■俺の妹がこんなに可愛いわけがない
第2話「俺が妹とオフ会に行くわけがない」
「信っじらんない!全然進んでないじゃん!あんたこの3日間何してたの!?」
「ふ、普通に暮らしておりました…」
「3日もあったらフルコンでしょ普通!?」
「あぁ…こういうゲームやった事ねえから、分かんねえんだよ」
「チッ…ほら!分岐のところでヒント出るようにしてあげたから!
これでクリアできなかったら死んだ方がいいよ?」
「お、おう…」
さて、前回誰も知らない桐乃の秘密を知ることになり「責任取ってあんた私の話題についてきなさいよ」と
無理矢理エロゲーをやらされることになった京介…しかし、遅々として進まないゲームの攻略状況に、
業を煮やした桐乃は激しくブチ切れていました
まあなんというか…エロゲーの分岐って無駄にややこしくて、攻略情報を知らずにプレイしたら
バッドエンド直行が当たり前みたいなゲームばっかりですからなぁ。京介がなかなかクリア出来ないのも当然というか…
今どき攻略サイト見ずにエロゲープレイしてるマゾ野郎なんているの?ってレベルですもんねえ:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「早く済ませて!あんたがやらなきゃいけないゲームは、
まだまだ後がつかえてんだから!
言っとくけど、あんたのエロゲ道は始まったばっかりだかんね!?」
「か、勘弁してくれよ…なあ桐乃、お前は要するに同じ趣味の話ができる相手が欲しいんだろ?
ネットには同じ趣味の連中が集まるサイトとか、ソーシャルネットなんたらとかってのがあって…」
「SNSのこと?」
「ああ、それだそれ、そこの漫画かアニメ好きの…えーっと、コミュニティに入ればいいんだよ。
それで仲良くなったら、どっかで直に会ってだな…それで思う存分喋ればいいだろ?オフ会ってやつだ!」
「は?なに人事みたいに言ってんの、一緒に来てよ!」
「な、なんでだよ!?」
「だ、だって私こういうの初めてだし、どんな子来るか分かんないし…
一人だと…アレじゃん…!」
ところが「僕には荷が重すぎます><」と音を上げてしまった京介は、桐乃にオフ会でオタク友達を作ることを提案します
桐乃も一応はその意見に賛同してくれたようで、すぐに漫画関係のネットコミュニティでオフ会の募集をかけますが…
とはいえ「一人でオフ会行くの不安なんです><」と京介も一緒に連れて行く気満々の桐乃。
こうして京介もムリヤリ付き合わされる形で、秋葉原でのオフ会が企画されることに…
からんから〜ん
(お、きたな…)
「拙者、1時に予約していた者でござるが」
(デ、デカッ!なんだありゃ!?)
「はい、ご予約のお名前は?」
「沙織・バジーナ」
「ぶへっゲホッぐへ!?」
ところがそんなオフ会に姿を現したのは、身長180cmの巨体にオタクファッション丸出しの女・沙織バジーナ!
ぐるぐるメガネ、頭にバンダナ、リュックサックからはビームサーベルがはみ出し、シャツはズボンに入れているという…
桐乃とは完全に対極な見た目のオタクな人ですな…それにしても沙織バジーナって…
バジーナとかwwwwクワトロ・バジーナから取ったんすかwwww微妙wwwww
シロッコに「ニュータイプのなり損ない」とかバカにされて涙目だった人wwwww
まあシロッコやハマーンみたいなボスキャラにかなわないのは仕方ないけど、
ライラやヤザンにもフルボッコされてるようじゃダメだろwwwwwがんばれよ赤い彗星wwwwww
と、思わず言いたくなってしまいそうなハンドルネームですな(えー
まあ私も大志Mk−2なんて名乗ってるからまったく人の事言えないですけど:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
むしろ沙織バジーナさんから見た「大志Mk−2」って、もしかすると…
Mk−2とかwwwwガンダムMk−2から取ったんすかwwww微妙wwwww
クワトロに「しょせんはMk−2か(溜息)」とかバカにされて涙目だったモビルスーツwwwww
まあジ・Oやキュベレイみたいなボス機体にかなわないのは仕方ないけど、
ガブスレイやハンブラビにもフルボッコされてるようじゃダメだろwwwwwがんばれよ主役機wwwwww
と、いう風に見えてしまうんでしょうかやっぱり。ちくしょうバジーナのくせに!バジーナのくせに!(えー
「えっと…よ、よろしくね」
「高坂京介だ、よろしく頼む」
「…ハンドルネーム、黒猫よ」
そんなオフ会にやってきたのはもう一人、この黒猫というちんまりした子のようです
こっちはハンドルネームにもクセがない感じだし、それなりに話しやすそうな感じではありますかね
それにしても「オフ会やりますよ〜」と言って、すぐに人が集まってきてくれるとはうらやましい話ですなぁ
俺なんて…俺なんて何度言っても放置されまくりでなぁ…(えー
「それでは黒猫氏!他人行儀な呼び方などやめて、
遠慮なく沙織とお呼びくだされ!無礼講でいきましょうぞ!」
「その図体で沙織だなんて…よくもまあ名乗れたものね、図々しい」
「えっ」
「出オチにしたってタチが悪いわ。
今度からサイコガンダムかビグ・ザムと名乗りなさい」
こいつは一本取られたと言わざるを得ない(えー
ビ、ビグザム!?普通そうな人かと思えばなんたる毒舌!バジーナにダメ出しする黒猫が容赦なさすぎます
どうも黒猫は毒舌が売りのキャラのようですな…しかしビグザムとは言い得て妙ですねえ
全体的に緑色の見た目で、巨大な風貌といいバジーナにぴったりの例えですよ
「それにその喋り方と格好…」
「何年前のキモオタだよって感じ?」
「こ、こらお前らぁ!無礼講ってのは毒舌ふるえって意味じゃねーぞ!?謝れや!!」
「まあまあ、拙者にとってはこの程度の毒舌、むしろそよ風のように心地よい…
よろしければ京介氏もどんどん罵ってくだされ!」
「あ、あんた…いい奴なのか悪い奴なのか分からんな…」
その後も容赦なくバジーナの見た目についてガンガン責め立てる2人。普通ならここまで言われたらブチ切れそうなものですが、
どっこいバジーナはまったく気にしておらずニコニコしております。こ、これは…
こう見えてもバジーナは人間的にとても度量の大きい人物のようですね。ただのドMという可能性も捨て切れませんが…:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「格好といえばあなたも、どうしてそんな浮いた格好をしているの?
アキバのオフ会でそのファッションは有り得ないわ」
「わ、悪かったわね!?しょうがないじゃん、これが私らしい服なんだもん!
あんただって何そのドレス、コスプレ?水銀燈のつもり?」
「全然違うわ、どこに目をつけているの?マスケラのクイーン・オブ・ナイトメアよ」
ビグザムの次は水銀燈かよ!さらに今度はバジーナから桐乃にターゲットを移し、
またしても痛いところを容赦なく突いていく黒猫!負けん気の強い桐乃はバジーナと違って「うるせーぞ水銀燈もどきが」と
自分も黒猫に噛み付いていきますが…それにしてもなんだって?マスケラのキング・オブ・ハート?ガンダムファイターか何かですか?(えー
「マ、マスケラ…?なんかのアニメか?」
「ええ、正式には”マスケラ 〜堕天した獣の慟哭〜”ストーリー・作画ともに
今期最高峰のアニメよ。木曜夕方5時半にやっているから、ぜひとも見てちょうだい」
「あっ、それメルルの裏番じゃん。あのオサレ系中二病アニメ」
「んな…!?き…聞き捨てならないことを言うのねあなた…
メルルって、まさか星くず☆うぃっちメルルの事かしら?
あのお子様と大きなお友達と、マニアと無職とニートしか見ない駄作」
「な…なぁっ!?」
ところが黒猫が「今期最高!」と褒めちぎっているマスケラとやらは、事もあろうに桐乃の最もお気に入りなメルルの裏番組!
「マスケラ?中二病が見るアニメでしょ?」「メルル?キモオタが見るアニメでしょ?」と互いの裏番組のことを
見る価値なしと思っていた2人…それがどちらも心底愛している作品だから大変です
「テメェ今なんつったコラァ!」と、好きなアニメをコケにされた怒りで大論争が始まってしまい…
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「バトル系魔法少女なんて今さら流行らないのよ、そもそも土日の朝枠以外の
魔女っ子アニメなんて邪道だわ。視聴率的にはそっちが裏なんだから
くだらない妄言はおやめなさい」
「視聴率ぅ!?その流行遅れなセカイ系頭に、リアルな世界のしきたりを教えてあげる!
私が見てる番組が表で!それ以外が裏なのよ!
だいたいその言い草じゃ、あんたメルル見てもいないでしょ!?あーかわいそー!
一期のラストバトルなんて、死ぬほど燃える挿入歌に合わせて
メチャメチャぬるぬる動くのに!キッズアニメなめんな!」
「あなたこそ、キッズアニメだからと言って過大に評価するのはおやめなさい?
燃えるだの陳腐な賞賛で、物語や演出の穴を誤魔化そうとしているから
作品の本質が見えないのよ」
「演出ぅ!?本質ぅ!?そっちこそ小難しい言葉ばっか並べるから、
中二病しかついて来ないんじゃないの!?」
「…私はその三文字がこの世で二番目に嫌いだわ。
そして一番は、その言葉を乱用して批判する蒙昧なブタどもよ。
あなたもそのお仲間?だったらブーとお鳴きなさいな」
「図星刺されて切れるなんて、あんた中二中の中二ね!
ほんっといちいち言い方がめんどくさいのよ!この邪気眼電波女ぁ!!」
「じゃ…邪気眼!?で、でで、電波女ですってぇ!?
ふ…ふ…ふふふ、つ、ついに言ってはならないことを言ってしまったわね…?
どうなっても知らないわよ!もはやこの負の想念は、私自身にすら止められはしない!」
こ、これは…メルルってもっとオタ向けの作風かと思いきや、内容的にはキッズアニメに分類されるものなんですね
今までリリカルなのは的なものを想像してましたが、なのはをキッズアニメなんて呼ぶ人誰もいないだろうし
あにゃまる探偵キルミンずぅ辺りが近い感じかな?キッズアニメ、夕方5時半番組、主人公が変身ヒロイン…ってな感じで
それにしてもキッズアニメが好きだったり、めんどくさい言い回しが嫌いだったり、私が支持するとしたら断然桐乃の意見だなあ。
私がいつもキッズアニメばっか見てて、分かりにくいのが嫌いなことは皆さんご存知の通りでしょうし…
黒猫は絶対スタードライバーとか化物語とかが好きなタイプだろうしなあ
でも反応が面白いのは断然黒猫の方ですよね(えー
邪気眼と言われた途端に、今まですまし顔で話してたのが「なんですってムキー」と取り乱す姿が面白いですわ
「ま、待て待て2人とも!落ち着けって!たかがアニメじゃないか!」
「「たかがアニメ!?」」
「…し、失言でした」
「あっはっは、2人ともすっかり打ち解けたでござるなぁ」
「どこに目つけてんだお前!?」
「どこもかしこも、お2人ともこんなに元気そうではありませぬか」
「あ〜…まあ…にしても、初対面でよくこれだけ本気で喋れるよなあ」
「それはもう!お2人とも本気で好きな大切なものの事ですから、
隠すことなどありますまいな」
うーむ…しかし、これだけ激しく罵り合ってはいても「趣味の話ができる相手」としては
黒猫は何の遠慮もなく桐乃が言いたいことを言える奴なわけで…
まったく仲の良くない2人ではありますが、趣味の話を本気でできるという意味では、桐乃はいい相手を見つけたのかも知れません
「よう、今日のオフ会の連中とはどうなんだ?」
「ああ、あいつら?一応両方ともメールとかメッセして…
黒いのは近所らしいんだけど、デカイのは遠くってさ。またオフ会で会おうよって話になって…
まあ仕方ないから、行ってあげてもいいかなって…一応そういう話はしてる」
「そっかぁ、友達になったんだな」
「なっ、う、うるさいっ!バカ!!(バタン!)」
結局その日のオフ会はそれくらいで解散となり、夜には自宅へと帰ってきていた2人。
桐乃は黒猫やバジーナの連絡先もゲットしたようで、今後も2人と付き合いを続けていくつもりのようです
特に黒猫はすぐ近所に住んでるみたいなので、今後はやはり黒猫が桐乃の話し相手になるって展開ですかね?
「…ふ〜…人生相談、終了…」
しかしそうなると、もはや京介が桐乃の世話を焼く必要もなくなってしまったわけで…
「もう俺の出る幕はないな」とばかりに自分の部屋へと戻っていく京介。本当にこのまま終わってしまうのか…?
そして次回サブタイは「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」、まさかの全三話で終了の予感という
珍しい空気が漂ってますが果たして…:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン 次回に続く!
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