ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第108話

さてらーめん再遊記108話の感想ですが、今回の話は新谷さんが炎志のテコ入れを始めるという内容になってましたね
前回の話で新社長となった新谷さんですが、さっそく売上の下がり気味な炎志をどうにかするべく、店の改造に着手したようです
まず店の外見からガラリと変えており、「トンコツにんにくラーメン炎志」と名前も変更してますね
さらには、目玉のラーメンとしてにんにく四天王ラーメンという、揚げにんにく、背脂にんにく、にんにくの芽、にんにく油(マー油)を使った
にんにくてんこ盛りのラーメンをプッシュし始めたようで…

「美味しい!揚げにんにくのホクホク感、背脂にんにくのガッツリ感、
 にんにくの芽ともやし炒めのシャキシャキ感、マー油のこってり感が次々に襲ってきて
 食べる手が止まりません!」

「スープと麺は従来の炎志ラーメンと同じで、にんにく四天王たる具や薬味を加えただけではあるが、
 もともとが個性に欠けるライトトンコツ味ゆえ、
 アクの強いにんにく四天王と喧嘩することなく綺麗に調和している」

そんなにんにく四天王ラーメンですが、「食べる手が止まらない」「綺麗に調和している」と和文や芹沢サンから見ても完成度が高いようで、
さらに有栖サンも大仏顔になりながら大絶賛することになります



つーか久々の大仏顔ここで出すのかよ!?(えー
「有栖サンって最近大仏顔出さなくなったよな」って思ってたら!まさかのにんにく四天王ラーメンで出すことになるとは…
なんていうか、有栖サンの大仏顔って一流のラーメンを食べた時じゃないと出てこないってイメージがますます強くなってたから
このにんにくまみれラーメンで出てくるのはなんか違和感あるぜ!(えー

「炎志の最大の問題点は、メニューやブランドをうまく進化させられずにジリ貧を続けていたことだった。
 そこで新谷は店名と店構えを一新し、新店のように見せることで新規客を呼び込んだ。
 ラーメンは他の料理ジャンルよりも新店チェックしようとする人間がはるかに多いからな。
 トンコツとにんにくを打ち出したことも正解だ。以前の炎志は味のイメージが伝わりにくい店名と店構えだった」

そして新谷さんが行ったテコ入れについて、どんな狙いがあるのかを語り出した芹沢サン。
店の名前を変え、にんにくを強調したラーメンを看板メニューにしたことについては、
新しい客にも味のイメージが伝わりやすいようにするためだったという…

ふむ…言われてみれば確かに。今までは店の名前が「麺屋炎志」で、出してるラーメンも「炎志ラーメン」だったから
どういう味のラーメンなんだかさっぱりわからないっていうのはありましたね
その時点でモヤモヤした気持ちを抱えてしまうわけですが、実際に食べてみても大して特徴のない味ってことだったから
とにかく個性のなさがすごかったですよね今までの炎志は。

外から見てもどういう味なんだか分からない、食べてみても特徴がないし個性もないっていう
ひたすらモヤモヤ感に包まれたような店だったから、
今回にんにくたっぷりラーメンという分かりやすい個性を持たせて、方向性をハッキリさせたってわけか

「でも芹沢さん、にんにく四天王ラーメンは1200円と結構高いですし、
 新規客はまず炎志ラーメンを頼むケースも多いと思うんです。
 その場合に心を掴むことは難しいんじゃ?」

「その対策がこれだ」



さらに、炎志ラーメンを頼まれた場合にも今までと違う対策がしてあり、
なんと大量の調味料を好きに使っていいという風に、客が自分で味を足し放題というシステムにしたようですね
ふむ、もともとが個性のないラーメンだっただけに、味のこだわりもないし客の好きなようにやってくれていいってことか
こういうの子供ウケとかよさそうですよね。「あれもこれも混ぜようぜー!」とかドリンクバーとかでもキャッキャしてる光景よく見たりするし。
それにしても餃子のたれとかウスターソースまで置いてあることに吹いた
好きに入れていいとはいえこんなもんまでラーメンに入れるのかよ!

「芹沢さん!いらしてくれてたんですか、わざわざありがとうございます!」

「おお新谷くん」

「今のところテコ入れは上手くいっています!
 こうして復活の見通しが立ったのも、すべて芹沢さんに励ましていただいたおかげです!
 本当にありがとうございます!」

「いやいや…(こいつは本当にオヤジ殺しだな)」

そんな中、新谷さんがひょっこり顔を出して芹沢サンに挨拶することになりますが
元気よく「いらしてくれたんですか!ありがとうございます!」とか「芹沢さんに励ましていただいたおかげです!」とか
こういうこと自然に言えるのなにげにすごいよな

実際にこういうこと言うのって照れくさくて躊躇しちゃうっていうか
来てくれてることに気づきながらも「挨拶しに行った方がいいのかな…」とか「お礼言った方がいいのかな…」とか
尻込みしちゃってなかなか思い切った行動が取れないんですが
でも言われる側としては力強く言ってくれた方が断然嬉しいんだよな

「来てくれてありがとうございます!」とか「あなたのおかげです!」とか、たとえお世辞だったとしても
これだけ力強く持ち上げてもらえたら「いや〜そんな」っていい気持ちになっちゃうもんですよ
芹沢サンが「こいつは本当にオヤジ殺しだな」って言ってるのもそういうことなんでしょうね

「さっきまでうちの会社で麺太郎さん達と会ってきたんですよ」

と、ここで麺太郎たちの話をする新谷さんですが、なんと麺太郎たちは
「自由の身になったしクソみたいな名前捨ててパン屋でも始めようぜー!」と言い出したようです

お前らラーメンも名前も一気に投げ捨てるのかよ!?
おいおいおい!?てっきり新谷さんと一緒に炎志でがんばっていくのかと思ったら!
ラーメンに力を入れていた親父も亡くなったことだし「よくよく考えるとラーメンとか別にどうでもよかったわ」と、
ラーメンのことはサッパリ忘れて名前も変えてパン屋でも始めると…

なんつー思い切ったことするんだお前ら…炎志ではかなり高い給料をもらってたと言っていたし
その立場さえも投げ捨ててゼロからパン屋を始めるとは…
ただ考えてみればあれですね、この3人って新谷さんから前回目玉が飛び出るほどの大金を渡されたわけだから



もはや炎志の給料なんかに固執しなくても、悠々自適の生活が待ってるってことか!?
つまりは金持ちの道楽ってこと!?(えー
くそ、たしかに俺も金さえあれば今の仕事とかやめて好きなように暮らすだろうから何も言えねーぜ!

「ちょっと彼らがうらやましくはありますね。改名までするほど完全に父を吹っ切ってしまったわけで。
 私はいまだにあのひどい父にとらわれてるところがありますから…
 そういえば、芹沢さんにとっての杉井大作はどんな存在だったんですか?
 父のラーメンは芹沢さんが認めるようなものではなかったでしょう?」

「ん…まあ確かにそうだ、ラーメンにおける戦友や同士とかではなかった。
 しかし彼は初めて会った時からずっと俺によくしてくれた…
 俺にとっての彼は、いい人だったよ。いつだって杉井さんはいい人だった」

そして最後に、杉井さんについて思うことを語り合う新谷さんと芹沢サン。
新谷さんにとってはひどい父親であり、三兄弟からしても「ろくでもない名前つけやがったクソオヤジ」だったわけですが…
しかし芹沢サンにとっては、最初から最後までずっといい人であり、その気持ちは変わらないってことのようですね

ふむ…これを聞いて思ったのは、人って言うのはやっぱり
絶対の悪人とか絶対の善人なんてそうそういなくて
見え方や捉え方でいくらでも変わるってことなんですよね

だから「あいつはこういう奴なんだ」って決めつけることに意味はないというか
人なんてものは見え方や状況でいくらでも変わるんだから、固定したイメージで語ってもしょうがないっていう。
ちなみに俺がそれを一番感じるのは「有能か無能か」って語られてる時なんですけどね

人が有能か無能かなんていうのは、見え方や状況でいくらでも変わるんだから、そんなこと決めつけてもなんの意味もないっていう。
たとえば野球をするのが得意な人がいて、でも料理をするのは苦手だったとしたら、その人は有能なのか無能なのかって話ですよ
野球なら有能だけど料理なら無能、そんな人を一口に評価できるのかっていう。さらにダンスをやらせた時は?とか書道をやらせた時は?とか
状況によって有能か無能かなんていくらでも変わるんだから、
「あの人は有能だ」とか「こいつは無能だ」とか一口で決めつけることになんの意味もないっていう。
だから有能だ無能だって話が本当にバカらしく感じるんですよね。そんなこと言ってもなんの意味もないのになあっていう。次回に続く!

 


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第110話

さてらーめん再遊記110話の感想ですが、今回の話は関東ラーメン店主親睦会という集まりに主要メンバーが集合する回となってますね
会の名前からして関東でラーメン屋をやっている店主たちを集めて親睦を深めるのが目的のようですが、
そんな中で評論家の有栖サン、コンサルタントの小宮山さん、ユーチューバーの和文と、
別にラーメン屋をやってなくても関係者だったら呼ばれる会のようですね

そんな中、今回クローズアップされているのは安藤万福というユーチューバーであり
芹沢サン達と会えたことをたいそう喜んでいるという…
安藤万福…このキャラってあれですよね、今回が初登場じゃなくて
以前にも出てきたことありますよね



そんな安藤万福の以前の出番というのがこれ、塩匠堂での話の時に
弟子の赤田さんが新しい店を出した時にそれを宣伝してくれたユーチューバーですね
見た目的にめっちゃうさんくさそうな奴だなと思いましたが
こう見えて悪いことは考えていないようで、赤田さんの店を素直に宣伝してくれてたんですよね

「安藤さんと比べたら僕なんかただの駆け出しユーチューバーですよ、登録者数も再生数も全然…」

「でも僕グルタちゃんねるは大好きで全部見てるんですよ、絶対ブレイクすると思うなぁ」

「尊敬する大先輩にそう言ってもらえると…」

「今やラーメン界における安藤くんの影響力は凄いよね、インフルエンサーと呼ぶにふさわしいよ」

って、安藤万福ですが「見た目に反していい奴そうなユーチューバー」ぐらいに考えていたら
実はとんでもない大物だったようです
同じユーチューバーの和文からしたら、安藤万福は自分よりも遥かに上の領域にいる大先輩であり
有栖サンの目から見ても、安藤万福はラーメン界でも屈指の影響力を持ったインフルエンサーだと…
マジかよそんなにまで凄かったのか安藤万福!?
ちょっとしたモブキャラくらいに考えてたけど、実際は誰もが知ってる超人気ユーチューバーっていうぐらい凄まじい大物っぽいな…



ってそんな中、安藤万福に一言物申すとばかりにズカズカやってきた武田さん!
一体どうしたのかと思えば、安藤万福ほどの超人気ユーチューバーなら
さぞかし金をガッポガッポ儲けてるだろうとのことで、俺にも少し分け前をよこせと言いに来たようですね
急にやってきて金をよこせってムチャクチャやな武田さん…まるでおめでたい場に殴り込んできたチンピラのようですよ!

「俺の店もそうだったが出演してるラーメン屋はロハってのはおかしいだろ、人をダシに儲けといてよ!」

「いや、それは事前にお話ししたように…
 僕の完食らーめんちゃんねるは登録者数が約120万人、平均動画再生数は約50万回と宣伝効果が高く、
 ノーギャラとはいえお店の方にも宣伝効果がありまして…」

と、ここで安藤万福がどのくらいのユーチューバーなのか具体的な数字が明らかに!
なんと登録者数約120万人とのことで、確かにユーチューバーとしては相当な大物ですね
ホロライブでも100万人を超えるっていうのは大台を突破した感あるしな…
それと現実のラーメンユーチューバーと言えばSUSURUが有名ですよね
せっかくなので、安藤万福とSUSURUではどっちが上なのか比べてみると…



チャンネル登録者数122万人:安藤万福
チャンネル登録者素174万人:SUSURU
ということで、なんとSUSURUの方が50万人ほど上でした。SUSURUすげえな!?
作中でこれほど大物と言われている安藤万福よりもさらに50万人も上だとは…

「ガタガタ言わねえで金払えや!俺らラーメン屋がいてこそのラーメンユーチューバーだろ!」

「そ、それはそうですが…」

「いいか安藤、俺らは自分のラーメンをゼロから必死に生み出して
 汗水たらして毎日作り続けてどうにかやっていけてんだよ。
 なのにおめえらユーチューバーはラーメン食ってうめえだのなんだのほざいてるだけじゃねえか!
 しょせんはラーメン界の寄生虫のくせに許せねえ!」

「いい加減にしたらどうですか?」

「なんだテメエは!」

「僕は安藤さんと同じくユーチューバーをしている者です、
 あなたがあまりにも失礼なことばかり言うので黙っていられなくなりました」

って、武田さんが安藤万福に詰め寄っていたその時、「いい加減にしろよ」と割って入ってきた和文!
ラーメンユーチューバーを見下すような武田さんの物言いが我慢ならなかったようですが…
ちなみに俺はというと、ラーメンじゃないけど自分自身で漫画やアニメを作らずに見てるだけって点では同じなので
「何も作らずに寄生してるだけの奴」っていう武田さんの言葉がさっきからドスドスぶっ刺さってて
「寄生虫ですんません…」ってめっちゃダメージ受けてますね…(えー

「安藤さんの完食らーめんちゃんねるほどラーメンへの愛情に溢れ、
 お店の魅力を伝えてくれるチャンネルはどこにもないですよ!
 安藤さんの紹介を機に繁盛するようになったお店は枚挙にいとまがありません!
 これだけ貢献している安藤さんに向かって寄生虫とは何ですか!失礼にもほどがありますよ!」

「うるせえ!寄生虫を寄生虫と言って何が悪い!てめえらなんざラーメンの一杯も作れねえくせによ!」

「だったらラーメンバトルでもしましょうか。
 さっき武田さんはラーメンをゼロから生み出したとおっしゃいましたが、
 今も昔もらーめん厨房どきゅんは二郎系ラーメンをブラッシュアップしているだけ。
 しょせんはパクリの域を出ていない」

「な、なにをぉ!?」

さらに売り言葉に買い言葉でヒートアップしていく2人!
「ラーメンの一杯も作れねえくせに」と言われたことに対して「だったら勝負してやるよ」と言い返す和文!
そういえば和文ってラーメン作りの心得ある奴なんですよね、少し前の原田回でも自分がラーメン作りを担当して店を繁盛させたりしてたし
自分で作ってみろよと言われても「じゃあやってやるよ」って平然と言い返すことができるってわけか
ちなみに俺は自分で漫画もアニメもまったく作ることなんてできないから、こうして感想を書きながら「自分でやってみろよ!」と言われたら
「すんません出来ないです…ほんとすんません…」って謝ることしかできないですね(えー



とその時、2人の口ゲンカに割って入ってきた爺さん!
今回の親睦会を主催した偉い会長のようですが、てっきりケンカを止めてくれるのかと思ったら
むしろ「おもしれー喧嘩だな!」ってイベントに仕立て上げようとするってなんだこのジジイ!?

「こうなったからにはもっとバトルを盛り上げてえな!他にも勝負してえって奴はいるか!?」

「俺にやらせてくださいっ!!」



そんな爺さんの提案でラーメンバトルイベントが企画されてしまいますが、
他にも戦いたいやつはいるかと聞いたらすぐさま手を上げてきた男が一人!
こんな物騒な企画にすぐ手を上げてくるとか血の気の多い野郎だな!(えー
俺だったら「バトルしたいわけないやん…」って思いながら隅っこの方で小さくなってるぜ!

「俺がラーメン屋を始めた時、コンサルタントにアシストを依頼してひどい目にあったんです。
 ロクに料理もできないくせに口先だけは達者で…
 そいつの提案通りにしてたら、客が全然来なくなってあやうく店が潰れるところでした。
 それ以来コンサルが大嫌いになったもんで…小宮山浩司!俺と戦え!」

「は!?ど、どういうことですか、僕が古賀さんに迷惑をかけたわけじゃないでしょう!?」

ってなんと、小宮山さんに向かって勝負を挑んできた血の気の多い男!
そいつによるとコンサルをやっている人間に対して過去の恨みがあるみたいですが…
でも小宮山さんは「コンサルをやっている」というだけでこの男とは関係ないので、とんでもない逆恨みですね
この理屈が通るんならラーメン屋に恨みがあったらこの場にいる店主全員にケンカ売っていいのかよ!(えー

「お前からはあいつと同じ詐欺コンサルの臭いがプンプンするんだよ!
 それにお前は昔、ラーメン屋やって潰したことがあるらしいな?
 自分の店さえ繁盛させられなかった奴が、人の店に偉そうに口出ししてたら疑って当然だろ!」

しかしさらに小宮山さんに向けて畳みかけてくる血の気の多い男!
「自分の店を潰したような奴が偉そうに他人の店に口出しすんな」と…
それは…そうなんですが…(えー
痛いところを突かれちまったな…こう言われてしまったら小宮山さんも実力を示さないと、この男の理屈を覆すことは難しそうだ

「ぐっ…そこまで言われたら黙ってるわけにいかない!やってやりますよ!」

「よし!対戦決定だな!」

「しっかしホント、ユーチューバーだのコンサルだのは自分じゃ何も作れねえのに偉そうに言ってるよな!
 ラーメン評論家とかグルメライターとかもだ!」

「確かに!ラーメン評論家なんてロクな奴がいねえ!」



ってああ、さらに「ラーメン評論家だのなんだの全員クソだぜ!」と好き放題に言い始めた一同!
お前ら有栖サンの目の前でそれ言うとか1ミリもデリカシーねえな!(えー
まさにラーメン評論家の有栖サンからしたら、こんなことを言われて黙ってるわけがないですよ!

「では、僕もいいですか?」

やっぱり有栖サンも参戦キター!!次々にラーメンバトルの参加者が増えていくやんけ! 
それにしても、有栖サンは参戦したはいいけど一体誰と戦うんだろう
今ゴチャゴチャ言ってたゴミども全員ぶちのめすとか?(えー
それとも自分の腕の高さを示すために、あえて芹沢サンを対戦相手に指名するとか?

なんにせよ有栖サン、小宮山さん、和文の戦いが見られるっていうのは俺的にいい流れですね
というのもですよ、この3人って少し前の炎志三兄弟の試合の時に
審査員として嘘を並べまくって俺がすごいガッカリしたってことがあったので

あの時に落とした信頼をこのバトルで取り戻してくれればと願いますね…次回に続く!
 


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第111話



さてらーめん再遊記111話の感想ですが、前回ラストでラーメン評論家vsラーメン屋のバトルに有栖サンが立候補したことについて
その対戦相手が誰になるのかが決まる回となってますね。「有栖さんとやるのはちょっと…」と多くのラーメン屋が尻込みする中、
「俺がやってやるよ」とズイッと出てきた男が1人。むう、今まで出てきた覚えのないメガネのおっさんですが…

「ま、まさか佐橋さんが現れるとは…」

「え、どなたなんですか?」

「もう20年以上も前に、極めてハイレベルな創作ラーメン店を経営していた人だよ。
 事情があって閉店し、佐橋さんは業界から姿を消してしまったけど…
 今でも幻の天才として語り継がれている」

「なんだかまるで原田さんみたいな…」

「確かにね、ただタイプは違っていて、原田さんが奔放無頼な直感派の天才だとするなら、
 佐橋さんは知識と論理で味を組み立てていく知性派の天才だったんだ」

そんなメガネのおっさんは佐橋さんという名前のようで、小宮山さんの解説によると
その昔天才と呼ばれて活躍していたラーメン屋なんだとか…
実力的には原田と同格ぐらいと考えてよさそうですね
原田って素質に関しては芹沢サンをも超えてるぐらいの強キャラだったけど、それに並ぶぐらいのキャラがもう出てくるとは意外だなあ

そんな佐橋さんですが、有栖サンのことをギロリと鋭い目線で睨みつけるぐらい何やら因縁があるようです
これ絶対佐橋さんが店をやめたイザコザに有栖サン関わっとるやろ!
ちょうど原田の過去に芹沢サンが関わっていたように、佐橋さんの過去には有栖サンが関わっているってわけか

「こりゃ面白いことになったな、しかし驚かされたのは有栖くんだ」

「ホントそうですよ、平和主義者だと思っていたのに自分から参戦するなんて」

「僕たちみたいに何か腹が立つことがあったわけでもないのに…」

「ムカついてるよ。何十年も前からね」

ともかくバトルの組み合わせが決まって、有栖サンの心境について尋ね始めた芹沢サン達でしたが
穏やかに見えてずっと前からムカついていたと不穏なことを言い出した有栖サン。
どうやらラーメン評論家として業界に物申したいことがあるみたいですが…

「ラーメンに限らず、様々なジャンルで作り手が語り手にこう言うことがあるよね。
 つべこべ偉そうなことを言うならお前も作ってみろって」

そんな有栖サンがムカついている理由というのがこれでした。
何かを語ろうとすると「偉そうなことを言うなら作ってみろ」と、その能力がない奴には語る資格がないという風潮があり、
ラーメン界に限らず、自分でやる能力がなければ何かを言うことすら認めてもらえないと…いや〜いますよねそういう奴。いますよね〜

たとえば明智とか明智とか明智とかな!(えー
どんだけ詳しい知識を言おうが自分でやれない奴はカスという理屈を語っていた明智そのものや!
まさにお前や明智!有栖サンはお前みたいな奴にムカついとるんやで!

「ほとんどの場合、門外漢がプロレベルのものを作れるわけがない。
 なのに作ってみろと無理を言うのは、誉め言葉以外なにも言うなということだ」

「ああ…」

「いったい何様なんだよ!!」

って有栖サン急にキレ出したー!ちょ、ちょっと落ち着いてください!
明智がムカつくのは分かりますが!明智がムカつくのは!(えー
どうやら相当ストレス溜まってたみたいですね。何十年も我慢してきたみたいだから無理もないか

ただ俺が思うに、有栖サンは作り手の心ない声に打ちのめされてきた語り手ってことみたいだけど
最近のネットを見ているとその逆を見かけることが多すぎてヤバイと思うんですよね
要するに、語り手の心ない声によって作り手が打ちのめされているってことですよ

たとえばなんですけど、最近ってなにごとも「作り手のアプデが入る」ってことがよくあるじゃないですか
ツイッターとかもアプデで細かい仕様が変わったり、なんなら名前がXに変わったりしてるわけですけど
そういった作り手のアプデが入るたびに、使ってる語り手からとんでもない罵詈雑言が垂れ流されるっていうね

「わざわざ使いにくくしやがってバカが」とか「Xとかいうクソみたいな名前に変えやがって」とか「死ねよイーロンマスク」とか
すごい勢いで作り手に対して文句言いまくるっていう。特にツイッターの作り手に対する文句はすさまじいと思うわけですが
ゲーム業界でもやっぱりアプデのたびにすごい文句出るよなって思うんですよね

たとえばアプデで不具合が発見された時なんかは
「こんな不具合にも気付かないとかバカかよ」「テストプレイしてねえのか無能運営が」みたいな文句で溢れかえるしな…
とにかくこういった作り手への文句がヤバすぎるなって思うんですよね

作り手に対するリスペクトがあまりにも欠けてるっていうか、少しでも気に入らなければ徹底的に叩くというか…
俺が思うに、語り手にしろ作り手にしろまず相手へのリスペクトが大事だと思うんですよ
そうすればどっちの立場であろうとこんなに揉めないというか、見下そうとしたり叩こうとしたりするから揉めるわけで
相手への感謝だとか尊重する気持ちを持っていればこんなことにならないと思うんですよね

格ゲー界隈に伝わる金言として「まずはありがとうでしょ」という言葉があるんですが
この精神はマジで大事だと思いますね、相手に対して文句を言う前にまずはありがとうの気持ちを持つこと。
俺は何かのアプデが入った時とかはこれを考えるようにしてます

「謙遜抜きで言わせてもらうと僕よりラーメンが分かっている作り手はほとんどいないでしょう。
 しかし今も昔も、作れる人間こそが一番分かっていると誤解されている。
 だから僕のようなラーメン評論家には何かにつけて
 「評論家に何がわかる、文句があるなら作ってみろ」という類のことを言ってくる…
 今までは内心ムカついてもやり過ごしてきたんだけど、長年のストレスも溜まってきたし、
 たまにはやり返すのも面白いんじゃないかと思ってね」

「だが有栖くん、ラーメンバトルはおそらく職人としての腕比べになる。
 勝ったら職人として凄いと賞賛はされるだろうが、それでやり返したことになるのか?」

「ならないですよね。語り手と作り手の2つの能力を持ってる証明になるだけで…
 だから僕は、職人としてではなくあくまで評論家として戦うつもりです」

「あん?」

そんな中で有栖サンは作り手連中と対決して長年のうっぷんを晴らす気のようで、
なんとしても語り手としての価値を認めさせたいと…
しかしただ対決して勝つだけでは、相手の土俵で勝っただけになってしまうので
評論家としての立場を貫きながら勝つという工夫が必要になるようです
有栖サンにはすでにそのアイデアがあるみたいですが、ラーメン作りという対決でどういう風にその形へ持っていくのか…次回に続く!

 


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第112話



さてらーめん再遊記112話の感想ですが、今回の話は前回登場した佐橋というオッサンについて芹沢サンが説明するという内容となってますね
前回の描写としては、なにやら有栖サンと因縁のある凄腕のオッサンという感じでしたが、
実際に20年以上前、「創作ラーメンの鬼才」と雑誌に紹介されるくらいブイブイ言わせていた時期があったみたいですね

「佐橋の創作ラーメンは、どれも卓越した創造性と緻密な完成度に溢れていた。
 それらを総称して"整麺"と名付けたわけだが…当時の記事で佐橋はこう語っている」

『既成のラーメンを超えた形而上学的な麺料理、それが整麺です。
 エコロジカルな天然素材だけを資本主義的ヒエラルキーに囚われることなく軽やかにオルガナイズ。
 化学調味料も有害添加物も不使用。汎記号論的で整然たる味覚の構造主義への志向がここにはあります』

「形而上学とか構造主義とか、ラーメンとなんの関係が…?」

「インテリぶって小難しいことを言ってるが、「整麺とは自然派の創作ラーメンです」というだけのことだ」

って、実力に関しては芹沢サンも認めるほど高かったという佐橋ですが、その一方で妙に気取った部分があったようで
ラーメンを「整麺」と呼んだり、エコロジカルだのヒエラルキーだのオルガナイズだの無駄なカタカナ用語を使って説明したがる性格だったり
だいぶめんどくさい奴だったっていう性格をしていたみたいですね

ははあ、無駄なカタカナ用語を使いたがる奴とか現実にも結構いるよな…
エビデンスだのアジェンダだのソリューションだのわざわざ面倒くさい言葉を使ったり
あとは仕事以外にもガンダム語ってる時にプロパガンダってめっちゃ言いたがる奴いるよな…
ガンダムで何かあると「これはプロパガンダだね」ってめっちゃ言うやつ。なんであんなにプロパガンダって言葉が好きなんだろうな

「佐橋は稀有な才能の持ち主ではあったが、頭でっかちの面倒くさいボンボンで接客がひどくてな」

そして佐橋に話を戻すと、やはり面倒くさい性格をしていたと芹沢サンも明言しており
特に接客がひどかったと言っていますね。実際どのくらい佐橋の接客がひどかったのかというと

・「ラーメンください」という客に舌打ちしながら「メニューも読めないのか」と嫌味を言う(ラーメンではなく整麺なので)
・「ちょっと急いでるんですが」という客に対して「うちはファストフード店じゃないんだよブタ」と追い返す
・「お勘定お願いします」と食べ終わった客に対し、「うるさい!!」と怒鳴りつけてお気に入りの相手と喋り続ける

こんな感じだったようですね。いや想像以上にひどいなこれは
特に3つ目のエピソードのひどさがやばい。「お勘定お願いします」って言っただけで「うるさい!!」って怒鳴られるのかよ!



いやいやお金を払おうとしただけでなんで怒られなあかんねん。
そんなことで怒るなら、お金を払わずにタダ食いして帰ってもいいのか?
まあタダ食いなんてしようとしたら、「食い逃げだ!あいつを許すな!」ってそれはそれで怒り出すだろうけど。
つまりはどうしようもないクズ店主ってことじゃないですか!

「俺はヤツとは関わり合いにならない方がいいと思い、早い段階で店に行くのをやめた。
 有栖くんはヤツの人間性に問題を感じつつも、才能への興味があり
 それなりに密な付き合いをしていたんだが…
 佐橋の傲慢で身勝手な接客はどんどんエスカレートしていったようで、
 ある日有栖くんが連載していたコラムにこんな文章が載った」

『佐橋氏の接客のひどさには閉口した。いかにハイレベルな創作麺料理であっても、
 心が不快にざわめいていては美味しいと感じることは出来ない。
 居心地…つまるところこれが飲食店で一番大事なものなのだ。
 だが佐橋氏は私が何度苦言を呈しても態度を改めようとはしない。
 私はもう二度と同店へ行くことはないだろう』

そんな佐橋の態度の悪さによって、ラーメンがうまいまずい以前に居心地が悪いという理由で店へは二度と行かなくなった芹沢サンと有栖サン。
有栖サンの言っている「心が不快にざわめいていては美味しいと感じることはできない」っていうのは確かにその通りですね
これって孤独のグルメでも有名なエピソードありましたよね

そのエピソードっていうのがこれ。とある定食屋に入った五郎ちゃんが、「ほーいいじゃないか、こういうのでいいんだよ」と満足げに料理を食べようとしたら
店主が不機嫌な態度を丸出しにする性格で、店員にずっとキツくガミガミ説教し続けており、
その居心地の悪さを不快に思った五郎ちゃんは、料理がロクに喉を通らなかったっていう。

大食らいの五郎ちゃんでさえ、不快な空気の中ではロクにメシを食べることができず、
料理だけ見れば満足な出来だったのに、店主の態度が不快なせいで味わいを台無しにされてしまったっていう
そんなエピソードだったわけですが佐橋はまさにこの過ちをやり続けている男って感じがしますね

「有栖くんのコラムは、佐橋への怒りを溜め込んでいたラオタたちからの共感を呼び、
 連中もネット上で批判を始め、いつしか口汚い誹謗中傷へとエスカレートし大炎上。
 店までやってきて嫌がらせをする連中まで現れた。
 ほどなくして佐橋の店は閉店…普通に考えてあの炎上が原因だろうな」

ってなんと、佐橋へのお灸をすえるコラムを書いた有栖サンでしたが、佐橋の日頃の行いが悪かったせいで
すでに佐橋には大量のアンチがおり、有栖サンのコラムはアンチが佐橋を叩くための格好の材料となってしまって
お灸をすえるどころか佐橋は大炎上して閉店まで追い込まれてしまったという…

いやこれは…有栖サンもこうなってしまうのは予想外だったんじゃないかな…なんていうか、ネットの炎上って
「そこまでしなくてもいいだろ」っていうくらい徹底的に相手を追い込むのがヤバイんだよな
今回で言えば佐橋の店に直接出向いて嫌がらせをするなんていうのは、「やりすぎだろ…」って聞いてて引いてしまったし
いくら佐橋がクズだからって、どれだけ叩いても構わないというその躊躇のなさが恐いわ。
相手を叩きのめしたり打ちのめしたりする時に、「かわいそうだな…」って良心は湧いてこないんだろうか

「となると佐橋さんは、炎上のきっかけを作った有栖さんを恨んでいて、20年ぶりのリベンジを果たそうと…」

そんな佐橋ですが、大炎上したことについて自分が悪いとはちっとも思っておらず、
「俺が炎上したのは有栖が悪い」などと考えて20年間もリベンジの機会をうかがっていたと…
うん…まあ佐橋クズすぎて情けをかける意味はないのかもしれんが…(えー

ただ俺が思うに、こういうどうしようもないクズっていうのは、いくら自分が痛い目にあったところで結局反省なんてしないんだよな
「俺がこんな目にあったのはアイツのせいだ」って逆恨みして、ますます歪んだ人格になっていくというか…
なので、こういうクズをギャフンと言わせたいだとか、こらしめてやりたいだとか、そういう理由で攻撃したところで
心を入れ替えて改心しましたなんていうことはないし、争うだけ無駄だなって思うんですよね
まあ今回は、そんな俺の考えとは逆にラーメンバトルでとことん戦うことになってしまったわけですが…

「でもそんな執念深い相手が現れたのに、有栖さんは闘志満々でしたね」

「俺も最近の丸くなったあいつに慣れきってしまったが、もともとの有栖は
 まずいラーメン、ダメな店を容赦なく断罪する恐怖のラーメン大魔神なんだよな」



そんな佐橋とのラーメンバトルについて、有栖サンはもともとラーメン大魔神という好戦的な一面を持っているので
佐橋のことを闘志満々で迎え撃つつもりだと…懐かしいなラーメン大魔神。
以前のシリーズで、ラーメンを冒涜するような相手を見かけたら有栖サンがこんな風にキレ出すってことがありましたね
有栖サンといえば大仏顔の方がすっかり定着してますけど、今回久々に大魔神の方が出てくるってことか。次回に続く!

 


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第113話



さてらーめん再遊記113話の感想ですが、今回の話は作り手vs語り手ラーメン対決のお題が決められる内容となってますね
お題自体はとてもシンプルで味噌ラーメン、醤油ラーメン、塩ラーメンという定番の品をテーマにして
3組がそれぞれ激突するっていう戦いになるみたいですね

「くっくっく…味噌ラーメンとは実に好都合、なんせこの1年ばかり
 味噌らーめん厨房どきゅんの準備を進めてきたところだからなぁ!」

「み、味噌らーめん厨房どきゅん…?」

「おうよ、試作した味噌ラーメンはゆうに千杯を超える!」

「千杯!?」

「ユーチューブ小僧、俺がどきゅんのラーメンしか作れねえと思うなよ」

ってそんな中、特に自信満々な様子でニヤニヤと笑っていたのは武田のオッサンです。
ちょうどお題の味噌ラーメンを1年前からずっと研究しており、すでに千杯以上の試作を続けてきたと…
ふうむ、それは厄介ですね…ただでさえラーメン屋と素人という経験の差があるのに
さらにお題のラーメンについても、準備の段階で大きな差がついているとなると…

「武田さんが言ってるのって、ただの動揺を誘ったハッタリですよね。グルタくんに言ってあげたほうが」

「そこまでしなくていいんじゃない?大人相手に戦うことを学ぶいい機会だよ」

ってただのハッタリかよ!本当に準備したかと思っただろクソ!(えー
なんとさっきの発言は真っ赤な嘘で、ただ単に動揺を誘いたかっただけだったという…まったくふざけやがって
しかし有栖サンは「大人相手に戦うのを学ぶいい機会だ」と、これぐらいよくあることだと思ってるみたいですね

前から思ってたけど有栖サンって大人の世界は嘘をつくのが当たり前だっていう思想持ってるよな…
俺は嘘をつくことは信用を失うことと同じだって思ってるから、まったく有栖サンのようには思わんけど。
嘘なんてついてるから「大人はきたねえよ」ってすぐ言われるんじゃんねえ(えー

「味噌、醤油、塩で対決か。作り手と語り手の対決という設定自体が珍しいし、
 お題は変に凝るよりもオーソドックスな方がいいかもしれんな」

「それにしても、SNSでの反響は作り手チームに肩入れするものが多いですね。
 逆に語り手チームは業界の寄生虫とか口先野郎とかディスられてて…」

「今の世の中にこれだけ語り手ヘイトが蔓延している原因は、実際にロクでもない語り手が多すぎるからだよ。
 大した切り口も批評性もなく豆知識を羅列するだけの紹介者になってしまったり、
 紹介者ならまだマシでひたすら対象を持ち上げて媚びる太鼓持ちが大半だ」

「辛口がウリの批判系ユーチューバーみたいな人たちもいますけど、
 単に数字が上がるからと何かを口汚く罵ってるだけで、傾聴に値する批判は少ないように思います」

そんな中、お題は決まったものの世間の反応を見てみると、語り手チームはもうすでに叩かれているという…
その理由として「ロクでもない語り手が多すぎるから」と有栖サンが語ってますね。
それは確かに…ゲーム業界でもエアプの名人様とかすっごい嫌われてるしなあ

自分がロクにプレイしてないのに、他人に対して「こうプレイすればいいじゃん。なんでやらないわけ?」と偉そうに語ってウザがられるとかよくあるし。
そういう風に余計なことを言うせいで「エアプの話なんか聞く価値ない」って思われてますよね
なのでゲーム界隈や配信界隈でも語り手っていうのはエアプとか動画勢とか呼ばれて忌み嫌われているっていう認識ですね…
このへんはプレイの経験がないのになぜか他人への指示やアドバイスはしたがるっていう、指示厨だから嫌われるって部分も大きいと思うんだよなあ

「こうしてみると確かに、語り手は寄生虫だ詐欺師だと軽蔑され忌み嫌われても無理からぬところがあるな。
 だが…そうじゃない語り手がいることも俺は知っている」



と、そんなロクでもない語り手たちが世間に大勢いる一方で
「ここにいる3人は違う」と言いたげに語る芹沢サン!
芹沢サンそんなにまでこの3人を認めてたんか!?普段はそういうこと言わないからどう思ってるのか分からなかったわ
まあこのところずっと一緒につるんでるくらいだしな…よっぽど認めてる相手じゃないとそういう関係にならないか

「あと気になったのは、佐橋を応援しているとかいう若い三人だ」



と、ここで「佐橋の取り巻き連中が気になる」という話を始めた芹沢サン。
なぜ気になるのかというと店主としての人間性が最悪という場面をたまたま見てしまい、
そんな奴が佐橋とつるんでいるということに嫌な予感がしたようで…

「ああ、あれはまさに…類は友を呼ぶってやつですね。彼らは現代ラーメンの歪みそのものですよ」

って、有栖サン曰く、佐橋の同類の奴らが集まったっていう風に
人間性の最悪な奴らが集まってしまったってことのようですね
佐橋1人でもヤバイのに似たような奴らがぞろぞろと集まってしまったのか…
これがエコーチェンバーってやつなんだろうか。ツイッターでもこういう光景よく見かけるよな…次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第115話

さてらーめん再遊記115話の感想ですが、なんと今回の話は佐橋が自分の両親にフランス料理を振る舞っている場面から始まってますね
フ、フランス料理!?佐橋お前そんなもの作れたのか!?と驚きましたが、そういえば佐橋って
色んな料理の修行のために海外を飛び回ってたと何話か前に説明されてましたね
その時の修業でフランス料理も身につけたというわけか。料理人としての技能だけは本当に高いんだな…

そして両親から料理のことを褒められた結果「てへ」と言い出す佐橋。
「てへ」ってなんなんだよその反応は!見た目は大人で頭脳は子供かよ!(えー
芹沢サン達からも「幼稚な金持ちのボンボンで精神面が未成熟」って言われてましたが本当にその通りなんだな…

「やっぱりパパとママは分かってるね、世の中の大半を占める舌バカどもとは大違いだよ!」

「そんな言い方をするもんじゃない。下々の人たちは本当に美味しいものを食べられるだけの
 経済的、文化的境遇に恵まれてないんだから」

「お可哀想よねぇ…この前もテレビで山盛りの残飯みたいなものを食べてる人達を見たわ」

「マシマシがどうとか言ってな。世の中にはああいうものしか食べられない人がいることを忘れてはいけないよ」

そんな中、「世の中の舌バカども」という佐橋の暴言をたしなめる両親でしたが、
しかしそんな一方で「下々の人たちは恵まれてない」「山盛りの残飯みたいなもの(二郎系ラーメン)を食べてて可哀想」などと
一般市民のことをナチュラルに見下してますね

ははあ…佐橋が一般客に対してやたらと横柄な態度を取っているのも、こういう家庭環境で育ったことで
一般人のことを下賤な民だと思っているから
そんな身分の低い奴らの言うことなんて聞く必要はないって思ってるわけか。

なんていうかあれやな、この佐橋一家のメンタルっていうのは
ワンピースで言うところの天竜人みたいなもんやな
身分の高い特権階級としての差別意識が深く根付いており、一般人のことは下等生物のようにしか見えていないっていう。



そんな一方で、佐橋のチームメイトである古賀と武田のオッサンについてなんですが、
どうやら古賀は普段から工夫して作った期間限定ラーメンを毎月出しているとのことで
その中からいい感じのものを見繕って改良すれば、今度のラーメン勝負で十分戦えるってことのようですね
なんかこいつだけは敵チームで唯一まともだな!?(えー

佐橋のイカレぶりは言わずもがな、武田のオッサンは作ってもいない味噌ラーメンでハッタリかましたりと
クセ者ばかりのメンバーの中で唯一まともに勝負しようとしてるっていうかな…

「パイセンも試作1000杯あるんでしょ?」

「あんなのはユーチューブ小僧をビビらすためのハッタリよ。まあ、とはいえ…何も策がねえわけでもねえ」



って、武田のオッサンの作戦はハッタリだけかと思いきやさらに別の策があると言い出すことに。
そんな矢先、ちょうどその策に関係する人物から電話が…誰かに協力してもらうってことなのか…?
まさかとは思うけど藤本クンに協力してもらうとか!?



というのも、武田のオッサンはそもそも初登場時に自分のラーメンの欠点を藤本クンに指摘されるという役回りで登場しており、
改善のためのアイデアも藤本クンに教えられるというキャラだったので…
今回にしても、勝つための味噌ラーメンを作るのに何かアドバイスが欲しいって
藤本クンに相談するという展開で勝負するなんていう可能性は…
というかアドバイスをもらう展開っていう意味じゃゆとりちゃんの可能性もあるかもしれんな



ゆとりちゃんって武田のオッサンとはかなり距離感近くて、なにかと一緒に行動すること多かったから
ちょっと声かけて「味噌ラーメンのいい作り方あったら教えてくれよ」なんて話をするってことも…
こんな感じで、藤本クンとかゆとりちゃんとか先代主人公たちを引っ張り出してくるなんて展開になったら面白いな。
そんな自由すぎる真似ができるの武田のオッサンぐらいだろうしな…

「芹沢さん、今回は知り合い同士の揉め事を高みの見物してるだけなんで、ずいぶん楽しそうですね。
 でもそろそろ観客席から降りてきてもらいますよ」

「あん?」

って、なんとここで芹沢サンに声をかけて「観客席から降りてきてもらう」と意味深なことを言っていた有栖サン!
つまりは芹沢サンも参戦するということ!?俺のさっきの予想が正しければ
芹沢サンvs藤本クン、芹沢vsゆとりちゃんの戦いが勃発するのか!?
そんなことになったらとんでもない超豪華カードですが…そんな俺の妄想展開が実現するようなことはあるのか?次回に続く!
 


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第116話



さてらーめん再遊記116話の感想ですが、今回の内容は小宮山さんが作った試作ラーメンを和文たちが食べる話となってますね
そんな小宮山さんのラーメンを「これはもう完璧ですよ!!」と、あまりの完成度の高さにベタ褒めする和文。
どうやらよっぽど凄いラーメンを作ったみたいですね小宮山さん、和文がここまで褒めるなんてもう今度の試合は勝ち確みたいなもんだろうか

「グルタくんの方はどうなの?どんなラーメンにするか決めかねてるって聞いたけど」

「それなんですけど…語り手として自分なりの味噌ラーメン観を
 キチッと持ったうえで作りたいんですが、そこがまだモヤモヤしてて…」

「真面目だな〜、僕は醤油ラーメン観とか特に何も考えてないよ?」

ふむ、どうやら和文は小宮山さんとは逆に、まだ作るラーメン像が固まっておらず悩み中のようですね
というのも、語り手としてのラーメンを作ろうと思っているために、単にうまいラーメンを作るだけでは納得できず
きちんと語り手として意味を持たせたラーメンを作りたいと…そりゃ確かに作るの難しそうだな…

そんな一方で、小宮山さんはそんな語り手のこだわりとか完全無視してただうまいだけのラーメンを作ったみたいですね
それがさっき和文に食わせてたラーメンか…うーん…こうなってくると
小宮山さんやっぱり負け確かもしれんな!?(えー

というのもですよ、さっき和文が言っていた「語り手としてのラーメンを作りたい」っていう考え方については
有栖サンもこれとよく似たことを言っていたんですよね



「僕はあくまでラーメン評論家として戦うつもりです」っていうのがそうで、
ただ単にうまいラーメンを作って戦うのではなく、ラーメン評論家という語り手の立場を貫いて戦うと言っているので
これは和文と同じように、語り手のこだわりが詰まったラーメンを出してくるだろうと思うわけです

そうなると、「いや俺はこだわりとか知らんし単にうまいラーメン作って終わりだけど?」って言ってるのは小宮山さんだけになっちゃうから
これ小宮山さんの負けフラグなんじゃないっすか!?(えー
3人チームで戦うから2勝1敗で終わるのが展開としても理想的だろうし
そうなると和文が勝つ → 小宮山さんが負ける → 有栖サンが勝つって流れで決着かな…小宮山さんご愁傷さまです(えー

「今どきの味噌ラーメン事情を総覧しようと、
 名店ベストテン味噌部門を過去5年にわたって調べてみたところ…
 毎年のようにランクインしているお店が多く、
 わずか12軒で5年間のベストテンが形成されているとわかりました」

「えっ!?そんなに少ないの!?」

「醤油や塩に比べるとかなり層が薄いんです。しかも12軒のうち3軒は味噌が二番手メニュー…
 つまり美味しい味噌ラーメンを食べられる店は少ない上に、メインのお店となるとさらに少ないんです」

って、味噌ラーメンへの取っかかりを求めて5年間のベストテンを調べてきたという和文でしたが…
しかしその5年間でベストテンの店はほとんど全然入れ替わっていないらしく、
要するに味噌ラーメン界には動きが全然なくて、新しく話題になるような店も出てきていないってことか

「味噌ラーメンというスタイルは、突出しにくいと思うんだ。
 なぜなら味噌という調味料は極めて味の押し出しが強く、かつ美味い。
 適当に作ってもそこそこ美味しい反面、
 こだわって作っても結局は味噌味という印象からなかなか逃れられない」

そんな味噌ラーメンについて、味噌を使って突出した味を出すのは難しいと語る小宮山さん。
味噌を使うと適当でもそこそこ美味くできる一方、頑張って美味さを引き上げようとしてもなかなか伸びないというジレンマがあるみたいですね
なるほどこの話はあれですね、ラーメン発見伝の時に藤本クンも語ってたやつですね
 
 

これはラーメン発見伝第3巻のエピソードなんですが、味噌ラーメン作りに悩んでいるお店を藤本クンが手伝った時の話で
「味噌ラーメンはごまかしが効く一方で、独自の美味さを生み出しにくい」と藤本クンが語っており
お店のオバチャンも味噌ラーメンは手抜きで作っても60点くらいになるけど、キチンと作っても70点くらいにしかならないと言っているという。
なるほどこの例えは分かりやすいな、良くも悪くもそれなりのレベルにまとまってしまうのが悩みのタネってわけか

「でも最近、近所にオープンした味噌ラーメン専門店がすごく繁盛してましたよ。
 これですね、味噌らーめん激熱食堂。全国に152店舗あるラーメンチェーンだそうです」

「152店舗!?名前は知ってたけどノーチェックだったな」

「近所だし食べに行ってきます!」

とその時、味噌ラーメンは難しいとうんうん悩んでいた一方で、
やたら繁盛している味噌ラーメン店が近所にできたという話が出てくることに。
そこに行けば何かヒントがあるのではということで、すぐに和文はその店へ行ってみることに…



そんな店の様子というのがこちら。確かに「当店は味噌ラーメン専門店です」と店の前に看板が立っており、
メニューにしても全部味噌ラーメンなんですね
ただし北海道味噌、京都白味噌、名古屋赤味噌とそれぞれ違う味噌で作ったバリエーションがあるようです

ふむ…地域の名前も入ってるから結構ご当地感があるメニューですね
さらには月ごとに信州米味噌、九州麦味噌、江戸甘味噌なんていう味噌まで用意してるようです
というかこんなに味噌の種類が多くあるってことはじめて知ったな…なんだか実際に食べ比べしたくなってくるな

「うん、美味しいですね!」

「麺もスープも具もしっかりしててなかなかだ!ただ、特に尖った印象はないけどな」

「すべてがほどほどで良くも悪くも普通って感じですね」

そんな激熱食堂の味噌ラーメンを食べてみた結果、なかなか美味しいんだけど
「すべてがほどほどで良くも悪くも普通」と感じることになった和文。えっ、ということは…さっき言ってた
「味噌ラーメンは結局それなりの味にしかならない」って問題点そのまんまじゃないですか!
結局繁盛してる店でもこの問題点からは抜け出せていないってことなのか!?

「安藤さん、僕の作るラーメンが見えてきましたよ」

「えっ?」

がしかし、和文はこのラーメンを食べて何やらハッキリとした手ごたえを感じたようで、作るべきラーメンが見えてきたと語ることに!
一体なにが見えてきたんだ…ぜんぜんわからん…(えー
とりあえず、突出した美味さの味噌ラーメンを作るってわけじゃなさそうですよね。
今回食べた味噌ラーメンとか「すべてがそれなりのレベル」だったわけだし、
あえてそういうそれなりのレベルの中にある価値みたいなものを強調する流れになるんだろうか?



それで言うと芹沢サンも今回、味噌ラーメンではないですが「我が愛する中華屋ほりでい」に通ってるシーンがありましたね
この中華屋ほりでい、単なるチェーン店で味はそこそこレベルなわけですが、
それなり程度の美味さなのにずっと好きで通ってるっていう風に芹沢サンが言っているから
今回のテーマはそういう「それなり程度の美味さだけど客から好かれるラーメン」ってことなんじゃないだろうか
あとはそれを対決の場でどう出して勝つのかですが、和文がどんなやり方をするのか期待ですね…次回に続く!

 


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第117話



さてらーめん再遊記117話の感想ですが、今回の話はいよいよ語り手vs作り手ラーメン対決の本番の日を迎える内容となってましたね
まず第1戦は小宮山さんが出る醤油ラーメン対決、第2戦は和文が出る味噌ラーメン対決、第3戦は有栖サンが出る塩ラーメン対決…
って小宮山さんが第1戦だったの!?
てっきり和文の方が先に戦うもんだと思ってたわ!ただまあこの2人のどっちが先に戦うことになったとしても
小宮山さんは結局負けるんだろうけど…(えー

この3番勝負の俺の予想としては、
第1戦で小宮山さんがただ美味いだけのラーメンを作って負けて、
第2戦で和文が語り手としてのこだわりを見せたラーメンで勝って
第3戦で有栖サンがさらに語り手を極めた身としてのラーメンで勝つ
っていう流れかな…

「語り手を殺せ!!ラーメンユーチューバーを殺せ!!ラーメン評論家も殺せ!!コンサルも殺せ!!
 屁理屈並べて何も作れねえ寄生虫どもをブチ殺せ!!殺せ!!殺せ!!殺せ!!殺せ!!殺せ!!」

ってなんやこいつらは!?
そんな勝負が始まろうというその時、殺せ殺せと物騒なことを言いながら会場に不穏な空気を持ち込む連中が!
一体何者なんだと思ったら、武田のオッサンが語り手チームを潰すために集めたガラの悪い観客のようです
何やってんだあのオッサン!?今の時代にこんな人前で殺せ殺せって大騒ぎしようもんなら
ネットで晒されてあっという間に大炎上コースまっしぐらだぜ!(えー

「語り手を殺せ!!殺せ!!殺せ!!」

「いい加減にしろ!今どき語り手の力も借りずに客が来ると思ってんのか!
 開業した店の9割は10年後には潰れてるんだぞ!」

「ラーメン作れりゃいいってもんじゃない!いいものなら売れるなどというナイーヴな考えは捨てろ!」

って、そんなガラの悪い連中に真っ向から食ってかかる別の勢力が登場!
この勢力というのはたぶん…芹沢サンのファンボーイ軍団でしょうね(えー



わかりやすいのが「いいものなら売れるなどというナイーヴな考え方は捨てろ」
芹沢サンの過去の名言を使っていることで、「開業した店の9割は10年後には潰れてる」あたりも
これって芹沢サンが過去に言ったことあるんじゃないか?って匂いを感じますね

さてともかく、いきなり観客の間で過激な言動が飛び交うことになってしまいましたが
対決イベントという意味では、こうやって殺気立ってるのも両陣営のバトルが盛り上がるといったところでしょうか
そんな中で今回の審査員が発表されることとなりますが…



「おお、これは絶妙な人選じゃないですか?
 綿貫さんは俳優、表現者ではあるけれどゼロから何かを作るわけではなく
 演出や脚本に従いつつ批評的視点も持つ職業…
 草森さんは料理研究家、料理を作るものの店を経営しているわけではなく
 お客様は視聴者や読者、作り手であると同時に語り手でもある存在…
 漆田さんは三ッ星職人で極めつけの作り手ではありますが、ラーメンに関しては客の立場…
 つまり揃って作り手と語り手両方の顔を持ち、今回の勝負を偏りなく平等にジャッジできる」

そんな審査員の3人について、語り手と作り手の両面性がある人選で公正なジャッジが期待できるとの称賛の声が上がることに。
なるほど審査員たちのジャッジがちゃんと信頼できるっていうことなら俺も大歓迎ですよ
なにしろこないだの三兄弟の時はそれが信頼できなくてブチ切れてたからな!(えー



そう、三兄弟の対決の時は審査員みんな恨まれるのが嫌で嘘まみれのジャッジをしてしまい、正当なジャッジをしたのは和文だけだったっていう
そんな審査員達の在り方にブチ切れて嘘のジャッジを下す審査員なんざ信用できねえし呼ぶ意味ねえよ!
ってさんざん文句言いまくったんで…

あの時の審査員たちってラーメン業界の重鎮たちだったから、この漫画のラーメン業界は腐ってやがる!って読んでて思ってたっけなー
そういう意味では今回の審査員たちは
ラーメン業界と関係ない人たちで審査も信頼できそうなので俺的にサイコーですね(えー
審査員はクリーンなメンバーで公正にやるべきなんだよ!ラーメン業界の腐ってる連中は殺せ殺せ!次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第118話



さてらーめん再遊記118話の感想ですが、今回の話はいよいよ古賀vs小宮山さんのバトルが描かれる内容となってましたね
俺の予想ではこれは小宮山さんの負け確定バトルで、あとの2人で勝ち星を稼ぐんだろうと思っていますが
果たして実際のところどういう戦いになっていくのか…

《さあ遂に古賀さんのラーメンが完成しました!》



なっ…この勝負は古賀の負けです!!(えー
いやすいません、古賀の完成したラーメンを見た瞬間にそう思ってしまいました
というのもですよ、俺は昔から貝が本当にダメなんですよね
貝全般がすべてダメで、一生懸命食べようとしても耐えられずに戻してしまうっていうくらい苦手な食べ物なんですが
そんな貝をこうも大量に乗せまくったラーメンを作ってくるとは…この時点で古賀のラーメンは俺的に0点だぜ!(えー

「おお!コハク酸の旨味たっぷりでこれぞ貝出汁!
 貝出汁の豊かな旨味に適度な鶏ガラの旨味が加わることでラーメンらしさを生み、
 そしてたまり醤油の香ばしいタレが貝出汁の悪目立ちを抑えつつ調和させている」

そんな古賀のラーメンは、貝と醤油の旨味が調和しているとのことで、そのことを審査員も絶賛していますが
俺がその言葉を理解することは未来永劫ないだろうな…(えー
貝の旨味なんて分かるわけないぜこの俺に!よりによって俺と一番相性の悪いものが出てきてしまったな



そんな一方で今度は小宮山さんのラーメンが完成することに!
こちらはチャーシュー、味玉、メンマなど、ラーメンとしてはごくごく一般的な具だけを乗せたみたいですね
ならばこの勝負小宮山さんの勝ちだ!!(えー
俺としてはそういう具に関しては普段おいしく食べてるからな…もうこの時点で小宮山さんの勝ちだとしか…

「ん…!?あ、あの、これってもしかして…」

「ですよね…考えてみたら見た目からして…」

「審査員の皆さん、どうしました?」

「このラーメンはまるで…麺屋こがの看板メニューである、たまり醤油ラーメンそっくりなんですよ!」

ってゲェー!?なんと小宮山さんのラーメンは古賀が普段作っているラーメンの丸パクリであると審査員から指摘されてしまうことに!
ほなこの勝負小宮山さんの負けかぁ…(えー
まさかこの大事な勝負で丸パクリのラーメンを出してくるとは…こうなると問答無用で小宮山さんの負けなような気がしますが



がしかし、それを指摘されてもニヤリと不敵に笑っていた小宮山さん!
まさか勝つ自信があるのか!?単なる丸パクリのラーメンじゃなくて何か凄い仕掛けを施しているんだろうか
それとも語り手としての立場から、このラーメンはここで勝つべきという納得の理由を語り聞かせることができるのか?次回に続く!
 

ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第119話



さてらーめん再遊記119話の感想ですが、 今回の話は前回ラストで小宮山さんが作った丸パクリラーメンに対して古賀が激怒している場面で始まってますね
なにしろ普段古賀が作っている看板メニューにそっくり似せたものを出してきたというんだから、
「俺のラーメンを盗みやがって!」と古賀が怒るのも無理はないところですが…

「フフ、盗んだとは人聞きの悪い。僕が不正を働いたみたいじゃないですか。
 そのラーメンは、前に一度立ち寄った麺屋こがで食べたラーメンを思い出し、コピーしただけのものですよ」

「な、なんだと…!?」

「一度しか食べてない!?そんなことができるものなんですか!?」

「僕は飲食店で出される料理の九割方、一度食べたものは再現できる自信がありますよ」

ってなんと、てっきり古賀のラーメンを詳しく調べ上げたのかと思いきや
「僕は一度食べたものならコピーできてしまうんでねぇ」と言い出した小宮山さん!
バトル漫画の強キャラみたいな能力を持ってやがる!
小宮山さんそんな能力の持ち主だったのかよ!これには会場の人たちも「一度食べただけで…!?」とざわついてますね

《それでは審査員のみなさん!ジャッジをお願いします!》



そして審査員のジャッジの結果、なんと全員一致で小宮山さんを支持し、小宮山さんが大勝利することに!
マジかよおい!?俺の予想では小宮山さんの負けやろなあってことを何度も言っていたので、まったく逆の結果となりましたね
あとこの場面で「ユナニマス・デシジョン」っていう聞き慣れない言葉が出てきてますが…
どうやら審査員3人が全員同じ選手を支持するっていうボクシング用語みたいです
ふーむ、作者の人ってボクシングとかプロレスとか、格闘技がよっぽど好きみたいだな

《勝負の決め手はなんだったのかをお聞かせください!》

「完成度においてわずかに小宮山さんのラーメンが上回っている印象がありました、
 オリジナルである麺屋こがのたまり醤油ラーメンと比べても、小宮山さんのほうが美味かったような…」

《コピーなのにオリジナルよりも美味しかった!?》

そんな小宮山さんのコピーラーメンですが、なんとオリジナルを美味さで上回っているほどの完成度を誇っているとのこと!
小宮山さんまずいですって!強すぎてゲームバランス終わるやつや!(えー
コピーキャラはオリジナルよりちょっと劣化するぐらいのバランスにしとかないと強すぎるんですって!まさか小宮山さんがこれほどの強キャラだったとは…

「古賀さんのラーメンで古賀さんよりも美味いとか、説明してくれよ小宮山さん!」

「それは古賀さんにお願いしたいですね。気がついてないわけではないでしょう」

「くっ…改善点は2つ…まずドンブリを事前に温めていたようで、よりラーメンが熱い状態になっていました。
 あとウチではプラスチック箸なのに対し、割り箸に変えていました…」

そんな小宮山さんが施した工夫ですが、ドンブリの温度や箸の種類を変えるといった具合に、本当にわずかな変化だけを持たせたようですね
さっき審査員のコメントで「オリジナルよりもわずかに上回っている」と言われてましたが、
味そのものはオリジナルを完璧にコピーして、ドンブリや箸の部分だけで差をつけて勝ったっていうことか

「麺屋こがのたまり醤油ラーメンは、極めてハイレベルなだけに
 数少ない弱点を潰してあげるだけで違いが際立つんです。
 というわけで僕がやったことは、コピーラーメンを作ることを通して
 麺屋こがに対してコンサルティングを施したとも言えるでしょう」

って、ここでなんと「僕がやったのは麺屋こがへのコンサルティングなんです」と意外なことを言い出した小宮山さん!
確かにコンサルティングといえば、店に対して改善のアイデアを授けることなわけですから…
小宮山さんはまさに、この勝負を通して古賀のラーメンを改善する方法を示したってことになるわけか

「この改善案が採用されればお客は喜び、お店はさらに繁盛する。そうなれば私も嬉しい。
 古賀さん、これが外食コンサルタントの仕事ですよ」

「…」

「最初は僕も感情的になってしまいましたが、考えてみたら我々がいがみ合うのは不毛な話です。
 なぜなら、外食コンサルタントのお客は飲食店なんですから」

「あ…」

「僕は古賀さん達を助け、ともにお店を盛り上げていく立場です」

さらに小宮山さんから意外な言葉が出てくることに!
そもそも外食コンサルタントというのは飲食店の敵ではなく味方なんだと…
今回の勝負、作り手vs語り手という敵対のイメージが強かったわけですが、
実は敵じゃなくて味方同士なんだということを伝えることになるとは…

「…しかし…」

「確かに古賀さんがひどい目にあったような悪質コンサルもいます、しかし決してそんな人間ばかりじゃない」

そして最後に、「確かに悪質なコンサルもいるが、そんな人ばかりじゃない」と古賀が過去に負った心の傷を癒やすようなことを語る小宮山さん。
こういう一言ってめちゃくちゃ大事だと思うわ
ただ単に古賀をコテンパンに負かして「どうだ俺が正しいだろう」って一方的に論破するんじゃなく、
「確かに古賀さんが言うような悪質なコンサルもいる」って寄り添う姿勢を見せるっていうね

これがあるとないとじゃ、納得できるかが全然違うと思う。
一方的に論破されるのって、はらわたが煮えくり返るような気持ちになってとても納得するどころじゃないって余計に対立が深まってしまったりするし
それよりも相手に寄り添う姿勢を見せることで、意固地な心を解きほぐしてあげるっていうことが和解には大切ですよね



そして実際、これまでコンサルタントのことを詐欺師のようなクズだと敵視していた古賀も、
小宮山さんの説得によって意固地だった自分を見つめ直し、「コンサルタントを侮辱して悪かった」と謝罪しながら和解するのでした
いやこれ小宮山さんマジで凄いな

ただ単に勝負に勝っただけじゃなく、コンサルタントとしての在り方を示し、敵対していた相手との和解を成立させるっていう
ハードルの高いミッションを完璧にこなした形じゃないですか!
なんてこった、事前に俺が予想した小宮山さんは
ただ単にうまいラーメンだけ作って自分の立場を何も表現できずにあっさり負けるだろうと思っていたのに!
とんでもなく的外れで超絶アホな予想ですよ!(えー

いやほんと小宮山さんすいませんでしたとしか…まさかこんなに凄いことをやってのけるとは…
そんなわけで小宮山さんの株がすさまじく上がった第一戦でしたが、第二戦の和文vs武田のおっさんはどうなるんでしょうね
事前の印象だと、和文もユーチューバーとしての立場を活かした何かを用意してきたような感じでしたが
小宮山さんの快勝に続くことができるのか…次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第120話

さてらーめん再遊記120話の感想ですが、前回小宮山さんvs古賀の戦いが決着したことで
今回は和文vs武田のオッサンの戦いが始まる展開になってますね
あと和文のラーメン作りには安藤万福も協力してくれるんですね
なんだかんだ和文の仲間として準レギュラーくらいの位置になってきたな安藤万福

『芹沢さん、今度の勝負にあたって味噌ラーメンについて自分なりに色々と考えたんですけど、
 芹沢さんの意見もお伺いしたくて』

『ふむ』

『小宮山さんと安藤さんとも意見を交わした結果、
 僕らの認識は"長らく味噌ラーメンというジャンルは停滞している"で一致しました。
 でも最近、近所にできた昔ながらのオーソドックスな味噌ラーメン屋は大繁盛していて…
 疑問が湧いてきたんです、そもそも味噌ラーメンは停滞しているんでしょうか?』

と、ここで回想シーンとなり、和文が芹沢サンと味噌ラーメンについて相談する場面となることに。
以前に小宮山さんからは「味噌ラーメンは停滞している」と言われたわけですが、
和文としては「別に停滞してないんじゃないか?」と疑問を持ち始めたようですね
小宮山さん…前回大活躍したのに今回は的外れ野郎みたいになっちゃって…(えー



そして和文が調べたところ、近所の味噌ラーメン屋の他にも
昔ながらの味噌ラーメンチェーンが今も健在ということが分かったようですね
このシーン、どさん狐らあめんはどさん子ラーメン、味噌の灯台は味の時計台っていう風に現実のラーメン屋をモデルに言ってますよね
サッポロラーメン冬将軍はなんて店がモデルなのかわからんけど…俺が知らないだけでそれっぽい店があるんだろうか

『そうした大手チェーン以外にも味噌ラーメン店は結構ありますし、
 味噌ラーメンが主力メニューのお店は少なくないです。
 なのに僕も小宮山さんも味噌ラーメンに停滞イメージを強く抱いてきた。
 それはなぜかというと…まず昭和の時代の味噌ラーメンブームが凄すぎて、
 それ以降の味噌ラーメンシーンはどうしても見劣りしてしまったのではないかと思います』

ともかく和文の調べでは、今の時代でも味噌ラーメンはちゃんと生き残っているということで、停滞というのは単なるイメージに過ぎないと思い始めたようです
そんな停滞イメージの原因は、昭和の味噌ラーメンブームが凄すぎたから比較すると今の勢いがしょぼく感じるってことのようですね
ふーむ…なるほど、昔のブームが凄すぎたから今がしょぼく感じるっていうのは格ゲーでもよく言われる話ですね

というのも、昔の格ゲーというとスト2が日本中で大流行したというとんでもない大ブームが巻き起こったことがあり、
そんなスト2のブームと比べると、それ以降の格ゲーが盛り上がっても「スト2の時と比べると全然だなぁ」みたいに言われてしまって
格ゲー界は衰退しているみたいにしょっちゅう言われまくったしな…味噌ラーメンもそれと似たような状態ってことか

『次に大きな理由としては、ラーメンマニアが独創性の呪縛にとらわれていたんじゃないかと。
 独創的で斬新なラーメンこそが優れているという価値観が生まれたことで…
 昭和の時代までの味噌ラーメンは、旧態依然とした過去の遺物として切り捨てられてしまいました。
 自省を込めて言いますが、僕らラーメンマニアは一般のラーメン消費者が見えていなかったんじゃないでしょうか?
 昭和の時代の大手ラーメンチェーンが今も健在であることを思うと…
 昔ながらの味噌ラーメンは決してオワコンなんかじゃない!
 打ち出し方次第で今でも十分に通用すると思います!』



そして和文が語った2つ目の理由というのは、
ラーメンマニア達が独創的なラーメンを好むあまり、昔ながらのラーメンを忌み嫌うようになってしまった
という考え方のようですね。
要するにマニア達の間では昔のラーメンは嫌われるようになっていったけど、一般人たちはそんなこともなくずっと好きだったっていうことでしょうか
なるほど、マニア達のそういう反発心についてはらーめん再遊記の初期にも語ったことありましたね

この場面がそうで、芹沢サンや藤本クンも昔のラーメンに対する反発心がハンパなかったと語っており
実際に芹沢サンが「昔ながらの中華そばが一番だとかくだらない」と言い放ったりと
昔のラーメンへの嫌悪感をモロに出してたり、ラーメンに詳しいキャラほどそういう傾向が強かったと思います

しかしマニアでもなんでもない一般人としては、昔のラーメンへの嫌悪感なんて持ってなくて今でも好きなままってことを和文は言いたいわけですよね
まあ確かに。サッポロ一番みそラーメンとか今でもうめーしな
俺もカップラーメン編の時に色々食べ比べてみて、サッポロ一番みそラーメンがやたらと美味いことに驚かされた記憶があります

ともかく和文としては、味噌ラーメンが停滞しているというのは単なるイメージの話であって
実際には十分おいしく食べられるだけのポテンシャルを持っているという結論に辿り着いたようですね
あとは武田のオッサンに勝つためにどんな味噌ラーメンを作るかですが…

「では先行の武田さん、料理を開始してください!」

「その前にひとこと言いてえことがある!」

「え?」

「いつの頃からか世間のラオタどもは味噌ラーメンが停滞しているとかほざくようになった!
 そりゃあ昭和のブームに比べたら盛り上がっちゃいねえだろう!
 しかし今もうめえ味噌ラーメン屋は日本中にウジャウジャある!
 味噌ラーメンはオワコンなんかじゃねえ!それを今から分からせてやる!」



って、なんと今回和文があれだけ考えていた理屈と
まったく同じ考えを会場で先にぶちまけてしまった武田のオッサン!
言ってること何もかも和文と同じや!?それを先に言われてしまったとなると、
和文は武田のオッサンの二番煎じというとんでもなく不利な立場となってしまいましたね



実際、自分と同じ考えを先に言われてしまい、まさかこんなことになるなんてと苦悩の表情を浮かべる和文。
一気に和文にとって苦しい展開となってしまったわけですが、それにしてもなぜ武田のオッサンはあの考えに行き着いたんでしょうかね?


仮説その1:細かいこと考えずに本能的に行き着いた
まず仮説の1つ目がこれなんですが、武田のオッサンに対しては芹沢サンが以前のシリーズで
「武田のオヤジは下品で乱暴で荒削りだが、商売の本質を大掴みしている」
と語っていたことがあるので、和文のように細かい理屈を積み重ねなくても
本能的に本質を見抜いてあの結論に行き着いたってことが考えられるのかなと。


仮説その2:優秀なアドバイザーに入れ知恵された
仮説の2つ目がこれ。武田のオッサンが自分で考えたんじゃなくて、他の人間に教えられたってことですね



というのも、武田のオッサンはこの勝負の前に誰かと電話で連絡しながら準備を進めていたので、
もしこの電話で話していた相手がかなりの実力者で、和文と同等以上のレベルで考えられる頭脳を持っていたとしたら
今回の理屈を武田のオッサンに授けたっていう可能性も考えられるのかなと。


仮説その3:和文に盗聴器を仕込んだ
そして仮説3つ目がこれですが、これはもう武田のオッサンが和文に盗聴器を仕込んで今回の話すべて盗み聞きしていたという
ド汚い真似をしていた可能性ですね。なにしろ和文の考えていたこととまったく同じことを言い出したわけですから
和文の話をすべて聞いていた可能性もあるのかなと…なんで武田のオッサンが盗聴器なんて持ってるのかってことについては、
それこそさっき電話で相談していた相手がそういう機械に詳しい奴だったとか…
この説だと武田のオッサンがとんでもなく汚いヤツになってしまいますが、今回芹沢サンが
「武田はどんな汚い手を使ってくるか分からない」と言っていたので



そんなに汚い手を使うってことなら、盗聴器を使うぐらいのことはやってくるんじゃないかなと…
とまあ3通りの仮説を予想してみたわけですが、この中に当たりはあるのかどうか…次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第121話



さてらーめん再遊記121話の感想ですが、今回の話は前回ラストで武田のオッサンが和文と同じことを言い出した件について、
なぜそうなったのか芹沢サンが考えを巡らせている場面で始まってますね。
そんな中、「今の武田さんの発言には同意ですね」と語り出した熊川編集長。
この熊川編集長が誰なのかっていうと、原田編の時に登場した人でラーメンに関してかなり確かな目を持った人物って感じですね

「僕も常々、味噌ラーメンはラーメンマニアやグルメメディアから過小評価されていると感じてましたから」

「大きなポテンシャルを秘めたジャンルであることは、昨今の味噌らーめん激熱食堂が証明してますしね」

「そうなんですよ。マニア目線やメディア目線でなく、外食業界目線に立つと違った風景が見えてきます」

(熊川もそう思っていたということは、武田もということはありうるか…
 ああ見えて物事の勘どころを掴むことには長けた奴だし)

そして「味噌ラーメンはオワコンではない」ということについて、熊川編集長も同じことを思っていたと聞かされることに。
その話を聞いたことで、芹沢サンとしては見る目がある人間なら同じ結論にたどり着くこともありうると思ったようですね
つまり、武田のオッサンが和文とまったく同じことを言い出したのは、何か裏で工作をしていたわけではなくて
単に武田のオッサンが見る目のある人間だったからってことのようですね

今回芹沢サンも「武田は物事の勘どころを掴むことに長けている」と語っているし、
本能的に物事の大事な部分に気づける能力を持っているってことが
武田のオッサンがあの考えに行き着いた理由と考えてよさそうです

それで言うと、前回俺が予想した3つの仮説のうち
仮説その1が正解だったってことになりそうですね

とりあえず、3つの仮説のうち1つでも正解していてホッとしたといったところでしょうか



そんな中で完成した武田のオッサンの味噌ラーメン。見たところ具はバターやコーンを乗せており
味噌ラーメンとしては結構よく見かけるような定番のスタイルにしてきたようですね

「さあ食ってくれ!昔懐かしサッポロ味噌バターコーンラーメンだ!」

「うん、美味しい!味噌とバターが溶け合ったじんわりコックリした味わい!
 麺の心地いいプルプル感もたまらない!いやこの味は本当に懐かしいなあ…
 昭和の時代に大胆にも味噌、バター、コーンを組み合わせたのは驚くべきことです。
 昭和の味噌ラーメンがいかに先進的であったか…その偉大さを再認識させてくれる一品だね」

そんな武田のオッサンの味噌ラーメンには審査員もかなり満足している様子。
昭和の時代に生まれたものが今でも通用すると言わんばかりのコメントで、
「味噌ラーメンはオワコンなんかじゃねえ」という武田のオッサンの主張がまさに体現されたラーメンという印象ですが…

「でもここにはノスタルジーしかないじゃないですか」



「あん?」

「確かに美味しいとは思いますよ、でもこれは昭和の味噌ラーメンを
 忠実に再現しただけに留まっているんじゃないんですか?」

あっとここで痛烈な一言を食らわせる和文!
武田のオッサンが作った味噌ラーメンは、ただ懐かしいだけで新しい味わいがまったくないと…
確かに味噌バターコーンラーメンといえばすでに定番として知られているメニューだし、
審査員たちもただただ懐かしくて美味しいと過去を振り返ることしか言っていなかったわけですが…

「確かにそう言われたら…」

「昔は良かったとアピールするだけの味噌ラーメンでは、単なる懐古主義にすぎません」

「ユーチューブ小僧だけあって口先だけは達者だな!そんな大口叩くだけのラーメンが出せんのかよ!」

「勿論ですよ…それを今から召し上がっていただきましょう。
 昭和から平成、そして令和までの味噌ラーメンの歴史を一杯に込めたものにするつもりです」

な…なにぃ!?昭和、平成、令和の歴史をすべて込めたラーメン!?
和文のやつとんでもないこと言ってるな!?そんな歴史の集大成のようなラーメンが本当に作れるのか!?
昔の懐かしい要素だけでなく、現在の新しい要素をも含んだ形にするとなると…
たとえるなら機動戦士ガンダムジークアクス的な…(えー
和文はもうすでにそんな味噌ラーメンを思いついているということなのか、急にとんでもない強キャラに見えてきたな



和文といえば、前回は武田のオッサンの発言にビビり散らかしていて「あ、こりゃ負けたな…」という雰囲気でしたが、
今回は逆に堂々たる振る舞いで武田のオッサンを言い負かしており「あ、こりゃ勝ったな」と確信するような回でしたね
結構振れ幅のでけえキャラだな和文!(えー
ともかく今回の流れを見るに、もはやこの勝負は和文の勝ち確定となりそうな予感
語り手チームの2勝1敗になるかと思ってましたが、3戦とも全勝って展開が見えてきましたね…次回に続く!




ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第122話

さてらーめん再遊記122話の感想ですが、今回は和文の作った昭和・平成・令和全部入り味噌ラーメンがついに明かされる回となってましたね
そんなラーメンの様子を見てみるととんでもねー見た目してんなこれ!?
普通のラーメンじゃなくてめちゃくちゃ独特なタイプ!芹沢サンがよく藤本クンとの対決で出してきたようなセンスや!
なんか人間の顔っぽく見えるのは俺だけか!?(えー

「まずは左側の茶色い味噌玉を半濁スープで溶きながら味わってみてください」

「えーっと左側からか…少し溶いただけだと薄味すぎるけど…
 さらに溶いていくと味噌ラーメンっぽくなってきましたよ。自分でチューニングするというのは楽しいな。
 これは…武田さんと同傾向の、素朴な味わいの昭和風味噌ラーメンですね!」

「おっしゃる通り、左側の味噌玉は北海道味噌にニンニクとショウガを効かせたもので、
 半濁スープと合わさると昭和なサッポロ味噌ラーメン風になるように設計しています」

どうやらこの味噌ラーメン、左側と右側でまったく違う味わいになるように作られているようで、
まず左側は武田のオッサンが作った昭和風味噌ラーメンと似た味わいになっているようです
それにしてもあれやな、人間の顔っぽく見えて右半分と左半分でそれぞれ違うってなると
キカイダーとかメタルダーみたいなラーメンやな(えー

「続いては右側に行くか…ほほぉ〜!こっちは濃厚でスパイシーな平成風の味噌ラーメンになりましたよ!
 なるほど…!昭和と平成の味噌ラーメンが同居して隣り合っているわけか!」

そして今度は右側の方を味わってみると、左側よりも濃厚でスパイシーな味付けとなっているようで、これが平成風の味噌ラーメンということのようですね。
確かに前回までの話で、平成になってから濃厚でスパイシーな味噌ラーメンが流行ったと和文が言っていたので
そういう代表的な平成の味噌ラーメンを忠実に再現したのがこの右側のラーメンということか草

「それにしてもなんで両方のスープは混ざらねえままなんだ!?
 野菜炒めで仕切ったってすぐに混ざっちまいそうなもんだが…」

「そこには仕掛けがありまして…まず野菜炒めをドンブリの中に入れたんですが、
 その際、両側にオブラートをかぶせ、スープを混ざりにくくしたんです」



そしてスープが中央で仕切られているということの秘密がこれでした。
なんと厚めのオブラートを使うことによって実際に仕切りを作っており、それによってスープが分かれたままになっているという…
オブラートっていうと「オブラートに包む」って言い方でめっちゃ聞くけど実際に見る機会あんまないよな(えー

《料理にオブラートを使うなんて驚きですねーっ!》

「案外料理には使いやすいんですよ、分子ガストロノミー料理などや、
 チーズ入りハンバーグでもチーズをオブラートに包んで焼くことが…」

(おいおい!ちょっと待てよ!何か大事なもんを忘れちゃいないか!)

(オブラートを使った料理といえばまず最初に言及すべきは…!)

って、オブラートを使った料理の話が始まったその時、
「まず最初に出てくる大事なもんがあるだろうが!」とヒートアップし始めた芹沢サン達!
な、なんだなんだ?そんな大事な料理があるのか?一体なんのことを言っているのか俺には心当たりがないんですが…



「包丁人味平に登場するアイスクリームの壺あげだろうっ!!」

し、知らねぇーーーっ!!
包丁人味平!?いきなりそんなんが出てくるのかよ!?その昔、ジャンプに載っていた漫画だと聞いたことはありますが…
アイスクリームをオブラートに包んで揚げるなんていう発想の料理を作っていたんですね、昭和の時代にそりゃすごいな

包丁人味平というとわずかに俺が知ってる知識としては…ネットでたまに見かける画像の
うんこの香りだあーーっ!!っていうひとコマくらいかな(えー



これって包丁人味平で合ってるよな…?と思って確認してみたら
なんと包丁人味平ではなく一本包丁満太郎という作品で、
しかも実際は「うーん、この香りだあーっ!!」と描かれているところを
うんこの香りだあーっ!!に変えられたコラ画像だったという…

そ、そうだったのか…包丁人味平でもないしセリフの内容もコラだったとは
何ひとつ合ってない激浅知識でいきなり語り出して申し訳ございませんとしか…(えー

「ちょっと待てやユーチューブ小僧!昭和と平成が入ってるのはいいけどよ!
 令和がなけりゃ三世代全部入りとは言えねぇだろうが!」

と、ここで昭和や平成の要素があっても令和がないと指摘を始めた武田のオッサン。
ふーむ、さっきのオブラートの発想は結構新しいんじゃないか?と思いましたが
でも包丁人味平が使ってたってことならありゃ昭和か…(えー

「そろそろオブラートが溶け、左右のスープが混ざり始める頃です。そこにあるのが令和風味噌ラーメンです!」

「ま、また味が変わるのか!?これは…なんという鮮烈な美味しさだ!
 今までにないインパクトを持った香りと味わい!唐辛子の辛さにクミンなどの風味が…これは一体どこから!?」

「実は野菜炒めの中にハリッサを仕込んでいました。
 スープを区切るオブラートが溶けるのと同時にハリッサも混じり合い、その味を形成しています」

「ハリッサか…!チュニジア発祥と呼ばれる旨辛調味料ですね。
 日本の万能調味料である味噌と、地中海地方の万能調味料であるハリッサが見事な調和を見せ、
 いまだかつてないエスニックでスパイシーな味噌ラーメンが生み出されている!」

って、なんとハリッサという最後の仕掛けまでも用意していた和文!
オブラートの中にこのハリッサという調味料を仕込んでおくことで、
単に昭和と平成の味噌ラーメンが混ざったというだけでなく
ハリッサの風味が加わったまったく新しいラーメンが姿を現したということか

しかも単に新しいというだけでなく、「なんという鮮烈な美味しさ、今までにないインパクトの香りと味わい」という風に
審査員が心から驚いて絶賛するほどに素晴らしい出来栄えとなっているようです
和文お前ラーメン屋になった方がええんちゃうか?(えー
単なるユーチューブ小僧がまさかこれほどまでのラーメンを作ってしまうとは…



そんなわけでもう誰がどう見でも和文の勝ち確定の流れですが
しかしまだ勝者のコールが告げられることなく、「また語り手側が勝っちまうのか!?」と匂わせる形で次回に続いてしまいます
な、なぜに!?この流れから和文が勝つ以外の展開なんてありうるのか!?
さすがに武田のオッサンが逆転勝利するということはないと思いますが、何かめっちゃゴネまくってせめて引き分けに持ち込むとか…
そうでもしないと「また語り手側が勝っちまう」って言葉通りに全勝になっちゃいそうだしな…果たしてこの状況を覆せる策はあるのか、次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第123話



さてらーめん再遊記123話の感想ですが、今回の話はいよいよ和文vs武田のオッサンの対決にジャッジが下される内容となってましたね
しかしそんな結果が出る前からすでに冷や汗ダラダラで苦悩にまみれている武田のオッサンと、まったく汗ひとつかかずに涼しい表情をしている和文…
もはや和文の勝ちは決まったようなもんですわ!「終わったな…この勝負ここまでだ」って席を立って帰るレベルですよ!

「その前にグルタくんの助手の安藤万福さん!
 そもそもはパーティーの席で武田さんが安藤さんをディスったことでこの対決が実現したわけですよね!
 後輩ユーチューバーのグルタくんが代わりに戦うことになったわけですが、一言お願いできますか?」

「そうですね…グルタくんにはとても申し訳なく思っています。
 でもそれは置いておいて、彼の編み出した三世代全部入り味噌ラーメンは類い稀なる独創的な逸品!
 武田さんの古臭い味噌ラーメンなんかに負けるはずありません!!」

とその時、決着の前に話を振られた安藤万福ですが、和文の素晴らしいラーメンがオッサンの古臭いラーメンなんぞに負けるわけがないと高らかに宣言することに!
おいおいマジかよ、決着がつく前から早くも追い打ちの死体蹴りしとるで!(えー
武田のオッサンもうすでにボコボコですやん!これでさらに負けの宣言まで受けたらどれだけ立場ないんや…と思ったその時!



な、なんだってー!?
なんと審査の結果武田のオッサンの方がまさかの大勝利となってしまうことに!な、なぜに!?
どう見ても武田のオッサンは完全敗北の流れだったやろが!?

これは一体…まさかあれなのか、決着がつく前に武田のオッサンをボコボコに追い込みすぎてしまったために
「なんかかわいそうになってきたわ」と同情を誘うハメになったとか?

「危惧していたパターンになってしまったか…和文のラーメンはかなりのものだったと思いますし、
 勝機もあったのでしょうが、"懐古主義に過ぎない"発言で墓穴を掘りました。
 あれが多分、懐かしい思い出に浸って武田のラーメンを味わっていた漆田さんと草守さんの癇に障ったはず…
 和文くんは対戦相手の武田を言い負かすことだけにしゃかりきになってしまった」



と、ここで芹沢サンからの解説が!和文のラーメン自体は十分勝てる可能性があったものの、
武田のオッサンのラーメンを古臭いだのなんだのと必要以上にこき下ろしてしまったため、審査員の印象が悪くなってしまったんだという…
そういうことだったのか…審査員としては武田のオッサンのラーメンも美味しいと思って食べていたところに
「そんな懐古主義のラーメンなんぞに価値はない」と言われてカチンときてしまったんやな

考えてみれば、ついさっき安藤万福が「武田さんの古臭い味噌ラーメンなんかに負けるはずありません!」って高らかに宣言した時も
審査員の2人はめっちゃ真顔でそれを見てたんですね

この真顔の反応が意味するものっていうのは
「武田さんのラーメンをあんなこき下ろしてるの引くわぁ…」っていう風に
和文たちから心が離れていく様子を描いていたってわけか

そんなわけで、審査員の心情によって武田のオッサンがまさかの勝利となったわけですが、俺はこれって結構分かる気がするなぁ
なにが分かるかって、他人をこき下ろしてる光景を見せられたことで気分を害してしまうっていう。
日常で一番それを感じさせられる瞬間っていうのが選挙の時ですかね

選挙の時っていうのは、お互いに戦うことになった候補者たちが相手を蹴落とすために
あの手この手の悪口を言いまくって相手をこき下ろすってアピールをしがちじゃないですか
あれ本当に聞いてて嫌になるんだよね…なんでこんな醜い争いに付き合わされなきゃアカンねんっていう風に
ひとまず相手を罵ってばかりいるような奴は真っ先に投票しないことに決めるっていうのが俺のやり方なので
そういう意味では今回の審査員たちと似てますね
他人の悪口ばかり言うような不快な奴には投票したくないっていう。

あと今回和文が言われていた「相手を言い負かすことだけにしゃかりきになってしまった」っていうのも、現代人の反省点なように思います
というのも、現代人ってなにかとネットで他人を言い負かしてマウント取ろうとしたり論破しようとしたりするじゃないですか
あれって本人は「はい論破、俺の勝ち〜」って気持ちいいのかも知れないけど、はたから見たら
「あんなに言い争ってて嫌な空気だなぁ…」って見てるだけでもウンザリしちゃうんですよね

他人を打ちのめすようなことばかり言ってる人を見ても、ギスギスした不快さを感じてしまって気持ちが離れていくから
そんなことをしても周りから嫌われていくっていうね。そこは現代人みんなにあらためて心に留めてほしいですね

「さて、最後の塩ラーメン対決の前に30分の休憩に入らせていただきます」

ともかく味噌ラーメン対決は武田のオッサンの勝利で幕を閉じることとなり、
あとは有栖サンvs佐橋の塩ラーメン対決を残すのみとなりますが…



って、なんとここで武田のオッサンと安藤万福がグルだったと明かされることに!
なんだそりゃああああああ!?いきなりなんだこの流れは!?この対戦企画そのものが仕組まれていたっていうこと!?

「えっと、そもそもはですね…ユーチューブをやって人気チャンネルになるにはどうしたらいいかと
 武田さんに相談されたんです。武田さんなら武闘派のイメージが強いので、
 エンタメの範囲内で喧嘩を売ったら話題になるだろうと考えました」

「じゃあパーティーで武田さんが安藤くんに喧嘩を売ったのは…」

「芝居ですよ。俺はユーチューバーにはなんの悪意もないし、安藤が書いた台本通りに演じただけ…」

なんと、これまで武田のオッサンが喧嘩腰で突っかかってきていたのはすべて芝居であり、
口汚い言葉についても安藤万福が台本を書いてそれを読ませていたという…
マジか、つまり武田のオッサンが今まで電話で相談していた謎の相手っていうのは安藤万福だったのかよ!!



この電話の相手が誰なのかについて、結構いろんな予想を立てましたがまさかの安藤万福だったとは…
見事に予想全部外れちゃいましたね、さすがにこれは読めなかったなー

「で、武田さんは横暴なラーメン店主を見事に演じてくれていたんだけど…思いがけない大誤算が生じた。
 まさかグルタくん、キミがガチで武田さんに喧嘩を売るなんて…」

ああ、そして話の方向は思いもしない展開に!武田のオッサン達が芝居でキャッキャしていた中、
ガチでブチ切れて喧嘩売ってきたヤバイ奴が和文だったという…
そ、そんな…一気に和文の立場が危ういことになっちゃったじゃないですか!

これまでの武田のオッサンや安藤万福があくまでも茶番で攻撃的な言葉を使っていた一方、
和文だけはガチで攻撃するための罵倒をしていたっていう…
いやーこれは…まあさっきも話したけど、他人を言い負かすために攻撃的になりすぎてるっていうのは現代人あるあるなので
和文をはじめとして、現代のネットユーザー全般に気をつけてほしいところかなと…次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第124話



さてらーめん再遊記124話の感想ですが、前回ラストで安藤万福の口からこのラーメン勝負の真相が語られた場面の続きとなってますね
本当なら武田のオッサンと安藤万福の小競り合いだけで終わらせるだけの企画だったのが、和文の乱入によって話がどんどん大きくなってしまい
大勢の人を巻き込んだ対決へと燃え広がってしまったという…

「それで作り手vs語り手の全面対抗戦にまで話が広がったと…?」

「そうなんです、勝負となったら僕の台本通りに動いただけの武田さんに恥はかかせられないので、
 グルタくんに協力するふりをしてどんなラーメンを作るのか把握し、
 武田さんが勝てるであろう味噌ラーメンを考案して伝えました」

「なっ…!ひどいじゃないですか安藤さん!
 そもそも僕がキレたのは先輩であるあなたが侮辱されたからですよ!
 そして安藤さんが親身になってくれたからこそ何もかも打ち明けて相談したのに、
 実は武田さんのスパイだったなんて!!」

って、話を聞けば聞くほどさらにいきり立って怒り狂っていく和文!いやちょっと待てって!
お前そこはしおらしく反省する場面とちゃうんか!?
お前が怒ったせいで無駄に争いが広がったって言われてるんやで!?
「そうだったんですかすみません…」ってシュンとするかと思ったら、まさか逆に怒りをさらに燃やし始めるとは…

まあ和文が今回これだけ怒っているのは、安藤万福が侮辱されていると思ったら単なる芝居だったとか
安藤万福が味方だと思ったら実はスパイだったとか、
安藤万福に繰り返し騙されたからって考えると、気持ちはわからなくもないですが…

やっぱり人に騙された時っていうのは「ふざけやがってこの人間のクズが」っていう怒りが湧いてくるものだし
そんな風に騙してくる奴のことなんてもう今後信じられなくなりますからね
正直、安藤万福は今回他人を騙そうという工作をいくつも重ねてるのが罪深いなと思います
みんなを騙しながら武田のオッサンとの小競り合いを演じたり、和文を騙しながら味方のふりをしてスパイ行為をしたり…

「ごめんグルタくん!ちゃんと埋め合わせはするから!」

「埋め合わせ…?」

「次に僕が武田さんと戦う時に、グルタくんの名誉挽回もはかろうと思ってるんだ。
 つまりグルタくんに教わったラーメンで僕が武田さんに勝つ流れにしようかと…」

「審査員は俺の子飼いのラーメンライターやグルメ評論家を集めて間違いなく安藤に勝たせる。
 そうしたらオメエが俺にリベンジしたも同然ってわけよ」

いやちょっと待てよ!?こいつら埋め合わせと言いつつとんでもないことを提案してないか!?
なんと今度やる勝負では敵も味方も審査員たちも全員グルになって和文に花を持たせてやるからそれで機嫌を直してくれと…
お前ら人を騙すことしか頭にねーんか!?
言うこと言うこと誰かを騙すってことばっかりじゃねーか!

そもそもの発端が人を騙そうとしたことで、
それで都合が悪くなったから、また人を騙して軌道修正しようとして
それでも上手く行かないから、さらに人を騙して軌道修正しようとして、どんどん罪ばかり重なっていくっていう…



スネ夫ですら分かってることをこいつら分からんのか…(えー
なぜ人を騙したことを反省しようって方向へ向かわないんだろうか…人の道を外れて汚れていってるようにしか見えねーぜ

「ちょっと待ってください!さっきの勝負についてはどうなるんですか!
 安藤さんは不正なスパイ行為をして武田さんを勝たせたんですよ!?
 今からでも判定を覆して武田さんの反則負けにするのが当然じゃないんですか!?」

がしかし、和文としては今度やる勝負のことなんてどうでもよく、そんなことよりも
さっきやった勝負の不正行為について厳正にジャッジするべきだと主張し始めることに。
和文としては、勝負に不正が入り込むことが何よりも許せなくて、きちんと公正な状況での試合を成立させてくれと言いたいみたいですね
これだけ不正を嫌ってる和文に「今度の試合ではお前を不正で勝たせるからさぁ」とかほんと愚かな提案だよな

「グルタくんの悔しい気持ちはよーく分かる、
 
しかしイベントがこんなに盛り上がってるのに不正がどうのって話になったら
 みんなシラけちまうじゃねえか」

「シラけちまうって言われても…」

「それにこんなことは言いたくなかったんだが、
 今回の勝負には「美味いほうが勝ち」っていう以外にルールはないんだぜ。
 つまりはスパイ行為を禁じるルールもない」

そんな中、主催者である爺さんから「気持ちは分かるが我慢してくれ」と説得される和文。
そもそも不正を問おうにも、ルール上スパイ行為は禁止されていないので
つまりは不正ではないってことになると…
そう言われちゃ和文としては引き下がるしかないですね

「そうかぁ!スパイは反則じゃねーのか!
 つまりはユーチューブ小僧が間抜けなだけで俺の作戦勝ちだ!」

と、ここで気を良くして調子ぶっこいて和文を間抜け呼ばわりし始めた武田のオッサン。
うるせぇおめーは黙ってろ!(えー
今は和文に納得してもらおうってなだめてるところなのに、わざわざ気を悪くするような一言をぶっ込んでくるんじゃねえ!

「おい武田ぁ…あんまり調子に乗るなよ。正直俺はムカついてる。
 関東ラーメン店主親睦会のパーティを利用してくだらねえ茶番をやろうとしやがって…
 俺には血の気の多い知り合いもいるんだぜ」

「うっ…」

そんな武田のオッサンの態度を見かねて、「調子乗ってんじゃねえよ」と刺しに行く主催の爺さん!あんたも大変だな
武田のオッサンを大人しくさせるために、血の気の多い知り合いつまりは極道に声をかけてもいいんだぜと脅すことになりますが…
まずいですよ爺さん!今の時代に反社とのつながりを匂わせるのは!(えー

いやほんと最近の世の中って「反社とつながりがある」ってバレたら自分の地位が完全に崩壊するぐらい大騒ぎになりますよね
たとえば芸能人だった宮迫とかもテレビから消えたのまさにそれが理由だし。他にも最近、某有名配信者が反社とつながりあるってネットで騒ぎになって
とんでもない大炎上して今までの活動まったくできなくなったしな…
反社との繋がりって今の時代だとこんなにも致命的になるんだなって、はたから見てるだけでもビックリしてますわ

「俺の心情的には、いっそグルタくんの反則勝ちにしてやりてえ。
 だがさっきも言ったように、それじゃせっかくのイベントにケチがついちまう。
 グルタくんこの通りだ!涙を呑んでもらえねえか!」



とその時、事態を収拾するために土下座して和文に詫び始めた主催の爺さん!
いやほんとこの爺さん大変ですね
今回揉めてるのはずっと和文・安藤万福・武田のオッサンの3人で、この爺さんは関係ないけどなんとか場を収めようとしてくれてるっていう。
反社との繋がり匂わせ以外は何も悪いことしてないですよ(えー
とりあえずはこの爺さんに免じて許してやるといった感じに…



さらには武田のオッサンと安藤万福もまた、爺さんと同じように土下座して詫びることに!
始めからそうしろ!グズがよ!(えー
もとはと言えばお前らが他人を騙して不誠実なことばっかしてるからこんなことになったんだよ!
人の信頼を裏切るということがどれだけ罪深いかを思い知れや!この人間のクズどもが!

「…わかりました、社会勉強をさせてもらったと思って、今回の負けを受け入れます…」

そんな3人の土下座を前にして、まだ言い足りないことをグッとこらえるように負けを受け入れることにした和文。
ただ本心としてはまだ全然納得できてないみたいですね
すげぇ負けん気強い性格してんなー、今回の騒動って和文の血の気が多すぎて争いを広げてしまったっていう一面もあるから
そこを反省するかなと思って見てたんですが、別に反省することなく終わっちまったな…(えー
俺としてはやっぱり、無駄に他人と争うのはよくないと思いますよ。今のネットとかそういうの多すぎるし…次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第125話
 
 

さてらーめん再遊記125話の感想ですが、今回ついに作り手vs語り手対決のラスト一戦が行われるという内容となってましたね
そんなわけで作り手の大将として腕をふるった佐橋のラーメンが登場しましたが、
なんと8つものお椀を並べて次々に麺だけを食べていくという、まるで予想もしない品が出てきてますね…

「な、なんだこの麺は!?ザクザクとした噛みごたえとスモーキーな香ばしさがあいまって、
 こんな麺は食べたことがないです!」

「グラノアルソですね…イタリア・プーリア地方の伝統食材である焦がし小麦粉ですよ。
 もともとは小麦畑を焼畑にしてパスタやパンにして食べていたそうですが、
 そのグラノアルソに国産小麦粉とかん水をブレンドし、
 パスタではなく中華麺寄りに仕上げたんだと思います」

そんな麺を食べた途端に、審査員が知らない味わいに驚いてますが、すぐさまイタリアのグラノアルソだと解説を始める有栖サン!
そういえば佐橋って海外での料理修行を繰り返してたキャラだから、そういう海外修行の結果こういったイタリアの麺も使うようになったってことか
というか有栖サンはそんな経験ないのにやたら詳しいのはなんなんだ!?

「最初に召し上がっていただいた麺は、グラノアルソのなんたるかを知っていただくために
 塩を振っただけですが、2つ目からはそれぞれ違う味付けを施してあります」

「なんとも馴染み深い旨味!2つ目は昆布出汁ですか!
 3つ目は香ばしい海老の香り!4つ目は貝の旨味たっぷりだ!
 5つ目は複雑な魚介系の味わい!6つ目は芳醇な牛の風味!
 7つ目は爽やかな柑橘風味!8つ目は上品な甘さに包まれている!」

そして8つのお椀を並べていた理由ですが、なんとすべてに別々の味付けを施しており
次から次へと食べるたびに審査員が驚き続けることに!
ただなんというかせわしない料理だな…(えー

これも違う味、これも違う味って小さなお椀を次々に食べていくってことは、1つの味をじっくりと味わう食べ方はできなさそうで
なんとも落ち着かない感じがします。ただ、こんな風に違う味わいを次々に与えていくっていうのは
コース料理をイメージしてるんだろうか?

特に気になったのは8つ目の上品な甘さに包まれているという麺で、わざわざ甘い味わいに仕上げたってことは
デザートをイメージして作ったんじゃないかなと。
これも海外修行でコース料理を学んだことで、佐橋がラーメンに生かしたってことなんでしょうかね



そんな佐橋のラーメンを食べた結果、「まさに天才の傑作」と惜しみない賛辞を送る有栖サン!
まあ有栖サンはもともと佐橋の腕前に関しては最上級だと認めてましたからね。
佐橋の接客態度がクソすぎるからいい加減にしろと対立したのであって、
ラーメンの味だけで言えば文句なしに美味いということなんでしょう

にしてもマジで有栖サン大仏顔出さなくなったな
有栖サンといえば、以前は美味いラーメンを食べたら大仏顔になって騒ぐのが定番でしたが、
ここ最近はその描写がめっきりなくなりましたよね
「落ち着いた大物評論家」みたいなイメージがついてきたから、大仏顔で騒ぐのはやめたってことだろうか?

「でも有栖さん!そんなに高く評価した佐橋さんのラーメンとこれから競うんですよ!?」

「もちろん承知しています。僕なりの戦い方をお見せしましょう。
 調理担当責任者!ステージに上がってください!」

とその時、今度は有栖サンがラーメンを出す番になりますが、
そこで「調理担当責任者」とやらを呼び出す有栖サン。
つまりは腕利きの助っ人を連れてきたってことでしょうか?そんな有栖サンが用意した助っ人とは…



ゲエエエエー!?芹沢サンじゃねーか!?
ここでまさかの芹沢サンが援軍に登場!?「まさに最強助っ人!」って言われてますが最強すぎるだろ!
俺の中のイメージでは、ぶっちゃけ佐橋なんかより芹沢サンの方が格上なので、芹沢サンが出てくるとしたら
有栖サンが佐橋を倒した後、さらに強いボスとして芹沢サンが登場するものと思ってましたが…

まさか佐橋を相手に芹沢サンが戦うことになろうとは。これってドラクエで言うところの
デスタムーア相手にダークドレアムが戦うくらいの虐殺ショーになりませんか!?(えー



もはや「たやすいことだ…」と一捻りされる未来しか見えませんが、佐橋はどうなってしまうのか…次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第126話



さてらーめん再遊記126話の感想ですが、今回の話は前回ラストで有栖さんの助っ人としてやってきた芹沢サンについて
「ちょっと待てよ強すぎるだろ」と審査員からツッコミが入っている場面から始まってますね
それについてはほんとその通りですね
俺も前回の感想で「ダークドレアムを助っ人にしてデスタムーアと戦わせるようなもの」って書いたくらい助っ人が強すぎて
そんなのアリかよオイと思ったくらいなので…

「内容次第では、有栖vs佐橋の対決ではなく、有栖&芹沢vs佐橋の対決になってしまうのでは?」

「今回の勝負において芹沢さんは、塩ラーメンの考案、試作、調理も担当します。
 つまり僕はすべてを彼に丸投げしました。僕は何もしていません」

「はあ〜っ!?それじゃあ単に佐橋さんvs芹沢さんの作り手対決になっちゃわねえか!?」

って、なんと芹沢サンが助っ人どころか全部なにもかも芹沢サンにやらせて自分は何もしないなどと言い出した有栖サン!
なんだそりゃ!?どういうことやねん!?「それだと単に佐橋vs芹沢サンの対決だろ」っていうツッコミがその通りすぎるし
いったい有栖サンは何を考えているのか…

「どういうことだ、逃げるのか!」

「逃げませんよ、これが僕なりの戦い方です」

「ふざけるな!自分で何も作らず、すべてを他人任せにして戦うも何もないだろう!」

「作るとはなんでしょうか?多くの作り手たちは言いますよね、
 自分たちはゼロからオリジナルな作品を生み出しているんだと。そしてこうも言います
 評論家のような語り手たちは自分では何も作れないくせに好き勝手言っている寄生虫のような連中だと」

「だからどうした?本当のことだろうが」

「ではお聞きしますが、先程の塩ラーメンで使っていた利尻昆布は
 佐橋さんが海底で育て採取し製造したんですか?
 天然の伊勢海老やムール貝は?ゲランド産塩は自家製ですか?」

って、怒って突っかかってきた佐橋に対して、「お前もアレ自分で作ってないよね?コレも自分で作ってないよね?」と言い出した有栖サン!
なんかすごい屁理屈っぽくないか!?(えー
確かに佐橋も100%自分で作ったわけじゃないけど、調理の大半を組み上げたのは佐橋なわけだから、大部分を作ったと言っていい気がしますが…

「いい加減にしろ!食材を何もかも自分で作っている料理人がいるわけないだろう!」

「そうでしょうね、作り手といってもゼロから生み出しているわけではない。
 その作品は、自然の恵みや他者の労働や製品などがあってはじめて成立する」

「だが同じ材料を使っても、作り手によって傑作が生まれたり駄作が生まれたりするだろう。
 特に私の場合は比類なき美味を生み出している。ゼロから作ったも同然だ」

「物理的にゼロから作ったのではなく、実質的にゼロから作ったも同然と?」

「ああ」

「では僕と同じですね。佐橋さんは誰かの作った道具や食材を使って自らのレシピを具現化し、作品をラーメンとして生み出す。
 僕は誰かの作ったラーメンを語ることを通して思想を言語として具現化し、作品を評論として生み出す。
 外部の手を借りてオリジナルな何かを生み出すという点で、我々のやっていることはほとんど一緒。
 評論家もまた作り手なんです」

むう…どうやら有栖サンの言いたいことは、この最後の一言である「評論家もまた作り手」という部分だったんですね
評論家は評論という自分自身の作品を生み出しており、そのためには語りたい題材があることが必要だけども
しかしラーメン屋だって自分自身の作品を生み出す時には、作りたいラーメンの材料が必要なんであって、
「材料から自分の作品を生み出している」っていう点でやってることは同じだと。

なるほど…これを一番主張したかったっていうのは確かに分かる気がします。
有栖サンは「評論家なんぞ寄生虫と同じだ」って見下され続けている現状にずっと不満を持っていたようなので
評論家はそんな風に見下される存在なんかではなく、材料から自分の作品を生み出している存在であり、
作り手としてお互いに対等なんだってことを訴えたかったんですね

「しかし結局、それだと有栖さんの勝ち負けの全責任は芹沢さんにある。ちょっとズルいんじゃねえか?」

「僕もちゃんと責任を負いますよ、もし芹沢さんが負けたら…今日限りでラーメン評論家を引退します」

ゲー!?そして今回の勝負に負けたらラーメン評論家引退しますなどと言い出した有栖サン!
急にバカでかいリスク出てきたな!?単なる仲悪い奴らの対決から、自分の職をなくすことを賭けた対決になるとは…
ちなみに芹沢サンも「!?」と驚いてるので知らなかったようです



「いや俺の塩ラーメンにそんなん賭けられても!?」ってめっちゃビビる場面ですよねこれ。次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第127話

さてらーめん再遊記127話の感想ですが、今回ついに芹沢サンがラーメン作りを開始したものの
佐橋がとんでもないブチキレ顔でそれを眺めるという内容になってましたね
何をそんなにキレとんねんお前は!?と思ったら、どうやら佐橋は芹沢サンの濃口らあめんが憎くて仕方ないようで
「舌バカを騙しただけの下劣なジャンクフード」とまで忌み嫌っており、そんな濃口らあめんをきっかけに芹沢サンの名前が売れ、
今は様々なラーメンを作るようになったものの、申し訳程度の創作ラーメンもどきを作り名人を気取っているだけの詐欺師と思っているという…

一方的にとんでもなく敵視されてたんですねぇ芹沢サン。佐橋ってそもそも有栖さんのことも忌み嫌ってるから
死ぬほど嫌いな有栖サンの代わりに出てきたのが死ぬほど嫌いな芹沢サンだったっていう
佐橋にとってはそんな状況の対決になるわけか…



そんな中で完成した芹沢サンの塩ラーメンがこちら。
芹沢サンいわくタネも仕掛けもないタンメンとのことで、見た目としては
まるで芹沢サンが普段食ってる野菜たっぷりタンメンのようですね
中華屋ほりでいでいつもバクバク食べてるシーンが印象的ですが、あれを参考に作ったんだろうか?

「うまい!並みのタンメンでは感じたことのないピリピリとした衝撃が走ります!
 うまさが舌に突き刺さってくる!」

(ど、どういうことだ…!?この味わいには覚えがあるぞ!?
 いつ食った!?思い出せん…!しかしこれは…!)

そんな芹沢サンのタンメンは審査員からも好評で、佐橋も驚きながらタンメンを夢中で食らいますが
「覚えがあるのに思い出せない」という不思議な味わいを感じることに。
一体その思い出せないという味の秘密はなんなのか…

「フフフ…そのスープには化学調味料がたっぷり入ってるってことですよ」

「カ…カチョーーッ!?」



って、芹沢サンから味の秘密を明かされた途端に、毒でも飲まされたみたいな異常な反応をする佐橋!
どうやら化学調味料は佐橋にとって猛毒に値する禁忌の調味料だったようです
化学調味料って昔から執拗なアンチに罵倒されることが多く、
少し前の回でも原田がブチキレてたのが記憶に新しいですが



どうやら佐橋は、この原田よりもさらに輪をかけて病的なまでに敵視している
化学調味料ガチアンチだったってことか…

「大丈夫ですか佐橋さん!?やってくれたな芹沢達也!あんな毒物を食わせるなんて!」

「あのー、いま苦しんでいたのは化学調味料が入っていたからですか?」

「ああ!死ぬかと思ったぞ!」

(佐橋のやつ、あんなにガツガツ食ってたくせになんで急に…)

「なあ佐橋さんよ、化学調味料に関しちゃいまや国内外のいろんな食品安全機関が
 安全だって太鼓判を押してるじゃねえか」

「しかし実際に私は今、化調で呼吸困難になったんですよ!!」

って、佐橋の手下までもそこに集まってきて毒だ毒だと大騒ぎを始めることに!
「毒どころかむしろ安全だろ」とたしなめられても、「実際に呼吸困難になった!!」と騒ぎ続ける始末。
なんかもう頭のおかしいクレーマーみたいだな…(えー
化調は毒だという思い込みだけで、異様な体調不良を自ら生み出してるというか…

「化調が毒たぁ聞き捨てならねえな!
 ホントにそうならしこたま使ってるウチの店は潰れちまうじゃねえか!」

ってなんと、そんな騒ぎの中に殴り込んできたのはまさかの武田のオッサン!
武田のオッサンは佐橋と同じチームの仲間なわけですが、普段から店で化学調味料を使ってるようで
「ウチの店をディスる気かこの野郎」と、仲間だろうがなんだろうが佐橋の物言いは許しておけんと…

「いいか佐橋!ウチはラーメンに化調を大サジ3杯入れてるが、
 客はみんな調子が悪くなるどころかビンビンだぜ!!」

「化調マシマシ!!化調マシマシ!!」



ああ、そんな武田のオッサンの号令に応じて、化調マシマシと絶叫し始めた大勢の手下たち!
完全に収拾がつかなくなっちまった!
佐橋を言い負かしてくれるのはありがたいですが、もはや本来の対決は置いてけぼりですよ!
この大騒ぎを収めるだけでも一苦労しそうですが、本来の対決もまとめるとなると一体どうすればいいのか…次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第128話
 

さてらーめん再遊記128話の感想ですが、前回ラストで化調マシマシの大騒ぎが起こった結果
今回冒頭で爺さんが必死の声掛けをしてなんとか騒動を沈静化させてますね
この爺さんも次から次へと大変だな本当に
何か揉め事が起きては爺さんが説得して、さらに揉め事が起きては爺さんが説得して、もう何度目の繰り返しだかわからねーぜ!

「さて芹沢さん、さっきの話の続きを頼むぜ」

「ええ…今回、依頼主である有栖くんから一つだけ要望があると言われましてね。
 それが何かというと…戦後日本人にとっての塩ラーメンの原点を意識したものにしてほしいと」

「戦後日本人にとっての塩ラーメンの原点…?」

「ここにいる誰もがご存知の商品と思いますが、サッポロ一番塩らーめんのことですよ」



ってなんと、ここで意外すぎるラーメンの名前が出てくることに!サッポロ一番塩らーめん!?
有栖サン曰く、戦後の日本において誰もが食べたことのある最も身近な塩ラーメンであり、
せっかく塩ラーメンを作るならそれを意識してほしいと…ふむ、こんな風にサッポロ一番の話題が出てくるのは
インスタントラーメン編での学びが生きてるって感じがしますね



たとえばこれ、インスタントラーメン編に出てきた袋麺の売上トップテンなんですが
サッポロ一番塩らーめんは全ラーメンでも2位の爆売れっぷりで、
塩ラーメンというジャンルで言えば、全く並ぶものがいないほど圧倒的に売れているという…
それほどまでに塩ラーメンという世界で他を圧倒しているのがサッポロ一番塩らーめんであり、
それを知ったからこそ今回のテーマに繋がったって感じがしますね

「思うに、長らくサッポロ一番塩らーめんが愛されてきた大きな理由としては、
 工場で様々な調味料を駆使して製造された旨味の集合体のような
 皆さんお馴染みのあの塩味にある。
 誤解を恐れずに言えば、人工的で不自然なうまさです」

そしてサッポロ一番塩らーめんの味わいについて解説する芹沢サンですが、
「旨味の集合体のような塩味、人工的で不自然なうまさ」と言ってますね
確かにサッポロ一番塩らーめんってなんともいえない不思議な味しますよね
普通の塩ラーメンと明らかに違う個性的な味っていうか、それを芹沢サンの言葉で言うとこうなるわけか

芹沢サンが今回の塩ラーメンを作るにあたって、あえて化学調味料を使ったのも
旨味の集合体であり人工的で不自然なうまさっていう要素を持った調味料だから、
サッポロ一番塩らーめんと似た雰囲気を持たせることを狙ったってわけですね

「ふん、何を馬鹿なことを…!佐橋さんの芸術的ラーメンが化調ラーメンごときに負けるはずが…」



とその時、突然逆立ちしながらヨガポーズを取り始めた佐橋!
勝ち誇っていた取り巻き連中もこれには慌てふためいてしまいます
取り巻き連中は化調ラーメンのことを見下していますが佐橋はあの味わいに特別な思いがあるってことですかね
実際、佐橋は化調ラーメンを食べながら「この味わいには覚えがあるぞ!いつ食った!?」
激しく反応していたので、佐橋も幼い頃にサッポロ一番塩らーめんを食べた思い出があったりするんじゃないでしょうか

それともうひとつ、佐橋がこれだけ反応しているのに、取り巻き連中が「化調ラーメンごとき」と見下している理由については
このラーメンを取り巻き連中はそもそも食べてないんですよね
これを食べたのって佐橋と審査員だけだから、取り巻き連中は芹沢サンの化調ラーメンを味わう機会のないまま
「あんな化調ラーメンごときに負けるわけない」と思い込みだけで語っているという…
次回こいつらにも食べさせてやればすぐに意見が変わるんじゃないでしょうか。次回に続く!


ビッグコミックスペリオール感想:らーめん再遊記 第129話



さてらーめん再遊記129話の感想ですが、今回の話は
前回ラストで逆立ち座禅を始めた佐橋に対し、観客たちがどよどよと騒ぐ場面から始まってますね
まあ急にこんな珍妙な行動を取り始めたら騒がれるのも無理はないですが、
「わけ分かんねえ!」と言っている観客のために俺が説明すると
これは自分を省みようとする佐橋の心境のあらわれ
ってことでしょうね。なぜ自分は化学調味料を否定するようになってしまったのか、いつからそうなってしまったのか
最初はそんなこともなかったはずなのに…と、今までの自分をもう一度振り返るための行動がこれだということでしょう

「佐橋さん、一体どうしちまったんだよ!?」

「どうぞお構いなく進行してください」

「ま、まあ本人がそう言うなら…それでは審査員のみなさん、ジャッジをお願いします!
 有栖涼、有栖涼、有栖涼!なんと3対0で有栖さんの完勝です!」

「…」

「この期に及んでもあいつは、まったく動じていない…」

そんな佐橋が逆立ち座禅を続ける中、ついにラーメン対決の結果が告げられることに。
審査員達は全員一致で有栖サンに票を投じますが、そんな光景を見ても佐橋はまったく動じることはありませんでした
もはや佐橋はこうなることを悟っており、
自分がなぜ敗北したのかを知るために自らの過去を省みている
ということでしょう

「審査員諸君」

そしてついに長かった逆さ座禅を終え、普通の姿勢に戻ると審査員へ声をかけ始めた佐橋。
この座禅によって何を悟ったのか、まずは審査員に語り聞かせるということか?

「仮にも食通、ラーメン通と呼ばれる身でありながら、
 化学調味料という毒物の使用についてなんら批判がないとはいかなることか。
 先ほど私はあれほど苦しみ、有害性を訴えたというのに」

「え?いや、それは…」

「もっとも私も大人だ。こちらの塩ラーメンに軍配を挙げるなら穏便に済ませてやろうと考えた。
 そこに至って私は審査される側から、諸君らを審査する側に回っていたわけだ。
 いわばこの場を支配する世界観の転倒。逆さ座禅はその集約的表現だった。
 しかし諸君らは詭弁師の有栖と詐欺師の芹沢に軍配を挙げた…
 もう甘い顔は出来ない!!審査員全員失格!!こんな勝負は無効だ!!」



な、なんだこの展開はー!?
思ってたのと全然違うじゃねーか!佐橋のやつどんだけイカレてんだよオイ!
なんと佐橋は自分の敗北を悟っていたどころか、むしろ逆に自分の勝ちを確信しており
「ちゃんと俺のラーメンを選ぶかどうか見といてやるよ」と審査員を品定めするためにあの逆立ちをしていたという…
そして結局佐橋のラーメンを審査員が選ばなかったから「お前ら審査員失格!!」と見下してキレ始めたという…
バカにして!!そうやって貴様は永遠に他人を見下すことしかしないんだ!!



「無茶言うなよ佐橋さん!化調の話は結局、
 安全だと科学的に証明されてることに尽きるんじゃねえのか!?」

「私は科学など信じない!科学の発展が近代兵器を生み、大量殺戮戦争を引き起こした。
 工場を生み、清らかな自然を破壊し、公害を蔓延させた。つまり科学とは諸悪の根源。
 それを蔓延させたのは、世界を影から支配し人類滅亡を目論む闇の勢力。
 各国の食品安全機関も奴らの手先!
 化調は科学的に安全と人々を欺むことで、全世界に毒をばらまいているのだ!」

って、「化調は安全だと何度言ったら分かるんだ」と言い聞かせても
「私は信じない!世界を影から支配する闇の勢力が化調という毒をばら撒いている!」と過激な妄想をぶちまける佐橋!
こ、ここまで完全にイカレた奴だったとは…何ひとつとして反省することもなく、
自分のことを人類滅亡を防ぐために戦っている誇り高き戦士だと思い込んでいるんやな…
もはや佐橋とラーメン勝負をしたり、どれだけ分かり合おうとしたところで、何もかもが無駄だったんや!
やめてくれ!!こんなことに付き合う必要はない!!さがれ!!来るんじゃない!!



「ん?」

って、そんな佐橋がどうしようもない暴走をする中で、ふと何かに気がつくような反応をしていた有栖サン。



さらには「!?」と驚くような反応もしてますね。一体なにに気づいたんだろうか
有栖サンが見ている場所は、さっきまで佐橋が座っていた審査員席なので、佐橋がラーメンを食べた後の席の様子を見て驚いているようですね
普通に考えれば、佐橋が芹沢サンのラーメンを全部きれいにたいらげており、
あれだけ化調は毒だと言いながら全部しっかり食べてるじゃないですか
みたいな展開になるかなと思うんですが
ただ佐橋のイカレっぷりは俺の予想をはるかに超えてるからな…(えー
今回も完全に予想外したし、佐橋の行動はまるで読めねーぜ…次回に続く!

 






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