■プリティーリズム
オーロラドリーム 第12話「勝利の栄冠(ティアラ)は誰の手に?」
「くぬぉぉぉぉ!!りずむぅぅぅぅ!!ロクに睡眠も取らずに
プリズムショーなんかやったら、故障の原因になるだろうがぁぁぁ!!」
ぐぎぎぎぎぎぎ
「んぎゃあああああ!!パ、パパ痛い痛い痛いぃぃ!」
「ちょっとは我慢しろ!ほれ、りずむの強い味方も持ってきてやったぞ!」
「へ…?ア、アンディ!?応援しに来てくれたのね!むきゅう〜〜!」
「へぇ、クラシックで素敵なぬいぐるみだね!」
「ありがとう!アンディはママからもらった大切なぬいぐるみなの!」
さて前回、睡眠不足の状態でまむしドリンクをガバガバ飲みまくった淫乱モードで大会に出場し、
体調の面で不安を抱えていたりずむでしたが…今回そこへ駆けつけたりずむパパが強引なストレッチで体を矯正し、
りずむお気に入りのアンディ君も持ってきてくれたおかげで、大分りずむも回復したようです
2人とも前回無事に予選を突破したので、残すはこのティアラカップも決勝のみ…
あとは万全の体調ですべてを出し切るだけ…という和やかムードに包まれております
「くすくす…あったわ。あいらとりずむのトランク」
「この中のプリズムストーンを…うふふ…」
ところが、りずむ達の知らないところで控え室に不穏な動きが!決勝の控え室ではすでに予選落ちした他の参加者が、
ふざけた逆恨みの結果りずむ達のプリズムストーンを根こそぎ奪おうとしていたのです
プリズムストーンとはショーで使う衣装そのもの、これが奪われてしまったらりずむ達はショーに出ることすらできないわけで…
こいつら…ハリボテキャラのくせに大それたことをしやがって!ハリボテキャラの分際で!(えー
「…」
って、そんなハリボテ連中の愚行をドアの隙間から見ていた人間が1人!それはあの気まぐれ女王様・高峰みおんでした
どうやらこの高峰みおん、廊下を歩いていたらたまたまここの現場に居合わせてしまったようで…
別にあいらやりずむを助ける義理はありませんが、みおんもこのハリボテクソ女どもの腐った根性には眉をひそめております
むう、ぜひともここはビシッと言っていただきたい!頼みますぜみおん様!
バタァァァン!!
「そのストーンをどうするつもり?」
「えっ!?た、高峰みおん!?」
「あんた達…もしかしてティアラカップの参加選手?
腹いせにプリズムストーンを隠そうと企んでるのかしら」
「くっ…!」
「図星?みっともないったらないわね」
「あ…あんたに私達の気持ちは分からないわよ!私達、あんなに努力してきたのに!」
「はん…くだらない。努力を唯一の武器にして戦おうだなんてお笑いだわ。
あんた達が持ってないのは才能でも実力でもない、プロ意識よ!
そんな事をしたところで、一生あの2人には勝てないわね(すたすた)」
「ぐぐっ…!な、何様のつもり!?」
「むっかつくぅぅっ!あいらとりずむ…絶対潰してやる!!」
って…あ、あれ?みおん様?みおん様ァーー!!
挑発だけしまくって余計泥沼になっちゃったじゃないですかーー!!(えー
い、いや、ちょっと!確かにビシッと言ってくれたのはいいんだけども!結局その後「好きにしたら?この哀れな負け犬どもが」と
スルーしてさっさと帰ってしまったので、「くっそふざけんなあいらとりずむ潰すぜってー潰す」と余計にブチ切れたハリボテ女達は
結局ストーンを全部奪い去ってしまったという…そ、そんなー!みおん様ァーー!運営に通報するなりなんなりしてくださいよ!
「ああっ!?わ、私達のトランクが!?」
「な、何これ…誰かに部屋を荒らされてる…!?」
「い、衣装…決勝の衣装は…(がさごそ)」
「あぁ…ない…衣装が…プリズムストーンが全部なくなってる…!」
その後控え室にやってきたあいらとりずむでしたが…やはりプリズムストーンは1つ残らずあいつらに奪い去られた後、
その事実を知って愕然となってしまいます。これでは決勝の舞台に出場することはもう不可能…
さっきみおん様は「あんた達じゃ一生あいらとりずむには勝てないわね」と言ってましたが
結局こっちのダメージも計り知れん大きさやでぇ…みおん様ァーー!!
「こんな…ひどいよ、ひどい…!」
「…りずむちゃん、これ!(ぱしっ)」
「えっ、プ、プリズムストーン!?」
「うん、大丈夫!私のストーンは全部無事だったから!」
「え、そ、そうなの…?」
って、そんな中ポケットからプリズムストーンを取り出してりずむにそれを渡したあいら!
そして「私のストーンは全部無事だった」とりずむに嘘を…おいおいこれって…
おそらく、ポケットにたまたま残っていた最後のストーンをりずむに渡して、自分は犠牲になるつもりなんでしょう。
あいらは前回も倒れたりずむが復活するまでひたすら時間稼ぎして減点食らったことがありましたからな…
また今回もりずむのために自分を殺してしまうのか…
「それじゃ、決勝はりずむの番からよ!」
「はい!あいら、私が先にかっ飛んでくるから…って、ま、まだ着替えてないの!?」
「あ、あはは、なんだかキンチョーしちゃって…もうちょっと直前に着替えようかなぁって」
「もう…でもあいら、私全力で戦う!どっちが勝っても後悔しないよ!」
「うん!頑張れりずむちゃん!」
そしていよいよ決勝の競技開始の時間となりますが…やはりあいらは相変わらず普段着のまま、
もうプリズムストーンはないようで着替えのできない状態でした。そして最後のストーンを託されたとも知らず、
先に決勝の舞台へと向かっていくりずむ…ああ、りずむはあいらと競いたがっているのにこんな結末でいいのか…
「ハッピーマカロンスピン!!」
ワアアアアアア!!
《天宮りずむ選手、3707カラットで現在ランク1位です!》
「はぁ、はぁ…やった、やったよあいら!」
「凄いよぉ!りずむちゃーん!!」
「(スッ)あいら…これはどういう事だ?」
「あっ…ショウさん…!?」
「これは…!ストーンがひとつもない!」
「…」
「あいらのストーンは…全部盗まれていたんだ」
「えっ…!?そ、そんな…!」
そんなあいらの犠牲でりずむは見事に1位を取って帰ってきましたが…
いよいよストーンを持っていないことがみんなに知れ渡ることになり、その場は重苦しい空気に包まれてしまいます
特にりずむのショックは大きいようで、これではせっかく1位を取っても何の意味も…
「これじゃ…これじゃあいらの着る衣装がないじゃない!私…バカだ…!」
「ふふ、私には…この服があるから」
「えっ…?」
「私…いろいろ考えたの。この決勝の舞台で着る服は何か…
華やかな衣装も考えたんだけど、やっぱりいつもの自分を見てもらうのが
一番だと思うから…私、この服で出るよ」
「で、でも…!」
「大丈夫だよりずむちゃん、全力を尽くして頑張る!りずむちゃんとの約束、きっと守るから!」
って、それでも「この普段着が最強ですしおすし」と言い放ち、なんとこのまま決勝に出ると言い出したあいら!
う、ううむ、衣装が盗まれる前からもともとこの服で出るつもりだったと…?さすがに「嘘つけコノヤロー」とりずむも半信半疑ですが、
あいらの堂々とした態度を前にすると何も言えなくなってしまいます。そしてあいらはいよいよ本当に普段着で決勝の舞台へ…
「(ひそひそ)見てよあの服、決勝戦なのに…」
「…」
《最終滑走者、春音あいら選手。競技を開始してくださ…》
「なぁによその服!決勝戦をバカにするんじゃないわよ!」
「プロ意識が低すぎるんじゃないのー?アハハハ、アハハハハ!」
ゲェーッ!?こ、こいつらー!!
なんたること!あいらが競技を開始しようとしたその時、すかさず薄汚いヤジを飛ばしまくってきたハリボテ女ども!
クズどもがー!ふざけるのもいい加減にしろ!しかもヤジだけでなく盗んだストーンまであいらにバシバシ投げつけるという徹底ぶりです
こ、こいつら完全に腐り切ってやがる…これほどまでにクズだとは…
かつてここまで主役を追い詰めたハリボテが他にいただろうか…(えー
「あ…あぁ…プリズムストーンを…お洋服を…こんな風に扱うなんて…ごめんね…ごめんねお洋服さん達…
恐い思いさせちゃって…でも、もう大丈夫だからね…
私が…私が今度プリティーリメイクしてあげるからね!」
シュッパアアアアアアアア!!
「…!?」
「こ…これは…!?」
「あ、あいらが…輝いて見える…!?」
「っふ…ZONEか!!」
ってえええええ!?ところがその時、ストーンを拾い上げながら競技を開始したあいらに大きな異変が!
それは誰の目にも輝いて見える煌めきを放ち、完璧なダンスを繰り出す真のスターの姿…
これぞまさにプリズムスター、本当のプリズムショーとはこういうことを言うのでしょう。どうやらあのハリボテ女たちの行動で
おだやかな心を持ちながら激しい怒りによって目覚めた伝説のあいらが覚醒してしまったようです(えー
(私は…なんの取り柄もない、ドジで引っ込み思案な女の子だった…
だけどプリズムショーに出会ってから、たくさん素敵な人に出会えた…!
りずむちゃん、ショウさん、ヒビキさん、ワタルさん、阿世知さん、純さん、ラビチ達も…!
私はみんなのおかげで、こんなに素晴らしい舞台に立たせてもらってる!
お洋服も…!私のために歌ってくれてる!!)
シュッパアアアアアアアアン!!
「きらきら開く恋の花!すっごいハピラキ!!」
ドワアアアアアアアア!!
「「「きゃああああ!す、すごい!花びらが降ってきた!」」」
そしてキター!!これまでのプリズムジャンプを遥かに凌駕する大技「きらきら開く恋の花」を炸裂させたあいら!
観客席に花びらが大量に降り注ぐというその超ジャンプには、すべての観客が大歓喜するというとてつもない事態になっております
今まで自分の周囲にお菓子やら傘やらが出現することはあっても、会場全体に花びらが出現するなんて大技はなかったからなぁ
まったくプリズムジャンプってのは最終的にどこまで行くんだ
《春音あいら選手の得点は3728カラット!
本年度のティアラカップ優勝者は、春音あいら選手です!》
「こ…これが本物のプリズムショー…?
じゃあ私が今までやってたのは、一体なんだったの…?」
「…!」
そんなあいらの得点は当然のごとくりずむをブチ抜き、今年度ティアラカップの優勝者に!
ですがこれほどの大技を見せられてしまったりずむはもう涙目であります。そりゃまあなぁ…
(C)雁屋哲・花咲アキラ/小学館 |
なんちゅうもんを見せてくれたんや…
なんちゅうもんを…これに比べたら
私が今までやってたプリズムショーはカスや |
っていうこんな心境だろうしなぁ…(えー
しかもあいらに衣装をゆずってもらってこの結果だし、これではりずむの立場ってもんが…
《それでは、優勝者の春音選手にピュアクリスタルティアラの授与を…》
「(つかつかつか)」
「えっ…?」
「お、おい、あれって…みおん!?高峰みおんか!?」
ざわざわ…ざわ…!
「み…みおん…様…!?」
「…ふふ…」
シュッパアアアアアアアアン!!
「ドレミファスライダー!!」
「えっ!?」
ズババッシャアアアアアアアアン!!
「ゴールデンスターマジック!!」
ドワアアアアアアアア!!
「「「ほ、星が!星が降ってるーっ!!」」」
「す…すごい…きれい…!」
ってえええええ!?このままあいらが表彰されてめでたしかと思いきや、突然そこにみおんが乱入するというハプニングが!
しかもあいらが見せた超美技と同等以上の技を次々に繰り出し観客を虜に!なんという天才だこいつは
何しろ会場全体に楽々と星を降らせてますからね…さっきのあいらと同じことを当然のように…
というかみおんはこれが初めてのプリズムショーデビューなはずですが、すでにここまでの実力を持っているのかよ!この化け物が!
「「「みおん様!みおん様!みおん様ぁぁぁーーっ!!」」」
「ちょっ…ちょっと!優勝したのはあいらでしょ!?」
「み、みおん様…(ぽかーん)」
「うふふふ…みおん…スイッチ・ON…!!」
そして完全に会場全体がみおんコールに埋まる中、とうとうプリズムショーへの本格参戦を決めたみおん!
これまではやる気もなくブラブラしてるだけのキャラでしたが…あいらというライバルを見つけてついにスイッチが入ってしまったようです
というかこれほどハイレベルな展開になってしまって完全に置いていかれたりずむ涙目(えー
いやマジで、あいらの技にあれほど「じ…次元が違いすぎる…」みたいな反応してたのに
それと同等以上の実力を持つみおんが出てきちゃってもうどうすりゃいいんですか!?
りずむはこの先チャオズ化するしかないのだろうか…:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン 次回に続く!
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