■遊戯王デュエルモンスターズ195話 「戦乙女(ワルキューレ)VS青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイトドラゴン)」
 

「ふふふ、私は運命に愛されているからこそ、そのささやきを聞くことが許される…
 見よ!永続魔法!女神ウルドの裁断!女神ベルダンディーの導き!
 女神スクルドの託宣!」

「ふぅん、相手の手札を覗く姑息な戦術か…」

ニーベルングの指輪により苦境に立たされてしまった社長。
ドローしたモンスターを捨てなければならないこの状況で、ジークはさらに追い打ちの女神コンボを発動!
これでは城之内の時と同じように、社長の主力カードはジークの好きに葬られてしまうことに…

「未来を司りし女神スクルドよ!来たるべき未来を私に示せ!」

ドッギャーーン!!

(な…!?ブ、ブルーアイズホワイトドラゴンが3枚だと!?)

「何を青ざめている?破滅の運命が見えたか」

なんという社長の鬼ドロー!次に社長が引くはずのカードは、3枚連続でブルーアイズ!
これでは女神コンボで1枚、ニーベルングの指輪で1枚ブルーアイズを始末したとしても、
残り1枚は社長の手に入ることとなってしまいます。
でも始末される状況じゃなかったら、3枚連続ブルーアイズなんて召喚コストが重すぎて手札事故起こすよなぁ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「オレのターン!ドロー!」

「海馬!君が引いたモンスターを墓地へ送ってもらおう!」

「ふぅん…オレは手札より”死者蘇生”を発動する!
 出でよ!ブルーアイズホワイトドラゴン!」

「く…!」

墓地へ捨てたばかりのブルーアイズを死者蘇生で即復活!ついに召喚された社長の代名詞ブルーアイズ!
手始めにダイレクトアタックがうざったいフォーチュンチャリオットを片付け、
残るはワルキューレどもをじわじわと吹き飛ばしていくだけです

というかこの華麗な指使いは一体なんなんだ

「何が運命のささやきだ、そんなものブルーアイズの咆哮が掻き消してくれる!」

「ぐっ…私のターン!ドロー!手札からマジックカード”グリフォンの羽根箒”を発動!
 このカードは私のフィールドにある全てのマジック・トラップカードを破壊し、
 破壊したカード1枚につきライフポイントを500回復する!」

女神様たちお早いお帰り!ジークは女神たちを早々にグリフォンの羽根箒でライフに変えてしまいます
すでにブルーアイズを召喚された以上、あれこれカードを捨てさせるよりダメージに備えようという考えでしょうか

「さらに私はワルキューレ・ツヴァイト、ワルキューレ・アルテストを生贄に!
 ワルキューレ・ブリュンヒルデを守備表示で召喚!ターンエンドだ」

「ふぅん、ブルーアイズが一体いればそれで十分だ…
 行けブルーアイズ!滅びのバーストストリーム!!」

新たに守備力2000のブリュンヒルデを召喚したジークでしたが、攻撃力3000のブルーアイズからすれば
その程度の守備力なぞ紙キレも同然!死ねよやー!

「ブリュンヒルデの特殊効果発動!守備力を1000下げることで、
 バトルによる破壊をまぬがれる!」

「ちっ…ターンエンドだ」

しかししぶとい特殊能力を持っていたブリュンヒルデ。
社長が他のモンスターを召喚できないこの状況では、少々邪魔くさい壁になりそうな…
と思いきや、新たなマジックカードを引き入れたジークは一転して反撃に出る!

「私のターン、ドロー!ブリュンヒルデを攻撃表示に変更!
 
さらに装備魔法”霊剣ノートゥング”を発動!この剣が装備された時、
 相手フィールドのドラゴン族はすべてゲームから取り除かれる!」

「あぁ…ブルーアイズが一瞬で!」

「そして装備モンスターは攻撃力を400ポイントアップする!
 ノートゥングの力はそれだけではなぁい…
 バトルする全てのドラゴン族を破壊し、一切のダメージを受けない!」

お得意のチートカードキター!!この効果はひでえー!
・発動の瞬間ドラゴン族まとめてあぼーん
・攻撃力400ポイントアップ
・その後もドラゴン族に対してずっと無敵のまま

って効果多すぎですよ!普通のカードならこのうち1つの効果で十分だろうに…
”伝説の剣”(攻撃・守備300アップするだけ)とかマジ涙目だな(´・ω・`)



「フフフ…エピローグは近い。私がこの時をどれほど待ち望んだことか!
 君と初めて会ったあの日から…
 そう、あの日から私の中に君が消えることなく住みついた!
 まだ君の父、海馬剛三郎が社長だった頃…!」

な、何コレ!?いきなり告白するつもりですか!?(えー
突然あやしげな言葉で昔のことを語り始めるジーク。頼むから社長が初恋の相手だったとか言い出さないでくれよ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
何の話かと思いきや、幼い頃から溜まりに溜まった社長への恨み節のようです。ああ恋の話じゃなくてよかった(えー

今から10年ほど前、軍事産業において競合他社をぶっちぎりで引き離し一人勝ち状態だった海馬コーポレーション。
そんな競合のうちの一社・シュレイダー社の社長は、なんとか海馬に追いつけ追い越せと
息子のジークを敏腕社長に育て上げるため、ひたすら超スパルタ教育を施していました。

海馬に対する強烈なライバル心を植えつけられて育ったジーク。
しかし最近のこと、無理に背伸びをし続けていたシュレイダー社はついに業績がボロクソに悪化。
その責任を負ってジークの父は退陣するハメになり、代わりにジークが会社を担うことになったのです

「軍事産業はダメポ。これからはカードゲームの時代」と、社運を賭けてまるまる会社の方向性を変えたジーク。
こうして海馬との競争から逃れたわけですが、ちょうどその頃海馬では
社長が父の剛三郎を蹴落としてトップに君臨し、同じようにアミューズメント産業に方向転換してしまったのです

「せっかく逃げてきたのにまた海馬か!」と再び海馬と競合するハメになってしまったシュレイダー社。
海馬とのソリッドビジョンシステム開発競争にも敗れ、デュエルモンスターズの生みの親・ペガサスとの契約を
海馬に取られてしまい、シュレイダー社はまたもみじめな敗北者となってしまったのです




まあ…可哀想ではあるけど、海馬ランドにウイルス仕込んで営業妨害しちゃうもんねなんて明らかにやりすぎだろ!
海馬コーポレーションも別に悪いことしたわけじゃないし、悪いのは資本主義社会というかなんというか(えー

「そ、そんなことが…」

「ここにきてようやく私に運命が微笑みかけてきた…
 海馬コーポレーションが信用を失っているこのタイミングで君を倒せば、
 あのペガサスも君を見限り我が社を新たなパートナーに選ぶだろう!
 海馬、君が仕向けたこの戦い…
 文字通り海馬コーポレーションの運命がかかっていたのだよ!」

「だからどうした?」

「な、何…?」

「ふぅん、貴様ごときがご大層に語るオレとの因縁…
 このオレにはまったく関係のないことだ!
 貴様が吐く空疎な言葉など、オレの胸にいささかも届かぬ!」



なんというすがすがしいまでの社長節!!
確かに2人の因縁はジークの一方的な逆恨み。しかしかと言って「知るかバーカ」なんて態度は
普通なら「主人公や主要キャラならではの体裁」みたいなものがあるので、なかなかできるもんじゃありません
しかし社長はまったく意にも介さず叩き潰すつもり満々!なんというハチャメチャな男!
さすが社長!おれたちにできないことを平然とやってのける!
そこにシビれるあこがれるゥ!!
(えー

「教えてやろう…!オレと貴様のデュエリストとしての決定的な差を!
 オレのターン、ドロー!オレは手札からマジックカード”天使の施し”を発動!
 デッキから3枚カードを引き、手札から2枚捨てる!」

天使の施しの効果により、ニーベルングの指輪で妨害されずに新たなモンスターカードを引き入れる社長!
この戦いの行方を左右するそのモンスターとは…

「墓地のブルーアイズと漆黒のドラゴンを除外することにより!
 オレは混沌帝龍(カオスエンペラードラゴン)を攻撃表示で召喚する!」

現実で猛威を振るった禁止カードキター!!
緩めの召喚条件とすさまじい特殊能力により、数々のデュエリストをハメ殺しにしてきた超外道カード!
まあジークも散々チートカード使いまくってきたから、カオスエンペラードラゴンで対抗するくらいむしろ当然と言うべきか(えー



「ムダだ!その効果を使うには1000ポイントのライフを払わなければならない!
 お前のライフポ「手札より速攻魔法!”非常食”を発動!
 場のマジック・トラップカードを墓地に送ることで、ライフポイントを1000回復する!」

ジークの横やり完全無視!ライフが残り550しかなかった社長ですが、非常食を使うことで
カオスエンペラードラゴンの能力発動に必要なライフコストを確保!

「全てを消し去れ…!セメタリーオブファイヤアアアッ!!
 お互いの手札・場にある全てのカードを墓地へ送り、
 墓地へ送ったカード一枚につき貴様のライフに300ポイントのダメージを与える!」

XYZドラゴンキャノン、ニーベルングの指輪、ワルキューレ・ブリュンヒルデ、霊剣ノートゥング、
そしてカオスエンペラードラゴン自身も粉々に吹き飛び、ジークのライフに1500ポイントのダメージ!
お互いに手札も場もカラッポで仕切り直しですが、邪魔くさいニーベルングの指輪を始末した社長と
切り札の霊剣ノートゥングをなくしてダメージまで食らったジークとでは、精神的にかなりの差があることでしょう

「どうだ?運命のささやきはもう聞こえまい」

「ぐぐっ…!私のターン、ドロー!手札より”強欲な壺”を発動!
 デッキから2枚カードを引き…永続魔法”魔力の布施”を発動!
 このカードは、発動時に1000ポイントライフを回復する!
 そして毎ターンごとにマジックカードの使用枚数を宣言し、
 1枚につき500ポイント互いにライフを回復する!
 宣言枚数に足らない場合は1000ポイントのダメージを受ける!私の宣言枚数は1枚!」

何やらややっこしいカードでライフを回復し始めるジーク。なかなかにしぶとい男です
それにしてもこのカード、例えばでたらめに「オレはマジックカードを20枚使うぜ」とか言い出しても
20×500−1000=9000で、カード足りなくても大量にライフを回復できるのかな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「さらに手札からマジックカード”終幕の光”を発動!ライフポイントを1000払い、
 墓地から光属性モンスターを特殊召喚することができる!
 甦れブリュンヒルデ!形勢逆転だな海馬?ターンエンドだ」

「オレのターン、ドロー!オレのマジックカードの宣言枚数は4枚!

「な、なに!?手札1枚で4枚の宣言をするだと!?」

「そうだ…その4枚で貴様を葬る!」(社長ライフ:950+2000、ジークライフ:1600+2000)

海馬こいつ…こんな算数ができないのか…と社長の宣言に驚きを隠せないジーク。(えー
しかしここから、奇跡の逆転へ向けて社長のとてつもないコンボが発動する!

「1枚目!オレは手札より”命削りの宝札”を発動!
 手札を5枚になるようにドローし、5ターン後すべての手札を墓地に置く!
 2枚目!手札から”魂の解放”を発動!
 互いの墓地から5枚までカードを選択し、ゲームから除外する!
 3枚目!手札から”魔法再生”を発動!手札のマジックカード2枚を墓地に送り、
 墓地からマジックカード1枚を手札に加える!
 4枚目!ライフポイントを2000払い、手札から”次元融合”を発動!
 互いに除外されたモンスターを、可能な限り場へ特殊召喚する!」

ひたすら( ゜д゜)ポカーンと社長のコンボを見ているしかできないジーク。
命削りの宝札で手札を5枚引き入れ、魔法再生でいらないカードと次元融合を交換、
魂の解放で除外カードを増やしておき、さらに次元融合で主力モンスターを5体を一気に場へ特殊召喚!

社長の場には攻撃力2400のエメラルドドラゴン、3000のカオスエンペラードラゴン、
そして3000のブルーアイズ3体とそうそうたるメンバーが揃う結果に!

「愚かな!ブリュンヒルデの攻撃力は
 ドラゴンの数だけ300ポイントアップする!(1800+300×5=3300)
 ブリュンヒルデの攻撃力に
 太刀打ちできるドラゴ「エメラルドドラゴンでブリュンヒルデを攻撃!」

またしても社長ジークの言い分を無視!何を思ったか、攻撃力に大きく差があるエメラルドドラゴンでブリュンヒルデを攻撃!
当然エメラルドドラゴンは返り討ちにされてしまい、社長のライフは残りたったの50に!な、なんてこと!

「血迷ったか!海馬ぁ!」

「あ…!ドラゴンが減ってブリュンヒルデの
 攻撃力が下がってるぞ!(3300−300=3000)」

「カオスエンペラードラゴンでブリュンヒルデを攻撃ィ!」

「相討ちか…!だが守備力を1000下げることでブリュンヒルデの破壊は免れる!」

今度は相討ちでカオスエンペラードラゴンが犠牲に!ブリュンヒルデの効果は攻撃表示の時でも使えるのか…
しかしついに攻撃力が3000を切ったブリュンヒルデに、ブルーアイズ怒涛の連続攻撃が叩き込まれる!

「ブルーアイズホワイトドラゴンでブリュンヒルデを攻撃!滅びのバーストストリーム!」

「く…!(ライフ3600→3300)」

「これでブリュンヒルデの特殊効果は使えまい…!滅びのバーストストリーム!」

「わ…私のワルキューレが!?(ライフ3300→3000)」

ついに守備力が底をつき粉々に吹き飛ぶブリュンヒルデ!
そして手札も場も完全にガラ空きとなったジークへ、ブルーアイズのトドメの一撃が放たれる!

「最後のブルーアイズよ!
 哀れな没落貴族にレクイエムを聞かせてやれ!
 滅びのバアアアアストストリイイイイイム!!」

ズドバアアアアアアアア!!

「うがああああああーっ!!」

ブルーアイズのダイレクトアタックでちょうどライフをすべて失うジーク!
社長はこのターン最初の自分ライフ950、ジークライフ1600、自分の手札なし、ジークの場:ブリュンヒルデ1体
の状況から、命削りの宝札を引いた時点でこの光景が見えていたのか…
引いてすぐに「魔法カード4枚で貴様を葬る」って言ってたから、カードを引いたわずかな時間ですべての流れを…あまりにも凄すぎる!

「す、すごい…」

「お…おのれぇっ…!」

「ふぅん…しょせんネズミはネズミ、
 百獣の王たるこのオレに勝てる道理などない!
 フフフフフ…フハハハハハハ!ハァーッハッハッハッハ!!」

そして勝利の高笑いを上げる社長!こうも心の底から自分の勝利を喜べるのも、普通の人にはできない芸当だよなぁ
ひたすら社長のかっこよさが際立つかたちでジークとの戦いに決着!次回に続く!


■遊戯王デュエルモンスターズ196話 「デュエルキング決定戦 遊戯VSレオン」
 

「世界中のデュエリストから選ばれし、長く厳しい戦いを勝ち抜いた2名よ!
 今そこに立つことを最高の名誉と思うがよい!
 さあその手に勝利を掴むため!今!デュエルスタート!」

社長の変なポーズと共にKCグランプリ最終デュエルの火蓋が切って落とされる!(えー
トーナメントの覇者・レオンと、バトルシティ優勝者のデュエルキング・遊戯との頂上決戦。
しかし、夢にまで見た遊戯とのデュエルだというのに
レオンからは普段の明るい笑顔が消え失せ、何やら思いつめた表情でデュエルに臨むことに…

「レオン君、一体どうしたんだろう…」

「ああ、あの目はデュエルを楽しんでいた時のレオンの目じゃない」

「た、大変です瀬人様!これを!」

「ふぅん、そういうことか…」

「ようやく分かったようだな海馬!すべては私の計画通り!
 彼こそは正真正銘私の弟にしてデュエルの天才!
 レオンハルト・フォン・シュレイダー!
 さあレオンハルト、お前の真の力を見せてやるがいい!」



まだいたのかよあんた!
性懲りもなく現れたかと思いきや、とんだ爆弾発言を口走るジーク!
決勝に残った2人はどっちともシュレイダー家の人間だったのか…
というか社長に負けてボロクソに言われたせいか、ジークの表情が完全にただの頭おかしい人だな(えー

「世界中が注目する最高の舞台で、デュエルキングである武藤遊戯を
 我が弟レオンハルトが打ち負かす!その様を見た者はどう思うだろう?
 当然シュレイダーの名を強く心に刻み付けるに違いない
 そして時を待たずシュレイダー社の新作ゲームが発表される!
 世界の人々はシュレイダーという名のインパクトの下、
 我が社の新作ゲームを買い求めるだろう!」

考えることがセコすぎ!
どんな野心を抱えてるかと思ったら単にゲーム売りたいだけですか!
というかこれだけ世界中の人に「お前らは俺に踊らされてうちのゲーム買いまくることになるのさ」なんて発言しちゃって
人々はなんの反発も感じずにゲーム買いに行くんでしょうか(えー

「フフフフ…ハハハハハハ!何が計画通りだ、このうつけが!
 武藤遊戯こそオレが世界に唯一ライバルとして認めた男!
 貴様の弟ごときが勝てるはずもない!
 遊戯を倒すことのできるデュエリストは、このオレをおいて他にはいないのだからな!
 遊戯が負けなければ貴様の計画など何の意味もない…
 貴様はここで、己の浅はかな策略が崩れ去る所を見ているがいい!」



「うつけが!」とか凄い言葉でジークをメタクソにののしる社長!
容赦なくまくしたてる社長の口撃に、またもジークは( ゜д゜)ポカーンとアホづらを浮かべて一言も反論することができません
口ゲンカをやらせたら文句なしに社長がチャンピオンですね

「ぐっ…レオンハルト!誇り高きシュレイダー家の者として、
 必ずや武藤遊戯を倒してみせよ!父上や母上の期待を裏切るな!
 勝利した時こそ、お前はシュレイダー家の一員として皆に認められる!
 母上もどれほどお喜びになることだろう、そのことを忘れるな!」


(C)冨樫義博/集英社

「どけ」

「へ?」


「ジャマだ兄者」(えー

口の勝負では社長にかなわないので、見苦しく「うおーちくしょーレオン負けたらゆるさん」とレオンに怒鳴るジーク。
戸愚呂弟ならうざったいバカ兄貴を殴り飛ばしてるところですが、兄思いのレオンはジークの言うことに忠実に従います

「僕は…僕は兄さんのためなら、たとえ遊戯さんだって…!」

「もう一人のボク、どうしても戦わなきゃならないの!?」

「だがレオンは本気だ…」

レオンが本心からこんなデュエルを望んでいないのは明らか。しかし遊戯とて、デュエルキングの称号を背負っている以上
デュエルで手を抜くわけにもいきません。キマイラを融合召喚して優勢にデュエルを進める遊戯でしたが、
レオンには兄から譲り受けた強力なチートカードが…次回に続く!


■遊戯王デュエルモンスターズ197話 「シュトロームベルクの金の城」
 

「オレはワタポンを攻撃表示で特殊召喚!さらにワタポンを生贄に…!
 来い!ブラックマジシャンガール!」

加々美作画の使い回しキター!!やはり遊戯王はこの絵がなくちゃ始まらないぜ!
作画の使い回しと聞くとあんまりいいイメージがありませんが、加々美作画に限っては逆にありがたいことこの上ない(つ∀`)
これは確かBMG初召喚の時の絵ですが、それだけ前の時期でも今と全然見劣りしないですね

「ブラックマジシャンガール…!遊戯さんの本物を見られるなんて!
 い、いけない、例え相手が憧れのブラックマジシャンガールでも、僕は倒します!」

加々美作画の美しさはかたくななレオンの心さえも溶かしてしまったようです(えー
さっきまでどんより暗い表情だったのが、BMGの登場でずいぶん明るくなったもんだなぁ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「僕のターン!ドロー!あっ、このカードは…」

「ふふ、引き当てたか…!」

「行くよ兄さん!僕は手札からマジックカード!
 ”シュトロームベルクの金の城”を発動!」

「む…!?」

「シュトロームベルクの金の城…?一体どんな効果が…」

「あれは…!?まさかあのカードがこんなところに!」

「ジーク貴様…!こざかしい真似を!」

次のターン、ジークから授かった切り札のカードを発動するレオン!
見たこともないカードの出現に身構える遊戯でしたが、カード知識の豊富な双六じいちゃんと社長は何やら厳しい表情を…
それもそのはず、このカードはデュエルでの使用が認められていない禁止カードであり
本来なら使えないはずが、ジークが勝手に海馬コーポレーションのコンピュータをいじって使用可能にしてしまったのです

「メインコンピュータへの侵入はこれが真の目的だったのだろう!」

「そ、そんな…」

「気にすることはないレオンハルト!カードはこうしてフィールドに現れた。
 つまり正式なカードとして認められたということだ!」

「なんてヤツだ!てめえそうまでして勝ちたいのか!」

「ジーク…!貴様はデュエルを、オレ達デュエリストの魂を汚した!
 このトーナメントを戦ってきたデュエリスト達、応援してくれる皆、
 世界中のデュエルを愛する人々…!
 そして貴様のために戦おうとしたレオンの心も!その全ての思いを汚したんだ!」

「ふん、ヒーロー気取りか?青いことだ。デュエリストの魂だと!
 そんなものが何になる、デュエルなどと言ってもしょせんはゲームに過ぎん!」

ルールそのものをメチャクチャにしたジークに集中する非難の嵐!
しかしジークは「なにゲームごときに熱くなっちゃってんの?」とまるで反省する様子がありません
というか全世界放送中でこの横柄な態度、もうシュレイダー社の新作ゲームの宣伝どころか
今ごろシュレイダー社は視聴者からのクレームの嵐で大炎上中ですよ!(えー

「僕は…兄さんのためならどんなことでもしたいと思ってた…
 でもこんなカードは…使いたくないんだ…!
 マジックカード発動!”サイクロン”!シュトロームベルクの金の城を破壊する!」

ジークを信じてこのカードを受け取ったレオン。しかし兄の薄汚いやり口を知ってしまった以上
それに便乗することなどできず、サイクロンで金の城を墓地送りに!

「ようしいいぞレオン!これであのカードは…な、なに!?」

「ハハハハハハ!ハーッハッハッハッハ!残念だがレオンハルト…
 シュトロームベルクの金の城は、いかなるマジック・トラップカードでも
 破壊することはできないのだよ!」

「バカな!あのカードのテキストは…
 ま、まさかテキストデータまで書き換えられているのか!?」

正真正銘のチートカードキター!!さ、最低だこいつ!
今までチートだなんだと罵ってきたカードは数あれど、本当に自分の好き放題にカードをいじくった大バカ野郎
後にも先にもジーク一人だけです。ゴミなのもいい加減にしろ!

「貴様…!」

「ふふふ…海馬、私が禁止カードのリミッター解除のためだけに
 手間をかけると思うのか?シュトロームベルクの金の城はスイッチに過ぎない…
 あのカードがフィールドに召喚された瞬間、ウイルスプログラムがスタートしたのさ!
 海馬コーポレーションの全てのプログラムが凄まじいスピードで侵食されていく…
 このデュエルが終わる頃には、君が作り上げたデュエルモンスターズのデータも
 全て失われるのだ!」



なんという外道!さらに金の城にウイルスまでも仕込んでいたジーク!
レオンのデュエルディスクを介して海馬コーポレーションのコンピュータを侵食し、
このままでは世界中のデュエルディスクが不具合を起こして動作不能となってしまうことに…

というかジークのやってることって、例えるならば
「全世界のニンテンドーDSは全部俺のウイルスでぶっ壊しました。だからみんなウチの会社のドリームキャスト買ってね!」
って公言してるようなもんだよな…(えー
テレビ中継されてるのに自分の仕業だって暴露してるし。こんなの被害者の怒りの矛先はジークに向くに決まってますよ!

「僕は…デュエルモンスターズが大好きだ…!それを失うくらいなら僕の手で…」

「無駄だレオンハルト!お前がサレンダーしたところで発動したウイルスは止まらない。
 だが、ただひとつ侵食を止める方法がなくはないがな?
 それはシュトロームベルクの金の城を、デュエルの中で破壊することだ」

「そんな…!あのカードにはマジックもトラップも効かないのに!」

「どうやったってウイルスは止められないって言ってるのと同じじゃないか!」

もはや降参することも辞さないレオンでしたが、それすらも金の城のウイルスの前では無意味!
こうなってはウイルスを止められる可能性があるのは対戦相手の遊戯ただ一人。
全世界のデュエルそのものが遊戯の肩にかかってくることに…次回に続く!


■遊戯王デュエルモンスターズ198話 「KCグランプリ終結」
 

《全てのデュエリストのために、ボク達は負けない!そしてレオン君も助ける!》

「ああ…!デュエルを続けようレオン、お前は全力で向かってくればいい…
 オレも全力で受けて立つ!」

「遊戯さん…僕は取り返しのつかないことをしてしまった…
 でもまだ救いがあるなら、僕は遊戯さんを信じます!」

ジークの魔の手からデュエルモンスターズを守るため、デュエルを続行して金の城の破壊を試みる2人。
もはや勝敗など二の次です、ともかく有効な手段を求めてカードを引く遊戯でしたが…

「オレのターン、ドロー!」

「無駄なことを…この瞬間、シュトロームベルクの金の城の効果が発動する!」

「な、なんだ!?ブラックマジシャンガールが勝手に!」

「シュトロームベルクの金の城がある限り、
 
お互いのターンで強制的に戦闘が行われる!
 そして相手プレイヤーが攻撃してきた時、
 その攻撃力の半分をダメージとして与えモンスターを破壊する!」

ついに明らかとなった金の城の外道能力!
遊戯のBMGが勝手に攻撃を始めたかと思うと、攻撃を金の城に反射されて爆死!さらに遊戯にもBMGの攻撃力の半分ダメージが!
反射ってことはBMGの攻撃もレオンのモンスターに届いてないし…つまりこれって、
攻撃しようとした瞬間モンスターがぶっ壊されてダメージを受けるってことですか!?
それも遊戯のモンスターだけが!これではモンスターを召喚しても自分のライフがなくなる一方です
かと言って召喚しなければ強制戦闘で敵モンスターの餌食に…一体どうすればいいいんだ!



(マジックもトラップも効かない、モンスターを召喚すれば
 強制戦闘でライフポイントを削られ、召喚しなければダイレクトアタックを受ける…
 このままではオレに勝ち目はない…!)

「そんな能力ってアリかよ!」

「メチャクチャじゃねえか!」

「うむ…だからこそかなりのリスクが設定されていて、
 莫大な維持コストが必要だったはずじゃが…?」

「ふふ…シュトロームベルクの金の城を維持するには、
 スタンバイフェイズにデッキの半分のカードを墓地に送らなくてはならない!
 その維持コストを相手プレイヤーが支払う!

「…!?」

「なにィ!?なんで遊戯が維持コストを払わなくちゃならないんだよ!」

「ま、まさか…テキストデータを書き換えたのか!?
 莫大なコストの負担を相手プレイヤーに変更するとは…!」

「兄さん…なんてことを!」

最悪チートはとどまるところを知らず!
このうえ毎ターンデッキをごっそり削られるデメリットを相手に押し付けるとは!いい加減にしろ!
たとえデッキ40枚フルにあったとしても、1ターンで20枚、2ターンで10枚、3ターンで5枚…
ものの数ターンでデッキ切れになって負けてしまうじゃないですか、こんなカードあんまりだ

「くそっ、どうにもならねえのかよ!」

「シュトロームベルクの金の城の効果で、強制的にバトルが発動する!」

「まずい…!遊戯の場にモンスターがいねえ!」

「リバースカードオープン!”黒魔術の報復”!このカードは相手が攻撃してきた時、
 自分の墓地にある魔法使い族一体を特殊召喚できる!
 出でよブラックマジシャンガール!」

「な、なんとか耐えた!」

「黒魔術の報復で甦ったモンスターは、バトルフェイズ後に破壊される」



レオンのターンの強制戦闘に対して、上手い切り返しを見せる遊戯!
BMGを一時的に呼び戻してレオンのモンスターを返り討ちにし、即座にBMGを再び墓地へ!
こうして場にBMGを残さなければ、次の遊戯のターンで勝手に動き出してダメージを食らうこともありません
何しろ遊戯のLPは残りたったの400。これ以上は一発もダメージを食らうことは許されません

「オレのターン!ドロー!これで”糸つむぎの針”の効果を受けてから
 3ターンが経過した…よって封印されていたクィーンズナイトが復活!
 さらに手札からキングスナイトを召喚!
 フィールドにクィーンズナイト、キングスナイトが揃った時…
 デッキからジャックスナイトを特殊召喚できる!
 そしてマジックカード発動!”ロイヤルストレート”!
 このカードはクイーンズナイト・キングスナイト・ジャックスナイトを生贄に捧げることで…
 ロイヤルストレートスラッシャーを特殊召喚することができる!」

強制戦闘が始まる前に速攻召喚を決める遊戯!神のカードの生贄3体を用意する時にもよく使うこのコンボですが、
そうまでして召喚したこのロイヤルストレートスラッシャーとは、それほどの価値があるモンスターということに…?

あ…あんま強くねーよ!(えー
攻撃力1900+1500+1900=2400!?んなアホな!
普通にクイーンズナイト・キングスナイト・ジャックスナイトを融合すれば、攻撃力3700のアルカナ・ナイトジョーカーが召喚できるのに…
一体遊戯はどんな意図があってこのモンスターを…

「ロイヤルストレートスラッシャーの特殊効果発動!
 デッキからレベル1〜5のモンスターを1体ずつ墓地に送ることで、
 相手フィールド上の全てのカードを破壊する!」

「そ、その手があったか!モンスター効果ならあの厄介なカードを破壊できる!」

うーむそういう特殊効果があったのか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
確かにモンスター効果なら「マジック、トラップ無効」というルールを上手くすり抜けられるはず。さあ砕け散れ金の城!

「レベル1、クリボー!レベル2、執念深き老魔術師!レベル3、岩石の巨兵!
 レベル4、ビッグシールドガードナー!レベル5、カースオブドラゴン!
 行けロイヤルストレートスラッシャー!アルティメットファイブクラッシュ!」

「いよぉーっし!」

「ハハハハハ、残念だったな!」

「あぁ…!?ど、どうして破壊されないの!?」

「も…もしかしててめえ!」

「あいつがテキストデータを書き換えている以上、
 モンスター効果も無効にしているでしょうね…」

「てめえ…!やることが汚すぎるぜッ!!」

どこまで酷いチートだよコレー!結局モンスター効果すらも無効ですか!
ここまでカードを大盤振る舞いで試みた賭けだったのに…こうなってはもう完全に打つ手なしか…

「…オレはマジックカード”ワームスリップ”を発動!自分のモンスター1体を、
 次の相手のスタンバイフェイズまでフィールド上から除外する!ターンエンドだ」

「フィールドからロイヤルストレートスラッシャーを消し、
 このターンの強制戦闘を回避したか?無駄なことを…
 さあ武藤遊戯!金の城の維持コスト、デッキの半分のカードを墓地に置け!」

「ふふ、残念だったな…それは出来ないぜ」

「なに?」

「オレのデッキに残りカードは一枚しかない!
 この場合デッキの半分という維持コストの条件は満たされず、
 金の城は破壊される!」

「なにィ!?バ…バカな!」

 

ついに粉々に砕け散った金の城!相手のカードをモリモリ減らす反則効果が仇となり、遊戯の背水の陣により消滅!
デッキをここまで消費するしか対抗策がないなんて、実際のデュエルでは恐ろしすぎるカードですが
金の城の破壊が目的だったこの闘いはひとまず一件落着。
こんなとんでもないカードを使ってしまった責任を取り、レオンは自分からサレンダーしようとしますが…

(遊戯さん…やっぱり僕はここで…)

「レオン!オレはどんなに不利な状況であろうと、
 デッキにカードがある限り戦い続ける!卑劣な罠が砕け散った今、
 ここからがオレ達の本当のデュエルだ!来い!」

「遊戯さん…!?は、はい!」

な、なにいいいい!?(゜д゜;)この状況から残りたった1ターンで決着をつけるつもりですか!
これがデュエリストの意地ってやつなのか…
私だったら「よしじゃあ金の城使う前のところからやり直し」とか空気の読めないことを言ってしまうだろうな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「手札からマジックカード発動!”死者蘇生”!この効果で墓地のシンデレラを特殊召喚!
 そしてシンデレラの召喚に成功した時、カボチャの馬車を特殊召喚できる!
 シンデレラとカボチャの馬車を生贄に…ヘキサ・トルーデを攻撃表示で召喚!
 ヘキサ・トルーデは、相手モンスターを一体破壊するごとに
 攻撃力を400ポイントアップする!」

特殊召喚2連発からさらに通常召喚で、強力モンスターのおっぱいおばさんを召喚!
手間ひまかけて召喚したロイヤルストレートスラッシャーもあっけなく倒され、
ヘキサ・トゥルーデの攻撃力は2600から3000にまでアップしてしまうことに…

「攻撃力3000のモンスターを相手に、遊戯のデッキはあと一枚…!」

「その一枚でなんとか出来るのかよ…?」

「オレは信じる…!自分のデッキを最後まで!オレのターン!ドロー!」

そして運命の最終ドロー!遊戯が引き入れたのはレオンと同じく死者蘇生!
ここからどうやって逆転のコンボを組み立てていくのか…?

「手札からマジックカード!”非常食”発動!
 フィールドにあるマジック、トラップカードを墓地に送ることで、
 ライフポイントを1000回復する!(遊戯LP200→1200)
 さらにマジックカード”死者蘇生!”いでよ…!ブラックマジシャン!」

遊戯が蘇生したのは、金の城のコストで犠牲になったブラックマジシャン!
しかしブラックマジシャンの攻撃力は2500、まだヘキサ・トゥルーデを倒すには到底及びません

「リバースカードオープン!”ネクロマンシー”!
 このカードは相手の墓地のモンスター4体をランダムに、
 相手フィールドに守備表示で召喚する!それらのモンスターが破壊されるたびに、
 ヘキサ・トゥルーデの攻撃力を600ポイント下げる!
 そしてリバースカードオープン!”拡散する波動”!
 ライフポイントを1000払うことで、レベル7以上の魔法使い族モンスターは
 全てのモンスターに攻撃できる!(遊戯LP1200→200)」

ブラックマジックゴルェンダァ!!(えー
ネクロマンシーで蘇った赤ずきん、森の狩人、鉄のハンス、鉄の騎士を破壊しヘキサ・トゥルーデの攻撃力は600に!
最後にヘキサ・トゥルーデを粉砕しレオンのLPはちょうどゼロ!
見事な逆転勝利で遊戯はデュエルキングの称号を守るのでした

「うむ…素晴らしいデュエルだった!」

「レオン…よくこの辛いデュエル、最後まで諦めずに戦い抜いたな、
 お前は真のデュエリストだ」

「遊戯さん…うっ…うう…!」

「デュエルの勝敗など問題ではないッ!ウイルスによって海馬コーポレーションの
 コンピュータが回復するには、かなりの時間が必要なはず…!その間に!」

爽やかな幕切れにまたしても水を差すジーク!なんかもう完全にただの頭おかしい人です(えー  こっち寄ってくんなー!

「そんな隙をオレが与えると思うか?すでにメインコンピュータの修復は終わった!
 もはや何の影響もないッ!!」

「そ…そんなはずは!?私は…私は結局、海馬には勝てないというのか…」

「”私”ではない、”誰も”だ!」

結局やっぱり最後にすべてを持っていく社長
ここまで言い切れるなんて相変わらずあんたはすごいよ

波乱に満ちたKCグランプリもついにこうして閉幕。遊戯たちもようやく懐かしの日本へと帰るのでした
そういえば元々それが目的でこの大会に参加したんだったなぁ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  次回に続く!


■遊戯王デュエルモンスターズ199話
、200話

(明日ボク達はエジプトに旅立つ…そして3枚の神のカードをあの石版に掲げた時、
 もう一人のボクの記憶探しの旅が始まるんだ!)

今までダーツとの戦いやKCグランプリがあったため、「オレのことは後でいい」と先送りになっていた闇遊戯の記憶探し。
そういった他の用事が全て片付いたので、いよいよエジプトへ記憶の手がかりを求めて旅立つことになります
要するにこれまでのことは、ラストダンジョンに突入する前に色々サブイベントをこなしていたようなもんです(えー
そしてエジプトへの出発はもう翌日。それに備えてすやすやと眠りについた遊戯でしたが…

「すぅ…すぅ…」

「ヒャヒャヒャヒャ!まさか遊戯も、オレ達が神のカードを盗みに来るなんて思ってないだろうなぁ!」

「ああ、こうなったら行くとこまで行ったるわい!」

ガシャアアアアン!!

「…!?ま、待て!!」

な、なんてやつらだ!とうとうガチ犯罪者にまで成り下がったか!
遊戯宅へ現れたのは毎度おなじみ羽蛾&竜崎!なんと遊戯の部屋のガラスをブチ割り、遊戯の旅行カバンを奪って逃走!
完全にこれは警察沙汰ですよ!今まで城之内のカードすり換えとか、遊戯のエクゾディアポイ捨てとかやらかしてきた羽蛾でしたが、
いよいよお縄を頂戴する時が来たか…(えー
羽蛾達が奪った旅行バッグには神のカードだけでなく、イシズから託された千年タウク、バクラから勝ち取った千年リング、
マリクから勝ち取った千年ロッドも入っています。なんとしてもバッグを取り返したい遊戯でしたが、
逃げ足の速い羽蛾たちには追いつけそうになく…

「さーて神のカード神のカードっと…おわっ!?」

「だ、誰や!」

「クククク…これでやっと出てこれたぜ…邪魔者は消えな!!」

そんな羽蛾達の前に現れたのはなんとバクラ!千年リングを手にして闇人格を取り戻し、あっと言う間に2人をボコボコにしてしまいます
結局神のカードや千年アイテムはバクラの手に渡ってしまうのか…って

「はぁ…はぁ…あっ!?君は…バクラ君!」

「てめえが神のカードを持ってることを知らねー奴はいねえ…
 そいつは狙われて当然の代物なんだぜ。
 それを守るのがてめえの役目じゃねえのか?よりによってこんなチンケな奴らに…!
 危なっかしくて見ちゃいられねえぜ!ほらよぉ!」

な、なんだってー!?「貴重なものなんだから大事にね( ´∀`)」と神のカードや千年アイテムを返してくれた闇バクラ。
この親切っぷりはどうしたことだ!何か悪いもんでも食ったのか!?(えー

「礼と言っちゃあなんだが、コイツ(千年リング)はオレ様が預からせてもらうぜ。
 こいつはもともとオレ様のもんだしな…だが安心しな、ファラオの記憶が取り戻せた時、
 すべての千年アイテムが必要になる…その時が来たらこいつは必ず返すぜ」

「千年リングも後でちゃんと返すからね( ´∀`)」と似合わなすぎるセリフを吐くバクラ。
いよいよ本格的におかしくなってしまったのか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「バクラ…!貴様一体なにを企んでいる!」

「ほう、王様のお出ましか…器の方じゃたぶらかされないかと心配か?」

「答えろバクラ!」

「そう冷たくすんなよ…オレ様もてめえと同じ、遥か3000年前に封印された魂なんだからよ」

「貴様…!」

「王様よ…どうだい、そろそろ決着をつけねえか?オレ様達にふさわしい舞台、
 てめえの記憶の世界でな」

「オレの記憶の世界だと…?」

「ククク、てめえ自分のことになったら何も分かっちゃいねえな…
 てめえの心の迷宮も然り、てめえにまつわることは全て謎に満ちたゲームだらけ。
 だがその謎を遡れば、全てがてめえの記憶の世界に行き着く…
 つまりそここそが究極の闇のゲームってことさ!」

え、えーと…?「つまり究極の闇のゲーム」?何言ってんだか全然分かんないよ!(えー
一体何がつまりなんだ!意味不明すぎる!理屈はなんだか分かりませんが、
ともかく「記憶が戻ったら究極の闇のゲーム一緒にやろーね( ´∀`)」ってことのようです。
その究極ゲームとやらをやるには、闇遊戯の記憶を戻して千年アイテムをコンプすることが必要だと…

 

「いいぜバクラ…!その挑戦受けて立つぜ!」

「そう来なくっちゃな…てめえの記憶の扉が開かれる時がゲームの始まりだ、
 その時を楽しみにしてるぜ」

(さて…オレ様にはまだやることが残されている。
 究極の闇のゲームに勝つための下準備がな…)

そして遊戯の下を去って行ったバクラ。しかし下準備やら何やらと、他にもまだ何か良からぬことを企んでいるようです。
そんなバクラが向かった先とは…






《クククク、よう社長。残業とはご苦労だな》

「お前はバクラ…!貴様いったい何の用…モ、モクバ!?」

《安心しな、気絶してるだけだ…なーにちょいとご挨拶さ、デュエルしようぜ?瀬人様ァ》

なんとバクラの目的地とは海馬コーポレーション本社!なぜか社長とデュエルをしたがっているバクラは、
モクバを人質に取ると社長にデュエルを強要することに…

というかバクラとモクバの服装がめっちゃペアルックですね(えー
「オレの可愛い弟とペアルックとは断じて許せん!」と怒り心頭の社長。呼び出しに応えて屋上でバクラと対峙します

「待ってたぜぇ社長!さあ始めようか闇のゲームを!」

「闇のゲームだと…?くだらん!そんなことのためにモクバを…!
 だがそれが貴様の運の尽きだ!ここから無事に帰れると思うな!」

「クククク、その意気だぜぇ…」

「後悔するぞ貴様…!」

「「デュエル!!」」

さあアゴのゲームの始まりだぜ!(えー
遊戯王ファンの間でも語り草となっている作画監督・大邪神井上様の本領発揮!
デュエル開始と同時にすさまじいまでのアゴ作画炸裂!ついさっきまでまともな絵だったのに、なんで急にこんなアゴに:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「うっ…?なんだこの重苦しい空気は…」

「そう驚くなよ、てめえだって3000年前には散々経験したゲームなんだからよ」

「3000年前のゲームだと?未来のロードを進むオレには今日の勝利さえ過去の栄光!
 くだらんオカルトの戯れ言なら遊戯にでもしていろ!!」

なんという手厳しい社長!闇のゲーム特有の雰囲気を「くだらんオカルト」と一蹴して、まるで信じるつもりがありません

ともかくデュエルを開始した2人は、まずは小手調べに下級モンスターでぺしぺしとライフの削り合い。
いい感じにお互いのライフが減ってきたところで、キーカードを引いた社長のコンボが炸裂する!

「オレはロードオブドラゴンを召喚!このカードがフィールド上で表になっている限り、
 ドラゴン族はマジック・トラップの対象にはならない!
 さらにマジックカード”ドラゴンを呼ぶ笛”を発動!ロードオブドラゴンが場にいる時、
 手札より2体のドラゴン族を場に呼び出すことができる!
 出でよ!我が手札にて最強かつ美しきしもべ!ブルーアイズホワイトドラゴン!」

最凶かつ美しきアゴ作画キター!!井上様らめええええええええええ
アゴどころかもう顔そのものが凄いことになってます。作画崩壊という言葉がこれほどふさわしい絵もないな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

(やっとお出ましになったな、青い瞳の龍…神に対抗できる唯一のモンスター…!)

「むう…っ!?な、なんだ…今のビジョンは…?」

しかしブルーアイズを召喚したその瞬間、わずかに社長の脳裏に甦る前世の記憶!この闇のゲームの雰囲気のせいでしょうか?
オカルトなんて信じたくないのにくやしい!でも…見えちゃう!(びくんびくん
突然のことに驚きが隠せない社長でしたが、ともかく今はバクラのモンスターを粉砕することを優先します

「…行くぞブルーアイズの攻撃!滅びのバーストストリーム!」

「トラップカード!”死霊の盾”!」

「なにィ!?」

「ククククッ、残念だったな…死霊の盾は自分の墓地の
 悪魔族かアンデッド族モンスター一体を取り除き、敵モンスターの攻撃を無効にする。
 その効果はオレ様の墓地にコストとなるモンスターがいる限り続く…
 これでオレ様の身はしばらく安全てわけだ」

「姑息な手を…!」

ブルーアイズの攻撃をまんまと防ぐバクラ!墓地にコストのモンスターがいれば繰り返し攻撃を防げるというこのカード、
デュエル序盤で下級モンスターが何体が墓地に送られた分、まだまだ使用コストは残されているようです。
そしてバクラは、社長が攻撃できない間にロードオブドラゴンを始末すると、
モンスターの特殊能力によりブルーアイズの攻撃力をガクンと弱体化!一転して社長の形勢不利となってしまいます

(あの男…!オレのデッキを研究し尽くしている!それでも勝利を掴むのが真の王者…!
 そのためのオレのデッキ、そのためのブルーアイズ!)

「オレのターン!ドロー!」

「どんなカードを引こうとオレ様には、無敵の死霊の盾があるぜ!」

「ならばその盾から破壊するまで…!マジックカード”魂の解放”!
 この効果により、貴様の墓地から死霊騎士、死霊公爵が除外される!
 これで貴様の墓地に悪魔族、アンデッド族のモンスターは消えた…!
 よって貴様の盾も消滅するッ!」

「くっ!?」

墓地モンスターを除外するカード・魂の解放によって、バクラの墓地モンスターをきれいさっぱり掃除する社長!
これで死霊の盾も消滅しましたが、場にいるブルーアイズの攻撃力はたった1200…
バクラのモンスターに対抗するには、まるで攻撃力が足りません

「さらにオレは、手札からマジックカード”黙する死者”を発動!
 墓地に眠るブラッド・ヴォルスを守備表示で召喚!
 そしてブラッド・ヴォルスとブルーアイズを生贄に!
 (許せ…!その惨めな姿を晒すなら、新たな命を受けて生まれ変われ!)
 ブルーアイズ!ホワイトドラゴンッ!!」

「ブルーアイズを生贄にブルーアイズを召喚だと…!?」

「貴様ごときにオレのブルーアイズは倒せん…!滅びのバーストストリーム!!」

中古のブルーアイズを生贄にして新品のブルーアイズを召喚!自慢の攻撃力でバクラのモンスターを一撃粉砕!
生贄にするのにごめんねブルーアイズ(´・ω・`)と謝るあたりがさすが社長です

「ぐうっ!さすがだぜ…だがまだまだァ!トラップ発動!”鏡壁の石版(ウェジュ)”!
 そしてもう一枚のトラップ”蘇生のウェジュ”!
 蘇生のウェジュは、モンスターが破壊された時に発動するトラップカード…
 自分の墓地に眠るモンスターを一体復活させる!
 そして鏡壁のウェジュは、モンスターが破壊された時
 破壊したモンスターの攻撃力の半分を味方モンスターに加え、
 そのモンスターと強制的にバトルが発生する!」

や、ややこしいな…ともかく、まず蘇生のウェジュで今やられたディアバウンド・カーネル(攻撃力1800)を蘇生。
さらに鏡壁のウェジュを使って、ブルーアイズの攻撃力の半分をディアバウンドに上乗せしたようです
つまりディアバウンドの攻撃力は、1800+1500でブルーアイズを超える3300に!

「これでディアバウンド・カーネルの攻撃力が上回ったぜ…!
 行けディアバウンド・カーネル!デススパイラル!」

「く…!ブルーアイズは不滅だ!マジックカード”死者蘇生”ッ!!」

(クククク…これでいい。ディアバウンドの特種能力…
 それは倒したモンスターの能力を吸収する力…!
 これでとりあえずの目的は果たせたぜ…)

ディアバウンドに倒されてしまったものの、即座に死者蘇生を使って社長は3たびブルーアイズを召喚!
しかしバクラは、ブルーアイズを一度撃破できたことでご満悦のようです。
なんでもブルーアイズの特殊能力をコピーすることが目的だったとか…って
ブルーアイズに特種能力なんてものはなんもないんですけど、
いったいバクラはなんの力をそんなに欲しがったんだろう:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ん…?ちっ、もうこんな時間か…!残念だが瀬人、今日のところはここまでにしておくぜ」

「何!?貴様デュエルを放棄する気か!」

「オレ様はこれからちょいと旅に出るんでな…貴様にこれを預けておくぜ!」

「何?これはペガサスの…」

しかし夜が明けて日が昇り始めた途端、「門限来たから帰ります」とデュエルを切り上げてしまうバクラ。
これからエジプトへ向かうつもりのようですが、去り際に社長へよこしたのはペガサスのミレニアム・アイ(千年眼)!
そういえばこれ、バクラがペガサスからえぐり取ってそのままずっと持ってたんですね。
究極の闇のゲームにはすべての千年アイテムが必要になる以上、社長もこれを持ってエジプトに来いということか…

「そいつは究極の闇のゲームへの招待状だ、
 決着をつけたかったら貴様もそれを持ってエジプトまで来るんだな」

「エジプトだと?くだらん…言ったはずだ!オレはオカルトグッズなどに興味はないとな!」

「だがお前とブルーアイズの因縁には興味があるんじゃねえのか?
 楽しみに待ってるぜ瀬人、ハハハハハハハハ!」

「えっ(゜д゜;)ブルーアイズ?ど、どうしよう行っちゃおうかな…」とブルーアイズの名前を出されてしまうと弱い社長。
なんだかんだ言ってエジプトに来ることになりそうです、果たしてエジプトで待つ究極の闇のゲームとは一体?次回に続く!






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