■遊戯王5D’s 第143話「命の奇跡、ライフ・ストリーム・ドラゴン!!」
「こ、これが…!シグナーに進化した龍亞の、新たなるドラゴンなのか!」
「ふざけるなァッ!なにが進化だ!許さんぞ…シンクロ召喚など!!
機皇神龍アステリスクの効果発動!
シンクロ召喚を行ったプレイヤーに1000ポイントのダメージを与える!!」
「いいや…ライフ・ストリーム・ドラゴンが場にいる限り、効果ダメージは無効となる!」
「なんだと!?」
「さらにライフストリームドラゴンは、シンクロ召喚に成功した時
2000以下のプレイヤーのライフを2000まで回復する!(LP100→2000)」
「ちぃぃぃぃ…っ!」
さて…前回シグナーとなった龍亞が喚び出したうめぼし龍ことライフストリームドラゴン。
今回は冒頭からその効果を発動して、一気に龍亞達はピンチを脱出することになります
その名の通りライフを操ることを重視したドラゴンのようで、相手からの効果ダメージを無効にする効果、
それとプレイヤーを瀕死状態から回復させる効果を持っているようですな…
まあ瀕死からの回復効果は、1人だったら「ないよりマシ」程度ですが、今はジャック・龍亞・龍可の3人がみんな残りライフ100の状態なので
その3人が全員ライフ100から2000まで回復と、かなりチーム的にはオイシイ効果です
「…う…ううん…あっ…?龍亞、それ!」
「へへっ…オレもシグナーになっちゃった!驚きだろ?」
「…ううん、驚かないよ!だって龍亞はいつも私を守ってくれてたから…
自分のことより、私のことをいつも考えてくれてたから!ずっと変わらない…龍亞は私のヒーローだから!」
「龍可…へへっ…」
「やめろォォォォ!!ライフ2000のつかの間の休息が…!
まやかしの希望がなんだと言う!くだらんッ!!」
(くさいラブシーンを見せるのは)やめろォォォォォ!!と、ここでアポリアさん大激怒!
ライフが回復したおかげで龍可も元気になりましたが、アポリアさん的に双子の近親純愛ラブを見せつけられるのは
耐えがたい光景だったようです(えー
「まだ分からないのか!お前は龍亞に絶望を与えた…!
しかしそこから龍亞は希望をもぎ取った!絶望の先にも希望はあるのだ!!」
「ふざけるな…!永続トラップ”カースド・シンクロ”を発動!
この効果により、シンクロモンスターは今後攻撃できない!!」
「ち…攻撃までも封じに来たか…!」
「させぬ…!させぬぞ…!シンクロモンスターなどに好きにはさせぬゥゥゥッ!!」
しかし龍亞たちの反撃ムードが高まっていく中、そうはさせじと再びシンクロ殺しのカードを発動するアポリア!
今龍亞たちの場に存在しているのはすべてシンクロモンスターのみ。その攻撃を封じるこのカードはなかなかの壁になりそうです
でもアポリアもそろそろ血管ブチ切れすぎて顔がやばいことになってきました(えー
なんですかこのギャグ顔は!デュエルが終わる前にアポリアの頭に血が昇りすぎてポックリ逝っちゃいそうな雰囲気ですよ!
「私のターン!フィールド魔法”シンクロ・モニュメント”を発動!
これでチューナーモンスターの召喚およびシンクロ召喚を行う時、
相手プレイヤーはカードを発動できない!」
「く…小娘が…っ!!」
「いいぞぉ龍可!これで安心してじゃんじゃんシンクロを使えるぜ!」
「や、やめろ…シンクロ召喚など…!また私に…絶望を与えようというのか…!」
「アポリア…まだ分からんようだなァ!!オレのターン!
マジックカード”クリムゾン・ヘル・セキュア”を発動!
自分の場にレッド・デーモンズ・ドラゴンが存在する時、
相手フィールド上のマジック・トラップカードを全て破壊する!!」
チュドドドドドドド!!
「うおおおおおやめろオオオオオオオ!!」
「や…やめて…やめて…くれ…」
あああああアポリアさん泣いちゃったじゃないですかァーー!!(えー
何すんだお前ら!「効果ダメージはもう効かないぜー」「これからシンクロしまくるぜー」「お前の罠も魔法も全部壊すぜー」と
3人でいじめてしまったせいで、とうとうすごい泣きそうな顔になってしまったアポリアさん。なんてかわいそうな!
さっきの「シンクロモンスターの攻撃を封じる」というカードもジャックが今ブチ壊してしまったので
文字通りの涙目であります。も、もう十分だろう…とりあえずここらでターンエンドを…
「さらにマジックカード”コール・リゾネーター”発動!!
デッキから、リゾネーターと名のつくモンスターを手札に加える!
オレが加えるのはクリエイト・リゾネーター!こいつはオレのフィールドに
シンクロモンスターがいる時、特殊召喚できる!(攻撃力800)
そしてドレッド・ドラゴンを通常召喚!(攻撃力1100)
行くぞ…!荒ぶる魂!バーニングソウル!!」
なに勘違いしているんだ?まだオレのバトルフェイズは終了してないぜ!!
ジャ…ジャックー!!お前ってやつはなんて容赦のない!アポリアが涙目だろうがなんだろうが関係ねえなそんなことはとばかりに
モンスターを連続召喚!これでジャックの場にはレッドデーモンズドラゴン、クリエイトリゾネーター、ドレッドドラゴンの3体が…
つまり切り札のスカーレッド・ノヴァドラゴンを召喚する準備が完了したということです
ああ、このうえまだ追い討ちをするというのか!もうやめてあげて!
「レベル7・レッドデーモンズドラゴンに!
レベル2・ドレッドドラゴンとレベル3・クリエイトリゾネーターをダブルチューニング!
王者と悪魔、今ここに交わる!
荒ぶる魂よ!天地創造の叫びを上げよ!!」
「シンクロ召喚!出でよ!スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン!!」
「くぅぅ…!」
「スカーレッドノヴァドラゴンの攻撃力は、
オレの墓地のチューナー1体につき500ポイントアップする!
墓地に眠るチューナーは4体…!よって攻撃力は5500!!」
ついにアポリアを粉砕すべく現れたスカーレッドノヴァドラゴン!
アポリアの最後の希望である機皇神龍アステリスクも、攻撃力はどうがんばっても4300が限界…
スカノヴァならアステリスクを殴り殺し、さらにアポリアの残りライフも一気に削り切ることが可能なほどのパワーがあります
どうやらアポリアもいよいよこの辺りが年貢の納め時…って
「スカーレッドノヴァドラゴンで機皇神龍アステリスクを攻撃!」
「ぐぅ…!絶望はしない…!せぬぞォォォォォッ!!
トラップカードオープン!”カオス・インフィニティ”!
デッキから機皇モンスターを一体特殊召喚する!
出でよ、機皇神マシニクル!!(攻撃力4000)」
「な、なに!?」
「これでアステリスクの攻撃力は、
新たな攻撃表示モンスターの攻撃力分アップする!(攻撃力4300→8300)」
「こ…攻撃力8300!?」
ゲェー!?なんとここで、遊星をさんざん苦しめた機皇神マシニクルを引っぱり出してきたアポリア!
しかもその目的は直接戦闘させるためではなく、アステリスクの攻撃力を底上げするため…
知っての通り攻撃表示モンスターが増えるほど攻撃力を増していくアステリスクは、
これでまた強くなり攻撃力が8300まで上昇してしまいます
「ククククッ…私はもう絶望しない!絶望するのはお前達だ!
見よ!この圧倒的な攻撃力をォォォー−ッ!!」
そしてこのドヤ顔である
ア…アポリアあんたって人はー!!
さっきまであれだけ半泣きでガタガタ震えてたのに、状況が変わった途端にコロッと元気出しやがって!
お前に同情した俺がバカだったよ…まったくなんてお調子者なんだろう(えー
「まだだ!絶望はしない!トラップカードオープン!”シンクロ・ビッグ・トルネード”!
オレの場のモンスターの守備力分だけ、相手モンスターの攻撃力を下げる!」
「ちぃっ…!(攻撃力8300→5900)2400削られたとしても、
アステリスクの攻撃力はスカーレッドノヴァドラゴンを超えておるわ!!」
「カウンタートラップオープン!”フェアリー・ブレス”!
私の場にエンシェントフェアリードラゴンがいる時、
他のモンスター1体の守備力を3000ポイントアップする!」
「なっ…!なんだとォォォ…ッ!!」
「(守備力2400→5400)へへ…!オレ達の思い、受け取ってくれ!ジャック!!」
「ああ!!」
がしかし、そんなお調子者アポリアを再び奈落の底へ突き落とすトラップ効果発動!
まずは龍亞のうめぼし龍の守備力分だけ相手の攻撃力を下げる効果、
そして龍可のうめぼし龍の守備力を3000アップする効果…双子の連携プレーによって、みるみる攻撃力を奪われたアステリスクは
2900にまで弱体化、そしてジャックが満を持してトドメの一撃を撃ちにいく!
「スカーレッドノヴァドラゴンで、機皇神龍アステリスクを攻撃!
バーニング・ソウル!!」
ドバッゴオオオオオン!!
「うぁがあああーーっ!!(LP1800→0)…う…うう…な、なぜだ…!?
なぜ…人間をやめた私の心が痛い…?また私は…絶望の中にのたうつのか…」
「いいや…お前は絶望などしていない!希望を持っているからな!」
「な…何を言っている!?」
「龍亞が龍可のために戦ったように…お前はゾーンのために戦っていた!
ゾーンに繋げた希望がある限り、お前は絶望などしない!
そしてオレ達の希望は遊星に繋ぐ…!だからオレ達も絶望はしない!!」
(な…そうなのか…!?この痛みは…絶望ではないのか…?痛みではなく、疼き…?それが…希望…)
ついにスカノヴァの攻撃がアステリスクとアポリアを貫き、このデュエルの勝利を決めたジャック達!
しかしライフを失い心折れそうになるアポリアに、なんと意外にもエールを飛ばし始めたジャック…
思えば、このデュエルではずっと「オレ達は絶望しない!まだ希望はある!分からないのかアポリア!」ということを
主張し続けた戦いでした。そんなジャックが言っていた「分からないのか」というのは、自分達の希望のことではなくて
「アポリア、お前にだって希望はあるじゃないか」という主張をしていたってことなんでしょうか
絶望のことだけを考えて戦っていた自分が、実は心のどこかで希望を抱いていた…
そんな自分の心理をジャックに指摘され、アポリアは今やっと本当の自分に気づいたような微笑みを浮かべていました
こうして激しく対立しながらも、「希望を繋げるために戦う」という意味では共通していた両者。
アポリアはジャック達に奇妙なシンパシーを感じながら、崩れ行く第二の遊星ギアと運命を共にするのでした
ブオオオオオオン
「もうすぐ遊星ギアか…クロウやジャック達も、遊星ギアを守るデュエリスト達と戦っていた…」
「私達にも、倒すべき相手がいるということだ。その相手を倒すことにより、太陽ギアへの道が開かれるはず…」
「ああ…!」
「むっ、着いたぞ!」
一方その頃、第三の遊星ギアへと向かってDホイールを走らせていた遊星&ブルーノ組。
第一の遊星ギアではシェリーが、第二のギアではアポリアが現れジャック達と戦っただけに、
自分達にも誰かが待ち受けているはずだと警戒を強めております。そして、ついに第三のギアへと到着することになりますが…
「…?誰もいない…?オレ達の相手はどこに…」
パアアアアアア
「うっ…!?なんだ!?」
「っ…!こ、これは…!」
「おい!危険だ、離れろ!!」
「う…ぐあああああーーっ!!」
ところがそんな第三のギアは、意外なことに誰もいない丸腰状態!「えー何この無防備っぷり」と遊星が困惑していると、
突然遊星たちの前に正体不明のまばゆい光が出現してしまいました。敵の罠かと察知してすぐさま間合いを取る遊星、
しかしブルーノは何かに気づいたのか、あえて棒立ちとなり光の中へ飲み込まれていったという…
むう…どうやら肉体的ダメージは受けていないようですが、ブルーノは頭の中をかき乱されているようで…?
「おい、大丈夫か!おい!」
「う…思い…出した…!すべてを…思い出した…!私に課せられた使命を…」
「し、使命…?」
「ああ、君と戦うべき相手は…」
「ボクだ!!」
「な!?ブ、ブルーノ…!?お前は…ブルーノだったのか!?」
なんとその時、突然ブルーノが遊星に向かって敵対宣言を!…って遊星のやつ驚くとこが違うだろ!!(えー
敵になったことより正体の方に驚いてんのかよ!そういえば遊星は、今までずっとこのゴーグル男の正体を知らなかったんですな…
「なんかよく知らないけどオレ達を助けてくれるやつ」程度の認識だったようですが、
とうとうその正体を知り、さらに敵になったとあって、さすがの遊星も動揺を隠せないようで…
「ボクの本当の名はアンチノミー…そしてこの遊星ギアを、アーククレイドルを守る者だ!」
「ア、アンチノミー…!?ふざけるな!!お前はオレ達の仲間…!ブルーノだ!!」
「違う。ボクはゾーンの仲間、アンチノミーだ!ここから先に君を通すことは出来ない!」
「お前が…倒すべき敵だと言うのか!?オレ達を…騙していたと…!?」
「そうだ。君達に近づいたのは、君達の力を利用してアーククレイドルを呼び出し、
ネオドミノシティを消滅させるため…君達の信用を得るために
ボクの記憶はゾーンによって消され、”君を守り、助ける”という使命だけが残された…」
「そ…それじゃ…」
「ここに辿り着くまで、ずっとボク自身も君の味方であると思っていたよ…
だが…今は全てを思い出した!
君はボクを倒さない限り、この遊星ギアを止めることは出来ない!
君に残された道は…ボクと戦う事だけだ!!」
そしてハッキリと自分がゾーンの側の人間であり、今までの関係は偽りのものだったと語るブルーノ…
ううむ…未来人の中でもブルーノだけは、本当に遊星達の味方だと思ってましたが…
結局のところゾーン・アポリア・ブルーノの意思は、「ネオドミノシティを滅ぼす」ということで一致しているようです
それとブルーノの役割ですが、本来このアーククレイドルはアポリアが遊星に勝たなければ出現しないという物だったのを
アポリアが負けた場合でも出てくるようにするという、保険のような役割だったってことでしょうか
細かいことは分かりませんが、そのために遊星たちに力をつけさせる必要があったから、今まで記憶を消して協力していたという…
「なぜだブルーノ…!なぜオレ達が戦わなければならないんだ!」
「君が仲間を裏切れないように、ボクもゾーンから与えられた使命を裏切れない」
「他に道はないのか…!?ブルーノ!!」
「ボクは…アンチノミーだ!!」
「…っ…そうか…ブルーノ…。いや…アンチノミー…!
オレはこいつを止めにここへ来た…その前に立ち塞がる敵がいるなら、
そいつが誰であろうと…!オレは…倒す!!」
「ふ、それでいい…かかって来い…遊星!!」
繰り返し仲間としてブルーノに声をかけ続ける遊星、そんな仲間の絆をブルーノも忘れてはいないようですが、
それでもゾーンと交わした誓いの方が重要であり、そっちを選ぶことに微塵の躊躇もないようです。
敵としての態度をまるで崩そうとしないブルーノに対し、とうとう遊星も「アンチノミー」と戦う覚悟を決めたようで…
それにしてもアンチノミーって変な名前だなと思いましたが、哲学用語で「二律背反」を意味する言葉のようですね
遊星の仲間とゾーンの仲間、どちらにも属するキャラだからこういう名前になったってことか…
ちなみにアポリアは「行き詰まり」だそうです。絶望を象徴するキャラだけあってネガティブな名前だな…(えー
ゾーンには哲学的な意味合いはないようですが、Z-ONEと書くことから「Z(最後の)」「ONE(ひとり)」という
人類最後の生き残りって意味を表してるんでしょうね。実際、未来のアポリア達はみんなゾーンより先に逝ってしまったわけだし…
《デュエルモードON》
バシュウウウウウウ
「う…!?これは!?」
「遊星、君の最期を飾るにふさわしい死のコースだ。
どちらかが負け消滅しない限り、この空間からは抜け出すことができない」
「なんだと!?」
「さあ…行くぞ不動遊星!デュエル!!」
そしてついに始まってしまった2人のデュエル。ところがその瞬間宇宙のような異空間にワープさせられてしまい、
ブルーノを殺さなければ元の空間に戻れないという、過酷な運命を強いられることに!
むう…いくら戦う覚悟を決めたとはいえ、仲間を殺して自分が助かるなど遊星には考えられないことのはず…
このデュエル、果たしてまともな戦いとなるんでしょうか。次回に続く!
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