■電波女と青春男 第11話「今年の夏はバスケと超能力と布団と天体観測と祭りと野球と女々たんと」
(小学5年生の頃、俺は地元の少年サッカー団に所属していた。練習にはそれなりに熱心だった。
だけど潔くも悲しいことに認めるなら、俺はサッカーに向いてなかった。ユニフォームはずっと綺麗なまま、
試合に出られない息子のためにわざわざ両親が見に来ることが申し訳なくて、1年で退団した。
グラウンドを駆け巡る友達を眺めても、悔しくなくなったという理由もある。自分はもう状況を
受け入れてしまったのだと悟った。その頃から、自分の背丈より高いものに手を伸ばすことに躊躇し始めたっけ…)
ミーンミンミンミンミン
(1日の中で最もヒマを持て余すのが日中だ…エリオは田村商店で店番、女々さんは一応出勤、
前川さんはバイト、リュウシさんは部活…みんなそれぞれやることがある。
やっぱ俺だけかな…こんなに何もないのは…)
さて今回の電波女ですが、冒頭からずいぶんアンニュイになっている主人公の独白シーンで始まります。
むう…サッカーを始めたもののまるで活躍できず1年でやめてしまった過去、
そして今なお取り柄がなく、夏休みの暇な時間をただただ無意味に過ごしている現在の自分…
そんな自分のカラッポな人生を考えると、なんとも気分が沈んでしまうようです。まあなんと言いますか最近のサッカーは
必殺技を覚えてない奴はゴミというくらいのスポーツですからな…サッカーを選んだことが間違いだったんや…(えー
キーコキーコ
「ん…あれっ?」
「やあ転校生」
「どっか行くとこ?」
「届け物の帰りだよ。転校生は?」
「ご飯でも食べに行こうかなって…」
「ふむ…じゃあこれから私の家に遊びに来ない?昼ご飯ごちそうするから」
「えっ!?(せ、青春ポイントの予感絶大!)」
って、主人公が昼飯を食べに行こうと外へ出たところ、そこで道を歩いていた前川さんと遭遇!
てっきりバイトしていると思っていた前川さんも今日はヒマだったようで、主人公を家に招いて一緒に食事することに…
つーか取り柄がなくてもこのフラグ体質なだけで十分幸せだろ…(えー
道を歩いていたら美少女が家に招いてくれてご飯をごちそうしてくれるんだぜ…?それだけで誰よりも勝ち組だろ!!
「おや、誰もいない…仕込みに行ってるのかな?あ、両親は居酒屋経営なんだ」
「ふ、ふーん…(どきどき)」
「(がさごそ)」
「…ん?お、おい!」
「ふっふっふ。貴様がここに来ることは分かっていた!」
「また無断侵入か…しかもトマト泥棒って、いい加減家に帰れよ!」
って、そんな前川さんの家に案内されてみれば、庭先にはあのおかしな宇宙女・社の姿が!
どうも腹を空かして前川さん家で栽培されているトマトを盗みに来たようですが…まったく社の奴め、
せっかく「今日は両親が留守なの…」と前川さんと2人きりになったというのに…(えー
しかし主人公も前川さんを大分意識してるみたいですし、意外にヒロイン候補としては有力な人なのかもしれませんな…
「(ぐぅぅぅ〜)あ、あう…」
「はあ…ちょっと待ってろ。前川さん、あのさ…トマトいただけませんか?」
「うん?」
「あ〜…庭にネコがいて、こうガリガリっとトマトを要求してくるから…」
「別に構わないよ」
「ドリーム感謝!あむあむあむ…んふ〜!」
ですがひもじい様子の社を見て不憫に思ったのか、前川さんの許しを得てトマトをめぐんであげる主人公。
そして大喜びでトマトにむしゃぶりつく社…ああ、社ってなんかバカで何考えてんだかさっぱり分かんないけど
とりあえず顔はすごい可愛いよな…顔はな…(えー
↓このトマト食べた手をぺろぺろする図とかたまらんぜ…
「おまたせ。焼きうどんだよ」
「おお…!(どきどき)い、いただきます」
「どうだい?」
「ん〜、このまったりとしたこの…ん〜」
「いや、普通の感想でいいから」
「そう?美味しいよ、すっごく!花沢さんが前川さん家に嫁入りしたいって気持ちが、分かる味だなぁ」
「えっ…あ、あとでゲームでもしようか」
「え?前川さんゲームとかするの?」
「背が伸び出す前まではよく遊んでたよ」
社はというとトマトを食ったら満足そうに去っていき、その後は前川さんと2人きりでの食事を満喫する主人公。
というかさっきもそうでしたが、主人公は前川さんのエプロン姿にずいぶんときめいているようですな
エプロンフェチってやつでしょうか、私はそういうフェチ心ってあんまりないんだけど、しいて言えば
焼き肉の美味しさに感動して幸せいっぱいに食べる姿フェチってところかな…(えー
それと主人公に「おいしすぎて前川さんと結婚したい」と誉められた前川さんも、妙にドギマギして主人公を意識してる感じですな…
今までは前川さんって、主人公・エリオ・リュウシさんの三角関係をニヤニヤしながら脇で見ているだけの人でしたが
これはそろそろヒロイン争奪戦に直接関わってくることになるということか…?
プオオーンプオオオーーン
「ぬううう…くのっ!くのっ!」
ってマリオカート始めやがったー!!
ゲェー!?「ゲームやろう」っていうのはスーファミでマリオカートすることだったのかよ!
他にもキャプテン翼とマザー2が転がってるし…そういえばマザー2は前にもどせいさんをネタにしてたっけなー
作者は相当マザー2が好きな人なんだろうか、まあ私もRPG史上最高のゲームだと思ってるけど
「こうやって遊んでると楽しいかな?転校生」
「うん、面白いけど…そういえばさ、俺ってまだ転校生なの?」
「ん?」
「呼び方。その身分もそろそろ期限切れな気がするけど」
「え、ああ…今さら呼び方を変えるのは恥ずかしいじゃないか…」
「なんで?」
「…なんでも…」
って、その時「いつまで俺のこと転校生って呼んでんの?」と素朴な疑問を投げかけてみたところ、
「恥ずかしくて名前で呼べないんだもん…」とまたも頬を染めてしまう前川さん!こりゃいよいよ本物だな…
まあかくいう私も「主人公」って呼んでばかりで全然名前で呼んでないんだけどな…
今さら呼び方を変えるのは恥ずかしいじゃないか…(えー
「じゃあまた。本当は両親に紹介したかったんだけど」
「勘弁してください」
「あはは、で、でだよ…こほん」
「…?」
「ま、また家に呼んでもいいかな…丹羽くん…」
「その名前で呼ばないのなら大歓迎だよ」
っておいィィィィィ!!しゅ、主人公きさまという奴はー!いよいよ前川さんの家から去ろうというその時、
前川さんが思いっきりデレながら「丹羽くん…」と呼んだというのに
「なにいきなり呼び方変えてきてるわけ?」とあっさりそれを否定するとは!なんなんだお前は!
さっき自分で「転校生って呼び方やめてよ」みたいに言っておきながら…一体前川さんにどうしろって言うんだよ…
《いやー、ついに明日ですな!午後1時からウチの学校の体育館ね!
距離も時間もリーズナブルでございます!》
「そりゃ助かる!その試合って夏の大会とか?」
《そんなのは先月に負けちゃってるもん。今回は普通の練習試合》
「あ、そうなんだ…ていうか負けたのか…」
《弱小ですもの!おほほほほ!毎年初戦敗退でござーます!》
「つかぬことをお伺いしますが、万年がけっぷちチームでのリュウシさんのご活躍は?」
《流子やっちゅーに!いやーほら、流子ちゃん部活中に50キロのパワーリストとか
つけてたからね!動きがにぶくて誤解されがちだけど、あの子は優しい子なのですよ!》
「山のふもとに住む赤鬼ですか!」
そして家に帰るなり、またリュウシさんとのイチャイチャ電話タイムを満喫する主人公。またか!またこれか!
はー、前川さんとのイチャイチャタイムは許せるのに
リュウシさんは許す気になれないのはなんでだろうなー:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「(ぱたぱた)イトコー、星見るぞ〜!」
「げっ!!」
「ん〜、電話中?」
「(こくこく)」
《む?どったの丹羽くん、急に無口さんになって》
「あ、あ〜、ごにょごにょほにゃららほにゃら」
《む〜?ビークワイエット!!あ、違ったかな?アテンションプリーズ!!》
ってここでエリオキター!!やったあああああああああああ
こんな夜中に電話していたのが運の尽き、今日もまた主人公と天体観測しようと飛び込んできたエリオ!
リュウシさんはというとビークワイエットやらアテンションプリーズやら意味不明なことを言っていますが
どうも主人公の反応が悪いのでプンスカし始めてしまったようです
「相手だれ…?」
「うう…」
「なんとかリュウシ?」
「うぐっ…!」
「当たった…む〜…」
《丹羽くーん?そばに誰かいる?》
「あ、ああ、お世話になっているおばさんの家に住んでいるイトコが…」
《…藤和さんか。ぷっぷくぷー!!》
「そ、それ、どういう反応…?」
そして完全にエリオとリュウシさんの板挟みにあってしまい、あうあうあーと動揺し続ける主人公。
なんというか、いよいよエリオもリュウシさんに嫉妬するようになってきた感じですな
そんなヒロイン争奪戦が過激化する一方で、主人公は結局どっちを選ぶでもなくgdgdのまま時間が過ぎてしまい…
「ういーっす丹羽くーん!久しぶりーん!」
「うん、本日は活躍を見に来ました!」
「見られに来てます!イエーイ!」
そうこうしてるうちに一夜明け、とうとうリュウシさんの練習試合の日がやってきました
相変わらずリュウシさんとイチャつきながら、試合前に見学場所を探す主人公でしたが…
「さてと、どこ座ろうかなっと…」
「地球の皆さん、こんにちはぁ〜!」
「…はは、ははは、くのっ!くのくのっ、くのっ!(ぐいぐい)」
「だわっ、やめろっ!やめろやめろ、この星が滅びたら真の責任だぞ!」
って、そんな体育館にはなぜかまたしても社の姿が!神出鬼没にもほどがあるだろ!
こいつ宇宙ビジネスマンのくせに、こんな学校の体育館なんかにやってきて何をやってんだ…というか今まで社が現れたのって、
藤和家の庭(エリオ)、藤和家の居間(40歳)、前川家の庭(前川さん)、体育館(リュウシさん)って感じで
必ず主人公が他のヒロインに会いに来た時に現れるよな…この法則には何か深い意味があるのか…?
「あ、これも片付けてー!」
「ボールこっちにもあるよー!」
ばたばた
ばたばた
「ひゅー、リュウシさんかっけえ…」
「今ごろ気づいたのか?矮小なる真よ」
って、試合が始まる前に邪魔なボールを片付けたりと色々雑用をこなすリュウシさん。
しかしそんな雑用シーンを見て「リュウシさんかっけえ…」「今ごろ気づいたのか?」ってなに言ってんだこいつら(えー
なんでそんな雑用に「やだ…かっこいい…」って見とれてんの!?なんで社は「かっこよくて当然だろ」みたいな顔してんの!?わけわかんねー!
「アレは見込みがある。数センチを埋められる側の人間だ」
「…なんだそりゃ?」
「まぁ、真とペアを組んだ場合だが…そのうち分かる」
さらにリュウシさんを見ながら妙なことを言い出した社。見込みがあるとか数センチを埋められるとか…
なんだかよく分かりませんが、要するに社はリュウシさんを色々と評価してるってことでしょうか
ただ「リュウシさんと主人公がペアになった場合」とも言ってるので
社は主人公×リュウシさん派だということなのか…?だとしたら許すわけにはいかんな…(えー
《第3クオーター、後半開始》
「おっ…!」
「やっと出てきたか…」
「いや…でも活躍は難しいんじゃねえかな、御船は今日が初めての試合なんだぜ…?」
そんなこんなで試合が進み後半になった頃、補欠のリュウシさんにもようやく出番が回ってきました
しかし、実はリュウシさんはこれが初めての試合でありすごくバスケが下手だったという…
練習を積んでいるのにドリブルに失敗したり相手に向かって転んだり…素人のような目も当てられない状況になってしまいます
ドダダッ!
「あううっ!」
「あ、ああ…」
「どいつもこいつも見る目がない…!
あれは認知できないほどの秒速だが、進んでいける人間だというのに!
いいか?人は誰もが目前の超能力に目覚めようと歩み寄っている。
伸ばした指先より数センチ先、日常の延長線上にあるもの。
それを捉えることが超能力の芽生える兆しになる!至れる者はほとんどいない、
誰もが近づくだけだ。まれに超能力へ辿り着く秒速が優れている者もいるが、
目前の数センチが遠すぎて諦める者が圧倒的に多い。リュウシは秒速が遅い…
一般の半分以下だ。丸一日かけて誰にも伝わらないぐらいの秒速で、
しかしあいつは諦めていない。遅咲きの超能力を開花させる可能性は十分にある!」
しかしリュウシさんが失敗を重ねる中、唯一それでもリュウシさんの可能性を信じているのが社でした。
超能力がどうたらとよく分からんことを言ってはいますが…ただ、社の言う「伸ばした指先から数センチ先」を「自分の限界の先」とするなら
自分の限界に直面した時、それでも頑張り続けることができるという力を超能力だと言いたいんでしょうか?
それに「ほとんどの奴には無理」と言っている通り、たとえば昔の主人公には無理でした。
サッカーを始めて自分の限界が見えてしまった時、そこで諦めてしまったから。社の言う超能力者というのは、そう例えば…
(C)高橋和希 スタジオ・ダイス/集英社・テレビ東京・NAS
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社が教えてくれたはずだ…!
自分の可能性を信じれば!
自分の限界を超える事ができる!
自分の限界に挑めと!
超えてみせる…!
オレは自分の可能性を!
限界をォッ!! |
あ、そうか…超能力ってのはクリア・マインドのことを言いたいんだな:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「おっ…!御船のフリースローだぜ!」
「…」
「今だ真、超能力を使え」
「は…?俺が?」
「ただ見ているだけのためにここへ来たのか?歩け、進め、声を張り上げろ!
貴様だって歩みは遅くとも、超能力を目指す人間だろうが!!」
貴様だってニュータイプだろうに!(えー
試合終盤、注目の場面でついにフリースローを得たリュウシさんでしたが…
これまで何もかも失敗続きだったために、さすがのリュウシさんも心が折れかけていました。ここでもまた失敗するのかと
心細そうな顔のリュウシさん。それを見た社は、主人公に超能力を使えと…そう、社がここで言っている超能力というのは…
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いくら失敗したって…!
いくら笑われたって!
リュウシさんがずっと
かっとび続けてきたのは!
自分を信じて来たからだ!!
リュウシさんのかっとビングは
まだ…!終わってねえーっ!! |
超かっとビングだ!リュウシさん!!
要するにただ声援してやれということが言いたかった社。それを聞いた主人公は「かっとビングだリュウシさん!」と声をかけ、
それに後押しされたリュウシさんはフリースローを綺麗に決めるのでした。
あ、そうか…超能力ってのはかっとビングのことを言いたいんだな(えー
次回に続く!
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