■あにゃまる探偵キルミンずぅ 第7話 「神浜峠でゾウを見た!?」
 

「ねえリコ〜、私のシュシュ知らない?」

「知らな〜い…」

「もぉ〜…これじゃどこに何があるのか分かんないよぉ…リコも起きて一緒に探してよぉ!」

「む〜なんで私がぁ…?」

「だってこんなに散らかしたのはリコでしょ!」

冒頭の場面、何やら部屋で探しものをしているリムは、きったない部屋にうんざりしながら辺りをうろうろしていました
どうやらリコとリムは2人で共同の部屋を使ってるようですが、リコがすぐに部屋を散らかしまくって片付けをしないので、
リムの物までどこにあるのか分からなくなってしまったようです

「あっ!?あ、あああ…!こ、これ…私の宝物…大事なアルバムなのに…」

「あ、あはは…そ、それねぇ、爪とぎにちょうどよくってぇ」

って、その時リムが見つけたのは、リコにズタズタにされた大事なアルバム!
探しものが見つからないうえに宝物までキズモノに!これにはとうとうリムも
「お前ふざけんな」と堪忍袋の緒が切れてしまいます
というかアルバムで爪とぎしてるリコの
上の人(ぼうし)の表情やばすぎ
どんだけ快感を感じてるんですかリコは!
爪とぎってのはそれほどまでに気持ちいいのか…

「う、うう、ううううう…!」

「ま、まぁまぁまぁ、そんなに怒んなくても…」

「リコのバカァァァァッ!!」

「バ、バカとは何よバカとは!」

「リコはいっつもそうじゃない!私のものを勝手に使って、
 壊したりなくしちゃったりしちゃうんだから!」

「そ、そんな事言うんだ!?」

「だって本当のことだもん!」

とうとう怒りをあらわにしてメチャクチャに怒鳴り始めたリム!リコに大事なものを台無しにされるのはこれが初めてじゃないようで、
今までやられた分も合わせてこれほど切れてしまったようです

「だったら言わせてもらうけど、リムだって私の鉛筆ガリガリかじったことあるじゃない!」



ゲェー!!どっちもどっち!?なんとリムにも「ウメーウメー」とリコの鉛筆をむさぼり食ったという過去が!
それにしてもまた
上の人の恍惚の表情ときたら… さっきの爪とぎ中のリコに輪をかけてメロメロになってるよ!
鉛筆ってやつはそんなに美味いのか…というかキルミンしてるとはいえ、こんなもん食って腹は壊さないんだろうか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「そ、そっ…それは自分のと間違えただけで…しかもたった1回だけのことでしょ!」

「1回も100回も一緒ですぅー!!」

「一緒じゃなぁい!!」

「一緒ぉっ!!」

「「んむむむうううう〜!!」」

「ぷい!!」「ぷぷぷい!!」

そんなやり取りでもう完全に仲違いしてしまった2人!それからは「お前の顔すらも見たくねえ」と
意地でも顔を合わそうとせず
お互いに相当腹を立てているようです。そして二人はそのまま学校へ行くことになりますが…

「(ぱくぱく)」

「あのね、私の叔父さん真夜中の高速でチーターと競走したんだって!」

(むぐっ…!?)

「そういう話なら俺らも知ってる!うちのガソリンスタンドに来る運転手さんから聞いたんだけど、
 神浜峠でアフリカゾウを見たんだってさ!」

(あ…あいつらの仕業ねぇ!?)

ところがそんな学校では、各地で目撃されている牙組の噂が飛び交っていました
どうやら牙組は夜な夜な動物の姿に変身しては遊び歩いているようで、
それを耳にしたカノンは
「牙組たるんどる」とイライラが募るばかりです
どうでもいいけどこの小学校も給食じゃなくて弁当なんですね、
もはや給食は時代遅れなのだろうか…(えー

一方で同じ噂を聞いたケンとタマオは、そのゾウやチーターに興味を持ってリコ達と探しに行こうとしますが…

「なぁリコ、一緒に神浜峠に行ってくれよ!」

「なんで私が行かなきゃいけないのよ」

「まあそう言うなよぉ、動物ときたらキルミンだろ?」

「そうだなぁ…ま、しょうがないか」

「よーし!じゃあリムにも話して…」

「ダメ!リムと一緒はイヤ!」

「…な、なんで?」

「神浜樹海に出没する野生動物かぁ…確かにジャーナリスト心がくすぐられるけど」

「今ケンがリコさんを誘いに行っています、だから…」

「ちょっと待って!ケン君とリコも行くわけ!?」

「は、はい」

「…私、協力する!でもリコ達とは別行動にしましょ!私達が先に動物を見つけるのよ!」

「ぼ、僕とリムさんの2人だけでっ!?」

ところがリコ達を誘いに行ってみたものの、どちらも
「リコ(リム)と一緒だなんて虫唾が走るぜ」
不快感をむき出しにするばかり…ケンはそんなリコの態度に戸惑いを隠せません
しかしタマオはリムとの2人旅に思いを馳せて
一人だけ大興奮です  それでいいのかタマオー!!

「聞いてるのケン!ずぇぇぇったい弱虫ウサギとタマオには負けられないんだからね!」

「はいはい分かってます…でもさ、何が原因でお前らケンカしてんの?」

「余計なことは聞かなくていいの!」

「バカにゃんこには先を越されたくないの!
 新聞部の私とタマオ君の力を合わせれば、負けるはずないわ!」

「も、もちろんです!」

「それにあっちはネコとネズミ、相性最悪だもんね!」

「た、確かに!」

(今の言葉って…逆に僕とリムさんの相性は最高ってことを言ってるんじゃ!!)

その日の放課後、さっそくゾウ達が目撃された場所へやってきた4人でしたが
リムとリコはお互いを
バカだの弱虫だのなじりまくりです。そんなリコの様子に少々呆れ気味のケン、
そしてやっぱり一人だけ盛り上がっているタマオ  またお前かー!!
なんかタマオすげえいいキャラしてんな…今までケンのオプション君くらいにしか思ってませんでしたが、
もしかしてこのアニメで一番笑いを取れるキャラかもしれません

「う〜ん…ここ広いんだねぇ」

「あ、ちょっと待ってください!ほら、これまでの目撃証言を総合すると…
 
ちょうどこの付近に出没する確率が高いんです!」

「ほんとだぁ!タマオ君って凄いね!」

「い、いやぁそんなぁ…!最高です!!」

この神浜樹海は手がかりなしにウロウロするにはあまりに広い場所…
「ここら一帯全部探すのかよー」と困ってしまうリムでしたが
こんなこともあろうかとタマオがハイテク機器を駆使して、ゾウ達の現れそうなポイントを華麗に割り出してくれました
やっぱりなにげにスペック高いなタマオ…リムも少なからず好意は持ってるみたいだし、
タマオとくっついたらこれ相当な玉の輿じゃなかろうか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「実にマナーがなってない…!」

「そうだな、ここに捨てていいのはゴミじゃなくて日頃のストレスだろ」

「ほんとほんと」

そしてタマオの読み通り、リム達の近くには牙組の地井くんと大造くんがうろついていました
何をしてるのかと思いきや、この神浜樹海を世界遺産に登録するための第一歩として、樹海のゴミ拾いを行っているようです
どうやらこの樹海は有名な観光地のようですが、こうしてゴミを平気で捨てていく観光客が後を絶たないようで…
まったくどいつもこいつも
少しはバカ丸を見習えと言いたいですな(えー
ライブオンは
一番どうしようもない人物のバカ丸でさえこうでしたからね、ほんとに登場人物みんないい奴らだった…

「はぁ…大造、お前今月何人落とせた?」

「…まだゼロ」

「よかった〜…!俺もゼロなんだよ…」

「女性のハートをものにするのって、口で言うほど簡単じゃないもんなぁ…」

そして2人ともナンパ作戦の方はまったく上手く行っていないようで、カノンママにうるさく言われるのを相当うんざりしていました
なんだかまるで
営業成績の上がらない新入社員が同期と飲んでる光景のようだ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
それにしても地井くんは牙組の中でも
明らかにぶっちぎりのイケメンだと思うんですが、
これだけの美形でも落とした女性がゼロだなんて、
よっぽどきもい性癖の持ち主なんでしょうか(えー
ちなみに大造くんはイケメンかどうか微妙なうえに、
例の生足くんかくんかをやらかしたド変態なので
もうほんとに頑張らないとゼロのままだと思う:;y=_ト ̄|○・∵. ターン



「ノルマがきつくってストレス溜まる一方だよ…そろそろ走りたくなってきた…早く夜にならないかなぁ」

「まだ明るいけど、そろそろ行くか?」

「そうだな…!」

2人が夜な夜なこの近辺を走り回っていたのは、日頃のナンパ活動で溜まったストレスを発散するためだったようです
うーん牙組は人間形態より、動物形態の方が本来の姿なのかなぁ。
ともかく今日も憂鬱すぎて日が暮れるのを待ってられないようで、2人は動物の姿になると気の向くまま走り回ることに…

「「さよなら…ストレス…!」」

パオオオオオーン!!ガオオオオオッ!!

「…!聞いたか!?行くぞ!」

「やっぱりゾウとチーターですよ!」

「どっちが先に証拠を掴むか勝負だよ!」

「望むところよ!」

ところが変身した2人の雄叫びはリコ達にも聞こえる結果に!「一緒に探すなんてごめんだぜ」とさっきから別行動を取っていたものの、
結局は同じ目標に向かって合流するハメになってしまったリコ達。そしてギャーギャーといがみ合いながら
キルミンに変身してゾウ達を追いかけ始めますが…

(ケン…かわいそうに、あんな連中と付き合ってるから変な変身が移っちゃったのね、
 やっぱり私が目覚めさせてあげないと…!)

って、そんなリコ達を遠巻きに眺めているのはカノン!どうやら牙組の2人を見張りにやってきたようです
ケンのキルミン姿をカノンが見たのはこれが初めてですが、
「あれなんか今日は変な変身してんなー」って
ずいぶん軽くスルーされてしまったな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「どうするパルス、中途半端なアニマリアンに捕まえられるはずはないけど」

「少し様子を見てみよう、彼らの能力値がどれくらいなのか知りたい」

「そんな悠長なことしてたら、私達がお母様に叱られちゃうわ」

「いざとなったら俺が行く、どうせ何もできはしないさ」

って、そんなカノンの傍らにはパルスの姿も!冷静にリコ達の能力を見極めるパルスかっけーなぁ
「いざとなったらいつでも止められる」みたいな余裕も、前回のけいこりんを止めたことからして納得できる話ですね
しかしパルスは、目の前にいる
中途半端なアニマリアン野郎達がリコ達だってことに気づいてるんだろうか…
気づいてるんだったら
「どうせあんなザコどもには何もできねーよ」って物言いは酷くないすかパルスさん:;y=_ト ̄|○・∵. ターン



「おっ先ー!!」

「あぁ!?待てリムゥッ!!」

ふにふにふに

「あ、あれ!?シャッター押せない!?」

さて、リコ達の中で真っ先に牙組に追いついたのはリム!素早く牙組の前に躍り出ると自前のカメラを構えますが、
なんと
肉球グローブがでかすぎるせいでシャッターが押せないという思いもしない事態が!
ア…アホくさーー!!キルミンしてるとこんな弊害があるのか!?正直キルミン使えねえなオイ!(えー
しかも不用意に真正面に回り込んだものだから、文字通り大造くんに蹴散らされるように吹き飛ばされてしまうリム!
さらに、倒れたリムへ向けて地井くんの追撃が…!

ガオオオオオオオッ!!

「あぁ!?」

「リム!ちぇぇぇぇい!!」

って、そんなリムのピンチを救ったのはなんとリコ!リムを襲おうとした地井くんを思い切り殴り倒すと、
「グラットンスウィフトでバラバラに引き裂いてやろうか」と鋭いツメ攻撃の乱れ撃ち!
さんざんリコに痛めつけられてしまった地井くんは、さっさと逃げ出すと大造くんと一緒に姿を消してしまうのでした
強いじゃないかリコ…今までリコのキルミンは何も取り柄がないと思ってましたが、
もしかして
戦闘力が高いというのが特徴だったりするんでしょうか、ナギサやリムは殴ったり蹴ったりして戦う性格じゃないし、
ケンは体が小さくなりすぎて戦闘どころじゃないし…がんばれリコ、お前がナンバーワンだ!(えー

「ストレス解消ですって!?女の一人も落とせないで…情けないったらありゃしない!
 こんな事ではアニマリアン革命の先が思いやられるわ!」

「「もうしわけありませんでしたー(棒読み)」」

「か、彼らも心を入れ替えたようですから、今回は大目に見てやってくれませんか…」

「…分かったわ。猶予は今回だけよ!私に見放されたくなかったら、
 2人ともナンバーワンを目指しなさいッ!!」

そして逃げ帰ってきたカノンの屋敷で、またもカノンママにどやしつけられてしまう牙組2人。
というか全然まったく反省してないようですが、
「しょうがないなー今回だけは許してあげる」って
意外と心が広いですねカノンママ(えー

「うーん、ゾウとチーターはどこ消えちゃったんだろ…」

「勝負は引き分けだね」

「ノーカウントだな」

「…ごめんね」

「わ、私の方こそごめんね…」

結局ゾウとチーターには一目会っただけで、樹海にぽつんと取り残されてしまったリコ達。
しかしさっきのピンチを救ったことでわだかまりもなくなったようで、改めて2人は仲直りするのでした。次回に続く


■あにゃまる探偵キルミンずぅ 第8話 「学園七不思議を暴け!?」
 

「う〜ん…何かいいスクープはないかなぁ」

「校内新聞の記事ですか?」

「そうなの…そろそろ取材しないと間に合わないのに、何にするか決まってないの」

「でも新聞部ってリム一人じゃないでしょ?他の部員は?」

「それが、みんなやる気なくって…幽霊部員ばっかりなんだよね」

前回初めて新聞部に所属してることが明らかになったリム。今回は、その校内新聞のことで頭を悩ませていました
新聞部にはリム以外にも何人か部員がいるのに、その全員が幽霊部員なのか…
きっと
軽い性格のナンパボーイとか、厚化粧のタカビー女とか、音楽オタクのメガネ男とか、素朴なヒッピーとか、
占い好きの電波少女とか、いつもトラブルを起こすピンボケ女とか、
そんな奴らばっかりで
「あんたら真面目にやらないとひどい目に遭わすよ!」って
いつも部長が切れてる
んだろうなぁ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「幽霊か…あ、そうだ!これなんかどうですか?カトレア学園七不思議!」

「”音楽室の肖像の目が光る”…?」

「”初代学園長の銅像が悲鳴を上げる”…」

「”理科室の動く骨格標本”…」

「”老婆の霊が映る鏡”…」

「”午前二時になると13段になる階段”…」

「”体育館で真夜中にボールの音がする”…」

「あれ、でも6つしかないよ?」

「ええ、実は7つめの不思議はよく分からないんですよ!」



と、そんなリムのために学園七不思議の話題を提供するタマオ!それにしても

「音楽室の肖像が…」
とか「理科室の人体模型が…」とか「13段の階段が…」とか「7つ目の不思議は謎のまま…」とか
恐ろしくベタな七不思議じゃねーか!そんな骨董品みたいな話題でみんな満足してくれるのか!?(えー

「面白そう!リム、今夜さっそく取材に行こうよ!」

「でも夜中に学校に行くなんて…それに、このカメラで暗い中ちゃんと取れるかな…」

「はっ!?そ、それなら僕も行きますよ!いいカメラ持ってますから!!」

「えっ、いいの!?」

そして前回あたりから
リムさん大好き小僧と化したタマオは、今日もまた「こいつはいい口実になるぜ!!」
七不思議の調査に同行の申し出を!ここまで好意丸出しだと逆にすがすがしいですね
というわけでリコ、リム、タマオの3人は、その日の夜遅くにこっそりと学校へ侵入しますが…

「はっ!?お、お前ら!?」

「ケン…こんな時間に職員室なんかで何やってたわけ?」

「はっ、もしかしてテストの問題を…!」

「お、お前らこそ何やってんだっつーの!!」

ところがそんな3人が学校で出くわしたのは、なんとネズミ姿で校内をうろついていたケン!こんな夜中に何をやってるのかと思いきや、

「明日は追試なんだよーいい点取らなきゃ破滅なんだよー」
と、追試の問題を盗み出すためにこっそり侵入していたようです
それにしても
若くて美人でミニスカで声が広橋涼な先生と2人きりで追試だなんて
ご褒美以外の何物でもないよ!俺なら何度でも受けたいよ!(えー

「ふーん、七不思議ねぇ…あっ!そういえば俺さっき見た!時計塔の屋根に怪しいやつがいたんだよ!」

「え!?本当に!?詳しくお話を聞かせてください!」

「えっ、イ、インタビュー!?なんか緊張すんなぁ…」

「時計塔というのは確かですか!?」

「は、はい確かっす!人間みたいな、ゴリラみたいな…とにかくあれは絶対普通の人間じゃなかったっす!」

「もしかして…時計塔の怪人…?」

ところがさっきから校内をうろついていたケンは、時計塔の屋上に謎の怪人が昇っているのを見かけたと…
そんな話を聞いているうちに
「時計塔の怪人…そういえば聞いたことがある!」と反応したのはタマオ!
なるほどタマオはテリーマンポジションなのか…変身できなくても十分キャラ立ってますなぁ

「実は昨夜、7つ目の不思議らしい話を見つけたんです。
 学園の時計塔には怪人が住み着いていて、月夜の深夜12時ごろにしか現れないとか…」

「素敵ぃ!オペラ座の怪人みたい!」

「よしケン、案内して!」

「えぇ!?やだよこえーもん!」

時計塔の怪人…今度はさっきまでの7不思議のようなゴシップくさい内容ではなく、どうも少し信憑性のありそうな話ですね
それにしても
夜中の2時に13段になる階段」やら夜中の12時に現れる怪人」やら
実際今も
夜11時をまわってるのに平然と出歩くリコ達とか、今時の小学生は夜更かししすぎだろ!!(えー
俺が小学生の時は
夜9時にはぐーすか寝てるのが普通だったんだが…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ケン君!そんなこと言ってる場合じゃないの!これはジャーナリストとしての使命なのよ!」

「し、知らねーよそんな…ぐぉ!?」

「ケン!頼むよリムさんのためなんだ!でないと…バラすよ」

ゲェー!?いつまでも「行きたくねぇ行きたくねぇ」とごねるケンに対して、「リムさんに逆らうとはいい度胸だ」
すさまじい殺気を放つタマオ!圧倒的なオーラでケンを屈服させると、時計塔への同行を決めさせてしまいます。タ…タマオつええー!!

「うーん…変わったところはないみたいですねぇ」

「なんにもないじゃない!ケン、どういうことよ!」

「知るかよ、どっか行っちまったんだろ!もう帰ろうぜぇ…」

「ダメよっ!!手ぶらで帰れるものですか!ずぇぇぇったい探し出すのよ!!
 このカメラにかけてぇぇぇっ!!」

「な…なんかリム、キャラ違わねえ…?」

「…カメラ持つとたまにね…」

「リムさん…素敵だ!!」

もうタマオが何かやるたびに笑ってしまう  なんて面白い奴なんだタマオ
怪人を確かめに時計塔にやってきた4人でしたが、結局そこにはなんの手がかりもありませんでした
「怪人なんていいからもう帰りたい」と漏らすケン、「どんな手を使っても探し出してやる」と燃えているリム、
そしてリムのことしか頭にないタマオ  少し自重してくださいよ!
それにしても、リムがそれぐらいカメラに愛着があるってことは…もしかして前回ズタズタにされた「宝物のアルバム」には、
リムが今まで撮った写真でも保管してあったんでしょうか。だから台無しにされて怒ったのかな

「そうだ!どうせなら他の7不思議も調べませんか?」

「あ、それいいかも!」

「じゃあ2人ずつ分かれましょう!僕はリムさんと!!」

「えぇ!?私こんな弱虫ネズミとなんて嫌なんだけど!」

「なんだとぉ!?こっちだってお前みたいな化け猫お断りだ!」

「なにをぉーっ!?」

「ちょっとちょっとケンカはダメ!じゃあ私がケン君と、リコはタマオ君と!それでいいでしょ?」

「(ずがーん)」

タ…タマオーー!!(泣)なんてこと!どうにかしてリムさんと2人きりになってやると二手に分かれることを提案したものの、
そんな提案のせいで結局は
リムと別チームに分けられてしまう結果に!これこそ策士策に溺れるというやつか…
それにしても、二手に分かれるならてっきり
リコ&リムケン&タマオと分けられるかと思いましたが
これはまたずいぶん珍しい組み合わせになりましたね。今まで全然絡みのない者同士でくっついたので、どんな会話をするのか楽しみです

ガダガダガダァァン!!

「ひゃい!?で、で、でたぁ!?」

「(ケロッと)ただの風ですよ」

「あ、あはは…」

というわけで音楽室を目指して真っ暗な校舎を進むリコ&タマオ。外からの突風で窓ガラスがガタガタ音を出し、激しくキョドってしまうリコですが
我らのタマオ様は微塵も動じておりません  なんていう度胸してやがる!
かくして、半泣きのリコをタマオが
「よしよし」となだめながら先を進むという、なんとも予想外な結果に…頼りがいあるなぁタマオ
さっきから
「暗いよ恐いよ帰りたいよー」と連呼していた小心者のケンが相手では、こんなリコの姿は絶対拝めなかったことでしょう
タマオ×リコこいつは意外にアリだな…  お互いの凸凹な部分が噛み合ってるつーかなんつーか

「しかし怪人と言っても、オペラ座の怪人とは違うと思いますけど…どんな怪人なんだろう?」

「ねえそれ、オペラ座のなんとかってのはなんなの?」

「フランスの古い小説ですよ、幽霊が出るという噂のある、劇場の物語なんですけど…
 幽霊の正体は、劇場の地下に隠れ住んでいる仮面を被った醜い男なんです」

「でね、その怪人は姿を見せずに、声だけで幽霊のフリをしているんだけど、
 ある日オペラ座の歌姫に叶わぬ恋をしてしまうの!すごくロマンチックで悲しいお話だと思わない!?」

とその時、なんとはなしにオペラ座の怪人の話を始めたタマオでしたが、
なんとその頃
遠く離れたリムもまったく同じ話をケンにしている最中!こ、これは!?
以心伝心!?シンクロ!?2人とも発想の仕方がまったく同じってことですか!
これはリムとタマオって相当話が合いそうだなあ、さっき
リコとタマオは凸凹で噛み合うと言いましたが、
リムとタマオは凹凹同士でピッタリ重なるというかなんというか、どっちにしても相性のいい組み合わせな気がしますねぇ

「仮面…?あぁ〜プロレスラーなの!?」「いや、そういうことじゃなくて…」  

「なんだ、モテない引きこもり男の話かぁ」「あのね…」

しかしそんな説明を聞いたリコとケンの反応がなんとも的外れです、
プロレスラーとかなんぞ
仮面と聞いてプロレスラー思い浮かべるなんてあんたぐらいだよ!仮面と言われたら普通は

「仮面…?あぁ〜改造人間なの!?」

「仮面…?あぁ〜超古代の戦士なの!?」

「仮面…?あぁ〜この世アレルギーなの!?」

とかそういう反応をするもんなんじゃないのか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

キィィィ…

「ど、どれだっけ…目が光る絵って…」

「ベートーベンですよ!あの奥から2番目の…」

キラァァァン!!

「ほぉんぎゃああーっ!!ひひ、光った!光ったあああああーっ!!」

「確かに…不思議だぁ〜」

ついに音楽室へと到着した二人でしたが
タマオの動じなさは異常
なんと実際に肖像画の目がギラギラ光っているというのに、
「わっはっはこりゃ不思議だ」とまじまじ観察するという余裕ぶり!
まったくどれほど底が知れない男なんだタマオは…

「ねえリコさ…ほわあっ!?」

「ふぎゃああああ!?な、ななな、なに!?」

「い、いや、すみません、リコさんの目が光っていたものでつい…」

「わ、私の目が…?」

「そうか、ネコ化しているから!ネコの目というのは網膜の中に反射板があって、
 暗い中でもわずかな光を受けてそれを増幅できるんです!だから…
 そうかぁ!リコさん、あの絵をよく見てください!」

「…???」



タマオ様は本当に頭のいいお方(えー
その時、ネコ特有の暗闇で目が光るという性質をヒントに、肖像画の目が光っている原理を解明してしまったタマオ!
ネコの目がヒント…ううむ、そう言われてもよく分かりませんが、ともかくリコが肖像画をまじまじ見てみると…

「はっ!?目のところに画鋲が刺さってる!!」

く…くだらねええええーー!!
なんつーバカげた理由だこれー!!単に目のとこに画鋲刺したアホがいただけかよ!そんなん昼間でも丸見えだろ!(えー
まったく人騒がせにも程があるな…こんなイタズラをした奴は、
きっと教科書の偉人の顔にも
鼻毛とかヒゲとか書きまくってるに違いない:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

その後も次々と明らかになっていく七不思議の真実。
”悲鳴を上げる銅像”は
でかい穴ボコが空いてヒューゴーヒューゴー風の音が鳴っていただけ、
”鏡に映る老婆”は
単にモップが映ってただけと、アホらしすぎて記事にする気も起こりません(えー
そうこうしているうちに
「お前らいつまで夜遊びしてんの?」とナギサまでリコ達に合流し、一緒に調査を続けることになりますが…

ドガッシャアアアアアン!!

「ウウウ…!ウガオオオオーッ!!」

「な、何あれ!?」

「怪人!?」

「シャッターチャンス!追いましょう!」

ところがその時、校内をうろつくリコ達の前に現れた謎の怪人!こいつがさっきの時計塔の怪人なのか…!?
ケンの言っていた通りまるっきりゴリラのような風貌、さらに相当凶暴な性格をしているようで、
凄まじい奇声を上げながらメチャクチャに暴れ狂っております。や、やばいな…これは正直言って近づかない方が…

「あれが怪人…!?リコ、カメラお願い!」

「や、やめとけよおい!やばいぞ!」

「恐縮で〜す、今お時間よろしいですか?」

「ウウ…ウウ…」

「あなたはいつからこの学園にいるんですか?もしかして時計塔の…」

「ウウウ…ウウオオオオオオーッ!!」



き…きめえー!!なんだこいつは!?近くで見るとより一層やばいですよ!
怪人と言うよりはまるっきり怪物…しかも
カノンママや牙組は敵だけど愛嬌があって憎めないキャラなのに対して、
こいつは
恐ろしさや不気味さしか感じない心底やばそうな相手というか…次の瞬間何をされるかまったく予想がつきません
そしてリムのインタビューにもまるで耳を貸さないその怪物は、ついにその豪腕をリムへと思い切り叩きつけてしまう!

バシイイイイイッ!!

「パ…!?パルスさん!?」

「早く逃げてッ!!」

とその時、リムのピンチを救ったのはなんとパルス!猛烈な威力の怪物パンチを受け止めると、
怪物の腕を極めてリムが逃げるための時間稼ぎを!さすがパルスはムチャクチャ強いな…
しかしパルスがここに来たということは、やはりこの怪物もアニマリアンの一員なんでしょうか…?

「ウオオオオオーッ!!」

「お前は何者だ…!アニマリアンではないな…!」

って、ええ!?意外なことに、なんとこの怪物はアニマリアンとは別の存在!
確かに言われてみれば、アニマリアンの変身は
人間形態と動物形態にハッキリ分かれるのに対して
こいつは
ゴリラと人間が混じっている状態なような…言うなればキルミンに近い半獣形態と言ってもいいかもしれません
でもこの
超きもい怪物がきゃわいいキルミンと同じというのはあんまり考えたくないな…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

ガリイイイイッ!!

「ち…!やってくれたな…紛い物のくせに!!」

人間形態のまま怪物との戦いを繰り広げるパルスでしたが、爪で顔面に傷を負わされついに激昂!
容赦なく怪物を叩き潰すために動物形態へと変身しますが、初めてのお披露目となるその姿は…

「ライブチェンジ!!タテガミウルフ!!」(えー

タテガミウルフや!完全にこれタテガミウルフや!パルスはやっぱり狼のアニマリアンだったんですね
ライブチェンジした後もえらいかっこいいです、ライブオンのためにもパルスには頑張ってもらいたいところ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ガオオオアアアアッ!!」

「ウガッ!?ガアアアアーッ!?」

ドッシャアアアアアアアン!!

そして時計塔に登りながら
キングコングのような戦いを繰り広げる2匹でしたが、
ついには何十メートルという高さから突き落とされてしまった怪物!つーか死んだー!!
さすがの怪物もこの高さから落ちてはひとたまりもありません、少なくとも人間なら確実に死んでいる高さですが…



わらわら わらわら

「な、何なのあいつら…!?」

ところが怪物が落下して間もなく、妙な防護服を着た不気味な連中が次々とその場に出現!
パルスやカノンが塔の頂上で怪訝な表情をする中、そいつらは怪物を車に乗せてすぐに姿を消してしまいました
一体なんなんだこいつらは…リコやリム達はもちろん、パルスやカノン達ですら知らないまったく正体不明の連中です
ここに来てまさかの第三勢力の登場…謎が謎を呼ぶ展開で、この先どう転ぶか予想がつきませんね、次回に続く!


■あにゃまる探偵キルミンずぅ 第9話 「屋根裏の白い恐怖!?」
 

「というわけでネズミは昔から作物を荒らしたり、食べ物を盗んだり、伝染病を広げたりと
 人間にとって迷惑な存在、いわゆる害獣として知られていまーす」

「なんだよそれーっ!!」

べしっ

「あたっ!?」

「授業中は静かにねぇ?猪俣くん」

ある日の授業風景、リコ達は担任のルミコ先生から害獣と益獣について教えられているところでした
そんな害獣としての代表格はネズミ。ネズミと一心同体のケンとしては、
「ネズミは人類にとって最高に迷惑な存在なのだ」なんて話を聞いて
ついつい頭に血が昇ってしまいます。それにしてもルミコ先生のミニスカっぷりは
相変わらずとんでもねーな(えー
もうほんと超ギリギリの短さですよ!背の低い小学生相手にこんな格好してたら、生徒の目線からは
丸見えすぎるだろ…:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「一方でネズミの天敵のネコですが、こちらは人間にとって役に立つ動物、
 つまり益獣として可愛がられ、ペットとしても親しまれていますねぇ」

「やっぱりネコは偉いなぁ〜ネズミと違って」

「なにィ!?この野郎リコ!表出ろぉっ!!」

「なーによ!やる気!?」

そんな一方で益獣の代表格はネコ、それを聞いたリコは
「俺って偉いねェ〜」などと優越感に浸ってケンを煽りまくりです
そんなリコの挑発ですっかりブチ切れてしまったケンは…


(C)本宮ひろ志/集英社

「屋上へ行こうぜ…久しぶりに…
 きれちまったよ…」(えー

「はいはい、2人ともそんなに外に出たいなら…
 しばらくそこに立ってなさい!!」

怒りのサラリーマン金太郎と化してリコとのケンカをおっぱじめるケン、しかしそんな2人に叩き落とされたルミコ先生のカミナリ!
あえなく廊下に放り出された2人は、思う存分そこで反省させられてしまうのでした

「キルミン!!」

ブー!!

「のああーっ!!な…なんで…」

「気合が足りないんじゃないかなぁ、もっとこうキルミンッ!!みたいな」

そんなある日の放課後、我らのタマオ様は
リコとリムを一緒にはべらせながらリコ達の家で変身の特訓をしていました
なんという両手に花状態…タマオ様流石すぎる
やはり前回の七不思議調査で、リコとのフラグもすでに完璧ということなのか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「やっぱり僕のキルミンには何か異常があるんじゃ…ちょっとお2人のを見せてもらっていいですか?」

「はいっ」

「うーん…特に違いはありませんよねぇ…
 あの、博士のパソコンのデータをコピーさせていただいてもいいですか?一度じっくり調べてみたいので」

「それはいいけど…」

何度やってもまったく変身できないタマオ、もしかして変身アイテムがおかしいんじゃないかと調べてみますが、
アイテムの方には特に異常はないようです。となるとやっぱり
タマオ自身がレベル0ってことなのか…(えー
もはやタマオが変身できるようになるにはレベルアッパーを使うしか方法が:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「タマオ君、いらっしゃーい」

「あっ、お邪魔してます!」

「どーお、変身練習は?そろそろヒヨコくらいにはなれそう?」

「(ぐさっ)」

そんなタマオの前に現れて
天使のような笑顔で毒を吐くナギサ  な、なんてことを!
これは佐天に向かって
「そろそろレベル1くらいにはなれそう?」とか言ってるようなもんですよ!鬼だ、鬼がいる!(えー
しかし男一人で家に遊びにやってきたというのに、これほど3姉妹が和気あいあいと迎えてくれたり
このうえカノンが嫁候補だったり
タマオ様の人徳は凄まじすぎるな…もう完全にハーレム主人公なポジションじゃないですか

「はぁ〜あ…」

「おーい!タマオー!!」

「はい…?」

結局今日も変身のコツを掴めずトボトボと帰って行ったタマオ。しかしその途中、たまたま出会ったケンが声をかけてきました
何かと思ったら、近所の中華料理屋に住み着いていたネズミ達が急に姿を消してしまったとか…
まだその中華料理屋に一匹だけ残っていたネズミも、その体には何者かに負わされた傷が残っていたそうです
もはやネズミのことが他人事とは思えないケンは、そのネズミの失踪と傷害事件について調査をしたいようで…

「分かったよ、そのケガしたネズミが心配なんでしょ?」

「おお、事件の臭いがプンプンすんだろ!」

「それじゃリムさん達も誘って…」

「いいやダメだ!これはケンロックホームズの事件なんだから、あいつら抜きで解決するんだ!」

そんなケンの話を聞いて、
「へっへっへこいつはリムさんを誘ういい口実になるぜ」
すかさずリムとのお出かけを企むタマオでしたが、さっきリコと喧嘩をしたばかりのケンは
「あいつら姉妹には絶対言うな」と口止めをしてしまいます。まんまと目論みの外れてしまったタマオ…
しかし親友のケンの頼みとあって、打算抜きでも快く引き受けてあげることにします。さすがタマオ様は人格者やでぇ

「あ、そうだ!キルミンをちょっと見せてくれないかな?」

「ん?おお」

そしてさっきリコ達に見せてもらったように、ケンの変身アイテムにも何か違いはないかと見せてもらうタマオ。
研究熱心ですなぁ、しかし画面を開いてみても、やっぱりケンのアイテムもみんなと同じなんじゃ…?って



ぺかぺか ぺかぺか

「ん…?あれ?ひとつ光ってる…これは何を表してるんだろう…?」

ところがよくよく見てみれば、4つあるアイコンのうち
ハートのアイコンがピカピカ点滅していたケンのアイテム!
こ、これは…?さっきリコ達のアイテムにも同じアイコンがありましたが、こんな点滅はなかったのに…それもハートのアイコン…?
一体何を示したものなんでしょうか、他にも
葉っぱ、動物の足、水色の変なマークとアイコンが3つ並んでますが、
どれも何の意味があるのかさっぱりですな…どうやら思った以上にキルミンの変身は奥が深いみたいですね

「な、なんじゃこりゃ?」

「僕の作った発信機兼小型マイク!これでケンの居場所はすぐに分かるよ!」

「おぉ〜すげえじゃんタマオ!天才じゃねぇ!?」

「た、大したことないよぉ」

そして次の日、さっそく目的の中華料理屋にやってきてこっそり潜入調査を始めた2人。
店の中へはキルミンしたケンだけが通気口から入ることにしますが、
こんなこともあろうかとタマオは
発信機と通信機を兼ねたアイテムを自作していました。これで店の外からでもケンと連絡が取れるというわけですな
こんなステキアイテムを
手作りで簡単に用意するとか、マジでタマオ様天才だろ…
阿笠博士とコナンの役割を一人でこなしてるって感じですよ、すげーぜタマオ様

《どうケン、いた?》

「う〜ん…いねぇな〜…あれ?タマオの父ちゃんだ!カノンの母ちゃんもいるぞ!」

《え、パ、パパが?2人で何してるの?》

「カノンの母ちゃん、タマオの父ちゃんに何か食べさせてる…あ〜んってやって…」

「あ、あ〜んって…なんで!?」

ところがなんと、通気口をうろうろしていたケンが発見したのは、ネズミではなくタマオ父の不倫現場!!(えー
と…父さーーーん!!息子に一部始終が伝わっているとも知らずになんてことを!
これはタマオ一家家庭崩壊の予感!!
…というかまあ、またカノンママが計画遂行の一環で、タマオ父を接待してるだけみたいなんですけど:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「むぅ!?そこか!待てネズ公ーーッ!!」

「えっ!?や、やべえ!やべやべやべやべ!」

とその時、通気口を進む途中で料理屋の店員に見つかってしまったケン!
店側としては、ネズミなんて不潔な輩はなんとしても退治したいところです
店員から執拗に追いかけられてしまったケンは、無我夢中でネズミに変身すると店の中をメチャクチャに逃げ回ってしまいます

「ちゅっちゅっちゅっちゅー!!」

「あ、あれ?どうしたんだろう…ケン!応答せよ!ケン!」

「ケンがどうしたって?」

「ほあっ!?」

「私達に内緒で何やってるのかなぁ〜?」

「え、えーっと…」

突然ケンとの通信が途絶えて困惑するタマオ、
「応答せよ!応答せよ!」ってちょっと気分を出してかっこよく呼びかけを続けていると、
気がつけばタマオの背後にはなぜかリコとリムが!そして
「私達をハブるなんていい度胸じゃん」と問いつめられてしまい…
なんだかんだ言って、リコ達って結構タマオ達との仲間意識強いんですね
そしてタマオから全てを聞かされたリコとリムは、通信の途絶えたケンを追って店の中に侵入することにします

「おお〜!か、かわいいなお前ら!そうか、子供がいるから隠れてただけで、
 別に消えたんじゃなかったのかぁ!」

一方その頃、ネズミの姿で店の中を走り回るうちに、失踪したネズミ達を発見していたケン!
どうもネズミ達は生まれたての子供達を安全な場所で育てたかっただけのようで、失踪に関してはさほど深い意味はなかったようですね

「な〜んだ、これで事件解決じゃんかぁ!」

「ちゅちゅっ!ちゅううう!!」

「ん?どうした?」

「キッシャアアアアアアアッ!!」

「うわあああああっ!?な、な、なんだこりゃ!?
 なんでこんな奴がこんなとこにいるんだよぉ!!」



ゲェー!!なんでこんなところに大蛇!?
これで一件落着だと安心したのもつかの間、なんとケン達の前に世にも恐ろしい大蛇が登場!
どうやらケンが見つけたネズミが傷を負っていたのは、こいつに襲われたからのようですな…
こんなバケモノを子供達に近づかせたら、いとも簡単に全員おいしく食べられてしまいます
やむなくケンはネズミ達を守るために、必死に蛇の注意を引いて店中を逃げ回ることに…

《リムさん、そこの角を曲がった先に換気口があります!そこから天井裏に行けますよ!》

「了解!」

ケンがそんなピンチに陥っている頃、リコとリムはタマオのナビを受けながら店内を突っ走っていました
ケンのいる天井裏への換気口はもうすぐそこです、あとちょっとでケンと合流できる…というその時!

「う〜トイレトイレ」(えー

あいつはーー!!なんとリコ達の前で突然ドアが開いたかと思えば、姿を現したのは牙組の獅子山くん!
よりによって牙組と遭遇を…って、冷静に考えてみれば牙組とリコ達って敵対関係でもなんでもないですよね
牙組からするとリコ達は
「なんか中途半端なアニマリアン」という以外に何も思ってないというか…
だからこの場面もそれほどのピンチでは…

「んぅ!?ウ、ウサギ!?うおおおおメシ!!いただきまぁーす!!」

「ひゃああああああ!?」

「生肉ぅぅぅぅぅぅ!!」

とか思ってたら食われるー!!大ピンチじゃねーか!なんてこった!
なんと獅子山くんがバリバリの肉食系だったせいで、大好物の獲物として襲われてしまうリム!
そりゃライオンのアニマリアンだもんな…これがキリンさんの桐野くんとかだったらこんなことには:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ケン、どこ〜!?ケ〜ン!」

《リムさん、ケンはベランダに繋がる通気口から外に出たみたいです!》

「了解!…あっ、いた!」

そんな獅子山くんとの
命がけの鬼ごっこにさんざん付き合わされたあげく、やっとの思いでケンのいるフロアへとやってきた2人。
そこでケンの姿をすぐに発見したものの、ケンはいまだに白ヘビと対峙しながら猛攻に晒されている最中!
予想外にケンがとんでもない状況に陥っているのを見て、2人は真っ青になってしまいますが…

「キッシャアアアアアッ!!」

「な、何アレ!?」

「わわわ私、爬虫類はダメぇ!タマオ君どうしよう、ヘビがケン君を狙ってるよ!」

《ええ!?》

もはや袋小路に追い詰められて絶体絶命のケン!リムは恐怖にすくんでしまって動くこともできません
頼みのタマオ様も通信だけじゃどうすることもできませんが…そんな中で唯一ケンを救いに動いたのはリコ!
ケンを救いたい一心のリコは、無我夢中で飛び出すと果敢にもヘビの前に立ちはだかりますが…

なんでそこで変身すんねん!?キルミンのままで戦えばいいのに!
ネコになっちゃったら
かえって弱くなっちゃうじゃないですか!(えー  果たしてこんな姿でヘビを相手に太刀打ちできるのか…って

「ちゅっちゅっちゅっちゅー!(ずだだだだだ)」

「え!?ちょ、ちょっとケンまってぇ!!」

ええええええ!?なんとその時、ヘビを対峙するリコを
置き去りにして一目散に逃げ出したケン!
見殺し!?せっかく体を張って守ってくれたリコを見殺しにして逃げるだと!?こ…この腰抜けがー!!
と、言いたいところですが、いくらなんでもケンの様子が何かおかしいとしか…
今までヘビを相手にずっと戦っていたのに、リコが来た途端に逃げ出してリコの言葉にも耳を貸さないなんて…

(うう…もう、なによぉ…ネズミバカにしたこと、まだ怒ってんの…?)

「タマオ君、なんだかケン君の様子がおかしいの、私達から逃げたりして…」

《えっ…?ちょっと待ってください、今博士のデータを見てみます!何か分かるかも…》



《…うん?キルミン3原則…?》

逃げ出したケンを追ってリコ達もヘビとの戦いから離脱し、一応は危機を脱出した2人。しかしやはり気になるのはケンの様子…
そのことを相談されたタマオは、さっきリコ達の家でコピーしておいた博士のデータに目を通してみますが…

《えっと…?”第1条、キルミンを使って動物・人間などに危害を加えてはならない”
 ”第2条・むやみに人前で変身してはならない”
 ”第3条・完全変身した場合、99分以内に元に戻らなければならない”…?》

そんなデータの中でタマオの目を引いたのは、キルミンに関することで最も大事なことを記した3原則でした
それにしてもキルミンを使って動物に危害を加えてはならないとか、むやみに人前で変身してはならないとか
すでにもう壮絶に破られまくりで大丈夫かこの原則…(えー
しかし気になるのは、第3条の
完全に動物になった場合、99分以内に元に戻らなければならないという一文でしょうか
さっきのケンがリコ達の言葉にまったく反応しなかったことといい…もしかすると99分の制限時間を超えてしまったら、
人間の理性が完全に消え失せて、身も心も動物と化したままで生き続けることになってしまうのでは…?

《今が5時30分…ここに来たのは4時くらいだから…あぁ!?もうすぐ99分!?
 リムさん、早くケンにくしゃみをさせてくださいっ!!》

「えっ!?ど、どういうこと!?」

《とにかく早く元に戻らないと、大変なことになるかもしれないんです!》

そして気がついた時には、すでにケンの変身時間は99分ギリギリ!やはりさっきのケンがおかしかったのは、
タイムリミットが目前に迫っていたからなのか…ともかくケンをすぐにとっ捕まえて、くしゃみで元に戻したので事なきを得ましたが…
というかくしゃみで変身って、ケンはもう完全にランチさんだな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「えっ、キルミンにタイムリミット!?99分を過ぎるとどうなるの!?」

「それがまだ分からなくて…やっぱりキルミンには、まだまだ謎が多いみたいですねぇ…おっ?」

ぺかぺか ぺかぺか

「み、みっつ光ってる…?何が関係してるんだろう…?」

助けたネズミ達を連れてリコ達の家に戻ってきた一同は、ナギサも交えてキルミンについて話し合います
ところがタマオがケンの変身アイテムを手に取ってみると、なんと今度は
ハート、葉っぱ、水色のアイコン
3つのアイコンが点滅していました。なんでさっきよりも光ってるアイコンが増えたんだ…?
しかもそれが何を意味してるのかは、相変わらずさっぱり分かりません
そもそも水色のアイコンはこれが何の絵なのかもよく分からないんだが…

「あ、あのさ、ケン…ごめんね、ネコの方が偉いとかって…同じ動物なのに、そんなの関係ないよね…」

「えっ、いや…お、俺もその…悪かったよ、ついカッとなって…」


(C)ABC・東映アニメーション

あ…甘酸っぱぁー!!(えー

そしてネズミ達を優しい目で見つめながら、お互いに意地を張ってしまったことを謝る二人。
なんかもう両思いのオーラがすごいですな…ネズミを見守る2人の目が、まるで
「うふふあなた、私達の赤ちゃんとても可愛いわ」「そうだな、俺達の愛の結晶だ」とでも言ってるように見えるんだが:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
というわけで次回に続く





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