■ゼロの使い魔 双月の騎士11話 「銀(しろがね)の降臨祭」
 

「銀の降臨祭って、新年のお祭りなんだ…」

「戦争中だっていうのに、シティ・オブ・サウスゴータの人たちってプライドがないのかしら!
 敵を歓迎するなんて!」

「アルビオン軍は市民を守るどころか、食料を奪って逃げたんだろ?
 トリステイン軍が代わりに食い物をくれたんだから、歓迎して当然じゃねえか」

「あんたってどうしてそういう考え方しかできないのかしら!平民はしょせん平民ね!」

「なんだよその言い方…!確かに俺は貴族様とは違うよ!戦争よりお祭りの方が好きだしな!」

「ああそう!だったら勝手に遊んでなさいよ!姫様のところへは私一人で行くから!」

姫様からの新たな任務を受けるために、アルビオンの町シティ・オブ・サウスゴータへやってきたルイズ達。
敵国の町ということでピリピリするルイズでしたが、サウスゴータの住人達は感謝の気持ちを込めてトリステイン軍を歓迎していました
「敵の町ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ」とご立腹のルイズ。
平和がなによりと言う才人にイラついたルイズは、さっさと一人で姫様の下へ向かってしまいます

「アルビオンからの申し出を受け、銀の降臨祭の間は休戦することになった。
 しかし奴らのことだ、奇襲してくるかもしれん…
 そこで首都ロンディニウムへ飛び、アルビオン軍の動向を探ってもらいたい。
 我が空軍の竜騎士を使うと、こちらから休戦を破ったことになってしまう…
 その点君達なら、万一捕まってもただの学生だと言い張ることができる」

そして今回の任務を言い渡されるルイズ。要するに敵の偵察をやってこいということのようですが、
魔法学院の生徒とかすでにめちゃめちゃ徴兵しまくってるのに
「なーんだ学生なのかぁ、それじゃ戦争と関係ないね!」なんてお気楽なことをアルビオンが言ってくれるんでしょうか(えー
メンヌヴィルの時にしても、無関係の学生を容赦なく戦争の駆け引きに巻き込んできた相手だというのに…
別に普通に兵士行かせても同じことだと思うんですが:;y=_ト ̄|○・∵. ターン




というわけで才人とゼロ戦のところへ向かうルイズでしたが、ゼロ戦はいまだに故障中。
才人がせっせと修理を続けていましたが、その様子を見てルイズは何やら複雑そうな表情を…
やがてルイズは、くるりときびすを返すと飛竜を持っているジュリオの下へ向かってしまいます

「ジュリオ…お願いがあるの」

「美しいルイズのお願いなら、どんなことでも聞くよ」

そう、「ロマリア出身のジュリオなら見つかってもOKだろ」ということで、才人を置いて出発してしまおうというのです
2人を乗せた飛竜が飛び立とうとしていることに気づいた才人は、慌てて二人のところへやってきますが…

「ルイズ、何やってんだ!」

「もちろん逢引きだよ。ジャマしないで欲しいなぁ」

「あ、逢引きだぁ!?」

「任務よっ!姫様の命令で秘密の任務に向かうの!」

「だったら俺のゼロ戦に乗ればいいだろ!」

「あれすぐには飛べないじゃない!大体あんた戦争には協力したくないんでしょ!?
 文句ばっかり言ってる使い魔なんて必要ないわ!
 どこへでも行っちゃいなさいよ!さようなら!」

な、なんてことを!(゜д゜;)どうやら才人を戦争に巻き込みたくなくてこんな言い方をしたようですが、不必要にきつく言いすぎってもんです
才人にしてみれば、自分を捨てて他の男に走った女そのものだよなあ…前期の頃からルイズの悪いクセだ

「くそっ…!ルイズのやつ…どうして分かってくれねえんだ…!」

「あ!?さ…才人さん!?まさかこんなところで会えるなんて、私感激です!」

「シ、シエスタ!?どうしてアルビオンに!?」

「商売をしている叔父が、ここに支店を出すと言うので連れてきてもらったんです!」

「へえ〜、叔父さんが…」

「いやぁん才人ちゃーん!!」

置いてけぼりを食らってサウスゴータの町をトボトボ歩いていた才人。そこで偶然にも腹黒さんと再会!
さらに意外なことに、腹黒さんの叔父というのはあの変態スカロン店長でした。こいつら親戚だったのかよ!てことはジェシカとも従姉妹なのか…
やーとにかくまず一杯飲もうや、と2人に捕まってしまった才人。スカロンの新しい店へ連れ込まれてしまいます

「見たところ出撃準備はしていないようだね」

「うん…」

その頃、ルイズ達はすでに首都ロンディニウムの上空へ到達していました
しかしロンディニウムはまったく奇襲の準備をしている様子がありません
それもそのはず、アルビオンのお偉いさん達は、すでに戦争は敗色濃厚なことを悟って降伏を考え始めていたのです
とりあえず上空をぐるぐる旋回して様子を探るルイズ達でしたが…

「この任務、才人君のために僕に頼んだんだろ?平和主義者の彼をムリヤリ戦争に協力させ、
 危険な目に遭わすわけにはいかないからね」

「あ、あんな犬なんか別に!」

「照れることはないよ、自分が戦争で死んでも才人君には無事でいてもらいたい。
 そこまで深く想っているのに彼はその気持ちに気づいてくれない、だから怒ってるんだ」

「わ…私は…」

そこまで深く想ってるんなら一言くらい気のきいたセリフ言ってやればいいのに:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
とかなんとかペチャクチャお喋りしている間に迎撃部隊出現!ああどうする!
追いつかれる前にさっさと逃げるのか、それとも大人しく捕まってシラを切り通すのか…

「アズーロ!」

シュゴオオオオオオ!

う、撃ち落としやがったー!!ダメだろこれー!!
「ロマリアだから大丈夫」とかそういう問題か!首都へいきなり乗り込んできて防衛部隊を撃墜だなんて…
これじゃ奇襲してるのは一体どっちなのやら(;´д`)「あくまで平和的に」が目的じゃなかったのか…





「才人?才人じゃないか!」

「ギ、ギーシュ!?」

スカロンの店でジェシカや腹黒さんと一杯やっていた才人。なんとそこでギーシュと再会してしまいます
2期ではさんざん放っとかれていたギーシュにもようやく出番が!そんなギーシュの胸には何やら立派な勲章が…

「これは白毛精霊勲章だよ、まぁ大したことはないが大きな戦功をあげてね。
 ポワチュエ将軍自ら僕の首に下げてくれたんだ!貴族にとってこれ以上の名誉はないよ、
 あっはっはっは!あーっはっはっはっは!」

なにィー!?1期ではまるっきり戦闘に向いていなかったギーシュ、どんな裏技を使ったのか
画面に映ってないところでずいぶん活躍していたようです
「ルイズにもこの勲章見せびらかしたいわー」とギーシュが言い出すと、
せっかくだから呼びに行こうと一同はぞろぞろとルイズを呼びに行くことに…






「ただいま…才人?なによ、ご主人様が帰ってきたのに…才人は?」

「お前さんと一緒じゃなかったのか?ははあ、さてはまた相棒に冷たくしたな。
 それで相棒はひねくれてどこかへ行っちまったと」

ちょうどその頃宿に戻ってきていたルイズ。しかし、才人はスカロンの店に行っているので
部屋にいたのは壁に立てかけられたゲキリュウケンだけでした

「つ、冷たくなんてしてないもん!なによあんな奴、いちいち口答えしないで
 私の命令に従ってりゃいいのよ!」

「そうかあ?相棒は故郷へ帰るのを諦め、お前さんにくっついて戦地までやってきた。
 本当は戦争なんかやりたくないのになあ。なぜだと思う?」

「つ、使い魔だから…」

「好きだから。一度でもその気持ちに応えてやったことあったっけ?
 相棒は死ぬほど尽くしているのによ、お前さんはムチで叩くばかりじゃないのかい」

おお…なんだかリュウケンさんが凄くまともなことを…さすが太古の昔からジャマンガと戦ってきた剣は人生経験豊富です(えー
でも一期の才人なら「相棒は死ぬほど尽くしてる」って言われても十分納得できますが、
二期の才人はとんだナンパ野郎に成り下がってしまったので、いまいちそこんとこに説得力が:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「私だって…心の奥では感謝してるわよ。でもあいつは使い魔で男なんだから、
 いちいち言わなくったって私の気持ち…分かってくれてもいいじゃない!」

「そいつは無理ってもんだなあ。心の奥にしまっとかないで、自分の気持ちをはっきり伝えたらどうだい。
 才人のことが好きよ!結婚してぇ!お嫁さんにして私を抱いてぇ!思いっきり可愛がってぇ!」

「き、貴族が使い魔に対して…!好きとかけけ、結婚とか!だだだだ抱いてとか!
 言えるわけないでしょおーーっ!!」

「問題はそこだな」

「え?」

「相棒がいた世界には、貴族も平民もないそうじゃないか?だからお前さんの立場も分からないんだ。
 そうだ一日だけでも逆になってやれ!お前さんが相棒の使い魔になるんだ!」

「な、なによそれぇ!」

リュウケンさんの仲良し大作戦発動!それで仲直りできるんなら…とルイズもそれに渋々従います
リュウケンさんに言われるままに、エロいコスチュームに着替えて才人の帰りを待つルイズ。
そして、いよいよ才人がコツコツと廊下を歩いてくる音が…

「きょっ、きょきょ、今日はあなたがご主人様にゃん、にゃん!」

「……………」

「お前…何やってんだ?」

ネコミミモード ネコミミモード ネコミミモードでーす
仲直り作戦大失敗!ギーシュ達の前でとんだ大恥を晒してしまい、仲直りどころか一同をドン引きさせてしまいます
すぐにエロコスチュームから制服に着替えたルイズは、真っ赤になりながらスカロンの店に連れて行かれますが…

「まったく俺のいない間になにやってんだか…」

「じ、実はな相棒、貴族の娘っこは…」

「い、言っとくけど才人のためじゃないからね!」

「じゃあ誰のためなの?」

「え!?えーと…ジュリオよ!デルフリンガーのバカが黒猫のカッコして、
 今日は一日あなたの使い魔になりますにゃ〜んって言えば、
 ジュリオを落とせるっていうから!そうよねぇ!」

「え、ええと…」

「お前それ本当なのかよ…」

「本当に決まってるでしょ!?顔だって頭の良さだって、剣術だって全部彼の方が上だもん!
 竜を操る腕前ときたらもう神業だったわ!
 才人と比べたらオケラとライオン、ハエとフェニックス、ミジンコと白鳥よ!」

「…ああそうかよ!だったらせいぜいジュリオと仲良くしろッ!!」

あーあーあ…照れ隠しになんだかもうメチャクチャに才人を罵るルイズ。
何も悪いことしてないのにこれだけ言われては、才人もさすがに怒るってもんです
2人の間に険悪な空気が流れる中、間の悪いことに「やーみなさんおそろいで」とジュリオがその場に参加!何もこんな時に!

「才人っぴょ〜〜ん!ミス・ヴァリエールとどっちが可愛いぴょん?」

そうかと思えば、ルイズに対抗してウサギコスに着替えた腹黒さんのお色気攻撃発動!もうハチャメチャです
というか腹黒さん…これだけ可愛い作画だというのに、あざといキャラのせいでどうにも素直に萌えられません(えー
これがジェシカだったら大喜びだったのに:;y=_ト ̄|○・∵. ターン




しばらくしてようやくドタバタが一段落。するとギーシュが、戦場で体験した不思議な話を語り始めます
何やら妖精に命を助けられたとか…

「あれはロサイスから進軍の途中、敵と遭遇した時だった。
 気がついたら僕は山の中で敵に囲まれていたんだ…僕は殺された…確かに致命傷を負ったはずだ、
 ところがもう一度目覚めると僕は傷一つない体に戻っていた…ありがとう妖精さぁぁん!」

「夢でも見たんじゃないのぉ?」

「人間は死を前にすると妙な幻覚を見るもんだよ」

しかし「どうせ白昼夢だろ」と全然話を信じてくれないジュリオ達。
精霊とかは普通にいるのに妖精の話は妄言扱いですか!よく分かんない世界だなあ

「とにかく生きていてよかったですわ、見知らぬ土地で死ぬなんて恐ろしいです…」

「いやいや僕は貴族だからね、死ぬのは全然恐くないよ!
 名誉のために死ねと言われればいつでも死ねるさ!でもどうせならもっと大きな戦功をあげて、
 もう一つくらい勲章をもらってから死にたいかなぁ〜あっはっはっは!」

調子に乗って大笑いするギーシュでしたが、自分の命を軽んじるようなその発言は
コルベール先生の遺言を胸に刻んでいる才人にとって許せないものでした

「お前バカか!?なんだか知らねえけど要するに九死に一生を得たんだろ!
 だったらその命を大事にしろよ!名誉のために死ねるだなんて、
 そんなのはクソだ!アホの考えることだ!」

「才人!ギーシュに謝りなさい!名誉は貴族にとって命より大切なものなの、
 一体なんべん同じことを言ったら分かってくれるの!?」

「お前こそなんで分かってくれないんだ!勲章もらったって、
 死んじまえばお終いなんだぞ!」

「勲章なんていらないわ!大事なのは姫様への想いよ!
 誰にも誉められなくていい、ただ姫様だけに分かってもらえればいいの!
 それこそが私にとっての名誉なの!私、姫様のためなら喜んで命を捧げるわ!」

「…勝手にしろッ!!」

しかしルイズの反発を招いてしまい、またしても大ゲンカ!どこまでも価値観が対立してしまう2人。
もはや言っても無駄と悟った才人は、怒声をぶちまけると店を飛び出してしまいます



(はっきり分かった…俺にとって本当の恋敵は、姫様なんだ…!)

「才人さーん!待ってください!」

「へっへっ!仲違いしている今がチャンスだぜ!」とハイエナのように才人を追いかけてきた腹黒さん。(えー
才人に追いついたかと思ったら、その途端「ああっ!寒い!凍えそうです!」としらじらしい演技をかまし、
まんまと才人を宿屋に連れ込むことに成功します。

「…どう?寒さはおさまった?」

「私、嘘をつきました…元々寒くなんかないんです…
 ただ才人さんに抱いてもらいたくて!好きぃっ!」

ワハハハ平賀才人!
もはやのがれることはできんぞ!

言うが早いか才人の唇を奪う腹黒さん!「抱いてもらいたい」と言っておきながら明らかに一方的に襲いかかってます。恐ろしい女です

バゴオオオオン!!

「…!?なんか外の様子が変だ…!」

しかしその瞬間、突然外から激しい戦闘が始まったような爆音が!
その時宿屋の外では、正気を失ったトリステイン兵が激しく同士討ちを始めていました
数多くのトリステイン兵達は、アンドバリの指輪の力により洗脳されてしまったのです

指輪を持っていたのは、アルビオンを影で操っていた謎の女・シェフィールド。
「こりゃあ腹黒女と遊んでる場合じゃねーな」と、すぐに宿屋を出ようとする才人でしたが…

「才人さん…ミス・ヴァリエールの下に戻るんですね?」

「そ、それは…」

こんな時にも「私を捨ててあの女の所へ行くのね!」的なことを言い出す腹黒さん。
そんな場合じゃないですから!恋愛がどうこうよりまずみんなの命が優先ですよ!

「でしたらこれを持って行ってください!
 もしミス・ヴァリエールが才人さんに危険なことをさせようとしたら、
 これを飲ませて眠り込んだスキに逃げてください!」

毒薬キター!!
眠り薬とか言ってますがそんなの信じませんよ!腹黒さんのことですから、邪魔なルイズを葬る絶好のチャンスと見たに違いない!


(C)土山しげる/日本文芸社

眠り薬と信じてまんまと受け取るとは…
まったく甘い男だぜ!
(えー

果たして腹黒さんの殺人計画の行方はどうなってしまうのか!?次回に続く!




えー、というわけでもう次回最終回なわけですが、なんだかもうルイズのツンツンっぷりが酷いですね。
才人を必要以上に突き放しまくっておいて、「私の気持ちに気づいてくれてもいいじゃない」と
才人が鈍感だから悪いみたいに言うのは、見ててどうにもストレスがたまってしまいます
「お前みたいなハエでミジンコでオケラみたいな奴より、
 ジュリオの方がよっぽどいい男だから乗り換えるわ。さようなら。お前もうどこへでも行っていいよ」
とか言われて、「ああこいつはこんなに俺のことが好きなんだなあ」なんて考える奴が
一体どこにいるんでしょうか(えー
ルイズの素直じゃない態度 → 才人切れる → 2人大ゲンカ → ルイズピンチ(いまここ) → 才人助けにくる
っていうのも一期のラストで繰り返しやってたことだしなあ…


(C)井上雄彦/集英社

まるで成長していない…

相変わらずのルイズに安西先生も失望している様子です(えー
なんていうか二期は1話と4話にまんまと騙されましたよ!あれ見て二期のルイズは一期よりもデレデレだと思ったのに!
それと気になるのが、ルイズが頬を染めるのってジュリオと話してる時ばっかりなんですよね
好きな人の前でだけ赤くなるのがツンデレの醍醐味なのに、これじゃあなあ…

(C)TOMY(C)ShoPro・TV Tokyo

なんかもうミィ様が物凄く恋しくなってきた
ルージきゅんと一緒にいると真っ赤になって止まらないミィ様は良かった…
ゾイド書きてぇ…ゾイドの続き超書きてええええええええ
この間ログ整理した時にうっかりゾイドのログを全部読み返しちゃったんですけど、
やっぱりアレは面白いアニメだったよなーってことをつくづく思いました。
もういっそ秋の新番組とか全部シカトしてゾイドとデルトラ一気に埋めたいんですが:;y=_ト ̄|○・∵. ターン


■ゼロの使い魔 双月の騎士最終話 「さよならの結婚式」

どよどよどよどよどよどよ

「押さないでェッ!全員乗れますから!」

サウスゴータの町が戦場と化して間もなく、アルビオンからは増援として7万もの大軍団が差し向けられていました
恐怖におののき、飛行船に乗って逃げようとロサイス港へ次々に押しよせる民衆たち。
そして、ルイズと才人もサウスゴータからロサイスへ逃げのびていましたが…

「待てよ!せっかくロサイスに戻ったってのに、
 しんがりを務めるってどういうことだよ!」

「放して…」

「それが姫様の命令なのか!?」

「姫様はご存知ないわ…」

姫の側近から敵の足止めを頼まれていたルイズ。
姫様は「民衆より先に逃げるなんてやだかんね」とロサイスに留まり、いつまでも飛行船に乗ろうとしていなかったのです
トリステイン軍の多くは前回洗脳を受けてしまい、とても7万の敵を相手に戦える状態ではありません
そんな援護の期待できない状態で、足止めに向かうということはつまり…



「分かってるのか…!?捨て石になれって話なんだぞ、
 死んでくれって言われてるんだぞ!そんな任務俺が断ってきてやる!」

「やめて!!これは私にしかできないことなの…
 だったら私がやるしかないじゃない。
 今の軍には7万の敵を食い止める力はないわ…」

「だからってお前が…!」

「姫様だけじゃないわ!メイド(シエスタ)も妖精亭のみんなも
 殺されるかもしれない、辱められるかもしれない!
 私だって死ぬのは嫌よ…!でも私は貴族なの…
 味方を守るために死ぬのは名誉なことだわ!あんたはバカにするけど、
 みんなのために死ぬのがそんなにくだらないことなの!?」

名誉のために死ぬ、それは決して自己満足のためではなく、理不尽な争いから多くの人を守るための決死の覚悟だったのです
毅然とした態度で答えるルイズ。これでは才人も何も言えなくなってしまいます

「あんたは逃げて、才人…私に付き合って死ぬことはないわ、
 あんたはこの世界の住人じゃないんだもの…」

しかし才人との永遠の別れを意識した途端、ボロボロとルイズの目から大量の涙が…
そっぽを向いて「あんたがどこ行こうと知ったことじゃないわ」というポーズを取ろうとしますが、
その顔を見れば、心細いルイズの気持ちは才人にも痛いほど分かっていました

「……分かった、乾杯しよう!俺の世界じゃ、こういう時乾杯して別れるんだ!今生の別れってやつだ」

無理に明るく振る舞って、いっちょ一杯いくかーと妙なことを言い出す才人。
この不自然な乾杯とはまさか…例の睡眠薬をここで使って、ルイズの代わりになろうというんでは…

「ね、ねえ才人、今生の別れにひとつだけお願いがあるの…」

「なんだ?これが最後だからな、なんでも聞いてやるよ」

「…したいの…」

「ん?何がしたいって?」

「だから…結婚したいのっ!か、勘違いしないで!
 けけ、結婚もしないで死ぬのが嫌なだけよ!
 あんたが相手じゃしょうがないけど、この際だから我慢してあげるわ!
 と、とにかく生きてきた証にせめて結婚くらいしたいだけなの!」

じゃ、ケッコンすっか!(えー
これがルイズとの最後の思い出になるせいか、意外とあっさりルイズの申し出を受けていまう才人。マジかよ結婚だよ!?
善は急げと町の教会へと向かう2人でしたが、その途中ルイズは『離れていてもお互いのことが分かる』という
エクレールダムールの花を購入します。この効果から言って、恋人同士お決まりのアイテムってところでしょうか?
それにしてもエクレールダムールって、どっかの攻撃魔法みたいな名前だな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン





(…効いてくれよ…?)

教会で結婚式の準備を始める2人。そして才人は、やはりあの睡眠薬をルイズのグラスの中へ…

「で、結婚式ってどうやるんだ?」

「え?えっと…誓いの…」

「キスかぁ〜?」

「も、もう!なんであんたはそうなのよ!
 最後の最後までデリカシーがないんだから!
 手を取り合って…誓いの言葉を言えばいいのよ」

えー!?使い魔の契約の時はチューするような世界なのに、結婚式はおてて握っておしまいですか!(えー
なんか物足りない気もしますが、永遠の別れが迫っている今は2人一緒にいられるだけで何よりの幸せというもの。
ルイズの手を取った才人は、素直に自分の気持ちを口にするのでした

「ルイズ、俺はお前が好きだ。俺はお前に会えて…良かった」

「わ、私も…変な使い魔で最初は「何よこいつ」って思ったけど…
 今は、あんたで良かったって思ってる…」

「ルイズ…」

「今まで色々、ありがとう…私も…私も才人のことが……………」

今まで意地を張り続けていたルイズも、ようやく本当の気持ちを語ります
そして初めてルイズが口にしようとした「好き」という言葉。
しかし悲しいことに、まさにその瞬間ルイズは深い眠りに落ちてしまうことに…





すやすやと眠るルイズを抱えて教会を出る才人。すると、ドアの前には意外な人物が待ち受けていました

「ジュリオ!?お前こんなところで何してるんだ…?」

「僕は情報通なんでね、しんがりの任務を引き受けたと聞いて君達を探してた」

「…勝手に逃げないようにか?」

「違うよ。勝手に逃げろって言うためさ」

才人たちの身を案じて2人を探し回っていたジュリオ。キザな奴っていうと自分勝手な印象が強いですが、
なかなかどうしてこいつは普通にいい奴だよなあ

「そっか…それじゃちょうどいい、ルイズを頼む」

「…ひとつ聞いてもいいかな、君にとって名誉のために死ぬのはバカらしいことではなかったのかい?」

「名誉のためじゃない、ルイズに好きだって言っちまったからな。
 ここで行かなかったら、好きって言った言葉が嘘になるような気がするんだ」

「…ふふ、僕も君に好きって言いたくなったよ」

おいおい…こいつ本当はただのホモなんじゃなかろうな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
なんかハルヒの古泉を思い出しました。あれもハルヒを気にしてるように見せて、実はキョンが本命みたいなところが…(えー

「お前に言われたって嬉しくねえよ…じゃあな、ルイズを頼んだぞ」

そしてルイズをジュリオに託し、一人死地へと歩みを進める才人。
いよいよ7万の兵がロサイスの目前へと迫る中、ルイズが目を覚ましたのは空を飛ぶ船の上でした

「お目覚めですか?眠り姫」

「…?ここは…船の上?はっ!?敵を足止めしなきゃ!」

「ミス・ヴァリエール!才人さんはどこですか!?」

「才人…?才人はどこ!?」

「彼はここにはいない、一人でアルビオン軍に向かって行ったんだ…
 君がポーションの力で眠っている間にね」

「あのポーションで…!?そんな…!
 私は才人さんに生きていてもらいたくて渡したのに…!」

「才人が…私を助けるために…!?才人…才人ぉぉっ!!」

「ルイズちゃん!?もう遅いわ!」

「いや…!才人と一緒に私も戦うわ!才人だけ死なせるわけには行かないの!
 放して!行かせてお願い!才人ぉぉぉぉぉぉっ!!」



顔を涙でくしゃくしゃにして船から降りようとするルイズでしたが、ここは地上を遥かに離れた空の上。
もはや引き返すことはできず、ルイズの悲痛な叫びだけが辺りの空に響き渡るのでした






「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」

その頃の才人は、洗脳されたトリステイン兵たちを斬り倒しながらアルビオンの軍勢へと向かっていました
これから戦う大軍団と比べれば取るに足らない数の洗脳兵。それでも重たい疲労が容赦なく才人にのしかかることに…

 

70000 対 1

小高い丘でこれから始まる絶望的な戦闘に打ちひしがれる才人。
何十、何百という洗脳兵ごときを相手に疲労している自分が、あれほどの数を相手に何ができるというのか…

「なあデルフ…俺、死ぬのかな」

「…多分な。ま、どうせ死ぬならせいぜいカッコつけな」

「それもそうだな…」

もはや死ぬ以外に残された道はない、どうせ死ぬなら華々しく散ってやろう、
開き直った才人は、7万の敵を相手に真正面からの特攻を仕掛ける!

「うおおおおおおおおッ!!」

すさまじい剣圧が嵐のように敵をまとめて吹き飛ばす!何この剣王震空牙
視界すべて覆い尽くすような巨大な火球、才人の10倍はありそうな巨大なモンスター、
それらに弾き飛ばされ地面を転がりながらも、才人は何度でも立ち上がり敵へと向かって行きます



しかしこの矢を弾き飛ばすシーンは吹いた:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
なんじゃこの動きは!これはさすがに人間離れしすぎですよ!

ドスドスドスドスドスドス!

「くっ…!ぐう…!ぐぐっ…!」

しかし、いかに超人的な回避をしようと傷が増え続けていく才人の体。
それでも我が身を省みず、鬼神のごとき戦いを見せる才人でしたが
とうとう腹部に致命傷を負い、戦場の真ん中でばったりと倒れこんでしまいます

ボボボボボボボボボボボ

動けない才人に確実にトドメを刺すべく、アルビオン軍は全方位から無数の火球の発射体勢に入る!
才人が倒した部隊を除き、戦場が真っ赤に染まるほどの圧倒的な数。
大の字に倒れたままの才人は、眼前に迫る無数の火球を目にしながら静かに呟くのでした

「やっぱ…死にたくねーなぁ…」

「相棒ーーーッ!!」

ドドドドドドドドド!!


「あっ…?」

それと同じ頃、エクレールダムールの花を心配げに見つめていたルイズ。
しかしその花は、静かにその輝きを失い無残に枯れ果ててしまうのでした

「いやぁ…!才人おおおおおおおおおおおっ!!」






「…いつまでそうやってるつもり、泣き虫ルイズ?お父様が止めるのも聞かずに戦地なんかに行くから、
 使い魔を死なせるハメになったんです」

その戦いからしばらく経ったある日、ルイズは魔法学院に帰ってきていましたが
才人を死なせてしまった悲しみから立ち直ることができず、来る日も来る日もボロボロと泣き続けていました

「才人…才人…私のせい…私のせいで才人が…」

「毅然となさい!あんな使い魔が死んだくらいで!」

「…ルイズ!?」

「あんな使い魔とは何よ…!私にとっては特別だったの!
 才人は大切な人だったのよォッ!!」

「ルイズ…」

「出てって!私を一人にしてェッ!」

苦手なはずのエレオノールにすら掴みかかり、才人の存在がいかに大きかったのかをその場にぶち撒けるルイズ。
というかエレオノールなりに励ましてやってるのかと思ったんですが、もしかして単に空気の読めない人だったのか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

(戦争に行ったのは間違いだったの…?私なんかのちっぽけな名誉のために死んでしまうなんて…
 才人…好き…!今ならはっきりそう言える…!だから…お願い…!)

抱えきれない後悔に押し潰されながら、びしょ濡れの顔でいつまでもエクレールダムールを見つめていたルイズ。
するとその時、今までずっと枯れていたその花が突如輝きを取り戻し…

「あ…ああ…!?」

いてもたってもいられず部屋を飛び出すルイズ。そのまま学院の門まで一気に走り抜けると、
門のはるか向こうには、ルイズが望んでやまなかった見覚えのある人影が…

「才人ぉぉぉーーっ!!」

「ルイズ…!ルイズッ!!」

「才人…!才人!才人なのよね!?幽霊じゃないわよね、生きてるのよね!?」

「ああ…!ただいまルイズ!」

「バカバカバカ…!死んだと思ったじゃないの!バカーーッ!!」

「それがさ、妖精に助けられちまって」

ピキッ

「………………ようせい?」

うおおーん感動の再会!…のはずが、才人の妙な発言を聞いた途端急にルイズは固まってしまいます(゜д゜;)え?ま、まさか…

「しばらく世話になってたんだけど、すげえ胸がデカくてびっくりしたよぉ。
 あれはシエスタやジェシカよりさらにデカかったな〜〜」

「…そうなんだ…きょ、巨乳の妖精さんなんだ…あんた大きい胸が好きだもんねぇ、
 でっかいお乳が大好きだもんねぇ!」

「ル、ルイズさん…?」

「だったらそのまま妖精さんと暮らしてろぉぉぉぉぉぉ!!」

いきなり怒り爆発したー!!なんだそりゃー!
あれだけ待ち望んでた人が帰ってきたのに、1分もしないうちにそれかよ!変わり身早すぎ!



というかその妖精さんも爆乳キャラですか!この世界にはぺたんこと爆乳以外の女が存在しないのか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
ルイズ:ぺたんこ
キュルケ:爆乳
タバサ:ぺたんこ
腹黒さん:爆乳
ジェシカ:爆乳
アンリエッタ:爆乳

エレオノール:ぺたんこ
カトレア;爆乳
シェフィールド:爆乳
妖精さん;爆乳

なんなんだこの世界は…

「相棒、これじゃ7万の敵の方がまだ優しかったんじゃねえか?」

「お、俺もそう思う!」

「さ、才人…!」

「お帰りなさい!」

「ダーリン生きてたのね!?」

「しぶとい…」

鬼の形相のルイズから逃げ回る才人を見て、生きてたんだね才人!と感涙の涙をこぼす仲間たち。
しかし才人は逃げるのに必死でまったく仲間が眼中に入ってないのがなんとも間抜けです:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
そしてついに、ルイズ超特大の電撃が才人に直撃するのでした

「このエロ犬ーーーーっ!!」

ゼロの使い魔 双月の騎士・完




いやなんというか…才人がいなくなってルイズがボロボロ泣いてる場面までは、結構いい最終回だなと思ってたんですよ
でも才人帰ってくるの早すぎ&復活の理由酷すぎ
なんなんですか妖精さんに助けられたって!前回ギーシュの話があったにしても繋がりがメチャメチャすぎる!
そもそも戦場で消し炭にされたのになんで森に…?もう見てるこっちとしてはポルナレフ状態もいいところですよ

あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!
『才人が原っぱの真ん中で丸焼きにされたかと思ったら、
森の中にワープして妖精さんに助けられていた』

な…何を言ってるかわからねーと思うが、俺も何をされたのがわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…
催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…


全体として見るととにかく新キャラがいらない2期になってしまいましたねえ
ジュリオ:才人と決闘して以降、終盤までまるで見せ場なし
エレオノール:ルイズの頬をつねって「ちびルイズにそんな魔法できるわけないでしょ!」をやる以外に能がない
カトレア:存在感なさすぎ
アニエス:中盤で異様なまでにプッシュされる。見せ場を一人で独占し、才人やルイズまでそのしわ寄せで出番が減る
脳筋女:どうでもいい小悪党
シェフィールド:アンドバリの指輪使っただけで終了
妖精さん:いきなり出てきて謎のザオリク発動

この中でも特にひどいと思ったのはアニエスとシェフィールドですかね…
アニエスはもう中盤主人公なんじゃないかってくらいムチャクチャ出番を用意されたのに、
肝心の「復讐を遂げた後の人生をどうするか」って問題については、投げっぱなしで終了だし
シェフィールドも黒幕の割に、アンドバリの指輪使った後は投げっぱなしで終了だし
そもそも戦争自体なんの決着もついてないんですよね…まさか3期もやるってことなのか…
だとしてもこれじゃ期待できそうにないなぁ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン






トップに戻る