■フレッシュプリキュア! 第19話「新たなカード!イースの新しい力!!」
 

「ダ…ダンス大会!?」

「そう、年に一度全国のダンス好きが集まる一大イベントよ」

「それって、トリニティも出たことがある大会ですよね!」

「そうよ、あの大会で優勝したのがきっかけでプロになったのよ」

ある日、いつものようにミユキのダンスレッスンを受けに行くと、ダンスの全国大会に出場しないかと持ちかけられたラブ達。
年に一度の全国規模の大会、それに優勝者にはプロへの道が約束されていたりと、どうやら相当本格的な大会のようですな

「プ…プロに…なる…」

「イエッフー優勝してプロになるなんて最高だぜガハハ」と大喜びのラブと美希でしたが、その中で何故かブッキーだけが浮かない顔…
そういえばブッキーは13話でも
「将来はお父さんみたいな獣医さんになりたい」って明言してましたよね
ダンスはあくまで趣味の範囲ってことか…そもそも最初は一緒にダンス始めようって誘いにすらこんな顔してたくらいだし
それでプロなんて言われたら
「冗談じゃねえお前らだけで勝手にやってくれ」って思うのも仕方ない;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「…?ブッキー?」

「あ…みんなで力を合わせれば、どんな事だって出来るって私信じてる!」

「どうする?エントリーする?」

「はい!」「はい!」「はい!」

にしても憂鬱顔のブッキーかわいいなあああああ(えー
本心はどうあれ、ともかくダンス大会には優勝を目指して参加することに決めたブッキー。
しかし、そんな全国レベルの大会で優勝を目指すとなると、今までよりも遥かにハードな特訓を受けなければなりません
ミユキは他のトリニティの2人も呼んで、ラブ達にビシバシと厳しい指導を始めますが…

「ダメダメ!振りは合ってるけどバラバラだわ!」

「一人じゃなく、3人で踊ってるってことを意識しなきゃ!」

「大事なのは3人の呼吸よ!」



やはりなかなかミユキ達が満足の行くダンスを披露できないラブ達…って、ちょ、ちょっと待ってください、これ冷静に見てみると
美希とブッキーの動きはピッタリ合ってるのにラブだけメチャクチャな動きしてるんじゃないか?(えー
こうしてみるとよく分かるかと…明らかにラブだけズレとるううううう!!ああ…美希とブッキーがいくら合わせても
ラブがズレると
こうも全員がヘタクソなように見えるっていうのは難儀な話だなぁ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ほら、見てて!」

「わぁ…!す、凄い!ピッタリです!」

「どうしてそんなにピッタリ合うんですか?」

「目で見てから合わせようとしても、タイミングは合わないわ」

「お互いの気配や空気の動きを感じるの。出来るようになるにはひたすら練習よ」

そしてラブ達に見本のダンスを見せるミユキ達でしたが…く、空気の動きを感じる!?そんな無茶な!
まるで心眼の修行じゃないですか!もっと「リズムを体に覚えさせなさい」とか現実的なこと言い出すかと思ったらなんという…


(C)三条陸・稲田浩司/集英社

そうか!なまじ見てしまうから
分からなくなるんだ!
心の目で感じるんだ!
(えー

ミユキ達の要望に応えるには、アバン流刀殺法を完成させられるレベル魔獣ヤコンを軽く殺せるレベルまで
修行をしなければならないのか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

ジリリリリジリリリリ!!

「ピーチはん、はよう起きんと遅刻やで!」

「くか〜…んご〜…くかあ〜」

「起きる気配があらへんなあ…いつもはシャキッと起きんまでも、目くらい覚ますんやけど…
 ピーチはん!ピーチはんて!」

そんなハードなダンス特訓は、明らかにラブ達の生活に無理な負担をかけることになってしまいました
今までの普通のレッスンですら、学校生活やプリキュアの戦いとの合間で成り立たせるのはギリギリだったというのに
連日こんな特訓を続けていれば、体に無理がきてしまうのも当然か…



このラブの眠そうな顔、本当にきつそうでなんだか可哀想な気分になってしまいますね

「宿題はやったんですけど、家に忘れて来ました…」

「珍しいわねえ、山吹さんが忘れ物なんて…」

「すみません…」

生活リズムが狂っていたのはラブだけではなく、美希も授業中に居眠りしたり、ブッキーも宿題を忘れたり…
って、
宿題をやったのに家に忘れた!?ブッキーそれは宿題サボリ魔の定番の言い訳じゃないですか!(えー
私も何度この手を使ったことか…
夏休みの宿題が終わらなくて「やったけど忘れました」と時間稼ぎをするのは
もはや毎年恒例の出来事だった:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  でもブッキーの事だから、本当にやったけど忘れて来ちゃったんだろうな…
それでも先生には
「はいはいそんな事言う奴はみんなやってないんだよ」と思われてしまったに違いない
俺達みたいなろくでなしのせいでブッキーがこんな目に!
俺達なんてみんな死ねばいいのに!!(えー

「イースよ…ゲージのFUKOが足りないのは何故だ?」

「メビウス様…!プリキュアが原因です、奴等さえいなければ人間共の不幸は
 あっと言う間に増えるでしょう。まずはプリキュアを倒すべきかと…!」

「私も同感だ…これは我々が作り出した新たなカードだ。ナケワメーケより
 強力なパワーを持った物を生み出せる、たった一枚しかないこのカード…
 イース、お前に授けよう」

「わ、私に…!?ありがとうございます!」

その頃三幹部の上司である
総統メビウス様に呼び出されていたイースは、
ナケワメーケをさらに強力な姿に進化させる
サバイブカードを授けられていました(えー
これさえあればプリキュアなど恐るるに足らず。早速ラブ達に引導を渡すべく、せつなの姿で出向いたイースは
公園でダンス中のラブ達を発見します

「やったぁー!!出来た出来た出来たぁ!!」

「私達カンペキ!!」

(馬鹿らしい…たかがダンスが出来るようになったくらいで。これももう必要ないな)

厳しい特訓の甲斐あって、かなりの上達ぶりを見せていたラブ達のダンス。しかしせつなにはそんなもの
無駄で無意味でバカらしい光景にしか見えません。そしてラブから貰ったネックレスをくだらなそうに首から外すと、
「お前らとのお友達ごっこも今日でオシマイだぜ」とゴミ箱へ突っ込もうとしてしまいます

「あははは!あっ?」

「…」

「せつなぁー!」

「んラブぅ〜〜♪♪」

って変わり身はええええーー!!なんなんだせつなはー!!
今までゴミを見るような目でラブ達を見てたのに、声をかけられた途端
いきなり満面の笑みに!?
ゴミ箱への突入スタンバイ状態だったネックレスも、一瞬にして首に装着してしまいました
くっくっくこんなネックレスもう必要なんラブぅ〜♪というこの変わりようにはマジ吹き出しそうです。まったく面白い人だよイースは

「えっ、ダンス大会?」

「そう!美希たんとブッキーと一緒に、クローバーってチームで参加するの!
 これからステップ沢山覚えて、毎日練習しなきゃー!」

(こいつプリキュアだという自覚はないのか?ダンスなんかしてる場合じゃないだろ)

にこやかにラブとお喋りを始めたせつなでしたが、
相変わらず心の声が正直すぎて吹く
ボーリングの時もそうでしたが、この実も蓋もない感じのツッコミが的確すぎて
せつなの心の声にはいちいち笑わされてしまいます。表面上ニコニコしてるギャップが余計いい味出してますな

(それとも余裕か?我らラビリンスなど敵ではないという事か?)

「せつな、どうかした?何か悩み事?」

「えっ?どうして?」

「そんな風に見えたから…せつなはいつも一人でいるし、寂しいのかなって」

「…寂しい…?」

なおも押し黙って
「ラビリンスなめてんじゃねえぞこの野郎」と心の中で毒づいていると、その暗い表情をラブに突っ込まれてしまうせつな。
しかし
「せつなって友達いないよね」というラブの言葉はせつなの逆鱗に触れてしまう結果に!(えー
その直後、もうこの日は遅いので帰って行ったラブ達でしたが、せつなはムキーと怒りを露にしてイースの姿に戻ってしまいます

「寂しいですって…!?馬鹿にするな!!我が名はイース!
 ラビリンス総統・メビウス様がしもべ!!」

誰もいなくなった公園で
「なにが友達だクソッタレー!!」と一人怒声を張り上げるイース!そしてすぐにラブ達に戦いを挑むべく
手近な電柱をナケワメーケへと変えてしまう!う、うーむ…今回はプリキュアさえ倒せばナケワメーケは何でもいいとはいえ
「ここに転がってる電柱にしちまえ!」ってのはテキトーすぎる気が:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
まさかイースがこんなに友達いないことを気にしていたなんて…(えー

ズシイイインズシイイイン!

「わっ、な、何!?」

「美希たん、ブッキー!」

「うん!」

「「「チェンジ!プリキュア!ビートアップ!」」」

そんなナケワメーケに襲われた3人は、即座にプリキュアに変身して戦闘に突入!
しかしこの電柱ナケワメーケ、図体がでかい以外
特に何も取り得がないのでボカスカ殴られるだけのサンドバッグ状態に!
やっぱりいくらなんでも選び方がテキトーすぎたんだよ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「やはりナケワメーケでは力不足か…」

そんなナケワメーケのやられっぷりを見て、
「こうなったらパワーアップだ」と例のサバイブカードを取り出したイース!
しかし何故かすぐにカードを使おうとせず、それを見たままじっと何やら考え込んでしまい…

「このカードは強大なパワーを生み出す…ただし、代償が必要となる」

「代償…?」

「カードを使う者は激痛を受けるのだ。痛みに耐えられず、最悪命を落とす可能性もある」

「…!」

なんと
これでナケワメーケも強くできちゃうぞワーイという都合のいい代物ではなかったこのカード。
これを使う時イースは命を捨てる覚悟で、想像を絶する痛みに耐えなければならないようです
そんなカードを使わせようとするとはさすが悪の親玉、
「部下など所詮捨て駒よ」としか考えていないのか…

「いや…やはりよそう、お前をそのような目に遭わせるわけには…」

って普通に心配しとるううううう!!
マジですかメビウス様!?「ごめんねこんな作戦やっぱりやめようね」ってめちゃめちゃいい人じゃないですか!
なんという意外…私の勝手に作り上げていたメビウス様のイメージで言うと

(C)和月伸宏/集英社

「これからも俺に尽くせよ」とイースをボロ雑巾のように使い潰すお方だとばっかり
思ってたので、こんなに人間味のある人だとは予想外だったな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「お待ち下さい!私は耐えられます!メビウス様のためなら、どんな痛みにも
 耐えてみせます!必ずプリキュアを倒してみせます、この命に代えても!!」

しかし、そんなメビウス様に自ら志願してこのカードを手にすることとなったイース。
そしてプリキュアと戦闘中の今、再びその覚悟を思い出しついに禁断のカードを使ってしまう!

ズズズズズズズ

「な…なんなの!?」

「へ、変化してる!」

「うううっ…!くっ…!た、立て!新しいカードの力を見せつけるのだ!」

カードの力によりたちまち別の姿へと進化してしまったナケワメーケ!その名も
ナキサケーベというそうです
そしてカードを使った代償に
イースの腕に巻きつく触手!さらにナキサケーベのプリキュアへの攻撃もまた触手!
敵も味方も触手責め!えろすえろす!これこそ子供向けアニメのあるべき姿ですよ:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
QBのバカも少しはこれを見習うべきだったのに!(えー

ドッガアアアアアン!!

「うああああーっ!!」

「ふ、ふふ…す…素晴らしいスピードとパワーを兼ね備えている…!ぐぐ…!
 ぐ…う…う…!こ、この程度の痛みなど…!さっさと…プリキュアを倒せぇぇっ!!」

さすがのパワーでラブ達を圧倒するナキサケーベでしたが、その間にも触手はどんどんイースの体を這い上がり
痛みはさらに増すばかり!ううむ…
触手責めだワーイと喜んではみたものの、イースが心底嫌そうな顔してるのと
「あはぁ〜ん♪」的な喘ぎ声じゃなくて凄く苦しそうなうめき声を上げてるので、なんかマジで可哀想になってきた:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
これは思わずイースの方を応援してしまうな…イースがんばれ超がんばれ!プリキュア早くやられてやれよ!(えー

「ぐっ…ピーチ!今よ!」

「だああああーっ!」

バグオオオオン!!

「くっ…!ああうううっ…!」

「「「トリプルプリキュアキーック!!」」」

ドドドッゴオオオオオ!!

しかしその時、ババァが
触手に自ら飛び込むという汚れ役を引き受けてくれたおかげで、
無防備なナキサケーベへ猛烈な蹴りを繰り出したラブ!続けて3人同時のキックでナキサケーベを打ち倒し、
そのスキにキュアスティックで勝負を決めに出ることに!

「プリキュア・ラブサンシャイン・フレッシュ!!」

「プリキュア・エスポワールシャワー・フレッシュ!!」

「プリキュア・ヒーリングブレアー・フレッシュ!!」

ギョバオオオオオオ!!

うひーこれはオワター!1発だけでもナケワメーケを軽々消し去るキュアスティックが3発同時、これはさすがのナキサケーベも
あえなく消えるしかあるまい…って!

バチバチバチバチバチバチ!!

「う…ううう…!」

どっこいしぶとく3人の合体技を受け止めたナキサケーベ!
ナキサケーベは伊達じゃない!!
なんとか押し切ろうと力を込めるラブ達でしたが、それでもナキサケーベはラブ達に負けじと押し合いを続ける!

「ふふ…今こそ、メビウス様のために…!(しゅるしゅるしゅる)う…!?ううう…!
 ぐぅう…ああ…!あああ…!」

っておっぱい責めキター!!ついに触手がイースのおっぱいに!イースのおっぱい!おっぱいおっぱい!(えー
さすがにこれは、腕を責められるのと嫌悪感も段違いに違いない…しぶとく対抗しているイースもこれまでか…

「う…ぐ…!こ…この命に代えてもォォォォーーッ!!」

「う…!?くううううっ…!!」

何ィーッ!?
私にはまだ力が残されていた!火事場のクソ力と言う名のパワーが!!(えー
なんとこの状況で、猛烈な気迫と共に一気にラブ達の技を押し返したイース!互角の押し合いからまさかの形勢逆転!
なんという奇跡の逆転ファイター、
さあお遊びはここまでだ、俺は炎のキン肉マン:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ふ…ふっふっふ…う…く…!ああ…ううう…!」



ところがその時、優位に立って緊張の糸が切れてしまったのか、ニマアッと薄笑いを浮かべた途端うずくまってしまうイース!
いまだウォーズマン火事場のクソ力返しだーっ!!(えー

「力が弱くなった!?チャンス!」

「「「はあああああああああああ!!」」」

ドッバアアアアアアアン!!

「な…何…っ!?」

健闘むなしくついに3人の必殺技を直撃され、跡形もなく粉砕されてしまったナキサケーベ!
勝者のラブ達3人も、疲労のあまりぺたんと座り込んでしまうほどの死闘でした
しかしここまで追い詰めたとはいえ、1枚しかない大事なカードもこれで失われてしまったわけか…

「はあ…はあ…はあ…ふ、ふふふ…このカードの力ならば…プリキュアを確実に倒せる…!
 メビウス様…もう少しだけお待ちください…必ず、メビウス様のお望み通りに…!」

って4分の1欠けただけなんじゃん!
「たった1枚しかないけど4回使えるカード」ってオチですか!メビウス様ちゃんと説明しといてください:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
それにしても、イースがここまでメビウス様に心酔してるのは一体なぜなんでしょうな…やはり洗脳とか?
そうでもないと
イース=キュアパッションだとしても一緒に戦ってくれそうにないしなあ。次回に続く


■フレッシュプリキュア! 第20話「ダンスとプリキュア…どちらを選ぶ!?」
 

「あ、ラブ!ちゃんと食べないと!」

「ご、ごめん遅刻しちゃうから!行ってきまーす!」

「ラブったらここのところ毎朝寝坊続きで…朝食も食べないで行っちゃうし、体の調子でも悪いのかしら…」

「朝食は一日の始まり、しっかり食べなあかんのに…」

「ぷり〜…」

前回からずっとダンスのハードな特訓を受け続け、もはや毎日の生活リズムが完全に崩壊していたラブ達。
疲労が溜まりすぎていくら寝ても寝たりない、いつまでも寝たままだから朝食を食べられない、
食事を抜いて栄養が採れないから余計に疲労が溜まる…と、どんどん生活はネガティブスパイラルで悪化しているようで…

「次、桃園さん!」

「はい!飛びます飛びまー…(くらっ)あ、あれ…?」

ドガッシャアアアアン!!

「だ、大丈夫!?ラブ!」

そんな最悪のコンディションのせいで、小学生でも跳べそうな跳び箱ですら失敗して正面衝突してしまうラブ!
いよいよ目まいを始めとする体の異常が現れ始めてしまったようですな…こんな無茶な生活をしていれば当然か…
しかしこんな時になんですが、
モブのクラスメイト達が無駄に可愛いせいで
ついうっかり
ラブそっちのけでハァハァしてしまいそうに:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「今日は絶好調だなあ〜。跳び箱跳べなかったそうじゃん?」

「…からかいに来たの!?ほっといてよね!」

そして頭にでっかいバンソーコーを貼るハメになってしまったラブの下へ、今日もまた
好感度ダダ下がりの皮肉
ヘラヘラ口走りながら登場した大介。まったくこいつは…相変わらずいちいちうっとうしい事しか喋ろうとしない奴ですが、
どうやら今日は大輔なりにラブのことを心配しているようで…

「お前最近変だぞ?授業中寝てばっかだし、弁当は残すし、ボーッとしてる事が多すぎだ」

「なにそれ、ずっと私のこと見張ってんの!?気持ちわる!」

ぐわー!せっかく気の利いたことを言おうとしたのにキモいよお前と一蹴されてしまう大輔!
心配しくれてる人にキモイってさすがに酷くないですか!まあ大輔は普段の行いが悪すぎるからしょうがないんだけど:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「そ、そうじゃなくて…!お前の事をしんぱ…!」

「私のことを何よ!?」

「…と、とにかく…無茶すんなよ!」

今日もまた自分がラブを好きなことを言いそうで言えない大輔、とにかく無茶だけはするなと言ってその場を去りますが、
厄介な事にラブのダンスへのやる気は、これぐらいでは揺らいでくれないのでした

パシャッパシャパシャッ

「う〜ん…ダメねぇ…今日の美希ちゃん全然イケてない。魂揺さぶられない!」

「ど、どういう事ですか!?」

「笑顔に魅力ないし顔色もノーグッド。第一目に力がない!
 カメラのレンズは嘘つかないの、ちゃんと心から笑顔になってないと
 すぐに写真に出ちゃうよ」

その頃体調を崩していたのは美希も同じ…今日もモデルの仕事で写真をパシャパシャ撮られていましたが、
まるで元気のない今の美希では、プロとして恥ずかしくない写真を撮ることは到底できませんでした

「今日はもう終わり!」

「ご、ごめんなさい…(ガツッ)うあうっ!?」

どたああああん!!

「…………私…全然完璧じゃない…」

さらにはなんでもない小道具に足をぶつけて、すってんころりんと派手に倒れてしまう美希。
日頃から
「今日もパーフェクトですわ」を自称している美希にとって、こんなみっともない姿を晒すのは相当辛いことでしょう
そしてラブ、美希がこんな事になっている今、同じ特訓を受けているブッキーもまた…

「(がじがじがじがじ)」

「ずいぶんお腹が空いていたのね。待ってて、今お水をあげる…か…ら…」

ガッシャアアアアン!!

学校の飼育小屋でウサギにニンジンをあげていたところ、ふっと目がくらんだブッキーは金網に倒れかかってしまいます
物憂げな表情で弱々しく座り込むブッキー…これは…
性欲をもてあます!!(えー
ブッキーの戸惑ったり落ち込んだりした時の表情というのは、なんだか他のキャラ以上にそそるものがありますな
もしやこれが
好きな子ほどいじめたくなるという人間の本能なのか!(えー

「ラブ」

「あっ…せつな!」

「どう、ダンスの方は順調?」

「うん!もうバッチリ!張り切ってるよ!」

「本当に?なんだか無理をしてるみたい…昨日あなたのことを占ってみたんだけど…
 二兎を追う者一兎も得ずって出たわ」

「えっ?二兎…?」

「欲張って両方を手に入れようとすると、結局どちらも手に入らないっていうことわざよ」

「ええっ!?」

「ラブ…あれもこれもってわけには行かないのよ。どちらと真剣に向き合うか、決めなければいけない時もある…
 例えどちらか捨てる事になったとしても…そして、あなたにはもう迷っている時間はないわ」

そして今日も練習へ向かおうとしていたラブの前に、せつなの姿で会いに現れたイース…
今日もまたラブへの嫌がらせ的なことを言い出すのかと思いきや、なんと
「今のままじゃダンスもプリキュアも両方ダメになる」
至極まともなアドバイスを始めました。こ、これは一体…?プリキュアの敵としての立場で考えるなら
「その調子でもっともっと頑張り続けろぐへへ」とでも言っておいた方が、勝手にラブが潰れてくれて好都合なのに…
せつなの真意は分かりませんが、とりあえず
二兎を追う者一兎も得ずの意味が分からないラブはもう少し勉強した方が:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「あ…凄いね、せつなには何でも分かっちゃうんだ…全部当たってる」

「そう…どちらを選ぶか決めた?」

「出来ないよ!どちらか選ぶなんて出来ないよ、だって私にはどっちも大切なんだもん!」

「…!?何言ってるのラブ、私の話ちゃんと聞いてた!?」

「両方手に入れようと欲張ると、両方手に入らないって言ったよね。
 でも私、もっと欲張る!二兎を追って両方ともゲットするよ!」

おばあちゃんが言っていた…二兎を追う者は二兎とも取れってな!(えー
一兎しか取れねーと言っとるだろーが、人の話きいてんのかァこの田ゴ作がァー!!とブチ切れてしまうせつなでしたが、
天の道を往き総てを司るラブには、もはやその忠告も効果がありませんでした

「分からないの!?それがあなたにとって、とても辛い結果を招くかもしれないのよ!?」

「ありがとうせつな、心配してくれて!」

「…し…心…配…?」

「私は大丈夫!結果を恐がって逃げるより、結果を信じて頑張るから!
 でなきゃ本当の幸せゲットできないもん!じゃあミユキさんが待ってるから、またね!」

結局せつながどれだけ声を張り上げても、超ポジティブなラブを説得することはできませんでした
ラブが公園へと駆けて行き一人残されるせつな…しかし
「心配してくれてありがとう」というラブの言葉は、
せつなの心の中を大きくかき乱してしまったようで…

(心配…!?私があいつの事を…?そんな事あるわけがない!!)

「我が名はイース!ラビリンス総統・メビウス様がしもべ!!」

そしてラブの言葉を振り払うかのように、前回と同じ言葉を自分に言い聞かせてイースの姿に戻ったせつな!
ただちに例のカードを使ってナキサケーベを生み出すと、ラブの後を追って3人に戦闘を仕掛けることに!

「あ…!?あれはこの間の!?」

「美希たん、ブッキー、行くよ!」

「うん!」

「「「チェンジ!プリキュア!ビートアップ!」」」

「んっ…!?」「あ…!?」「ああ…!?」

すぐに変身してナキサケーベを迎え撃つ3人でしたが、溜まりに溜まった疲労は変身後でも3人の動きをヘロヘロに!
ただでさえ相手は自分達と互角以上の強敵だというのに、こんな状態ではまるでナキサケーベの相手にならず
3人はひたすら一方的にやられてしまいます

「ぐぐっ…プリキュアめ…や、やはり…この前のダメージが…
 ぐっ…相当残っているようだな…!」

「う…うう…!」

ドッガアアアン!!

「うあああああーっ!!」

「もっと攻撃しろォッ!プリキュアを休ませるな!!」

とはいえイース自身も例の触手に苦しめられている真っ最中!余裕を見せる暇などなく、一気呵成の猛攻で短期決戦を仕掛ける!

そしてイースの気迫に応えるように、ナキサケーベもますます攻撃的な形態に…って
ラブ達の妙にエロイ倒れ方とか、高速ピストンでラブ達をズコバコ襲うナキサケーベとか、触手に責められ続けるイースとか、
「(性的な意味で)プリキュアを休ませるな!!」とか…あっ、い、いけない、見てたら鼻血が:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
なんなんだこのエロすぎる戦いは!これが
爽やかな日曜朝の女児向けアニメの本気なのか…!こいつは強力すぎる!(えー

「はぁ…はぁ…!」

「…キュアスティックで行くよ…!」

「うん…!」

「プリキュア・ラブサンシャイン・フレッシュ!!」

「プリキュア・エスポワールシャワー・フレッシュ!!」

「プリキュア・ヒーリングブレアー・フレッシュ!!」

バシュウウウウウウウウウウウウウウ

「ああ…!?と、届かない…!」



そしてキュアスティックでの逆転を狙うラブ達でしたが、放った必殺技は飛んで行く途中みるみる力を失い消滅!…って
パンドン戦のエメリウム光線!パンドン戦のエメリウム光線じゃないか!
まさしく疲労困憊で光線の撃てなくなったウルトラセブン状態!あの震える指で何度も光線の姿勢を取るセブンの悲壮感ときたら(以下略)

「覚悟しろプリキュアァァーッ!!」

「く…!それなら近くから撃てば…!」

必殺技が途中で消えてしまう以上、至近距離でブチ当てるしかないと一か八か突撃するラブ達!
しかしナキサケーベの猛攻の合間には必殺技を撃つ隙がなく、とうとう3人ともナキサケーベのショベルでバクリと丸飲みに!
それにしてもこの戦闘シーンの動きは半端ないですなあ



「そのまま地面に叩きつけろーッ!!」

「「「プリキュア!!」」」

「ラブサンシャイン!」「エスポワールシャワー!」「ヒーリングブレアー!」

「「「フレッシュ!!」」」

ドギョバアアアアアアア!!

「な…なに!?」

ところがナキサケーベのショベルに捕われた3人は、ショベルの中から直接ナキサケーベへ必殺技を発射!
あと一歩というところまで追い詰めたナキサケーベでしたが、最後はこうして跡形もなく吹っ飛ばされてしまうのでした

「くぅ…っ!」

「はぁ…はぁ…はぁ…」

「み…美希たん…ブッキー…やった…ね…」

「…うん…」

またひとつカードを失い忌々しげに去っていったイース。しかし戦いに勝ったラブ達も、もはや一片の力もないほどに疲れ切っていました
立ち上がるのもやっとという限界の体で、それでもミユキの待つ公園へと向かっていく3人。
しかしその途中、とうとう完全に力尽きたラブ達は、道ばたにばったりと倒れ込んでしまい…

(遅いな…どうしたのかしら3人とも…)

パーポーパーポーパーポーパーポー…

そして公園で待ちぼうけをしていたミユキの耳に、どこからともなく聞こえてきた救急車の音…
そう、行き倒れた3人は通行人に発見されて、とうとう救急車に運ばれてしまったのです。こりゃマジで大ごとになってしまいましたな…
ラブ達をこれだけ酷使したとなれば
「うちの娘になんてことしてくれたんですか!!」と親がマジギレして
ダンス強制終了の可能性も:;y=_ト ̄|○・∵. ターン  次回に続く


■フレッシュプリキュア! 第21話「4人目のプリキュアはあんさんや!!」
 

「極度の疲労なんですって…?」

「はい…」

「ご心配をおかけしてすいません…」

「ダンスのレッスンも休んじゃって…」

前回救急車で病院にかつぎ込まれてしまったラブ達、どうやらそのまま入院するハメになってしまったようです
とりあえず休むだけで治るのは不幸中の幸いですが…しばらく入院ってなると学校にも行けないでしょうし、
人様の子供をこんな目に遭わせてしまったミユキとしては、相当責任を感じてしまうところでしょうなあ

「みんな…今はダンスの事は忘れて。万全な状態でなければ、ダンス大会には出せないわ」

「ええ…!?あの、私達必ず元気になりますから!」

「そうしたらすぐレッスンして下さい!」

「私達もっと頑張ります!」

「…」

ミユキも当然ラブ達の休養を最優先させますが、当の本人たちは
「休養なんざクソ食らえだぜ」とまるで反省してないようです
これはミユキも頭が痛いですな…これ以上無茶をされたら
腹でも斬って詫びなければママさん達に合わす顔がありません(えー
ともかくその場はそれ以上何も言わず、ミユキはひとまず病院を去っていくのでした

「右、左、右、左…♪」

「ここでぇ、ターン…♪」

「ワン、ツー、ワン、ツー…♪」

ところが人の話を聞かないラブ達、すぐにまたベッドの上でBGMを流しながら練習を始めてしまいます
お前らそんなにミユキの切腹を見たいんですか!(えー
そんなラブ達の姿にとうとう我慢ならなくなったタルトは、問答無用でBGMをブチ消して説教を始めることに…

「ふん!(ぶちっ)」

「あっ、何よぉタルト…」

「今日という今日はハッキリ言わせてもらうで!」

「何よ、私達忙しいんだから」

「ダンスの事は忘れろと
 言っとるだろーが!!
 人の話聞いてんのかァ
 この田ゴ作がァーーッ!!」(えー

「その忙しい原因はなんや思うてるんや!?
 プリキュアとダンス、両方やってるからなんやで!」

今回ばかりはタルトが正論すぎる…すでに体を壊して入院までしてるのに、相変わらずダンス漬けの時間を送るラブ達には
さすがに自重しろと言わざるを得ません。これから先ラブ達がプリキュアとしてやっていくには、もはやダンス大会優勝を諦めてもらうしか…

「…」

「世界の危機なんや、プリキュアがおらんと大変な事になるんや!
 ダンスをやめて、どうかプリキュア一本に絞ってくれへんか…!?」

「…ダンスかプリキュアかなんて、選べないよ」

「うん」「うん」

「な、なんでや!?」

「だって私達は、もう両方選んでるんだもん。ダンスとプリキュア、両方選んだから
 ミユキさんやタルトとシフォンに出会ったんだよ。だから毎日が幸せゲットなの!」

「…」

…?(゜д゜;)い、いや、もう両方選んだってのは分かりますが、
その判断は間違っていたというお話をですね:;y=_ト ̄|○・∵. ターン 
とはいえこの調子だと、ラブ達に何を言っても気が変わってくれそうにないですな…

(私のダンスレッスンが、3人に無理をさせてたのかしら…毎日一緒にいたのに、
 みんなの体調が悪かったことにも気づいてあげられなかった…こんなの、先輩として失格よね…)

一方その頃、ミユキはどんより落ち込みながらカオルちゃんのドーナツ屋に立ち寄っていました。
やはり自分のことを相当責めているようで、カオルちゃんから貰ったドーナツにも手をつける気力がないようです。
とその時、そんなミユキとカオルちゃんの前にタルトがドタドタと駆けてきて…

「カオルはーーん!!」

「ん?おう兄弟!いらっしゃい!」

「…!?フェ、フェ、フェ、フェレットが喋ってる!?どういう事なのカオルちゃん!?」

「さあ」

「さ、さあって!?」

「おじさんそういう事全然気にしないタイプだからねぇ!がはは!」

ちょっとは気にしろよカオルちゃん!あんたタルトの素性とか何も知らなかったのかよ!
「カオルちゃんになら教えてもいっかー」とあれこれ聞かされてるのかと思いきや、何も知らずに今までタルトを受け入れていたとは…
度量が大きすぎるぜカオルちゃん。しかし常識人のミユキはそうはいかないようで
「この妖怪フェレットがー!!」といきなり喋り出したタルトに仰天してしまいます

「お願いやミユキはん!何も言わずにプリキュアになってえや!」

「ええ!?」

「ホントはこんなんルール違反なんやけど、緊急事態なんや!どうか、どうかぁぁぁ!!」

「ちょ、ちょっと待って!一体何の話をしてるの!?」

「プリキュアや!あんさんが4人目のプリキュアなんや!」

タルトお前ちゃんと毎週エンドカード見てくださいよ!!(えー
あれを見れば誰が4人目か丸分かりじゃないですか、さてはタルトの奴次回予告が終わった瞬間に毎週チャンネルを変えて:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
冗談は置いといて、
「ラブ達のダンスをやめさせてくれ」とか言うのかと思いきや、「4人目のプリキュアになってくれ」というのは意外でしたね
そういえばアカルン探しの一件から、ラブ達もイース達も
「4人目はミユキにちがいない」ってことで一致してるんでしたか…

「わ、私が…!?」

「せや!今あんさんの力がどうしても必要なんや!せやからはよう目覚めてぇな!」

「きゅ、急にそんな事言われても何が何だか…」

「待っててや、今ピックルンが来るはずやさかい!そしたらミユキさんは
 プリキュアになれるんや!アカルンはよう来てや、どこにおるんや!
 おーいアカルン!ここに4人目のプリキュアがおるんやでぇ!
 はっ!?も、もしかしたらまたドーナツの中に紛れとるんかも…!」

「…」

ひたすら取り乱しながら「ウオオーアカルーン!!」と誰もいない空間に叫び出したタルト。
う、ううむ、焦る気持ちは分かるんですが、はたから見てるとタルトがただの怪しい奴ですな:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
「こいつ大丈夫か…逃げた方がいいかも…」とミユキが引いてしまわないか心配ですが、
ミユキはタルトの壮絶にパニクる姿を見ているうちに、逆に平静を取り戻してきたようです

「…フェレットさん、凄く大事な話なのね?」

「そ、そうや!」

「プリキュアのことは知ってるわ、ニュースでやってたし私も会ったことあるもの…凄い子たちよね」

「あんさんもそのプリキュアなんや…!」

「…そんな話信じられない…けど、もしそうだったとしても私、プリキュアは出来ないわ」

「ええ!?」

「私はトリニティのリーダーよ。例えプリキュアに選ばれたとしても、ダンスとプリキュアの両立は無理よ」

しかし、キッパリとプリキュアになることを断ってしまうミユキ。一見すると
「世の中より自分のダンスの方が大事なんだよ」という
身勝手な話ですが…冷静に考えてみると違うような気がします

ラブ達とミユキには大きな差があります、ラブ達はまだ学生ですがミユキはすでに社会人…
自分にできないことを「やれます」と言って結局失敗することは、社会人として絶対やってはならない事です。
仮にミユキがプリキュアをやってラブ達同様に潰れてしまったら、大黒柱の抜けたトリニティはおそらく長期の活動休止。
予定されていたコンサート・TV・CDの収録などは全て台無し、TV局やコンサートホール、レコード会社の予定までガタガタとなり、
多大な迷惑をかけたミユキの事務所は社会的な信頼を失ってしまうでしょう
さらに、日本中の数え切れないほどのファン達も裏切ることになるわけで…
これが学生とは違って、
自分のミス一つで世の中全ての歯車が狂い出すという社会人の辛いところですな
まあそうは言っても、このままプリキュアがやられるようなら世界が終わってしまうんですけれども:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「私はトリニティを辞める気はないわ」

「せ、せやけどワイは…!」

「…」

「…け、け…ど…」

ハナからダンスに全てを懸けた人生、その事に何の迷いもないミユキを前にして
とうとうタルトの方が根負けする形になってしまいます。もはや世界は終わるしかないのか…

「せつな!来てくれたんだ!」

「あ…」「あ…」

「具合はどう?」

「ん〜…まだ全快ではない…かなぁ?」

(大分弱ってるみたいね…くくくっ、だから言ったじゃない…!)

そんなある日、なんとラブ達の病室へせつなの姿で見舞いに現れたイース。ラブはその姿を見た瞬間に大喜びですが、
美希達は
「うさんくさい奴が来やがった」と微妙な反応です。美希はまだあのボーリングの時の「絶対に許さないよ」
引きずってるんでしょうか、もう許してやれよ…(えー

「みんなに差し入れ持ってきたの」

「タロットカード?」

「占いの差し入れよ。この間のこと、もう一度占っていいかな?」

「うん、お願い!」

やはり単なるお見舞いに来たわけではなく、前回ラブに忠告した「二兎を追う者一兎も得ず」の占いをもう一度やり始めるせつな。
それにしてもこのチクチク痛い美希達からの視線が
居辛すぎてたまりません
「みんなに差し入れ」と言いつつ、ラブとしか目線を合わせられないせつなが見てて悲しすぎる:;y=_ト ̄|○・∵. ターン



「ど、どう?何か出た?」

「”今は苦しいかもしれないけど、両方頑張るべきだ”ですって」

「ホント!?ありがとうせつな!これだけで何か元気になっちゃいそうだよぉ!」

(くくく…このまま精も根も尽き果てるがいいわ…!)

お婆ちゃんが言っていた、二兎を追う者は二兎とも取れってな!!(えー
なんと今度は前回と逆のことを言い出したせつな!もう気が変わってしまったんですか!
前回あんな「両方は無理だから片方にしなさい」なんて
至極もっともなアドバイスをしてくれた真意はよく分かりませんが、
とにかく今はラブ達にさらなるオーバーワークをさせて潰す気のようで…

「ね、ねえせつなさん、確かこの前は”どちらか一つにしろ”って…」

「どうしてこの前と今日で、占いの結果がそんなに違うの?」

「占いってね、生きてるの。刻々と変化していくものなのよ。だからいつも同じとは限らないの」

「…」

しかしそんなコロコロ変わるせつなの占いに、
「お前テキトー言ってるだけじゃん」とすかさず突っ込みを入れる美希達。
その問いにしれっと答えるせつなでしたが、それを信用できない美希はますます
「絶対に許さないよ」
せつなへの疑いを深めてしまうのでした。もう許してやれよ…(えー

「あ〜緊張してきた〜!」

「私もぉ…でも、きっと大丈夫だよ!」

「ええ、衣装もバッチリ、完璧なコーディネートよ!」

「そうだね!優勝してスカウトされてデビューして、もっともっと沢山ダンスしよう!」

そしてとうとう迎えることになったダンス大会当日、ラブ達がこうして元気そうに参加してるところを見ると、
どうやらあれから後メチャクチャなトレーニングは自重したみたいですね。
健康的にはそれが一番ですが、果たしてダンス大会にはどれだけ3人の実力が通用するのか…

「「「うわあああああああああああああ!!」」」

「ないないない!衣装トランクどこぉ!?」

「嘘でしょおおお!?」

「さっきまでここにあったのにいいい!!」

(みんな堪忍な…でもこうでもせんと、諦めてくれへんやろ…)

ところが3人の出番が間近に迫ったその時、衣装トランクを奪って会場を出て行ってしまったタルト!
もはや3人をプリキュア一筋にするためになりふり構わないつもりのようですが…こんな納得の行かない結末で本当にいいものか…

ばっかーん

「ぷり〜♪」

「シ、シフォン、トランクの中で寝とったんかいな?あ〜あこないに散らばってもうて…」

「ぷりぷ〜♪」

「わわっ、何すんねんシフォン!?汚れてまうやろ!これは大事な…大事な…!」

しかしその時、トランクの中に紛れていたシフォンがいきなり中身をとっ散らかし、
「へっへっへ面白いモン入ってるじゃねえか」とラブ達の衣装で遊び始めてしまいます。
それを見たタルトは、この衣装がラブ達にとってどれだけ大事か説きながらシフォンを叱りますが…

「…あ…そや…ダンスがあの3人にとってどんだけ大事かって、ワイには分かっとるんや…でもワイ…ワイ…
 3人にプリキュアを続けて欲しい…!みんなと一緒に…頑張っていきたいんや…!うう…うううう…!」

(ダンスとプリキュア、両方選んだからミユキさんやタルトとシフォン、みんなと出会ったんだよ)

「…!ワイは…ワイは何してるんや…!ワイが選んでどうすんねん!
 選ぶのはワイやない、ピーチはん達や…!」

ラブ達のダンスは大事、しかし一方でプリキュアを続けることも大事…その間で揺れ動いてしまうタルトですが、
その時
「プリキュアとダンスの両方を選んだ」というラブの言葉にハッとしてしまいます
強引にやめさせる事も心情的に出来なくなった今、ここでタルト一人が悩んでいてもしょうがありません。
もはや「両方を選んだ」というラブ達を信じるしか…それに気づいたタルトは、すぐに来た道を引き返しラブ達の下へ急ぎます

「みんな、今行きまっせえええ!」

ゴワシャアアアン!!

「どわーっ!!う、ぐぐぐぐ…はっ!?う、嘘やろ!?はまってるがな!」



こ、これは!?
イニシャルD名物ミゾ落とし!!(えー
なんと運悪く道ばたのミゾにトランクが完全にはまってしまい、その場から身動きが取れなくなってしまったタルト!
いくら懸命に引っ張ってもトランクはビクともしません、もはや万事休すか…というその時!

「どうしたの?」

「はっ!?め、女神降臨やああああ!!」

「…??」

「やあ!何か困ってるみたいだね」とそこにせつな登場!えええええ!?ちょっ…わざわざ声かけてくれるんですか!?
ラビリンス的には
「くっくっく何だか知らんがFUKOな奴がいるぜ」とか言って見捨てるのが正解だと思うんですが:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
前回といい妙に親切なところあるよなせつな…ともかくせつなに頼み込んでトランクを引っ張り出してもらったタルトは、
ついに滑り込みセーフでラブ達にトランクを届けることに成功します

「ラブー!」

「せつな!あっそれ…!私たちのトランク!?」

「すんまへん…!ワイが勝手に持ち出したんや…!ワイのせいで…ワイのせいで…」

「…大丈夫!ちょうどいいウォーミングアップになったよ!グッジョブタルト!」

「もう〜、びっくりしちゃった」

「まさか着てみたかったの?しょうがないわねえ」

「み、みんな…!」

(…何なの?こいつらのこの強い絆は…)

ひたすらに自分を責めて3人に頭を下げるタルトでしたが、ラブ達はそんなタルトを一言も責めずに許してあげることにします
その光景を見たせつなは、
「何でこんな簡単に仲直りするんだよ」とラブ達に忌々しげな視線を向けますが…
あんたが親切にトランク届けちゃうからですよ!!(えー
あそこでタルトを見捨てておけば、少なくとも美希は
「絶対に許さないよ」とタルトを許してくれなかったと思う:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「よっし、これで踊れるね!」

「急いで着替えましょう!」

「ええ!」

「せつな、ありがとう!占いの事とかタルトの事とか、応援に来てくれた事!」

「え…」

「絶対優勝ゲットしてみせるから見てて!じゃーね!」

「…残念ねぇ…優勝は出来ないわ。今から私が全てをブチ壊すッ!!」

大急ぎでトランクを抱えて控え室へ向かうラブ達でしたが、その時イースへと姿を変えたせつなは
なんとナキサケーベのカードをトランクに投げつけ、それを化け物へと変えてしまう!
こ、これは…
「やったー間に合ったよー」とぬか喜びさせておいて持ち上げてから落とす作戦!?
さっきタルトを見捨てておくよりも、こうした方がラブ達がFUKOになるという計算づくでしょうか。イース…恐ろしい子!!

ドッガアアアアアン!!

「「「きゃああああああああああ!!」」」

「み、みんな!大丈夫!?」

「クククククッ…夢も未来も失い恐怖におののくがいい!」

「いいえ!あの子達の夢を邪魔させない!」

(ん…?4人目のプリキュア…)

「邪魔なのはお前の方だ…!お前も一緒に始末してやる!行けッ!!」

いきなり生身のままで襲われて、成す術なく追い詰められてしまった3人!さらに会場をメチャクチャに破壊しながら
ナキサケーベは3人へと迫りますが、その前に立ちはだかったのはなんとミユキでした

「ミ、ミユキさん…!美希たん、ブッキー、変身するよ!」

「えっ…!?」

「…オッケー!」

「行くよ!」

「「「チェンジ!プリキュア!ビートアップ!」」」

「え…!?」

ミユキさん見ててください俺の…変身!!(えー
ナキサケーベがミユキに容赦ない攻撃を仕掛けたその時、ついにミユキの前でプリキュアへと変身してしまった3人!
ミユキを助けるにはこうするしかなかったのと、
どうせ4人目はミユキだから見られても構わないという判断によるものでしょうが…
ううむ…まあ
正体がバレたら魔法の国に強制送還とかいう昔のアニメみたいな掟もないし、
ミユキが単なる一般人でも別にいいか:;y=_ト ̄|○・∵. ターン

「ミユキさん、ここにいてください!」

「プ…プリキュアだったの…!?」

「ミユキさんの勇気は私たちのパワーに変えます!
 タルト、シフォン、ミユキさんの事おねがい!」

そしてミユキを安全な場所に避難させ、ナキサケーベへと飛びかかっていくラブ達!
ナキサケーベとはこれで3度目のバトルとなりますが、やはりその強靭なボディには肉弾攻撃がほとんど通じず
ラブ達は苦戦を強いられてしまいます

(あの子達がプリキュアだったなんて…全然気づかなかった…!
 私、本当に何も気づいてあげられなかった…
 ラブちゃん達はずっとダンスもプリキュアも頑張ってたんだ…!
 一番弱気になってたのは、私だ…!)

「う…くっ!」

「ラブちゃん、美希ちゃん、祈里ちゃん…!ううん、頑張れプリキュア!!夢が待ってるよ!」

「「「ミユキさん…!はい!」」」

ところがその時、ミユキからの声援を受けて
「俺は今猛烈に熱血している!!」と気合をみなぎらせるラブ達!
するとナキサケーベをも圧倒するほどの力を発揮し始め、そのまま一気に形勢を逆転してしまいます

ドッガアアアン!!

「ぐぅ…!?ま、まだそんな力が残っているとは…有り得ないっ…!」

「ダンスもプリキュアも、応援してくれる人がいるからよ!だから選んだものが
 大きくても重くても、幸せや寂しさを全部抱えてられるだけの力が湧いてくるの!」

「そんな都合のいい事があるかァーッ!!」

相変わらずキレのいい突っ込みですイース様!(えー
ラブ達の友情パワーを頑として認めようとせず、ナキサケーベ渾身のタックルで勝負を決めに出るイース!
すかさずラブ達もキュアスティックを取り出すと、必殺技でナキサケーベを迎え撃つ!

「プリキュア・ラブサンシャイン・フレッシュ!」

「プリキュア・エスポワールシャワー・フレッシュ!」

「プリキュア・ヒーリングブレアー・フレッシュ!」

ドバババババババ!!

「ぐああ…!こ、こんな痛みなどっ…!」

「「「はあああああああああああ!!」」」

ドシュルルルルルルル!!

「ぐあああああーっ!!」

 

お、おっぱいがー!!なんてこと!じわじわと体を蝕む触手に耐え続けていたイースでしたが、
激しいエネルギー消費によって一気にその侵食スピードが増大!その結果
思いっきりおっぱいを触手に揉みしだかれたイース
とうとう力尽き3人の必殺技に押し切られてしまうのでした。このエロ触手は遠慮というものを知らんのか!

「残念だったねえ、ダンス大会中止になっちゃって…」

「うん…」

「あんなに練習したのに…」

「踊りたかったなあ…」

「大丈夫よ、絶対もう一度開催するから」

なんとかナキサケーベを退治できて一件落着…と思いきや、会場をメチャクチャに破壊されたせいであえなくダンス大会は中止。
せっかく積んできた特訓がパーになり、ラブ達はカオルちゃんの店に集まって溜め息をついていました

「あっ、それよりもプリキュアってどういうこと!?そういう事は先に言っておいてくれないと困るのよ、
 いくらでもレッスンの組み方はあったのに!」

「え、えーっと、あの〜…」

「その話はですねぇ…」

「タ、タルトちゃんお願い、説明して!」

「ええ!?ワ、ワイが!?あ、あはははは…」

そして
「よくも秘密にしてくれたなコノヤロー」と黙ってプリキュアをやっていたことをチクチクと責めるミユキ。
まあ今回のように倒れて病院送りなんて事は、教えている側からしても寿命が縮む思いでしょうからな…
しかしこれでなんとか今度からは、ダンスの特訓もプリキュアの戦いに支障がない内容になりそうですね。よかったよかった

「ぐは…っ!はあ…はあ…はあ…はあ…」

一方その頃、命からがら辿り着いたという様子で3幹部のアジトに戻ってきたイース…って
どっから見てもレイプ後にしか見えない絵ヅラ!なんて体を張った視聴者サービスなんだ!(えー
ともかく限界まで触手に生気を絞り取られたイースは、激しい目まいで視界がぼやけて立ち上がる力も残っていないようです

「我々の全てはメビウス様に決められている。
 まさかそれ以上のものを手に入れられると思っているのかい?」

「…っ!」

「はははははっ!ははははははは!」

そして仲間のそんなボロボロの姿を見て、
「いいザマだな〜おい」と楽しそうにケラケラあざ笑うサウラー。く、くされ外道ー!!
「メビウス様に決められた以上のものがうんたらかんたら」って何が言いたいのかよく分かりませんが、
何にしてもこれほどイースをコケにするほど仲間意識のないやつだったとは…

「く…!う…!はあっ…はあ…はあ…は…あ…」

そんなサウラーの嘲笑を受けて
ますます虚ろなレイプ顔になってしまうイース。
こんなになるまで言葉責めするなんてサウラーさんは真性のドSや!(えー
なんだかもう今度は
イースの方が救急車に運ばれて入院しそうな勢いですがどうなることやら…次回に続く!






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