ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第54話



(一時はこの麺屋あかだも行列人気になったけど…それも最近は落ち着いてきた感じだ。
 本当にこのままで大丈夫なのかな?)

さてらーめん再遊記54話の感想ですが、まず冒頭の場面では
前回は繁盛していた赤田さんの店が、なんだか落ち着いてきてしまったという内容になってますね
むう、要するに客が減ってきているということで、このまま減り続けるとまずいんじゃないかって状況になってきてるようで…

うーむ、前回はスタートダッシュが決まって万々歳な状況でしたが、あのまますべてが上手くいくほど甘くはなかったか…
今出しているゴボウ醤油ラーメンも良いラーメンなんだろうけど、それ一本でやっていくにはキツイってことですかね?
何か改良を加えるか、もしくは別のラーメンも作ったりとかのテコ入れが必要なのか…一体どうしたらいいんだろう

「やあ、オープンおめでとう赤田くん」

「せ、芹沢さん!」

「和文くんも来てたのか。まずはラーメンを食べさせてくれないか」

と、そんな困った時にやってきたのが我らの芹沢サン!
まさに天の助け!今の状況にいったい何が足りないのか、芹沢さんならまさにそれをズバリと見抜いてくれることでしょう
このゴボウ醤油ラーメンを食べれば、欠点なりなんなりズバズバ指摘してくれるはず…

「(ズルズル)この醤油ラーメン…素晴らしいじゃないか赤田くん!」



えええええーー!?なんやねんその反応は!?
どういうことですか芹沢サン!想像してたのとまったく逆の反応ですよ!
なんと赤田さんのラーメンを食うなり「素晴らしいラーメンだ」と褒めちぎり、その後もべた褒めの言葉を並べる芹沢サン!
いやいやちょっと、しらじらしいお世辞はいらないんですよ!(えー
なにをそんな心にもないこと言ってんですか!必要以上に赤田さんを持ち上げてどうするつもりなのか…

「ラーメンを食べてよく分かったよ。やはり君は塩ラーメンのカリスマ永友和平の魂を継ぐ者なのだと!」

と、ここで師匠である永友さんの名前を出して「やはり君こそが永友さんの後継者だ」などと言い出した芹沢サン。
どうやらそういう流れにして、前回米倉が企画していた「永友さんをリスペクトする番組」に赤田さんも出させるつもりのようです。
それでこうやっておだてまくってるってわけか…そんな芹沢サンのおだてに乗ってしまった赤田さんは、まんまとその番組に出ることになってしまいます



そして後日、実際にその「永友さんをリスペクトする番組」が収録されることに…
出演者は主に永友さん、芹沢サン、米倉の3人で、基本的には永友さんをおだてまくって持ち上げる内容で話が進んでいくようです
おいおいさっきからそんなことやってばかりだな!(えー
ひたすら相手をおだてまくって一体どうするつもりやねん!このあと突き落とす前フリにしか思えませんが…

「さて次のコーナーではですね、永友さんにあるラーメンを召し上がっていただきたいんですよ!
 そのラーメンを作られるのはこの方で〜す!麺屋あかだの赤田圭一さん!」

「なっ…赤田!?どうしてお前がここに!?」

「…」

「米倉くんと芹沢くんも知ってのことなのか!?一体どういうつもりなんだ!
 こんな裏切り者のラーメンを食うなんて冗談じゃない!」

って、そんな番組のいちコーナーで「赤田さんのラーメンを食べさせる」という内容のものが用意されており
それを知った途端に怒り狂ってしまう師匠!まあ縁を切った相手がいきなり出てきたわけだしな…
ともかく芹沢サン達の狙いとしては、赤田さんのラーメンを師匠に食わせることにあったようで
それによって師匠に自らの時代遅れっぷりを自覚させたいとかそういう考えがあるんでしょうかね?

・芹沢サンが下手に出て相手を褒める時って大抵相手を見下してるけど利用したいタイミングなので、これ赤田さんもこの後ロクな目に会わないんじゃ…と疑いたくなります。
 赤田さんが永友さんと和解したら、むしろ上手くいきかけてたオリジナルラーメンでの独立成功を妨げる結果になりはしないですかね…? by とーます

そんな中、とーますさんから「これをきっかけに赤田さんの店も上手くいかなくなるんじゃないか」とのコメントが来てますが
俺はそれとまったく逆のことを考えてました。つまりはこれをきっかけに赤田さんの店が上向いていくんじゃないかってことですよ
なんでかっていうと、今回の冒頭で赤田さんの店っていうのは客が減っていく下り坂の状況になってしまったわけで
それをなんとかしないと先行きが不安だってことになってしまったわけですよね

俺が思うに、それを改善できるのって師匠なんじゃないのかなって思うんですよ
この師匠、今でこそ時代遅れのラーメンを作り続けるだけのジジイに成り果ててしまったわけですが
かつては最先端のラーメンを作るだけの気概と能力があったわけだから、
それを取り戻すことさえできれば今でも優秀な力を発揮できると思うんですよね

おそらくですが、そのきっかけになるのが赤田さんのラーメンを食うことなんじゃないのかなと。
それを食うことで自分がいかに時代遅れになっていたかを自覚し、反省してやり直す気になれば
また優秀な腕を振るえるようになるんじゃないのかなっていうね

それに赤田さんにしても、今のままじゃ何かが足りない状態なわけだから
誰かがそれを補ってあげなければいけないわけで。
おそらくそのポジションになるのは改心した師匠なんじゃないかと俺は思ってます

赤田さんのラーメンで師匠に「自分はなんて時代遅れだったんだろう」ってことに気づかせて、
さらに今度は「赤田さんには足りないものがある」って部分を師匠に補わせるという
2人がお互いのことを補い合うような形に持っていくっていうのが、この話のラストなんじゃないのかなあ。次回に続く!




ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第55話

さてらーめん再遊記55話の感想ですが、まず冒頭の場面では、前回赤田さんを連れてきたことについて
「なんでこんなやつ連れてきたんじゃボケコラァ」と永友さんがキレ散らかす場面で始まってますね
それについては「申し訳ありませんでした」とひたすら全力で謝る芹沢サン&米倉。
しかし、それだけ永友さんに頭を下げながらも「永友さんの魂は間違いなく彼に受け継がれている」
「彼こそ永友さんリスペクトの魂を持つ漢」
と力説し始めることに…

うーむ…この2人の言ってる「魂がどうのこうの」というのはうさんくさくて仕方ないですが
ともかく「どうにか説得して赤田さんのラーメンを食わせたい」というのがこの2人の狙いなんでしょう
そんな2人の思惑通り、しぶしぶ説き伏せられて赤田さんのゴボウ醤油ラーメンを食べることになった師匠。果たしてその反応とは…

「(ズルズル)…この醤油ラーメン、私の塩ラーメンとは何もかもが似ても似つかぬ味だ…
 しかし、誰とも似ていない独創的な味を作り出そうとする熱き魂を感じる!
 これは35年前に開店した、とあるラーメン屋と同じもの!永友和平、この私のことだ!」

なんと、赤田さんのラーメンを食べながら「熱き魂を感じる!」と心打たれた様子の師匠!
さらには、かつての同じ魂を持つ者として「永友和平、この私のことだ!(ばばーん)」とその場で宣言することに!
なんか自分に酔ってるみたいだけど大丈夫かこのじーさん!?(えー

いやーこれは…なんというか俺の予想では、赤田さんのラーメンがきっかけで
師匠がかつての向上心を取り戻すんじゃないかと思ってたんですが、でも今回の反応を見るに
向上心を取り戻すどころか「やっぱり私はすごいラーメン屋だ」と自己陶酔してる感じがすごくて
自分のラーメンが時代遅れになってることにはさっぱり気づいてなさそうなのが…



そして赤田さんについては、「この私の魂を受け継ぐ愛弟子」として破門を取り消し、和解することにした永友さん。
それにしてもなんというか気持ち悪い師匠やな!?(えー
この後光が差してるような師匠の態度、自分を神か仏とでも思ってるんでしょうか
俺はこの様子を見て「うわあ…やべえ師匠だなあ」と頭を抱えたくなったというか…

「永友さん…醤油ラーメンの具体的な話が全然なかったね。
 ゴボウを使ってるそうだけど、そのことにも気づいてないのかな」

「あの様子だと、スープの食材が塩匠堂の塩ラーメンとまったく同じってことにも気づいてなさそうですね…」

そんな中、有栖サンと和文の2人はなんとも呆れた様子で永友さんに冷めた視線を送っていました
赤田さんの作ったゴボウ醤油ラーメンに対して、ゴボウが入ってることにも気づいてないとか
スープの食材はいつも自分が作っている塩ラーメンと同じものなのに、そのことにすら気づいてないとか
要するになんにも気づいてないボンクラジジイってことじゃないですか!(えー

け、結局それかこのジジイ〜!!これだけお膳立てされても相変わらずのボンクラっぷりとは!
今回で師匠も目を覚ましてくれるかと思ってたんですが、まだまだ全然でしたね。
この爺さんが心を入れ替える展開は本当に来るんだろうか…そのことに期待してたけど不安になってきたぜ…



「いやいやお疲れさまでした芹沢さん!しかし今日はみんなして魂、魂ばっかり言ってましたねぇ!」

「ははは、あの爺さんをリスペクトしようと思ったら、ああいう言い方しかできないからな」

「ねえ、まさか塩匠堂の塩ラーメンなんか持ち上げるわけにもいかないし」

そんな収録が終わった後、「いや〜お疲れさまでした」とめっちゃ嫌らしい笑みを浮かべながら話しかけてきた米倉!
腹黒い顔しやがって!やっぱりお前はそういう奴だったか!「塩匠堂の塩ラーメンなんか持ち上げられない」って言ってることからしても
やっぱり米倉にとってあの爺さんのラーメンは時代遅れのクソみたいなラーメンと思ってるってことなんだろうな

「要するに今回の番組はだねぇグルタくん、ラーメン界に伝統と権威のブランドを作る実験だったんだ」

「伝統と権威…?」

「たとえば日本料理なんかでも、昔ながらの古臭い陳腐な料理を出してるだけなのに、
 伝統と権威のおかげで繁盛している店がある。
 かくいう僕だって、ムシュロン二つ星を獲得して以来、店がさらに繁盛しているしね」

さて、そんな時代遅れの爺さんをなぜ呼んだのかというと、「伝統と権威のブランドを作りたいからだ」と説明する米倉。
その「伝統と権威」の例として、古臭い陳腐な料理を出していても繁盛していたり
ミシュランの星をもらっているという理由で繁盛していたり…といったことを語る米倉ですが

いやこれはですね…俺的にめちゃくちゃよくわかる話なんですよ
というのも、俺はまさにこの「古臭い陳腐な店なのに繁盛している」「ミシュランの星をもらっているから繁盛している」っていう
この2つの合わせ技みたいな店に行ったことがあるんですよね

その店っていうのが、俺の住んでる場所の近くにある有名なうなぎ屋でして
ミシュランから星をもらっており、何日も前から予約しないと食べられないような大繁盛を続けている店なんですよ

ちなみに俺がその店に一度行ってみようと思ったきっかけは、
まさにこの漫画で米倉が初登場してミシュランの話が出てきた時で
「実際にミシュランの星もらってる店ってどんなところなんだろう?俺も行ってみてえ!」と思って
一番近場にある店を調べたところ、そのうなぎ屋のことを知ったわけなんですよ

で、ともかく何日も前から予約して、しかも何時何分という細かい時間まで指定して
「その時間ピッタリに作りたてを用意しますので、絶対に遅れないでください」
って釘を差されながら行くことになったんですよ。
「時間ピッタリに最高に美味しい状態で用意するってことか…さすがミシュラン店は違うな」
と思ったんですが
実際にその店でうなぎを食べてみたところ、「えっ…?ぶっちゃけ美味くねえんだけど…ええ…?」って思ったんですよね

やたらこだわりの店みたいな言い方をしてた割に、肝心の味そのものは大して美味くないというか
これだったらそのへんの予約なしで食えるうなぎ屋のほうがよっぽどマシというか…
さらにうなぎよりもヤバかったのが一緒に出てきたつけもので、
やたら臭みのある昔ながらのつけものって感じだったんですよね

こう、最近のスーパーとかで売ってるつけものって、アッサリしてて食べやすくなってますが、
昔ながらの自家製のつけものは、やたら臭みが強くてオエッてなるものが多かったじゃないですか
まさにそんなつけものが出てきて「げぇ、なんだこのつけもの!?メチャクチャまずいやん!?」って思いながら食った記憶がありますね

で、さらにその店のヤバかったところは、やたら古臭い内装をずっと使ってるってことだったんですよ
たとえばメニュー表。何がやばいってもうズタボロになるくらい使い古されてて
「なんだよこのみすぼらしいメニュー表は…さすがに新しいのと取り替えろよ…」ってドン引きしたし

あと座布団についても使い古されてペッタンコになってるようなやつで、何十年も前から取り替えてない感がすごかったんですよね
客商売でこんなペッタンコな座布団使ってるとかありえねえだろと思うくらいに…
まあとにかく、料理はうまくないわ内装も古くてボロいわで、俺には何もいいところのない店にしか思えなかったんですが
でもその店は大繁盛しててミシュランから星ももらってるんですよね

正直、なんでそうなるのか理解不能だったんですが、その店が評価されてる理由っていうのが
今回の米倉が言ってる「伝統と権威」ってことなんだろうなと思います
何十年も前から続いている伝統がその店の特徴で、ミシュランという権威も得て大繁盛してるってことなんだろうと思います
たとえ中身のない店にせよ、伝統と権威を持つことによってどんどんのし上がることができるっていう…

「そこで永友さんだよ。創作系ラーメンの元祖的存在にして、名人っぽくキャラ立ちしてる。
 ラーメン界における伝統と権威の象徴になってもらうにはピッタリだ」



そんな風に、「中身はないが伝統と権威で客を呼べる存在」として永友さんに目をつけた米倉。
まあ確かに、今の永友さんはまさにそんな感じですよね。
こだわりの店みたいな雰囲気出してるけど料理は大して美味くないという
まさに俺が行ったうなぎ屋と同じような存在ですよ。要するに米倉は
そんな永友さんを客寄せパンダにしたらどこまでやれるか実験したいって考えてるってことですかね…



がしかし、ニヤニヤと話している米倉とは対象的に、なんとも面白くなさそうな顔をしていた芹沢サン。
やはりこの人としては、永友さんに対して以前から思い入れがあるだけに
中身のない客寄せパンダだと断定することに抵抗があるんじゃないでしょうか
永友さんがかつての輝きを取り戻してくれることを、心のどこかで期待してるというか…
素直にそんなことは絶対言ったりしないだろうけど、芹沢サンの心の中にはそういう気持ちがあると俺は思うんですよね。それでは次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第56話

さてそれではらーめん再遊記56話の感想ですが、前回のラストシーンでは
「永友さんを担ぎ上げて新しいブランドを作ろう」という米倉の考えについて聞かされたんでしたっけね
そして今回は、それについて和文が物申す場面から始まっております

「確かに永友さんは名人とかカリスマとか呼ばれてますし、お店も繁盛してますが…
 あそこのラーメンが画期的だったのは90年代くらいまでと聞きます。
 今は時代遅れになり、さほど美味しくはないものになってしまった…
 つまり永友さんはとうに過去の人ですよね。
 そういう方が、ラーメン界の伝統と権威のブランドにまでなれるんでしょうか?」



「なれるとも!教祖っていうのは、それっぽい雰囲気さえあれば中身なんかどうでもいい!
 ある政治家が昔言った言葉を借りると、神輿は軽くてパーがいいんだよ!」

むう、和文としては、「時代遅れのラーメンを作っている永友さんを持ち上げるのは無理があるんじゃないか」と思っているようですが、
しかし米倉としては永友さんが今どうしているかなんてどうでもよくて、むしろ頭がパーの方がやりやすいとすら感じているようですね
頭がパーとかひどい言いようだな!「米倉は永友さんのこと絶対尊敬してないだろうな」とは前々から感想でも書いてましたが
実際どんな風に思ってるんだろうなーとか思ってたら頭がパーのじいさんってそりゃあんまりだろ!(えー

「ブランド力を決定づけるものとは、実は教祖ではなく信者でね。
 今まで永友さんにひれ伏していたのはそこらへんのラオタばかりで、
 しょぼい信者しかいない教祖なんて大してありがたくもなかった。
 しかし芹沢さんや僕、それに大繁盛してる店の店主たちがいっせいに教祖様にひれ伏したらどうなる?」

「ああ…永友さんの教祖としての価値やブランド力は大きく上がりますね」

「そう、つまり今日の番組は新しい教祖を生み出す儀式だったというわけさ。
 実は僕も近々、塩ラーメンの専門店を出す予定があってね。
 そこで永友和平リスペクト系という打ち出しをしてみたら、盛り上がるんじゃないかと思ったんだ」

さらには、今までの永友さんにはしょぼい信者ばかりが集まっていてブランドの価値がなかったとして、
ここで名のあるラーメン屋たちが信者アピールをすることにより、一気に永友ブランドの価値を高めようと考えていた米倉。
そして米倉自身も塩ラーメンの店を出し、永友ブランドの店ですよと宣伝することによって繁盛に繋げたいと考えていたという…

ははあなるほど、なんでわざわざ永友ブランドなんて立ち上げようとしてるのかと思ったら、
自分もそのブランドに加わって利益を得るためだったんですね
なんというか米倉って、今の時点ですでにラーメン屋としては最高峰の成功をしてると思うんですが
それでもまだまだ色んな方法で事業を拡大しようとしてるあたりものすごい野心家って感じがしますね

「フフ…今どきの連中はなんともクレバーだな。俺には永友さんを持ち上げて利用しようなんて発想はなかったよ。
 ただ、面白い試みだと思ったし、永友ブランドはいずれ
 我がグループの利益にも繋がるかもしれないから俺も乗っかったわけで…
 それに、赤田くんもこれで一安心できるかもな」

「え?」

「赤田くんの店は、最初は繁盛していたもののそろそろ陰りが出始めてるんじゃないか?」

「え、ええ…よくお分かりですね」

「近年の創作系ラーメンのクオリティレベルは恐ろしく上がっている。
 赤田くんの店も10年前なら問題なく繁盛店になれただろうが、今の時代には何かしらプラスアルファの魅力が必要…
 そこに永友和平リスペクト系というブランドが加わったらどうだ?」

「ああ…それが強い魅力になれば、また盛り返していけそうな気がします!」

「つまり今回の実験がうまくいけば、僕らも永友さんも赤田くんもみんなハッピーになれるってわけさ」

さらに、赤田さんをわざわざ番組に引きずり出した理由についてもここで説明が。
赤田さんのやっている店は、確かに最初いいスタートダッシュを決めて繁盛していたものの
日が経つごとに客の数が減ってきており、「このままで大丈夫なのか…?」と和文も心配していたわけですが…

しかし、今回の永友ブランドに引き入れてそれがうまくいけば、赤田さんの店も勢いを取り戻せるだろうと考えてのことだったんですね
つまりは、米倉も芹沢サンも赤田さんもみんなが美味しい思いをできるっていうのが、この永友ブランド大作戦の狙いだったっていうわけか
ただ、中身がないままで持ち上げられる永友さんに関しては、裸の王様って感じで本当にいいのかって気がしますが…

「そういえば芹沢さん、赤田くんのラーメンのスープ食材って、永友さんの塩ラーメンとまったく同じって知ってました?」

「ああ、実際に食ってみて確信したよ。
 おそらく永友さんの方は、澄んだスープにこだわるあまり煮込み時間が不十分になってる。
 対して赤田くんは、しっかり煮込んで食材の旨味を引き出したんだろう」

「永友さんもそれに気づいてくれればよかったですね…
 そしたら塩匠堂の塩ラーメンを改善するきっかけになったかもしれない…」



「……今の永友さんには無理な相談だ。
 赤田くんの醤油ダレにゴボウが入ってることすら気づかないくらい耄碌してしまっているんだぞ」

そんな中、永友さんと赤田さんの使っているスープ食材が同じという件の話になりますが…
どうやら両者の違いは煮込み時間の長さにあるようで、煮込み時間を長めにとってじっくりと旨味を引き出そうという気持ちさえあれば
十分に美味しいスープに仕上げられるだけの状況になっていると…

しかし、そういう気づきさえあれば改善できることでも気づかないのが今の永友さんだと語る芹沢サン。
それほどに今の永友さんは耄碌してしまっていると…そんなにも期待できない人物になっているって悲しいな…
目の前に希望が転がっているというのに、そのことにさえ気がつかないほど目が曇ってしまっているとは…

そんな中で芹沢サンが思い出していたのは、かつて芹沢サンの店がようやく軌道に乗った時
それを祝いに来てくれた永友さんのことでした。
芹沢サンの店は最初、味の薄い「淡口らあめん」を出していたもののヒットせず
味をガンガンに濃くした「濃口らあめん」が大ヒットしたという経緯があるわけですが…

「濃口らあめん、美味しかったよ。昨今のコッテリ志向にうまく応えていると思う」

「あ、ありがとうございます!」

「ただ、淡口らあめんとは違って鮎の煮干しの風味は隠れてしまっているね」

「!」

そんな濃口らあめんを食べた感想として、「美味しかったよ」と前置きしたうえで
「淡口らあめんよりも風味が隠れてしまっている」と欠点についても指摘していた永友さん。
この永友さんの言っていることは実際その通りで、芹沢サンとしてはこの欠点を知りつつも
他に売れるラーメンがないので仕方なく濃口らあめんを売っているというのがこの時の状況だったんですよね

「これからだよ、芹沢くん!」



そんな芹沢サンに対し、「これからだよ」と励ましの言葉を送ってくれた永友さん。
欠点のある濃口らあめんを改良していくのも、ラーメン屋として大成していくのも、
これからがスタートだと思って頑張っていこうという温かいエールですよね

(らあめん清流房の成功は、濃口らあめんという妥協の産物のおかげ…
 それを最初に見抜き、指摘したのが永友さんだった…)

そんな過去の思い出を振り返りながら、濃口らあめんの欠点を一番最初に見抜いたのが永友さんだったという風に
かつての永友さんは誰よりも鋭い味覚と確かな目を持っていたと語る芹沢サン。
言われてみれば、濃口らあめんの欠点に気づいたこともそうですが、永友さんって淡口らあめんのことも美味しいって言ってましたよね
淡口らあめんってよっぽど味覚の鋭い人じゃないと美味しいと言ってくれないっていう代物だったわけですが
その美味しさに気づいたってことは、全盛期の永友さんは本当に味覚も目も確かな一流のラーメン屋だったってことなんだろうな…

(やはり…すべては昔話か…)

がしかし、それほどまでに確かな味覚と気づきの目を持っていた永友さんが
今となっては何も気づかない人になってしまったという
時の流れの残酷さをヒシヒシと感じていた芹沢サン。なんというか芹沢サンは、米倉のように
「永友さんなんて頭がパーなだけの人でしょ」なんていう風にはとても割り切れないみたいですね
かつての永友さんが本当に優秀だった頃を知っているだけに、昔の記憶が頭の中に焼き付いていると…

・大志さんこんばんは。らーめん再遊記は神回だったんじゃないでしょうか。米倉のしたたかさと有栖さんの評論家としての矜持。
 芹沢サンの成功を祝福しながらも問題点について指摘するかつての永友さん。偉大なる先達からの苦言に羞恥を覚える芹沢サン。
 それを見てわかってるならいい、今後とも精進しろよと励ます聡明な永友さん。かつての恩人の現在を想い、独り苦い酒を飲む芹沢サン。
 今シリーズの終わりがちょっと見えてこないんですがどうなるんでしょう?
 始まりにあった中華屋ほりでいのエピソードがどう絡んでくるのか…… by いと

・永友さん編は今回で終わりかな?ゴボウに気付かなかったにプラスして塩ラーメンも昔より味が落ちてるみたいだし、芹沢さんにとって苦い結果になってしまいましたね。
 ソーマで言うところの停滞した料理人の行き着く先の一つがこれかと、ちょっとしんみり by あっくん

そんな中でいとさん、あっくんさんから拍手コメントが届いてますが、
「永友さん編は今回で終わりかな?」ということで、今回ラストのしんみりした展開で終わりかもという意見が書かれてますね
うーんそれは難しいところというか…確かに赤田さんの再起については今回で片付いた感があるんですが
永友さんの再起についてはまだ片付いてないと思うんですよね

まあ、永友さんの店はもともと繁盛してるんで、再起する必要がないって言ったらそうなんですが
ただ今の耄碌した裸の王様の状態で終わってしまうというのは、あまりにも物悲しいっていうか…
俺としてはやっぱり、ここから永友さんがかつての輝きを少しでも取り戻すっていう展開に期待したいですね

とりあえず、次回以降もまだ話が続くんじゃないかという要素としては、
今回で「永友ブランドを立ち上げる」という話は出たけど、まだそれがどうなるかは描かれてないので
少なくとも永友ブランドがどうなるかってところまでは話は続くんじゃないでしょうか

あとは「今回のらーめん再遊記は神回だったんじゃないでしょうか」ってことも書かれてますが
そんな神回のような話を1週間も放置してほんとすいませんでした(えー
とりあえずソシャゲやりまくりモードからは脱出したと思うんで、今日からまた更新頻度を上げていきたいですね。それでは次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第57話

さてそれではらーめん再遊記57話の感想ですが、前回の話では
永友さんが以前はものすごく優秀だったってことが語られたんでしたっけね
そして今回の話ではどんな内容になっているかというと…

あ…あれぇーーーー!?
ちょっと待って!?なんか見慣れないキャラが次々と出てきてるんだが…いやちょっと待って!?
誰なん君ら!?小宮山とか川瀬とか内田とか急にそんな…

こ、これはまさか…新章突入!?今回からこいつらの話が始まるってことですか!?
つまりそれって…永友さんの話はあれで終わりだったってことかよおおおおおお!!
マジかよおおおおおおおお!!あのほろ苦いラストで終わりだったんかい!

前回の時点で「永友さんの話はこれで終わりなんでしょうか」って拍手コメントが来てたけど、あれが正解だったんだな…
永友さんについては、昔は本当に優秀だったけど今では見る影もなくなってしまったっていう
変わり果てたジジイのままで終わりってことか…なんてこった…
俺としてはてっきり、宇崎さんのようにかつての輝きを取り戻す流れだと思ってたから、永友さんがあのまま終わったのはショックでかいなー

「一体なんなんですかあれは!」

「と申しますと…?」

「まずですねぇ!外観が店かどうかも分からないので、
 クラフトビールの店だということをもっとアピールすべきとありましたが…
 わかってないなあ〜!俺が隠れ家系の店を目指してるのが分からないの!?
 他にもさあ〜!ミックスナッツ以外のつまみも出せ!?俺は下品な居酒屋をやりたいんじゃないんだよ!
 マニアックな国産だけでなく有名な海外ビールも置けだ!?国産だけを出すのが俺のこだわりなんだよ!」

(あらら…店は閑古鳥が鳴いてるのにまったく聞く耳持たずとは…)

さてともかく、新章の内容を見ていくと、まずこの内田という男がやたら不機嫌な様子で
小宮山さんという男に対してクレームを言いまくっている状況みたいですね
どうやらこの内田という男は、自分でクラフトビールの店をやっているようですがまったく繁盛しておらず、
店を改善するアドバイスを求めて、小宮山さんにコンサルティングを依頼したみたいですね

しかし、アドバイスされた内容がまったく気に入らず、めちゃめちゃブチ切れながら文句を言っているという…
はあなるほど…じゃあどうぞご自由に店を潰してくださいとしか…(えー
自分の店が繁盛してなくて潰れそうなのに、なんで上から目線で文句言ってんだろうなこいつは…
ともかく今回の話はコンサルティングが主題になるみたいですね。なんだからーめん才遊記の頃を思い出すな

「おい!なんとか言えよ!」

「内田様!こうなったらハッキリ言わせてもらいます!」

「な、なんだよ…」

「あなたは早すぎた!5年、いや10年早すぎた天才だ!
 保守的で狭量な日本人の大半は大手メーカーのビールを好んでおり、
 クラフトビールの多様性を理解できる豊かな感性を持った人間はごくわずか!
 その中でも研ぎ澄まされた感性をお持ちである内田様のお店は、
 斬新で先進的すぎてほとんどの日本人はついて来れないのです!
 かくいう私も、大勢におもねるような苦し紛れの改善案を出してしまいました…お許しください!」

「あ、謝らないでください小宮山さん!俺こんなに理解してもらえたの初めてですよぉ!」

って、ブチ切れまくっていた内田に対し、「あなたは10年先を行っている天才だ」とひたすらヨイショして
「あなたが悪いのではなく、天才についてこられない凡人が悪いのです」てな方向へ話を持っていく小宮山さん!
すると内田は、小宮山さんのヨイショっぷりにすっかり気持ちよくなってしまって
さっきまでの怒りようが嘘のようにゴキゲンで帰っていったという…そんなんでいいのかお前はー!



「小宮山さ〜ん?さっきのクサイお芝居はなんだったんですかぁ?」

「はははは…まれにああいう自分の現実を受け入れられずに、
 悪いのはあなたのせいじゃないと言ってほしいだけの人がいるんだ。
 そういう人向けのリップサービスってわけさ」

「でも…それを言っても内田さんのお店の状況は何も変わりませんよね」

「うん。でもああいう人はお店よりも自分のプライドの方が大事でね、
 たとえ店が潰れても、悪いのは客だ日本人だ時代だ政治だと責任転嫁するタイプというか…」

そんな中、あんなヨイショをしてなんの意味があるのかと同僚の川瀬さんから突っ込まれることになった小宮山さん。
しかし、あの内田のような輩はそもそも現実を受け入れておらず「俺は悪くない」と思っている男であり
そんな奴に具体的なアドバイスをしても無駄だから、ひたすらヨイショして気持ちよくなって帰ってもらうようにしているようで…

確かにあの内田の物言いからして、店の改善アドバイスはまったく聞き入れる様子がなくて、自分勝手なことばかり言っていたから
「あなた様のおっしゃる通りです」という風に、まともに相手をせずにヨイショして帰ってもらうのが一番ってわけか
なんていうか客商売って、こういう厄介な客の対応もしなきゃならないっていうのが大変だよな
今回の内田みたいに、怒りに任せてクレームを言いたいだけのクソ野郎みたいなタチ悪い客もやってきたりするわけだしな…

「それはともかく川瀬さん、依頼が来てたお店関係のリサーチをお願いしたいんだけど…」

「あ、この4件ですか?」

「4件…?ああ、らあめん朝太は外していいよ」

「また断っちゃうんですか?小宮山さん、ラーメン関係の依頼はいつも断っちゃいますよね」

「ああ…実はラーメンってあんまり好きじゃなくてね」

ってそんな中、他にコンサルティングの依頼が来ている案件についての話になりますが
「ラーメン屋の依頼なんか無視していいよ」と、なぜかラーメン屋の依頼だけ露骨に避けようとする小宮山さん。
その理由として、あまりラーメンが好きじゃないからと言っていますが…いや〜これは、露骨に関わりたくないって態度をしてることからして
「あまり好きじゃない」なんてもんじゃなくて「ラーメン屋なんか大嫌いだわ」だと思っているんじゃないでしょうか
なぜそんなにも嫌っているのかはまだ分かりませんが、今後の展開で明かされていくってことでしょうかね



そんなある日、「月刊街食通信」というグルメ雑誌の50周年記念パーティーにお呼ばれすることになった小宮山さん。
ずいぶんと長く続いている雑誌の立派なパーティーということで、さまざまなグルメ業界の有名人が
この会場に集められているようですが…

「お、あそこにいるのは和食、中華、フレンチの重鎮たち…あっちはイタリアンの二つ星シェフ…
 今夜は料理会の有名人ばかりだな…」



ってそんな中、我らが芹沢サンもこのパーティーにお呼ばれしていることが発覚!
その姿を見るなり、小宮山さんは目の色を変えて
「テメーも来てやがったのか芹沢ァ…!!」と言わんばかりの忌々しげな表情になってしまったという…



ああ、これって絶対あれじゃないですか!
芹沢サンのせいで小宮山さんがラーメン屋を嫌いになったとかそういう過去があるやつじゃないですか!
今度は何やったんですか芹沢サン!こういう過去の因縁といえば、芹沢サンが板倉と揉め続けたエピソードが記憶に新しいですが
いろんな人から恨み買ってんなあんた!(えー
板倉以外にもこんな風に敵意をむき出しにされるとは…今までダーティなことをやってきたツケってやつだろうか…

・あああ…ついにラーメン再遊記でビターエンドになっちゃいましたね永友さん関連。
 今までなんだかんだ再出発する人たちを書いてきた本作でしたが、既に成功者である永友さんに関しては「そのまま」というのは、本人不幸になったわけでもないのにもんにょりしますね…。
 そして今回からはコンサルに関する話が新たに始まったわけですが、これまた芹沢サンに過去痛い目に合わされたっぽい小宮山さんという人がメインのようですね。
 今回の話、まだ和文くんは出てきてませんが、出るとしたら就職活動としてコンサル会社を志望するみたいな流れになったりしそう。
 そうなったら清流企画の面々も久々に登場機会があるかな?とちょっと期待しています。 by とーます

それと今回とーますさんから拍手コメントが届いてますが、コンサル関連の話に和文や清流企画の面々が関わってくるんじゃないかと予想してますね
確かにせっかくコンサル関連の話をするならゆとりちゃん達にも出てきてほしいところですよね
才遊記の時にはゆとりちゃんを中心に清流企画でコンサルティングをやる話をやってたから、
その縁で久々にゆとりちゃん達にも話に絡んできて欲しいなって気がします。それでは次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第58話
 
 

さてらーめん再遊記58話の感想ですが、前回ラストで芹沢サンを見つけるなり
えらく不機嫌になってしまった小宮山さんは、今回の冒頭で足早にパーティ会場を去ろうとしてますね
しかし、そんな小宮山さんを呼び止めたのがなんと和文だったという…

「もしかして外食コンサルタントの小宮山浩司さんですか?」

「そうですけど?」

「やっぱり!"目からウロコの外食繁盛術100"に載ってたお写真からしてそうじゃないかと」

「あれっ!僕の本を読んでくれてるの?」

「はい!タイトル通りに目からウロコのノウハウや成功例がいっぱい載ってて勉強になりました!」

そんな和文がどうして声をかけたのかと思ったら、どうやら和文は小宮山さんが出した本のファンだったようで
「うわぁ本で見た憧れの小宮山さんだ!」という気持ちになって声をかけたようですね
それだけ好意的な和文の態度には小宮山さんもまんざらではないようで、快く会話に応じてしばらく2人は盛り上がることに…

「板倉くん、よかったら今度僕のオフィスに遊びにおいでよ」

「えっ、いいんですか!?」

「いいとも、君のようにやる気のある若者と話すのは楽しいしね」

ってそんな中、和文のことをすっかり気に入った小宮山さんは、自分のオフィスに遊びに来るよう和文を誘うことに!
にっくき芹沢サンと仲良くしてる小僧だとも知らずに…(えー
なんていうかあれですね、芹沢サンと小宮山さんがいがみ合ってる中で、その間で揺れる和文というのは
少女漫画の主人公みたいですね(えー
こう、仲の悪い2人のイケメンの間で揺れる女主人公みたいな…

あと和文といえば、確か前回の拍手コメントで今回のエピソードは和文の職場体験に絡めた話になるんじゃないかみたいなコメントが来てましたが
割と本当にそんな雰囲気になってきましたね



そんな一方で芹沢サン達はどうしていたかというと、
「あ〜大学教授になったら女子大生とチョメチョメできるんだろうなあ〜」などという
スケベな妄想を繰り広げているオッサンと話をしていました

おいおいなんだこのエロオヤジは…と思ったら
この人って板倉編に出てきた坪内さんじゃねーか!!
坪内さんについて説明すると、今はとある会社の専務取締役をやっていて
以前に雑誌の編集長をやっていた頃に、芹沢サンが何度もお世話になったことがあるという人ですね
落ち着きのある性格で、芹沢サンからもジェントルマンと評されていましたが、まさかその坪内さんがこんなスケベオヤジになってしまうとは…

「坪内さんってああいう人でしたっけ…?」

「いや…あんなゲスいことを言うのは初めて見たな」

「あれってやっぱり老化現象ってことなんですかね…?
 昨今は些細なことにもすぐキレる老人が問題になってますが、
 それまでは理性で抑えつけていた感情が、加齢による心身の衰えで抑えきれなくなり
 爆発してしまうから…と言われていますよね」

「まあ…おおむねそういうことなんだろうな。
 坪内さんは恩人だが、もう距離を置いたほうが無難かもな。昔は昔、今は今…」

そんな風にスケベ化した坪内さんの姿を見ながら、「昔はあんな人じゃなかったのになあ…」という残念そうな反応をしつつも
「昔は昔、今は今か…」と割り切って距離を置くことを考えていた芹沢サン。
これはなんというか…塩匠堂の永友さんとも通じる話じゃないですか!?
芹沢サンが昔お世話になった恩人で、以前は尊敬すべき人だったんだけれども
今ではすっかり変わってしまって「昔と今ではもう違うんだな…」と寂しく思いながら距離を置くことになったっていう。



そういう意味では塩匠堂の永友さんとそっくりな話ですよね。
そして永友さんの場合、なぜ昔と変わってしまったのかということについては語られずに終わったわけですが
今回の坪内さんについては、老化による心身の衰えで変わってしまったということが言われてるわけですよね

俺が思うに、この坪内さんの話って「永友さんが変わったのもそういうことなんだよ」ってことを
作者が説明するために挟んできたんじゃないかなと思います。というのも、俺としては永友さんがあの老害状態のままで終わったことに
「ええ!?これで終わりなのかよ!?」ってかなり納得できない反応をしてて
永友さんが心を入れ替える展開を描いたりはしないのかってことを語ったわけですが、
そういう気持ちになった読者って結構いたんじゃないかと思うんですよね

で、そういう読者に向けて「なんであのまま終わったのか」ってことを説明するために
今回用意されたのが坪内さんの話なんじゃないかなと…
要するに「老いによって変わってしまう人もいる」ってことなんじゃないでしょうか
かつては優秀で分別のあった永友さんが、なんであんなに変わってしまったのかってことも
老いによる心身の衰えっていうのが理由なんじゃないかと思います

「おお、いたいたグルタくん。そういえば塩匠堂の件で言い忘れていたことがあったんだ」

「えっ、なんですか?」

すると今度は、有栖サンが塩匠堂の名前を直接出して話を始めることに!
おいおいこれやっぱりそうやで!塩匠堂や永友さんについての追加説明をしようってことや!
あのままじゃモヤモヤして納得できずにいる人に対して、作者からのメッセージを有栖サンが代弁しているというか…

「あの店の塩ラーメンは、いつしか時代遅れとなってあまり美味しいとは言えなくなってしまった…
 ずっと僕らはそういう前提で話をしてきたけど、でもそれはあくまでも僕らの仮想の前提にしか過ぎない」

「え?それってどういう…?」

「要するに、俺達とは違ってあの塩ラーメンを美味いと思ってる客もいないとは限らないってことだ。
 というか、おそらくいるだろう」

「物事の感じ方は各人の自由なんだから、そういう評価も間違いじゃない」

「うまい、まずいにまつわる話は一筋縄ではいかない…
 チェーン店のラーメンのように、定番でありきたりだからこその
 平凡なうまさを求めることも多々ある」

(ああ、こんな話をしていたら中華屋ほりでいのラーメンが食いたくなってきた)

そんな話の内容とは、永友さんの作っている塩ラーメンというのは
「あまり美味しくない」という評価が絶対なのではなく、
「これ美味しいわ」と思って食ってる人もいるだろうってことのようですね

何を美味しいと感じ、何をまずいと感じるかは人によりけりだから、
永友さんのラーメンについても「あまり美味しくない」という評価が絶対というわけじゃないと…
なるほど…そういえば永友さんのエピソードが始まった一番最初の話で
味の好みについて正反対のことを喋ってる一般人が出てきたりしてましたよね

 

かたや「東京ガストロノメンのラーメンは最高、中華屋ほりでいのラーメンはゴミ」
かたや「東京ガストロノメンのラーメンはゴミ、中華屋ほりでいのラーメンは最高」と言っていた一般人ですよ
まったく正反対のことを語っているこいつらはなんなんだろうと当時は不思議でしたが
今回の話を読んで納得がいきました。人によってうまい、まずいの評価は違うものってことだったんですね

だから永友さんの塩ラーメンにしても、「あんなまずいラーメン作ってるようじゃダメだよ」とか言って
違うラーメンを作らせるとかそんなことをする必要はないってことじゃないでしょうか
今の永友さんのラーメンが好きという客もいるだろうし、それに店も十分に繁盛しているから
わざわざラーメンを改良しろとか押し付けがましいことを言う必要はないってことなんじゃないかな

あれはあれで好きな人もいるんだろうから、そういう考えが違う人がいることも受け入れるべきというか…
ちなみに、俺も最近これと近い気持ちになったことがあります。それが何かっていうと
ワンピースフィルムREDの感想書いてた時なんですよね



そう、俺はこの映画を見た時に「正直微妙だなあ」と思ったし、感想としても俺の評価は高くないってことを書いたわけですが
「でもこの映画が好きって人もいるんだろうな」ってことが頭の中にあって、実際に大ヒットしてるわけだし
そういう俺とは違う考えの人もいるんだろうってことを考えながらあの感想を書きました。

だから俺としては、あの感想を書くにあたって
「こんなゴミ映画は見る価値ない」とか「これを面白いとか言ってるやつは見る目がない」とか
そんな言い方はすべきじゃないよなってことをずっと思ってたんですよね。
面白いと言う人のことまで完全に否定するような感想ってのは書くべきじゃないなと。

なので俺としては、料理がうまいとかまずいとか、映画が面白いとかつまらないとか、ジャンルに限らずなんでもそうなんですけど
自分と考えの違う他人をわざわざ否定する必要はないって思うんですよ
「俺の考えはこうだ」って自分を主張するのはいいんですけど、「こう考えてる奴はバカだ」と他人を否定する必要はないっていうね



そういう意味じゃ、この一般人はまさにアウトな言い方をしてるって感じますね
自分の気に入らない店に通ってるのはバカな連中で、バカほどああいうブランドに弱いみたいな
他人をメチャメチャ見下して否定しながら語ってるっていう。わざわざそんな風に他人をバカにする必要はないというか
「俺はあの店って好きじゃないけど、あの店が好きな人もいっぱいいるんだな」っていう
そのままを受け入れたらいいと思うんですよ。他人を否定ばかりしていると、人との言い争いが絶えないから見てるだけで疲れるしね…
今のツイッター界隈とかまさにそんな争いばかりになっちゃってるしなー



さて本編の方に話を戻すと、約束どおりに小宮山さんの事務所へ和文がやってきたところ
「あのすいません、もしかしてグルタくんですか?」などと職場の川瀬さんに声をかけられてしまいます
マジかよひと目で見ていきなりグルタって見抜かれるとは!?もしかしてグルタってものすごい大手のユーチューバーなのか!?

「は、はい…そうですけど、サングラスしてないのに分かっちゃいました?」

「だって髪型も声も顔の輪郭も同じなんですもん!」

「えっと、話がまったく見えないんだけど…」

「あ、すいません…僕、グルタってニックネームでユーチューブやってるんですよ」

そんな和文は、グルタとして活動する時はいつもサングラスをかけているようですね
なるほど要するに、今の会話っていうのは
「僕、もこうってニックネームでユーチューブやってるんですよ」と考えるとわかりやすいな…(えー



「ラーメンユーチューバーの中で、いま赤丸急上昇の注目株なんですよぉ!」

「ラーメンユーチューバー…?」

そして単なるユーチューバーではなく、ラーメン専門だということが川瀬さんの口からバラされてしまいますが
これはちょっとやばそうな予感…なにしろ小宮山さんはラーメンを忌み嫌ってますからね
「ラーメンユーチューバー…?」って今はポカーンとした反応ですが、これは次回あたり
「なんだァ…?テメェ…」って徐々にキレてくるだろうなって予感がしますね…(えー



・ジェントルと持ち上げられた後に急にゲスセクハラオヤジと化した坪内さんはあまりにも話の都合の犠牲者すぎないですかね…?
 冒頭和文君と接触した小宮山さん、未だ芹沢サンから受けた屈辱の内容は定かではありませんが、これって和文君との接点を起点に、
 かつて板倉父に対して芹沢サンが行ったように、小宮山さんが芹沢サンに過去の屈辱の復讐を行うような、普段とは180度回ったストーリーになったりするんですかね。 by とーます

それと今回とーますさんからの拍手コメントが来てますが、次回以降に小宮山さんが芹沢サンへの復讐に動き出すんじゃないかという予想をしてるようですね
ふーむ復讐か…ちなみに俺としては嫌いな相手と出会った時って、復讐したいというより関わりたくないと思うタイプなんだよね
そして小宮山さんはどういうタイプなのかを考えてみると、今回のパーティ会場で芹沢サンを目にした時に
クルッと振り向いてすぐに帰ろうとしてたんだよね



この行動って「あんな奴と関わってたまるか」って気持ちの現れなんじゃないかな
なので、俺としては小宮山さんも嫌いなヤツとは関わりたくないと思うタイプなんじゃないかなと思ってます
小宮山さんがラーメン関係の依頼を受けないのも、芹沢サンのいる業界と関わりを持ちたくないからなんじゃないかなと。
とりあえず俺の予想はそんな感じですが、次回の小宮山さんはどういう反応を見せるのか…それでは次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第59話



さてらーめん再遊記59話の感想ですが、今回の冒頭のシーンは
和文がラーメンユーチューバーだと小宮山さんにバレてしまった場面から始まってますね
果たしてラーメン嫌いの小宮山さんはどんな反応をするかと思ったら、
「実は僕はラーメンがちょっと苦手でね」という風に、「ちょっと苦手」と控えめな言い方をしてますね

これはなかなか意外というか…場合によっては「ラーメンなんか大嫌いだしラーメン好きとは話したくもない」みたいに
キツイ言い方でもするかと思ってましたが、なるべく場の空気が悪くならないように言い方に気をつけてる感じですね
そして和文の方も、今の話を聞いて「誰しもそういうのってあると思います」とやんわりした反応をしており
「ラーメンが好きじゃない」という話であっても、なるべく否定せず受け入れようとしてる感じがしますね

俺はこういう会話っていいよなと思います
前回も語ったことですが、「ラーメンなんか大嫌いだ、あんなものが好きとか言ってる奴はバカだ」とか
「いいやラーメンは最高だ、あれの良さが分からないアンタこそバカだ」とか
自分と合わない他人を否定して攻撃的に接するのってよくないなと俺は思うんですよね

自分と考えの違う相手に対して、わざわざ攻撃的になったり否定しにかかる必要はないというか、
「別にそういう人がいてもいい」という風に、なるべく受け入れようとする姿勢って大事だよなと思うわけで
そういう意味じゃ今回の小宮山さんと和文は俺の理想的な対応をしてると思いますね

かたやラーメン嫌い、かたやラーメン好きという反対の価値観を持っていながら、
なるべく相手の考えを受け入れながら話そうとするっていう、そんな対応をしてると思うので
これやで…俺が求めているのはこれやで!って気持ちになりましたね



がしかし、そんな風に2人が穏便に話をしようとしてる中で
「うーっす芹沢でーす」と空気を乱すハゲが姿を現すことに!(えー
そんな風にやってきた芹沢サンの姿を見て「せ、芹沢さん!?」と驚く和文に笑ってしまった

というのも、昔から芹沢サンの登場シーンといえば、
スーツ姿でぬっと現れて「せ、芹沢サン!?」と藤本クンが驚くっていうのがお決まりだったから
それと似た流れが今回久々に見れて、なんだか懐かしい気持ちになったっていうかね

「小宮山さん、お久しぶりですね〜」

「…どうも」

「和文くんはどうしてここに?」

「それは…」

「ほうほう、あのパーティーで小宮山さんとね。
 私も和文くんとはひょんなことから知り合ったんですが、
 こういう優秀な若者には色々と教えたくなりますよね」

「早く本題に入ってくれませんか?僕も暇じゃないんで」

って、和文のことを話に絡めながら「いや〜こういう若者には色々と教えたくなりますよね」と会話を進める芹沢サンですが
「うるせえんだよ早く本題に入れよクソ野郎」とばかりに、小宮山さんからは明らかに険悪な反応が返ってくることに!
完全に恨まれとるやんけ!一体なにやったんだよ芹沢サン!そんな不穏な空気の中で会話は進んでいくことになりますが…

「どうしたんですかいきなり…」

「いや実はですね、以前に私がお世話になった社長さんがいるんですが、
 その社長さんから連絡があって、売上の落ちてるうどん屋を畳んで
 ラーメン屋にリニューアルがしたいので知恵を貸してほしいと…」

「(ピク…)つまり…うどん屋からラーメン屋へのリニューアルを僕に?」

「ええ、ぜひ小宮山さんにお願いできたらと」

「一体どういうつもりなんですか…!わざわざ僕をからかいに来たんですか!?」

「いえそんな、小宮山さんが優秀だと思えばこそ…」

「よくもそんなことが言えますね!!10年前、僕にラーメンがまったく分かっていないと言ったのは
 あなたじゃないですか!!」

って、そんな芹沢サンの依頼とは、小宮山さんにラーメン屋に関する助言をしてほしいというもので
小宮山さんからしたらラーメン嫌いの俺にわざわざそんな話をしに来たのかと余計に怒りが倍増してしまうことに…
さらには、過去のいきさつについても、10年前に芹沢サンから
「お前はラーメンのことをまったく分かっていない」と言われたことが
小宮山さん的にはショックで忘れられずにいるようで…

「10年前と同じなのか?お前は」

「え?」

「それなら見込み違いだったな、そんな奴にこの仕事は頼めない。邪魔したな」

「なっ…」

すると今度は芹沢サンの方が急に態度を変え、今までのような下手に出ていた言い方とはうって変わって
「10年前と相変わらずかよ、やれやれ失望したぜ」とでも言わんばかりに
小宮山さんに「進歩のない男」というレッテルを貼って立ち去っていったという…

ふーむこれは…たぶん芹沢サンとしては、10年前の時点から
小宮山さんのことを見込みがあるヤツだと思ってたんじゃないでしょうか?
芹沢サンって、そういう見込みがある相手に対してはやたら厳しく接してくるっていうか
「お前はラーメンのことなんて何もわかってないんだよ」みたいなことを
平然と言いまくる性格をしてるっていうかね

実際、藤本クンは芹沢サンと顔を合わせるたびにそんなようなことを言われまくって
さんざん芹沢サンに打ちのめされてきたわけですが、しかし藤本クンが本当にラーメンのことを何もわかってないのかというとそうではなくて
実力があるからこそ「いいセン行ってるのに肝心なことがわからんとは情けない」みたいに言われてしまうっていう
そんな扱いを受けてきたわけなんですよね

たぶん、芹沢サンにとって小宮山さんも藤本クンと同じような相手だと思ってたんじゃないかなあ
見込みのある若者で、顔を合わせた時に厳しいことをさんざん言いまくってきたんだけど
小宮山さんはそれが嫌で芹沢サンもラーメンもどんどん嫌いになっていったみたいな。
そういう風に、ある意味でもう1人の藤本クンと言えるのが小宮山さんなんじゃないかなあ

・小宮山さんは板倉父のような仇敵という感じではなく、芹沢サンにとってはどうも「折れちゃった藤本クン」といった間柄のようですね。
 2人の温度差を見るとそんな感じかなと。 by とーます

そんな中、とーますさんから届いたコメントを見てもやはり藤本クンのことを連想したようで
やっぱり小宮山さんと藤本クンの立ち位置はかなり似てるんじゃないかって感じがしますね

なにげにこの2人、芹沢サンを前にした時の雰囲気もよく似てるというか
憎ったらしいクソハゲ野郎に対する負けん気をガンガン放出してる感じがするので
似た者同士の2人なんじゃないのかなあって気がしますね

「ふう〜…やっと落ち着いてきたよ…今日は本当にみっともないこと見せちゃったね」

「あんな小宮山さん、初めてで驚きました。それにラーメンは苦手だっておっしゃってましたけど…」

「…白状するとさ、昔はラーメンほど好きな食べ物はなかったよ。子供の頃から大好きで…
 大学時代にはプロのラーメンライターぐらい詳しくなってたかな…
 就職してからは情報誌の編集部に配属されたおかげで、ラーメン屋をはじめとして様々な飲食店を取材した…
 最初は本当に仕事が楽しかったよ」

そして芹沢サンと揉めてしまった後、しばらくして落ち着いた頃に過去の事情を話し始めた小宮山さん。
もともとはラーメン嫌いではなく、むしろ何よりもラーメンが大好きだったという人のようで
子供の頃から大人になるまでずっとラーメン漬けの日々を過ごしていたようですね
そして就職してからも、ラーメン関係の取材ができることを心から喜んでいたという…

「でも2年、3年と経つうちに僕はどんどんやる気を失っていった…
 飲食店の取材が苦痛でたまらなくなってしまったんだ。
 板倉くんは、ユーチューブのために取材したりはするの?」

「え?ええ、まだそんなに多くはないですが…」

「楽しい?」

「楽しいですよ、雑誌やネットには載ってない現場の声を聞くことができますし」

「でもしばらくしたら、板倉くんも僕みたいに取材なんか嫌になっちゃうと思うよ」

しかし、最初は楽しかった取材の仕事も、数年続けているうちにどんどん苦痛に変わっていったと語る小宮山さん。
これはもしかしたら…「趣味を仕事にしたらどんどん辛くなってしまった」っていう
板倉編で俺が語ったことに通じる話なのでは!?

そう、板倉編の時に俺が語ったのは、
「好きな背脂チャッチャラーメンを仕事にしたことで辛くなってしまったんじゃないか」という話で
けっこうそのことを熱心に語っていた記憶があるんですよね
まあ、板倉は別に背脂チャッチャラーメンとか好きじゃなかったんで語った意味なかったんですけど(えー
でも今回の小宮山さんにはわりと通じる感じの話だったんや!1年越しに語った意味が出てきそうな感じがしてきたぜ!

「どうしてですか…?」

「世の中、バカな奴だらけだからさ」

そして、取材が嫌いになった理由について語る小宮山さんでしたが…
「世の中なんてバカな奴だらけだ」という考えに行き着いて、やる気を失っていったってことみたいですね
ふーむ、まあそれについてはやっぱり、小宮山さんが初登場した時に
クソみたいなクレーマーの内田ってキャラがいたように



何も深く考えないで文句ばかり垂れるようなヤツと仕事で数多く接するような毎日を送ってきたことで
「世の中こんなバカしかいねえのか…」って絶望していったってことなんでしょうね
なんというか、接客業の人ほどこういう気持ちになりやすいような気がする。

タチの悪いクレーマーだったり、しょうもないことでトラブルを起こす客だったり
面倒くさい相手と数多く接することで、人に対してどんどん失望していくみたいなね
「まともな人間なんていないんだな、世の中みんなクズやバカばっかりだ」とかって思考が歪んでいくみたいな…
小宮山さんはそういう風に、他人に対する失望感みたいなものも抱えるキャラなのかなって気がします。それでは次回に続く!

 


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第60話

さてらーめん再遊記60話の感想ですが、前回ラストで
「世の中、バカな店だらけだ」小宮山さんが言ったことについて
なぜそう思うようになったのかが今回語られてましたね

一言でまとめると、「少し考えれば分かることを、何も考えずに失敗している店が多すぎる。
飲食店の9割は考えなしのバカな店」
ということを、取材の仕事で実感したようで…
うーむ、9割がバカとはさすがに言いすぎじゃねえかなとは思うんですが
ただ小宮山さんにコンサルティングの依頼をしてくる相手を見ても、そういう連中が多かったですしね…
「どいつもこいつもバカばっかりだ」と小宮山さんが思ってしまうのも、無理はないってことなんだろうか…

「そういう実態を知ったおかげで、飲食店の取材が嫌になっちゃってね。
 愛想笑いしながら連中のくだらない話を聞いて、提灯記事を書くなんてもう…
 こんな仕事は辞めたいと転職を考え始めた…そんな時に思ったんだ。
 これだけバカな店だらけだと、僕みたいに"分かってる人間"なら上手くやれるんじゃないか?
 それがラーメンの店ならいっそう…って」

ってそんな中、「世の中バカな奴だらけ」と世間に失望していく一方で、小宮山さんに別の感情がムクムクと湧いてきたようです
それは「僕みたいに"分かってる人間"ならもっと上手く店を経営できる」という…
おいおい、そりゃまたなんとも嫌な予感がする発想ですな…
というかそもそも小宮山さんって包丁握ったことあるんか!?(えー

小宮山さんの話では、昔から数多くの店を食べ歩きして料理に詳しくなったってことは言っていたんですが
しかし自分で包丁を握って料理の修行に励んだとかって話は全然言っていなかったので
そんな状況で飲食店を始めて上手くやれるのか?っていう不安がありますね

ゲームでたとえるなら、「昔から数多くのゲーム動画を見てゲームに詳しくなった。俺ならプロゲーマーになれる」
っていう風に、自分でプレイしてないのに動画だけ見て自分にもやれると勘違いしちゃった
みたいな空気を感じるんだが…実際、ゲーム動画の視聴者って自分でプレイしてないのに名人気取りの「名人様」が多いんだよな…

「情報誌の編集者だったのに料理なんて出来たんですか!?」

「一通りの調理技術は大学生時代にしてた飲食店のバイトで…あと独学のラーメン作りは趣味でずっと続けてたしね」

そんな中、「あんた料理なんて出来たのかよ」とまっとうな疑問をぶつける川瀬さん。
まさしく俺の聞いてほしかった部分ですが、いちおう小宮山さんはバイトや趣味で
「自分で料理をする」という経験も積んでいたようです
とりあえずエアプの名人様じゃなくてよかったわ…(えー

「そこで僕は決心したんだ!未だかつてない創作ラーメンの新店をオープンしようと!」

「おおっ…どんなラーメンだったんですか?」

「スープのベースは豚でも鳥でもなく牛。
 ミンチにした良質の牛すね肉を牛骨を中心とした食材を使い、澄み切った滋味深い味わいを目指した…
 麺は自家製のストレート細麺。国産の無農薬小麦を使ったスッキリとクセのないタイプ…
 具は牛骨のブロックをネギと一緒に焼いて風味を移し、醤油ベースの調味液に漬け込んだ和風ローストビーフがメイン…
 名付けて牛清湯らあめん!!」



そして実際に脱サラを決意し、ラーメン屋を始めた小宮山さんの一品というのがこれのようです。
スープが牛で具もローストビーフという牛づくしのラーメンのようですね
うーむ…新しいものを作ろうとしたっていう気持ちはわかるんですが
しかしラーメンにローストビーフ入れたいかって言われると反応に困るんだが…(えー

俺は普通にチャーシューとか入ってて、スープも醤油や塩の方が好きなもんで…
まあ、小宮山さんは「未だかつてないラーメン」を目指してるというから
俺みたいに既存のラーメンが好きな人間とは考え方からして違うっぽいですけどね

「こだわったのはラーメンだけじゃない。
 阿佐ヶ谷駅に最寄りの好立地に出店したし、店作り、内外装、接客、メニュー構成と考えに考え抜いた…
 情報誌時代の人脈も活かして、店の周知にも努め…その甲斐あってオープンしてからは連日の行列!
 もっとも、嬉しくはあったけど驚きはしなかった。バカな連中と違って僕はやるべきことをしっかりやっていたからね」

そんな小宮山さんのラーメン屋は、オープンしてからすべてが思い通りと言った具合に繁盛する好スタートを切ったようで
ふうん…そいつはよかったですねって感じであんまり嬉しくねえなこれ(えー
いや、というのも「バカな連中と違って僕はやるべきことをやっていたから、
繁盛するのも当然だし別に驚かなかったのさ」
って
なんかいちいち言うことむかつくんだよなこの人(えー

優秀だかなんだか知らねーけど、言うことが鼻につくねんいちいち!
いけすかないエリート野郎って感じがしてなんか腹立つわ!

「そうして僕が絶頂にいた時に、あの人がやってきたんだよ…」

 

そんな小宮山さんがウハウハ気分でラーメン屋を経営していたその時、客としてやって来たのが芹沢サンであり、
小宮山さんご自慢の牛清湯らあめんを味わったようですが…
しかし芹沢サンは、少し食べただけで「あ、もういいわ」と言わんばかりに食べるのをやめてしまい
すぐさま席を立って帰ろうとしたという…

「ど、どうしたんですか芹沢さん!お口に合いませんでしたか!?」

「お前はラーメンのことを何も分かっていない。このままだと店は半年以内に潰れるぞ」

そこで小宮山さんが言われたのが「お前はラーメンを何も分かっていない」という今でもトラウマになった一言であり、
繁盛している店についても「半年で潰れる」とまで言われてしまいます
それにしても芹沢サン、「半年で潰れる」っていうその予言、
なんだか食キングみたいなこと言ってますね(えー

 

食キングには俺もけっこう思い入れがあって、うちのサイトのトップページに書いてある
「この店は一ヶ月…いや…○○日で潰れる!!」っていうフレーズだとか
さらに言うと「質問は一切受け付けん!!」っていうサイトのタイトルにしても
食キングから引用したものなんですよね



なんというか食キングはインパクトのある内容で、記憶に残る漫画だったもんで…
ちなみに今、無料キャンペーンで5巻まで読めるんで
食キングを知らないって人にはオススメしておきたいですね

「そして店の客入りは、最初の1ヶ月をピークにどんどん落ちていった…
 しかしどうして客が来ないのかさっぱりわからない…
 そのままだと芹沢さんの不吉な予言通りになってしまいそうで、切羽詰まった僕は…」

『芹沢さん!ウチの何がダメなのか、どうか教えてもらえませんか!?』

『100万円払ったら教えてやるよ』

『えっ…じょ、冗談でしょ、赤字でヒーヒー言ってる僕に100万だなんて…それに僕と芹沢さんの仲じゃないですか』

『甘ったれるな。有益な情報がタダで手に入るわけがないだろう』

さて、らーめん再遊記の方に話を戻すと、小宮山さんの店は右肩下がりにどんどんと経営が悪化してしまい
赤字続きでもうやばいとなった頃に、小宮山さんは芹沢サンに相談したようですが…
しかし「100万円払ったらアドバイスしてやるよ。タダで教えてやるわけないだろ」
冷たく言われてしまったという…なんていうかあれですね、芹沢サンの対応が
藤本クンの時とは天と地の差すぎて泣けますね(えー



というのも、芹沢サンは以前こうして藤本クンのラーメンに対して
「俺は一言アドバイスするだけで10万円はもらう人間なわけよ。
 それをタダで教えてやるんだから感謝しろよ、この幸せ者!」
って言いながらタダで教えていたんですよね
あまりにも小宮山さんの時と対応が違いすぎる…(えー

まあ、藤本クンがこうしてタダで教えてもらえたのは、
まず先に藤本クンが芹沢サンのラーメンに対してアドバイスしたからっていう流れがあって
そのお返しのために芹沢さんがアドバイスをやり返すっていう内容だったからなんですけどね
ただ、その流れがあることを踏まえても、小宮山さんは
藤本クンのようにはなれなかった男って感じで悲哀を感じますね…

「そして半年後に店は潰れ…僕は外食コンサルタントに転職した。
 飲食店のダメなところを見抜くのはお手の物だし、
 あとはそれに改善案を提示してやればいいわけで、まあ僕には向いていたよね。
 しかし皮肉なことに、自分の店が潰れた理由だけは未だに分からない…」

そして結局、店についてはどうにもならずに潰れてしまい、小宮山さんは今の仕事に転職したようですが…
しかし、他人の店にアドバイスをする一方で、自分の店をダメにしてしまい、その理由も分からないという
トラウマを抱えてしまった小宮山さん。その理由を知っているのは芹沢サンだけであり、
小宮山さんは芹沢サンに対して大きなコンプレックスを持ってしまったと…

「芹沢さん、さっきもわざわざやってきて小宮山さんに何も教えてくれないって…一体なんだったんでしょう?」

「それは僕が聞きたいよ…!さっきだって、わけの分かんないことを偉そうに思わせぶりに言って!!
 僕に何か恨みでもあるのかよあの人は!!」

そんな芹沢サンに対して、「なんで何も教えてくれないんだよ!」という怒りが収まらず、とうとうブチ切れ始めてしまった小宮山さんですが…
いやいや、教えてくれなかったことに対してやたらキレてるけど、そもそもの問題として
店をダメにしてしまった張本人は小宮山さんであって、芹沢サンは悪くないやん!?

ぶっちゃけ芹沢サン、この店とほとんど関係ないやん!?ただの他人が客として1回ラーメン食べにきただけやで!?
それを「店の改善策を教えてくれないなんて、あの野郎許せねえ」みたいに怒り出すのは、筋違いの逆恨みというか…
小宮山さんってなんかこう精神的によろしくない部分がありますね

・かつて小宮山さんもラーメン店を経営していたことが判明した最新話でしたが、スープを飲んで麺をすすった時点で芹沢さんが食べるの止めてしまっていましたね。
 味自体は小宮山さん自画自賛していましたが、1か月で流行らなくなってしまった理由は案外芹沢さんが淡口らーめん出してた時と似たような感じなんですかね。
 自分があっさり系のらーめんを食べてみて多いのは、確かに旨いけどとっかかりがなくて、2度目わざわざ行こうと思わないってのがあるので
 牛清湯らーめんもそういう感じかなと思いますが、もともと門外漢だった小宮山さんですので案外調理面のミスかもしれませんね。 by とーます

そんな中でとーますさんから、小宮山さんのラーメンについて「調理面でのミスがあるのでは」というコメントが来てますが
俺としては調理面のことはよくわからないのと、あと小宮山さんを見ていて思うのは「精神面に危うさがある人」ってことなんですよね
「世の中なんてバカばっかりだ」とか「俺みたいに"分かってる人間"なら上手くいく」とか
他人を見下して自分を優秀だと思ってるみたいな、そういうおごり高ぶった自信過剰なメンタルが
一番問題なんじゃないかなって気がします
実はこのへんの話については、さっきの藤本クン絡みの時にも芹沢サンが語っていたことがあって



「ラーメンマニアの人っていうのは、頭でっかちで自信過剰になりがちなんです。
 それなりにうまいラーメンは作れるかもしれませんが、商品としては持たないんですよ」
っていうのがそうで、小宮山さんはまさにこのタイプのように思うんですよね
「それなのに、もうプロになったと錯覚してしまう…こういうケースが
 独学で修行しているラーメン愛好家のサラリーマンの方などに多いんですよね」
とも同じ場面で語っているんですが、こういう部分もまさに小宮山さんに当てはまるわけで

なにしろ小宮山さんって、独学で修行していたラーメン愛好家のサラリーマンが
「俺もプロになれる」と言い出して脱サラした
っていう、まさにそのまんまの人ですからね…
ちなみに、脱サラについても芹沢サンは「私としてはオススメできませんね」と言っていて
何から何まで芹沢サンの言っている「失敗しやすいヤツ」の典型例になっているのが小宮山さんって感じがしますね



なんというか小宮山さんに必要だったのはラーメン発見伝第2巻だったんや…(えー
この第2巻に小宮山さんの読むべき内容が詰まっていたんや…
結局のところ、自分を優秀だと思い込んでいた小宮山さんも、失敗しやすい人間の1人でしかなかったってことなんじゃないのかな…次回に続く!
 


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第62話



さてらーめん再遊記62話の感想ですが、前回ラストで「芹沢さんの依頼を受けてみよう」と小宮山さんが決心したことで
今回さっそくその依頼を受けに来た内容となってますね。芹沢サンの依頼についてもう一度確認しておくと、
「知り合いの社長がうどん屋を畳んで、ラーメン屋に路線変更したがっている。それを手伝ってやってくれ」
という話だったはず…なるほどこの石井っていう人物が、芹沢サンの言ってた社長ってわけか

そんな社長の話を聞いてみると、確かに「うどん屋じゃやってけそうにねーや」てなことを言っており、
芹沢サンの言ってた話と確かに一致してますね。
ちゃんとほんとのこと言ってたんやな芹沢サン!?(えー

いや、というのも芹沢サンってこの前いきなり小宮山さんのところにやってきて
「いやー俺の知り合いの社長がさぁ、うどん屋やめてラーメン屋にしたいって言うんだわ」とか言い出したもんだから
小宮山さんをおちょくるためにでまかせ言ってるのかと思いましたが(えー
ちゃんと本当のことを言ってたようで何よりですよ

「それでラーメン屋にするとなったら、芹沢さんに相談すればいいと思ったんだが…」

「すいませんお役に立てませんで…
 でも、この小宮山くんなら私の代わりを充分以上に果たしてくれると思いますよ。
 彼ほどラーメンを分かっている人間はなかなかいませんしね」

「!?」

って、自分の代役として小宮山さんを紹介する芹沢サンでしたが、なんと
「彼ほどラーメンを分かっている人間はなかなかいない」と太鼓判を押すことに!
芹沢サンこれ、今度こそ小宮山さんをおちょくるためにでまかせ言っとるやろ!(えー
なにしろこないだは、小宮山さんに「お前はラーメンのことを全く分かっていない」って言ってたやないですか!?

まったく逆のこと言いやがってこのハゲめ!(えー
まあでもあれだ、芹沢サンって手厳しい性格だから、本心では小宮山さんのこと認めてるけど
「お前肝心なことが分かってねーな」って意味で「お前はまったく分かってない」って言い方をしてる
のかも知れませんね

つまり、芹沢サンの言ってる「お前はまったく分かってない」っていうのは
「お前はなかなか分かってるが肝心なところが抜けてるぞ」って意味で言ってるのかなと…
まったく面倒くさいハゲだぜこのオッサンは…(えー

「それでは私は次のスケジュールがありますので、今日のところはこれで。小宮山くん、和文くん、後は頼んだよ」

「お、お疲れ様です」

「さて、どんなラーメン屋にするかだが…よくあるラーメンを手堅くやっても面白くない。
 いっそ今までにない新しいラーメンで勝負したい」

「それは…なんとも大胆なお考えですね。
 前例のないラーメンでお店を始めるとなると、どうしてもギャンブル性が高くなりますよ」

「ギャンブル結構!一切の縛りなく自由に考えてもらっていい!
 私が「こんなラーメンは食ったことがない!しかも美味い!」と思うものを作ってくれ!」

そして芹沢サンがひと足お先に帰っていった中、残された小宮山さん達はラーメン屋のプランを立てることになりますが…
どうやらこの社長、かなり大胆な性格をしているようで、既存のものでなく未だかつてない新しいラーメンが作りたいと思っているようですね
小宮山さんはそれを聞いて、「オイオイそんなギャンブルみたいなやり方でいいのかよ」と思っているようですが…
いやでもあんたも似た者同士じゃねーか!?(えー
なにしろ小宮山さんって、前に自分がラーメン屋を始めた時になんて言ってたかというと



「未だかつてない創作ラーメンの店をオープンする!」って言ってたんですよ
さっきの社長とまるっきり同じじゃねーか!!(えー
どっちとも店の方向性が完全に同じだこれー!!
それなのに「そんなギャンブルみたいなやり方でいいわけ?」と他人事のように言い出すとは…
小宮山さんよ…そんなだから「何も分かってない奴」って言われるんじゃねーかな…(えー

「さて、どうしたものかな…」

「新しいラーメンって、ワクワクしますけど実際に作るとなったら大変ですよね」

「まったくだよ。何もかも自由だと、何をしていいか分からなくなるものだからね」

「あれ?こんなところになりなりらーめんが…?」



さてともかく、新しいラーメンのアイデアを出そうにも、取っかかりがなくて小宮山さんたちが悩んでいると、
なりなりらーめんという店をたまたま見つけることに。どうもこの店、そこそこ有名で味もいいラーメン屋のようで
とりあえず寄ってみてラーメンを食べてみようという展開に…

「うん、うまい!これはなかなかだ!」

「ハイスペック醤油ラーメンの中でもかなりハイレベルな方ですよね」

「ん?なんだいそのハイスペックなんとかって?」

「スープ・麺・具のあらゆる面にこだわり、研ぎ澄まされた鶏だしベースの醤油ラーメンのことです。
 このスタイルはここ数年でどんどん増えてまして、今の最先端のスタイルと言ってもいいかもしれません」

「そうなんだ…でもこの味って覚えがあるぞ?
 僕がまだ情報誌にいた頃、こういうラーメンは「淡麗系」って呼ばれてたような気が…」

「ああ、淡麗系こそハイスペック醤油ラーメンの始まりらしいんですよ。
 十何年か前にこういう特徴の醤油ラーメンが淡麗系と呼ばれ、
 その後もいろんな呼ばれ方をされつつ増えていったようです」

ふむ、どうやらなりなりラーメンの特徴は最近流行りのハイスペック醤油ラーメンのようですが
しかし小宮山さんは、「こういうのって昔は淡麗系って呼ばれてなかった?」と言い出すことに…
なるほど確かによく聞く言葉ですね淡麗系。むしろ最近でもちょくちょく言われてる気がします
それと俺的に、淡麗に対して以前から言いたいことがあって
この言葉ビールでめっちゃ使われてね!?(えー

いやマジで、こんな風に淡麗・淡麗・淡麗ってめっちゃ缶ビールに書かれてるから、そのイメージ強すぎてな…
なのでラーメン屋で淡麗って言葉を初めて聞いた時に
「なんでいきなりビール用語が…?」って困惑したことを覚えてます(えー

「だんだん思い出してきたよ…10年前、僕はラーメン屋のオープンにあたって、
 その頃のラーメンはすべてチェックした…もちろん淡麗系も。
 その上で、どこにも負けないという自信を持って牛清湯ラーメンを編み出したわけだけど…
 わずか半年で退場を余儀なくさせられた…
 でもね、ここのラーメンも確かに美味しかったけど、やはり僕の牛清湯ラーメンが負けてるとは思えないんだ!!」

「は、はあ…」

って、そんな風に淡麗系のラーメンの話をしていたら、
「いや淡麗系は美味しいよ?でも僕の牛清湯ラーメンだって負けてないんだよ!!」
といきなり言い出した小宮山さん!なんなんだ急に!
どうでもいいっすよそんなこと!(えー
別にあんたの牛清湯ラーメンが淡麗系に勝ってようが負けてようが知ったこっちゃないし!
そんな話は置いといて、さっきの社長の店でどんな新しいラーメンを作るかについてだな…

「お待ちどお様!!これが牛清湯ラーメンだ!!」



ってゲェー!?牛清湯ラーメン作ってるー!?
なにやってんすか小宮山さん!?社長のラーメンはほったからして牛清湯ラーメンを作るのに夢中とは!?
「俺の牛清湯ラーメンを見せてやるぜ!」って別に見せなくていいから!(えー
牛清湯ラーメンへの熱意すごすぎやろが小宮山さん…そんなにまで自信たっぷりのラーメンだったってことなのか

「2人とも、今のラーメンフリークとして忌憚のない意見を聞かせてほしい!」

そんな牛清湯ラーメンを和文と川瀬さんに食べさせ、味の意見を聞かせてほしいと言い出した小宮山さん。
もはや社長のラーメン相談じゃなくて牛清湯ラーメンの相談になってきてんな(えー
まあ、社長のラーメンを作ろうにも何も取っかかりがなかったから、この牛清湯ラーメンをきっかけに新しいアイデアを生み出すってことだろうか?

 
 

って、食べ始めた和文と川瀬さんの反応を見てみると…これは一体どうしたことか
最初は「おっ、うまいなこれ」という感じの反応だったのが、
食べ続けるうちに「あれ…なんか微妙じゃね…?」とみるみる表情が曇っていくことに!

おいおいどういうことだよ小宮山さんよぉ!あれだけ自信満々に出してきたのに
とんだ欠陥品ってことかよ牛清湯ラーメンはよぉ!(えー
うーむ、最初はおいしいけど食べ続けるとまずくなるとかって特徴でもあるんだろうか?一体どういうことなんだ?

・やっぱ小宮山さんのラーメンが失敗したのって、牛からとったスープにローストビーフが加わって、
 つまり、牛に牛が足された結果クドくなってしまったといったところなのではないでしょうか。
 麺もクセのないタイプの麺だったから余計にクドさが際立ってしまったのかも。

そんな小宮山さんのラーメンについて、「牛に牛を足したせいでクドくなりすぎたんじゃないか」とのコメントが来てますね
ふーむ…牛のクドさというと俺が思い出すのは、食戟のソーマでA5和牛の話が出てきたときのことかなー



あの時に俺が話したのは「高級な牛肉って、最初は美味しいんだけど食べ続けると急にオエッてなる瞬間あるよね」っていう…
まさかそれなのか、和文たちは急にオエッてなる感覚に襲われてしまったのか!?(えー
まあでもそういう感覚は、焼いて食べる時の肉汁が原因だと思うから、今回のことに当てはまるのかは分かりませんが…

さて、今回の感想についてはこんなところですが、最後に言っておきたいことがひとつ。
今回なにげに和文と川瀬さんのエロハプニングがありましたよね



こんな風に、和文が寝ていたら川瀬さんのおっぱいに顔をうずめてしまったという…
これを機に急接近するとかそういうやつ!?まさか2人にフラグが!?
なるほどいいんじゃないでしょうか、こういうのどんどんやってほしいですね(えー

川瀬さんって和文よりちょっと年上のお姉さんなわけですけど、かなり積極的でグイグイくる性格で
和文のことを「素敵な美少年」とまで言ってたくらい気に入ってるから、
和文のパートナー的なキャラになると面白いんじゃないかなと。



こう、ちょっと内気な少年と、それをグイグイ引っ張る少し年上のお姉さんって組み合わせなのが良くね?
かなりそそる組み合わせじゃね?(えー
ぜひとも和文のパートナーになっていただきたいと思うのは俺だけだろうか

そもそもこの漫画って、最初のシリーズでは藤本クンと佐倉サンっていう男女のコンビから始まったんですよね
シリーズを重ねるにつれて、主役がゆとりちゃんになり、さらに主役が芹沢サンになり…と移り変わっていったわけですが
そろそろ原点回帰が必要なんじゃないっすか!?原点回帰がよぉ!!(えー

ちなみに俺としては、佐倉サンがラーメン食べる時にいつも言ってた
「おいしーっ!」って反応けっこう好きでしたね
すごい素直にラーメンのおいしさを褒めてくれるキャラというか、
細かい理屈がどうこうより「おいしーっ!」ってニッコリ笑いながらラーメン食べるっていうのが
いいヒロインだよなぁって…こういう子と一緒に食事する生活って楽しいだろうな。それでは次回に続く!






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