第12話・潜入

長い道のりを越えてようやく到着した鉱山の街ゼ・ルフト。

しかし、すでにゼ・ルフトはゲオルグ率いるディガルドの部隊に制圧された後でした。
第8話のハラヤードと違い、ただの監視ではなく完全に支配下に置かれてしまったようです。

「厄介なことになったな…」

「なんとか街に入らないと…あの街にはジェネレーターを直せる人がいるんだ!」

「…でも、それは10年前の情報だよ」



なんとかしてフェルデを探し出したいルージ。しかし、コト姉やロンは危険の方が大きいとそれに反対します。
2人の考えも分かりますが、フェルデ以外の職人となると完全に情報はゼロ。ここの他にアテがない以上、ラ・カンは潜入を支持します


「虎穴に入らずんば虎子を得ず…とも言う。ただしお前は残れ」

「そんな!」

「お前はディガルドに占領された街がどういうものか知らん。わずかな気の緩みが、命取りになりかねない」

確かに平和なミロード村で育ったルージには、こういった危ない橋を渡る任務は向いていないかもしれません。
なにしろ今回の相手はザイリンじゃないので、
敵のうっかりで助かるということもたぶん期待できません(えー

「私が行くわ。こういう時は女の方が動きやすいものよ、何かとね」

そこで名乗りを挙げたのはコト姉。なるほどコト姉は、以前盗賊団の内部に入り込んでいたり潜入操作はお手のもの。

しかしコト姉が行くとなれば
ガラガが黙っちゃいられません。オレも行くオレも行くと騒ぎたてますが、
なにしろガラガの図体ときたら
メタリック軍曹です。これでは目立ちすぎて隠れる物陰もありません


結局白羽の矢が立ったのは師匠。師匠なら強さも申し分ないことだし、敵兵に見つかるようなヘマもしないでしょう。
かくしてゼ・ルフトへの潜入は2人に任せることとなり、明日の作戦開始に備えて体を休めることに…
 

しかし皆が寝静まったころ、どうしても自分でフェルデを探したいルージは一人仲間の元を抜け出して…
うーんハラヤードやサクサ村でもそうでしたが、どうもルージきゅんは
留守番のできない子のようです

ゼ・ルフトの街を目指そうとムラサメライガーの元へやってきたルージ。するとそこには…!

あ…ありのまま、今起こった事を話すぜ!
『おれはみんなが寝ている間に出て来たと思ったら、いつのまにか全員に先回りされていた』
な…何を言っているのかわからねーと思うが、おれも何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…


と、言うわけでルージの行動は完全に仲間達に読まれていました。あんたらカンがよすぎるよ!

「…オレの村のことは、オレがやらなくちゃいけないはずです!
 オレは必ずフェルデって人を探し出す…!村でみんなが待ってるんだ!」

「…いいだろう」

ルージの熱意に打たれたのか、それともこれ以上の説得は無理と悟ったのか、ラ・カンはルージの同行を許可します。
そして作戦開始の時間となり、ルージ達はゼ・ルフトまでランスタッグとソードウルフに送ってもらうのですが…

 

オルテガ!!マッシュ!!
MSにジェットストリームアタックをかけるぞ!!!


な、なんということを!
夢のハーレム3人乗り!ここはこの世の天国か!?連邦なんざ敵じゃねえ!!

「ちょ、ちょっと…苦しいんだけど…」

「えっ?」

「ヒジが当たってるの…」

「あっ、すみません!」

なんとコト姉のおっぱいにルージきゅんの
オルテガハンマーが炸裂!!マ、マチルダさーん!!

さらにランスタッグの振動でバランスを崩し、コト姉の手を握ってしまうルージ。これなんてエロゲ?


多少ドタバタしたものの、なんとかゼ・ルフトの目前までやってきたルージ達ですが、そこでミィ様が…

「…必ず戻ってくるのよ、フェルデって人を連れて…」

「な、なんだよ急に」

「…」

「どうしたんだよ?」

「…あんたおっちょこちょいだから、心配なのよっ!」



この人はもうホント
ツンデレの見本ですね
ルージにはただ無事に帰ってきて欲しい、それだけの事を言うのにも
「おっちょこちょいだから」と理由をつけないと言えないミィ様。
まったくツンデレは素晴らしいね!ある意味こいつは麻薬みたいなもんですよ!(えー


ディガルドに見つからないようギリギリまで街に接近し、ゾイドから降りるルージ達。
潜入を開始する前に、ルージは家宝の遠眼鏡をラ・カンに託します

「大切なものなんです、預かっていてください」

「うむ…気をつけてな」

「行って来ます!」

わざわざ遠眼鏡を預けたのは、絶対無事にラ・カンの元へ帰ってくるという覚悟の表明でしょうか、
かくしてルージ達は夜の闇に紛れてゼ・ルフトへ向かっていくのでした。



ルージ達を送り届けて再びゾイドへ乗り込んだラ・カン達。しかし運の悪いことに、そこへ見回りに来たバイオラプターが!

バイオラプター程度なら突破できない相手ではありません…が、ラ・カン発見の報を聞きつけたゲオルグが
恐るべき戦闘力を持つバイオトリケラを駆り、ラ・カン達の前に現れる! 

「ラ・カン…!こんなに早く出会えるとはなあッ!!」

「おじさまっ!」

「こいつっ…!強い!」

ランスタッグを軽々と跳ね飛ばし、バイオトリケラはソードウルフに肉迫する!

巧みにゲオルグの攻撃をかわし反撃に移るラ・カン。しかしゲオルグの気迫と技量の前に、
ラ・カンのダブルハックソードを持ってしても、ヘルツインホーンの防御を崩すことができない!

「ディガルドの名において…ラ・カン!貴様を葬るッ!」

力を溜めるように身構え、さらなる攻撃を開始するゲオルグ!このままではラ・カンが不利か…というその時、
ロンのバンブリアンとガラガのデッドリーコングが救援に登場!

「ちっ…ラ・カンの仲間か!」

「お前たち!」

「火の手が見えたんで心配になってな!」

4対1となり形勢逆転!こうなればタイ版ウルトラマンのように
ウルトラリンチで始末してくれるわ!
しかし、ゲオルグに飛びかかろうとするガラガをラ・カンが制します。えー?

「今は…戦うべきではない!」

「おじさま…」

「…了解、引き揚げましょう!」

まさか4対1でも誰かが倒れることになると感じ取ったんでしょうか、
ロンが目潰しの煙幕を放ち、ラ・カン達はなんとかゲオルグから逃れることに成功するのでした。


一方、ゼ・ルフト潜入に成功したルージ達。
しかし街をうろつくディガルド兵の数が多く、思うように街を動けずにいました。

「この格好も目立つわね…」

と一言漏らすコト姉。その視線の先には洋服店が…

ま…まさか…

お着替えタイムキター!!!

脱ぐんですか!?脱いでしまうんですか!?な、なんということだ!


野球〜す〜るなら〜♪

こういう具合にしやさんせ〜♪

アウト!

セーフ!

よよいのよい!!




って
上から羽織っただけかい・゜・(ノД`)・゜・

まあ大事な一張羅をここに脱ぎっぱなしにしていくわけにはいかんのでしょうが…
ちなみに服の代金はちゃんと店の机に払ってきたようです。礼儀正しいのね

というか師匠は普段の着物もどきな格好より、こういう洋服のほうが遥かにカッコイイじゃないの。ウホッ!いい師匠…

こうしてとりあえずの準備は整えた3人。
いよいよジェネレーター職人のフェルデを求めて、夜のゼ・ルフトを駆けていくのでした

次回へ続く!








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