ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第18話

さてらーめん再遊記第18話の感想ですが、今回の話は冒頭のシーンで
加納さんのラーメンが登場した場面で始まってますね
とりあえず外見をパッと見た印象としては小綺麗でシンプルにまとめてあるラーメンって感じでしょうか
加納さんのラーメンがどれくらい小綺麗に見えるかという点については、
前回出てきた店長のラーメンと見比べてみるとわかりやすいと思います



これがその店長のラーメンなわけですが、大量の具材がドッサリ乗っかってる感じで
どんぶりから溢れんばかりの具をこれでもかと乗せてあるラーメンになってますよね
これに比べると加納さんのラーメンは、驚くほどシンプルで具も最小限に抑えられている感じがします

ただ、加納さんのラーメンで唯一気になるのは、ラーメンの真ん中にでーんと乗っかっている
油あげみたいな具ですかね。あれは一体なんなんだろうか?
まさか本当に油あげで「きつねラーメンです」なんてことはないと思うけど…

「ん、妙な具が乗ってるな…」

「最初はそれに箸をつけず、まずは麺とスープからお召し上がりください」

「何か仕掛けでもあるのか…?(ズルズル)
 ふむ…ウチにいた頃に1位を獲った牡蠣の煮干しラーメンをあっさり目にした感じだな。
 これはこれで美味いが、元の味を知っているだけに新鮮味は…ん…?
 な、なんだ…?淡麗だったスープに濃厚な牡蠣の風味が広がってきて、どんどん蠱惑的な味わいに!」

そんな加納さんのラーメンを食べ始めた社長ですが、最初は真ん中のでかい具に触れないように食べていたところ、
以前のラーメンをあっさり目にしただけで、大して面白みのない味だと思っていたようですが…
しかし、食べ進めるうちに味がどんどん濃厚なものに変化していき、何が起きているのかと動揺することに!
どうやら味の変化を生んでいるのは真ん中のでかい具のようで、これに秘密があるようですが…

「これは…牡蠣のテリーヌ!!」

「はい、生牡蠣をオリーブ油でコンフィにし、それを裏ごししてペースト状にしてから
 ゼラチンで固めてテリーヌにしたものです」

ってなんと、そんな謎の具の正体とは牡蠣のテリーヌ!油あげじゃなかったのか…(えー
それとテリーヌと言ったらあれですよね、このフレーズを聞くと食戟のソーマを思い出しますよね



ソーマの初期の頃に印象的な形で出てきたからなぁ…なにげに俺がテリーヌのことを知ったのもソーマが最初だったわ

「なるほど…濃厚系への味変を強調するべくスープはアッサリ目に抑えたわけか…よく考えられた組み立てだ。
 しかしこれだけ牡蠣を前面に出してくるとは意外だな…
 お前、自分の店では牡蠣を使ってることをアピールせず、
 分かる客だけ分かればいいという気取ったスタンスらしいじゃないか」

「…今の俺はもう違います。自分は身の程知らずの勘違い野郎だったと思い知らされましたから」

「ふ…とにもかくにもこれは美味い!!点数を合計すると…おいおい94点になっちまったぞ!鹿内と同点だ!」

ともかくテリーヌに施された仕掛けによって、アッサリ目のスープが濃厚な味へと変化するというギミックが用意されていた加納さんのラーメン。
これまでの「牡蠣をアピールするのはなんか嫌」というプライドも捨て去ったことで、加納さんもまた一皮むけたようですね
それと気になる点数は94点と、店長とまったく同じ点数になってしまったようで…

どうやらこの社長、なんとなくテキトーに点数つけてるんじゃなくて、採点する部分を細かく分けで
その合計値によって点数を算出しているみたいですね。だから2人の点数が同じになったのは、
積み重ねた点数がたまたま同じになるくらい実力が伯仲していたってことか…

「となると、加納さんと鹿内さんで同点優勝ですか!?」

「いや…それは最後の1人が終わるまで分からん。ついさっき参加したいという人間からメッセージが来てな…
 では俺から最後の1人を紹介しよう!国道店アルバイト!芹沢達也ぁぁっっ!!」



ゲエエエエエーーー!?
おいおいおい!コンテストはこれで終わりかと思ったら、最後に飛び入りで乱入してきた芹沢サン!
あんたも参加するんかい!そういえば前回「このまま終わるのはつまらん」と言ってましたが、あれって要するに
自分が不参加のままで終わるのはつまらんってことだったのかよ!この負けず嫌いが!
ともかく芹沢サンも店長や加納さんに負けじと、牡蠣をテーマとしたラーメンを自分なりに作ってきたようで…



「これは…担々麺のようだな」

「ええ、ただ上に乗っているのはよくある肉味噌ではなく、牡蠣を細かくカットしたもののようですね…」

そんな芹沢サンのラーメンとは担々麺をベースにしたもののようで、定番の肉味噌を牡蠣にアレンジしているようですね
それと担々麺と言ったら最近は汁なし担々麺が流行ってるから
俺はそっちのイメージが強くて、こういうスープに浸かってるのって逆に新鮮な気がするな(えー

「(ズルズル)!!う、うまい〜〜〜っ!!
 驚くべきは…芝麻醤・辣油・鶏白湯といずれ劣らぬアクの強い3者を従えるように、
 牡蠣だしの風味を突出し立体的でメリハリの効いたうまさを生み出していること!一体どうやってこんな芸当を!?」

「追いガツオの要領ですよ。小鍋に一杯分の鶏白湯スープを入れ、細かく切った生牡蠣をたっぷり投入。
 牡蠣の風味を最大限に引き出したところで、芝麻醤と辣油を入れて仕上げました」

「ほお…!完成直前に追い牡蠣だしをすることで、この鮮烈極まりない風味を生み出したわけですか!
 従来の担々麺が芝麻醤と辣油による二次元のうまさだとしたら…
 鶏白湯を加えることで三次元のうまさに発展させ、
 追い牡蠣だしによって異次元のうまさを生み出したという感じですね…!」

ともかくそんな担々麺を食べてみたところ、あまりの美味さに大絶賛する社長!
具体的にどう美味しいのかというと、最後の一言が分かりやすいですね
従来の担々麺が芝麻醤と辣油の味で、そこに鶏白湯を加えて美味さを引き上げて、さらに追い牡蠣だしによってもう一段階美味さを引き上げたっていう。
それほどまでに美味さのレベルが上がっているなら、それはもう美味い担々麺なんだろうなって気がします
どうでもいいけど芝麻醤っていうのはこれ「チーマージャン」って読むんですね
最初読み方がわからなくて「し、しばまーじゃん…?」ってなったのは俺だけでしょうか(えー

「担々麺をベースにしたのはどうしてだったんですか…?」

「最近、都内を中心にして担々麺の人気は加速中。専門店も増えてきています。
 しかし担々麺の美味しさの決め手は芝麻醤や辣油などのタレや調味料であることが多く、
 だしが特徴的であるケースは少ない」

「言われてみると…ラーメンも専門店がほとんどなかった時代はそうでしたね。
 共用できる鶏ガラスープを使い、味の決め手は醤油ダレで…」

「さすが浅田社長、私もそのことに気づいたんです。ラーメンは専門化するに従い、
 だしによって他店との差別化をはかるようになっていきました。
 担々麺も人気が拡大するにつれ、だしの時代が到来する可能性は高い…
 そんなことを考えていたところに今回の一件があったので、牡蠣だしを使った担々麺はどうかなと」

そして担々麺を選んだ理由についても語られていますね
要するに担々麺は最近のトレンドのラーメンであり、しかしながらそれには改善の余地があると芹沢サンは思っていて
よくある担々麺はタレや調味料にばかり目が行っていてだしに目が向けられていないために
芹沢サンはそこに力を入れた担々麺を作り、今後は担々麺にもだしの時代がやってくるんじゃないかと語っているわけですね

「鹿内は、かつて自らが開発したベジシャキ豚麺・オイスターソース野菜を見事に改善し、
 アレンジャーとしての才能を開花させた…
 加納は、牡蠣をわかりやすく効果的にアピールしたラーメンを作り、
 顧客目線に立ったクリエイターへの成長が伺われた…
 2人とも素晴らしかった。しかしながら…
 芹沢さんは、担々麺の構造を正確に分析したうえで改善点を見抜き、
 だしの時代を予感させる新たな担々麺であり、同時に牡蠣を使ったラーメンでもある逸品を生み出した…
 既存のメジャー料理を大胆に改革していくその独創性、先進性、商品性は…
 超一流のクリエイターでもあり、超一流のアレンジャーでもある証だ。
 採点など不要!文句無しで芹沢達也の優勝!!」

そして最終的に、格の違いを見せつける形で優勝をもぎとってしまった芹沢サン!
超一流のクリエイターでもあり、超一流のアレンジャーでもあるっていう社長からの評価が分かりやすいですね
たとえば加納さんは優秀なクリエイター、店長は優秀なアレンジャーなわけですが
芹沢サンはその両方の分野において超一流という実力を示したことで、2人を凌駕するラーメンを作り上げたという…



それにしてもこの話を見てるとなんだかラーメン発見伝を思い出しちゃうな
というのも、ラーメン発見伝において主人公の藤本クンは、
既存のラーメンを改良するのは得意でも、まったく新しいラーメンを作り上げるのは苦手としていたわけで
そういう意味で藤本クンはアレンジャーとしては優秀だけど、クリエイターとしてはまだ未熟だったっていう状態だったと思うわけです

そんな中で芹沢サンと対決して、藤本クンはコテンパンに叩きのめされてしまって
「既存のラーメンを改良するだけじゃなく、常に新しいものを生み出してこそのプロだ」
みたいなことをガツーンと言われて落ち込むっていうのが定番の流れでしたよね



つまりこの頃から芹沢サンは、クリエイターでもありアレンジャーでもありその両方の能力を駆使して藤本クンと戦っていたわけで
そんな日々を過ごしてきた芹沢サンが今回、「クリエイターとしてもアレンジャーとしても超一流だ」と評されるのは
確かにそうだなと思うわけですよ。芹沢サンは実際にそういう描写を積み重ねてきたキャラなので
今回いきなり後付け設定が加えられたわけじゃないと思いますしね

それにしても、有望株の若手が芹沢サンとの対決に負けてしまって
「ちくしょうあのハゲにしてやられちまった…」って悔しがる流れは
そういう意味でもラーメン発見伝に似てますよね
今回の加納さんや店長は、発見伝の藤本クンとよく似た立場というか
こうやって芹沢サンにボコられながら藤本クンが成長していくストーリーが発見伝だったので、
加納さんや店長も藤本クンと同じように大きくなっていくのかな?って気がしますね。それでは次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第19話

さて前回、加納さんや店長が戦っていたメニューコンテストにいきなり乱入し、
格の違いを見せつけて優勝をかっさらってしまった芹沢サン。
そして今回はというと「あー気持ちよかった」と優勝の余韻にひたりながら、飲み屋でビールをぐびぐび飲んでいました



というか「ハハッ、あの2人の無様なマヌケづらといったら(笑)」とか考えてて
めっちゃひどいやんけ芹沢サン!(えー
あんたって人はー!この2人が気に入らないってわけでもなかろうに、そんなひどいこと考えとったんかい!
まあ芹沢サンは以前から有望な若手をイジメるのが趣味みたいなところあるからな…(えー
発見伝の藤本クンとか、才遊記のゆとりちゃんとかも有望な若手キャラだったと思うんですけど
そういう若手をギャフンと言わせるのが大好きって感じの性悪なベテランが芹沢サンだったから…

「あ〜っ!芹沢さんこんなところにいたんですか!表彰式のあと急にいなくなっちゃうんだもん!」

と、そんな風に芹沢サンが1人ニヤニヤしながら酒を飲んでいたところ、
加納さんや店長たちといったおなじみのメンバーに見つかってしまい、
そのまま一緒の席で飲み会をすることになってしまいます



「今日は驚きましたよ芹沢さん!いきなり現れて優勝をさらっちゃうなんて!」

「いやあ年甲斐もなく熱くなってしまいましたね、もっとも反則気味にしゃしゃり出てしまい、
 鹿内さんと加納さんには悪いことをしましたが…」

「いえいえそんな…完敗したのは悔しかったですけど、あの牡蠣だし担々麺を食べてしまったら
 文句のつけようがないですよ」

「というか悔しいのを通り越して逆に元気をもらいました!」

「お前も!?俺もラーメンってこんな凄いものなんだって気づいたら、メチャクチャやる気が湧いてきたんだ!」

「鹿内もか!?オレたちが思ってる以上にラーメンの可能性ってでかいんだって気付かされたよな!」

そんなわけで大勢でワイワイ話しながら始まった飲み会ですが、
芹沢サンのハンパない担々麺を味わったことにより、店長と加納さんはメラメラとやる気を燃やしてすっかり意気投合していました
あれだけいがみ合っていた2人がこうも一緒に盛り上がるとは…これぞ雨降って地固まるというやつか

こうなると「まさか芹沢サンはそこまで考えて…?」と思うかもしれませんが、肝心の芹沢サンはというと
2人を仲直りさせるためじゃなくてただ単に若手をいじめて気持ちよくなりたかっただけと考えていました(えー
やっぱり若手いじめが趣味のオッサンだこれー!加納さんたちが仲直りしたのはたまたまそうなっただけかよ!
まったくとんだお騒がせオヤジだな芹沢サン…まあ芹沢サンに叩きのめされたからこそ、2人が仲直りできたってことは事実なんですけどね



とそんな中、神妙な顔をして「あの時の異動の理由を聞きたくないか?」と言い出した社長。
これって要するに、加納さんを左遷した真意について話したいって言ってるんですよね
社長には何か考えがあってそうしたってことなんでしょうか?加納さん達の認識では
「大してうまくないラーメンなんか売り出して社長は分かってねえよ!」と加納さんが愚痴をこぼす
→それを聞いた店長が社長に言いつけてしまい、ブチ切れた社長が加納さんを左遷する
→左遷が決まった加納さんは「もういいよこの会社に未練もないし、いっそ辞めて独立するよ」と退社して自分の店を持つ
っていう流れでしたよね。それを踏まえて社長の話を聞いてみると…

「まず、いつからかお前が俺の批判をしているという噂がちょくちょく耳に入ってきた。
 普段なら気にもしないんだが、お前の場合は違う。
 国道店の店長として活躍していたうえ、メニューコンテストでも1位の常連、期間限定メニューでもヒットを飛ばす…
 そんなピカイチの社員が社長批判とは穏やかではない。
 そこで同じ店のスタッフに話を聞こうと思い、俺が鹿内を呼び出したんだ。
 そしてお前が「大してうまくもないベジシャキ豚麺より、創作ラーメンに力を入れるべきだ」と言っていることを知った…」

「…」

「正直、低レベルな批判であきれたよ。お前が一介の客ならば「大してうまくない」でもいい。
 だが店長ならば、「なのになぜ店は繁盛しているのか?」といった視点を持つべきだ。
 そこでお前を産業道路店に異動させることにした…
 そこの客層は国道店とは違って、トラックドライバーをはじめ車でやってくる仕事関係が中心だ。
 そういう勤務途中のお客にとって、食事は貴重なひとときなので外れのないメニューを選ぶ。
 だから定番のベジシャキ豚麺が圧倒的な人気を誇り、逆にどんな味か未知数なメニューはあまり注文されない。
 そういう場所に身を置けば、多くの気づきを得られるだろうし、目を覚ましてくれるんじゃないかと思ったんだよ」

そんな社長の考えというのがこれだったようです、
まず第一に社長は加納さんのことをすごく買っていたってことみたいですね
ピカイチに優秀な社員だと思っていたからこそ、社長の方針に不満を持っているということが気になって
店長を通して加納さんの不満を聞きたかったと…

そして加納さんの不満を聞いた結果、「大してうまくないラーメンなんか出しても意味がない」っていう
その不満には考えが足りていないということを社長は教えたかったみたいですね
なぜならば、世の中には外れのない定番メニューを好む客というのが大勢おり、
実際にベジシャキ豚麺堂にはそういう客が集まってきていて、特にそれが顕著なのが「産業道路店」という店だったと…
だから加納さんをその店に異動させて、「定番の味を好むお客さんがこんなにいるんだ」と考えを改めてほしかったと…

そういう流れがあったのか…確かにこの話は俺にとってもなるほどと思ってしまう内容ですね
というのも、「定番の味が好きで、外れのないメニューを選びたがる客」っていうのは
まさに俺もそういうタイプだから
そういった客に愛されることも大事なんだという社長の話にめっちゃ納得しちゃうんですよね
俺が定番の味を好きな理由については、以前にも話したことがあるわけですが

こんな風に定番の味には安心感があるとか、とにかく王道で馴染みのあるものを頼んで安心したいとか、
馴染みのないものを頼んで失敗するのが嫌だとか、俺は普段からそういう風に思うことがすごく多いんですよ
その点で言うと、あの社長は俺みたいな客のことをちゃんと理解してくれているから、「この社長いいこと言ってんなー」って思っちゃいますね

「そ…そういうことだったんですか…失礼ながら、一切の批判は許さないと左遷されたのかと思いこんでいました…」

「うむ…ろくな説明もなく飛ばされたら、そう思うのも無理はないよな…
 俺が言葉足らずだったばかりに、優秀な社員だったお前を退社させることになってしまった…
 さらに誤算だったのは、俺のやり方が雑だったせいで鹿内が密告したと疑われたことだ。
 そのせいで南たちとの関係も悪くなったと聞く…みんな悪かった、許してくれ…」

そして社長の話を聞いていて驚いたのは、加納さんが勘違いしたまま退社してしまったことについて
「俺がろくな説明もしなかったために勘違いさせてしまった」と責任を感じており、
さらに店長が同僚たちと険悪になってしまったことについても、
「俺のやり方が雑だったせいですまない」と申し訳なく思っていたという…

いやなんというか、こんな風に素直に自分の非を認めて部下に謝るってだけでも凄いと思いますよこの人は。普通だったらこの場面って
「俺がお前のためを思って異動させてやったのに、勝手に勘違いして退職なんかしやがって!」
っていう風に、「俺のやったことは正しい」と主張して加納さんを責める上司とかすごく多いだろうなと思うし
そこを加納さんの立場に立って、「ろくな説明もなく飛ばされたら勘違いしても無理はないな、すまなかった」って
素直に謝罪するってだけでも凄い人だなと思います



あともうひとつスゴイと思ったのが、加納さんが「謝るのは俺の方ですよ」って謝罪で返してきた時に
「そう言ってもらえると救われる」ってニッコリ笑って水に流せる空気にしたってことですね
これってすごいことだと思う。なかなかできることじゃないですよ

普通だったら湿っぽい空気を後に引きずってしまったり、申し訳なさそうな顔で遠慮がちなやりとりになってしまうと思うんですけど
そこをニッコリ笑って明るい空気に切り替えたっていうのがすごい。
謝るべきことはきちんと謝ったし、負い目をいつまでも引きずるんじゃなくて
さっぱりと爽やかな笑顔で付き合っていくっていう、そんな空気感を作り上げてますよね

俺はこういうの全然できないタチなんでこの社長すごいなと思います(えー
俺はこんな風に気持ちを切り替えるのがとにかくヘタクソというか
何かいざこざがあった時とか、前向きな気持ちになれなくてどんどん暗い方へ暗い方へと向かっていくので
この社長のさっぱりした明るい性格っていうのは見習いたいところですね

そしてこれだけ加納さんと社長が打ち解けたとなると、
「もしかして加納さんもこの会社に戻ってくるんでは?」とか思いましたが
そこに関しては戻ってこずに今後も自分の店で頑張るってことのようです。そうなんか…

「だがな加納、あのラーメンをただ出してりゃいいってもんじゃないことは分かるよな」

「はい、牡蠣のテリーヌ乗せラーメンがウチの売りだってことを、
 ベジシャキ豚麺堂くらい分かりやすくアピールするつもりです。
 あと鹿内を見習って、店のQSC(クオリティ、サービス、清潔さ)のレベルアップは常に心がけたいです」

「うむ」

(もっとも、あれだけ閑古鳥が鳴いている店だ…
 牡蠣のテリーヌ乗せラーメンが周知され、客が入り出すまで持つのかという問題が残るが…)

「しかし牡蠣のテリーヌ乗せラーメンが周知され、客が入り出すまで持つのかという問題が残るな」

(お…シンクロニシティー)

とその時、今後の加納さんの店についての話になったところ、
なんとまったく同じことを考えていた社長&芹沢サン!
いやこの社長すごいな、芹沢サンと同じレベルで思考することもできるのかよ!
さっきからこの社長の株の上がり方が止まんねえよ!

・ラーメン再遊記最新話、実にこのシリーズらしい面白さでしたね。性格悪くて二面性のある芹沢さん、仲が悪かった2人が勝負を通じて仲良くなる、
 商業的に成功しているラーメン屋の社長は経営眼や戦略がタダモノでは無かった等、主人公が藤本クンならラーメン発見伝にありそうな話で、
 勝負後の話なのに気になるヒキも含めてとても面白かった。特に社長はワンマンで言い方は厳しかったですが、
 加納さんの事を考えての左遷だったのは好感度爆上がりだし、窮地を打開する作戦もすぐ思いつくしで本当に有能なんだよなぁ…。
 武田のオヤジみたいなクセモノ系かと思ってたので、めっちゃ出来る経営者で、今回の再遊記シリーズで芹沢さんを除いて一番好きなキャラかも。 by とーます

そんな社長の株が爆上がりした件については、とーますさんからもこういったコメントがきてますね
「本当に有能でめっちゃ出来る経営者」とのことですが、ほんとその通りだと思います



最初に出てきた時はガラの悪そうなオッサンにしか見えませんでしたが
こう見えて緻密にラーメンのことを分析したりだとか、
部下のことをちゃんと考えて動いたり、自分の至らない点は誠実に謝ったり
湿っぽい空気を引きずらない明るさを持っていたり、芹沢サンと同レベルの思考力を持っていたり、さらには
自分の会社をしっかり繁盛させているっていう、あらゆる意味でスゴイ人ですよね
まさかこの社長の株がこんなにも上がりまくるとは驚いたなあ

「正直…かなり切羽詰まった状況であることは確かです…」

「だったら即効性のある対策も打っておいた方がいいな。芹沢さん、なんかないですかね?」

「そうですねえ…」

(対策などいくらでも出せるが…ここは朝田のお手並み拝見と行くか。
 店が持たなかったら、こいつに責任を押し付けられるしな)

とその時、すぐにでも加納さんの店に客が入ってくる策は何かないかと聞かれた芹沢サンですが
自分が答えるよりも社長が答えたほうが責任を社長に押し付けられるから
あえてここは黙っていることにしたようです。ほんとダーティーやな芹沢サン!
こんなちょっとした質問でもそんなこと考えとんのかい!

ただ、芹沢サンが黙ってるのは責任を押し付けるってこと以外にも
社長のお手並みを拝見したいからっていう部分もかなり大きいんだろうなと思います
なにしろ今回これだけ社長の株が上がったわけだし、芹沢サンと同じことを言い出すほどの男ですから
一体どんな対策を提案するのか見てみたいって気になりますよね

「なんだ、あの2つでいいじゃないか!」

「え?」

「いいか、ある2つのメニューを新たに投入する。それは即効性があるなんてもんじゃない、
 にっくき閑古鳥をことごとく迎撃、破壊してしまう二大キラーメニュー!
 流行らないラーメン屋を救う究極最終兵器!!」

「ええーーっ!?」

(ああ…なるほどな)

ってなんと、そんな社長が考えた策というのが、流行らないラーメン屋を救う究極最終兵器の二大メニューを投入するという…
芹沢サンはそれを聞いてピンときたようですが、一体その2つのメニューってなんのことを言ってるんでしょうか?
とりあえず俺の推測としては…あれですかね、ビールと餃子とか…(えー

いやね、そう考えたことには理由があるんですよ、まずそもそも加納さんの店のメニューがどんな風になってるかというと
醤油ラーメン、塩ラーメン、鴨そばの3つしかなくて、それ以外のメニューが一切存在しない状態なわけですよ



これだとラーメンだけ食べたい客はよくても、それ以外の客は寄り付かないメニューになっちゃってますよね
そういう点で酒を飲みたい客を取り込むという意味でビールを置くのはどうかなと。

これについてはね、芹沢サンが初めて加納さんの店にやってきた日なんかも
当時の芹沢サンはまず何よりもビールを飲みたがっていたんですよ



こんな風に、キンキンに冷えたビールに思わずつられて加納さんの店の近くにある飲み屋に入ったわけで
そこでさんざんビールを飲んだ後、シメのラーメンを食べたくなって加納さんの店に寄ったっていう流れだったんですよね
これを見て思ったのが、加納さんの店にもキンキンに冷えたビールがあれば
ビール目当てに入ってくる客が増えるんじゃないかなってことだったわけです

それともうひとつ、餃子っていうのはビールのつまみに食べてもいいし
ラーメンのオプションとして食べてもいいし、ビールとラーメンどちらにも相性がいいと思って選びました
ちなみにこの「ビールと餃子」っていうのは、実は作中でも
ベジシャキ豚麺堂のメニューに存在しているんですよね



見てください、チャーハンとか唐揚げとか色々なメニューがありますけども、
その中にビールと餃子もちゃんと存在してるわけで。
ベジシャキ豚麺堂が繁盛していることから考えても、ビールと餃子っていうのは入れる価値のあるメニューなんじゃないかと思います

そんなわけで、俺の中の第一候補としてはビールと餃子ですね。
ただ、もうひとつ第二候補として気になってるのがビールと枝豆なんですよ
なんで枝豆が気になってるかというと、芹沢サンがビール目当てに立ち寄った時や
それと今回の飲み屋に立ち寄った時もそうなんですけど
必ずビールと一緒に枝豆を頼んでるんですよね

よくよく見ると、「でか…」って言ってる客も枝豆頼んでるし
ビールのお供にするって点では枝豆はかなり重要だなと思ったわけです

つまりまとめると、俺の考えではまずビールを入れるということは前提として
「ビール目当ての客を取り込む」って部分に特化するなら枝豆
「ビールだけでなくラーメンとの相性も考える」って全体のバランスを重視するなら餃子
と言った感じでしょうかね。まあこれ全部外れてる可能性もあるんですが(えー
とりあえず俺の予想としてはそんなところです。1つくらいは当たっててほしいところですが、果たして正解はなんなのか…次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第20話

さてそれではらーめん再遊記20話の感想を書いていきます。前回の話では
閑古鳥が鳴いているラーメン屋を救うことのできる二大メニューとは何かってところで続いたんでしたね
そんな二大メニューについて、今回の冒頭でさっそくその答えが示されることとなります
俺の事前予想では餃子とビールっていう風に語ってましたが、果たして実際の回答は…



「餃子とチャーハンだあっ!!」

あああああああああ!!惜しいいいいいいいいいい!!
あああああああああ餃子は合ってたのに!餃子は合ってたのにいいいいいいいいい!
ビールじゃなくてチャーハンだったなんて…くっそおおおおおおおおおおお!!
いやね、半分合ってたのになんでこんなに俺が悔しがってるかというと
前回の感想を書いた後に、実はこんなコメントが届いてたんですよ

・餃子とチャーハンでしょうね
 ラーメンとセットで出せば自然とラーメンが美味い店としての認知が進むでしょうし。
 即効性を求めてるのであれば、餃子を5個180円、チャーハンを400円くらいの激安価格で集客をするとか

そう、「餃子とチャーハンでしょうね」ってズバリ正解を言い当ててるコメントが!
俺はこれを見た時に、ハッ、なに言ってやがる答えは餃子とビールで決まりさ!
ってずっと思いこんでスルーを決め込んでたから悔しいんだよ!(えー
いやほんとすいませんでした、これだけ正解を言い当てたコメントをスルーして、俺こそが正解だと思い込んでいたとは…
柱として不甲斐なし!!穴があったら入りたい!!(えー

さてともかく、実際に餃子とチャーハンをメニューに加え、さらに「牡蠣ラーメン専門店」という分かりやすい宣伝文句を打ち出した結果、
みるみるうちに客が増え、あっという間に繁盛するようになっていった加納さんの店!すげえ効果だなオイ!
少し前まではガラガラの店だったのに変われば変わるもんですね

それにメニューをよくよく見てみると、単に餃子とチャーハンを追加しただけじゃなくて
「お得なセット」としてラーメンと一緒に頼むと割引になるようにしてるんですね
ふむ…確かにこういうセットで売り出してる店ってよくありますね
つまり餃子とチャーハンは単品で頼むよりも、ラーメンの添え物として食べたいという客がそれだけ多いってことでしょうか?

「どうにかテコ入れはうまくいったようですね」

「牡蠣ラーメンを店頭でアピールするようになって以来、お客さんは増える一方です!
 でも一番売れているのは何かというと」

「餃子とチャーハン」

「そうなんですよ!社長の行った通りで驚きました!
 牡蠣のテリーヌ乗せラーメンと餃子・チャーハンのセットが一番人気、
 従来の醤油ラーメンとのセットが二番人気、餃子とチャーハンにこんなに人気があるとは思いませんでした」

「どんなラーメン店であろうと餃子とチャーハンは本当に強いですよ。
 どちらかがラーメンに添えられるだけでボリュームがアップし、
 それなりのご馳走感も出て食事満足度が一気に上がりますから」

そんな加納さんの店に芹沢サンもやってきて、餃子とチャーハンの人気の理由について語ってますね
その人気の秘訣とはやはり、ラーメンに添えて食べた時の満足感というのが大きいようで
単にラーメンだけ食べるよりも、もう少し何か欲しいという人にちょうどいいみたいですね

そういえば年末に再放送してた孤独のグルメで五郎ちゃんが
マーボー麺と餃子とカツ丼食ってたっけなあ…
カツ丼はさすがに重すぎだと思うけど、これをチャーハンに変えればちょうど今回と同じ構成になるんだな

「でも芹沢さん、たとえばエスニック餃子とか牡蠣チャーハンとか、
 特徴のあるメニューにしていたらどうだったんでしょう?定番な味よりも引きが強いように感じるんですけど…」

「独創性があるにこしたことはないですが、新メニューは開発の時間がかかるし売れるかどうかのリスクも伴う。
 しかし今回はすぐに繁盛に結びつく即効性が求められていたので、
 独創性ある牡蠣テリーヌ乗せラーメンで好奇心を掻き立てつつ、
 定番の餃子とチャーハンで安心感も与えるという、二段構えで誘い込むのがベストです」

と、ここで餃子とチャーハンの味について、「もっと珍しい味の方がよかったんじゃ?」という疑問を投げかけるメガネ女子店員ですが
芹沢サンはそれに対して「今回は定番の味で出すのがベスト」と答えてますね。その理由は短期間で客を呼び込むってことと
それに定番の味には安心感があるからっていう…なるほどこれって俺がすごく重要視してる部分ですよね
珍しい味を体験する時は不安がつきまとうから、できるだけ定番の味で安心したいっていう。
特に今回の加納さんの店の場合、すでに牡蠣テリーヌラーメンっていう珍しいラーメンを出しているから
それとは別に定番の味を用意するって意味でも、餃子とチャーハンは定番路線で行くべきってことか。なるほどなあ

「餃子とチャーハンをメニューに加えるだけのことでも、芹沢さんや社長はそこまでのことを考えているんですね…
 そんな凄い人たちがしのぎを削るラーメン業界で、俺はやっていけるんでしょうか…?なんだか恐くなってきました」

「なに言ってるんですか加納さん!弱気になっちゃダメですよ!」

「いや、もっと弱気になった方がいい」

「はりゃ?」

「恐がりすぎて現実から目を背けてはいけませんが、臆病な心で現実を凝視する姿勢は大事です。
 それはリスクを正確に把握し、対策を用意することにつながりますから。
 加納さんのように自信過剰になりがちなタイプは、とりわけそう心がけるべきでしょうね」

「な、なるほど…」

「トラ、ライオン、ヒグマといった猛獣ほど実は気が小さく警戒心が強いもの…
 自惚れた勇者よりも、賢い憶病者の方が強いんです」



そんな中、自分がこの厳しいラーメン業界でやっていけるのかと不安を持ち始めた加納さんですが、
芹沢サンはそんな加納さんの心境をいい傾向だと思っているようですね
なぜならば、臆病な気持ちがあるからこそ、リスクを正確に把握し対策を用意できるからっていう。
なるほどこれと非常によく似た話がつい最近のキラメイジャーでもありましたよね
臆病な気持ちもリスクを把握するためには必要なもので、それがなくなったらリスクをまったく考えなくなり対策を用意できなくなるっていう。
まあ俺はまだこの話レビューしてないんですけどね(えー
周回遅れになっててすまねえ…早いとこ最新話に追いつきたいぜ…

それともうひとつ、「リスクのことを意識しているキャラ」というと、また別の作品でも俺がそのことを強調してるキャラがいますよね
それが誰かっていうとワートリの麓郎ですよ。
俺が麓郎を語る時にいつも言ってるのが、「麓郎は常にリスクを意識していてそれを避けようとしてる」ってことなわけで



たぶん麓郎って、そんな風に「臆病な気持ちでリスクを感じ取る」ってことにかけては誰よりも優秀だと思うんですよ
まあ、その消極的な考えが葉子とイマイチ噛み合ってなくて結果が出せてなかったりするんだけど、
でもそれがちゃんと噛み合うようになった時には、麓郎は優秀な司令塔になれると俺は思ってるわけで
だから麓郎には見込みがあるって俺はずっと言ってるわけなんですよ
芹沢サンがさっき言っていたような「賢い憶病者」になれる素質がある。俺は麓郎のことをそういう目で見てますね

「それではこれで…」

「わざわざありがとうございました、芹沢さん!」

「芹沢さんまた明日〜!」

(また明日か…)

って、一通りの話を終えた芹沢サンは店から去っていきますが、
「また明日」という挨拶に対してなにやら意味深な反応をしてますね
それもそのはず、なんと次の日になると芹沢サンは
すでにバイトしていた店を辞めており、アパートも引き払っていたことが発覚したという…
そ、そんな!黙ってみんなの前から姿を消すというんですか芹沢サン!?

「芹沢さんが辞めたぁ!?どういうことですかぁ!?」

「実は…メニューコンテストの翌日にはもう退職の申し出を受けていたんだ。
 みんなに言うのは辞めた後にしてくれと…」

「そんな…いきなり消えちゃうなんて水臭いよ芹沢さん…」

「短い間だけど一緒に働いた仲なのに…」

「だよなあ…」

「なんで教えてくんないんですか鹿内さん!」

「律儀に黙ってなくてもいいでしょ!」

「こういう時こそ得意の密告ですよ!」

「得意じゃねーよ!!」

そんな芹沢サンとの別れを知って、しんみりしたムードになる店員たちですが
最後には店長相手にわちゃわちゃ言い始めて「こういう時こそ得意の密告ですよ!」「得意じゃねーよ!」みたいに
コントのようなやりとりを繰り広げてますね。こういうの見てるとなんだかんだ仲良くなったんだなって感じがします
前はすごいギスギスした関係だったのが、今では密告のこともネタにできるくらい和やかな関係になったんだなっていうね
これならベジシャキ豚麺堂は今後うまくやっていけるんじゃないでしょうか

(なんとも奇妙なアルバイト体験になってしまったな…
 ヤジ馬気分で愚かな若造どもに関わりすぎた。まあ飲食業界における低レベルな人材のリサーチにはなったがな…)

そんな中、立ち去るための手続きをすべて終えて、今まさに町から去ろうとしていた芹沢サンですが
これまで関わった店のメンバーについては「愚かな若造ども」「低レベルな人材」とケチョンケチョンに言ってますね
そりゃねーっすよ芹沢サン!今まで一緒にやってきた仲間なのに!そんな風に思ってたなんて見損なったぜー!

がしかし、そんなことを言いつつも芹沢サンは
最後にベジシャキ豚麺堂と麺房かのうに立ち寄り、これまで関わったメンバーの様子を見届けてから去っていくのでした。
わざわざこうして様子を見に来たってことは…あんな風にケチョンケチョンに言いつつも
芹沢サンにとっても思い入れはあったんじゃないでしょうか
短い間だけど同じ時間を過ごした仲間として、最後にみんなの様子を見ておきたかったみたいなね…

・らーめん再遊記、ギョーザは正解でしたね。もう一つは無難にチャーハンでしたが、私はいわゆる創作系ラーメン屋でチャーハンは頼んだこと無いので、
 店頭での店のウリのアピールと、食べログのようなネットでの情報掲載のほうがやはり効果的だろうなと思います。
 最近はスマートフォンがあれば、近隣の店を検索し、その店がどんなモノを出してるかを知り、他人の評価までその場で確認できてしまうので、
 加納さんが店用のTwitterなんかもやってなかったろう事を考えると本当に「味だけで勝負できる」という自信過剰と視野狭窄が最大の原因だったんだろうと思える説得力でしたね。
 そして芹沢サンもスタート位置や解決法は違えど同じく通ってきた道でしたから、ラストの締めはちょっとノスタルジックになっていたのが印象的でしたね。
 低レベル人材のリサーチ云々はまぁ結構本音でしょうけど、これからがある若者達への精一杯の悪態とも取れるのがいいですね。
 思えば藤本クンに対してもゆとりチャンに対しても、若い才能への敗北をしてそれを受容してきた人ですから、
 若者と基本馴れ合いはしないけどちょっと足りない所はケアしてあげる所とか、大人としてというか師匠ポジションのキャラとしての魅力は成熟した感じがあります。
 そしてアルバイトを辞めて次は何を始めるんでしょうね。昔の藤本クンみたいに屋台引いたりはしないでしょうけど、案外有栖サンの講義聞きに大学に入ったりするのでは…? by とーます

そんなわけで芹沢サンアルバイト編が終わったわけですが、とーますさんからこういったコメントがきてました
若者たちとの馴れ合いをしないけど足りない部分の面倒は見るっていう付き合い方が、藤本クンやゆとりちゃんの時のようだったと…
言われてみればそういう旧シリーズに絡めた話でいうと、この芹沢サンバイト編っていうのは
芹沢サン自身も旧シリーズに雰囲気がグッと近くなった感がありましたね

たとえばラーメン再遊記が始まってすぐの頃の芹沢サンは、完全にふぬけになってて以前からは考えられないほど無気力になってたし
その後の米倉との対決でやる気を取り戻したものの、今度は憑き物が落ちたかのようにきれいな芹沢サンになっちゃった気がして
以前のような腹黒さがあまり感じられなかったんですが
このバイト編での芹沢サンは口の悪さや腹黒い部分を色々と見せていたので
久々にダーティーな芹沢サンが帰ってきたっていう感じがします。そんなわけでいよいよ芹沢サンは完全復調したと思うわけですが
バイトを終えた後には果たして何を始めるのか…それでは次回に続く!
 


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第21話



さてそれではらーめん再遊記21話の感想ですが、この回は芹沢サンがとある大学の特別講師となるという内容でしたね
前回の話でベジシャキ豚麺堂から離れ、芹沢サンはこれから何をするんだろうと思ってましたが、
どうやら大学に勤めている有栖サンの紹介で、短期の講師をやるってことになったみたいですね

ふむ、これについては前回の拍手コメントで、「大学に勤めている有栖サンの生徒になるんじゃないか」って予想がありましたが
「大学」と「有栖サン」ってところまではかなりいいセン行ってたんですね
あとは生徒と講師っていう違いがありましたが、ともかく今後の内容は大学が舞台になっていくようです

「芹沢先生!晩ご飯はラーメンですか?めんから食堂って美味しいですよ〜!」

ってそんな中、授業を終えた芹沢サンは、生徒の一人から「めんから食堂」という美味しいラーメン屋を紹介されることになります。
この大学に来たばかりで周りの店に詳しくない芹沢サンは、とりあえず生徒が教えてくれたことに従って
そのめんから食堂とやらを訪れてみることに…

そして実際のめんから食堂の様子がこんな感じ。パッと見たところめちゃめちゃ普通のラーメン屋って雰囲気で
何か意外なものがあるようには見えないですね。メニューにしても醤油ラーメン・塩ラーメン・味噌ラーメンという
古きよき超定番の3つが主力で、あとは餃子やチャーハンといったこれまた定番のサイドメニューが並んでいる印象です。

つまりこの店から感じる印象は定番オブ定番といったところでしょうか。
新しいメニューを開発するというよりは、世の中に定着した手堅いメニューを提供している店って感じですね
そしてもうひとつの特徴は店がすごく繁盛してるってことですよ
店の中は大勢の客で溢れかえっており、新しいメニューで勝負せずとも十分に客から愛されているって感じがします

ズルズル

「うん、美味しい!」

「確かになかなかですね、特に意外性のない"普通に美味しいラーメン"ですが、1つ1つが丁寧に作られていて…
 スープは鶏ガラ、豚骨、煮干しがベース、たっぷりの食材を時間をかけて煮込み、しっかり旨味を引き出している。
 加水率高めの中太縮れ麺は、プルプルモチモチと心地よい食感。
 粉にも水にもこだわってるようだし、これは自家製麺かもしれません。
 チャーシューも豚の旨味、歯ごたえともに文句なし。これはブランド豚あたりを使ってる感じがします」

「さすが芹沢さん、あっという間に分析しちゃうんですね!」

そんなわけで、大学の職員と一緒にラーメンを食す芹沢サンですが、2人ともこの店の味にはかなり満足できたようです
芹沢サンからしても、意外性はないが丁寧に作られているとのことで、ひとつひとつの食材にもこだわりを感じたりと
かなり腕利きの店主が経営している感がありますが…

「ん…?平田!お前平田だろっ!」

「えっ?せ、芹沢さん…?」



って、そんな店主と顔を合わせたところ、急に「お前平田だろ!」と言い出した芹沢サン!
なんと平田というこの店主は芹沢サンの古い知り合いだったようで、
もうずいぶん長い間会ってなかったのが、偶然により今回再会したってことみたいですね

「ここはお前の店なのか?宇崎さんはどうしてる?」

「あ、いや…その…電話番号教えてもらえますか?あとで電話します…」

(平田か…何年ぶりだ?20年…いやもっとか…つまり宇崎さんともそれだけ会ってないわけだが…)

ともかく久々の再会ということで、平田にあれこれと話しかける芹沢サンですが
平田の他に「宇崎さんはどうしてる?」と、なにやら宇崎って人のことが気になってるようですね
宇崎かぁ…その名前といったらもちろん



めっちゃデカパイの女子大生のことじゃないですか!!(えー
芹沢サンはこのデカパイ女子大生が気になってるってことですか!?まさか今回大学が舞台なのはその布石だとでも!?(えー
宇崎って名前が出てくると、やっぱどうしても宇崎ちゃんのこと思い出して反応しちゃうよなー

なんにしても、平田たちとの出会いはもう20年以上も前とのことで、昔の思い出にふける芹沢サン。
それによると、平田は芹沢サンの店で大学生のバイトとして働いていた身であり
大学卒業をきっかけに芹沢サンの店から離れて一般企業に就職したようです。
しかし、一般企業よりもやはりラーメンに関わった仕事がしたいということで、
脱サラしてラーメン業界に舞い戻ってきた結果、宇崎さんという人の経営するラーメン屋で雇われることになったという…



これがその宇崎さんだそうですが…ゲゲェー!?
単なるオッサンじゃねえかよ!デカパイ女子大生はどうしたんですか!(えー
いや話の流れからいってデカパイ女子大生なわけがないんですが、
宇崎って名前を聞くとやっぱり連想しちゃうんだよ!くそーこんなオッサンかよー!

まあともかく、芹沢サンも平田を通して初めて宇崎さんと知り合ったようですが、
この2人にはニューウェイブ系のラーメン屋という共通点があり、要するに
「古臭いラーメンなんざカス。そんなもん消し飛ばして新しいラーメンで覇権取ったる」
という野心にメチャメチャ燃えていたってことみたいですね

その時の2人の会話がこんな感じだそうで…やべえよ完全に危険人物だよ!
「カスみたいな醤油ラーメンの老舗に放火したい」「愚かなメディアやオタクも消えろ」「確かにそいつらも焼き払いたい」「みんな死ね」と
言ってることムチャクチャやで!ほんと芹沢サン達の世代は、そのひとつ前の世代との対立がハンパねえなー
当時の古い世代とよっぽど揉めたんでしょうね。こういった世代間の対立については、米倉のハイスペック醤油ラーメンの時にも語られてましたが、
芹沢サン達の世代はとにかく「古いものをぶっ壊して新しいものを作りたい」っていう、破壊と創造の意欲がすさまじいんだよな

ともかく同じ思想を持つ仲間として意気投合し、その後はよき競争相手として切磋琢磨していくことになった芹沢サンと宇崎さんですが、
しかしそんなある日、宇崎さんの「もっと新しいラーメンを作ることに没頭したい」という意欲がどんどんと高まっていた結果
今の店を手放して、人の少ない山へと店を移すということを考え始めたそうです。
要するに今の店は客が多すぎて忙しいから、それを適度に減らすために山の中に店を移して
空いた時間に新しいラーメンを開発したいって考えたようですな



その話を聞かされた芹沢サンの様子はこんな感じ。
「ほんとにそれで大丈夫かよ」と、宇崎さん達のことをかなり心配していたようで
山の中に店を移すなんていうリスクのでかすぎる行動に対して、宇崎さん達の見通しは甘いんじゃないかと嫌な予感がしていたようです

そしてその後、芹沢サンの嫌な予感は的中してしまい、
宇崎さん達が山の中に店を移した結果、客足が途絶えてしまって店は潰れるハメになり
宇崎さんと平田は音信不通となって、どこかに消えてしまったという…

この話を聞いて思ったのは、前回の話で芹沢サンが言っていたように
リスクを正しく把握して恐れるってことは大事なんだなって思いましたね
宇崎さんと平田の2人は、山の中に店を移すというリスクを恐れることなく実行したわけですが
その結果大失敗して路頭に迷うことになったわけだから
「リスクを恐れない」っていうことはすなわち、失敗した時に取り返しのつかない悲劇を生んでしまうってことでもあるわけですよね

だからこそ、リスクを把握したりそれを恐れる心も捨ててはいけないっていう。
これはキラメイジャーの瀬奈とかワートリの麓郎にも通じることですよね。
まあキラメイジャーについてはまだ感想書いてないんだけど(えー



そんな回想が終わり、平田に連れられて山奥のとある場所へとやってきた芹沢サンですが、
そこには潰れてしまった宇崎さんの店の看板と、もはや以前の店の面影など完全になくなった荒れ地だけが残っていたのでした
要するに宇崎さんと平田っていうのは夢破れた男たちってことなんでしょうね
過去に致命的な挫折を味わい、目指していた夢を失ってしまったっていう、そんな悲劇性を背負ったキャラだと思います

・有栖サン絡みで地方大学で臨時講師!前回した予想ちょっとかすってましたね。(全然惜しくない
 新章は芹沢サンの過去に焦点を当て、いわゆる「友人」とか「同志」だった人たちの話になるようですね。某からくり屋敷的にいうと朋友ですな。
 前回まで芹沢サンは若者たちと一定の距離をとっていましたし、新しくラーメン屋として起業する「未来」の話をやっていました。
 そう考えるとこの再遊記シリーズ、若い才能を目の当たりに自身の衰えを感じて社長から退く「現在」の話、
 アルバイトとして他人から教わりながらも人間関係としては距離をとって起業を助けた「未来」につながる話、
 そして臨時講師として学生に教えつつかつて親密であった朋友が如何に起業に失敗したかを語っていく「過去」の話と、
 芹沢サンの立場を流動させつつテーマ立てて進行しているんですねえ。
 今から20年以上前の話となると、未だネットは過渡期というか、ようやくテレホーダイとかからフレッツとかADSLに回線が切り替わっていく頃ですから、
 この時期にアクセスの悪い地方山中に隠れ家的な高級ラーメン店をオープンとなると、ラー発シリーズを読んできた読者からしたら
 「オイオイオイ、死ぬわアイツ」っていう感じの分かりやすい破滅フラグなんですよね。
 わざわざ元々やっていた繁盛店も閉めたことが語られましたが、そっちは多少他人任せでもいいので維持しておいて、
 クリエイティブなことはその余剰でやれば良かったのに…という誰でもわかりそうな理屈に納得がいかなかった宇崎なる人物、
 芹沢サンがラーメンの先達として尊敬していた彼がどう変節したのか、あるいは変節しなかったがために失敗したのか。
 なんとなく、ここまでにゆとりちゃんに社長を譲り新しいことを始めた芹沢サンと大きく対比されるような描写がきそうですね。 by とーます

あとはとーますさんからのコメントで、「宇崎さん達はもともとの繁盛店を閉めるのではなく、他人任せでもいいから維持しておいて、クリエイティブなことは余剰でやればよかった」と
語られていますが、実はそれをやったのが芹沢サンなんですよね
というのも、芹沢サンはもともと「らあめん清流房」という店を経営していたのが、そこが十分に繁盛するようになった結果
弟子たちにその店の経営を任せて、自分は「麺屋せりざわ」という新作ラーメンを作るための店を立ち上げたっていう。

そういう意味で、芹沢サンは今回の宇崎さん&平田とは違って、うまくリスクを避けながら
従来の店と新作の店を両立する形でやってきたわけで。その点はさすがですよね
そんな芹沢サンとは対象的に、店の経営に失敗してしまった2人は今後どうするのかってことが気になりますね

ひとまず平田に関しては、さっき登場した「めんから食堂」という店で、定番のラーメンを作りながら成功をおさめているわけですが
しかし以前に宇崎さんと一緒に目指したような、新しいラーメンを作り上げるという夢は果たせていないわけですよね。
むしろ、今の平田が作っているのは宇崎さんが忌み嫌っていた古臭い定番ラーメンなわけで。
それを今後も続けていくのかというのは気になるところです

俺の個人的な意見としては、定番でもちゃんと売れてるんだし誇っていいラーメンだと思いますけどね
あれだけのお客さんが喜んでくれて、芹沢サンも「意外性はないが丁寧で美味いラーメン」と評していたくらいだし
それに俺は定番の味で安心したいタイプの客だから、定番で美味しいラーメンならむしろ歓迎したいくらいですよ

ただ、そうは言っても宇崎さんやかつての芹沢サンは古い定番ラーメンをあれだけ嫌っていただけに
その強いこだわりを見て育った平田がどうするのかっていうのは気になるところです
あのこだわりを受け継いでもう一度新作ラーメン作りを始めるのか、それとも古いラーメンでも価値はあるんだと誇りを持って定番路線を続けるのか、
平田の心がどういう風に動いていくのかが注目のポイントですね。それでは次回に続く!
 


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第22話



さてらーめん再遊記22話の感想ですが、前回の話では
山奥で経営していた宇崎さんの店が、今ではもう跡形もなくなっていたということが語られたんでしたっけね。
そして今回は、宇崎さんの店がなぜそんな無惨なことになってしまったのか、いちから平田さんによって語られることに…

「宇崎さんも僕も、目指したものは新たな麺料理としてのラーメンの確立だったので…
 創作ラーメンと数品の創作料理を組み合わせたコースをメインに据えました。
 3500円のコースと、5000円のコースの2種類を用意して…」

って、な、なにぃ!?3500円と5000円のコース!?
たっけええええ!!なにその高い値段は!?ただ単に新作ラーメンの店をやっていたのかと思ったら
そんなバカ高いコース料理の店をやっていたと!?ただでさえ山奥というハンデを背負っているのに、その値段はあまりにも…

「それを聞いた時は耳を疑ったよ…コースをやるとは聞いていたが、ラーメン屋でその値付けは…」

「ありえないですよね…でも、あの頃の僕らはうまくいくと信じて疑わなかったんです
 コースが2万、3万の高級和食やフレンチに比べたら、うちは格安なんだし流行らないわけがないと…
 ハハハッ!まったくどうかしてましたよっ!何様のつもりだったんでしょうね!?」



その高いコース料理については、芹沢サンも「さすがにその値段はダメだろ…」と絶句してしまっており
平田さんも今となっては、「あの頃の僕らは頭がどうかしてた」と笑い飛ばしていました
しかし、今でこそそう思っているものの、当時の平田さんと宇崎さんは店がうまくいくと信じて疑わなかったと…

その理由は、世の中には2万や3万もするような高級和食やフレンチのコース料理で溢れていたからってことみたいですね
それに比べたら5千円のコースはむしろ安いくらいだと…そんな哀れな思い込みをしていたわけなのか
なんというか、この作品のキャラ達を見ていて思うのは、
「ラーメンを高級和食やフレンチと同等にしたい」って気持ちが強すぎるように思いますね

ぶっちゃけ俺としてはその気持ちがあんまりなくて、「べつに美味けりゃなんでもいい」と思ってるわけですが
しかし芹沢サンも宇崎さんも、それに前に登場した米倉も、みんな「ラーメンを和食やフレンチに並ぶ美食にしたい」って考えを持ってましたよね
どうやらその気持ちが料理人としての原動力になっているみたいですが、
しかし今回ばかりはその気持ちが完全に裏目に出てしまったということか…

ともかく、そんなコース料理の店として経営を始めたわけですが、実際の客足はどうだったかというと
調子が良かったのは最初だけで、日に日にどんどん客が減っていったということのようです
どうやらオープン当初だけは、以前の店の常連客や「ラーメンのコース料理」という珍しさにつられて来る客もいたようですが…
しかしやはり、値段が高すぎることや、山奥のへんぴな場所というネガティブな条件が重なって、
「別にもう行かなくていいか…」という気持ちに変わっていったということか…

そんなわけで、「なんか客が減りすぎじゃね…?もしかしてやばくね…?」という危機感を平田さんが感じ始めた中、
以前の店の常連で、ビッグな料理人として有名だった2人の客がこの店を訪れたんだという…



その2人というのがこれ。どうやらムシュロン2つ星のシェフとスーシェフなんだそうで
ムシュロン2つ星といえばあの米倉が手にした栄誉と同じってことですね。
米倉の時も「料理人としてはうらやましくて仕方ない」みたいなやり取りが何度かあったから、
この2人も宇崎さんにとってはメチャメチャ尊敬してる目標の人なんだろうなあ

それとスーシェフっていうのが何かというと副料理長のことですよね
これって確か食戟のソーマで覚えました(えー



さてともかく、そんなビッグな店を経営する2人が来てくれたということで
まるでダメダメな宇崎さん達の店を見て、一体どんな言葉を残したのかというと…

「うまい!うまいよ宇崎さん!もうあなたはラーメンの域を超えてるね!
 これは21世紀の創作料理となるかもしれない!」

「この斬新な発想はおおいに勉強になります!」

「こりゃあ世間に知られるようになったらブレイク必至だぞ!おいそれと予約も取れなくなるなぁ!」

って、な、なんじゃお前らー!?
これだけ破滅に突き進んでいる宇崎さん達の店を見て、まさかのベタ褒めだとぉ!?
ブレイク必至とか見当外れなことを言いやがって!ムシュロン2つ星が聞いてあきれるぜ!(えー
ともかくこの2人は宇崎さんの店をひたすらに褒めちぎり、それによって宇崎さんはすっかり気を良くしてしまいます
ところがそんな中、2人の帰り際に平田さんは思わぬ言葉を聞くことになってしまい…

「とんでもない店だったなぁ!あんなお粗末なコースで5000円とはほとんどボッタクリだ!」

「創作ラーメンはそこそこでしたけど、他の料理がひどすぎましたね。
 味付けは雑だしコースの組み立てもなってない」

「おままごとレベルの素人料理だよ。我々のように本格的な料理修行を積んできたわけでもない
 ラーメン屋ふぜいが何を勘違いしてるんだか…」

「東京の店で出してた"和風揚げネギラーメン"は美味かったんですけどね…」

「分相応にあのまんまやってりゃよかったんだよ。こんな店、1年もしないうちに潰れるぞ」

う…うわああああ!なんてこったこいつらこっちの方が本音かよ!
なんとさっきまで褒めちぎっていた言葉は真っ赤なウソであり、実際のところは
「まるでお粗末なコース料理で、素人がおままごとしてるボッタクリの店」だと思っていたという…

ひ、ひでえ…まさかここまで見下されていたなんて…というかそれだけボロカス言われてる中で
「ラーメンだけは美味かった」って言われてるのがなんとも悲しいな…
コース料理なんてやらなきゃよかったんや!この2人にしても、以前の宇崎さんの店の常連だったってことは
宇崎さんの作るラーメンを美味いと認めていたんだろうし、コース料理の中でもラーメンだけはよかったって今でも思ってるわけですよね

そう考えると本当に、こんな新しい店やらずに以前の店のままやってりゃよかったっていうのがな…
せっかくラーメン屋として成功していたのに、それを投げ捨ててコース料理の店として失敗の道を突き進んでしまうとは…
そしてラーメン以外の料理がお粗末という点についても、どうやら宇崎さんはラーメン屋でしか料理人としての経験を積んでこなかったようなので
おそらく他の料理については本当に素人であり、あれだけボロクソ言われていたのもどうやら本当のことを言われてただけっぽいのが…
あかん!この店は本当にもう終わりやわ!(えー
人の寄り付かない山奥の店で、5000円という異常に高い値段で、そしてコースの内容はラーメン以外ダメダメって
マジで客が寄りつくような要素がなにもねえー!!ダメだこれ、この店は本当にもうダメだこれー!!



そしてその頃になると、平田さんはさすがにもう「この店の先行きヤバすぎるだろ…」と自覚していたようですが、
一方で宇崎さんはというと、まだ現実を受け入れられずにひたすら精神を蝕まれていくという日々を送っていたようです
そんなわけで宇崎さんはどんどんメンヘラ化が進んでしまい
時間が経つにつれ情緒不安定なトチ狂った性格へと変貌していったという…

そんな風に宇崎さんがみるみるおかしくなっていくのを見て、いよいよもうダメだと悪寒に包まれてしまった平田さんは
ある日逃げ出すようにしてこの店から去ってしまうのでした。まあ逃げるのも仕方ないわな…これまでよく頑張ったとしか…



って、それで不幸の連鎖は終わりかと思ったらなんとまだ続きがあり、平田さんが逃げてから1ヶ月後に
宇崎さんの店は火事で跡形もなく全焼してしまったと…
そ…そんなー!!どんだけ呪われてんだよこの店は!どこまでも不幸の連続じゃねえか!
もう本当に何ひとつ良いことなかった忌まわしき店っていうくらい関係者を破滅に導く店でしたね…

・今回はなんとなく、芹沢サンが宇崎ちゃんをバカにしたやつらをラーメンで倒す話になりそう

・らーめん再遊記。芹沢さんと宇崎さんの、最大の理解者からの裏切られ方も実に対照的でしたね。
 かつて芹沢さんが濃口らーめんを出した時、最大の理解者だと思っていた銀行マンは実は鮎の煮干しの味のわからない人間だと発覚し、
 客を信じることをやめたことで成功していましたが、今回の宇崎さんのケースは逆で、味のわかる人間が真実を言わなかったがために破滅したことになります。
 一連の話を聞いていた芹沢さんすら一呼吸休みを置くくらいショッキングだったのは、果たしてその対照的な両者の明暗に対してなのか、
 それとも同志たる平田さんの忠言すら聞かなくなり、「自分が信じたいものを信じてしまった」宇崎さんに対する失望の色なのか。次回も辛い話になりそうですね。 by とーます

そして今回きていた拍手コメントについてはこんな感じ。どちらともムシュロン2つ星のシェフ達のことを言ってるわけですが
そのシェフ達について「芹沢サンが倒すべき敵」と見ているか、「宇崎さんにとっての最大の理解者」と見ているかって違いがあるのが面白いですね
ちなみに俺の感想としては、あのシェフ達についてどうこうという以前に宇崎さんの心の在り方が一番気になりましたね

というのも、今回の宇崎さんの行動を見ていて思ったのは、
叶えたい理想をずっと夢見ているんだけど現実を見ていないってことで
それではやはり、いくら夢だけ追っていてもダメだろうと思ったんですよ。
要するに今回の話から俺が感じ取ったのは、夢を見るなら現実もちゃんと見ろってメッセージなわけで
宇崎さんはそれが出来ていなかったから、あそこまで無謀なことをやり続けてしまったと思うんですよね

そういう意味じゃ現実を見ることってすごく大事だと思う。世間ではなにかと夢の方が希望のように言われることが多くて
「夢はきっと叶う」とか「夢に向かってがんばろう」とかって言葉ばかりを耳にしますが
夢ばかり見ていて現実を見なかったらとんでもないことになるっていうのが今回の話だったので
自分の人生を台無しにしないためにも、夢を見るなら現実もちゃんと見るってことが大事だなと思いましたね

なにげに芹沢サンはそういうことができてるキャラだと思うんですよ。
ラーメン屋としての大きな夢を持ちつつ、それを現実にするためにどうすればいいかってことを普段から考えているというか。
その一方で宇崎さんについては、芹沢サンと似た夢を持ちつつも現実を見ることができていなかったというキャラで、
それが原因で破滅の道を辿ってしまい、芹沢サンとしては同じ夢を持つ同志がそんなことになってしまってさすがに心を痛めてるって状態なのかなと思います

あと最後に、宇崎さんと言えば前回の話で
「薄っぺらいカスみたいなラーメンで850円もボッタクる店は放火したくなる」って言ってましたよね



こんなことを言っていた宇崎さんがまさか
薄っぺらいカスみたいなコースで5000円もボッタクりながら、最後には店が全焼することになるとは
なんという皮肉なことになってしまったのか…完全にこのとき言ってたことが自分に返ってきとる!
もしかして本当にこの一言が伏線だったとしたら、宇崎さんの店が火事になった原因って
5000円もボッタクられることにキレた客が放火したとかなんだろうか…だとしたら本当に救えん結末やな…次回に続く!

 


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第23話

さてらーめん再遊記23話の感想ですが、前回の話では宇崎さんの店が
破滅へまっしぐらに突き進んだ末に火事で跡形もなく燃え尽きてしまったというさんざんな話を聞かされたんでしたね
そして今回は、なぜ店で火事なんかが起きたのかという理由が語られることになりますが…



平田さんの話によると、酔っ払った宇崎さんが鍋をレンジにかけて居眠りしたことが火事の原因だったという…
おいおいおい、いくらなんでも宇崎さんボンクラすぎじゃねーのか!?
なんでここまでボケ老人みたいになってしまったんや!?
前回の感想で、「火事の原因はぼったくりにキレた客の仕業なんじゃないか」と書きましたがまったくそんなことなかったな…
ぶっちゃけた話、なにからなにまで宇崎さんの失敗ってことですが、なんでここまでダメダメな人になってしまったのか…

「で?宇崎さんは?」

「不幸中の幸いで、軽いやけどで済んだらしいです。
 その後宇崎さんがどうしているかは何も知りません、どこに住んでいるかも含めて何も…」

ともかく、居眠りしながら大火事を起こしてしまった宇崎さんでしたが、どうにか命だけは無事だったようで
店が燃え尽きた後も生き延びていたようです。ただ、現在どこで何をしているのかは平田さんもまったく知らないと…
うーむ…まあ正直、宇崎さんのボンクラエピソードをこれだけ聞かされた後だと、生き延びたとは言っても
今ごろどっかでのたれ死んでる可能性のほうが高い気がするけど…(えー

「宇崎さんの話ばかりでお前のことを聞いてなかったな…」

「いや、それが…」

ってそんな中、平田さんの方は今までどんな人生を送ってきたのかと話を振ってみる芹沢サン。
てっきりこっちも悲惨な目にあってるのかと思いきや、宇崎さんと別れてからは
居酒屋のバイト → 社員 → 店長 → 本社勤務とトントン拍子に出世したり、
いい女性と出会って結婚したり、子供も生まれて念願のマイホームを建てたり、
さらにラーメン稼業を始めて自分の店を持ち、それがちゃんと繁盛したり
と、いいことづくめの日々を送っていたようです
おいおいなんだよ!宇崎さんと別れてから何もかもうまくいってるじゃねーかよ!(えー
完全に宇崎さんが疫病神だったっつーことですか!?あの人マジで立場ないやんか!



「そうだったのか、あの店はいつからやってる?」

「もうすぐ10年ですね、創作麺料理とはかけ離れたごくごく普通のスタイルですが…」

「地に足の着いたいい店じゃないか。ラーメンも唐揚げも餃子も
 すべて手を抜かず丁寧に作られていた。店も清潔だし、接客も活気がある。
 ヘタな個性派ラーメンの店なんかより、よっぽど息の長い商売ができるはずだ」

そして平田さんが現在経営しているラーメン屋についても、すでに10年もの間無事に続けることができており
芹沢サンからも「地に足の着いたいい店だ」とのお墨付きをもらってますね
芹沢サンがこれだけ褒める店ってのもかなり珍しいですね
この作品に出てくるラーメン屋って、たいていの場合は何かの欠点を抱えてて
それを芹沢サンからダメ出しされたりするわけですが、そんな欠点らしい欠点もなくきちんと繁盛してる店ってのは正直すごいですよ

「そういえば芹沢さん、簡単に昼食を済ませるつもりでしたら、25秒でラーメンが出てくる場所がありますよ」

「25秒?なんだそれは?」

「ほら、ここの自販機です。ラーメンでもうどんでも25秒で完成ですよ」

「ああ〜これのことか!懐かしいな〜まだあったとは…」



ってそんな中、平田さんの紹介で25秒で出てくるラーメン自販機とやらを見せられた芹沢サン。
それを目にした途端に「これのことか!懐かしいな〜」と声をあげてますが、
どうやらこれって昭和とかの時代に流行っていたものみたいですね
俺はよく知りませんでしたが、画像を検索してみたら↓こんな感じのものが出てきました



ふむ、さっきのイラストともよく似てるし、どうやらこういう自販機の仲間ってことで間違いなさそうです
こういうのが昭和の頃はゴロゴロしてたってことかぁ
そんなレトロな自販機と再会して、いっちょ久々に食べてみるかと芹沢サンはお金を投入することに…

「さて、30何年かぶりの味はいかがなものか…(ズルズル)
 おっ?なんだ、結構いけるじゃないか。昔はいかにも安くて無個性なチョイマズ味だったが、
 このラーメンはかなりちゃんとしている。豚と煮干しの味がいい具合にあいまったスープは、もしや自家製か?」

そんな自販機ラーメンのお味は「結構いける」とのことで、どうやら昔はぶっちゃけマズいラーメンだったのが
ここの自販機に関しては今でも手入れが続けられているようで、味も少しずつ改善を重ねているみたいです
ちなみに、誰がそんな物好きなことを続けているのかというと



このカンナちゃんっていう女の子が自販機の手入れを行っているようです
なんとも意外な展開やな…俺としてはてっきり、この自販機に思い入れのある老人かなんかがやってるのかと思ったわ…(えー
それにしてもカンナちゃん、だいぶ雰囲気がボーイッシュな女の子と言いますか
この髪型からしてスーパーリアル麻雀とかに出てそうだなと思ったのは俺だけでしょうか(えー

ともかく、自販機ラーメンが少しでも美味くなるように工夫しているとのことで
その成果をお披露目するために毎週土日に自販機ラーメン祭りを開催していると語るカンナちゃん。
その祭りにおいては、普段食べられないような特別なラーメンを出しているとのことで、
せっかくだから芹沢サンも今度の土日にその祭を覗いてみることになります。
てなわけで、土日の約束を取り付けた後は、カンナちゃんや平田さんと別れた芹沢サンでしたが…

(ふう…宇崎さんがあんなことになっていたとはな…
 しかし…どうも釈然としない。俺も店を始めた頃は理想と現実のギャップに苦しんだが…
 宇崎さんだって似たような経験をしてきたと聞いた。
 ならば理想通りに行かなくても、それは織り込み済みと次善の策を打てたはず…
 なのになぜ、店が破綻するまで理想に固執してしまったんだ…?)

そんな1人になった芹沢サンが考えていたのは、宇崎さんの行動についてでした。
芹沢サン的に、宇崎さんが理想にこだわるあまり破滅していったという話はどうにも不可解だと思っているようで、
「そこまでバカな人ではないはず」というような違和感を感じていたようですね…
そう言われると確かに、俺の感想でも今回の冒頭で「いくらなんでも宇崎さんボンクラすぎじゃねーか!?」と書きましたが
宇崎さんは本来そこまでボンクラな人ではないってことを芹沢サンは言いたいみたいですね

となると一体どうしてあんなことになってしまったのか…こいつはなんとも不可解な謎が生まれてきた感じですね
宇崎さんがバカではないとしたら、今までのおかしな行動の数々は平田さんの嘘だったということなのか?
もしくは、宇崎さんに何かのっぴきならない事情があって、なにがなんでも理想を実現しなければならないっていうぐらい
気持ちが暴走してしまったということなのか?

今回になって出てきたカンナちゃんのことも気になりますが…
まさかカンナちゃんは宇崎さんの隠し子だったとか?(えー
宇崎さんはカンナちゃんを養うためにこの山奥に店を建ててあんな無茶を…
我ながらどうにもハチャメチャな予想ですが、果たして実際には一体どんな真相が隠されているのか…次回に続く!
 


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第24話

さてらーめん再遊記第24話の感想ですが、今回は芹沢サンが自販機ラーメン祭りに出かけるという内容になってますね
この自販機ラーメン祭り、前回の話で出会ったカンナちゃんから教えられたものでしたが、
熱心に誘われただけあって、ちゃんと大勢の人でにぎわっている祭りのようです

そして早速どんなラーメンがあるのかを芹沢サンが眺めてみたところ、
尾道風背脂ラーメン、激辛ラーメン、イタリアントマトラーメン、和風ラーメンの4つがあるようです
この中だと俺は和風ラーメンってのが食べてみたいかな?和風ってことはそばみたいな味をしてるんだろうか
ちなみに芹沢サンはというと、尾道風背脂ラーメンから順番に食べていくことにしたようで…

「(ズルズル)ふむ…この前食った正油ラーメンのスープを薄めにチューニングし、
 背脂ミンチを加えてほどよいバランスのコッテリ味に仕上がっている。あの小娘なかなかやるな…
 次は激辛ラーメンだ。(ズルズル)ニョクマム味のスープに激辛のハバネロソースをぶち込んだか…
 素人くさいエスニックもどきなラーメンだが、不思議と味のまとまりはある。
 今度はイタリアントマトラーメン。(ズルズル)チキンベースのトマトスープか…
 意外性のない普通なうまさだが、子供客向けにこういうのが1つあってもいいかもしれん」

って、尾道ラーメンをあっという間にたいらげたかと思ったら、そのままの勢いで激辛ラーメンとトマトラーメンもペロリと食べてしまう芹沢サン!
一瞬にしてラーメン3杯ですと!?どういう胃袋してんですか芹沢サン!?
さらに4杯目の和風ラーメンも食う気満々みたいですが、それだけラーメン何杯も食べちゃって
腹はポッコリ出てこないんすか芹沢サン!?(えー

いや俺もラーメンが好きでよく食べるんですけど、最近は本当に腹に余計な肉がついちゃって
どうにかぜい肉を落とせないもんかと四苦八苦してるんですよね…年を重ねるとそういう悩みが出てくるんだけど
芹沢サンは体型を維持するために何かやってたりするのかなー

それと芹沢サンが食べた3杯のラーメンですが、どれも完璧とは言いがたいものの
「あの小娘なかなかやるな」「不思議と味のまとまりはある」「こういうのがあってもいいかもしれん」みたいに、
何かしら1つ芹沢さんに誉められてるのは大したもんですね
カンナちゃんはそれだけ筋がいいってことなんだろうか、そして4杯目の和風ラーメンも食べ始めた芹沢サンですが…

「(ズルズル)…!?こ、このスープは!?甘めの白醤油とカツオ節を強めにだしで上品に仕上げ、
 そこに香ばしい揚げネギを加えている…この味の組み立ては…!
 宇崎さんの看板メニューだった、和風揚げネギラーメンそっくりじゃないか!?」

って、そんな和風ラーメンを口にした結果、覚えのある味わいに衝撃を受ける芹沢サン!
なんとそのラーメンの味は以前に宇崎さんが作っていたものとそっくりであり、
どうしてこの味が作れるのかと、さしもの芹沢サンも動揺してしまいます
まさかカンナちゃんは、やはり前回俺が予想したように宇崎さんの隠し子だったんでは…(えー
ともかくこの和風ラーメンのことが気になって仕方ない芹沢サンは、カンナちゃんのいるスタッフルームへ飛び込んでいきますが…



ゲゲェー!?なんとそのスタッフルームには意外な人間が!
カンナちゃんと一緒にいるのは宇崎さん本人です。消息不明だと思ってたらこんなところにいたんかい!
どうやらカンナちゃんのラーメン作りを手伝っているようですが、そんなことをしてるとなると
やっぱり隠し子だったんですね!!(えー
ともかく宇崎さんと衝撃の再会を果たした芹沢サンは、積もる話をするために2人で飲み屋に向かうことに…

「さっき平田にも電話したんですが、宇崎さんと会ったって言ったら驚いてましたよ。
 仕事が終わったら顔を出すそうです」

「そうか…とっくに平田は東京に戻ったもんだと思い込んでたよ」

そんな飲み屋に行く際に、平田さんにも声をかけていた芹沢サン。しばらくしたら来るそうなので、3人が久々に顔を合わせることになりそうです
それにしても宇崎さん、すっかり白髪になってしまって「おじいちゃん」って感じの見た目になってますね
それだけ歳を取ったのか、それとも苦労を重ねて早めに髪が白くなってしまったのか…



ともかく飲み屋でお酒や料理を注文し、冗談を交えながら楽しそうに会話を始める2人。
しかしそんな中、「ラーメン界のマエストロ」という言葉を聞いて、芹沢サンは何か引っかかるものを感じたようですね
ふむ…マエストロって言葉に何かそんな気になることでもあるんでしょうか?
俺がその言葉から連想するものと言ったらウマ娘のつえースキルってことぐらいかな…(えー



「それにしても遅いな平田のやつ…本当に来るのかな?」

「あいつの閉店時間からしてもうそろそろかと…」

って、そんな風に2人が会話を続ける中、ずいぶん時間が経ったのにまだやってこない平田さん。
おいおい、まさか来るとか言っておいて実際はスルーする気か!?
店が忙しいとか理由作って来ないつもり!?2人がずっと待ってるのに…
やっぱあの平田さんってなんか信用できなくね!?俺にはどうも怪しい奴に感じるんだが!?

「あの、宇崎さん…色々と大変だったみたいですね」

「…そうだな、色々と大変だったよ」

「店がなくなってからはどうしてたんですか?」

「色々あって…色々あきらめて…どうにかこうにか生きてきた。それだけだよ。お前なら色々と察しがつくだろ?」

「まあ…」

そんな中、宇崎さんにこれまでのことを尋ねる芹沢サンでしたが、
宇崎さんは「色々あって色々とあきらめた」ということだけを語り、具体的に何があったとは言ってないですね
いやーこれは平田さんがますます怪しい。平田さんからはこないだ具体的に色々と話を聞いたわけですが、
あれってやっぱりかなりの部分でウソが混じってたんじゃないでしょうか?
あの話だと宇崎さんがあまりに無能で、平田さんはまともな人っていう筋書きだったしな…

「で…今はあの自販機茶屋を経営しているホームセンターにお勤めと?」

「ああ、孫みたいな歳の娘と一緒に働いてるよ」

「カンナさんですね、彼女の自販機ラーメンには宇崎さんも関わってるんですか?」

「仕込みの手伝いとかだけだよ。ラーメンの考案も味作りもあの娘がやっててな…
 ネットの情報だけでそこそこ食えるラーメンを作っちゃうんだから、なかなかセンスあるだろ?」

「それはやりますね…とはいえ宇崎さんばりの和風ラーメンは、まさかカンナさんが思いついたものじゃないでしょう」

「あれは…たまにはアイデアを出してくれって彼女に言われてな。
 新しく考えるのも面倒なんで、昔さんざん作ったあのラーメンを教えてやったんだ」

そして今度はカンナちゃんとの関係について説明してますが、どうやらホームセンターの職場で知り合った子ということで
隠し子ってわけじゃなかったみたいですね…(えー
それにしても宇崎さんの口から「新しいラーメンを考えるのが面倒」なんて言葉が出てくるとは…
以前は新しいラーメンを作ることに燃えていた人が、こんなことを言い出すほど燃え尽きてしまったんだなあ…

「お連れ様がお見えになりました」

「「おっ」」



ってそんな中、ようやく姿を現した平田さんでしたが…現れた瞬間のこの仏頂面はなんなん!?
すげー不気味な顔してやってきたな!?すぐに表情がくしゃっと崩れて土下座を始めてますが…なんかやってることが大げさというか
そんなにも謝りたかったならなんでもっと早くこねーんだよ!(えー
さんざんモタモタして「あいつ本当に来るのか…?」って言われた後に土下座って!どうも誠意を感じないというか…
これで間違いだったら申し訳ないんだけど、俺はこの人のこと疑いの目で見ちゃうなあ

「よせよ平田!謝るのは俺の方だ!あの頃の俺はどうかしていた、お前に愛想を尽かされて当然だよ」

「うっ…うっ…」

「あの店にいた1年間は本当に苦しかっただろう、許してくれ…」

「師匠…」

そんな平田さんに対して、自分の方が悪かったと謝罪で返す宇崎さん。これで2人のわだかまりは解決したみたいですが…
これもやはりお涙頂戴で和解に持っていこうという平田さんの作戦なのでは…?(えー
それはさすがに考えすぎか…?我ながら平田さんの態度を悪い方に捉えすぎだろうか、この人の本意はどうなんだろうなー



そんな一方で、カンナちゃんはというとインターネットでなんとなく芹沢サンのことを調べてみたら過去の情報がどんどん出てきたという状態でした
芹沢サンといえば日本一のラーメン屋ってくらいの有名人だったから、ちょっと調べるだけでこんな簡単に情報が出てきてしまうんやな
さらに、そんな芹沢サンと肩を並べる男として宇崎さんが紹介されている記事も見つけてしまったカンナちゃん。
カンナちゃんは今まで宇崎さんの過去のことは知らなかったようですが、これを見て「宇崎さんもすごい人だったんだな〜」と初めて知ったようで…
そんな2人の過去を知ったカンナちゃんがどう動くのか見ものですね。盛り上げ好きの娘みたいだから2人のラーメン勝負の試合を組んだりするんかな?

・芹沢さんや平田さんと比べてずいぶん老けた感じで登場した宇崎さん、さすがに正気は取り戻したようでしたが
 おそらく成人しているであろうカンナちゃんを孫みたいな歳と形容しているので地味に60近いのか…?
 芹沢さんもほうれい線はないですが50代くらいのはずなのでおかしくはないのか…。
 ラーメン界のマエストロという称号に芹沢さんも何か気付きがあったようでしたが、これは宇崎さん自身が呼ばれていた称号とかで、認知症とかそういうヤツですかね…?
 他の受け答えを見るにそういう感じでは無さそうなので、自身の考えをある程度曲げて商業的に成功した芹沢さんを、
 宇崎さんがマエストロ(芸術家)とヨイショしたことで違和感を感じたとかそういうことかしら…?
 とりあえず平田さんとの仲は修復されたようなので、過去の話はある程度ケリがついて、次回以降芹沢さんvs宇崎さんのラーメン対決に持って行きたい方向性ですかね。
 しかしラーメン4杯完食は若いよ芹沢さん…。以前の話でパンはいくらかも食べられなかったのにラーメンだけは本当に別腹で、
 さらにその後宇崎さんと呑みに行ってますからね…。芹沢さんの健康診断恐ろしいことになってそう。 by とーます

そんなカンナちゃんの動向についてはとーますさんからも拍手コメントがきており、「次回以降芹沢さんvs宇崎さんのラーメン対決に持って行きたい方向性か」と語ってますね
やっぱりそうですよね、かつてのビッグなラーメン屋どうし久々の対決みたいな感じで…
あとは「ラーメン界のマエストロ」の部分についてもとーますさんの意見が書かれてますが、
「これは宇崎さん自身が呼ばれていた称号とかで、認知症とかそういうヤツですかね…?」って
そうだとしたら悲しすぎじゃないっすか!?(えー
すでに認知症が始まるほどボケてしまっていたのか宇崎さん!?宇崎さんって見た目的にもすごい老けちゃってるし、
中身までそこまで老化が進んでたとなると正直ショックだな…

ちなみに俺としては、宇崎さんがああも老けて見える理由は平田さんに苦労を背負わされてああなったと思ってて
過去の店で暴走してた人間も実は宇崎さんじゃなくて平田さんという説を考えてるんですよね
まあ、宇崎さん自身が「過去の俺はどうかしていた」って言ってるから、この説が正しいかっていうとあんま自信ないけど…
でも俺的には平田さんがどうも怪しく見えるんだよなー。あの人って本当に説明してた通りの人間なんだろうか…次回に続く!
 


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第25話



さてらーめん再遊記25話の感想ですが、前回ラストで「いいこと思いついちゃった」と言い出したカンナちゃんが
今回さっそく芹沢サンと宇崎さんのラーメン対決を提案するって話になってましたね
まあカンナちゃんが2人のマッチメイクをするってことは前回から予想されてましたが、
この対決を通して宇崎さんがもう一度ラーメン職人として再起するってことになるんでしょうかね?

今の宇崎さんはすっかりラーメン職人としては燃え尽きた様子ですが、
こういう対決を通して火がつけばもう一度やる気が湧いてくるんじゃないかなと…
そういう意味では以前戦った芹沢サンと米倉の対決に近いのかなって気がします
あの時は芹沢サンが燃え尽きていてやる気のない状態でしたが、米倉との対決をきっかけに再起するって流れだったので
今度はそれを宇崎さんがやることになるのかなと…

「うーん、そう言われても…」

「宇崎さんはOKなんだから芹沢さんもお願いします!」

「え?宇崎さんはやるって言ってるんですか…?」

「ええ、そういうのも面白いんじゃないかって言ってくれて」

ってそんな中、この対決の返事を渋っていた芹沢サンですが、宇崎さんはすでにやる気だと聞いて意外な顔をすることに。
確かに俺としても、今の燃え尽きた宇崎さんを勝負の土俵に上げるってことがまず難しいんじゃないかと思ってたので
そんな宇崎さんがもうすでにやる気で勝負をしようと言ってるっていうのは、なんとも意外というか…

「え〜っ!?師匠と芹沢さんが対決するんですか!?」

「ああ、宇崎さんはもうOKしてるって聞いた時は驚いたよ。
 この前の感じだとラーメンにはもうやる気を失っているのかと思ってましたから…」

「…」

そしてその後、宇崎さんのことが気になった芹沢サンは、直接顔を合わせて話を聞いてみることに。その場には平田さんも一緒にいますね
ともかく宇崎さんの近況としては、「俺は何もしてないよ」と言いつつもカンナちゃんの自販機ラーメンも実はかなり手伝っているようで、
ラーメンに関わるってことを再び積極的にやり始めているみたいですね
 
 

そんなわけで、宇崎さんにラーメンへの情熱が蘇ってきたんじゃないかと尋ねてみる芹沢サン。
ここで俺的に注目なのが実は平田さんで、すごい穏やかな表情で微笑みを浮かべてますよね
それだけ良い人そうな平田さんのことをなんかこいつ信用できねーし過去にトラブル起こした原因なんじゃないのかって疑うような考えは
もうここで捨てたほうがよくないですか!?(えー

いやすいません、まさに俺が前回の感想で平田さんのことを疑いまくってたわけですが
今回この穏やかな表情を見ちゃったら、もうさすがに疑うのはやめた方がいいんじゃないかと…
これまで平田さんを悪人扱いしてしまって本当に申し訳ございませんでした(えー
ともかく平田さんも芹沢サンも宇崎さんの復帰を喜んでるようだし、これでみんな笑顔のハッピーエンドに…

「いやぁ…そういうわけじゃないんだよな」

「え?じゃあどういうつもりで…」

「俺がやりたいのは…つまり…終活だよ」



って、その時宇崎さんからは思いもしない言葉が!終活ってそんな…
ラーメンへの情熱が蘇ってきたのではなく、自分の人生を終わりを実感して
やり残したことを片付けようと思ったっていうことなんですか!?

なんという…俺はこの終活って言葉を聞くとなんとも寂しい気持ちになっちゃうんですよね
俺の両親とかもかなりの歳だから「そろそろ終活せんといかんなぁ」ってことをよく言うんですけど、
俺はそれを聞くとただただ寂しくてなんも言えなくなってしまうというか…

終活かぁ…いつかそれを考える時が俺にも来るんだろうか
ちなみに今の俺としては、人生の終わりを考えるどころか
う〜〜〜〜うまぴょい!!うまぴょい!!
ビワハヤヒデお姉ちゃん!!スーパークリークママ!!
とか
考えることが幼児退行しすぎててヤバイんですけどね(えー
いやマジで、人生の終わりなんか考えるより、いっそ幼児退行してお姉ちゃんやママにでも甘えてるほうが楽しくね!?
生まれて数十年経った今でもまだまだ甘えたりねぇんだよ!!(えー

・ラーメン再遊記のネタバレ感想を楽しく拝見しています。一つ質問ですが、
 ラーメン再遊記はドラマ化に合わせた一年程度の短期連載として始まったようですが、全3巻で終わってしまいそうな雰囲気ですか?
 雑誌は購読しないので、よかったら教えて下さい。
 作画の方(河合単さん)のtwitterでは、ラーメン再遊記は好評とあったので、人気で連載期間が延長すると嬉しいなと思っています。

それと今回こんなような質問がきてました、らーめん再遊記は全3巻で終わりそうですか?とのことですが
読んでる俺の感覚からいってもうちょっと色んな話をやるんじゃないでしょうか?
「ドラマ化にあわせた短期連載として始まった」って部分に関しては確かにそんな印象があって、
俺としても以前、芹沢サンと米倉の対決が終わった時点で最終回になるんじゃないかと心配してましたが
でもそこで一区切りついた後に、当初の短期連載とは別のテーマの話が始まったように思うんですよね

ますそもそも、今作における最初のテーマはたぶんやる気を失っていた芹沢サンが再起するというもので、
らーめん再遊記の再は、芹沢サンの再起からきていると俺は思ってるわけですが、
すでに芹沢サンの再起を描いた今、作品のテーマがどうなったかっていうと
第二の人生をどう過ごすかってことに移り変わったと思うんですよね

たとえば以前は社長としてバリバリ働いていた芹沢サンが、退職することに決めて自分のやりたい生活をスタートしたりだとか
今回の宇崎さんにしても、高齢の自分が残りの人生をどう過ごすか考えて終活をしようと思い立ったりだとか
社会人として十分働いた人たちが、残りの人生をどう過ごすのかっていう
そんな話にシフトしてきてる気がするんですよね。なのでそういう話のネタが溜まってる限り、連載は続けられるんじゃないかなと思います
俺としてもまだまだ芹沢サンの話を見ていたいので、作者の人にはがんばってほしいですね
 


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第26話



さてらーめん再遊記第26話の感想ですが、宇崎さんが前回いきなり「終活をしたい」と言い出した件について
今回詳しい内容が語られてますね。それによると、人生の終活をするってことじゃなく
ラーメン職人としての終活をしたいってことみたいで…

ふむ、要はラーメン職人としてやり残したことのないように、心の整理をしたいってことですよね
なにしろ宇崎さんの場合、突然の火事で店を失うというバタバタした形で職人を引退したわけだから
心の整理をつける暇なんてなかっただろうし…前回終活って言葉が出てきた時にはギョッとしましたが、
要は望まない形で中断してしまった自分のラーメン人生に、ちゃんとした形で決着をつけたいってことなんじゃないでしょうか

「店が全焼した後、10年以上もの間俺は抜け殻のような状態だった…
 蓄えを食いつぶし、生活費稼ぎの職を転々とし、親兄弟の金銭的援助まで受けた…もうどん詰まりだったよ」

そして宇崎さんの口から、店を失った後の暮らしについて語られることになりますが…
やはり自分の店と長年の夢を失ったショックは大きく、抜け殻のように生きる日々を10年以上も続けていたようです
そんな中、宇崎さんが自分を見つめ直すきっかけとなったのがカンナちゃんとの出会いだったそうで…
 

最初に出会った当初は、カンナちゃんのことを「無駄に元気でうっとうしい女」みたいに快く思っていなかった宇崎さんですが
しかしカンナちゃんの生い立ちを知るうちに心境が変化していったようです。
その生い立ちというのが、実はカンナちゃんは幼い頃に母親を亡くしていてお祖母ちゃんに育てられた身であり、
今はそのお祖母ちゃんも体の具合を悪くしてしまっていて、カンナちゃんが介護をしながら暮らしているんだとか。

さらに言うと、カンナちゃんは東京の有名大学への進学が決まっていたにも関わらず、
お祖母ちゃんの体の方が大事だからとその進路を蹴って、地元に残りお祖母ちゃんの介護を見ながらホームセンターでの仕事まで始めたんだという…
それだけ大変な過去を色々と抱えていながらも、元気で明るく前向きに生きているのがカンナちゃんであり
それに比べて俺は一体なにをやっているんだと、宇崎さんは今まで元気をなくして後ろ向きになっていた自分が恥ずかしくなったようですね

そんな心境の変化があったことにより、今の宇崎さんはもう一度自分も充実した生き方をしたいと思うようになっており
要は第二の人生をちゃんと送りたいっていう風に、やはり宇崎さんも「第二の人生」がテーマとなってるキャラみたいですね
今までの感想でも気になってたことですけど、宇崎さんもそういったテーマを見つめ直すキャラとなっているようです

そして、今から宇崎さんが何をやり始めるにしても、その前に今までラーメン職人として送ってきた過去を整理して一区切りにしたいと思っており
そのために宇崎さんは「ラーメン職人としての終活がしたい」と言い出したり、芹沢サンとの対決を受ける気になったようです。
要は宇崎さんが前向きな一歩を踏み出すために、今までのことを清算したいってことなのね

「私の方はまだ腑に落ちてないんですけどね…どうして宇崎さんは、破綻してしまうまで
 創作麺料理としてのラーメンという理想に固執したんですか?
 途中で軌道修正ができないほど愚かな人だとは思えない」

「軌道修正もなにも…創作麺料理店を始めたこと自体が間違いだったんだよ。
 あの頃の俺は、あることで頭がいっぱいになり、完全に血迷っていたからな」

「あること…とは?」

「…お前だよ。初めて会った頃、俺とお前は先進と後進の関係で、売り上げ的にも俺の方が上回っていた。
 だが立場が逆転するまでに時間はかからなかった…
 俺が1店だけの繁盛に留まっていたのに対し、お前は店を増やし評判も高まり、
 メディアにも頻繁に登場するようになった…妬ましかったし焦りも募っていったよ。
 そして思いついた打開策が高級創作麺料理店だ…本当にバカだったよ。
 虚栄心だけに駆られて始めた店がうまくいくわけがない。あんなのに付き合わせて平田には本当に悪いことをした…」

そんな中、芹沢サンはまだ納得できていなかったこととして、「なぜ宇崎さんは破綻するまで理想に固執したのか?」という質問をしますが
その答えは「芹沢サンに負けたくなかったから」というのが理由だったようで…
なるほど…最初はラーメン職人として宇崎さんの方が格上だったのが、気がついた時にはもうすでに追いつかれており
それどころか芹沢サンの方がグングン先に行ってしまったと…そのことが宇崎さんには大きな焦りになっていたようですね

・宇崎さんボケてなくてよかった…。心の何処かに芹沢さんへの嫉妬心があったというのはなるほどと思いました。
 ラーメン職人としての終活、このまま上手くいくのか、はたまた芹沢さんに負ける等でまた火がつくのか、
 お互いに自販機の特性の目の付け所は同じだったようで面白い勝負になりそうですね。 by とーます

そんな宇崎さんの焦りや嫉妬心には、とーますさんもなるほどと思ったとのコメントを送ってくれていますが、
確かに俺にもそういう気持ちはなんとなく分かりますよ。要するにこれって
逃げ・先行タイプの宇崎さん差し・追込タイプの芹沢サンに追い抜かれちゃったってことですよね(えー
わかるわかる。宇崎さんが最初にリードを保っていたのが、後から急激に芹沢サンに追い上げられる時の気持ち、わかるなー
要するに宇崎さんはレース終盤でゴールドシップに猛烈な追い上げ食らって
ブチ抜かれた時みたいな気分なんだろうな
(えー 
長距離レースで敵のゴールドシップに追い上げられる時ってマジで焦るからな…あいつの無双っぷりを誰かどうにかしてくれよ



そんな中で「やはりそういうことでしたか…」とマエストロの話を始めた芹沢サン。
やはりか…芹沢サンも気づいていたか…ウマ娘の中にこそ真実があるということにな…(えー
マエストロといえばウマ娘の中で一番有名な回復スキルなんですが、それについて俺も語りたいことがあるんですよ
マエストロって確かに強力な回復スキルなんだけど、習得するスキルポイント考えたら結構コスト重くね?っていう。

いやマジで、強いのは分かるんだけどマエストロ取るために毎回スキルポイント300以上持ってかれるのはキツイっていうか
せめてコーナー回復のスキルヒント溜まってればもう少し安くなるんだけども、そうそう上手ことスキルヒントは重なってくれないし
そうなってくるとマエストロで高い買い物するより、もっと安いスタミナ強化スキルの根幹距離とか非根幹距離で代用できないもんかなっていう。
いや確かに長距離に関してはスタミナは超重要で一切の妥協ができないからマエストロ取るのは分かるんだけど
中距離以下に関してはマエストロ取らずに根幹距離とかでやっていくって方法もあるんじゃないかなと
最近そんな風に思ってるんですがそのへんどうなんでしょうかね!?(えー

このへんの判断って難しいよな…ウマ娘においてスタミナとは余らせるものだと俺も思ってるし
スタミナを削ってしまって力を発揮できなくなったウマ娘は星の数ほどいるから、
俺もなるべくスタミナに余裕を持たせた育成をしたいんだけども、ただマエストロ取るとなると毎回デッキにSSRスーパークリーク入れることになるし
そうなるとデッキ構築の幅がどうしても狭くなるしな…うーんうーん
まあこういう風に考えてる時も楽しいんですけどね。ウマ娘って本当に奥が深いよな…(えー 
らーめん再遊記の感想で全然関係ないこと言ってすまない…それでは次回に続く!

 






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