■反逆のルルーシュ5話
「皇帝と魔女」
「ハァ…ただいま」
珍しくぐったりした様子で家に戻ってきたフルーチェさん。せっかくのスザク救出作戦も骨折り損に終わり、
俺のやったことはなんだったんだ…と少々まいっている様子。まるで仕事でミスしたサラリーマンが
「今日はもう風呂入って冷たいビール一杯やって寝よ」と考えている時のようです(えー
「おかえりルルーシュ。その様子だと食事は外で済ませてきたな」
「…!?」
なななな なにい!?フルーチェさんがドアを開けると、なんとそこには一話で脳天ぶち抜かれて死んだ謎の少女が!
死んだ女がなぜここに!?頭を撃たれて死んだ以上、スザクのように財前クオリティで助かることも不可能なはずです(えー
(C)荒木飛呂彦/集英社
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あ…ありのまま今起こったことを話すぜ!
「見知らぬ女が目の前で死んだと思ったら、
いつのまにか俺の家にあがりこんで折り紙をやっていた」
な…何を言ってるのかわからねーと思うが
俺も何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…
押しかけ女房だとか女ドラえもんな感じのラッキーだとか
そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ… |
死人の少女に押しかけられるという異常な状況。さすがのフルーチェさんも、呆然としてなかなか言葉が出てきません
「お帰りなさいお兄様、心配しました…ゼロと言う人の騒ぎに巻き込まれたんじゃないかって」
「………」
「お兄様?せっかくC.C.(シーツー)さんが来られたのに」
「…シーツー…?」
ナナリーに言われて初めてCCの名前を知ったフルーチェさん。
そう、2人は互いに名前を名乗ってもいないような浅い関係です。だからこそ余計に不思議なわけですが…
「変わったお友達ですよね、イニシャルだけだなんて…ひょっとしてお兄様の恋人?」
「将来を約束した関係だ。なっ」
「は…!?」
「将来って…結婚!?」
「ち、違う!違うって…そういうのじゃなくて、だからその…彼女は冗談が」
「きらいだ」
「ぐっ…」
「そ、そうですかお兄様が…意外と早いんですね、でも人それぞれって言うし…おかしくはないのかしら…」
CCのムチャクチャなでまかせに一人で盛り上がってしまうナナリー。
一体CCは何がしたいのか…会話のペースを握られっぱなしでフルーチェさんは面白くありません
おもむろにフルーチェさんは紅茶のカップを手に取ると、パッシーンと床にむけて放り投げてしまいます
「あっ…!?」
「あーあ何やってんだよCC、濡れちゃってるよ。ほら洗面所行かないと」
ナナリーの目が見えないのをいいことに、割れたカップをCCのせいにしてスタコラサッサと強制連行。
自分の部屋にCCを連れ込むと、ドッシーンと突き飛ばして尋問タイム開始です
「誰だお前は…!」
「言ってただろ?CCと」
「そうじゃなくて…!お前は!」
「『死んだはず』か?気に入ったか、私が与えた力は」
「…!やはりお前が…」
以前、死んだと同時に邪気眼の力をフルーチェさんに与えたCC。死んだ時の記憶もはっきり覚えているらしく、
どうやら「私は多分3人目だから」とかいう展開はなさそうです:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「お前…これからどうする?軍に追われているんだろう」
「軍と言ってもごく一部だけ。普通に隠れているだけで十分だ、ここで我慢してやるよ」
しゃきーんと妙に格好つけたポーズで喋るフルーチェさん。
しかしCCは「何やってんのお前?」とどうでもよさげにポイポイ服を脱ぎだして、ベッドを占領してしまいます
この野郎俺のベッドを!人のベッドで寝る気満々のCCに、フルーチェさんも黙っていられません
「おい!泊まるつもりか!」
「男は床で寝ろ」
「そういうことじゃなく…」
「私が捕まったらお前も困るだろ」
相変わらず人の話を聞かないCC。こうなったらもうテコでも動きません
そっちがその気なら…とフルーチェさんの悩殺作戦開始。少女マンガにありがちなイケメンマウントポジションでCCに迫ります
このタイミングで「俺のものにしてやるよ」とでも言ってしまえば女はみんなコロッと…(えー
「一緒の方が危険だ」
「野宿したら補導される」
「お前の都合じゃなくこちらの都合を…」
「しつこいのは嫌いだ」
なんてこと!フルーチェさんの悩殺アタックがまるで通用しません
とうとう言ってもムダと悟ったか、フルーチェさんはやれやれとベッドの横に腰を下ろしてしまいます
「…緊張感のないやつだな、そもそもどうやって助かった?バックボーンは?
それにお前があの時言っていた契約って…」
「おやすみルルーシュ」
「ぐっ…」
(C)土山しげる/日本文芸社
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ち…ちょっと待ってくれ!
俺にも少しは事情の説明を…
質問は一切受け付けん!
私はさっさと寝させてもらう! |
結局、フルーチェさんの問いかけには何ひとつ答えてくれなかったCC。
こうしてまたフルーチェさんの頭を悩ますタネが増えてしまったのでした
そして翌朝、きれいに整理されていたフルーチェさんの部屋をとっ散らかして
ベッドの上で宅配ピザをむさぼるCC。ああ、そんなところで食ったらダニが…(えー
「なあ、結局オレンジというのはなんだったんだ?」
「…人の質問には一切答えないくせに、俺には質問するんだな」
「答えたくなければ答えなければいい、私のようにな」
「…でまかせだよ、オレンジなんて。ただ、同志とか言いたがる連中ほど
疑惑というトゲで簡単に分裂するものだからな」
やはりオレンジという言葉に特別な意味はなく、「向こうが勝手に勘違いしてくれたらラッキー」程度に
ハッタリをかましてみただけの様子。しかし実際には、フルーチェさんの期待以上にオレンジは抜群の効果を挙げていました
ブリタニア軍内部では、オレンジについてワイロだなんだと
噂が完全に一人歩きしている状態です。内閣権力犯罪強制取締局が動き出すのも時間の問題:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
そんな騒ぎの中心にいるジェレミアは、「もともと器じゃなかった」「無能なオレンジ」と一般兵にすらナメられる始末でした
学校に行く時間となり、CCを家に残して登校するフルーチェさん。(もともと学校の敷地内ですが)
昼休みにベンチでカタカタパソコンをいじっていると、そこにもう一人の悩みのタネが…
「ルルーシュ君、その…この間の電話のことなんだけど」
「電話?」
「ほら…バスルームで…着信履歴って分からない?ちょっと連絡を取りたくて…」
どうやらカレンはゼロの手がかりを探している様子。フルーチェさんにゼロの着信履歴を尋ねますが、
フルーチェさんがそんなことをわざわざ教えるわけがありません
「学校の電話じゃどうにもならないなー」としらばっくれながら顔を上げると…
(…!!!あっ…あの女ァァッ…!!)
カレンのすぐ後ろには、家を抜け出しふらふらと出歩くCCの姿が!
「家に隠れてれば見つからないからだいじょーぶ」と言っていたにも関わらず、こそこそ隠れるつもりは微塵もないようです
「え、なに?どうかした…ぶうぉええっ!」
一人でも目撃者を減らしたいフルーチェさんは、振り向こうとしたカレンの顔を思いっきりグワシ!
とっさのことで力加減を間違えたのか、カレンの口からは女の子の口から出てはいけない声が出てしまいました(えー
なんとか注目されずに去っていったCC。しかし今度はどう見てもチュー寸前のこの状況がまたもでっかいピンチです
「ね、ねえ…これは…何?」
「…ああ…何だろう…」
ヤケクソだー!さすがのフルーチェさんも言い訳が浮かばず、自分でやっといて「なんだろうねコレ?」と発言
フルーチェさんマジ笑いの天才。2話以降、必ず笑いどころを用意してるのが流石すぎる…
「馬鹿かお前は!?ふらふら出歩くな!」
「いいだろ学校の中くらい。堅いことを言うな…ん?なんだあいつは」
カレンと別れてCCに説教をかますフルーチェさん。しかしCCには何を言ってもまるで無駄
フルーチェさんの話の最中にもキョロキョロしていると、その視線の先に壁をガリガリ削っている少女の姿が…
「ああ…今日もやっているのか。彼女には毎日壁に印をつけるようギアスをかけた」
「ふふ…持続時間のテストか?」
「武器のスペックは理解するべきだろう。
ギアスを使うには相手の目を直接見る必要がある…メガネ程度の透過率なら問題はない。
有効距離は270メートルほど…また、ギアスをかけた前後および発動中には記憶の欠落が見られる。
これは、ギアスが大脳に介入したために生じたダメージだと思われる。光情報だとすれば反射も可能」
「これだけの短期間によく調べたものだ…」
邪気眼には説明書もなにもない以上、自分で試して能力の特徴を知るしかありません
そして女の子が壁につけた印はもう結構な数が…どうやら邪気眼は、一日二日で解除される能力ではなさそうです
ということは、あのミスターオレンジはこれからも
フルーチェさんに出会うたびに全力で見逃し続けるんでしょうか(えー
「枢木スザク一等兵、クロヴィス殿下殺害容疑については証拠不十分につき釈放とする」
一方その頃、前回死を覚悟して法廷に出向いたスザクは、なぜか証拠不十分であっさりと釈放されていました。
一体何がどうなってんの?と自分でも状況が掴めないスザク。わけが分からないまま法廷を後にすると…
「どいてくださぁぁぁぁぁい!」
「え!?うわっ!」
突然空から女の子がズドーン!一体なんでしょうか、今日の天気は晴れ時々女ドラえもんな感じのラッキーなんでしょうか(えー
落ちてきた女の子の名前はユフィ。悪人から逃げようとして建物から飛び降りてきたそうで、
スザクは半信半疑ながらもボディガードとして連れ回されることに…
「スザクさん、もう一箇所だけ案内していただけますか?」
「なんなりとお申しつけください、お姫様」
「では…新宿に」
「え…?」
街をスザクと遊び歩いた後に、イレヴン達の住む廃墟となった新宿へ行きたいと言い出すユフィ。
第1話でブリタニア軍に新宿のイレヴン達が虐殺されたこともあり、今ではその墓とボロボロの建物くらいしかないのですが…
「…」
「新宿ゲットーは…もうお終いです、やっと人が戻り始めていたんですが…」
破壊と殺戮の跡だけが残る死の街・新宿。
ユフィは何やら目に焼き付けるように、その風景を真剣に見つめていましたが…
「あーあー、やっぱイレヴン相手じゃRGは使ってないな〜」
「おいこっち!ヒューマー弾の後だ、わぁ〜ちょっと撮って!」
「わかってるよ、次俺な!」
そこへ現れたのは、戦争の爪跡を記念撮影に来たバカな軍事オタクたち。
他人の痛みを知らないバカに、ユフィの表情も余計に険しいものに…
「出てけよッ!ブリタニアのブタども!!」
「な、なんだよイレヴンのくせに!」
「お前らウチに負けたんだろ、敗戦国のイヌが!」
「この…ブリキヤローッ!!」
次の瞬間、たまたま通りかかったレジスタンスの一員が、軍事オタクの行動にブチ切れて大ゲンカに!
最低野郎ども死ねよやー!と思いきや、ケンカを見過ごせないスザクはバカオタク達をかばいに入ります
「やめてください!暴力は!」
「ジャマすんなよッ!…お前…!枢木スザクか!?ケッ、何が名誉ブリタニア人だ…
プライドも仲間も魂も売って、それでも日本人か!?」
日本人ということにこだわりの強すぎるこのレジスタンスにとって、スザクはブリタニアにシッポを振った売国奴。
「オタクの前にてめえから片付けてやるよ!」とばかりに余計目が血走ってます
「違う…!僕は!」
「このブリタニアのイヌがぁぁぁっ!!」
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やめてよね…本気でケンカしたら
サイが僕にかなうはずないだろ? |
殴りかかってきたレジスタンスを逆にブーンと背負い投げ!ロボ戦だけかと思いきや肉弾戦でも強いのね
「やめてください、自分は訓練を受けた人間です!これ以上同じ仲間で…」
「何が仲間だ…この裏切り者が…!」
投げ飛ばされてもまだまだやる気のレジスタンスでしたが、周囲の連れに止められて渋々去っていくのでした
しかし、彼の憎悪の視線は最後まで消えることはなく…
「スザク、大丈夫ですか!?」
「…ええ」
「大丈夫じゃないよォ!ボクのプライムGとLX4が!」
「遅いんだよ!ったく、『名誉』のくせに!」
一難去ってまた一難。今度はオタクたちが壊れたカメラを手にして騒ぎ出しました
元は日本人であるスザクは、生粋のブリタニア人であるオタクにとってサルも同然なのです
結局はどっちを向いても敵ばかり…つまり奴のコインは両方とも裏だということだ(by手塚)
「なんで逃がしたんだ!?殺っちまえよ!
どうせ何人もイレヴンを殺してきたんだろ、誰がお前を養ってると思ってんだよ!」
バシイイイイ!!
「これ以上この方を侮辱することは許しませんっ!!」
ユフィ怒りのビンタ炸裂!オタクの悲しいサガか、口は達者でも暴力をふるわれると途端にしおしお。
オタク達もまた、すごすごとスザク達の前から姿を消していくのでした
ズズズズズズ…
しかしまたまたトラブル発生!今度はナイトメア同士の戦闘による振動が伝わってきました
煙の位置からして、そう遠くない場所で戦闘が行われているようですが…
「身内の恥は濯がねばならん!ジェレミア、これが粛清だ!」
「ぐ…卑怯なキューエル!本気か、本気で私を…!」
「黙れオレンジッ!!」
なんと、サザーランド同士で戦うハメになっていたのは我らがミスターオレンジ!
とうとう存在自体がブリタニアの恥さらしとして、粛清されることになってしまったのです
4対1でどうにもこうにもボコボコにされるミスターオレンジ。
もはやこれまでか…という瞬間、スザクのランスロットがその戦いに割って入る!
「やめてください、同じブリタニア人同士で!」
「わ、私を助ける…?枢木スザクが…?」
「ぐっ…ならばオレンジだけでもォッ!!」
相変わらず無敵ヤンマーニ状態のスザクに手が出ないキューエル達。
なんとかミスターオレンジだけでも始末しようとしますが、そこへオレンジさん唯一の味方ヴィレッタが登場!
戦況は一転してオレンジさん側が有利に。それでも無駄な抵抗を続けるキューエル達でしたが…
「双方とも剣を収めなさい!わたくしはブリタニア第三皇女、
ユーフェミア・リ・ブリタニアです!」
「ユ…ユフィ!?」
「ま…まさか…まことに申し訳ありませんッ!!」
そこへ乗り込んできたユフィが衝撃の事実を!…といってもさっきから偉い人オーラバリバリ出してましたが:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
ユーフェミアの一言で戦闘はピッタリ終了。そして、気に入ったスザクには今後も協力してくれるよう願い出るのでした
「スザク…あなたが父を失ったように、私も兄・クロヴィスを失いました。
これ以上皆が大切な人を失わなくて済むよう、力を貸してくださいますか?」
「はっ!もったいなきお言葉…!」
「本日を持ちまして、アシュフォード学園に入学することになりました枢木スザクです!」
というわけでフルーチェさんのクラスにスザク入学!ってええええええええええええ(゜д゜;)
「ユーフェミア様に忠誠を誓います!」の次の瞬間一体どうしてこんなことに!?なぜいきなり入学!?
今回は最初に続いて最後もとんでもないサプライズでした。果たして次回フルーチェさんの反応は?次回に続く!
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