■ガイ様華麗に女嫌い編■
・タルタロスからセントビナーへの道中
ガイ「そういや自己紹介がまだだっけな。俺はガイ、ファブレ公爵のところでお世話になってる使用人だ」
(ガイ、イオンと握手)
(ガイ、ジェイドと握手)
(ガイ、ティアを見て物凄い勢いでのけぞる)
ティア「何…?」
ガイ「…ひっ!」
ルーク「…ガイは女嫌いなんだ」
ジェイド「と言うよりは、女性恐怖症のようですね」
ガイ「わっ…悪い、キミがどうってわけじゃなくて…その…」
ティア「私のことは、女だと思わなくていいわ」
(ティアが一歩近づく、ガイが一歩離れる)×3
ティア「…わかった。不用意にあなたに近づかないようにする、それでいいわね?」
ガイ「すまない…」・セントビナー初到着時
ローズ「カーティス大佐じゃないですか!それに確か…ルークだったかい、旅の人」
ルーク「おばさん、わりいけど馬車にかくまってくれねぇか?」
ガイ「セントビナーへ入りたいのですが、導師イオンを狙う不逞の輩が街の入り口を見張っているのです。ご協力いただけませんか」
ローズ「おやおや、こんなことが起きるとは生誕祭のスコアにも詠まれなかったけどねえ」
ティア「お願いします」
(近寄ってきたティアから飛びのくガイ)
ローズ「いいさ、泥棒騒ぎで迷惑をかけたからね。お乗りよ」
ジェイド「助かります」
ルーク「で、アニスはここにいるんだな」
ジェイド「マルクト軍のベースで落ち合う約束です…生きていればね」
ルーク「イヤなこと言う奴だな…じゃあ行こうか」
ティア「オラクルに見つからないよう、派手な行動は慎んで」
ルーク「わかってるよ、いちいちうるせーなぁ」
ガイ「なんだ〜?尻にしかれてるなルーク。ナタリア姫が妬くぞ」
ティア「…」
(ティアがガイに腕をからめる)
ガイ「…うわっ!!」
ティア「くだらないことを言うのはやめて」
ガイ「わ、わかったから俺に触るなぁっ!!」
(倒れてピクピクするガイ)
イオン「この旅で、ガイの女性恐怖症も克服できるかもしれませんね」・カイツール軍港初到着時
ルーク「…ああ?なんだぁ?」
ティア「魔物の鳴き声…」
アニス「あれって…根暗ッタのペットだよ!」
ガイ「根暗ッタって…?」
(ガイをポカポカ叩くアニス)
ガイ「ひっ!」
アニス「アリエッタ!六神将妖獣のアリエッタ!」
ガイ「わ、わ…わかったから触るな〜っ!!」
ティア「港の方から飛んできたわね、行きましょう」
ジェイド「ほらガイ、よろこんでないで行きますよ」
ガイ「嫌がってるんだぁ〜〜〜〜っ!!」・コーラル城、フォミクリー施設にて
ルーク「なんだぁ!?なんでこんな機械がうちの別荘にあるんだ?」
ジェイド「これは…!」
アニス「大佐、何か知ってるんですか?」
ジェイド「…いえ…確信が持てないと…いや、確信できたとしても…」
ルーク「な、なんだよ、俺に関係あるのか?」
ジェイド「…まだ結論は出せません。もう少し考えさせてください」
ガイ「珍しいな、あんたがうろたえるなんて…俺も気になってることがあるんだ
もしあんたが気にしてることが、ルークの誘拐と関係あるなら…」
(ネズミに驚いてアニスがガイに抱きつく)
アニス「きゃ―――っ!!」
ガイ「…………う、うわぁっ!!やめろぉっ!!」
アニス「な、何…?」
ガイ「あ…俺…」
ジェイド「今の驚き方は尋常ではありませんね…どうしたんです」
ガイ「すまない、体が勝手に反応して…悪かったな、アニス。怪我はないか?」
アニス「う、うん」
イオン「何かあったんですか?ただの女性嫌いとは思えませんよ」
ガイ「悪い…わからねぇんだ、ガキの頃はこうじゃなかったし。
ただ、すっぽり抜けてる記憶があるから、もしかしたらそれが原因かも…」
ルーク「お前も記憶障害だったのか?」
ガイ「違う…と、思う。一瞬だけなんだ、抜けてんのは」
ティア「どうして一瞬だと分かるの?」
ガイ「分かるさ…抜けてんのは、俺の家族が死んだ時の記憶だけだからな…俺の話はもういいよ、それよりあんたの話を」
ジェイド「あなたが自分の過去について語りたがらないように、私にも語りたくないことはあるんですよ」・スキット58、「女性恐怖症を治そう」
アニス「うーん…」
ジェイド「アニス。どうしました?とりあえずルークと結婚するためには、
ティアが邪魔だというので暗殺計画でも立てているんですか?」
アニス「そんな物騒なこと考えてませんよぅ!ガイのことです」
ジェイド「ああ、女性恐怖症ですね」
アニス「あれだけマジびびりされちゃうと、からかいにくくなっちゃうとゆーか…」
ガイ「マジびびりで悪かったな…」
アニス「はぅあ!」
ガイ「いいさ、そんなに気を遣うなよ。イオンの言葉じゃないが、からかわれてる内になにげに克服できるかもしれないしな」
ジェイド「大げさな反応をしたのは背中からでしたねぇ…それだけ気をつけて、あとはいじり倒したらいいんじゃないですか?」
アニス「了解!からかいまくりまーす!ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺた」
ガイ「ややや…やめろぉぉおおおぉぉぉぉ!」
「ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺた」「はいはーい、ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺた」
ガイ「も、ものには限度があるんだよぉっ!それとジェイドも悪乗りするなーっ!」
ジェイド「かぷっ」・連絡船キャツベルトにて
ガイ「この船には女性仕官がいないんだ。ホッとしたような、寂しいような…」・バチカル初帰還時、ルーク邸にて
ナタリア「ルーク!」
ルーク「げ…」
ナタリア「まあ、何ですのその態度は!わたくしがどんなに心配していたか…」
ガイ「いや、まあ、ナタリア様…ルーク様は照れてるんですよ」
ナタリア「ガイ、あなたもあなたですわ!ルークを探しに行く前に、わたくしの所へ寄るようにと伝えていたでしょう?
どうして黙って行ったのです!」
(ガイに詰め寄るナタリア)
ガイ「お、お、俺みたいな使用人が城に行けるわけないでしょう!」
ナタリア「何故逃げるの!」
ガイ「ご存知でしょう!?」
ナタリア「わたくしがルークと結婚したら、お前はわたくしの使用人になるのですよ。少しは慣れなさい!」
ガイ「む…無理です〜〜っ!!」
ナタリア「おかしな人…こんなに情けないのに、何故メイドたちはガイがお気に入りなのかしら…」・ケテルブルク、初のカジノにて
アニス「もうっ!なんでよ〜!ケチ〜!」
ティア「どうしたの、アニス?みんな見てるわよ」
アニス「未成年はカジノで遊べないんだって。ぶーっ!」
ガイ「ははは、まあそうむくれるなよ。保護者と一緒なら遊べるんだ、ジェイドに頼んだらどうだ?」
アニス「パパゥお小遣いちょーだいゥ」
ジェイド「お断りでーす」
アニス「ぶーぶー、じゃあガイがチップもらってきてゥ」
ガイ「うわわわわわわ!」
アニス「ちっ。ガイにはアニスちゃんのお色気作戦が通じないんだった」・スキット164、「恋人は…?」
ティア「雪の町の夜は月明かりが青くて雪は銀色で…とても幻想的だわ…」
ナタリア「こういう風景を、殿方と歩いてみたいものですわね…」
アニス「はわ〜、なんかそーゆーの身もだえちゃうよね」
ルーク「ぶぇっくし!うぅさみーさみー、腹がさみぃ〜」
ガイ「はぁ…どうして観光地の女性はみんな、大胆に近寄って声をかけてくるんだ…おっかなくて町も歩けない…」
ナタリア「…この顔ぶれだと、そういうことは期待できませんわね」・ザオ遺跡のパッセージリングにて、ケセドニア降下後
ティア「…」
ルーク「ティア。んな顔しなくても俺、もう暴走しねーって」
ティア「ううん、そうじゃないんだけど…」
アニス「きっと疲れたんだよ、なんだかんだで降下に丸一日以上かかってるもん」
(突然その場に倒れるティア。しかし硬直してしまって動けないガイ)
ルーク「おい、大丈夫か!?」
ティア「ごめんなさい、大丈夫よ」
ガイ「…」
ティア「体調管理も出来ないなんて、兵士として失格ね」
ナタリア「兵士とかそんなことを気にするより、もっと体の心配をなさい。本当によろしいんですの?」
ティア「あ、ありがとう。でも本当に平気よ」
ジェイド「それなら外に出ましょう、魔界に辿り着いているのか確認したほうがいいですから」
(バツが悪そうに頭をかくガイ)
ジェイド「…弊害が出ていると考えるなら、原因を探った方がいいですよ」
ガイ「えっ?ああ…そうだな…」・ダアトにて、アリエッタの強襲
アリエッタ「イオン様は渡さないんだからっ!」
パメラ「イオン様!危ない!きゃぁっ!」
イオン「パメラ!」
アニス「ママ!?」
ジェイド「さあ、お友達を退かせなさい」
アリエッタ「う…!だけど…」
イオン「アリエッタ!パメラを巻き込むのは筋違いでしょう!」
アリエッタ「…イオン様…みんな、やめて…!」
ジェイド「ナタリア、パメラさんを!」
ナタリア「分かりましたわ!」
パメラ「イオン様…怪我は…」
イオン「僕なら大丈夫です、ありがとうパメラ」
パメラ「イオン様を守れたなら本望です…」
マリィ《ガイ!危ない!》
マリィ《ガルディオス家の跡取りを守れたなら、本望だわ…》
ガイ「……思い……出したっ!」
ジェイド「パメラさんは?」
ルーク「もう大丈夫みたいだ」
アニス「アリエッタの奴は?」
ジェイド「イオン様に言われた通り、トリトハイム詠師に引き渡しておきました。
まあ六神将の誰かが戻ってくれば、すぐ解放されるでしょうが」
アニス「ったく、あの根暗女…」
ルーク「ガイは…大丈夫なのか?何か思い出したみたいだったけど…」
ガイ「…ああ、すまないな。あんな時に取り乱して」
ティア「なにを思い出したか聞いてもいいかしら」
ガイ「俺の家族が…殺された時の記憶だよ」
マリィ《いいですか、ガイラルディア。お前はガルディオス家の跡取りとして生き残らねばなりません。
ここに隠れて…物音一つたてては駄目ですよ》
ガイ《姉上!》
マリィ《しっ!キムラスカ軍が来たようです、静かになさい。いいですね》
ファブレ公爵《女子供とて容赦はするな!譜術が使えるなら十分脅威だ!
兵士《そこをどけ!》
マリィ《そなたこそ下がれ!下郎!》
兵士《ええいっ!邪魔だ!》
マリィ《きゃあ――っ!!》
ガイ《姉上!》
マリィ《ガイ!危ない!》
ガイ《うわぁ――っ!!》
ガイ「…斬られそうになった俺を、姉上がかばってくれた。姉上だけじゃない、メイド達もみんな俺をかばおうとして…
いつの間にか俺は、姉上達の遺体の下で血まみれになって気を失っていた。
ペールが助けに来てくれた時には、もう俺の記憶は消えちまってたのさ」
ジェイド「あなたの女性恐怖症は、その時の精神的外傷ですね」
ガイ「情けないねぇ。命を賭けて守ってくれた姉上の記憶を『怖い』なんて思っちまうとは…」
ルーク「そんなことねぇよ、おまえ子供だったんだろ?軍人が攻め込んできて、目の前でたくさんの人を殺されて。
怖いって思うの当たり前だよ」
ナタリア「そうですわ。それなのにわたくし、あなたが女性を怖がるの面白がっていましたわ…ごめんなさい」
アニス「…ごめんなさい」
ティア「私も謝らないといけないわ、本当にごめんなさい」
ガイ「ははっ、何言ってるんだよ。そんなの俺だって忘れてたんだ、キミ達が謝る事じゃないだろ?気にしないでくれ」
ジェイド「ガイ、気分は?もう動けますか?」
ガイ「もちろん」
ジェイド「ならそろそろダアトを離れましょう。また六神将と鉢合わせては具合が悪い」・スキット232、「ガイの過去」
ルーク「ガイのやつ、あんな辛い過去があったんだな」
ティア「そうね…肉親を目の前で亡くしていたら、心に傷を負っても不思議ではないわ」
ナタリア「わたくし…それを慣れろだなんて言ってしまっていたなんて…」
アニス「面白がっていじっちゃって、悪いことしちゃったな…」
ガイ「そんな神妙に考えることないって。俺自身、忘れてたことだって言っただろ?気にしないでくれよ」
ジェイド「そうですよ、本人は女性が大好きらしいですから」
ガイ「そうそう!」
ジェイド「これからもどんどんいじっちゃって構いませんよ」
ガイ「いや、どんどんは困る…」・タタル渓谷にて
アニス「あ〜〜〜〜っ!?」
ティア「どうしたの、アニス」
アニス「あれは幻の『青色ゴルゴンホド揚羽』!捕まえたら一匹あたり400万ガルド!!」
ガイ「おーい!アニス、転ぶぞ!」
アニス「あのねっ!私のこと子供扱いするのはやめてくれないかなぁ…きゃうっ!?」
(突然地震が発生。崖下に落ちそうになるアニス)
ティア「アニス!」
(アニスの腕を掴むティア。ガイも駆けつけるが、女性相手に一瞬ためらう)
(意を決して2人を引き上げるガイ)
ティア「ガイ!?」
ガイ「……くっ!」
アニス「ティア、ガイ…ありがとう」
ティア「私は…それよりガイ、あなた…」
ガイ「……さわれた……」
ミュウ「ガイさん!頑張ったですの!」
ルーク「よかったな、ガイ!」
ナタリア「偉いですわ!いくら過去のことがあっても、あそこでアニスを助けなければ見損なっていました」
ガイ「…ああ、そうだな。俺のせいでアニスに大事がなくて良かったよ」
アニス「や〜ん!アニスちょっと感動ゥ」
ジェイド「ガイはマルクトの貴族でしたねぇ。きっと国庫に資産が保管されていますよ」
アニス「ガイゥいつでも私をお嫁さんにしていいからねゥ」
ガイ「……遠慮しとくわ」・スキット236、「克服ガイはナイスガイ」
ジェイド「驚きましたね、あれほど女性に触れるのを怖がっていたのに」
ナタリア「忘れていた記憶が甦った事で、こんなにも変わるものですのね」
ティア「原因が分からなかったからこそ、今まで苦しんでいたのかもしれないわ」
アニス「うん〜。ともかくガイにお礼言わなくっちゃ」
ティア「これから徐々に女性恐怖症も治っていくといいわね」
ナタリア「そうですわね」
ジェイド「もしかしたら、さっきので一気に克服に近づいたかもしれませんよ」
アニス「どれどれ…ガイ〜〜」
ガイ「ん?呼んだ?」
「ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺた…」「ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺた…」「ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺた…」
ガイ「な!うわぅおあ〜〜!!」
アニス「だめじゃん」
ジェイド「だめですねぇ」・シュレーの丘にて、アッシュを探しに
ガイ「なあ、ルーク。もしかしておまえ、アッシュに会うのが怖いのか?」
ルーク「…久しぶりに会ったのに、ガイにはすぐ分かるんだな」
ガイ「そりゃおまえ、つきあい長いしなぁ」
ルーク「ガイは…もう親父のこととか、ホドのこととか、このままでいいのか?」
ガイ「よくないって言ったら何か変わるのか?」
ルーク「それは…」
ガイ「戦争だったんだ、俺以外にも同じ思いをした奴はいる。それに比べれば、俺は本当に知りたかったホド戦争のいきさつを
当事者から聞くことができたしな。2度とあんな殺し合いが起きないように働く方が、よっぽど建設的だろう?」
ティア「ガイはあの旅で、過去の自分と決別したのね」
ガイ「そういうことかな、まあ心残りもないわけじゃないが…今さらどうにもならないことだからな」
アニス「えらーいゥさっすがガイラルディア伯爵様ゥ」
(ガイに抱きつくアニス)
ガイ「あ、あ、ありがとう……」
アニス「…まだ慣れてないんだ?」
ガイ「すまない、突然来られると心の準備が…」
ティア「…ルーク、奥へ行くわ。いいわね?」
ルーク「ああ、怖いなんていってちゃ駄目だもんな。ガイだって克服したんだし」
ガイ「イヤミか、それっ!?」・スキット425、「お騒がせ娘」(アニスの称号がチャイルデッシュ)
アニス「なんか子供っぽいカッコだなぁと思ってたけど、慣れると気にならないね」
ルーク「うん、似合ってんじゃね?」
アニス「あれれれ?もしかしてアニスちゃんの魅力に気づいちゃった?
うーんどうしようかなぁ。ルークがどうしてもって土下座して頼むなら、お付き合いしてあげないこともないけどなー」
ルーク「あほか」
アニス「わーん!大佐ー!ルークがいじめるよー!」
ジェイド「いいじゃないですか、いつもあなたがいじめてるんですから」
アニス「ぶーぶー。じゃあガイー!」
ガイ「う、うわっ!触るなって!うわわわわ!」
アニス「…こっちもそろそろ慣れてくれていいのにぃ」・スキット444、「疲れた〜」(ナム孤島到着時)
アニス「うーあー…うーあー…」
ルーク「どうしたアニス?そんなとこに座り込んで」
アニス「あのハシゴ…長すぎぃ〜!!」
ガイ「ははは、しっかりしろよ。この程度で疲れてどうするんだ」
アニス「だって〜、疲れたものは疲れたんだもん。ガイ〜おんぶして〜?」
ガイ「どわーっ!おまえ、こら!やめろ!だ、だ、抱きつくな!誰か〜〜!!」
アニス「あ…忘れてた」
ガイ「た、たすけてくれぇ!!」