■断髪ルーク編・その1■
・ユリアシティ、ガイとアッシュの会話
ガイ「ルークはどうしてる?」
アッシュ「…寝ている。そのうち勝手に起きるだろう」
ガイ「そうか…一人で考えればルークも気づくだろう、自分がこれから何をすべきなのか」
アッシュ「ふん、どうだかな」
ルーク(ガイ…)
アッシュ(こいつがお人好しなのは、昔から変わっちゃいないな)
ガイ「おっと、俺はお前のことは信用しちゃいない」
アッシュ「…」
ガイ「変なことをしでかさないように、ついて行かせてもらうぜ」
アッシュ「…好きにしろ」・ユリアシティ、物資補給イベント
一般人「ああ…やばいなぁ、どうしようかなぁ」
アッシュ「…」
一般人「!! びっくりさせないでくれ、いるなら声掛けてよ」
アッシュ「…」
一般人「…ねぇ、ダメ元で聞いてみるけどアップルグミくれないかな?この前さ、物資を補給しに行ったんだけど
足りなかったみたいで…また怒られるの嫌だから、三つでいいからくれないかい?」
(アップルグミを渡す)
一般人「おぉー!ありがとう!これで怒られずに済むよ!君、無口だけど優しいんだね」
アッシュ「…だ、だまれ」・シェリダン港、ナタリア奥義イベント
ニック「ありがとうございました、タチの悪い護衛詐欺に引っかかったようです。おかげで助かりました」
ナタリア「いいえ、それより怪我はありませんか?」
ニック「はい、なんとか…ところであなた様の弓術は、ランバルディア流弓術ではございませんか?」
ナタリア「まあ、よくお分かりですわね」
ニック「やはり…それも相当の使い手とお見受けしました」
ナタリア「ええ、マスターランクを頂きましたわ」
ニック「やはりそうでしたか…実はこの老人、若い頃ランバルディア流弓術を指南しておりました。もしよろしければ
助けていただいたお礼に、この老人の技を受け取ってもらえませんか?」
ナタリア「まあ!よろしいのですか?」
ニック「もちろんです。私が編み出した技は全部で二種、なかなかよき使い手にめぐり合えず
技を伝授することもありませんでしたが、これもローレライのお導きかと」
ナタリア「分かりました。是非ご指導のほど、よろしくお願いいたしますわ」
ジェイド「伝授には時間がかかるでしょう。失礼ですがご老体、この港からどちらへ?」
ニック「ダアトへ向かうところでございました」
ジェイド「ではタルタロスでお送りしてはいかがでしょう、その間に技を習えばいい」
アッシュ「…勝手なことを言うな」
ジェイド「おや、ナタリアの為ですよ?」
ナタリア「お願いですわ、アッシュ…」
アッシュ「…くっ…好きにしろ!」
ナタリア「ありがとう、アッシュ」・スキット131、「屈辱!」
アニス「へぇ〜…アニスちゃん大発見!アッシュって案外優しいんだね♪」
アッシュ「…何の話だ」
アニス「イオン様のことだよぅ。邪魔だなんて言っちゃって、本当は危ない目に遭わせたくなかったんでしょ!」
アッシュ「俺が邪魔だと言ったら邪魔だってことだ、それ以上の意味はない」
アニス「ま〜たまたぁ〜!照れない、照れない♪」
アッシュ「こ…このガキ!黙ってさっさと歩け!」
アニス「へ〜、そうやってムキになるところ、結構ルークに似てるのね」
アッシュ「な…なんだと!!」
アニス「ほ〜らムキになった♪」
アッシュ「…くっ!!」・ワイヨン鏡窟、ボス戦後
アニス「なんなの今の!?でかっ!キモっ! 」
ジェイド「フォミクリー研究には、生物に悪影響を及ぼす薬品も多々使用します。その影響かも知れませんね」
ナタリア「アッシュ…あの、かばってくださってありがとう…」
アッシュ「…い、行くぞ!」・ユリアシティ、ルーク断髪後
テオドーロ「おお、ティアか。そちらは確か…」
ルーク「あ…は、はじめ…まして。俺、ルークです」
ミュウ「ミュウですの」
ルーク「お前は黙ってろって、えと…アクゼリュスのことでは…ご迷惑をおかけして…す…すみません…でした」
テオドーロ「君がルークレプリカか。なるほどよく似ている」
ティア「お祖父様!」
テオドーロ「これは失礼、しかしアクゼリュスのことは我らに謝罪していただく必要はありませんよ」
ルーク「ど、どういうことですか?」
テオドーロ「アクゼリュスの崩落はユリアのスコアに詠まれていた。起こるべくして起きたのです」
ティア「…どういうこと、お祖父様!私…そんなこと聞いていません!それじゃあホドと同じだわ!」
テオドーロ「これはクローズドスコア。ローレライ教団の詠師職以上の者しか知らぬスコアだ」
ルーク「スコアで分かってたなら、どうして止めようとしなかったんだ!」
テオドーロ「ルーク、外殻大地の住人とは思えない言葉ですね…スコアは遵守されるもの。
スコアを守り穏やかに生きることがローレライ教団の教えです」
ルーク「そ、それはそうだけど…」・スキット146、「ご恩は一生忘れないですの♪」
ミュウ「みゅう〜みゅうみゅうみゅ〜♪」
ティア「なんだか機嫌がいいわね、ミュウ」
ミュウ「はいですの、御機嫌ですの!ご主人様が元気になってミュウも嬉しいですの!」
ティア「そう…でもミュウ、あなたいつもルークに冷たくされているでしょう?ルークのこと嫌いになったりしないの?」
ミュウ「ボクはちゃーんと知ってるですの、ご主人様はホントは優しいんですの。だからチーグルの森でボクを助けてくれたんですの」
ティア「…でもミュウ、あなたもずいぶんルークを助けていると思うわよ」
ミュウ「うれしいですの!お役に立ってるですの!ボク、これからも火を吹いたり岩を壊したりがんばるですの!
ですのー♪ですのー♪でーすーのー♪」
ティア「精神的な部分で…という意味だったんだけれど…でも『チーグルは恩を忘れない』、本当だったのね…」・アラミス湧水洞にて
ガイ「ようやくお出ましかよ、待ちくたびれたぜルーク。へー、髪を切ったのか?いいじゃん、さっぱりしててさ」
ルーク(アッシュと繋がってた時に見た通りだ!ガイは俺を待っててくれた…!)
ルーク「ガ…ガイ!」
ガイ「あん?どうした?」
ルーク「…お、俺…ルークじゃないから…」
ガイ「おーい、お前までアッシュみてぇなこと言うなっつーの」
ルーク「でも俺、レプリカで…」
ガイ「いいじゃねぇか、あっちはルークって呼ばれるのを嫌がってんだ。貰っちまえよ」
ルーク「貰えって…おまえ、相変わらずだな」
ガイ「そっちはずいぶん卑屈になっちまったな」
ルーク「卑屈だとぉ!?」
ガイ「卑屈だよ、いまさら名前なんて何でもいいだろ?せっかく待っててやったんだから、もうちょっと嬉しそうな顔しろって」
ルーク「…うん。ありがとう」
ガイ「!! ルークが、ありがとうだって…!?」
ティア「彼、変わるんですって」
(歩み寄ってきたティアから飛びのくガイ)
ティア「…あなたは変わらないのね…」・アラミス湧水洞、ガイと合流後
ルーク「どうして…俺を待っててくれたんだ?」
ガイ「友達だろ?あ、俺下僕だったわ…わりぃわりぃ」
ルーク「…俺はレプリカだぜ、お前の主人じゃないんだぜ」
ガイ「別にお前が俺のご主人様だから仲良くしてたわけじゃないぜ」
ルーク「…え?」
ガイ「ま、お前はお前、アッシュはアッシュ。レプリカだろうがなんだろうが、俺にとっての本物はお前だけってことさ」・ダアト、ティアとの訓練イベント
ルーク「なぁ、いつまでこんなことするんだよ」
ティア「静かに!ただ目を閉じるんじゃないの。この世界に流れるフォニムを聞くのよ」
ルーク「聞こえるわけねぇよ…」
ティア「耳で聞くんじゃないの、全身のフォンスロットで感じるの」
ルーク「う〜」
(ティアの訓練回想シーンが流れる)
ルーク「………聞こえる」
ティア「そこまで!今の感覚、内側から力が溢れるような、全身が震えるような感覚を忘れないで。それがフォニムよ」
ルーク「ああ…なんか掴めた気がする」
ティア「焦らないでね、まだ特訓は始まったばかりよ」
ルーク「わかってるっつーの……でも……あ、ありがとう…」・スキット157、「ドラを叩け!」
ジェイド「このドラを叩けば出てくるとは、なかなか律儀ですねぇ」
ティア「集合の合図ですから…当然です」
ジェイド「でも、これはイタズラのしがいがありますよ〜」
ティア「オラクル騎士団は秩序を守るローレライの騎士です!そんな子供みたいなことをする人は…」
ジェイド「いませんか?でも今だってドラを叩いておびき出しておちょくって。似たようなものですよねぇ」
アニス「はぁーい!むしろ楽しんでやってまぁ〜す♪」
ミュウ「楽しいですの〜!」
ティア「こ、これはイタズラではありません!敵をおびき出すための作戦のひとつで…」
ジェイド「命令もないのに不必要に叩いて、オラクル達を混乱させる。う〜ん楽しいイタズラです」
ティア「確かに命令はありませんが…それは…やっぱりこれってイタズラなのかしら…」・スキット158、「歪んだ愛情!?」
アニス「イオン様大丈夫かなぁ…すぐ捕まっちゃうんだもん…もう、お姫様かっちゅーの!」
ティア「それだけこの世界において、重要なお方だということよ」
アニス「うーん…それは分かってるんだけど、あの性格も原因だと思うんだよねぇ…ちょっとっていうか、かなり天然でしょ」
ルーク「ま、まあな…いいように使われやすそうというか」
ティア「導師イオンは立派な方よ。それは…確かに全く人を疑わない、純粋すぎるお心をお持ちだけど…」
ガイ「間違いなくボケ担当だよなぁ」
ジェイド「イオン様がボケならつっこみはアニスですね、主従漫才ですか…これはオモシロイ…」
アニス「もう、ちょっとまってよ!イオン様のことあんまり悪く言わないでくれないかなっ!」
ガイ「おいおい、アニスから言い始めたことだろ?」
アニス「私はいいの!でも他の人が悪く言うのはぜ〜〜ったいダメ!今度やったら潰す!」
ルーク「お、おっかね〜」
ティア「どうしたのかしら…」
ガイ「そりゃあアレだよ、なあ大佐」
ジェイド「ええ、愛ですね」
「愛!?」「愛!?」「味ですの!?」
ミュウ「イオンさんは何味ですの!?アップルグミ味ですの?」
ジェイド「ローレライ教団味でしょう」
ミュウ「す、すごいですのーっ!」
ルーク「誰かこいつらを黙らせてくれ…」・スキット166、「乗り物はどれが一番?」
ルーク「タルタロスって海の上も全然普通に動くんだな、驚いたぜ」
ガイ「もともと水陸両用だからな。とは言っても基本は陸艦だ、水上走行はあくまでおまけ。速度は軍艦よりはるかに落ちる」
ジェイド「その通りです」
イオン「ですが僕はタルタロスでの移動に慣れてしまいましたから、下手な連絡船よりは快適です」
ルーク「俺も俺も」
ナタリア「まあルーク、タルタロスは一応マルクト船籍ですのよ。
我がキムラスカ・ランバルディアのプリンセスナタリア号の方が、ずっと快適でしてよ」
アニス「私もそっちがいいー!」
ガイ「そうかぁ?男は黙ってタルタロスだよなぁ!」
ミュウ「ですのー!」
アニス「ティアは?プリンセスナタリア号だよねっ」
ルーク「タルタロスだろ?」
ティア「わ…私は…トクナガの方が…」・グランコクマを目指す途中、タルタロスが故障
アニス「沈んじゃうの!?」
ジェイド「見てきます!」
ガイ「俺も行く!音機関の修理なら、多少手伝える」
ミュウ「ご主人様、ボクは泳げないですの…」
ルーク「知ってるよ、大丈夫。沈みゃあしないって」
ジェイド「機関部をやられましたが、ガイが応急処置をしてくれてなんとか動きそうです」
ガイ「一時的なモンだ、できればどこかの港で修理したいな」
ティア「ここからだと…停泊可能な港で一番近いのはケテルブルク港です」
ルーク「じゃあそこへ行こう。いいだろ、ジェイド」
ジェイド「…まあ…」・ケテルブルク、初のカジノにて
アニス「もうっ!なんでよ〜!ケチ〜!」
ティア「どうしたの、アニス?みんな見てるわよ」
アニス「未成年はカジノで遊べないんだって。ぶーっ!」
ガイ「ははは、まあそうむくれるなよ。保護者と一緒なら遊べるんだ、ジェイドに頼んだらどうだ?」
アニス「パパゥお小遣いちょーだいゥ」
ジェイド「お断りでーす」
アニス「ぶーぶー、じゃあガイがチップもらってきてゥ」
ガイ「うわわわわわわ!」
アニス「ちっ。ガイにはアニスちゃんのお色気作戦が通じないんだった」・ケテルブルク、迷路屋敷イベント
家主「う〜ん、どうしようかなぁ…」
ナタリア「どうしましたの?」
家主「この屋敷を改築しようと思ってね」
ルーク「なんでだ?結構大きな屋敷だし、住むなら問題ないじゃん」
家主「いや、別荘なら新しい屋敷を建てたから別に困ってないんだよ。
ここを売りたいんだけど中古は人気がなくてね、何か新しい事業でも始めようかと思ってるのさ」
ガイ「それで改築か」
家主「何か面白い施設を作れないもんかねえ」
ガイ「だったらシェリダンに行ってみるといいんじゃないか?」
ナタリア「あの街の職人が作る仕掛けなら、さぞ面白いでしょうね」
家主「シェリダンか、確かにあそこの職人達なら凄いことになりそうだな…うん、よし決めた!
さっそくシェリダンに行って話を詰めてくるか、ありがとな」
ガイ「…時間があるなら俺が作りたいくらいだなぁ」
ルーク「ホント、お前こういうの好きだな」・スキット162、「天才!?ディスト」
ティア「この町の2人の天才、バルフォア博士とネイス博士というのは…大佐と?」
イオン「ディストですよ」
アニス「はぅあ!ディストが天才!?」
イオン「アニス、そんなに驚くことはないでしょう。
あなたのフォニム振動数に反応して、トクナガを巨大化するように改造してくれたのはディストじゃないですか」
ティア「え!?そのトクナガ…彼が…?」
イオン「ディストはあれで寂しがり屋なんです、食堂の片隅でひとりぼっちで食事しているのを、
アニスが不憫に思って声をかけてあげたんでしたね」
アニス「う、うん。そしたらトクナガを作ってくれた…悪い奴じゃないんだけど、いい奴でもないんだよねー。
二言目には大佐の話しかしないし」
ジェイド「ふっふーん。虫唾が走りますね」
ルーク「この町の天才ってのはどっちもアレだよな…」
ガイ「まあ、な…」
ジェイド「お二人もトクナガのように改造してあげましょうか?つたない技術ではありますが、私にも出来ると思いますよ」
ティア「…トクナガ♪素敵だわ…」
「謹んで遠慮させていただきます!」「謹んで遠慮させていただきます!」・スキット164、「恋人は…?」
ティア「雪の町の夜は月明かりが青くて雪は銀色で…とても幻想的だわ…」
ナタリア「こういう風景を、殿方と歩いてみたいものですわね…」
アニス「はわ〜、なんかそーゆーの身もだえちゃうよね」
ルーク「ぶぇっくし!うぅさみーさみー、腹がさみぃ〜」
ガイ「はぁ…どうして観光地の女性はみんな、大胆に近寄って声をかけてくるんだ…おっかなくて町も歩けない…」
ナタリア「…この顔ぶれだと、そういうことは期待できませんわね」・ケテルブルク、ネフリーから秘密の呼び出し
ルーク「あ、俺ネフリーさんとこに忘れ物した。行ってくる」
ガイ「俺も行こうか?」
ルーク「ネフリーさん、女だぞ」
ガイ「美人を見るのは好きだ」
ナタリア「ガイも男性ですものね…」
アニス「年上の人妻だよ〜?」
ガイ「や、違うぞ!変な意味じゃなくて…!」
ミュウ「ご主人様、ボクも行くですの!」
ルーク「あーもう、うぜぇって!俺1人でいいよ!」・ケテルブルク、ネフリーとの密談後
ジェイド「ネフリーから話を聞きましたね?」
ルーク「…き、聞いてない」
ジェイド「悪い子ですねぇ。嘘をつくなんて」
ルーク「…う…なんでバレたんだ」
ジェイド「まあいいでしょう。言っておきますが、私はもう先生の復活は望んでいません」
ルーク「ホントか?ホントにか?」
ジェイド「…理由はあなたが一番良く知っているでしょう。私は、ネビリム先生に許しを請いたいんです。自分が楽になるために。
でもレプリカに過去の記憶はない…許してくれようがない」
ルーク「ジェイド…」
ジェイド「私は一生過去の罪に苛まれて生きるんです」
ルーク「罪って…ネビリムさんを殺しちまったことか?」
ジェイド「そうですね…人が死ぬなんて大したことではないと思っていた自分、かもしれません」
ルーク「俺…俺だって、レプリカを作れる力があったら同じことしたと思う」
ジェイド「やれやれ、慰めようとしていますか?いささか的外れですが、まあ…気持ちだけいただいておきます
それより、このことは誰にも言ってはいけませんよ。いいですか?」
ルーク「…わかった」
ジェイド「約束しましたよ」
ガイ「さあ、それじゃグランコクマに向かおうか」
ティア「ええ、一刻も早くセントビナーの崩落の危機を皇帝陛下にお知らせしないと」
ナタリア「そうですわね、まずはローテルロー橋へ急ぎましょう」
アニス「はぁ…その後は徒歩か…ねぇ大佐〜♪疲れたらおんぶして〜ゥ」
ジェイド「お断りします、歳のせいか体の節々が痛むんですよ。
グランコクマへ行くには、橋から北東に進んだ先にあるテオルの森を越える必要があります。
私のような年寄りには辛いですよ、若い皆さんが私の盾となって先陣を切ってくれないとゥ」
ガイ「…よく言うよ…」・グランコクマ、セントビナー救出の話
ピオニー「そう、セントビナーの地盤沈下がキムラスカの仕業だと、議会が思い込んでいることが問題なんだ」
ティア「住民の救出に差し向けた軍を、街ごと消滅させられるかもしれないと考えているんですね」
ピオニー「そういうことだ。ジェイドの話を聞くまで、キムラスカは超振動を発生させる譜業兵器を開発したと考えていた」
ルーク「少なくとも、アクゼリュス消滅はキムラスカの仕業じゃない。仮にそうだとしてもこのままならセントビナーは崩落する!
それなら町の人を助けた方がいいはずだろ!……あっ……いや…いいはずです、
もしもどうしても軍が動かないなら、俺達に行かせてください!」
ナタリア「わたくしからもお願いします。それなら不測の事態にも、マルクト軍は巻き込まれないはずですわ」・グランコクマ、カースロットから解放されたガイ
ルーク「ガイ!ごめん…」
ガイ「ルーク?」
ルーク「俺…きっとお前に嫌な思いさせてたんだろ、だから…」
ガイ「ははははっ、なんだそれ。お前のせいじゃないよ…俺がお前のこと殺したいほど憎んでたのは、お前のせいじゃない。
俺は…マルクトの人間なんだ」
アニス「え?ガイってそうなの?」
ガイ「俺はホド生まれなんだよ。で、俺が五歳の誕生日にさ…屋敷に親戚が集まったんだ。
んで、スコアラーが俺のスコアを詠もうとした時、戦争が始まった」
ティア「ホド戦争…」
ナタリア「ホドを攻めたのは、確かファブレ公爵ですわ…」
ガイ「そう、俺の家族は公爵に殺された…家族だけじゃねえ。使用人も親戚も、あいつは俺の大事なものを
笑いながら踏みにじったんだ。だから俺は、公爵に俺と同じ思いを味あわせてやるつもりだった」
ジェイド「あなたが公爵家に入り込んだのは、復讐のためですか?ガルディオス伯爵家ガイラルディア・ガラン」
ガイ「…うぉっと、ご存知だったってわけか」
ジェイド「ちょっと気になったので調べさせてもらいました。あなたの剣術はホド独特の盾を持たない剣術、アルバート流でしたからね」
ルーク「…なら、やっぱガイは俺の傍なんて嫌なんじゃねえか?俺はレプリカとはいえファブレ家の…」
ガイ「そんなことねーよ。そりゃ、全くわだかまりがないと言えば嘘になるがな」
ルーク「だ、だけどよ」
ガイ「お前が俺について来られるのが嫌だってんなら、すっぱり離れるさ。そうでないならもう少し一緒に旅させてもらえないか?
まだ、確認したいことがあるんだ」
ルーク「わかった…ガイを信じる。いや…ガイ、信じてくれ…かな」
ガイ「ははっ、いいじゃねぇか、どっちだって」・スキット176、「ガイの思い、憎しみ」
ルーク「ガイ、身体の方は本当に…」
ガイ「大丈夫だって、ついでに心の方もな。別におまえに対しては、恨むとかそういうのはないから」
ルーク「…それは、俺じゃなくてアッシュにはあるってことか?」
ガイ「…嫌なこと聞くなよ、ナタリアに聞かれると心苦しい」
ルーク「じゃあやっぱり…」
ガイ「…だからって、奴をどうこうしようとも思わないぜ。今はセントビナーのことが優先だ。
あの街は、俺がホドから逃げ出して最初に匿われていた街なんだ。救ってやりたいよ」
ルーク「…うん、助けよう。絶対に!」
ガイ「はは、がんばろうぜ!」・スキット174、「水の都グランコクマ」
ナタリア「バチカルも素敵ですけど、グランコクマもなかなか素敵な街ですわね。さすがはマルクトの首都といったところかしら」
ルーク「街が海に浮いてるなんて考えられないよな」
ナタリア「街の中に巡っている水道橋も、キムラスカでは考えられませんわね」
ティア「あそこに流れている水なんて、坂を逆流しているわ…」
ルーク「なんで逆流なんかするんだ?譜業か?音機関で動かして…」
ジェイド「いえ、あれは全て譜術です」
ガイ「マルクトは譜術研究が盛んな国だからな」
ナタリア「では、この街が海の上に建設されているのも譜術の…」
ガイ「そりゃあないよ、まあもちろん音機関だ。だけど細部の動力源は固定式の譜術だな」
ルーク「おまえって、マルクトに詳しいな」
ガイ「ああ…まあな」・セントビナー、崩落から住民を避難中に
ジェイド「逃げなさい!」
ルーク「な、何だ…!?」
ディスト「ハーッハッハッハッ!ようやく見つけましたよ、ジェイド!」
ジェイド「この忙しい時に…昔からあなたは空気が読めませんでしたよねぇ」
ディスト「何とでも言いなさい!それより導師イオンを渡していただきます」
ジェイド「断ります。それよりそこをどきなさい」
ディスト「へぇ?こんな虫けら共を助けようと言うんですか?ネビリム先生のことは諦めたくせに」
ジェイド「……お前はまだそんな馬鹿なことを!」
ディスト「さっさと音をあげたあなたにそんなことを言う資格はないっ!さあ導師を渡しなさい!」
ディスト「あああああ!私の可愛いカイザーディスト号がぁ!覚えてなさい!今度こそお前たちをギタギタにしてやりますからねっ!」
ジェイド「無駄だとは思うが、念のため追跡しろ」
兵士「はっ!」・スキット182、「ガイの意外な一面」
ティア「シェリダンというのは、確か外殻大地の造船関係を一手に引き受けているのよね。
セントビナーからだと海を越えたずっと西…ラーデシア大陸の東側になるわ」
ルーク「ふーん…」
ガイ「そうなんだよっ!シェリダンはキムラスカの領土ではあるんだが、全世界から優秀な技術者が集まってくるんだ。
シェリダンの回りには大峡谷があるだろ?あそこの乾いた石は音機関、特に譜業兵器には欠かせないのさ!
地理的にもダアトが近いから、ダアトを経由することでマルクトへ戦艦や陸艦を売ってるんだな〜!つまり…」
ルーク「だ―――っ!もう、るせっつーのっ!!」
ガイ「…」
アニス「うわ…ヒく…」
ナタリア「ガイの音機関好きには呆れますわね…」
ジェイド「さすが偏執狂」
ガイ「悪かったな!」・スキット184、「ガイのパラダイス」
ガイ「おいっ!見てみろルーク、譜業の山だぞこの町!」
ルーク「うぜぇな、何一人で盛り上がってんだよ」
ガイ「お前なぁ、シェリダンといえば世界でも最高の技術を誇る譜業の街だぞ?これが落ち着いていられるかっての!」
ティア「ガイって本当に譜業が好きなのね…」
ルーク「そりゃもう好きなんてもんじゃねぇよ。譜業やら音機関やらに目がなくて、いろいろ作ったりしてるしさ」
ティア「普段は落ち着いているけど今ははしゃいじゃって、まるで子供みたいね」
ルーク「ガイにとっては夢のような町だもんな…」
ガイ「お!フォニム式冷暖房譜業機だっ!2人とも、説明してやるから見に行こうぜ!」
ルーク「ガイ…目的忘れるなよー…」・シェリダン、自鳴琴屋敷でオルゴールを聞く
ティア「素敵…」
ガイ「鳥肌が立ったな…」
アニス「300年も昔のものなのにね」
イシター「おじいさんの愛した理由、わかった気がします。こんなに素敵なものだったなんて今でも信じられません…
ありがとうございました、この音盤はお返ししますね」
ルーク「いや、いいよ。俺が持ってても仕方ないって言ったろ」
イシター「え?」
ルーク「この機械にしか合わないんだろ?だったら一緒に置いとけばいいじゃん」
イシター「ありがとうございます、また曲を聴きたくなったらいつでも来てください」
アニス「はーいゥまた来ますぅ。次はお客さんを入れて演奏料を取れば…」
ガイ「…」
ティア「あの、これ『序奏の音盤』って書いてあるみたいですけど他にもあるってことですか?」
イシター「ええ、音盤は何枚かあったみたいです。正確な数は分からないのですが」
ガイ「そうか。もしどこかで見つかったらまた届けに来ようぜ、彼女の満面の笑顔、また見たいしな」
イシター(赤面)
ルーク「またお前はそういう勘違いされることを…」・スキット188、「ルークが心配?」(メジオラ高原でルークと別行動)
ジェイド「ふむ…ルークと別行動というのは、それはそれで心配なものですね。
やはり問題児は目の届くところに置いておくべきでしたか…まあ、悔いても仕方ありませんが」・スキット189、「ルークが心配…」(メジオラ高原でルークと別行動)
ガイ「ルークの奴、ちゃんとやれてるかな…とはいえ、いつまでも俺が助けてやってたら
それはそれで今までと同じだしな…信じてるから、しっかりやってくれよ…!」・アルビオール、セントビナーの住民を救出後
マクガヴァン「助けていただいて感謝しますぞ。しかしセントビナーはどうなってしまうのか…」
ティア「今はまだ浮いているけれど、このまましばらくするとマントルに沈むでしょうね…」
マクガヴァン「そんな!何とかならんのか!?」
ティア「ここはホドが崩落した時の状況に似ているわ。その時は結局、一月後に大陸全体が沈んだそうよ」
マクガヴァン「ホド…そうか…これはホドの復讐なんじゃな」
ルーク「本当になんともならないのかよ…」
ミュウ「住む所がなくなるのは可哀想ですの…」
アニス「大体大地が落っこちるってだけで常識はずれなのにぃ、なんにも思いつかないよ〜。超無理!」
ルーク「そうだ、セフィロトは?ここが落ちたのは、ヴァン師匠がパッセージリングってのを操作して
セフィロトをどうにかしたからだろ、それなら復活させればいいんじゃねーか?」
ティア「でも私たち、パッセージリングの使い方を知らないわ」
ルーク「じゃあ師匠を問い詰めて…!」
ガイ「おいおいルーク、そりゃ無理だろうよ。お前の気持ちもわかる…」
ルーク「わかんねーよ!ガイにも、みんなにも!」
ティア「ルーク…」
ルーク「わかんねぇって!アクゼリュスを滅ぼしたのは俺なんだからさ!でも…だからなんとかしてーんだよ!
こんなことじゃ罪滅ぼしにならないってことぐらいわかってっけど、せめてここの街ぐらい…!」
ジェイド「ルーク!いい加減にしなさい!焦るだけでは何もできませんよ」
ルーク「!!」
ジェイド「とりあえずユリアシティに行きましょう、彼らはセフィロトについて我々より詳しい。
セントビナーは崩落しないというスコアが狂った今なら…」
ティア「そうだわ。今ならお祖父様も力を貸してくれるかもしれない」
ジェイド「それとルーク。先ほどのあれはまるで駄々っ子ですよ。ここにいるみんなだってセントビナーを救いたいんです」
ルーク「ごめん…そうだよな…」
ガイ「まあ、気にすんな。こっちは気にしてねえから」
マクガヴァン「ルーク、あまり気落ちするなよ」
ルーク「え?」
マクガヴァン「ジェイドは滅多なことで人を叱ったりせん。先ほどのあれもお前さんを気に入ればこそだ」
ジェイド「元帥!何を言い出すんですか」
マクガヴァン「年寄りには気に入らん人間を叱ってやるほどの時間はない。ジェイド坊やも同じじゃよ」
ジェイド「…元帥も何を言い出すのやら。私も先に行きますよ」
ガイ「はは。図星らしいぜ、結構可愛いトコあるじゃねえかあのおっさんも」
アニス「あはは、ホントだ〜ゥ」・ユリアシティ、雷神剣習得イベント
ルーク「それ、元々俺の家のものなんです!返してもらえませんか?」
一般人「そうは言われましても…私にはもうこれしか残されていません、それに結構な値段で買い取りましたから…」
ルーク「いくらですか?払います!」
一般人「40000ガルドです」
ルーク「わかった、これで買い取る!」
アニス「ちょっ、ちょっとルーク!それは私たちのお金でもあるでしょ!」
ルーク「だけど…かといって母上たちに事情を話したらメイドがクビになるし…」
ジェイド「尊い労働の対価としてお金を頂いてはどうですか?」
ルーク「労働?」
ジェイド「あなたがお母さん孝行でもすればいい。あの親バ…いえ、お優しい奥方様なら喜んでお金を出してくださるでしょう」
ティア「大佐、それはあんまりです」
ガイ「でも、確かにルークが親孝行なんてしたら、奥様喜んでまいあがっちまうだろうな」
ルーク「よし、そうするか!」
ティア「…」
(その後、ルークの母に貰ったお金を使い込んでしまった場合)
一般人「お金の用意はできましたか?」
ルーク「あ…いや…」
ガイ「まったくお前ってやつは…普通、使っちまうか?」
アニス「ホントだよ〜、信じらんない」
ジェイド「ははは、仕方がありませんよ。なんせあの大金がお小遣いなんですから。
また小遣い稼ぎに肩叩きでもするんじゃないですかねぇ?」
ティア「…」
ルーク(くそ〜…言葉もねぇよ…)・スキット197、「同郷」
ガイ「…ここでヴァンの奴がねぇ」
ティア「兄さんがどうかした?」
ガイ「あ…いや、ヴァンはここで育ったんだなって」
ティア「ええ、そうね…でもあなたが兄さんのことを気にするなんて思わなかったわ」
ガイ「うん…?まあ、同じホドの住人だしな…それに…昔はいい奴だったんだろ?」
ティア「…ええ、私にとってはとても優しい兄さんだったわ。私、兄さんが大好きだったもの」
ガイ「そうだな、優しい奴…だったんだろうな。どうしてこんなことになっちまったんだか…」
ティア「ガイ…もしかしたらあなた、兄さんを知っているの?」
ガイ「そりゃ、ルークの家で何度も会ってるからな」
ティア「違うわ!ホドで…」
ガイ「…さーてね」