■大正野球娘。第1話「男子がすなるという、あれ」
さて、昨日は「今期は不作だのう」と語った新アニメの数々ですが、その中で一番面白いと思ったのがこの大正野球娘です。
第一印象は登場人物女だらけの百合アニメって感じであまり注目してなかったんですが、
実際見てみると結構ストーリーもしっかりしてて十分楽しめる出来になってました
「晶子さん、改まって相談って何なのかしら」
「小梅さん…実はお願いがあるのだけれど、『うん』と言ってくださらないかしら」
「…?ま、まず内容を話すのではなくて?」
「話す前に『うん』と言ってくださらないといけないわ!」
まず話は、東邦星華女学院に通う主人公・小梅が、親友の晶子から相談を持ちかけられる所から始まります
女子校アニメっていうとマリみてをどうしても連想してしまいますが、晶子のフルネームがまた小笠原晶子なんつー
いかにもタイが曲がっていてよ的な名前してるもんだから:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「…わ、分かったわ。何をすればいいのかしら」
「一緒に野球をしていただきたいの」
「野球…?男の子がやっている?」
「そう、男子がすなるという、あれ」
そんな晶子のお願いというのが、「一緒に野球しようぜ」というずいぶん唐突な話でした
まさかこんな箸より重いものを持ったことないようなお嬢様の晶子が、野球なんてむさ苦しい男の競技をやろうと言い出すとは…(えー
いきなりの言い分に戸惑いを隠せない小梅でしたが、すでにやると言った以上断るわけにもいきません
「こんなに集まってくださって嬉しいわ!」
「でも、野球って9人必要なのではなくて?」
「あら…そうなの?」
「え!?ひょっとして晶子さん、野球のこと知らないの!?」
「え、ええ…でも大丈夫よ、これからちゃんと勉強しますわ!」
そして「野球やりたい人この指とーまれ」とクラスでも人員を募集して、新たに3人の仲間を加えた小梅たち。
この時代に野球やってくれる女子が3人もいたことに驚きですが、それより言い出しっぺの晶子が
5人集まったしそろそろ野球できるんじゃね?などとすっとぼけたことを言っていることが意外ですな…
てっきりこう見えて実は野球マニアとかいうキャラなのかと思いきや、野球の事は何も知らないド素人のようです
そんな晶子がどうしてまた、こんな熱心に野球をやろうとしているのか…
「今日のところは見学ということでどうかしら?」
「あら、それはいい考えですわ」
「ここの近くですと慶應かしらね」
「あそこは今遠征中よ、それでしたら早稲田がよろしいと思うわ」
「…?そ、宗谷さん詳しいのね」
「知人があそこにおりますの」
とりあえず集まったのは素人ばかりなので、六大学野球の練習風景でも見て勉強することにした5人。
そして近所の慶應大学へ行こうとしますが、通りすがりのクラス委員長に「慶應野球部は今遠征で留守だお」と教えられてしまいます。
慶應野球部のスケジュールを完璧に把握してるなんて何者なんだこの人…(えー
それに「見に行くなら早稲田がいい」と言い切ってるあたり、早稲田野球部のスケジュールまで把握してるっぽいですな
まさかこの委員長、筋金入りの隠れ野球マニアなんでは…
「オラオラァァァ!!声出せ声ぇぇぇぇッ!!」
ところが5人が早稲田の練習場で目にしたのは、千本ノックを受けた末にボロ雑巾のようにぶっ倒れ、
失神しても水ぶっかけられてムリヤリ叩き起こされるという鬼のようなしごきの風景!
うひい、この頃の野球部と言えばこんな暴行のような練習が当たり前で、毎日死にそうなほど痛めつけられていた時代でしょうからな…
これは育ちのいいお嬢様達にはさぞ刺激の強いことでしょう
「や、ややや、野球って…こんな事をしなければならないのぉ!?」
「こんな競技できっこねー!!」とすっかりそんな光景にガクガクブルブル怯えてしまった小梅。
そして仲間達の方へゆっくりと向き直りますが、すでにさっき集めた3人は
逃げるんだよオオオオオーッ!!と遥か彼方へ逃げ出した後でした
「だ、男子と野球なんかやったら殺されてしまいますわああああ!!」
「ちょ、ちょっとみんな!」
「小梅さん…」
「あ…」
「皆さんの気持ちは分かるわ…私だってあれを見てしまうと…」
そしてショックを受けているのは晶子も同じです、「こんな恐ろしい競技が存在するなんて信じられない!」とすっかり涙目になってしまい…
「あ、晶子さん…」
「残ってくれてありがとう…!」
「へっ?」
「一緒に頑張りましょうね…!」
「え…えええええ!?」
ところが唯一逃げ出さなかった勇敢な戦士として野球続行が決定してしまう小梅!
いやあの私も逃げたかったんですけどとオロオロしても時すでに遅し、
もはやこの空気で逃げ出すことは不可能です。晶子恐るべし…それにしても晶子は天然で言ってるのか
これ以上逃げ出されてたまるかと計算ずくで嘘泣きしてるのか、一体どっちなんでしょうね:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
「ごきげんよう、小梅さん。今日から頑張って仲間を探しましょうね」
「う、うん」
「あ、それとこれ…恥ずかしいから、お家に帰ってから読んでね」
「…?」
そして次の日の朝、登校時に下駄箱で顔を合わせるなり小梅にラブレターを持ってきた晶子
なぜこんな手紙を…って晶子の赤面顔かわえええええええええ!!百合嫌いな俺でも赤面くらいなら許すよ!(えー
ともかく昼休みや放課後、暇さえあれば全校生徒を勧誘して回る2人でしたが…
「むむむ、無理です!私野球なんかできません!」
「ごめんなさい、きっと両親が許してくれないと思うから…」
「無理!絶対無理!」
「あはは、それでね〜…はっ!?イヤああああああああああ!!」
誰も仲間になってくれないばかりかうおおこっちに来るなー!と顔を見るなり逃げ出す人までいる始末…
昨日は簡単に3人集まったのにこの有様、どうやらあの逃げた3人が野球の恐ろしさをみんなに語りまくってしまったようですな
結局この日は何の収穫もないまま、家に帰った小梅は晶子からの手紙を読んでみることに…
《昨日は本当にありがとう、正直私もやめてしまおうと思ったくらい…でも小梅さんが残ってくれたおかげで、
挫けずに続けていく勇気が持てたのよ。仲間を集めるのは大変だけど、2人で力を合わせて頑張りましょうね》
「…」
その手紙の内容とは、小梅が野球メンバーに残ったことに改めてお礼を書いたものでした。ふーむ、本当に感謝の気持ちから書いたのか
くくくお前だけは逃がさんぜという念押しに書いたのかどっちなんだろう:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
とりあえず「小梅さんのおかげで挫けずに済んだ」とのことですが、正直挫けてくれた方がよかった小梅としては
なんとも言えず複雑な気分のようで…
「お嬢さーん!お客さんがいらしてますよー!」
「はーい!どなた…あっ」
「少しお話したい事があるの、よろしいかしら」
その時、家の人に呼ばれて小梅が玄関に行ってみると、通りすがりの委員長・雪がわざわざ小梅を訪ねにやってきていました
一体どうしたのかと思えば、雪の荷物にはなんとグローブが…
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「あっ、それ…!」
「そう、野球の道具。昨日早稲田のグラウンドで見たわよね、野球をするには色々な道具を
買い揃えなければいけないのよ」
「いくらくらいかかるものなのかしら…」
「お小遣い程度では済まないでしょうね…」
「ええ…!?」
「それにお金の都合がついたとしても問題があるの…それは男性用の道具で、
私達の手に合うようには出来ていないのよ」
「あ…」
「それにちゃんと学校や、お家の許可も取らないと…」
「…」
やっぱり野球に関してやけに詳しいことを知っていた雪。どうやら野球を始めるのに必要なことを教えにきてくれたようですが、
・道具を揃えるのにはメチャ高い金が必要
・買えたとしても女の子が使える道具じゃない
・走ることすら「はしたない」と厳禁のお嬢様学校で、こんな激しいスポーツの許可をもらうのは相当難しい
などなど、問題は山積みのようで…そもそも9人のメンバーすら集まってないし、
元々乗り気でない小梅としては完全に「だめだこりゃ」って感じですな
「ごきげんよう、小梅さん。ゆうべ考えてみたんだけど、ポスターを掲示板に貼り出して見るのはどうかしら?」
「あ、えっとね、その…」
「…?小梅さん?」
そして翌日、相変わらず仲間を集めようとやる気の晶子でしたが、小梅は「もう無理だからやめようぜ」と切り出そうとしていました
関係ないんですけど、晶子はポスターなんてハイカラな言葉をよくこの時代に知ってたな:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
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「じ、実は…」
「ちょっといいかしら、野球のことでお話があるのだけれど」
ところがその時、もじもじしている小梅の声を遮るように話しかけてきた人物が…
見てみれば、「私は優等生でございます」と顔に書いて歩いてるようなメガネっ子・乃枝が2人の前に立っていました
「お仲間は集まって?」
「…(ふるふる)」
「でしょうねえ」
「…一体何をおっしゃりたいのかしら?」
「男子と対戦しても惨敗したらどうするおつもりなの?勝算はあるのかしら」
「絶対に勝てないというものでもないでしょう?」
「確かにその通りね…で、その方法は?」
「そ、それは…これから小梅さんと考えますわ」
「そう…まだ何も決まってないのね、ところで何故男子と野球をしようと思ったの?」
ううむ…このいちいちシャクに障る物言い、お前ら野球とかバカじゃないのプギャーと
2人をコケにするために来たのかと思いきや、どうも色々と興味ありげに質問しまくってるあたり
とりあえず2人の現状を詳しく知りたくてやってきたようです。分かりにくいやっちゃのう
「…それは…」
「聞かせてちょうだい」
「実は…先日、お父様主催のパーティに出席したのですが…」
《晶子さんは最近の女性の社会進出についてどう思われます?
やっぱり女性は家庭に入るべきだと思いますね。女性に学歴なんて関係ないじゃないですか》
「ひ、ひどい!何その人!?」
「…」
「でも…なぜ野球なの?」
「その方が…自分は野球の選手だと…」
ふーむ…状況がいまいちよく掴めませんが、要は「メスごときが男と同等に働けると思ってんじゃねーよ(笑)」と
言われて腹を立てた晶子は、その男の得意な野球で勝負してギャフンと言わせてやりたいと…
にしても晶子とその男との関係が気になりますね。ただパーティで会っただけにしては、晶子はずいぶんと熱を入れているし
やっぱり晶子の許婚とかなんとか特別な関係がありそうな…
「…」
「だから野球で…というわけね」
「…晶子さん、一緒に野球…!」
「分かりました!その話乗りましょう!その代わり、私に男子に勝つ方法を考えさせて!」
話を聞いてついに小梅も腹を決めますが、またしても言いたい事を邪魔する乃枝のでかい声
乃枝こいつ空気読めない奴だな…:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン もう少し小梅にも気使ってやってくださいよ!
「あ…ありがとう川島さん…!これであと6人集めればいいのね!」
「あらっ、川島さんも仲間に入ったの?これで5人集めれば野球が出来るわね」
「え…!?あ、あの、宗谷さんも参加してくれるの!?」
「あら…?昨日言わなかったかしら、『私達』って」
「えっ?えっえっ、えぇーっと…?」
「鈴川さんって意外に鈍いのねえ」
ええええええええええ!?ちょ、ちょっと待ておい!
いきなりその場に現れて「やあ私が4人目の仲間だよ!」とか言い出した雪ですが…いつの間にあんた仲間入りしたんだよ!
「私達」って言った場面っていうと…「グローブは私達の手には合わないよ」って言ってたところのことですか
あんだけで分かるわきゃねえだろぉおおおおお!!(えー
私はてっきりあれは「半端な気持ちなら諦めた方がいいよ」と小梅を説得しに来たシーンだと思ってましたが、
まさか本当は「やあ!私も一緒に戦うからよろしく!」と仲間入りしたシーンだったとは:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
これで小梅あんたちょっと鈍いよとか言うのはちょっと酷いんじゃないですか雪さん…(えー
「あのね、知り合いからお古を貰ってきたの。ちょっと面倒ですけど、手を加えれば私達にも使えるようになるわ」
「あら…!意外と重たいのね!」
さらになんと雪は、小梅たちへの手土産にボールと大量のグローブと持ってきてくれていました。やっぱりただ者じゃないなこの人は…
というか「グローブとかめっちゃ高いけどどうやって買う気?ねえどうやって買う気?」とか
「女子の体にグローブは合わないけどどうやって使う気?ねえどうやって使う気?」とか
小梅を困らせた質問がこれで一挙に解決じゃないですか!なんでわざわざあんなイジワルな言い方したんだ!
雪の腹黒さは異常。虫も殺さないような顔してこうもドSとは恐ろしい人だよ…:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
と、いうわけで次回に続く。視聴する前はもっと中身スカスカの萌えアニメかと思ってましたが、
晶子と野球男との関係だとか、やたら野球に詳しい委員長の素性だとか、先の気になる点が多くて次も見たいと思える第1話でした
あとは晶子も乃枝も雪もみんな腹黒くて小梅逃げてえええええええという気持ちになるのがうまい所:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
それとやっぱりこの1話で欠かせないのは東京節のかな恵ソングでしょうか
最初聞いた時はなんじゃこの歌と思いましたが、2度3度と聞いているうちにかな恵の声が耳から離れないように…
(C)創通・サンライズ・毎日放送
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ら〜め〜ちゃんたら
ぎっちょんちょん!
ところがぎっちょん!
ぎっちょんちょん!(えー |
戦争狂のアリーさんですらすっかりお気に召してしまったようです:;y=_ト ̄|○・∵.
ターン
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