■ライブオンCARDLIVER翔
第43話「崩せ!コンセプトデッキ!」
「全然レシーブでけへんなあボク、ウチのアタックはまだまだこんなもんちゃうで!」
「く…!」
前回から続くチームアスリートとのバトル、バーストすればするだけ嫌な効果を発揮する美知場麗のリアクションデッキに、
翔はなかなか活路を見い出せずに苦戦を強いられていました。ぬう、実際リアクションを防ぐ手立てってのは私も思いつかないしなあ
このデッキに弱点なんてあるんだろうか
「よし…!突撃ムスタング、リョウトクバイソン前へ!そして…ホワイトアウルをライブだ!」
「あいつ…大空系のモンスターを出しやがった!?」
「お、お兄ちゃん間違って私のカードを混ぜちゃってる!?」
とその時、大地系オンリーデッキなはずの翔が大空系のトルク要員・ホワイトアウルをライブ!
これにはミルも「デッキの組み方間違えてんじゃねーか」と慌ててしまいますが、さすがに今の翔はそんなにアホではありませんでした
「いや…それはどうかな」
「おいで!天空ムスタング!」
「赤と白の…2色デッキ!」
「そ、それじゃあ間違えたわけじゃ…」
「なかったのね!」
(翔も成長したな…!)
そう、ホワイトアウルをライブしたのは、大地系・大空系のトルクを必要とする天空ムスタングを呼び出すため!
そういえばブラッシュも大地と大空のトルクがないとライブできないですしね、その事を考えてちゃんとデッキを組み直して来たようです
そんな今までと違う多色デッキを操り出した翔に、今まで翔をアホ扱いしていたペダルやミルも見る目を変えますが…
「んふふふ、んふ、んっふふふふふ」
(…ま、まさか…ただ単に新しいモンスターを出したかっただけじゃ…)
ゲェーッ!?ところが天空ムスタングに目をキラキラさせる翔はどう見ても戦術なんぞ眼中になし!
勝つための手段じゃなくてただやりたかっただけかよ!こんな全国大会の大舞台でやっとる場合かー!!
まあ喜びまくりの翔が可愛いので許しますけど:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「さあみんな!カードライバーを攻撃だぁ!」
バシバシイッ!
「残念やな、レシーブ!」
「しょ…”消滅波”!?」
「そしてこれが、ウチのイナズマスパイクや!」
「タ…”タイダルウェイブ”ううう!?」
早速天空ムスタング達で攻撃を仕掛ける翔ですが、単なる直接攻撃なので結局またリアクションカードの餌食に!
天空ムスタング出した意味ねー!!状況を変える特殊効果もないんじゃあ、他のモンスターと同じじゃないですか!
そして相手モンスターを一体破壊するという消滅波、さらに中部大会でもさんざんな目に遭わされたタイダルウェイブを
食らってしまった翔は、ますます追い込まれてしまうのでした。まあずぶ濡れの翔が可愛いので許しますけど:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
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バシバシイッ!
「くうっ!」
「どうだい俺のオーシャンショウウオ達は!青トルク2つでライブ出来るというのに
パワーは3000、その上バースト2ときてる!俺の速攻デッキには、
なくてはならないモンスターだ!」
そして飛役明太と戦っているアイもまた、ぞろぞろと現れたオーシャンショウウオ達の猛攻に晒されているところでした
というかオーシャンショウウオって凄い破格の能力ですねこれ、トルク2つでライブできるモンスターと言ったら
パワー1500で特殊能力なしぐらいが普通なのに、パワー3000でバースト2持ちですと!?
これはさすがにやばすぎるだろ!この低トルクでこれほどの高い能力、何かそれ相応の大きなデメリットも存在するんでは…?
「ま、ターン開始時に青トルクが6つないと、俺自身に噛み付いてきてしまうのが
玉にキズだけどな!」
「(ニヤ…)ふう〜ん…」
って思いっきり自分でバラしとるー!!お前はアホかー!!
黙ってさえいればアイに「付け入る隙のないオーシャンショウウオ」と相当なプレッシャーを与えられるのに、
そんな弱点をわざわざ自分で教えるなんて!
「ワザカード”アバハリケーン”をライブ!」
「あっ、アバハリケーンって確か…!」
「そう、AラインとBラインにいるモンスターを入れ替えられるカードよ!」
「なっ…ま、まずい、トルクが足りない!」
ババババババシイイイッ!!
「ぐぎゃああああああ!!」
まんまとアイにトルクを減らされ、トチ狂ったオーシャンショウウオ達からバースト6を叩き込まれる飛役明太!
せっかく稼いだアドバンテージが全部パー!なんというアホ…というか主人に攻撃する時のオーシャンショウウオは
1体につきバースト3で攻撃してくるんですね、なんて恩知らずな連中だろう(えー
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「ぐっ…もう残り10枚…でもヘタに攻撃したらまた…!」
さて、アイの方は逆転の糸口を見つけ出しましたが、翔の方は相当煮詰まってきているようです
リアクションを防ぐ手立てが何一つ見つからないまま、すでにバトルは終盤…
残り枚数からして守りに入っている場合じゃありませんが、かと言って攻めていけばリアクションの餌食…
どうにもならずに苦悩する翔は、とにかく次のカードに手を伸ばしますが…
「ドロー!…こ、これだ!今、大地を駆けろ!!タテガミウルフ!!」
(そうだ!タテガミウルフはバースト3!しかもバーストしたカードのリアクションは発動しない!)
な、なんですとー!?タテガミウルフにはそんな便利な能力が!バースト3は知ってましたがリアクション無効なんて能力もあったとは…
これは美知場麗にとっては天敵中の天敵!それにバースト3の能力も合わせれば、今からでも相手のデッキをかなり削っていけるはず…
「もうリアクションは恐くないぞ、これでバースト3だ!」
バババシイイイッ!!
「だあっちゃ…!よりによってこの3枚かいな…!」
「よーし、タテコモールもカードライバーを攻撃だぁ!」
「な、なにぃぃぃ!?」
「だあ!?何やってる!」
「タテコモールは防御用に残しておかなきゃ!!」
「ははっ、ナイスボケやあ!」
ところがその時、タテガミウルフに続いてタテコモールでも攻撃を仕掛けてしまう翔!
その途端血相を変えたミル達の「どあほー!!リアクションが発動するぞー!!」という激しいお叱りの言葉が!
い、いやみんなちょっと落ち着いて…これはきっと美知場麗の残りデッキ枚数を見据えての攻撃とか?
何も考えずにうっかり攻撃したなんて考えるのは翔を甘く見すぎですよ!
「し、しまったあああああ!!」
完全にうっかりの攻撃だったー!!なんじゃそりゃあああああ!ついうっかり調子に乗って攻撃を仕掛けてしまった翔!
そんなタテコモールの攻撃でバーストされたのは、よりによってリアクションで敵一体を選んで破壊する”消滅波”!いやああああああ!!
労せずしてタテガミウルフ撃沈!天敵のタテガミウルフがこんな形で壮絶に自爆してくれるとは、美知場麗も笑いが止まらんでしょう
「あああ、ライブチェンジが、タテガミウルフがぁ!」
「あ…?あ…?」
「ええオチがつきそうや!このセット、もろたでぇ!」
これには完全にミル達も呆れまくりで声も出ない様子、しかしまだバトルは終わったわけじゃありません
今の攻撃を受けて美知場麗のデッキも残り10枚…何かひとつでも間違いが起こればひっくり返すことも可能なはずです
ほんの少し、ほんの少しでも流れを変える何かさえ起こせれば…
「勝者、チームアスリート・美知場麗!」
しかし何も起こらなかった!!そのまま普通に負けたあああああああ!!
試合前に徹の言ってた「お前が一番心配なんだけど」という言葉が現実に!翔らしいと言えばあまりにも翔らしい展開なんですが…
「今の翔は十分強くなってる」とあれだけ翔を評価していたアイが涙目すぎる:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
せっかくアイとの間に立てた嫁フラグもこれで帳消しか…(えー
ドガアアアアン!!
「んぎゃああああーーっ!!」
ズッバアアアアン!!
「どひいいいいいーーっ!!」
もはや他の2人が勝たなければ敗退が決定してしまうチーム無敵、しかし母泥武郎と戦う徹は翔以上の大苦戦中!
見せ場のあったアイや翔と違って「うがっ ぐががあーっ!!」「おがあーっ!!」「あががああーっ!!」「う…ぎゃああーっ!!」と
やられ続ける描写以外何もねえー!!最初から最後までそんな調子でメタクソにやられ続けた徹は、
ついにデッキ枚数11対6というところまで追いつめられてしまいます。そして相手の場にはバースト2を持つワーカージャイアントが3体…
残りデッキ6枚の徹が、この3体から直撃を受けてしまえばもう一巻の終わりですよ!
「覚悟はいいかいヒョロいの…!まずはワーカージャイアント!フック!」
「う、うあああ!ジャバラクーダ、僕を守っておくれぇ!」
ドバアアアアン!!
「ワーカージャイアント!ストレート!」
「ひいっ!?こ、”ここはオレが!”でジャバラクーダを
Aラインに移動させると同時に…僕を守ってえええ!」
ドバアアアアン!!
「まだまだァ!ワーカージャイアント!アッパー!!」
「あうううう、も、もう一度”ここはオレが!”で僕をぉぉ!」
ドバアアアアン!!
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こ、これは!?見た目には「今死ぬ!もう死ぬぅぅ!」と情けなく泣きわめいている徹ですが、
ドッコイ次々とジャバラクーダを特攻させまくってワーカージャイアントの猛攻を全て相討ちに!
頼りない態度とは裏腹にノーダメージでこの危機を乗り越えるとは…やるな徹…
それにしても次々と「徹さんのためなら死ねる!!」と徹を守って死んでいくジャバラクーダさん達が献身的すぎる…(えー
「ふん…俺のパンチをかわし切るとはやるな…!
次は貴様の番だ、どこからでも打ってきな!」
「う、打ってきなと言われても…あっ!?トレビアーン!
ふふふ、ふふふふふ…ここからが僕の攻撃だよ!!」
って、今までずっと弱気一辺倒だった徹が、新たなカードをドローした瞬間いきなり超強気に!
そこまで決定的に勝負を決めるカードを引いたというのか!?奇しくも相手のデッキ枚数は残り10枚、さっきの翔と似たような状況ですが…
ババババババババババシイイイイッ!!
「も…燃え尽きたぜ…真っ白によ…」
ゲェー!?なんとゴリ押しのバースト10!!徹の作戦とはパワーにものを言わせた壮絶な大量バースト!
バースト3の能力を持つトゥエンティフォーを新たに2体ライブし、元々場にいたバースト2のシックスティーン2体と共に
3+3+2+2のバースト10で一気に相手のデッキを削り切ったという…作戦自体は単純そのものですが、
金の力で強力なモンスターを揃えた徹にはその単純な作戦こそ最も恐ろしい…(えー
パワーだけ見てもトゥエンティフォーは3500、シックスティーンは3000と相当強力ですしね
徹と翔で明暗を分けたのは金の力だったということか…:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「さあラストスパートだ!オーシャンショウウオをライブ!」
「また!?ほんと好きね…」
「俺の速攻デッキには欠かせないモンスターだと言ったろう!」
「Bラインにいるモンスターを前に出すカードは、
アバハリケーンだけじゃないのよ!”巻き込み”!」
「ぐっ…!だったら全員で攻撃だ!」
さあそしていよいよ最後の一人となったアイ、こちらは翔達とは違って12対11と互角にやり合ったまま終盤へともつれ込みます
飛役明太は4体目のオーシャンショウウオまで出して戦力を揃えますが、またもトルクを奪っていくアイの戦法に焦りを感じて
「くそーお前早く死ねー!」と全モンスターで一斉攻撃を!一気に7枚ものカードをバーストされてしまうアイでしたが
「クククク…なんだお前、そんなに俺が恐いのか」と余裕の笑みさえ浮かべております(えー
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「そうそう…もう一つ付け足しとくわ。モンスターを引っ張り出すのは
ワザカードだけじゃないってね!大空を自由に羽ばたけ!
ライブチェンジ!!コウソクファルコン!!」
バヒョオオオオオ!!
「な!?しまった、青トルクが…!!」
そんなギリギリの状態でアイが行ったのは、コウソクファルコンへのライブチェンジ!
そう、コウソクファルコンにはライブされた瞬間に敵1体を好きなラインへ吹っ飛ばせるという特殊効果が!
Bラインでトルクを生んでいたモンスターをAラインへと吹っ飛ばし、またしても飛役明太の青トルクは6を切ってしまうことに!
「ふふふふ…私はこれでターン終了よ」
うぞうぞうぞ
うぞうぞうぞ
「ひいっ!?ま、待ってくれ頼む!は、話せば分かるっ…!!」
バババババババババババシイッ!!
「ぐぁああああーーっ!!」
恩知らずなオーシャンショウウオ達のバースト12炸裂!
ちょうど12枚あった飛役明太のデッキは綺麗さっぱり吹っ飛ばされてライブオーバー!こうしてついにアイが勝利を決めたことで
チーム無敵の2回戦進出が決定するのでした。それにしても
「おやおやどうした?私を倒すんじゃなかったのか?ハーッハッハッハッハッ!!」と
自分の手を汚さずに勝負を決めてしまったアイが鬼畜すぎる…(えー
次回に続く!
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