センタリングは上げさせないッス!」

スパァン!!

「ええ!?」

鬼道さんのポジションはFWへボールを供給するトップ下、そのラストパスを警戒する壁山でしたが
それを読んだ鬼道さんはヒールリフトで壁山を突破!そして自らシュートに行く!

「円堂ぉぉぉぉーーっ!!」

(雷門が勝てば鬼道たち兄妹は破滅する)

「…っ!!」

気力MAXの鬼道さんと迷いを抱えた円堂!この対決の結果は火を見るより明らか…というその時!



豪炎寺が割って入ったーー!!
鬼道さんが足を振り切る前に猛烈なタックルをかました豪炎寺!
さすがの鬼道さんもこのタイミングで飛び込まれては、足をつまづいたような体勢で吹っ飛ばされてしまいます

「サンキュー豪炎寺!」

「(ぷいっ)」

「ん、豪炎寺…?」

なんとかピンチを脱出することができましたが、円堂からお礼を言われても冷たくシカトしてしまう豪炎寺。
今のプレーも「円堂のクソに任せてたんじゃどうなるか分からねーぜ」と思って、わざわざ前線から戻ってきたんでしょうなぁ
さっきの「円堂なら防いでくれる」と言ってた時より、ずいぶん信頼をなくしてしまったな…

「う…くっ!」

《ああっと!鬼道足を痛めたか!?》

そして豪炎寺と接触した鬼道さんに異変が!今のつまづいたような蹴り方のせいで足を痛めてしまったのか…
一旦足の応急処置のために、ひょこひょことピッチの外に出る鬼道さん。
ちくしょうなんだか煮え切らない展開になってきやがった:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「さすがは豪炎寺だ…う、くっ…!」

「(ぺた…)」

「…!?春奈、どうして…?」

「私にだって分からない…気づいたら、体が動いてたの…」

そんな鬼道さんの治療に、誰よりも早く駆けつけたのは春奈!やはり鬼道さんがいい人なことが春奈にも伝わり始めたようで、
昔からずっと持っていた親愛の情がどんどん大きくなってきたようです

(たった2人だけの兄妹なんだよ…?)

「…」

(私…私、ずっと待ってたのに…)

「…(すたすたすた)」

「あっ…」

まるで捨てられた子犬のように、「ご主人様置いていかないで(´・ω・`)」と目をうるませながら鬼道さんを見つめ続ける春奈。
しかし治療の終わった鬼道さんは、無言で春奈に背を向けて歩き出してしまいます

(やっぱり…私が邪魔なんだ…)

「…一度もなかった」

「え…?」

「お前を忘れたことは、一度も…」

「…あ…あぁ…!」

 

すいませんこの2人って恋人じゃないですよね!(えー
兄妹ですよね兄妹!なんというか最初の「たった2人だけの兄妹なんだよ」以外の会話が
私には恋人達のあまーい会話に見えてしょうがないんですけど:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ドラゴンッ!!クラァァァッシュ!!」

バキイイイイイン!!

「ファイアトルネェェェェドッ!!」

バキイイイイイン!!

そして果敢に帝国ゴールへ必殺シュートを打ち込んでいく豪炎寺達!合体技がダメなら時間差の単独技でゴールを狙う!
跳ね返されたドラゴンクラッシュにダイレクトでファイアトルネードを合わせ、パワーシールドの終わり際を狙ったようですが…
しかし、源田は続けざまのパワーシールドでそれすらも防いでしまいます

「残念だったな…パワーシールドは連続で出せる!」

(なるほど…衝撃波で出来た壁というわけか)

しかし自慢の必殺技を跳ね返されても、豪炎寺は冷静にパワーシールドの性質を観察していました。す、すげぇ…何が凄いって
キーパーが衝撃波を出してることを「なるほど」で済ませる豪炎寺だよ!(えー
もう衝撃波くらいのことは驚くに値しないとか!今さらながらあんたら超次元にもほどがありますよ!



「鬼道!」

(この足に誓って必ず勝つ…!ゴッドハンドを破るために編み出した必殺技ッ!!)

そして0対0のまま時間は前半終了間際…ここが勝負どころと見た鬼道さんはボールを受け取ると
なんと3人フォーメーションでの必殺シュートの体勢に入る!ゴッドハンドを破るためのその必殺技とは…!?

「ピイイイイイッ!!」

ぼこっぼこっぼこっぼこっぼこっ



な…なんじゃこいつらはあああああ!?
ぺ、ペンギン!?ペンギンがいきなりグラウンドから現れた!?ちょっと待ってくださいよ!
ドラゴンクラッシュもシュートの瞬間龍が現れたりしてますが、あれはあくまでシュートのイメージ映像なのに対して
口笛聞いてボコボコ現れたこいつらはナマモノ!?ナマモノのペンギンなのか!?(えー

「皇帝ペンギンッ!!」「2号ォーーーッ!!!」

ズギャドッゴオオオオオオオ!!



とんでもないシュートいったー!!鬼道さん渾身の一撃に佐久間・地門のツインシュートを叩き込むという離れ技!
そして板野サーカスのごとくかっ飛んでいく5匹のペンギン!愛嬌のある名前と裏腹に、そのシュートの威力は計り知れない!

「勝負だ鬼道…!ゴッドハンドォォォォォッ!!」

バチバチバチバチイイイイイ!!

そんな皇帝ペンギン2号をゴッドハンドで迎え撃つ円堂!今度はさっきの熱血パンチと違って円堂に不覚はありません
猛烈なパワー同士で激突する2つの必殺技!激しい押し合いを続けた結果、その激突を制したのは…

バッキイイイイイン!!

「な…!?」

《ゴォォォーール!鉄壁のゴッドハンドを打ち破ったぁぁぁぁっ!!》

恐るべし皇帝ペンギン2号!ゴッドハンドを粉々に粉砕し、円堂までも吹き飛ばしてゴールネットに突き刺さる!
なるほど5体のペンギンは、ゴッドハンドの5指にダメージを与えて破壊するためのものだったのか…
さすがゴッドハンドを破るために開発した必殺シュート。ペンギンの原理はまったく意味が分かりませんけど:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「どうしたんだ円堂…」

「…俺にも分からない」

「一つだけ言えることがあるわ。今のあなたには、私をサッカーに惹きつけた
 あの輝きがなくってよ」

なくってよ!前半終了後のハーフタイム、円堂はこの試合の醜態をお嬢に責められてしまいます
「全国一のキーパーより円堂の方が優秀」とまで言い切った手前、円堂の恥はお嬢の恥ですもんね
しかし、それでもまだ闘志がくすぶったままガッツが湧いてこない円堂。円堂自身もどうにかしなきゃと考えているようですが…

「…」

そんな苦悩している円堂を見て、土門、壁山、栗松のDF陣に視線を送る風丸。土門達も風丸に何も言わずにうなずきます
これは「ここは俺たちDFの踏ん張りどころだぞ」との意思表示でしょうか…その時ちょうどハーフタイムが終了、後半が始まってしまいます

(くそっ…いつも通りに…!)

(円堂…!もう一点取って試合を決める!)

「(鬼道さんに視線を送る)」

(ふふ…気遣いは無用だと言うのに)

後半開始早々、またもボールを奪取した鬼道さんが一気に雷門陣内を駆け上がる!
しかし足のケガと皇帝ペンギン2号でかなり足の負担が増している鬼道さん、それを気遣ったFWの佐久間&寺門が
鬼道さんからボールを受け取り雷門ゴールへシュートを放つ!

ドゴオオオオオッ!

「ぐううっ!」

「か、風丸!?」

「お前の調子が悪い時は、俺達がフォローする…!仲間だろ…!?」

しかしその時、身を盾にしてシュートを防いだのは風丸!さらに土門、壁山、栗松のDF陣もゴール前に集まり身を挺してゴールを守る!
さっき目で合図してたのはこれだったのか…邪魔だぜオラー!と佐久間たちはこぼれ球を叩き込むべく次々にシュートを放ち、
風丸達の体はみるみるうちに傷ついてしまいます

バコオオオオン!

「うああーっ!」

「今だ!!」

「「「デスゾーン!!」」」

3人合体技いったー!とうとう栗松が吹っ飛ばされたその時、高く上がったルーズボールにデスゾーンを打ち込む佐久間達!
猛烈なスピードで飛んできたそのシュートに壁山達は反応できない!これは2点目を献上してしまったか…

「ぐおおおおおおおーーっ!!」

バギョオオオオオ!!

な、なにィーー!?土門決死の顔面ブロック!猛烈なパワーを持つデスゾーンを顔面で受けるという無茶を!
土門の果敢な行動でピンチを脱出した雷門。しかしその代償に、試合続行不能になった土門はタンカで運ばれてしまいます

「大丈夫か!?土門!」

「デ…デスゾーンは…こうでもしなきゃ止められない…」

「なんて無茶を…!」

「なあ…円堂…俺も、雷門イレブンになれたかな…」

「当たり前だ!お前はとっくに仲間だ!」

(いい仲間を見つけたな、土門…)

そんなガッツ溢れる土門のプレーは、敵チームの鬼道さんや帝国イレブンの心にも響いた様子。
フィールドの選手達は皆、土門のファイトをを称えるようにタンカを見送るのでした

(土門…)

「円堂ぉぉぉっ!!」

「え…?」

ズッドオオオオオオ!!

「うぐああああーーっ!!」

あ、あんですとー!?いきなり豪炎寺のとんでもない荒療治炸裂!腑抜けの円堂に喝を入れるために、
ファイアトルネードを叩き込むという暴挙を!豪炎寺…それはいくらなんでも立ち直るより先に死んじまいますよ!(えー

「うぐっ…く…ご、豪炎寺…」

「俺がサッカーにかける情熱の全てを懸けたボールだ…!
 グラウンドの外で何があったのかは関係ない、ホイッスルが鳴ったら試合に集中しろ!!」

激しく吹っ飛んで悶絶する円堂に、「いつまで余計なこと考えてんだ」と一喝する豪炎寺!
円堂のふがいなさが土門を退場させてしまったことが、豪炎寺の怒りに火をつけてしまったんでしょうか

(…そうか…俺、迷ってたんだ…鬼道のこと心のどこかで気にして、力を出せなくて…
 自分の大好きなものに嘘をつくところだった…大事なものを失くすところだった…!)

冷えた頭で客観的に自分を見つめ直し、失いかけていたサッカーへの情熱をもう一度呼び覚ます円堂。
ようやくこれで普段通りの力が発揮できそうです、そして試合の再開は帝国のコーナーキックから…
相変わらず帝国の攻勢が続きますが、迷いを振り切った円堂はこの場を切り抜けてくれるのか…?

《帝国のコーナーキック!ボールは…鬼道へっ!》

「ふっ!」

「ツインッ!!ブーストオオッ!!」

ズギャバゴオオオオオン!!



しかしボールを受けた鬼道さんの強烈な合体技が炸裂!それも今まで見たこともない新技です
皇帝ペンギン2号ほどではないにしろ、ここぞという時に決めるためのとっておきということか…!?

《新たな必殺技が円堂へ襲いかかるぅーーっ!!》

(もう迷わない…!堂々と戦って、鬼道には最高のプレーで応えるんだ!)

「うおおおおおーーっ!!」

ズッドオオオオオオ!!

すさまじい雄叫びと共に熱血パンチを打ち込む円堂!猛烈なパワーのツインブーストもこれなら跳ね返せるか…?って!

無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァーー!!
目には目、新技には新技!次々に熱血パンチを連打する爆裂パンチを編み出してツインブーストを破った円堂!
いつも通りに復活どころか、あり余る気力でひと回り成長を遂げてしまったようです

「ふふ…」

「それでこそ円堂だ…!」

いつもの闘志を取り戻した円堂に豪炎寺と鬼道さんも満足そう。そしてクリアしたボールを受けた豪炎寺は、
再び帝国ゴールへ向かって染岡と共に突撃する!

「ドラゴンッ!!クラアアアッシュ!!」

バチイイイイン!

「パワーシールドには通用しないッ!」

豪炎寺のアイコンタクトを受けてドラゴンクラッシュを仕掛けた染岡!ドラゴントルネードを使わないのは2人の策なのか!?
パワーシールドの前にまたしても跳ね返されてしまうドラゴンクラッシュ、そして豪炎寺の取った行動とは…

「パワーシールドは衝撃波で出来た壁…!弱点は薄さだ!
 遠くから飛んで来た物は跳ね返せても、近距離から押し込めば…!
 ぶち抜けるッ!!」

「ドラゴン!!トルネェェェェドッ!!」

パリーンと割れるバリア!パリーンと割れるバリアじゃないか!
なんとドラゴンクラッシュがパワーシールドに触れたその瞬間、ファイアトルネードのパワーを上乗せした豪炎寺!
見事にパワーシールドはバラバラに砕け散り、同点となる1点目を奪った雷門!
それにしても、こんな風にガシャンパリーンと割れる衝撃波って一体なんなんだよ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「豪炎寺…この短時間にパワーシールドを攻略するとは…」

「く…もう1点もやらない!見せてやる、パワーシールドを超えるあの技を…
 たとえこの腕が壊れようとも!」

「任せたぞ…俺は必ず次の1点をもぎ取ってみせる!」

自慢のパワーシールドを破られてわなわなと震える源田、というかこれより強い技がまだあるのか…
そして帝国と雷門、互いに懸命なプレーで先に2点目を取ろうとぶつかり合いますが、
どちらも好プレーに阻まれて決定的なチャンスを作れないまま、とうとう時間は試合終了間際に…



スパァン!!

「うわあっ!?」

(この一蹴りで脚が壊れようと構わない…!
 俺について来てくれたチームのため、そして…!)

そんな最後のチャンスにボールを奪取したのは鬼道さん!この勝負どころで使うシュートはもちろんあの技!
今は足の痛みのことも忘れて、全身全霊の力を込めて皇帝ペンギン2号の体勢に入る!

「皇帝ペンギンッ!!」「2号ォーーーッ!!!」

ズギャドッゴオオオオオオオ!!

「止める…!絶対に…!止めるッ!!ゴッドハンドォォォォッ!!」

ズギャギャギャギャギャギャギャ!!

「ぐっ…!ぐぐっ…ぐぅ!」

かつてないほどの闘志を爆発させてゴッドハンドを発動した円堂!
しかしそれほどのパワーをぶつけても、なお上を行くのは皇帝ペンギン2号!
その恐るべき推進力は留まるところを知らず、円堂はゴッドハンドごとゴールにみるみる押し込まれてしまいます

「ぐぐっ…!このボールだけは…!絶対に…絶対にィッ…!
 止めるんだぁぁぁぁッ!!」



ペ、ペンギンさん死んだー!!(えー
決死のダブルゴッドハンドで皇帝ペンギン2号を破った円堂!跡形も残らず爆殺されたペンギンさん可哀想すぐる:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「行くぞぉっ!」

「円堂が守り抜いたこのボールは…!」

「絶対に!」

「ゴール前まで…繋いでみせる!」

そして円堂からのパスを受けた風丸達は、疾風ダッシュ、竜巻旋風と新技を次々に披露!帝国イレブンを翻弄しながら
帝国ゴールへボールを繋いでいく!そんな中で技も使わずに普通のパス出した半田さんマジパネェ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
試合前の特訓で開発した、半田のローリングキックは一体なんだったんだろう…(えー

「ふっ!」

「ふんっ!」

ズダダァン!!

そしてオーバーラップした壁山と豪炎寺が、タイミングを合わせてセンタリングのボールへ向かってジャンプする!
これは2段ジャンプオーバーヘッド・イナズマおとしの体勢!時間的にこれが最後のワンプレーになるでしょう
しかし源田もゴールマウスは絶対に割らせまいと、パワーシールドを超える強力な必殺技を発動する!

「フルパワーシールドォッ!!」



バリアでけえええええええええ!!
なんとペナルティエリアをすっぽり覆ってしまうほどの巨大バリアを発生させた源田!
これ、DF陣はバリアに巻き込まれないように逃げ出さないと大変だな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

ズバアッ!!

「…!?なに!?」

しかし豪炎寺が2段ジャンプの体勢に入ったその時、なんとオーバーラップしてきた円堂までも2段ジャンプの体勢に!
そして2人同時に壁山を踏み台にすると、空中でイナズマ1号(ツインシュート)のモーションに入る!

「うおおおおおおおおおおーっ!!」

ズバゴオオオオオン!!

「行っけえええええーーっ!!」

うおおーっ!あれはイナズマおとしとイナズマ1号の合わせ技!(byダック・キング)
この土壇場で3人合体技・イナズマ1号おとしを放った円堂達!猛烈なその威力はフルパワーシールドを粉砕し、決勝のゴールに突き刺さる!

ピイイイイイーッ!!

「…や…やった…?やったああああああ!!」

「「「「「うおおおおおおお!!」」」」」

そしてここで試合終了のホイッスル。ついに40年間無敗の帝国学園を破り、全国大会出場という悲願を達成した雷門中!
スタジアムが割れんばかりの雷門中コールで溢れかえる中、雷門イレブンは誰もが勝利の喜びに打ち震えるのでした

「負けたのは俺の力不足だ…みんな、ついて来てくれてありがとう…」

「鬼道…ここから始めようぜ、俺達の新しいサッカーを!」

「…ああ…!」

そして惜しくも敗れた帝国イレブンも、この敗北を糧にして自分達のサッカーに磨きをかけるという決意を…
というか「鬼道これからも一緒にがんばろうぜ!」みたいなこと言うなあああああああ
鬼道さん雷門入りフラグをへし折るなバカー!これじゃ鬼道さんは、帝国でプレーを続けて今後の出番がなくなっちゃうじゃないですか!
こりゃ鬼道パパの冷酷ぶりに賭けるしかないな…敗戦の知らせにブチ切れた鬼道パパが、
鬼道家と帝国から鬼道さんを追い出す展開きぼん:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「待って!!」

「…?春奈…」

「私を…私を引き取るために、お父さんと約束したって…」

「……ああ」

帝国イレブンがグラウンドを去ろうとしたその時、鬼道さんを追いかけて声をかけてきた春奈。
どうやら春奈は秋から事情を聞かされたようで、観念した鬼道さんは春奈のためにサッカーをしていたことを認めます

「連絡くれなかったの、私のためだったんだね…?」

「お前と暮らすためなら、どんなことでも我慢出来た…だが、すまない…」

そして話を続けるうちに、春奈は鬼道さんが昔の優しいお兄ちゃんのままなことに気づいていき…
って、ちょ、ちょっと待ってください、「連絡しなかったのが春奈のため」っていうのはどういうことですか!?
やっぱり「妹と連絡取ったら一緒に暮らす話はナシにすんぞ」とか、親父に言われてたってことでしょうか
うーんなんだか曖昧な…正直この伏線あんま意味なかったなぁ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ううん…私、音無のお父さんお母さんと暮らせて幸せよ。音無で…音無春奈がいいの」

「…そうか…いい父さんと母さんを持ったな」

「うん…!」

(何も…何も変わってなかった…あの頃と同じまま…!)



がばっ

「うおっ…!?」

「ありがとう…!お兄ちゃん!」

ラブシーンキター!!(えー  喜びの涙を流しながら鬼道さんに抱きつく春奈!
というかいっそのこと「音無で一緒に暮らそう」ぐらい言ってくれればいいのに:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
しかしこの2人、兄妹にしてはエロすぎると思います。抱きついた瞬間を静止画で見てみると
どう見てもキスだこれって感じだし
やばいよ禁断の愛だよ!おいおいそんな展開俺が喜んじゃうじゃないか…(えー

そしてラストシーン、地区大会優勝カップを手にして喜ぶ円堂の図なんですが
後ろの方で青春おでんのポーズやってる春奈が意味不明でした(えー
「お兄ちゃんと仲直りして雷門も優勝してわぁい嬉しい!」→なぜか青春おでんのポーズの意味がわからないよ!
スタッフのちょっとした遊び心なんでしょうか、そういえば前回も後ろの観客に妙に気になる金髪がいたしなぁ…


しかし今回の話、正直言って期待してたよりも不完全燃焼な感じでした
前回の引きで「いよいよ一切遠慮のいらないガチンコ勝負が始まる!」って盛り上がってたのに、今週になってみれば
円堂は迷いまくりだわ鬼道さんは速攻でケガするわ…いらんかったんや!こんな全力出せない展開いらんかったんや!(えー
鬼道さんと春奈の伏線も、なんだかテキトーに処理されちゃたしなぁ。
そういえばあれだけ苦労して探してきた監督もまったくいる意味なかったじゃないか!
まあ普通レベルの脚本ではあるんですけど…
イナズマイレブンの脚本なら、きっと凄いものを見せてくれると期待してただけに残念です(´・ω・`)次回に続く


■イナズマイレブン 第14話「伝説のイレブン!」



「足、大丈夫か?」

「大したことはない…」

「そうか、よかった!」

冒頭の場面、静まり返った帝国スタジアムで話をしているのは円堂&鬼道さんです。
どうやら試合の後に2人だけ残ってたみたいですね、試合が終われば鬼道さんとはハイさよならと思ってただけに、ちょっと嬉しいです

「次は全国大会だな」

「ああ!お前達の分まで頑張るぜ!」

「…ん?まさか知らないのか?」

「え?」

「帝国学園も全国大会に出場するんだ。前年度優勝チームには、自動的に出場枠が与えられるからな」

「ええええええ!?」

「俺達にも新たな目標が出来た、雷門中への雪辱は全国大会で果たす!」

な、なんですとー!?帝国も全国行き!?ちょっと待ってくださいよ!
それって全国の強豪校の強さを引き立たせるために、全国で帝国がボロ負けするフラグじゃないですか!(えー
40年間無敗だった帝国が、クリーンファイトに目覚めた途端いきなり2度も敗北を味わうなんて…
ウォーズマンじゃないんだからそんな展開は勘弁してください:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「監督ー!俺チャーシューメン追加!」

「僕五目チャーハン!」

「おお、ゆったり食べてけよ!」

そして次の日、響木監督は雷門イレブンの優勝を祝って、雷雷軒の料理をタダで全員に振る舞っていました
それにしてもタダだからって、9話じゃ「セレブの食べ物」と言っていたお高いチャーシューメンをここぞとばかりに食いまくるとか
こいつら鬼畜ですね:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「しかし帝国学園も全国大会に出られるとはな」

「大舞台でもう一度戦えるなんて、今からワクワクするぜ!」

「それは決勝まで勝ち進む、という宣言と受け取ってよろしいかしら?」

「へっ?」

「前年度優勝校と同地区の出場校は、トーナメントの組み合わせが別ブロックになるのよ。
 だから決勝以外での対戦は有り得ないわ」

「へぇーそうなのか!また帝国と決勝戦か!

「おいおい気が早すぎるぜ」

な、なんですって!?帝国とは決勝まで勝ち進まないと対戦できない!?
なんということだ…これで帝国が無名のラスボス校と準決勝でぶつかって負けることが確実になった!!(えー
あまりにも負けフラグが立ちすぎてて、帝国の負けパターンが目の前に見えるようだぜ…

準決勝の試合当日「いよいよ準決勝だ、でも決勝の相手は帝国で決まりだろうな」とタカをくくる円堂達
→しかし試合場では0−6くらいでボロ負けしている帝国の姿が
実況《なんということでしょう!あの帝国学園が無名の学校相手に一方的にやられています!》
鬼道さん「こんなところで終わってたまるか!俺は円堂と約束したんだ、必ず決勝で戦うとな!皇帝ペンギン2号!」
→しかし皇帝ペンギン2号は敵キーパーにやすやすと防がれる。そして試合終了のホイッスル
敵キャプテン「くっくっく、噂に名高い帝国の実力とやらも大したことはなかったな」

こんな感じになるに決まってるじゃないか!(えー  鬼道さん…雷門に来てくれればこんなことには…

「…敗北の報告なんて聞きたくなかったでしょうね、だけど敗北にも意味がある…
 いや、むしろ敗北にこそ…それを僕は学びました」

その頃鬼道さんは、父親に今回の敗戦を伝えているところでした。さてこの親父がどういう反応をするか、色んな意味で気になるところですが…

「謝らなければいけないな…」

「え…?」

「私はお前のことを影山さんに任せ切っていた…期待だけ背負わせて、私自身が何もしてやらなかった。
 それなのに愛情を注いでいるつもりになっていた…父親として恥ずかしい」

な、なんとー!?どうしちゃったんですか親父のこの謙虚な発言は!
ここに来て鬼道さんへの愛情たっぷりな一面を見せるとは…そういえば鬼道さんが部屋に引きこもった時も
「あの子は繊細な子です」とか鬼道さんを気遣ってたっけなぁ。あの97点で切れたことさえなければいい親父なんですよね、97点さえなければ(えー

「お前は私の期待以上のものを自らの手で学び取ったようだ、それは3年連続優勝よりも価値がある。約束通り…」

「春奈を引き取る件なら…もういいんです」

「え?」

「僕も妹を引き取ることが、兄としての愛情のつもりだった…恥ずかしい思い込みです。父さんに、似たのかな…?」

「…ふふ、そうか…」

「一緒に暮らすだけが兄妹の形じゃない」と春奈を引き取る話はなしにして、父親に歩み寄るような言葉を返す鬼道さん。
義理の父親という立場からしたら、「父さんに似たのかな」なんて親として冥利に尽きるでしょうなあ
どうやら鬼道家の問題は丸く収まりそうです、鬼道さんが帝国を追い出されなかったのは残念だけど:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「すいませーん!替え玉2個お願いしまーす!」

「こっちはウーロン茶3つー!」

「監督!俺ギョーザもう一皿!」

「私も追加をお願いするわ」

そしていまだに大量の注文をしまくっていた雷門イレブン
お前ら一体どれだけ注文すれば気が済むんだ!この店を潰す気ですか!
キャプテンの円堂なんかはメシに手をつける暇もなく、せっせと料理の手伝いをしているというのに…
「あくせく働くキャプテンを横目に見ながら食うメシは最高だぜ」とかいうメシウマ状態か貴様ら!(えー

「悪いな〜、あと一人前しか残ってない」

「それじゃ、夏未ちゃんどーぞ」

「(ギロ…)は?夏未ちゃん…?」

いちいち癇に触るヤローだ…(えー
最後に残ったギョーザをお嬢にゆずる土門でしたが、「この私にちゃん付けとか調子乗ってんじゃねえぞ」
お嬢から怒りの目線を送られてしまいます。やはり一般人とは身分が違うということか…(えー

「はっ…!?い、いや、その…つい…」

「悪くないわね、その呼び方」

「はぁ〜…なんだよもう〜」

と思ったら単にお嬢の冗談だったのかよ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  お嬢にもてあそばれた土門は災難でしたね
でも土門はメシの後に秋と2人きりでイチャイチャしてるし、店の中でも秋の隣の席が定位置だし
それぐらいの目に遭ってちょうどいいんだよ!この人生勝ち組が!(えー

というかこの席順は色々と興味深いですね、ちゃっかり春奈とお嬢の真ん中に座ってハーレム状態の豪炎寺とか
むしろお嬢の方が豪炎寺と風丸のイケメン2人組の間に突入したというか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

ガラガラガラガラ

「すいませんね、今日はもう…うん?浮島…!」

「忘れられてなかったか…雷門中が帝国学園を倒したって聞いてな、なんだかお前の顔が見たくなったんだ」

「そうか…こいつがそのサッカー部キャプテン、円堂守だ」

「この人…まさか」

「ああ、イナズマイレブンの一人だ」

「や、やっぱり!」

雷門イレブンが家路について店じまいになった雷雷軒。円堂と監督が後片付けをしている中、そこに現れたのは
かつて監督と同じく、イナズマイレブンの一員だった男・浮島でした。というか後片付けまでキャプテン一人にやらせて帰るとか
どいつもこいつもキャプテンを何だと思ってるんですか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ずっと憧れてたんです!伝説のイナズマイレブンに!
 物凄く強くて無敵だったって!俺達ももっともっと強くなりたいんです!」

「…あんまり英雄視するな。やっぱり来るんじゃなかったな」

「え?」

「イナズマイレブンはお前が言うほど大したもんじゃない。イナズマイレブンは諦めちまったんだ、サッカーを」

憧れのイナズマイレブンを前にして大ハッスルの円堂でしたが、浮島は「何こいつもう帰るわ」
そんな円堂をかなり煙たがっている様子。原因は40年前のあの事件…あのバス事故以来何もかも諦めてしまった自分達のことを、
浮島は相当卑下してしまっているようです

「俺たちは、誰一人もう一度立ち上がろうとはしなかった…みんなサッカーを捨てちまった。
 表舞台はダメでも、草サッカーでだって続けることは出来たはずだ。それなのに俺たちは…」

「おじさん…」

「これが伝説の正体だよ、イナズマイレブンはサッカーを捨てた負け犬というわけだ」

「…だったらなんで雷雷軒に来たの!おじさん、今でもサッカーが好きなんだよ。
 だから監督に会いに来たんだろ?だったらもう一度サッカーやろうよ!」

「何を言って…」

「やるぞ浮島、日曜の朝イナズマイレブンは河川敷に集合だ」

「響木…!集合って…」

「雷門中イレブンと練習試合だ。見せてやろうぜ、伝説を」

どうしてそこでやめるんだそこで!もっと熱くなれよ!(by松岡修造
サッカーを捨てたと言いながらも、今の雷門イレブンの活躍を聞いて何もせずにはいられなかった浮島。
まだ浮島のサッカーへの情熱は消えていないと見抜いた円堂達は、強引に次の日曜に練習試合をすることを決めてしまいます
そしてその日曜には、本当にかつてのイナズマイレブン達が全員集まってしまい…

「せ、生活指導の菅田先生!?あの人がイナズマイレブンだったなんて、大スクープですよ!?」

「駅前の紳士服店のご主人もいます!」

「理髪店の髪村さんも…」

「みんな雷門町で見たことある人達だわ…!?」

「お嬢様、今日は休暇をいただきます」

「え…?ば、場寅、あなたまで!?」

そんなイナズマイレブン達の姿を目にした秋達は、伝説の選手達が意外に地域に密着していたことに目を丸くしてしまいます
RPG風に言うなら、町の道具屋が伝説の戦士だったみたいなもんだから無理もないか(えー
しかしお嬢の執事までイナズマイレブンだったとは驚きですね、本当にどうでもいい脇役って感じだったのに…

「夢みたいだ…!イナズマイレブンとサッカーが出来るなんて!」

「(すかっ)うごっ!?だっはっは、参ったなこりゃ」

「(ぼこっ)おや…?すまん響木、クリアしようとしたんだが。ははは」

「やっぱしダメかぁー、まぁこんなもんだよな」

「…これじゃあ練習にもならんな」

「あ…?あ…?」

クズが…弱すぎて話にならん!!(えー
円堂達が期待に胸を躍らせて始まった練習試合。しかし、イナズマイレブンの実力は全盛期の見る影もないほど衰えていました
シュートを撃とうとすれば空振りしてすっ転び、インターセプトしようとすれば失敗してオウンゴール…
それも全力のプレーなら仕方ないことかもしれませんが、ヘラヘラ笑うだけでまるで必死さが感じられません
あまりにも情けないイナズマイレブンの姿に、その場にいる誰もが失望してしまいます

「何も得るものはないわね…この試合…」

「これで分かっただろ。伝説のイナズマイレブンは、もう存在しないんだ」

「…伝説なんて関係ないよ…!どうしていい加減なプレーをするのさ!?
 こんな魂の抜けたような試合して…おじさん達が大好きだったサッカーに対して、
 恥ずかしくないの!?」

「…」

懸命になることを忘れてしまった男たちに、とうとう我慢ならなくなった円堂は「恥を知れ貴様ら」と思いのたけをぶつけます
浮島もかつてはサッカーに青春を捧げた身…円堂のこの言葉はかなり耳に痛いことでしょう

「ファイアトルネェェェェドッ!!」

バッゴオオオオオン!!

そんな中、見事なまでの身のこなしからファイアトルネードをゴールへ叩き込んだ豪炎寺!人間業じゃねえええ!
さすがサッカーにかけては妥協を知らない男、今まさに妥協してばかりのイナズマイレブンとはまるで対照的です
浮島はそんな豪炎寺のスーパープレーに目を丸くするばかり…今のを見て少しは目が覚めたでしょうかね?

「…錆び付いちまってる…やっぱり諦めた時に終わっちまったんだ、俺のサッカーは…ははは…」

よ、余計やる気なくしやがった!!少しは頑張ろうって気は湧いてこないのか!
どうやら今の豪炎寺の動きについていけなかったのがショックだったようです。そんなのは必死になってから言えよ!

「…お前達ッ!!なんだそのザマは!!
 俺達は伝説のイナズマイレブンなんだ!
 そしてここにその伝説を夢に描いた子供達がいる!
 その思いに応えてやろうじゃないか、本当のイナズマイレブンとして!」

「ほ…本当の、イナズマイレブン…?」

そんなふがいない仲間達にとうとう響木監督の厳しい檄が飛ぶ!
「イナズマイレブンは大した奴らじゃない、イナズマイレブンは負け犬だ」
…浮島はしきりにそう語っていましたが、
本当のイナズマイレブンがそうでないことは、自分が誰よりもよく知っているはずです
何よりもサッカーが好きで、サッカーに全てを捧げた男達…それが自分達の本当の姿だったはずです

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
監督の檄に突き動かされて、ついに本来の自分達を取り戻したイナズマイレブン!やっと本気の戦いが見れるのか!
こうなると手がつけられません、見違えるような動きで雷門のパスワークを読み、インターセプトしたボールを前線に送る!
それを受けたFWはなんと必殺シュートの体勢に!円堂もすかさず熱血パンチで迎え撃ちます

「ふっ!クロス…ドライブッ!!」

「熱血パァァンチッ!!」

ドゴオオオオオオン!!

 

「な…っ!!」

ク、クロスドライブつええええええええ!!
なんと熱血パンチをやすやすと弾き返してゴールに突き刺さる!合体技でもないのになんという破壊力!
これでは爆裂パンチを使う暇もなかったでしょう、熱血パンチがまるで通用しなかったシュートはこれが初めて…
さすが伝説のFWは違うと言わざるを得ません

「ドラゴンッ!クラァァァッシュ!!」

「見せてやろう、これが…元祖ゴッドハンドだッ!!」

ドババチイイイイイ!!

攻撃も本気なら守備も本気!響木監督も本来の実力を見せつけ、染岡のドラゴンクラッシュをたやすく受け止める!
もはや試合の流れは完全にイナズマイレブンに傾いています

「すっげえ…!やっぱ元祖はすげえや!」

「さあ浮島!見せてやれいッ!!」

「備流田ァァァァァッ!!」

「おおぉぉぉぉぉっ!!」

「炎のォッ!!風見鶏ィィッ!!」

ドギャバッゴオオオオオオン!!



ぎええええなんか凄い技キター!!浮島&備流田の恐るべきパワーを持つ合体シュート!
さすがの円堂もまるで反応が間に合わず、あっさりとゴールを奪われてしまいます

「す、すげえ…!なんだ今の技…!?タ、タイム!タイムお願いします!」

今の炎の風見鶏を見て、ぜひとも自分達も習得したいと考えた円堂。
さっそく仲間を集めると、あーだこーだと技の撃ち方について議論を始めます。でも強い技って言うなら
少しでいいからさっきのクロスドライブも思い出してあげてください…(えー

「今日はお手本が目の前にある!絶対にモノにしようぜ!」

「なんで話に加わらない?」

「俺は控えだし…必殺技には絡めないから。影も薄いし…」

そんな中、「みんな盛り上がってんなー」と一人ベンチでぼけーっと座っていた影野。そんな影野に浮島が話しかけてきて…
というかさっきから思ってましたがお前ら顔そっくりすぎだろ!!
孫か!?影野は浮島の孫なのか!?しかしこれだけ似てるのに、2人はまったくの赤の他人だそうです。どういうことなの…

「俺も最初は控えだった」

「えっ…そうなんですか?」

「サッカーはピッチの11人だけで戦っているんじゃない、いつでも出られるように準備をしておくんだ。
 体も心もな、いつか必ず存在を示す時が来る」

「お前みたいな時期が俺にもありました」と影野に控え選手の心構えを教えてやる浮島。
控えとはいえ秋葉名戸戦の目金みたいに、勝敗を左右する時が来るかもしれませんもんね

「スピードとジャンプ力…うん、この技には風丸が適任だ!もう一人は豪炎寺だな!」

色々と話し合った結果、炎の風見鶏は風丸と豪炎寺の組み合わせでやってみることにします
というか豪炎寺は、ドラゴントルネードに始まりイナズマおとし、イナズマ1号、イナズマ1号おとし、炎の風見鶏と
全ての合体技を担当しなきゃいけないなんて…これ以上酷使したら豪炎寺こわれちゃう!らめぇ!(えー

「うわっ!?」

「くう…!」

そして試合を再開し、見よう見まねで炎の風見鶏を試そうとする豪炎寺たち。しかし、やはりそう簡単に撃てるシュートではありません
よほど2人の息が合っていないと出来ないようで、何度試しても失敗ばかりが続いてしまいます

「浮島、もう一度見せてやるか!」

「ああ…!しっかりとな!」

「炎のォッ!!風見鶏ィィッ!!」

ドギャバッゴオオオオオオン!!

手本の意味を込めて再び炎の風見鶏を放った浮島達!しかし円堂とて、2度も続けてこの技にゴールを許すわけにはいきません
伝家の宝刀ゴッドハンドでこの技を迎え撃つ!

「ゴッドハンドォォォォッ!!ぐぐ…!く…!?」

 

グワシャアアアアン!!

「ぐああああーっ!」

ゴッドハンドをぶっ壊しやがったー!!マジかよこれー!
ここまで強い技なのかよ炎の風見鶏!あの皇帝ペンギン2号にすら匹敵する破壊力とは恐れ入りました
確かにこれは喉から手が出るほど欲しい必殺技。さっきのクロスドライブの存在が霞んじゃうのも仕方ない:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「はっ…!?そうか…!この技の鍵は2人の距離だよ!
 2人がボールを中心に、同じ距離・同じスピードで合わせないとダメなんだ!」

その時、じっと試合を観察していた影野がこの技のキーポイントを発見!なるほど同じ距離と同じスピードで合わせればいいんだな!
ってそれすんごい当たり前なこと言ってないか?:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  そのスピードを合わせるのができなくて苦労してるんでは…



「なるほど!」

「そういうことか!」

「よく気がついたな!」

なんでお前ら「すげえ全然気づかなかったぜ!」って反応なんですか!(えー
雷門の中でも、知的な風丸や豪炎寺までこんなアホの子だったなんて…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ほう…気がついたか…!」

「今だ!!」

「行くぞ!」

「来いっ!」

「炎のォッ!!風見鶏ィィッ!!」

ドギャバッゴオオオオオオン!!

「や…やった!!」

「見事だ…!」



あのわけわからん説明だけで習得しやがったああああ!こいつらのプレーは理屈を超えてますよ!
まあ理屈無視なんてのは今さらすぎる話ですが:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「あの子達なら…伝説なんかじゃない、本当のイナズマイレブンに
 なってくれるかもしれないな」

「ああ…!」

「さあ!次はいよいよ全国大会だぞ!」

「「「「「おおぉぉぉぉぉ!!」」」」」

そんな無限の可能性を秘めた円堂たちを、微笑ましく見守る浮島たち。
これにて練習試合は終了し、円堂たちは次に控える全国大会への闘志を燃やすのでした。次回に続く!





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