■バトルスピリッツ少年突破バシン 第12話「招待フメーの正体フメー」
 

いよいよバトスピチャンピオンシップ開催の前日となったある日。いつものようにバトスピセンターにやってきたバシンとストライカーは、
マイサンシャインの大会テーマ曲を聞きながら、明日へのやる気を燃やしていました。そしてそのチャンピオンシップ、
予選大会では”ガンスリンガー”と呼ばれる方式でのバトルが行われるようですが…

「なあバシン、ガンスリンガーって何なんだ?」

「そうか、ストライカーは大会に出るのは今回が初めてだったね。説明しよう、
 カードバトル自体はいつもと同じ1対1で戦うんだ」

「で、勝った方は勝ちポイントのスターを1つゲットできるんだ」

「負けた方はと言うと、対戦待ちの列の最後に移動」

「勝った方はそのまま次のバトルに移るんだ」

「制限時間内にたくさんのスターをゲットしたカードバトラーが、決勝トーナメントに進出できるって仕組みなのさ」

バシンと店員さんにガンスリンガーの仕組みを教えてもらうストライカー。
なるほど…要するにこのルールってゲーセンの対戦格ゲーでいっぱい人が並んでる状態みたいなもんですね
勝った方はそのまま次のバトルができて、負けた方は列を並び直さないといけないっていう。それとガンスリンガーとは言っても
トリエラ的な何かリコ的な何かヘンリエッタ的な何かがあるわけではないようです:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「そういえばバシン、君はガンスリンガーが苦手じゃなかったかい?」

「うっ…」

「前回は予選落ちだったし」

「あぁ…」

「しかも今大会からはニューカードの導入」

「あああ…」

「何よりガンスリンガーは、集中力を切らさないことが重要で…」

「だっ、だ、大丈夫だって!俺にはこれがあるからな!」

今までのバトルからしても、ストライカーのような初心者に負けたりスイレンのような大物に勝ったり
どうにも安定した実力を持っていないバシン。ガンスリンガーでは、どんな相手にも勝ち続ける安定感こそが重要なだけに
バシンにはかなり苦手な方式のようです。「ジークフリードがいればそんなもん余裕でんがな」と強がるバシンでしたが、
そのジークフリードが一番信用ならないと思うのは私だけですか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「てなところで、今日も一発勝負だぁ!」

ででーん!!

「お前の場にはメタルバーン2体、こっちはスピリットなし…ようし!ネクサス”命の果実”!」

「毎度毎度同じ手で来るなんて…成長してないな〜」

というわけでまたバトルを始めたバシン&ストライカー。バシンはライフ3でスピリット2体、ストライカーはライフ5でスピリット0体の状態ですが…
また命の果実かよお前とバシンにまで呆れられるストライカー
もうそれに頼るのやめた方がいいんでないのかな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
バトスピはライフが最大でも5しかないのに、それを削られることが前提の戦術ってリスクでかすぎじゃないか…

「ははん!見てろよバシン、今日の俺は一味違うんだぜ!」

「笑ってられるのも今のうちだぜ!メタルバーンでアタック!」

「ライフで受ける!命の果実の効果で、ドロー1枚とコアを1つ追加!」

「次のメタルバーンでアタック!」

「命の果実の効果で、ドロー1枚とコアを1つ追加!」

なんと命の果実を出しただけでターンを終了したストライカー、無防備にバシンの攻撃を食らってライフを2つ削られる!
それでもストライカーはなぜか余裕綽々。その口ぶりからしても、命の果実以外に何か作戦があるようですが…?
そして再度ストライカーのターンが回ってきても、なんとまたスピリットを召喚せずにターン終了してしまいます



「なんだよぉ…1回くらいアタックしろよ」

「へへ、これも作戦なのさ」

「行くぜ、メタルバーンでアタック!」

「命の果実の効果で、ドロー1枚とコアを1つ追加!」

「次のメタルバーンでアタック!」

「命の果実の効果で、ドロー1枚とコアを1つ追加!」

「は〜…同じことの繰り返しでつまんねえ〜!」

お前同じことばっかじゃねえかとやはりバシンに呆れられるストライカー
今日ほどバシンと俺の気持ちが一つになったことはないな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
また直接攻撃を2発食らったことで、ストライカーのライフは残り1…しかし手札とコアの数は十分揃っています、
ここまではいつものストライカーのパターンですが、ここから何を仕掛ける気なのか…?

「ようし…準備は整った!反撃と行くぜ!ヘラクレスジオを2体召喚!
 ネクサス”隠されたる賢者の樹”!ヘラクレスジオでアタック!」

バキイイイイイン!!

「くそぉ、俺のライフが!」

「次のヘラクレスジオでアタック!」

バキイイイイイン!!

「ライフが1に!?」

「隠されたる賢者の樹の効果で、スピリットを疲労状態から回復する!」

すかさずスピリット2体で反撃に出るストライカー!バシンのスピリットはさっき攻撃した直後なので無防備な疲労状態…
直撃を受けたバシンのライフも残り1に!さらにストライカーは隠されたる賢者の樹の効果で、
次のターンのブロックを可能にしてしまいます。これはスイレンとのバトルでも使った戦法ですね

「くそっ、だったらこっちは龍皇ジークフリードを召喚!ジークフリードで正面突破だ!」

「それを待ってたんだ!マジック”バインディングソーン”!
 これでジークフリードを疲労状態に!」

「あっ、ああ!?俺のジークフリードがぁぁぁぁ!!」

こうなったら俺の最強スピリットがお相手するぜー!とジークフリードを出すバシンでしたが、あっさり疲労状態にされて役立たず丸出し!
ほんとジークフリードはお手軽に無力化されてばっかだな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
残りのメタルバーンではヘラクレスジオを倒せないので、ここは攻撃せずにターンエンドするバシン。
しかし次のターン、ストライカーのドローしたカードが勝敗を決定づける!そのカードとはザコスピリットのビートビートル…
ですがジークフリードが疲労状態の今は最大のチャンス!ヘラクレスジオ2体でメタルバーン2体を片付けると
何もできないジークフリードを尻目にビートビートルがバシンに引導を渡す!

「お、俺のライフがぁぁぁぁぁ!!」

「いやっほーう!気ん持ちいいー!!」

「(ばんばんばんばんばん)」

「お、おい、どうしたバシン?」

「俺の…俺のジークフリードがぁぁ…最強のスピリット…ジークフリードがぁぁ…」

もうこんなカード捨てて要塞龍ギガ使おうぜ…(えー
あれだったら同じBP10000でも、「召喚時にBP6000以下のスピリットを破壊できる」効果でヘラクレスジオを倒せるから
疲労状態にされてもバシンの負けじゃなかったのになぁ。やっぱりジークフリードは特殊能力が使い物にならん:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「おぉいしっかりしろよバシン、一度負けたくらいで落ち込んでどうする。
 ガンスリンガーでは見知らぬ相手と何十戦も戦わなきゃならないんだぞ?」

「だって…俺のぉ…」

「だってもクソもあるかー!お前がXレアに頼りすぎてるから
 こんな結果になったんだろ、よーく考えろ!」

もうそんなカードに頼るのやめようぜ!!とうじうじ凹むバシンを叱りつけるアイボウ!そうだその通りだ!(えー
「ちょっと言いすぎじゃないか?」とストライカーはそんなバシンを心配しますが、次の瞬間がばっと起き上がったバシンは…

「そうだ…!俺はこの程度じゃ収まらねえ!飛び出して突き破って、正面突破してやんだ!」

「よーしその意気だバシン!」

「ストライカー!お前に預けたぜ、俺の最強のXレア!」

「お、おいちょっと!」

「じゃーな!」

こんなカードはもういらねぇ!!(えー
いきなりストライカーにジークフリードを渡すと、バトスピセンターを飛び出してしまうバシン!
さしずめバトルシティで遊戯にレッドアイズを預けた凡骨の心境というやつでしょうか。今のオレじゃレッドアイズが許してくれねえ!
自分の未熟さを痛感したバシンは、見知らぬ敵と何十戦も戦うガンスリンガーのシミュレーションのために
手当たり次第にバトスピを挑みまくって、なんと今日中に100人斬りを達成することを心に決めてしまいます

「たのもー!たのもー!」

「ちょ、ちょっとバシンちゃん、今日はどうしたの?」

「ここのご主人は、かつて大会でベストエイトまで勝ち進まれた
 バトスピの達人と聞き申す!一手お相手願いたい!」

「ふっふっふ…久々の勝負、腕が鳴るぜ!」

手始めに商店街に突撃したバシンは、バトスピの達人と名高い八百屋のおっちゃんに勝負を挑む!
しかし覚悟を決めた今のバシンは意外な強さを発揮、ジークフリード抜きですんなりおっちゃんに勝利を決めてしまいます
すると「うわーん誰かカタキ取ってよ!勝った人は半額セールだよ!」とわめき始めたおっちゃん。
その途端「半額と聞いてやってきました」とバトスピ主婦達が一気に押し寄せ、バシンはいきなり50人もの相手と連続バトルをすることに…

「さーて、次の対戦相手対戦相手っと…」

「さっきの勝負で50人、100人斬り達成まであと半分か…」

「えー!?嫌よアクション映画なんて!それよりこっちの恋愛映画がいいなぁ」

「なに言ってんだよ!?このアクション映画、今すっごい人気なんだぜ!」

「恋するレシピ!」

「インディ・ナイカイ!」

「恋するレシピ!」

「インディ・ナイカイ!」

「む〜!それならバトスピで決めよう!!」

八百屋での激闘を終えたバシンが町を歩いていると、見たい映画のことで言い合いしながらいきなりバトスピを始める変なカップルを発見。
こんなところにも美味しそうな獲物がいるじゃないか!(えー  早速バシンはその中に飛び込んで2人に勝負を挑みます
こんな普通のカップルまでバトスピに染まってるのか…さっきも買い物途中の主婦が全員デッキ持ってるとかこの世界は狂ってるよ!
もしかしてこの世界でバトスピまったくやらないのって、メガネコしかいないんじゃなかろうか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
とにかくこれなら100人斬りの相手に困ることはなさそうですね

 

「やっぱり私の見込んだ通りだったみたいね…坊やの実力、ぜひ試させてもらうわよ」

「え?試すって…?」

「もちろんカードバトラーとして、どんな戦い方を見せてくれるのかをね」

一方その頃、ストライカーは道ばたでお色気お姉さんなナゾオトナと遭遇していました
確かこの女は修学旅行へ行く途中に出てきた…その時からストライカーの資質に目をつけていたんでしょうか?
…って、あの時この女と会ったのはメガネコを迎えに戻ったバシンだけ
先に京都へ行ったストライカーとはまったく面識がないんですが、一体いつストライカーに目をつけたんだこの人:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

ででーん!!

「あっちはフライングミラージュ2体、こっちはショックイーターとビートビートル…
 よし!ネクサス”隠されたる賢者の樹”!」

「ネクサス”隠されたる賢者の樹”!」

「な…!?なんだよ、俺と同じじゃないか!ネクサス”命の果実”!」

「ネクサス”命の果実”!」

「くっそぉ…また同じカードかよ!?」

ともかく始まった2人のバトル、ところがナゾオトナのデッキはストライカーのコピーデッキ!
会ったこともない相手のデッキをどうやってコピーしたんだこの人!?ストーカーか!?ストライカーのストーカーなのか!?(えー
スピリットもネクサスも同じカードの応酬が続き、なかなか展開の動かないバトル。しかしその時、ついにナゾオトナの持つXレアが姿を現し…

「さぁ…そろそろ本気出しちゃおうかしら?キングタウロス大公を召喚!」

「そ…それは!?」

「そう、緑のXレアカードよ。このXレアは、自分以外のスピリットの数だけ
 コアを追加できるの…自動的にレベルアップ!キングタウロス大公でアタック!」

「く…ヘラクレスジオでブロック!」

ガッシャアアアア!!

「なに!?俺のライフが!?」

「ふふ…このXレアは相手のスピリットを破壊した時、
 相手のライフ1つをリザーブへ移動できるのよ」



敵スピリットを倒しただけで敵のライフを削れるという強力な効果!凄いんじゃないかこのXレア…
ジークフリードと違って、適当なザコで攻撃して疲労状態にしようとしても、貴重なライフを削られてしまうのでは迂闊に手出しできません
おそらく相手にとっては、こいつが場に出ているだけで攻撃がかなり制限されてしまうはず…
Xレアってやっぱりみんな強力な効果持ってるなぁ、ジークフリードだけなんであんなに弱いのか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

(くっそぉ…!どんなカードを出したってキングタウロス大公には敵わねえ、
 何かいい手はないのか…!?)

「…こ、これは!?出でよ!龍皇ジークフリード!」

って噂をすればジークフリードキター!!
ストライカーお前!いくらバシンから預かったとはいえ勝手にそれ自分のデッキに入れてちゃダメだろ!
しかしここは数少ないジークフリードの活躍の場かもしれません(えー  BPだけを比べるなら大公よりもジークの方が上のはず…
ここで大公を粉砕してXレアの威厳を取り戻せるか!?



「マジック!”バインディングウッズ”!もちろん緑属性を指定するぜ!」

「…!?しまった!緑のスピリットが全て疲労状態に!?」

ところがストライカーは、指定した属性のスピリットを全て疲労状態にするマジックカードを発動!
ストライカーもナゾオトナも緑属性オンリーで組まれたデッキ…この中で唯一動けるのは赤属性のジークのみ!
邪魔者のいなくなった戦場で、勝負を決めるジークの一撃が炸裂する!

しかし「ジークはやればできる子」という場面なのかと思いきや、「ジークじゃなくても緑属性以外なら誰でもよかった」とは
相変わらずジークには特有の強みってやつがないんだなぁ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ふふ、負けたわね…さすがは輝石を持つ少年…はい、これ」

「え…?これはさっきのXレアカード!?こ、これを俺に!?」

「そう、緑属性で最強のスピリット…君にはこれを持つだけの実力があるわ」

そしてバトル終了後、なんとキングタウロス大公をプレゼントされるストライカー!こんな強いカードもらっちゃっていいんですか!
これではますますバシンとジークフリードの立場が…(えー

「そしてこれも…」

「こ…これは!?ハイランカーパス!?」

「このパスは君を色々な場所へ連れて行ってくれるはずよ、今まで見たことのなかったところへ」

ハイランカーパスまでもらえるのかよ!!こんな全国でも数人しかもらえない超一流プレイヤーの証が!
というかストライカーっていつも命の果実使って、ライフ1まで減らされて、結局そのライフを守り切れずにあぼーんってパターンで
連敗につぐ連敗の弱小プレイヤーだと思うんですが、一体この人は何をそこまで評価してくれたんですか!(えー

「は〜、これで99人…100人斬りまであと1人…」

「コラァァァァァ!!少年!こんな遅くまで何をやってたかぁぁぁ!!」

一方、結局100人斬りは99人倒した時点で日が暮れてしまい、最後まで達成できずに帰宅したバシン。
でもママもバトスピの腕前はかなりのレベルなはず、まさか100人斬りはママを倒すことで完遂するのか…って

「まったくあんたって子は…お客様も待ってるってのに」

「お客様…?あぁぁぁ!?お前はあの時の!?」

「遅くなって大変申し訳ありませんでした、馬神トッパさん。こちらをお届けにあがりました」

「こ、これって…ハイランカーパス!?」

ええええええええバシンまでさっきのナゾオトナからハイランカーパスを!?
ちょ、ちょっと待ってください!これがあれば予選突破確定なんだから
ガンスリンガーやらなくて済むんじゃん!
99人斬りした意味ねええええええ!!(えー
というか今回わざわざガンスリンガーの説明した意味って一体!?

「やったぁぁぁ!これで決勝トーナメント出場だ!よ〜しこれで…天下トォォォォタル!!」



まあはしゃぎまくるバシンが可愛いからなんでもいいか…(えー  次回に続く!


■バトルスピリッツ少年突破バシン 第13話「出現ガンスリンガーの魔物!」
 

ついに迎えたバトスピチャンピオンシップ当日。試合会場となるトカイ町・イセカイ界ドームには
全国からやってきたカードバトラー達が続々と集結していました。そんな中、ハイランカーパスを持つJ・スイレン・ストライカーは
一足お先にゆうゆうと決勝トーナメント控え室へ招かれますが…

「あとは一人ね」

「バシンはんだけやな、おにぃ」

「あのバカ…さっきママさんには知らせたけど、気を抜きすぎだ」

でもバシンだけはその頃自宅でぐーすか夢の中
この大事な日に大寝坊とか何やってんですかバシン!そんなバシンが寝こけている間に、早くも予選が始まってしまいます
ハイランカーパスで予選通過は決定してるからいいようなものの…
もしこれを貰ってなかったら寝坊のせいで予選敗退というどうしようもない結果で終わってたな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
しかしストライカーが連絡したバシンママも今は仕事中、家には戻れずにバシンを起こせる人が誰もいないようです

「あ〜もう待ち切れない!」

「どうしたんだストライカー君」

「あわてんぼ。私達の出番は午後の決勝から、記者会見までここで待機のはずよ?」

控え室でじっとしているのに耐えられず、そわそわと席を立ってしまうストライカー。
やはり寝坊したバシンが心配で、直接自分が迎えに行く気なんでしょうか

「だからさ、ちょっくら出てくるのさ!ガンスリンガーに!

ってお前単にバトスピで遊びたくなっただけかー!!
なんだそりゃー!バシンのことより自分が遊ぶことを優先とか何考えてんですかストライカー!
お前ってやつは…まさかこんなに友達がいのない奴だったとは思わなかったぞ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「我々ハイランカーパス保持者は、予選に出る必要はないんだ」

「でも俺初参加だからさ…デッキの最終調整にもなる、もう待ってらんねえ!」

「なら私もーっと」

「なるほど最終調整ですか」

「最終調整じゃあ仕方がないな」とストライカーに続いて控え室を出て行くJたち。結局お前らも遊びたいのかよ!
さっきスイレンの言っていた午前の記者会見はシカトしてしまいました。なんてやつらだ
というか予選参加者からするとJ達は、決勝進出が決まってるくせに勝ち星を奪っていく邪魔な奴らなんじゃないのかな(えー

「あっ、先生」

「おぉメガネコ、スピードスター号を見なかったか?バシンの事でママさんに伝言があるんだ」

「でも先生、バシンくんなら家でまだ寝てると思いますけど…」

「そうなんだよ…あぁいや、ただ今日はバトスピのチャンピオンシップが…」

「バシンくんが出るなら私も行きたい!」

「あ、あぁ、そのつもりなんだが…」

一方その頃、街ではバシンママを探してウロウロしている先生とメガネコが鉢合わせしていました
もしかして先生はあの冷血なストライカーに代わってバシンを迎えに行こうと…(えー
でもその割には、なんだか歯切れの悪いことばっかり言ってますねえ
バシンが家で寝てることを知ってるのに、起こしに行かずにバシンママを探してるのも変だし…
要するにただバシンママをナンパしたいだけなのかあんたは:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
結局「そのつもりなんだが…」とテキトーに話を合わせているうちに、メガネコを乗せてバシンを起こしに行くハメになってしまう先生。
ちゃんとバシンのことを考えてるのはメガネコだけですね、ほんまこの子はいい嫁さんやで

「あぁ…やっぱりまだ寝てる」

「バシンくん、起きて!」

「す〜…」

「むぅ…起きろぉぉバァシィィィン!」

「か〜…」

バシンの部屋にやってきた2人でしたが、寝ぼすけバシンにはいくら声をかけても全然反応がありません
メガネコの嫁ボイスや、先生の怒鳴り声でもまるで効果がありませんでしたが…

「Jが待ってるぞぉぉぉ!」

「んがっ!?なっなんだっ突破ぁぁぁぁぁぁ!…あん?メガネコ…?先生?」

バ、バシン貴様ー!そんなにJが好きかー!!(えー  Jの名前を出した途端いともあっさり目を覚ましてしまうバシン
メガネコの声にはまったく無反応だったのに(´・ω・`)もう少し嫁を大事にしてやれよバシン…(えー
ともかく目を覚まして今ごろ慌てだしたバシンは、先生の車に飛び乗るとイセカイ界ドームへと急ぐのでした

「ねえねえ、警備担当の団員達からナンバー2の目撃情報って聞いた?」

「噂にすぎん。ナンバー2なら、財団の資金で新型システムを開発中だろう。決戦前に余裕だな、8」

「だって、まだ(相手のバシンが)来てないしぃ」

「む…?時間切れか」

その頃イセカイ界ドームで会話していたのは、ストライカーやJにハイランカーパスを渡したナゾオトナ達でした
ナゾオトナ達はお互いのことを番号で呼んでるのか…それに自分達用のハイランカーパスも持っているようで、
決勝でバシンと一回戦で戦うのは、このナンバー8のねーちゃんのようです
というかこの人、ハイランカーパスをくれた時は普通の姉ちゃんだったのに
なんで今日はこんな痴女丸出しになってんだろう
:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「バシンのやつ、もう時間切れだ…」

「あら?ガンスリンガーでの調整、もういいの?」

「そっちこそバシンのことが心配なんだろ、スイレン」

「そっ、そんなことないわよ!ったく何してんのかしら…」

バシンの乗った車が到着しないまま、予選のガンスリンガーはいよいよ終了を迎えてしまいます
ちなみに予選の方は、途中経過の順位だとJが1位、スイレンが2位、ストライカーが17位でした
決勝トーナメントで戦う8人のうち、6人はハイランカーパスの持ち主で決まっているので、予選から上がれるのはたったの2人…
そう考えるとストライカーのこの順位めっちゃ低くないか…(えー
5位とか6位でも予選敗退なわけだから、そういう人たちからすれば
「なんであのストライカーとかいう奴、あの程度の腕でハイランカーパスもらってんだよ」
という不満が出て当然なんじゃ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「おにぃ大変、1位は2人やって!」

「えっ?(もう一人はスイレンか…)」

しかし最終結果が発表となる直前、「1位はJの他にもう一人いる」という臨時ニュースを仕入れてきたキョーカ。
「くそー俺としたことがスイレンに並ばれるとは」と考えるJでしたが、電光掲示板に映し出された最終順位は…

「スマイル…?初めて聞く名前だな…」

「ケケケッ…あんたが噂のJだな?」

なんとJと並んでいたのはスイレンではなく、初めて目にするスマイルという名前!その時、ちょうどそのスマイルがJの前に姿を現します
名前のイメージとは裏腹に、なんとも不気味で気色の悪い男…あんまり友達にはしたくないなこりゃ(えー
しかしこのスマイル、今日の予選にはかなり遅れてやってきたのでバトルを始めたのはJよりも遅かったのです
なので途中経過のランキングでは影も形もありませんでしたが、この短時間で一気に順位を上げてJに追いついてしまったという…
もし最初から参加していればぶっちぎりで1位になっていたでしょう。バトスピの腕は相当なもののようです

「なぁJ…これから予選の延長戦ってことで、
 タイマンでガンスリンガーのチャンプを決めようぜ?ケケッ…」

「なるほど…いいでしょう、スマイル君」

ここでどっちが1位かをハッキリ決めようという、不敵なスマイルの挑戦を受けてしまうJ!なんというJ敗北フラグ…
決勝の直前にこんなところで初敗北を喫して、調子を崩さなければいいんですけど…

《我はサウザンドスピリッツ団団長、宇宙頂点王である!
 全世界のバトルスピリッツ愛好者であるカードバトラー諸君、
 日々の修練の結果を見せ付ける時が来た!
 イセカイ界に君臨する我らサウザンドスピリッツ団に挑み、
 バトルスピリッツナンバーワンの称号を手にして欲しい!
 ではこれより、バトルスピリッツチャンピオンシップ・決勝トーナメントを行う!》

そんなJ達が予選会場で睨み合っている中、宇宙頂点王のありがたいお言葉によりついに決勝トーナメント開始!
というか宇宙頂点王、もっと傲慢で横柄な変態キングかと思いきや、意外にも「みんな頑張ってね、応援してるからね」という
まともなコメントの言える人だったんですね。さては息子の前で張り切ったんだなバシンパパ!(えー

《一回戦はサウザンドスピリッツ団でもセクシークイーンとして知られる、ナンバー8選手!
 対するは、初選抜・ハイランカーパス保持者バシン選手の入場!》

「んもう、いい女をこんなヤキモキさせるなんて」

「ああ!やっぱりハイランカーパスのうっかりお姉さんだ!」

「はい、あの時は遅くなってごめんねぇ?でもこれでおあいこ、
 勝負も当然手かげん無しよ!」

「もちガチだぜ!正面突破で天下トォォォタル!!」

ででーん!!

全国大会でもいきなりこれかー!!今日も今日とて最初からクライマックスすぎるバトスピクオリティ
ともかくギリギリ試合時間に間に合ったバシンの第一試合です。そんな11ターンの場の状況は

バシン ナンバー8
残りライフ:5

場のスピリット
・ゴラドン(LV1:BP1000)
・アイバーン(LV1:BP2000)
・メタルバーン(LV1:BP3000)
・ロクケラトプス(LV1:BP1000)
残りライフ:3

場のスピリット
・ショックイーター(LV1:BP3000)
・フライングミラージュ(LV1:BP2000)

 

となっているようで…ライフもスピリットの数も有利で、いきなりバシンが押せ押せですね

「メタルバーンでアタック!」

「ショックイーターでブロック!」

「アイバーンでアタック!」

「フライングミラージュでブロック!」

手はじめに2体のスピリットで攻撃を仕掛けるバシン!それを迎え撃ったナンバー8のスピリットはどれもBPが互角です
相討ちが続いてお互いのスピリットが消し飛びますが、残った2体のスピリットでさらに攻撃を仕掛けるバシン!
まんまとナンバー8のライフを1まで削り、早くも勝利目前となってしまいました

「やるわねぇ寝グセちゃん」

「へへっ、やっと目が覚めてきたぜ!」

「ビートビートル、フライングミラージュ、ヘラクレスジオを召喚!
 ふふ…お次は”無限蟲の蟻塚”!無限地獄で苦しみなさい!」

しかしすかさず3体ものスピリットを召還するナンバー8!ガラ空きの場が早くも埋められてしまったな…
さらに無限蟲の蟻塚という切り札っぽいネクサスを発動!どうやらまだまだやられる気はないようです

無限蟲の蟻塚の効果はご覧の通り…どうやら自分のスピリットを疲労状態から回復するカードのようですね
似たようなカードにストライカーの”隠されたる賢者の樹”がありますが、
あれはエンドステップにスピリットをすべて回復させるのに対して
このカードはアタックステップにスピリットを1体だけ回復させるという違いがあるようです。
アタックステップとエンドステップの回復で何が違うか…それはアタックステップの場合、
攻撃している真っ最中に回復できるので、その分だけ連続攻撃が可能になるということです

このカードさえあれば、相手がいくらザコを揃えようと強いスピリット1体で片付けられるわけか…
まあ”スピリットを破壊した時回復する”効果だから、プレイヤーへの攻撃では回復できませんけどね
でもストライカーのキングタウロス大公とムチャクチャ相性いいよなこれ…
大公の効果は”敵スピリットを破壊した時、相手のライフを1つ削る”効果…これと合わせれば、連続攻撃で複数のザコを片付けて
一気に相手のライフを奪い去ることが可能なはずです。さすがXレア…
まったくジークフリードには逆立ちしたって真似できない芸当だぜ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ならアタックされる前にこれだ!”フレイムテンペスト”!
 BP3000以下のスピリットを全て破壊!」

ところが、そんな連続攻撃を警戒して一気に場のスピリットを片付けたバシン!なかなかいい判断じゃないか!
お互いのザコスピリットが全て吹っ飛んで、残ったのはナンバー8のヘラクレスジオ1体のみ。
バシンの場はガラ空きですが、すかさずバシンは新たなスピリットを召喚!
っていうかいつの間にかバシンのターンになってるんですけど、い、一体何が…;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ゴラドンとアイバーンを召喚!ゴラドンでアタック!」

「ヘラクレスジオでブロック!」(ゴラドンを返り討ちにする)

《ネクサスの効果で、ヘラクレスジオが疲労状態から回復したぁ!》

「まだまだ!アイバーンを召喚!」

「ヘラクレスジオでブロック!」(アイバーンを返り討ちにする、さらにヘラクレスジオは疲労状態から回復)

「キリがねぇ…緑のネクサスは厄介だ!」

なにを意味のない攻撃続けてんですかバシン!!
ア、アホですか!相手よりBPの低いスピリットで攻撃しまくってことごとく返り討ちって!
召喚したスピリットを自分から全部殺してやっと「緑のネクサスは厄介だ!!」って気づくの遅すぎるわー!!
バシンのアホアホ戦術ここに極まれり…まさかここまで頭の弱い子だとは:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「フライングミラージュでアタック!ショックイーターでアタック!
 次のショックイーターでアタック!」

バキバキバキイイイン!!

「くっ…!」

「そろそろ分かって来たでしょう、これが決勝トーナメントよ!」

ダイレクトアタック3連発を食らって一気にライフを削られるバシン!ナンバー8の場にはまだヘラクレスジオがいますが、
ここで攻撃すると次のターンで疲労状態になってしまうので、バシンの攻撃に備えてここは残しておいたんでしょう
このヘラクレスジオと無限蟲の蟻塚、これさえ破れればバシンにも勝ち目はありますが…

「行くぜ!”ダブルドロー”!」

「あーらどんな手かと思えばただのダブルドロー?
 その手札3枚はさぞかし凄いカードなんでしょうねえ」

「ふん…!ゴラドン、龍皇ジークフリードを召喚!」

「エ…Xレア!?」

「いや〜どんな凄いカード(笑)を引いたのかな〜」と皮肉っていたら、本当に凄いカードを出されて涙目のナンバー8(えー
しかしXレアを出したとはいえ、召還したジークフリードはLV1…BP4000では、LV3のヘラクレスジオ(BP6000)を倒すことができません
このBP差をバシンはどうやって埋めるつもりなのか…

「行くぜ!ゴラドンでアタック!」

「ヘラクレスジオでブロック!」(ゴラドンを返り討ちにする)

ま、また同じことの繰り返しだとー!?バシンもうそれいい加減にしてくださいよ!
一体何度スピリットを無駄死にさせれば…って

「最後のカード…!”バスタースピア”!ネクサスをひとつ破壊!」

「なっ!なんですってぇ!?」

なんと、その瞬間場のネクサスを破壊するマジックを発動したバシン!破壊するネクサスはもちろん無限蟲の蟻塚!
このカードを失ったことで、ヘラクレスジオは疲労状態から回復できなくなってしまいます
これでナンバー8のスピリット達は全て疲労状態!無防備となったナンバー8に、ジークフリードがダイレクトアタックを仕掛ける!

「龍王ジークフリードでアタック!!」

「ま、負けた…!?」

「いよぉぉぉし!初戦突破で天下トォォォタル!!」

ついにナンバー8相手に勝利を収めたバシン!さあ大観衆よ我に拍手をー!
…って、試合が終わったというのにシーンと静まり返っている観客席。「あれあれ?みんなどうしたの?(゚д゚;≡;゚д゚)」とバシンが辺りを見回すと、
誰もが予選会場で戦っているJとスマイルに注目していました。
みんな少しは決勝トーナメントの方にも興味持ってやれよ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「まさか…本当に帰国していたのか…?ナンバー4…」

「先生…?」

しかしその時、Jと戦うスマイルを見て意味深なことをつぶやく先生。ナンバー4ということは、あのスマイルもナゾオトナ達の仲間なのか…?
そしてそれを知っている先生もまたナゾオトナ…?そういえば、さっきナンバー8が「ナンバー2の目撃情報がある」とか言っていましたが
このナンバー2というのが先生のことを指しているんでしょうか…次回に続く!


■バトルスピリッツ少年突破バシン 第14話「初ファイナルはナミダのちスマイル」
 

「要塞皇オーディーンを召喚!ターンエンド!」

「ケケケッ…!強そうだなぁお前のXレア…?ケケケ…冥犬ケルルベロスを召喚!」

「…?そのスピリットは…?」

「ケケケッ…知らないのですかぁ?もはや常識…!ケッ!」

ガンスリンガーの1位を決めるために戦っていたJとスマイル、いつもの調子で試合を進めるJでしたが
その時スマイルは見たこともないスピリット・冥犬ケルルベロスを召喚!
なんとこのスピリット、今までの赤・白・紫・緑の4属性とはまったく違う黄色属性のカードです
何から何まで未知のこのカード…BP自体は大したことないようですが、やはり問題はその特殊能力か…

「ケルルベロスの特殊効果!自分のターン開始時、相手のコスト6のモンスターを
 自分のフィールドに移動させる!移動したスピリットはそのターン、
 自分のスピリットとして使用できる!ケケケケッ…!」

「わ、我が友オーディーンが…!?」

エネミーコントローラー!左右AB!(えー
ケルルベロスの特殊能力により、Jのオーディーンを奪い取ってしまったスマイル!
元々は拮抗していた2人の場が、これによって一気にスマイルに傾いてしまいます

「ケケケッ…ではご覚悟のほどを…妖精ターニャでアタック!ケルルベロスでアタック!」

バキバキイイイン!!

「くっ…!!」

「自らのスピリットでジ・エンドだ…ケケケケッ!オーディーンでアタック!!」

バキイイイン!!

成す術なくライフを全て失ってしまうJ!最後にJのオーディーンでトドメを刺すとはなんて陰湿な…
こうしてガンスリンガー真の1位の座は、スマイルのものになってしまうのでした

「…完敗ですスマイル君、君が今回のガンスリンガーチャンプです」

「ケケッ、強くなりたきゃ海渡れ」

前回優勝者ともあろう者が、こんなどこの馬の骨かも分からない男にまさかの敗北…
そんなふがいない自分自身が許せないのか、決着がつくと同時にJは足早にスマイルの前から立ち去ってしまいます

「ビューティフォーワンダホー!はじめましたーJ君!」

「…?」

しかし、そんなJの前にいきなりワケの分からん変なおっさんが登場!
見た目からして明らかに関わり合いになりたくない変質者って感じですが、一体どこの誰なんでしょうか(えー

「ユーのダディとはお世話をしていまーす!エキサイティングなバトルでーした!私カンドーです!」

「…父の知り合いですか?残念ながら、それは今の僕にかけるべき言葉ではありません」

「ふむん…しかしスマイル君は全ておニューのカードでーした、J君はそれまでのカードで善戦しました、
 ここ大切でーす!スマイル君が勝ったのはミーからニューカードをゲットしていたからでーす!」

「うっさいハゲ、負け試合誉められても全然嬉しくないんだよ」とつれない態度のJ、しかしこのエリオットのおっさんから意外な言葉が…
なんとこのおっさん、バトスピのカードを製作するデザイナーをやっているそうです。遊戯王で言うところのペガサスみたいなもんですな
しかしペガサスもそうでしたが、カードゲームのデザイナーってのはどうしてこうデースマースって
怪しげな日本語使う奴らばっかなんだろう:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「…」

「J君、強くなりたいでーすか?」

「…はい…!」

(J・サワラギ…スマイル君のトーク通りフューチャーなエリート…ナンバーズに相応しいかもしれないでーす)

あ、あぁ!?今より強さを求めるあまりに、エリオットの腹黒い誘いに乗ってしまうJ!
まさかここからJはヘルカイザー亮のように、気品あるバトルを捨てて勝利だけを求めるダークな世界へ踏み込んでしまうのか…
それとナンバーズっていうのはナゾオトナ達のことですよね。つまりこのエリオットも宇宙頂点王の手先だったわけか…

「どこへ行っちゃったんだろう先生…あっ?あれは…」

「ケッケッケッ…ナンバー5、いや今は小学校の先生か?」

「…生きていたのかナンバー4。いや、今はスマイルか」

「…?」

一方メガネコが会場の廊下をウロウロしていると、人目につかない所で会話しているスマイルと先生を発見!
やっぱり先生もナゾオトナの一員だったのか…でも今はそんな後ろ暗い過去を捨てて、バシン達を見守ることに専念してるみたいですね
多分スマイルとも馴れ合ったりせずにここで決別を…

「「(すたすたすたすた)」」

って、あ、あれ!?スマイルと一緒に宇宙頂点王の部屋に入って行きやがった!!
そんなとこ行って大丈夫なんですか先生!すでに宇宙頂点王を裏切ってるような立場じゃないんですか!?
制裁だとか処刑だとか言ってめちゃめちゃ酷い目に遭わされそうな予感が…ちゃんと無事に帰って来れればいいんですが

その頃決勝トーナメントでは、Jとストライカーが一回戦でぶつかり激しい火花を散らすことに!
ちなみに先にスイレンとナンバー9の一回戦もあったんですが、スイレンはコロリと負けてさっさと帰って行ったので
特にこれといって語ることが:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  スイレン一応前大会の準優勝者なのに立場ないのう…

「バーサーカーガンでアタック!」

バキイイイン!

「次のバーサーカーガンでアタック!」

バキイイイン!

「ベビーロキでアタック!」

バキイイイン!

「フェンリルキャノンでアタック!」

バキイイイン!

また今日もあっさりライフ1かよストライカー!!この風景すっかり毎度おなじみだよ!
Jのスピリットの総攻撃を食らってあっと言う間に首の皮一枚のストライカー、今日もここからカウンター戦法を展開するんでしょうか?

「へっ…行くぜJ!ビートビートルを2体!フライングミラージュを2体!
 ショックイーターを召喚!」

いつものパターン来たー!!一気にフィールドに5体ものスピリットを召喚したストライカー!
見慣れた光景ではありますが、今はJのスピリットが全て疲労状態…大量のスピリットを揃えたストライカーには大逆転のチャンスです
Jの残りライフは5、このまま無防備なところに5体の攻撃を決められれば、一気にストライカーが勝利を手にすることに!、



「ビートビートルでアタックゥゥゥッ!!」

「”サイレントウォール”!」

《出ましたJの必殺技!これでストライカーはこのターン、
 他のスピリットはアタックできない!》

「え…えーー!?」

やっぱ無理だったー!!無防備になった時の対応策もきっちり用意していたJ!
すかさず相手のターンを終了させる効果のマジックカード・サイレントウォールを使い、
Jはストライカーの攻撃をたったの1発だけで終わらせてしまいます

「僕のターンだ…要塞皇オーディーンを召喚!悪いが…僕には倒すべきライバルがいる!」

そしてオーディーンを召喚したJの総攻撃により、ストライカーのスピリット達は全滅!2人の戦いはJの勝利で終わるのでした
やはり番狂わせは起こらなかったか…というかストライカーの極端なカウンター戦法は
ちょっとでも相手にしのがれたらもうその時点で死んだも同然みたいな弱点があるから
こんなリスクでかい戦法を毎回毎回やるのはやっぱ無謀すぎる:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「エントリーすらしなかったそうだな、ナンバー5」

「…今の私に与えられた任務は、輝石を持つ真のカードバトラー達を見守ること。彼らと戦うことではないはずです」

「御託はいい、サウスピ団ナンバーズエリートを名乗るのなら戦え!
 かつての己、今の彼らのように」

その頃宇宙頂点王と顔を合わせていた先生は、ナンバーズとしての義務を果たすよう釘を刺されているところでした
というか宇宙頂点王を裏切ってバシン達を見守ってるのかと思いきや、それも一応任務の一環だったんですね
でもナンバーズとしての役割は放棄してるようなもんなのに、そんな先生に「お前ちゃんと戦ってくれないと困るじゃん」って
軽いお説教だけで済ませてあげるなんて宇宙頂点王は結構やさしいんだな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「なんてヘンテコなスピリットだぁ…?負けるなよ俺のスピリット達!」

宇宙頂点王と先生がそんな話をしながら見ていた試合、それはバシンとスマイルが戦う第2回戦でした
Jを倒した未知の強敵と早くもバシンが激突ですか…そして場にはお互いに5体のスピリットを揃えている状態、
ここまではバシンも互角にやり合っているようですが…

「”スピリットイリュージョン”!このカードで黄色を指定!
 俺のスピリット達は、このターンだけレベル3だ!」

「な、なんだってぇ!?」

バトスピ初の萌えカードキター!!(えー
1ターンのみとはいえ、場のスピリット達のBPを全員最高レベルまで強化する強力なカード!
それにしてもスマイルの使う黄色属性は、こんな風に可愛い女の子とかファンシーな動物とかを象徴とする属性みたいですな
そんなキャピキャピした可愛い属性をスマイルに使わせて、
ゾンビだの呪いだのおどろおどろしい紫属性を女の子のスイレンに使わせるって、スタッフの発想マジ半端ねぇ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「バーバルでアタック!」

「タウロスナイトでブロック!特殊効果”覚醒”!
 自分のスピリットからコアを好きなだけタウロスナイトに置ける!
 こっちはBP9000、そっちは7000だ!(バーバルを迎撃)」

「ちっ…次のバーバルでアタック!」

「次のタウロスナイトでブロック!覚醒で5コア移動!(バーバルを迎撃)」

「やるじゃねえか…だが後は全てこちらの攻撃力が上だ!」

「ふっふぅん」

「…何の笑みだ?人の真似かよ!アルカナビースト・ケンでアタック!」

「マジック”スピリットリンク”!リザードマンに覚醒を与える!
 リザードマンに4コア移動!(アルカナビースト・ケンを迎撃)」



こ、これは!?凄いじゃないかバシン!ジークフリードでおなじみの”覚醒”を巧みに使い、連続でスマイルの攻撃を返り討ちに!
なるほど覚醒の能力っていうのは、1体だけで戦況を覆せるものではない代わりに
こんな風に多数の覚醒持ちスピリットを揃えれば、次々とコアを移して全体の戦力の底上げが出来るってわけか…

「そんな…!俺が追い詰められた!?」

「へへっ!正面突破でイセカイ界トォォォタル!!」

この覚醒コンボで一気に戦闘の主導権を握ったバシン、なんとそのまま押し切ってスマイル相手に完全勝利を収めてしまう!
な、なんという…予選のガンスリンガーをダントツ1位通過、さらにJをも破ったスマイルに一歩も譲らず勝ってしまうとは…
こんな強いバシンは見たことないんですが、今日は一体どうしちゃったんでしょうか(えー

続いて始まったのはJとナンバー9の第2回戦。どちらも終始不敵な笑みを浮かべたままのこの試合、
お互いに切り札を隠しているような形で試合が進んでいきますが…

「あなたの攻撃はしのぎ切った、僕の勝ちだ」

「フフ…それはどうかな?」

「もう私の邪魔はさせませんよ。ナンバーズ…でしたっけ?」

「…なんだと!?」

その時「お前らの正体はお見通しなんだよ」と言わんばかりにナンバーズの名前を出したJ!
この情報はエリオットから聞いたものでしょうか、自分達の組織を見透かしたようなこの一言で、
ナンバー9から笑みが消え先に切り札を出してしまいます

「マジック”フレイムテンペスト”!」

「ふ…ネクサス”鏡の回廊”の効果!マジックを無効にさせてもらいます」

「く…!J君、わざと私を怒らせたね」

「失礼、チェックメイトです」

まんまとナンバー9から冷静さを奪い心理戦を制したJ!かくして、決勝戦で激突するのはJとバシンの2人ということに…
それにしてもさっきのJ、「僕の勝ちだ」って言ったそばから「私の邪魔はさせない」って
僕とか私とか一人称コロコロ変えすぎだろ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「いよいよ決勝戦だな、行って来いバシン!がんばれ!」

「バシンくん、ファイト!」

「トアル小の意地見せたれ!」

「おお!正面突破で天下トォォォタル!!」

「おにぃ、寝ぐせ頭のバシンはんに思いっきりかましたって!」

「もちろんだよ、キョーカ」

「ケッケッケッケッ…お前、俺たちサウスピ団に興味があるようだな、
 
俺が色々教えてやってもいいぜ」

「失礼。最強のライバルが待ってるんでね」

先生達から激励の言葉を受けて決勝へ向かうバシン、スマイルの怪しげな勧誘を蹴って決勝へ向かうJ…
それぞれの思惑を胸に、とうとう決勝の舞台で対峙する2人。そしていよいよ日本最強のカードバトラーを決める
バトスピチャンピオンシップ最後の決戦が始まる!

ででーん!!

って決勝戦でもいきなりターン18かよ!!
全国大会決勝くらいはじっくり見せてくれるかと思ったのに!相変わらずのバトスピクオリティだなもう:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
とにかく場の状況を見てみると、バシン(残りライフ2):場にはジークフリード、タウロスナイト、ゴラドン
J(残りライフ2):場のスピリットなしと、バシンがかなり優勢のようですが…

「バシン君…凄い攻撃でしたよ、君のスピリット達。
 互いにライフは2、行くよバシン君!神機ミョルニールを召喚!」

「ニュ、ニューカード!?」

「もう一つサプライズがあります、僕の新たな切り札です!
 巨神機トールを召喚!3コア追加してレベル3、BP8000です!」

「なにィ!?ニューXレア!?」

しかし、ここに来て見たこともないスピリット・神機ミョルニールと巨神機トールを召喚したJ!
これがエリオットと手を組むことで手に入れた新たなスピリットなのか…レベル3まで上げた巨神機トールのBPは8000、
単なる力比べならジークフリードに分がありますが、やはりトールにもXレア特有の強力な特殊能力があるのか…?

「ターンエンドです」

「龍皇ジークフリードに4コア追加!BP10000だ!行くぜ、タウロスナイトでアタック!」

「巨神機トールでブロック!そして”ディフェンシブオーラ”!」

手始めにBP9000のタウロスナイトで攻撃を仕掛けるバシンでしたが、
すかさずディフェンシブオーラでトールのBPを11000まで上げるJ!
というかタウロスナイト凄いな、レベル3だとXレアの巨神機トールよりBP高いのか…
今までてっきりバシンのやられ役スピリットだと思っててすいませんでした:;y=_ト ̄|○・∵. ターン



「トールの持つ特殊効果!トールは赤のスピリットをブロックした時、疲労しない!」

まんまとタウロスナイトの攻撃を返り討ちにしたトール、そのまま疲労状態になるかと思ったらなんとこんな特殊効果が!
つまり赤のスピリットの攻撃ならいくらでもブロックできるってことですか、これはディフェンシブオーラとかなり相性よさそうだなぁ

「さすがに手強いな…ゴラドンでアタック!」

「巨神機トールでブロック!」

「くっ、ターンエンドだ!」

ゴ、ゴラドン無駄死にさせんなー!またバシンの無駄死に戦法炸裂ですか!
疲労状態にならない敵スピリットに向かって、なぜか無駄な攻撃して味方スピリットを殺しまくるバシンの悪いクセです
そして今度はJのターン、ディフェンシブオーラの切れたトールのBPは8000に…これならジークフリードで返り討ちにできますね

「行きます、神機ミョルニールでアタック!」

「…ライフで受ける!」

バキイイイン!!

しかし先にミョルニールでの攻撃を仕掛けてきたJ!これをブロックしてジークフリードを疲労状態にするくらいなら、
あえて直撃を食らって次のトールの攻撃に備えるバシン。確かに、ミョルニールとトールのどちらを仕留めるべきかってことなら
厄介な特殊能力を持つトールを優先すべきでしょう。これはいい判断だと思いますよ



「巨神機トールでアタック!」

「しのぐぜ!龍皇ジークフリードでブロック!」

「マジック”インビジブルブロック”!」

「ブ…ブロックできない!?」

ブロックすり抜けられたー!!ぎええなんてこったー!
こんなブロックを無効化するマジックを持っていたなんて…ミョルニールを迎撃しなかったバシンの判断が裏目に!
バシンの残りライフは1、とうとうJの試合を決める一撃がバシンに…!

バキイイイン!!

「くっ…残念みたいだ」

「バシン君…1回目の攻撃をジークフリードでブロックされていたら、僕の勝ちはなかった」

「チャンスはあったってことか…だけど、最高に楽しかった!だよな、J!」

「…ああ!」

優勝には一歩及ばなかったものの、全てを出し尽くしたこの試合に清々しい表情のバシン。それはJも同じのようです
エリオットに取り入って暗黒の道まっしぐらかと思いきや、バシンとの友情のおかげでなんとか踏みとどまれそうですね
それにしても、「ミョルニールの攻撃をブロックしてれば勝負は分からなかった」って…それを言うなら
ゴラドンを無駄に殺したりしなければこんなことには…(えー
あの時ゴラドンをジークフリードと一緒に温存しておけば、「ミョルニールとトールのどっちをブロックしよう」なんて悩むことなかったのに!

「ケケッ…今日の戦いで分かったよ、なぜお前がナンバーズから逃げたのか」

「…このタイミング、お前まさかエリオットとグルなのか」

「どうかなぁ?あのオッサンがここに来てるなんて知らなかった、ただ…」

「…?」

「あんたが馬神トッパなら、俺はJ・サワラギをいただく!」

スマイルのホモホモ宣言キター!!(えー
ラストシーン、先生との会話の中で「Jきゅんは俺の嫁」とホモいことを言い出したスマイル。
今回はJにまったく相手にされていませんでしたが、これからも強引にJを自分達の仲間に引き込むつもりなのか…次回に続く!



ところでナンバー2だのナンバー5だの誰が誰だか分かりにくくて混乱してきたので、ここでいっぺん整理しておくと
ナンバー2:エリオット
ナンバー4:スマイル
ナンバー5:先生
ナンバー8:痴女のねーちゃん
ナンバー9:いつもスーツ姿の人
ってことみたいですね。他にもナゾオトナは美術館の館長とか色々いましたが、
多分あの人たちはナンバーズより格下で、番号とか与えてもらってないんだろうなぁ





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