テニスの錦織圭がとてつもない偉業を達成しましたねえ
つい最近優勝したバルセロナオープンに続き、マドリッドオープンでも快進撃を続けて
3回戦では世界9位のラオニッチを撃破、準決勝では世界5位のフェレールを撃破、
そして決勝戦では世界1位のラファエル・ナダルと優勝を争ったというんだから凄すぎますよ

この大会前のランキングだと錦織は世界11位だったので、格上のプレイヤーと何度も当たった形でしたが
次々にそれを退けて決勝まで進むという凄いことをやったわけです
このマドリッドオープンで決勝まで言ったのは日本人では歴史上初めてだそうで、
むしろアジア全体でも錦織が初めてだそうですよ

決勝では怪我の悪化のために途中棄権となってしまいましたが、それでも今回の錦織は十分すぎる凄みを見せつけたと思います
まず3回戦でのラオニッチとの試合、ラオニッチの持ち味はとてつもなく強烈なサーブで
サーブに関しては世界最強とも言われている選手です。(時速250キロ近く出るらしい)

それと今回のラオニッチは肩を故障しており、長い打ち合いは避けたい状態だったんですよね
それに対して、錦織が普段から一番得意としているのは長い打ち合いに持ち込んでからのチャンスメイクなので
完全に両者のスタイルが正反対だった試合だったんですよ

それでどうなったかというと、ラオニッチが打ち合いに付き合わずにとにかく強引にバカスカ撃ってくる内容となりました
錦織の得意な流れにまったくさせてもらえず、とにかくラオニッチがブンブン振り回してくる状態。
もはやラオニッチが外すか決めるかのどっちかという感じで、錦織のやりたいテニスは全然やらせてもらえない試合でした

そんな試合でもしっかり勝ったというのが大きいんですよ
相手のやりたいテニスにひたすら付き合わされ、錦織の長所は封じられた試合、しかも相手は世界9位という
それほどきつい条件での試合でしたが、それでも錦織が勝つという
今の錦織は地力の高さが凄まじいレベルにあると証明された試合でした

そして準々決勝のロペス戦でも勝利した錦織、しかし連戦の疲労でこの試合から腰が大分おかしくなってきたようです
試合中にメディカルタイムアウトを取って治療するなど、かなり限界に近づいている様子でした

そして準決勝のフェレール戦、この試合で完全に腰は限界を超えていたように思います
フェレールのプレースタイルは長い打ち合いを得意とした、非常に粘り強いテニス。
錦織のスタイルと非常によく噛みあうので、とにかく長いラリーが続き根比べの打ち合いとなるのが恒例です

この日の対決でも、たった1度のラリーで21回も打ち合いが続いたり
マッチポイントになってから10回もデュースが続いたり、とにかく長丁場のしんどい試合となりました

それだけの熱戦だったせいか、錦織の腰は本当にヤバイ状態となってしまい
この日も試合中にタイムアウトで腰の治療、さらに痛み止めを使用しながらの極限状態で試合を続けていました
それでも最終的にこの試合に勝利したというから、錦織の執念には脱帽ですよ

このフェレール戦はラオニッチ戦とは逆、お互いの長所を生かしてぶつけ合った戦いでしたが
その結果錦織がフェレールを上回って勝利、相手は世界5位、しかも錦織は腰の怪我を抱えながらの状態
とんでもない偉業です。もうこれだけで十分だと俺は思いました、決勝戦は棄権してもいいんじゃないかと思うくらい
なにせ今月末には四大大会の全仏オープンが控えているので
そっちに照準を合わせるなら、決勝は辞退して治療に専念してもいいんじゃないかと

しかしそれでも決勝に出場する錦織、相手は世界最強のプレイヤー、ランキング1位のラファエル・ナダル
錦織がこれまで6度戦って、1度も勝てたことがない相手です。今回も腰がこの状態では、ボコボコにされてしまうのではと思いましたが
どっこい第1セットでは錦織がナダルを圧倒して勝利。
一体なにが起こっているのか、6−2という驚異的なスコアでナダルから1セットを取っていました

もはや世界1位が相手でもこれほどの試合ができる錦織、本当に世界最高峰で戦える男なんだなと思った瞬間でした
しかし第2セットからは腰の怪我が悪化し、どんどん錦織の動きは鈍くなる一方。
第2セットをナダルに取られ、第3セットまで戦い続けましたが、とうとう最後は動くことすら困難になり
無念のリタイヤとなりました。もうね、よくここまで戦ったなと思いましたよ

俺はもう試合自体を棄権した方がいいと思ってましたが、動けなくなるまで戦って
しかもナダルから6−2で1セット取ったという驚異的な内容。世界ランキングも9位に上昇と、
十分すぎるほどよく頑張りました、なにせ錦織以外の日本人で、今の形式の世界ランキングの最高順位は
松岡修造の46位ですからね。それを考えると、とてつもない領域で試合をしているわけです錦織は

そんなわけで、俺としてはひたすら錦織を賞賛したいと思うようなマドリッドオープンだったわけですが、
ネット上でのコメントとしては「また怪我かよコイツ(笑)」「肝心なところでいつも怪我だな(笑)」
「虚弱体質だよなぁ、スペランカーかよ(笑)」とにかく怪我で棄権したことをバカにされてる印象でした
もうね、ふざけんなと

これだけ凄いことをやってるのに、怪我して棄権したことだけ注目してゲラゲラ笑うって、どういう神経してんのかと
世間的に「錦織はすごく怪我しやすい」ってイメージがあるかもしれませんが、
あれは錦織が怪我をしやすいんじゃないんです、テニスのトップ選手はみんな怪我しやすいんです

日本のスポーツ番組とかでは、テニス選手を錦織しか映さないので、他種目のスポーツ選手と比べて怪我しやすいって
印象があるのかもしれませんが、テニスで世界ランキング上げようと思ったらとてつもなく過酷な毎日を送らなければなりません

テニス選手の何がきついって、休みが全然ないんですよ
たとえばプロ野球とかなら、シーズンの後には数ヶ月の長い休みがあって、そこで体の調整をすることが可能ですが
テニスにはそんな休みがなくて、1年中戦い続けなければならないんです

そしてもうひとつ、試合感覚がヤバイぐらいに短いというのも、休みの少なさに輪をかけています。
殺人的なスケジュールで1年中戦い続けなければいけないのがテニス選手、
たとえば錦織のここ最近のスケジュールを見てみると

4月22日 バルセロナオープン2回戦 vsアグー 勝利
4月24日 バルセロナオープン3回戦 vsゴルベフ 勝利
4月25日 バルセロナオープン準々決勝 vsチリッチ 勝利
4月26日 バルセロナオープン準決勝 vsグルビス 勝利
4月27日 バルセロナオープン決勝 vsヒラルド 勝利
5月5日 マドリッドオープン1回戦 vsドディグ 勝利
5月6日 マドリッドオープン2回戦 vsロペス(ガルシア) 勝利
5月8日 マドリッドオープン3回戦 vsラオニッチ 勝利
5月9日 マドリッドオープン準々決勝 vsロベス(フェリシアーノ) 勝利
5月10日 マドリッドオープン準決勝 vsフェレール 勝利
5月11日 マドリッドオープン決勝 vsナダル 怪我により途中棄権

こんな感じです。本当に毎日のように試合があり、これを1年こなさなければなりません
バルセロナが終わったと思ったら次の週ですぐマドリッドに参戦、連日続く激しい試合…
こんなペースでテニス選手は、1ヶ月に3つも4つも大会に出場しなければなりません

なぜそれほど多くの大会に出なければならないのかというと、
それを怠ってしまうと世界ランキングをガンガン下げられてしまうからです
順位を維持したい、上げたいと思うなら、この殺人的スケジュールで試合をし続けるしかないという

休みなく連日で試合をすることの苛酷さは、夏の甲子園とかを想像すれば分かりやすいと思います
あれもピッチャーなんかは連日連投した結果、あまりの負担に体を壊してしまうケースが後を絶たないですよね
そんな甲子園みたいな大会を1ヶ月に3つも4つも出て1年中やってるのがテニス選手なわけで

本当に誰もが体を壊しながら過酷な日々を送っています。今回錦織と戦ったラオニッチも肩を故障してましたよね
あれがテニスでは日常茶飯事というくらいに、ヤバすぎるほど過酷な日程の競技なんです

たとえばこんなエピソードがあります。このページに書いてあったことなんですが、
野球やバスケといった数々の選手を見てきたベテランのスポーツトレーナーが、
テニス選手の体を見たところ、あまりにひどい体の負担に絶句したそうです

「硬質なハードコートであんなにこまめに動きを変えると、
 肉体へのダメージが半端ではない。
 そんな試合をたった1人で数時間やるうえに、毎日のように試合がある。
 こんな競技は他に見たことがない」

というのがそのトレーナーのコメントです。もはやテニスという競技自体が、それほどにデタラメな負担を伴う競技だということです
それを知らずに、「また怪我かよコイツ(笑)」「スペランカーかよ(笑)」と錦織が虚弱呼ばわりされるのは聞き捨てなりません



昨日貼った七々々のこれもそうですが、いちいち他人をバカにして笑う奴らってなんなんだと
自分自身は全然大したことをやってもいないのに、とてつもない偉業を達成した錦織のことすらゲラゲラ笑ってコケにするという
こういうのを見てると俺はほんとシロッコの気分になりますね
天才の足を引っ張るしかできない俗人どもが!!(えー

というかちょっとだけ語るつもりがメチャメチャ長くなってしまったな…
すいませんジャンプの感想ぜんぜん書けませんでした:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

最近のスポーツニュースはワールドカップの話題でもちきりですが、実は俺的にはテニスのウィンブルドンの方に注目してます
なんと言っても気になるのは錦織圭ですよね。今回のウィンブルドンに至るまでの錦織の状況を説明しますと、
まず4月〜5月にかけてはバルセロナオープン優勝、マドリードオープン準優勝と絶好調だったわけですが、
マドリードでの無理がたたって故障してしまい、5月下旬の四大大会・全仏オープンは無念の一回戦負けに。

ですがその後は復調していき、6月中旬のゲリーウェバーオープンでは準決勝に残りベスト4となりました。
このゲリーウェバーオープン、ウィンブルドンの前哨戦と言われる大会なので、
ベスト4まで残ったのはかなりの仕上がりだったんじゃないでしょうか。負けた相手も格上で、世界4位のフェデラーだったしね

そんなわけで迎えたウィンブルドンですが、錦織は4回戦・ベスト16にて敗退。
うーむ、ウィンブルドンといえばとにかく松岡修造の5回戦進出(ベスト8)が有名すぎるので
4回戦だと「松岡超えならず」「松岡超えならず」とマスコミが騒ぎまくるだけに、あと1つ勝ってほしかったところですね

とは言うものの、今回の相手はあまりに凄まじい相手だったので正直言って勝つのは無理ゲーでした
あれにウィンブルドンで勝てる選手が果たしているのかというレベル。そんな錦織が負けてしまった相手は世界9位のラオニッチです
皆さん覚えているでしょうか、ラオニッチについては前に俺も説明したことがあるんですよね

そう、なぜなら5月のマドリードオープンで錦織と対戦し、その時は錦織が勝った相手だからです
こう書くと、「なんだよ前に勝った相手に負けたのかよ」と思うかもしれませんが
ウィンブルドンのラオニッチは強すぎてヤバイ
それはもう、手がつけられないレベルで圧倒的な強さだと言っても過言ではありません

それはなぜか。ラオニッチの特徴は、なんと言っても強力無比なそのサーブです
俺も以前書いたことがありますが、ラオニッチはサーブに関しては世界最強とも言われるほどの
ビッグサーバー(サーブが得意な選手)です。こういった選手はウィンブルドンだと凄まじい強さを発揮するんですよ
なぜならウィンブルドンは芝生コートでの戦いですからね

テニスコートには大きく分けてハードコート、クレーコート、芝生コートの3つがありますが、
その3種類の中で、球がバウンドした時のスピードが最速なのが芝生です
さらにイレギュラーも起こりやすく、バウンドの軌道が読めないわけで…そうなると何よりも恐ろしいのがサーブです
目にも止まらぬ超高速サーブを打ち込めば、人間の反応が追いつかないレベルでサービスエースを取ることができます

実際、今回の試合で錦織がラオニッチから食らったサービスエースの数はなんと35回。
錦織のリターン技術も世界有数なほどレベルが高いことで有名ですが、それを持ってしても手のつけようがないほど
ラオニッチのサーブは強力すぎました。あれはどうしようもないですね

ちなみに今回のウィンブルドン、世界ランキング1位のナダルですらも
錦織と同じようにビッグサーバーと当たった結果、ベスト16で敗退という結果になっています
そんなナダルを破ったのはキルギオスという選手。世界144位で19歳と、「出てきたばかりの新人」って感じですが
なんとナダルから奪ったサービスエースの数は37回ですよ。錦織より取られとる!
1位のナダルですら相手のサーブにそこまで苦戦するほど、ウィンブルドンとはビッグサーバー有利の大会なんですね

ちなみに松岡修造も「典型的なビッグサーバー」って有名ですよね
ウィキペディアにもそのままこの一文が書いてあるくらいだし。
だから修造のプレースタイルはウィンブルドンの芝コートと相性が良くて、ベスト8まで進めたんだと思います

一方で錦織が得意としているのは、サーブではなくその後のストロークなんですよね
打ち合いに持ち込むことさえできれば、今の錦織は世界でも有数なレベルで強いんですが
サーブ一発で決められてしまうような試合展開だと、なかなか持ち味を生かせないんだと思います

まあそんなわけで、ウィンブルドンはビッグサーバーが恐ろしく強い大会であること、
今回の錦織の相手は世界一とまで言われるビッグサーバーだったこと、
そして松岡修造もビッグサーバーであり、ウィンブルドン向きの選手だったことがあるんで
「松岡超えならず」「松岡超えならず」って錦織がふがいないみたいに言うのは
おかしいと思うんですよ

ニュースとか見てると、「松岡はベスト8、錦織はベスト16、錦織の松岡超えならず」ってホントそれしか言ってないんで
錦織がダメみたいに言うのやめろよって思いますね。たとえば四大大会の両者の最高成績を見てみるとこんなんですよ
  松岡修造 錦織圭
全豪 2回戦 5回戦(ベスト8)
全仏 2回戦 4回戦(ベスト16)
全英(ウィンブルドン) 5回戦(ベスト8) 4回戦(ベスト16)
全米 2回戦 4回戦(ベスト16)

ちなみに両者の世界ランキングは最高で修造が46位、錦織が9位です
これでウィンブルドンだけ見て
「錦織は松岡より弱い」みたいに言う意味あんのかよ!
明らかに修造がウィンブルドンだけめっちゃ得意だったってだけだろ!くそがっ!


ウィンブルドン、せっかくなので錦織を破ったラオニッチについて、どこまで行けるか見届けたいと思います
錦織に勝ったことでベスト8・準々決勝へコマを進めたラオニッチ。そこで激突した相手はキルギオスであります
キルギオスはナダルを倒して上がってきた超新星ですね、彼もサーブを得意とする選手なわけですが

なんとラオニッチ、このキルギオス戦では39本ものサービスエースをブチ込んで
ここでも勝利をもぎ取りました。39本て…マジに手がつけられねえよ!完全に確変入ってるよ!
そんなわけでとうとうベスト4の舞台に到達ですよ。ラオニッチは錦織とよく同列に語られる選手なんですが(年齢もランキングも近いから)
それが四大大会のベスト4まで来れるとなると、錦織がこうなる日も近いのかなと期待しちゃいますね

そしてラオニッチが準決勝で激突する相手はフェデラーであります
フェデラーといえば、全盛期はあまりにも強すぎて史上最高のテニス選手とまで呼ばれていた、神のごときレジェンドプレーヤー。
錦織も「一番尊敬している選手は誰ですか?」と聞かれたら、目をキラキラさせてフェデラーと答えるほど大尊敬してますよね

今では加齢のためかピークを過ぎ、衰えを見せ始めているフェデラーですが、
とはいえウィンブルドンには滅法強いことで有名であり
ウィンブルドンでの7年連続決勝進出、5年連続優勝、優勝回数7回といった
芝の王者の名を欲しいままにした実績はダテではありません

この間のウィンブルドン前哨戦・ゲリーウェバーオープンでも、フェデラーは準決勝で錦織を破り
決勝でもしっかり勝って優勝しているので、芝の王者ここにありという貫禄はやはり健在ですね
超強力サーブを擁するラオニッチが王者フェデラー相手にどこまでやれるのか、注目したいところです

さてウィンブルドン準決勝・フェデラーvsラオニッチの戦いは、なんと6−4、6−4、6−4と
3セット全てを完璧に取っていきフェデラーの圧勝となりました
マジかよストレート勝ち!?今のラオニッチでもここまで歯が立たんのか!?
俺の予想では、「衰えてるフェデラーと好調のラオニッチじゃラオニッチが勝つんじゃない?」とか思ってましたが
さすがに王者は格が違った

なんというかフェデラーのプレーは悠々としていて余裕があるというか、まさに王者の風格って感じにラオニッチをあしらってましたね
ラオニッチのサーブに対しても「決められるものは仕方ない」って感じで、どうしようもないサーブはあっさり捨てて
少しでも甘く入ったら当然のように返していくというか、堅実かつハイレベルな対応と言うんですか

それも本当にキッチリと返してミスがないというか、普通だったらあの超高速サーブにもっと翻弄されそうなものですが
見事なまでに鮮やかな対応でもう圧巻としか…まさに王者のプレーですよ
反対にラオニッチは、そんなフェデラーの完璧ぶりに焦ったのか、今までよりミスが少々目立っていたような気が。

まあちょっとでも甘いサーブだったら返されるってことは、常に完璧なサーブを打ち続けないと勝てないって
ことだから、そりゃラオニッチに焦るでしょうね、そのプレッシャーでダブルフォルトとかのミスが増えてしまったのだろうか
とにかくフェデラーはそんなミスが全然なくてプレーの精度が恐ろしく高いって感じがしましたね

なんというか「芝の王者を舐めてもらっては困る」という凄みをとことん見せつけられた試合でした。
これでフェデラーはウィンブルドンの決勝進出9回目、それも2003年〜2014年という
ウィンブルドン12回のうちの9回です。いやいや…いやいやいや、強いにも程があるやろ!?

そんなテニス界の生ける伝説なフェデラーですが、試合が終わった後のインタビューで
「今大会でラオニッチ、ディミトロフ、キルギオスといった若手選手が上位に食い込んだ件はどう思いますか?」という質問に
「その3人と錦織が良い成績を残せるようになったのは喜ばしいね」と答えていました
錦織の名前をわざわざ自分で出して誉めるという凄い高評価ですよ、フェデラーの口から!

ちなみにラオニッチも、半年ほど前のインタビューでこんなことを語っていました
「あなたと競っている中で最も印象に残っている選手は誰ですか?また、今後も活躍しそうだと思う選手は?」という質問で
「ここ1年だとハースが凄いね、アルマグロもよくやっているし、イズナーも常にいいプレーをしてる。
 でも一番は錦織だよ。彼はトーナメントでの勝ち方を熟知していて、
 四大大会でも結果を出している。今後も躍進を続けるのは錦織だと思うよ」
ラオニッチも自分から錦織の名前を出して誉めてます。今大会でベスト4のラオニッチが!

あとはナダルも錦織をよく誉めることで有名ですね。たとえば2008年のインタビューでは
「錦織は本当に優れたプレイヤーだ、間違いなく将来のトップ5に入ってくると
 私は100%確信している」とか、そして2014年になってマドリードオープンで錦織と決勝を戦った時には
「錦織は驚くべき選手、特に今季の彼は今までで最高のレベルに達している」とか
とにかく錦織を高評価してくれています。世界1位のナダルが!

そんなわけで錦織は、すでに世界最高峰の選手たちから十分に認められており、その活躍がとても期待できる選手なのです
なぜか日本のマスコミには過小評価されてますけどね。本当の意味で世界に通用してる数少ないスポーツ選手なのにな

ウィンブルドン決勝、本当に物凄い試合でした
いやウィンブルドンの話題については、もともと錦織について語りたかっただけなので
もう前回の分で書くこと全部書いたかなと思って、決勝は流し見でいいかと思っていたんですが…
流し見なんてとんでもない、想像を遥かに上回る熱戦で思わずテレビにかじりつきながら見てしまいました

そんな決勝で激突したのはフェデラーとジョコビッチ。
ジョコビッチはフェデラーやナダルと並んで、長きにわたって”4強”と呼ばれ続けている
非常に有名な最上級プレイヤーですね。そんな2人の戦いは、お互いまったく譲らない一進一退の攻防が最後まで続きました

スコアだけ見ても、
−6
4−

6−

−5
4−
と、お互いに取って取られて5セット目までもつれ込むという
4時間にもわたる熱戦だったんですよね。
常に全力でこれだけの時間を動き回るなんて本当に凄いですよ

そして試合の印象としては、全体的にフェデラーよりもジョコビッチの方が少し押しているという感じでした
なんと言ってもストロークでの打ち合いが恐ろしくハイレベルで安定しているジョコビッチ。
この安定感と高水準なストロークは本当に凄いですよ、まるで動く要塞とでも言いますか、ただ単に打ち合いを続けていたんでは
ジョコビッチを倒せる絵がまるで思い浮かばないくらい、質の高いボールを常に打ち続けている印象でした

そのためかフェデラーは、打ち合いに付き合わずにアグレッシブに攻めてジョコビッチを崩そうとしてましたね
果敢に前に出てネットプレーに徹したり、
打ち合いに持ち込まれないよう凄く厳しいコースをついたり、
バックに飛んできた球を回りこんでフォアで強打したり
と、色々やっていたわけですが
しかしその動きをジョコビッチに読まれていたり、無理な攻めがミスに繋がってしまったりと、苦しい戦いが続いていたように思います

そう、この試合は全体的にフェデラーが不利の流れでした。じわりじわりとフェデラーが追い込まれていくシーンがいくつもありました
しかし追い込まれはしても、そこからがとてつもなく強いのがフェデラーの凄いところです
この試合、絶体絶命のピンチにまで追い込まれても、そのたびに見事に跳ね返して一気に形勢逆転してしまう
フェデラーの姿を俺は何度も見ました。1回や2回ではなく4回も5回もやってましたね
まるで不死鳥のようというか、ここ一番の勝負どころでフェデラーは信じられないような強さを発揮していたように思います

それが一番如実に現れていたのが
第4セット。この時、セットカウントは1−2とジョコビッチがリードしており、
この第4セットを取られたらフェデラーは負けてしまう状態になっていました
絶対に落とせないこのセット、しかしここでもジョコビッチにペースを握られてしまい、ゲームカウント2−5
フェデラーはとことん追い込まれ、ジョコビッチにあと1ゲーム取られたらセットを落とすという状況に立たされてしまいます

さらにピンチは広がるばかり。1ゲームすらも落とせないフェデラーですが、
それさえも絶望的となる30−40という崖っぷちのスコアになってしまいます
つまり、あと1ポイント取られたらフェデラーの負け。
一般的に言うマッチポイントというやつですが、この場合はジョコビッチの優勝も同時に決定するので
「チャンピオンシップポイント」なんていう表示がキランキラン舞い踊っている状態でした

そう、この瞬間もはや誰しもがフェデラーの敗北を確信しました
2chの実況スレには「フェデラーオワタ」「これもう無理だわ」「よくやったよフェデラー」「さすがに終わったな」の文字が飛び交い
 

俺のツイッターもご覧のありさまでした。フェデラーを完膚なきまでに破ったジョコビッチはなんて強いんだと
もはやジョコビッチの勝利をたたえるムードになっていたわけです
誰もがフェデラーの負けを確信した、誰もが無理だと諦めた、そんな中で
フェデラーだけは闘志を燃やして諦めていませんでした
なんとフェデラー、信じられないことにこの状況から、大逆転を起こし5連続でゲームをモノにします
5連続で!ジョコビッチから5連続でゲームを奪ってあのドン底から生還するだなんて!

 
 
 
 
 

フェデラーがゲームを1つ取るたびに興奮していく俺の姿をご覧ください(えー
この瞬間はまさに観客全員が興奮のるつぼ、
2chスレも「きたあああああああああ」「うおおおおおおおお」「まじかあああああああああ」「おもしれえええええええええ」
誰もが興奮し、そして会場の観客たちも総立ちでフェデラーに割れんばかりの大声援を送っていました

この大逆転劇によりゲームカウントは7−5、なんとフェデラーが第4セットを奪取しセットカウント2−2、
完全に勝負を振り出しへと戻しました
観客のボルテージが最高潮へと達した中でファイナルセット突入、
5ゲームを連取して完全に勢いに乗ったフェデラーは、ここでもジョコビッチを圧倒していました

なんと言ってもファイナルセットのフェデラーは、サービスゲームで一切ジョコビッチにポイントを渡しません
0のままで動かないジョコビッチのスコア、そんな中でバシバシと得点を重ねゲームを奪取していくフェデラー
「なんとフェデラー!ファイナルセットに入ってから、
 サービスゲームで一度もジョコビッチにポイントを許しておりませんッ!!」
実況も思わずリキんでしまうほどの快進撃、たぶん3ゲーム分は一切ポイントを与えずにフェデラーが取っていたと思います

その一方でジョコビッチ、自分のサービスゲームでもフェデラーに次々とポイントを奪われ、
40−30まで追い込まれるという大ピンチに陥っていました
こうなるともう完全にジョコビッチが負ける流れです
何しろフェデラーのサーブになればポイントを取れないので、自分のサービスゲームを落としてしまえば敗北確定です

「あと1ポイントで勝てる」というチャンスを逃し、「いや、まだあと1ゲーム取れば…」というチャンスも5回連続で逃し、
いまや観客すべてがフェデラーの応援に回り、フェデラーのサーブからは1ポイントを取れなくなってしまった…
そんな状況で、自分のサーブがことごとく破られての40−30です。もはや自信やプライドをコナゴナに砕かれたと言っても
過言ではありません、自分が勝てるはずだったのになぜこうなったのか、軽い錯乱状態に陥ってもおかしくない状況
なんにせよ普通なら50%の力も出せないような、完全に心折られてしまう状況でしたが…

しかしここで踏ん張りますジョコビッチ。
どれだけ追い詰められようとも崩れることなく、逆にフェデラーからポイントを奪い返します
どうにかこうにかこのピンチをしのいだジョコビッチ、しかしフェデラーのサーブからはポイントを一切取れていない状態、
自分が負けるのが先延ばしになっただけ、そんな弱気に襲われてもおかしくない状況ですが

しかしその後もしのぎ続けますジョコビッチ。
どれだけフェデラーに追い詰められようが、フェデラーのサーブからポイントを取れなかろうが
最後の最後まで絶対に諦めない強い意志を持って、ギリギリのところで踏ん張り続けていました

そして最後に勝者となったのはジョコビッチの方でした
あの絶望的状況でも心折れることなく、辛抱強くチャンスを待ち続けた結果の勝利です
本当に素晴らしい試合でした

何が凄いってこの試合、フェデラーもジョコビッチも誰もが100%敗北を確信する絶望的状況に追い込まれながら
2人ともがそこで最大の力を発揮して大逆転を起こしたってことなんですよ
どんなピンチでも絶対に諦めない鋼のような精神力、それが2人とも。本当に凄いと思います
どちらが勝った負けたというよりどちらともが素晴らしい、両者を同じくらい褒め称えたいと思った試合でした

たとえば体がフェデラーでも精神が俺だったなら、第4セットの絶体絶命な状況で諦めてしまい負けていたでしょう
そして体がジョコビッチでも精神が俺だったなら、最終セットの希望の見えない状況に心折れて負けていたでしょう
フェデラーもジョコビッチも、何よりも素晴らしいその精神力があったからこそ、
一進一退の攻防、逆転に次ぐ逆転というどっちが勝つか分からない試合になったんだと思います

そういえば松岡修造の言葉でこんなフレーズがありました。
「100回叩けば壊れる壁があったとする。でもみんな何回叩けば
 壊れるのか分からないから途中で諦めてしまう。
 90回まで来ている人でも諦めてしまう」と。
そう、今回の試合はまさにこの言葉の通りでした、逆転できる可能性があったにも関わらず、
見ている俺たちは途中で無理だと思っていました。90回叩いても壁が壊れないから諦めていました
しかしフェデラーとジョコビッチは決して諦めなかった。
屈することなく壁を100回まで叩き続けた
何よりもこの強い精神がアスリートを支えている、そう考えてみると修造の言葉も今までとはまったく違ったものに見えてきました

たとえば修造の公式サイトに言ってみると、真っ先に目に入ってくるのは
「一所懸命」「本気」といった大きな文字です。普通の人なら「修造のやつまた言ってるよ(笑)」という感じで
深くは考えないこの言葉ですが、フェデラーやジョコビッチが今回のピンチに直面した時、
誰よりも一所懸命で何よりも本気だったと思うと、修造の言っていることは
アスリートが勝つために必要な精神をそのまま伝えていることが分かります

あとはやっぱりニコニコとかで死ぬほど有名な
「諦めんなよ!諦めんなお前!どうしてそこでやめるんだそこで!
 もう少し頑張ってみろよ!ダメダメダメ諦めたら!
 あともうちょっとのところなんだから!」

「頑張れ頑張れできるできる!絶対できる頑張れもっとやれるって!
 やれる気持ちの問題だ!頑張れ頑張れそこだ!そこだ!
 そこで諦めるな絶対に頑張れ!積極的にポジティブに頑張る頑張る!」

「言い訳してるんじゃないですか?できないこと、無理だって
 諦めてるんじゃないですか?ダメだダメだ!諦めちゃダメだ!
 できる!できる!絶対にできるんだから!」
このネタにしか思えなかったセリフの数々も、壁を90回叩いたらやめてしまう俺たちに向けての言葉と思ったら
とてつもない名言に思えてくるよね
俺も今まではちゃんとこの言葉を受け止めてなかったですが、フェデラーとジョコビッチの試合を見た後にこの言葉を読んだら
なんだか感激してマジに泣けてきてしまいました

修造ってすごいなぁ…修造の身近にいる人達がよく言う言葉で
「修造さんは実はすごく理知的で、ああ見えても言ってる言葉は全部ちゃんと意味がある」
と語っているのを何度か見ましたが、俺も今まで半信半疑だったのがついに今日それを実感できました。
ニコニコに行けば修造の名言がいくらでも転がってるけど、今までネタとしか思ってなかったその数々も見る目が変わりそうだなぁ


そういえば紹介するのをすっかり忘れていたんですが、
本日の深夜0時からBS1の「青春!アリスポ〜SPORTS×MANGA〜」という番組で
錦織圭がテニスの王子様について語るという企画をやるみたいですね
なんとテニプリ作者である許斐先生も出てきて対談するみたいなんで、ファンの人は必見ですよ

錦織はけっこうテニスの王子様のことを好きなのか、バラエティ番組とかで珍プレー的なテニスを見た時に
「今のテニスの王子様みたいでしたよ(笑)」とかって語ったりしてますよね
それと今回の番組では松岡修造も出てきてエースをねらえについて熱く語るようです

修造がエースをねらえを熱烈に愛していることはかなり有名で、
現役時代は世界中をツアーで回る時にも、エースをねらえを常に持ちながら飛び回っていたそうです
あの有名なウィンブルドンの試合の時にもカバンに入れてコートに持ち込んでいたそうですし
修造が勝負どころで口にする「この一球は絶対無二の一球なり!」というのも
エースをねらえに出てきた言葉を唱えているという、それほどまでに影響されてるみたいなんですよね

他にテニスプレーヤーで漫画の影響を受けた人といえば、ナダルも有名ですよね
ナダルはドラゴンボールの大ファンで、やはりツアーで世界を回る時にはドラゴンボールのDVDを常に持ち歩いている
公言しているようです。他にも悟空みたいな体になりたくて筋肉をつけまくっただとか、
悟空の服装をイメージしてテニスウェアを選んでるだとか、そんな噂がいくつもありますね

まあナダルは今回の番組には出てこないと思いますけども。
あとこの番組、見逃してしまっても1週間後の日曜に夜7時から再放送するみたいなんで、そっちで見るのもいいでしょうね



・錦織選手がどれだけ凄い事をしたのかを伝えたいのはよく分かりますが
 松岡氏に対するコメントは見てて気分が………「ウィンブルドンだけの選手」みたいに

・テニスや卓球の知識がさっぱりなので、ピンポンや錦織選手に絡めたわかりやすい解説参考になります。
 なのでマスコミが修造さんのベスト8という数字ばかり評価することに、違和感があるのもなるほど納得なのですが、
 締めの「修造なんて芝コートでしか活躍してないじゃん」という言い方もどうなんでしょう…
 単にテニス選手の得意分野の比較として話されたことの延長ですから、別に悪意はないのだと思いますが、
 それもまた「一面」しか見ていないと批判された、マスコミと同じ一言のように感じて悲しくなりました。

テニスの話題になったので、せっかくだからこの返信を。これは以前俺が錦織と修造について語ったことに対するコメントですね
あの時俺は「錦織のことをいちいち「松岡超えならず」って言うのはおかしい」
「錦織はもうすでに修造を超えた選手」
「修造がベスト8まで行けたのは芝の大会1度だけ」
と語ったわけですが、
それについて修造を無駄に悪く言っているとの突っ込みが。

ふむ、これについては俺がどうのこうの言うより、
修造本人のコメントを聞いていただきたいと思います(えー

松岡修造(本人)
「皆さんに一言言わせていただきたい!
 僕と錦織圭選手を比較することがありますが、やめてください!
 失礼です!圭に対して!僕みたいに、組み合わせがラッキーな
 (シード勢がみんな敗退)まぐれのベスト8と圭は違うんです!
 才能が違うんです!心の強さが違うんです!
 まさに実力で勝ち上がってきた、本当のベスト8なのです。
 そして、今後こんなもんじゃ圭はすまないぞ!
 ベスト4、決勝、グランドスラム制覇もある!夢じゃないんだ!
 圭は夢を見るだけではなく掴むんだ!
 
みなさん、もっと圭に対し熱くなれよ!」

この修造のコメントは、以前に修造の公式サイトにて実際に公開された文章です
今回俺のために書いてくれたものじゃないので、そこのところはご注意ください(えー
そしてもうひとつ、以前に修造が「おしゃれイズム」という番組に出演した時の一言がこちら

「ちょっと怒っていいですか?
 よく『松岡さんはグランドスラムでベスト8に入ったのに』って、
 圭と比較する人いるじゃないですか。カチンときちゃう。
 松岡修造と錦織圭を同じにするなって感じですよ。
 圭はベスト8から先へどんどん行く選手、僕はまぐれで一回跳ねた人。
 全然テニスの才能が違う。11歳の圭を見た時から、
 彼は言ってみれば才能の師匠。教えたことなんて一回もない」

お分かりいただけたでしょうか、「錦織のことをいちいち「松岡超えならず」って言うのはおかしい」
「錦織はもうすでに修造を超えた選手」
「修造がベスト8まで行けたのは芝の大会1度だけ」
というのは
これ全部修造が自分で言ってることなんですよ

それも1度ではなく、何度も繰り返し「皆さんに本当のことを知っていただきたい」という気持ちで言ってるわけです
俺はそんな修造の言葉を、できるだけ再現しようと思ってあの時の文章を書きました
「僕はまぐれで1回跳ねた人」「圭に教えたことなんて一回もない」というこの修造の言葉、
「それは修造が謙遜して言ってるんでしょ」「教えたことないなんて大げさでしょ」と思うかもしれませんが、
実際に修造が四大大会で残した成績を詳しく見てみると

 

全豪

全仏

全英

全米

1989年

2回戦敗退

不参加

不参加

1回戦敗退

1990年

1回戦敗退

不参加

2回戦敗退

2回戦敗退

1991年

不参加

1回戦敗退

1回戦敗退

不参加

1992年

1回戦敗退

2回戦敗退

2回戦敗退

1回戦敗退

1993年

不参加

2回戦敗退

1回戦敗退

2回戦敗退

1994年

1回戦敗退

不参加

1回戦敗退

予選落ち

1995年

1回戦敗退

1回戦敗退

ベスト8

1回戦敗退

1996年

1回戦敗退

1回戦敗退

2回戦敗退

1回戦敗退

と、こうなっているわけです。「僕はまぐれで1回跳ねただけ」っていうのも、データを見ると確かに納得できてしまうんですよ
1度全英でベスト8まで行った以外は、1回戦敗退と2回戦敗退しか経験できなかったわけですから

ちなみに錦織の場合はどうなっているかというと

 

全豪

全仏

全英

全米

2008年

不参加

予選落ち

1回戦敗退

ベスト16

2009年

1回戦敗退

不参加

不参加

不参加

2010年

不参加

2回戦敗退

1回戦敗退

3回戦敗退

2011年

3回戦敗退

2回戦敗退

1回戦敗退

1回戦敗退

2012年

ベスト8

不参加

3回戦敗退

3回戦敗退

2013年

ベスト16

ベスト16

3回戦敗退

1回戦敗退

2014年

ベスト16

1回戦敗退

ベスト16

---

と、こうなっているわけです。特に2012年あたりからの成績は凄いというか
3回戦やベスト16まで何度も勝ち進んでいて、ベスト8まで行ったこともあるわけです
それに4つの大会全部でベスト16まで行ったというのもポイントかと。
それぞれの大会によってコートの質が全然違うので、なかなかできることじゃありません

この現状で「錦織、またも松岡越えならず」なんて言われるのは本当におかしな話で
そりゃ修造も「そんなこと言うのマジやめろ」って繰り返し言いますよ

それともうひとつ、「圭は僕の才能の師匠で、教えたことなんて一度もない」という話について。
錦織は小学生のとき修造チャレンジに参加していたというのは有名な話ですが、
このとき参加した修造チャレンジっていうのは、よくテレビで目にするような
「ちょっとテニスをかじった子供たちが修造にしごかれる」という内容ではなくて
修造チャレンジ・トップジュニアキャンプという
世界を目指せる素質を持った選手たちに、修造が声をかけてレベルアップを目指すという精鋭のキャンプなんですよ

高校生・中学生・小学生の中で日本最高レベルの選手たちに修造が声をかけるようで、
錦織もこの時すでに全国大会で優勝した経験があったので修造からの招集を受けたようです
そして実際集まったそのキャンプなんですが、なんと錦織は小学生でありながら
中学生や高校生の精鋭が相手でも勝ってしまうほど強かったそうで
なんとプロ選手たちですらも錦織に注目して練習相手に指名したそうです

そんな錦織は、修造から見ても計り知れない才能の持ち主に見えたようで
「圭ほどの才能を持った選手には今後2度と出会えない」とまで語っています
「今までいなかった」ならともかく、「今後も2度と出会えない」だから想像を絶するほどに凄かったんじゃないでしょうか

そして修造は、そんな巨大な才能を持つ錦織に自分があれこれ教えちゃいけないと思ったそうです
「だって僕が理解できない領域でテニスをしているから。
 僕が圭にテニスを教えたら世界46位止まりの選手になってしまう。
 圭はもっと上に行ける選手」(世界46位:修造の自己最高ランキング)
というのが修造の言葉で、自分が技術的なことを教えたら錦織の可能性を狭めてしまうと思っていたようです

だから修造が錦織に教えたのは、技術ではなく主にメンタル的なことだったようで
「審判、お客さん、全てに対し自分が仕切る、自分がメイン、主役なんだという表現力」などを重点的に
叩き込んだようです。なので「ひとつも教えてない」というのは技術に関する話なんだと考えれば
修造の言ってることは謙遜ではなく本当なんですよね

そして修造チャレンジが終わって間もなく、錦織に海外テニス留学の話が舞い込んできたわけですが
このとき錦織は、幼い身で海外に行くことについてだいぶ悩んだようです。
その時「絶対に海外に行った方がいい」と熱心に説得したのが修造なんだとか。

なぜなら、日本におけるテニスの指導は型にはめることを重視しているから
そんな指導のされ方では、錦織の才能を殺してしまうと判断したんだそうです。
修造が錦織に技術的なことをあえて教えなかったのも同じ理由ですよね。
錦織の才能を理解できない人間が、「テニスってこうやるもんだから」と型にはめてしまっては意味がないんだと。
そんな修造の熱心な説得に押されて、錦織は世界へ旅立つ決意を固めたそうです。

錦織自身、当時のことを振り返って「このとき世界へ行く選択をして本当に良かった。そうじゃなかったら
自分は全然成長できないままだったと思う」
と語っています。ちなみに修造のことはどう思っているかというと、
「日本の片隅にいた僕を見つけてくれて、世界への扉を開いてくれた人」なんだそうです

「日本の片隅」というのは錦織の育った島根県の小さい町のこと、
「僕を見つけてくれた」というのは修造チャレンジに招集してくれたということ、
そして「世界への扉を開いてくれた」というのは、海外へのテニス留学を熱心に勧めてくれたということですね
なので錦織にとって修造はテニス人生の道を指し示してくれた人であって、
手取り足取り指導してテニスの基礎を教えてくれた人ではないということです
だから修造の言っていた「自分は圭に対して教えたことなんてない」というのは、確かにその通りなんですよね

そして最後に一つ、今回「錦織は修造よりも凄い選手」ということをさんざん語ってきたわけですが、
じゃあ修造はふがいないダメ選手なのかというとそれはまったく違います
なぜなら修造は、1972年にテニスの世界ランキングが今の形式になってから、2011年に錦織が台頭してくるまで
日本人で最も高い世界ランクの持ち主であり
この期間でまぎれもなく最強の日本人テニスプレイヤーだった
わけですから
40年もの期間で見て最強ですよ。それほどの選手がふがいないわけがない、しかしそんな日本人最高峰な修造の力をもってしても
四大大会では1回戦や2回戦で負けてしまうほどに世界はレベルが高いってことです

しかし、そんな修造ですら届かなかった領域にただ1人届くことができたのが錦織なんです
ベスト16やベスト8、さらに上の領域までも目指すことができる、とてつもないレベルでテニスをやれる唯一の選手なんです
修造も錦織も凄い選手ですが、錦織の凄さは修造をも上回っている
つまりそういうことなんです、どっちがダメとかふがいないとかそういうことじゃないんですよ

ちなみに1972年より前になると、1930年代に世界ランク3位とかで活躍した佐藤次郎もいるんですが
その頃はランキングの仕様とか、大会の形式とかが今とはまったく違うんで、
比較すると面倒なことにしかならないから1972年以降の話ってことでお願いします(えー


・アニメ漫画特撮レビューなのにテニスの記事があってびっくりしました!
 そして今度は全米オープンでも何故かラオニッチと当たってしまった錦織選手にびっくりしました! by 壱助

壱助さんはじめまして、アニメと漫画メインの感想サイトのわりに、たまに関係ない話で暴走することも多いんですが許してください
そしてテニスは錦織がんばってますよね!今は四大大会の全米オープンが始まりましたが、すごくいい感じに勝ち上がっております
何しろ一回戦を3−0で勝利、二回戦を2−0(相手途中棄権)で勝利、三回戦を3−0で勝利と
たったの1つもセットを落とさず四回戦進出、つまりもうベスト16!

すごいことですよこれは、何しろ今大会の錦織のコンディションは
大会直前に足の手術をしたばかりでめちゃくちゃ悪い状態だったんですよ
大会10日前に抜糸とかそんなレベルでしたからね、だから体を仕上げる暇もなかったし試合勘を取り戻す暇もなくて
錦織本人も「大会の合間に少しでも練習して勘を取り戻したい」と言っているぐらいだったので
ほとんど準備ができないまま大会に突入してしまったわけです

だからひょっとすると一回戦負けもあるかもな…とか覚悟してたんですが、どうしてどうして
このコンディションでも圧倒的に勝ち進めるほど強いのが今の錦織ということでしょう
そしてベスト8を賭けて激突する相手はまたしてもラオニッチ。ウィンブルドンの時と同じじゃねーか!
あの時もベスト8を前にした試合でラオニッチと戦って、惜しくも敗退したところを
「錦織またも松岡超えならず」ってさんざんマスコミどもに言われまくったんだっけなー

まあ、この全米オープンでは修造の最高成績は2回戦進出なので、今度はラオニッチに勝とうが負けようが
松岡超えならずとか言われる心配はないですけどね。というか今4回戦まで来てるんだから
「錦織、全米で松岡超え達成!」って言えよマスコミめ!こんな時だけ黙りやがって!(えー

まあともかく、順調に勝ち上がってきた錦織ではありますが、今度のラオニッチは一筋縄ではいかないでしょう
あの超強力なビッグバンサーブをどう攻略するのか、楽しみに見たいところですね
…と、ここまで昨日書いたんですが俺がノロいせいでアップできませんでした(えー
もう今日ラオニッチとの試合終わっちゃったじゃねーか!「楽しみに見たいですね(キリッ)」とか言いつつ
今日試合がもう終わってるとかマヌケすぎる…

ともかく、そんなラオニッチとの試合結果ですが
1セット目は4−6でラオニッチが先取
2セット目は7−6で錦織が取り返す
3セット目は6−7でラオニッチが取り返す
4セット目は7−5で錦織がまた取り返す
5セット目は6−4で錦織が取って勝利という
取って取られての激戦を制して3−2で勝利!うおおおおおおおおお
これで全米ベスト8進出!!マジかよ錦織すごすぎるぞ!
あの不安しかないコンディションで快進撃を続けて、ラオニッチまで倒してベスト8とか…
これで絶好調だったらマジでベスト4とか決勝も狙える器ですよ。今回だって行けるかもしれませんしね

全米で錦織がベスト8に進出するのは今回が初ですが、
日本人としてもこの快挙を達成したのは92年ぶりの快挙というんだから驚きです
92年ってのはこれ、1992年ってことじゃないですよ、今から92年前の1922年ってことですよ

つまりはそれだけの間錦織レベルのテニス選手は誰もいなかったってことですよね
まさに100年に1度の逸材…俺らは伝説のような選手を目にしてるってことをもっと意識するべき

昨日の拍手返信で「マスコミはもっと錦織のこと誉めんかオラー!」みたいなこと書きましたが
今朝のニュースを見たら「錦織92年ぶりの大快挙!!大記録!!日本の誇り!!」という感じに
どのチャンネルも物凄い勢いで褒めちぎってるのに仰天しました、
しかもスポーツのコーナーとかでなくトップニュースで!今日1番のニュースという扱いで!
い、いや確かに誉めろとは言ったけども…ここまでマスコミの態度変わるとは思わねぇだろ!(えー

この間錦織が全英べスト16だった時は、「あ〜また錦織くんは松岡さんを越えられませんでしたね〜(嘲笑)」って感じだったのが
全米ベスト8になったら「大快挙!!大記録!!日本の誇り!!」になるって
何がそこまで違うねん!ベスト16もベスト8も、両方すばらしい快挙だろうにこうも報道のされ方が違うとは…

まあ、マスコミ的に何が違うって言ったら、やっぱりそれは記録になったかそうでないかって違いなんでしょうね
全英については修造がベスト8を達成したという記録が身近にあって、そこに届かなかったから
たとえベスト16でも「錦織は今回も記録に届かなかったダメ選手」と言われてしまうし
今回の全米ベスト8は、92年ぶりの記録になったという事実があるから
「世紀の大記録!!素晴らしい快挙!!」みたいにめちゃくちゃ誉められたという…

なんだかスポーツにおいてマスコミって、とにかく記録とか結果ありきの考え方をしてますよね。たとえばオリンピックとかでも
選手がメダルを取ったかどうかに凄いこだわるし。
メダルを取った選手は神、取れなかったら役立たずという具合に扱いの差がめっちゃ大きいというか
メダルを取ったからすごい、記録を作ったからすごい、
逆にそれが出来ないとダメ選手扱いされてしまうという、そんな風潮があるように思えてなりません

俺の考えとしては逆なんですよ、まず先に「この選手たちはすごいプレーをしてる」っていう気持ちがあって
記録だとかメダルっていうのは後からついてくるもんだという
だからたとえ記録やメダルに届かなかったとしても、十分凄いと思える選手だったならリスペクトしたくなるわけですよ

たとえば錦織で言うと、四大大会で世界最高峰の強豪たちと勝ち負けを争えるほどに強いという
その時点でもう十分すごいと思ってるんですよ。もちろんそこで勝ったり記録を残した方がいいに決まってるけど、
記録を残せたからすごい、残せなかったからダメとか
結果だけを見て判断するもんじゃないと思うんですよ。錦織ほどの凄い実力があれば
そのうちに記録なんて後からついてくるもんだと思うし、いちいち一喜一憂するものじゃないというね

もちろん運悪く記録がついてこない場合だってあるかもしれないけど、
そういう時は「いい選手なのに残念だなぁ」とは思うだろうけどダメ選手だとはやっぱり思わないですね
記録っていうのは巡り合わせの問題だってあるから、その人の実力だけで決まるもんじゃないし
そこですべてを判断するのはどうなのよって俺は思うわけです

・錦織ベスト ふぉーーー!
 と、変態仮面ばりに心のなかで叫びながら、ニュース記事見てた。やっぱベスト4まで来るとインパクトが違うね。
 こうなると、ある意味で修造もすごいな、と思った。褒めるべき相手をいち早く手放しで褒める。しかも余計なことはしない。
 これがどれだけすごいことか。(大志さんが力説してなかったら、そんなに詳しくは知らないままだっただろうけど)
 ところで修造・・涼しくなったと思ったのに、戻ってくるなや 夜、眠れんやないけ と思う今日此の頃だったりする。
 夏は修造の居場所も天気予報に組み込むべきレベルだな・・と、太陽神ネタを若干真に受けてたりする。 by taka

・錦織選手の快進撃、本当に頼もしくて感激してしまいますね。
 私自身は大学サークルでほんの少しテニスをしたくらいなのですが、ベイビーステップを読んでいると
 錦織選手のすごさがリアルに分かる気がします(笑)次はジョコビッチ!頑張れ錦織選手!!
 あとえーちゃんも次はタクマっぽいから頑張れ(笑) by じじ

やーほんとにね…皆さんすでにご存知でしょうけども錦織全米ベスト4進出!
ああ、まさか準々決勝でも勝つとは!凄すぎるぞ錦織!
実を言うと、先日俺が「負けたとしても錦織の凄さは変わらない」とあれだけ書いたのは
ベスト8で負けちゃう予感がしていたので
その時のために「負けても錦織はしょぼくないからな!」と前もって書いておいたという…(えー

い、いやすいません、でも負けちゃうと思うのも無理ないですやん!?
この間も言いましたが、錦織はこの大会に手術によって体の仕上がってない状態で参加するハメになり、
さらに前回の試合では強敵ラオニッチと4時間を超える死闘を演じたばかりなんですよ
正確に言うと4時間19分、この時間は今回の全米オープンで最も長かった試合なんだそうです
それほどまでの大きな疲労、調整の足りない体、それを抱えた状態で今回戦った相手は
世界ランキング4位、今年の全豪オープン覇者であるワウリンカですよ

ワウリンカは昨年の全米オープンでもベスト4に入っている超実力派プレイヤー、
錦織もこれまでに2回対戦したことがありますが2度とも敗北しています
それほどの相手に不調の状態で勝てるわけが…と思っていたわけですが
この条件であっても錦織が勝利したというんだから脱帽するしかありません

そういえばこの間のウィンブルドン決勝、フェデラーvsジョコビッチの試合でもそうでしたが
普通の人間なら「こんな状況じゃ勝てないよ、さすがに無理だよ」と思ってしまうような状況でも
強靭なメンタルで弱気をねじ伏せ、劇的に状況をひっくり返してしまうのが
超一流プレイヤーという存在でしたね、錦織にもその強靭なメンタルは確実にそなわっているということでしょう

それでは実際にワウリンカとの対戦スコアを見ていくと
1セット目は3−6でワウリンカが圧倒的に先取
2セット目は7−5で錦織がなんとか取り返す
3セット目は7−6で錦織がタイブレークを制して取る
4セット目は6−7でワウリンカがタイブレークを制して取る
5セット目は6−4で錦織が取って勝利という
またしてもタイブレーク連発で5セット目にもつれこむ死闘。
試合時間はなんと4時間15分ですよ。錦織死ぬぞマジで!こんな連日4時間の死闘って体がもたないよ!

しかしなんと言っても錦織の凄いところは、こういったもつれた試合になるほど強さを発揮するということでしょうか
こんな風に5セット目まで勝負がもつれた場合、錦織の勝率はなんと77%を誇っており
この数字は歴代テニス選手の中でも最高の数値なんだそうです

過去に錦織と一緒にテニス留学をしていた選手の話によると
「錦織は競った試合展開、緊張するような場面で、それまでの試合内容を踏まえて
 さらに一段上のプレーができる。いちかばちかの攻めでも守りに入るのでもない。
 あの感覚は僕には分からなかった」と語っています

つまりは打ち合っているうちに相手の攻略方法を理解し、試合終盤になるほどそれが爆発するという
ことなんじゃないでしょうか。相手に合わせて的確な攻略法を見い出すことができる柔軟な対応力。
それを感じるエピソードとしては、もうひとつ今年のマドリッドオープン2回戦でのガルシアロペス戦がありますね

これは錦織本人が言っていたことですが、
「ガルシアロペス戦は印象に残っています。1セット目の立ち上がり、彼のアングルショットや
 ワイドに振っても倍の角度で返されたり、このまま何も出来なかったら負けてしまうと思いました」と、
試合が始まってすぐはガルシアロペスが試合を支配しており、錦織は敗北を覚悟するといった状況だったわけです

しかしその試合が最終的にどうなったかというと、
第一セット6−3、第二セット6−1で錦織が圧勝したんですよ
最初は手も足も出なかったのが、試合の最中に物凄い勢いで展開を変えていって最終的には圧勝したという。
それほどまでに錦織の対応力は恐ろしく高いということだと思います
それが試合がもつれた時ほど勝てるという結果に繋がっている気がしますね

そして今回の試合内容については、松岡修造も公式ブログで詳しく語っているので
それを見てみるのもかなり参考になるかと。それによると錦織はやはり全体的にだいぶ調子が悪かったみたいで、
サーブが入らなかったり後半で失速したりと、疲労の濃さは隠せない試合展開となっていたようです

しかしストロークの引き出しの多さ、メンタルの強さ、体力配分の上手さといった
工夫を重ねることでそれをカバーし、ついに勝利をもぎ取った…と、松岡修造は分析しているようですね
特に体力配分については、残り少ない体力を本当に上手く使ったようで
全体的に省エネテニスでしのいでしのいで、最後はついに限界がきたかのように見えましたが
「錦織はもう動けない」と相手が思ったところで一気にギアを入れて競り勝ったという内容だったようです

体力の使いどころを理解していなければ勝てなかった試合、これについて修造がテレビで
「今日の圭の試合を見て分かりました。松岡修造は
 ぜんぶ全力でやってたから勝てなかったんですよ!」
言ってたのが笑いました、ともかく錦織の試合巧者ぶりは凄いということですね

戦った選手も物凄い人ばかりですよ、
今回のワウリンカは世界ランク4位で世界一片手バックが強力と言われている選手だし
前回のラオニッチも世界ランク6位で世界一サーブが強力と言われている人なので
世界ナンバーワンの長所を持つ選手たちを次々に破ってきているわけですから

そして次の相手はノバク・ジョコビッチ。世界ランク1位であり正真正銘の世界ナンバーワン選手です
この間まではナダルが1位でしたが、ウィンブルドンでの優勝によりジョコビッチが1位の座に輝いたんですよね
そんなジョコビッチの特徴といえば、とてつもない安定感と高威力を両立しているストロークでしょうか

とにかくジョコビッチといえば絶対的な安定感。常に高水準かつ高威力のストロークを打ち続けられる選手であり
どうやったら崩せるんだろうと想像もつかないような鉄壁のプレイヤーです
錦織もジョコビッチと打ち合った時の感想としては「まるで壁を相手にしている気持ちになる」というほど
ひたすらボールを跳ね返される印象を持っているようですね

そんなジョコビッチを相手に錦織はどこまでやれるのか…
錦織もストロークに関しては得意中の得意ですが、ジョコビッチ相手に打ち合った場合どうなるのか想像もつきません
ともかくこの世紀の一戦については注目したいですねえ

・錦織圭決勝進出! 決めた瞬間思わず変な声を出してしまいましたw

・ちょっと自分は歴史的快挙を見ちゃいましたよ……もしかしてもしかするんですか!?

・大志さん、ついに錦織圭選手がやりましたね、日本人史上初の決勝進出!
 ああ、もう感動で涙が・・・あれ?前が見えない(涙) by 沖縄のL

・錦織君勝ったね

・錦織選手ランクno.1を破って決勝進出!やばいですね!漫画感想レビューのために来たこのサイトで
 テニスにはまるとは思いませんでした。非常に興奮しました。

なんと錦織、ジョコビッチをも撃破し全米決勝進出!!
うわああああああああああああ!!なんという…なんというとんでもない快挙を!
まさか世界1位のジョコビッチまでも倒して、全米オープン決勝の舞台に立ってしまうとは…
四大大会の決勝に日本人が勝ち進むのは史上初の快挙だそうですよ
マジかよ錦織…「100年に1人の逸材」どころか日本人の歴史上最高の超逸材じゃねーか

この試合、俺も最初から最後まで見ていたので詳しく語っていくと
まずは第1セット、立ち上がりは両者ともあまり調子がよくなくて
錦織はネットの回数が多かったり、
ジョコビッチは動きが硬くて足を滑らせたり
ややミスが目立つ感じになっていました。しかし第1セットの後半あたりから段々動きがよくなってきて、
特に錦織は、ライン際スレスレを狙った難しいショットをバシバシ決めるようになってましたね
それが功を奏して第1セットは6−4で錦織が先取しました



続く第2セット。ここからは気持ちを切り替えたジョコビッチの逆襲が始まります
とにかくジョコビッチがポイントを決めて決めて決めまくった内容で、錦織はなすすべなくフルボッコ状態でした
そんな第2セットは1−6という大差でジョコビッチが取る結果に。世界1位の凄みを垣間見た瞬間でしたね…



そして第3セットですが、ここからは錦織の冴えたプレーがかなり目立つようになってきます
特にバックハンドのダウンザラインが神がかり的に素晴らしく、
(※ダウンザライン:コートのサイドラインに沿うように直線的に打つショットのこと)
コートのライン上に落とすかのような、とてつもないコントロールで何度もポイントを奪っていました

そんな神業ショットを何度も決めて、この第3セットでゲームカウント5−3と徐々にリードを奪っていく錦織。
しかしジョコビッチも気迫のプレーでポイントを取り返し、最終的に同点に追いつかれてタイブレークに突入してしまいます
同点に追いついた瞬間のジョコビッチは「ウオオオオオオ!!」と物凄い雄たけびをあげてましたね
それだけ闘志をムキ出しにしていかなければ勝てない強敵だと、錦織のことを意識しての行動だと思います

こうなると苦しいのは錦織の方です、リードを奪っていたのが追いつかれ、ジョコビッチの気合の乗りも最高潮という
上り調子のジョコビッチを相手にタイブレークを戦うハメになったわけですが
しかしそれでも飲み込まれずに錦織がタイブレークを制すという
物凄い勝負強さをここで発揮、そして7−6で錦織がこのセットを取るという結果となりました



そして迎えた第4セット。顔が真っ赤になるような炎天下に加え、第3セットのタイブレークでかなり消耗したのか
ここからは両者に疲労の色が濃く見えるようになってきました。特に錦織の方はそれが顕著で、
ジョコビッチのサーブがいいところに決まると一切動けずに見送る場面が増えてきました

「もう錦織は疲労で足が動かないんだ…」と思うようなプレーが何度か続き、錦織のサーブの威力もだんだん衰えてきて
このままじゃジリ貧で負けてしまう…と思ったその時、第4セットも後半に差し掛かったところで
目にも止まらぬ超高速サーブを叩き込む錦織!なんと今日最速のサーブがここで炸裂します
弱っていたはずが突然の最速サーブ、これにはジョコビッチも「!?」とまったく反応できずにポイントを取られていました
そう、弱っていたように見えたのは、錦織がワウリンカ戦でも見せた
省エネモードからの一気にギアチェンジする作戦だったようです
残りの体力をここで一気に使うという作戦に出た錦織、ジョコビッチの対応を上回る勢いのプレーで劇的に押し切り
第4セットを6−3で取ることとなりこれでセットカウント3−1、錦織の勝利となったわけです



全体的に今回の錦織を見ていて思ったのは、恐ろしく精度の高いショットでポイントを取るシーン
多かったということでしょうか。特にバックハンドのダウンザライン、あれがもう本当にコートのラインギリギリへ完璧に決まるので
鉄壁の守備を誇るジョコビッチすら、対処できずにポイントを取られるシーンが多かったように思います

あとは強烈な威力のフォアハンドとかも印象に残りましたね、松岡修造がテレビで
「圭のフォアハンドは、最近マイケル・チャンに師事するようになってから格段に威力を増した」と語ってましたが
まさに凄まじい威力のフォアを強引にねじ込むようにして、ジョコビッチの守備を突き破るシーンが多かったように思います

あとはなんと言っても省エネ作戦からのギアチェンジですよね
あれは徐々に錦織が弱ってきたように見えたのが「突然何が起こった!?」というぐらいにプレーが激変するので
終盤の奇襲として恐ろしく効果的というか、試合終盤での勝負強さが凄まじいと言われる錦織が使うと物凄い強力ですね
勝負どころをしっかりと読んで、ここぞという時に勝負をかけられる嗅覚があるからこそ
必勝パターンと呼べるような戦法になっているというか。あの激変ぶりを実際に見た時は本当に驚きますよ

試合前の予想では、「驚異的な安定感を持つジョコビッチのストロークに、錦織のストロークは通用するんだろうか」と
若干の不安がありましたが、実際どうだったかというとしっかり通用するほど強力だったというところでしょうか
特に3セット目や4セット目は、常に錦織がポイントリードするような展開で試合が進んでいたわけですしね

両者のプレースタイルについて詳しく考えてみると、アニメのベイビーステップに出てくる言葉として
「全てのボールに追いつき、それをコントロールできれば理論的には負けない」という言葉がありますが
ジョコビッチのスタイルはまさにこんな感じですよね
守備範囲がとても広くて、よく走りよく拾う。それでいてぬるいボールを返してこないんですよ。
どれだけ走り回ってもコントロールの効いた球を球威のある状態で返してくる。
これをいくらでも続けられるのがジョコビッチの凄いところで、ラリーの持久戦となれば誰にも負けないほど強い。
「驚異的な安定感」というのはそういう意味です

対して錦織はどうかというと、打ち合いを続ける中でどこかでチャンスを作って打ち抜いていくスタイルですよね
神業のようなコントロールのバックハンドだったり、強烈な威力のフォアハンドだったり、
チャンスと見たらどこかで自分から積極的に仕掛けに行くスタイル。
言うなればジョコビッチは負けないための持久戦テニスであり、錦織は勝ちに行く積極的なテニスなのかなという気がします
そして今回は錦織の攻撃力がジョコビッチの防御力を上回ったような、そんな試合に見えました

ともかく、世界の最高峰にすら通用するような武器を揃えている今の錦織。
世界6位のラオニッチ、世界4位のワウリンカ、世界1位のジョコビッチを立て続けに倒してきたこの実力は本物でしょう
このまま全米優勝という可能性も十分に有り得ます。
錦織ほどの強さがあればいつか優勝争いだって…とは以前から思ってましたが、まさかこんなに早くその日が来るとは。
錦織のポテンシャルは、俺が思ってたよりさらに数段上だったってことですなー



あとどうでもいいことなんだけど、今回吹いたのがこのシーン
3セット目で錦織がポイントを落としてしまって、「あぁくそ〜」みたいにラケットを叩きつけるんですけど
ラケットがびよーんと跳ねて錦織の手の中に収まるというある意味すごすぎる神業
なんかまったくラケットの方を見もしてないし!錦織のラケットさばきはそれほどすごいのか!?

チリッチがあああああ!!強すぎるんじゃあああああ!!
ああああああ!!!全米オープン決勝、錦織の注目すべき一戦は
対戦相手のチリッチがとてつもない強さを発揮し錦織を圧倒、セットカウント0−3でチリッチの勝利となりました

そんな試合の流れを詳細に語っていきますと

・第1セット
1ゲーム目:ファーストサーブをなかなか決められないチリッチ。錦織がセカンドサーブを的確に返していく。
        錦織のリードが続くが、ブレイクまでは決めきれずに最後はチリッチが決めてキープ
2ゲーム目:ファーストサーブをなかなか決められない錦織。とはいえストロークでしっかりポイントを取り錦織がキープ
3ゲーム目:チリッチのキックサーブが威力を発揮する。思うように返せず苦しむ錦織。チリッチが圧倒してラブゲームでキープ
4ゲーム目:サーブがあまり入らない錦織。とはいえストロークが威力を発揮し錦織が余裕でキープ。
5ゲーム目:チリッチのサーブがどんどん良くなってくる。みるみる手がつけられなくなりチリッチがラブゲームでキープ。
6ゲーム目:錦織のエンジンがいまいちかからない。連続でチリッチにポイントを取られチリッチがブレイクする
7ゲーム目:サーブに加えてストロークまでとんでもない球を決めてくるチリッチ。まるでつけ入る隙がなくチリッチがキープ
8ゲーム目:ややチリッチに攻め込まれながらも、錦織がなんとかキープ。
9ゲーム目:ストロークでもチリッチが圧倒的で手がつけられない。チリッチがラブゲームでキープし、セットを取る

・第2セット
1ゲーム目:錦織のサーブが決まり始める。ストロークでもチリッチを手玉に取り錦織が余裕でキープ。
2ゲーム目:チリッチの強力なサーブがビシバシ決まる。チリッチが余裕でキープ
3ゲーム目:決めたいところで思うように決められず苦しむ錦織。デュースの末にチリッチがブレイクする
4ゲーム目:錦織の冴えたプレーがだんだん増えてくる。しかしチリッチはそれをも跳ね返しデュースの末にチリッチがキープ。
5ゲーム目:錦織のいい動きが目立ってくる。錦織が圧倒しラブゲームでキープ
6ゲーム目:チリッチがとんでもないサービスエースを連発。まったく錦織に何もさせずチリッチが圧倒しラブゲームでキープ
7ゲーム目:決めるべき時にどうしても決められない錦織。流れを掴めずにチリッチがブレイクする
8ゲーム目:錦織が攻め込みポイントを取る。しかしチリッチも強烈なサーブでなかなか流れを渡さない。
        デュースとなった末に錦織が競り勝ってブレイクする。
9ゲーム目:錦織が懸命に攻めるも、チリッチがストロークで絶妙な球を打ちまくりチリッチがブレイク。セットを取る

・第3セット
1ゲーム目:チリッチがサービスエースを連発し一気に突き放す。0−40まで持っていかれるが錦織がそこから粘る。
        デュースまで持っていき、さらにそこから熾烈な点の取り合いになる。しかし最後はチリッチが強烈なサーブでキープ
2ゲーム目:激しい点の取り合いがここでも続き、またしてもデュース。猛烈なラリーを制して錦織がキープする
3ゲーム目:錦織の動きがかなり良くなってくる。しかしチリッチはそれをも上回り絶妙なショットを放ちチリッチがキープ
4ゲーム目:明らかにギアを上げて物凄いショットを連発する錦織。しかしチリッチはそれにも食らいつき
        非常に激しいラリーが展開される。なんとそのラリーで錦織を打ち負かしチリッチがブレイク
5ゲーム目:錦織のいいリターンが随所で決まるが、チリッチの強烈なサーブが何度も突き刺さりチリッチがキープ
6ゲーム目:錦織のストロークが神業のようなコントロールを発揮。錦織がラブゲームで圧倒してキープ。
7ゲーム目:明らかにプレーの質が上がっている錦織、ポイントを先行して取っていきブレイクチャンスを握る。
        しかしチリッチがそこから驚異的なプレーを連発して粘る。デュースの末にチリッチがキープ
8ゲーム目:キレのある動きを続ける錦織、好プレーを連発するもチリッチはそれにも食いついてくる。
        取って取られての展開が続きながら、錦織がなんとかキープ
9ゲーム目:チリッチが実に強烈なサーブを連発してくる。良すぎるサーブを返しようがなくポイントを取られていく錦織。
        そのまま最後までチリッチが押し切ってキープ。セットカウント0−3、チリッチの勝利


こんな感じになります。まずは第1セット、錦織は序盤いまいち調子が出ていないように感じました
どうにもサーブが入らないのと、ストロークもジョコビッチ戦ほどの正確さがなかったですね
相手のチリッチも立ち上がりは微妙でしたが、第1セットの途中からヤバイぐらいにサーブが良くなってきて
エンジンがかからないなーと苦しむ錦織を圧倒してしまいました

そして第2セット。ここから錦織の調子が徐々に上がってきます。
いいプレーもそこかしこに見られるようになり、さあ反撃だ!という流れを何度も生み出したんですが
その流れをことごとく断ち切ってしまうチリッチ。
ここぞいう場面で必ずとんでもないショットを決めてくるんですよねチリッチは。驚くほどに勝負強いというか
錦織の反撃の芽を摘んで摘んで摘みまくるという展開となってしまいました
なかなか錦織はペースを掴ませてもらえず、決めに行ったボールを外してしまう場面も多かったです

そして第3セット。後がなくなった錦織は猛烈にギアを上げて逆転の流れを作ろうとします
ここからの錦織は素晴らしいプレーの連発だったというか、第1セットの不調とは裏腹にずっといい動きが出来ていたんですが
それをも跳ね返してくる驚異的な男・チリッチ。
神がかり的に強烈なサーブを連発し、ストロークでも錦織と互角に渡り合っていました
錦織がいいプレーをしてもすぐさま同じくらいのプレーでやり返してくるチリッチ。
この第3セットでは、そんな風に両者の物凄い打ち合いと点の取り合いが最後まで続きました
そしてそれを制したのはチリッチ。最後まで強力なサーブとストロークを放ち続けて錦織を倒してしまいました

チリッチの身長は約2メートル、その長身から放たれるサーブは相当な威力があり
さらに完璧なコースにビシバシ決まって錦織からポイントを奪っていました。
あとチリッチはセカンドサーブが特徴的なんですよね、キックサーブという強烈に跳ね上がるサーブを放ち
錦織はこの対処にもかなり苦しんでいる印象がありました

あとストロークも非常に深くて強烈な球を打ってくるんですよね、これがとにかくいいところに決まりまくって
しかも錦織がいいショットを打ってもきっちり返してくる安定感まであり、
錦織が得意とするストローク戦ですら主導権を握らせてもらえないという内容でした

とにかくチリッチが凄すぎた。なんだこの男
前評判では錦織が勝つ錦織が勝つとさんざん言われてましたが、蓋を開けてみればチリッチはとんでもない強さで
最初から最後まで手がつけられないプレーを連発し、完全に錦織をねじ伏せてしまいました
なんとこのチリッチ、準々決勝を3−0、準決勝も3−0、決勝も3−0と
全部ストレート勝ちで終わらせてしまったようです
ちなみに準々決勝の相手は世界7位のベルディヒ、準決勝の相手は世界3位のフェデラー。
それをこうも圧倒的に蹴散らして優勝とは…強すぎるだろ…ダントツで今大会最強プレイヤーじゃないかよチリッチ
うーむ、終わってみればチリッチ強すぎというインパクトが強烈に残ってしまった大会だったな…

錦織が敗れてしまったのは残念でしたが、ただまあこれで錦織のテニス人生が終わったわけじゃありませんしね
むしろ今の錦織は四大大会の決勝まで来れるという意味で
実力の高さを証明する大会になったと思いたいところです
とにかく錦織にはお疲れ様と言いたい。次の大会でまた応援したいと思います

あの決勝戦から2日経って、錦織本人が語った試合についてのコメントが、各所で見られるようになってきましたね
それによれば、やはり極度のプレッシャーを感じてしまい試合に集中できなかったためなんだとか。詳しく書いていくと

「気持ちが高ぶるのを前日からなかなか抑えられなくて、試合に入るのも容易ではなかったです。
 チリッチには何度か勝っているのもあって、『勝たなければいけない』というプレッシャーを
 自分から作ってしまっていました。フェデラーの方がやりやすかったかもしれませんね、気持ち的には。
 ここまで硬くなったのは久しぶりで、試合でもなかなか感覚がつかめないまま終わってしまいました。
 この何試合かは入っていたボールが入らなくなって、自信をどんどん自分で下げていってしまったので
 ずっと迷走している感じでした。チリッチの球も鋭く、角度があって深かったので
 攻めようにも攻められないし、ミスをしてしまったり、なかなか突破口が見つからなかったですね。
 長いラリー戦になった時に勝てないというのも、以前の彼とはと違ったし、
 それだけ彼のディフェンスが良かった。ただ、それ以上に自分が試合に入り込めなかったというのが
 一番の原因だったと思います。悔しすぎて呆然としていましたけれど、
 コーチ2人にしっかり励ましてもらったので、めげずに頑張りたいと思います」

というのが錦織の心境だったようです。そうか…やっぱり想像を絶するほどのプレッシャーを抱えてしまったんでしょうね
四大大会の決勝といえば、これまでの日本人は誰一人として到達したことのない高み、そこで感じるプレッシャーも
日本人の誰も経験したことがないほど凄まじかったということなのかもしれません

チリッチにはこれまで錦織が5勝2敗と勝ち越していて、「この試合は落とせない」と思ってしまったのも
プレッシャーに拍車をかけてしまったようです。「フェデラーの方がやりやすかったかも」と言っているのは、
自分より格上のフェデラーが相手だったら、開き直ってぶつかっていけたかもって
ことですよね。しかし錦織の勝ち濃厚と言われているチリッチ相手には、気持ちが守りに入ってしまったと…

これは他の競技でもよくありますよね、たとえばボクシングなんかでも
自分が挑戦者の時は、格上の相手にぶつかっていくことだけ考えて集中できた
しかし王者になったら、気持ちが守りに入ってしまって集中できなくなったとかそういうことが。

あと「普段入っていたはずのボールが入らなくなり、自信をどんどん下げてしまった」ということもあったんですね…
確かにボールが入ってないのは見てて実感していました、いつも通りの錦織のプレーというのは
打ち合いの最中にチャンスを作って決めに行くスタイルですよね
もっと正確に言うと、チャンスと言えないくらいのほんの僅かなスキであっても
針の穴を通すほどのショットでこじ開けるように点を取るのが普段の錦織なんです



たとえばジョコビッチ戦で見せたこんなショットなんかがそう。
「ここしかない」というポイントにピタリと合わせて点を取るという
錦織が決めにいく時の球というのは、普段これほどの精度を誇っているわけなんですね

しかし今回の決勝では、こういった決め球を打つ時のコントロールがほんのわずかに乱れていたんです
俺が試合直後に書いた感想で、「決めるべきところでどうしても決められない」と書いたのはまさにそれで、
いつもならギリギリに決まっていたボールがわずかに外れてアウトになるというシーンが
とにかく多かったんですよね…緊張によってわずかに手元が狂ってしまったんでしょう
正確なコントロールによってポイントを取っていく錦織にとっては、それが狂ってしまうことは相当きつい展開だったでしょうね…

そんなコントロールミスについては、錦織は「感覚が掴めないまま試合が終わってしまった」と語っていますが
俺としては第3セットになってからはずいぶん良くなってきていたと思うんですよ
第3セットでは、チリッチのサーブでも錦織が反撃したり、デュースになって競り合う場面が何度もあったし、
第1セットではそれができなくて一方的にやられたり、まったく得点できずラブゲームを何度も食らっていたことを考えると
第1セットと第3セットの錦織では明らかに動きが違っていたと思うんですよね

第3セットはほぼ互角の勢いで競り合いながら、「どっちがこのゲームを取るか分からない」という場面がいっぱいあったんです。
ただ…そういう場面、どっちがゲームを取るかわからないという大事なポイント、ここを取るかどうかで大きく違う、
この一本は大事という正念場ほど必ず最高の球を打ってきたのがチリッチなんですよね

あと一本取れれば錦織が反撃の流れを作れるという場面、そういう要所要所でことごとくとんでもない球を打ってきた。
錦織の勢いを寸断するポイントを完璧に処理する勝負強さ。それがあったから勝負の分かれ目となるポイントを
何度かチリッチに取られてしまい、第3セットも最終的に3−6という結果になってしまったという…
あのチリッチの勝負強さには脱帽するしかないというか…正念場になるほどいいプレーをしてきたしなー

ちなみに松岡修造もこのチリッチ戦について、試合前・試合後と詳しくコメントしてますが
読んでみて驚いたのはまず試合前のコメントで、

「チリッチは世界16位だから〜5勝2敗で有利だし〜圭の方が強い選手に勝ってきているから〜
 と、圭の方が完全に有利だと思っているあなたに…喝!!
 今、チリッチは圭同様、最も勢いがある選手の一人です。
 チリッチは今までのプレーより攻撃的になり、自信を持ってプレーしている。
 今までの対戦成績に関係なく、今世界で最も勢いがある選手なのだ。
 ではどうすれば勝てるのか?勝ちたいと思えば思うほど、
 テニス選手は守りに入ってしまう。今まで通り攻撃だ!圭のテニスを貫き通せ!」

と語っていたことですね。今読むと本当に的確すぎてビックリするというか
チリッチが今とてつもなく強い選手であること、気持ちで守りに入れば負けてしまうことを事前に語っており
錦織に必要なアドバイスを試合前からちゃんと書いていたんですね。すごいな…

試合前は色んなニュースでテニス解説者がこの試合について語ってましたが、
「チリッチは世界16位だから〜5勝2敗で有利だし〜圭の方が強い選手に勝ってきているから〜」って
みんな本当にこれしか言ってなかったよね



修造だけですよ、チリッチが警戒すべき強敵だとちゃんと語っていたのは。あとは試合後のコメント、
「圭、緊張…堅い…当たり前ですよね。グランドスラム決勝、大きな期待がかかる。
 何度も何度も肩で息を吸ったり、足を動かしたり、深呼吸など
 何度も何度も体の硬さを取り除こうとしていた…」と、
緊張で思うように動けない錦織のことを優しくフォローしていました

これには錦織に対する愛を感じたというか、テレビの解説者は「あれがダメだったこれがダメだった」とは言うんだけど
「緊張してしまうのも無理ないですよね」とか
「何度も何度も体の硬さを取り除こうとしていました」とか
そういうフォローはしてくれないんですよね
ダメだったってことしか言わないから、とにかく負けた選手がふがいないように感じてしまう。
テニスに限らず、そういった解説はどうにかしてほしいところです

他に読んでて興味深かったのが
「チリッチの完璧サービスゲーム、ノータッチエース4本連続。
 4本連続サービスだけで終わる。ラケットに触らせず終わる。僕もテニス人生で数回あるが、
 このパーフェクトサービスゲームを達成するととんでもないボーナスがもらえる。
 心のボーナス。とんでもなくリラックス、自信が加わるのだ」
という言葉が選手ならではのコメントでなるほどと思いました
修造は現役時代、強力なサーブを武器にするビッグサーバーでしたからね
サービスエースを決めまくった時の心のボーナス、それがどれほど自信に繋がるかよく分かっていたんでしょう

「チリッチのテニスは完璧だった。攻撃、守り、そしてメンタル、パーフェクトだった。
 チリッチを称えるしかない。まさに…あっぱれ!
 それでも圭は諦めなかった、最後まで。敗れた圭が肩を落としている姿を見ると、もう涙が止まりません」
というコメントにしても、チリッチは本当に強かったと称えるところが良かったかな
テレビではチリッチが強かったとはなかなか言わず、「錦織が最後まで調子悪かった」とばかり言うので
俺としては納得できないものがあったというか…修造の目から見てもチリッチは完璧だったんだなと分かったのは収穫でした
 

こないだ、全米決勝を終えた直後の錦織インタビューについて長々と語りましたが
その時の錦織のコメントで面白かったのがこのシーン

「この2週間で多くのことを学ぶことができました。自分が無理をしないテニスでも、
 トップ選手に勝ったりできているのでね。あっ今日の試合は…ちょっと置いといて…」



って、決勝の試合をちょっと置いといちゃう錦織にワロタ
錦織のこういうところ好きだわ。あれだけシビアな世界で戦っているのに、試合を離れると
やたらふわふわしてて天然なコメント連発するところが。
いつだったかの「先週の僕はライオンでした」とか言葉選びのセンスが面白いよなー

公式ブログを覗いてみたら、今回の快挙についても
「いやー何が起きたんでしょう。僕も何がきっかけでここまでこれたのか分かりません」とか
ぶっちゃけすぎる本音を語ってたり、つい最近もPSvitaちゃっぽん事件とかあったみたいで
うとうと寝ながら風呂でPSvita遊んでたら、ついうっかり湯船にvitaをちゃっぽんしてしまったというね
錦織でもゲームで遊んだりするんだなーと微笑ましいエピソードでした
「気づいたら主人公のHPが8くらいに減ってた」とのことですが、どんなゲームやってたんでしょうね
 

・このサイトのおかげで錦織選手についてわかりやすく理解できました、ありがとうございます!
 もともとアニメのレビューサイトとして見てたのに、いろいろと世界が広がっていってます〜 by 無名

やあどうも、錦織の件については単に俺がファンなので
書きたいことを書きまくってるだけなんですが、それでも何かの役に立ってるなら良かったです

というかここ数日も、錦織が帰国してから新たなニュースがドンドン舞い込んでくるからチェックするのが忙しいですね!
錦織は帰国していきなりインタビュー責めにあってましたが、その時のコメントで面白かったのが

記者「日本に帰国しての率直な感想を聞かせていただけますか!?」

錦織「今、ちょっとまだぼーっとしていますね」

って率直すぎるだろ!!(えー
さすがの天然ぶりやで錦織…日本に帰ってきた感想が「ぼーっとしています」ってやっぱ言うことが面白いな



あとはツイッターにも書いたんですけど、とあるイベントで錦織が
「本当に一目惚れした。プライベートがきっかけで本当に好きになって
 自分からアタックした」とか言っていて、いやいや突然なに言ってんすか!?と思ったら
それほど錦織から求愛されてるのはジャガーっていう車の会社だったってオチで吹いた
何かと思えば車の話かよ!紛らわしすぎるだろ!あまりにも熱愛告白すぎてビックリしたわ

あとは日清のイベントに出席した時「日清麺職人!」って修造が麺職人の格好で登場した時は
何事かと思いましたね、しかしその後のコメントはいたって真面目だったので、麺職人の格好は修造なりの
日清に対する誠実さの現れなのかもしれないですね

それと同じイベントの中で、錦織が「今回の全米ではひよこちゃんとも一緒にコートで戦いました」って言ってましたが
一緒に戦ったひよこちゃんというのは、一部で話題になった錦織のひよこちゃんバッグのことですよね



試合中にやたら可愛らしいバッグを使っているとツイッターとかで騒がれてましたが、
ひよこちゃんは日清のマスコットキャラだから、日清を所属会社としている錦織としては
「日ごろサポートしてもらって恩があるから」と使っていたのかもしれませんね。
麺職人の修造といい、なんとなく日清への誠実さを感じる2人だな

それと世間の錦織フィーバーの流れに乗って、テニス関連の雑誌が緊急増刊号を一斉に発売してますよね。
具体的に言うと、テニスクラシック、スマッシュ、テニスマガジンの3つの雑誌から増刊号が出てます。
アニメ雑誌で言うとアニメージュ、アニメディア、ニュータイプみたいなもんですね(えー
とりあえずその3冊とも買ってきたので簡単に紹介したいと思います



まずはテニスクラシック増刊号。こちらは650円で100ページという内容になっております。
かなりのボリュームが有り、他の増刊号2冊が800円で50ページな状況を考えると、値段が安いうえに内容も2倍あるという
相当お得なことになっております。それに他の2冊は、錦織の全米オープンでの活躍のみに内容を絞っているのに対して、
このテニスクラシック増刊号では錦織の今までのテニス人生全体についての特集なので
これまでの錦織の歩みをおさらいすることができ、錦織のファンブックとしてかなりオススメの一冊となっております。
「増刊号3冊の中でどれか1冊選べ」と言われたら、俺は迷わずこの1冊を選びますね



お次はスマッシュ増刊号。さっきのと表紙が似ててマジ紛らわしいんですが違う雑誌です
こっちの方が雑誌のサイズもやや大きいんですよね。さっきも書いたように、お値段は800円で50ページの内容であり
錦織の全米オープンでの活躍に絞った記事となっております。

じゃあ買う価値ないのかと言われると、そうでもなくてこの雑誌は細かいデータがかなり充実してるんですよね
例えば錦織のサーブは何キロで、サービスエースの確率は何%か、どんなコースを狙って打っているのか、その割合は何%か
芝のコート、土のコート、ハードコートでそれぞれ何勝何敗で勝率何%かとか
錦織のプレーの傾向を探っていくのにかなり有用な一冊であるように思います

あとこの雑誌でいいのは、全米オープンでの錦織の試合について
試合後インタビューをすごく詳細に載せてあるんですよね
錦織が試合の後にどう語ったのか、それが全試合すごく詳細に載せてある。これは他の2冊にはない特徴で
錦織語録を振り返りたい時には使える一冊だと思いますね



あとは個人的に、この本の広告ページに載ってる
ウィダーインゼリー構えた錦織がイケメンだったので
そういう意味でもお得なんじゃないかなーと思いました。(えー  錦織ってビシッと決めた顔になるとかなりカッコイイと思うんだよな
ちなみにウィダーインゼリーは錦織のスポンサーで、栄養面でのサポートをするために
料理担当のトレーナーを派遣して、全面的に食事の面倒を見てくれてるそうですよ



最後は三冊目、テニスマガジン増刊号。お値段は741円で54ページの内容。
これは他の二冊とは明らかに表紙が違うので、パッと見た時にとても分かりやすいですね
ただし記事の内容はというと、正直うーん…って感じです

なんだろう、この雑誌読んでて思うのは、ポエムっぽい記事がすごい印象に残ってます
いやマジで。他の二冊は事実をそのままに伝えようって感じに書いてあるんですけど
この雑誌は記者の影響を感じるというか妙にポエムっぽい。実際にどんな風に書いてあるかというと、一番破壊力すごいのが

準優勝の銀盆に丸い月が映っていた…月曜日のトワイライトタイム、
マンハッタンのタクシーはそぞろにライトを点けていることだろう。
そしてオフィスを出たレディーはスターバックスのカフェラテを手に、
5番街の角で呟くのだ。『また秋になる』…

こんな感じです。錦織のこと語る直前の前置きがこれ。記者はなに考えとんねん!(えー
なんなんだよこのポエムは!錦織の情報を知りたくて本を手に取ってるのに、記者のポエム読まされても困るんですよ!
まあ、さすがにこれほどイカれてるポエム丸出しの部分はそうそうないんですが…

あとはこの雑誌、他の2冊に比べて錦織の記事が少ないんですよね。
なぜかというと全米オープンに出場した他の選手のことも特集しているから。
例えば女子シングルスで優勝したセレナ・ウイリアムズだったり、女子ダブルスに出場したクルム伊達公子だったり
ダニエル太郎とか伊藤竜馬とか他にもいっぱい。たぶん出場した日本人選手のことは全員載ってるんじゃなかろうか。
これを長所と見るか短所と見るかは人によりますよね
色んな日本人選手の情報が見れてありがたいと思うか、錦織の情報が少なすぎて物足りないと思うか。
まあ俺は正直物足りないなーと思ってしまった方ですけども

そんなわけで、あまり誉めるところがないテニスマガジン増刊号ですが
唯一「これはいいな」と思ったのは松岡修造が錦織について語った記事があることですね
確かテニスマガジンは、もともと本誌の方でも修造がテニスについて語る記事を連載してたはず。
今回はそれの出張版で、錦織の全米での戦いについて修造がコメントする内容になってます

修造はブログの方でもかなり詳しく語ってましたが、それとはまた違った切り口でこの雑誌では語ってますね
そんな修造コメントで特に目を引いたのは、錦織とチリッチとの決勝戦について
「第3セットの2−4でブレークできていれば、そこから圭は試合をひっくり返したでしょう」という部分。
これってどういうことかというと、第3セットの7ゲーム目が試合の分かれ目だったと言っているんですよね
具体的にどんな内容だったか、試合直後に書いた俺の感想を見返してみると

7ゲーム目:明らかにプレーの質が上がっている錦織、ポイントを先行して取っていきブレイクチャンスを握る。
        しかしチリッチがそこから驚異的なプレーを連発して粘る。デュースの末にチリッチがキープ

そう、こういう内容だったわけです。俺の目から見ても、錦織の動きが良くてポイントを先に取って行ったと実感したゲーム
それに俺の感想では何度か、第3セットには「ここさえ取れば錦織が逆転の流れを作れる」というポイントがあった
書いてましたよね。それって具体的にはここのブレークチャンスのことで、
要するに修造は俺と同じことを言っているんです

これは嬉しかったですねー、ニュースとかの報道を見てると決勝の内容については
「錦織選手の調子が上がらずストレート負けでした」「最後までチャンスはありませんでした」
といったコメントが大半なので、いやいや終盤にチャンスあったでしょと俺としては突っ込みたかったわけです

そんな中で修造が同じことを書いてくれたので、やっぱりそうだよな!とスッキリした気持ちになりました
修造は前にブログに書いた記事のことでも、チリッチの評価について俺と似ている部分がありましたよね
ふっふっふ、テニス界の第一人者である修造と着眼点が似ているとは
俺もなかなかやるではないか
だーっはっはっは!!(えー

ベイビーステップが今週で最終回になっちゃいましたね、とはいえ半年後に第2シーズンをやるみたいですが。
いちおう最後なだけあって作画が普段より綺麗になってたのが良かったかな
全体を通して言うと、やっぱり作画的にもうちょい頑張ってほしかったですけどねー

声優の演技とかは良かっただけにね。特にタクマ(浪川大輔)とか難波江(櫻井孝弘)あたりはハマリ役だと思いました
あとこのアニメで寿美菜子の声を覚えたなぁ
寿美菜子って、今までもアイカツの美月とかで耳にする機会はあったんですが
なんかいまいち頭の中に声が残ってなかったんですよね。でもこの番組で
なっちゃんの声聞くとものすげぇ耳に残るんだよね。びっくりするほど鮮明に
特に、いつぞやエーちゃんが試合で緊張して上手く戦えなかった時に、ノートに書いた「ガンバレ〜」の声がもう耳に残って残って。
もう寿美菜子と言えば「ガンバレ〜の人」です俺的に。(えー



その時になっちゃんが描いたガンバレイラストはOPでも毎回出てきてましたね
そんな風に作品を象徴する場面でのセリフが一番耳に残ってるっていうのは、
なっちゃんを寿美菜子にやらせたのは正解だったんだろうな

しかし今回の展開でオイオイと思ったのは、最終回のラストシーンでエーちゃんが「海外でもっとテニス強くなってくる!」と
フロリダのテニスアカデミーに発ったわけですけど、そこから先が見たかったのにちょうどそこで終わんのかよ!って点ですかね
フロリダ編めっちゃ見たかったんやで!なんで見たいのかっていうと、
エーちゃんが向かった海外のアカデミーっていうのは
錦織圭が留学したフロリダのアカデミーをモデルにしてるからなんですよ

IMGアカデミーっていうのがそうなんですけど、最近の錦織フィーバーで熱が高まってるうちに
「へえー錦織はアカデミーでこんなことやってたんだ」
って気分を味わいたかったんだけどなあ
残念ながらそれは半年後までおあずけか…まあその頃には錦織も四大大会の全豪オープンに出てるだろうから
こないだの全米みたいに、全豪でも活躍して錦織フィーバー再びって状態になってる可能性もなくはないでしょうけどね



そうそう、ベイビーステップで錦織というと、アカデミーだけじゃなくて錦織本人をモデルにしたキャラクターも登場しますよね
この池爽児ってキャラがそうで、経歴を一言で言うと
中学の時に海外留学してフロリダのアカデミーで過ごして世界のトップを狙う日本人最強プレイヤーで…という具合に
錦織と同じ道のりを歩いているキャラですよね、そんな風に実績は同じなんだけど
性格としては大分違う気がするな、池は割と軽いノリのチャラい奴なんですけど、錦織は素朴で天然な性格だしね



それとこの場面、死ぬほどキツイ練習をコーチに課される池のシーンなんですが
最初見た時は「大変なんだなー」としか思わなかったけど、錦織が四大大会の決勝まで勝ち上がった今となっては
コーチの言ってることも「なるほどなぁ」と感じるようになりました

まず「グランドスラムをセカンドウィークまで戦い抜きたいなら」ってセリフ、
グランドスラムというのはすなわち四大大会のことで、そんな四代大会は開催期間が2週間だから
セカンドウィークというのは大会が終盤に差し掛かる2週目のこと。「四大大会を2週目まで勝ち残る」というのは
それだけ特別な意味があり、世界の強豪プレイヤーとして証明されるということみたいですね

さらに「5セットマッチの7試合目の最終セットこそベストな動きが必要なんだ」というセリフは、
5セットマッチは四大大会でのみ行われる試合形式、(他の大会は3セットマッチ)
7試合目というのは、トーナメントなので負けたらその時点で試合なんかしないから
7回試合する=7回戦まで勝ち上がるという意味で、四大大会の7回戦というのはすなわち決勝戦のことです
その最終セットこそベストな動きが必要になる、つまり決勝のクライマックスでベストな動きが出来るだけの体力を身につけろ
言っているんですね

そう、3セットマッチでもきついのに5セットマッチの過酷な戦いを連日行い、
4時間超えの死闘とかを重ねながら、立て続けに試合を行い決勝まで勝ち上がる。
四大大会で決勝の舞台に立つということは、それほどまでに常軌を逸した体力が必要になるということなんですね
全米での戦いを終えた錦織が「この大会での収穫は、今の自分には決勝まで戦い抜く体力があるとわかったことです」
言っていたのも、それだけ大会を勝ち抜くのが過酷なことを物語っていると思います



なんだかテニスの話をすると錦織の方に引き寄せられてしまうな。ちなみに今回青井コーチがエーちゃんに言っていた
「理性と本能の話」なんかでもそう思ってしまいました

「理性と本能のバランスを取るっていうのは、実はすごく難しいんだ。
 例えば丸尾くんは、練習をやらなきゃって理性の声が大きすぎて本能の声が聞こえにくくなっている。
 本能がストップをかけている状態で練習をしても効率的じゃないんだ、
 一番いいのは理性でやらなきゃと思っている時に本能もやりたいと言っている状態なんだよ。
 つまり本能がやりたいと言っている練習からやっていくと効率がいいんだ、
 本能が好きな練習は楽しいから、集中できるし早く上手くなる。
 自分がどんな練習を好きなのか考えてみるといい」

という話。つまり「やりたい練習から先にやっていった方が効果的なんだ」っていうことですね
これについては錦織もフロリダでそういった経験をしたようで、そこでの育て方というのは
基本的にやりたい練習をやっても文句を言われないしむしろ褒めてくれるってことだったらしいですよ

たまに「もっとこうした方がいい」と細かい指示をされても、直したくないと思ったら
「ふんふんなるほど」と分かったフリをしておけば直さなくても別に何も言われないだとか
相当にフリーダムな状況で練習して育ったようです。こう書くと怠けてるみたいですけど、
実際にそれが錦織の自由なプレースタイルを育んだんですよね
錦織のプレーはよく「常識にとらわれない」とか「セオリーが通用しない」と言われていて、
相手からしたら「ここでそれ打つの!?」というような予測不能な球を突然打ったりするみたいです

そういう自由な発想とプレーは、やはりアメリカでのフリーダムな練習によって育まれたんじゃないかなと
実際、修造も「日本で育てたら型にはめられてしまうだろうから」とアメリカ行きを薦めたわけですしね
錦織本人も「試合でも同じプレーを繰り返すのは面白くない」と言っているくらい、創造的で自由なプレーをするのが好きなようです

ただ、青井コーチが言ってるのは「やりたい練習から先にやった方が効果的」ってことで
いつまでもそれだけやっていればいいって意味じゃないと思うんですよね
実際、錦織は今でもやりたい練習だけやっているのかというと、実はそうじゃなくて
最近ではやりたくない練習を散々やっているそうです。なぜならマイケル・チャンがコーチになったから。

よく「チャンがコーチになってから錦織は強くなった」と言われてますが、
実は練習もその時からガラリと様変わりしていたんです

そもそもチャンがコーチになった経緯を説明すると、錦織はチャンを招く前に
世界ランキング10位〜20位ぐらいまで来ていたんですが、そこから上の選手にまったく勝てないという壁にぶつかったんですよね
世界10位という壁に阻まれてしまって、そこから先にどうしても進めずに伸び悩んだ時期があったわけです

そんな状況を変えたいということで招かれたのがマイケル・チャン。
チャンが錦織に課した練習は、一言で言うと「まるで高校の部活だ」と言われるような地味な練習でした
日本でそんな練習をさせたくないから海外へ送り出したのに、繰り返ししつこく基礎の反復練習をさせるマイケル・チャン。
さらに性格も鬼コーチで、「そのザマで世界で戦う気か!?あぁ!?」とさんざん罵声を浴びせたりして
錦織もこの練習は相当に嫌がったらしく、「もう僕マイケルの練習が嫌です、ほんと嫌です」と修造に愚痴ったりしたそうです

そんな「やりたい練習」とはまったく逆、「やりたくない練習」を散々やらされ続けた錦織ですが
その結果、ショットの精密さが飛躍的にアップしたんですよね



例えば全米で何度も見せたような神がかり的コントロール。もともと錦織はコントロールが良い選手と言われてましたが
ここまで素晴らしい精度のショットをバンバン打てるようになったのは、マイケル・チャンがコーチになってからだと言われています。
修造がよく言ってるのは「今までの圭に足りないものをマイケル・チャンが補った」という言葉ですね
やりたい練習だけをやっていたら身につかなかったスキルを、チャンがこうして錦織に伝授したという。

そう考えると、やっぱりやりたくない練習が必要なこともあるんだなって思います
やりたい練習をまずやってきて、それで限界を感じた時にやってみると効果があるってことかな

だいぶ錦織トークに熱が入ってしまいましたが、ベイビーステップに話を戻しますと
最終回のラストシーンで、エーちゃんとなっちゃんのやり取りがSDキャラで描写されてましたよね
今回一番お気に入りの場面がこのSDシーンだったなぁ
以前からこのアニメはSDの描写が良いと言ってきましたが、最後の最後にそれを再確認した瞬間だったかと。
第2シーズンではもっとこのSDの比率を増やしてくれるといいなー

(C)勝木光・講談社/NHK・NEP
 


テニスの錦織ですが、つい先日開催されたマレーシアオープンでも見事に優勝しましたね
ちょうど御嶽山が噴火した時期と重なってしまったので、不運にも世間ではニュースで取り上げられる機会がなかったですが
この大会でもきっちり優勝したのは凄いことなんですよ。全米が終わってすぐに日本に帰国して
マスコミの対応に追われて数々の取材をこなし、ほとんど練習する間もなく参加したマレーシアオープンでしたから
調整不足で敗退してしまうんじゃ…と思ってましたが、それでもきっちり勝ち切るところが凄いですよね

それに本来、四大大会でなくともこういった大会で優勝することは相当な偉業なんですよ
つい最近四大大会で準優勝したばかりだから、ピンと来ないかもしれないですけど.
どれくらい凄いことなのかというと、こういった「ワールドツアー」と呼ばれる世界大会で
2回以上優勝した日本人テニスプレイヤー錦織1人だけで他には誰もいないんです

たとえば修造はどうだったかというと、ツアーでの優勝経験は韓国オープンでの1回のみ。
錦織としても優勝回数は6回で、これまで錦織が参加したツアー大会の数は100回を超えているので
それだけ参加して優勝したのが6回という、メチャメチャハードルが高いことだと分かりますよね

それになんと言っても日程がきついんですよ。錦織は今回、マレーシアオープンが終わってすぐに
日本開催の楽天ジャパンオープンに参加してるわけですが、その日程というのが

9月24日 マレーシアオープン2回戦(シード参加) → 勝利
9月25日 休み
9月26日 マレーシアオープン3回戦 → 勝利
9月27日 マレーシアオープン4回戦 → 勝利
9月28日 マレーシアオープン決勝戦 → 勝利
9月29日 マレーシアから日本へ移動
9月30日 楽天ジャパンオープン1回戦(ダブルス) → 勝利
10月1日 楽天ジャパンオープン1回戦(シングルス)

こんな具合に毎日が試合でまったく休みなく次の大会へ参加という超鬼畜スケジュール。
なんでこんなことになってしまうのかというと、やはりトーナメントなので
早い段階で負ければ休みができるんだけど、勝てば勝つほど次の試合が組まれて日程がきつくなる
というのが
トッププレイヤーの抱えるジレンマなんですよね。世界の最高峰を目指すには、こんな地獄のようなスケジュールにも
耐えなければならんのや…

そんな錦織が参加してる楽天ジャパンオープンなんですが、ちょうど俺も今日錦織の試合を観戦しに行ってきました。
場所は有明、具体的に言うと国際展示場の駅を挟んでビッグサイトのちょうど反対側なので
コミケに毎年行ってる身としては実に行きやすい場所ですよね



実際の会場の様子。そして試合中は双眼鏡でひたすら錦織の姿を見まくってました
興味深かったのは錦織って、1ゲーム終わるごとの軽い休憩タイムになると
必ずウィダーインゼリーを一口だけ飲むんですね。ほんと一口だけチュッと。
まず先にスポーツドリンクで水分補給をしてから、必ずその後にウィダーインゼリーを一口だけ吸うんです
一気に全部吸い尽くすんじゃなくて一口ずつ飲むのって、やっぱり何かの科学的根拠があってやってるんだろうか
それともウィダーインゼリーはスポンサーだから少しでも映るようにとか…(えー



あと見てて思ったのは、錦織ってめちゃめちゃラケット取り替えるんですよ。
「え、そんなに替えるの!?」っていうくらい、試合中に何度でも替える替える
今回の試合で言うと、まず1本目のラケットを使って「なんか違うな〜」という顔で2本目のラケットに交換して
ちょっとプレイして
「これも違うな〜」という顔で3本目のラケットに交換して
ちょっとプレイして
「また違うな〜」という顔でさっき使った2本目のラケットに戻して
ちょっとプレイして
「やっぱり違うな〜」という顔で4本目のラケットに交換して
ちょっとプレイして
「これも違うな〜」という顔で5本目のラケットに交換して…という具合に
そこまで替えるんかい!ってぐらい取り替えてました

ちなみにどのラケットも傍目から見ると全部同じラケットでしたね
同じタイプのラケットでも、やはり超一流選手からするとひとつひとつに細かい違いを感じるものなんだろうか

それとこの楽天ジャパンオープンで面白いのは、試合が終わるたびに
修造が出てきて色々とコメントするんですよ
本来は修造はコメント係じゃなくて別の仕事をしてるみたいなんですが、
試合の直後になるとエキサイトしちゃって語らずにいられないって感じで、マイクを持って飛び出してくるって感じですね

たとえば試合の合間に時間が空いた時、進行役の人が「えーそれでは来場者プレゼントの発表を…」と喋ろうとした時に

「その前にひとついいですか!皆さん!先ほどの試合で伊藤竜馬選手が
 スタン・ワウリンカ選手に勝ちましたよね!これって凄いことなんですよ!
 歴史的快挙ですよ!ワウリンカ選手には全米オープンで錦織選手が勝ってるから
 みなさん割と普通に思ってるかもしれませんがとんでもない!
 凄いことなんですこれは!そもそも伊藤竜馬選手っていうのは
 サーブ&ボレーとか全然得意じゃないんですよ!
 でもさっきの試合でやってましたよね!それだけ攻めの気持ちを強く持って
 向かって行ったってことです!相手のワウリンカ選手も本当に良いプレーヤーで
 彼はものすごく練習熱心なんですよ!今回の楽天オープンでもワウリンカ選手は
 誰よりも先に会場へやってきてずっと練習して
 優勝に対する意気込みが本当に凄かったんです!
 それにバックハンドでもんのすごい強烈な球を打つ人ですよね!だから」

「しゅ、修造さん、そろそろ来場者プレゼントの発表を…」

という具合に喋り出したらマジ止まらない感じで
進行役の人が困るぐらいの勢いで喋り倒してましたねー、いやあ面白かった
たぶん修造のトークは会場に行かないと見れないので、興味ある人は来年またチケット取ってみるといいんじゃないかな
今年の分は残念ながらチケット完売だそうなので…俺も来年忘れないようにチケット取らないとな

おととい「楽天ジャパンオープンの試合を見てきた」と書きましたが、錦織以外の名だたる世界的選手たちの試合も
その時に見てきました。世界4位のワウリンカ、世界5位のフェレール、世界8位のラオニッチ、
世界12位のツォンガ、世界17位のアグー。
テレビの向こうでしか知らなかった選手たちが生で見られるっていうのは
やっぱり嬉しいもんですね。でもラオニッチ以外全員1回戦負けしちゃったけど…(えー

いやマジで、どーなっとんねんこの大会は!?名のある選手ほど実力を発揮できずに1回戦で姿を消しまくりですよ!
一番それが象徴的だったのは、ダブルスのブライアン兄弟でしょうか。ブライアン兄弟といえばダブルスにおいて
長きに渡り世界最強と呼ばれ続けるレジェンドクラスのペアで、この間の全米オープンでもダブルス部門で優勝し
世界ランキングの1位に君臨する素晴らしきプレイヤーなわけですよ

この間、修造や錦織がツアーで優勝した回数について語りましたよね、修造は1回、錦織は6回、
ツアーで優勝するということはそれだけで大変な偉業であると。しかしブライアン兄弟が優勝した数は100回なんですよ
まさに桁違い、まさに規格外、それほどまでに凄まじい空前絶後の記録を持っている2人なんです

そんなブライアン兄弟ですが、この楽天ジャパンオープンではついてない思い出があるんです。
そう、昨年のこの大会に参加した結果、不運にも1回戦負けを喫してしまったんですよね
100回もの優勝を重ねている最強ペアが!あれは相当無念だったらしく、今年はそうはいかんと雪辱を誓っての参加だったんです
そう、今度こそとやってきたのに今年もまた1回戦で負けてしまったという…なして!?なしてこうなるん!?

全米を制したばかりのブライアン兄弟がなして!?他の有名選手の敗退といい呪われてるだろこの大会!!(えー
まあ試合内容については、ブライアン兄弟がダメだったと言うよりは相手が良すぎたんですけど…
この試合は俺もテレビで見てましたが、相手が尻上がりにドンドン調子を上げてきて
最後の方はもう信じられないくらい完璧なショットの連続でしたねー、何を打っても入る確変状態になってたというか
あれほどの勢いはブライアン兄弟をもってしても止められなかったということか…

しかし世界最強ペアが2年連続で1回戦敗退という、こんな呪いの大会には来年以降もう来てくれないんじゃなかろうか…
試合前の公開練習では、「今年だけじゃなく、来年もその次もずっとまた日本に来たいね!
目指すは東京オリンピックだよ!」
と嬉しいことを言ってくれていましたが
そんなブライアン兄弟に呪いをかけて追い払うなんて酷い大会だよ…(えー

あ、そうそう、あと実際に見た選手の中でラオニッチはやはり印象深かったですね
ラオニッチといえばやはり超強力なサーブが持ち味なんですが、
実際に見てみると想像を絶するほどの凄まじさで目ん球飛び出しますよあれは

まずサーブについて語ると、一般的にプロの試合を俺が見てて思うのは
180キロぐらいのサーブだと「普通のサーブだな」って感じるんですよ
これが190キロぐらいになると「おっ、いいサーブ打つなぁ」って感じるようになって
200キロぐらいになると「うおお!凄いサーブだ!」って感心するような印象なんですよね

200キロのサーブが打てるようなら、サーブで相手をグイグイ押してサービスエースもどんどん取れるって感じでしょうか
そしてラオニッチのサーブがどれくらいかというと、230キロのサーブを打つんですよこの人は
どんだけとんでもないんだよ!200キロで十分凄いのに230キロってあんた、マジに想像を絶する打球ですよ

まず音からして違うんです、普通のサーブだったら打つ時に「パコーン!」って音が鳴りますが
ラオニッチの場合は「バッゴアアアアン!!」って何か爆発したんじゃねーかと思うような炸裂音
鳴るんですよね、テニスの試合はサーブの瞬間シーンと観客みんな静かにしますから、
サーブのとんでもねー音がめちゃめちゃ会場に響いて度肝を抜かれますね

そしてなんと言ってもスピードが速い、速すぎる。あまりの速さでボールが球の形に見えません
線みたいなものが超高速で駆け抜けていったように見えます。あれこそまさにレーザービーム
打ったと思った瞬間にはすでに相手の後方までボールが突き抜けているという状況です、あれはやばすぎる
フリーザの撃つビームが速すぎて悟飯やクリリンには見えなかった的な。
いやマジで、ラオニッチのサーブならデンデ1人ぐらいなら軽く殺せるんじゃないかな(えー
あれはテレビで見るより生で見る方が遥かに迫力を実感できますよ、機会があったら見てみることをオススメします


テニスの楽天ジャパンオープン、錦織が準決勝をも勝ち抜いてついに決勝へコマを進めましたね
準決勝で当たった相手は世界62位のベンジャミン・ベッカーという選手。
順位だけ見ると錦織よりだいぶ下に見えますが、実際のプレーを見てみると
210キロを超す高速サーブと、錦織を相手にしても打ち負けない優れたストローク力を持っており
一見してスキが見当たらないと思うほど地力のある選手でした。よっぽど調子が良かったんでしょうか

対する錦織は、マレーシアオープンからの連戦で疲労が相当に溜まってきており
目に見えてつらそうな場面が続いていました。現在、臀部を痛めてしまっていることもあり
何度もトレーナーにマッサージされたりと、コンディションは非常に悪くかなり限界が近い状態での試合でした

そして第1セット、全体的に互角の攻防が続きましたが、その中で光ったのはベッカーの高速サーブでした。
ここぞという勝負どころで炸裂する210キロ、そのサーブを錦織の手が届かないポイントへきっちりと決めていき、
これによって一歩リードされてしまった感がありましたね。というかサーブで稼いだ分のリードを
ストローク戦で挽回させなかったベッカーがとんでもない選手だなと感じました。錦織相手にここまで打ち合えるのかっていう
その結果、4−6で第1セットを取ったのはベッカー。疲労困憊の錦織を見ていると、ひょっとして敗色濃厚なのではと思いましたが…

続く第2セット、なんと流れを変えた錦織がとんでもない挽回を見せる内容となりました
錦織は試合中にどんどん調子を上げていくタイプの選手ですが、それでもここまで凄いのかと思うほどに
1つ1つのプレーでベッカーの上を行っていましたね
第1セットであれほど苦しんだベッカーを相手に6−0で圧倒するという内容でした
様子としては明らかに疲労しているのに、それでもポイントを落とさずここまで一方的な内容にするという
錦織の底知れなさをヒシヒシと感じた第2セットでした

そして最後の第3セット。ここからはベッカーも盛り返してきて第2セットの流れをピタリと断ち切り、
再び互角の戦いが展開されるという内容でした。ベッカーのサービスゲームを錦織がブレークしたかと思えば、
錦織のサービスゲームをベッカーがブレークしたりと、取って取られての大熱戦。
両者譲らないままゲームカウント6−6となりタイブレーク突入。非常にきつい長丁場の戦いとなりましたが
タイブレークを制して勝利を手にしたのは錦織でした
最後はもう、残り少ない体力を振り絞るようにして気迫のプレーをしてましたね

試合が終わって勝利者インタビューを受けた錦織でしたが、最初に出てきた第一声が
「いやぁぁぁ〜〜…きつかったですねぇぇぇ…」と本当に疲れ切っていた様子だったのが
この戦いの厳しさを物語っていたと思います。ただやはり思うのは、これほど連戦が続いて体が悲鳴を上げている状態で
それでもきっちり勝てるというのが今の錦織の本当に凄いところだと思います

調子が良い時は勝てる、悪い時はコロッと負けるというのではなく
たとえ調子が悪くても、粘り強いプレーで勝てるというのが、まさに錦織が一流のプレーヤーであることの証明だと思います
そんなわけで決勝に進んだ錦織ですが、ここで激突する相手というのがまたしてもラオニッチ。
またか!またラオニッチか!お前らこれで何度目の激突だ!

とはいえラオニッチとぶつかるのは全英でのベスト16、全米でのベスト16、そして今回の決勝と
いつもある程度勝ち上がってからの対戦ですから、それだけ両者とも
途中でコケることのない地力の高さをつけてきてるってことですよね

ちなみにラオニッチは錦織と誕生日が2日しか違わないそうですよ。完全に同世代のライバルですよね
また若い頃から日本の大会によく参加していて、日本のことをかなり気に入ってくれているようで
今回来日した時も「いつ来ても東京はいいね」と語っていたり、インタビューで「アリガトウ」とファンに喋ってみたり
かなり好感の持てる人物なので、俺としては錦織の良きライバルという印象がありますね

あ、それと今回行われた錦織vsベッカーの試合なんですが、
テレビ東京で今日の深夜27時15分から放送されるそうですよ。
なんでも解説役で修造がコメントするみたいなので、俺としてもチェックしたいところですね。
決勝についてもテレ東で放送されるそうなので、ふだんWOWOW見れない人でも錦織の試合が見れますね

そうそう、錦織といえば今週のベイビーステップで池が完全にエアケイ打ってるのに吹いた
池のやつ錦織がモデルだからってエアケイまで打つのかよ!まんまじゃねーか!
この場合は池だからエア・ケイならぬエア・イケだな…(えー
…ってもしかして池って名前はケイを逆に読んだらイケっていう意味でつけたのか!?マジで!?
な、なんてこった「エア・イケだなぷぷぷ」ってくだらねーダジャレみたいなこと考えるまで全然気づかなかったとは…


錦織圭、楽天ジャパンオープン優勝!!
おめでとうございます!!物凄く苦しい日程を闘い抜いての優勝、ここ数試合は激戦の連続で
試合を重ねるたびにボロボロになっていった錦織でしたが、最後までそんな苦しい状況に耐えて耐えて
ついには2大会連続での優勝というとてつもない快挙を達成!凄いことですよこれは

とっくに限界を超えているような疲労と痛み、それを抱えながら最後まで戦い抜いて
優勝という最高の結果を残したなんて、並大抵の人間にできることじゃありません
これほどまでに頑張り抜くことのできる強靭なメンタル、それが何よりも凄い
ウィンブルドン決勝でのフェデラーVSジョコビッチの時にも感じたことですが、
もしもメンタルが俺だったならいとも簡単に負けていたでしょう、それぐらい鋼の意思で勝利を掴み取った戦いでした

まず今回の試合、全体的に両者の長所が存分に発揮される内容となっていました
ラオニッチの長所はサーブ、錦織の長所はストローク。
この日も230キロ前後の超高速サーブを常に打ってきたラオニッチ。このスピードだけでも驚異的なのに
しかもそれをコースにきっちりと打ち分けるほどの凄まじさを見せていました
ラオニッチのサーブはあまりにも速すぎるので、「コースにヤマを張らないと返しようがない」
よく言われているんですが、それすらも多彩に打ち分けられてはまさに手が付けられません
錦織ですらどうしようもないサーブを何発も打ち込んできて、サービスゲームでまったくスキを見せませんでしたね

対する錦織は、ストロークにおいて常に相手を翻弄できる変幻自在のテクニックを存分に披露していました。
これぞまさしくファンタスティック・テクニック!(えー
ここ最近のラオニッチは、ストローク戦においてもプレーの幅を広げてきているんですが
それすらも凌駕するほどにひとつひとつの攻防で上を行く錦織。
ラオニッチの上を抜くロブショット、横を抜くパッシングショット、超角度のアングルショット、意表を突くドロップショット、
その多彩なショットの数々は留まるところを知らず、ラオニッチにまったく的を絞らせませんでしたね

そう、お互いにサービスゲームの時は自分の得意分野で戦えるので、
とにかく絶対に相手にブレイクさせない熾烈なキープ合戦が続きました
本当に両者ともサービスゲームを落とさないので、逆に言えば
1つでもサービスゲームを落としてしまえば負けるという
緊迫感が常にまとわりつく根比べの試合でした



第1セットからしてまさにそんな状況、両者ともにまったく譲らずサービスゲームをキープし続け
ゲームカウント6−6となりタイブレーク突入。プレースタイルこそ違いますが、結果的に互角の点の取り合いとなるのが面白い

タイブレークの中でさえもスコアは5−5となり、本当に両者まったく譲りません。実に緊迫した攻防です
そして最後にはラオニッチの223キロのサーブをはじき返して錦織がセットを取りました
この時の錦織の超鋭角ショットが凄まじい。これについて松岡修造は
説明のしようがないほどのスーパーショットだったとまで語っています



続く第2セット、ここでも続く互角の攻防、やはりお互いに点を取り合うシーソーゲームとなります
しかしゲームカウント3−3となったところで勝負の分かれ目が。
錦織のサーブにおいて、ラインギリギリにサービスエースを決めたのに審判がフォルトと誤審してしまいます。
ビデオ判定で入っていることを確認し、フォルトは取り消したもののなぜかノーカウントで打ち直しとされてしまい
「サービスエース決めたのになんでノーカウントなのよ…」と微妙にリズムの崩れる錦織。

ここを好機と見たのかラオニッチが一気に勝負をかけてきましたね
急に前に詰めてきたりして揺さぶりをかけたり、ラインギリギリを狙ったスーパーリターンを決めてきたり
錦織も粘ってデュースにまで持ち込みますが、それでも押し切ってラオニッチがブレークしました
この時の攻防について、松岡修造は
これはラオニッチを褒めてください!
今の錦織選手はファーストサーブを入れましたが
それ以上のリターンで返してきました!全然ミスがなかった!
と語っています

ともかく、錦織のサービスゲームがここで1つブレークされてしまったのが大きく、それがそのまま結果に響いて
ゲームカウント4−6となり第2セットはラオニッチが取るのでした



そして最後の第3セット、ここでもお互い本当に譲らない死闘が続きます
ストロークで錦織に翻弄されながらも、「絶対に勝つ!」という気迫でボールに食らいついていくラオニッチ
すでに体力の限界を迎えていながらも、「絶対に勝つ!」という気迫でボールを打ち続ける錦織
まるで両者の闘志をそのままぶつけ合うかのような熱戦でした、「どっちも凄いプレーだ…」と
俺もすっかり見入ってしまっていました、そして錦織が5つのゲームをキープ、ラオニッチが4つのゲームをキープし
ゲームカウント5−4、ラオニッチのサーブとなりますがここで錦織が仕掛けます

ラオニッチの高速サーブを立て続けに弾き返していく錦織、とうとうこの試合のマッチポイントを握り、
そして最後は229キロのサーブをはじき返して勝利を収めました
勝利の瞬間、フラフラとラオニッチに駆け寄りお互いの健闘を称える錦織、
その後にようやく自分の勝利を実感したのか、笑顔になったかと思うとその場に倒れて大の字になっていました
あとはもう感極まっての号泣、その光景を見ていた松岡修造は
「いやあ…もう本当ありがとうって言うしかないでしょうこれは…!
 ガッツポーズなかった…出せなかったん…あぁ圭泣いて…ひぐっ…
 そりゃそうだよねえ…本当に頑張ったもんねえ…!ひぐっ…戦ったよ自分に…
 自分に勝ったぞ圭!!」と、盛大にもらい泣きをしていました

この試合、錦織がブレイクしたゲームは、この第3セット一番最後の1つのみ
そしてラオニッチがブレイクしたゲームもまた、第2セットで勝負をかけた時の1つのみ
それ以外はすべてお互いにキープを続けました
「ブレイクされたら負ける」という緊張感、常にそれを抱え続ける互角の攻防が最後まで続きましたね

そんなわけで物凄い熱戦でした、これに勝って優勝した錦織は本当に素晴らしい男だと思います
あとはゆっくり休んでくれと言いたいところですが、なんと錦織は
10月6日から始まる上海マスターズに出場し中国でまた連日の試合です
休めっ…!もういい…!休めっ…!!
い、いやいや、これだけ連続で試合してまた別の大会が続くの!?死ぬやん錦織!?
マスターズだから四大大会の次に物凄い大会だけど…もう休んでくれとしか…
ここまで鬼畜なスケジュールで戦ってきたのに、まだそれが続くって本当にテニスは過酷すぎんよ…


昨日のテニスの話について、錦織のシングルス優勝のことだけ語ってしまいましたが、
実はダブルスで優勝したペアについても熱い展開だったんですよね

ダブルスで優勝したのはエルベール&プラジズニーというペア。この2人の何が凄いかって、
「この大会で初めてダブルス組みました」っていう急造ペアで
しかも予選で敗退しちゃった
ペアなんですよ
そう、本来は予選落ちだったんですが、偶然にも本戦に出るはずだったペアが棄権したことで
ラッキールーザーとして本戦に出してもらえたというリザーバー的なペアだったんですよね

さらに凄いのが、この間「ダブルス最強のブライアン兄弟がまさかの一回戦敗退」って話をしましたよね
何を隠そう、一回戦でブライアン兄弟を圧倒したのがこのエルベール&プラジズニーペアです
組んだばかりの急造ペアでしかも予選落ちだったのが、世界最強のブライアン兄弟を倒し
さらに決勝まで勝ち上がって優勝をもぎ取る
という超ドラマチックなこの展開!

キン肉マンU世で言うなら、究極タッグトーナメントのリザーバーで現れたビッグボンバーズが
一回戦で世界五大厄を倒し、マシンガンズも倒しヘルイクスパンションズも倒し
マッスルブラザーズヌーボーも倒し坊っちゃんズも倒し
「これでビッグボンバーズの捲土重来だ!!」と
コンプリート球根ぶっこ抜いた
ぐらい凄い展開ですよ。おめでとうビッグボンバーズ…(えー


今日は錦織の上海マスターズ初戦の日であります
うーん、錦織の試合を全部追っていくと本当に毎日のように書くことになりますね
それだけ錦織もとんでもない過密日程で試合してるってことだよなぁ

そんな今回の試合ですが、もはや相手がどうとか以前に錦織の満身創痍っぷりがシャレになってませんでした
下半身の痛みがそうとう酷いのか、プレーの合間で本当に辛そうな顔をしていたり
動きたくても全然動けないようで、普段の軽やかなフットワークが見る影もないくらい重い足取りになってましたね
例えるならばパワプロでスタミナが完全に尽きた投手を延々と投げさせてる状態のようだったというか
見てるだけでも痛々しくて、「もういい錦織休め、休め!」と言いたくなるぐらいボロボロなコンディションでの戦いでした

そして結果は6−7、4−6のスコアで敗北。でもこれで良かったんじゃないでしょうか
これ以上無理したら本当に体がぶっ壊れると思うので、早めに負けてじっくり休んだ方が今後のためですよ

しかし他の選手の試合も見てたら色々ヤバイですねこの大会は…
例えばラオニッチは40度の高熱を出してしまい、とても普段の力が出せずに初戦を途中棄権したそうです
3日前の錦織戦では絶好調だっただけに、この短い期間で急激に体調を崩してしまったんでしょうか。気の毒に…

さらに世界2位のナダルが虫垂炎にかかってしまい、こちらも力を出し切れずに初戦敗退
さらに世界4位のワウリンカ、世界9位のチリッチ、世界10位のディミトロフ、世界13位のグルビスまで初戦敗退と
楽天ジャパンオープンに負けず劣らずの呪いの大会となっております(えー
というかチリッチの奴、全米ではあんなに強かったのにもう電池切れたのかよ!しっかりしてくださいよ!
ワウリンカも楽天、上海と2連続で初戦敗退とは…一体どうしたんだろう、スランプにでもなってしまったんでしょうか


錦織のブログが久しぶりに更新されてましたね
「久しぶりのオフ」ということで、休日の過ごし方について語ってましたが
これがもうボケボケというかうっかり連発というかスーパーアホの子って感じで
読んでて笑ってしまいました。こんなことまで書くんかい!ってぐらい失敗談をいっぱい書いてて
錦織はこういう飾らないところがいいですね。ひとたび試合を離れると本当に天然な感じだからなぁ

あと書き方がまた面白くて、読んでてえらい微笑ましくなってしまう雰囲気があるんですよね
俺にはこういうセンスがないから凄いと思う。こんな部分でもファンになってしまうなー


お久しぶりの錦織圭情報。10月のはじめ、ボロボロの体で上海マスターズに出て初戦敗退となった錦織ですが
その後は大会への出場を控えてじっくり休養を取り、体の痛みや疲れも取ったうえで
今週から始まったパリ・マスターズに参加をしております

錦織はシード選手なので、1回戦をスキップして2回戦からの出場。
今日がその試合だったわけですが、対戦相手は世界ランキング17位のロブレドという選手。
ロブレドは今年32歳になる大ベテランで、ランキングも最高で5位と相当な強豪プレイヤーですね
ただしロブレドは、今月に3つの大会に次々と参加してきついハードスケジュールをこなしてきてるので、
体力的にかなりボロボロな状態での出場です。休養十分の錦織とは正反対の状態ですね

そんな両者の試合について詳しく見ていきますと



■第1セット
試合開始直後から錦織はバリバリ絶好調でした。あの上海での満身創痍ぶりはもはや微塵もありません
実に軽やかな動きでまさに軽快そのもの。普段の錦織は、出足はよくなくて後から調子を上げてくるスロースターターなんですが
この日は最初からガンガンポイントを取りまくってましたね。

そんなわけで1ゲーム目、ロブレドのサーブだったんですが
錦織の方がポイントを取りまくっていきなりブレークポイントを握る大チャンス。
しかもそこでしっかり決めてブレークする錦織!いきなりキター!と思っていたら
それを線審がアウトと誤審。いやいやおかしいだろということでチャレンジシステムを使い、
ちゃんと打球は入っていたことが証明されたんですが、錦織にポイントは入らずノーカウントでやり直しになってしまいます
これが結果的に相手に上手く作用して、錦織はブレークできずロブレドがキープしてしまいます。余計な誤審しやがってぇぇぇ

というかこの試合、この後もロブレドの打球を誤審したり錦織の打球を誤審したり
線審がかなりのうんこでしたね(えー
だんだんロブレドも錦織も線審のことが信用できないって表情で、きわどい判定についてはチャレンジシステム使いまくってました
ある意味最大の敵が線審という試合だったね…

さて、1ゲーム目のブレイクを逃した錦織ですが、自分のサービスゲームについては
もはや無敵のような強さで完璧にキープしまくってました。
スターを取ったマリオ状態かと思うくらい、まったくロブレドのことを寄せ付けず完璧なキープを連発。
こうなるとロブレドのサーブをブレークすれば錦織の勝ち確定な流れです。
そんなわけでブレークすべく攻め込む錦織ですが、あと一歩というところでなかなかチャンスを生かせません。

そんなゲームを何度か繰り返しているうちに、ロブレドもどんどん調子を上げてきて
ますますブレークのチャンスがなくなっていき、お互いのキープ合戦が続くことに…
ああ、線審が誤審なんぞしなければ楽だったものを…(えー

結局お互いブレークできないまま、ゲームカウント6−6となりタイブレーク突入。
なんとしても取りたい展開でしたが、ここでダブルフォルトするなど錦織に痛恨のミスが出てしまい、
タイブレークをロブレドが制し、第1セットは相手が取る結果に…



■第2セット
相変わらずのサービスゲーム強すぎモードでまったく相手を寄せ付けない錦織。
ただし自分のサービスではそれほど強いのに、ロブレドのサービスゲームでは少々ミスが目立ったり
逆にロブレドはまったくミスをせずどんどん安定感が増してきたりと、やはりブレークの気配がなくお互いにキープしていく展開。

こりゃあまたタイブレークの流れかな…と思っていたその時、ゲームカウント3−2となってからロブレドのサービスゲーム。
なんとここで急激にポイントを取りまくる錦織。
なんとロブレドのサービスなのに、すべて錦織がポイントを取ってラブゲームでブレークという凄いことをやってのけます
ブレークの気配ないとか言ってたら突然これとは!これで完全に錦織の流れだぜー!やったー!!
小躍りして喜んでいたら、その直後のサービスゲームでダブルフォルトをかましその後もフォルトを連発する錦織。えー!?
錦織に一体なにが!?完全に波に乗ったと思ったのに!そう、ちょうどこの場面から
錦織のサーブがまったく入らなくなってしまったんですよね、最初は調子良かったのに。

心配になるほど入らなくなった錦織のサーブですが、ただしストロークに関しては好調のままでした
特にバックハンドは超完璧でもはや神の域だったというか
バックで打てばもう自由自在にどこでも入るというくらいに無敵状態。
全米の時にジョコビッチが「錦織のバックハンドは世界最高レベルに達している」と言っていたのを思い出します
サーブがなかなか入らず苦しんでいたものの、入りさえすればその後のストロークで勝てるという展開が続いていました

そんな展開が続いた結果、ゲームカウント6−2となり第2セットは錦織が取ることに。



■第3セット
錦織のサーブが打てば打つほど入らなくなるという感じでもう本当にヤバイ領域に。
第2セットではギリギリ外れてるって感じでしたが、この第3セットになってからは
完全アウトじゃないですかー!!というぐらいに明らかなフォルトが増えて
見てるこっちも気が気じゃなかったです。この試合で錦織がやってしまったダブルフォルトは6回。かなり多い数字ですよ

しかしそれでもストロークでしっかりカバーしていたのと、ロブレドの抱えていた疲労が限界に達したようで
相手にもミスが目立つようになってきました。どうやら足に痛みが出てきたようで、
メディカルタイムアウトを取ったりプレーの合間に痛そうな表情を見せたり、かなりプレーに影響しているようでしたね

それでも最後まで気迫のプレーを続けたロブレドですが、ここは錦織が上を行き
ゲームカウント6−3で錦織が第3セットを取り、錦織の勝利となるのでした


終わってみれば錦織はこの試合、自分のサービスゲームにおいて
一度もロブレドにブレークを許さなかったそうですよ
あれだけフォルトを連発してたのにブレークをさせない!サーブの調子が最悪でも
その後のストロークが完璧すぎたということでしょう、調子のいい部分と悪い部分でえらく差が出た試合ですが
次の試合ではそのへん調整できると一気にいけそうですね


昨日パリマスターズの3回戦に進出した錦織。この大会は休みなく連日で試合が続くので、今日も試合がありました。
今度の相手は世界ランク12位・ツォンガ。29歳のベテランで自己最高ランク5位の強豪です
こう書くと2回戦で戦ったロブレドと似てますが、決定的に違うのは体力面ですね
ロブレドは今月きついスケジュールで相当な疲労を抱えての出場でしたが、
ツォンガは今月しばらく休養を取っていたので、ロブレドと違って体力十分での出場です

あと今回のツォンガで一番恐いのはフランス出身ってことなんですよね
それの何が恐いって、今回の大会はパリ大会だからツォンガにとって地元開催なわけですよ
特にツォンガはフランスで屈指の人気選手と言われているから…観客の声援がどれだけ凄いか…
それがどれだけ試合内容に関わっていくか気になりますね、それでは実際に試合内容を見ていきますと


■第1セット
錦織の状態は大分いい感じで、今日も最初から好調な様子でした。
それに対してツォンガは、一体どうしたんだと思うくらいに精彩を欠いた状態であり、
サーブもストロークもまるで入らず、普段の力をまったく出せてないような大スランプに陥っていました。

なぜこれほどまでに調子が悪かったのか…多分ですけど、「勝たなきゃいけない」というプレッシャーで
逆に力が出せなかったんじゃないでしょうか。錦織も日本で試合をすると地元な分だけ期待が大きくプレッシャーが凄まじい
言っていたので、ツォンガにとって地元での試合が逆にアダとなったのかもしれません

そんなわけでこの第1セットは、ツォンガがとにかくボロボロにやられまくる内容で
錦織のワンサイドゲームとなっていました。何しろ試合が始まってすぐ錦織が4ゲーム連取ですよ
ツォンガはストロークも不調でしたが、何よりファーストサーブが入ってませんでした、決まった確率はわずかに36%。
ファーストサーブが外れると、スピードで劣るセカンドサーブを打つわけですが
それを錦織が強烈なリターンで返してどんどんポイントを取るという流れになり、
ツォンガはサービスゲームをキープすることすらできないという状態でした。

そんなわけで最終的に、ゲームカウント6−1となり錦織が第1セットを取ることになります



■第2セット
ここからさすがにツォンガもプレーを変えてきました、セカンドサーブがバンバン返されまくっているので
「だったらセカンドも思いっきり打ったる!」という具合に、目に見えて強力なセカンドサーブを打つようになりました
さらにファーストサーブ自体も良く入るようになり、第1セットのボロボロな流れは一旦ここで止まります

がしかし、そうは言っても錦織の勢いはそう簡単に止められません。ゲームカウント3−2となりツォンガのサービスゲーム、
錦織がポイントをどんどん先行していき、「ここまでだぜツォンガちゃん」とばかりにブレークチャンスを握ります
デュースに持ち込んで粘るツォンガですが、先にポイントを取るのは常に錦織。
アドバンテージ錦織 → ツォンガが粘りデュース → アドバンテージ錦織 → 再びデュース → アドバンテージ錦織
 という具合に
ピンチが続くツォンガ。しかしそんな攻防を繰り返すうちに、追い詰められたツォンガの
秘められし真の力が解放されてしまいます(えー

具体的に言うと、このあたりの攻防からツォンガがえらく闘志を前面に出したプレーをするようになりました
打つたびに「うおおぉ!」みたいな声を出したり、ポイントを取ったら「うおおおおおおおお!!」みたいな雄叫びを上げたり
見るからに闘志に火がついたようなプレーに変貌していきましたね

その結果ツォンガのプレーはどんどん良くなっていってしまいます。
言うなれば、第1セットでは「勝たなきゃ」という気持ちがプレッシャーとなってマイナスに働いたのが
この第2セットでは、「勝たなきゃ」という気持ちが闘争心となってプラスに働いたような
そんな印象を受けました。これほど劇的に変わるもんなのか…っていうぐらいに。

そしてツォンガが闘志あふれるプレーをすればするほど、観客達の声援がどこまでも大きくなってしまいます
「ツォンガ!ツォンガ!」とどんどん大きくなるツォンガコール、会場に鳴り響く割れんばかりの大声援、
気づけば会場全部がツォンガの味方になってしまいました

恐れていたことが現実に…地元フランスの猛烈な応援でますます波に乗っていくツォンガ、
それに対して錦織は、あまりにもやりにくい空気のせいかミスが増え始めてしまいます
普段ならやらないようなミスが出たりして、「なんでだちくしょう…」みたいな表情をする錦織が切なかったですね
どうにか応援してあげたかった…そんなツォンガと観客の勢いはもはや止めようがなく、
逆転された錦織はゲームカウント4−6でツォンガに第2セットを取られてしまいます



■第3セット
鳴り止まない怒涛のツォンガコール、もはやツォンガは完全に調子を取り戻しており、
錦織にとってはあまりにも辛い展開が続きます。
もはやブレークするどころではなく、ツォンガの猛烈な攻めを前にキープするのもやっとという状態。
見ているこっちとしても気が気じゃありません、崩されるのも時間の問題なのだろうかと不安が渦巻きますが…

しかしそれでも崩れません錦織
さっきの第2セットを取られた時点で、このままズルズル行ってしまうのかと思いましたが
ギリギリのところで踏ん張ります。これ以上崩されてたまるかと、必死に気持ちを繋ぎとめて戦っていました

怒涛のツォンガコールに対して我慢、ツォンガのアグレッシブなショットに対して我慢、
ひたすらに我慢です、我慢のテニスが続きます。並の人間ならとっくに集中力が切れているでしょう
しかし辛抱します錦織、ツォンガにブレークを許さず試合の流れを渡しません、とてつもない忍耐力です。

何度も何度もピンチをしのいでキープを続け、このセットで1度もブレークさせませんでした。そしてゲームカウントは5−4…
するとその時意外なことが起こりました。それはなんとQMKです(えー

この場面はツォンガのサービスゲームでしたが、ここまで第3セットはずっと好調で来ていたのに
突然の大乱調に襲われるツォンガ。なんとダブルフォルトを2度続けてやらかすという予想外のミスを犯してしまいます。
見てるこっちも「え?ええ?」と困惑してるうちに、あれよあれよと気づいたらもう錦織のマッチポイント。
これこそQMK、「急にマッチポイントが来たので」です(えー
(この間の全米オープンで錦織自身が言った言葉。QBKに似てるネタとして広がった)

そんなわけで突然降って湧いたマッチポイントを、錦織がポンと取ってゲームカウント6−4となり
この試合は錦織が勝利したという…

これはなんと
あっけない幕切れです…
あんなにすごい試合だったのに
最後はもりあがらなかったな…
(えー
(C)鳥山明/集英社

てな感じのラストでしたが、しかしそんな最後のチャンスがやってくるまで
ひたすらしのいでしのいで我慢し続けた錦織が何より凄いと思った試合でした
どう見てもツォンガ勝利のフラグが立ちまくりで、それに向けて全てが動き出していく中で
必死にそれをせき止めて踏ん張ってましたからね

絶望的な状況でも最後まで諦めない、漫画とかではよく聞く台詞ですけど
現実にそれができる人間がどれだけいることか…錦織のメンタルはほんとに凄いよなぁと感心せずにはいられません


昨日ツォンガを倒したことで、いよいよパリマスターズ準々決勝までやってきた錦織。
そこで戦う本日の相手は世界ランク6位・フェレールであります
年齢は32歳、自己最高ランキングは3位。常にランクの高い位置にいる超強豪プレイヤーです

フェレールの特徴といえば、なんといっても驚異的な粘り強さ。
他の選手が追いつけないようなボールでも、フェレールなら追いついて何度でも返球してくるという
信じがたいほどの粘り強さがあります。

遠いボールにも追いついてしまうスピードの速さと、とことん最後までボールを追いかけるガッツがあり、
ただ追い付くだけでなくしっかりと相手コートにリターンできる確かな技術があります
このフェレールはミスも非常に少ないんですよね、長いラリーで最も力を発揮するタイプの選手です

そして何よりも恐ろしいのは、そんなとことん走りまくるプレーを
何時間でも続けていられる無尽蔵のスタミナ。
一体どんな鍛え方をすればあれほど走っていられるのかと、常識では考えられないほど驚異のスタミナを持つ選手です
とにかくラリー合戦にめっぽう強く、フェレールのラリーに付き合っていたら
対戦相手の方が先にバテてミスしてしまうほど、持久力と守備力に特化しています

錦織もラリーは得意としていますが、どこかでチャンスを作って打ち抜いていく「攻めのテニス」をするのが錦織、
それに対し、相手が根負けするまで拾って拾って拾いまくる「守りのテニス」をするのがフェレールと、
ポイントを取りに行く形に違いがありますね。この2人がぶつかると確実にラリーの形になるんですが、
ただ普通にラリーを続けているだけではフェレールには勝てないので、
錦織が色んな引き出しを使って、いかにしてフェレールを崩していくかという、いつもそんな試合になりますね



■第1セット
そんなわけで両者の試合が始まりますが、やはりというかなんというか
とにかく熾烈なラリー戦。他の選手の試合とは比べ物にならないほどラリーが長くなります
どうにかして崩していかなければ本当に勝てないわけですが、今日の錦織は
ストロークの調子が最悪と言っていいほどに悪い状態でした

フェレールを崩すために色んなコースを狙っていくわけですが、それをやろうとすると
コントロールミスが出てしまい錦織の方が崩れていくという悪い流れ…
そもそもフェレール以外の選手が相手でも、絶妙なコントロールで相手を崩していくのが錦織のスタイルなわけですが
そんな錦織の「普段通りのプレー」が、今日はまったく形にできないほどに状態が悪かったです

先日までの2試合は、サーブが入らないのをストロークのレベルの高さでカバーしてましたが…
この日はそれができず、相変わらずサーブも調子が悪かったので
どうにもフェレールに対抗できる武器がない状態で、希望の見えない流れが続いていました

そしてゲームカウントは3−6となり、第1セットはフェレールが取ってしまいます



■第2セット
続く第2セット。この辺りから、非常に悪かったストロークの調子が徐々に上向いてきます。
しかし完璧ではなく、たとえばフェレールを右に振って、左に振って、さあ絶好のチャンスが出来た!という瞬間に
肝心のチャンスボールを外してしまうというパターンが多かったように思います

第1セットではまず左右に振る段階で外していたので、良くなってきてはいるんですが…
普段の錦織なら外すはずがないようなミスが何度かあり、なかなか流れに乗れない苦しい戦いが続きます
それでもどうにかこうにか試合を作っていく錦織。やがてゲームカウントは6−6となりタイブレークに突入します

しかしタイブレークに入ってから一気に錦織を突き放しにかかるフェレール。
なんと4連続でポイントをフェレールが取り、あっという間にポイント差は0−4に…
タイブレークは7ポイント先取で決着がつく戦いなので、この4点差は絶望的と言うほかありません

すでに第1セットもフェレールが取っているので、このタイブレークを取られたら錦織の敗退が決定…
あまりに敗色濃厚な展開に、見てるこっちとしても錦織の敗北を覚悟してしまいました

しかしそんな状況でも諦めません錦織
なんとここから一気に調子を上げてきます、今日はできていなかった普段通りのプレー、
相手を崩して崩して最後にきっちり決める、それがしっかりここで出せるようになっていました

最大のピンチの場面で今日最高のパフォーマンスが出せるという驚異的な展開、
なんとそれが功を奏して大逆転の展開となり、錦織がタイブレークを制して第2セットを取ることになります



■第3セット
大逆転により第2セットを制した錦織、そのままの勢いで最後まで行きたいところですが
まだ完全には錦織のペースにはならず、もつれた展開が続きます

というのも、錦織がある程度良いショットを打って「おっこれはポイント取れる!」と思うような場面でも
フェレールはそれに追いついて打ち返してくるので
本当にギリギリのところに決めないとポイントが取れないんですよね

第1セットのようなストロークの不調は大分解消されていましたが、
それでも完璧に厳しい球を打たないと勝てないというきつい状況があって、
なかなか錦織の思い通りに行かないような展開が続いていました

それと錦織&フェレールの両者とも、サーブの威力はそんなでもなくてリターンが大得意という特徴があって、
そんな2人がぶつかると、相手のサービスゲームでもバカスカブレークしまくるんですよね
普通ならキープキープキープで試合が進んでいくのが、この2人だとブレークブレークブレークとなるので
もはやサービスゲームでもまったく安心できず、どっちが勝つのか全然わからない点の取り合いとなっていきました

そんな熱戦となったこの試合、最終的にゲームカウント6−4で勝利したのは錦織でした
しんどい試合展開の中で、本当によく頑張りました
どう見ても不調に陥っているのは明らかでしたが、「調子が悪かったせいで負けました」ではなく
調子が悪いなりに必死に戦って、少しずつ普段の自分を取り戻しながらの勝利でした
相手と戦うのと同時に、不調の自分とも戦っているという感じでしたね

特に第2セットのタイブレークの場面は圧巻だったかと。
もう本当に負け確定だと思っていたので、あそこから今日一番のプレーを出して逆転したのは本当に凄かった
錦織の試合はこういう「もう負けかなこりゃ…」という場面から、我慢して我慢して逆転するのが
何度もあるから見ごたえあります。どの試合も、本当にきつい状況を耐え抜いたうえで勝ち切ってますからねー


パリマスターズもいよいよ佳境となり、準決勝まで勝ち上がってきた錦織。
そこで戦う相手は世界ランキング1位のジョコビッチであります
言わずと知れた現状のナンバーワン選手であり、この間の全米オープンで戦った因縁の相手ですよね

あの時は錦織が勝利して「錦織が世界ナンバーワンを撃破!」と大々的に報道されまくっただけに、
ジョコビッチとしてもあの屈辱を晴らすために、絶対の勝利を誓ってくるんじゃないでしょうか
そういう意味では、この間の全米よりもいっそう激しい死闘となるかもしれないと予想してましたが…

しかし試合が始まってみると、ありゃ?って感じに覇気がない空気が漂っており
死闘とは程遠いあっさり風味の戦いとなっていました。というのも錦織に明らかな異常があったんですよね
普段の錦織ならサーブで190キロ前後のスピードが出ますが、
この日は150キロ前後のスピードしか出ないという異常事態…

普段より40キロも遅いだなんて、野球でたとえるなら
150キロの速球を投げられる投手が、110キロの球しか投げられなくなった
というぐらいに
錦織の体が悲鳴を上げていたということですよ

具体的にどんな異変が起こっていたのかは分かりませんが、錦織は足取りもかなり重くて
とてもジョコビッチ相手に勝てるような状態ではなく、ジョコビッチのワンサイドゲームとなってしまい
第1セット:2−6
第2セット:3−6
というスコアでジョコビッチが勝利するのでした

試合後にはジョコビッチも「錦織の状態はベストではなく、疲れていたのかもしれない」
錦織のコンディションについて気遣うくらいであり、そして錦織本人も
「疲労が溜まっていて足が動かず、苦しい戦いだった」とコメントしています

2人のコメントからすると、錦織の異常の原因は極度の疲労ってことみたいですね…
なんというかやはり、連日の試合に加えて前日のフェレール戦があまりにきつすぎたんでしょうか
フェレールとの戦いは本当にラリーが尋常じゃないくらい長くなりますからね
たとえばこの日のジョコビッチ戦は、試合時間が1時間ほどで決着しましたが、
前日のフェレール戦は3時間近くかかっていたのでざっと3倍ぐらい打たされまくったということに…

フェレール戦の後の故障…こう書くと、今年5月のマドリードマスターズを思い出します
俺がちょうど錦織の感想を書き始めた時の試合ですね。あの時も錦織は準決勝でフェレールと激突し
やはり3時間に及ぶ死闘の結果、勝利したものの完全に腰を故障してしまい
決勝のナダル戦は無念の途中棄権となったという…

なんというかフェレールさんマジ勘弁してくださいよ!!(えー
フェレールの超スーパー持久力テニスに付き合ってると錦織の体がもたないんですよ!
テニスで勝ち続けるには、バケモノみたいな体の強さがないといけないっていうのはつくづく感じますね…

しかし準決勝で敗退したとはいえ、マスターズ(四代大会に次ぐハイレベルな大会)なだけあってかなりランキングポイントが入り
錦織は世界ランキング5位まで上がることが決まったそうです
いやすごいね…とうとうここまで来たかって感じですね、ここから上の順位にいるプレイヤーといえば
ジョコビッチ、フェデラー、ナダルといった伝説クラスのプレイヤーだけですよ
この人達があまりに強いので、テニス界では「この伝説レベルに挑めるプレイヤーはいないのか」と
長きに渡って言われ続けてきたことですが、いよいよ錦織がそこに挑む位置にやってきたというか
今後の活躍によってはテニスの新時代を担うレベルというか、本当にそんなところまでやって来ちゃいましたね

正直、普段の力がしっかり出せる状態なら、本当にそのレベルでも戦っていけるほど
今の錦織はとてつもなく強いと思います。ただ、それだけに今回のように連戦の疲労で力が出せないって状況だけが心配だよね…
テニスの鬼畜すぎる試合日程がうらめしいですが、今後その日程の中でも戦える術さえ手に入れば、
錦織が世界のトップで戦う日も夢じゃないと思います


テニスの錦織ですが、世界最高の8人だけが参加できる最高峰の大会・ワールドツアーファイナルがいよいよ行われますね
この大会はサッカーで例えるなら、世界ランキング8位までの国だけで頂点を決めるワールドカップみたいなもんです
試合形式もワールドカップに似ていて、まず4人ずつのグループに分かれて総当たり戦を行い、
グループの中で上位2名が決勝トーナメントに進出するという流れになっています

錦織いわく、この大会は「テニスプレイヤーなら誰もが夢見る最高の舞台」なんだそうで
世界の頂点に限りなく近い8人だけが参加できるという、まさしく選ばれし者だけが参加を許された雲の上の大会です

そして記念すべき錦織の第1試合は、11月9日(日曜)の夜11時からBS朝日で生中継されます
解説は松岡修造なので、確実に興奮冷めやらぬ様子で錦織の凄さについて語ってくれることでしょう
俺も実に楽しみです、この最高峰の大会で錦織は勝ち進むことができるのか、ドキドキしますねぇ

昨日も書きましたが、いよいよ始まりましたねテニスのワールドツアーファイナル。
注目すべき錦織の初戦の相手は、世界ランキング6位のマレーであります。
今でこそランキング6位の位置にいますが、マレーはフェデラー、ナダル、ジョコビッチと並んで
BIG4と呼ばれテニス界の頂点に君臨し続けている四天王の1人。

そんなマレーがなぜ6位の位置にいるかというと、昨年に腰の手術をしてから
しばらく調子が上がっていなかったんですよね。今年の前半までは、ランキング10位〜20位あたりをウロウロしていたんですが
今年の後半に入ってからドンドン調子を上げてきて破竹の快進撃を重ね、
一気に他の選手たちをゴボウ抜きしてツアーファイナルにやってきたというわけです

そして錦織にとってマレーは非常に苦手な選手として有名で、
これまでは3戦やって錦織の0勝3敗、もっと言うと1セットすらもマレーから取ったことがないというくらい
マレーに対して相性が悪いデータがありました。しかしこれは去年より前の試合でのデータなので、
今年になってから急激に強くなった錦織がマレーと戦ったらどうなるのか、注目したいところですが…


■第1セット
そんなわけで第1セット。しかし錦織もマレーも序盤は明らかに緊張していてカチンコチンでした
やはり全世界が注目する最高峰の舞台なだけあって、選手にかかるプレッシャーも異次元クラスみたいですね
特に錦織はサーブもストロークも入らなくて、見てるこっちも「ほんぎゃああああああ」となるくらい気が気じゃありませんでした

確か第1セットの途中まで、錦織のファーストサーブが入った確率はわずか27%。
そしてダブルフォルトをやってしまった数は、この試合を通してなんと8回。どえらい多さですよこれは!
ストロークも入っていなかったので、解説役の修造も「このままでは100%負けてしまいます!!」
危機感を募らせるばかり。そう、このままでは負ける…というくらい出足は悪かったんですが、
そのままでは終わらないのが錦織の凄いところです

最初はそれだけ悪かった調子も、第1セット後半になるにつれてとてつもない勢いで上昇していきます
さらにいつもと違うのは、上がり続ける調子が限界を知らないくらいに超絶的なレベルまで行ってしまいました
特にストロークがもうやばい、やばすぎる。信じられないくらいの安定感で、強烈なショットを完璧なコースに
何発でも返すようになり、完全にマレーを圧倒してしまいました

マレーも調子を上げてきているのに、それ以上に錦織が凄すぎて手がつけられないという流れ。
こうなってくると修造も「おおお今のスーパーショット凄い!とんでもないプレーですよ!」
錦織のプレーに魅入ってしまうくらいであり、ゲームカウント6−4となって第1セットは錦織が取るのでした


■第2セット
続く第2セット。ここでも錦織の勢いはまったく止められません。とはいえすべてが完璧というわけじゃなく
サーブが入らなかったり、ネットプレーでミスを続けたり、失点をするシーンもかなり多かったんですが
それがまったく気にならないほどストロークが神がかり的でした。
完全なる無敵モード。やばすぎます、ここまでストロークの調子がいいことはあんまり記憶にないくらい凄かったですね

例えばこの間のパリマスターズでも、サーブの調子が悪いのをストロークでカバーする展開でしたが
ここまで超絶的にストロークが良いってほどではありませんでした
マレーのサービスゲームですら、錦織が化け物のようなリターンを決めてドンドン攻めていくという展開、
なんと第2セットに入ってから、一気に錦織が3ゲームを連取してゲームカウント3−0、
さらに4ゲーム目もマレーのサービスに関わらず、錦織がブレークチャンスを握るという圧倒的な試合展開となりました

もはやここでブレークすれば完全にマレーにトドメを刺せるという場面でしたが、
しかしマレーもここから驚異の粘りを発揮します
何度もデュースを繰り返して熾烈な点の取り合いとなり、最終的にはマレーが制してゲームカウントは3−1。

ここをきっかけにしてマレーもグングンと調子を上げてきましたね
もはや錦織にペースは渡さんと、自分のサービスゲームでがっちりキープするようになり、
さらに錦織のサービスゲームをブレークして4−4とスコアが並びます

やはりタダでは勝たせてくれないか…という中、錦織がまたキープしてスコアは5−4となります。しかしここで修造が一言、
「最近の錦織の勝ちパターンは、スコア5−4からブレークして勝つ形です。ここ注目ですよ!」と語る中で
まさにその通りに錦織がブレークして、6−4となりマレー撃破。
なんと終わってみれば、第1セット・第2セットの両方を錦織が取ってのストレート勝ちという快勝となってしまいました


いやあ…本当に強いですね今の錦織は、驚くほど強すぎます。
今回のツアーファイナルの面子の中で、一番錦織にとって勝ち目がない相手は誰かっていうと
それはマレーだろうという声が大きかった中、そんなマレーにストレート勝ちしてしまうほどに強いとは…

最近の錦織のコメントで有名なのが「勝てない相手はもういない」ですが
まさにそれを証明する試合内容だったというか
マジでもう誰が相手だろうと負けないってところまで来てますね錦織は…
「BIG4に代わる新たなスター」っていうのもまんざらじゃないくらいになってきましたね、凄いことですよこれは

・錦織すごかったですね.修造,すごい真面目に解説してるのになぜかふいてしまいました

お、錦織の試合を実際に見ましたか、そいつはいい傾向ですね
錦織のスーパープレーに驚嘆するって意味でも、修造のリアクションを楽しむって意味でも
錦織の試合を見るのは楽しいもんですよ

そんな昨日の試合について、錦織はとんでもないスタジアムのでかさや観客の多さに仰天したようで
「信じられないくらいお客さんがいる。スタジアムのさらに上段に何段も客席があって…
 あそこを見たら終わりと思った」と、あまりの客の多さにびびって見ちゃいけねー見ちゃいけねーって
必死に客席を見ないようにしてたんですね、こういうの聞くとすごい微笑ましいわ

錦織ってあれだけ物凄いプレイヤーなのに、いざ話し始めると
小市民みたいなコメントするんですよね。そのギャップがたまらなくいいんだよなぁ
スポーツ選手って自分を大きく見せるようなコメントすることが多いけど、
錦織は自分の小さいところもお構いなしで、あけっぴろげに出してる感じがすごいツボです

あとは修造も公式サイトで、錦織の試合についてコメントしていたんですが
「圭スイッチが入ったら誰も手をつけられない!妖怪ウォッチではないが
 にしこ〜〜〜り(無我の境地、ZONEに入りすべての主導権を得ることができる)
 今度の対フェデラーでは、一体いつにしこ〜〜〜りコインを使うべきなのか!?」って
にしこ〜〜〜りコインって何のことっすか!?全然分かんないよ!(えー

俺は妖怪ウォッチは初期からほぼ毎週見てるんですが、何のことだか全然分からん…
ちなみに俺が妖怪ウォッチについて語り始めたら、好きな妖怪はヒキコウモリです。見た目はあんなだけど
奥ゆかしい性格と声が可愛らしいから。声優さんはドンヨリーヌと同じなんですね。じゅばぁ〜ん
というくらいは
軽く話せるんですがそんな俺でも全然分からん!!(えー
にしこ〜〜〜りコインってなんや…?妖怪メダルのことだろうか?修造は何を言いたかったんだろう…謎だ…

そうそう、錦織の次の試合は11月11日(火)の夜11時からBS朝日での放送ですよ
11づくしなんやな、今度の試合も修造が解説するのかなぁ

ワールドツアーファイナルも第2試合目、今度の錦織の相手は世界ランク2位・フェデラーであります
フェデラーといえば、以前にも語ったことがありますが史上最強のテニス選手と名高い
まさに生ける伝説と呼ばれている男です。フェデラーの何がそんなに最強なのかというと、それはもう
あらゆるプレーで群を抜いている真のオールラウンダーと言われたところにあります。

例えば錦織はサーブよりストロークが得意、ラオニッチはストロークよりサーブが得意といった具合に、
他の選手達は得意分野に偏りがあるものですが、全盛期のフェデラーは
全てのプレーがダントツに上手くてまったくスキがなかったと言われています

強烈なサーブで一気に畳み掛けるサーブ&ボレー
あらゆる相手に打ち勝てる強靭なストローク
どんなボールでも完璧にコントロールする抜群のテクニック

テニスにおけるあらゆるプレーを極めており、実際に残した成績も史上最高クラス。
テニスプレイヤーとしての理想像とも言える偉大すぎる男なわけです
ただ、そんなフェデラーも今年で33歳、さすがに老いによる衰えがそこかしこに見え始めて
「フェデラーも昔に比べて劣化したな」と言われることが多くなっています

まあしかし、それだけ劣化だなんだと言われているのに
それでも世界2位で世界の頂点争いをしてるっていうのが凄いですよね
劣化してこの成績なのかよ!っていう。全盛期があまりにもぶっちぎりに強すぎたので
劣化してちょうど他の選手とバランスが取れたというレベル。
最近のゲームとかでよくありますが、強すぎるキャラを入れたらとんでもなく勝ちまくったので
「やっぱちょっと性能下げるわー」って調整してバランス取った
感じになんかちょっと似てますね(えー

そんなフェデラーに錦織はこれまで4戦して2勝2敗。特に最初の対戦(2011年)では、錦織が完膚なきまでの敗北を喫してしまい
「どうしたらフェデラーに勝てるんでしょう」とマイケル・チャンと対談を行ったことは有名で
そこがマイケル・チャンから教えを受けた最初の場面なんですよね

「フェデラーに勝つには」というアドバイスから始まったのが、錦織に対するチャンの教えであり
実際にその後の錦織は、2勝1敗とフェデラー相手に勝ち越しています
錦織にとってフェデラーはこの世で最も尊敬する選手であり、最初の敗戦はその気持ちが原因だったと語るチャン。
どれほど尊敬する相手であっても、試合となれば「勝つのはお前じゃない、俺なんだ」と叩き伏せる闘争心が必要なんだと
錦織に対して強く言い聞かせてきました。実際にその成果も出てきており、今回の試合でも錦織は互角以上に戦えるはずです



…というのが試合前の俺の予想でしたが、いざ試合が始まってみると
もうフェデラーの強いこと強いこと
尋常じゃないほどの圧倒的強さ、やばすぎます。俺も今年フェデラーの試合はいくつか見てますが、
その中でもダントツの仕上がりというか…劣化だ劣化だ言われる中で逆に全盛期に戻ってねえか!?
思うくらい、あらゆるプレーの質の高さがもう尋常じゃなかったですね

まずはサーブですが、200キロ超えのサーブを実にコントロールの効いた場所に次々と打ち込んで来ました。
速いだけでなくコースが完璧で、リターンを得意とする錦織がなかなか思うように返せなかったですね
錦織のサーブはちょっと不調という感じで、スピードは180キロくらいでコントロールも今ひとつという感じでしょうか
そこまで悪いとは思わなかったんですが、フェデラーのサーブが良いだけに明確な差がついてしまったと思います

そしてストローク戦、錦織の調子はまずまずといったところでしょうか、かなり良いショットが随所に見られましたし
ただ贅沢を言うなら、バックハンドが少々外れてたかな?というくらい。まあそれも普段の試合ならまったく気にならないレベルです
ですが今日のフェデラーは、「まずまず」では勝てないぐらいの仕上がりでした

もはや錦織が完全に絶好調でなければどうにもならないというくらい。
ストロークに特化している錦織に対して、今日のフェデラーはまったく引かずに互角に打ち合えるんですよね
これまでサーブの不利をストロークでひっくり返してきた錦織ですが、フェデラー相手にはストロークでも有利が作れないぐらい
相手のレベルもメチャメチャ高い状態でした。錦織が100%絶好調だったらどうなるか分かりませんが
テニスのきつい日程から言って絶好調状態で戦えること自体がほとんどないので、やはりフェデラーが強すぎたんだと思います

ほんとにあらゆるプレーが完璧で、真のオールラウンダーってこういうことか
見ていてあぜんとしてしまいました。もう何をやっても上手いのなんのって
錦織もこの試合中、何度か良い決め方をして「よし!こっからだ!」みたいな空気を作っていたんですが
その反撃ムードの中でフェデラーはそれ以上のプレーでやり返してくるという感じで
こいつの強さは底なしか!?と、あまりの凄さに脱帽するしかなかったというか…

ば…化け物め…
ち…ちくしょう…
こ…これほどまでとは…
に…錦織が…
まるで…赤ん坊扱いだ…!!
(えー

(C)鳥山明/集英社

 

そんな今回の試合は、第1セットが3−6、第2セットが2−6となり錦織の敗北となるのでした。
いやもうただただフェデラーの凄まじさをこれでもかと感じた試合でしたね
これが史上最強、これが真のオールラウンド、これがテニスプレイヤーの理想像。

解説役の修造も言葉を失っているという感じで、「あまりにも強すぎて…この最強のプレーを肌で感じた圭は
逆にある意味うれしいかもしれない。フェデラーの年齢的に、このプレーが維持できるか分からないから
この最高のテニスを体感するには今しかないかも」
と語っていました。
修造から見ても、フェデラーは全盛期の輝きを取り戻していたってことみたいですね。あれほど強いとはほんとにまいったな…


錦織に関して気になった話題をいくつかピックアップしたいと思います。

まずは「ドラゴンボールで願い事をするなら?」と質問された錦織が
「NARUTOの最新刊が読みたい」と答えた件について…
お、おいおい本当にそんなこと言ったのかよ!!



この情報はWOWOWのテニス公式ツイッターで書かれてたんですが、WOWOWは錦織に対してインタビューすること多いから
結構マジっぽいですね…ひえー、錦織ってNARUTOの愛読者だったのか、俺も初めて知ったわ

・ナルトの最新巻の表紙、3人がどうこうよりもカカシ先生がなんか怖いです。情けない先生とか言っててすんません。

そんなナルトの最新刊について、カカシ先生の顔が恐いとのコメントが。
いやいやそんな大げさな、カカシ先生って普段は割と美形な扱い受けてるキャラじゃないですか
恐い顔っていうのは考えすぎなんじゃないでしょうか



ってマジで恐いじゃねーか!!(えー
いやいやちょっと、なんですかこの悪のカカシ大魔王に挑む主役3人みたいな絵ヅラは!?
「クックック…よくここまで来たなナルトよ…実はオレがラスボスだったのだ…」って
言ってるような絵に見える…岸本先生どういうことですか!錦織も読むのを楽しみにしてるんですよ!(えー


さらに錦織の他のインタビュー。「ツアーファイナルに出場する他の7人の中で、一緒に食事をするなら誰と行きたい?」という
記者の質問について、「ロジャー(フェデラー)かな。彼は僕のアイドルだし、歴史上でも最高の選手だから。
今も一緒にプレーするのが楽しい」
と語っていました
「彼は僕のアイドル」って凄いこと言うな錦織、ちょっとホモっぽいぞ!(えー

しかし今も昔もフェデラーに対する尊敬の気持ちは変わってないんですね、
まあマイケル・チャンは「試合のコートにその気持ちを持ち込むな」と言っていたので
試合の時以外でならこういう気持ちを持つのもOKということでしょうか

ちなみに以前フェデラーに惨敗したことについて、錦織本人はどう思っているかというと

「あの試合では何も出来なかった。尊敬をしすぎていて正直、勝利を狙っていけなかった。
 憧れの人とただテニスをしただけだった」

と語っています。なるほど…錦織本人も、憧れすぎていて闘争心が足りてなかったことを自覚していたんですね
「憧れの人とただテニスをしただけだった」というのは分かりやすい例ですねえ、
自分の中で試合モードに切り替えられなくて、コテンパンにやられてしまったというわけですね



今度はフェデラーのインタビュー。まずは今回の試合前に、錦織について語った時の一言

「ケイはこれまで、誰が相手でもストロークで優位に立てることを示してきた。簡単には倒せない相手だ」

さらに試合を終えた後で一言

「今日は最後まで素晴らしいプレーができた。ケイのことは17歳の時から知っていて、
 才能ある選手だと思っている。今日も難しい試合になると思っていたよ。
 実際に、スコアほど簡単な試合ではなかった」

と語っています。すごい認められてますね錦織
「ストロークでは誰よりも上」「今日は難しい試合になると思っていたし、実際そうだった」とまで
フェデラーに言わせるとは、こう言ってくれると錦織ファンとしては嬉しいですね
錦織のストロークについては、修造がよく「圭のストロークはもう世界一です!」と言ってましたが
正直ホントかな〜と半信半疑だったのでフェデラーのお墨付きが出て納得しました(えー



そして最後に修造のコラムについて。今回のフェデラー戦の前に、フェデラーの攻略法を語っていたのが面白かったです

「圭が勝つには、フェデラーをフェデ〜〜〜ラにさせないことだ!!
 (史上最強。弱点がなく、動きは忍者。スーパーナチュラルストロークでスーパーショットを炸裂する。
  時には、車メルセデス・ベンツのCMでスーパーマリオになる)
 こうなったら正直、手の付けようがなくなる。じっくりと相手についていくこと。
 ちなみにCMでは、スーパーマリオフェデラーは全ての難関をクリアし、最後の最後、
 車を降りてクリボーを踏んでしまいゲームオーバー!」

なんなんですかこのフリーダムな攻略法は!!(えー
マジで吹いたわ!要は「焦らずじっくりと相手についていくこと」というのが言いたかったんでしょうけど、
ハジけすぎなこの言い方で爆笑してしまったわ

ちなみにスーパーマリオフェデラーっていうのはこのCMのことですよね
最後に車の中から下りてくる超ガタイのいいマリオ。やばい…強そうすぎる…
それと「フェデ〜〜〜ラ」っていうのは、こないだも言ってた妖怪ウォッチネタですよね
だからそれ分かんないんですよ修造さん!!(えー

・松岡修造氏のコメントついて、単にコインとメダルを間違えていただけという可能性もありますが、
 もしかしたらゲーム版で出てくるガチャコインのことを言っていたのかも知れません。
 ゲーム版では、ウィスパーが封印されていたガチャを回すことができ、運が良ければ珍しい妖怪が出てきて
 友達になってくれるのですが、その時に必要なアイテムです。by 予備軍

おお、予備軍さんが語ってくれていますが、この修造が言っているのはゲーム版妖怪ウォッチに出てくるネタの可能性があるんですね
アニメの方では「フェデ〜〜〜ラ」とか「にしこ〜〜〜り」とか、そんな感じのフレーズ出てきたっけ?と
いまいちよく分からないので、ゲーム版のネタって可能性は大いにありますね。さらに今回修造が言っていたのが

「このコラム、書き始めると止まらない。読む方も大変だ、次回はなるべく短くまとめていきます。
 ひとまず、皆さんにはごめ〜〜ん ごめ〜〜ん 一旦ごめ〜〜〜ん」  

それなら分かる!一旦ごめんなら分かります修造さん!!(えー
一旦ごめんはアニメの妖怪ウォッチでも何度か繰り返しやったネタですよね
しかし修造は思ったよりずっと妖怪ウォッチに詳しいみたいだなあ

それと次の錦織の試合は11月13日(木)にBS朝日で夜11時からみたいです、皆さんお見逃しなく


錦織のツアーファイナルもいよいよ3試合目、今度の相手は世界ランキング8位のラオニッチであります
またお前か!と言いたくなるほど錦織とよく戦っているラオニッチ。
まあ今回は総当たり戦だし、何より世界の上位8人だけという狭き門に入ってくる実力があるから
それだけよく当たるんだろうなぁ

もはや説明する必要もないと思いますが、ラオニッチと言えば世界一と言われる超強力なサーブが持ち味。
とにかくラオニッチのサービスゲームはブレークすることが至難の業で、
ひたすらにキープキープキープとキープされ続けてしまうのが恒例です

ただし、それほどサーブが強力な一方で、ストロークはやや苦手としているので
錦織のサービスゲームをブレークするのがなかなかできないので、
錦織もキープキープキープという展開が続きます

そう、錦織とラオニッチの戦いというのは毎回、お互いにキープが続いていく中で
数少ないチャンスをモノにしてブレークした方が勝つという
非常に紙一重の差で勝敗がつくことが恒例です

わずかなミスが命取り、1度でも相手にブレークを許してしまったらそれが勝敗に直結するというくらい
張り詰めた緊張感のある試合なんですよね

これまでの勝敗は、錦織の4勝1敗と錦織が大きくリードしているように見えますが
内容的にはすべて紙一重の死闘であり、まったく気を抜くことのできない凄まじい強敵です
そんなわけで、固唾を呑んで試合の行方を見守ろうとしていたところ…

なんと試合開始のわずか1時間ほど前、
ラオニッチが怪我により試合を棄権!
えええええええええええ!?ちょ…棄権って…ええええ!?ラオニッチに何が!?
棄権ってどうなるの!?錦織の不戦勝!?そうこうしているうちに
ラオニッチの代わりにフェレールが出てきて錦織と試合!?えええ!?


(C)荒木飛呂彦/集英社

あ…頭の中が混乱してる…
ラオニッチ…突然欠場…
ケガって何が…錦織不戦勝…
棄権…フェレールと試合…
フェレール…今から試合…
試合やるの…不戦勝じゃない…
(えー

あ、ああ…あまりのことに俺も大混乱に陥ってしまいました。
これだけ長々と書いてきたラオニッチの解説も無駄になっちゃったってことなの!?(えー

状況を整理すると、ラオニッチは2日前のマレー戦から右足に痛みを感じており
それが試合前になっても取れないので、医者に相談したところ
右ふとももの部分断裂で全治2ヶ月と診断され、苦渋の決断により棄権することになったという…

本当に試合直前での発表だったので、「錦織には本当に申し訳ない」
突然のスケジュール変更をラオニッチも気に病んでいました。なぜならこの場合、錦織の不戦勝となるのではなく、
負傷者発生に備え超豪華なリザーバーを御用意致しましたッッッッ
全テニスプレイヤーのベストディフェンスは私の中にある!
持久力テニスの神様が来たッッ!ダビド・フェレールッッッ!!

というわけで全ダビド・フェレール入場!!(えー
嘘だろオイ!ここでいきなりフェレールが出てきて錦織と戦うなんて!
どうやらもともとリザーバーとして待機していたようですが、これには本当に驚きました

何しろサーブが大得意でストロークは苦手としているラオニッチかと思いきや、
サーブが苦手でストロークが大得意なフェレールが出てくるとは!
まったく逆のタイプの選手じゃないですか!錦織はこれに対応できるのか!?

それに何より、フェレールとの戦いではとてつもなく長いラリーとなるために
たとえ勝っても錦織が疲労困憊になってしまって、次の試合でどうしようもなく負けるというのが
今までの恒例じゃないですか!やだーーー!!



■第1セット
しかしヤダヤダと言ってみたところで決定は覆りません。とうとう始まってしまった第1セット。
錦織の状態としては、今日はかなりの好調な状態であるように見えました
これまでの試合ではサーブが入らずに苦しんでいましたが、今日は今までより調子が上がってきており
まあまあよくサーブも入ってるなという状態でした。それに何よりストロークがとてもいい!

つい最近、パリマスターズでフェレールと戦った時は錦織のストロークがとにかく絶不調で
ストロークで左右に振ろうにも、コントロールが定まらずに失点してしまうという苦しい試合でしたが
今日はそのコントロールがしっかりしていて、フェレールを右へ左へと振り回してポイントを取るという、いい形が作れていました

がしかし、調子がいいのは錦織だけではなく、フェレールもまた絶好調でした
フェレールといえばディフェンスに特化した選手、しかし今日のフェレールは
それに加えてアグレッシブなスーパーショットを次々と繰り出してきて、
嘘だろ!?と思うような完璧なショットを何発も叩き込み、錦織からどんどんポイントを奪っていきました

その姿はまさしく攻防一体、まるでスキがなくとんでもないプレーの連発です、フェレールさんあんた…
何もこんな時にそんないいテニスしなくても!(えー
あんたリザーバーですよリザーバー!なんていうかこう適当なとこで負けてくださいよ!(えー

しかし俺の願いは届くことなく、フェレールのプレーはますます凄みを増していく一方で
好調の錦織さえも叩きのめしてゲームカウント4−6で第1セットを取ってしまいます。あああああ!!



■第2セット
続く第2セット。絶好調のフェレール相手にもはや成す術なしか…と思っていましたが、
錦織の調子も凄まじい勢いでドンドン上昇していきます
なんといきなり1ゲーム目からフェレールのサービスゲームをブレーク!
ただでさえ好調なのが一段とプレーの精度を上げていき、とにかくフェレールを右へ左へ前へ後ろへ振り回していました

このあたりはフェレールが物凄い勢いでコートのあちこちをバタバタ走っているのに対し、
錦織はコート中央からほとんど動く必要がなく、相手の動きを支配しているという感じがバリバリに出てましたね
ボールの方から勝手に錦織の方へ吸い寄せられてくるかのようで、自分は動かずに相手だけを動かす…
そう、言うなれば手塚ゾーンですよこれは!!(えー

フェレールとの試合では体力の消耗が心配でしたが、
手塚ゾーンを使うことによりスタミナ消費を最小限に抑えるという感じで、実にいい試合運びが出来ていると思いました
解説役の修造も、錦織の完璧なショットを見て「どうしてそんなショットが打てるの?」って
説明不能状態に陥ってしまうほどいいプレーが続いていました

さらにはストローク以外にも、サーブの精度と威力がドンドン増してきて
錦織の調子は天上知らずに上がっていきます。フェレールも絶好調なのに関わらず、
それを錦織が上回ってゲームカウント6−4となり第2セットを取るのでした



■第3セット
そして運命の最終セット。こうして最終セットにもつれ込んだ戦いとなれば
いつも錦織が試合をモノにするというのは有名ですが、この試合でもまさにその現象が起こりました

第2セットですでに十分なほど調子を上げていた錦織ですが、
この第3セットでは信じられないくらいそれがまだまだ上昇していきます

一体どこまで行ってしまうのか、錦織本人も「第3セットでは完璧なプレーが出来た」というくらいの仕上がりで
特にサーブがもう打てば打つほど入りまくるという超フィーバー状態になっていました
今までサーブの不調に悩んでいたとは思えないほど完璧に決めまくり、
解説役の修造も「ここまでの2試合ってなんだったの!?」
すっとんきょうな声をあげてしまうほどに、120%ぐらいの素晴らしいサーブを連発していました

あまりにも強さを増していく錦織の前に、絶好調のフェレールでさえも成す術がなくなってしまい
この第3ゲーム、なんとゲームカウント6−1という大差で錦織が取って勝利するのでした



いやあ…ものすごい試合でした本当に、凄まじいプレーを何度も見せたフェレールですが
試合中に錦織の調子が恐ろしい勢いで上がっていき、とうとう最後にはフェレールを圧倒したという
とてつもなくレベルの高い試合でしたね、すごいものを見た…

試合後のインタビューにしても、この間のフェレール戦の直後では
完全に体力を使い果たしてフラフラな状態で話してましたが、今日はまだ体力が余っていてピシッとした状態で話していたので、
手塚ゾーンを使うことでスタミナの消耗を抑えて戦うという作戦も機能して
本当に理想的な形で勝利することができました。いやあ凄い試合だったな

ちなみに錦織の決勝トーナメント出場については、
フェデラーvsマレーの試合でフェデラーがストレート負けしなければ錦織が決勝トーナメントに出れるという
条件だったわけですが…なんとフェデラー、マレーにストレート負けするどころか

第1セットは6−0、第2セットは6−1という超ウルトラ最強ぶりを見せつけ
マレーに完全勝利してしまいました

フェ…フェデラーつえええええええ!!なんだこの驚異的なスコア!BIG4のマレー相手にこんな試合ってマジかよ!
たった1度しかマレーにゲームを取ることを許さないとは…まさに史上最強、今のフェデラーはマジで全盛期クラスだろ
そんな強すぎるフェデラーですが、錦織も今日のテニスができれば渡り合えると思います
さらに決勝トーナメントには、「俺がいるのを忘れるなよ」と別グループを圧倒的に勝ち上がってきたジョコビッチの姿も…
すげえ…まさに役者は揃ったって感じです、なんてレベルの高い戦いなんだろう
これこそテニス界の頂点を決めるにふさわしい決勝トーナメントですよ、う〜ワクワクが止まらねぇ!!(えー


・大志さん、こんにちは!ついに錦織選手準決勝進出が決定!とうとうやりましたね錦織選手!
 世界の四強に数えられてしまうなんてすごすぎです。錦織選手ももちろん応援しますが、
 私としては錦織のアイドルの(笑)フェデラーにもがんばってもらいたいです。マリー戦のフェデラー、
 相手に一ゲームしか取らせないなんて強すぎる、、、まさに生ける伝説の選手と呼ぶにふさわしいですね。
 これからもレビューよろしくお願いします! by スイセン

どうもこんにちは、スイセンさんは錦織だけでなくフェデラーのことも応援しているみたいで、
フェデラーは実力だけでなく人気も凄いですよね。錦織もあれほど尊敬してやまないように、
世界中のあらゆる人から愛されていると思います

俺としてもフェデラーは、やはり他の選手よりもリスペクトしてる気持ちは遥かに大きいですね
あとはジョコビッチもそう。なぜならこの2人は
今年のウィンブルドン決勝で戦い、その試合があまりにも神すぎたので…

あの時の興奮は今でも忘れられません、奇跡のような試合展開の連続で、
こんな凄い人達がこの世にいるのかと、ひたすらにリスペクトしながら見ていました
そんな「奇跡の展開」で一番印象的だったのは、この試合の第4セット。

そこまでの流れは、ジョコビッチが2セット、フェデラーが1セットを取っており、
ジョコビッチがあと1セット取ったら勝利となり、フェデラーが不利という状況だったんですよね
そんな勝敗の行方がかかった第4セットは、ゲームカウント2−5となりジョコビッチが圧倒。
あと1ゲーム取ったらジョコビッチが勝つという、完全にフェデラー万事休すの展開です

残りわずか1ゲーム、そんな中でスコアは30−40となり、フェデラーは逆転できません
ジョコビッチの勝利まであとわずか1ポイント。さすがにもう試合は決まったな…と誰もが思ったその瞬間
ただ1人だけ諦めていないフェデラー。そして始まる奇跡のような試合展開。
信じられないことに、こんな状況から5ゲーム連取して第4セットを取るという奇跡を起こすフェデラー
こんな光景は見たことありませんでした、相手の方が優勢で、あと1球で負けるというところまで来ていながら
これほどの大逆転を起こせるとは。そしてそれをやられてしまったジョコビッチのショックは計り知れません

気づいたら会場はフェデラーの起こした奇跡に大盛り上がりであり、
観客全てがフェデラーに魅了された状況で、第5セットを戦うハメになったジョコビッチ。
その後もフェデラーの勢いは留まるところを知らず、ジョコビッチはひたすら追い込まれる一方という、まさに天国から地獄。
あと1球で勝っていたはずの試合が、なぜこうなってしまったのか。
もはや普通の人間なら、完全に心をボッキリ折られてそのまま逆転負け、という展開でしたが…

そこからのジョコビッチの奮闘ぶりがまた凄い。
これほどの辛い状況でも、諦めずにギリギリのところで踏ん張り続けるジョコビッチ。
フェデラーもジョコビッチも、本当に凄いメンタルの持ち主で、どんな逆境にも諦めないという
そんな2人の精神力をヒシヒシと感じて、そのことにひたすら感動した試合でした

もはやどっちが勝った負けたではなく、2人とも称えたいという気持ちでいっぱいでしたね
俺にとって伝説のような試合であり、2人のことを本当に凄い人達だと心から思っています

そして今回のワールドツアーファイナル、決勝トーナメントに勝ち進んだ4人のうち3人が、
フェデラー、ジョコビッチ、そして錦織。
俺がこれだけ尊敬する2人に錦織まで加わり、世界の頂点を決めるというこれ以上ないほど夢のような展開となりました

これを考えるだけでドキドキしてきます、そういえば決勝トーナメントの錦織の試合は
いよいよ地上波で放送されるようですね
この大興奮の試合をぜひともみんなにも見ていただきたい
試合開始は11月15日(土)の夜11時からテレビ朝日です

時間的に終わるのは深夜1時くらいになるので、
翌朝の6時半から始まるワールドトリガー見るのがマジきついですが仕方ないね(えー

いよいよテニスのワールドツアーファイナルも決勝トーナメントとなりました
勝ち抜いてきた選手は4人のみ、なのでいきなり準決勝からのトーナメントとなりますね
そして錦織の相手となるのは世界ランク1位・ジョコビッチ。

ジョコビッチはただでさえ強いうえに、このところ非常に調子が良いんですよね。つい最近のパリマスターズでも
対戦相手をすべてストレート勝ちで片付けて優勝、さらに今大会の総当たり戦でも3戦すべてストレート勝ちで余裕の1位通過
まさしく世界1位の名に恥じない、圧倒的な強さを見せ付けております

戦った相手にしても、パリマスターズでは錦織、マレー、ラオニッチ、今大会ではワウリンカ、チリッチ、ベルディヒと
世界8位以内の強豪とこれだけ当たっているにも関わらずすべてストレート勝ちですからね
まさしく別格の強さ…1位に立つとはこういうことだと言わんばかりの驚異的な戦績です
ただ、パリマスターズの時の錦織は疲労困憊だったので、今回勝機があるとするならそこかもしれませんね



■第1セット
そんなわけで始まった第1セット。錦織の仕上がりは好調と言っていい状態で、
サーブもよく入っているし、ストロークも良いところにボールが打てていたと思います
しかしジョコビッチの強さはまさしく圧倒的。

まず何よりもサーブが凄まじすぎました、確か第1セットのジョコビッチのファーストサーブは80%近く入っていたはず。
それだけの高確率で入ってくるうえに、スピードも200キロ以上と非常に高威力なので
あれを次々と決められてしまっては、錦織としても苦しいリターンが続き主導権を奪うことができませんでした

そしてストロークでも鬼のように強すぎるジョコビッチ。
ジョコビッチはまずディフェンス力が非常に高く、普通の相手だったら決まるようなショットでも
繰り返し何度でも拾ってくるので、よほど完璧な球を打たないとポイントを奪うことができません
そういう意味ではフェレールと似てますね。しかしフェレールと違うのは
ジョコビッチは守りながらでも強烈なショットが打てるということです

フェレールはディフェンスとスタミナが飛び抜けている選手。ひたすら拾って拾って拾い抜くスタイルですが
ジョコビッチはよく拾うことに加えて、打ってくる球が非常に強烈で攻撃力が高いという特徴があります
これを返すだけでも非常に困難なのですが、さっきも言ったようにジョコビッチからポイントを取るには
よほど完璧なショットを打たなければ点が取れません。返すだけでも難しいのに完璧なショットを要求される…
そんな激ムズなプレー、できるわけないですよね。だからジョコビッチ相手にストローク戦で勝つのはほとんど誰もできないんです

それほどスキのないジョコビッチのストロークが、今日はより一層の凄みを増しており
世界トップレベルのストローク力を持つ錦織でさえ、完全に圧倒されて突破口が掴めないという
とてつもない強さをジョコビッチは見せ付けていました

この第1セットについて、錦織は試合後のインタビューで
「第1セットはコテンパンにやられた。こんなに差があるのかと思った。
 良い時のノバク(ジョコビッチ)は誰にも止められないと思う」
というくらいにジョコビッチの化け物ぶりを実感していたようです。
見ている俺からしても、ジョコビッチがあまりにも強すぎてどこにもつけ入るスキがないと思うくらい
希望が見えない戦いでした。そんなわけで第1セットはゲームカウント1−6という大差でジョコビッチが取ってしまいます



■第2セット
続く第2セット。ここでもいきなり1ゲーム目から錦織のサービスゲームがジョコビッチにブレークされ、
この圧倒的な強さはどうしようもないのか…という悲壮感が漂います。
ですが諦めません錦織、2ゲーム目になって粘り強いリターンを繰り返し、ジョコビッチのサーブに食らいついていきます
そしてポイントをどうにかこうにか重ねていった結果、ジョコビッチがダブルフォルトによってゲームを落としてしまいます
ジョコビッチが自分のサービスゲームを落とすというのは、今大会で初めてのことです
ここまで完璧なテニスを続けてきたジョコビッチが初めて見せたほころび…ここを足がかりにして錦織の反撃が始まります

そこからは、一段とキレのあるサーブを次々と打ち込んでいく錦織、
これまでのようなブレークは一切許さなくなり、ジョコビッチに主導権を渡しません。
次第にジョコビッチもプレッシャーを感じ始めたのか、今までのような完璧なプレーは徐々にできなくなっていきました。
そしてジョコビッチがスキを見せ始めると、そこを見逃さずに一気に反撃に転じる錦織。
いつしか完全に大逆転の流れができており、ゲームカウント6−3となって錦織が第2セットをモノにするのでした



■第3セット
そしてとうとう最終セット。もはや試合の流れは錦織が完全に掴んでいました
第2セットからの勢いをそのままに、いきなり1ゲーム目からジョコビッチのサービスゲームでガンガン攻め込み
絶好のブレークチャンスを握ります。スコアは40−15で錦織が断然有利!
ここが取れれば勝利に向けて大きな前進に!という分岐点でしたが

ここでまさかのミスを続けてしまう錦織
勝利が見えてしまったことによる力みでしょうか…?ここまで素晴らしいプレーを続けていたのですが、
微妙に歯車が噛み合わなくなったかのように、らしくないミスでブレークチャンスを逃してしまいます

まあまあ、しかしまだチャンスはあります、今のはジョコビッチのサービスゲームですし
一度ブレークできなかったからってそんなに落ち込むことないでしょう、この後また狙っていけば…と思っていたら
その後どんどんと調子を崩してしまう錦織。
一体どうしたんだ錦織!?と目を疑いたくなるほどの崩れよう
最終セットの錦織といえばどんどん調子を上げていくことで有名なのですが
今日はそれとはまったく逆、必死にやろうとするほどに調子が悪くなっていくという信じられない光景でした
1ゲーム目でブレークチャンスを逃したということ、それが錦織の中でよほど重大な何かを狂わせてしまったんでしょうか

き…切れた…
ぼくの中で
なにかが切れた…
決定的ななにかが…
(えー

(C)荒木飛呂彦/集英社

 

結局、この狂ってしまった歯車を最後まで調整することができないまま、
ゲームカウント0−6となり錦織は敗れてしまうのでした


一体なにがあそこまで錦織の調子を崩してしまったのか…と、気になって試合後のインタビューを聞いてみたところ

「第3セットは1ゲーム目を取れずに焦ってしまった。それを引きずってしまったのが敗因だと思う。
 このままじゃ勝てないと思って自分のテニスを変えてしまった。
 相手が世界ナンバーワンだと意識しすぎてしまった。無理をしなくてもチャンスは生まれたと思う」

とのことでした。やはりあの1ゲーム目が原因だったのか…あそこを取り逃してしまったことで、
「このままじゃいけない」と焦りが生まれてしまったようです。
テレビの前でのんきに見ている俺からすると、「なーにこれからこれから」と気楽に考えていましたが、
世界ナンバーワンの男と実際に戦っている錦織からしたら
その身に感じる不安やプレッシャーがまったく違っていたということなんでしょう

なんというか、自分の中で必要以上に相手を大きくしてしまったんでしょうね
実際のジョコビッチは第3セットでもかなり調子を落としていたので、焦らなければ十分に勝ち目のあった試合でしたが…
ただ、そうは言っても第1セットであれほどまでに強いジョコビッチの姿を見せつけられただけに
あれを肌で感じた錦織が不安に思ってしまうのも、仕方のないことだったのかもしれません

・錦織残念でしたね・・・1セット目はジョコビッチのウルトラサーブが凄すぎて言葉が出てきませんでした。
 3セット目の錦織の自滅に似た感じが悔しいです… by 沖縄のL

3セット目は確かにそうでしたね、この試合の一番最後は錦織のダブルフォルトで終わるという、
錦織の自滅を象徴するようなラストを迎えてしまいました。ただ、沖縄のLさんも「悔しい」と言っているように
自滅さえなければ勝てたと誰もが思った試合だったように思います。
そう、錦織は勝てるんです。自滅さえしなければ世界1位の男にだって勝てる。
他の全てのトッププレイヤー達を全部ストレート勝ちで片付けてきたほどの男にだって勝てる。

現在の錦織は
烈海王にだって
勝てる!!
(えー

(C)板垣恵介/秋田書店

 

負けたのは悔しいことですが、錦織がそれほど強いということを実感できた試合でもありました
ここが錦織にとって終わりなんじゃなく、今後はジョコビッチやフェデラー、ナダルといった伝説級プレイヤーと
いよいよ対等に競っていくことになるでしょう。そういう意味では今後の活躍がまた楽しみです

・元々ワールドトリガー感想目当てで見始めましたが、テニス記事面白いですね!
 ここがきっかけでテニス観戦の面白さがちょっとわかった気がします。
 今ジョコビッチと錦織の試合見てます。 by ちけっつ

このちけっつさんみたいに、新しくテニス観戦の面白さに気づいてくれた人もいるみたいで、
今後もこういう話はちょくちょくやっていきたいですね


・うわああああ、大志さん!!フェデラーが、、、錦織選手(とみんな)のアイドルフェデラーが
 腰の怪我で決勝戦棄権しちゃいましたよ!!大丈夫なんでしょうか、、、。
 錦織選手と圧倒的な力の差を見せ付けたジョコビッチとの対戦。またウィンブルドンのような神試合が見れるかと
 期待していたので、少し残念です。でも、なにはともあれ怪我を早く治して復帰してほしいです!がんばれフェデラー!!
 もちろん錦選手も(笑)ご存知だとは思いますが、錦織選手世界ランキング5位に上がったそうです。
 世界ランキング数えるのに片手で足りてしまう錦織選手。もう日本の誇りですね。これからもずっと応援していきたいです!
 テニス感想殿堂入りしたんですね。これからも面白いレビューよろしくお願いします! by スイセン

ワールドツアーファイナル、決勝戦にはフェデラーとジョコビッチが勝ち上がったものの
フェデラーがケガにより棄権というまさかの結末を迎えてしまいましたね
ラオニッチもケガで棄権してたので、やっぱりテニスって過酷なんだなと思わずにはいられないというか…

そんなフェデラーは、準決勝で戦ったワウリンカとの試合がものすごい熱戦だったみたいですね
ワウリンカにマッチポイントを握られながらフェデラーが大逆転勝ちしたみたいで
フェデラーの勝負強さが存分に炸裂した試合だったようです。

ウィンブルドンの時もそうでしたけど、フェデラーの勝負強さは凄いですよね
追い詰められれば追い詰められるほど力を発揮して、何度でも逆転するし
相手があと1球で勝つという状況でも、ものすごい劇的な展開で勝利したりとか…今回の試合も見ればよかったなー

なんで見れなかったかというと、錦織の試合が深夜1時過ぎぐらいまでやってて、
フェデラーの試合は早朝5時から開始だったので
睡眠時間がキツくて俺が起きたらもう終わってたというか…(えー

あ、ちなみにフェデラーが今回棄権した後はどうなったかというと、ジョコビッチが不戦勝で優勝となり
その後はマレーとのエキシビジョンマッチが行われたようですね
マレーは確かジョコビッチと大親友ってことでしたから、「おーいマレーテニスしようぜー」ってお呼ばれしたんでしょうか

マレー本人のコメントを見てみたら「家でマリオカートして遊んでたら電話がかかってきたんだ。
僕のマリオカートの腕前かい?テニスよりもよっぽど上手いよHAHAHAHA!」

とか言ってて笑いました。マリオカート好きだったのかよマレー!
そういえばマレーは以前にもゲームのやりすぎで彼女に振られたとかいうエピソードがあったような気がするなぁ
かなりひょうきんでゲーム好きな人みたいですねマレーは

ここ数日、錦織が帰国してからかなりの数の錦織ニュースが流れてますね。俺としても追うのが大変です
とりあえず興味深いものから紹介していくと、まずは記者会見で色々なインタビューに答えてた件ですかね
個人的に気になった質疑応答をピックアップしていくと

記者「ジョコビッチとの試合で、第3セットの第1ゲーム、あそこでどう気持ちが揺れたんですか?」

「そうですね、1セット目は本当に何もできずに”こんな選手に勝てるのかな”ぐらい圧倒されて
 2セット目はほんの少しのチャンスを突いて攻めまして
 相手が少し硬くなったところを、一気に追い詰めて2セット目が取れた。
 いい流れで3セット目に入れましたけど、そこで一瞬、相手がナンバーワンの選手で
 自分が何かしないと勝てないんじゃないかと、急に自分にプレッシャーをかけてしまい、
 そこからミスが続いてしまった。最後自分を信じきれなかったというのが敗戦の大きな原因です。
 もっともっと自分を信じて、「勝てる」と思わないとトップに行けないと思う。
 昔はいろんな選手を尊敬しすぎて、世界ランキングトップの選手と対戦する時には
 試合に入る前に負けていました」

これはつい最近のジョコビッチ戦について、錦織自身の目から見た総括ですね。
錦織の思考の流れと俺の感想の流れが大体同じだよなということが確認できて一安心。
俺の感想もなかなかのもんやな!(えー



「あの試合後、錦織さんはジョコビッチと握手をしながらなんと言われたんですか?」

「”今年はいいシーズンだったね、おめでとう”と。コートを離れればお互い尊敬し合って、
 トップの選手で尊敬できる面もたくさんあるので、嬉しかったですね」

そして試合後にジョコビッチと話したことについて。さっきの話もそうですが、
錦織の口から「尊敬」という言葉がすごくいっぱい出てきますね
錦織が尊敬してる選手といえばフェデラーが真っ先に浮かびますが、この話しぶりからして
ジョコビッチや他のトップ選手のことも相当に尊敬してるみたいです

錦織に限らずテニス選手って、インタビューとかになると他の選手のことを称える言葉が凄く多いんですよね
それは良いことだと俺は思います
みんな本心で言ってるかは分かりませんけど、少なくともテニス界にかなりそういう文化は根付いてると思います

他の選手は単なる敵ではなく、尊敬すべき相手だっていうね。
錦織はその気持ちが強すぎてチャンに注意されちゃいましたけども。
しかし錦織がそう思うのも無理ない話で、そもそもテニスって、片方の選手だけを応援する競技じゃなくて
ポイントを取ったらどっちの選手であれ、観客は拍手を送るんですよ
「今のはいいプレーだったよ」という意味で、どっちの選手がポイントしても拍手を送る。
つまり両方の選手を称える競技であって、片方だけを応援する競技じゃないんですよね

だからサポーター同士が敵味方でギスギスしたりケンカを起こしたりとか、そういう話を聞くことはまずありません
だって両方を応援する競技だから。まあ正確に言うと、片方を応援したい場合でも
もう片方の相手にも同じくらいの敬意で精一杯称えるという感じですね

たとえば修造も、錦織の試合を解説中によく飛び出してくる言葉が
「今のは相手を褒めてあげてください!」というものなんです
錦織が凄いプレーをした、しかし相手はもっと凄いプレーで返してきた、そういう時はため息をつくんじゃなくて
「なんて凄い奴なんだ」と最大級の拍手を相手に送る。
そういった精神はテニスの中に確実に存在するんですよね

これはプレイヤー同士の間にもあることで、たとえば錦織は相手にポイントを取られた場合でも、
それが相手のとんでもないスーパープレーだった場合、
相手にグッとサムズアップのポーズをして、凄いプレーだったと賞賛することが試合中よくあります

相手への賞賛は錦織以外の選手もやることで、たとえばワウリンカは
全米の準々決勝で錦織と戦った時、第3セットの5−5で錦織がスーパープレーを見せた時に
パチパチパチと錦織に拍手を送ってましたよね。テニスのそういうところは俺の好みに凄く合ってると思います

単なる敵と味方の関係じゃなく、お互いに尊敬の気持ちを持っていて
プレーのひとつひとつを称えるっていうのがね。
観客も両者を称える気持ちを持っていれば、ファン同士で争うなんて絶対ないと思います
それに単なる勝った負けたの結果だけ見るんじゃなくて、プレーを褒めるっていうのがいいんですよね



「これから壁となるのはジョコビッチ、ナダル、フェデラーのビッグ3だと思いますが、
 いま錦織さんにとって正直怖い相手は?」

「うーん、3人みんな怖いですね。トップ10の中でも違うテニスを持ってますし、
 やりにくいですけど…やっぱりフェデラーが僕にとって一番の壁ですね。
 展開がとても速いので、自分のテニスで勝つには一番苦労する相手です」

「錦織さんになくて、フェデラーにあるものは何でしょうか?」

「結構あると思うんですけど、感覚の良さだったり、スーパーショットを平然と出すところだったり、
 あと展開の速さですね。サーブもボレーも上手いので、色んなプレースタイルを試合の中で出せて
 決まったプレーをしてこないところが一番やりにくいですね」

そしてジョコビッチ、ナダル、フェデラーの伝説級プレイヤーに対しての印象。
これまで錦織がこの3人と戦ってきた戦績を見てみると、
対ナダル:0勝7敗
対ジョコビッチ:2勝3敗
対フェデラー:2勝3敗
ということで、これだけ見ると断然ナダルが苦手だろうと思うんですが、
意外にも本人はフェデラーが一番苦手だとのこと。なんと…

これについては過去の全データを見るより、今年に限って見た方が分かりやすいかもしれません
そんなわけで2014年の錦織の戦績を見てみると
対ナダル:0勝2敗
対ジョコビッチ:1勝2敗
対フェデラー:1勝2敗
こうなります。ほぼ3者横並び。ただナダルやジョコビッチには、ある程度の手ごたえを感じてきているんじゃないでしょうか

たとえばナダルに負けた1つ目の試合、これは全豪の4回戦でぶつかった時なんですが
スコア的には第1セット:6−7、第2セット:5−7、第3セット:6−7と非常に競った内容であり
錦織も勝てる手ごたえを感じていただけに負けた後は悔しくて大号泣したと語っていた試合です
←ナダルと全豪で試合した時の光景

そしてナダルとの2戦目。これは今年5月のマドリード・マスターズ決勝ですね
準決勝でフェレール相手にしんどい試合をして、満身創痍で腰の故障を抱えながらナダルとの決勝に向かった錦織ですが
なんと第1セットで6−2とナダルを完全に圧倒。
その後は第2セット、第3セットと続いていくうちに、腰の故障がみるみる酷くなって錦織の棄権となった試合でしたが
俺が「今年の錦織はマジで強い」と確信して感想を書き始めた試合がこれです
なのでナダルにはまだ勝ってないけど、錦織自身はかなり手ごたえを感じてきているんじゃないでしょうか

ジョコビッチに勝った1勝は全米の準決勝で戦った試合。これは死ぬほど有名ですよね
そして1敗目は10月のパリマスターズ準決勝。この時は1つ前の試合でフェレールと戦ってボロボロになり
あまりの疲労でジョコビッチ戦ではサーブが150キロしか出なかったりと、
まったく戦える状態じゃなくてボロ負けした敗戦です。さっきのナダル戦もそうですが、
フェレールさんマジ勘弁してくださいって感じですね(えー

そしてジョコビッチ戦の2敗目は、つい最近行ったワールドツアーファイナル準決勝ですね
これもフェレールと戦った直後の試合でしたが、手塚ゾーンを駆使することで体力の消耗を抑えられました
試合の内容としては、今回の冒頭でも語ったように、第3セットの1ゲーム目が勝負の分かれ目になり敗戦…
この試合はきっかけひとつで勝てるチャンスも見えた試合でした

まとめると、ナダルやジョコビッチとの試合については
フェレールさんが自重してくれれば割となんとかなりそうという印象でしょうか(えー

それに対してフェデラーなんですが、やはりつい最近戦ったワールドツアーファイナルの敗戦が印象深いですね
あの時は錦織もそれなりに調子は良かったはずなんですが、フェデラーがそれ以上に強すぎたというか
「史上最強とはこういうことだ」と見せつけられた試合でしたね

今回のインタビューで錦織が繰り返し言ってるのは「フェデラーは展開が速い」というフレーズですよね
こういう展開が速いテニスというのは、今年になって錦織がマイケル・チャンの教えを受けて
重点的に強化してきた部分で、速いタイミングで攻撃するアグレッシブなテニス
あらゆる強敵を撃破してきたわけですよね

しかしフェデラーはそういう「速い攻めのテニス」を得意としているんだと思います
フェデラーもまた素早いタイミングでアグレッシブにポイントを取っていく選手。
これは修造もよく言っていたことなんですが、今年になって錦織が結果を出し始めた時に
「今の圭は世界でも最高にスピーディなテニスをしている!
 これほど速い展開のテニスができるのは、世界でも圭とフェデラーの2人だけです!」
と言っていたので、フェデラーだけは錦織と互角以上のスピーディなテニスができるということかもしれません
つまりお互いのテニスが噛み合ってしまうんですね

それにフェデラーは単に展開が速いだけじゃなくて、攻め手が多彩というかプレーの引き出しが多いですよね
これはさっき錦織も言ってたことですが、フェデラーはあらゆるプレーが得意で決まったプレーをしてこないと。
そういう風にフェデラーの武器が多いことは、つい最近のツアーファイナルでも見てて感じたことでした、
流れるようなネットプレーや強烈なサーブなど、錦織にないものをフェデラーはまだまだ持っていたので
それで互角のストローク戦をされたらみるみる差がついてしまう…という内容の試合でしたね

他の相手であれば、錦織のスピーディなテニスは効果抜群なので、「自分のテニスをすれば勝てる」という自信を
どんどんつけ始めている錦織ですが、「自分のテニス」が唯一通用しないのがフェデラーという
意味でフェデラーに対する攻略法がまだ掴めていないのかもしれません



「ナダル選手は?」

「一番しつこい選手ですね、どんなところでも食らいついてくるので、
 100%のショットを打って決めないとなかなか決まらない。1ポイント取るのも苦労しますし、
 普通の選手なら1試合の中で雑なポイントがあったりするんですけど、
 彼は全ポイントを100%で出来るので、そこが強みだと思います」

「ジョコビッチ選手には全米オープンで勝ちました、この間は惜しくも…ということでしたけども
 次は行けますね?」

「はは…そうですね、行けるといいですけど、彼は今年の一番最後に
 誰も手が付けられないようなテニスをしていたので、1位にふさわしい選手ですね」

そして錦織から見たナダルやジョコビッチの印象はこんな感じだそうで。しかしジョコビッチについて
「次は行けますね?(威圧)」とか簡単に言ってくれるなぁオイ(えー
何しろ最後に錦織と戦った時のジョコビッチは、第1セットが完全無敵状態でしたから
あんな質の高いプレーを維持されたらひとたまりもないというか…正直どうなるか分からないですよね



「過去のインタビューで錦織さんは、”25歳までにナンバーワンになる”とおっしゃっていました。
 いま24歳ですが…」

「あっ、そりゃ無理ですね、あはは、それはいったん諦めます。
 でも今は本当にいいテニスが出来ているので、これからもっと強くなっていきたいと思います」

「この1年を漢字1文字でたとえると?」

「いや〜、一文字は難しいな…えー、そうですね…パッと思い浮かんだのは”躍”っていう字かな?
 いちばん飛躍した年だったので。ちなみに去年は変化の”変”の字で、
 それを目標に今年はやってて、それが本当に良い形でテニスも変われましたし
 色んな意味で生まれ変われた年になったので…
 はっ。じゃあ、それにします。”変”の方で、あはは、もう一回それで」

「でもせっかく良いテニスに変わられたのに、今度はまたどんな風に…」

「あっ、そうですね、もう変わっちゃいけないですね。あはは、このままでいきますね」

そしてこの辺のやり取りは、錦織特有の天然っぷりが炸裂するスーパーなごみタイム
なんというかこの素直さが物凄くイイですよね、前に言った自分の発言を「あっすいません無理です」と言ったり
今年は”躍”で去年は”変”だなと思っていたら、そのうち「やっぱり今年も”変”だな」と思い始めて
「今度は何に変わられるんですか?」「あっ、もう変わっちゃいけないですね」とか
錦織のこういう性格が見ていてすごい和むんですよ本当に
わたし男だけど錦織って母性本能をくすぐる性格してるよね(えー



だいぶ長くなりましたが、錦織の帰国インタビューについてはそんな感じです
それと別のイベントで面白かったのが、自動車ブランドのジャガーで錦織モデルの車の発表会があったんですが
なんとそこにテニプリ作者の許斐先生が出席し、
「ジャガーの王子様」という題名で錦織のイラストをプレゼントしたという…(錦織の左に立ってるのが許斐先生)

ちなみに錦織の反応は
「おおお〜っ!?凄い!ムチャクチャ嬉しいですね!テニスの王子様は
 僕も昔から見ていて、色んなショットはまだ出来てないんですけど、
 こんな風に僕もかっこよく描いていただいて…」とかなり嬉しそうでした
NARUTOとかドラゴンボールのことも知ってるし、錦織もジャンプ漫画を読んで育ったんだなぁ



それと錦織といえば、11月22日(土)の午前11時から
アンドレ・アガシとのドリーム対決がWOWOWで生放送されますよね
これは無料放送ってことなんで、WOWOWに加入してない人でも見られるのかな?
まあ俺はチケット取ったから生観戦しに行くけどな!
修造とかも出てくるみたいなんで楽しみです

たぶん翌日の日曜は、年末恒例のとんねるずのスポーツ王の収録するんじゃないかなぁ
あの番組では、錦織&修造のダブルスに対して、とんねるず&大物助っ人の形で応戦するのがお決まりですが
実は今までの大物助っ人って、前日のドリームテニスにやってきた選手が出てくるって法則があるんですよね

たとえば今までに出てきたマイケル・チャンやジョン・マッケンローがそれ。ネットでよく言われる噂として、
マイケル・チャンと錦織が出会ったきっかけはとんねるずの番組なのか?というのがありますが
とんねるずの番組はドリームテニスに乗っかる形で収録してるので、
別にとんねるずがきっかけというわけではないですね

まあともかく、俺の予想としては今度の正月でアンドレ・アガシがとんねるずの助っ人に出てくるんじゃないかなー
思っております。あの番組は毎回面白いので今度も楽しみですねえ

11/22(土)のドリームテニスは本当に楽しかったです
いや行ってよかった…錦織vsアガシが目玉のイベントでしたが、
他にも修造やマイケル・チャンも加わって、この豪華メンバーでやりたい放題にテニスを繰り広げるという
実に面白い内容になってました

なんと言ってもアガシが愉快なオッサンすぎて爆笑でした
もはやコメディアンかというレベルで、ルール無用の超フリーダムテニスで珍プレーを連発し
会場を爆笑の渦に叩き込んでましたね

錦織も負けじとひよこちゃんパジャマで登場したりと
真剣勝負より笑いを追及したイベントとなっておりました

まずはメイン対決の錦織vsアガシの試合で幕開けとなったこのイベント、
要所要所で笑いを取りつつ、2人ともレベルの高い打ち合いを繰り広げておりました
アガシは今年で44歳になるそうですが、現役時代は伝説的な強さを誇った世界最高峰のプレイヤーだけに
観客の度肝を抜くようなショットを今でも打てるという感じでしたね



特にストローク戦ではレーザービームのような超高速ショットを打ち込んだりして、
錦織いわく「現役選手よりも球のノビが凄くて驚いた」とのことでした

そんな錦織vsアガシの試合が終わった直後、なぜかいそいそと審判台に上がり始めた錦織。そして
「修造さんいますか〜?」と修造のことを呼び始めます
「えっなになに」と予定外の様子で現れた修造ですが、そこで錦織から
「僕はまだ修造さんの本気のテニスを見たことがないので、ぜひアガシさんとの試合が見たいです」との
無茶ぶりが!そんな話をまったく事前に聞いていなかった修造は
「俺もう16年シングルスやってないんだけど!!」と激しく慌てまくりますが
大盛り上がりの観客は「やれやれー!」と拍手の嵐、逃げ道のなくなった修造はアガシと戦うハメになってしまいます

しかし修造もタダでは転ばずに「じゃあ圭が審判やってよ!!」と錦織を巻き込むことに。
「えっ、僕審判やるの初めてですよ」と、今まで審判をやったことがないらしい錦織、それでもやることになりますが
「ではコイントスから始めます(ピンッ)えっと、これどっちが表なんですか?」
とりあえずコイントスしてみたけど表と裏が分からないという天然ぶり

「生中継なのにこの試合どうなっちまうんだ!?」
と不安を隠せない修造のサーブで試合が始まりますが
しかし一発目から容赦なくフォルトを取られ「フットフォルトとか取るなよ!!」と八つ当たりする修造で爆笑

しょっぱなから笑いの絶えない空気で始まったこの試合、
ここからついにアガシのコメディアン精神に火がついて珍プレー連発モードとなっていきました
そんなとこから打っちゃうの的なヘンテコサーブ、超前傾レシーブ、変なポーズで修造のサーブを妨害、
修造のスキを突いての奇襲サーブ、2球連続サーブ、線審と突然の熱愛ハグ、ボールボーイいじりと
やりたい放題モードになっていって、錦織も「それでは2−1ファブリーズ」とかおふざけコメントをし始めるようになり
さすがの修造も「もう帰りたい…」と半泣きになるような内容でした

さらにその後、マイケル・チャンも加わって
錦織&アガシペアvs修造&チャンペアのダブルス勝負が始まることになります
チャンもこう見えて笑いを取るのが好きな性格なので、ますますフリーダムなプレーは加速して
珍プレーだらけの対決になっていくのでした

チャン&アガシの空振りスマッシュ&股抜きショット、錦織の2連続股抜きショットなど一風変わったスーパープレーが炸裂する中
修造はあぜんとしながら「み、みんな余裕あるなぁ〜…」と必死にボールを繋ぎ続けるのでした
何しろこの4人の経歴を並べて見ると

元世界ランキング1位:アンドレ・アガシ
元世界ランキング2位:マイケル・チャン
現世界ランキング5位:錦織圭
元世界ランキング46位:松岡修造

という感じなので、あまりにも凄すぎるメンバーとの試合に
「みんな分かってると思うけど、俺1人だけ普通の人なんだよ!!」
自虐ネタを繰り広げながら修造は笑いを取ってましたね

さらに味方の錦織にもさんざんつきまとって「ここか?ここがええのんか?」と体を揉みまくったりいじり続けるアガシ。
これには錦織もまいったという表情で、「僕とアガシとどっちがウザい?」と修造に聞かれて
「う〜ん結構いい勝負です」と答えてみたりと笑いのムードは絶えませんでした

そしてこの後、「おいちょっとダブルスペア交換しようぜ!」というその場の思い付きにより
試合の途中で修造&錦織ペアvsアガシ&チャンペアに変更するというますますフリーダムな状況に。

そんな中で修造は妖怪ウォッチネタがかなり気に入ってるようで、プレー中にも色々やってましたね。しかし
「いけねっ、圭、ごめーんごめーん一旦ごめーん」
「…?修造さん、何やってるんですか?」
「(ガビーン)よ…妖怪ウォッチって知らない…?」という具合に
錦織には妖怪ウォッチネタが通じなくて大ショックなシーンもありました

ともかくこの試合は修造を狙うと面白いことになるので、チャンもアガシも修造を集中攻撃していじりまくるという展開に。
修造はサーブが得意でストロークが苦手なので、狙われてしまうとタジタジなわけですが
ここでまさかの修造スーパーゾーン、略して修ゾーンに覚醒
苦手なストローク戦で素晴らしいリターンを返しまくって、このダブルス対決を制してしまうのでした

・錦織選手とアガシ選手の試合、とてもよかったですね。
 アガシ選手も引退したというのに、錦織選手とあそこまで渡り合えるのはすごいなあと思います。
 でも、引退したとはいえ四大大会で八回優勝のアガシ選手に「早くコートからでたい・・・」と言いながら
 勝った錦織選手もさすがだなあと思いました。

 それとそのあとの松岡選手対アガシ選手のときの錦織選手のゆるーい審判も面白かったですね〜
 「妖怪体操でも何でもやるから勘弁・・・」とか言っちゃう松岡さんとか、「自分(松岡さん)とアガシ選手、どっちがうざい?」と
 きかれて「いい勝負ですね〜」とか言っちゃう錦織さんとか、とにかく面白かったです。

 とてもきつい試合からちょっとでも解放されて、楽しくテニスをやってるっていうのがすごくよく伝わってきて、
 こっちも楽しい試合でした!お疲れ様ですね。 by なすらむ

おお、なすらむさんもそんな試合は観戦してましたか、完全にバラエティ向けのテニスでしたが
テニスってバラエティと相性いいですよね
ちょっとふざけるだけでも面白いというか、とんねるずのスポーツ王とか、炎の体育会TVとか見ててもそう思います
そういえばとんねるずのスポーツ王は、やはり今回のドリームテニスの翌日に収録を行ったようなので
マジでアガシが助っ人に出てくるかもしれませんね!そうなると本当に面白いと思うなぁ



最後に一言、この飛び跳ねながらショットする錦織の写真がメチャメチャかっこいいと思う。
錦織ってただ強いだけじゃなくて、ボールの打ち方がとにかくかっこいいんですよ
全身のバネを思いっきり使ってスパーンと打つ感じが、見ててすごい躍動感とか爽快感を感じるんですよねー
アガシ曰く、「錦織の試合はお金を払ってでも見る価値がある」と言っていましたが、まさにそう思います
多くのテニス選手の中でも、これだけ観客を魅了できる選手はそうそういないと思いますよ






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