■ヴァン復活編・その1■
・スキット299、「あれから1カ月…」
ルーク「…はぁ」
ミュウ「ご主人様、家に帰ってきてからため息ばかりですの…」
ルーク「そうか、やっぱちっと引っかかってることがあるからかな」
ミュウ「なんですの?」
ルーク「色々…みんなのこととか、これからのこととか…あとアッシュ…あいつ、今何してんだろ…とか、な」
ミュウ「ふむふむですの」
ルーク「んなこと考えてる間に、なんだか一月も経っちまったんだな…」
ミュウ「ご主人様…」・スキット300、「みんなどうしてるかな?」
ミュウ「みなさんに会うの久しぶりですの、楽しみですの!」
ルーク「そうだな、ずいぶん会ってない気がする」
ミュウ「あれからみなさんどうしてるんですの?」
ルーク「ティアは、ユリアシティでテオドーロさんの手伝いをしてるんじゃないかな。
ガイのやつは、ジェイドと一緒にグランコクマにいると思う。イオンは導師としてダアトにいるだろ?
アニスも結局、フォンマスターガーディアンに復職したらしいから。
ナタリアはキムラスカの使者として、各地を巡ってるって話だ」
ミュウ「忙しそうですの…」
ルーク「そうだな…何もしてないのは、俺だけだ」
ミュウ「大丈夫ですの!ご主人様は、ちゃんとご飯食べてたですの!」
ルーク「ぐ…ミュウ、フォローになってねぇ」
ミュウ「みゅぅ…」・スキット301、「ミュウの名前は?」
ルーク「待てよ。アルビオールを借りるっつっても、ノエルの力を借りないといけないのか」
ミュウ「ご主人様は操縦できないんですの?」
ルーク「ガイなら、もしかしたらできたかもな。俺は…何もできない駄目人間だ…」
ミュウ「そんなことないですの!ボクにブタザルって名前をつけてくれたですの!」
ルーク「う…ごめんな、嫌な名前をつけて」
ミュウ「みゅうぅ?ブタザルは撤回ですの?」
ルーク(…でもブタザルって感じなんだよな…こいつ…)・ガイからの手紙
手紙「ルーク、元気にしてるか?俺はピオニー陛下のご厚意で、グランコクマに屋敷を構えてなんとか生活している。
俺も一応貴族なんで、貴族院にも顔を出すようになった。もっとも今の仕事は、陛下の飼ってる
『ぶうさぎ』を散歩させることでね。使用人っぷりはおまえのところと変わらないぜ。
あの陛下を相手にしてるとおまえが懐かしくなる。是非こっちにも遊びに来てくれよな」
ルーク「ぶうさぎ…散歩…」・スキット302、「ユリアシティに行こう」
ルーク「アッシュのやつ、ユリアシティになんの用があるんだろう」
ミュウ「行き先がわかって良かったですの」
ルーク「そうだな」
ミュウ「ユリアシティにはティアさんもいるし、丁度いいですの!」
ルーク「何が丁度いいんだよ」
ミュウ「みゅう?ご主人様、ティアさんに会いたくないですの?」
ルーク「ティアに会いたいって言うか、みんなとだな…」
ミュウ「ティアさんに会いたいですの?」
ルーク「ティアだけじゃねーっつってるだろ!とっとと行くぞ!アッシュがどっか行っちまったら、また面倒だろうが!」
ミュウ「みゅう?何怒ってるですの?」
ルーク「くー!なんか今日のおまえ、むかつく!」
ミュウ「訳がわからないですの…」・スキット304、「ティアに会いに行こう」
ティア「ふふ…ルーク、ミュウ、久しぶりね」
ミュウ「久しぶりですの!」
ルーク「そうだな、なんだか随分会ってなかった気がする」
ティア「そうね」
ルーク「にしても、ティアは相変わらずだな」
ティア「いつでも行動できるように、準備はしておいたから」
ミュウ「みゅみゅ?」
ティア「全ての大地が降下しても、まだ何が起こるかわからない…そんな時、この教団の衣服の方が色々都合がいいもの」
ルーク「何いってんの?」
ティア「え?この格好のことでしょ?」
ルーク「は、はは…ホント相変わらずだな、なんかちょっとホッとした」
ミュウ「ふふふ。なんだかご主人様、ちょっと元気出たですの」
ルーク「ん、少し気が楽になったって感じ?」
ティア「???」・スキット305、「アニスの近況は?」
ルーク「アニスのやつ、相変わらずなのかな」
ティア「相変わらずって?」
ルーク「玉の輿がどうとかってさ」
ティア「そうね…ダアトは今色々と混乱しているし、導師イオンもとてもお忙しいそうだから、
そんなこと言っていられないんじゃないかしら」
ルーク「…手紙を読む限り、変わってなさそうだったけどな」
ティア「そんなことないと思うわ、アニスだってフォンマスターガーディアンに復帰しているわけだし」
ルーク「じゃあ、かけようぜ」
ティア「かけるって…何を?」
ルーク「ミュウのご主人様の座とか」
ティア「…!受けて立つわ!」
ミュウ「みゅうぅぅぅぅ…ボクの意志は無視ですの…」・シュレーの丘、アッシュを探しに
ガイ「なあ、ルーク。もしかしておまえ、アッシュに会うのが怖いのか?」
ルーク「…久しぶりに会ったのに、ガイにはすぐ分かるんだな」
ガイ「そりゃおまえ、つきあい長いしなぁ」
ルーク「ガイは…もう親父のこととか、ホドのこととか、このままでいいのか?」
ガイ「よくないって言ったら何か変わるのか?」
ルーク「それは…」
ガイ「戦争だったんだ、俺以外にも同じ思いをした奴はいる。それに比べれば、俺は本当に知りたかったホド戦争のいきさつを
当事者から聞くことができたしな。2度とあんな殺し合いが起きないように働く方が、よっぽど建設的だろう?」
ティア「ガイはあの旅で、過去の自分と決別したのね」
ガイ「そういうことかな、まあ心残りもないわけじゃないが…今さらどうにもならないことだからな」
アニス「えらーいゥさっすがガイラルディア伯爵様ゥ」
(ガイに抱きつくアニス)
ガイ「あ、あ、ありがとう……」
アニス「…まだ慣れてないんだ?」
ガイ「すまない、突然来られると心の準備が…」
ティア「…ルーク、奥へ行くわ。いいわね?」
ルーク「ああ、怖いなんていってちゃ駄目だもんな。ガイだって克服したんだし」
ガイ「イヤミか、それっ!?」・シュレーの丘、リグレットの襲撃後
ルーク「まさか、師匠が生きている可能性があるから地核のことを調べてたのか?」
アッシュ「…呑気なモンだな!おまえがあの時ローレライと繋がっていれば…いや、俺がフォニム化してるってだけか…」
(立ち去ろうとするアッシュ)
ルーク「待てよアッシュ!おまえ何言ってんだ?あの時って、ローレライの解放してくれって声のことか?
あれってどういう意味だったんだ」
アッシュ「声の通りだ、ローレライは閉じこめられたんだよ」
ティア「閉じこめられた?どこに?」
アッシュ「…」
アニス「閉じこめられるとなんか問題でもあるの?」
アッシュ「世界中のセブンスフォニムの総量が減る。すると、その分を取り返そうとプラネットストームが活性化して
セブンスフォニムを大量に作り出す」
ガイ「待てよ。そうなると地核の揺れが激しくなって、タルタロスだけじゃ揺れをうち消せないんじゃないのか」
アニス「ってことは障気も復活?それってマジヤバじゃん!」
ルーク「なあアッシュ、ローレライはどこに閉じこめられたんだよ」
アッシュ「…ローレライが言ってただろう?よく思い出してみるんだな。それでなくても俺はおまえの尻ぬぐいをやらされてるんだ!
これ以上俺に面倒をかけるな、役立たずのレプリカが!」
ルーク「そんな言い方しなくたっていいだろ!」
アッシュ「うるせぇっ!」
(去っていくアッシュ)
ガイ「おい、待てよ!皇帝陛下がおまえの話を聞きたがって…
やれやれ、頭に血が上ると人の話を聞かなくなるのは誰かさんと同じだな」・セントビナー、ジェイドと再会
ジェイド「急いで馬車を用意しろ!」
アニス「あ〜、大佐だ!?」
ジェイド「これは皆さん、お久しぶりですね」
ルーク「丁度いい。ジェイド、アッシュの奴が来なかったか?怪我をしてるんだ」
ジェイド「いえ、見かけていませんね。それにもし街へ来ていたとしても、この様子を見たら近づいては来ないと思います」
ガイ「確かにすごい騒ぎだな、何かあったのか?」
ジェイド「我が軍のケセドニア方面部隊が、演習中に襲われたのです。
ただ、この街も復興中ですからね。今負傷者を首都に運ばせています」
アニス「はうあっ!?どこの誰がマルクトの正規軍を襲うんですかっ!?」
ジェイド「そうなんですよ、少し前ならキムラスカだったのですが」
ルーク「…ナタリアがいたらぼろくそに言われてるぞ」
ジェイド「内緒にしておいてください」
アニス「大佐って見た目は怖いけど、中身は面白いですよねゥ」
「中身だっておっかねーよ」「中身だっておっかねーよ」・グランコクマ、ピオニーとの会話後
ガイ「なんとなく、お前が陛下を苦手な理由がわかってきたな」
ルーク「な、なんだよ…!」
ガイ「いや、気付いてないならいいさ。それにしても何をさっきからニヤニヤしてるんだよ」
ジェイド「いえ。懐かしいなーと思いまして」
ティア「何がですか?」
ジェイド「ディストも陛下が大嫌いでしたから」
ルーク「俺はディストと同じってことかよ…」・バチカル、ナタリアと再会
ルーク「ナタリアが戻ってると助かるんだけどな…」
ナタリア「呼びまして?」
ルーク「うわっ!?おまえ、なんでここに…」
ナタリア「ケセドニアの視察を終えて戻ったところですわ。それより丁度いいところに!」
(ジェイドの胸ぐらを掴むナタリア)
ジェイド「おや…」
ナタリア「まあ、相変わらず涼しい顔で!どういうことですの!我がキムラスカ王国は平和条約に基づき、
マルクト軍に対して軍事活動を起こしてはいませんのよ」
ジェイド「ああ、やはりそうでしたか」
ナタリア「やはりそうでしたか〜、ではありません!ケセドニアでは、まるでこちらが
悪事を働いたと言わんばかりに白い目で見られ、屈辱でしたわ!まさかマルクト軍の示威行動ですの?」
ルーク「その話をしたくて来たんだ、ナタリア。非公式に陛下に取り次いでくれないか?」
ナタリア「よろしいですわ、お父様のお部屋で詳しいお話を伺いましょう」・ルーク邸、キノコロードイベント
ガイ「アルビオールで川を上っていけば、そのキノコロードってとこに行けそうだな」
ナタリア「叔母様、わたくし達がルグニカ紅テングダケを採ってまいりますわ。しばらくご辛抱ください」
シュザンヌ「でも危険なのでは…」
ルーク「そんなの気にしてられるかよ」
ジェイド「皆さん少し冷静に。この方は今すぐ危険というわけではありません。
ルグニカ紅テングダケを煎じた薬なら、滋養強壮の意味合いが強い。むしろ、心配をかける方がお体に障ります」
ティア「でも大佐…」
ガイ「ティア、落ち着けって」
ジェイド「ルグニカ紅テングダケ採りは私が禁止します。いいですね」
ルーク「ジェイド!」
シュザンヌ「ジェイドさんの仰る通りになさい、ルーク」
ルーク「母上…」
ジェイド「ご安心ください奥方様、彼を危険な目には遭わせませんから。さあ皆さん、外へ出ましょう」
ルーク「ジェイド!どうしてあんな…」
ジェイド「さあ、ルグニカ紅テングダケを採りに行きましょうか」
全員「?」
アニス「大佐?だってさっきは…」
ジェイド「過保護な母親の前で、息子を危険な場所に連れて行くなどと言ったら、余計に具合が悪くなりますよ」
ガイ「…やれやれ。嘘も方便とはいえ、あんたの嘘は嘘とは思えないからなぁ」
ルーク「ジェイド!ありがとう!」
ナタリア「さすが大佐ですわね」
ジェイド「別に礼を言われることはしていませんよ、それより行きましょう」・スキット417、「病は気から」(キノコロードイベント)
ルーク「キノコなんかで、母上の体調が良くなるのかねぇ…」
ミュウ「病は気からと言うですの、効くと思って食べれば効くですの!」
ルーク「うさんくせぇなあ…まあ、今までも飲んでたんだからそれなりに効くんだろうけどよ」
ミュウ「そうですの!早くルグニカ紅テングダケを見つけるですの、甘い香りが目印ですの!」
ルーク「甘い香り?」
ミュウ「はいですの、ご主人様のおうちで食べたケーキに似てるですの」
ルーク「ん?おまえ、いつの間にケーキなんか食ったんだ?」
ミュウ「この間ラムダスさんがくれたですの!甘くておいしかったですの」
ルーク「だけど、おまえ草食なんだろ?ケーキなんか食って毒じゃないのか」
ミュウ「ど、毒!?もしかしてボクはもう駄目ですの!?」
ルーク「駄目か知らねーけどよ…」
ミュウ「みゅぅぅぅぅぅうう……もうボクは駄目ですのぉ……」
ルーク「確かに病は気から…だな」・グランコクマ、ブウサギ探しイベント
ピオニー「おお、おまえ達か!丁度いいところに来た。さて今回の任務だが…」
ルーク「…俺たち、まだ引き受けるとも何とも言ってないんですけど」
ピオニー「細かいことは気にするな、俺の可愛いブウサギ達が逃げ出したんだ。
多分城の中にいるはずだから、探してくれないか」
ジェイド「陛下、私たちはブウサギを探すために来た訳ではありませんよ」
ピオニー「何だと。じゃあ聞くがな、可愛いジェイドが階段から落ちて首の骨を折ったらどうするんだ。
はたまた、可愛いジェイドが厨房で丸焼きにされたらどう責任を取る?」
ジェイド「…不気味なのでその言い方はやめてもらえませんか」
ピオニー「安心しろ、おまえは可愛くない方のジェイドだ。
俺の可愛いジェイドはな、芸の覚えは悪いが毛並みだけはぴかぴかで…」
ジェイド「探します。探しますからいい加減にやめて下さい」
ピオニー「そうか、分かってくれたか。ブウサギたちはネフリー・ジェイド・サフィール・アスラン・ゲルダの五匹だ、
見つけてくれたら礼はする。頼むぞ」
ナタリア「…大佐」
ジェイド「…すみません。あれ以上の屈辱に耐えられそうもなかったものですから」
ルーク「ジェイドってピオニー陛下には弱いよな、なんか弱点でも握られてるのか?」
ガイ「旦那に弱点があるなら教えてもらいたいぐらいだ。陛下を尊敬するよ」
ティア「とにかく、引き受けた以上探すしかないわね」
アニス「そうそう。お礼目指してがんばろー!」
(ジェイド発見)
ルーク「お、こいつはジェイドか」
ガイ「名前の割に簡単なところにいたな」
ジェイド「……」
(アスラン発見)
ティア「この子、よく見ると目の色がフリングス将軍に似てるわ」
ルーク「それでアスランか…安直だな、陛下…」
(ゲルダ発見)
ジェイド「先生の名前をつけるのはいかがなものですかねえ…」
ルーク「なんかいったか?」
ジェイド「…いえ、なんでもありません」
(ネフリー発見)
ジェイド「人の妹の名前を…」
アニス「でも、この子の首輪が一番上等みたいですよ」
ジェイド「…それもどうかと思います」
(サフィール発見)
ナタリア「サフィールって確か…」
ティア「死神ディストの…」
ジェイド「…馬鹿面がよく似ていますよ」
「……」「……」・グランコクマ、聖剣ロストセレスティ入手イベント
ピオニー「おっ。なんだおまえら、俺のブウサギを見に来たのか?可愛いぞ!」
ジェイド「陛下のブウサギの件はまた今度にしましょう。ガイ、説明を」
ガイ「俺かよっ!なんだって説明役をやらされるんだ…」
ピオニー「…ネビリム先生の情報か。その頃はまだ親父の代だからな、俺にも詳しいことは分からん。
とにかく情報部から資料を提出させよう。後でおまえの執務室に届けさせておく」・グランコクマ、聖剣ロストセレスティ入手イベント
ルーク「ジェイド、これってもしかして惑星譜術の触媒じゃないのか?」
ジェイド「…でしょうね。それにしてもこんな無造作に…」
ピオニー「何か文句があるのかな?」
ジェイド「…いえ、何も。ところでこれをお借りすることはできますか?」
ピオニー「そうだなぁ。そこの可愛いお嬢さんたちにおねだりしてもらえたら、貸してやるよ」
ナタリア「そういうのをセクハラと言いますのよ!」
ピオニー「じゃあ野郎共もやれ。んじゃ、ルークから」
ルーク「お、俺ぇ!?……剣を貸してください」
ピオニー「次」
ガイ「失礼ながら、剣をお預かりしたいのですが…」
ピオニー「次」
アニス「世界で一番カッコイイ、ピオニーへ・い・かゥアニスに貸・し・てゥ」
ピオニー「うんうん、あと六年経ったら正式なお付き合いをしようなゥ」
ルーク「…すげぇ、態度が全然違う」
ナタリア「――剣を貸して下さいませ」
ピオニー「うんうん、その冷たさがたまらないなぁゥ」
ティア「わ、私もですか!?(赤面)あ、あの…陛下、どうか剣を貸していただけませんか」
ピオニー「うんうん、そのちょっとウブな感じが最高だねゥ」
ジェイド「陛下ゥ」
ピオニー「おまえはいい。いらない。聞きたくない。キモイ」
ジェイド「まあ、そうおっしゃらず……とびっきりのおねだりをして差し上げますよ」
ピオニー「いらん!失せろ!」
ジェイド「いやー残念です。では、剣はお借りして行きますね」・グランコクマ、サブイベント「克己」
(街中を走っていくウルシー)
ルーク「漆黒の翼!?」
アニス「何でこんなトコに…」
メイド「待ちなさい!泥棒!誰か捕まえて!」
(いち早く追跡するジェイド)
ナタリア「わたくし達も追いかけますわよ!」
ルーク「あ、待てよ!」
アニス「今、仲間が泥棒を追っかけてます。お怪我は…?」
メイド「はい……痛っ」
アニス「あわわわ、ねんざですかね…」
ガイ「困ったな、ヒーラーが2人とも行っちまって…」
メイド「大変ですわ…休憩時間が終わってしまいます。遅れたら叱られてしまうわ」
ガイ「そ、それは弱りましたね…えっと…」
アニス「ガイ、おぶってあげなよ」
ガイ「え!?いや…それは…」
アニス「もちろんガイの体質のことは知ってるけどさ。この人、困ってるんだよ」
メイド「いえ!私、自分で歩きます」
ガイ「…いや、その足では危ないよ。背負うのはちょっと難しいが…」
ガイ(……大丈夫。あの時はアニスを助けられたじゃないか)
(メイドをお姫様だっこするガイ)
ガイ「…こ、これで…城まで送るよ」
メイド(赤面)
アニス「や…やった…やりおった!!」
ガイ「は…はは…」
ジェイド「犯人を捕まえましたよ」
ナタリア「こちらが財布ですわ」
メイド「ありがとうございます、ここまで運んでいただいて怪我まで治療してもらって…」
ジェイド「この男は憲兵に突き出して構いませんか?」
メイド「はい、よろしくお願いします。本当にありがとうございました!」
ウルシー「…見逃して欲しいでゲス」
ナタリア「そうは参りませんわ」
ウルシー「頼むでゲス、このところ仕事が上手く行かなくて、仲間の食事をまかなうのが大変なんでゲス」
ティア「なら働けばいいわ」
ウルシー「アッシュの旦那にこき使われて、まっとうなサーカスの公演までおろそかになってるんでゲス。ああ…このままじゃ…」
ガイ「…なあ、今回は見逃してやらないか」
ナタリア「まあ、ガイ!何を言いますの!」
ガイ「みんなも見ただろう?俺、さっきの彼女を城まで運ぶことが出来たんだ。
こんな騒ぎでもなければ無理だったろうし…アッシュの件は、俺たちにも関わってる訳だし」
ジェイド「甘いですねぇ」
ルーク「けど、こいつが捕まったらアッシュは動きにくくなるよな…」
ナタリア「そ…それは…そうですわね…」
ティア「…じゃあ、見逃すのね」
ガイ「…頼む」
ウルシー「悔しいでゲスが、この恩は忘れないでゲス。いつか恩返ししてやるでゲスよ!」・ケテルブルク港、サブイベント「克己」その2
ルーク「そういや、ガイは海難救助の資格持ってるんだよな」
ガイ「どうした、急に?」
ルーク「いや、女の子が溺れてたらどうすんのかと思って」
ナタリア「まあ!そういえばそうですわ、そのようなことで資格など貰えますの?」
ガイ「いや…それが、そういう時は大丈夫なんだ。男とか女って以前に、要救助者って考えになるらしいな」
ティア「分かるような気がするわ。それが任務になる訳ですものね」
ルーク「はは…ティアらしい…」
ジェイド「ふむ…ならばやはり、完全に克服できるのではないかと思いますね」
ガイ「克服って…恐怖心をか?」
アニス「私もそう思うなぁ。私の時も、メイドさんの時も、救助の時も、追い込まれた状況なわけでしょ」
ナタリア「つまり完全に退路を塞ぐのですね」
ガイ「いや…それは…」
ノワール「いい考えじゃない。その坊やには早く立ち直ってもらいたいしねぇ…」
ティア「漆黒の翼!」
ノワール「ウルシーが世話になったそうだねぇ。何かお礼をさせてもらおうと思ったけど、今の話を聞いていいことを思いついたよ」
ガイ「な…なにかな…」
ノワール「ケセドニアの酒場で働くんだよ、あそこなら数は少ないが従業員にも客にも女がいる。
あたしらの息がかかってる店だし、話をつけといてやるよ」
ジェイド「ふむ…酒場なら男性の扱いに慣れている女性も多いですし、ガイにはいい刺激になりますか」
ガイ「待て!勝手に決めるな!」
アニス「はい決定!」
ナタリア「ではノワールさん、頼みましたわよ」
ノワール「分かってるさ、気が向いたらケセドニアに行きな」
ガイ「はあ…気が重い…」・ケセドニア、サブイベント「克己」その3
マスター「あんたがバーテンダー見習いだな」
ガイ「バーテンダー見習い!?」
マスター「ノワール様から聞いてるよ。さ、しっかり働いてくれよ」
女性A「お兄さん、新しい人よね」
女性B「名前は?」
ガイ「ガイ…です…」
女性C「やだ、緊張してるの?」
女性D「かーわーいーいー」
ルーク「…おもちゃだな」
ナタリア「ガイ…大丈夫でしょうか」
ティア「前途多難ね」
ジェイド「いや、これは面白いです」
アニス「わほー。アニスちゃんもガイにお酒作ってもーらお」
ナタリア「駄目ですわよ!お酒は成人の儀を終えるまで禁止です」
アニス「はう、飲んでみたかったのにぃ…」・スキット427、「似合う男」(ガイの称号が憩いの配膳者の時)
ナタリア「なんだかそうしていると、いつものガイではないみたいですわね」
ティア「そうね、なんていうか…」
アニス「カッコイイゥ」
ルーク「…あんなの使用人に毛が生えたような格好だろ?」
アニス「ルークは分かってないなー、女の子はシェフの長いエプロンとかが好きなの」
ナタリア「まさかルーク、やきもちを妬いていますの?」
ルーク「ばっか…ちがっ…」
ティア「男の嫉妬は醜いわよ」
ガイ「そんなんじゃないよな、ルーク。そうだ、お前が着るか?お前の方が素材はいいんだから、似合うかもしれないぜ」
ルーク「うるせーっつの!ほっとけ!」
アニス「男のかんしゃくと逆ギレも醜いよね」
ナタリア「全くですわ」・スキット470、「行け!戦うバーテンダー」(ガイの格好が憩いの配膳者の時)
ルーク「戦うバーテンダー!ってのも、面白いな」
ガイ「この格好、意外に戦いにくいモンなんだぜ」
ルーク「だったら脱げばいいのに」
ガイ「うん…俺もそう思うんだが」
アニス「駄目!そのままそのまま!」
ナタリア「ええ、似合ってますもの」
ルーク「あー…なるほどね。あーあー人気者は辛いなー」
ガイ「心なしか声が冷たいなルーク…」
ルーク「ふん!しるかよ、くそっ!」・シェリダン、譜眼イベント
女の人「あら、そちらのマルクト軍の方…」
ジェイド「私に何か?」
女の人「私の持っているフォニム観測器が、あなたの眼鏡に反応しているんです。少し見せてもらえませんか?」
ジェイド「結構ですよ。どうぞ」
(眼鏡を外すジェイド)
女性全員「…」
ジェイド「どうかしましたか?」
女性全員(赤面)
アニス「大佐って若作りだと思ってたけど、眼鏡取るともっと若…ちゅーかぶっちゃけ…」
ナタリア「ええ……随分綺麗な顔立ちでしたのね」
ジェイド「そうですか?眼鏡をしていてもそれなりに美形だと思っていたんですが」
ルーク「ざけんなっつーの。 おまえ、マジむかつく…」
ジェイド「それで、眼鏡の方はもういいですか?」
女の人「あ、は、はい!すみません。その眼鏡にはフォニムを抑制するような働きがあるようですね」
ガイ「ってことは、その眼鏡は譜業か!いいなぁ…いいなぁ…」
ジェイド「この眼鏡はあげませんよ。私の目にはちょっと特殊な術を施していますので、
この眼鏡をしていないと譜術が暴走する可能性があるんですよ」
ルーク「へ?ジェイドって目が悪い訳じゃないのか?」
ジェイド「視力が低いと軍人にはなれませんよ。私は両目とも2.0です」
ミュウ「凄いですの!2×2で4倍ですの!」
全員「…」・グランコクマ、譜眼イベント
ジェイド「カシム!」
ティア「大佐!彼はフォニムの乖離現象を起こしています、まさか…」
ジェイド「ええ、譜眼でしょう。しかも制御できずに暴走しかけている。
モースと同じです、せめて他人に迷惑がかからない場所でやればいいのに」
ナタリア「そのようなことを言っている場合ですか!彼を助けないと!」
ジェイド「カシムはどうでもいいのですが、民間人が犠牲になるのはいただけませんね」
ルーク「どうすればいい?」
ジェイド「始末しましょうか。一番簡単な処理方法です」
ナタリア「何を言い出すのですか!カシムも民も助けるのです!」
ルーク「そうだよジェイド!殺さなくていい時は殺したくない!」
ジェイド「…ティア、譜歌でカシムのフォニム暴走を止めてください。その間に私が譜眼の処置を取り除きます」
ティア「了解」
カシム「…大佐…目が…僕の目が…」
ジェイド「あなたは聞きかじりの知識で、禁じられた譜眼を施そうとした。
あれは入念な準備と素養が必要です。視力を失ったのは自業自得ですよ」
カシム「そんな…!こんなことになるなら、どうして大佐はもっと強く止めてくれなかったんですか!」
ジェイド「止めましたよ?死ななかったのは偶然です」
カシム「うるさい!もっとちゃんと止めてくれれば…」
(カシムを殴り倒すルーク)
ルーク「てめぇは生きてるだろうがっ!死ななかっただけありがたいと思え!」
兵士A「この男、王立図書館から禁書を盗み出していました。連行してよろしいですか?」
ジェイド「お願いします。身元引受人には私がなりますから、取調べが終わったらカーティスの屋敷へ連れて行ってください」
カシム「大佐…」
兵士A「大佐が身元引受人になるなら、あまり厳しい取調べはできないな…」
兵士B「しっ、大佐に聞こえるぞ。――大佐、了解しました。それでは」
ガイ「意外だな、あんたがそんな優しさを見せるとは」
ジェイド「我が身を省みて恥じているだけですよ。アクゼリュスの時といい今度といい、丁寧に説明する手間を惜しまなければ
別の結果が訪れていたかもしれませんから」
ルーク「だけど、アクゼリュスの時は俺が悪かったから…」
ジェイド「あなたが悪くないとは言っていませんよ」
ルーク「…わ、わかってるよ。あの後、みんなにこっぴどく叱られたし…」
ジェイド「叱ったのは、あなたがアクゼリュスを崩落させたからではありませんよ。
言い訳ばかりで反省の一つもせず、思考停止したことを叱ったんです」
ガイ「で、その後ちゃんと自分の責任を思い知ったルークだから、ジェイドもこうやって色々面倒見るようになったんだよな?」
ジェイド「(赤面)……さ、こんなところで無駄話していないで、行きますよ」
アニス「はうあ!大佐が照れた!めっずらしー」
全員(大笑い)
ジェイド(怒りマーク)・エンゲーブサブイベント、次々と現れる魔物退治
ガイ「まずいな、さっきより多い。この調子で続くならタチが悪いぞ」
アニス「うぇ〜、やなこと言わないでよ〜!」
ガイ「ははは。いざとなったら、キミの盾になってやるさ」
アニス「はぅ〜ゥ」・ケテルブルク、スパイベント
受付「陛下から皆様に、スパで着用する水着を預かっております。更衣室にお届けしておきますので、ご利用ください」
ルーク「へぇ、スパって水着を着るのか」
アニス「ピオニー陛下、水着まで用意してくれたんだね。優し〜いゥ」
ナタリア「……下心が透けるようですわね」
ガイ「ははは、まあそう言うなよ」
ルーク「さ、行こうぜ」
ルーク「俺が一番乗りかな…」
アニス「うわ、ルーク。なにそのタオル」
ルーク「な、何だよ。タオルがあったから使ったんだよ、悪いか?」
アニス「ルークって、時々すごくダサいよね」
(ガイがやってくる)
ガイ「へぇ、アニス。可愛いじゃないか」
アニス「わ〜いゥガイはちゃんと誉めてくれたゥルークとは大違い」
ルーク「悪かったな。あー可愛い可愛い、どこの迷子かと思ったよ」
アニス「子供扱いはやめてよね!」
(ナタリアがやってくる)
ルーク「うわ、おまえ派手だな…」
ナタリア「まあ、あなたに言われたくなくてよ。それに選んだのはピオニー陛下ですわ」
ガイ「ははは、ルークの言うことは気にするなよ。キミは雰囲気が艶やかだから、それぐらいで丁度いいのさ」
ナタリア「まあ、ガイは上手ですわね。あなたもよく似合っていますわ」
ガイ「これは海難救助用の水着なんだ、陛下が俺の特技を覚えてくれていたみたいだな」
(ティアがやってくる)
ルーク「あれ…ティアにはもっとすごい水着が用意されてると思ってた」
ティア「(赤面)すごすぎて…私には着る勇気がなかったわ…だから、このスパの水着を借りてきたの」
(どんな水着だったんだ…)(どんな水着だったんだ…)
ジェイド「おや、2人とも。鼻の下が伸びていますよ」
アニス「え?大佐、なんでバスローブを…」
ジェイド「皆さんが遅いので、先にスパを堪能していました。今は一休みというところです」
ルーク「はやっ!つーか、なんだ…その…」
ジェイド「何か?」
ガイ「いや、ハマりすぎて言葉もないだけさ」・ケテルブルク、スパイベントその2
ルーク「そういや、ガイは女苦手なんだろ。水着姿とか見て平気なのか?」
ガイ「おまえなっ!姉上のことがあったから怖かっただけで、女性は好きだし水着姿はむしろ嬉しい」
ジェイド「なるほど。では試してみましょうか、ルーク」
ルーク「そりゃいいや、それ!」
(ティア達の目の前でガイに足払いをかけるルーク)
「うわ〜!!」「きゃ―――!!ど、どこを触っていますの!」「やめろっ、触るなっ!」
「触っているのはそっちですわ!」「はぅあ!ガイってばちょっと!」「!!」
ナタリア「ガイ!何を考えているのですか!水着が取れてしまったではありませんの!」
ガイ「だから違うって!ルークが俺を蹴飛ばして、ジェイドが…」
ティア「…ルークも大佐もいないみたいね」
ガイ「……あいつら……」
ティア「…まあ、ガイに限って、胸を触りたくて事故を装うなんてことはないでしょうけれど」
ナタリア「まあ、それはそうですわね」
アニス「そっかー。ガイはナタリアとティアの胸を触っちゃったんだよねゥ」
ガイ「す…すまない…」
ナタリア(赤面) ティア(赤面)
アニス「で、どっちが大きかった?」
ガイ「え?そ、それはティアかな」
「ガイ!」「ガイ!」
ガイ「あ、いや…今のは言葉のあやで…」
アニス「うーん、やっぱこのメンツだとティアが一番胸おっきいか〜」
ティア「(赤面)馬鹿なこと言わないで」
アニス「さすがに私じゃ勝てないもんね」
ガイ「ははは、そりゃアニスは何もないみたいなもんだからなぁ」
ティア「ガイ。あなた最低よ」
ナタリア「あなたは紳士だと思っていましたのに、見損ないましたわ」
アニス「フンだ!このスケベ大魔王!」
ガイ「口は災いの元…か…」・スキット461、「こっちが恥ずかしいよ…」(ジェイドが称号リゾートキングの時)
ルーク「ジェイド!おまえ、その格好…」
ジェイド「ふむ。安物の使い捨てスリッパでも、それなりに動けるものですね」
ティア「まさか実験のつもりですか…?」
ジェイド「いえ、とんでもない。なぜかこの格好のままで戦うハメになってしまいましたので、
せっかくですから色々研究してみようと思っただけですよ」
ルーク「つーか、着替えろよ」
ジェイド「そうですね。でもせっかくですから、この格好でどこまで他人の奇異の目が集中するのか、実験してみるというのも…」
ルーク「やめろ…俺たちが恥ずかしい…」・スキット464、「人徳の差」(ガイの称号が海のサルの時)
ティア「ガイ、どうして水着で戦うの?」
ガイ「いや、案外動きやすいんだ。ちょっとみっともないかもしれないが…」
ナタリア「でも…ガイの水着なら、他の方の水着よりはずっとマシですわね」
アニス「うん。街の中を歩かれると引くけど、まあ戦う時ぐらいなら」
ティア「そうね…その格好で効率がいいというのなら、止める必要はないわね」
ルーク「なあ。気のせいかもしれねーけど、お前らガイにだけは優しくないか?」
ティア「そうかしら?」
ナタリア「でもガイは常識人ですし」
アニス「伯爵様だしゥ」
ジェイド「ルークとは人徳の差があるということですね」
ルーク「言っとくがお前も人徳がないってことだからな!?」