テイルズオブジアビス レビュー

突然ですが、私はゲームがクリア寸前になると「もうここまでやったからいいや」と放置するクセがあります。
実際ドラクエ8、ディスガイア、第3次スパロボα、ナムコクロスカプコンと気に入ったゲームもクリア寸前でやめてしまったんですが、
このゲームに関しては気がついたら3周していたという…。うーむゲームを2周以上やるなんて数年ぶりのことですよ
というわけで個人的には久々のヒット作ということになりました。
アビスで何より気に入ったのは、仲間が正しい大人であるということでしょうか。
序盤のうちは、主人公の性格がそれはもう酷いもんで「ああもう誰かこいつをなんとかしてくれ!」と何度も思わされたんですが
そういう時は必ず仲間がなんとかしてくれるのに驚きました。
それも力技でなく良心的・常識的な面から、主人公のメチャクチャな振る舞いに対してビシッと注意。
こんなにプレイヤーの意志を反映してくれる仲間は初めてですよ!おかげであまりストレスを感じることなくプレイできました。
戦闘に関しては、前作レジェンディアの
「ヽ(`Д´)ノ秘奥義ないのかよ!」
「ヽ(`Д´)ノ闘技場に歴代テイルズキャラいないのかよ!」
「ヽ(`Д´)ノ隠しボスいないのかよ!」

といった不満点が全て改善されているので、十分楽しめるものだったと思います。
特に今回の闘技場は、まさに出血大サービスと言うべき力の入れよう。
エキシビジョンマッチでの歴代テイルズ戦闘曲メドレーは鳥肌モノです。これぞシリーズ集大成という感じで興奮のるつぼ。


通常戦闘においても、奥義と秘奥義の他にその中間のFOF技が追加されたのはかなり評価できます。
これのおかげでハデな技を連発するだけでも楽しめます。
あえて不満を言うなら、パーティの6人中4人が持っている隠し秘奥義をガイ様が持ってないということくらいか…
ガイ様華麗に隠し秘奥義を見たくて、あれこれ試した勇者がどれほどいる思ってるんだ!ナムコ許すまじ!
次はストーリー。全体的にはそれなりに面白かったかな、といったところですが
一つ評価したいのは主人公側の思想をしっかりと書ききった点でしょうか。
最近のアニメとかは、敵側の思想はしっかりしてるのに味方側は特に何も考えていなくて、
最後に主人公が「それは違う!」「あんたは間違ってる!」とか根拠のないこと言ってボス撃破。その後の世界は放置。

なパターンが多くてウンザリしてたんですが、今作は敵と味方の思想のズレを示したうえでボスと戦い、
その後も世界を変える責任をきちんを果たしているので、そういった不満はありませんでした。

ただ、多すぎる専門用語はもう少しなんとかして欲しかった…
セブンスフォニムだとか、いくら説明を聞いても全然頭に入ってきませんよ!
セブンセンシズに目覚める時だ!究極にまで小宇宙を燃やせ!とか言われた方がまだ分かりやすい:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
次はキャラクターについて。

・ルーク(主人公)
上にも書きましたが序盤の性格はひどい。身勝手と無責任の権化。
例えて言うなら、○○サスペンス劇場とかで殺人事件が起こった時に
「こ、こんな危険な場所にいられるかよ!俺は抜けさせてもらうぜ!」とか言って真っ先に死ぬタイプ。

まあ、後半のためにスタッフも必要以上に性格悪くしてる部分も感じますが、それでもやっぱりカチンと来る場面が多い。
ただ、中盤で人生の転機を経験してから、必死に過去の自分と決別しようとする姿は非常に好感持てます。
つたない敬語が少しずつ上達していくのも、なんだか我が子の成長を見守っているようで微笑ましいものが…
私にとって序盤ルークはテイルズで一番嫌いな主人公であり終盤ルークはテイルズで一番好きな主人公です

・ティア(ヒロイン)
キツそうな見た目に反して、パーティで一番普通の人。普通というのは悪い意味ではなく、一番常識を持っている人。
名前もないような村人が相手でも「申し訳ありませんが、少しお尋ねしてもよろしいですか?」と、きちんと気を使う。普通だ…
無言で他人の家にあがりこんでタンスをあさろうものなら、この人にぶっ殺されると思います。
物の価値観がプレイヤーに近く、ゲーム全体にリアル感を持たせている縁の下の力持ち。

・ジェイド
お笑い、シリアス両方でパーティの中心的存在。子安キャラのお手本のような人。
善悪に対して一番無関心そうなのに、非道な行い・理不尽な振る舞いに対して最も熱い。そこがいい。
プレイヤーがカチンと来る相手に対して、ビシーッと決めてくれるのはかなり嬉しい。

・ガイ
超いい人。心の友という言葉はこの人のためにあるようなもの。
あんまりいい人すぎるので、「絶対こいつ後で裏切るな」と思っていたら
本当に心からいい人だったというとんでもないキャラ。
古今東西、あらゆる二次元キャラの中でもガイの右に出るいい人は存在しないと思う。

・アニス、ナタリア
いや、まあ。

・ミュウ
パーティのマスコットキャラ。「ですの」「ご主人様」と連呼するので
まあ私にとって一番興味のないキャラだろうなと思っていたら一番ハマってしまいました
とにかく可愛い!あまりにも可愛すぎる!3周目でもミュウとガイのセリフだけは飛ばせません

・イオン
(;´Д`)ハァハァ
最後に不満点。
世間で散々言われているロードの長さですが、私はほとんど気になりませんでした。
長いイベントの前には「ん?」と思うことも何度かありましたが、全体としてはまぁ普通だったと思います。
これが耐えられない人は、PS時代のFF4〜6とかスパロボをやったら気が狂っちまいますよ(えー

それより何より不満だったのが、仲間の掛け合い勝利の出現しにくさですよ!全然出やしねえ!!
掛け合いするはずのメンバーで戦ってるのに、100回戦っても掛け合いが出ないなんていうのがザラです。
そういう意味では、戦闘セリフ集の掛け合い勝利はもう魂を削りながらの作業となりました:;y=_ト ̄|○・∵. ターン
この「掛け合い勝利」というシステム自体は、パーティを固定せずに色々なキャラを使う機会ができるので
個人的には非常に気に入ってるんですが…結局セリフ集のために掛け合いの多いアニスばっかり使って、
掛け合いの少ないジェイドはほとんどベンチ、と本末転倒なことになってしまいました。
一周目はガイ・ルーク・ジェイド・ティアでずっと通してたっていうのに!ちくしょう誰がこんな事を…。

それと、テイルズ10周年記念に間に合わせようとギリギリで発売したせいかバグが多い。
致命的なものもいくつかあるので、前もって知らないとかなり悲惨なことに…
バグを知っていても、バグを気にしながらのプレイではいまいち快適さに欠ける気がします。

個人評価:90点
(ゲーム全体:80点、華麗なガイ様:+5点、ミュウたん(;´Д`)ハァハァ:+5点)








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