■反逆のルルーシュ12話 「キョウトからの使者」
 

「ん〜〜〜…はあ…」

「どうしたの難しい顔して。便秘?それともルルーシュがいなくて寂しいかなー?」

「…ていうかカレンも一緒に欠席なんです、また」

「のん気だね〜、世界はおとといのナリタ騒ぎで持ちきりだってのに」

「分かってます、でも私にはルルとカレンの方が問題なんですよ!」

まだナリタでの決戦から戻ってきていないのか、今日もまた2人一緒に休みのフルーチェさんとカレン。
2人の仲を疑うシャーリーは、なんとかしてフルーチェさんと接点を作ろうと
父親から貰ったコンサートのチケットをどう渡そうか、頭を悩ませていました

「いっそ本人に聞いてみれば?ね、その辺どうなの?」

「へ…?ル、ルル!?今日休みじゃ…!」

「ナナリーが少し熱を出してね、咲世子さんも昼まで用事だって言うから。会長、例の書類…」

お呼びとあらば即参上!タイミングがいいのか悪いのか、そこへ書類を取りに現れたフルーチェさん。
関係ないですが、咲世子さんって漢字で書くとさせ子に読めてしょうがないな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

思わぬフルーチェさんの登場、チケットを渡す絶好のチャンスです。
しかし心の準備ができていないシャーリーは、書類を持って出て行くフルーチェさんをただただ目で追うのみ…

「もう会長…!心臓に悪いですよああいう…あれ?チケット…あ!!」

チケットがない!辺りを探すシャーリーは、フルーチェさんが持って行った書類の中に紛れてしまったことを思い出します
猛ダッシュしてフルーチェさんに追いついたシャーリー。ごめんごめんとチケットを差し出すフルーチェさんでしたが、
ここで素直に受け取ってしまっては意味がありません

「…ルル!」

「は、はい!」

シャーリーの勢いに押されるフルーチェさん萌え
なんだこのつぶらな瞳とポカーンとした口は!こんな表情のフルーチェさんは相当レアだな

「あのね、お父さん単身赴任してて、でも私のご機嫌取りにってよくこういうの送ってくるの
 それでなんだけど…」

デートして!と単刀直入に言えるはずもなく、もごもごと遠まわしにフルーチェさんを誘うシャーリー。
そんな2人の様子を、偶然にも遠くからCCが目撃してしまいます

「…よせ、邪推は。そんなはずないだろう、だいたい私にとってあいつは…」

また今日も一人でぶつぶつ電波受信。どう考えても他の人にからかわれているような喋り方ですが、
会話の相手が明かされるのはまだ先なんでしょうか



「はあはあ…!やっちゃった、やっちゃったよ私!どうしよう…!
 来てくれるよね、やだって言われなかったし…ありがとうお父さん…!」

ピリリリリ ピリリリリ

フルーチェさんと2人っきりで遊びに行くのはこれが初めてなのか、
興奮冷めやらず校舎のカゲで一人もだえるシャーリー。すると、そこへ誰かから電話がかかってきて…





(なんなんだ、シャーリーの奴いきなり…)

「ゼロ、これ。ラブレター」

「…は?お前…」

「ヒャッハハハ!こいつに冗談は通じねえって!」

シャーリーの誘いの意味が理解できず、ゼロの格好をしている時にも考え事をしていたフルーチェさん。
そこへキョウトからの勅書が届き、扇がラブレターと冗談を交えて持ってきます
思わず真に受けてしまったフルーチェさん。「冗談くらい分かれよバーカ」と玉城は大爆笑です
完全にナメられてます(えー
というかみんなで雑談タイムの時に、正体不明の黒幕が横にちょいーんと座ってちゃそりゃあ威厳もなくなるってもんです
ほとんど珍獣扱い。いっそのこと、ミスターボイスとかショッカー首領みたいに
普段は姿を見せずに声だけで接点を持った方がいいんでは:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「キョウトからの勅書だよ、ぜひ俺たちに直接会いたいって。
 認められれば資金援助もしてもらえる、俺たちの苦しい財政も…」

「財政?私の組んだ予算通りなら問題なかったはずだが」

「あ…それが…」

「お、俺のせいじゃねえぞ!俺たちゃ大組織なんだ、新入りが入れば予定外の…」

玉城こいつ!使い込みまでしてやがったのか こいつ邪気眼で辞めさせちゃえよもう

「とりあえず会計は扇が仕切ってくれ」

「待てよ!昔から金は俺が預かってきたんだ、それを!」

「信用されたければ相応の成果を示せ」

「お前が言うか!?仲間とか言って顔も見せねー奴が!」

フルーチェさんの命令を聞いても引き下がろうとしない金の亡者・玉城。
しかし、玉城の「素顔隠してるお前なんか信用できるか」という言葉を聞いて、
周囲の団員たちもそれに同意するようにフルーチェさんへ厳しい視線を送ります
こいつらまだそんなこと言ってんのかよ!
仮面なんかどうでもよくなるくらい、フルーチェさんは奇跡のような戦果を挙げてきてると思うんですが。
それに仮面の人は通常の3倍活躍するって昔から決まってるんだよ!(えー



フルーチェさんが槍玉に挙げられている中、アッシュフォード学園では何者かが暗闇でゴソゴソうごめいていました
って、ニ、ニーナあああああああこの動きはあああああああ
こ、こいつー!こんなユーフェミアの普通の写真見ただけで発情しやがった!
ニーナ…もうすっかり戻ってこれない人になってしまった…(えー
例えばの話、男子中学生が学校にえっちい本持ってくるなんてのは日常茶飯事だと思いますが
学校でそれをオカズにする奴なんてのはとんでもないバカ野郎だと思います
しかもこんなごく普通の写真で…しっかりしてくださいニーナさん…





そしてキョウト重鎮との会合の日。何やらキョウトにキナくさいものを感じたフルーチェさんは、CCに力を貸して欲しいと頼みます

「本気か?私に頼みごとなど」

「ああ。キョウトの意図がどうであれ、俺は連中の力を手に入れたいんだ」

「それがお前の願い…生きる目的に必要なら手を貸してもいいが」

その言葉とは裏腹に、「ヘッどうせ私よりシャーリーの方が大事なんだろ」とスネた顔をするCC。フルーチェさんマジ女難

「必要だ。CC、お前が」

「…分かった。それから忘れ物だぞ」

「…忘れたんじゃない!今日はいつ帰れるか分からないから、断りの電話を入れるつもりだったんだ!」

「お前が欲しい」とヘンタイ魔導師御用達の殺し文句を決めるフルーチェさん。
CCもコロッと折れるかと思いきや、コンサートのチケットを取り出して釘を刺しておくのを忘れません。したたかな奴め
コンサートは運悪くキョウトとの会合とブッキング。シャーリーに詫びの電話を入れようとするフルーチェさんでしたが、
意外にもシャーリーから先に、都合が悪くなったとの連絡が入ってきました

《あのっ…ね、ルル…今日の約束なんだけど、遅れるかもしれない…でもあの、きっと大丈夫だから…》

その声からは微妙に不安の色が感じられ、自分に言い聞かせるように「大丈夫」と話すシャーリー。
シャーリーもどこかへ向かわなければならないらしく、駅のホームから電話をかけていました
そして、シャーリーの乗った電車の行き先にはNARITAの文字が…






「顔を見せぬ非礼を詫びよう。が、ゼロ…それはお主も同じこと」

キョウトの幹部と黒の騎士団対面の時。しかし、キョウトの幹部は簾越しに座り顔を隠していました
「まあお互い様だよね」と言ったかと思いきや、次の瞬間「その素顔見せてもらうぞ!」
突如周囲からナイトメアが現れフルーチェさんを取り囲む!全然同じことじゃねえー!!

「お待ちください!ゼロは我々に力と勝利を与えてくれました、それを!」

「黙るのだ!扇と言う者は…?お主がゼロの仮面を外せ!」

必死に止めようとするカレンの言葉もむなしく、扇もまた素顔を見せないフルーチェさんには半信半疑。
「すまないゼロ…」と言いつつ、ついにその仮面に手を…

「な!?」

「お、女!?」

「違うわ、この人はゼロじゃない!」

こんなこともあろうかとフルーチェさんと入れ替わっていたCC!
ゼロは女だったのか!?と驚く扇たちでしたが、前回ゼロとCCが一緒だったことを見ているカレンが否定します
しかしそんなことよりもっと気になることがあるんですけど!

↓仮面取る前

↓仮面取った後

仮面取った瞬間CCの身長縮みすぎだろ!!
最初は扇とほとんど同じだったのに、素顔になったら扇の肩ぐらいにしかいってねー!
しかも変声機なんて便利なアイテムもないので、CCはずっと一言も喋らずここまで来たわけか…色々と大変だ…

ドドウドドウ!

ゼロが影武者と分かり場が混乱する中、突如として一機のナイトメアが暴れ出しキョウトの幹部へ突貫する!

「ぬるいな!それにやり方も考え方も古い。だからあなた方は勝てないのだ!」

幹部へ銃をつきつけナイトメアからフルーチェさん登場!
すでにこうなることを予測して、邪気眼を使ってキョウトの内部に潜入していたのです
傍から見たらほとんど魔法使い。いつまでも仮面ひとつで信用できない信用できないって、こだわる必要ないと思うんだけどなあ

「桐原泰三……サクラダイト採掘業務を一手に担う桐原産業の創設者にして、柩木政権の影の立役者。
 しかし敗戦後は身を翻し、植民地支配の接触的協力者となる。通称・売国奴の桐原…
 しかし、その実態は全国のレジスタンスを束ねるキョウト六家の重鎮。面従腹背か?安いな」

一気にペラペラとキョウト幹部の正体を暴くフルーチェさん。
単に小馬鹿にしたいだけかと思いきや、「あなたが相手でよかった…」となぜか桐原には心を許しているようで
桐原にだけ見えるように仮面を外してしまいます

「ぬ…!?お主…!」

「お久しぶりです、桐原公」

「やはり、8年前にあの家で人身御供として預かった…」

「はい、当時は何かと世話になりました」

アンタら知り合いかよ!枢木政権の立役者って言ってましたが、その関係でこの桐原もスザクと一緒に住んでたんですね
しかし会話の合間に「くそっ見えねえ」とか言って必死に顔を覗こうとしてる玉城が笑えます

「8年前の種が花を咲かすか…はっはっはっはっは!扇よ!この者は間違いなくブリタニアの敵、
 素顔を晒せぬわけも得心がいった。わしが保障しよう…ゼロに付いて行け!」

「は、はい」

「行くか?修羅の道を」

「それが、我が運命ならば」

フルーチェさんが皇帝に捨てられた経緯を知る桐原は、これからも惜しみない協力を約束。
有力なパトロンゲットだぜーへっへっへと満足気に家路に着くフルーチェさんでしたが、
その途中、コンサートの時間はとうに過ぎているのに、傘も差さずに濡れそぼっているシャーリーを発見します

「あ…遅れてすまない、てっきりもう行ったものかと…」

「…」

どうやらシャーリーはナリタでヴィレッタと会ってきた様子。
しかしよほどの事情があったようで、その落ち込み方は普通ではありません
おっぱいの谷間エローいとかそんなことを考えている場合では:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ねえルル…ゼロって、弱い者の味方なんだよね…?」

「…?ああ、そう言ってたな…」

「なら…なんで私のお父さん、殺したんだろ…」

「…!?」

「お父さん、優しくて…私ぶたれたこともなくて…なんにも悪いこと…!なのに…埋められて……
 息…苦しかっ…!どうして…?こんな…嫌よ…!嫌ああああああああっ!」

今にも消え入りそうな表情で衝撃の事実を語るシャーリー。ナリタに向かった用事とは父親の遺体確認だったのです
そして「埋められた」ということは、やっぱりこれに巻き込まれて死んでしまったんでしょうか
山崩れの際に「ニーナにでも計算の仕方を教えてもらうかぁー」とふざけていたフルーチェさんにとって、
シャーリーの父親を殺してしまったことは、重すぎる罪悪感を抱える結果となりました
お、俺は悪くねえぞ…こんなことになるなんて知らなかった!誰も教えてくんなかっただろっ!
俺は悪くねぇっ!俺は悪くねぇっ!

「お願いルル…助けて…!」

心の支えを失くし、おぼつかない足取りでフルーチェさんにもたれかかるシャーリー。
それを呆然と抱き止めるフルーチェさんでしたが、やがて2人は顔を近づけていき…
ってあーチュー行ったー!!
おいおい!好きな男の胸で泣くところまでは分かりますが、チューまでする理由はなんだかよく分かりませんよ!
って、考えてみればミィ様もクライマックスでまったく同じことやってたな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
あの時と印象がまるで違うのは、家族を殺したのが敵の人間で、それに対するルージきゅんが頼れる姿を見せていたからか。
今回はフルーチェさん自身が犯人で、ぼーぜんとしてワケ分からんうちにチューっていうのが違和感の元な気がする

なんにしろフルーチェさんの女難もいよいよ泥沼という感じです
唇を許してしまった以上、辛い境遇に突き落とされた代わりにヒロインとしてはシャーリーが一歩リードか。
しかしカレンとCCにはすっぽんぽんのところを見られてしまったというアドバンテージが。
一人だけあさっての方に突き抜けてるニーナの行方も見逃せないところです

そして前回トチ狂ってしまった2人。予想外にスザクの方はあっさりと立ち直ってましたが、
めでたく死亡者リスト入りしてしまったオレンジさんは今後どうなるんでしょうか。色々と気になる次回に続く


■反逆のルルーシュ13話 「シャーリーと銃口」
 

「彼の眠りの安らかならんことを…」

多くの人に惜しまれながら、シャーリーの父親はこの世を去って行きました
葬儀の席で悲しみに暮れるシャーリーと母親…フルーチェさんは2人を直視することもできず、
いたたまれない気持ちでうつむいていました

「ゼロのやり方は卑怯だ…!自分で仕掛けるのでもなく、ただ人の尻馬に乗って
 事態をかき回しては審判者を気取って勝ち誇る…!あれじゃあ何も変えられない!
 間違ったやり方で得た結果なんて意味はないのに!」

「…」

「まったくゼロって奴はとことんクズだな!」と気づかぬうちに親友に激しく追い打ちをかけるスザク。
精神的に打ちのめされたフルーチェさんは、抱え切れない罪悪感に押し潰されてしまいます
葬儀が終わり、自室に戻ってもぼんやりとうつむいたままのフルーチェさん。
電話がかかって来ても、それを取る気力すら湧かない状態です

「悔いているのか?友人の父親を巻き込んだことを。お前は桐原に言ったな、ぬるいと。
 自分は修羅の道を行くと」

「黙れ…」

「だがぬるいのはお前の方だ。ゲームのつもりででもいたか?今までもお前は多くの人間を殺してきた。
 その手で、あるいはお前の言葉で」

「黙れ…!」

「今さらなに気にしちゃってんの?」とCCはそんなフルーチェさんが気に入らない様子。
遠慮なくガスガスと痛いところを突きまくり、フルーチェさんに止められようがますます辛辣な言葉をぶち撒けます

「そいつらにも家族はいた、恋人も友人も。まさか理解してなかったとでも言うつもりか?
 お前の覚悟はその程度の…」

「黙れェッ!覚悟はあるさ!あの時…!クロヴィスを殺したあの時からな!」

「なら何故今さら迷う?それとも情で揺らいだか?せがまれるままにキスして。
 ふん、どれだけ偉そうなことを言っても、所詮は口先だけの頭でっかちな童貞ぼうやか」

どどどど童貞ちゃうわ!!い、言うに事欠いて童貞だと!
この世で最も男心を傷つけるセリフを!こんな精神的に追い詰められている時に…
どうやらシャーリーにキスしたことがよっぽど気に入らなかったようですが、童貞はひどすぎるよ…( つд`)

ガバアアアッ!!

童貞呼ばわりにフルーチェさんブチ切れ!食らえイケメンマウントアタック!
しかし、CCにこれが効かないことは第5話ですでに実証ずみです

「お前にはもう動揺したり立ち止まる権利などない。私を失望させるな」

ルルーシュ…あんまり幻滅させないでくれ…
CCを黙らせるどころか、逆にトドメの一言を食らわされてしまうフルーチェさん。
何か言い返そうにも喉につかえるように言葉が出てこず、そのまま部屋を飛び出してしまいます



シャワーシーンキター!!
自分の迷いを洗い流すようにお湯をかぶるフルーチェさん。やり場のない気持ちをぶつけ壁にパンチパンチ!
しかし、どれだけ罪の意識に苛まれようとも、ゼロとして生きることを選んだ以上引き返すことはできません
風呂から上がったフルーチェさんは、携帯を手に取り扇へ次の指令を告げるのでした






「この少年は黒の騎士団に関与している可能性がある」

「黒の騎士団って…!?嘘です!そんなはず…!」

その頃、ゼロの手がかりを探しているうちに、とうとうフルーチェさんに行き着いたヴィレッタ。
シャーリーがフルーチェさんと親しいことを知ると、情報をリークしてフルーチェさんと接触するよう仕向けます
激しく困惑するシャーリー。しかしフルーチェさんの無実を信じたいがために、外出を待ち伏せして尾行を開始します
しかし、シャーリーの意に反してフルーチェさんはずんずんと怪しい場所へ…



「コーネリアが海兵騎士団を投入し、解放戦線の片瀬少将の捕獲を目論んでいる。
 藤堂中佐は片瀬少将と合流できずじまい…つまり、今の日本解放戦線に確たる武力は存在しない。
 逃亡資金代わりの流体サクラダイトだけが頼り…
 コーネリアの部隊を壊滅させたうえで、日本解放戦線の残存部隊を救出する!」

それもそのはず、フルーチェさんは今日もまた黒の騎士団を率いて、コーネリアとの戦いに出向いていたのです
途中の道でフルーチェさんを見失ってしまい、戦闘が始まるとも知らず辺りをうろつくシャーリー。
そしてシャーリーを尾行していたヴィレッタも、近くまでやってきてしまうことに…

ガラガラ…

「誰だ!」

「あっ…!す、すみません!失礼しました!」

作戦開始の時刻が迫る中、フルーチェさんが仮面を外しているとそこにカレンが登場
しかし薄暗い格納庫のため顔は見えず、カレンは慌てて立ち去ろうとします

「迷っているのか?」

「あ…」

カレンの様子がいつもと違うことに気づき、引き止めるフルーチェさん。
カレンもまた、自分たちが不幸にしてしまったシャーリー達のことを気に病んでいました

「私は正義のためだと、それが正しいことだと思って今まで戦ってきました
 だから人も殺しました…でも本当に、私たちのやり方で世界が変えられるのでしょうか…」

「変えられる。いや、変えねばならない」

「でも!」

「犠牲が出るか…?兵士でもないのに巻き込まれて死ぬ者が…
 だが、だからこそ我々は立ち止まる事ができない。たとえどんな手段を使っても、
 卑怯だと罵られようとも勝つしかないんだ。その為なら…修羅になるべきだ。
 流した血を無駄にしない為にも、さらなる血を流してみせる」

僕にその手を汚せと言うのか!
まるで自分に言い聞かせるように、どんな犠牲を払ってでも修羅の道を進むと語るフルーチェさん。
そんなフルーチェさんの覚悟を目の当たりにして、カレンもまた共に戦う決意を固めます
というか仮面なしでこれだけ会話してたらさすがに声で正体バレますよ!
いつものことですが、フルーチェさんは声に関して無頓着すぎる気がするなあ






「作戦を開始せよ!」

「始まったぞゼロ!まだ出ないのか!?日本解放戦線を!」

「今はダメだ。思ったよりコーネリアの動きが速い、今動くと共倒れになる」

とうとう動き出したコーネリア。ロクに戦力のない日本解放戦線は一方的に蹂躙されていきますが、
フルーチェさんはどっしり構えたままなかなか動こうとしません

「どこから情報が漏れた!?藤堂は!」

「いまだ所在が掴めず、四聖剣も…!」

「キョウトは!助けをよこすと言っていたではないか!」

「そのはずですが、こちらから連絡する手段がなく…!」

今日もまた藤堂えもーん!なんとかしてよぉー!と慌てふためく片瀬少将。
なんて無能なオッサンでしょうか
絶対的不利なのは分かりますが、ナリタの時から藤堂藤堂ってそれしか言ってないよこの人

「くそっ!これじゃ手遅れになる…!ゼロ、早くしないと!」

「分かっている…出撃!」

ようやく重い腰を上げたフルーチェさん。出撃の前にポチッと謎のスイッチを入れると、
次の瞬間解放戦線の船は木っ端微塵に弾け飛ぶ!アレー!?

ドバゴオオオオオオオオオ!!

「さすがだな日本解放戦線…!ブリタニア軍を巻き込んで自決とは!」

「自決…!?しかしそんな連絡は!」

「我々はこのままコーネリアのいる本陣に突入する!
 日本解放戦線の血に報いたくば、コーネリアを捕え我らの覚悟と力を示せ!」

コーネリア軍もろとも足手まとい爆破!自分でやっといて「さすがだな」とはなんてやつだ!
扇が「ちょっと待て」と口を挟みますがもちろん無視です。コーネリア軍の混乱に乗じて、フルーチェさんは一気に本陣へ突入する!

「こうでなければ…!解放戦線を囮に手薄になった本体に攻め入る…
 定石だがそれでは今一つ弱い。そうだ、どうせなら敵の戦力を削ぎ落とす!
 役立たずの解放戦線を生きたトラップとして!
 やはりゼロは素晴らしき存在…!カオスの権化だ!
 もっと、もっと見せてくれ私に!あなたの主観に満ちた世界を!
 ふふふふはははははははは!!」

分かりましたから落ち着いてください!
ゼロを狂ったように賛美する黒の騎士団の新入りディートハルト。よほどフルーチェさんのやり方が気に入ったようです
しかしカオスの権化とかひどい言われようだな主人公(ノ∀`)

ドッグォオオオオン!!

「ええいっ…!起動前にィ!!」

まんまとグロースターの格納庫まで飛び込んだフルーチェさん。コーネリアがグロースターを起動する前に先制のボンバータックル!

「ハッチを砕いて引きずり出してやる…!」

吹っ飛んだグロースターに銃を向けるフルーチェさん。しかし、偶然にもその時
グロースターの背後には迷い込んできたシャーリーの姿が!

「なっ…シャーリー!?」

「ゼロ!お前のやり方じゃ何も変えられない!結果ばかり追い求めて…!
 他人の痛みが分からないのかあっ!」

爆砕!重・落・下!!

フルーチェさんの動きが止まった瞬間スザクが乱入!飛び蹴りからメッタクソに殴って殴ってまた殴る!
数秒もしないうちにフルーチェさんの無頼はズタボロになってしまいました

「ぐぬうっ…!またかこの白カブトがァッ!なぜいつも貴様は俺の邪魔をするッ!!」

「平然と命を犠牲にする…!お前はただの人殺しだ!
 どうしてお前は無意味に人の血を流す!」

「貴様さえいなければっ!」

「お前がいるからぁぁっ!」

フルーチェさんの凄まじい殺意に満ちた眼光!しかしまったく勝ち目はないので速攻でトンズラ!
逃げるが勝ちだコノヤロー!大ジャンプで逃げて行くフルーチェさんでしたが、スザクの魔の手は容赦なくフルーチェさんを叩き落とす!



ズドガッシャアアアアアア!!

「ぐおああああっ!ぐうっ!ぐああああ!」

しこたま地面に打ちつけられてグシャグシャのボロボロ!
カレンがスザクを足止めしてくれたおかげで追撃はまぬがれましたが、
激突した時の衝撃で、脱出ポッドの中でフルーチェさんは気を失ってしまいます

「あ…!?」

またもやそこへ居合わせてしまったシャーリー。転がってきた脱出ポッドは目の前、手を伸ばせば届くような場所にはゼロが…

「こ…これで…私が…お父さんの…!」

転がっていたフルーチェさんの拳銃を手に取り、震える指で銃爪を引こうとするシャーリー。
その時、ふとしたはずみでゼロの仮面が取れてしまい、フルーチェさんの素顔が露わに!

「…!?」

ついに明らかになってしまったゼロの正体。銃を構えたままシャーリーは愕然としてしまいます

そして次回予告では、明るく笑っているシャーリーの写真だけが延々と映されるという
思いっきりシャーリー死亡フラグ立ちまくり状態!
やはり秘密を知った以上始末される運命なのか!?次回に続く!


■反逆のルルーシュ14話 「ギアス対ギアス」


気絶からようやく立ち直ったフルーチェさん。しかし目の前で銃を構えていたシャーリーはいつの間にか消えており、
そこにはおびただしい血痕だけが残されていました

「銃がなくなっている…!?俺が気絶している間に誰かが持って行ったんだ…!」

「ということは…お前の素顔を見られた…?」

「少なくとも2人…撃った奴と撃たれた奴、2人いる…!」

必ず犯人を突き止めてみせる…じっちゃんの名にかけて!
シャーリーが銃を持って行ったとは知らないフルーチェさんでしたが、
銃撃による血痕が残っていたことから、少なくとも2人以上の人間がこの場にいたことを推察します
となれば、なんとしてもその人間を見つけ出し口封じを行わなくては…
黒の騎士団を撤退させたフルーチェさんは、すぐにCCと犯人探しに乗り出すのでした

「ユーフェミア殿下に会いたい?」

「お、お礼…お礼がしたくって…」

「いや…でも向こうは雲の上の人で…」

翌朝のアッシュフォード学園。生徒会室では、ニーナがまたも「ユーフェミアに会いたい」とスザクに頼み込んでいました
ユーフェミアに会うためなら大嫌いなイレヴン野郎ですら利用するとは…ニーナ、恐ろしい子!(えー
うーむしかし、ニーナのイレヴン嫌いの発端について語られる日は来るんでしょうかね
以前「大丈夫、今度は置いてきぼりにしない」とか会長の気になるセリフもありましたが、
イレヴンのスザクともあっさり打ち解けてるし、その辺投げっぱなしで終わりそうな予感:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

そんな噂の人ユーフェミアは、今回の戦いでもコーネリアがゼロに直接襲撃されたことについて
ギルフォード達と話し合っていました

「今回の作戦といいナリタ連山といい、明らかに姫様を狙った行動です。
 クロヴィス殿下のこともありますし、ゼロはブリタニア皇族に対する恨みで動いている可能性があります」

「恨み…」

ホテルジャック事件の時に、ゼロから直接それらしき言葉を聞いたユーフェミア。「確かに…」といった様子でうつむきます

「気をつけろよユフィ、もうホテルジャックのようなことはごめんだ…」

「騎士を持たれてはいかがでしょう?警護役をユーフェミア様の専任騎士とすれば、
 その者を中心に親衛隊を構築することも可能です。ユーフェミア様は副総督ですから、
 すでにその権利はお持ちかと…」

専任騎士って…なんというスザク出世フラグ!前々からスザクびいきのユーフェミアが、他を選ぶとは考えられないですね
しかしそうなると、当然スザクのコネを駆使してユーフェミアにニーナの魔の手が…(えー

というか以前「我が騎士ギルフォード…」とかコーネリアが呟いていた時は、なんのこっちゃと思ってましたけど
文字通りギルフォードもコーネリアの騎士という特別な立場だったんですね
どうりでいつもダールトンより優遇されてるわけです(えー
コーネリアがギルフォードばっか構ってておっさんがかわいそうです(´;ω;`)とか思ってましたが
そういうことだったのか…それじゃ仕方ないな…(えー

その頃同じブリタニア陣営では、セシルがスザクのことについて相談を持ちかけていました

「最初は根が優しいからなんだろうと思っていました…
 しかし、人命に対する反応が過敏すぎると思いませんか?」

「でもね〜、実動データには問題ないわけだし。ついでにアレを試してみようかと思うんだけど」

そんなのどーでもいいことじゃないと大して興味なさげなロイド。ムッとした表情でセシルが言い返します

「まだ調整中です!それとスザク君をパーツ扱いするしないに関わらず、
 きちんと向き合わないと、何も見えないし伝わりませんよ」

「あのさ、君こそ彼を誰かと被せて見ていない?」

「…さ、さあどうでしょう?変なところだけ気が回るんですね」

「んふふ〜、これでも上司だから」

痛いところを突かれたように言葉に詰まってしまうセシル。
なんだか平和なジャムおばさんかと思ってましたが、この人も何やらワケありみたいですね
スザクを差別するような様子もないし、元彼がイレヴンだったとかそんなところでしょうか






そして銃を盗んだ犯人の捜索を続けていたフルーチェさん。
残されていた血液から照合しようにも時間がかかりすぎるため、どんな小さい手がかりでも欲しいような状態でした

「そういえば、あの戦場でシャーリーを見た気がする…」

「ああ、お前とキスした女か?」

「…しつこいな!」

「確認しただけだ、色ガキめ。しかし、だとすると私たちが当面探るべきは…」

というわけでシャーリーの部屋でパンツあさりを始める2人。
とは言えフルーチェさんは恥ずかしいのでパンツはCCに任せます

「なんで私が他人の下着をあさらねばならんのだ…お前がやった方が速いものを。
 あの女だって好きな男になら…」

「こっちの問題だ!」

いつまでもシャーリーとの関係をつつき続けるCC。いいかげん許してやってください!

「おっ…と」

バサバサッ

「これは…」

「お前の写真だな…いじらしいじゃないか?容疑者にしては」

「よせ、そんな言い方は」

家捜しをしているうちに、シャーリーが密かに集めていたフルーチェさんの写真を発見してしまう2人。
というかフルーチェさん、シャーリーの好意がモロに分かったのにずいぶん冷静ですね
それともキスされた時点で、すでにそんなことは百も承知だったんでしょうか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン


結局シャーリーの部屋で得られた手がかりは、時刻表でナリタ行きの列車がチェックされていたことだけ。
これだけでシャーリーが今ナリタにいるとは考えにくいですが、藁にもすがるような気持ちで
フルーチェさん達もまたナリタへと向かいます

ってCCの格好なんだそれーー!?
とてもCCが着るとは思えないようなキャピキャピ(死語)した格好!まさかシャーリーへの対抗心がCCにここまでさせたのか…

「好きなのか?シャーリーとか言う女を」

「さあな…」

「嫌いなのか?」

「さあな…」

「ではなぜナリタに行く!」

「正体を知られた可能性があるからに決まっているだろう…!」

やっぱり電車の中でもシャーリーの話しかしないCC。フルーチェさんもいい加減相手するのに疲れてきた様子です。女ってこえー





(ルル…どうしてこんな事…)

その頃シャーリーがいたのはやはりナリタ。土石流で犠牲になった人たちの慰霊碑の前で、ぼんやりと佇んでいました

「さ〜あ、どうしてだろう?」

「え…?」

「立派な慰霊碑だねえ、シャーリー・フェネットさん」

(え…誰…!?)

突然何このX−MEN(えー
いきなりシャーリーに話しかけて来た見知らぬ男。初対面のはずが、まるでシャーリーのことを見透かすように次々話を進めていきます

「ひどい男だねえルルーシュは。騙していたんだろう?本当はゼロなのに」

「どうしてルルのことも…!?誰なのあなた…!」

「彼は君のお父さんを殺す命令を出したその口で、君の唇を奪ったんだよ?許せないよねえそんなの。
 罰を受けなくてはいけない、彼も君も」

「わ、私…!?」

「全部知ってるよォ?あの夜のことはね」

シャーリーはおろか、ゼロの正体がフルーチェさんということまで当然のように知っていたこの男。
さらに、今回フルーチェさんが気絶している間に起こったことまでズバリ言い当てます



フルーチェさんが気絶していたあの日、シャーリーが銃を手にして震えていると、姿を現したのは尾行してきたヴィレッタでした

「そいつがゼロか?これは驚きだな…!学生自身がゼロだったとは…
 ククク、こいつをコーネリア総督に差し出せば私は貴族になれる!
 騎士候なんかじゃない、本物の貴族に…!それにまだ生きている、いいぞ…
 どんな処刑がお似合いかな?総督にはお前のことも…」

「…!」

「う、うかつ…お前の男だったな!」

アッヒャッヒャとフルーチェさんを捕えて高笑いするヴィレッタ。しかし、フルーチェさんを始末しようとするのを見てはおれず、
シャーリーは思わずヴィレッタに銃を向けてしまいます。そして、襲いかかってきたヴィレッタを反射的に…

バアアアアアン!!






「君も殺人者…ゼロと同罪だね」

「ち、違う、私は…!」

「そのうえ父親の死と引き換えに対価まで得て。
 ズルい女…彼に優しさを期待して、わざと哀れに振舞った」

「違う、違う…!やめて…!」

「同情の視線は心地良かったかい?いつまで悲劇のヒロインでいるつもり?」

「そんなこと思ってない…!」

「人を殺して男をあさる君はヒロインなんかじゃない。醜悪な魔女だよ」

シャーリーに心ない言葉を次々と投げかけ、精神的に追い詰めていく謎の男。
シャーリーに恨みでもあるんでしょうか、魔女だとまで言い切るとは…
まるでルルーシュはスザクのものなんだよ!キスなんかしやがってこのメスブタめ!
という全国の腐女子のお姉さんの怒りを代弁しているかのようです(えー
実際、前回のキス見て似たような反応した腐女子の人はいっぱいいるんだろうなー:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

(可能性は低い…いるはずがないんだ…)

しばらくしてナリタに到着したフルーチェさん達は、半信半疑のままシャーリーの捜索を開始。
CCと二手に分かれて探していると、フルーチェさんの携帯にシャーリーからの着信が…

「シャーリー!?俺だ、どこにいる!?」

《さ〜あ、どこかなあ?》

「…?誰だお前は!」

電話の主は先ほどの謎の男!フルーチェさんをあざ笑うようにぬっと背後から現れ、シャーリーの携帯をポイッと投げ捨てます

「貴様…!シャーリーに何を!」

「あァ〜〜いいねえ!恐い顔だ、自分の女を奪われて許せないって顔」

「シャーリーはどこだァッ!」

「知りたい?じゃあさ…勝負しようよ。得意なんだってねぇ、君」

そう言って謎の男が取り出したのはチェスの駒!わざわざフルーチェさんの得意分野で勝負しようとは…
かくして2人は、無人のロープウェイの中でチェス勝負を行うことに…

そんな2人を遠くから見かけるCC。謎の男を見るや「まさか…マオ!?」と珍しく動揺した様子です
なんか武装錬金でも最近こんな場面ありましたね
てことはマオも一見CCの元カレみたいに見えますけど、実際は単なる後輩とかそんなオチが:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「僕初めてやるんだよね〜、このゲーム」

(携帯にかけて来たのは演出…?いや、俺の顔を知らないからか…
 つまり俺の写真を手に入れる時間はなかったということ。周到に用意された作戦ではない、だとすれば…)

「つけ入るスキはある?もうちょっと勝負に集中した方がいいんじゃない。負けちゃうよぉ〜?」

「…!?何が初めてだ嘘つきめ!」

またしても相手の思考に対する鋭い返答。やはりマオは人の考えを読んでいるとしか思えません
そしてチェスの素人なはずのマオに、フルーチェさんはいとも簡単に追い詰められてしまい…


(C)細井雄二/講談社

あ…?あ…?
なぜだ?なぜ素人に読み負ける?
なぜだ!?

「ねえ〜!これって僕の勝ちでいいのかなあ?」

(バカな…!この俺が…!?俺が完璧に読み負けるなんて…
 何者だこいつは…!?)

「聞いてないのォCCに?」

「…」

「さすがだねぇ〜!僕の正体について、一瞬で14の可能性を考えつくなんて。
 しかもそのうちの一つは大正解」

(…!ギアス能力者!?)

マオがするりとゴーグルを外すと、その目にはフルーチェさんと同じギアスの輝きが!
咄嗟に自分もギアスを発動して対抗しようとするフルーチェさんでしたが、
それを見越したマオは再びゴーグルでそれを防いでしまいます

「おおっと、君のギアスは相手の目を直接見なければ使えない。
 そういうのも全部分かっちゃうんだよねえ、そういうギアスなんだよ僕のは」

なるほど、ギアスは人によって違う能力が授けられるみたいですね
マオの場合は人の思考を読み取る能力で、目を合わせたり回数制限といった制約もないみたいです。ずっけー
そういえば目に現れる紋章もフルーチェさんと違って両目に…
というか人の心が読めるならナイトメア乗ったらこいつニュータイプだよなあ(えー






そしてロープウェイは山頂の駅に到着。すると窓の外には、まるで夢遊病者のように駅をうろつくシャーリーの姿が…

「シャーリー!」

「ルル…死んで…。罪を償おう…?私も一緒に死んであげるから…」

マオに惑わされて相当に情緒不安定なシャーリー。今にも泣き出しそうな表情で銃を構えると、フルーチェさんと心中をはかります

「彼女も撃っちゃったんだよ、もう1人の目撃者を。君の秘密を守るためにね」

「じゃああの血痕は…。本当に殺したのか!?あいつにそう誘導されただけじゃないのか!?」

「もう黙ってぇぇっ!」

ドキュウウウン!!

フルーチェさんの頬をかすめる銃弾!体勢を崩したフルーチェさんは派手に転倒し、
その拍子に胸ポケットから、シャーリーの部屋にあった写真コレクションが…

「あ…?あ…?」

シャーリー愕然!無断で部屋に入って秘密の写真をあさっていたなんて!こ、殺される!殺されるぞー!
と、思いきや銃を降ろしてしまうシャーリー。あら?(゜д゜;)どうやら写真をきっかけに、シャーリーの中で
「ゼロとしてのフルーチェさん」よりも「友達としてのフルーチェさん」の比重が大きくなってきたようで…

「何をためらってる、そいつは君の父親を殺したんだぞ?殺せ!そいつはただの人殺しだ!」

「で、でも…」

「シャーリー…!」

「私…私は…」

「なんだよこの女、考えがグチャグチャだ。もういいや僕が…」

ドキュウウウン!!

「やめて…!やめてぇっ!」

「わ、分かった分かってるから…後は2人でご自由に」

モタモタしてるなら俺がやっちゃる!フルーチェさんを殺そうとして銃を構えるマオでしたが、シャーリーが発砲してそれを阻止!
「危ない女だなーもう勘弁してよ」とばかりにマオは銃を捨て、ロープウェイへと姿を消していくのでした






「なんだよドラマチックにしてあげたのに。つまんないけど2人まとめて…」

あーなんて奴だ!大人しく引き下がるのかと思いきや、隠しておいたショットガンで武装強化!
文字通りまとめて吹き飛ばす気か!しかし、マオがロープウェイから出ようとしたその時
突然ドアが閉まりロープウェイはふもとに向けて発車してしまいます

「だ…誰だ!?僕が気づかないなんて…まさか!?」

「…」

「やっぱりそうか!ようやく会えた、本当の君に!うふぅぇへへへ、
 そういう格好も素敵だねCC!すぐに会いに行くから!必ず、必ず!」

《起きたのか、マオ?すまなかったな、マオ…。
 そうだマオ、できるじゃないか。ありがとう、マオ》

な、なんだコイツはー!?落っことしたヘッドホンからCCの甘い言葉が延々と!
四六時中こんなの聞いてやがったのか!危ない奴すぎる…まさにCCのストーカー野郎です

そして精神を極度に疲弊してしまったシャーリーは、糸の切れた人形のようにフラリと倒れ込んでしまいます
慌てて抱き止めるフルーチェさん。しかし、シャーリーの心はすでに崩壊寸前でした

「ルル…私、人を撃っちゃったの…だから…」

「俺のせいだ…!シャーリーは悪くない!」

「ルルのことも撃とうとした…」

「俺は生きてる、俺が許す…!君の罪は全部俺が!」

「優しくされようとした…お父さんが死んだのに…」

「何がいけない…?忘れるんだ、嫌なことは全て忘れてしまえばいい!」

「できないよ…!」

「できる、俺が全部忘れさせてやる…!」

シャーリーを包み込むようなフルーチェさんの言葉でも、もはや癒し切れないほどに心の傷は広がっていました
シャーリーを救うための最後の手段。フルーチェさんの左目が妖しい光を放ち始めます

「シャーリー…お父さんのことはすまなかった…
 もし生まれ変わることができたら……君に……」

「ルル…?ダメェェェェェッ!!」

フルーチェさんの目に吸い込まれるように消えていくシャーリーの意識。
気がついた時には、すでに日は沈みシャーリーは慰霊碑の前で佇んでいました
そしてシャーリーが振り向くと、そこには一人の”知らない男”が…

「あの…あなたもご家族を亡くされたんですか?」

「……………いえ、家族ではなく友達を…そう、多分大事な…」

「そうですか…」

「失くしてから…初めて分かることってあるんですね。
 自分がどれだけ、彼女の笑顔に救われて来たかって…
 もうあんな風に、口喧嘩することも笑い合うこともできないんだなって…」

「好きだったんですね、その人のこと…」

「今はもう…分かりません」

「朝は来ますよ、私さっきまで何しにここまで来たのか分かんなくなっていたんですけど、
 もしかしたら何か区切りをつけたかったのかもしれません…そりゃあ忘れることなんてできっこないし、
 悲しいことはいっぱいあるけど、でも朝は来るじゃないですか。だから、無理して抑え込んでも…」

「…そうですね、俺もそう思っています……………今まで……ありがとう」

「え…?」

顔も知らない、名前も知らない男…彼は何物にも代えがたい友人に別れを告げて、暗闇の中へと姿を消して行った…次回に続く!



いや今回はまさに珠玉のエピソードでしたね。
Zガンダム後期OPや仮面ライダーBlackEDもそうですが、悲しげな歌をバックに歩いていく主人公の姿っていうのに
私はもうメッチャクチャ弱いんですよ。今回ラストシーンの挿入歌がまたいいんだこれが…(つ∀`)

(C)創通エージェンシー・サンライズ

シャーリーの記憶をギアスで消去っていうのは、予想した視聴者の人も多いかもしれませんが
これだけ印象的に仕上げてくるとは思いませんでした。
何といっても今回初めてフルーチェさんが他人のためにギアスを使ったっていうのが大きいですね
結果的に自分の保身にもつながりましたが、それよりもシャーリーを案じたことで使ったというのは凄く好印象でした。

チェスのところはちょっと引っかかりましたけどね
例えば将棋の対局で投了する時なんてのは、「相手がどう打ってくるか、その考えが全部読めるけど打つ手がない状態」
なので単に相手の考えが読めても、それに対応できる棋力がないと勝ちようがないんじゃないかなと。
でもマオの持つ能力の不気味さを表すにはいい演出だったので、この辺はまあ特に気にしない方向で:;y=_ト ̄|○・∵. ターン



そして扇おじいさんが川へ洗濯に行ったらどんぶらこっこと流れてきたヴィレッタ太郎。(えー
彼女の動向も気になるところです。それにしても女性キャラみんなおっぱいでかいなあ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン






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