■ジュエルペット てぃんくる☆ 第25話「禁断の呪文にドッキ☆ドキ!」
「先生、アルマは…アルマは大丈夫でしょうか…?」
「具合はそう深刻ではないようだわ。少し休めば回復するでしょう」
「ああ、よかった…」
「アルマの魔法は強烈すぎるのじゃ…強い魔法を使うと体が負けてしまい、命を縮めてしまうのじゃ」
「でも本当びっくりしたわ!アルマが女の子だったなんて」
「ふん、別に隠してたわけじゃないわ。アルマは男の子の格好をしている方が、
強い気持ちでいられるからそうしているだけよ」
「こうして本当の姿…女の子でいる方が、ずっと心も体も休まっているはずですよ」
さて前回、体に無理をかけすぎたせいで気を失い、女の姿に戻ってしまったアルマ…
今回は先生達を呼んでアルマの介抱をしていたようで、容体が安定するとあかりが残って様子を見ることにします
それとアルマが男装をしてたのは、「男の姿の方が強気になれるから」という理由だったみたいですね
たぶん友達がいなくてずっと引き篭もってるから、強気にでもならないとやってられない気分だったんでしょう(えー
「…う…ん…」
「あっ、アルマ!気分はどう?」
「…あかり…?はっ!?」
「アルマ、あかりはもう知っています。アルマは女の子だと」
「…余計なことを…!」
「アルマ…あのね、聞きたいことがあって…私、アルマにそっくりな男の子を知ってるの。祐馬くんって言って…」
「えっ…!?い、今なんて言った!?祐馬を知ってるのか!?」
「えっ、う、うん、祐馬くんは私のクラスメイトだよ、学校でいつも一緒に勉強を…」
「祐馬は…祐馬は無事なのか!?元気なのか!?どんな奴だ!?」
「え、えっと、ちょっと無口で、でも運動神経がとってもよくって…」
そしてアルマが目を覚まして間もなく、祐馬のことを尋ねてみるあかりでしたが…
祐馬の名前を聞いた途端、今まで仏頂面だったアルマの態度がガラリと変わってしまいました
これは…アルマの名前を聞かされた祐馬の反応とまるで対照的ですね
どうもアルマにとって祐馬は相当に重要な相手らしく、根掘り葉掘りあかりから話を聞き出そうとしますが…
「あかり…君の記憶を見てもいいか…?」
「わ、私の記憶を…?」
「祐馬の顔が見たいんだ、お願いだ…!祐馬の記憶以外は覗かない、約束する!」
「う、うん…」
しかし話を聞いているだけではもどかしくなったアルマは、直接あかりの記憶から祐馬の姿を見たいと言い出しました
いやあ…祐馬以外の記憶は絶対に覗かないと言っていますが、
あかりの恥ずかしいシーンは大抵祐馬と一緒にいる時だから意味ないんじゃないかな…:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
そう、例えばうんこスカートを履きつつ祐馬の前でひっくり返ってパンツ丸見えになった醜態だとか
あれだけは見るなよ!いいか絶対に見るなよ!(えー
ぽわわわわわ
「…あぁ…想像してた通りだ…喋り方も、目の光も…」
「アルマ…?」
「祐馬は…私の双子の弟なんだ」
「えっ…!?」
「ジュエリーナ様のせいで…私達の母さんは永遠の眠りについた。
そして祐馬と私は、二度と会えないようにと呪いをかけられたんだ…!」
「ジュ、ジュエリーナ様が…そんな…」
「その呪いが…これだ!!」
「あ…!」
そして祐馬の姿を見られて穏やかな笑みを浮かべたアルマは、自分と祐馬の身の上について語り始めましたが…
やはりこの2人は双子の姉弟だったんですね。しかしジュエリーナ様のせいでママがくたばりましたやら
姉弟で二度と会えない呪いをかけられたやら、この物騒な話は一体…?
とにかく祐馬とアルマに共通していた腕のアザは、アルマ曰く「ジュエリーナ様の呪い」を表しているようで…
なんてことだ、これは赤き竜に選ばれた証かと思ったら地縛神の呪いを示していたのか…:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「私は…バッデストを見つけてやる…!」
「バ、バッデスト…!?それって禁じられた魔法を封じ込めたっていう、禁断の魔法書…」
「禁じられた魔法を操り、ジュエリーナ様を超える魔法使いになってみせる!
そして母さんを蘇らせ、祐馬と暮らすんだ!」
「アルマ…アルマには悪い魔法なんて似合わないよ、アルマは優しい気持ちを隠して…」
「綺麗事を言うな!!お前に私の何が分かる!!」
「…アルマの手、暖かかったよ。祐馬くんの笑顔と同じくらい…」
「帰れ…!!二度と顔を見せるな!!」
ああ…さっきは祐馬の話で穏やかな雰囲気になったというのに、呪いの話になるとアルマはみるみる憎悪を燃やし始めてしまいます
ついには「禁断の魔法を使ってでもジュエリーナをブッ潰す」と宣言し、
その禁断の魔法が集められた魔法書・バッデストを探すつもりのようで…あかりの静止もまるで聞いちゃくれません
そしてアルマは再び男の姿に変身すると、冷たい言葉であかりを追い返してしまうのでした
ぼこぼこ
ぼこぼこ
「あら?サラってば一体なんの実験してるの?」
「バッデストの秘密を研究しているのよ」
「ええええ!?禁断の魔法書を!?」
「ううっ…なんだか恐いにゃん…」
「ジュエルランドの歴史書を見ると、どの本にもおかしな空白があるでしょ?
サラはそこに秘密の歴史が書かれているんじゃないかって思っているの」
「それを魔法薬で解読するのよ。あと少しで謎が解けるわ」
って、な、なにぃ!?一方その頃魔法学園では、アルマとは別にバッデストの謎を解き明かそうと動いていたサラ!
おいおい!闇落ちしたアルマはともかく、単なる好奇心だけで禁断の魔法書に手ぇ出す気かよ!
サラのやつ相当危ない橋渡ってますな…本当に大丈夫なのか…ともかく、サラの作った魔法薬があれば
歴史書の空白ページに隠されているバッデストの情報がたちどころに分かるようですが…
「出来たわ…ティンクルティンクル・ラルパータ!」
しゅわしゅわしゅわ…
「つ、ついにバッデストの謎が解けるのねぇ!」
《ジュエリーナ様、私をレアレア界へ行かせてください!》
《それはなりませんよフェアリーナ、ジュエルランドの魔法使いはレアレア界へ行ってはならないのです。
あなたのように強い魔法力を持った魔法使いは、レアレア界では弱り果てやがて泡になって消えてしまう…
なぜならレアレア界には、ジュエルランドにはない苦しみや悲しみが溢れているからです》
《でも私は…!強い生きる力を持っているというレアレアをこの目で見てみたいのです!》
って…あら?な、なんだこの展開は?サラが歴史書の空白を暴いてみせたその時、
なぜかフェアリーナという女性とジュエリーナ様の会話シーンがサラ達の前にしゅわしゅわ現れました
バッデストの秘密がぽーんと出てくるのかと思ったら…なんでこんな映像が出てくるんだ?
ともかくこのフェアリーナという人は、なにがなんでも人間界に行きたいらしく
「いや人間界に行ったらお前死ぬから」とジュエリーナ様に静止されても納得できずにいるようです
《まあ…ここがレアレア界…!》
《ん…?》
《はっ…?(どきーん)》
ところが結局自分の体もかえりみず、人間界へとノコノコやってきてしまったフェアリーナ。
そこで一人の青年と出会ったフェアリーナは、お互いに一目惚れをして速攻で子作りしてしまいます
おいいいいいいい!!いきなりこんな神々しい美女を躊躇なく孕ますとかどんだけだよこの兄ちゃんは!
《アルマ…祐馬…私達の命を分けた2人…》
《フェアリーナ…私がどれだけあなたを心配しているか…》
《ジュエリーナ様、私は後悔していません。レアレア界は夢や希望にも満ちていることを知ったのです》
《でも、このままではあなたの体は…》
《私は…私は魔法を捨てます。そうすればレアレア界で生きていけるはず…》
その後は自分の体が弱っていくのも構わず、人間界にとどまり我が子を育てていたフェアリーナ…
そんなフェアリーナの産んだ双子というのが、幼いアルマと祐馬だったのです
人間界での生活に幸福を感じていたフェアリーナ、しかしこのままでは遠くないうちに寿命が来てしまうのも確かであり…
《バッデストには魔法力を捨てる呪文が封じられているはず…その封印を解けば…》
グゴゴゴゴゴ
《えっ…!?あ、ああ!?》
むう…ここでようやくバッデストの名前が出て来ましたね。「魔法力を捨てて人間界で暮らします」と決意したフェアリーナでしたが、
魔法力はそう簡単にホイホイ捨てられるものではないらしく、バッデストの禁断呪文に頼るしか方法がなかったようです
ところがバッデストの封印を解いたその時、何やら妖しげな光が溢れ返って恐ろしい事態を巻き起こしてしまい…
「(ばたん)あっ!?あなた達なんということを!!」
「ハ、ハーライト先生!?」
「とうとう知ってしまったのですね…いつかはきちんと教えなければと思っていましたが…」
「先生、フェアリーナ様はこの後どうなっちゃったんですか?」
って、話がいいところになってきたその時「なんばしよっとかきさまらー!!」とその場に現れたハーライト先生!
フェアリーナの映像も先生にバシッと消されてしまいます。あらら…まあこれは禁断の情報なんだし、仕方ないっちゃ仕方ないですわな…
しかし「先生この後どうなったんすかー?」とまるで悪びれずにしれっと尋ねるミリア。
お、お前は禁を破ったっていう罪悪感がないのかよ!廊下に立っとれー!!(えー
「この後は、バッデストの禁じられた魔法がジュエルランド中に溢れてしまったのじゃ…
自分のしたことが過ちだと悟ったフェアリーナ様は、溢れ出た魔法を再び封じ込めるために
自らの全てを使い果たしてしまった…」
「そ、そんな…」
「そしてフェアリーナ様は永遠の花園で深い眠りについた…
そのことをジュエリーナ様はどれほど悲しまれたことか…」
「残された双子のうち、祐馬はまったく魔法力を持っていませんでした…
代わりにアルマが2人分の魔法力を持っていたのです。そのままアルマが人間界にいれば、
強い魔法力を持つアルマはフェアリーナ様のように弱っていったでしょう…」
「そ、それでジュエリーナ様はアルマだけをジュエルランドに…」
「そうです、その時ジュエリーナ様は、バッデストの悪い影響が及ばないよう
アルマと祐馬に封印の呪文をかけました。その印は今も2人の腕に残っているはずです」
むう…さっきアルマは「母さんはジュエリーナ様のせいで眠りについた。私達のアザは姉弟を引き離すための呪い」と
語っていましたが、どうやらそれはまったくの勘違いだったようです。フェアリーナは自ら力を使い果たして眠りにつき、
アルマ達のアザはバッデストから身を守るために赤き竜の加護を受けたものだったという…(えー
うーんしかし、封印の印って具体的にはどういう効果があるんだろう。アルマが呪いと勘違いするような効果って一体…
それとこんな大変なことが起こってるのに親父は一体どこで何してたんでしょうね
まったくフェアリーナを孕ませておきながらその後は雲隠れして放置だなんて…:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン 次回に続く!
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