■反逆のルルーシュ9話 「リフレイン」

「福祉とはいえ、イレブンにくれてやるには惜しいですな」

「だからそちらに流しているのだろう?フン、イレヴンは少し減ったほうがいいのだ」

「報酬は奥様の口座のほうに…」

「コーネリア殿下は武人だ、こうしたことには疎くていらっしゃる」

ある日の晩、どこかの施設で行われていた悪人達の闇取引。越後屋お主も悪よのう、いえいえお代官様ほどでは…
闇に紛れて私腹を肥やし、他人を食い物にする巨悪ども。しかし、世の中にはそんな連中と戦う正義の味方がいました

バババッ!!

「お…お前は!?」


(C)北芝健・渡辺保裕/財前丈太郎製作委員会

内閣権力犯罪強制取締官!
財前丈太郎!
(えー

ワハハハハハハ  アハハハハハハ

悪人どもの前に颯爽と黒の騎士団登場!というシーンで、「黒の騎士だーん!」と寝ぼけて大声を出しながら目を覚ましたカレン。
しかし今は授業の真っ最中。恥ずかしい大失態を見せてしまい、カレンはクラスの笑いものにされてしまいました

「珍しいねぇ、カレンが居眠りなんて」

「う、うんちょっとね…」

「ルルーシュに弟子入りしたら?あいつ居眠りの達人だから」

「え…あれ眠ってるの!?」

「毎晩何してるのか知らないけどさ、授業の半分は寝てるよあいつ」

何を隠そう俺は居眠りの達人だ!(同じ声優ネタ)
あのホテルジャック事件から2週間、フルーチェさんとカレンは毎晩のように
黒の騎士団として巨悪どもに裁きの鉄槌を下していました
民間人を巻き込むテロ、横暴な軍隊、汚職政治家、営利主義の企業、犯罪組織…
次々と悪事を撲滅していく黒の騎士団は、民衆にとってはまさに正義の味方。
たった2週間の間に、世間はすっかり黒の騎士団の話題一色となっていました

「ふわぁ…あ〜あ…さすがにきついな二重生活は…」

優等生を演じるカレンも、あまりの睡眠時間の少なさに常に睡魔につきまとわれる状況。
大あくびしながら生徒会室へ向かうと、部屋の中からフルーチェさんの妙な悲鳴が…

「馬鹿!やめろスザク!やめろやめるんだっ!」

「ごめんルルーシュ、会長命令だから…!」

ネコミミモード ネコミミモード ネコミミモードでーす
カレンがドアを開けると、そこには恥ずかしい格好をさせられているフルーチェさんが。
どうやら前々回言っていたネコ祭りの準備のようですが…

「おっはようにゃ〜ん!」

「おは…ようございます、平和ですねえ…」

「カレンの分も用意しといたから!この間変なこと言っちゃったお詫び。どれにする?」

「え、私も!?」

「カレンはいらないだろ。とっくにかぶってるもんな」

「…。あなたテレビにでも出れば?人気者になれるわよ」

普段ネコをかぶっているカレンに皮肉を飛ばすフルーチェさん。自分からなに余計なこと言ってんですか!
カレンも負けじと反撃を試みますが、「テレビに出ろ」というのは単に恥ずかしい格好で晒し者になってこいやということなのか
それとも今テレビで大人気のゼロってお前だろということなのか…まあここは前者の方かな?
そしてテレビと言えば、記憶に新しいのが前回ニュースでバンバン流されていたシャーリー達。今度はそっちに話が振られます

「どうですか、テレビスターさん?」

「そういう冗談やめてよ!あの後大変だったんだから!
 四六時中追いかけられて質問攻め…お風呂の中までよ!」

なんだこのバカでかい風呂はー!
学校の中に風呂なんかあるんですか!しかも体育館みたいにムチャクチャ広いし…
というかこの豪華絢爛な様式は、体育館と言うより美術館というかどっかの城というか…今さらながら相当なお金持ち学校ですね

「よかった…またみんなで集まれて本当よかった…」

俺は今猛烈に感動している!冗談めかして他のメンバーが盛り上がる中、
スザクだけはみんなが無事に戻ってきたことにボロ泣きしてしまいます

「なんだよ〜ここは笑うとこなの!」

「ま、でもそこがスザク君のいいとこよね」

「たまに空気読めって言いたくなるけどね〜」

「す、すみまふぇん…」

「うふふふふっ」

何かズレてるスザクがおかしくてカラカラ笑う一同。あれだけスザクを警戒していたニーナも楽しそうに…ってニーナ!?Σ (゚д゚;)
いつの間に打ち解けたんだよあんた達!6話の時はあんなに毛嫌いしてたのに!
6話のニーナ:イレヴン大嫌い。だからスザクも大嫌い
7話のニーナ:出番なし
8話のニーナ:イレヴンに暴行されそうになる。多分イレヴン嫌いがさらに重症に。
9話のニーナ:もうスザクは全然平気だよーん

何この急展開。もっと後まで引っ張るのかと思ったら、ずいぶん急に仲良くなってしまったな…

さてそのニーナですが、前回助けてくれたユーフェミアをちょくちょく思い出してはぽーっと頬を染めていました
ななな…やおい少女かと思ったら百合かよ!
どっちにしても、なんだか微妙にアブナイ趣味の持ち主というか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
うーん第一印象は生徒会で一番まともそうな人だと思ったんですけどね






そんなある日、カレンの家に届け物をしにやってきた会長。
さすが天下の名門シュタットフェルト家、カレンはとんでもない豪邸に住んでいましたが…

「あら。お友達だって言うからてっきり男だと思ったら。
 朝帰りに不登校、ゲットーにも出入りしてるようね。
 お父様が本国にいるのをいいことに…血は争えないわね」

「父の留守を楽しんでいるのはあなたの方でしょう!」

会長が目にしたのは、母親と激しい罵り合いを繰り広げるカレンの姿。
内緒でテロ行為をしているカレンを、母親は「いつも朝帰りしてくる男好きのメス」と相当毛嫌いしているようです

ガッシャアアアン!!

「あぁ…!どうしましょう、ど、どうしましょう…」

「何をやっているのあなたは!本当に使えないわね…!女を売るしか能がなくて…」

そんな中、あるメイドが玄関に飾ってあった花瓶をブチ割ってしまいました
そのドジなメイドを「女を売るしか能がない」と、まるで個人的な恨みでもあるかのように叱責する母親。
どうやらこのメイドと母親の間にも色々と事情があるようで…

「なかなか複雑な家庭みたいね…」

「…渡したい物ってなんですか?」

「お祖父ちゃんから頼まれてね、中学からの成績証明書…学校で渡さない方がいいと思ったから」

「あ…バレたってことですね、私がブリタニア人とイレヴンのハーフだってこと…」

「大丈夫、人の秘密って知りたくなる方だけど、話す趣味はないから」

カレンにイレヴンの血が流れていることを知ってしまった会長。しかしイレヴンに対する偏見をあまり持っていない会長は、
ハーフだからと言って特に気にしてはいないようです。こういうことには頼れる人ですね

「…さっきのは継母です、本当の母親は花瓶を倒したドジなメイドの方」

「父親は…シュタットフェルト家のご当主様?」

「馬鹿なんです母は…結局使用人扱いで、大した仕事もできないから
 どんなに馬鹿にされてもヘラヘラ笑ってるしかできなくて…要するにすがってるんですよ、昔の男に」

「嫌いなんだ…お母さん。ヘビーな話よね、正妻も妾もその娘も一緒に暮らしてるなんて」

オロオロしていたさっきのメイドがカレンの実の母。
それが一緒に住んでいるということは、継母にとって2人は目の上のたんこぶといったところでしょうか
事あるごとに継母に罵倒され、それでもヘラヘラしている実の母にカレンは憤りを隠せずにいました

それにしてもカレンの部屋、豪華なピアノの下に鉄アレイとかバーベルが転がってたり
本棚にはやたら難しそうな蔵書が並んでたり
、一体普段どんな暮らしをしてるんでしょうか
やっぱり妾の子ということで難癖をつけられないよう、知性と教養を身につける努力をしてきたとか…
まあ鉄アレイとかバーベルは趣味で:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

一方、カレンの母親が暮らしているのはまるで刑務所のように狭い部屋。
さらに壁には「KILL YOU」「GET LOST」というひどい言葉が…。朝に脚立を倒した時も、
頑丈そうな脚立が明らかに不自然なほどポッキリ折れていたことから、どうやら継母の他にも相当酷い嫌がらせを受けているようです
妾ということに加えて、やはり純粋なイレヴンということで周囲から容赦なく攻撃されているんじゃないでしょうか





「あんなところで泣くなよな、恥ずかしい奴」

「素直って言ってよ」

「まあ、みんなが助かったのは良かったけどな。黒の騎士団さまさまだ」

同じ頃、生徒会室で雑談をしていたフルーチェさんとスザク。
しかしなんとなく出てきた黒の騎士団という言葉に、スザクはどんどんヒートアップしてしまいます

「犯罪者を取り締まりたいなら、警察に入ればいいのに…彼らはどうしてそうしないんだろう」

「警察じゃ出来ないと思ったんだろう」

「今はダメでも、警察の中に入って変えていけばいいじゃないか!」

「変える過程で、結局は色々なしがらみを抱える事になる」

「それはギリギリまで変える努力をしてから初めて言える事だよ!
 それをしない限り、彼らの言い分は独善にすぎない。
 彼らの言う悪って何だい?何を基準にしているのかも分からないじゃないか、一方通行の自己満足だよ」


(C)荒木飛呂彦/集英社

なるほど完璧なお話っスねーっ
不可能だという点に目をつぶればよぉ〜〜
(えー

なんというか、きれい事を言うこと自体は全然構わないんですが、
スザクの理論は実現の見込みがまったくない夢物語なのがどうにも共感できません
国のトップから国民の一人一人まで差別意識に凝り固まっているブリタニアで、警察がまともに機能するわけがないでしょうに…
根本から腐り切ってるものは最初からやり直すしかありません
そもそもスザクは第四話で、ブリタニアの横暴さを受け入れて自分から死のうとしてるし
もうね…フルーチェさんみたいに、理想をなにがなんでも実現しようって気概が伝わってこない。
「世の中何も変えられないまま死んじゃった!でも俺がんばったよ」なんてそれこそ自己満足の極みです。
やっぱりきれい事を言うなら、死にものぐるいでそれを実践してください。そんでもって結果を見せてください
今のところそれが全然できてないので、スザクの話が妄言にしか聞こえない…

「あれ、2人だけ?」

「あ、それじゃ僕は軍に戻らなくちゃいけないから」

そんな2人の討論中にやってきたシャーリー。以前シャーリーのキューピッド役を買って出たスザクは空気を読んだのか、
シャーリーに目配せをするように生徒会室を出て行くのでした

「(う…うん!)ね、ねえルル!今度…さ、時間があればでいいんだけど、私と!」

「あいつ…軍に戻らなくちゃって言ったよな」

「へ?」

「戻る…そこがあいつの居場所ってことか…!」

俺は今スザクのことで頭がいっぱいなんだよ!(えー
フルーチェさんの頭の中ではスザク>>>>>>>>>>シャーリー?誰それ
くらいにしか認識されてないようです:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
まだCCの方が見込みがありそうだ…こりゃあシャーリーがフルーチェさんを射止めることは絶対ないな…






場面変わって公園を散歩中のカレン。そんな時にちょっとした事件に居合わせてしまいます
何やら怒鳴り声が聞こえて来た方を見ると、そこにはブリタニア人から暴行を受けているイレヴンが…
すかさず助けに向かおうとするカレンでしたが、たまたま居合わせたフルーチェさんがそれを制します

「相手は五人だ、勝てるわけないだろう」

「だからって…!放っておけるの!?」

「よく見ろ、やられてるイレヴンを。ヘタに加勢してあいつらに勝ってみろ、
 あのイレヴンは明日からここで商売ができなくなる」

暴行を受けているイレヴンは、普段この公園でホットドッグの屋台を開いていました
ここでブリタニア人を撃退できても、かならずお礼参りにやってきて何倍も酷い目に遭わされてしまうでしょう

「あいつは自分でブリタニアの奴隷を選んだんだ、租界で働くってのはそういうことだろ」

「だからって!」

「文句あんのぉ?そっち。イレヴンが可哀想だってか?」

しかし結局、大声であーだこーだ言い合いをしてるうちに不良どもがこっちへ!
ああ五人だから勝てるわけないって言ってるのに!フルーチェさんともあろう者がまさかこのままボコボコに…

「フフ、まさか。あんたらももう飽きたんだろ?イレヴンいじめなんて」

きゅいいいーんとここで邪気眼発動!不良達はまんまと操られて公園から去ってしまいました
というか最初からそれで助けてやれよ!お礼参りの気にする必要全然ないじゃんか!
聞き分けのいい不良達に呆然としながらも、カレンは痛みにうめくイレヴンの元へ駆けつけます
しかし、助け起こされたイレヴンからは予想だにしない言葉が…

「あ…ブ…ブリタニアの学生さん…!?いらっしゃいませ、
 カリフォルニアドッグはいかがですか!
 よかったらお二人でどうぞ、アイスクリームもありますよ!」

「え…!?」

もはやブリタニア人に対する奴隷感覚は骨の髄まで染み付いてしまっているのか、
このイレヴンは袋叩きにされたことを忘れたかのように、すでに次の商売のことしか考えていませんでした
ブリタニア人に虐げられることが当たり前のイレヴン。それを見てカレンは愕然とします

「エリア11は、日本だった頃に比べて良くなったとも言えるよ。
 ブリタニアの植民エリアに入れたおかげで、軍事も経済も格段に安定した。市民権だって手に入る。
 役所に行って手続きをすれば、名誉ブリタニア人になれるじゃないか。
 後はプライドの問題…ま、そっちを大事にしたい気持ちも分かるけどね」

「それで…?そこまで分かっていて、ルルーシュ・ランペルージはどういう考えなの。何をしたいの」

「別に」

ペラペラと現在の日本の状況について語るフルーチェさん。
その知識を何かに活かす気はないのかというカレンに対して、「いや俺は関係ないし」と傍観者を装います
実際はゼロとして活動しているわけですが、それを知らないカレンには
言うだけ言って何もしない口だけのクズにしか見えません

「君は随分頭が良いみたいだけど、持ち腐れね!シャーリーが嘆いてたわ…
 ルルは努力しようとしない、せっかく頭が良いのにって!」

「だから何もしないんだろ?さっきのイレブンだって分かってるんだ、
 ブリタニア人に頭を下げたほうがいい暮らしができるって」

「…!」

「ハハハハ馬鹿だなあ、頭がいいから何もしないのさ」と火に油を注ぐフルーチェさん。
いくらゼロだとバレたくないからってその一言は余計だー!

ばちこーん!!

お、親父にも
ぶたれたことないのに!
殴られもせずに
一人前になった奴が
どこにいるものか!

今のままなら
貴様は虫ケラだ!!

「かっこいいと思ってるの!?そんな評論家ぶって世間を斜めに見てるのが!
 少しでも期待した私が馬鹿だったわ、多少はマシな男だと思ったのに!」

360度振り回すようなフルスイング乙女のビンタ炸裂!いてえー!
イレヴンのスザクを率先して仲間に引き入れただけあって、カレンもフルーチェさんのことは一目置いていたんでしょうか
しかし今回のことでそれもご破算。完全にフルーチェさんに幻滅したカレンは、足早に公園から去っていくのでした





その日の晩。黒の騎士団は今日もまた悪人どもを成敗しに、ある施設へと向かっていました
その施設とは麻薬「リフレイン」の流通拠点。この麻薬を服用すると、過去のイメージが鮮明に甦るという幻覚状態に陥るので
現在に絶望しているイレヴンこそ絶好のカモです。放っておくわけにはいきません

「なに考えてんだよゼロの奴は…ブリタニアを倒すとか言ってたくせに、
 やってることは警察の手伝いじゃねえか」

「でも人に感謝されるのって悪い気分じゃないよ」

「そうそう、ネットじゃ英雄だもんな」

「ケッ…!お、ゼロからの合図だ。毎回毎回どんな手品使ってやがんだか…
 黒の騎士団さぁんじょぉぉーーう!!」

マシンガン片手に黒の騎士団突入!やっぱり口では文句言いつつも誰よりノリノリの玉城。
そしてカレンはナイトメアフレーム・グラスゴーを駆り、先頭を切って施設を制圧にかかります

(やっぱりナイトメアは凄い…!一機あるだけで圧倒できる!)

悪人どもを蹴散らしカレンは一気に奥の部屋へ!薄暗いその部屋に何が隠されているかと思えば…

「日本!日本!」

「任せてください!日本の技術は世界一ですから!」

そこには、リフレインで麻薬ジャンキーとなったイレヴン達が押し込められていました
麻薬に取り付かれてしまった仲間達を見て顔を歪めるカレン。そして、その中にはなんとカレンの母親までもが…

「こらナオト、ちゃんとカレンのこと見ててあげなきゃダメでしょ?」

「お…お母さん!?あなたって人はどこまで弱いの…!
 ブリタニアにすがって、男にすがって、今度はクスリ!?
 お兄ちゃんはもういないんだよ!これ以上…!」

フラフラとカレンの死んだ兄・ナオトの幻影を追い続ける母親。
転びそうになった母親をグラスゴーで受け止め、激しく叱咤するカレンでしたが
幻覚状態の母親にその声はまったく届いていませんでした

ドドドドドド!!

「ぐっ…!ナイトポリス!?」

「あ、あれ警察のだろ!?グルってことか…?玉城!」

「し、知らねえよ!俺が調べた時は確かに!」

その時、突然現れた警察のナイトメアがカレンのグラスゴーを攻撃!
率先して麻薬組織を撲滅するべき警察が、まるで逆にそれを守るように…
つまりは警察もリフレインの流通に一枚噛んでいたのです

「腐ってやがる…!」

警察も所詮は弱者を食い物にする巨悪の一角。どこまでも腐ったブリタニアにフルーチェさんの怒りは止まりません
こうなるとスザクの警察入って世の中変えていく作戦完全にバカ丸出しです(えー

そして母親をかばいながらの戦いで、思うように反撃できずひたすら被弾していくカレン。
いっそ邪魔な母親を放り捨てようとしますが、やはり無意識のうちに体がそれを拒否してしまいます

「どうして…!いらないのに!いらないのにィッ!逃げろ!この馬鹿!」

「…ずっとそばにいるから、カレン、そばにいるからね!」

カレンの声が届いたのか、それともまだ幻覚の中にいるのか、カレンの名を呼んで微笑みかける母親。
その言葉を聞いて、カレンの中の疑問が一つ氷解していきました

「…だ、だから、だからあんな家に居続けたっていうの?そんなことのために…
 ぐっ……馬鹿は……私だ!」

パシュ 《ファイナルベント》

AP5000ヘビープレッシャー!!

ギャギャギャギャギャドッガアアア!!

ナイフで直接ケリをつけに来たナイトポリス!しかしカレンはそれを逆手に取り、
スラッシュハーケンで自分ごと牽引して相手のコクピットをペシャンコに!

「よかったねぇカレン…お前はブリタニア人になれるんだよ、そうすればもう殴られることもない…
 電話だって旅行だって、自由にできるんだよ…」

「母親…だったのか…」

なんとか事なきを得た黒の騎士団でしたが、フルーチェさんもカレン母の哀れな姿に複雑そうな様子です
やはり母親を亡くしたことがブリタニアを倒す原動力になっているだけあって、
他人の母親にもフルーチェさんは何か思うところがあるんでしょうか

その後めでたしめでたし…と言いたいところですが、麻薬常習者として病院に収容されたカレンの母には辛い判決が待っていました

「判決…出たよ、20年だって…待ってて、お母さんが出てくるまでには変えてみせるから!
 私とお母さんが普通に暮らせる世界に!」

「…」

リフレインの使用によって20年もの懲役を言い渡されてしまった母親。
必死に世界を変える誓いを立てるカレンでしたが、麻薬で精神を蝕まれた母親は
ベッドで虚空を見つめたまま何の反応も返してはくれませんでした

「うっ…う…う…」

「…がんばれ…私の娘…」

「え…?」

「うん…頑張る…!私…頑張るから…!」

ほとんど廃人同然の母が、カレンの涙に反応するかのように励ましの言葉を…
その言葉に背中を押されたカレンは、力強くこれからの決意を固めるのでした。次回に続く!

■反逆のルルーシュ10話 「紅蓮舞う」

「結構なことだな、入団希望者が増えて」

「おかげで集団での行動も取りやすくなった…民衆が大政側に通報しないだけでも大助かりだ。
 キョウトとかいうグループもナイトメアを回してくれるっていうし、情報提供も加速度的に増えている」

順調に「悪党を倒す正義の組織」として勢力を拡大しつつある黒の騎士団。
続々集まってくる入団希望者のリストに目を通しながら、フルーチェさんはニマアッと笑みを浮かべていました

「日本人って奴はスタンピードに弱いからな、肯定できる隙間さえ作ってやれば…」

「そのための正義の味方か?」

「みんな大好きだろう?正義の味方は」

「ふふ…それは正義の味方の顔ではないな」

まったくだ、グランセイザーのやることではないな(えー
「まったく正義ってやつはみんな賛同してくれるから便利だぜ」とほくそ笑むフルーチェさん。
やはり正義の味方をやったのは、「民衆が勝手に味方してくれる便利な存在だから」という理由からだったみたいです。まさに外道!

「すっげぇぇぇ!」

「こんなの初めて見た!」

そしてキョウトから送られてきたナイトメアが届き、目を輝かせる黒の騎士団のメンバー達。
ブリタニアのグラスゴーを改良した無頼、そして日本完全オリジナルの紅蓮弐式
特にこの紅蓮弐式は並のナイトメアではないようで、取説を読んだだけでメンバー達は興奮冷めやらぬ様子です
ところで無頼って聞くとヒャド系の得意な爺さんが頭に浮かんでくるから困る:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ひょっとして俺たちエリート?エリート?」

「しょうがないわね〜、新人は」

(…玉城はともかく、井上達まで浮かれ気分か)

ナイトメアを数機入手しただけで、すっかり浮かれポンチと化したメンバー達。そんな様子にフルーチェさんは呆れてしまいます
確かに今の状況はまだまだ序の口、スタートして数百メートルしか走ってない箱根駅伝みたいなもんです
「おめーら、相手には山の神今井正人とか控えてんだぞ!」とフルーチェさんが呆れるのも無理ありません(えー

「ゼロ、ちょっといいか?変な情報があがってきたんだ、入団希望のブリタニア人から」

そんなフルーチェさんの元にリークされてきた情報。
それは日本解放戦線の本拠地・ナリタ連山が、今週末コーネリアに襲撃されるというものでした
とうとう日本最大の反抗勢力を潰しに本腰を入れたコーネリア。それに対してフルーチェさんの動きは…

「週末はハイキングだ」

ガーンΣ(゚Д゚;)そ、そんな!知らぬ存ぜぬでハイキング!?
日本解放戦線の皆さんどうぞやられちゃってくださいということですか!?
と、思いきやフルーチェさんの言うハイキングの目的地とはナリタ連山。ということはまさか…

「はぁ!?会いたいって言ってもさ、相手分かってる?向こうは皇女様、こっちは庶民…
 ホテルジャックの縁って言ったって…」

「でもお礼言ってないし、ユーフェミア様に…」

その頃のアッシュフォード学園では、ニーナがもう一度ユーフェミアに会いたいと
ホテルで助けられた縁にかこつけてダダをこねていました
そんな雲の上の人物に会えるわけがないと困り果ててしまう会長。なんて言うかニーナがどんどんダメな子に…





「ハイキングってどういうつもりかしら…」

「温泉でも掘るんじゃないの?」

「ああそのための掘削機か」

楽しい楽しいハイキング当日。これから日本の命運を左右する決戦が始まるとも知らず、
相変わらず頭にお花畑がわいてる黒の騎士団の面々。
フルーチェさんはそんな連中より一足先に、現地入りして準備を進めていましたが…

「…CC!?何をしてるこんなところで!」

「守ってやるって言っただろう」

「保護者ヅラをして…!」

険しいナリタ連山の山頂に、さも当然のように突っ立っていたCC。
無頼で山を登ってきたフルーチェさんにどうやって追いついたんですか!やっぱり人間ワープが使えるとしか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ルルーシュ、お前はなぜルルーシュなんだ?」

「哲学を語ってる余裕はない」

「家の名はランペルージに変えた、だがルルーシュという個人は残した…甘さだな、過去を捨てきれない」

「だからってCCはやりすぎだろ、人間の名前じゃない」

またCCの電波発動。いきなり意味不明な問いかけを始めるCCでしたが、
フルーチェさんは「はいはいそれどころじゃないんだよ」まったく相手にしてません

「ルルーシュ、雪がどうして白いか知っているか?自分がどんな色だったか忘れてしまったからさ」

知っているか!上空が冷えている時、大気中の水蒸気が固体へと昇華され氷晶が発生する。
氷晶が落下する際、気温が0℃以上にならずに地上に到達すると雪として観測される。
雪が白く見えるのは、結晶の表面にある細かな凹凸が光を乱反射するためだという。ブラックアウト!


と、黒岩省吾なら丁寧に教えてくれるところですが
黒の騎士団が到着したのでとりあえずCCは放置することにしたフルーチェさん。
ちょうどコーネリア軍が一斉に制圧を開始し、ここで「今日は皆さんにちょっと殺し合いをしてもらいます」とメンバー達にネタばらし。
てっきり慰安旅行だと思っていた黒の騎士団はまさに寝耳に水。一斉にフルーチェさんへ猛抗議を行います

「じょ…冗談じゃねえぞゼロ!真正面から戦えってのか!?囲まれてるのに!」

「しかも相手はコーネリアの軍…!今までと違って大勢力だぞ!」

「ああ。これで我々が勝ったら奇跡だな」

すでにナリタ連山は完全に包囲され、フルーチェさん達は逃げることもできません
こうなったら奇跡を起こすしかないときっぱり言い切るフルーチェさんでしたが…

「メシアでさえ奇跡を起こさなければ認めてもらえなかった!
 だとすれば我々にも奇跡が必要だろう」

「あのなァッ!奇跡は安売りなんかしてねえんだよ!
 やっぱりお前にリーダーは無理だ!俺こそが…!」

どさくさに紛れてリーダーに立候補する玉城。お前どう考えても一番リーダーの器じゃないですから!
そんな玉城に銃を差し出し、「俺抜きで勝てると思うなら俺を殺してみろ」と凄むフルーチェさん。
そこまで言われてしまうともう玉城は何も言えません。ぼーぜんと大口を開けるだけです

「黒の騎士団に参加したからには選択肢は二つしかない!
 私と生きるか…私と死ぬかだ!」

ドガッシャアアア!!

「脆弱すぎるわ!」

日本解放戦線はほとんどコーネリア軍の相手にならず、みるみるうちに制圧は進められていました
自ら前線へと赴き敵機をバタバタなぎ倒すコーネリア。閃光墜刃牙!
そしてコーネリア軍の中にはあのオレンジさんの姿が。しかし、軍で一番の下っ端となってしまったオレンジさんは
主戦場から大きく外れたどうでもいいような場所で、ただじっと待機を命じられているだけでした

「こんな後方!主戦場のはずれのはずれ!
 こんなところで私にどうやって汚名を晴らせというのだああ!」






「藤堂が…藤堂さえいれば神風が吹くものを…!」

あまりにも一方的な戦いに、日本解放戦線最強の男・藤堂がこの場にいないことを悔やむ片瀬少将。
その藤堂も、ナイトメアを受け取りにキョウトへ出向いていたため今は留守。近くまで戻ってはきているものの、
このままでは藤堂の到着を待たずに全滅するのは目に見えています

「よし…!すべての準備は整ったッ!黒の騎士団総員出撃準備!
 突入ルートを開くのは紅蓮弐式だ!」

ナリタ連山陥落まで秒読み段階というその時、ついにフルーチェさんがコーネリア確保に向けて動き出す!

ブーストポッド作動!
エンジン臨界点へ
カウントスタート!

こういう円形のゲージを見るとサイバーフォーミュラのブーストゲージを思い出すのは私だけか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

ズゴゴゴゴゴゴゴゴ!

紅蓮弐式が腕から怪しげなエネルギーを放ち、削岩機を通して山の水源へ叩き込むと大規模な山崩れを誘発!
これこそが紅蓮弐式の持つ凶悪兵器輻射波動。高周波を照射し膨大な熱量を発生させ、
早い話が相手を電子レンジに入れられたダイナマイトにしてしまうという強力なシロモノです


(C)岩村俊哉/講談社

きさまは電子レンジに
入れられたダイナマイトだ!
メガ粒子の閉鎖空間の中で
分解されるがいい!

「バ、バカな…!こんな巨大な山崩れなど!
 このままではアレックス隊とダールトン隊が全滅する!」

山崩れはあっと言う間にコーネリア軍の大部分を飲み込み、戦況を大きく変えていく結果に!

(予想以上の破壊力だな…!コーネリア隊の孤立には成功したが、
 もう少し綿密さは必要か。物理の先生…いや、確率論も込みで
 ニーナに教えてもらうか)

思った以上の戦果を挙げた先制攻撃にご満悦のフルーチェさん。
とばっちりでふもとの市街地まで壊滅状態になってしまいましたが、全然気にするつもりはないみたいですあんたって人はー!

 

「コーネリアへの援軍は限られている、一気に突き進め!」

「おう…!こうなったらやってやるよォ!」

(背水の陣と坂落とし…古典的戦法がこんなに有効だとはな)

窮鼠猫を噛む!作戦前にフルーチェさんにさんざん煽られた黒の騎士団は、
もう後がないと開き直って予想以上の実力を発揮!山崩れでコーネリア軍が混乱していることも相まって、
破竹の勢いで敵機を撃破していきます

「カリウス隊より緊急連絡!日本解放戦線ではありません、相手は黒の騎士団だと思われます!」

「なに…!?では!」

「ゼロだぁっ!よくぞ現れてくれたゼロぉぉっ!」

「ジェレミア卿!?勝手に持ち場を離れては!」

「非常時である!一身栄達が望みならば私に従え!」

待ってたんだこのときを!(by悟空)
オレンジさん暴走!転落人生まっしぐらの原因を作ったゼロに恨み骨髄のオレンジさんは、
持ち場も何もかもほっぽり出してゼロの元へと猛スピードで駆けつける!

「ゼロはいるのか!いるならこの私と…!ジェレミア・ゴットバルトと戦えい!」

「ほう…久しぶりですね、まだ軍におられたのですか?
 しかし今あなたに関わっている時間はないんですよ、オレンジ君

「オ…!?オオオ、オ・オ・オ・オレンジだとぅおっ!?
 死いいいいねエエエエエ!」



ガクガクとオレンジさん怒りの前後運動!落ち着いてください、人間の動きじゃないですよ!(えー
再び自分をコケにしたフルーチェさんに猛チャージを仕掛けるオレンジさん!しかし、それを阻みカレンの紅蓮弐式が立ち塞がる!

「ジェレミア卿っ!」

「手を出すな!これは私の決闘だッ!」

「しかし、これは初めて見るタイプのナイトメアです!まさかイレヴンが…!」

「イレヴン風情にそんな技術があるものか!」

イレヴンごときに俺が負けると思ってんのかコノヤロウ!
オレンジさんは威勢よくカレンに一騎討ちを挑みますが、あっさりと紅蓮弐式の右腕に捕まってしまいます。オ、オレンジさんー!
こうなったが最後、ガード不能の輻射波動がオレンジさんを襲う!

北斗!残・悔・拳!
この指を抜いて三秒後に
てめえは死ぬ
そ…そんな…
その三秒間に
自分の罪深さを思い知れ…

い、いやだ!
おれは死にたくねえ!
死にたわっ!

ボシュウウウウウ!!

まるで北斗神拳を食らったモヒカンのように膨れ上がり、粉々に爆裂するサザーランド!
盛大に鼻血ブーしながらも最後まで戦おうとしたオレンジさんでしたが、爆発の寸前オートで脱出装置が働いてしまい
無念にも戦線離脱となってしまいました。というか後遺症とか大丈夫なんでしょうか

「く、くそ、オートだと…!?作動するな!まだ、まだ私はゼロにぃぃっ…!」

「見たかブリタニア!やっとお前たちと対等に戦える…!
 この紅蓮弐式こそが私たちの反撃の始まりだ!」

「ジェレミアがやられた…!?黒の騎士団、こいつらは一体…!」

「条件はすべてクリアされた。駒も揃った…
 あとは相手の本陣にチェックをかけるだけだ」

ヴィレッタ…(ノ∀`)今までオレンジさんに心酔してるのかと思ってましたが、
思わずジェレミアって呼び捨てにしちゃったところを見ると
やっぱり心のどっかで「コイツしょうがねーな」って呆れてるんでしょうか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
転落人生はまだまだ続く。オレンジさんの明日はどっちだ。次回に続く!

■反逆のルルーシュ11話 「ナリタ攻防戦」

どうでもいいけどサブタイトルがナタリア攻防戦に見えてしょうがないな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「我が軍の被害は!?」

「信号の返りは20%を切っています!」

「20%…!?これでは指揮系統が成り立たん…!」

黒の騎士団が仕掛けた山崩れにより、相当な被害を受けてしまったコーネリア軍。
なんと8割以上ものナイトメアが応答なしという状態です

「黒の騎士団が現れたという情報もある…オメデト〜!出番あるかもよ」

「ロイドさん!」

「不謹慎です!」

「え?どして」

「教えてさしあげましょうか〜?」

「い、いえ、遠慮します」

あれほどの実力を持ちながら、イレヴンということでオレンジさん以下の扱いを受けていたスザク。
オレンジさんはまだ戦場のはずれに出してもらえましたが、スザクは出撃すらさせてもらえないという状況でした
しかしこれほどコーネリア軍の被害が大きくなれば、そろそろスザクにも出番が…
ところで前から思ってたけどセシルの服装、科学特捜隊のスーツに見えてしょうがないんですが:;y=_ト ̄|○・∵. ターン






フルーチェさん達にしてみれば、今が敵将を叩く好機!早速コーネリアの元へと進軍しますが
それを阻むヴィレッタ達もなかなか粘ります。今の黒の騎士団の勢いをもってしても、思うように攻め込めずにいました

「無頼改出撃!コーネリアを捕縛せよッ!」

「はっ!我ら四聖剣の誇りにかけて!」

その時、キョウトから帰還した藤堂鏡志郎が戦線に参入!
コーネリアを叩くのに絶好の位置から現れた藤堂は、コーネリアの片腕・ギルフォードと激突!
敵軍の中でもトップクラスの実力者を相手に、藤堂はまるで遅れを取らず驚異的な戦闘力を見せつけます

(こっちの狙いを読んだ奴がいたか…?優秀だな…)

「斬撃包囲陣!」

「承知ッ!」

(エリア11に将軍と騎士の器を持つ者がいると聞いた…
 まさかこいつがその藤堂…!?)

「殿下!ここは私たちに任せ、一旦お引きください!」

「よし…ならば逆手に取ってやる。ギルフォード!刃を交えたのち、ポイント9まで来い!」

フルーチェさんの意図を的確に察知し、厄介な親衛隊相手の戦いを一手に引き受ける藤堂。
そんな藤堂達をポイント9で迎え撃とうとするコーネリアでしたが、親衛隊より一足先にその場所へ来てみると
前方には紅蓮弐式、そして後方からは黒の騎士団が!
コーネリアを誘い出し、紅蓮弐式をぶつけることがフルーチェさんの作戦だったのです

「まずい…!藤堂を誘い込むはずの場所に黒の騎士団が!?」

「聞こえているか?コーネリア。すでにチェックメイトだ」

「…愚かなりゼロ、こいつさえ倒せば活路は開くッ!」

前にいるの一機だけじゃねーか!死ねー!構わず紅蓮弐式に飛びかかるコーネリアでしたが、それこそフルーチェさんの思う壺!

パシュ 《ファイナルベント》
AP6000クリスタルブレイク!!

バギンバギンバギンバギン!

紅蓮弐式のシャイニングフィンガー輻射波動が炸裂!グロースター自慢の槍もまったく歯が立たず、槍ごと右腕を爆砕されてしまいます
バカめスキだらけだ!態勢の崩れたグロースターに、背後からフルーチェさんちゃっかり銃撃!きたねー!

「ぐっ…!卑怯者!後ろから撃つとは!」


(C)武論尊・原哲夫/集英社

ヘッ!バカめ!勝てばいいんだ
なに使おうが勝ち残りゃあ!

「ほおお〜、ならお前達の作戦は卑怯ではないと?」

卑怯と罵るコーネリアの言葉に耳を貸さず、その滑稽さを鼻で笑うフルーチェさん。げ、外道すぎる!







「ぐああああっ!」

「中佐、敵の援軍は叩きました!」

「よし…旋回活殺自在陣に切り替えよ!」

「承知ッ!」

「ええい…!このままではコーネリア殿下が!」

ヴィレッタをはじめとするサザーランド部隊は次々と藤堂達に蹴散らされ、
コーネリアを救出したい親衛隊も完全に押さえ込まれた状態。
コーネリア最大の危機に、ユーフェミアのいる移動要塞・G1ベースも騒然となっていました

「ユーフェミア副総督、このG1を突入させましょう!コーネリア総督のお命が!」

「なりません!ここには野戦病院が設置されています、避難してきた周辺の住民も…
 それにこのG1ベースは本陣の象徴、何があろうと動くなとの総督の厳命…!ですから…」

本当なら今すぐに駆けつけたいところですが、多くの避難民を抱えているため身動きの取れないユーフェミア。
そこにロイド達からランスロット出撃を求める通信が。しかし頭の固い参謀達は
「は?イレヴン風情が何言ってんの?」とまるで取りあってくれません

「…」

(あっ…”ユフィ”…?)

「ドラえもーんなんとかしてよぉ!」とユーフェミアにだけ分かるように、読唇術でその名前を呼ぶスザク。
「しょうがないな〜のび太くんは…」というわけで、ユーフェミア直々にランスロット出撃を命令!

「スザク君、ひとつ聞きたかったんだけど…」

「なんでしょうか?」

「君は人が死ぬのを極端に嫌うねえ、なのに軍隊にいる。なぜだい?」

「…死なせたくないから軍隊にいるんです」

「その矛盾はさ、いつか君を殺すよ〜。ああ!?ごめんなさいごめんなさ…!」



ランスロット発進の寸前、軍隊向きでないスザクの性格に茶々を入れるロイド。
正論だと思うんですが、「いいからてめーは黙ってろ」とセシルさんのバーンナックルが炸裂!ぼ、暴力反対!
言いたいことも言えないこんな世の中じゃ(ポイズン






「我が騎士ギルフォードよ…ダールトンと共にユフィを補佐して欲しい。
 私は投降はせん…皇女として最後まで戦うのみ!」

「コ…!?コーネリア様ァァァッ!!」

「ふん。つまらん選択を…」

絶体絶命のコーネリア。「おとなしく投降しろ」とすすめるフルーチェさんでしたが
コーネリアが選んだのは屈辱の投降ではなく意地の特攻でした。とくと見よコーネリア最期の生き様を!
しかしフルーチェさんは「あーあー何やってんだか」とアホの子を見るようなあきれた表情です。あんたって人はー!

ドバゴオオオオ!!

「総督っ!ご無事ですか、救援に参りました!」

そこへ嵐のように現れた乱入者!コーネリアをかばいスザクのランスロット参上!

「うわあ…」

「相変わらずムチャするなあ〜、ヴァリスで間の障害を突き破るなんて」

どこから来たのかと思えば、障害物だらけの森を吹き飛ばし道なき道を一直線!
マリオサーキットの砂地をキノコダッシュでショートカットするようなもんです:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
そして先ほどぶん殴られた傷が青アザになっているロイド。
ホッペについてるのはなんでしょうか、ジャム?謎ジャム食わされたんですか?(えー

「またか…!またアイツが!紅蓮弐式は白カブトを破壊しろ!
 こいつの突破力はジャマだ!」

ええーい仮面ライダーめ!とでも言い出しそうな顔でランスロットへ攻撃を命じるフルーチェさん。
すっかり悪の幹部が板についてますね:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「こいつさえ倒せばっ!」

「まさか…!ランスロット並みの速さ!?」

なんと基本性能でもランスロットと互角の紅蓮弐式!攻防一体の輻射波動で突撃すればVガンダムに死角なし!
スザクが放ったスラッシュハーケンも、避けるまでもなく輻射波動に潰されてしまいます。ずりー!

「そんな武器なんかぁッ!」

「ぐっ…!」

ならばこいつはどうだ!MVS(メーザーバイブレーションソード)とヴァリス(銃)の流れるような連携攻撃!
とくと見よGUN道の真髄!

陰陽弾をくらえー!!

ガッシャアアアア!!

とうとう紅蓮弐式の右腕が爆裂!足元が崩れた紅蓮弐式はそのまま崖をまっさかさま!
やはりGUN道を極めていないカレンでは落ちながら戦うことは無理だったようです(えー

「ぬううううっ…!引くぞ!これ以上は消耗戦になる…撤退だ!」

 

あと一歩でコーネリアを仕留めていたのに…これで終わったと思うなよ!
もう悪役丸出しのフルーチェさん。今日のところはこのくらいにしてやるぜ!しかしスザクは見逃してくれません
第二話の悪夢再び!逃げるフルーチェさんは今日もスザクに追い回される!気分はもうトムとジェリー
しかし間抜けなトムとは違って、追跡者をやらせたらスザクほど恐い相手はいません
フルーチェさんの無頼はあっさりと破壊され、脱出装置が作動しゴロゴロと地面を転がる!
岩にぶつかり停止した脱出ポッド。それを見下ろす恐怖の白カブト
フルーチェさんもとりあえず格好よく脱出ポッドの上に仁王立ちしてみたものの、もうどうしようもなく一巻の終わりです

「うぐ…ぐぐぐ…!」

「…ゼロを発見。これより確保します」

「やめろ!この男に手を出すな!」

俺の人生終わったな…とフルーチェさんが思ったその時CCが乱入!なんとCCは生身でランスロットに近づいていきます

「おい!何をする気だ、相手はナイトメアだぞ!」

「お前に死なれては困る。間接接触だが…試す価値はある!」

アナザーディメンション!
CCがランスロットに手を添えると、その瞬間スザクの精神は謎の次元に吹き飛ばされる!

「と…父さん…?嘘だろ…死んだはずなのに…!?違う、そんなつもりじゃ…!僕は…俺は!」

真っ白な世界で父親の幻影を見るスザク。しかしそのうろたえ方は普通ではありません
どうやらスザクにとって父親の死には相当なトラウマがあるようで…

「おい!まさかパイロットにギアスを!?」

「ショックイメージを見せているだけだ、何を見ているのかは知らないがな…
 それより逃げろ、今のうちだ」

「冗談じゃない!お前に借りを作ったままで…」

別に助けてくれなんて言ってないんだからね!意地を張ってCCに掴みかかるフルーチェさん。
しかし、CCに触れた瞬間フルーチェさんの精神までもが異次元に!

「や…やめろ今は!?やめろ…私に入ってくるな…!私が…開かれる…!?」

「な…これは…!?」

スザクとは違って、フルーチェさんが飛ばされたのはCCの記憶の世界。
そこには、戦場で泣き叫ぶギアスの力を持った少女や、水浴びしながら胸の傷跡を触るCCの姿が…
というかCCおっぱいに傷なんて持ってたんですね、多分今までにCCエロイラストとか描いたことある人達は
「きれいなおっぱい描いちゃった(´・ω・`)こりゃ読者からクレーム来るな…」とか思ったに違いない:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「俺はああするしかなかったんだァッ!うわああああああああ!!」

精神世界で全裸のフルーチェさんの股間を目撃してしまい、狂ったようにスザク絶叫!
そんなに男として取り乱してしまうほどすごい差があったのか…(えー
スザクが絶叫した瞬間、ハッと現実に意識が戻ってきたCCとフルーチェさん。
しかし半狂乱のスザクは、もう目標も何もあったものではなくヴァリスをメチャクチャに乱射!

「な…なんなんだ今のは…?」

「バカ!今のうちに逃げろ!うああああっ!」

いまだに精神世界の余韻が残るフルーチェさん。しかしスザクが暴れ狂っている今はそれどころではありません
次々と飛来する瓦礫がフルーチェさんを襲う!その時、CCが身を犠牲にしてフルーチェさんの盾に!

ドシュドシュドシュドシュ!


(C)谷川流・いとうのいぢ/SOS団


 な、長門ーー!!(違

重傷を負ってしまったCCを連れてフルーチェさんは近くの洞窟へ。
CCの傷の手当てをしてあげますが、さっき受けたばかりの傷はみるみるうちに修復してしまいます

(この女…やはり人間じゃないのか?傷の再生スピードが普通じゃない…
 新宿でも確かに額を撃たれていたし…クロヴィスが個人で研究していたのだから、
 ブリタニアとは関係ないはずだが…バイタルは人間と同じ、血液サンプルは後で調べるとして
 傷口も撮影しておくか…)

き、傷口を撮影!?CCの受けた傷は全部胸なので、つまりおっぱいを撮影するってことですか!?
そういえば傷の手当てをしてるんだから、フルーチェさんはすでに見ても触ってもいるわけか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「う…ん…」

(なんだ…?)

「やっと呼んでくれたね…私の名前…」

その時、何やらうわごとで自分の本名をつぶやくCC。(視聴者には聞こえない)
それを聞いて驚くフルーチェさん。今まで「人間じゃない何か」と思っていたCCも一人の女だと思ったのか、
ハンカチに付着させておいた血液サンプルを捨ててしまいます






「破片を摘出して傷口を洗っておいた」

「…必要ない、助ける意味なんてなかったんだ。お前はいつもつまらん所でプライドにこだわる」

「おかげでいいことを知ったよ。(CCの名前を言う。視聴者には聞こえない)」

「…!趣味が悪いな、盗み聞きなんて」

「いい名前じゃないか、CCよりずっと人間らしい」

目が覚めたCCでしたが、傷の手当てについて「余計なことすんな」とズバズバ言いたい放題。
カチンと来たフルーチェさんは、「あれあれ?そんなこと言っちゃっていいんですか?」
仕返しにCCの本名を晒してやります。しかし、その途端CCは予想外にしおらしく…フルーチェさん地雷踏んじゃった!

「私に人間らしさなど…どうせ私は…忘れたんだ、全部…今さら名前なんて…」

過去によほどのトラウマがあるのか、昔を思い出してポロポロ泣き出してしまうCC。
さすがのフルーチェさんも、これにはバツが悪そうに困ってしまいます

「…いい機会だから言っておく。さ…さっきは助かった。今までも、そうだな…ギアスのことも」

「…?」

「だから…一度しか言わないぞ、いいか…………(後ろを向く)…………ありがとう」

フルーチェさんツンデレすぎる
お礼一つ言うのにこれほどの労力を!これをツンデレと言わずしてなんと言おうか

「感謝されたのは…初めてだよ…」

今までギアスの力を与えた者は、みんな結局不幸になってCCを呪ったってことでしょうか
フルーチェさんのお礼の言葉を聞いて、CCは心底嬉しそうです

「では…お礼を返してもらおうか?もう一度呼べ、先ほどのように」

「…?ああ、あの名前か」

「一度だけだ、大切に…優しく心を込めてな」

「…仕方ないな」

なら今までの恩返しに名前を呼んで欲しい、と言い出すCC。何度も命を助けてもらったことを考えれば、それくらいはお安い御用です
もう一度呼ばれた自分の本名を、CCは目を閉じてじっくり味わいます(やっぱり視聴者には聞こえない)

「これでいいのか?」

「ダメだな、全然ダメだ。優しさが足りない。素直さといたわりの心も。発音も怪しいし、何より温かみに欠ける」

要するに全部ダメってことでしょうか。メチャクチャにダメ出しをするCCでしたが、
その言葉とは裏腹に満足気な笑みを浮かべていました

「ワガママな女だ…」

「そうとも、私はCCだからな」






「ゼロ!大丈夫ですか!?他のメンバーは先に…誰!?」

「心配しなくていい、彼女は私の大事な仲間だ」

無頼がスザクに壊されて帰る足がないので、カレンに迎えに来てもらったフルーチェさん。
しかしカレンは横にいるCCを見て敵意ムキ出し。そういえばいつの間にかゼロに敬語で喋ってますね、すっかりカレンも信者です

「CC…私はどうして雪が白いのかは知らない。しかし、白い雪は奇麗だと思う…私は嫌いではない」

「そうか…」

「…」

二人しか分からない会話をされて余計機嫌悪くするカレン。
なんでわざわざカレンがやってきてからそんなこと言うんですか!二人きりの時に言っとけばいいじゃないですか!
いよいよこれは三角関係勃発か。シャーリーもいるのでフルーチェさんの苦労は絶えません

そして精神イッちゃった2人が気になる次回へ続く。立ち直れるのかこいつら…






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