■そらのおとしもの 第10話 「天使の旋律(ことば)の向かう先」
《今子お嬢様!》
《近づかないで!私にはフィアンセが…この前の私はどうかしていたの!》
《そんな、お嬢様!僕と一緒に逃げましょう!》
《嬉しいわ…あなたのその言葉…でも、私にはどうすることもできない!》
《伯爵の力がなんだと言うんですか!全てを失っても生きていける!》
《ダメぇ!》
「(ぼりぼり)いいわね〜昼ドラって」
ある日の昼下がり、ポテチをぼりぼり食ってくつろぎながら、まったりと昼ドラを見ていたニンフ達。
そんな昼ドラの内容は、やっぱり不倫とかそんな感じのドロドロな恋愛もの。うーん前にも言いましたけど
「恋愛なんてくだらねえぜ」が心情のニンフは、一体なんでこんな番組が好きなんだよ:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
(私も…マスターと手を繋ぎたい…)
って、そんな昼ドラを一緒に見ていたイカロスは、手を握られて強引に迫られる女の人を見るうちに
「私もマスターとおてて繋ぎたい…(´・ω・`)」などという衝動に襲われてしまいます
しかし、いざ手を繋ごうとしてもなかなか自然にそんなタイミングは訪れないわけで…イカロスひたすら悶々とする気持ちを抱えてしまいます
しかし前回はなんの躊躇もなくぶっちゅうとキスをかましたのに、今回は手を握りたいのに躊躇しちゃうって
なんか色々と順番がメチャクチャだなイカロス:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「今年も文化祭の季節だね〜!」
「ぶんかさい?」
「学校のお祭りみたいなものかな、クラスや部活ごとにお店出したり、ステージで出し物出したりするんだよ!」
とかなんとか言ってるうちに、気がつくと目前に迫っていた智樹の学校の文化祭…いまや学校中がその準備で大忙しのようです
それにしても前々回は祭りで屋台登場、前回はピクニックで屋台登場、今回は文化祭で屋台登場って
どんだけ屋台が好きなんだこのアニメは!毎回毎回屋台ざんまいじゃねーか!
「な〜んだい?このみすぼらしい門構えは」
「くすくす、見てぇ義経お兄様、貧乏人のくせして一丁前に文化祭ですって。
火の起こし方も知らないサルに文化を表現できるのか、心配だわぁ」
「で、出たなぁ私立の奴ら!」
「なんなのあいつら?」
「お隣の私立・相模学院の生徒よ!この辺は田舎で生徒数が少ないから、
毎年合同で文化祭をやってるんだけど…」
ところがそんな智樹達の学校に、「お前らはこの相模学院にとってのモンキーなんだよジョジョ」と
とんでもなくイヤミなセレブ兄妹が出現!そはらによると、こいつらは文化祭を一緒に行う学校の生徒のようですが…
そういえば智樹達が暮らしてる地域って、超がつくほどのド田舎なんでしたっけね。生徒の数が少ないのも人口を考えたら当然か…
ちなみにこのイヤミ兄妹は鳳凰院月乃と鳳凰院キング義経という名前のようです。お兄ちゃんどういう名前だコレー!!
「なんだよ!じゃあお前らは今年の文化祭で何やるってんだ!
どうせ気取ったくっだらねーことでもやるんだろ!」
「そうねぇ、私達は…」
「フルオケの演奏なのだよ」
「ぶふっ!?だっははははは!聞いたかそはら、こいつらバカだぜ!」
「な、なに!?」
「だってよぉ、文化祭で風呂に入るつもりなんだぜぇ!銭湯行けってのばーかばーか!」
「それは風呂オケだ…!!」
「フルオケっていうのはフルオーケストラのことだよ!」
な、なんてこった!あの部長ですら真剣に突っ込むほどの大ボケをかますとは!(えー
いけ好かないキング義経達に突っかかっていった智樹ですが、フルオケの意味がさっぱり分からずに
とんでもない大恥を晒してしまいます。キング義経達をぎゃふんと言わせるどころか、これではますますバカにされる結果に…
「くすっ。フルオケも分からないなんて、貧乏人は本当かわいそう!」
「帰ろうかエブリワン、ここにいるとサルが伝染ってしまいそうだ。はっはっはっは!」
「く…くっそー!!こうなったら俺達も文化祭で何かやってやるぞ!」
「会長もカッチーンときちゃったわぁ。
生徒会長として、このまま引き下がるわけにはいかないわねぇ」
「えっ?」
(C)鳥山明/集英社
|
はじめてですよ…
このわたしをここまで
コケにしたおバカさん達は…(えー |
キング義経達のあまりにも横柄すぎる物言いに、とうとう智樹だけでなく会長までも怒り心頭!
やつらのフルオケを正面から叩き潰すために、こちらも音楽の出しものをすることにします
そして会長達が選んだものは、文化祭と言えば恒例のバンド演奏でした
|
|
べちん
べちん べちん
ぼええ〜〜ぼええ〜〜
くるくるどひゅーん
べんべんべぃーんべぃーん
「む…無理、このメンバーでバンド演奏なんて絶対無理…!」
が…無理っ…!たぶん無理…っていうか不可能…!(えー
とりあえず音楽室で練習を開始した一同でしたが、その演奏はもう目も当てられないボロクソな有り様!
タンバリンをぺちぺち叩くしかできないイカロス、最高に場違いなほら貝を吹きまくる部長、
ドラムのバチがスッポ抜けてあらぬ方向へ投げるそはら、かっこいいのは見た目だけで演奏はデタラメな会長と、
これで勝負を挑もうなんてあまりにも無謀すぎます。もはや恥の上塗りになるのは決定的ですが…
(マスターの手…どうしたらマスターに手を繋いでもらえるのかなぁ…
そうだ、いっぱい頑張ってマスターに誉めてもらえるようになったら…)
ピロンピロン♪ピロロロロロン♪
「ふぅ…」
「す、すっげーよニンフ!」
「あなたにそんな特技があったなんてねぇ!」
「これで曲の難しいところをフォローしてもらえば、
バンドの付け焼き刃感は消せるんじゃないか!」
ところがそんなダメ演奏が続く中で、誰もが感心する美しいキーボードの旋律を奏でるニンフ!
どうやらニンフだけは十分すぎるほどの演奏の腕を持っているようです、もうニンフのソロコンサートでいい気がしてきた:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
部長もこれなら他のメンバーのフォローも出来ると喜びますが、その前にお前のほら貝をなんとかしろと言いたい(えー
せっかく付け焼き刃感が消せたとしても、ほら貝の音で何もかもがブチ壊しですよ!
「よーしいいぞぉ!これで私立の奴らに目にもの見せてやれる!
頼りにしてるぞニンフ!(ぱしっ)」
「あっ…」
「ふ…ふん!別にバンドなんて興味ないけど、暇潰し程度なら付き合ってあげる!」
「…」
そんなニンフの腕前に感心した智樹は、思わずその手を取りながらニンフを褒めちぎってしまいます
しかしその光景は、まさしく今さっきイカロスが「頑張ってマスターに手を握ってもらいたい」と考えていた姿そのもの…
それをニンフに先にやられてしまい、イカロスはしょんぼりと落ち込んでしまうのでした
「くっくっくっ、ステージまでまだ時間がある…せっかくの文化祭だ、楽しまないとなぁ…う、うお!?」
「いらっしゃいませ、ご主人様…」
「な、なんでお前がいんだぁ!?」
「クラスの友達にどうしてもと頼まれたので…」
そしてとうとうやってきた文化祭当日、ライブまでの空き時間にスク水メイド喫茶へ遊びにきていた智樹。
しかしそこには、クラスメイトに頼まれて働いていたイカロスが…それにしてもアニメの中の季節って、明らかに衣替えした後の秋だよなぁ
店員みんなこんな格好なんて寒すぎて死ねると思うんだが…:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「あっ智ちゃん、いらっしゃーい!」
「そ、そはら!?」
「ほら注文するの!?しないの!?」
「えっ、あ、あの、ジュースを…」
「ふん!」
「ああ…いい…」
ところがそんなスク水メイド喫茶の店員には、そはらやニンフの姿も…
中でもツンツンすぎるニンフの接客はガチマゾ変態客にはずいぶん評判がいいようです。よくこんな仕事引き受けたなニンフ
それにしてもニンフの体ムチャクチャほっせえな…そのおかげでなんか頭が巨大に見えるし、
「ああ…いい…」って見とれてる連中の気持ちがいまいちよく分からない:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「あっ、見て見て智ちゃん!あっちでお化け屋敷やってるよ!(ぱしっ)」
「お、おい!」
「あっ…」
スク水メイド喫茶でのお手伝いタイムも終わり、智樹たち一行は好きなように文化祭をあちこち回り始めます
ところがお化け屋敷を見つけたそはらは、がしっと智樹の手を掴んでそのまま引っ張って行ってしまい…
ニンフに続いて今度はそはら、またしても他の女が智樹と手を繋ぐシーンを見せられてしまったイカロスは、
「ちくしょうなんで私だけ」とますます悶々としてしまうのでした
「何してるの?」
「展示コーナーだ。音楽対決以外にも、きちんと新大陸発見部の活動発表をしておこうと思ってな」
「ふ〜ん…そんなに空が飛びたい?」
「(ピク…)」
「空の上だって、いいことばかりじゃないわよ…?」
「だろうな…お前やイカロスを見ていれば分かる」
「…」
そんな中でニンフは、新大陸発見部の展示物を出している部長へちょっかいを出しに来ていました
相変わらず空の大陸に思いを馳せる部長でしたが、ニンフはそれを見て「空の大陸なんてロクなもんじゃねえよ」と忠告を…
うーん…ニンフはついこの間もマスターに相当ひどい目に遭わされてましたが、やはりあそこでの暮らしは辛いことばかりなのか…
バキイッ!
「ああうっ!」
「退屈だ、楽しませろ」
「そ、それでは歌でも歌いましょうか、それとも地上のダウナーどもを皆殺しにするとか…」
「つまらん。役立たずが…やはり廃棄するか」
「お、お待ちください!それだけは…!なんでもしますから!」
くすくす
くすくす
そんなニンフの脳裏に浮かぶ空での思い出、それはやはり性根の腐ったマスターにゴミのような扱いを受けた日々のことばかり…
毎日のように理不尽な暴行を受け、マスターの気分ひとつで廃棄される恐怖に怯え、
ひたすら機嫌を取ることだけに必死にならなければならない毎日でした
「お前、確か小鳥を飼っていたな?」
「は、はい!ご覧になりますか?」
ピィピィ、ピピピ…
「この子、こんなに小さな翼でシナプスに迷い込んでしまったみたいで…
すごく私に懐いているんです!」
「引きちぎれ」
「えっ…」
「おい、まさかマスターの命令が聞けないとでも?」
「い、いえ…そんな…」
ピィピィピィピィ
「…あ…う…」
ふ…ふざけるなー!!どんだけクズなんだよこの腐れマスターは!
ニンフが大事にしている小鳥を、自分の手で引きちぎって殺せとか!こんなことが許されてたまるか!
「引きちぎれ」と言われたニンフも、一瞬その言葉の意味が分からず頭が真っ白になってしまいます
しかし、このゴミ外道マスターは「やらなければお前が死ぬだけだ」と容赦ない脅しを続けてくるばかり…
たとえ土下座して許しを乞うたところで、このマスターは絶対に聞き入れてはくれないでしょう
この場を切り抜けるには、この愛くるしい小鳥を無惨に殺すしかないのか…そんな…そんなことが…
「はははははは!なかなか楽しめたぞ、廃棄処分は今度にしてやる!」
「は…はい…マスター…ありがとうございます…ありがとうございます…」
クソがぁああああああああああああ!!
今週2度もこの言葉を書くことになろうとは…誰かどうにかしてくれよこのクソにも劣る外道をよ!
ニンフ自身の手であまりにも不憫な最期を与えられてしまった小鳥…そして鮮血で手を真っ赤に染めたニンフは、
狂ったように笑うマスターに頭をガスガスと踏みつけられてしまいます
あまりに非道な仕打ちに号泣せずにはいられないニンフ、しかしそれでも「ありがとうございます、ありがとうございます」と
マスターに媚を売らなければ生きていくこともままならないという…ほんとこの天空大陸の倫理観はどうなってんだよ、腐りすぎだろ…
「…」
「おーいニンフ!はいこれ!」
「…なに?」
「この前約束しただろ、店が儲かったらなんでも好きな物を買ってやるってさ!
お前リンゴ飴食べたそうだっただろ?バンドでも頑張ってくれてるし、色々ありがとな!」
「えっ…」
(ありがとうって言葉は…私が言う言葉じゃなかったっけ…?)
ところがそんな辛い過去を思い出していたその時、リンゴ飴を持った智樹がとてとてニンフのところへやってきました
このリンゴ飴は、前回の智樹の屋台を手伝ったお礼だそうですが…なにげないこの風景も、ニンフにとってはずいぶん衝撃的だったようです
なにしろ「ありがとう」という言葉は、今まで自分がマスターに拷問のような思いをさせられるたびに
「今日はこのくらいにしてやる」「ありがとうございます、ありがとうございます」と、ズタボロになりながら媚びるためだけの言葉…
自分からマスターへは数え切れないほど言ったその言葉も、今まで他人から言われたことなんて一度もなかったんでしょう
今思えば、前回「今までどこ行ってたんだよ!心配しただろうが!」って智樹に言われた時も
そんな言葉をかけられたのは生まれて初めてだったせいで、あれだけ心を動かされてしまったんでしょうな
しかしこういう優しい事を言ってくれる人が本当に誰もいないとは…
あの新大陸に住んでる連中はみんな外道マスターと似たような性格してるってことか…一体どうなってんだよあの大陸は…
(ふ、ふん…ダウナーなんて、見下ろして踏み潰すだけの存在…少しくらい優しくされたって…)
ペロ…
「…あ…おいしい…」
「だろ?」
「うっ…うっうっ…うううっ…」
「え、え?えええ!?」
「あぁ!?智ちゃんったらニンフさん泣かせてる!またニンフさんに何かしたんでしょ!」
「桜井くんったら鬼畜〜!」
「ちょっ、お、俺は何も!!」
「べ、別にリンゴ飴ぐらいで懐柔されたりしないんだからね」と強がりながらリンゴ飴を口にするニンフでしたが、
空の生活では想像もつかなかった優しさを実感するうちに、とうとう涙をボロボロこぼして泣き出してしまいます
そんなニンフの姿を見て、イカロスはそっと歩み寄って頭に手を置いてやると…
「ニンフ…こっちの空は広いわ」
「はぁ…?な、何よそれ…!意味分かんない!」
空での暮らしは理不尽なマスターの言葉が全て、「少しでも俺の機嫌を損ねたら廃棄処分」という言葉に縛られ続けた地獄の生活でしたが、
この下界での暮らしは、ニンフを縛るものなど何もない自由な世界…ニンフと同じ境遇のイカロスはそれを伝えたいようですね
「け、結局俺のせいなのか!?」
「この飴がまずいのよ!」
「さっき美味しいって言ってたじゃねーか!!」
「うるさーい!!」
「まあまあみんな落ち着いて…そろそろ時間かしら?」
そんなイカロスの気持ちが伝わったのか分かりませんが、照れ隠しに「飴がまずすぎるせいで涙出てきた」と智樹に向かって怒鳴るニンフ。
会長はそんな光景を微笑ましく見守りますが、そうこうしているうちにとうとう音楽対決の時間がやってきてしまい…
《それではただいまより、合同文化祭メインステージ・音楽対決を開催します!》
ワアアアアアアアアア!!
《私立相模学院有志による、フルオーケストラの演奏です!》
デーン♪デーデーデーデデーン♪デーデデーデデデーン♪
そして溢れるほどの大観衆が詰めかけた体育館で、ついに始まった両校の音楽対決!
まず先に演奏を行ったのは私立の方から、この曲はドボルザークの新世界よりですね
この選曲には次大帝プロイス子も大変満足なさっているようです(えー
(ふふふ…どう?思い知ったかしら、貧乏人の皆さん)
「す、凄かったな、私立の演奏…」
「あーあ…また私立の奴らにバカにされるんだろうなぁ…」
「ううん、大丈夫!うちだって今年は桜井君たちがいるもの!」
「桜井くんならなんとかしてくれるわ!」
(C)井上雄彦./集英社
|
それでも智樹なら…
智樹ならきっと何とかしてくれる!!(えー |
なんと私立の演奏に圧倒されながらも、智樹ならきっと勝てると期待を込めるクラスメイト達!この智樹への信頼感は一体!?
てっきり「あの変態でバカでウスラトンカチの桜井じゃもう勝ち目ねーな…」とか言われると思ったら…:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
そういえばこの体育館に押し寄せた観客にしても、「がんばれ智坊ー!!」「わしらがついとるぞー!!」と
町中の爺さん婆さんが大量に駆けつけたくらいだしな…智樹はあれでもすごい人望のあるタイプなんですね
《続きまして、新大陸発見部によるバンド演奏を行います!》
「曲はァ!!チクチク・B・チックウウウウウウ!!」
ピロリロぶおお〜べちんピロぶおお〜
「気持ちのいいとこ飛び出てる♪僕たち君たち飛び出てる♪
神様が決めたことなの♪ピクピク震えて恐いよ♪優しくその手で触れてごらん♪」
(C)細井雄二./講談社
|
あ…?あ…? |
酷いにも程があるぞこの演奏!お…終わってやがる!
なんと智樹達のチクチクBチックは品性のカケラもないお下劣ソング!
しかも楽器の演奏もまったくのデタラメで目も当てられない状況です
これには智樹に期待していたクラスメイト達も(゜д゜)ポカーンと絶句。お前ら一体智樹の何に期待していたんだ:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
ピロリロぶおお〜べちんピロぶおお〜
「…」
「…」
そしてあまりの酷さに会長とそはらまでドン引きして硬直しております
そはらはともかくあの会長までが引くほどの酷さとは!もうこの世の終わりですよ!!(えー
しかしそんな中で、とても楽しそうにキーボードを弾くニンフが実に意外というか…こんな演奏でいいのかニンフ!?
これはあれでしょうか、マスターに受けた酷い仕打ちの数々に比べたら、
この程度の辱めなんざ屁でもないということでしょうか:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
ドゴワッシャアアアアアン!!
「智ちゃん…打ち合わせしてた曲と違うよねぇ」
「がが…す、すびばぜん、どうしてもやりたくて…」
そして曲の終了を待たずして、とうとう怒りの限界を超えたそはらの殺人チョップが炸裂!
何かおかしいと思ったらこれ全部智樹のアドリブだったのかよ!どうりで会長とそはらが指一本動かせずに硬直していると…
「はーっはっはっはっは!いやぁお疲れ様、ずいぶんと楽しませてもらったよ」
「貧乏人にふさわしいコミックバンドだったわねぇ」
「残念ながら僕達の圧勝のようだな、これに懲りたら貧乏人は貧乏人らしく…」
(C)高橋和希 スタジオ・ダイス/集英社・テレビ東京・NAS
|
「なに勘違いしているんだ?
まだオレのバトルフェイズは
終了してないぜ!!」(えー |
「悪いけど…今までのは単なる余興だよ!!」
「な、なに…?」
「なんなの、あの余裕は…」
ところが勝ち誇るキング義経に対して、まだまだ「本番はこれからさ」と演奏を続ける気満々の智樹!
まだ次があるのか!?普通ならもうとっくにステージから引きずり下ろされて負けを宣告されてるレベルだと思うんだが:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
そして智樹の声に「待ってました」と応えるように、それぞれやる気に満ちた顔で楽器を構える4人!
中でも部長はほら貝からギターへと楽器チェンジ!な、なんと…こんなまともな楽器も演奏できたのか部長…(えー
「イカロス!!」
「あっ…」
そしてなんと、今度はボーカルまでも智樹からイカロスへとバトンタッチ!
楽器はタンバリンしかできないイカロスでしたが、どうやら歌ならバンドの秘密兵器となるほどの腕前を持っているようです
そしてマイクを渡す瞬間、ぴとっと智樹の手に触れることができて嬉しそうなイカロス。
あれだけ手を握りたい握りたいと考えていたのが、ようやく少し叶ってやる気も十分な感じです
「曲は…フォーリンダウン!」
ズダラララギュイイイーン!!
そんなイカロスの曲がスタートするのに合わせて、超絶的なドラム&ギターテクを披露する智樹達!う、うめえよこいつら!
ほんの数日前までどうしようもないヘタクソだった奴らがよくぞここまで…
中でも圧巻なのはやはり部長でしょうか、この人文化祭のためにほら貝の練習もやって、部活の展示物も全部一人で用意して、
ギターもこんな上手くなるまで練習してって、一体この数日どんな血みどろの努力をしてたんだ(えー
ドワアアアアアアアアアアア!!
「な……なっ……」
イッカッロス!!イッカッロス!!イッカッロス!!イッカッロス!!
そして曲が終わった頃には、観客からの大歓声が巻き起こり会場中から怒涛のイカロスコールが!
さすがのキング義経達も、イカロスの歌に圧倒されて完全に言葉を失っております
これだけの反応を見れば勝負の結果はもはや明白…この音楽対決は、こうしてめでたく智樹達の勝利で幕を閉じたのでした
「「「かんぱーい!!」」」
「見ました?私立の奴らのあの顔!」
「ええ、会長すっきりよぉ〜!」
「イカロスさんのおかげだね!」
「いえ、そんな…皆さんの演奏があったから、私は歌えたんです」
そんな音楽対決が終わり、新大陸発見部の部室でワイワイと打ち上げを始めた一同。
さっきの興奮がいまだに冷めやらぬ中、「あー勝利の美酒がうめー」と乾杯したジュースをガブガブ飲み始めますが…
「ところで智樹、後夜祭には行かないのか?」
「後夜祭?」
「ああ、カップルで手を繋いで行かないと会場に入れない決まりなんだって。俺には関係なし」
な、なんだとぉ!?カップルで入らなきゃ参加できない後夜祭!?そんなふざけたイベントがあるのか!
なんかアニメの文化祭って必ずこういう「彼女いない負け組プギャー」みたいなイベントがあるよな…(えー
実際にこんなイベントあったら、俺のような彼女いない男たちが暴動を起こすに決まって:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
|
いつもこうだ!
どんな文化祭でもモテない男は
地面にねじ伏せられる!
殺してやる!
お前らみたいなのが悪いんだよ!
彼女がいる奴は
みんなそうだろうがぁぁぁぁ!! |
(C)鎌池和馬/冬川基/アスキー・メディアワークス/PROJECT-RAILGUN |
あぁ…今になって初めて介旅の気持ちが心から理解できた気がする:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「それなら私が…「智ちゃん私…「あ、あのっ…」
って、智樹が「一緒に行ってくれる女がいない」と漏らした途端に、私が私がと同時に志願する3人!
なんてこった、そはらとイカロスはともかくニンフまで「カップルのためのイベント」に喜んで立候補するのか…
もう完全にハーレム状態じゃないですか!
「…?」
「あらあら桜井くん、モテモテねぇ〜」
「えっ、なんすか?」
しかしこれだけ言われても3人が自分を好きなことにまったく気づいてない智樹
あっはっは智樹は鈍感だなあなんて言うと思うかー!!とぼけるなー!!勝ち組モテ男が鈍感なポーズするなんて
真の負け組な俺らには一番腹が立つよ!(えー
ええい俺にシンクロトロンの能力があったら今すぐに最大出力でこいつらをまとめて消し炭に;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「ふふ…ねえ智ちゃん」
「…αを連れてってあげたら?」
「え、な、なんで!?」
「だって今回一番頑張ったのはαでしょ?」
「そうそう、ご褒美に一緒に行ってきたらどう?」
ところがイカロスがあまりに物欲しそうな顔をしていることに気づいたそはらとニンフは、
この場はイカロスに譲って後夜祭へ送り出してあげることにします
そんな風に「とっととイカロスと一緒に行って来い」と詰め寄られてキョトンとする智樹でしたが、
やがて気持ちの整理がついたのか、にっこり笑顔になるとイカロスと手を繋ぎながら後夜祭へ…
しかしこれだけ言われてイカロスと一緒に行くのを受け入れたってことは、
クソ鈍感な智樹もようやくイカロス達の気持ちに気づいたんでしょうか。まあ次回には確実に忘れてると思いますが(えー
そんな今回のエンディングは今までの話のNG集。どれも思わずクスッとくる映像ですが、
特に智樹が階段を転がってハリボテをなぎ倒すのには笑ってしまいました、この発想はなかったわ
ちなみにエンディング曲の「僕等のダイアリー」を熱唱しているのは、なぜか部長と会長のデュエットで
「キスの味はレモンパイ」「肌の香りラベンダー」とかモロに男女のカップルくさい歌詞であります。お、おいおいこれはつまり
智樹とイカロス以上に後夜祭で部長と会長はイチャイチャしまくったということか!?
なんということだ…なんでそっちの方の映像を映してくれなかったんだ!!(えー
智樹とイカロスよりそっちの方が気になるだろチクショォォォォォォォ次回に続く!
|