■武装錬金5話 「守るべき人のために」
「あの鷲型…!明らかに他のホムンクルスと一線を画している!」
「勝つ!私に力をくださった主のために!」
まさに難攻不落の要塞と言える防御力を持つ鷲尾。
斗貴子さんが本調子でないとは言え、2人がかりでカスリ傷を負わせるのがやっとといった状況です
このままではジリ貧になるのは確実。そうなる前に、2人は一発逆転の連続攻撃を仕掛けることに…
「狙うはひとつ…高速連続攻撃!1人目が囮になって奴の翼の防御を誘い出した後、
間髪入れずに2人目が一撃を叩き込む!」
「よし…囮は俺がやる!俺のランスなら、スラッシャー+フラッシャーの合わせ技で
ギリギリまで斗貴子さんの姿を隠すことができるはず!」
激しい光を発するカズキのジュースティングドタドタ突きはまさに囮にうってつけ。
派手にギューンと鷲尾に向けて突撃し、そのスキに斗貴子さんが頭上へと舞い上がる!
「二度も上を取られるとは不覚…!だが負けぬッ!」
「臓物(ハラワタ)をブチ撒けろォッ!!」
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「ぐあああああっ!!」
「うがああああっ!!」 |
は…はらわたがー!ブチ撒けられてしまったー!!(えー
結果は壮絶な相討ち!鷲尾の脳天にバルキリースカートをお見舞いしたものの、
同時に鋭い爪の直撃をもらってしまい、斗貴子さんは相当な深手を負って倒れてしまいます
「斗貴子さん…斗貴子さん!」
「危険な女だ…!その執念はお前がホムンクルスになっても
必ず主に災いをもたらす!今この場で確実に仕留めるッ!」
あー!決死の攻撃にも関わらず初号機再起動しました!
バルキリースカートが頭にブスリ、左半身はジュースティングドタドタ突きで吹き飛んだのにピンピンしてますこの男
「ぐ…あと一手…必要なようだな…」
「後は任せて…!ここから先は俺一人で戦うから!」
「強がっても無駄だ。知ってるぞ…囮とは通常、戦力に劣る者が担う役。
未熟な貴様は後回しでいい、まずは女子の方が先決!」
傷ついてもなお戦おうとする斗貴子さんを制し、一人で鷲尾に戦いを挑むカズキ。
鷲尾も斗貴子さんも「未熟なカズキ一人では勝てない」と判断しますが、
どっこいカズキは2人の想像を遥かに超える気迫をもって鷲尾に迫ります
「退かないッ!斗貴子さんの命令でも!絶対に退かないッ!!」
(少々風が変わった…!?相変わらず未熟、強風や暴風には程遠い…
だが…力強い息吹を感じる)
「あの女子はそれほど重要か…力量の差からくる上下関係か、
それとも貴様たちは”つがい”か?」
奮闘するカズキでしたが、片腕・片翼となってもまだ地力は鷲尾の方が上。
しかし、カズキの闘志の根源が気になる鷲尾は「もしかしてキミら付き合ってんの?」と質問を飛ばします
「斗貴子さんは俺の命の恩人…!一度死んだ俺に新しい命をくれたんだ!
今その人の命がかかっているんだ、負けてたまるかァッ!!」
「つがいか?」という鷲尾の天然混じりの問いに、この時ばかりはカズキもマジレス。
しかし、死んだ身に命を与えられたというなら鷲尾も同じこと。
なおさら蝶野のために負けられないと、カズキに勝るとも劣らない闘志が爆発します
「主は私の命の恩人…!一度死んだ私に新しい命と力をくださった!
今その方の命がかかっているのだ、邪魔立ては許さんッ!!」
「そうか…俺とお前は同じ…でも!互いの恩人が全く違う!
蝶野はお前たちを実験材料としてしか見ていない、
他人の命をないがしろにして死の恐怖から免れ…
自分が生きることしか考えていない!」
お婆ちゃんが言っていた、「人を救う一方で殺していては話にならん」とな!(えー
うーむそれにしても上着をまくる斗貴子さんがものすごくエロイですね:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「くだらんッ!死を恐れるのは生物の本能…
野生に生きた私には十分分かる。主の行為は間違いにあらず!
死を恐れ、死から逃げてもそれは恥でも悪でもない!
貴様とてこのまま死にたくはなかろう…
主に二度と関わらないと誓うなら見逃してやってもいい」
しかし、鷲尾の信念は今さらカズキの言葉で揺らぐものではありませんでした
撤退する最後のチャンスを与えられるカズキ。しかしそんな気は元から微塵もありません
意地と意地、最後の激突を前にカズキは相打ち覚悟の大技で勝負に出る!
「俺が逃げれば、代わりに死につかまる人がいる…!
退いてたまるか…!負けてたまるか!
斗貴子さんを死なせてたまるかぁぁッ!!」
カズキにもダメージが及ぶ代わりに、武装錬金のエネルギーを
推進力でなく全て破壊力に変える荒技!その名もウルトラダイナマイ:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「お前の言う通り死ぬのは恐い…。俺は一度死んだし、
蝶野も死に直面してるから分かると思う…
だけど俺も蝶野も人間なんだ…!だから!
死んでもやっちゃいけない事と!
死んでもやらなきゃいけない事があるんだぁっ!」
「ジュースティングスラッシャアアアアア!!」
決め技炸裂!ジュースティングクラッ…Σ
(゚Д゚;)なにー!?ジュースティング『スラッシャー』!?
確かこの大技バージョンはクラッシャーだったような…アニメ版ではスラッシャーで統一するんでしょうか
ズドバアアアアアア!!
「ぐぅあああああーーっ!!」
莫大なエネルギーと共に突撃するカズキ!羽の防御すらやすやすと突き破り鷲尾は粉々に!まさにガード不能!
「い…息吹が…本当の風になった…か…。頼みがある、主を…」
「ハァ…ハァ…殺さないよ、最初からそんな気はない…止めるだけだ」
「…それを聞いて…安心して死ねる…安心して死ねる、か…そんな死があるとは…知らなかった…」
最期の瞬間まで蝶野のことを案じて散っていった鷲尾。
知識が豊富で「知ってるぞ」が口癖の鷲尾でしたが、最後には安息の死というものを初めて知ることになったようで…
「よし…タイムリミットは明日夜12時!十分間に合う!」
蝶野のホムンクルスはこれで全て倒され、残るは非力な蝶野本人ただ一人。
残された時間は丸1日、これなら斗貴子さんの解毒剤も十分入手できると喜ぶカズキでしたが…
「…コイツのおかげで下半身がもう動かない。私は…山を降りられない」
「…!?で、でもそれじゃ解毒剤を手に入れても、戻ってくる時間が…!」
「いいんだ…明朝キミの姿が見えなくなったら、私は自分で自身に始末をつける」
希望を捨てちゃいけないよ!あきらめたらそこで試合終了だよ!(えー
「ここで死ぬことにした」と言う斗貴子さんを、ゆっさゆっさとなんとか思い留まらせようとするカズキ。全力で思いなおせ!
しかし、前回鷲尾に捕まってこの山中へ飛ばされた時に、2人は相当人里離れたところまでやってきてしまったようです
明朝カズキ一人で下山したとして、電車で銀成市に戻っても着くのはおそらく夕方ごろ。
それから蝶野の解毒剤をぶん取ったとしても、斗貴子さんの元へ戻る時間はとても残されていません
自分のことはもう忘れて、新しい錬金の戦士がやってきたら普段の生活に戻れと言う斗貴子さんでしたが…
「わかった…帰るよ」
「それでいい…」
「一緒に」
「はぁ!?」
「こ…こらぁぁっ!人が動けないのをいいことに!
降ろせぇぇっ!!」
おんぶキター!往復が無理なら片道にすればいいじゃない、と斗貴子さんをおぶって銀成市を目指すカズキ。
このときばかりは、さすがの斗貴子さんも恥ずかしさで真っ赤になりながら怒鳴り散らします
「勝手な真似をするなぁぁっ!」
「夜明けを待たずに山を降りれば、2人でも夕方までになんとか!」
「こんな無茶をしたら体力が持たずにぶっ倒れるぞ!」
「大丈夫、斗貴子さん軽いから」
「バ、バカッ!そういう問題じゃない!」
鷲尾との戦いで相当体力を消耗しているにも関わらず、カズキは休憩も取らずに斗貴子さんを抱えて下山を試みます
そしてそのまま、電車の中でも大通りでもおんぶのままという辱めを受けてしまう斗貴子さん。(えー
寄宿舎に到着した頃には、「うっうっ…嫌がる私をあの男が無理やり…」とばかりにへなへなと倒れ込んでしまいました
「うう…ううう…もういい、もういいから死なせて…」
「弱音厳禁!諦めるにはまだ早い!」
なんとか無事に寄宿舎まで着いたとはいえ、斗貴子さんがホムンクルス化するまで残りたったの数時間。
カズキは看護の達人・まひろに斗貴子さんを任せ、また休む間もなく蝶野のいる実家を目指します
「…カズキ、これを持っていけ。2倍とまではいかないが、1つより2つの方が治癒力は高まる。
それにもしもの時、1つは武装錬金、1つは治癒にあてがえば体への負担は軽減できる」
そんな疲労困憊のカズキのために、斗貴子さんは自分の核鉄をカズキに託し寄宿舎で帰りを待つことに。
カズキは力強い笑顔でそれを受け取ると、蝶野の元へと駆け出していくのでした。次回に続く!
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