■イナズマイレブン第15話 「来たぜ!全国大会!!」
 

「炎のォッ!!風見鶏ィィッ!!」

ドギャバッゴオオオオオオン!!

「うんうん!すげえ、息ピッタリだ!」

「こりゃドラゴントルネードも負けてらんないぜ!」

冒頭の場面、覚えたての炎の風見鶏を、完璧にマスターするために練習を重ねていた豪炎寺&風丸。
まずは10発中10発成功とかなり快調な滑り出しです。こりゃ実戦でも十分使っていけそうですな
しかし染岡さん、残念ながらドラゴントルネードはすでに最強技から一歩劣る感が:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「あっ!風丸さぁーん!」

「宮坂!久しぶりだなぁ、練習頑張ってるか?」

「はい!風丸さん、ウチにはいつ戻るんですか?」

「えっ…」

「やだなぁ、サッカー部は助っ人だって言ってたじゃないですか」

「あ…助っ人か、そうだな…」

そんな練習途中の風丸に、陸上部の後輩・宮坂が声をかけてきました
そう、風丸が元々所属していたのは陸上部…サッカー部には助っ人として参加したのが、そのまま愛着が湧いて居ついてしまったのです
ちなみに最初からサッカー部にいたメンバーは
円堂、染岡、半田、壁山、宍戸、栗松、少林寺の7人だけ、
帝国学園との練習試合から助っ人参加したのが
風丸、目金、影野、マックスの4人、
転校生として途中から入ってきたのが
豪炎寺、土門の2人です

それにしても宮坂…声優も女の人だし、これでおっぱいがあったら完璧に女の子にしか見えないよ!(えー
帝国学園の佐久間といい、イナズマイレブンの長髪キャラ可愛すぎだろ常識的に考えて:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「フォームも全然崩れてないんですね、安心しました!僕、風丸さんが走り方を忘れたんじゃないかって
 心配だったんですよ」

「簡単に崩れるようなフォームじゃ一流とは言えないさ、なぁ風丸!
 全国トップレベルの連中を、このスピードとフォームで打ち破って来たんだもんな」

「いえ、俺なんかまだまだですよ」

「サッカーでもこの調子で相手を翻弄してるんだろ?全国でも頑張れよ、応援してるぜ!」

「えっ…でも、そろそろこっちに戻って来てくれてもいいんじゃないんですか?」

「そ、その話はまた今度な…サッカーの練習に戻らなきゃ」

早く風丸先輩と陸上やりたいオーラがだだ漏れの宮坂を前に、戻る気がないことを伝えられずに気まずい風丸。
結局その場しのぎの言葉を残して、逃げるようにグラウンドへと戻ってしまいます
というか風丸は陸上でも全国最高クラスの選手なのか…そりゃあ陸上部員からしたら、サッカーに行かせるには惜しい逸材ですよね

「遅いぞ風丸ー!」

「遅れてすまん!」

「あの一年に何を言われたんだ?」

「大したことじゃないさ」

さすが勘のいい豪炎寺、風丸が今の話を引きずっていることに気づいて声をかけますが
風丸には
「そんなことより炎の風見鶏練習しようぜ!」と誤魔化されてしまいます
しかし、そんな風丸と放った炎の風見鶏はとんでもないノーコン…さっきとはうって変わって、何発試してみても
ゴールを遥かに逸れたメチャクチャな方向に飛んで行ってしまいます

「どうしたんだ…?中断するまでは、10本撃って10本とも入ってたのに…」

「くっ…はぁ…はぁ…」

「意外と分かりやすい奴なんだな…陸上部に戻って来てくれとでも言われたんじゃないのか?」

「…」

シュートの失敗は明らかに風丸のメンタルが原因…ズバリ風丸が言われたことを言い当てる豪炎寺でしたが、
風丸は苦笑いを浮かべるだけで、それに答えようとはしないのでした。まさかこの苦悩も試合まで引っ張られてしまうのか…




「イナズマイレブンのデータが消えていた件ですがね…影山の仕業ですよ」

「やはりそうですか…」

「奴はイナズマイレブンのメンバーです、そしてそれを証明するもの全てこの世から消している」

「でもどうしてメンバーのことを?」

「そちらの執事さんを初めとするメンバーが、こっちの質問に応じてくれるようになったからですよ」

「そうでしたか…」

一方その頃、お嬢の父親・雷門理事長と話していたのは鬼瓦刑事でした。
なんと影山総帥はイナズマイレブンの元メンバーだったとか…そういえば前回浮島は
「俺も元々は控えだった」と言っていましたが、その控え時代にスタメンを張っていたのが総帥だったのか…?

「影山は中学サッカー協会の副会長だったそうですね」

「ええ、サッカーに強い思いを抱いていることは知っていました」

「強すぎますよ…サッカーの話をする時の奴の目はゾッとします、なんと言うか…憎しみがこもっていると言うか…」

総帥はサッカーそのものに激しい憎悪を持っていると語る鬼瓦刑事。40年前、イナズマイレブンを陥れたバス事故も
おそらく総帥の仕業だと思われますが…仲間のサッカー人生までもメチャクチャにしてしまうほどの憎悪とは一体…?

「宮坂…昨日お前にいつ戻るのか聞かれた時、自分がサッカーに夢中になってたんだって気づかされたよ」

「えっ…」

そして次の日、川原で宮坂と出会った風丸は、自分がサッカーに感じている思いを正直に打ち明けることにします

「あれからずっと考えてたんだ、俺はどうしてサッカー部にいるんだろうって」

「もういいじゃないですか!サッカー部は部員も増えたんでしょう!?
 風丸さんはもう役目を終えましたよ、陸上部に戻ってきてください!」

「…戻らなきゃいけないとは思ってる。でも…まだ戻れない」

「何を迷ってるんです!?」

「サッカーには陸上とは違う面白さがあるんだ、俺は一流のプレイヤーと戦って自分を強くしたい」

「一流のプレイヤーなら陸上だって!」

「まだまだサッカーには、俺の知らない凄い奴が大勢いるんだよ」

「…陸上はもうどうでもいいみたいだ、風丸さんからそんな言葉を聞くなんて
 思ってもみませんでしたよ!お願いします、戻って来てください!
 また一緒に走りましょうよ!どうしてそんなにサッカーに拘るんですか!?」

「…宮坂、明日から全国大会が始まる。試合を見に来てくれないか?
 サッカーをやる俺を見てくれ、それから陸上部に戻るかどうか話そう」

宮坂こいつちょっとヤンデレっぽいな…(えー
風丸を好きなあまりに熱が入りすぎてるというか、結局風丸が何を言っても
「そんなの知りません!風丸さん戻ってきてください!」で片づけられるというか…
風丸も宮坂を言葉で納得させるのは無駄と悟ったか、
「もう言っても無駄だから実際見てもらって判断してもらおう」と考えたようです(えー
しぶしぶ風丸の提案を受け入れる宮坂。そして足早に風丸の下を去っていくのでした

「…聞いちゃった、あの一年に悪いことしちゃったかな」

「そんなことないさ、悪いのは俺だ」

「俺、お前はもうサッカー部のメンバーのつもりだった。けどそうだよな、助っ人で頼んだんだよな」

「お前のメチャクチャな練習と熱さが気に入ってな」

「ははっ、あん時は必死だったからさぁ」

「初めは本当に助っ人のつもりだったけど…気がついたらいつもサッカーのこと考えてて、
 この感じ、陸上を始めた頃みたいで…なんていうか楽しいんだよ」

「戻るのか?」

「分からない…陸上の仲間もお前達も、俺には大事な仲間だ。どっちを選んでも、どっちかを裏切るような気がして…」

「俺は風丸が出した答えがベストだって信じてる。納得が行くまでいっぱい考えとけ!」

そして宮坂と入れ替わりにやってきたのは円堂。
「戻ってきてください!戻ってきてください!」と自分の気持ちを押し付けていた宮坂とは対象的に、
風丸の気持ちを第一にして、穏やかに話を聞き出していきます。豪炎寺には話しづらかったことも、
そんな円堂相手だと素直に言えるみたいですね。風丸がサッカー部に入った最大の理由は、
円堂が好きだからじゃないのかなあ
でもそれを宮坂に言ったら殺されそうですよね(えー  やっぱ宮坂はヤンデレだわ…

「ほんとに風丸さん、どうするのかなぁ…」

「気にしても仕方ないよ、今はとにかく全国一回戦を突破すること!」

すぐにはサッカー部か陸上部かの答えは出せないものの、円堂に自分の気持ちを話して多少は楽になった風丸。
炎の風見鶏もなんとか撃てるようになり、ひとまず明日の全国大会は普通に戦えそうですが…

ピリリリリ ピリリリリ
「どうしたの?場寅……え…!?」

その時、お嬢宛てにかかってきた一本の電話。相手はお嬢の執事のようですが、
話を聞いたお嬢はみるみる顔面蒼白になってしまいます。そして、鬼気迫る様子で病院へと駆け出していき…

「場寅!お父様は、お父様は!?」

「…あれだけの傷を負いながらも、気を失うまでずっとフットボールフロンティアの成功を気にかけておられました…」

「何があったんですか…!?」

「全国大会の会場となる、フロンティアスタジアムを下見した帰りに事故に遭われたのです…
 同乗していた関係者の皆様も傷を負われましたが、最も重いのが旦那様でした…!」

なんと壮絶な交通事故に巻き込まれ、集中治療室で生死の境をさまよっていた雷門理事長!
交通事故と言うとこれも影山の仕業なのか…!?理事長は中学サッカー協会会長、フットボールフロンティア実行委員長を兼任していますが
その存在が邪魔になったということなんでしょうか…

つい昨日まではあんなに元気だった理事長が…リフティングが下手で円堂にボールをぶつけていた理事長が…
ってこんな時になんですが、
親父が円堂にボールをぶつけちゃって真っ赤っ赤になるお嬢ハァハァ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「う…う…うぅ…」

「お前はお父さんについててやれ…その方がいい気がするんだ」

「お父さんが目覚めた時、一番最初に夏未さんの顔を見せてあげて」

「そうそう、そういうこと!俺もそう言いたかったんだよな!俺達のことなら心配すんな、一回戦は絶対に勝つ!」

カラ元気をふりまいてお嬢に優しい言葉をかけてあげる円堂。やはり人を励ますことにかけては、円堂は大したもんですね
というわけでお嬢はここに居残りして、一回戦はベンチに入れなくなりそうです

「威勢がいいな、あんちゃん」

「刑事さん!」

「理事長が事故だと聞いてな、気になって来てみたんだ。だが今のヤツに、手が出せるワケがない…」

そこにやってきたのは鬼瓦刑事。どうやらこの人もまた、事故を仕組んだのが影山じゃないかと疑っているようです
しかし今の影山は刑務所の中、こんな工作ができるはずはないのですが…

ところが、その頃どこかの部屋でパソコンを走らせほくそ笑む影山の姿が!
こ、これはどういうこと!?
秘密基地!?影山の秘密基地なのか!?(えー
そしてパソコンの画面の中に、不気味に表示された”プロジェクトZ”の文字…
理事長が狙われたのは、この計画の始まりに過ぎないということなのか…?

《全国サッカーファンの皆さん!ついにこの日を迎えました!
 熱い激戦を勝ち抜いてきた強豪チームが、日本一の座を賭けてさらなる激闘に挑みます!》

「とうとう来たぞ!今日まで色んなことがあったけど、
 ここまで来たら思いっきり暴れてやろうぜ!」

「みんな頑張ってね!理事長さんのためにも!」

そしてとうとう迎えたフットボールフロンティア全国大会の日。超満員の観客達がスタジアムにひしめく中、
開会式では全国から集まった猛者達が次々に入場していきます。その中にはもちろん、鬼道さん率いる帝国学園の姿も…

「足のケガはもういいのか?」

「人のことより自分の心配をしろ、全国は今までとは違うぞ?」

「へへ、だから燃えるんだろ!」

「ふふ、俺たちに勝っておきながら、このスタジアムで無様に負けたら許さんからな」

「おお!帝国こそ負けんなよ!」

いいえ帝国は負けます(えー  帝国は間違いなくラスボスの噛ませだから困る
こんな大観衆の面前で鬼道さんが醜態を晒さなければならないなんて…(´;ω;`)うっ

ピリリリリ ピリリリリ

「ん?…ああ俺だ、なんだ?……!?誰が許可したッ!!本当に影山は釈放されたのか!?
 証拠不十分ってどういう事だ!?証拠なら確かにッ!!
 く…!分かったもういいッ!!どうなってやがる…!」

その時、鬼瓦刑事の下にかかってきた一本の電話!それはなんと、あの影山が釈放されたとの話を伝えるものでした
ということは、さっきのパソコンも釈放された後のことだったのか…!?
鬼瓦刑事が用意した証拠も、あえなくもみ消されてしまったようですが…
影山は鬼道財閥をはじめとして、権力者達とのパイプ作りに力を入れていましたが
警察の上層部にもすでに繋がりがあって、このくらいのもみ消しは容易いということなんでしょうか…

《残る最後の一校!推薦招待校として世宇子(ゼウス)中学の入場となります!》

「ゼウス…?はて、小生のデータにはそのような学校の登録はありませんが…」

ってラスボス中学の入場きたああああああああ!!
ここか!こことぶつかって帝国学園は負けるのか!そういえばゼウス中学の頭文字はZ…影山のプロジェクトZとは
このゼウス中学を優勝させる計画に違いありません。今は単なる無名の推薦校、そのゼウス中学のメンバーとは果たして…

だ…誰もいねえええーー!!
なんじゃこりゃ!「現在調整中」とのことで誰一人スタジアムに現れなかったゼウス中学!
一人ぽつんとさらし者状態のプラカード娘さんが実にかわいそうです(えー
帝国からも雷門からもスタジアム全体からもじろじろじろじろ見られて、すっげえ羞恥プレイだな
これ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
しかしそんな「なんで誰も来てくれないのよ、私バカみたいじゃないの(´・ω・`)」って真っ赤な顔がマジ萌えるという皮肉。
むしろこの世宇子って当て字が
世宇子(ようこ)ってこの子の名前に見えてくるから困る(えー
今回はこのプラカード娘が最後に全部持っていったな
:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  次回に続く!


■イナズマイレブン 第16話「破れ!忍者サッカー!」




「みんな、一回戦の対戦相手は戦国伊賀島中だ!」

「戦国伊賀島中の監督は、忍者の末裔と言われています。
 秘伝の忍術を使って、選手を鍛えているという噂です」

「に、忍者ぁ!?」

「忍術で鍛えるって…」

「一体どんなサッカーをするんすかねぇ」

「それがよく分からなくて…」

「いいさ!どんなチームだってサッカーをすることには変わりない、今まで通り真正面からぶつかっていこう!」

「「「おお!!」」」

今日はいよいよ全国大会一回戦の日、雷門イレブンは戦国伊賀島中との試合を前に控え室で気合を入れていました
それにしても今度の相手は忍者サッカーですか…まあ今までの相手も殺人サッカー(帝国)、呪いサッカー(尾刈斗)、
ジャングルサッカー(野生)、電脳サッカー(御影専農)、おたくサッカー(秋葉名戸)
と、イロモノ連中ばかりでしたから
忍者サッカーって言ってもそんなに警戒すべきじゃないのかも:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「…」

しかし仲間が盛り上がる中、唯一風丸だけは静かに押し黙っていました。もしかして、まだ陸上とサッカーのことで迷ってるんでしょうか
そんな風丸が気にかかるのか、グラウンドへ向かう途中円堂はこっそり話を聞くことにします

「風丸!あの陸上部の後輩のことなんだけど…」

「宮坂のことか…あいつは多分、言葉じゃ納得しないだろう。だからサッカーで答えを見せてやるつもりなんだ」

「えっ…それじゃあ!」

「ああ、俺が今日ここにいるのはサッカーをするためだ」

「そうか…!そう決めたんだな!」

「なぜサッカーをやるのか…俺自身が答えを探してるのかもしれないな」

「ようし!その答えを見つけようぜ!思いっきりボールを追いかけてさ!」

なんと、すでに陸上のことは試合が始まる前から吹っ切ってたのか風丸!
さっきのは静かに、この試合にかける覚悟を決めていたんですかね。よかったよかった
あとは帝国の時の円堂みたいに、試合が始まった途端悩みが再発したりしなきゃいいんですが:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「よし、次こぉい!」

「豪炎寺!」

スパァン!

「な…!?」

そしてピッチでウォーミングアップを始める雷門イレブンでしたが、突然そこへ相手校のFWが乱入してくるハプニングが!
豪炎寺へのパスをいきなり横からかすめ取るマナーの悪さ、こいつは乱闘で身の程を教えてやるべきかもしれませんな(えー

「だ、誰だ!?」

「お前に名乗る名はない!」

「なに!?」

「豪炎寺修也、俺と勝負しろ!噂には聞いてるぞ?天才ストライカーなんだってな!
 俺は戦国伊賀島の霧隠才次だ!」

「思いっきり名乗ってるッス…」

「俺は足には自信があるんだ、どっちが上か決めようじゃないか?
 ここからフィールドをドリブルで往復して速さを競うんだ!」

なんだか妙に豪炎寺への対抗意識を持っている霧隠。いきなりボールをぶん取ったあげく「よしこの勝負方法に決めた!」
一人で勝手に盛り上がってドリブル勝負をすることを決めてしまいました。そんな霧隠に対して豪炎寺は…

「断る。迷惑だ」

言ってやった言ってやった!(えー
「てめー練習の邪魔だよバカ」と言いたげに、まったく霧隠を相手にしない豪炎寺。
格好つけて得意げに話していた霧隠も、まさかの展開にあたふた慌て出してしまいます

「な、なに!?逃げるのか腰抜けめ!」

「腰抜けだと!?」

「お前には言ってない!」

「仲間をバカにされて黙ってられるか!その勝負俺が受ける!」

「冷静になれよ円堂、ここは相手にしない方が…はっ」

なんとか豪炎寺の気を引こうとわめく霧隠、しかしそれに釣られてしまったのは円堂でした
風丸はそんな円堂を「あんなのは放っておくに限るぜ」となだめますが、その時観客席から宮坂が見ていることに気づいてしまい…

「…一番足が速いのは俺だ…俺がやる!」

「か、風丸お前!?今相手にすんなって自分で…」

「誰だお前は?」

「お前に名乗る名はない」

「なっ…面白い、叩きのめしてやるよ!」

「宮坂の前でいいとこ見せるんだもん!」と変に張り切ってしまった風丸!霧隠との勝負に自分から申し出てしまう!
というわけで始まってしまった2人のドリブル勝負。単純に足の速さなら全国最強レベルの風丸ですが…

ドドドドドドド!

「く…!」

「は、速い!風丸さんを抜き去る奴がいるなんて…これがサッカーのスピードなのか!?」

しかしサッカーの経験値の差のせいか、わずかに風丸よりもドリブルの速さで勝る霧隠!
そのスピードには宮坂も目を丸くするばかり、さすが自信満々なだけあります
しかし風丸も負けじとギアを上げ、霧隠に並ぶと同じスピードでついていく!

「言うだけのことはあるなぁ!だけど足が速いだけじゃダメだぜ、サッカーは!」

バコオッ!!

「な!?」

なにィー!?き、霧隠この野郎!風丸のドリブル中だったボールを蹴とばしやがった!
さらにその蹴とばしたボールの方をドリブルしていくというふざけた行為、これに翻弄された風丸は霧隠に遅れを取ってしまいます

「ふっ、ふっ、ふっ、ふっ…!」

「く…!?」

しかし霧隠のバカな行動が風丸の闘志に火をつけてしまった!弾丸のように加速した風丸は、霧隠との差を猛烈な速さで縮めていく!
もはや完全に霧隠を捕えた風丸、このままゴールに飛び込めば風丸の勝ちは確実!…って

スパパァン!!

「うっ!?」

「な、なんだ!?」

「勝手な行動は慎め霧隠」

「サッカーは個人競技にあらず、チーム同士で競うものだ」

肝心な時に邪魔すんなお前らー!!戦国伊賀島のお邪魔虫どもが!
せっかく風丸の勝利で決まるところに乱入しやがって!
建て前では「うちの霧隠が勝手なことしてすいません」なんてことを言ってはいますが
うちのチームの奴が自分で勝負仕掛けて負けるなんて恥ずかしすぎだから
負ける直前になって妨害したっていうのが本音だろうが!(えー

「ちぇ、分かったよ。名前覚えとくぜ?えーと…藤丸くん」

「…風丸だ!」

仲間に止められてしぶしぶ引き下がった霧隠。というか風丸の名前は「お前に名乗る名前はない」って教えてもらえなかったのに
よく藤丸なんて似たような名前思いついたな霧隠:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  まあ円堂達が風丸ってでかい声で呼んでたからかな…

《雷門中学対戦国伊賀島中学!さあキックオフだ!》

とんだハプニングがありましたが、気を取り直していよいよ戦国伊賀島との試合が始まる!
最初は雷門のキックオフから始まりますが、開始早々いきなり戦国伊賀島の忍法に翻弄されてしまいます



「伊賀島流忍法・残像の術!」

「伊賀島流忍法・四股踏み!」

「伊賀島流忍法・分身フェイント!」

消えるも増えるも思いのまま!掴みどころのない伊賀島の忍法に、手も足も出ず押されっぱなしの雷門イレブン!
というか四股踏みはそれ忍術じゃねええええええ!どう見てもただの相撲だこれ!

「くそっ…上手く噛み合わない!」

「こういう時は…絶対に先取点を取らなければダメだ!」

かろうじて失点だけは防いでいる雷門でしたが、試合の流れは完全に伊賀島のペース…
このままではジリ貧になることは確実。そんな嫌な流れを変えようと、ボールを奪った風丸が一気に前線へ向かう!

「伊賀島流忍法・影縫いの術!」

ヒュボウッ!!

「ぐあああっ!?」



しかし、そこに立ちふさがるのはまたも伊賀島の忍術!自在に動く影で足をすくわれた風丸は、
逆に伊賀島に絶好のシュートチャンスを与えてしまう!

「伊賀島流忍法・つちだるま!」

「熱血パンチィィッ!」

バチイイイン!!

「うわあああーーっ!!」

あー熱血パンチ負けてもうたー!!霧隠の必殺シュートにパワー負けしてしまう熱血パンチ!
吹き飛ばされた円堂はあえなく先取点を献上してしまいます、この間のクロスドライブもそうでしたが
これからの強敵との戦いでは、もはや熱血パンチでは対抗しきれないのか…(´・ω・`)

(嫌な倒れ方をしたな…ダメージがなければいいが…)

な、なんですって!?そんな円堂を観客席から見ていた鬼道さんが不吉な発言を!
今の熱血パンチで、円堂が手を痛めたのではないかという嫌な予感…その鬼道さんの予感は的中してしまい
円堂は苦悶の表情を浮かべながら、かろうじて前半終了まで伊賀島のシュートを抑えるのでした

「思った以上に厄介な相手だな、何をしてくるか予測がつかない…」

「さすがに全国大会の相手は一筋縄じゃいかないってことかな」

「絶対に突破口はあるさ!一筋縄でダメなら二筋縄、それでもダメなら三筋縄だ!」

前半やりたい放題伊賀島にやられてしまい、少々まいっているハーフタイムのイレブン達。それを励ます円堂でしたが、
二筋縄とか三筋縄とか具体的にどうすりゃいいのか全然分かんないよ!(えー
とはいえ、仲間達をリラックスさせる空気を作り出すには成功したようです、さすが円堂はいいムードメーカーですね
ところが、なにげなく円堂が秋からドリンクを受け取ろうとしたその時、手を痛めていることを風丸に気づかれてしまい…

「円堂…?ちょっと見せてみろ!」

「う…くっ…!」

「ひ、ひどい…音無さん、救急箱お願い!」

「こんな状態でゴールを守ってたのか!?」

「し、心配すんなって…!左手でも絶対にゴールは許さない!」

「円堂…」

ケガを抱えても決して諦めようとはしない円堂、それに雷門には円堂以外にキーパーのできる選手がいないので
こんな状態でもキーパーは円堂に任せる以外にありません

そして始まった試合後半、そんな円堂をカバーするために、風丸はいつにも増して気合の乗った動きでシュートを止めまくります

「俺が絶対にゴールは許さないッ!!」

「す、すごい気迫だ…こんな風丸先輩は見たことがない…!」

そんな風丸に続いて土門や壁山たちDF陣も奮起!決死の守りで伊賀島に決定的なチャンスを与えません
なかなか攻め切れずに痺れを切らした伊賀島は、なんと8人もの選手を使った超大技を発動する!

「伊賀島流蹴球戦術・円月の陣!!」

ギュボオオオオオオ!!

「な、なんだ!?うあああーーっ!!」

「ぐああああああ!!」

もりさきくんふっとばされたー!!(えー
なんつーとんでもない技だコレー!まるでロマサガ3のような陣形で8人が突撃すると、強力な砂嵐が周りを覆って
雷門イレブンをハチャメチャになぎ倒していく!なんとMF勢を全員ふっ飛ばしてさらにDF陣までも!
無敵じゃないかこの技!この壮絶なパワーにはまるで太刀打ちできません、このままゴールまで突撃されてしまったら…

「もらったぁーーっ!!」

とその時、ゴール前までやってくるとなぜか無敵状態を解除して普通のシュートを撃つ霧隠。ア、アホだー!!
なんでわざわざそこで普通のシュートを!?そのまま突っ込めば楽に一点取れたものを…(えー

「絶対に通さないッスぅぅぅぅっ!!おおおおおおおお!!」

壁山の新必殺技キター!!
なんと巨大な壁を発生させてシュートを弾き返した壁山!まさしく壁山の名にふさわしい技じゃないか!
壁山はイナズマおとしや最強技のイナズマ一号おとしにも必要だし、意外と攻守に渡って貢献してますねえ
それに比べると、同じDFでなんの技も持ってない栗松の立場が:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「くそっ…まだだ!食らえェッ!つちだるま!!」

「ゴッドハンドオオオッ!!」

しかし、こぼれ球を拾ったのはまたも霧隠!今度は必殺のつちだるまでゴールを狙い、円堂もそれをゴッドハンドで迎え撃つ!

ドババババババ!!

「…つううっ!!」

バッキイイイイン!!

「う…ぐああああーっ!!」

しかし、右手の負傷によりゴッドハンドのパワー不足は明らか!本来のパワーを出し切れないまま、
つちだるまの威力に耐えかねたゴッドハンドは粉々に!あー2点目取られたー!

「うおおおおおーっ!!」

とその時、シュートがゴールに突き刺さる前に体で止めた風丸!つちだるまの威力もゴッドハンドとぶつかって軽減されていたのか!
それにしても風丸の反応のおかげで助かりました、思わず宮坂も「格好いい」と見惚れてしまうほどのファインプレーです

(ひとつのボールから俺の気持ちがみんなに伝わる…!
 俺にもみんなの気持ちが分かる…痛みも、喜びも…
 だから俺は…サッカーが大好きなんだ!!)

「風丸さんがなぜ試合を見てくれと言ったのか分かる…
 ここが、風丸さんの走る場所なんだ…!」

その時風丸の心中には、「自分がなぜサッカーをやるのか」という試合前に探していた答えがはっきりと!
11人の仲間と一心同体になる瞬間…それこそが風丸にとって何より心地よく、サッカーに惹かれてやまない理由だったのです
今一切の迷いを振り切った風丸は、まったく伊賀島を寄せ付けないスピードで一気に相手フィールドを切り裂いていく!

「行くぞ!豪炎寺!!」

「おうっ!!」

「炎のォッ!!風見鶏ィィッ!!」



炎の風見鶏いったー!キーパーをたやすく弾き飛ばして、念願の同点のゴールに突き刺さる!
1点取るまでなかなか苦労させられましたが、今や確変状態の風丸はもはや誰にも止められません
試合再開後もたやすくボールを奪い取った風丸は、伊賀島イレブンを容赦なく攻め立てる!

「くっそおおおおっ!!このままじゃ終わらせない!」

「ああ…!勝負だ!!」

そんな風丸のドリブルに追いすがるのは霧隠!奇しくも試合前のドリブル対決と似たような図式です
しかしさすがにドリブルをせずに追ってくる霧隠相手では、風丸もあえなく追いつかれてしまいますが…

「お前の速さじゃ俺を振り切れない!」

「足が速いだけじゃダメなんだよ!サッカーは!」

「な、なに!?」

「お前の言葉をそっくりお返しするぜ!」
と言わんばかりに、柔らかなボールタッチで霧隠の頭上からボールを通した風丸!
風丸の速さにしか注意が行っていなかった霧隠は、その動きにまるで反応できずに風丸に抜かれてしまいます
そしてゴール前へと詰めてきていた豪炎寺!それに合わせて風丸はセンタリングを上げる!

「豪炎寺ィッ!!」

「ファイアトルネェェェェドッ!!」

「がああああーーっ!!」



決定的な一発となるファイアトルネード炸裂!キーパーを弾き飛ばして逆転の2点目をゲット!
そしてこれが決勝点となり試合終了!雷門は辛くも戦国伊賀島に勝利を収めるのでした

「ふ…決勝で戦う時が楽しみだ」

そんな雷門の奮闘を見て満足気に去っていく鬼道さん。その帝国の決勝戦はやってこないんだよ…(´;ω;`)ううう
スタッフもこれ以上鬼道さんが苦しむ展開は勘弁してください本当に:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「宮坂…俺、サッカーが大好きなんだ」

「はい…ボールを追う姿から伝わりました。風丸さんが走る場所は、今はこのフィールドなんだって」

「陸上のトラックを走るのは楽しい…でもサッカーには、自分一人では見られない世界がある…
 俺はイレブンの、イレブンは俺の感じるものを感じる…今はそれを追いかけてみたいんだ」

「はい!フィールドを駆ける風丸さんはカッコいいです!僕、応援してますから!」

そして試合後の廊下にて、宮坂と2人きりになった風丸は、陸上よりもサッカーを選んだことを素直に伝えます
宮坂も今回の風丸の勇姿にすっかり感動してしまったようで、風丸のサッカー人生を支持してくれるようになりました。よかったよかった
でも試合前は「風丸さんと陸上やりたい!風丸さんと一緒にいたい!」って言ってたのが、
今では「サッカーやってる風丸さんも格好いいな!」って思うようになって、
どっちにしろホモくさいところは相変わらずなのな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「よう!」

「あっ…」

「お父さん、大丈夫?」

その時円堂と秋は、病院にいるお嬢に勝利の報告をしに来ていました
それとお嬢の様子からして、なんとか理事長の容態も少しは回復に向かっているようです

「心配ないわ…あっ、それは…!?」

「あ、これ?今日の試合でちょっとね、だけど勝ったぜ!一回戦突破だ!」

「本当!?やったわね!ならばそれは名誉の負傷というところかしら」

「大したことないよ、2・3日したら動かせるってさ」

円堂の負傷に気づいて心配そうな視線を向けるお嬢。しかし、円堂が普段通り元気なところを見るとニッコリ微笑みます
おいおいこれはいい雰囲気じゃないか…あの高飛車なお嬢がこんな素直な反応を見せるなんて!
やっぱりマネージャー3人のうち、真のヒロインはお嬢なんでしょうかね

「良かったわ、我がチームのキーパーはあなた一人なんですからね。
 『無事これ名馬』ということわざもあることだし…」

「…め、名馬?誰が馬だよ!?」

「そ、そういう意味じゃありません」

「でも馬って言っただろ!?言っただろ!?」

「馬に喩えてるだけです!!」

「ほらやっぱり馬だと思ってんじゃん!」

「分からない人ね!!」

「分かってるよ!?馬ってあの、走る馬のことだろ!?」

「まったくあなたは下に鹿の字がつく馬だわね!」

「へっ?下に鹿…し、しかうま?それなんて読むんだよ!?」

「分からなくて結構よ!馬鹿!!」

え…円堂アホやーー!!馬鹿の字が読めない中学2年生って!?それに名馬って言われて怒らなくても!
しっかりしてるんだかアホの子なんだかよく分からないな円堂は…
まあしかし、これもお嬢が自分の感情を開けっぴろげにしている貴重な場面としてニヤニヤしておきますか(えー  次回に続く!


■イナズマイレブン 第17話「鬼道の決意!」
 

2回戦のためならえんやこら。今日の雷門イレブンは、来たる2回戦の戦いに備えて稲光修練場の特訓に励んでいました
そしてこの日はちょうど帝国学園が1回戦を戦う日…まあしかし、世宇子と当たるまでは余裕で勝ち進んでくれるでしょう

「てっ、帝国学園が…!」

「初戦突破か?よし!」

「10対0で…」

「けっこうな点差だな!」

「世宇子中に…完敗しました…!」

いきなり世宇子中と当たりやがったー!!ちょっと待ってえええええええ
そ、そんな…40年無敗な帝国のメンツのためにも、準決勝くらいまでは勝ち進ませてくれると思いましたが
まさか1回戦で姿を消すとは…帝国かわいそうすぎる(´;ω;`)スタッフはどんだけSなんだ!

「う…嘘だろ音無…!」

「それも10対0って…帝国が1点も取れないなんて有り得ないッスよ!?」

「ガセじゃねえのか!?あの帝国が初戦で負けるわけがねえだろ!」

「見たこともない技が次々決まって…帝国が手も足も出なかったそうです…」

世宇子やべえええええええ!!
見るも無惨にえぐり取られたグラウンド、そしてズタズタの姿で倒れ伏す帝国キーパー源田!源田死んでるううううう
そして今まで
どんな強力なシュートでもネットすら破れることのなかったゴールがグシャグシャに…
世宇子の実力がいかに桁外れかよく分かるというものです。
というか
「手も足も出なかったそうです」って、鬼道さんは雷門の一回戦ちゃんと見に来てくれたのに
帝国の試合は
妹の春奈ですら見に行ってやらなかったのかよ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「あの帝国が…!?そんなわけない!あいつらの強さは戦った俺たちが
 一番よく知ってる!あいつら本気で強いんだ…!鬼道がいるんだぞ!」

「お兄ちゃん…出なかったんです…」

「えっ…」

「お兄ちゃん、うちとの試合で怪我したじゃないですか…相手はノーマークの学校だったから、
 大事をとって控えに回っていたんです…そしたら相手が圧倒的で…
 傷を押してお兄ちゃんが出ようとした時には、もう…」

な、なんてこった…鬼道さんの全国大会は試合にすら出られずに終わってしまったのか(´・ω・`)
戦うことすらできずに仲間が全員再起不能にされるのを見てるしかなかったとは、どれだけ無念だったことでしょうか
しかも
「俺たちの帝国サッカーはここから始まるんだ」と決意して初めての戦いでこれとは…
正直イナズマイレブンの悲劇より鬼道さんの悲劇の方がよっぽどひどいよ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  スタッフはなんて鬼畜なんだ

「ぐっ…そんなこと絶対ありえねえ!」

ドタドタドタドタ!

「キャ、キャプテン!?」

(あいつらが負けるなんて…帝国が1点も取れないなんて…!)

いてもたってもいられなくなり、一心不乱に帝国学園へ向かって駆け出す円堂!
そして帝国学園に到着するなりグラウンドに飛び込むと、そこでは鬼道さんが一人呆然と立ちつくしていました

「鬼道っ!」

「よう、円堂…笑いに来たのか」

鬼道さんしっかりしてー!!
もはや絶望のあまり薄ら笑いさえ浮かべていた鬼道さん。いつもの表情と別人すぎてやばい(゜д゜;)
そんな鬼道さんを見ていられない円堂は、なんとか気合を入れてやろうと鬼道さんへボールを蹴りますが…

ぼかっ

「…」

「鬼道…どうした、蹴り返せよ…!」



棒立ちのままボールを食らった鬼道さんは、よたよたと倒れてそのまましりもちを!
鮮やかなプレーで天才の名を欲しいままにした鬼道さんがこんな姿を晒すとは…(´;ω;`)
そしてふらふら立ち上がった鬼道さん。ボールを見ているうちにまたあの悔しさがこみ上げて来てしまったようで…

「……く…ぐ…っ!40年間無敗だった帝国学園…俺たちは、その伝説を終わらせたんだ…
 ただひたすら勝つことだけを考えて戦い続けてきた…
 それが、ボールに触れる前に試合が終わっていたんだ…!」

「…」

「今までずっと、寝ても覚めてもサッカーのことしか考えてこなかった…!
 それが、こんな形で終わるなんてな…俺のサッカーは終わったんだ」



40年間無敗だった帝国学園、それがまさかの地区予選敗退、過去の功績のおかげで参加した全国大会でも初戦敗退…
さらに仲間は全員病院送り、汚いサッカーを捨て正々堂々としたサッカーに目覚めた矢先の決定的な挫折…
正々堂々としたサッカーも、父親、総帥、春奈、土門、染岡達に責められながら、やっとの思いで掴んだものだというのに…
鬼道さんがサッカーに持っている希望を全て失ったに等しいこの仕打ち、なんで鬼道さんばかりがこんな酷い目に(´;ω;`)

「そんなことはない…お前が見捨てない限り、サッカーはお前のものだ!鬼道ッ!!」

「…っ!?」

バコオオオオン!!

しかしその時、今度は背後からでなく正面からボールを投げつけた円堂!
自分に向かって飛んでくるボールが目に入った瞬間、鬼道さんの体が反応してボールを見事に蹴り返す!
自分の意志と関係なく体が動いてしまうほど、骨の髄までサッカーが染みこんでいる鬼道さん。
そんな自分を改めて実感し、鬼道さんはやはり自分にはサッカーしかないことを悟るのでした



「うおーすっげえすっげえ!こんな広い部屋に一人かよ!
 ん?すげえ古いサッカー雑誌だな…」

そして鬼道さんは、
「まあ上がっていけよ」と円堂を自分の家に招くことに…って
円堂その雑誌触っちゃらめええええええ!鬼道さんまた切れちゃう!(えー

「まあな…俺がなんでサッカーやり始めたか知ってるか?」

あ、あれ?(゜д゜;)総帥の時は「汚い手で触るんじゃねー!!」ってブチ切れてたのに円堂には全然…
やっぱり円堂と総帥じゃ人望が全然違うってことか。そしてこの雑誌は、鬼道さんがサッカーを始めたことに関係しているようです

「俺の両親、飛行機事故で死んだんだ…父さんも母さんも海外勤務が多くてさ…
 俺と春奈は2人っきりだった。そしてあの事故で本当に2人っきりになっちまった、
 家族の写真一枚残ってない…小さかったから父さんや母さんの記憶もほとんどない…
 残ったのはこれだけ、これだけが父さんと俺を繋ぐ絆なんだ。
 だからサッカーを始めた…ボールを蹴れば父さんと一緒にいるような気がした」

ううむ、鬼道さんは両親まで事故で亡くしてたのか…どんだけ不幸なんだこの人は
そして唯一両親の形見として遺されたのが、このサッカー雑誌だったと…
鬼道さんにとってサッカーは単なる趣味ではなく、今は亡き家族のぬくもりを感じる特別なものだったんですね

「お前も同じだったんだなぁ…俺もさ、死んだじいちゃんがすっごい選手で…
 そのじいちゃんの特訓ノートなんかを読んで、俺もボールを蹴り始めたんだよ」

「…お前と同じか…」

「なんだよ、嫌なのか?」

「いや…そうじゃない」

じいちゃんの形見のノートを読んでサッカーを始めた円堂、確かに2人は同じような理由でサッカーを始めた仲間ですね
そして自分にもそんな仲間がいると分かった鬼道さんは、ほんの少し辛さがやわらいだような笑みを…
2人というものはいいものだ、楽しい時は2倍楽しめる、そして苦しい時は半分で済む(byブロッケンJr.)
これで鬼道さんが少しは楽になってくれればいいんですが…

「お父様の容態はどう?」

「はい、安定しております。ああ…それから旦那様からのご伝言です」

一方その頃、お嬢は入院中の理事長に代わって学校で仕事に励んでいました。さすが理事長代理
というかお嬢の碇ゲンドウポーズは物凄くエロくて最高だな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
そんなお嬢に何やら理事長から手紙が届けられます、さっそくお嬢はそれに目を通すことにしますが…

「な、何よこれ…」

『―――というわけでバスは横転した。しかしイナズマイレブンの選手達は這ってでも試合にしようとした…
 だがその事態を見透かしていたかのように、大会会場に一本の電話がかかってきた…
 「試合には参加しません」と…それは影山からの電話だった。
 他にもある、御影専農中学を覚えているだろうか?あの中学のバックにも彼がいたことが確認されている。
 夏未、影山は中学サッカー協会副会長とはいえ、何を考えているか分からない…
 表舞台から消えても十分注意して欲しい』

そこに書かれていたのは、理事長が知っている限りの総帥の悪事をまとめたものでした。
やっぱりイナズマイレブンが事故った時に、会場へ電話したのは総帥だったのか…
この時はまだイナズマイレブンの一員だったろうに、仲間のバスを事故らせるとかマジで常軌を逸してますね
そして今度は世宇子中を使って何を企んでいるのやら…理事長の言うとおり何を考えてるのか分からない男です

そうこうしているうちに、いよいよ雷門中が二回戦を戦う日はもう目前に迫っていました
いつものように春奈が集めた相手校の情報をもとに、円堂達は部室で対策を練ることにします

「みんな、全国大会二回戦の相手は千羽山中だ!」

「千羽山中は山々に囲まれ、大自然に鍛えられた選手たちがいます。
 彼らは無限の壁と呼ばれる鉄壁のディフェンスを誇っていて、未だかつて得点を許していません」

「えっ…全国大会まで?」

「ええ、1点たりとも…シュート力には難点がありますが、この鉄壁のディフェンスでここまで勝ち抜いて来たんです」

て、鉄壁のディフェンスを誇るですって!?
とりあえず染岡の見せ場がまったくないことが確定しました(えー
そんな相手にドラゴンクラッシュが通用するわけがないよ!ドラゴントルネードでも歯が立たないだろうなあ…
得点するにはやはり豪炎寺がらみのスーパープレーしかないでしょう、どんどん染岡のいらない子化が加速していく:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「その無限の壁とかいう鉄壁のディフェンスを破ればいいんだな?
 だったらこっちはダイヤモンドの攻めをすればいいんだよ!」

「「「は、はぁ…?」」」

「鉄壁のディフェンスが崩れるまで攻める!それがダイヤモンドの攻めだ!
 そのためには特訓だぁぁぁ!」

「「「お、おぉ〜…」」」



今日も絶好調で意味不明ですキャプテン円堂
同じ意味不明でも「二筋縄で三筋縄」の時はみんなやる気を出してくれたのに!
さすがに今回は「いやその理屈はおかしい」と全員脱力してしまいました。大丈夫なのかこんなんで(´д`;)

「宍戸!パス!」

(1…2…3!)

ぼかっ

「うわっ!?」

「す、すいません!いつもみたいにパスしたつもりなんですけど…」

------------------------------------------------

「栗松っ!」

ギュゴオオオオオオ!!

「どわーーっ!?」

「あ、あれ…もしかして俺のボール、スピード違反だった?」

------------------------------------------------

「「ドラゴンッ!!トルネエエエドッ!!」」

ぼひゅーん

「なっ…!?」

「ち、調子悪いのか?」

こ、これは一体?練習を始めたイレブン達でしたが、今日はお互いの動きがまったく噛み合っていません
宍戸のパスを置き去りにする風丸、破壊力がありすぎる土門のパス、単なるへっぽこシュートと化したドラゴントルネード…
ドラゴントルネードが使えないなんてえらいことですよ!これでは完全に染岡さんの存在価値が:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「何よ、みんなたるんでるわね」

「みんな変だわ…それにドラゴントルネードが決まらないなんて」

「体がなまってるんだわ」

「そんなことないですよ、みんな動きは格段に速くなってます」

「じゃあ気持ちがなまってるんだわ。稲光修練場で特訓かしら」

何言われても「たるんどる」の一言で一蹴ですかお嬢!
ちょっと待ってくださいよ!風丸のダッシュ力や土門のキック力が異常に高いのを見て「たるんどる」ってのは
いくらなんでも的外れすぎ
:;y=_ト ̄|○・∵. ターン



「修練場のせいだ」

「え…?どういう意味です?」

「個人的な技術や体力は格段に上がったが、身体能力が向上してもそれを感覚として捉えていない。
 相手の身体能力がどれくらい上がったかが感覚的に分からないから、タイミングが合わせられない」

「そんな…能力の向上が裏目に出るなんて…」

さすが監督はちゃんと異変の原因を分かってました。みんな稲光修練場で基礎能力を短期間に上げまくったせいで、
動きが良くなりすぎて今まで通りの連係ではタイミングが合わなくなってしまったのです
時間をかけて慣れれば問題ないんでしょうが…試合がすぐ後に控えている今はとてもそんな暇はありません
今教えても選手の不安を増やすだけと判断した監督は、お嬢たちに口止めして普段通りに振舞わせるのでした

「はーい、ちょっと休憩!」

「スポーツドリンクで水分補給!」

「レモンのハチミツ漬けもあるわ」

て、手作り!?お嬢の手作り料理!?なんて異常な光景なんだ…すさまじく普段通りからかけ離れているぜ!(えー
とは言うものの、お嬢の手料理とはうらやましい話ですなぁ(*´д`)みんな嬉しそうにはむはむ食いまくりです
それにしても、すっぱい表情の豪炎寺がまるでニコニコしてるみたいに見えますね
ニコニコ顔の豪炎寺なんて
レアすぎてここでしか拝めないぜ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
そして染岡さんのオチ担当な顔ときたら…(えー

「夏未さん、いつの間にハチミツ漬けなんて作ったの?」

「ヒマだったのよ」

「やっぱりみんなのことが気になる?」

「…負けてうちの評判を落とされると困るだけよ」

なぜかやたらとツンデレお嬢をからかって面白がる秋。これはきっと
「ずいぶん土門君のこと気にかけるのね〜」って
10話でからかわれたことの仕返しですな。でも秋さんそこは「やっぱり円堂君のことが気になる?」って聞いたほうが
もっと面白いことになると思うんですが(えー

「円堂、本気で無限の壁を突き崩す気か?」

「ああ、正面からズバーンとな!」

「今の俺たちに出来るのかね…」

「…大丈夫さ、俺たちには炎の風見鶏もイナズマ一号だってある!」

「決められればな…」

お嬢のハチミツレモンで気分をリフレッシュしたものの、ドラゴントルネードを使えないことがやっぱり不安な豪炎寺たち。
円堂は
「ドラゴントルネードがダメなら炎の風見鶏とか使えばいいじゃない」と言いますが、
豪炎寺はそれらの合体技も成功率はガタ落ちしてると考えているようで…

 

「土門君、トライペガサスだったら?」

「おお!トライペガサスか、あれなら!」

「なに?それどんな技?」

「一之瀬と俺と、もう一人の奴の技だったんだ」

そんな豪炎寺たちに新技トライペガサスの習得を勧める秋。確かに今から新技を習得してしまえば、
今までのタイミングに惑わされることはないですもんね。まあ習得できればの話ではありますが

「3人技かぁ…!なあ、その一之瀬ってどんな奴?」

「私と土門君がアメリカに留学してた時の友達。サッカーすっごく上手かったんだ」

「ああ、俺たちのチーム をアメリカ少年リーグ優勝に導いた立役者だったんだ。
 天才だったよ〜!フィールドの魔術師って呼ばれてた」

「フィールドの魔術師…会ってみてえ〜!なあ、その一之瀬ってどこにいんの?」

「(空を指差す)」

「うん?」

「死んじまった」

「ねえ土門君、あなたならあの技をみんなに教えること出来るんじゃない?」

「一之瀬だったらもう死んじゃっていないよん」と飄々と答える土門。
…のように見えますが、
さっきまで上を向いてた土門の眉毛が途端に下を向いちゃったところを見ると、
やっぱり一之瀬が死んじゃったことは今でも辛いんでしょうなあ
「え?なんで死んじゃったの?」とか円堂が反応する暇もなく、速攻で一之瀬の死から話題を変えた秋
そんな土門の心中を察して気遣ってるのかもしれません

「かもなあ…うーん」

「…」

「う〜〜ん」

「…」

「う〜〜〜〜〜ん」

「早く教えろよ!?」

「言葉にするのムズいんだよぉ」

でも全然覚えられそうにないぞトライペガサス!(えー
なんだかよっぽどめんどくさい技のようで、土門の口から説明するのはかなり難しいみたいです
どう考えてもこれは短時間で習得できそうにないなぁ

「ふむふむ、ふむふむ、ふむふ…ん?あっ!」

その時、やたらふむふむ言いながらグラウンドを見回してメモを取りまくっていた春奈。選手の状態でもチェックしてるんでしょうか
しかしその時何かに気がつくと、とてとて駆け出して校門の外へ出てしまいます

「お兄ちゃん!何よコソコソして、もうそんなことしなくたっていいじゃない」



鬼道さんこんなところで何やってんすかー!?
頭隠して尻隠さず!電柱にこっそり隠れて髪だけはみ出してる鬼道さんに萌えた

「…今の俺には、あいつらが眩しすぎるんだよ」

「あ…お兄ちゃん…」

でもそんなお間抜けな姿とは裏腹に、鬼道さんは相当なマジモードのようです
むう…多分鬼道さんは、サッカーの練習がしたくても出来なくなっちゃったからここへ来たんでしょうね
いつも一緒に練習してる帝国イレブンは全員重傷だから、帝国スタジアムに行っても一人ぼっちだし…
なんとなく円堂たちのいる雷門に来てみたものの、ひたむきに努力する姿は挫折した鬼道さんには眩しすぎたんだな…(´・ω・`)

「…聞いたよ、世宇子中のこと…残念だったね」

「残念…?残念なんてものじゃない…!俺の目の前で仲間があんなことに…
 こんな悔しいことがあるか…!」

荒れてます鬼道さん。気遣おうとする春奈に向かって
「お前にこの悔しさは分からんわクソが」と冷たく言い放ってしまいます
2人の間に流れる気まずい空気…しかしその時、そんな2人に向けて突如すさまじい威力のシュートが飛来する!

ギュゴオオオオオ!!

「!?」

「きゃああっ!?」

「く…っ!!」

バッコオオオオン!!

「こんなボールを蹴ることが出来る奴は…豪炎寺か!!」

それは紛うことなく豪炎寺のファイアトルネード!泣き言を言っている鬼道さんへ喝を入れに来たのか!?
というか今のは
モロに春奈への直撃コースですよ豪炎寺!恐ろしいやつめ…
でもさっき背後からのボールをモロに食らった鬼道さんが、今のに反応できたのは春奈の危機を察したからかもしれませんね

「豪炎寺先輩!?お兄ちゃんは別にスパイをしてたわけじゃないんです!本当です!」

「…お兄ちゃんか…来い!!」

止めに入ろうとする春奈でしたが、「お兄ちゃん」という言葉を聞いてますますいきり立ってしまう豪炎寺
そ、そんな!まさか豪炎寺、
俺も妹にお兄ちゃんって呼んでほしいのにお前ばっかり!って
鬼道さんに八つ当たりしてこんな真似を!?(えー

「鬼道ッ!そんなに悔しいか!!」

「悔しいさ…!世宇子中を俺は倒したいッ!!」

「だったらやれよ!!」

「無理だ!!帝国は…フットボールフロンティアから…敗退したっ…!」



夕日の川原で殴り合…もとい、ボールを蹴り合って互いの気持ちをぶつける2人!
なんとしても世宇子と戦いたい、仲間の仇を取りたい…そう訴える鬼道さんでしたが
それは叶わぬ願いなことは身に染みて分かっていること…鬼道さんは晴らしようのない気持ちを抱えて肩を落としてしまいます

「自分から負けを認めるのか!鬼道ォォォォーッ!!」

ズギャギャギャギャギャパァァン!!



ファ、ファイアトルネードつえええええーー!!
土手にこんなでかいクレーター作ってボール破裂させやがった!こんな殺人的シュートをさっき春奈に撃ったんかお前は!(えー
そういえばこれを
円堂のどてっ腹にブチ込んだこともあったっけなぁ、豪炎寺さんあんたそのうち人を殺すでホンマ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ひとつだけ方法がある…お前は円堂を正面からしか見たことがないだろう。
 あいつに背中を任せる気はないか」

「なっ…」

そしてなんと、世宇子と戦う方法がたったひとつだけあると言い出す豪炎寺。
そのためには円堂に背中を任せろと…その言葉の意味するところは、まさか…!?

どよどよどよどよ

「そろそろ始めませんか…?」

「いいや、まだだ。もう一人来る」

「監督、いい加減にしてください!」

「もう一人もう一人って、全員揃ってるじゃないですか!」

そして次の日、スタジアムで始まろうとしていた雷門中vs千羽山中の全国大会2回戦。
しかし響木監督は頑として試合を始めようとせず、じっと誰かを待ち続けていました

「いいですか?大会規定により、あと3分以内にフィールドに出ないと
 試合放棄とみなされます」

「えええっ!?」

「監督どうしたんです、誰を待ってるっていうんです!」

「円堂君キャプテンでしょ、監督に何か言ってよぉ!」

「よ、よく分かんないけど…監督がまだだって言ってるからまだなんじゃないか?」

「もぉっ!」

「あと1分…」

「試合放棄なんて勘弁してください!」

「来る来るって誰が来るんですか!?」

「もう誰も来ませんよ、全員揃ってるんですよ!?」

「なんで試合を始めないんですか監督ぅっ!」

なんという来る来る詐欺(えー
試合放棄まで残りたったの1分を切ってしまい、もはや雷門イレブンは気が気じゃありません
なんとしても監督を説得しようとしますが、これだけ一斉にまくしたてられても監督は動こうとせず
とうとう残り30秒もないような状態に…

スタ…スタ…スタ…スタ…

「来たな」



鬼道さんきたああああああああああ!!
赤のマントを青へと変えて鬼道さんなんと雷門入り!というか鬼道さん試合放棄寸前の大遅刻をかましたというのに
なにそんな超のんびり歩いてるんですか!(えー
それに「負けた学校の選手が転校して出場!?」とみんな思っていることでしょうが
まあ超次元サッカーなので
ルールも超次元ということでここはひとつ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
なんにしろ次からの鬼道さんの活躍が楽しみだぜ…次回に続く!





トップに戻る