■とある科学の超電磁砲<レールガン>
第4話「都市伝説」
「これは、先輩の友達の彼氏が実際に遭遇したっていう話です…
ある蒸し暑い夏の夜、その彼氏さんが人気のない公園を通りがかった時のこと…
ひとり佇んでいた女の人に、駅までの道を聞かれたんです」
「「「…」」」
冒頭の場面、何やら真っ暗な場所で携帯の明かりだけを頼りに、怪談話を行っていたいつもの4人。
そういえば作中での季節は夏まっ盛り、怪談をやるにはもってこいの季節ですが…
「その彼氏さんが快く道順を説明していると、
どこか虚ろなその女の人がふわーっと手を上げて…突然がばぁっと!!」
「…!」
「が、がばっと…!?」
「(ごくっ…)」
「ブラウスを脱いだんです!!」
「…」
「…」
「…」
「ってぇ!全然まったく恐くないじゃん!!」
ところがせっかくの怪談話かと思いきや、「目の前で脱ぎ始めました」という単なる痴女の話をし始めた佐天!
それの一体どこが怪談だよ!目の前で裸になられたら嬉しいだけじゃないか!(えー
そして「それは怪談じゃなくて猥談じゃー!」と御坂が立ち上がった途端、4人が被っていた黒い風呂敷みたいな布がばさぁっと…
「せっかく雰囲気を作ったのに、そんな話ではねぇ」
「えぇー?実際遭遇したら恐くないですか?いきなり脱ぎ出す都市伝説・脱ぎ女!」
「都市伝説って言うより、それってただの変質者じゃないの!」
「じゃあじゃあ、こんな話はどうですか?」
って、ここファミレスの中じゃないですか!こんなところで風呂敷かぶって怪談やってたなんて、こいつらなんて迷惑な客なんだ:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
そして今度はパソコンを取り出して、脱ぎ女の他にも様々な都市伝説の噂が載ったサイトを紹介する初春。
なるほど都市伝説ね…これはどこかにコミックバーズの名前が載っててもおかしくないな:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「”風力発電のプロペラが逆回転する時、町に異変が起きる”!」
「”夕方4時44分に学区をまたいではいけない。幻の虚数学区に迷い込む”!」
「”使うだけで能力が上がる道具・レベルアッパー”!」
「は〜…そんなくだらないサイトを見るのはおよしなさいな」
「だいたい都市伝説なんて非科学的な話、ここは天下の学園都市よ?」
「もぉ、ロマンがないなぁ。”どんな能力も効かない能力を持つ男”とか
学園都市ならではって感じじゃないですかぁ!」
「んっふふふ!そんなムチャクチャな能力あるわけないですわ、ねえお姉さま」
「…どんな能力も…効かない能力…」
どれもこれも信憑性のない噂話ばっかりで、「もうやめようぜつまんねー」とすっかり呆れてしまう黒子。
御坂も黒子と同じような感覚で見ていたようですが、どんな能力も効かない男というフレーズを見て目の色が変わってしまいます
そう、間違いなくそのフレーズが指しているのは上条さん!まさか都市伝説にまでなっているとは…
御坂にとって上条さんは忘れたくても忘れられない存在、即座にふつふつと頭の中にその因縁が甦ってきてしまいます
「君かわいいねえ〜!ヒョーしかも常盤台じゃん!?」
「今から俺達と遊びに行かな〜い?」
「帰りは送ってやるから!いつ帰れるか分かんねーけど?ヒャハハハ!」
「…」
今からしばらく前のある夜、町の不良グループに囲まれてタチの悪いナンパを受けていた御坂。
こんなの御坂にとっては日常茶飯事、その気になれば2秒でこいつらを片づけて家路に着くことができますが、
この日はなんとなく不良たちの言葉を聞き流して、ぼんやり道行く人を眺めていました
「あ〜ん?なに見てんだコラァ!!」
「わっ、わ…!」
(…別に彼らが薄情ってわけじゃない、実際ここに割って入ってきても何かできるわけじゃないし、ケガをするだけだ)
それなりに道行く通行人は多く、みんなチラチラと御坂を助けようか迷っていたようなのですが…
結局は不良グループを恐れて、誰もが見ぬフリをしながら過ぎ去っていくばかりだったのです
まあ実際こういう時は自分で割って入るよりも、警察に通報を…って、そういや学園都市には警察がないんでしたっけか。
それじゃあどうしようもねーな(えー
御坂も「別に薄情ってわけじゃないし、しょうがない」と分かっているようですが…
(見ず知らずの人間のためにそんな事するやつがいたら、そいつはただのバカか…)
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「お〜いたいた〜!やあ連れがお世話になりましたぁ〜!」
(…?)
「ダメだろ勝手にはぐれちゃあ!じゃあども〜、あはっ、あははっ」
「誰あんた」
「おまっ!?上手く合わせろよ!
知り合いのフリしてこの場から連れ出す作戦が台無しだろ!!」
って、そんな御坂を助けに現れたのが初対面の上条さん!こういう時によくある知り合いのフリ作戦を使ったようですが、
「なに話しかけてきてるわけ?」と御坂自らがブチ壊しにしてしまいます。お前ハイスラでボコるわ…
「なんだぁテメーは!?舐めた真似しやがって!」
「あ、あ、はは、あはは…」
「なんか文句でもあんのかァ!?」
「ははは…え、えーっと…はぁ…ああそうだよ、恥ずかしくねーのかお前ら!!
こんな大勢で女の子一人を囲んで情けねえ!!」
で、出た!上条さんの超必殺技スーパー説教タイムや!(えー
あのあむちゃんに勝るとも劣らない超強力な上条さんの奥の手であります
これには御坂も「な、なんかこいつ凄いな…」と感心してしまっている様子。上条さんの説教を受けてしまったが最後、
誰もがネガティブハートにロックオンされて、上条さんの鉄拳でオープンハートされるという…:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
(へえ〜…)
「だいたい相手をよく見てみろよ!まだガキじゃねーか!」
(むかっ)
「さっきのやり取り見ただろ!年上に敬意を払わないガサツな態度!」
(むかむか)
「まだ反抗期も抜けてねーじゃん!そんなガキだぞ!俺はな、お前らみたいに
群れなきゃガキも相手に出来ないような奴らが一番むかつくんだよぉ!」
(むかむかむかむか)
「わ…私が一番むかつくのは…お前だアアアアアアアアア!!」
御坂の怒りが有頂天になった!この怒りはしばらくおさまる事を知らない(えー
ところがそんな説教の最中にガキガキガキと連呼されてしまい、とうとう怒りの電撃を放出してしまった御坂!
上条さんもろとも不良グループは一気に全滅!辺り一面を黒コゲにした御坂は「あー無駄な時間食った」と
かったるそうにその場を去ろうとしますが…
「ふん…!」
「…」
「…え…?」
ところが不良たちが全員倒れて気絶している中、たった一人無傷でその場に立っていたのは上条さん!
御坂にとって一番黒コゲにしてやろうと思いっきり電流をぶっ放した相手なだけに、この結果には驚きを隠せません
こんな馬の骨に自分の攻撃が防がれたなんて信じられない、
そもそもこの不良達に突っかかっていった事自体が信じられない…
わずかなやり取りで2度も御坂の常識をひっくり返した上条さんは、色々な意味で御坂にとって特別な人間になってしまったのでした
(なんであいつには私の電撃が効かないの…?まさか本当に都市伝説通り…)
佐天達との都市伝説話から数日後、コンビニに来ていた御坂は電撃大王を立ち読みしていました
なんだこのコンビニの品揃えは!?電撃大王置いてるなんて…そんなコンビニ見たことないよ:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
このコンビニこそ都市伝説だよ(えー
ちなみに御坂の趣味は立ち読みだそうで、特に月曜と水曜には必ずコンビニに立ち寄るそうです
御坂さんそうですよね!やっぱり月曜にはジャンプとヤンマガとスピリッツとプレボ読んで、水曜にはマガジンとサンデー読むのは
基本中の基本ですよね!(えー
(ありえない!私が本気出せばあんな奴…!今度会ったら絶対に…)
「目印とか何か覚えてないんですか?」
「目印か…目の前に横断歩道があったな…」
「うーん…横断歩道じゃあんまり目印とは…」
「あっ!?あんた!!」
って、噂をすれば上条さんが!コンビニを出た御坂が町をぶらぶらしていると、何やら女の人と話している上条さんと遭遇してしまいます
「んっ?おお、ビリビリ中学生!」
「ビリビリじゃないっ!御坂美琴!今日という今日は決着つけてやるんだから!」
「っていうことは、お前今ヒマなんだな?」
「時間ならたっぷりあるわ!」
「じゃあこの人の駐車場探すの手伝ってくんない?」
「はあ!?」
「いやあ…車を停めた駐車場がどこだか分からなくなってしまってね」
なんと上条さん、何をしているのかと思ったら、自分の車をどこに置いたか忘れてしまった人の相談に乗っていたようです
しかし上条さんもそうそうヒマじゃないようで、今さっきまで立ち読みしていたヒマ人の御坂に後を任せたいようですが…
ちなみにこの一緒にいる女の人は、残念美人とファンからは親しまれている木山春生(きやまはるみ)先生ですな
「俺、これから行かなきゃいけないところがあってさ」
「え、ちょっ…なんで!」
「お前ヒマなんだからいいだろ?」
「いいだろじゃねーっつの!!またテキトーにあしらおうったってそうは行かないわよ!」
「…」
「毎回毎回のらりくらり適当なことばっか言って!!」
(は〜…それにしても暑いなぁ…)
すごい剣幕でギャーギャー上条さんに食ってかかる御坂でしたが、2人のケンカを横で見ている木山先生はのん気なもんで、
「なんでもいいけどあちーなあ」とクソ暑い夏の気温にうだっていました。すると次の瞬間、
「よし脱ごう」といきなり服をポンポン脱ぎ出して下着姿に!ゲェーッ!?
「今日という今日はほん…!え!?」
「うわ!?」
「(ぬぎぬぎ)」
「な…な…何をしているんです…か!?」
「炎天下の中ずいぶん歩いたからねぇ、汗びっしょりだ」
脱ぎ女ってお前のことかよ!!マジですか木山先生!アホくさい都市伝説かと思ったのに!
というか残念な美人の木山先生ではありますが、とりあえずおっぱいは残念じゃないということがよく分かりました:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「な…何よこの人!!」
「い、いや俺もさっき知り合ったばっかりだし…!?
とっ…とにかく!シャツを着てくださぁいっ!!」
「きゃあああああーっ!!女の人が襲われてる!?」
「ええ!?あの男の人が脱がしたの!?」
「…!?ち、違う!!」
先生のブラウスを真っ赤になりながら差し出す上条さんでしたが、傍から見たらその様子は
上条さんが先生からブラウスを剥ぎ取ったかのような姿!「きゃー痴漢よー!!」と騒がれまくった上条さんは、
もはや弁解する間もなくその場から逃げ出してしまうのでした
「ご…誤解だアアアアアアアアアアアアア!!!」
「え!?ちょ、ちょっと!!」
「君、シャツを持って行かれるのは困るんだが…」
「あ、あぁ…!と、とにかく服着てください!見られてます、見られてますから!ほら早く!」
そして上条さんからシャツを渡されてしまい、逃げるに逃げられない御坂はそれから木山先生と行動を共にするハメに!
というか木山先生、自分でシャツ脱いどいて「あ、シャツ返してくれないと困るんすけど」って最初っから脱ぐなよ!
まったくこの人の頭の中は一体どうなっているんだか…
《それって脱ぎ女ですよぉ!写メ!写メをお願いします!》
《大丈夫ですか御坂さぁぁーん!》
《ちょ、ちょっとあなた達!?》
「あのねー…面白がって都市伝説に繋がないでよ、ちょっと変わってるけど普通の人間…」
「変わっているというのは私のことかな」
「だわわっ!?(ブツッ!)い、いえそんな、見も知らぬ人をつかまえて…!」
それからひとまず日陰で涼むことにした御坂と木山先生。電話で佐天達に相談してみても、面白がるだけでまったく頼りになりません
しかし木山先生とて脱ぎ出さなければ普通の人、とりあえず友好的に会話を進めようとする御坂でしたが…
「(コトッ)付き合ってもらうお礼だ」
「あっ、いただきます!…うあっつ!?」
(な…なんでホット!?しかもスープカレーって…)
なんと自販機で飲み物を買ってきてくれたかと思いきや、「やっぱ夏は爆熱スープカレーに限るぜ」と
わけの分からないホットドリンクを買ってきた木山先生。嫌がらせ!?嫌がらせですか!?
ちなみに「とある〜」シリーズに登場する飲み物は、このスープカレーの他にもいちごおでんやら黒豆サイダーやら
意味不明なトンデモドリンクばかりです。カツサンドドリンクとか一体どんなんだよ…
そして↓このツラで「ここは涼しくて生き返るなぁー」などと言い出した木山先生。
生き返るどころか頭の上に死兆星輝いてるよ!お前はもう死んでいる!(えー
「暑い時には温かい飲み物の方がいいのだよ。それにカレーのスパイスには疲労回復を促す物が含まれている」
「ま、まあ理屈は分かる気もしますが…気分的には冷たいものの方がいいかなー、なんて…」
「ふむ…?すまないね、研究ばかりしているせいか、理論的に考えるクセがついているものでな」
「研究って…学者さんなんですか?」
「大脳生理学、主にAIM拡散力場の研究をしているんだ。もう授業で習ったかい?」
「えーと…それって、能力者が無自覚で周囲に発散してる、微弱な力のことですよね?
ってことは、能力についてもお詳しいんですか?」
「何か知りたいことでも?」
「えーっと、その…どんな能力も効かない能力、なんてあるんでしょうか…?」
ふーむ…AIM拡散力場って言われてもよく分かりませんが、要は御坂や黒子のような能力者が常に放出しているオーラ的な何かの
研究をしているらしい木山先生。それを聞いた途端、真っ先に上条さんの能力について質問してるあたり、
御坂の頭の中は本当に上条さんだらけですな
「能力と言っても色々あるからなぁ…例えばどんな力が効かないんだ?」
「高レベルの電撃を受けてもなんともなかったり…」
「電撃か…例えば避雷針のようなものを発生させ、電撃を逸らせる能力とか?」
「そういうものとはまた違う感じなんですけど…」
とりあえず思いつくことを色々話してみる木山先生でしたが、残念ながらどうも今ひとつ的外れっぽい感じです
それにしても上条さんの話になった途端、急に指をもじもじし始めてうつむきながら喋り出した御坂が
どう見ても恋の悩みを相談してるようにしか見えません
どんな気持ち?ねえ今どんな気持ち?(えー
「それは君の知り合いか?」
「えっ!?い、いえ!都市伝説ですよぉ、都市伝説!ちょっと小耳に挟んだもので…」
「都市伝説か…最近の若い子でもそういう話をするのか」
「わーい!あっははは!(どでっ)わぁっ!?」
とその時、話の途中でいきなりやんちゃに辺りを走り回る子供が!アイスを手に持っていたその子供は、先生の傍でハデにすっ転んで
先生のスカートをアイスでべっちゃりと汚してしまいます
「あっ!?」
「ご、ごめんなさい!」
「ああ、気にする事はない。すぐに洗えば大丈夫だ」
短気な人間なら「オイどうしてくれんだクリーニング代よこせオラァ!」とブチ切れるところですが、さすがは先生、大人の対応です。
「何、気にする事は無い」と子供に優しく語りかけながらスカートに手を…って
「(ぬぎぬぎ)」
「!!!!!」
「だから脱ぐなってぇ!!」
「ふぇ?」
また躊躇なく脱ぎよったー!なんなんだあんたは!こんな幼い子供の前で下半身を晒すなんて…
この純真な子供が股間を抑えながら真っ赤になってしまったじゃないですか!こ、これは性の目覚め!?
この無頓着な先生のおかげで、幼い子供が大人の階段を登ってしまったのか…(えー
「お姉さま、まだ繋がらない…」
「脱ぎ女に襲われてるんですよぉ!」
「だからそんな与太話を…」
「佐天さん、脱ぎ女の情報がたくさん書かれたサイト、見つけましたよ!」
「どれどれ…ぬおおーっ!?白井さん…脱ぎ女に遭遇した人は
叫び声を最後に残して、連絡が取れなくなるって!」
「まぁーたそんなことを」
一方その頃、さっき電話を切られてからというもの、ちょっと御坂が心配な表情を浮かべていた黒子。
しかし佐天と初春は面白がって盛り上がるばかりで、わざとオーバーな話し方をしながら
黒子も脱ぎ女ワールドに引きずり込もうと企んでおります
「いいえ…もっと恐ろしいことが起きているのかも…」
「ど、どういう意味ですの?」
「脱ぎ女って…伝染するんです!!」
「どっへぇ!?それじゃあ御坂さんもあっちこっちで服を!!」
なんと、今度は「脱ぎ女は伝染病」とのホラ話を始めた佐天!初春もわざとらしいリアクションでそれを盛り上げております
しかし御坂がそんな痴女になったとしたら、黒子としては嬉しいんじゃないかな(えー
なんせ媚薬まで使って御坂を淫乱にしようとしたくらいだし…
「そ、そんな…!まさかお姉さまが…!いやあああああああああ!!
お姉さまおやめになってええあああああ!!ああ!!ああ!!
ああああああああ!!」
「…し、白井さん…?」
「初春ゥゥゥゥゥ!!呪いを解く方法を見つけなさい!!
すぐにィィィィィィ!!」
「あぁぁぁ!?そ、そんな本気にならないでください〜…!」
「ふぎんごあああああああああ!!」
分かりましたから落ち着いてください!なんてこと!予想に反してまさかの黒子大暴走!
要するに自分の前だけなら淫乱になって欲しいけど、大勢の前でやられると我慢ならないということでしょうか。
ともかく今まで脱ぎ女にまったく興味のなかった黒子も、一転してその情報に目の色を変えてしまうことに…
ぶおおおおおおお
「面倒をかけて申し訳ないね」
「まあ乗りかかった船ですよ」
一方その頃御坂は、トイレで木山先生のスカートを洗って、手洗い用乾燥機で乾かしていました
というか木山先生のトイレシーンが!トイレシーンが!ふぉおおおおおお!!
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と、興奮した人は残念、ただ便座に座っているだけでした:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン それでも十分色っぽいけどな…先生いいキャラだよなぁ
「はい、どうぞ」
「ありがとう…そうそう、あの彼にもお礼を言っておいてくれ。知り合いなのだろう?
途方に暮れていた私に声をかけてくれたのだよ」
「へーえ、あいつが…」
「いい子だな」
「お節介なだけですよ。カッコつけっていうか、だいたい声をかけておいて人に押し付けて
姿くらませるなんて、無責任です。なんていうか、人をあしらうのが上手いっていうか適当っていうか、
色々むかつくんですよ。いつだって自分が…」
「楽しそうだなぁ」
「へ?」
その時ちらっと上条さんの話題を出した木山先生でしたが、それに対する御坂の食いつきっぷりがすごいです
「あいつはあんなんでこんなんで、そのうえこうでああで」と、どれだけ話しても全然足りないような様子。
そんな御坂を見て、ついに木山先生も「お前上条さんのこと好きすぎだろ…」と突っ込みを…
「君はあれか、彼が好きなのか?」
「なっ…!何を!?」
「ほら、好きな相手には冷たくしてしまうという…昔流行った…ツン…ツン…?ツンダラ…?いや…ツンデレか?」
「っ…!!あ…ありえねーから!!」
先生に図星を突かれて思わず取り乱してしまった御坂、するとその時、御坂の電流が大暴走してトイレが停電を!
「あれ?なんか暗くなっちゃった」とのん気にトイレを出てきた木山先生は、御坂にぐいぐい背中を押されて
ようやく車を探しに出発するのでした
「色々とありがとう、それじゃ」
「お、お気をつけて〜」
その後、ついに自分の車を見つけて帰って行った木山先生。というかこぢんまりとした軽自動車にでも乗ってるかと思いきや、
バリバリのスポーツカーとはずいぶん意外な趣味ですね。ともかく御坂はこれでやっと厄介事から解放されることに…
(は〜…なんで私がこんなに疲れなきゃなんないのよ…つーか自分で停めた駐車場分からなくなるってどうよ…
全てはあいつのせいだ…今度会ったら絶対に…!)
「がああああーッ!!ぜ…全滅だ…重要なタンパク源が…
せっかく…せっかく2時間も並んだのに…」
「あ…あぁ!?」
って、噂をすれば上条さんその2!またしても偶然の遭遇ですか!御坂が「あの野郎今度会ったら…」って考えてる時は
絶対上条さんが現れる前フリみたいなもんですな。そしてどうやら上条さんは、スーパーのセール品で買ってきた卵を
転んだか何かで台無しにしてしまったようですが…
「さっきはよくも私を置いて逃げたわねぇ!?人に厄介ごと押し付けておいて、
自分はお買いものか!!」
「貧乏学生にとって、特売品を手に入れられるかどうかは死活問題なんだ!
常盤台のお嬢様には分かるまい!」
「こっちだって大変だったんだから!汚れたスカート脱ぎ出すわ、
しょうがないから洗ってあげるわ、あげくの果てにはツン…!!…って…はっ…!?」
「ツン…?」
「…う…うぁ…と、とにかく勝負しなさい勝負ぅっ!!」
「勝負勝負って…今までお前の全戦全敗じゃんか」
「う、うるさいっ!私だって一発も食らってないんだから負けてないわよ!」
御坂の可愛さが強烈すぎてやばい
これは可愛すぎるだろ!やはり御坂の魅力が最大限に発揮される時は、
上条さんとイチャイチャしてる時だな…ともかく今日もまた上条さんにぎゃーぎゃー因縁をつけて、
またしても恒例の痴話ゲンカを始めることになりますが…
「はー…分かったよ、それで気が済むってんなら…」
「相手になってやる」
「…!」
上条さんがイケメンすぎて吹いた
なんですかこのスーパー美形な上条さんは!あまりにもカッコよすぎるでしょう!?
もしかして御坂フィルターを通して見ると、上条さんはいつもこんな顔をしているんでしょうか。そりゃ惚れるのも仕方ないな(えー
ドガラピシャアアアアン!!
「ぬぅ…!」
「やっぱ電撃は効かないか…なら!」
そして人気のない川原にやってきた2人は、存分に痴話ゲンカバトルを開始!まずは挨拶代わりにライデインを唱えた御坂でしたが、
上条さんの幻想殺しの右腕・イマジンブレイカーのに前には、いつものようにあっさり打ち消されてしまいます
「え、な、なに…?」
うぞぞぞぞぞぞ
(C)冨樫義博/集英社
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「邪王炎殺剣!!」(えー |
「ちょっ!!お前、エモノ使うのはずるいんじゃない!?」
「能力で作ったものだもん。砂鉄が振動してチェーンソーみたいになってるから、
触れるとちょっと血が出たりするかもねぇ!」
「どう考えてもそれじゃ済まないと思うんですけど!?」
そんな上条さんを倒すために御坂が用意した新技・それは邪王炎殺砂鉄剣!
超高速で振動させた砂鉄で、あらゆるものを切り裂いてしまう高周波ブレードです
これに触れたが最後、ずんばらりと上条さんはたやすく両断されてしまうでしょう
殺す気マンマンで砂鉄剣を振り回す御坂を前に、上条さんは必死に逃げ回るしかできませんが…
(C)冨樫義博/集英社
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「剣よのびろーっ!!」(えー |
「なっ…!?剣が伸び…!!」
(入った…!かわせるタイミングじゃない!)
「ぐっ…く!!」
ヒュボボボボボボ!!
(…強制的に砂鉄に戻された!?でも…ここまでは予想通り!)
なんと変幻自在の砂鉄剣を、ムチのように伸ばして攻撃してきた御坂!避けられないと悟った上条さんは、
咄嗟に右手で受けてなんとか砂鉄剣を無効化します。しかし気分的には真剣白羽取りをやらされたようなもの、
心臓に悪い思いをした上条さんはヒーヒー息をついており、そのスキに御坂は次の攻撃へ移ることに…
パシイッ!!
「とったァッ!!」
それは飛び道具ではなく直接触れての電撃攻撃!砂鉄剣は上条さんの注意を逸らすための囮だったのです
あとはこのまま電流を流し込んでしまえば御坂の勝利、食らってくたばれ紅丸コレダー!!
しぃぃぃーん
(…!?で、電流が流れていかない!なんなのよこいつ!?)
しかし
なにもおこらなかった!!それもそのはず、御坂が掴んでいるのは上条さんの右手…
上条さんの意思に関わらず、どんな能力も打ち消す右手を握っていては、御坂の電流が流れていくはずもなかったのです
「…」
「わ…ひっ…!?」
そして残る左手で「何か知らんが作戦失敗ですね」とパンチの構えを取る上条さん!
上条さんの能力はあくまで防御専門、相手への攻撃はもっぱらこのパンチ攻撃ですが、
禁書目録でもあらゆる強敵を拳ひとつで粉砕してきた威力は保障つき…今や単なるかよわい女子中学生の御坂は、
そんな上条パンチを前にビクッと本気で固まってしまいます
「…え、えーっと…ぎゃああああー」
「う…うう…う?」
「ま、まいりましたー」
えええええー!?上条さんまさかのギブアップ!!涙目の御坂を殴るのが忍びなかった上条さんは、
お子様との怪獣ごっこみたいな演技を始めて自らダウンしてしまったのです
これで御坂が「やったー勝てたよー^^」と気分よく帰ってくれればいいんですが…
「ふ…ふ…ふ…ふざけんなァァッ!!死ねええええええ!!」
ドガラピシャアアアアアアン!!
帰ってくれるわけがなかったー!わざとらしいギブアップで完全に頭に来た御坂は、
今までの中でも最大級の電撃を撒き散らして、逃げまどう上条さんをドタドタ追いかけまわすことに!
「どわあああーっ!?お、おま…今の直撃してたら普通死ぬぞ!?」
「どうせ効かないんでしょうがああああ!!」
「効こうが効くまいが、そんな攻撃を躊躇なく仕掛けるってどーゆー神経だ!!」
「わ、私だって…今まで人に向けてこんな能力使ったことないわよ!!」
「なんで俺だけええええ!?」
「ちゃんと私の相手しろーっ!!」
「あはははは、つかまえてごらんなさい」
「うふふふふ、こいつめー」
いやぁ…こいつら仲いいよなぁ(えー
ぎゃーぎゃー怒鳴り合いながらも、お花畑で追いかけっこする恋人同士に見えなくもない:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
そんなわけで今日もドタバタで終わってしまった2人の痴話ゲンカ、またしても決着は次に持ち越しとなってしまうのでした
「あー疲れたー…あれ?黒子いないのか…」
そしてヘトヘトになって寮の部屋へと帰ってきた御坂。しかしなぜか黒子はその場におらず、部屋の灯りは落とされていました
「まあいいや着替えて寝よう」とパジャマに着替えるべく、いそいそと服を脱ぎ始める御坂でしたが…
「おねえざば…!」
「く、黒子?あんたどこに…ひえっ!?」
「いきなり服を脱ぎ出すなんて…!やはり脱ぎ女に呪われているのですねッ!!
さあ!お姉さまもお被りあそばせ!!」
「な…なんなのアンタ!?」
「脱ぎ女の呪いを解くためにはこうするしかないのです!んああああ…!
消えろ脱ぎ女アアアアアアア!!」
(C)あんど慶周/集英社
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いやあああああああああああ!! |
なんとベッドの下には、頭にパンツをかぶって究極変態仮面と化した黒子が!
どんな噂を聞いたんだか知りませんが、パンツをかぶるのが脱ぎ女の呪いを解く方法と思い込んでいるようです
木山先生に振り回され、上条さんと痴話ゲンカして、変態仮面に襲われ…御坂に心休まる暇はないのだろうか…次回に続く!
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