ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第36話



さてそれではらーめん再遊記36話の感想ですが、前回の話では
板倉のいぬ間に芹沢サンが店の相談に乗っていたところ、最悪のタイミングで板倉が帰ってきたシーンで続いたんでしたっけね
あれから芹沢サンはどうしたのかと思ったら、なんととっさに机の下に隠れて板倉の目から逃れようとしているようです

芹沢サンそんな親に見つかるのが恐い子供みたいな隠れ方をするなんて!(えー
いい歳した芹沢サンがこんな小さくなって隠れてるの妙に笑えてくるな…
さらにその後、板倉に見つからないように芹沢サンはこっそり店から脱出しようとしますが…



なんつー格好で逃げ出してんですか芹沢サン!
芹沢サンともあろう者がこんなポーズでトンズラするとは!板倉に見つからないよう必死すぎてほんと面白いな
ともかくこれだけ必死こいて身を隠した甲斐あって、どうにかこうにか板倉に見つからずに店を脱出した芹沢サン。
それからは、板倉の息子と「相談の続きはまた今度にしようや」と約束し、今日のところは泊まっているホテルへ戻ることに…

「ふー…さて、あの小僧のユーチューブでも見てやるか。ニックネームはグルタとか言ったな」

って、なんとホテルの自室に戻ってくるなり、とりあえず板倉の息子がアップしてる動画をチェックする芹沢サン!
そういえば芹沢サンって元からユーチューブ見るの好きな人なんだった!それだけに板倉の息子の動画にも興味を持ったってことか…
それにしてもリアルの知り合いにネットでの活動見られるのってなんか死にたくなるよな…(えー
俺なんかもユーチューブへの動画投稿だったり個人サイトの更新だったりやってますが、
リアルの知り合いにそれ見られるのは恥ずかしくて死にたくなるからまったく教えたことないっすわ

《ラーメンフリークのみなさんごきげんよう!グルタちゃんねるのお時間です!》

「はは、これか」

そんな板倉の息子が作った動画を見てみる芹沢サンですが、なかなかどうして素人ながら頑張ってるようで
芹沢サン的にも目を引かれる部分がけっこうあったようです。
そんな息子がアップした動画というのは、↓こんなようなタイトルのものがあるみたいですが…



これを見て俺がまず興味を引かれたのは、左上にある
「豚麺堂チェーンは店によって味が違う!?」ってやつですね
豚麺堂といえば少し前に芹沢サンがバイトしてた店じゃないですか!

まさかここで再び名前を聞くことになるとは、なんとも予想外でビックリしましたね
それと豚麺堂ってチェーン店ではあったけど、加納さんとか鹿内店長とか個性豊かなメンツが切り盛りしてたから
店によって味が違うっていうのも確かにありそうな気がするなー

それともうひとつ、別の動画で俺が気になったのが
「回転寿司のラーメンNO.1はどこだ!?」ってやつですよ
回転寿司のラーメンって目のつけどころすごいな!?

いや考えてみたら俺って一度も回転寿司のラーメン食べたことないんですよね
というのも、回転寿司といったら当然ながら寿司を食う場所だから
いつも寿司ばっかり食っちゃって、ラーメンなんて一度も食べようと思ったことがないっていう。

でも考えてみたら、そんな回転寿司でも美味いラーメンが出てきたりするのかな…って思うと
なんだか妙に興味が湧いてきたっていうか…この動画実際にユーチューブで見れねえかな…(えー
せっかくだし試しに回転寿司のラーメン食べに行ってみるか



それから2日後、板倉の息子と会う約束をしていた芹沢サンは、再びこうして顔を合わせることに。
今度は板倉の店なんていう落ち着かない場所じゃなく、芹沢サンのホテルにあるカフェでゆっくり話すことにしたようです

「あれから君のユーチューブの動画を見たよ」

「ほ、ほんとですか!?どうでした!?」

「まだ登録者数も少ないし動画の作りも粗いが…視聴者を楽しませようと創意工夫をしてる点は好感が持てる。
 なによりチャンネルの芯となるテーマがあるのがいい、君の場合で言うと比較分析といったところかな」

「あ、ありがとうございます!」

「ネットを使ったラーメンフリークの発信は、個人ホームページやブログの時代から俺もチェックしているが…
 かつては食べ歩きの記録が大半で、書き手の自己表現としてのコラムやエッセイを見かけることはほとんどなかった。
 そうした記録中心のフリークのありようは、ユーチューブの隆盛で大きく変わりつつある。
 人気のユーチューバーの動画などは高いエンターテイメント性を持ち、下手なテレビ番組よりよっぽど面白い」

そしてまずは板倉の息子の動画についての話になりますが、なんと芹沢サンからまさかのお褒めの言葉が出てくるほど好感の持てる内容だったようです
それにこの息子の動画だけでなく、芹沢サン的には人気ユーチューバーの動画はエンタメ性があって面白いと思っているみたいですね
その一方で、かつて流行っていた個人サイトというのは、自己主張が少なく記録みたいな内容が多かったと…

言われてみれば確かに…ラーメン系の個人サイトって、「今日はこの店でラーメンを食べた」って記録が主な内容で、
読んでて面白いとかのエンタメ性は正直なかったように思いますね
あと俺が思うに、そういうのってラーメン系サイトだけじゃなくて
アニメ感想・漫画感想もわりとそういうの多かったと思うんですよ

今日はこのアニメを見た、この漫画を見たってことを手短に書きつつ
あとは画像が大量に貼られてるだけみたいなサイトいっぱいあったしな…
要するにですよ、「俺はこれを語りたい」ってことを長文で語るような人って実はすごく少なかったというか
それよりも「今日はこれを見た」っていう記録っぽい内容で終わらせてしまうパターンが多かったように思うんですよね

で、俺が思うにそういう記録っぽい感想っていうのは
続けてるうちに飽きちゃうんじゃないかなって思うんですよ
なんでかというとエンタメ性が少なくて自分で見返しても面白くないだろうから、
「なんで俺こんなこと続けてんだろう…」みたいに1度思っちゃうと、そのままモチベーションがなくなってやめてしまうみたいな。

かつては数多くあったアニメ感想系の個人サイトが、今はもうどれもこれも消えちゃったのって
そういう風にモチベーションをなくした人が多かったからっていうのも結構ありそうな気がする。
ちなみに俺は自分の感想読むのめっちゃ楽しいからそれで続いてるところありますね(えー

いやマジで、結局のところ俺自身が俺の感想を読むの好きだから、俺的にそれがエンタメ感あって今でも続いてるっていうか…
そういえば俺とは逆に、自分の感想のことが嫌いで仕方ないって知り合いがいて、その人は結局感想書くの続かなくてやめちゃったことがあったなあ
そういう意味じゃ、自分の書いた感想が好きとか、自分の作った動画が好きとか、
自分が作ったもんを自分でも好きになれるのかどうかっていうのも
活動を長く続けられるかどうかで大事な気がしますねえ

「そういえば和文くんは、都内の背脂系ラーメン店をどう比較分析してる?」

「え?」

「ご両親の経営する大江戸せあぶら軒が危機的状況の中、
 この前は繁盛している老舗のドリーム軒に食べに来ていた。
 察するに、いろんな背脂系ラーメン店に足を運んでリサーチしているんじゃないのか?」

「ぜ、全部お見通しなんですね…確かに店の違いについて、自分なりの考えもあります。
 でも、芹沢さんほどの方にアドバイスしていただけるのに、僕なんかの浅知恵を話すのは…」

「そんなことはない、ぜひ聞かせてくれよ」

ってそんな中、板倉の息子も背脂系ラーメンの違いについてすでに分析しているはずだと語る芹沢サン。
その予想はズバリ当たっていたようで、板倉の息子としては芹沢サンの前で話すのは自信ないようですが
芹沢サンがぜひ聞きたいとのことなので、ぽつぽつと語り始めることに…

そんな違いとは一体なんなのか?となったところで次回に続くとなってます。この部分けっこう引っ張るなオイ!(えー
そろそろ教えてくださいよ!板倉の店とドリーム軒じゃ一体なにが違うんだよおおおおおお
それを知りたくて両者の店のラーメンをこないだ見比べてみたけど、さっぱり違いが分かんなかったんだよな…(えー

↓板倉の背脂ラーメン

↓ドリーム軒の背脂ラーメン

いやマジで、今見てもやっぱりタマゴが入ってるかどうかの違いくらいしかわかんねー!
それ以外になにがあるんや!?俺には見当もつかねーぜ!
くそ、俺には板倉の息子のような比較分析をする能力はなかったようだ…(えー  次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第37話



さてらーめん再遊記37話の感想ですが、今回の話は芹沢サンと板倉の息子が
前回に引き続き2人でじっくり背脂ラーメンについて語る内容となってますね
そう、背脂ラーメンの店というのは流行っている店と流行ってない店で大きく差があり
何が原因でそんな風に差ができているのかということを話していたわけですが…

「僕が食べ歩いた限りですけど…流行ってない背脂系ラーメン店には共通した傾向がありました。
 それは…背脂だけに頼りすぎってことです。
 スープは薄っぺらい豚骨醤油…麺はなんの特徴もない細麺か中太麺…具もごく普通のチャーシューやメンマ…
 何もかもありきたりの中、スープに浮く背脂だけがたった1つの特徴らしい特徴で、
 あんなコッテリ感しかウリのない貧弱なラーメンじゃ、繁盛するわけがありません。
 恥ずかしながらウチで出しているようなラーメンです…」

そんな中でまず、流行ってない店についての傾向が語られますが、
どうやら背脂に頼ってるだけの特徴がないラーメンを出してる店がそうなるってことみたいです
スープも麺も具もすべてがありきたり、背脂を入れることでそれを誤魔化しているだけといったような
工夫の感じられないラーメンだとそうなると…板倉の奴そんなラーメン作っとったんか…(えー

なんというか板倉って、「俺は背脂ラーメンで生きていく」って強いこだわり持ってそうだったし
てっきり美味さを追求して手を抜かずに工夫してるものかと思ってましたが
実は背脂に頼ってるだけの手抜きラーメンを作っていたなんて…(えー

「それに対して流行っている背脂系ラーメン屋は、スープ・麺・具、どのクオリティも高く、
 決して背脂だけに頼っていませんでした。
 たとえばあのドリーム軒…獣臭さが強烈な豚骨スープと、噛みごたえのある硬めの太麺、
 そして背脂が三つ巴のバトルを繰り広げているようなダイナミックなラーメンで…
 それはまるでドンブリの中の三国志状態!」

その一方で、繁盛していたドリーム軒については、スープや麺のクオリティを高める工夫を怠っておらず、
決して背脂頼りのラーメンではなかったと…なるほど、「ドリーム軒と板倉のラーメンは何が違うのか?」ってことを
俺は以前から気にしてましたが、いよいよその答えが出ましたね。つまりはスープと麺の質が全然違うってことでしょうか

↓板倉の背脂ラーメン

↓ドリーム軒の背脂ラーメン

今までこんな風に、板倉とドリーム軒のラーメンを並べて違いがわかんねーと言ってましたが
スープと麺が違うということならこの画像では表面の具に埋もれていて見えないので、
今まで分からなかったのも当然といったところでしょうか

「あとラーメンそのものは個性的ではないものの、繁盛していたのがとんこつ背脂工房…
 チェーン展開してるだけあって、様々なラーメンやサイドメニューを揃え、
 定番のとんこつ背脂ラーメンだけに頼らない店作りをしていました」

そして、また別の繁盛している店にも、ドリーム軒とは違う特徴があったと語る板倉の息子。
それが何かというと、ラーメンの種類が豊富で背脂だけに頼っていないってことのようです
ふーむなるほど、言われてみれば板倉の店っていうのは、ラーメンに関して言えば
背脂ラーメン以外なにも出してないような状態でしたからね…



この背脂ラーメン一本に絞るというやり方、ストイックなように見えて実は背脂に頼ってるだけという
ここでも工夫の足りない部分が露呈してしまったということか…板倉のやつ一体なにやっとるんや…(えー

「というわけで僕としては、スープ・麺・具を改良しつつ、
 メニューにもバラエティを持たせる方向でテコ入れしていくべきじゃないかと…」

「ふむ…現状の背脂系ラーメンについては、俺もほとんど同じことを考えていたよ。君の若さでその分析力は大したものだ」

「あ、ありがとうございます!」

「だが…優秀なラーメンユーチューバーくんの解答としては合格点だが、
 テコ入れについての考え方は、プロの目から見るとあまり実践的とは言えないな」



って、そんな板倉の息子の分析力を高く評価しつつも、
あくまで「優秀なラーメンユーチューバー」というアマチュアの域であって、プロがやるテコ入れではないと語る芹沢サン!
こ、この言い方はあれや!いつも藤本クンにマウント取ってた時の言い方や!!



そう、以前の芹沢サンが藤本クンにマウントを取る時にいつも言っていたのが
「優秀なラーメンマニア」という言葉であって、まだまだ発想がアマチュアであり本当のプロではないっていう風に
藤本クンをヒヨッコ扱いする時に言っていたセリフなんですよね

ただ俺的には、芹沢サンにこれを言わせたら大したもんだと正直思います
ヒヨッコ扱いをされながらも、かなりいいセン行っているっていうぐらい実力のある人にしか芹沢サンはこのセリフを言わないし、
そういう意味じゃ、「見込みのある奴」だと芹沢サンに認められてるようなもんだと思うんですよね
ただ、言われてる側としては、藤本クンはムカついてるし板倉の息子は落ち込んでるしで
言われてもぜんぜん嬉しくないみたいだけど…(えー

「俺は君が言うような、スープ・麺・具を改良し、さらにメニューの拡充も図るやり方をしようとは思わない」

「ど、どうしてですか?」

「まどろっこしいからだ」

「え…?」

ともかく芹沢サン的には、板倉の息子のやり方はまどろっこしく感じているようで
もっと別の効果的なやり方があると言わんばかりの態度ですね
それがなんなのかを説明するために、芹沢サンは板倉の息子を連れてとあるラーメン屋を訪れることに…



そんなわけでやってきたのがこの麺屋いえ、じろうですという店。
なんか変わった名前だなと思ったら、どうやら家系ラーメンと二郎系ラーメンを両方出してる店ってことで
こんな名前になってるようです。なんとも欲張りな店だなオイ!

家系ラーメンとは…横浜の吉村家を発祥とする独自の豚骨醤油ラーメン。
本家直系ののれん分け店をはじめ、インスパイアや模倣も含めたラーメン店の一群が「家系」と呼ばれている。



そしてここで家系ラーメンについての説明が入ることに。
家系ラーメンと言えば、豚骨醤油のスープにほうれん草とノリが入ってるのが特徴的なラーメンですよね
それと横浜を発祥とするラーメンというだけあって、神奈川県ではこの系統のラーメン屋がとにかくメチャクチャ多いです
俺は神奈川に住んでますけど近所のラーメン屋は8割ぐらいが家系じゃねーかなってぐらい
ほんとに家系のラーメン屋だらけなんですよね…だから別のラーメン屋探すの苦労するんだよなー

二郎系ラーメンとは…東京のラーメン二郎三田本店を発祥とする爆食ワイルドテイストなラーメン。
本店からののれん分け店をはじめ、インスパイアや模倣も含めたラーメン店の一群が「二郎系」と呼ばれている。



そして次に二郎系ラーメンの説明がされてますが、
二郎系といえば特徴的なのが、山盛りになったボリュームの半端ない具の量で
トッピングでさらに追加できたり、「こんなにいっぱい食うのか」っていうインパクトが飛び抜けてる店ですよね

謎の中毒性があることでも有名で、熱烈な信者が大勢いたり、なんでそんなに好きなんだって聞いてみても
「二郎は理屈じゃない」とかいうわけのわからない答えが返ってきたり、
食欲のすごい男性を中心に、なぜか足を運んでしまうみたいな人気のある店ですよね
ちなみに俺の弟もそんな二郎信者の1人です。
俺自身は何がいいんだかさっぱり分かりませんがね…(えー

「家系、二郎系、背脂系…それぞれの歩みを見比べるとなかなかに興味深いものがある。
 三者ともに昭和の時代に生まれ、コッテリ&ボリューム系ラーメンとして人気を拡大していったが…
 平成に入ってまず大々的にブレイクしたのは背脂系だった。
 背脂コッテリ味が珍しかった時代なので、店もやたらと増えたが…
 背脂しか取り柄のない店はほんの数年で飽きられ、ブームはすぐに終わった。
 そのあと21世紀に入ってから、加速度的に人気を拡大していったのが家系と二郎系だ」

そして家系・二郎系・背脂系という3種のラーメンについて、実は3つとも昭和の時代に生まれたものだと語る芹沢サン。
マジですか、それ全然知らなかったな…家系と二郎系ってもっと後から出てきたイメージだったけど
それはブームになったのが遅かっただけで、生まれたのはずっと前だったんですね

そんな中、背脂系だけはひと足お先にブームを起こしたものの、
あっと言う間に飽きられて人気は続かなかったとも言ってますね
家系と二郎系については、ブームが起きてから何年もずっと人気が継続しているのに
なぜ背脂系だけはあっさりと見限られてしまったのか…

「それは、家系と二郎系はそもそもの形式が強固だからだ。背脂系が廃れ、家系と二郎系が台頭したのはそれが大きい」



って、それについて芹沢サンからの説明が。芹沢サンによると、家系や二郎系はまずそもそもスープ・麺・具のインパクトが強く、
それを真似するだけでも強力に仕上がったラーメンができるってことみたいですね。
一方で背脂系については、さっきの話でそもそもスープ・麺・具のインパクトが弱く、それを背脂でごまかしているみたいに言われていたから
何も工夫しなければ貧弱なラーメンになってしまい、すぐに飽きられてしまったってことだろうか

「といった点を踏まえて、大江戸せあぶら軒へのテコ入れ案を言うとだな…」

「は、はいっ!」



「背脂チャッチャ系ラーメンなんかやめて、家系か二郎系に変えたらいいんじゃないか?」

「え…ええーーっ!?」

ゲェーー!?なんてこと言うんですか芹沢サン!一体どんなテコ入れ案なのかと思ったら
「背脂系ラーメンなんかさっさと捨てて、別の売れるラーメン作ったらいいじゃん」
ってあんまりですよ!今まで背脂一本でやってきた板倉が到底それを受け入れるとは…

ただ、芹沢サンのこの考え方って、プロの世界では常について回る問題ですよね
つまりですよ、プロの世界では売れない商品を作ることに意味はないわけで
どんなにそれが思い入れのある商品だったとしても、
売れないならそれを捨てて別の売れる商品を作らなきゃならないっていう、苦渋の選択を強いられるっていうね

自分の作りたい商品が売れてくれればそれが一番いいんですけどね…
しかし現実はそう上手くいかないこともあるわけで、そうなった時に自分の作りたいものにしがみついても
生活はどんどん苦しくなっていくっていう苦境に立たされるわけで
実際芹沢サンもそういう経験がありましたからね



そう、芹沢サンも自分の作りたいラーメンへのこだわりを捨てられず、理想を追求した「淡口ラーメン」をひたすら作り続けた結果、
それがまったく売れずに生活がどんどん苦しくなっていき、いよいよ借金まみれになって店が潰れる寸前になって
ついに自分の信念を曲げてよく売れる「濃口ラーメン」を作るようになったっていう経緯がありますからね…
そんな風に、「自分の作りたいものが売れず、生活のために作りたくもない商品を売る」っていうのが
プロの世界の悲哀っていうかね…

俺が思うに、趣味を仕事にするっていうのはこの悲哀を背負うリスクがあると思います
よく言うじゃないですか、「趣味は仕事にしないほうがいい」って。なんでそう言われるかというと
こういう悲哀を背負ってきた人達が大勢いるからだと思うんですよ。
自分の好きなものを一生懸命作っても、それが全然売れずに捨てなければならない時が来てしまって
趣味を仕事にした結果、好きなものを捨てて、作りたくもない売れるものを追求するようになり
「自分は一体なにをしてるんだろうな…」っていう虚しさに包まれてしまうってことだと思います

それとは逆に、
「趣味は仕事にした方がいいよ!」ってまったく逆のことを言う人もいるじゃないですか
それは多分、
自分の好きなものを作ってめっちゃ売れた人がそう言ってるんだと思うんですよね
自分の好きなものを一生懸命作ったら、それが売れまくって好きなことをやればやるほど儲けられるっていう。
だから好きなことをやってるだけでお金が儲かるなんて、こんなに幸せなことはないって考えになって
趣味を仕事にしたらメチャメチャ幸せになりましたっていう、さっきとは真逆の理屈で喋る人もいると思うんですよ

つまり俺が思うに、趣味を仕事にするっていうことは
それが売れるか売れないかで明暗がメチャメチャ分かれると思っていて
もしも売れたならすごく幸せになれる可能性があると思うんだけど
逆に売れなかったらすごくつらい思いをする可能性もあると思うわけで
成功と失敗の落差がとてつもなく大きい選択だなと思いますね

そして今回の板倉は、好きなものが売れずに失敗している側の人間で
好きなものを捨てて別の道に行くかどうかの崖っぷちに来ていると芹沢サンに言われてるわけですが
果たして板倉はどういう道を選ぶことになるのか…次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第38話



さてらーめん再遊記38話の感想ですが、前回は芹沢サンが板倉の息子に
「もう背脂ラーメンなんかやめて、今後は家系か二郎系のラーメンにでもすればいい」
と提案したんでしたっけね
がしかし、その話を聞いてもぜんぜん浮かない表情をしていた板倉の息子…
やはり今までのラーメンを捨てるという、その提案をすんなり受け止められずにいるようで…

「まだ釈然としていない顔だな。安直なやり方に思えてしまうか?」

「すいません、正直言うと…」

「君がそう思うのも無理はない、だがな和文くん…
 大江戸せあぶら軒のラーメンは、決して君のお父さんが生み出したものではないだろう。
 はっきり言って、背脂チャッチャ系ラーメンのブームに乗ってあの味にしたんじゃないのか?」

「え、ええ…お察しの通りです…父が独立する時、
 当時流行っていた背脂チャッチャ系のラーメン屋を始めたらウケるんじゃないかと、
 見よう見真似で作ってみたら大当たりしたと言っていました」

「それから20数年、ずっと同じラーメンだけを作り続けてきた。オリジナルなラーメンを作ったことなど一度もなく」

「ええ…」

「そんな人に、これまでのラーメンを改良しろと言っても上手くできるとは思えない。
 店の人間の力量と不釣り合いなラーメンを作らせても絶対に失敗する」

そんな中、大江戸せあぶら軒のラーメンがどんな風に生まれたのかという話になりますが…
なんとあのラーメンは、「たまたま背脂系ラーメンとかいうのが流行ってたから真似したらなんか売れちゃったわ」とかいう
安易な気持ちで生まれたものらしく、そこには板倉の情熱だとか工夫なんてものはぜんぜん込められていなかったという…

お、おいマジかよ…てっきりあれって板倉の情熱の結晶のようなラーメンかと思っていたら
ただテキトーに流行りに乗って作ったラーメンだったのかよ!
20数年同じラーメンを作り続けてきたっていうのも、それにこだわりがあるってわけじゃなくて
単に他のラーメンを作ろうってやる気もないし、そもそも作る能力もないボンクラ店主だったってこと!?マジかよ板倉!?
お前そんなどうしようもない奴だったのかよ!(えー
もうちょっとまともな奴かと思ってたのに!結局のところ板倉がボンクラだからまともなアドバイスをしても意味がないって話になってんぞこれー!!



一方その頃、噂の板倉はというと、今日もまるで店に客が寄りついておらず冴えない表情をしていました
あ、あかん…板倉のやつ完全にただのしょぼくれたオッサンになっとる!(えー
板倉お前、唯一の取り柄だった威勢の良さすらもなくしたか!コイツこんなしょうもないキャラだったんかい!

「ねえあなた、私パートか何か働きに出ようと思うんだけど…」

「あん?」

「これじゃ店に2人いる必要もないし、私が少しでも稼ぎを埋めたほうがよくない?」

「いや、それはみっともないだろう。
 お前がパートなんかしてたら、ウチの店が流行ってないって言ってるようなもんで…」

「流行ってないなんて近所の人はみんな知ってるわよ、見りゃ分かるんだから」

「いやしかしだな…」

「じゃあどうすんの!?今までと同じことをしててもダメだってことはハッキリしてるじゃない!
 グズグズしてる間に蓄えはどんどん減る一方なのよ!?」

「うう…」

ってそんな中、板倉の奥さんがパートでも始めて家計を助けようと言い出しますが…
しかし板倉は、「みっともないからそんなんダメ」と反対し、かといって具体的な案もなくただグズグズしているだけという…
板倉お前…他人の案には文句言うくせに自分の案はなんもなしか!
結局ただグズグズしてるだけかお前は!どんだけ株を下げるんだこのダメ男は…

「お父さん、お母さん、ちょっといいかな?」

「和文?」

とその時、芹沢サンとの話を終えた息子が会話に混ざってきました。
これはタイミングいいですね、ちょうど「これからどうしよう」って話をしてただけに、
店のラーメンを家系か二郎系に変えるって話をするにはちょうどいいんじゃないでしょうか

「家系か二郎系に変えるだぁ!?馬鹿を言うなっ!!」



がしかし、そんな話をしたところめちゃめちゃブチ切れて即座に却下する板倉!
お前ほんと他人に文句言ってばっかだな!?
自分では何もしないくせに他人の案にケチつけてばっかりじゃねーか!

「俺は昔あいつらから酷い目にあった」と言ってますが
ぶっちゃけそんな話はどうでもいいというか…(えー
これからこの店をどう改善しようって未来の道筋が大事だというのに
「昔あいつらに酷い目にあった」って過去の愚痴がなんの役に立つというんでしょうか

とりあえず板倉の話では、まだ大江戸せあぶら軒の支店が生き残っていた頃
すぐ近所にできた家系ラーメンと二郎系ラーメンの店に客をかっさらわれてしまい、
さらにはその店の店主からさんざんバカにされた苦い思い出があるという…



その時の様子がこれ…ってどきゅんのオッサンじゃねーか!!
「ラーメン厨房どきゅん」を経営してる武田のオッサンや!二郎系ラーメンの店主ってのはあんたのことか!
そんな武田のオッサンは、客がガラガラの板倉の店を見て閑古鳥の舞いを披露してますが…
これ懐かしのらーめん才遊記でやってたやつや!



武田のオッサンはとりあえずガラガラの店を見ると、この閑古鳥の舞いをやりたくなるんだろうか
まあこの人はとにかくデリカシーのない性格だから、嫌がらせのためにやってるんじゃなくて
ただ好き放題に自分の本音をぶちまけてるだけなんだろうな…

「あれは今までの人生で二番目に悔しい経験だった…いくら繁盛すると分かっていても二郎系と家系だけは嫌だ」

ともかく、そんな武田のオッサンとの絡みでさんざん屈辱を味わった板倉は、
「あんな奴と似たようなラーメン作るなんて死んでもヤダ」と意地を張ってしまい、二郎系ラーメンも家系ラーメンも作りたくないと…
じゃあもういいよ…このまま店を潰すなり好きにしろや!(えー
さっきから他人の案にゴチャゴチャ文句ばかり言いやがって、選り好みできる立場か!無駄にプライドだけは高くて話にならねーぜ!

・思ってたより全然低かった板倉さんのラーメン作りの才能…芹沢さんも辛辣だけど、二十年同じラーメンしか作ってなくて、打開策とかもやってないとことかちゃんと見てるんですね。
 この漫画におけるラーメンで失敗した人の最大の問題って、今回の板倉さんにしろ加納さんにしろ宇崎さんにしろ、変に高いプライドな気がしますね。
 加納さんや宇崎さんはかつての自分を捨てて成功へ歩み始めましたが、板倉さんは過去のトラウマとも言うべき出来事のせいで意固地になってるようだし、
 もしかしたら店を畳むケースになってしまうのかな?流れ的に鍵はVチューバーの息子が握っている展開でしょうけど、
 芹沢さんが居酒屋で懐古してるとおりに、時代に逆行した店にする流れなんでしょうか。油で床がぺとぺとした感じの!(ぇー
 しかし武田のオヤジは味方でも厄介なのに、敵にすると本当にいやらしいというか、現実にやったら警察沙汰になりそうなムーブをガンガン仕掛けてきますね。
 雑な見た目に反して計算高いので、絶対勝てる相手にしかこんなことしないんでしょうけど。 by とーます

そんな今回の話についてとーますさんからコメントがきてますが、
「思ったより板倉が全然ダメダメだった」みたいなことを書いていて
まあ今回は本当にその通りですね…とにかく板倉が想像以上にダメな奴だったなと…

芹沢サンから「背脂系なんかやめて家系か二郎系のラーメンにしろ」と言われているのも、
板倉に背脂ラーメンの質を高める腕がなくて、テキトーに見よう見真似で作ることしかやってこなかったから
そういう真似た程度のラーメンでもそれなりの形になりやすいのが家系や二郎系ってジャンルだと語られて
板倉がやっていくにはそれしかないって言われてるわけだしね…

いやまさか板倉がこんなポジションのキャラだったとは…俺的に今まで板倉については、芹沢サンとはケンカしてるけど
板倉には板倉なりにラーメン作りの信念があるんだろうと思ってたんですよね
背脂ラーメンを作り続けているのも、そこに板倉の情熱があるからだと思ってたんですが
まさかそんなものがカケラもなかったとは…(えー

てっきり「背脂ラーメンが好きだ」っていう気持ちが原動力になってると思ってただけに
「いやたまたま流行ってた背脂ラーメンを真似しただけだし」なんていう安易な気持ちでやってたのはショックだったな…
こうなってくると、俺が前回の感想で書いた好きなものを仕事にするのって大変だよねって話も
板倉には全然関係なかったってことになってくるな…(えー

いやマジで、趣味を仕事にするってことについてせっかくあれだけ前回語ったのに
そもそも背脂ラーメンは板倉の趣味でもなんでもなかったってなると前提からして大崩れじゃねーか!
ちくしょう板倉のクソバカ野郎!俺の気持ちを裏切りやがって!

・大志さんこんばんは。らーめん再遊記の感想で書かれていた「趣味を仕事にすべきか」は難しい話ですよね。
 私自身、趣味を仕事にしようと10年くらい活動していた時期がありますが、自分の拘りを幾ら貫いても認めて貰えなくて、方針を変えるか悩んだ結果、辞めてしまいました。
 後の祭りですが、仕事が貰えるからと安易に自分の拘りとは違うクライアントに飛びつかず、認めて貰える所をもっと頑張って探すべきだったと思います。
 成功者の語る成功譚は基本的にその人にしか当てはまらない要素が多いので、趣味を仕事にするか悩んでいる人には失敗を避けるために
 私のような失敗者の失敗談の方が参考になるかもしれませんね。 by よもぎ

そして趣味を仕事にする大変さについては、よもぎさんからもこういったコメントが来てたわけですが
板倉のせいで紹介するタイミングなくしちまったじゃねーか!(えー
いやもう、今回の内容に照らし合わせてどこかで紹介しようかなと思ってたのに、
板倉のアホが全然関係ないことばっかり言うからそのタイミングがなかったっていうね…
まったく板倉のやつ俺たちを振り回しやがって…こんな面倒な奴だとは思ってもみなかったぜ!次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第39話



さてそれでは、らーめん再遊記39話の感想ですが、
今回の話は板倉の息子が芹沢サンに「どうかお助けを」と電話をかけるところから始まってますね
前回ラストで板倉にテコ入れ案を話したものの、あれも嫌だこれも嫌だと全部却下されてしまったんでしたっけ…

そんなわけで、結局また別の案を考えるハメになってしまった芹沢サン。
「板倉のやつめんどくせーな…」とみたいに結構うんざりきてるようですが、
とはいえ板倉の息子には助けられた恩があるので、仕方なく今後も面倒を見ることに…



そんな中、ちょっとしたヤボ用で有栖サンに会いに行くことになった芹沢サン。有栖サンなにげにちょくちょく出てくるな
せっかくなので、いま抱えている背脂ラーメン問題についても語り合いますが、有栖サン的にも背脂には思うところがあるようで…

「すっかり地味になってしまった背脂系ですけど、巻き返しの可能性はないんですかね?
 あれはあれでユニークなスタイルだと思うんですけど…」

「俺もそれを考えたが…家系や二郎系と比べると、やはりどこかしら弱いしな」

「うーん…でも昭和の時代、二郎系は背脂系の仲間に分類されることが多かったですよね」

「ああ、二郎系ラーメンでも背脂は重要なパーツだしな」

「でしょ?昔も今も二郎系は背脂系の中に含まれているんじゃないでしょうか。
 ずっと以前に誕生していた背脂ラーメンの理想形が二郎系で…」

そんな有栖サンの意見ですが、「二郎系だって背脂ドバドバ使ってるんだし背脂系の仲間じゃん?」みたいなことが言いたいようで…
うーん、まあ…確かにそれはそうなんですけど、ただ二郎系が背脂系に近いラーメンだったとしても
板倉が「二郎系なんざ死んでも嫌だ!」って毛嫌いしてるんだからどうにもならないじゃないっすか!(えー
結局のところ板倉の店の改善につながらねー!なにしろ二郎系って板倉が大嫌いな武田のオッサンが作ってるラーメンだしな…それが理想形と言われても…

「昭和の時代〜90年代は、二郎系ラーメンの破壊的ボリュームはお客を選ぶところがあり、
 マニアックな人気に留まっていましたが…しかしその後、大食いブームなどもあり
 ボリューム系の外食料理が人気を博すようになると、二郎インスイパイア系ラーメン店も急増。
 その人気はメジャーなものになっていきます」



がしかし、まだまだ二郎系の躍進ぶりを語り足りない有栖サンは、いかにして二郎がメジャーになっていったかを力説しますが…
いやまあ二郎の話はそろそろいいから…って、ちょっと待てよ!?この大盛りの二郎ラーメンをバクバク食ってる女性キャラの姿は!?
これってアレじゃないのか!?ラーメン発見伝に出てた大食いアイドルじゃないのか!?
確かラーメン発見伝の時に、こんな顔した大食いアイドルが出てた気がするが…と思って単行本を読みあさってみたら
やっぱりいたーーー!!



間違いなくこいつや!大量のラーメンを一瞬にしてたいらげてしまうメガイーター紗里奈!!
ラーメン発見伝の24巻に出てきたキャラですよ!いや〜まさか今作でいきなり再登場するとはビックリしたなあ
メガイーター紗里奈ってかなりチョイ役のキャラだから、ラーメン発見伝読んでても覚えてない人もいるだろうし
今回の最新話で「あっメガイーター紗里奈や!」って即座に判断できたら相当すごいと思います
なにしろ俺も「あれ!?この大食いアイドルって前に出てきたような…!?」っておぼろげな記憶しかなかったから
メガイーター紗里奈を完璧に覚えてたら相当ガチなこの漫画のマニアだと思います

「つまり背脂系は衰退してるどころか、むしろ拡大してると言えるんじゃないでしょうか!
 実は背脂系は勝利していたんですよ!」

「二郎系を背脂の理想形とするのは面白いが、背脂系の勝利とまでこじつけるのは無理がありすぎるだろ…」

「さすがにちょっと苦しい擁護でしたかね…」

ともかく「二郎系は背脂系の仲間だから、結局のところ背脂系の大勝利なんや!」と力説する有栖サンですが、
「さすがに無理がありすぎるだろ…」と芹沢サンにバッサリと言われてしまい、二郎系の話はここで引っ込めることに…
まあとりあえず久々にメガイーター紗里奈の姿が見れただけでもよかったかな…(えー

「背脂系を擁護するんならこういうのはどうだ?背脂系は衰退したとはいえ、東京中心に広まっただけあって
 今もそれなりの名店や繁盛店が健在だ。そのスケールは下手なご当地ラーメンを凌ぐ…
 そう思うと、今もって東京背脂ラーメンは、尾道ラーメン、京都背脂ラーメン、燕背脂ラーメンにも比肩する
 日本背脂四天王の一角として、存在感を誇示しているとは言えないだろうか?」

「日本背脂四天王っ!?」



ってそんな中、今まで語ってきた東京背脂ラーメンは背脂系ラーメン四天王の一角であり
尾道ラーメン、京都背脂ラーメン、燕背脂ラーメンといったご当地の有名ラーメンがまだまだ控えているという…
つまりこのあと「東京背脂がやられたようだな…」「ククク…ヤツは背脂四天王の中でも最弱…」とかって
東京背脂を上回る他の四天王たちが現れる展開か…(えー

とりあえずあれですね、尾道ラーメンとか京都背脂ラーメンに関しては
よくカップ麺で売ってるんで、そういう意味じゃ名前に聞き覚えありますね

そう、こんなようなカップ麺がスーパーで売ってるのをよく見かけます。個人的には京都のやつがお気に入りで買うこと多いですね
てなわけで尾道と京都については聞き覚えがあるんですが、その一方で燕背脂ラーメンのことは知らなかったんですが
そういう有名なラーメンもあるのか…名前からすると燕三条のラーメンってことなんだろうか?
ちなみに俺が燕三条を知ってるのは、るろうに剣心に三条燕ってキャラが登場するからです(えー



「燕背脂ラーメンは、煮干し風味が強烈で真っ黒な醤油スープにたっぷりの背脂が浮き、
 薬味の生タマネギもたっぷり。麺は極太の平打ちタイプと、すべてが強烈な逸品ですね」

ってそんな中、今度は板倉の息子が芹沢サンの話を聞いて、燕背脂ラーメンについて解説してくれました。
煮干し風味で真っ黒な醤油スープ、背脂とタマネギがたっぷり乗って、麺は極太…
なるほどそういう感じなのか三条燕のラーメンってのは…(えー

「ん…!?それだ…!」

とその時、今の話を聞いたことで何かがピーンと来た様子の芹沢サン。
芹沢サンはそんなに三条燕を気に入ってしまったのか…?(えー
まあそんな冗談は置いといて、芹沢サンがピーンときた理由っていうのは
燕背脂ラーメンはスープ、麺、具のすべてに強いインパクトを持っているってことじゃないでしょうかね

スープ、麺、具の3点セットについては、
「この3つが揃っているラーメンが背脂系の理想だ」と有栖サンが語っており、
「この3つが強固だから家系や二郎系は強い」と芹沢サンも言っているので
ともかくこの3点セットの強みを持つということが、背脂系ラーメンの目指すべき道だと思うんですよね

その点でいうと燕背脂ラーメンっていうのは、
スープ:煮干し風味で真っ黒な醤油スープ
麺:極太の平打ちタイプ
具:大量の背脂とタマネギをたっぷりと乗せる
といった具合に、この三種においてどれも大きなインパクトを持っているので、
背脂系の中でも大きな期待を感じるのがこれだと芹沢サンは気づいたんじゃないでしょうか
となると次回あたり、板倉に燕背脂ラーメンを作るよう提案するって展開か…?

・板倉のやつ、ラーメン屋を辞めて他の飲食系の店をやるとか言いそう。
 元々ラーメンも見様見真似でやったらたまたま上手くいっただけだし、ブームが去ってから20年以上経過するのに、ラーメンの改良に勤しむこともないなど、
 この作品に今まで出てきた人たちと比べて、ラーメンに熱量を持ってるわけでもない人ですからね。

・背脂ラーメンのカテゴライズからヒントを得たっぽい芹沢サン。冒頭の2P要る?と思わなくもないですが、ビジホ住まいで朝大浴場とサウナのコンボは素直に羨ましい…。
 有栖サンとの談義はまんま居酒屋駄弁りでしたが、1コマだけ発見伝に出てた大食いアイドルの子が再登場してて懐かしい気持ちに。
 ラストページの板倉さんはやはり店を畳む決意を?というヒキでしたが、後悔して酒浸りになって体壊すとかでなけりゃそれなりにアリな選択肢な気がします。
 なんだかんだ芹沢サンも引退してる訳ですしね。
 それとカラーで大々的にやってましたが、若先生がスペリオール来るんですね。七忍はかなりラスト投げっぱなしでしたが、週刊連載で追う分には読む漫画が増えるのでありがたい。
 あと山本亜季先生も新連載やるみたいなのでめっちゃ楽しみになってきました。ヒューマニタスの頃からファンなので、これも読みものが増えて嬉しい。 by とーます

そんな板倉について拍手コメントが2件届いてますが、両方とも「あいつもうラーメン屋やめるつもりなんじゃないか」って書かれてますね…
まあ今回ちょっと出てきてたシーンを見ても
もうすっかりしょぼくれたオッサンって感じがすごくて、ラーメン屋としての気力もなさそうだったしな…



板倉お前ってやつは…どんだけ俺を失望させれば気が済むんだ!(えー
てっきり芹沢サンのライバルでラーメンへの熱意に溢れた男だと思っていたのに!まさかこんなしょぼくれた姿を晒すなんて!
まあ俺が思うに、次回の展開としてはおそらく
息子から「燕背脂ラーメンでまだやり直せるよ!」と言われる
→板倉が
「もういいよラーメン屋とか辞めるよ…」と弱音を吐く
→息子が
「なに情けないこと言ってんだよ!意地があるんじゃなかったのかよ!」と発破をかける
っていう流れで板倉復活とかじゃないかな?前回の話で「俺にも意地がある」って板倉が言ってたし
それにこのまま復活せずに辞めていったら板倉があまりにも情けなさすぎるしな…



あとはとーますさんが言ってますが、どうやらスペリオールの連載陣強化計画が始まるようで
山口貴由、萩原あさ美、たかたけし、山本亜季といった作家陣が新年から連載開始するみたいですね
ふむなるほど…ちなみに俺はこの人達の漫画読んだことないっす…(えー
うーん、さっきの背脂ラーメン四天王についてもそうだけど、どうも俺は世間で有名なものに疎くていかんな
せっかくなんで連載が始まったらちゃんとチェックするようにしますかね…それでは次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第40話



さてそれでは、らーめん再遊記40話目の感想ですが、今回の話は芹沢サンが
「板倉のラーメンを改良するなら燕背脂ラーメンにすべき」と言い出した内容となってますね。
その理由は、燕背脂ラーメンは二郎系や家系に負けないほど形式が強いからってことですが
もっと簡単に言うならスープ・麺・具のすべてに強いインパクトがあるからってことですね



このことには板倉の息子も納得しており、燕背脂ラーメンは前回解説されたように
強烈な煮干し風味で真っ黒なスープ、極太で平打ちタイプの麺、たっぷりの背脂とたっぷりの生タマネギの具という
強い個性を持っているから、背脂ラーメンとしては成功する可能性が高いはずだと…

そこに関しては前回の俺の読み通りでしたね
ほっほっほ、さすがは俺の読みだわいとそこに関しては満足だったんですが
ただですね…実は俺は燕背脂ラーメンについて大きな見落としをしてたってことに気づいたんですよ

というのもですよ、前回の感想で俺は「燕背脂ラーメンなんて今まで聞いたことなかったな」という風に書いたんですが
そんなはずはないんですよ。俺は燕背脂ラーメンの存在を忘れているだけで前にも聞いたことがあるはずなんです。それがなんでかというと



ラーメン発見伝の第6巻ですでに登場してるからですよ!!
うわあああなんてこった!!前々作の時点でとっくに紹介されとる!!藤本クンが食いながら解説しとるうううううううう
しかもですよ、この時の話って、単に藤本クンが燕背脂ラーメンを紹介するっていう内容じゃなくて
「ポーク軒」という背脂チャッチャ系ラーメンの店が人気低迷して困っており、
それを改善する方法として燕背脂ラーメンに行き着いた
って話なんですよ

つまり今回の芹沢サンと状況的にまったく同じってことですよ!!
なんやこれ!!なんやこれー!!藤本クンと芹沢サンがお互いまったく同じことしとるやないかい!
これは一体なにを意味するのか…まさか20年ぶりに藤本クンと芹沢サンがシンクロした行動を取りはじめるとは…



ちなみにですが、20年前の藤本クンの時代からもうすでに
「背脂チャッチャ系なんて繁盛してないしもう古い」って言われてたみたいです。
マジか…ほんとに今と状況がそっくりや!つまりこの時期からすでに背脂チャッチャ系ラーメンはオワコンと化しており
それを改善するために燕背脂ラーメンの力を借りる必要があると…

ふむ…とりあえず藤本クンの時はその方法でうまくいったようですが、ひとつここで引っかかるのは
20年前の藤本クンと同じことを、今の芹沢サンがやるなんてことがあるのか?ってことですよ
芹沢サンといえば、常に藤本クンの一歩先を行くキャラとして描かれてきたわけですが
その芹沢サンが20年前の藤本クンと同じことをやるとなると、それはどうも芹沢サンらしくないなっていうか…

それともうひとつ気になることがあります。この燕背脂ラーメンを作りさえすればすぐに店が繁盛するかというと
そういうわけでもなくて、藤本クンも作り方のコツを掴むのに少し苦労してたんですよね



その時の様子がこれ。はじめに藤本クンが作った燕背脂ラーメンは味がクドくなりすぎてしまい
このクドさを解消するためにまた改良しなければならないという風に、
ちゃんと美味しい燕背脂ラーメンへと仕上げるまでにけっこう苦労してたんですよ

それが気になるところなんですよね。藤本クンでさえこれだけ手こずったのに
板倉ごときに美味しい燕背脂ラーメンがちゃんと作れるのかと。(えー
ハッキリ言って、ラーメン作りの腕で言えば藤本クン>>>>>>>>板倉っていうぐらい
板倉は藤本クンとは比べ物にならんほどの小者だと思うので
そんな板倉がまともな燕背脂ラーメンを作れるのか…?っていうのが気になりますね。
板倉に「ためしに作ってみろよ」って言うだけじゃ絶対失敗すると思うけど、果たしてどうなるのか…

「そういえば…以前、汐見も背脂ラーメンを作ったことがあったな」

ってそんな中、今度はゆとりちゃんが作った背脂ラーメンのことを思い出しはじめた芹沢サン。
おいおいなんだこりゃ!藤本クンとかゆとりちゃんとか懐かしい名前が出てくるな!



そしてゆとりちゃんが以前作った背脂ラーメンというのがこれ。
そばの出前を頼んでつゆだけもらって、そばつゆスープにした背脂ラーメンという
なんとも大胆なアイデアで作ったラーメンでした

どうしてそんな妙ちきりんなラーメンを作ったのかというと、
ゆとりちゃんも最初は普通に豚骨スープの背脂ラーメンを作ろうとしていたものの
豚骨スープの改良というポイントで手こずってしまったんですよね



背脂と組み合わせた豚骨スープをどう美味しくするのかっていう点で
さすがのゆとりちゃんも頭を悩ませてしまい、最終的にピッコーンと閃いたアイデアが
「豚骨スープなんかやめてそばつゆ使ったほうが美味しい」という方法だったという…

ともかくゆとりちゃんにしても藤本クンにしても、美味しい背脂ラーメンを作ろうとした結果
味の調整に手こずってしまったっていうのは共通するポイントだと思います



背脂ラーメンを作るにあたって、スープが強くなりすぎると逆効果になってしまう
芹沢サンも以前このように語っており、実際に藤本クンとゆとりちゃんがそこで手こずった結果
藤本クンは背脂の方を工夫することで乗り切り、
ゆとりちゃんはスープの方をまるごと変えることで乗り切った
わけですが
藤本クンやゆとりちゃんでさえ「味の調整が難しい」という壁にこれだけぶつかってきた中で
板倉とかいうボンクラがまともに作れるとはとても思えないっていうかね(えー

いやほんとに、いくら燕背脂ラーメンというお手本があるとはいえ、藤本クンもその状態で苦戦したわけだから
板倉なんかの腕じゃとても完成度の高いラーメンは作れないだろうなと…
そういう意味では、ゆとりちゃんの作ったラーメンなんかは
スープはそば屋に用意してもらって自分は麺や背脂を入れるだけっていう
めちゃくちゃ簡単に作れるものだったから、板倉にふさわしいのはそういうお手軽簡単なラーメンって気がするんですけどね



「それもアリかと思ったんだが…アッサリ系といえば東京醤油ラーメンというメジャーな決定版があるだけに、
 広がりにくいかもしれないという不安が残る。総合的には燕背脂ラーメンの方がいいだろう」

しかし芹沢サン的に、アッサリ系のスープを使うと東京醤油ラーメンの存在が大きすぎて埋もれてしまうかもしれないと判断し
ここはやはり燕背脂ラーメンの方をメインで行こうということに…マジかよ芹沢サン
板倉ごときがその方法でうまくいくんですか!?(えー

普通に作らせたらとてもうまく行かないように思いますが…
なんだろう、燕背脂ラーメンはもともと藤本クンが目をつけたラーメンであり、
そこにゆとりちゃんのようなお手軽な調理法が加われば、板倉でもなんとかなりそうな気がするので
藤本クンとゆとりちゃんの手法をかけ合わせるような感じで
何かこう燕背脂ラーメンの斬新な調理法を芹沢サンが考えてくれたりしないかなと思ってるんですが、果たしてそのへんは…

「燕背脂ラーメンは業務用スープでなんとかなるんですか?」

「ああ問題ない。レシピを書いてやるからスープメーカーに試作品を作ってもらうといい」

ゲー!?しかしそんな中、スープについては「メーカーが作った業務用スープでええやろ…」と言い出してしまう芹沢サン!
そ…そういえばもともとそんなこと言ってたわ!形式の強いラーメンは業務用スープでもそれなりに美味いものができるって!
つまり、藤本クンとゆとりちゃんの夢の共演的なラーメンは単なる俺の妄想で
実際は業務用スープ使ってそれなり程度のラーメンを目指すってことですか!?そんなー!
ま、まああれだ…ゆとりちゃんもスープはそば屋に作ってもらってたから、
今回もスープはメーカーに作ってもらうっていう風に、やってることはちょっと似てると考えて自分を慰めるしか…(えー

ブーブーブーブー

「お父さんからだ…はいもしもし」



ってそんな中、板倉から電話がかかってきたかと思うと、
「芹沢はそこにいるのかコラァ!」とすごい剣幕で怒鳴られることに…
どうやら芹沢サンと息子がちょくちょく会ってることが板倉にバレちゃったみたいですね…
こうなっては仕方ないと観念して電話を替わる芹沢サンでしたが…

「芹沢だが」

「芹沢テメェ!!なにを企んでやがる!和文に近づいて何をする気だ!?」

「なにも企んでないし、和文くんと知り合ったのは単なる偶然だ」

「嘘をつけ!!また俺を罠にハメようとしてるんだろう!!
 今度は大事な息子まで巻き込んで…!和文に何かしてみろ!殺してやるからな!絶対に殺す!」

「板倉…俺を疑うのは分かるが本当になにもない。今からそっちに行くから少し落ち着いてくれ」

そんなわけで電話を替わった芹沢サンですが、板倉は完全に頭に血がのぼっていて
「さては俺を罠にハメようとしてるんだろう!」とすっかり思い込んでいるようです
本当にめんどくせーなこいつ…(えー
罠にハメるどころか、むしろ助けてあげようとしてるっていうのに、なにを1人で変な妄想してキレまくってるのか…
ともかく電話では話にならないということで、芹沢サンはやむなく板倉の家へと向かうことに…

「本当に何も企んでないんだろうな!?」

「いまさら俺が何を企む?お前とのあれこれはとっくに終わっただろう」

「絶対に何も企んでないんだな!?」

「ないない!」

てなわけで板倉と顔を合わせて話すことになった芹沢サンですが、
板倉からは「本当に何も企んでないんだな!?絶対に何も企んでないんだな!?」と聞かれるばかりで
ひたすら不毛な尋問を繰り返すような状態になっちゃってますね
板倉お前、バカなんだから黙っててくれよ…(えー
芹沢サンを疑ってるものの、バカなせいでロクな質問できてないじゃねーかよ…

「わかったよ…」

「ほっ…お父さん、誤解も解けたところで店のテコ入れの話をしたいんだけど…」

「ああ、それはもういい…もうこの店は畳むことにした」

「ええーーっ!?」

ってゲェー!?やっと板倉が落ち着いて話し始めたかと思ったら
「もうこの店畳んでラーメン屋やめるわ…」などと言い出すことに!
い、板倉ー!!お前は一体なんなんだー!!ついさっきまで「俺を罠にハメるつもりか!?」とか言ってましたが
罠にハメるまでもなく自分で店を潰そうとしてるんじゃねーか!!(えー

意味がわからねーよ板倉…どういう思考回路してんだよマジで…
そもそも店を潰すってアイデアに関してもメチャクチャというか
今まで店を改善する方法を何もやってこなかったのに、いよいよ限界となったら何もしないまま店を潰すって
結局お前はなんもやってねーじゃねーかよ!!(えー
改善策を1個もやろうとしないままで店潰すのかよ!ほんとになんなんだお前は!ちょっとは何かやろうって気はないんかい!

つくづく板倉のボンクラっぷりには頭が痛くなるばかりですが…
ただ、そんなアホの板倉にもひとつだけマシな部分があるとすれば
息子への愛情だけは本物ってことですかね

たとえば今回、芹沢サンに対してキレまくっていたことについても
「和文に何をする気だ!?俺の大事な息子を巻き込んで!」ってことが理由だったし
それに以前、芹沢サンに土下座を迫られた時についても



愛する息子の顔を思い浮かべて、ぶん殴ることより土下座することを選んだっていうくらい
今も昔も息子を愛する気持ちだけは確かなものだと思うので、つまり板倉は
息子が本気で説得すればそれに応じてくれる男だと思うんですよ
「店を潰すなんて言わないでもう一度頑張ろうよ」と息子に本気で言われたら、必ずそれに応える男だと思うんですよね
というかそうじゃなかったら本当に何もいいとこない奴になっちゃうんで(えー
次回は息子の説得と板倉の再起っていう展開に期待したいですね…

・大志さんのラーメン再游記レビューで興味を持って、最近発見伝から読み始めましたがとても面白いですね。
 電子書籍はどうにも性に合わなくて未だ紙の本派なので現物が見つからず全部揃えられていないのですが、
 ラーメンという1題材だけで何十巻もの作品が出来る辺りにラーメンの多様性や変化の速さが感じられますね。
 ラーメン以外にも1巻の「会社なんて自分の幸せのための道具につかうくらいでちょうどいい」を始めに、芹沢さんの経営哲学等、
 社会人やってて共感出来る台詞も多くて楽んで読んでます。 by よもぎ

・ゆとりちゃんのイメージ映像が酷すぎる…芹澤さんはゆとりちゃんの能力には全幅の信頼があるけど人格的な評価は未だにこんなんなんだ…。
 やはり店を畳む決意をした板倉に、次回どんな言葉をかけるのか。まあ芹澤さんとしては、無理に続けるならこれしかないと案を出してきましたが、
 止めるとなったら特に叱咤も激励もしない方向ですかねぇ。
 やる気があるのは息子のほうなので、物語としてはそっちにハッパかけていくことで感化されるのかな? by とーます

そしてよもぎさん&とーますさんの2人からコメントが届いてますが、
まずよもぎさんは最近になってラーメン発見伝からこの作品のチェックを始めたようですね
ふむ、ちょうどこのところ、再遊記の最新話を追ってても発見伝のネタがちょくちょく出てきてるから
発見伝を読みながら再遊記も読んでいくっていうのはアリなんじゃないでしょうか

まあ「電子書籍じゃなく紙で集めたい」ってことだから、それはちょっと大変かもしれませんが…
俺も電子書籍がメジャーになる前にラーメン発見伝を買い集めたことがありましたが、
発見伝は発売したのがけっこう前だったから、普通の本屋に行ってもまず置いてなくて
ひたすらブックオフを巡る日々でしたね…
とにかくあちこちのブックオフを巡って発見伝を探し回ってましたよ。それでも集めるのには苦労したなー



それととーますさんからはゆとりちゃんのイメージ映像がヤバかったとのことですが、芹沢サンの言ってることとしても
「傲岸不遜で唯我独尊、平気で嘘をついて人を陥れる邪悪な女」
とか言いたい放題言われてますね。さすがにそこまで邪悪じゃねーだろ!?

いやはや最近のゆとりちゃんは色んな意味で突き抜けてるキャラになったというか
主人公だった時よりも魔王じみたやりたい放題な女っていうイメージになってきましたね
そういう意味じゃ主人公を降りてからの方がむしろ存在感が増したっていうか
今回も直接登場してないのに何度も話に絡んでるしな…すげーキャラですよゆとりちゃんは。それでは次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第41話



さてらーめん再遊記41話の感想ですが、冒頭では板倉が昔話を語ってる場面から始まってますね
確か前回ラストは「この店を畳むことにした」って板倉が言い出したところで続いてましたから、
この昔話は店を畳む理由につながっていくということでしょうか?
しかし「おいおい昔話かよダルいな…」と聞き始めた瞬間にもう嫌がっている芹沢サン。
まだ語り始めなのにもうウンザリしてるじゃないですか!そう言わずにちょっと聞いてやってくださいよ!

「いつまでもフリーターでダラダラしてる間に親父が業を煮やし、
 俺は中華料理屋の住み込み修行に無理やりブチ込まれてしまった…
 パワハラなんて言葉のなかった時代の修行だ、厳しいなんてもんじゃなかった…
 それでも3年4年と頑張って腕が上がってくると、少しは仕事も面白くなってくる。
 俺は自分の店を持ちたいと思うようになった…30手前になる頃には自信もつき、独立起業を決意…
 最初は中華料理屋をやるつもりだったが、知り合いからラーメンの方が儲かると聞いてラーメン屋をやることにした。
 メニューはその頃流行っていた背脂チャッチャ系ラーメン。
 修行先で作っていたラーメンに背脂をかけただけの安易な代物だったが、馬鹿みたいに繁盛した。
 勢いに乗って支店もどんどん増え、俺はラーメン新時代の旗手などと持ち上げられた…
 あの頃はまさに我が世の春だったなぁ…」

うん、まあなんていうか話なげーなこいつ…(えー
ちょっと聞いたらすぐに店を畳む話に入るかと思いきや、長々と続いててそんな気配がねーよ!
「ダルい昔話」と早々に察知した芹沢サンの判断は正しかったということか…(えー
話の内容にしても、ダラダラ過ごしてたら親父に中華料理屋に入れられたとか、ラーメンの儲け話を知り合いから聞いてラーメン屋を始めたとか
自分がやりたいものを目指してきたんじゃなくて、他人に流されてコロコロやること変えてるのが印象よくないっていうか…

「ともかく俺は成功した…だが常にモヤモヤした思いも抱えていた…
 というのも、あれだけ苦労して身につけた中華の腕はラーメン屋でほとんど活かせておらず…
 出してるものはブームに便乗しただけのパクリラーメン。自分はカラッポの偽物なんじゃないかと思えてな…
 実際に化けの皮は剥がれた。ブームが終わったら支店はすべて潰れ、本店を維持するだけで精一杯…
 気の利いた奴なら別のやり方で巻き返したりするんだろうが、それも出来ず…
 今まで通り背脂チャッチャ系ラーメンにしがみつくことしか出来なかった。
 俺は三流の偽物の負け犬だっ!」

ところが話はここから思わぬ方向へ。「流行や他人に流されてきただけで、自分に中身がない」ということは板倉自身が感じ取っており、
さらに店の経営がどんどん傾いていったことで、自分は三流の負け犬だと痛感するようになったという…
まさか板倉が自分をそんな風に思っていたとは…この話を聞いた芹沢サンの反応は…

「異議なし!!」

って芹沢サンなんなんすかその反応は!
おいちょっとー!「俺は三流の負け犬だ」なんていう板倉の話を聞いて
ニヤつきながら「異議なし!!」はひでーよ芹沢サン!
まったく芹沢サンはほんと常人には予想外の反応をぶっこんでくるよなー

「つまり俺は…芹沢とはまるで正反対ってことだな」

「は?」

「お前は独学なのにオリジナルな麺料理を次々に編み出し、事業もどんどん拡大し…
 いまいましいが…お前こそ一流の本物の勝者だよ」

「お、おいどうしたんだ板倉?」

「俺は昔からお前の評判は聞いていて、俺とは違う本物の作り手らしいということにコンプレックスを持っていた。
 だからこそ不愉快な存在だったんだ。その思いが高じて、あの討論番組の時にトチ狂ってくだらない嫌がらせをしてしまった…」

そしてさらに話は意外な方向へ。板倉が今まで通りのラーメンしか作れず店をどんどん潰してしまった三流の敗者なのに対して、
芹沢サンは新たなラーメンを次々に作り上げて店をどんどん拡大していった一流の勝者だと…そんなにまで差があると思ってたのか
その大きなコンプレックスによって板倉は芹沢サンを敵視するようになり、2人が対立するきっかけを作ってしまったと…

「正直、みっともないことをしたと悔やんだよ。もういい加減、何もかも水に流したいんだがどうだろう」

「それは望むところだ、いつまでも昔のことを引きずっていても不毛だからな」

「そうか…ずっと引っかかってたことだったんでよかったよ」



そしてここで、自らの行いを悔やんだ板倉と芹沢サンが和解することに!
それにしてもなんて爽やかな笑顔だ板倉!
板倉のこんな顔は初めて見たぜ…よっぽどスッキリしたんでしょうね、こういうのを憑き物が落ちたっていうんだろうな
ともかくこれで、芹沢サンと板倉が抱えていたわだかまりは解消したわけですが…

「これでもうなんの心残りもなく店を畳めるな」

ってええー!?結局店は畳んじゃうんですかー!?
そ、そんな!これでやっと芹沢サンと板倉が協力して店を立て直すのかと思ったら!
むしろ心残りがなくなって店を畳もうとするだなんて!息子のためにも頑張ってくださいよ!息子のためにも!

「和文は俺なんかには過ぎた息子だ、だからこそ親としての責任を果たしたい。
 今のまま赤字続きの店にこだわってたら、学費も払えなくなりそうだからな」

がしかし、「息子のためにも赤字続きの店は畳む」と言い出してしまった板倉。
マ、マジか…俺はてっきり息子のためにもこの店を立て直すって言うのかと思ってたわ…
ことごとく俺の予想の逆を行ってるな板倉…まさか息子の存在がそっちの方向に作用するとは思わなかったわ

「あら、もうこんな時間!芹沢さんも和文も晩ご飯まだじゃない?」

「せっかくだし何か食っていけよ芹沢!」

「あ、いや…(あの低レベルな背脂ラーメンなんか食うのはな…)
 じゃあチャーハンで(チャーハンならどんな店でも無難だからな)」

ってそんな中、夜も更けてきたので晩ご飯を板倉の店でごちそうになることになった芹沢サン。
ただ、板倉のマズイ背脂ラーメンは食いたくないとのことで、無難にチャーハンを頼むことに…
出ましたね芹沢サンのチャーハン理論。とりあえずチャーハンを頼んでおけば安心だと以前の話でも言ってましたしね
それと板倉は中華の修行を積んだだけに、チャーハンは作り慣れてるはず…ここは板倉のお手並み拝見と言ったところか



って、そんな板倉のチャーハンが予想以上にうまいと芹沢サンも驚愕することに!
さらに奥さんや息子の話を聞いても、板倉のチャーハンは非常に評判がいいと…
おいおいマジかよ、今からでもチャーハン屋に改装すればやり直せるんじゃねーか!?
板倉の天職はチャーハン屋だったんじゃないですか!?やっぱり店を潰すよりやり直す方向で…

「チャーハン屋でもやってたら店を畳まずに済んだかもな」

「うるせーな、また喧嘩したいのか?」

がしかし、そんなチャーハン屋構想は軽い冗談で2人に流されてしまうのでした。ぐあああああ!
なんてこった…結局のところ店を潰すという板倉の考えはもう揺るがないってことか…
これだけのチャーハンを作れる腕については、どうやら自分の店じゃなくて
他人の店で雇われることで活かそうと思ってるみたいです。板倉の話はその結末で終わりなのか…?

「いやー、まさか板倉があんなことを言ってくるとはな。
 この前の宇崎さんといい、みんな俺の才能に嫉妬してたわけか」

「おいおいおい!芹沢のダンナじゃねーかよ!久しぶりだなっ!」



って、芹沢サンが板倉の店を出て間もなく、なんとそこに武田のオッサンが現れることに!
武田のオッサンといえば、確か板倉とも過去の因縁がありましたが…
このタイミングで現れたってことは、板倉がおとなしく退場する前にオッサンがひと波乱起こすってことか!?

「芹沢のダンナ!せっかく会えたんだしアンタを応援してやるぜ!」

「んぁ!?」

「フレー!!フレー!!せ・り・ざ・わ!!三三七拍子〜!!
 チャッチャッチャッ!!チャッチャッチャッ!!せ・り・ざ・わ!!チャッチャッチャッ!!」



ってただ応援しに出てきただけかよ!!
なんだコレーーー!!いきなり芹沢サンを応援するとか言い出してチャッチャチャッチャと騒ぎ始めた武田のオッサン!
なんなんだアンタは一体!まさかこれって背脂チャッチャ系のオチをつけるために出てきたのか!?
てっきり板倉絡みで何かやるのかと思ったら…というか板倉の話はやっぱりあれで終了なのか!?

・長々と背脂チャッチャ系ラーメンの話をして、店の再建案らしいものも出来たというのに、店を畳む方向で決ってしまったわけですが、これで本当に終わりなんですかね・・・
 しかし、中華の腕を生かすこともなく、質の低いラーメンを作り続けることに悶々としたものを持ってたとか言ってますが、
 それならサイドメニューに中華のメニューを少しずつ入れていき、最終的には中華料理屋寄りのラーメン屋といったものを目指せばよかったのでは?としか思えません。
 せっかくチャーハンが美味いという取り柄も見つかったのに、なんだか残念ですね。

・今週の再遊記、意外な方向に転んで面白かったですね。あれだけ板倉さんズタボロに言われ続けていたのに
 芹沢さんに褒められているのを見ると妙に可笑しかったです
 天才って言われてちょっと機嫌良くなってる芹沢さんも珍しい気がします by くろのす

・同作内で閑古鳥を撃退する二大メニューとして紹介され、そしてそのうちチャーハンについては芹沢さんを唸らせるレベルのものを作れるのに、
 客が入らなくて店を閉めることになった板倉さんの背油ラーメンどんだけ低レベルなんだよ…。
 でも板倉さん家族はすごい仲がいいのが印象的でしたね。奥さんもすげえ理解あるし…。
 本物の一流のラーメン職人と褒められはしても、物語前には離婚し、子供もなく、現在独りぼっちの芹沢さんと本当に対照的です。
 まぁ芹沢さんからしたら家族なんて重荷で、現状の一人気ままにホテル暮らしで朝風呂いったり、ビールをピッチャーで一気に飲み干したりするのが楽しくてしょうがないんでしょうけども。
 私も独身ですから、その楽しさ・気楽さは理解できるのですが、時折友人と飲みに行ったりしないと孤独に耐えられなくなりそうなんですよね。
 苦難に遭遇したときに仲違いせず、家族全員でそれに立ち向かえる家庭を作った板倉さんのほうが、充実した人生であり幸せな男ではないかなと思います。
 和文くんも多方面で有能そうな子だし。最後はまさかの武田のオヤジ登場で、罰ゲームみたいな路上応援を受けるという、恥ずかしさで死にたくなりそうなオチ。
 本当に出てくるとロクなことにならねえなこのオヤジ…。それとスペリオールは山口貴由先生の新連載が掲載されてましたね、劇光仮面。
 完全な現代劇は珍しいというか、もしかして初連載…?特撮美術に関する漫画でしたが、先生の若いころの体験や思いが燃料になった感じの漫画なんでしょうかね。
 どう話を転がしていくのか注目したいです。強化外骨格・零もファンサービスで着ぐるみが出たりするのかしら。 by とーます

そんな今回のコメントについては3つほど届いてましたが、俺としては1つめのコメントに書いてある
「これで本当に終わりなんですかね…」って一言に共感してしまいました
いやマジでこれで終わりなんですか!?板倉編については今回で終わり!?
それがとにかく聞きたくてしょうがないというか…次回は新章が始まるのか、それとも板倉編の話がまだ続くのか…?

くろのすさんは「意外な展開で面白かった」、とーますさんは「板倉も幸せな男なんじゃないか」と、わりと満足げなコメントを書いてますが
俺としては「これで終わりなのか!?」と気になってそれどころじゃなかったというか…(えー
うーん、ともかく次の展開がどうなるかですよね。板倉とのわだかまりも今回で解消したし、店も畳む方向で決まったし
板倉編でのやり残しはもうほとんど残ってないですが、次の話ではいったい何か語られるのか?次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第42話



それではラーメン再遊記42話の感想ですが、冒頭の場面では
前回武田のオッサンと出くわしたことについてブチ切れている芹沢サンのシーンで始まってますね
とりあえず俺がこのシーンを見て思ったのは、「話の続きがあってよかった…」ってことですかね(えー

いやマジで、なにしろ前回の話が武田のオッサンがチャッチャチャッチャと騒いで終わりっていう内容だったから
「まさかこれで背脂チャッチャ編も終わりなんじゃ…」っていう風に
前回で区切りをつけて今回見たら新章が始まってるんじゃないかっていう不安がありましたが
とりあえず今回も続いてるようでよかったです。前回の内容は「板倉が店をあきらめる」って内容だったこともあって
俺的にちょっとモヤッとしてたんで…

《チャッチャッチャッ!!チャッチャッチャッ!!》

(ふざけるな!!なにがチャッチャッチャッだ!!…ん…?)

そんな中、武田のオッサンへの怒りがおさまらず、「なにがチャッチャッチャッだ!!」とキレまくっていた芹沢サンですが…
しかし次の瞬間、そのチャぅチャッチャッというブレーズから思わぬ秘策が浮かんでくることになります
その秘策を使えば、板倉が店をあきらめる必要もなくなり、すぐに店を繁盛させることも可能になると…
それほど効果てきめんの秘策とは一体なんなのか、チャッチャッという言葉から連想した店の姿とは…



背脂チャッチャ系チャーハン店ですよ!!
ま、まさかの…まさかの背脂チャッチャ系チャーハン店だと!?
これはまた意外な…前回の時点で俺としては、「板倉はチャーハン店やればいいんじゃなかろうか」とは言ってましたが
俺の頭の中にあったのは普通のチャーハン店だったので、背脂チャッチャ系チャーハンというひねりを加えてきたのは予想外でしたね

「うまい…!!なんとも食欲をそそる味だな!
 真っ黒なチャーハンは香ばしいニンニク醤油味、醤油辛さと背脂のまろやかさが絶妙に調和し、
 インパクト抜群の甘辛こってり味に仕上がっている!」

そんな背脂とチャーハンの組み合わせについては非常に評判がいいようで、板倉の店はすぐさま多くの客でにぎわうことに。
ふむ…なんていうか、背脂とチャーハンっていう身近なもの同士を組み合わせた意外な料理ってところが面白いですね
背脂とチャーハン自体はそのへんのラーメン屋に行けば食べられるものだけど、その2つを組み合わせて食べたことはないだけに
一体どんな味がするのか正直ちょっと食べてみたい気持ちはあります

それに、背脂とチャーハンっていうと、どっちとも今まで板倉が作り続けてきたものだから
板倉にとってはそれを組み合わせるのはすごく簡単で、新メニューとして出すのにも手間がいらないですからね
そういう意味でもこの背脂チャーハンっていうのは効果的ってことか…

・背脂チャッチャと、武田のオッサンのチャッチャッチャとをかけたしょうもない駄洒落オチにはならず、
 なんとも鮮やかな店の復活案を見せてくれて一安心。
 しかし背脂をふりかけたチャーハンって美味しいんでしょうか?

・武田のオヤジの応援から背脂炒飯考案…はさすがに雑すぎない!?と思いましたが、
 まぁ板倉さんとの過去の諍いは完全に水に流せて、息子にも借りを返せた格好になったので良かったのかな…?
 でも背脂全部食べなくていい背脂ラーメンと比べて、全部食べることが前提の炒飯はなかなかおっさんには辛いメニューで、
 自分は酒のシメに一口だけ食べたい程度かな、と思いました。大志さんはまだまだイケます? by とーます

そんな背脂チャーハンについて2件のコメントが来てますが、
「背脂チャーハンって美味しいんでしょうか?」 「全部食べるとおっさんには辛いメニューなんでは?」
と、2件とも背脂チャーハンが本当に美味いのかと少し懐疑的な感じですね

その一方で俺ならどうかズバリお答えしましょう。もしも俺が板倉の店に行ってメニューを見たとしたら
この中で俺が注文するメニューと言えば

普通のチャーハンです!!(えー
いやマジで、一番左に書いてある普通のチャーハンを選ぶと思います。背脂チャーハンから行くってことはまずないかと。
というのもですよ、俺の性格としては無難で安心できるメニューを選びたがるっていうところがあるので
背脂チャーハンとかいう見慣れないものより、まずは普通のチャーハンを選んで安心したいっていう
そんな心理が働くと思うんですよね。そういう意味じゃ、普通のチャーハンが置いてあるっていうのは俺にとってすごくありがたいです

で、ここからが重要で、普通のチャーハンを食べた結果、それがちゃんと美味しかったなら
「ここのチャーハンうめえな…じゃあ今度来た時は背脂チャーハンの方も頼んでみっか」
って気持ちになるというかね。つまり普通のチャーハンを食べた結果
それがちゃんと美味しくて「この店なら安心だ」と思えるなら背脂チャーハンも頼む
っていうのが俺の考え方ですね。あくまでも最優先事項は安心して頼めるかどうか。
それを確認するためにまずは普通のチャーハンを食べてみて、「この店なら大丈夫」って気持ちになるかどうかで決めると思います

そういう意味じゃ、珍しいメニューをウリにしてる店でもやっぱり普通のメニューは置いといてほしいですよね…
俺の場合、まず普通のメニューから入って、その店の味を確認してから決めたいから
普通のメニューがまったくなくて珍しいメニューだけだと、いきなりそんなもの頼む気にならないというか…

あとはとーますさんのコメントで、「背脂を全部食べるのはおっさんには辛そう」って話がありましたが
それ聞いて俺が思ったのは、背脂を全部食べるのが辛いんだったら
残しちゃったらいいんじゃないっすか?(えー

なるべく完食したいって気持ちはわかるけど、背脂ちょっと残すぐらいのことはやってもいいんじゃないっすか?
たとえばですよ、チャーハンといえばありがちなのが、グリーンピースが嫌いって人がチャーハン食った時に
グリーンピースだけは食べられずに皿に残して帰るみたいなことあるじゃないですか。
それ。グリーンピースみたいに背脂だけ残して帰る。(えー

あとはまあ、背脂を残すのが嫌だったら、最初から背脂の乗ってない普通のチャーハンを頼むとかね。
そういう意味でも普通のチャーハンっていうのは重要なポジションだと思います。
迷ったら普通のチャーハンを頼め!(えー  次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第43話

 

さてそれではらーめん再遊記43話の感想ですが、前回の話で板倉編が完結したので
今回から新章突入ということになりますね
そんな新章の冒頭シーンで、中華屋ほりでいというチェーン店に入っていった芹沢サン。
どうやらなんの変哲もない中華系のチェーン店みたいですが、そこで芹沢サンはタンメンを注文したようで…

ズルズル

(このタンメン…スープは薄っぺらい豚骨と鶏ガラベースの、なんとも貧弱で奥行きのない味…
 野菜は単に茹でただけの野菜…麺は特徴のない中太タイプ…すべてになんてことのない凡庸なタンメンだ…
 だが…俺にはこれが美味い!!チョー美味い!!
 一体どういうことなのか自分でもワケが分からない!なぜ俺はこんな代物に何十年も前から魅了されている!?)

ってなんや一体!?その店のタンメンを食べながら「すべてにおいて凡庸」とダメ出しをしながらも
「それなのにチョー美味い」と一心不乱に食いまくっていた芹沢サン!
なんというか最近の芹沢サンはこういう割と庶民派な一面が強調されることが多いですね



まあでもそういう気持ちは結構わかりますよ。俺も最近、日高屋の安いラーメンを食べたんですが
ああいうチェーン店のラーメンってあっさりしてて食べやすいっていうかね
なんかこう食べてて安心する部分があるっていうか、ラーメンって本格的なこだわりの店になるほど
味や個性が尖っていくようなイメージがあって、チェーン店のあっさりしたラーメンはそういう尖った部分がないから食べやすいっていう
そんな印象が俺の中にありますね。あと俺は小さい頃からスガキヤラーメン食って育ったから、チェーン店に昔から親しみを感じるって部分もあるなー

「なんだよこのタンメン、ショボいなあ」

「(ピク…)」

「スープはろくに旨味がないし、麺も無個性でつまんない。
 おすすめの辛味噌を入れても大して美味くならないし」

「たまにはチェーン店も面白いかと思ったけど、しょせんチェーンはチェーン。
 腹が膨れたらそれでいいっていう人達の来るところだね」

ってそんな中、芹沢サンがこよなく愛しているタンメンを「ショボいしつまんないし大して美味くない」
ボロクソに言っている客と遭遇することに!まったく見ず知らずの若い客のようですが、
その客の言葉を聞いた芹沢サンは内心めちゃめちゃキレ始めてしまうことに…



「まったく、この前行った東京ガストロノメンのラーメンとは大違いだよ」

「比べるのも失礼だって、あの店のラーメンはB級グルメの枠を超えたハイレベルな創作麺料理なんだから」

(ふん、ラオタかこいつら…!東京ガストロノメンがどうした!?店主の米倉は俺に負けてるんだぞ!)

そんな客たちの話を聞いていると、意外な言葉が飛び出してきましたね。
「東京ガストロノメンのラーメンはサイコーだよ」って、この漫画の最初期に出てきた米倉の店のことですよね



米倉って芹沢サンとの勝負を終えて以来登場してないけど、どうやら今でも一流のラーメン屋として活躍してるみたいですね
まあ芹沢サンは「俺に負けた奴がどうした」ってめっちゃキレてるけど…(えー

「でも俺のベストはやっぱり、らあめん清流房の淡口らあめんかな」

(んあっ!?)

「ああ、鮎の煮干しラーメンな!あれは凄いよね!」

「あの研ぎ澄まされたストイックな味わいはほとんど芸術的だよ」

(ぬう…お客様だったとは…)

って、そんないけ好かない客たちの口から思わぬ言葉が!
米倉のラーメンよりもさらにベストなのが芹沢サンの店の淡口らあめんだと…
それを言われてしまっては、今までキレていた芹沢サンも何も言えなくなってしまいます

これは確かに芹沢サンとしてはそうなっちゃうでしょうね、なにしろこの客たちが言ってるのって、
単に芹沢サンのラーメンが好きっていうんじゃなくて、淡口らあめんが好きって言ってるんですよ



淡口らあめんと言えば、これまでに芹沢サンが自分にとって理想のラーメンとしながらも
それを理解してくれる客がおらず、ほんの一握りの人にしか理解してもらえなかった悲劇のラーメンなわけですが
それを美味しいと評価してくれてるのがさっきの客だから、
芹沢サンにとってはメチャメチャ貴重な一握りの理解者であり、それを無下にはできないっていうね
まあ、この店のタンメンについてはまったく理解してくれなかったみたいですが…(えー

「この間、東京ガストロノメンって店に行ったんだけどさあ、期待ハズレもいいとこだったよ。
 日本そばの出来損ないみたいな上品ぶったラーメンで…」

「最近そういう気取ったラーメン屋が多いよなあ。
 こだわりの食材とか偉そうな能書き並べてるけど、あんなの高い値段つけるための口実だろ」

そして次の場面、さっきのラーメン屋を出て電車に乗った芹沢サンですが、
今度はそこでさっきの奴らと逆のことを言ってる連中と出くわしてしまいます
さっきの奴らは「東京ガストロノメンのラーメンってハイレベルで美味かったわー」と言ってましたが
今度の奴らは「東京ガストロノメンのラーメンって期待ハズレで美味くなかったわー」と言ってるという…

「チャーシューメンが1500円もするんだよなあ。
 そんな店でも、ムシュロンの星取ったおかげでバカな連中が大行列してるんだよ」

「バカほどそういうブランドには弱いからな〜」

「ラーメンなんか昔ながらの中華そばみたいなのでいいんだよ。
 500円ぐらいで食えるあっさり醤油ラーメンが最高!」

(出たな中華そば原理主義者!貧弱な食体験で慣れ親しんだ味しか理解できない外食愚民ども!
 俺や米倉のようなラーメン屋が、どれだけ苦労してラーメンを創作麺料理の域にまで高めたと思ってる!?
 お前らは一生安物を食い続け、無知と怠惰の楽園の中で死ぬがいい!)

さらにそいつらの話を聞いてみれば、「昔ながらの中華そばが最高!」と言い始め、芹沢サンを激しく怒らせてしまうことに!
ああこれは…「昔ながらの中華そば」って芹沢サンにとって一番でかい地雷ワードだから、キレてしまうのも仕方ないんですが
それにしても「俺や米倉がどれだけ苦労したと思ってる!」って
さっきは米倉を持ち上げる奴らにキレてたかと思ったら
今度は米倉をディスる奴らにキレてるじゃないっすか!
どっちにしてもキレてるわこの人!それにしても「無知と怠惰の楽園の中で死ぬがいい!」ってとんでもない言い方に笑ってしまった



「ああ〜、ラーメンの話なんかしてたら、中華屋ほりでいのタンメンが食いたくなってきたよ」

(んあっ!?)

「あれ美味いよな〜!辛味噌をたっぷり入れるともう最高!」

「おっ、あんたもほりでい派だね〜!」

(ぬう…ご同輩だったとは…)

ってそんな中、次にそいつらが言い出したことは、さっき芹沢サンがうまいうまいと食っていた
中華屋ほりでいのタンメンめっちゃうまいという話でした
そういう意味では芹沢サンと意見が一致してしまい、キレまくっていた芹沢サンもみるみるおとなしくなることに…

それにしてもこの一般人たち、さっきの店にいた奴らとは
何から何まで価値観が真逆なんですね
かたや「東京ガストロノメンのラーメンは最高、中華屋ほりでいのラーメンはゴミ」
かたや「東京ガストロノメンのラーメンはゴミ、中華屋ほりでいのラーメンは最高」と言っているという…

こういうの見てると、芹沢サンの目指している
「万人の形式」ってメチャメチャ難しい気がしますね…
これだけ価値観の真逆な奴らがいる中で、万人に受け入れられるラーメンって
一体どんなものを作ればいいんだろうって、なんだか頭を抱えてしまいそうですよ



そんな中、とある居酒屋へと向かった芹沢サンはそこで有栖サンや板倉の息子と合流して一緒に飲み始めることに!
マジかよ板倉の息子まさかのレギュラー化ですか!?前回で出番は終わりかなと思ってただけに驚いたな
そして板倉の息子といえばYouTubeで動画投稿をやっているキャラなので、自然と話題はそっちの方向になっていくわけですが…

「ご両親のお店をグルタちゃんねるで取り上げたりはするの?」

「いえ、YouTubeを始める時に両親の店には一切触れないって決めたんです。
 人様のお店のことをとやかく語るからには、中立でないといけないと思いまして…
 だから両親の店の宣伝みたいなこともしていませんし、
 他のラーメン店からギャラを払うので紹介してくれって依頼もお断りしています」

「えらいっ!若いのにしっかりしてるねーグルタくんは!
 そういうお店からの依頼にホイホイ乗っちゃって、退屈な提灯記事しか書けなくなってしまった
 ライターやブロガーは昔から沢山いるよ」

ふむ、どうやら板倉の息子は、動画投稿をする際に特定の店に肩入れするようなことはしたくないと思っているようで
両親の店だったりギャラを払うと言ってくる店のこともスルーしているようですね
というかそんな風にギャラが発生するような案件が舞い込んでくるようなユーチューバーだったの!?
思ってたよりすごいユーチューバーだなおい!?てっきり個人の趣味でひっそりやってるのかと思ったら、実は結構な視聴者を抱えてる注目のユーチューバーなんだろうか

そして芹沢サンとしても、中立であろうとする板倉の息子の考えには賛成しているようで、
「金や情で懐柔しようとしてくる相手にはくれぐれも注意しろ」とアドバイスを送りますが…

「あれ、それって芹沢さんが昔自分でやってことじゃないですか?」

「んあっ!?」

「人気のラーメンサイトを主宰していた岡田くんに、
 試作ラーメンを優先的に食べさせたりして懐柔し、意のままに操ってましたよね?」



って、「懐柔してくるような相手には注意しろ」と言ってる中で
芹沢サン自身が過去にめっちゃ懐柔してたという話をバラされてしまうことに!
あったなそんな話!でっかい個人サイトを運営してる管理人をとことん懐柔して
芹沢サンに好意的な記事ばかり書かせるっていう、そんな感じの話ですよ

それにしても「キリ番踏み逃げ厳禁!」とかすげー懐かしいなこういうの
昔の個人サイトは1万アクセスだとか10万アクセスだとかキリのいい番号にこだわる文化があって
キリ番踏んだら大々的に祝ったりとかしてたっけなー

当時はまだツイッターやYouTubeやブログも出てくる前のような時代ですよ
一般人が趣味で作った個人サイト全盛の時代って感じで、
それを見ながら「俺も個人サイトやってみよう」って俺自身も始めるようになったわけで。いやー懐かしいな

あとどうでもいいけど芹沢サン、今回やたらと「んあっ!?」って言葉を多用してますよね
俺的にその言葉を聞くと、「それでも歩は寄せてくる」の八乙女うるしを思い出すんですけど
何か関係でもあるんですかね…?(えー



そういえば、それでも歩は寄せてくるってもうじきアニメが放送するって話を聞いたことがあるような…
あとサンデーで連載中なので小学館の漫画なんですよ。そしてらーめん再遊記はスペリオールで連載中で、こっちも小学館の漫画…
ま、まさか…同じ小学館の漫画同士、もうすぐアニメになるし宣伝してやろうとかそういう意図ですか!?(えー
ちょっとちょっと!ついさっき特定の相手に肩入れしたらアカンて言ってたのに
小学館に肩入れして宣伝しちゃっていいんですか!?(えー
いやまあ、「んあっ!?」の一言だけで何言ってんだってレベルの話なんですけどね

(な、なんて日だ…またも自分に帰ってくるとは…)

「おや?芹沢くんに有栖くんじゃないか、久しぶりだねえ」



え、誰!?なんかいきなり芹沢サン達に「久しぶりだね〜」と言いながら
話しかけてきた謎の2人組が!?どうやら芹沢サンや有栖サンとは顔見知りみたいですが
今までのシリーズには出てきてないキャラのような気がします。
むう、今度はこの人達を中心に新章のストーリーが展開していくってことでしょうか?それでは次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第44話

さてそれではらーめん再遊記44話目の感想ですが、前回の話では芹沢サン達の前に
読者の知らない爺さんとおっさんの2人組が現れたってところで続いてたんでしたっけね
そんな2人が誰なのか今回の話で説明されてますが…どうやら爺さんの方は
昭和の頃から現役でラーメン屋を大繁盛させている大物じいさんとのことで
ラーメン界の生きる伝説とまで言われているようです。そんな超大物がいきなり出てくるとは…

そして一緒にいる坊主頭のオッサンの方は、このじいさんの下で長年修行した弟子のようで
最近になって支店を任されるようになった立場のようです。
ふむ、じいさんの師匠と坊主頭の弟子ってことは、まあ要するに
亀仙人とクリリンみたいなもんか…(えー

「芹沢さん、有栖さんに加えて長友さん!こんなラーメン界のカリスマ達が一堂に会する場に立ち会えるなんて!」

「グルタくんは塩匠堂で食べたことあるの?」

「もちろん!丸鶏と魚介系の様々な旨味を緻密に組み合わせた豊潤かつ
 格調高い塩ラーメンで、食べるたびにカンドーしてますよ!!」



そんな中、この爺さんのラーメン屋に実際行ったことがあるのか聞かれたことで
「もちろん行ったしメチャメチャ美味いラーメンでしたよ!!」と語りまくる板倉の息子。
それを聞いてじいさんは「わかってるねー!」と喜んでますが、しかし芹沢サンと有栖サンは不穏な微笑みを浮かべてますね
え、いやちょっとなんなんですかその顔は!?まるで「いやグルタの奴わかってねーよ」と言わんばかりじゃないですか!?
まさかとは思うんですが、このじいさんの作るラーメンって実はあんまり美味しくないのか…?
たとえばこう、美味しくないラーメンなんだけど「伝説のラーメン屋が作ったものなんだから美味しいに決まってる」とみんな思い込んでるとか…

「どうした赤田、さっきから元気がないな」

「あ、すいません…」

「まあ店のことを思うとはしゃぐ気にもなれないだろうが…」

そんな中、坊主頭の弟子の方は、妙にしょんぼりした様子で何か落ち込んでいるようでした
どうしたのかと話を聞いてみると、師匠に最近任された支店がまるで繁盛せずに困っていると…
ふむ、この弟子の腕に関しては、師匠のラーメン作りを完璧にマスターしているってぐらいの腕利きだそうですが、
しかしそれだけしっかり師匠のラーメンを作れるはずなのに、支店ではどうも味の評判が良くなくて客が寄り付かないという…

いやちょっとこれは…やはりというかなんというか
そもそも師匠のラーメンが全然おいしくないってやつじゃないですか!?
だからそれを完璧にマスターした弟子が作っても、おいしくないラーメンが出来上がるってことじゃないですか!?
多分これを師匠が作った場合は、「さすが伝説のラーメン屋だ!最高の味だぜ!」と絶賛されて
でも同じものを弟子が作った場合は、「なんだよこれ全然うまくねーな」って本当の味に客が気づいてしまうとか…

「ウチみたいに繊細で複雑な味わいの塩ラーメンは、マニュアル通りに作ればいいというもんじゃない。
 その日の食材の品質、気候、気温、湿度…さらには自らの心身の状態までも踏まえ、
 細部を徹底的に微調整して仕上げる必要がある。修行時代の赤田はそれが出来ていたが…
 しかし店主となった今、味を突き詰めていく力が弱くなったように感じる」

そんな中、なんかもっともらしいことを言いながら弟子のラーメン作りの力が落ちていると指摘する師匠ですが、
この話を聞いた芹沢サンや有栖サンがどんな反応をしているかというと…



う、うわあああ!!「なーにボケたこと言ってんだこのジジイ」と言わんばかりにめっちゃしらけた顔しとる!!
やばいこれ!やばい展開や!「もともとアンタのラーメンがまずいって気づいてねーのかよ」ってことなの!?
今の師匠が言ってた言葉は全部的外れなこと言ってるってことですか!?だとしたらやばいな…俺のこの予想も当たっているのかどうかメチャメチャ気になるぜ

「返す言葉もありません…ネットでの評判も良くないですし、
 知らず知らずのうちに味作りがおろそかになっているんだと思います…」

「まあ焦ることはない、店主業務に慣れて万全のラーメンを作れるようになったら客入りも上向いてくるはずだ」

「本当にそうなるんでしょうか…」

「ああ大丈夫だ!いいものは絶対に認められる!」

あーそしてやばい一言キター!!言っちまったよこのじいさん芹沢サンにとっての大禁句を!
「いいものは絶対に認められる」ってそれ芹沢サンに一番聞かせちゃいけないやつだから!



「いいものなら売れるなどというナイーヴな考え方は捨てろ!!」
絶対この言葉を思い浮かべながら芹沢サン内心キレてるやろ…というか爺さんが実際にいいものを作ってるならまだしも
もしかしたらこの爺さん、全然いいもの作ってない疑惑すらありますからね
そうだとしたらマジどうしようもねえ勘違いジジイってことになるな…これがラーメン界の伝説とかえらいことやでホンマ



とりあえず芹沢サンの様子を見てみると、やはりというかジジイの言葉にブチ切れてるようです
これはほぼ決まりと思っていいんじゃなかろうか…芹沢サンにとっては聞くに堪えない言葉をジジイが垂れ流してる状態なんだろうな
ともかく、弟子の店が繁盛せずに困っているという話を聞いて、板倉の息子が力になろうと後日その店を訪れる約束をすることに…

「まあ、和文くんは塩匠堂の本店でも食べてるわけで…うまい、まずいとは何かを考えるいい機会かもしれないな」

「え、どういうことですか…?」

「まずは行って食べてみることだ」

「はあ…」

そんな中、板倉の息子に対して意味深なアドバイスをする芹沢サン。うわあこれって絶対あれや!
師匠の店ではうまく感じるのに、弟子の店ではまずく感じるってやつや!
同じラーメンなのに、「伝説の師匠」が作ったか「ただの弟子」が作ったかで、感じる印象が変わってしまうってことを言ってるんでは…

「お待ちどお様でした、お召し上がりください!」

ズルズル

「…!?」

「いかがでしたでしょう…感想をお願いできますか?」

「あ、はい!えー、丸鶏の旨味に様々な魚介系の旨味が絡みついた、深い奥行きのあるスープ…
 全粒粉を使った歯切れのいいストレート麺、味付けは控えめで豚肉の味わいが前面に出たチャーシュー…
 本店のラーメンと違わない味に感じました」

「グルタくん!ほんとに!?」

「はい、ただ…」

そして弟子のラーメンを食べてみた結果、「師匠のラーメンと変わらない」という印象を受けながらも、
どうにも違和感があるような反応をしていた板倉の息子。ふむ…これはやはり
「同じ味なのに師匠の店で食べた時よりおいしくない」って感じたんじゃないでしょうか

あとは俺的に、師匠のラーメンって全然ダメダメなのかと思ったら
「様々な旨味が絡みついてる」「深い奥行きがある」「歯切れのいい麺」という褒め言葉を並べてるので
いい部分はいい部分であるんだなって印象を受けましたね。
さすがに伝説のラーメン屋だけあって、何もかもがダメってわけでもなさそうですが…



「本気かお前!?どこが本店と同じだよ!?このスープなんてアゴだしが悪目立ちして
 丸鶏の旨味を邪魔してるじゃないか!味の調整がなってないんだよ!!」

「は…?」

「そんなことも分かんないの?その調子だと、塩ダレに入ってるホタテの旨味が弱いことも分かってなさそうだねぇ」

「麺の茹で加減だって少し固いのがおわかり?今日の気候、気温、湿度をちゃんと考えて茹でないとねぇ」

「チャーシューも微かに臭みが残ってた!食材の見極めが甘いぜレボリューション!!」

(そ、そんなこと全然わからなかった…)

ってそんな中、「どこが本店と同じだよバカじゃねーの」とめちゃくちゃに板倉の息子とラーメンをこきおろす連中が!
なんやこいつら!?ものすごい上から目線で「こんなこともわからないのかよ」って好き放題に言いまくっとる!?
なんとまあ傲慢でヤバイ奴らですね、この漫画によくあるクソみたいな客そのものやで!



そんなクソ連中は言いたい放題に弟子のラーメンをけなしてるわけですが、
板倉の息子が「ぜんぜん分からなかった…」って言ってることからして
あいつらが言ってたことは全部的外れな暴言なんじゃないでしょうか
なんかもう余計な混乱を生むだけのどうしようもない奴らだったな…

「それはずいぶんとひどい目にあったな」

「はい…ものすごいショックで…最近、自分もいっぱしのラーメン関係者になれたつもりでいたんですけど、
 こんなに何も分かってなかったなんて…」

「そう思うか?」

「ええ…あのフリークの皆さんに比べたら、僕なんか舌バカのド素人ですよ…
 ラーメンユーチューバーを名乗るのが恥ずかしくなってきました…」

「じゃあやめたらいいんじゃないか」

「え…?」

その後、さっきの奴らに舌バカ扱いされてしまったことで、板倉の息子までもすっかり自信を失ってしまうことに。
落ち込んだ様子でも「もうラーメンユーチューバー名乗れないっす…」と語りますが
それを聞いた芹沢サンは「じゃあやめれいいよ」とあっさり返してしまいます

まあなんだろう、芹沢サンが言いたいことは肩書きなんかに意味はないってことなんじゃないでしょうか
たとえば今回の話の師匠にしても、伝説のラーメン屋なんていうたいそうな肩書きを持ってるわけですが
そんな肩書きに気を取られちゃいけないってことを言いたいのかなって気がします

・有名老舗ラーメン店の店主だった前回登場の永友さん。芹沢・有栖両名の意味深な表情が何度も描写されてましたから、
 同業者や評論家からするとやや複雑そうな事情がありそうな感じですね。
 芹沢・有栖とも普段からしたらなんだか過剰に永友さんをヨイショしてる感じが不自然というか、そんなにラーメン界に影響力のある人なんですかね。
 それにしても赤田さんが呼んだメンツ、ライターや評論家はともかく、ラーメン冒険者・ラーメン革命家って肩書のやつらに思わず吹き出してしまいました。うさんくせえ。
 前回から事前に芹沢さんに利用されてひどい目にあった奴の話題が出ていて、それが「ラーメンじゃなくて情報を食ってる」っていう、
 ラーメン発見伝でも知名度のあるほうの話だったと記憶していますので、今回はそれに近い話をやるんですかね。
 例えばグルタ君以外の呼ばれたメンツは永友さんが呼んでいて、永友さんの息のかかったこいつらが、何らかの利己的な理由で過剰に赤田さんを打ちのめしてるとか…。
 それだと芹沢・有栖両名が下手なこと言って永友さんの不興を買い、その後の風評被害を被らないために、過剰に永友さんをヨイショしてる理由付けにもなるかな?
 また、グルタ君が赤田さんのラーメンを食べた時に感じた違和感はなんなのか。飲みの席で意味ありげに話題として切り出されたエビ油が原因でしょうか。 by とーます

あとはとーますさんから今回こういったコメントが来てましたが、このコメントの中で俺的に興味深かったのが
さっき弟子のラーメンをケチョンケチョンに言ってた奴らっていうのも
全員なにかしらの肩書き持ってる奴らだったんですね

ラーメンライター、ラーメン研究家、ラーメン革命家、ラーメン冒険者
という風に、革命家とか冒険者とかいうワケ分からん肩書きの奴らまでぞろぞろと出てきたわけですが
多分こいつらに共通してるのは、自分の肩書きに酔ってるんじゃないかと思います
「俺は素人とは違う凄い肩書きを持ってるんだぜ」という風に、自分をラーメン界のご意見番のように思っており
それゆえに上から目線で言いたい放題なことを言っていたという…芹沢サンが板倉の息子に言いたいのは
「肩書きなんか気にしてたらこいつらみたいになっちまうぞ」ってことなんじゃないのかな



それと最後に、今回のスペリオールの表紙についてなんですが、世間で今やってる冬季オリンピックに合わせたのか
真顔でラーメンのカーリングする芹沢サンっていう絵ヅラがシュールすぎて笑いました
というか芹沢サンの顔のちょっと左側を見てみると、「チャッ!チャッ!チャッ!」ってこれ
武田のオッサンの応援だろ!やめろ芹沢サンが泣くぞ!(えー
まさかあの忌まわしき応援を再び聞くことになるとは…次回に続く!


 






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