■銀河へキックオフ!! 第5話「コーチ」
「これってやっぱり運命の出会いだよ!
こんな時に花島さんみたいな人に会えるなんて!」
「せやなー…」
「花島さんには絶対コーチになってもらわなきゃ!」
「せやなー…ふぁ〜あ〜あ」
「エリカちゃんっ!!」
「わっ!な、なに!?」
「もっと気合入れようよ!チームの結成がかかってんだからさ!」
「あ、あんたいっつも朝早すぎ…頼みに行くんなら放課後でええやん…」
「朝一で行った方が熱意が伝わるんだってば!!」
さて前回、サッカーチームのコーチを探しているところでハロワ通いのオッサン・花島マサルと出会った翔たち…
あのオッサンのおかげでヘディングがメキメキと上達した翔は、本格的にコーチを頼もうとその家を訪ねようとしていました
しかしいくら熱意を伝えたいからって、平日の朝っぱらから訪ねて行ったら迷惑すぎるだろ…(えー
それともハロワ通いだから平日もクソもなくて毎日が夏休みなんだろうか:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
あと「あんたいっつも朝早すぎ…」っていうエリカちゃんのセリフがなんかエロいよね…
まるで毎日翔と朝帰りとかしてるみたいで…(えー
「おはようございまーす!!」
「うん…?」
「改めてお願いに来ました!僕たちのコーチになってください!
花島さんはやっぱり凄いです!」
「…なんのことだ?酔ってたからよく覚えてないな」
「え、ええ!?」
「んなアホな!ウチからもお願いや!」
「とにかくコーチなんてお断りだ…!帰ってくれ!!」
がしかし、いざオッサンに会ってみると「記憶にございません」としらばっくれてまったく取りつく島もなし!
やっぱり平日の朝に会いに行ったのが非常識だったんや…(えー
食い下がろうとする翔たちでしたが、まるで聞く耳さえ持たないという感じでムリヤリ追い返されてしまいます
「なんなんアレ!ウチみたいな可愛い小学生が訪ねてきてるのに、
帰れってありえへん!」
「うーん、エリカちゃんがチューとかしてあげたら引き受けてくれるかなぁ」
「ほーそれは名案やのぅ。するかぼけぇー!!(ドガッ)」
「あ、あだーっ!?」
そんなわけでせっかく早起きしたのも無駄に終わってしまい、ぷんすかしながら学校へと向かう2人。
というかエリカの言い分が「ウチみたいな可愛い女の子」じゃなくて「ウチみたいな可愛い小学生」って言ってるところが
なにげに恐ろしいですね(えー
「大人の男ってみんな小学生女子が大好きなロリコンなんでしょ?」とでも考えているのか!?なんという魔性の女だ!!
「ね、あの子達また来てたの?話くらい聞いてあげればいいのに」
「聞いたってしょうがないだろ…」
「本当はやりたいんでしょ、サッカー」
「別に…」
「もう、時々ダンボールの中のスパイク出して、ニヤニヤしてたりしてるじゃない!」
「…」
そんな中、翔たちが帰った直後にオッサンの家へやってきた彼女の杏子お姉さん。
どうやらお姉さんは翔たちの味方をしてくれているようで、「本当はサッカーやりたいくせに何やってんの」と
無気力なオッサンを叱りつけております。杏子お姉さんマジいいなぁ、最高やなぁ
この寝転がってるオッサンの顔を覗き込むしぐさとかたまらんわー、こんな彼女がいたら男冥利に尽きるってもんだな
「ううーん、花島さんどうしたらコーチになってくれるのかな…」
「おはよー」
「あ、れいかちゃんおはよう!」
「おはよー!」
「2人でなんの話?」
「ん?サッカーチームにコーチを引きずり込むための相談や!」
一方、うんうん悩みながら学校へ歩いていた翔たちは、偶然おでぶちゃんと出会っているところでした
ただおでぶちゃんが出てきただけのシーンなのに印象的すぎる…(えー
おでぶちゃんの和ませオーラはマジ半端ないからな…ただ画面に出てきただけでほんわかしてしまうぜ
こう見えて銀河へキックオフで随一の最注目キャラというんだからあなどれません
「(キコキコ)よっ」
「あ、みんな!」
「僕らもあの人についてちょっと調べてみたんですよ」
その日の放課後、珍しく翔のところへ自分からやってきた悪ガキ三兄弟。
こいつらは翔と同じチームの超実力派プレイヤーではありますが、とんでもない気分屋なのでなかなか言うことを聞いてくれんのです
しかしあのオッサンの経歴についてはかなりの興味を持ったようで、今日はそのことを翔に教えにきたようですね
デデーン。そして何かと思えば
ウィキペディアにあったオッサンのページを見せる三兄弟
ホンマにちょっと調べただけやなオイ!!(えー
それってもしかして、「花島マサル」ってオッサンの名前でググったら一番最初に出てきたページじゃないんかい!!
「花島勝…千葉サンダーボルツ所属の元Jリーガー、J2時代は日本人1位のゴール数を上げ、
決定率ではダントツだったフォワード…強烈なシュートを放つその右足から”ライトニングライト”の異名を取る」
「そ、そうだったんか!?」
「花島さん、やっぱり凄い人だったんだ!」
「しかしサンダーボルツがJ1に上がった年、腰のケガにより現役を引退…
その後は指導者に転進し、千葉の小学生チーム・都川FCを率いて
全日本少年サッカー大会でベストエイトに進出…コーチとしての優秀さも、折り紙つきってわけですね」
そんなウィキペディア情報により、実はあのオッサンがかつてはJ2でダントツの得点王だったことを知る翔たち。
残念ながら怪我により現役を引退してしまったようですが、その後も指導者として全国大会へチームを導くなど
コーチとしてはうってつけの人物だと確信することになります。
しかしそれほど凄い男が、なぜ今ではすっかり落ちぶれてハロワ通いなどしているのか…?
「なにぃ?ミニゲームをやりたいからチームに入ってくれだぁ?」
「そうそう、コーチのことは置いといてお願いや!あの三つ子に勝てそうなのは花島さんしかおらんねん!」
「は〜…カンベンしてくれ、なんで俺が…」
「ハハッ、笑わせんなよ!そのオッサンが俺たちに勝てるって?ムリムリあームリ」
「(ピキ…)ほー…」
(こ、こんな安い挑発にホンマに乗るんか…?)
「まぐれでシュートでも入ると思ってるんじゃないですかねえ」
「面白い!まぐれかどうか見せてやるよォ!!」
って、何はともあれ「まずは門前払いされないように近づくところから始めよう」と、オッサンに3対3のミニゲームを持ちかけた翔たち。
最初はまるで乗り気のないオッサンでしたが、「こんなハロワ野郎が俺らに勝てるわけねーだろ(笑)」と挑発されると
一瞬にして目の色を変えて参加することになってしまいます。オッサン…煽り耐性ゼロすぎる…(えー
「走れ走れぇ!!」
「そっちに行ったでー!」
「へいパスパース!」
(ふふ…ゾクゾクする…三つ子の三者三様のテクニック、エリカって子のスピード、
ヘタクソなのに目の離せない翔のプレイ…!)
そんなわけで始まったミニゲームですが、オッサンはその中で翔たちのプレイにかなりの魅力を感じているようです
小学生とは思えないテクニシャン揃いの三つ子、男子顔負けのスピードを持つエリカ、
何をしでかすか分からない意外性のある翔と、面白いプレイヤーが揃っており、今後も見守ってみたいという気持ちがふつふつと…
「ふー。2対1で僕らの負けですか、仕方ありませんね…となると僕らにも優秀なコーチが必要ですよね?」
「お、お前ら…最初からそれが目的か!」
「花島コーチ!お願いします、僕らのコーチになってください!」
「…コーチは…引き受けられない!!」
「えっ…!?」
ってそれでもダメなんかい!わくわくし始めたオッサンの様子を察して、しめしめとコーチの話を切り出した一同でしたが…
なんとそれでもコーチはやらんと断ってしまったオッサン。絶対いけると思っていただけに翔たちは驚きを隠せません
そこまでしてオッサンがコーチを拒む理由とは一体なんなのか…?
《陽平…!しっかりしろ陽平!陽平ーーーッ!!》
「俺は…優秀だった彼をチームの軸に据えて、すべての戦術を組み立てた…
間抜けな俺は、それが大きな負担になってると気づきもしねえで…
その子から視力と未来を奪ったんだ…!俺はもう…二度とサッカーのコーチはしない…!」
その理由というのは、かつて教え子が試合中に大怪我を負ってしまったという悲しい事故でした
飛び抜けたサッカーセンスを持っていた陽平という少年、その子がすべてのプレイの中心になるようチーム作りをしたオッサンでしたが、
やがて無理がきてしまった陽平は試合中に激しくゴールポストと激突、大ケガを負って二度と目が見えない体になってしまったという…
そんなことがあったのか…そういえば、オッサンは前回翔が下手なヘディングをしている場面を見た時も
「そんなヘディングは危険だろう!頭への衝撃が大きすぎる!」って血相変えて指導をしてくれたんでしたっけね
それはこの事故が原因だったのか…それと、あの時オッサンは「ヘタすりゃ死…!」とも言ってましたが
あれはヘタすりゃ死ぬというより、ヘタすりゃ視力をなくすと言いたかったのかもしれませんね
「…」
「あら?君、もしかしてコーチ頼みに来たの?」
「あ…」
「うーん、あの人もガンコだからねぇ」
「…諦めません…!引き受けてくれるまで何度でも頼むつもりです!」
そんなオッサンの辛い過去を聞いてしまった翔ですが、それだけ沈んだ気持ちになっても諦めることができないようです
エリカや三つ子は「これはさすがに無理だわな…」と先に帰ってしまいましたが、
それでも翔は1人オッサンのアパートに残り、そこで杏子お姉さんと出くわすことに…
「花島さんは…絶対にサッカーが大好きなんです!
僕も大好きだから絶対気持ちは通じると思うんです!」
「…そっか…うん!いいよ君、すごくいい!よーし!私も協力しちゃおう!」
どれほど辛い過去を経験したにせよ、オッサンの中には今でもサッカーを好きな気持ちがくすぶっている…
そのことを感じていた翔は、もう一度オッサンにはサッカーに戻ってきて欲しいと考えていたようです
それは杏子お姉さんと同じ考え…さっきも「本当はサッカーやりたいんでしょ?」ってオッサンに言ってましたしね
そんなわけで、杏子お姉さんの協力を得た翔は再び勧誘大作戦を始めることに…
「ふう…」
「花島さん!コーチになってください!」
「ぶっ!?お前、その件は断ったはずだ!(どたどた)」
「花島さん!コーチに!」
「だぁ!?断る!(どたどた)」
「コーチになってください!」
「ぐぐ…!」
「花島さん!お願いします!」
そんな2人の作戦というのがこれ、杏子お姉さんが携帯のGPSでオッサンの居場所を特定し、
あとはそこに向かってひたすら翔が特攻するというスーパー力押しアタックであります
トラウマだろうがなんだろうが知るかボケェ!というなんとも猛烈な作戦…散髪の最中だろうがトイレの最中だろうが、
おかまいなしに翔はひたすら突っ込み続けます
「一体どこまでついて来るんだ!?」
「コーチを引き受けてくれるまでです!」
「しつこいぞ、帰れ!」
「帰りません!」
「ありゃ、翔くん?まだ諦めてなかったんか…よし、ゴーや!!」
「(どどど)逃がさへんでー!ウチはスピードスターや!」
「(どどど)挟み撃ちにしましょう!」
「な、なんでこんなに増えてんだ、こんちきしょう!!」
って、そんな力押し作戦の真っ最中に、たまたまその姿を目にしたエリカ&三つ子たち!
すると「うっしゃ俺たちも手を貸すぜー」と全員が翔と同じことをするようになり、
オッサンは町中をドタバタ必死に逃げ回るハメになってしまいます
「ぜえ…ぜえ…ど、どこまで追いかけてくる気だ…」
「はあ…はあ…コ、コーチを…引き受けてくれるまでです…」
「これだけ断ったら普通諦めるだろ!」
「花島コーチが教えてくれました…諦めちゃダメなんです!
あんなにヘタクソだったヘディングだって、練習したら上手くなれたんです!」
「…はぁ…本当に俺でいいのか?」
「は、はい!」
「花島コーチ以外に考えられへん!お願いします!」
そんな翔たちに一日中追いかけ回され、とうとう根負けすることになってしまったオッサン。
「諦めたらそこで試合終了だよ」という翔の言葉が最後の後押しとなり、ついに翔たちのコーチを引き受けることになるのでした
「僕たち、とりあえず全国制覇したいと思っているんです。力を貸してください」
「はっ…ダメだな!全国制覇なんて目標が小さすぎる!
どうせやるならもっともっと上を目指せ!
俺たちがやったミニゲームも、リーガエスパニョーラも同じサッカーだ!
ベッカムやジダンがやってることが出来るようになったら、それ以上を目指せばいい!
あいつらを超えて世界一になってみろ!」
って、コーチになったはいいもののいきなり相当なムチャを言い出したオッサン。
「世界最高峰のリーガエスパニョーラだって俺たちの草サッカーと同じだぜ!」と言い出し、
さっさとそれを超えてみせろと…ま、まあ気の持ちようは大事だよね…
「ははっ、だってよ、どうするキャプテン?」
「へ?キャ、キャプテ…えーっ!?ぼ、僕がキャプテン!?」
「翔が俺たちとコーチをまとめたんだ、キャプテンはお前しかいねえだろ」
「そうですねえ」
「おお」
「頼むでキャプテン、ビシッと決めてや!」
そんなコーチ加入のドサクサで、いきなりキャプテンに任命されてしまった翔。
翔は熱意こそあるものの相当なドヘタクソなので、キャプテンが務まるのかどうか激しく不安ですが…
しかしこうまで言われてしまっちゃ引き受けるしかないですね、翔自信が一番不安そうですが、ここは覚悟を決めたようです
「じゃ、じゃあ目標は世界一!…じゃなくて!銀河一のチームになろう!!」
「銀河一か…」
「やりがいはありそうですね」
「とりあえず、一番がんばらなアカンのは翔くんやけどな!」
「えっ?ぶぅー…」
「あははは!」
そしてここで銀河キター!!そういうことだったのかよ銀河へキックオフ!
わりとリアルな少年サッカーがテーマの作品だから、なんで銀河が関係あるのかと思ってましたが…
「夢はでっかく世界一、いや銀河一」という気持ちの問題だったわけですね、なるほどなー
そんなわけでコーチとキャプテンが決定し、少しずつ形になり始めた翔たちのチーム。
あとは11人の頭数さえそろえばなんとかなりそうですね、次回に続く!
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