■とらドラ!第12話
「大橋高校文化祭【中編】」
「は〜…今日も疲れた」
「そーだな…」
「ね、ねえ、汗臭くない?シャワー浴びなくて大丈夫だと思う?」
「え?ああ、おっさんとメシか」
文化祭にクラスでプロレスショーをやることになった竜児たち。本番に向けて毎日日が暮れるまで練習を続けていました
今日も汗だくで家路につきますが、臭いが気になる大河は竜児にぐいぐいとすり寄ってきます
これって傍から見たら彼氏に甘えるイチャイチャカップルの図にしか見えないんじゃないか:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「なんつーか、一生懸命やってるよなぁおっさん。仕事忙しいんだろうに毎晩迎えに来てさ」
「そんな程度でこれまでのこと、全部忘れてやろうなんて思わないけどね。
…でもあいつ美味しい店知ってるし、ちょっとだけ相手してやってもいいかなって…」
前回のラストでは、「どうせうわべだけの仲直りになるんじゃないの?」と嫌な予感をさせた大河の親子関係。
しかし意外なことに、あれ以来大河と父親の仲はかなり上手く行っているようです
なんだかんだ言いつつ父親と会うたびに機嫌が良くなっていく大河。プロレスショーでも悪役レスラーをやることが決まっていましたが
「父ちゃんが来る時だけは主役やりたいんです亜美様お願いします」と主役の亜美に交代を頼み込むほどです
大嫌いな亜美にまで大河がそんなことを頼むとは、よっぽど父親と一緒にいるのが嬉しいようですね
「へ〜え?大河が主役やりたがるなんて」
「ああ、あいつ親父が文化祭見に来るんだ。いいとこ見せたいみたいでさ」
「…!」
「櫛枝も大体のところは知ってるんだろ?あいつん家の事情。最近さ、親子の縁ってやつを結び直そうとして…」
「…なんだそれ…!?」
「え…く、櫛枝…?」
「なんだそれは…!?ふざけんじゃねえ…!!」
「え、ま、待てよ…急にどうしたんだよ!?」
み、実乃梨さんがご乱心じゃ!ご乱心じゃああああ!(えー
父親のためにがんばる大河の微笑ましい光景、しかし実乃梨はその話を聞いた途端態度が豹変してしまう!
今までに見せたことがないほどの凄まじい怒りです。どうやら実乃梨は心底大河父のことをクズだと思っているようで…
「大河の目を覚まさせてやらなくちゃ…!あんなお父さん信じちゃダメだって、
言ってやらなくちゃ…!」
「…!?どうしてそんな酷えこと…!大河の親友なら喜んでやったっていいじゃねえか!」
「喜ぶ?私が?なんで?」
「な、なんでって…」
「今頃ノコノコ現れたお父さんに、親友が騙されるのをどうして喜べるの?
友達が傷つくのを笑って見てるなんて絶対出来ない!私には!」
「…お前そりゃあんまりだろッ!!」
「…!?」
「何にも分かってないくせに決め付けんなよ!大河の親父は娘思いのいいおっさ…」
「会ったんだ!?会ったくせにそう言うんだ!高須君その人に会った時、
ちゃんと両目開けて見た!?その目はちゃんと見えてたの!?」
「…どういう意味だ!!」
実乃梨のあんまりな言い分にとうとう竜児も怒り爆発!クラス中が注目するくらいの怒鳴り声で言い合いになってしまいます
でも竜児も実乃梨にこんな態度取れるんですね、「あんたは実乃梨ちゃんに遠慮してるから釣り合わない」とこの間亜美に言われてましたが
これだけ言えるならOKじゃないかなー、付き合っちゃってもいいんじゃないかなー、まあ今は全然そんな場合じゃないけど:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「ちょっ…ちょい待ち!りゅ、竜児…みのりん…あ、握手〜!」
「…」
「あ…りゅ、竜児…」
2人の大ゲンカを聞きつけて、慌てて仲裁に入る大河。珍しく明るいノリで2人に話しかけますが
竜児はそんな大河を無言で振り払ってしまいます。こりゃあ2人のケンカは相当後を引きそうですな…
「竜ちゃん早くぅ〜、もうお腹ペコリンだよ〜〜最近いっつも帰り遅いし」
「文化祭の準備があるんだから仕方ないだろ、あと少しで出来っから」
「はぁ〜い…」
その日の晩、家に帰ってからも晩ご飯の支度に忙しい竜児。竜児のママ・泰子は家事能力ゼロのとろくさい母ちゃんなので
家事全般はみんな竜児が担当しているのです
「ねえ…大河ちゃん引っ越しするんだって?」
「え…!?それ、誰に…?」
「なんかね、お昼寝してたらお隣が騒がしいから見てみたら…
大河ちゃんのお父さんって人がいて、2人で暮らすにはあのマンション狭いからって」
「へ、へ〜え…そうなんだ…」
「なんかさぁ、勝手なお父さんだよねぇ」
「え…」
「だってそうでしょ?いきなり戻ってきていきなり…」
「…お前までそんなこと言うのかよッ!!」
「え…?」
「うっ…あ、いや…い、いい事じゃねえか。家族2人、新しい家で新しくやり直して…」
「いくないよぉ!大河ちゃんいないのやぁだぁ!うちはもう3人家族なんだから!」
まだ実乃梨とケンカした嫌な気持ちが残っている竜児、泰子ママの何気ない一言で再びそれが爆発してしまう!
すぐにはっと我に返って冷静さを取り戻しますが…今の泰子ママは、大河パパの性格を何も知らないから
「傍から見たら勝手な奴だなー」と見えただけのはず。大河パパの人柄を知ればきっと…
しかしこの急な引越しの話、本当にあのおっさんは良い人なのか、大河のことを考えてるのか…?
なんとも言えない疑問が竜児の頭をよぎります
(いいや…大河がいいならいいじゃねえか、全ては上手く行きかけてるんだ)
しかし、肝心の大河が父親との暮らしを嬉しがっているのは間違いありません。せっかくあれだけ大河が幸せそうにしているのだから
自分がグチグチ口を出して、冷や水をぶっかけるような真似はしたくない竜児。大河父へのわずかな不信感は忘れることにするのでした
ガラガラガラ…
「お…?帰ってきたのか」
「うん」
「今夜の相談はなんだ?また…」
「私のことじゃないの。みのりんのこと、ちゃんと謝ってよね」
「ぐっ…俺は…間違ったことは言ってないつもりだ」
「そうじゃない、間違ってるとか間違ってないとかじゃないの」
「え?」
「そんなことより大切なことってあるから…だから謝るとか許すとか、
そういうのが必要になってくるの。とにかくちゃんと謝りなさいよ、分かったわね」
父親との外食を終えて夜遅くに帰宅した大河。窓からひょっこり顔を出すと、竜児に実乃梨と仲直りするよう釘を刺しておきます
ふうむ…大河が言いたいのは、間違っていようがいなかろうが、意固地になって相手と対話することをやめてしまえば
相手との人間関係が壊れるだけってことなんでしょうね。まさに少し前までの大河と大河パパがそうでした
そんな大河が「竜児みたいな時期が俺にもありました」みたいにこんなアドバイスをするってことは、
今の父親との仲については、昔より本当に改善されて満足しているということか…
こうして大河の様子を見ていれば、あの親父が酷い奴かも…なんて可能性はやはり考えたくありませんね
「いやぁ〜1本目はなかなかの盛況だったな!」
そしていよいよ文化祭当日、意外なことに大河達のプロレスショーは客からも大評判で1本目を終了します
私が客だったらまず会場にすら行かないだろうからこれは意外:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
それにしても亜美の「本当の殺人技とはこういうのを言うんだ!」と言わんばかりの見事なロメロスペシャルときたら…ストップだラーメンマーン!!
はっΣ(゜д゜ )ま、待てよ…ラーメンマンがこの技でブロッケンJr.を倒した時、KO直後に言ったセリフが
「親父のことは忘れろ、そうすればお前はもっと強くなれる」…って、つまりこのロメロスペシャルは
「親父とはこれ以上仲良くしない方がいい」という亜美から大河へのメッセージだったんだよ!(えー
「この分なら次の回も…ん?おい、何やってんだ…食ってるぞ、リボン」
「んむ…?うぶっ!う、うあわぁぁ」
次のショーまで北村や竜児と一緒に休憩を取っていた大河。クレープをはむはむする姿が可愛すぎて絶対耐えられない!(えー
どうやら父親がいつショーを見に来るか気になって仕方ないようで、携帯のチェックに夢中になっていたら
ついうっかりリボンまで口に突っ込んでいたようです
「ははははっ、よっぽど美味いんだなぁそのクレープ。端のとこ一口くれないか?」
「はぁあ…っ!?」
「ん、なかなかいけるなぁ〜」
「…す、好きなだけ…い、いいよ…」
しかしクレープが美味すぎてリボンまで食ったと勘違いした北村。自分も食べてみたいと大河のクレープをぱっくり
というか大河の「…す、好きなだけ…い、いいよ…」がエロいなエロいなああああああああああ
これには思わずベッドの上で言ってるシチュエーションを想像せざるを得ない:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「ぁぁ…ぁぁ…(声にならない喜びの声)」
「た、大河…?」
「はっ!?りゅ、竜児もおひとつどうぞ!!」
「んむぐ!?ぐぐ…ぐぐぐぐぐ…ぶはぁっ!!お、お前…俺を殺す気か!?」
「…え?あ…あぁ!?北村君の…北村君の成分がぁ…!」
北村のかじったクレープを実に幸せそうにまじまじ見つめる大河。しかし竜児の声に驚いて、クレープを丸ごと
竜児の口に思いっきり突っ込んでしまいます。な、なんてことだ!これでは北村と竜児が間接キスに!!(えー
まあ友達同士なら、ペットボトルの回し飲みとかも普通にやるから別にいいんですけど:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「そろそろ次のショーの時間だな」
「分かってるわよ…!」
「機嫌直せよ…お前が自分で俺の口に入れたんだぞ?」
「分かってるって…!」
「そういや、おっさんからメール来たか?」
「なっ…!」
「しょっちゅう携帯見てるじゃねえか」
「…ゲームよゲーム」
「出番待ちの間にもか?」
「…」
「まぁまだショーは残ってるし、おっさんが来たら川島と代わってもらって…」
「私のことはどーでもいいでしょ!あんたはみのりんのこと、ちゃんと考えなさいよね!」
やはりさっきから、大河が携帯をチラチラ気にしている理由をお見通しだった竜児。
今はまだ父親からの新着メールがありませんでしたが、焦らなくてもそのうちちゃんと来てくれるはずです
パパが来たらいいとこ見せてやろうな、と2人はまた次のショーの準備に向かうのでした
「いよっしゃあああああ大成功ーー!!」
「よっ準主役!最高だったぜ!」
「…ああ」
「………」
しかしなんと、大河が一度も主役を演じることのないまま終わりを迎えてしまった文化祭。
父親はついに最後まで学校に現れることがなかったのです。それも「何時に行く」とか「都合が悪くて行けなくなった」とか
そういう連絡が一切ないままのこの結末。せっかくの約束をこうもないがしろにされた大河は、激しく傷ついてしまいます
やはりあの父親を信じたことが、すでに間違いだったというのか…?次回に続く!
それにしても今回の実乃梨、「さあ参ります、ここは何としてもお答えいただきたい。にわかに頑張る、大事な大事なアタックチャーンス」とか
相変わらずネタの選択が渋すぎて吹いた。オレたちひょうきん族とかうる星やつらとかアタック25とか…お前一体いくつだよ!
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