■武装錬金11話
「死が2人を分かつまで」
「父親はいない…知らない…分からない。姉さんと母さんと俺、
早坂家は3人と1DKのアパートが全てだった」
LXEで叶えたい望みについて話す前に、まずは自分たちの生い立ちを語り始めた秋水。
母子家庭で貧しい暮らしをしていた早坂一家でしたが、優しい母親と一緒に幼い2人は幸せに暮らしていました
しかし、母親はなぜか日を追うごとにみるみる痩せていき、ある日2人をこの世に残して餓死してしまいます
幼すぎる2人は母親が死んだことすら理解できず、ともかく家の外へ出てみようとしますが…
「な…!?」
「あ、開けて!開けて開けてー!」
そんな2人が玄関で見たのは、信じがたい数の錠前と鎖でがんじがらめに固められたドア。
そう、2人が優しい母親だと思っていたその人物は、実は2人を攫って監禁していた誘拐犯だったのです
力の限りドアを叩いて助けを求める2人。しかし、同じアパートに住む隣人はどいつもこいつも薄情者ぞろい。
2人を助けるどころか「うるせえぞガキ!」と罵声を浴びせ、助けを求める声に耳を傾けもしませんでした
結局家に閉じ込められたまま何日もの時が過ぎ、食料も尽きた頃ようやく警察に助けられた2人。
餓死寸前だった2人は病院に運ばれますが、実の両親の仲はすでに冷え切っており
2人は引き取りを拒否されてしまいます
母親だと思っていた人が誘拐犯、助けを求めても無視し続けたご近所さん、そして自分たちを見捨てた実の親。
立て続けに絶望を味あわされた早坂姉弟は、2人だけで生きていこうと病院を飛び出し、
行き倒れそうになったところをLXEに拾われたのでした
「秋水先輩…桜花先輩…」
「この世界をどうこうしようと思っているわけじゃない…俺たちの望みはたった一つ。
ホムンクルスとなって死ですら分かてない命を得て、2人だけの世界で共に生きていくこと」
「言いたいことはそれで終わりか?ホムンクルスは人を食らう…
貴様らがホムンクルスになって、人に不幸を振り撒くマネは絶対に許さない!
2人仲良く一緒に死ねぇッ!!」
私の辞書に同情の文字はない!斗貴子さんあんたって人はー!
秋水たちの境遇に同情的なカズキと違って、斗貴子さんは相変わらず見敵必殺あるのみ。
秋水の話が終わったと思ったら、もう次の瞬間には問答無用でバルキリースカート振り下ろしてました。あんた鬼だよ!
(C)鳥山明/集英社
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なんだそれは!それが理由か!?
もっとお涙頂戴してみろ!
私はきさまらを殺したくて
ウズウズしてるんだぞ!(えー |
ガギイイイッ!!
「ちょっと待ったァッ!!」
そこへ割って入ったのはカズキ!何も今すぐ殺すことはないと斗貴子さんを説得しますが…
「なんの真似だカズキ!」
「斗貴子さんこそ、死ねって一体…先輩たちはまだ人間なんだ!」
「だが魂をホムンクルスに売った敵だ…!
ホムンクルスは殺す!敵は殺す!」
「ダメだ!まだ人間なんだ、ここからやり直すことだってできる…!
あの時は…蝶野の時はダメだったけど、今度は…今度こそは!
2人とももう戦える状態じゃない、それに俺は人殺しなんてしたくない!
斗貴子さんにもして欲しくない!」
お兄ちゃんどいてそいつ殺せない!物凄い表情でカズキを睨みつける斗貴子さん。
カズキの心境は超おっかない野獣をしつける飼育員といったところでしょうか:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
というかイメージ映像のパピヨン恐すぎ(゜д゜;)
愛嬌のある奴なのにこの凶悪極まりない表情ときたら!カズキの中ではこんな奴なのか!
「カズキ…その甘さがいずれ君の命を奪うだろう。
そうなる前に、私が君から戦う術を奪う!
許せカズキ…君の戦士としての命、今ここで断つ!」
「や、やめろ斗貴子さん!ぐあああああっ!!」
ドガッシャアア!!
暴力反対!暴力反対!カズキの制止もむなしくバルキリースカートが炸裂!オニー!
秋水との戦いですでに瀕死のカズキは、ほとんど斗貴子さんの相手にならず吹き飛ばされてしまいます
「よく逃げなかったな」
「もう…諦めましたから…」
「いい心がけだ」
カズキが倒れ、いよいよ早坂姉弟に刃を向ける斗貴子さん。すでに無抵抗となった桜花たちでしたが
やはり同情する気のない斗貴子さんは、眉ひとつ動かさずにバルキリースカートを振り上げます
(C)武論尊・原哲夫/集英社
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よいか!この斗貴子には
無抵抗は武器にはならぬ!!(えー |
今の斗貴子さんなら、LXEに加担する者はガンジーだろうが何だろうが容赦なくブチ撒けることでしょう:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
ギイイイイン!!
「殺すなんて…ダメだって…!先輩たちは人間なんだ…!」
しかし再びカズキが斗貴子さんの刃をブロック!
ボロボロの体で何度でも立ちふさがるカズキに、さすがの斗貴子さんも戸惑いを隠せません
「な…!まだ分からないのか、こいつらはホムンクルスどもに加担しているんだぞ!
君は妹や友人とこいつらと、どっちを守りたいんだ!」
「どっちも!俺はどっちも守りたい!」
「なっ…ふ、ふざけるなちゃんと選べ!」
「無理!」
ドラクエのようにはい・いいえとは行かないカズキに調子が狂う斗貴子さん。
徐々にカズキのペースに引き込まれてきた感じです
「命の取捨選択なんて俺には無理…拾える命は全部拾う!俺の命だって、
斗貴子さんが核鉄を使ってまで拾ってくれたから…まひろや岡倉たちと死に別れずに済んだ!
先輩たちだって、この夜がきっかけになって新しい世界が開けるかもしれないんだ!
だから…簡単に命を切り捨てちゃダメなんだ!」
「…」
カズキの熱弁に黙って耳を傾ける斗貴子さん。説得できるまであともう一押し…というその時!
ドズウウッ!!
「勝つ…!姉さんのために、俺たちの望みのために!
俺はここで負けるわけにはいかない!」
「あ…あ…?」
「カ…カズキイイイイイッ!!」
バ…バカタレ秋水空気読めやああああああ!
斗貴子さんの殺気にあてられてイカレポンチと化した秋水!何をトチ狂ったか味方のカズキを串刺しに!
バカ!バカ!平和的解決までもう一歩って時に!そもそも狙うなら斗貴子さんの方だろ!(えー
すさまじい出血と共に崩れ落ちるカズキ。それとやっぱり吹き出る血は白色なんですね:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
キュイイイイイ
「あ…!?」
「はぁ…はぁ…はぁ…!」
「ね…姉さん!?姉さぁぁぁぁんっ!!」
その時、桜花がエンゼル御前を発動しカズキの傷をすべて自分が肩代わり!
すでに秋水のダメージも半分引き受けていた桜花は、傷の深さに耐え切れず急速に死が近づいてしまいます
「姉さん…!なんで…どうして!」
「さあ…どうしてかしら…もしもあの時、アパートのドアが閉ざされた時…すぐそばに武藤君がいたら、
絶対に助けてくれたんだろうなって…そう思ったら…ね…死が2人を分かつまで…とうとう来ちゃった…ね…」
「…!」
「まだだッ!諦めるな先輩!核鉄…!核鉄の治癒力を使えばまだ間に合う!」
絶望に沈む秋水の手を取り励ますカズキ。ついさっき刺してきた相手にもこう言える主人公ってすげえ
カズキはすぐに桜花と秋水の核鉄をあてがいますが、桜花の傷はあまりに深すぎて治癒の力が及びません
「ダメだ…出血が止まらない…!」
「2つでもまだ足りないのか…斗貴子さん!」
「ふん」
「俺のは核鉄の状態じゃ体の中から取り出せない…
命を拾うか捨てるか、選ぶのは斗貴子さんだ」
「…二択か。私の二択にはまともに答えなかったくせに」
「あぁぁ…」
「いい。君と違って私はちゃんと選ぶ」
めちゃめちゃ嫌そうに核鉄を差し出す斗貴子さん。そこまで露骨に嫌がることないじゃないですか!
3つの核鉄の力でなんとか一命を取り止めた桜花。
はらはらと涙を流しながら喜ぶ2人を見て、カズキは安堵の笑みを浮かべるのでした
「よかったよかった。あの時のような思いをしないで済んで…ね」
そんなカズキ達を遠くに眺めていたのはパピヨン。宿敵の健闘をたたえてパチパチ拍手を送ります
そしてパピヨンの傍らには、LXEのNO.2であるホムンクルス・ムーンフェイスの姿が…
「君を倒した戦士、どれほどのものかと思って見てたけど大したことないねぇ」
「…」
「そんな恐い顔しなーい。スマイルスマーイル」
貴様は武藤カズキを舐めたッッッ!
パピヨンキレる!カズキを侮辱したムーンフェイスに対してこの形相。恐すぎます
さっきのイメージ映像もあながち大げさってわけでもなかった:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
その後、LXEを抜けた早坂姉弟は錬金戦団の息のかかった病院に運ばれます
学校には交通事故ということで情報操作し、ゆっくりと傷を癒していました
「早坂先輩たちが交通事故に遭って十日、やっと病院を突き止めた!」
「レッツお見舞い!」
「関係者以外面会謝絶です!」
意気揚々と桜花達のお見舞いにやって来たまひろ達。しかし相当酷い傷を負った桜花はいまだに面会謝絶の状態。
まひろ達は看護士さんに阻まれ門前払いを食らってしまいます
「う〜ん…関係者ってやっぱり親類じゃなきゃダメなのかな…」
「違ああうっ!俺たちはアイツのサイズを比べた仲!
関係者以上であることはもはや確定!」
「な…何やってたんだ貴様ら!?」
「それなら私たちだってしっかりと!」
裸のつき合いをした俺たちに障害などない!カズキ達は看護士さんの制止を振り切り病室へ!
「こらボク達!医療関係者を甘く見ると痛い目に遭うわよ!」
しかし百戦錬磨の病院の皆さんに妨害され、結局病室へ辿り着けたのはカズキと斗貴子さんの2人だけ。
それにしてもこの看護士さんはとてもいいおっぱいですね(えー
同じメガネキャラのちーちんあたりと交換してくれないものか:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
病室に入ると御前様から熱烈な歓迎を受けるカズキ達。というか御前様の声ドラえもんかよ!
でもどっちも丸っこい二頭身で違和感ないから、このキャスティングは結構アリかも…
「桜花先輩、秋水先輩は?」
「早坂秋水はすでに今朝がた退院した」
病室をキョロキョロ見回しながら、姿の見えない秋水について尋ねるカズキ。
しかし秋水は自分の心の弱さを鍛え直すため、すでに今朝修行の旅へと出発していました
しかもカズキ宛てに「姉さんを頼む」と筆で書いたっぽい置き手紙つき。
いつの時代の人間ですか秋水先輩
「今までの私たちは、共に生きることを誓った振りをして、ただお互いに寄りかかっていただけ…
2人だけの世界で閉じていたから、死が2人を分かつのが恐くてたまらなかった…
これからは一人で歩けるよう、新しい世界で共に生きましょう」
どうやらLXEへの未練はきれいさっぱり捨てたらしい桜花。これからは永遠の生命などに頼ったりせず、
カズキ達と共に生きることを誓うのでした。次回に続く!
ところで六舛が差し入れに持ってきたメロン、某アニメのせいでどっから見てもキャベツにしか見えません(えー
それとカズキVS斗貴子さんのシーンですが、原作で印象的だった
カズキの目ん玉えぐろうとする斗貴子さんの場面は、残念ながらカットされてしまいましたね
深夜枠をもってしても表現しきれない斗貴子さんの残虐ファイト…恐ろしい子!
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