アニメ感想:ウマ娘ROAD
TO THE TOP 第4話「想いはひとつ」(最終話)
さてウマ娘ROAD TO THE TOP 4話目の感想ですが、このアニメは全4話構成なので
今回の話が最終話となりますね
早くも終わってしまうとは名残惜しいですが…そんな最終話の内容は、
クラシック三冠レースのうち最後の三冠目である菊花賞がこれから開催されるという内容になってますね
「クラシック三冠の最後にふさわしい最高のステージで、ボクは必ず栄冠を掴んでみせる!
すべてを魅了しライバル達にも恥じぬ覇王の走りでね!」
そんな菊花賞を控えた状態で、メチャメチャ自信満々に勝利宣言するテイエムオペラオー。
ちなみにこの時、史実においてもテイエムオペラオーは
超絶好調な最高のコンディションで菊花賞を迎えたそうです
オペラオーの競走生活の中でもナンバーワンの仕上がりがこの菊花賞だったんだとか。
さっきのオペラオーがニッコニコで勝利宣言してたのはそれが理由かもしれませんね
(今までと同じ走りをしていたら、オペラオーちゃんにもアヤベさんにも勝てない…分かってる…分かってるけど…)
そんな一方で、菊花賞を前にして徐々に表情が沈んでいくナリタトップロード。
今まで通りでは勝てないということで、菊花賞では走りを変える作戦をトレーナーと練っているようですが、
しかし自分らしからぬ走りへと変わっていくことに、どうにもモヤモヤした気持ちがぬぐえないようです。
そんな迷えるトプロの前に、スッとオペラオーが姿を現しますが…
「どうしたんだい?ボクの輝きに目がくらんでしまったかな」
「オペラオーちゃんは…迷ったりとか、自分の力が足りなくて悔しかったりとか…そういう時って、ないんですか?」
「あるはずがないだろう」
「え…」
「なぜならボクの前には、果てなく伸びる覇王への道がある!
ならば当然、行くしかないさ」
なんと自らの進む道に1ミリも迷いはないとはっきり言い切るオペラオー!
さすがは世紀末覇王…我が生涯に一片の悔いなしというメンタルの持ち主ってことでしょうか(えー
そんな迷いなきオペラオーの姿に感銘を受けたトプロは、自分もまた最後まで自分の道を貫き、自分らしく戦うことを誓うのでした
「アヤベさん!私、アヤベさんにお伝えしたいことがあって!」
「…何?」
「菊花賞で私、あなたに勝ちます!」
「な…」
「今まで何度も負けて、悔しくて泣いちゃったこともありましたけど、どうしても追いつきたくて…
アヤベさんは私の目標でライバルなんです!菊花賞では私らしく走って、アヤベさんを超えてみせます!」
って、迷いを振り切ったナリタトップロードは、自分らしい全力の走りで菊花賞に勝つとアドマイヤベガに宣言しに行きますが…
アドマイヤベガの反応としては、「急に来たかと思えばなに言ってんねん…」って感じでなんとも困惑してますね(えー
アドマイヤベガは前回からずっと闇落ち中ということもあって、キラキラしたトプロの姿を急に見せられても「なんやこいつ…」ってついていけないようですね
そんな風に温度差がありつつも、とうとう菊花賞の日が訪れてしまい
テイエムオペラオーとナリタトップロードがキラキラした光に満ちた表情でレースに挑む一方、
アドマイヤベガだけが闇落ちしたままで走り出すことに…
《ナリタトップロードが先頭!外からテイエムオペラオー!アドマイヤベガは4〜5番手!》
「ハァ…ハァ…ハァ…!負けられない…!負けられないのに…!どうして…どうして…!?」
そしてレースが進むにつれ、ナリタトップロードとテイエムオペラオーが先頭争いを繰り広げていく一方で、
アドマイヤベガは伸びあぐねてしまい、息を乱しながら「どうして…どうして…!?」と苦悩にまみれてしまいます
なぜこんなにも苦戦してしまうのか、それは闇落ちしてるからですよ(えー
やっぱ闇の力じゃ光には勝てないんやな…光2人を相手に闇1人で挑むのは無謀すぎたんや!
「お姉ちゃん、前だけを見て振り返らずに走って」
「え…!?」
「運命は私が持っていくから、これからは自分のレースを思い切り楽しんでね、お姉ちゃん」
「ま…待って!」
って、そんな闇落ち状態のアドマイヤベガの前に突如として1人の少女が!
アドマイヤベガそっくりの姿をしたこの少女は、以前死んだというアドマイヤベガの妹ですな…
今までアドマイヤベガは妹のことを気にするあまり、ひたすら闇に沈んでいったわけですが…
妹としてはそんなことを気にせず、自分のために走ってほしいと思っていたわけですね
それと「運命は私が持っていく」というこのセリフですが、運命っていうのは何かっていうと
アドマイヤベガの足が壊れてしまう運命のことですね
史実のアドマイヤベガは、この菊花賞で走ったのを最後に、足を壊しての引退となってしまったわけですが…
その運命を妹が持っていくということで、ウマ娘のアドマイヤベガはこれからも走り続けられるっていうことなんでしょう
そしてレースが終盤を迎える中で、目から赤い光を放ち猛然と追い上げるテイエムオペラオー!
こ、この演出はまさか…ウマ娘シンデレラグレイでいうところのゾーンの力!?
目からほとばしるようなようなオーラの演出がゾーンの力の特徴的なところでしたが…
こうして並べてみるとなんか表情もよく似てるな!?
シングレをリスペクトしたシーンなのか!?覇王と化したオペラオーはゾーンの力を駆使して走れるのか!?
ちなみになんですが、トプロの方もわずか一瞬だけ目から赤い光を放ってるんですよね
オペラオーほどではないですが、トプロにもわずかにゾーンの力を使えるだけの素養があるってことでしょうか
なにげにトプロを生んだ親っていうのは、シングレにも出てきたあの人なんですよ
そう、ディクタストライカ。この人こそナリタトップロードを産んだ親にあたるキャラであり
シングレの劇中ではゾーンの力を駆使してオグリと戦ってましたよね
そんなディクタストライカの血を引いているからこそ、ナリタトップロードも今回ゾーンの力をわずかに使えたんじゃないかな…って
シングレの感想を書いている身としては思ってしまいましたね
《ゴールイン!!ナリタトップロード、ついにやりました!!
何度も掴みかけてはすり抜けていった栄冠!それでも諦めずに挑み続け、ついに届きました!!》
そしてこの死闘を制したのはナリタトップロードであり、今まで勝ちきれずに負け続けていた雪辱をついに果たすことに!
そんなトプロの優勝する姿を、スペちゃん達も「ドッゲェー!?」という驚き顔で眺めてますね
なんでこんなにスペちゃん達が驚いてるのかというと、スペちゃん達は
トプロより1歳年上の馬で、これから戦うことになるからだと思います
要するにスペちゃん達からしたら、自分たちの1歳下の世代から
「うわなんかめっちゃ強いやつら出てきたー!?」って感じで
「私らこんな強い後輩とこれから戦わないとアカンのやな…」ってことを実感しているシーンなんじゃないかと思います
実際、この画像に並んでるセイウンスカイ、スペシャルウィーク、キングヘイローっていうのは
史実でいうとナリタトップロード&テイエムオペラオーを同時に相手取るレースを実際にやることになるんですよね
今回の菊花賞は、時期的に1999年11月なわけですが
1999年12月になると、有馬記念でスペシャルウィークがトプロ&オペラオーと戦い
2000年12月になると、有馬記念でキングヘイローがトプロ&オペラオーと戦い
2001年04月になると、天皇賞春でセイウンスカイがトプロ&オペラオーと戦う
っていう風に、これから実際にトプロ達と戦う未来が待ち受けているので、
「こりゃ私達もうかうかしてらんねーわ…」っていう立場として今回出てきたんじゃないかなと思います
そして最後は、ウマ娘といえばウイニングライブということで、トプロ達3人が盛大なライブを行ったところで
ウマ娘ROAD TO THE TOP ・完
という形で終わりとなりました。とりあえず俺的に、このアニメを振り返ってみて思うことは
オペラオーのドラマももうちょっと欲しかったな〜ってところでしょうか
なんというか、ナリタトップロードとアドマイヤベガに関しては十分なドラマがあったと思うんですよ。
苦い挫折を味わったりそれを乗り越えたりっていう、山あり谷ありの展開になってたと思うんですが
でもオペラオーはあんまりそういうのなかったよね!?
2人に比べるとドラマがちょっと薄味に感じたんだが!?いや主人公のナリタトップロードが濃いのはいいにしても
アドマイヤベガめっちゃ濃すぎじゃなかった!?(えー
いやマジでアドマイヤベガのドラマは濃厚だったな〜とつくづく思いますよ、
ダービーで優勝してからみるみる闇落ちしていく時のインパクトの強さは
主役のナリタトップロードすらも超えてたんじゃなかろうか。
それと比べるとテイエムオペラオーは、闇落ちも何もなく光の中にいるキャラって感じで
劇的なドラマ展開っていうものがあまりなかったように思うんですよね
そこは何かオペラオーにも欲しかったところだよな…ちなみに史実でいうと
まさに今回の菊花賞がオペラオーにとって一番の挫折になるんですよね
最高のコンディションで絶対に勝てるという必勝の構えで迎えた菊花賞を、
レース中の判断ミスにより不覚にも落としてしまって
激怒した馬主から騎手の交代を言い渡され、騎手だった和田竜二にとって人生最大のトラウマとなったのがこのレースなんですよね
「菊花賞はもう…僕の人生の中で一番覚えていますね、本当にもう…
どう責任を取ったらいいのかぐらいの負け方をしてしまったんでね」
「あそこは絶対勝たないといけないレース。
本当に勝てたレースを落としてしまったっていうのがありましたから、
僕自身もうあの馬には乗れないだろうなって…本当に覚悟が足りなかったって思いましたね」
という風に、最高の状態だったオペラオーを自分の至らなさで負けさせてしまったっていう
とてつもない自責の念を和田竜二に植え付けた因縁のレースであり、馬主からも交代を言い渡されてドン底に陥ったところを
師匠と言える人が庇ってくれて「どうか竜二を乗せてやってください」っていう熱心な説得により
和田竜二の続投が決まって、そこから本当の意味で覚悟の決まった和田竜二が
翌年オペラオーと共に全戦全勝の伝説を打ち立てるっていうね
俺はオペラオーのドラマっていうとそれが一番好きなんだよな…
人生で一番忘れられないほどの大きな挫折を経験して、師匠に助けられ再スタートを誓ってから
全戦全勝という歴史上で唯一の大偉業を成し遂げるっていう流れがな…
一度ドン底を味わってからの再起っていう、決して順風満帆ではなかったドラマが好きだったから
今回のオペラオーのようにずっとまっすぐに覇王への道を進んでいるっていう姿を見てしまうと
いや挫折しようや…って思ってしまいましたね(えー
挫折しようや…もっと挫折しようや!こんなキラキラした光の中でまっすぐに進んどったらあかん!
人生最大級のトラウマを味わう展開が必要なんや!(えー
そういう意味では、序盤のオペラオーが苦悶の表情を浮かべてる時とか結構俺好みの展開だったんですよ
覇王を目指しているオペラオーも、こんな風に苦しみながら進んでいるんやなぁ…ってことが感じられて
俺的にかなりグッとくる展開だったんですが、しかし後半になるほどオペラオーのこういう描写は減ってしまったので
もっと挫折しようや…って思うようになっていきましたね(えー
まあしかし、ナリタトップロードも負けて落ち込む場面が多かったし、アドマイヤベガも闇落ちキャラだったので
オペラオーまで落ち込むとなると内容が暗くなりすぎるっていう可能性があるから
オペラオーは暗さよりも明るさを強調する方向でいくことになったってことかな
そういう都合もありそうだし難しいところですな…オペラオー1人だけのストーリーじゃないから
作品のバランスを考えると現状で良かったのかもしれないし
全4話ってことを考えても、あれこれ足せっていうのも無理な話だから
むしろ4話でよくこれだけまとめたってことを評価すべきなのかもしれませんね。
とりあえず、今後もウマ娘のアニメ企画には期待していきたいです
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