■逆境無頼カイジ
破戒録編
第1話「地の獄」
美心たんハァハァ 今期から始まったカイジ第二期ですが、なんと言っても衝撃的だったのが
EDがこの作品のヒロインである美心たんのスーパーサービス仕様だったことでしょうか
これであなたも美心たんとイチャイチャし放題!かわいいよ美心たん!
えっと…いや、自分にそう必死に言い聞かせてないと自我を保っていられないというか…(えー
まったくとんでもないEDを作ってくれたたもんだぜカイジスタッフも…
【カイジは相変わらず怠惰で自堕落な生活を送っていた…
膨らんだ借金は950万、ついに帝愛グループから劣悪債務者として追われる身となった】
「あっ!遠藤さぁーん!ラッキー!俺いま金に困ってましてね〜!
借金1000万なんて逆立ちしたって返せるワケないっすよ!
紹介してくださいよぉギャンブル!今度は絶対勝ちますよ〜!もう絶対負けないっす、絶対!」
「クズがっ…!ありゃしねえんだよ勝つも負けるも!!」
ガバッ!
「なっ!?ちょっ、な、なにす…!」
「働くんだよ、劣悪債務者はな…!」
「は、働くって、どこで…!?」
「地獄さ…文字通りの地の獄…!カイジくんの借金はほぼ1000万だから、
15年は入ってもらう計算か…」
「じゅ、15…!?」
さて、一期では限定ジャンケン、死の棒渡り、Eカードといくつもの生死を賭けたギャンブルに身を投じてきたカイジでしたが…
奇跡的にそれらを生き抜いてきたものの、生き残るのが精一杯で借金を返すまでは至らなかったようで…
物語当初は380万だったカイジの借金も、膨らみ続けてしまった今では1000万という状態。
それでも「あ〜早く次のギャンブルやりて〜!」と楽観的すぎるスーパーダメ男
冒頭からいきなりこんなんかよカイジ!そんなダメ主人公に完全に愛想を尽かしてしまった遠藤は、
今までのようにギャンブルを紹介することもなく、カイジをどこかへムリヤリ連行してしまいます
【気がつけばカイジは、どこか分からぬ地中の底の底…
異様な熱気と騒音、粉塵、悪臭、不衛生…劣悪な環境の強制労働施設で働かされていた】
「ゲホッゴホッ…!く、くそっ…ふざけやがって…!くそっ…くそっ…!」
【朝5時にサイレンの音で叩き起こされ、部屋の掃除・朝食の後に作業開始。
昼食を挟み夕方まで働かされる。そして食事、貧しい食事。
おかずはメザシとタクアンだけ…毎日がその繰り返し。
カイジは地上と完全に隔離されたこの地下社会で、15年働き続けなければならない】
そんなカイジが連れて来られたのが、とある場所の地下深くにある地獄の強制労働所…
きつい、きたない、くさいのクソ労働条件を極めたような最悪な場所、
食事も粗末で「食えるだけありがたいと思え」と言わんばかりの内容、まさに奴隷のような暮らしを強いられ
カイジは気の遠くなるような15年を過ごさなくてはならなくなってしまいます
「みなさーん、今日はお待ちかね給料日です!名前を呼ばれたら取りに来てくださーい!」
【カイジの初給料、91000ペリカ。ペリカとはこの地下世界だけで通用する貨幣単位のこと…
その価値は日本円の10分の1、つまり91000ペリカは9100円ということになる。
1ヶ月筆舌に尽くしがたい重労働に耐え、給料はわずか9100円…】
「くそっ…ふざけやがって…!」
しかし、そんな労働施設にも一応の救済措置があるにはありました。
1ヶ月に1度支払われるわずかな給料、こいつを貯めることで売店や特典を利用することができるのです
たとえばおやつの柿ピー1袋500ペリカ、ビール1本5000ペリカ、そして1日外出券50万ペリカ…
6ヶ月何も買わずに我慢すれば、夢の1日外出券を手にすることも可能…
しかしビールなどをちょくちょく購入しているようでは、いつまで経っても貯まらないようになっているわけで…
「俺はビールのロング缶!」
「あいよ、6000ペリカ!」
「あ、あとポテチも!」
「はいはい、合計9000ペリカね!」
(バカがっ…!あんな調子で使ったら、あっと言う間にこんな金は消し飛ぶ!
それよりも、1日外出券・50万ペリカ…!俺は貯める、俺は貯めるぞ…!
とにかく1日でも外へ出れば、競馬や競輪、裏カジノ…なんでもいい!
1発当てさえすれば、借金なんか屁でもねえ!なのにこいつらときたら…
欲に流れて夢も追えないのか!救えねえぜクズが…!)
しかし、1日外出券のことなんて全然考えていないかのように、パーッと景気よく給料を使っていく周囲の人間たち。
目先の欲にホイホイつられる連中のそんな姿に、カイジは心の中でさんざん毒づきながら寝転んでいました
自分はこんなゴミどもとは違う、なにがなんでも6ヶ月耐えてやると決意していましたが…
「ヒャアーうっめえええ〜!!」
(ぐっ…なんなんだこの胸のざわめきは…!か、買える…買える…
タバコ、ポテチ、缶コーヒー、焼き鳥…!ビールも…!う、うう…くそっ…!)
「フフフ、分かるよカイジくん」
「えっ…は、班長?」
「外出券だろう?ワシも最初はそうだった…となりゃ、こんなところで
使っちゃいられねえよなあ…でも無理はいけねえ、無理は続かない…
自分を適度に許すことが長続きのコツさ…(とんっ)」
「え…?」
「このビールはワシのおごりだ、カイジくんの初給料のお祝いさ。
金は取らねえよ…(すたすた)」
って、カイジが目の前の誘惑に揺らぎ始めていたその時、そんな迷いを見透かしたかのようにぬっと現れた班長!
そしてやせ我慢するカイジに対し、ニコニコしながら「いやーカイジくん若いっすねー、これでも飲んでがんばって」と
アサヒスーパードライの差し入れを…ってデザインまんまだこれー!!こんなモロに描写するだなんて!
あ、でもよく見たらハイパードライって書いてあるな…うーむ、そうか…ハイパードライならこれはいいのかな?:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
ひんやり
「ふおっ!?キ…キンッキンに冷えてる!あ、あ、ありがてええーっ!!」
プシュッゴクゴクゴクゴク
「う、う、うううう〜〜っ!!な、涙が出る!ううっ、ふぅうううう〜っ!!
…ぶはあっ!!はあっ、はあっ…!は、犯罪的だ!!うますぎる!!
労働のほてりと部屋の熱気で息苦しい体に、
1ヶ月ぶりのビールっ…!染み込んできやがる…!!
と、溶けそうだ!はあぁああぁあっ…!
マ、マジビール一本のためなら強盗だってっ…!!」
そして大号泣しながら犯罪的なうまさに打ち震えるカイジ。
この世のものとは思えないその美味さ!なんと言ってもこの場面は萩原聖人の真に迫った演技がすごい、
ああ、ビール1杯に対してこれほど喜んだ男って他にいないんじゃないでしょうか
これはアサヒスーパードライにはいい宣伝になったろうなー、実際のCMとかけ合わせたらさぞかしすごい相乗効果に…
って、実際にもういくつも動画作られてやがる!みんな行動早いなー
「はぐはぐ、はぐはぐ…」
(あ、ああ、くそっ…!あんな焼き鳥でビールが飲めたら…!
1ヶ月の給料が9万ペリカ、6ヶ月貯めれば54万…てことは4万は余分!
余るってことだ!その気になれば…!)
「…はっ!?バ、バカ、ダメだ!6ヶ月でたったの4万だぞ、耐えろ…!
耐えるんだ…!くっ…!」
うろうろ
うろうろ
しかし、この神の味ともいうべきビール一杯で完全に落ち着きをなくしてしまったカイジ!
「50万の外出券買っても、4万余るからそのぶん使えるし!」と典型的な泥沼パターンの思考を始めたり、
ダメだダメだと思いつつも売店の前をうろうろ歩き回ったり…こりゃあずるずると落ちて行くのも時間の問題ですな…
うろうろうろ
「…?さっきからなんなの、カイジくん?」
「…だけ…1本、だけ…」
「ん…?1本?1本ってそれ、ビールを1本ってことかい?」
「…(こくり)」
(い…1本はいい、1本は…!考えてみれば、1ヶ月は我慢したんだ!)
そしてとうとう新たなビールに手をつけてしまうカイジ!ああ、「あと1本だけ」と言いつつ誘惑に負けてしまうこの光景は
「むにゃむにゃ…あと5分だけ…」と言いつつ布団の中でいつまでも起きずに1時間くらい過ぎるあのパターンや!(えー
「はいよ、ビールお買い上げ!で、ツマミは?」
「は…?」
「せっかく飲むんだよ、ツマもうよなんでもいいからさ!」
「う…じゃ、じゃあ、そこの…(柿ピーを指差す)」
「んふふふ…へただなあカイジくん」
「え…?」
「へたっぴさ…欲望の解放のさせ方がへた…!
カイジくんが本当に欲しいのは、これ…!(焼き鳥を指差す)
これをチンしてホッカホカにしてさ、冷えたビールでやりたい…!だろ…?」
「う…」
「だけど、それはあまりに値が張るから…こっちのしょぼい柿ピーでごまかそうっていうんだ…
カイジくん、ダメなんだよそれじゃ…!せっかく冷えたビールでスカッとしようって時に…
そんなんじゃかえってストレスが溜まる…!食えなかった焼き鳥がちらついてさ…
全然すっきりしない、心の毒は残ったままだ…
贅沢ってのはさ、小出しじゃダメなんだ…!やるときゃきっちりやった方がいい。
その方が次の節制への励みになるってもんさ…!」
「…言われてみれば、確かにそうかも…」
違うよ、全然違うよ!(えー
なんてこと!周りの意見にみるみるうちに流されまくって、たちまち7000ペリカもの焼き鳥に手を出してしまったカイジ!
ああ…こうなるともう歯止めが…しかしカイジをそのように誘導したのは、さっきビールをくれたあの班長…
こいつ…仏のようなニコニコ顔でもっともらしいことを言ってはいますが、カイジがどんどんダメになるように仕向けているとしか思えませんな…
「はい、焼き鳥お買い上げ!」
「実は…ポテチも…!」
「はい、ポテチもお買い上げ!となると…ビール1本じゃ全然足りないよね」
「う…うん」
ポテチもじゃねえ!うんじゃねええええええ!!
カイジお前ってやつは!欲に流れて夢も追えねえのか!救えねえぜクズが!(えー
皮肉にも、さっきカイジがケチョンケチョンに罵倒していたポテチ男とまったく同じことをやらかしていますな…
結局この日、カイジが散財した資金はじつに4万1000ペリカ。使いすぎだろうがー!!
「ぷっ、くくく…!バカ丸出しですねぇ」
「バカだからねぇ〜…あんなもんよ、今の若いもんなんて。
とりあえず食べ終わったら、奴はこう考えるだろう。
”明日から頑張る、明日から節約だ”…
が…その考え方がダメ…!明日からじゃない、今日だけ頑張るんだ…!
今日頑張った者…今日頑張り始めた者にのみ明日が来るんだよ…!」
ああそして、バカみたいに散財するカイジを見てニマアッとほくそ笑む班長!やはり本性はこうだったか…
それにしても…この班長がゲス野郎なのは間違いないとは思いますが、今言ってることだけはものすごい正論ですね
「明日から本気出す」と言いながらいつまでもうだうだしているダメ人間…
この班長のセリフは、そんな現実にもゴロゴロいそうな奴を痛烈に皮肉ってますね
しっかりした人間なら、明日がどうとか言う前に「もうすでに今日頑張っている、そういう人が明日むくわれる」ということでしょうか
(C)荒木飛呂彦/集英社
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ハッキリと言っておくぜ!
オレたちチームはな…!そこら辺のネット掲示板で
「明日から本気出す」「明日から本気出す」って
大口叩いて仲間と心をなぐさめあってる
ニートどもとはワケが違うんだからな!
「本気出す」と心の中で思ったなら!
その時スデに行動は終わっているんだッ!
「今日本気出した」なら使ってもいいッ!!
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兄貴の覚悟が!言葉でなく心で理解できたッ!!(えー
プロシュート兄貴も班長と似たようなことを言ってたな…やはり兄貴の教えは偉大だった…
(ダ…ダメだ!この状況から6ヶ月で50万貯めようとなると、使う金はもうない…!
6ヶ月なにも使えないなんて…くそっ…!
というより…もともと6ヶ月で4万しか使えない計画に無理があったんだ!
…7ヶ月…そうだ、7ヶ月にすれば!無理なく50万に届く!なら…少しくらいは…)
そんなわけで、ひとしきり食った後には明日からの節約計画を練り始めるカイジでしたが…
案の定、どんどんと考えが弱い方へ傾いていき、「そうだ7ヶ月ならもっと使い込んでも平気じゃん!」とますます泥沼へはまっていくことに…
その弱い考えに反逆する。強くなるには弱い考えに反逆することだ
クーガー兄貴もこういう時のためのセリフを言ってたな…やはり兄貴の教えは偉大だった…(えー
【気がつけば豪遊…!カイジ、2日続けて豪遊…!
またやってしまった…!カイジ、猛省…!!】
駄目だこいつ…早くなんとかしないと…
またもや「ちょっとだけなら」の気持ちからズルズルと転落し、結局は豪遊して5日後には90600ペリカを使い切っていたカイジ!
ダメ人間の見本みたいなやつだな…
生死を賭けた一瞬にはあれほどかっこよくなるのに、普段の生活はどうしてこんなにダメなのか…
「はぁ〜ぁ〜あ…」
ぽんっ
「…?班長?」
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「えっ…借りる!?」
「給料の前借りさ、ワシが請け負う。今度こそ無理なく使っていけばいいんだよ、
もし借りなきゃカイジくんは、次の給料日まで禁欲生活ってことになる…その禁欲ってのがよくないんだ…!
カイジくん、心はゴムだよ?押さえつければ必ず跳ね返そうとする…!それよりも今、6もらってだな…」
「ろ、6…?」
「ははは、前借りだからねぇ、9万全部ってわけにはいかない。それ相応の手数料をもらわないとねぇ」
「し、しかし6ってのは…!」
「まあまあ、足りない分は自分で補えばいいじゃないか…噂じゃカイジくんは相当な腕だって聞いてるよ?
どうだい?今夜あたり…」
そんな中、失意のカイジに対してとうとう真の狙いである悪魔の囁きを始めた班長!
給料を前借りすることで3万の手数料を班長に支払い、カイジの手元には6万しかこなくなるということ、
そして減ってしまった給料は、ここの住人とギャンブルして取り戻せばいいじゃないかということ…
最初からこの方向に話を持って行き、カイジからむしれるだけむしり取ることが班長の狙いだったのです
まんまとこの誘いに乗ってしまえば、地上への脱出は遠のくばかりですが…次回に続く!
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